JP2006068074A - 手術用シートの使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ウイルスや細菌による感染症の予防、血液等の体液や薬剤液による患者の肌荒れの防止、患者の安定な固定など、使い捨て手術用シートの性能を十分に活かせる具体的な使用方法を提供する。
【解決手段】 シートを敷いた手術台上の患者に対し、手術台と患者の身体との隙間を埋めるように、少なくとも1枚の使い捨て手術用シートを配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 シートを敷いた手術台上の患者に対し、手術台と患者の身体との隙間を埋めるように、少なくとも1枚の使い捨て手術用シートを配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は手術用シートの使用方法に関する。
吸水性と防水性を有する使い捨てシートは既に知られており、汚れた際にすぐに捨てられるという簡便さがあり、医療用途においても、吸水性のある不織布や吸水性樹脂を使用した材料が提案されている。
特許文献1、2には、メディカル用材料として好適な、吸水性不織布層と、ポリオレフィン不織布層又はポリオレフィンフィルム層とから形成された不織布積層体が開示されている。また、特許文献3には、ポリアミノ酸又はその塩を含む吸水性樹脂を用いた血液吸収シートが開示されている。また、特許文献4には、少なくとも2枚の透光性不織布の間に顆粒の吸水剤を配設した吸水シート、及び該シートを所望の大きさ、形状にカットした医療用マットが開示されている。
一方、衛生用品やトイレ用シートなどに吸収性樹脂を用いることも行われている。特許文献5には、液透過性表面シートと液非透過性裏面シートとの間に、加圧下での特定吸水量を示す吸水性樹脂を用いた吸水性物品が開示されている。特許文献6には、臭気吸収材を添加した吸収層を設けた液体吸収シートが開示されている。また、特許文献7には、液透過性トップシートと液非透過性バックシートとの間に吸収体を配置した特定物性の吸収性物品が開示されている。また、特許文献8には、透水性不織布層部、不透水性膜部、第一、第二紙層部、吸水性層部を備え、前記不織布層部にお茶抽出残留廃液を含有させた衛生シートが開示されている。
特開2003−27360号公報
特開2003−39612号公報
特開2002−263132号公報
特開平11−227085号公報
特開2003−192732号公報
特開2002−78738号公報
特開2000−93454号公報
特開2000−70097号公報
近年、病院や介護施設ではウイルスや細菌による感染症の予防対策が大きな課題となっている。感染症患者の手術に使用した医療器具やシート・タオルを搬送・洗浄する際には、付着した血液・体液による、医療従事者への間接的な感染が危惧される。また手術患者は、シート・タオルに付着した消毒薬・洗浄液等と長時間接触することにより、肌荒れを起こしやすい。これらの課題に対して病院等では、タオルやシートなどの再利用できる従来のリネン類から、使い捨てタイプの手術用シートを使用し始めている。しかし、上記の通り、その吸収性能等、手術用シートの性能向上についての技術は種々提案されているものの、その具体的な使用法については明確に説明されていない。
本発明は、シートを敷いた手術台上の患者に対し、手術台と患者の身体との隙間を埋めるように、少なくとも1枚の使い捨て手術用シート〔以下、シート(S1)という〕を配置する、手術用シートの使用方法に関する。以下、手術台と患者の身体との隙間を埋めるために用いる使い捨て手術用シートを、シート(S1)として説明する。
本発明によれば、使い捨て手術用シートの性能を十分に活かせる、つまり、ウイルスや細菌による感染症の予防、血液等の体液や薬剤液による患者の肌荒れの防止が実現でき、且つ患者の身体を安定に固定して手術を容易に実行できるなど、手術用シートの具体的な使用方法が提供される。本発明の方法は、基本的に如何なる手術に対しても適用できる。
本発明では、シート(S1)を、手術台上の患者に対し、手術台と患者の身体との隙間を埋めるように配置する。なお、ここでの「隙間を埋める」とは、当初形成されていた隙間が低減されればよいことを意味する。シート(S1)は適当な大きさ、形状のものを使用すればよいが、少なくとも1つの折り畳み部を形成して配置すること、更には、その折り畳み部が患者と手術台との間隙を埋めるように配置されることが好ましい。このようにして配置する例を、図1(a)〜(c)に模式的に示した。
また、シート(S1)は、患者と接する側の表面に液透過性部材を有することが好ましく、図1(a)〜(c)では、シート(S1)の液透過性部材側を外側にして、つまり患者と接する側の面に配置されている。図1(a)のようにシート(S1)の端を合わせるように2つに折ることにより、厚みが増し、人体の固定性が良くなる。また、他への汚染防止には、図1(b)のように、手術用シートを折る際に人体側を長くしても良い。更には、より人体の固定性を上げるためには、図1(c)のように、3つに折るのも良い。
本発明に用いられるシート(S1)は、少なくともセルロース繊維と吸水ポリマーとを構成材料とするものが好ましい。
本発明に係るシート(S1)に用いられるセルロース繊維としては、パルプ、綿、麻、レーヨン、リヨセルなどがあるが、コスト、吸水性、クッション性の面からパルプが好ましい。吸収量、厚さの点から、本発明に係るシート(S1)における単位面積(1m2)当たりのパルプ量は150〜350g(坪量150〜350g/m2)が好ましく、更には180〜320g(坪量180〜320g/m2)、特には200〜280g(坪量200〜280g/m2)が好ましい。製造コストの面から、セルロース繊維の吸水量は、3〜20g水/gが好ましく、更には4〜16g水/g、特には5〜10g水/gが好ましい。
また、本発明に係るシート(S1)に用いられる吸水ポリマーとしては、ポリアクリル酸塩架橋物やカルボキシメチルセルロース誘導体架橋物、ポリエチレンオキサイド架橋物などがあるが、各液体に対する吸収性能やコストの観点から、ポリアクリル酸塩架橋物が好ましい。液戻り性、コスト、加工性の観点から、本発明に係るシート(S1)における単位面積(1m2)当たりの吸水ポリマーの量は28〜54g(坪量28〜54g/m2)が好ましく、更には32〜48g(坪量32〜48g/m2)、特には34〜45g(坪量34〜45g/m2)が好ましい。製造コストの面から、吸水ポリマーの吸水量は、30〜200g水/gが好ましく、更には40〜180g水/g、特には50〜150g水/gが好ましい。また、吸水ポリマーの形状は、粉粒状、顆粒状、造粒物状、鱗片状、塊状、ビーズ状、繊維状、不定形状等、いずれでも良い。
手術が行われる際には、吸水ポリマーの飛散がないことが好ましい。そのため、本発明に係るシート(S1)では、吸水ポリマーをセルロース繊維に担持させたり、混入させたりして、固定することが好ましく、セルロース繊維の散布状態を一定に保つ観点から、吸水ポリマーをセルロース繊維層の間に存在させることが好ましく、特に、2層のセルロース繊維層の間に吸水ポリマーを存在させることが好ましい。このような吸水ポリマーとセルロース繊維の複合体は、液体吸収層を形成することができる。
本発明に係るシート(S1)では、セルロース繊維と吸水ポリマーとを抱合する部材(以下、抱合部材という)を有することが好ましい。この抱合部材は、セルロース繊維と吸水ポリマーとを包囲して一体的に維持する手段である。抱合部材の材料は、紙、不織布、織物、編み物など、液体透過性、親水性を有するもので、かつ液体吸収層で使用する素材が漏れない程度に目の細かいものであれば何でも良いが、加工性、コストの面から紙が好ましい。セルロース繊維と吸水ポリマーを含む層を包み込むように配置することにより、液体吸収層の素材が漏れにくくなる。このような抱合部材は、1つの部材からなるものでも、複数の部材からなるものでも、いずれでも良い。
本発明に係るシート(S1)は、患者(施術対象者)と接する側の表面に、液体透過性部材を有することが好ましい。液体透過性部材は、紙、不織布、織物、編み物など、親水性を有するものであれば何でも良いが、シート(S1)の製造のしやすさ、コストなどの面から不織布が好ましい。不織布としては、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サクション不織布、サーマルボンド不織布、メルトブローン不織布などがあり、強度の面から、親水処理したPP(ポリプロピレン)スパンボンド不織布が好ましい。また、PP(ポリプロピレン)サーマルボンド不織布も好ましい。
また、本発明に係るシート(S1)は、患者(施術対象者)と接する側と反対の表面に、液体不透過性部材を有することが好ましい。液体不透過性部材は、プラスチック、ゴム、金属など、水を通さない物であれば何でも良いが、シート(S1)の製造のしやすさの面から、形状はフィルム状が好ましく、更には安全性、コストなどの面から、ポリエチレン製フィルムが好ましい。液体不透過性部材は、水などの液体及び湿気を通さない働きをする。このような液体不透過性部材の製造方法としては、無延伸法(薄く溶出させたフィルムをそのまま冷却成形する方法)と、延伸法(溶出したフィルムを縦方向もしくは縦横方向に引っ張りながら冷却成形する方法)とがある。無延伸法でポリエチレン樹脂を成形したフィルムは、風合い、製造の簡便さ、コストなどの面から好ましい。
液体不透過性部材と液体透過性部材とは、それぞれ異なる表面に配置され、液体透過性部材が配置された面から液体が吸収され、液体不透過性部材により液体のしみ出しを防止する。液体不透過性部材と液体透過性部材とを有する場合、液体不透過性部材の端部が液体透過性部材に巻き込まれていない構造でも、液体不透過性部材の端部が前記液体透過性部材に巻き込まれている構造でも何れでもよい。液体不透過性部材の端部が液体透過性部材に巻き込まれている構造であると、シート側部からの液体の漏れが低減できる点で好ましい。また、液体不透過性部材の端部が液体透過性部材に巻き込まれていない構造であると、シート(S1)の端まで吸水機能を発揮できる点で好ましい。
本発明に係るシート(S1)は、適度なクッション性、高吸収性能、患者の固定といった面から、全体の厚さが2.5〜7mmであることが好ましく、更には3〜6mm、特には3.2〜5.5mmが好ましい。また、吸水ポリマーとセルロース繊維からなる液体吸収層の厚さは、1.5〜6mmが好ましく、更には2〜5mm、特には2.2〜4.5mmが好ましい。その上で、全体の厚さが上記範囲となるように、抱合部材、液体透過性部材、液体不透過性部材の厚さを選定することが好ましい。なお、これらの厚さは、ミツトヨ製リニアゲージ(No.2046)を使用して測定されたもの(これを厚さT1とする)をいう。
本発明に係るシート(S1)は、適度なクッション性、高吸収性能、患者の固定の観点から、厚さ変化量が1〜4mmであることが好ましく、特には1.2〜3.5mm、更には1.5mm〜3mmが好ましい。なお、この厚さ変化量(mm)は、直径4.8cm、厚さ1mmのアクリル製の円板2枚に挟んだシート(S1)の厚さT2(T2は円板2枚の厚さを引いた数値)を、ミツトヨ製リニアゲージ(No.2046)を使用して測定し、上記T1を用い、T2−T1で算出されたものである。
厚さ変化量は手術用シートの硬さを表す指標であり、厚さ変化量が小さくなるとシートは硬くなる傾向にあり、一方、厚さ変化量が大きくなるとシートは柔らかくなる傾向にある。このため、シートの硬さ、クッション性、よれ防止、人体の固定しやすさなどを考慮して、厚さ変化量を調整することが好ましく、本発明では、このような観点から、上記厚さ変化量は上記範囲が好ましい。
実使用上十分な液体吸収量とコストの面から、本発明に係るシート(S1)の吸水量は、50〜80g/100cm2が好ましく、更には54〜76g/100cm2、特には58g〜74g/100cm2が好ましい。なお、この吸水量は、以下の方法で測定されたものをいう。
<吸水量の測定方法>
シート(S1)を15cm角に切断する。その後、液体透過性部材と液体不透過性部材をはずし、残りの部分を10cm角に切断する。これを先のはずした部材ではさみ、測定用のサンプルとする(重量W11)。4辺を熱シール(シール幅5mm)した後に、大過剰の0.9重量%濃度の食塩水に浸漬して20分放置する。その後、表面が鉛直方向と平行となる状態で一片を水平にして10分放置し、その後重量(重量W12)を測定する。W12−W11を吸水量(g/100cm2)とする。なお、液体透過性部材と液体不透過性部材がない場合は、シート(S1)を10cm角に裁断したものを測定用のサンプルとする。
シート(S1)を15cm角に切断する。その後、液体透過性部材と液体不透過性部材をはずし、残りの部分を10cm角に切断する。これを先のはずした部材ではさみ、測定用のサンプルとする(重量W11)。4辺を熱シール(シール幅5mm)した後に、大過剰の0.9重量%濃度の食塩水に浸漬して20分放置する。その後、表面が鉛直方向と平行となる状態で一片を水平にして10分放置し、その後重量(重量W12)を測定する。W12−W11を吸水量(g/100cm2)とする。なお、液体透過性部材と液体不透過性部材がない場合は、シート(S1)を10cm角に裁断したものを測定用のサンプルとする。
患者の肌荒れを防ぐ効果、かつコストの面から、本発明に係るシート(S1)の生理食塩水液戻り量は0.2〜2gが好ましく、更には0.3〜1.4g、特に0.4〜1gが好ましい。なお、この生理食塩水液戻り量は、以下の方法で測定されたものをいう。
<生理食塩水液戻り量の測定方法>
シート(S1)の中央に生理食塩水(0.9重量%濃度の食塩水)50gを滴下する。10分間放置後、生理食塩水を滴下した部分の上に、十分に吸液性のある紙(重量W21)と10cm角3.5kgの重りを乗せる。2分後、重りをはずし、紙の重量(W22)を測定する。W22−W21を生理食塩水液戻り量(g)とする。
シート(S1)の中央に生理食塩水(0.9重量%濃度の食塩水)50gを滴下する。10分間放置後、生理食塩水を滴下した部分の上に、十分に吸液性のある紙(重量W21)と10cm角3.5kgの重りを乗せる。2分後、重りをはずし、紙の重量(W22)を測定する。W22−W21を生理食塩水液戻り量(g)とする。
なお、本発明に係るシート(S1)としては、上記したもの以外にも本発明の効果を損なわない公知の使い捨てシートを使用することができる。
本発明では、シートを敷いた手術台上の患者に対し、上記シート(S1)を特定の方法で配置するものであるが、手術台上に敷くシート〔以下、シート(S2)という〕も、上記シート(S1)と同様の材質、物性を有するものを使用できる。シート(S2)は、例えば手術台全体を覆うような大きさでも良く、コスト面を考慮するとその半分を覆える大きさのものも良い。患者に使用した消毒液等を、より初期に吸収する、つまり液の垂れ込みや回り込みを防止し、患者と消毒液との接触時間や接触面積を少なくする目的では、更に小さいサイズの手術用シートを使用しても良い。
患者への皮膚への負担、シート(S2)の吸収性能の維持の面から、シートのよれはない方が好ましい。本発明に係るシート(S2)は、シート(S1)と同様に、少なくともセルロース繊維と吸水ポリマーとを構成材料とすることが好ましく、セルロース繊維量、吸水ポリマー量、および厚さを適切に選択することにより、シート(S2)使用中のよれを防止することができる。よれは、患者を動かした際などに発生する各構成部材間の横ずれのことを指し、よれが起こると、シート(S2)の吸収性能が不均一になったり、シート(S2)の表面がシワになり、それが患者の皮膚を圧迫し、血行障害などを起こす恐れがある。
図2(a)は、本発明に係るシート(S1)、シート(S2)に使用できるシートの平面概略図であり、一例として、大型のもの〔シート(S2)として好適である〕では、図2(a)中のAが600mm、Bが900mm、Cが550mm、Dが850mmのものが挙げられる。また、小型〔シート(S1)として好適である〕のものでは、Aが600mm、Bが900mm、Cが550mm、Dが850mmのものが挙げられる。C×Dの領域(点線内)は、セルロース繊維が存在する領域であり、更に当該領域内に吸水ポリマーが存在する。
また、図2(b)、(c)は、図2(a)のAの断面概略図であり、図2(b)では、PP(ポリプロピレン)サーマルボンド不織布からなる液体透過性部材21とPE(ポリエチレン)フィルムからなる液体不透過性部材2とが異なる表面に配置されており、液体不透過性部材22の端部は、液体透過性部材21に巻き込まれていない。一方、図2(c)では、液体不透過性部材22の端部は、液体透過性部材21に巻き込まれている。いずれのシートでも、ポリアクリル酸塩等の吸水ポリマー25は、パルプからなるセルロース繊維層24、24’の間に挟持されて一体的な液体吸収層をなしている。この液体吸収層は、クレープ紙(ティッシュペーパー)からなる抱合部材23、23’により包囲され、一体的に維持されている。このシートでは、全体の厚さが2.5〜7mmである。なお、図示しないが、各構成材料間は、ホットメルト接着剤をカーテンスプレーやビードして固定することが好ましい。なお、図2のシート(S2)は、そのまま、あるいは適当な大きさ、形状に裁断、折り畳む等して、シート(S1)として使用することもできる。
図2のようなシートは、セルロース繊維と吸水ポリマーとを外部に漏れにくくするため、複数からなる抱合部材、又は液体透過性部材と液体不透過性部材とは、ホットメルト接着剤で接着される。ホットメルト接着剤の材質としては、合成ゴム系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系などがあるが、生産機への適合性やコストなどの面から合成ゴム系が好ましい。液体透過性部材の、液体不透過性部材側の面全体にホットメルト接着剤を塗布し、液体不透過性部材のみならず抱合部材とも接着することで、液体透過性部材がシートに一体化され、シワや浮き上がりの発生を防止することができる。
以上説明した本発明に係るシート(S1)及びシート(S2)は、セルロース繊維と吸水ポリマーとを含む液体吸収層と、該液体吸収層の一方の面側に形成された液体透過層と、該液体透過層が形成された面とは反対の面側に形成された液体不透過層とを有し、1m2あたりのセルロース繊維の量が150〜350gであり、且つ吸水ポリマーの量が30〜50g/m2であるものが好ましい。
<手術用シート>
以下の実施例では、図2(c)のように液体不透過性部材22の端部が液体透過性部材21に巻き込まれている構造のシートを、シート(S1)及びシート(S2)として用いた。何れも、液透過性部材21(PPサーマルボンド不織布、坪量20g/m2)、液不透過性部材22(ポリエチレンフィルム、坪量19g/m2)、セルロース繊維層24(パルプ、坪量は変動させる)、吸水ポリマー25(ポリアクリル酸塩架橋物、坪量は変動させる)、抱合部材23、23’(抱合部材23の坪量25g/m2、抱合部材23’の坪量18g/m2)を構成部材として使用し、一般的なシート製造装置を用いて作成した。
以下の実施例では、図2(c)のように液体不透過性部材22の端部が液体透過性部材21に巻き込まれている構造のシートを、シート(S1)及びシート(S2)として用いた。何れも、液透過性部材21(PPサーマルボンド不織布、坪量20g/m2)、液不透過性部材22(ポリエチレンフィルム、坪量19g/m2)、セルロース繊維層24(パルプ、坪量は変動させる)、吸水ポリマー25(ポリアクリル酸塩架橋物、坪量は変動させる)、抱合部材23、23’(抱合部材23の坪量25g/m2、抱合部材23’の坪量18g/m2)を構成部材として使用し、一般的なシート製造装置を用いて作成した。
実施例1(外科開腹仰臥位での実施)
(1−a)
90cm×60cmの手術用シート(S2)1枚と、45cm×30cmの手術用シート(S1)2枚を準備した。なお、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量は共に240g/m2、ポリマー坪量は共に40g/m2である。図3(a)のように、ベッドと背中の間に90cm×60cmの手術用シート(S2)を敷き、更に45cm×30cmの手術用シート(S1)を、液透過性部材面を外側に、長辺が重なるようにして折り畳み、人体とベッドに敷いた手術用シート(S2)の隙間を埋めるように、人体の両脇に配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(1−a)
90cm×60cmの手術用シート(S2)1枚と、45cm×30cmの手術用シート(S1)2枚を準備した。なお、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量は共に240g/m2、ポリマー坪量は共に40g/m2である。図3(a)のように、ベッドと背中の間に90cm×60cmの手術用シート(S2)を敷き、更に45cm×30cmの手術用シート(S1)を、液透過性部材面を外側に、長辺が重なるようにして折り畳み、人体とベッドに敷いた手術用シート(S2)の隙間を埋めるように、人体の両脇に配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(1−b)
上記(1−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ150g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
上記(1−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ150g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(1−c)
上記(1−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ300g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
上記(1−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ300g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
実施例2(側臥位での実施)
(2−a)
実施例1で用いたものと同じ45cm×30cmの手術用シート(S1)2枚を準備した。図3(b)のように、45cm×30cmの手術用シート(S1)を、液透過性部材面を外側に、長辺が重なるようにして折り畳み、ベッドと人体の隙間を埋めるように、人体の両側(腹部側と背部側)に配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(2−a)
実施例1で用いたものと同じ45cm×30cmの手術用シート(S1)2枚を準備した。図3(b)のように、45cm×30cmの手術用シート(S1)を、液透過性部材面を外側に、長辺が重なるようにして折り畳み、ベッドと人体の隙間を埋めるように、人体の両側(腹部側と背部側)に配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(2−b)
上記(2−a)において、シート(S1)のパルプ坪量を150g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
上記(2−a)において、シート(S1)のパルプ坪量を150g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(2−c)
上記(2−a)において、シート(S1)のパルプ坪量を300g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
上記(2−a)において、シート(S1)のパルプ坪量を300g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
実施例3(外科載石位での実施)
(3−a)
実施例1で用いたものと同じ90cm×60cmの手術用シート(S2)1枚と、実施例1で用いたものと同じ45cm×30cmの手術用シート(S1)2枚を準備した。図3(c)のように、ベッドと背中の間に90cm×60cmの手術用シート(S2)を敷き、更に45cm×30cmの手術用シート(S1)を、液透過性部材面を外側に、長辺が重なるようにして折り畳み、人体とベッドに敷いた手術用シート(S2)の隙間を埋めるように、人体の両脇に配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(3−a)
実施例1で用いたものと同じ90cm×60cmの手術用シート(S2)1枚と、実施例1で用いたものと同じ45cm×30cmの手術用シート(S1)2枚を準備した。図3(c)のように、ベッドと背中の間に90cm×60cmの手術用シート(S2)を敷き、更に45cm×30cmの手術用シート(S1)を、液透過性部材面を外側に、長辺が重なるようにして折り畳み、人体とベッドに敷いた手術用シート(S2)の隙間を埋めるように、人体の両脇に配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(3−b)
上記(3−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ150g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
上記(3−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ150g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
(3−c)
上記(3−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ300g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
上記(3−a)において、シート(S1)、シート(S2)のパルプ坪量をそれぞれ300g/m2にした以外は、同様に手術用シートを準備・配置した。その結果、体液、薬液等を効率的に吸収し、また身体を安定に固定できた。
21:液体透過性部材
22:液体不透過性部材
23、23’:抱合部材
24、24’:セルロース繊維層
25:吸水ポリマー
22:液体不透過性部材
23、23’:抱合部材
24、24’:セルロース繊維層
25:吸水ポリマー
Claims (6)
- シートを敷いた手術台上の患者に対し、手術台と患者との隙間を埋めるように、少なくとも1枚の使い捨て手術用シートを配置する、手術用シートの使用方法。
- 使い捨て手術用シートが、患者と接する側の表面に液透過性部材を有する、請求項1記載の手術用シートの使用方法。
- 使い捨て手術用シートを2つ折りにして配置する、請求項2記載の手術用シートの使用方法。
- 請求項1記載のシートが使い捨て手術用シートである請求項1〜3の何れか1項記載の手術用シートの使用方法。
- 手術台に敷いた使い捨て手術用シートと手術台と患者の身体との隙間を埋めるように配置した使い捨て手術用シートとの大きさが異なる、請求項4記載の手術用シートの使用方法。
- 使い捨て手術用シートが、少なくともセルロース繊維と吸水ポリマーとを構成材料とする、請求項1〜5の何れか1項記載の手術用シートの使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004251754A JP2006068074A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | 手術用シートの使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004251754A JP2006068074A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | 手術用シートの使用方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006068074A true JP2006068074A (ja) | 2006-03-16 |
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ID=36149314
Family Applications (1)
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-
2004
- 2004-08-31 JP JP2004251754A patent/JP2006068074A/ja active Pending
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