以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1〜図14を参照して、第1の欠陥管理方法について説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る情報記憶媒体(光ディスク)のデータ構造の概略を示す図である。図1に示すように、情報記憶媒体は、DMAの間にスペアエリアSA及びユーザエリアUAを備えたデータ構造を有する。なお、図1に示すデータ構造は、この発明の情報記憶媒体のデータ構造に一例に過ぎず、この発明の情報記憶媒体のデータ構造は、これに限定されるものではない。
ユーザエリアUAは、ユーザデータを格納するためのエリアである。スペアエリアSAは、ユーザエリア上に存在する欠陥エリアに記録されるべきデータが交替記録されるエリアである。欠陥エリアは、ECC(Error Correction Code)ブロック単位のエリアである。つまり、ECCブロックの単位のデータが、スペアエリアSAに交替記録されることになる。後述するが、DMAは、DMA counter(オーバーライト管理エリア)を備えるように構成してもよい。その場合、このDMA counterのカウント値には、DMAに対するオーバーライト回数が反映される。
図2は、交替処理を示すフローチャートである。図2に示すように、ユーザエリア中に発生した欠陥エリアに記録されるべきデータはスペアエリアSAに交替記録される(ST1)。その上、交替元(欠陥エリア)と交替先(スペアエリアSAの所定エリア)の先頭アドレスが、DMA内のSDL(Secondly Defect List)に登録される。DMAは、例えば図1に示すように、情報記録媒体の内周及び外周に配置されており、両DMAのSDLには同一のデータが登録される。SDLに対して情報が登録されると、SDLのアップデートカウンタがインクリメント(+1)される(ST2)。
従来、DMAは媒体上の固定物理アドレスエリアに配置されている。さらに、DMAに対する耐障害性を高めるために、同一の内容が格納されたDMAが媒体上の複数箇所に配置されている。例えば、DVD−RAMの場合は、DMAは最内周に2カ所、最外周に2カ所、合計4カ所にDMAが配置されており、4つのDMAには同一の内容が記録されるようになっている。
図3は、この発明の情報記憶媒体中に配置されるDMAのデータ構造の概略を示す図である。図3に示すように、情報記憶媒体は複数のDMAを持ち、各DMAはDDS/PDLブロックとSDLブロックにより構成されている。PDLは、Primarily Defect Listの略である。DDS/PDLブロックもSDLブロックも、1ECCブロック(=32KB)である。なお、ここでは、一例として、1ECCブロックが32KBのケースについて説明するが、1ECCブロックを64KBで構成することもできる。64KBで構成されるECCブロックについては、後に詳しく説明する。
この発明の情報記憶媒体は、DMAの耐障害性を高めるために、使用中のDMAが弱くなった時点で、このDMAに格納された欠陥管理情報を、新たなDMAに推移するように定義されている。DMAが弱くなった場合とは、このDMAに対するオーバーライト回数がこのDMAを持つ媒体のオーバーライト許容回数に迫ってきた場合、又はこのDMA上で欠陥が増加してエラー訂正ができなくなる可能性が出てきた場合である。
各DMAはドライブ内の真の記録単位であるECCブロックの整数倍のサイズで構成される。DVD−RAMでは1ECCブロックは16セクタで構成されており、1ECCブロックのサイズは32KBである。PDLは初期欠陥登録用のリストであり、SDLは2次欠陥登録用リストである。PDLには、媒体をフォーマットする時に実行されるサーティファイにおいて見つけられた欠陥、即ち初期欠陥に関する欠陥管理情報が登録される。これに対して、SDLには、通常の記録時(例えばユーザデータ記録時)において見つけられた欠陥、即ち2次欠陥に関する欠陥管理情報が登録される。欠陥管理情報には、交替元のアドレスと交替先のアドレスが含まれている。これらのリストのサイズが大きくなれば登録可能な欠陥数が増える。DMA0〜DMAnはシーケンシャルに配置されており、DMA0から順に使用される。
図4は、DMAに含まれるDDS/PDLブロックの先頭セクタ内に記述されるコンテンツの一例を示す図である。DDS/PDLブロックの所定のエリアには、4バイトのDDS/PDL update counter、及び4バイトのDMA rec-counter 1などが配置されている。
DDS/PDLブロックの内容が更新される度に、DDS/PDL update counterがインクリメント(+1)される。DMA rec-counter 1はDDS/PDLブロックが、書き換えられた時にカウントアップされるカウンタである。媒体の初期化(初回)の時点で、全てのDMA rec-counter 1にはゼロがセットされる。このcounterの使い方については後記する。
図5は、DMAに含まれるSDLブロックに記述されるコンテンツの一例を示す図である。SDLブロックの所定のエリアには、4バイトのSDL update counter、4バイトのDMA rec-counter 2、及び複数のSDLエントリなどが配置されている。
SDLブロックもDDS/PDLブロックと同様に、SDLブロックの内容が更新される度に、SDL update counterがインクリメント(+1)される。DMA rec-counter 2はSDLブロックが、書き換えられた時にカウントアップされるカウンタである。SDLには2次欠陥に関する管理情報が記述される。媒体の初期化(初回)の時点で、全てのDMA rec-counter 2にはゼロがセットされる。このcounterの使い方については後記する。
図6は、SDLに含まれる複数のSDLエントリのうちの一つのSDLエントリのデータ構造の一例を示す図である。一つのSDLエントリは、例えば8バイトで構成されている。一つのSDLエントリには、交替元のアドレスのアドレスを記述するための3バイトのフィールド、及び交替先のアドレスのアドレスを記述するための3バイトのフィールドが配置されている。交替は、例えばECCブロック単位で行われる。交替元のアドレスのフィールド及び交替先のアドレスのフィールドには、それぞれのECCブロックに含まれる先頭セクタのアドレスが登録される。図6に示すデータ構造の例では、アドレス指定用に3バイトのフィールドが割り当てられているが、媒体がより大容量になれば(アドレス空間が大きくなれば)、アドレス指定用のフィールドのサイズも大きくなる。
図7は、DMA系列の使用方法を説明するための状態遷移図である。DMA系列は、DMA0〜nまでの(n+1)個のDMAを備えている。DMA0を現在使用中のDMAとすると、DMA1〜nまでのDMAは予備のDMAと言える。
DMA系列に含まれる複数のDMAは、DMA0から順番に使用される。初期状態ではDMA0が使用され、DMA1以降は未使用状態である。DMA0に欠陥が増えたり、オーバーライト数が規定数を超えたりした場合には、DMA0は使用済みエリアとなり、DMA0に格納されていた欠陥管理情報はDMA1に交替記録される。以降同様にDMAを順番に使用することで、DMAにおいて欠陥やオーバーライトダメージが生じても、システムとして破綻させることなく媒体を使用し続けることができる。
図8は、DMAに配置された各カウンタの状態とDMAの推移との関係その1を示す図である。ここで示すDDS/PDL update counter及びSDL update counterは、DMAが遷移しても(DMA0→DMA1に遷移しても)、累積してカウントする累積カウンタである。
図8に示すように、DMAの所定エリアにはDMA counterが配置されている。このDMA counterは、DMAが書き換えられた場合にインクリメントされるカウンタである。即ち、DMAに含まれるDDS/PDLブロックのDMA rec-counter 1のカウント値、及びDMAに含まれるSDLブロックのDMA rec-counter 2のカウント値のうちの、大きい方の値が、DMA counterのカウント値である。
つまり、このDMA counterのカウント値をチェックすることで、現在使用中のDMAに対して何回オーバーライトが実行されたかを知ることができる。言い換えると、このDMA counterのカウント値は、DMAに対するオーバーライトに伴いDMAが受けているダメージを示している値と言える。
この媒体に対して情報を記録する情報記録再生装置は、媒体の特性に応じてあらかじめ決められたオーバーライト可能回数(Nov)を超えない範囲で、現行使用中のDMA(例えばDMA0)を予備のDMA(例えばDMA1)に移行させる。もちろん現在使用中のDMAを最大限有効に使用するために、DMAカウンタの最大値(Nov-1)まで使用することが望ましい。情報記録再生装置は、DMAカウンタが最大値に達していない場合でも、現在使用中のDMA上に欠陥が増えてきたことを検出すると、現行使用中のDMAを予備のDMAに移行させる。各DMAには使用開始されてはじめて値が入力される。即ち、未使用のDMAには値が入力されていない。情報記録再生装置に対して媒体が装填された時に、情報記録再生装置は、現在使用中のDMAの位置を知るために、DMA rec-counter 1,2のカウント値が共に0のDMAを探す。DMA rec-counter 1,2のカウント値が共に0のDMA(例えばDMA2)が見つかったら、見つけたDMAの一つ前のDMA(例えばDMA1)を現在使用中のDMAとして認識する。DMA rec-counter 1,2のカウント値が共に0のDMA(例えばDMA2)が見つからなければ、最終DMA(例えばDMAn)を現在使用中のDMAとして認識する。
図9は、DMAに配置された各カウンタの状態とDMAの推移との関係その2を示す図である。上記において図8を参照して、DMAが遷移しても、DDS/PDL update counter及びSDL update counterが累積してカウントするケースについて説明した。これに対して、図9では、DMAが遷移すると(DMA0→DMA1に遷移すると)、DDS/PDL update counter及びSDL update counterのカウント値がリセットされるケースについて説明する。
図9に示すように、DMAの所定エリアにはDMA counterが配置されている。このDMA counterは、DMAが書き換えられた場合にインクリメントされるカウンタである。即ち、DMAに含まれるDDS/PDLブロックのDDS/PDL update counter(DMA rec-counter 1)のカウント値、及びDMAに含まれるSDLブロックのSDL update counter(DMA rec-counter 2)のカウント値のうちの、大きい方の値が、DMA counterのカウント値である。
図9に示すケースでは、DMAが移動されるたびに、DDS/PDL update counter及びSDL update counterがリセットされる。このため、このケースでは、DDS/PDL update counterはDMA rec-counter 1と同等の働きをなし、SDL update counterはDMA rec-counter 2と同等の働きをなす。従って、図9に示すケースでは、DMA counter 1, 2を省略することもできる。
図10は、現在使用中のDMAを検索する手順を示すフローチャートである。現在使用中のDMAを検索する検索処理は、図15に示す情報記録再生装置の主制御部20により実行される。上記したように、この発明の情報記憶媒体はオーバーライト等に伴いDMAが推移するように定義されている。従って、情報記録再生装置に対してディスクが装填されたときに、現在使用中のDMAを検索する必要がある。媒体上の各DMA(DMA0〜DMAn)には、DMA rec-counter 1, 2が配置されている。媒体が初期化された時点では各DMAのDMA rec-counter 1, 2のカウント値はゼロにセットされている。媒体の使用が開始されると、DMA1のDMA rec-counter 1, 2のカウント値がカウントアップされ、さらに使用が続けられると、DMA2のDMA rec-counter 1, 2のカウント値がカウントアップされる。DMA0〜DMAnの使用順は予め定められている。DMA0→DMA1→DMA2→…→DMAnの順で使用される。よって、DMA0〜DMAnのDMA rec-counter 1, 2のカウント値を調べることで、現在使用中のDMAを見つけだすことが可能である。
図10に示すように、情報記録再生装置に対して媒体が装填された時に、情報記録再生装置は、現在使用中のDMAの位置を知るために、DMA rec-counter 1,2のカウント値が共に0のDMAを探す(ST21)。DMA rec-counter 1,2のカウント値が共に0のDMA(例えばDMA2)が見つかったら(ST22、YES)、見つけたDMAの一つ前のDMA(例えばDMA1)を現在使用中のDMAとして認識する(ST24)。DMA rec-counter 1,2のカウント値が共に0のDMA(例えばDMA2)が見つからなければ(ST22、NO)、最終DMA(例えばDMAn)を現在使用中のDMAとして認識する(ST23)。
図11は、DMAの登録及び更新処理を説明するためのフローチャートである。DMAの登録及び更新処理は、図15に情報記録再生装置の主制御部20により実行される。主制御部20は、DMAのDMA counterのカウント値に基づき、現在使用中のDMAの書き換え回数が規定数を超えたかどうかを判断する(ST31)。規定数を超えていることが判明したら(ST31、YES)、現在使用中のDMAに格納された欠陥情報を移動可能かどうか(予備のDMAがあるか)確認する。移動可能であれば(ST34、YES)、次の移動先に定められているDMAに対して、現在使用中のDMAに格納された欠陥情報を移動する(ST35)。このとき、必要な値を引き継ぐ。例えば、図8示すケースでは、DDS/PDL update counter及びSDL update counterの値が引き継がれる。
書き換え回数が規定数以下の場合でも(ST31、NO)、主制御部20によりDMAに欠陥が多発していることが検出された場合には(ST32、YES)、現在使用中のDMAに格納された欠陥情報を移動可能かどうか(予備のDMAがあるか)確認する。移動可能であれば(ST34、YES)、次の移動先に定められているDMAに対して、現在使用中のDMAに格納された欠陥情報を移動する(ST35)。移動不能であれば(ST34、NO)、この処理は異常終了する。
現在使用中のDMAの書き換え回数が規定数以下であり(ST31、NO)、現在使用中のDMAに欠陥が多発することも無い場合には(ST32、NO)、現在使用中のDMAが必要に応じて更新される(ST33)。
図12は、複数のDMA系列の使用方法を説明するための状態遷移図である。図7に示すように、これまでは、単数のDMA系列の使用について説明してきた。つまり、一つのDMA系列がDMA0〜DMAnを含むケースについて説明してきた。ここでは、図12に示すように、複数のDMA系列の使用について説明する。つまり、複数のDMA系列夫々がDMA0〜nを含むケースについて説明する。
図12に示すように、例えば、4つのDMA系列を備えた情報記憶媒体について説明する。4つのDMA系列は、夫々、異なる位置に配置される。例えば、DMA系列1、2は媒体の最内周に配置され、DMA系列3、4は媒体の最外周に配置される。DMA系列1〜4の中で、例えばDMA系列3に欠陥が多発していることが検知されたとする(図12の初期状態)。図15に示す情報記録再生装置の主制御部が、欠陥の多発を検知する。この欠陥検知に伴い、全てのDMA系列における現在使用中のDMA(例えばDMA0)の欠陥管理情報は、次のDMA(例えばDMA1)に移行(交替記録)される(図12の第2状態)。図15に示す情報記録再生装置の主制御部が、欠陥管理情報を移行(交替記録)する。
図13は、複数のDMA系列が配置されるリードインエリア及びリードアウトエリアを説明するための図である。図13に示すように、媒体(光ディスク)1は、最内周にリードインエリアA1を備え、最外周にリードアウトエリアA3を備える。また、媒体1は、リードインエリアA1とリードアウトエリアA3の
間にデータエリアA2を備える。データエリアA2は、ユーザエリアUAとスペアエリアSAを備える。
最内周のリードインエリアA1は第1のDMA系列(DMA系列1、2)を備え、最外周のリードアウトエリアA3は第2のDMA系列(DMA系列3、4)を備える。このように、最内周と最外周にDMA系列を配置することで、物理的に複数のDMA系列が離れて配置されることになる。結果的に、DMAが障害に対してより強くなる。
図14は、複数のDMA系列が配置された媒体の再生処理を示すフローチャートである。図15に示す情報記録再生装置に媒体が装填されると、装置は全てのDMA系列の中から現在使用中のDMAを探し出し、現在使用中のDMAから欠陥管理情報を読み出す(ST41)。つまり、図12に示すケースにあてはめると、DMA系列1の中から現在使用中のDMA(例えばDMA1)を探し出し、DMA系列2の中からも現在使用中のDMA(例えばDMA1)を探し出し、DMA系列3の中からも現在使用中のDMA(例えばDMA1)を探し出し、DMA系列4の中からも現在使用中のDMA(例えばDMA1)を探し出す。現在使用中のDMAを探し出す処理は、図10に示した通りである。
障害などの影響で、どのDMAからも欠陥管理情報が読み出せない場合は(ST42、NO)、この処理は異常終了する。DMAから欠陥管理情報が読み出せた場合は、DMAのDDS/PDL update counter及びSDL update counterのカウント値をチェックする。複数のDMA系列の中の現在使用中の各DMAには、同一の情報が記録されているはずである。従って、各DMAのDDS/PDL update counter及びSDL update counterのカウント値は一致するはずである。しかし、複数のDMA系列の中の各DMAに対して順番に情報を記録している途中で何らかの障害が発生すると、いくつかのDMAが更新されていな状態が発生することがある。そこで、複数のDMA系列の中の現在使用中の各DMAのUpdate counterのカウント値が異なる場合は(ST43、NO)、最新のカウント値を持つDMAに他のDMAを一致させる(ST44)。これで記録再生の準備が完了する。
図15は、この発明の一実施の形態に係る情報記録再生装置の概略構成を示す図である。この情報記録再生装置は、上記説明した媒体(光ディスク)1に対してユーザデータを記録したり、媒体1に記録されたユーザデータを再生したりする。また、この情報記録再生装置は、必要に応じて交替処理も実行する。
図15に示すように、情報記録再生装置は、変調回路2、レーザ制御回路3、レーザ4、コリメートレンズ5、偏光ビームスプリッタ(以下PBS)6、4分の1波長板7、対物レンズ8、集光レンズ9、光検出器10、信号処理回路11、復調回路12、フォーカスエラー信号生成回路13、トラッキングエラー信号生成回路14、フォーカス制御回路16、トラッキング制御回路17、主制御部20を備えている。
主制御部20は、ドライブ部を制御するものである。ドライブ部は、変調回路2、レーザ制御回路3、レーザ4、コリメートレンズ5、偏光ビームスプリッタ(以下PBS)6、4分の1波長板7、対物レンズ8、集光レンズ9、光検出器10、信号処理回路11、復調回路12、フォーカスエラー信号生成回路13、トラッキングエラー信号生成回路14、フォーカス制御回路16、及びトラッキング制御回路17を含むものである。
まず、この情報記録再生装置によるデータの記録について説明する。データの記録は、主制御部20により制御される。記録データ(データシンボル)は、変調回路2により所定のチャネルビット系列に変調される。記録データに対応したチャネルビット系列は、レーザ制御回路3によりレーザ駆動波形に変換される。レーザ制御回路3は、レーザ4をパルス駆動し、所望のビット系列に対応したデータを媒体1上に記録する。レーザ4から放射された記録用の光ビームは、コリメートレンズ5で平行光となり、PBS6に入射し、透過する。PBS6を透過したビームは4分の1波長板7を透過し、対物レンズ8により媒体1の情報記録面に集光される。集光されたビームは、フォーカス制御回路16によるフォーカス制御及びトラッキング制御回路17によるトラッキング制御により、記録面上に最良の微小スポットが得られる状態で維持される。
続いて、この情報記録再生装置によるデータの再生について説明する。データの再生は、主制御部20により制御される。主制御部20からのデータ再生指示に基づき、レーザ4は再生用の光ビームを放射する。レーザ4から放射された再生用の光ビームは、コリメートレンズ5で平行光となり、PBS6に入射し、透過する。PBS6を透過した光ビームは4分の1波長板7を透過し、対物レンズ8により媒体1の情報記録面に集光される。集光されたビームは、フォーカス制御回路16によるフォーカス制御及びトラッキング制御回路17によるトラッキング制御により、記録面上に最良の微小スポットが得られる状態で維持される。このとき、媒体1上に照射された再生用の光ビームは、情報記録面内の反射膜あるいは反射性記録膜により反射される。反射光は対物レンズ8を逆方向に透過し、再度平行光となる。反射光は4分の1波長板7を透過し、入射光に対して垂直な偏光を持ち、PBS6では反射される。PBS6で反射されたビームは集光レンズ9により収束光となり、光検出器10に入射される。光検出器10は、例えば、4分割のフォトディテクタから構成されている。光検出器10に入射した光束は光電変換されて電気信号となり増幅される。増幅された信号は信号処理回路11にて等化され2値化され、復調回路12に送られる。復調回路12では所定の変調方式に対応した復調動作を施されて、再生データが出力される。
また、光検出器10から出力される電気信号の一部に基づき、フォーカスエラー信号生成回路13によりフォーカスエラー信号が生成される。同様に、光検出器10から出力される電気信号の一部に基づき、トラッキングエラー信号生成回路14によりトラッキングエラー信号が生成される。フォーカス制御回路16は、フォーカスエラー信号に基づきビームスポットのフォーカスを制御する。トラッキング制御回路17は、トラッキングエラー信号に基づきビームスポットのトラッキングを制御する。
ここで、主制御部20による交替処理について説明する。媒体をフォーマットする時には、サーティファイが実行される。このとき、主制御部20は、媒体上の欠陥を検出する。このとき検出された欠陥、即ち初期欠陥に関する欠陥管理情報は、主制御部20により媒体のDMAの中のPDLに記録される。欠陥管理情報は、交替元のセクタのアドレスと交替先のセクタのアドレスとを含む。通常の記録時にも、主制御部20は、媒体上の欠陥を検出する。このとき検出された欠陥、即ち2次欠陥に関する欠陥管理情報は、主制御部20により媒体のDMAの中のSDLに記録される。欠陥管理情報は、交替元のECCブロックの先頭セクタのアドレスと交替先のECCブロックの先頭セクタのアドレスとを含む。PDL及びSDLに基づき、交替元に対するアクセスは、交替先に対するアクセスと見なされる。また、主制御部20は、図10に示した現在使用中のDMAの検索処理、図11に示したDMAの登録及び更新処理、図14に示した再生処理等を制御する。
次に、図16〜図38を参照して、第2の欠陥管理方法について説明する。この第2の欠陥管理方法は、図12に示す欠陥管理を踏襲し、さらにDMAマネージャを利用する欠陥管理である。この第2の欠陥管理方法の説明において、図1〜図15に示す第1の欠陥管理方法と重複する部分については、適宜、説明済みの図面を参照する。
この発明の情報記憶媒体は、書き換え可能なエリアを備え、この書き換え可能なエリアは、複数のDMA、複数のマネージャ格納エリア、ユーザエリアを備える。図13に示す媒体上において、書き換え可能なエリアは、リードインエリアA1、データエリアA2、リードアウトエリアA3に含まれる。複数のDMAには、同一の欠陥管理情報が格納される。これにより、DMAに対する耐障害性が高められる。
図16及び図17に示すように、例えば、情報記憶媒体は、DMA1、DMA2、DMA3、DMA4を備える。さらに詳しく言うと、図13に示す情報記憶媒体の最内周に配置されるリードインエリアA1(図17に示すリードインエリアLI)にDMA1及びDMA2が配置され、情報記憶媒体の最外周に配置されるリードアウトエリアA3(図17に示すリードアウトエリアLO)にDMA3及びDMA4が配置される。各DMA(DMA1、DMA2、DMA3、及びDMA4)は、夫々が複数のDMA予約エリア(DMAset#1−1〜#1−N、DMAset#2−1〜#2−N、DMAset#3−1〜#3−N、DMAset#4−1〜#4−N)を備える。初期状態では、各DMAに含まれる第1のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1)に、現在(最新)の欠陥管理情報が格納される。あるDMA(例えばDMA1)に含まれる第1のDMA予約エリア(例えばDMAset#1−1)が欠陥エリアに該当してしまった場合は、全てのDMA(DMA1〜4)の第1のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1)に格納された欠陥管理情報が、全てのDMA(DMA1〜4)の第2のDMA予約エリア(DMAset#1−2、DMAset#2−2、DMAset#3−2、DMAset#4−2)に遷移(transition)される。
上記したように、この発明の情報記憶媒体上では、現在使用中のDMA予約エリアが遷移する。これに伴い、複数のDMA予約エリアの中から現在使用中のDMA予約エリアを短時間で検索するためにDMAマネージャを導入する。つまり、この発明の情報記憶媒体は、図17に示すように、DMAマネージャを格納するマネージャ格納エリア(Man1、Man2)を備えている。DMAマネージャは、現在使用中のDMA予約エリアのアドレスを管理する。言い換えると、マネージャ格納エリアは、現在使用中のDMA予約エリアの位置情報を格納する位置情報エリアである。
図16は、DMAマネージャによる現在使用中のDMA予約エリアのアドレス管理を示す図である。DMA1は、N個のDMA予約エリア(DMAset#1−1〜DMAset#1−N)を備えている。同様に、DMA2は、N個のDMA予約エリア(DMAset#2−1〜DMAset#2−N)を備えている。同様に、DMA3は、N個のDMA予約エリア(DMAset#3−1〜DMAset#3−N)を備えている。同様に、DMA4は、N個のDMA予約エリア(DMAset#4−1〜DMAset#4−N)を備えている。
例えば、第1のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1)が現在使用中であるとする。この場合、DMAマネージャは、第1のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMA set #2−1、DMA set #3−1、DMAset#4−1)の位置(例えば先頭位置)を示す位置情報(アドレス)を持つ。
図17に示すように、例えば、マネージャ格納エリア(Man1、Man2)は、リードインエリア及びリードアウトエリアに配置される。リードインエリアに配置されるマネージャ格納エリア(Man1)とリードアウトエリアに配置されるマネージャ格納エリア(Man2)は、同一の情報を格納する。
さらに、マネージャ格納エリア(Man1、Man2)は、夫々が複数のマネージャ予約エリアを備えている。これは、DMAマネージャの欠陥対策である。図17に示すように、例えば、一つのマネージャ格納エリア(Man1)は、10個のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1〜DMA_Man#10)を備えている。同様に、マネージャ格納エリア(Man2)も、10個のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1〜DMA_Man#10)を備えている。
例えば、初期段階では、各マネージャ格納エリア(Man1、Man2)に含まれる第1のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1)に、現在使用中のDMA予約エリアを示す位置情報が格納される。オーバーライトに伴い、あるマネージャ格納エリア(Man1)に含まれる第1のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1)が欠陥エリアに該当してしまった場合は、全てのマネージャ格納エリア(Man1、Man2)の第1のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1)に格納された位置情報が、全てのマネージャ格納エリア(Man1、Man2)の第2のマネージャ予約エリア(DMA_Man#2)に遷移される(書き移される)。
但し、DMAマネージャはDMAに比べて書き換え頻度が低い。このため、DMAマネージャを格納するマネージャ格納エリア(Man1、Man2)、つまりマネージャ予約エリアは、DMAに比べてオーバーライトによって欠陥になる可能性は低い。しかし傷や指紋などで、マネージャ予約エリアからDMAマネージャが読み出せなくなることはある。そこで、一つのDMAマネージャ内に、同一内容(現在使用中のDMAの位置情報)を複数個持たせる。つまり、マネージャ予約エリア内に、同一内容を多重書きする。これにより、ECCブロックとしてエラー訂正できない場合にでもデータ(現在使用中のDMAの位置情報)を読み出すことができる。
一つのDMAマネージャは、一つのマネージャ予約エリアに格納される。マネージャ予約エリアは、1つのECCブロックで構成される。マネージャ予約エリアを構成する1つのECCブロック内に、同一内容が64バイト単位で多重書きされる。例えば、現在使用中のDMA予約エリアの位置情報が64バイト単位で多重書きされる。一つのECCブロックが、32セクタで構成されているとする。また、1セクタは、2048バイトであるとする。つまり、一つのECCブロックのサイズは、2048バイト*32セクタであるとする。この場合には、各セクタに32個の同一内容が記録される。即ち、一つのECCブロックには、32*32個の同一内容が繰り返し記録されることになる。これにより、ECCブロックとしては全く訂正できないほど欠陥が多い場合でも、部分的にECCブロックを訂正できさえすればかなりの確率で正しい情報(現在使用中のDMAの位置情報)を読み出すことができる。なお、ECCブロックについては、図35〜図38を参照して、後に詳しく説明する。
ここでは、64バイト単位の多重書きについて説明したが、この発明はこれに限定されるものではない。図35及び図36に示すように、1ECCブロック中の1つのデータラインは172バイトである。ECCブロック全体としてエラー訂正できなくなっても、172バイトのデータラインの単位でのエラー訂正が可能な場合がある。この点に着目して、172バイトより十分に小さいデータサイズ(例えば64バイト)の単位で同一情報を多重書きしておくことにより、ECCブロック全体としてエラー訂正できなくなっても、データラインの単位でのエラー訂正により正しいデータを得ることができる。
図18は、DMAマネージャの一例を示す図である。図18に示すように、DMAマネージャは、現在使用中の4つのDMA予約エリアのアドレスを管理している。例えば、DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1のアドレスを管理している。現在使用中のDMA予約エリアの位置を一意に特定できれば、アドレスでなくエリア番号を記述するようにしてもよい。
図19は、4つのDMA(DMA1〜4)の構成を示す図である。図20は、DMAとECCブロックの関係を示す図である。図19に示すように、一つのDMA予約エリアは、DDS/PDLブロック、SDLブロック、RSV(reserved)ブロックを含んでいる。RSVブロックは、連続するDMA予約エリアの物理的距離を離して欠陥の連鎖を避けるためのブロックである。つまり、実際には、図20に示すように、DMA予約エリアには、DDS/PDLブロック、SDLブロックが格納される。
図30は、PDLのコンテンツを示す図である。PDLは、最大15871個エントリ可能である((2048*31−4)/4=15871)。図31は、SDLのコンテンツを示す図である。SDLは、最大8189個エントリ可能である((2048*31−24)/8=8189)。
各DMA(DMA1、DMA2、DMA3、及びDMA4)は、例えば100個のDMA予約エリアを備える。つまり、トータルで400個のDMA予約エリアが確保されている。一つのDMA予約エリアは、上記したように3ブロックで構成されている。よって、トータルで1200個のブロックが確保されている。
上記説明したように、DMA1とDMA2は、リードインエリアに配置される。DMA1に含まれる第k番目のDMA予約エリアと、DMA2に含まれる第k番目のDMA予約エリアには、同一の欠陥管理情報が記録される。つまり、DMA1に含まれる第k番目のDMA予約エリアと、DMA2に含まれる第k番目のDMA予約エリアは、同時に使用される。即ち、DMA1に含まれる第k番目のDMA予約エリアと、DMA2に含まれる第k番目のDMA予約エリアは、物理的に距離が近い方が、効率良く両者にアクセスできる。そこで、DMA1に含まれる第k番目のDMA予約エリアと、DMA2に含まれる第k番目のDMA予約エリアの距離が近くなるような物理的配置を採用する。
例えば、図19及び図27に示すように、DMA1に含まれる第1のDMA予約エリア(DMAset#1−1)→DMA2に含まれる第1のDMA予約エリア(DMAset#2−1)→DMA1に含まれる第2のDMA予約エリア(DMAset#1−2)→DMA2に含まれる第2のDMA予約エリア(DMAset#2−2)→…→DMA1に含まれる第NのDMA予約エリア(DMAset#1−N)→DMA2に含まれる第NのDMA予約エリア(DMAset#2−N)の順に配置する。これにより、DMA1及びDMA2に含まれる現在使用中のDMA予約エリアからの欠陥管理情報の読み出し時間を短縮することができ、さらにはDMA1及びDMA2に含まれるDMA予約エリア対する欠陥管理情報の遷移処理(書き移し処理)も短縮することができる。
リードアウトエリアに配置されるDMA3及びDMA4についても、同様である。つまり、図19に示すように、DMA3に含まれる第1のDMA予約エリア(DMAset#3−1)→DMA4に含まれる第1のDMA予約エリア(DMAset#4−1)→DMA3に含まれる第2のDMA予約エリア(DMAset#3−2)→DMA4に含まれる第2のDMA予約エリア(DMAset#4−2)→…→DMA3に含まれる第NのDMA予約エリア(DMAset#3−N)→DMA4に含まれる第NのDMA予約エリア(DMAset#4−N)の順に配置する。
但し、アクセス速度を重要視しない場合には、各DMA予約エリアは物理的に離して配置するようにしてもよい。これにより、傷や指紋などの欠陥要因に強いDMAを構築することもできる。アクセス速度と信頼性とのバランスによって、DMA1〜4の物理配置を決めることができる。
図21及び図28は、DMAマネージャとDMAの配置を示す図である。DMAマネージャは、リードインエリアのマネージャ予約エリア(DMA Manager1−1〜1−10)とリードアウトエリアのマネージャ予約エリア(DMA Manager2−1〜2−10)に格納される。DMAは、リードインエリアに二つ(DMA1、DMA2)、リードアウトエリアに二つ(DMA3、DMA4)配置される。
図22は、DMAの遷移を示す図である。図22に示すように、4つのDMAは同時に遷移する。夫々のDMAが単独に遷移する場合に比べ、4つのDMAを同時に遷移させることにより、DMA間の物理的距離を広げずにすむ。これにより、アクセス性能を劣化させずにすむ。また、システム障害発生時のリカバリが容易になる。
初期状態(initial state)では、各DMA(DMA1、DMA2、DMA3、DMA4)の先頭(第1)のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1)が使われる。各DMAの先頭のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1)の中の1個以上のDMA予約エリアが欠陥エリアに該当してしまった場合は、各DMAの2番目のDMA予約エリア(DMAset#1−2、DMAset#2−2、DMAset#3−2、DMAset#4−2)に欠陥管理情報が遷移される。以下同様に欠陥管理情報が遷移され、各DMAのN番目のDMA予約エリア(DMAset#1−N、DMAset#2−N、DMAset#3−N、DMAset#4−N)に欠陥管理情報が遷移されると、記録動作が禁止される。その後、媒体は、再生専用の媒体として扱われる。
図23は、DMAマネージャの遷移を示す図である。DMAマネージャについても、DMAと同様に遷移する。つまり、初期状態(initial state)では、各マネージャ格納エリア(Man1、Man2)の先頭(第1)のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1−1、DMA_Man#2−1)に、最新のDMAマネージャが格納される。各マネージャ格納エリアの先頭(第1)のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1−1、DMA_Man#2−1)の中の1個以上のマネージャ予約エリアが欠陥エリアに該当してしまった場合は、各マネージャ格納エリアの2番目のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1−2、DMA_Man#2−2)にDMAマネージャが遷移される。以下同様にDMAマネージャが遷移され、各マネージャ格納エリアのN番目のマネージャ予約エリア(DMA_Man#1−N、DMA_Man#2−N)にDMAマネージャが遷移されると、記録動作が禁止される。
図24は、各DMAのコンディションを示す図である。一旦欠陥エリアに該当すると判定されてしまったDMA予約エリアは、通常、その後も継続して欠陥エリアに該当するはずである。しかし、たまたまゴミなどの付着により欠陥エリアに該当すると判定されてしまったDMA予約エリアは、その後、欠陥エリアに該当しないと判定されてしまうことがある。つまり、一旦欠陥エリアに該当すると判定されてしまったDMA予約エリアであっても、その後、データが正しく読み出せるようになることがある。
また、通常は、第1のDMA予約エリアが欠陥エリアに該当する場合は、この第1のDMA予約エリアの次の第2のDMA予約エリアに欠陥管理情報が遷移されるはずである。しかし、なんらかの要因で、第1のDMA予約エリアが欠陥エリアに該当する場合に、第3のDMA予約エリア又は第4のDMA予約エリア等に欠陥管理情報が遷移されてしまうこともある。この場合、第2のDMA予約エリアは、Reservedの状態となる。つまり、第2のDMA予約エリアは、ブランクと判定されてしまう。つまり、ノーマルな状態では、現在使用中のDMA予約エリアからは、欠陥管理情報が正しく読み出せる。しかしながら、アブノーマルな状態では、現在使用中のDMA予約エリアが欠陥エリアに該当してしまったり、現在使用中のDMA予約エリアがブランクであったりしてしまうことがある。欠陥エリアの誤判定は、DMA予約エリアの無用な推移を招くことになる。つまり、単純に読み出しの状態だけで、DMA予約エリアの状態を判定することはできない。
図25は、ノーマルなDMA予約エリアの状態を示す図である。図25に示すように、例えば、ケース1〜5が考えられる。上記したようにDMAは、複数のDMA予約エリアを備えている。複数のDMA予約エリアの中の先頭のDMA予約エリア(DMAset#1−1、DMAset#2−1、DMAset#3−1、DMAset#4−1)を”head”、最後のDMA予約エリア(DMAset#1−N、DMAset#2−N、DMAset#3−N、DMAset#4−Nを”tail”、先頭のDMA予約エリアと最後のDMA予約エリアとの間のいくつかのDMA予約エリアを”body”と称する。
ケース1は、アンフォーマットな状態の情報記憶媒体である。つまり、”head”、”body”、”tail”に該当する全てのDMA予約エリアは、リザーブ状態である。
ケース2は、初期化された状態の情報記憶媒体である。つまり、”head”に該当するDMA予約エリアが現在使用中であり、”body”、”tail”に該当するDMA予約エリアはリザーブ状態である。
ケース3は、DMAの遷移が発生した状態の情報記憶媒体である。つまり、”head”に該当するDMA予約エリアは欠陥エリアであり、”body”に該当するいくつかのDMA予約エリアのうちの所定のDMA予約エリアが現在使用中のエリアとなり、この現在使用中のDMA予約エリアより後ろのDMA予約エリアはリザーブ状態である。
ケース4は、最終段階の情報記憶媒体である。つまり、”head”、”body”に該当するDMA予約エリアは欠陥エリアであり、”tail”に該当するDMA予約エリアが現在使用中のエリアである。
ケース5は、全く使用できなくなった状態の情報記憶媒体である。つまり、つまり、”head”、”body”、”tail”に該当する全てのDMA予約エリアが欠陥エリアである。
なお、リザーブ状態を簡単に識別することができるように、リザーブ状態のエリアにリザーブ状態であることを示す識別子を格納するようにしてもよい。
図15に示すこの発明の情報記録再生装置(主制御部20)は、現在使用中のDMAを探し出す方式として、テーブルルックアップ(Table lookup)方式及びインクリメンタル(Incremental)方式の両方をサポートする。つまり、この発明の情報記憶媒体は、テーブルルックアップ方式及びインクリメンタル方式の両方を適用可能なハイブリットサーチフォーマット(HSF)である。通常は、主制御部20は、テーブルルックアップ方式により現在使用中のDMAを探し出す。テーブルルックアップ方式とは、DMAマネージャに基づき、現在使用中のDMAを探し出す方式である。万一、DMAマネージャが読み出せない場合には、主制御部20は、インクリメンタル方式により現在使用中のDMAを探し出す。インクリメンタル方式とは、DMAに含まれる全てのDMA予約エリアを順にチェックし、現在使用中のDMAを探し出す方式である。つまり、インクリメンタル方式は、テーブルルックアップ方式のリカバリーとして使用される。
図24で説明したように、インクリメンタル方式だけに頼り、現在使用中のDMA予約エリアをサーチすると、現在使用中のDMA予約エリアを誤判定してしまうことがある。図26は、アブノーマルな状態のDMA予約エリアの誤判定の一例を説明する図である。例えば、第1(先頭)のDMA予約エリアに格納されている欠陥管理情報が、第2のDMA予約エリアよりも後続の第2+αのDMA予約エリアに遷移させられてしまうことがある。本来なら、第1のDMA予約エリアに格納されている欠陥管理情報は、第2のDMA予約エリアに遷移させられるべきである。しかし、この第2のDMA予約エリアのアドレスエラー等の障害により、この第2のDMA予約エリアが使用できない場合には、第2のDMA予約エリアよりも後続の第2+αのDMA予約エリアが使用されることになる。しかし、この遷移の後に、例えば第1(先頭)のDMA予約エリアから欠陥管理情報が読み出せてしまうと、この第1(先頭)のDMA予約エリアが現在使用中であると誤判定してしまう。このような誤判定を防ぐために、インクリメンタル方式でサーチする場合には、十分な窓幅で判定することが必要であり、判定に時間がかかる。そこで、この発明の情報記録再生装置は、高速サーチが可能なテーブルルックアップ方式を優先的に利用し、テーブルルックアップ方式で現在使用中のDMA予約エリアを見つけることができない場合に限り、インクリメンタル方式でサーチする。
図29は、交替処理に伴い書き換える必要のあるエリアを示す図である。例えば、ユーザエリア上の所定のエリアが欠陥エリアに該当することが判明すると、この所定のエリアに記録されるはずの情報はスペアエリアに交替記録される。これに伴い、この所定のエリア(交替元)のアドレスとスペアエリア(交替先)のアドレスとが欠陥管理情報として、各DMA(DMA1〜4)の第k番目のDMA予約エリアに記録される。DMAマネージャは、DMAの推移が発生した場合に書き換えられる。従って、DMAマネージャの書き換えの頻度は低い。
図32は、DMAの更新処理の概略を示すフローチャートである。図32に示すように、まず、図15に示す情報記録再生装置の主制御部20は、テーブルルックアップ方式により現在使用中のDMA予約エリアをサーチする(ST101)。つまり、最新のDMAマネージャから現在使用中のDMA予約エリアを示す位置情報が読み出せれば、現在使用中のDMA予約エリアを見つけ出すことができる(ST102、YES)。テーブルルックアップ方式により現在使用中のDMA予約エリアを見つけ出すことができなければ(ST102、NO)、主制御部20は、インクリメンタル方式により現在使用中のDMA予約エリアをサーチする(ST103)。インクリメンタル方式により現在使用中のDMA予約エリアを見つけ出すことができなければ(ST104、NO)、DMA更新処理は失敗となる(ST105)。
現在使用中のDMA予約エリアが見つかれば(ST102、YES)(ST104、YES)、主制御部20は、この現在使用中のDMA予約エリアの遷移が必要か否かを判断する(ST106)。この現在使用中のDMA予約エリアが欠陥エリアに該当する場合には、この現在使用中のDMA予約エリアの遷移が必要と判断する(ST106、YES)。
遷移が不要な場合は(ST106、NO)、主制御部20は、この現在使用中のDMA予約エリアに格納されている欠陥管理情報を、交替処理に伴い更新する(ST108)。遷移が必要な場合は(ST106、YES)、主制御部20は、現在使用中のDMA予約エリアに格納されている欠陥管理情報を、新たなDMA予約エリア(次のDMA予約エリア)に書き移し(ST107)、さらに欠陥管理情報を交替処理に伴い更新する(ST108)。
図33は、DMAマネージャの更新処理の概略を示すフローチャートである。まず、主制御部20は、現在のDMAマネージャの遷移が必要か否かを判断する(ST111)。この現在使用中のDMAマネージャを格納したマネージャ予約エリアが欠陥エリアに該当する場合には、この現在使用中のDMA予約エリアの遷移が必要と判断する(ST111、YES)。遷移が必要な場合は(ST111、YES)、主制御部20は、現在使用中のDMAマネージャを、新たなマネージャ予約エリア(次のマネージャ予約エリア)に書き移す(ST112)。また、DMAの遷移があった場合には(ST113、YES)、主制御部20は、DMAの遷移に伴いDMAマネージャを更新する(ST114)。
図34は、DMAに基づく再生処理の概略を示すフローチャートである。図34に示すように、まず、図15に示す情報記録再生装置の主制御部20は、テーブルルックアップ方式により現在使用中のDMA予約エリアをサーチする(ST121)。つまり、最新のDMAマネージャから現在使用中のDMA予約エリアを示す位置情報が読み出せれば、現在使用中のDMA予約エリアを見つけ出すことができる(ST122、YES)。テーブルルックアップ方式により現在使用中のDMA予約エリアを見つけ出すことができなければ(ST122、NO)、情報記録再生装置の主制御部20は、インクリメンタル方式により現在使用中のDMA予約エリアをサーチする(ST123)。インクリメンタル方式により現在使用中のDMA予約エリアを見つけ出すことができなければ(ST124、NO)、再生処理は失敗となる(ST125)。
現在使用中のDMA予約エリアが見つかれば(ST122、YES)(ST124、YES)、主制御部20の再生制御により、この現在使用中のDMA予約エリアから欠陥管理情報が読み出される(ST126)。読み出された欠陥管理情報に基づき、ユーザエリアに記録されたユーザデータが再生される(ST127)。
ここで、図35〜図38を参照して、64KBで構成されるECCブロックについて説明する。現行のDVD−RAMに記録される一つのECCブロックは、32KBで構成されている。現行のDVD−RAMよりもさらなる高密度記録を実現するために、ここでは64KBで構成されるECCブロックについて説明する。
図35は、ECCブロックのデータ構造を示す図である。ECCブロックは、連続する32個のスクランブルドフレームから形成されている。縦方向に192行+16行、横方向に(172+10)×2列が配置されている。B0、0、B1、0、…はそれぞれ1バイトである。PO及びPIは、エラー訂正コードであり、POはアウターパリティー、PIはインナーパリティーである。
図35に示すECCブロックは、(6行×172バイト)単位が1スクランブルドフレームとして扱われる。このようにスクランブルドフレーム配置として書き直した図が、図36である。つまり連続する32個のスクランブルドフレームからなる。さらに、(ブロック182バイト×207バイト)がペアとして扱われる。左側のECCブロックの各スクランブルドフレームの番号にLを付け、右側のECCブロックの各スクランブルドフレームの番号にRを付けると、スクランブルドフレームは、図36に示すように配置されている。つまり左側のブロックに左と右のスクランブルドフレームが交互に存在し、また右側のブロックにも左と右のスクランブルドフレームが交互に存在する。
つまり、ECCブロックは、32個の連続スクランブルドフレームから形成される。奇数セクタの左半分の各行は、右半分の行と交換されている。172×2バイト×192行は172バイト×12行×32スクランブルドフレームに等しく、情報フィールドとなる。16バイトのPOが、各172×2列にRS(208,192,17)のアウターコードを形成するために付加される。また10バイトのPI(RS(182,172,11))が、左右のブロックの各208×2行に付加される。PIは、POの行にも付加される。
フレーム内の数字は、スクランブルドフレーム番号を示し、サフィックスのR,Lは、スクランブルドフレームの右側半分と、左側半分を意味する。図35に示したPO,PIの生成は以下のような手順で行なわれる。
先ず、列j(j=0〜171と、j=182〜353)に対して、16バイトのBi,j(i=192〜207)が付加される。このBi,jは、多項式Rj(X)により定義されており、この多項式は、アウターコードRS(208,192,17)を各172×2列に形成するものである。
次に、行i(i=0〜207)に対して、10バイトのBi,j(j=172〜181、j=354〜363)が付加される。このBi,jは、多項式Ri(X)により定義されており、この多項式は、インナーコードRS(182,172,11)を(208×2)/2の各行に形成するものである。
図37は、ECCブロックにおいて、アウターパリティー(PO)が、左側ブロック、右側ブロックにそれぞれインターリーブされた様子を示す。図35の各Bマトリックスの要素であるBi,jは、208行×182×2列を構成している。このBマトリックスは、Bi,jがBm,nで再配置されるように、行間においてインターリーブされている。
この結果、図37に示す様に、16のパリティー行は、1行ずつ分散される。つまり、16のパリティー行は、2つの記録フレーム置きに対して、1行ずつ配置される。したがって、12行からなる記録フレームは、12行+1行となる。この行インターリーブが行なわれた後、13行×182バイトは、記録フレームとして参照される。したがって、行インターリーブが行なわれた後の、ECCブロックは、32個の記録フレームである。1つの記録フレーム内には、図36で説明したように、右側と、左側のブロックの行が6行ずつ存在する。また、POは、左のブロック(182×208バイト)と、右のブロック(182×208バイト)間では、異なる行に位置するように配置されている。図では、1つの完結型のECCブロックとして示している。しかし、実際のデータ再生時には、このようなECCブロックが連続してエラー訂正処理部に到来する。このようなエラー訂正処理の訂正能力を向上するために、図37に示すようなインターリーブ方式が採用される。
図38は、記録されたデータフィールド(偶数フィールドと奇数フィールド)の構成例を説明する図である。図38において、Even Recorded data field及びOdd Recorded data fieldのいずれも最後の2シンクフレーム(すなわち最後の“SYNC codeがSY3”の部分とその直後の“シンクデータ”及び“SYNC codeがSY1”の部分とその直後の“シンクデータ”が並んだ部分)内のシンクデータ領域に図37で示したPO(Parity Out)の情報が挿入される。
すなわち、Even Recorded data field内の最後の2シンクフレーム箇所には図36に示した“左側のPOの一部”が挿入され、Odd Recorded data field内の最後の2シンクフレーム箇所には図36に示した“右側のPOの一部”が挿入される。図36に示すように1個のECCブロックはそれぞれ左右の“小ECCブロック”から構成され、セクタ毎に交互に異なるPOグループ(左の小ECCブロックに属するPOか、右の左の小ECCブロックに属するPOか)のデータが挿入される。
以下、上記説明した第2の欠陥管理方法による作用・効果についてまとめる。
例えば、この発明の情報記憶媒体が、1000回のオーバーライトまで可能であるとする。この情報記憶媒体において、10000件の欠陥管理情報の登録を実現する。この場合、DMAを1000回ごとに遷移させれば、10回(=10000/1000)の遷移で、計算上は10000件の欠陥管理情報の登録に耐えられることとなる。つまり、DMAを交替できるようにすることで、オーバーライト特性の悪さを克服することが可能となる。
従来は、DMA自身が欠陥管理されていない。このため、繰り返し記録可能な回数よりも、欠陥管理情報の書き換え回数が多くなると、事実上十分な欠陥管理ができないという問題があった。たとえば、1000回程度しかオーバーライトできない情報記憶媒体の場合には、1000回を超える欠陥管理情報の書き換えにより、DMA自体が欠陥になってしまう可能性があった。市場に出回る情報記憶媒体の中には品質が悪いものもあり、このような媒体の場合には100回程度のオーバーライトにより欠陥ブロックになってしまうこともある。このような粗悪な媒体では、一部の欠陥のために媒体全体が使えなくなってしまうことがある。
この第2の欠陥管理方法により、1000回程度しかオーバーライトできない情報記憶媒体の性能を以下のようにアップすることができる。
・Target
Maximum OW times:100,000
・Presupposition
OW limitation of single DMA : 1,000
・Solution
Plural DMAs with transition
Number of DMA : 100,000/1,000 = 100 set
Four identical DMAs
この発明の欠陥管理によれば、1000回程度のオーバーライトしかできない媒体の見かけ上のオーバーライト特性を向上させることができる。例えば、10万回程度のオーバーライトが可能となる。これはDVD−RAMのオーバーライト回数と同等の値である。1000回のオーバーライトされたエリアを、新しいエリアに交替させる。計算上は、100000/1000=100セットのDMA予約エリアが用意されていればよい。媒体が、100セットのDMA予約エリアを持つことで、1000回程度のオーバーライトしかできない媒体であっても、10万回程度のオーバーライトが可能な媒体と同等の性能を持つことができる。また、媒体が、同じ内容のDMAを、例えばリードインエリアに2つ、リードアウトエリアに2つ、合計4つ持つ。これにより、あるDMAから情報が読み出せなくなっても他のDMAから情報が読み出せれば、正しい欠陥管理が継続できる。つまり、同時に使えるDMAを複数持つと同時に、個々のDMAが劣化した場合に、新しいDMA予約エリアに欠陥管理情報を移す。これにより、DMA自体を障害から守る能力を高めることが可能となる。例えば、媒体上に、同時に4つのDMAを配置する構成の場合には、各DMAがDMA予約エリアを100個ずつ持つ。つまり、媒体上に、トータル400個のDMA予約エリアを用意しておけばよい。
以下に、本発明をまとめる。
(1)
本発明は、書き換え可能エリアを備えた情報記憶媒体であって、
前記書き換え可能エリアは、
ユーザデータを格納するためのユーザエリアと、
前記書き換え可能エリア上の欠陥エリアを管理する欠陥管理情報を格納するための欠陥管理エリアと、
を備え、
前記欠陥管理エリアは、第1及び第2の欠陥管理予約エリアを備え、
前記第1の欠陥管理予約エリアは、初期状態で前記欠陥管理情報を格納するためのエリアであり、
前記第2の欠陥管理予約エリアは、所定のタイミングで遷移される前記欠陥管理情報を格納するためのエリアである、
ことを特徴とする。
(2)
本発明は、上記(1)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、最新の前記欠陥管理情報を格納しているエリアの位置を示す位置情報を格納するための位置情報エリアを備えたことを特徴とする。
(3)
本発明は、上記(2)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、前記位置情報エリアを複数備え、
前記複数の位置情報エリアは、夫々が同一の前記位置情報を格納するためのエリアである、
ことを特徴とする。
(4)
本発明は、上記(2)を前提とし、
前記位置情報エリアは、第1及び第2の位置情報予約エリアを備え、
前記第1の位置情報予約エリアは、初期状態で前記位置情報を格納するためのエリアであり、
前記第2の位置情報予約エリアは、所定のタイミングで遷移される前記位置情報を格納するためのエリアである、
ことを特徴とする。
(5)
本発明は、上記(2)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、2重にエラー訂正コードが付与されたエラー訂正コードブロックの単位でデータの書き換えが可能なエリアであって、
前記位置情報エリアに格納される前記位置情報は、前記エラー訂正ブロック中の1ライン以下のデータ量の単位で繰り返し記録される情報である、
ことを特徴とする。
(6)
本発明は、上記(1)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、第1、第2、第3、及び第4の欠陥管理エリアを備え、
前記第1、第2、第3、及び第4の欠陥管理エリアは、夫々が第1及び第2の欠陥管理予約エリアを備え、
前記第1、第2、第3、及び第4の欠陥管理予約エリアの中の前記第1の欠陥管理予約エリアは、初期状態で前記欠陥管理情報を格納するためのエリアであり、
前記第1、第2、第3、及び第4の欠陥管理予約エリアの中の前記第2の欠陥管理予約エリアは、所定のタイミングで遷移される前記欠陥管理情報を格納するためのエリアであり、
前記書き換え可能エリアは、前記第1の欠陥管理エリアに含まれる前記第1の欠陥管理予約エリア及び前記第2の欠陥管理エリアに含まれる前記第1の欠陥管理予約エリアを隣接して備え、
前記書き換え可能エリアは、前記第1の欠陥管理エリアに含まれる前記第2の欠陥管理予約エリア及び前記第2の欠陥管理エリアに含まれる前記第2の欠陥管理予約エリアを隣接して備え、
前記書き換え可能エリアは、前記第3の欠陥管理エリアに含まれる前記第1の欠陥管理予約エリア及び前記第4の欠陥管理エリアに含まれる前記第1の欠陥管理予約エリアを隣接して備え、
前記書き換え可能エリアは、前記第3の欠陥管理エリアに含まれる前記第2の欠陥管理予約エリア及び前記第4の欠陥管理エリアに含まれる前記第2の欠陥管理予約エリアを隣接して備えた、
ことを特徴とする。
(7)
本発明は、
書き換え可能エリアを備えた情報記憶媒体から情報を再生する情報再生装置であって、
前記書き換え可能エリア上の欠陥管理エリアに含まれる複数の欠陥管理予約エリアの中の一つのエリアから、前記書き換え可能エリア上の欠陥エリアを管理する最新の欠陥管理情報を取得する取得手段と、
前記最新の欠陥管理情報に基づき、前記書き換え可能エリア上のユーザエリアから、ユーザデータを再生する再生手段と、
を備えたことを特徴とする。
(8)
本発明は、上記(7)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、最新の前記欠陥管理情報を格納している前記欠陥管理予約エリアの位置を示す位置情報を格納するための位置情報エリアを備え、
前記取得手段は、前記位置情報エリアから前記位置情報を取得し、この位置情報に基づき、前記複数の欠陥管理予約エリアの中の一つのエリアから最新の前記欠陥管理情報を取得する、
ことを特徴とする。
(9)
本発明は、上記(8)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、前記位置情報エリアを複数備え、
前記複数の位置情報エリアは、夫々が同一の前記位置情報を格納するためのエリアであり、
前記取得手段は、前記複数の位置情報エリアの中の少なくとも一つの位置情報エリアから前記位置情報を取得する、
ことを特徴とする。
(10)
本発明は、上記(8)を前提とし、
前記位置情報エリアは、複数の位置情報予約エリアを備え、
前記取得手段は、前記複数の位置情報予約エリアの中の一つのエリアから、最新の位置情報を取得する、
ことを特徴とする。
(11)
本発明は、上記(8)を前提とし、
前記取得手段は、前記位置情報エリアから前記位置情報を取得できない場合、前記欠陥管理エリアに含まれる前記複数の欠陥管理予約エリアを順にたどり、最新の欠陥管理情報を取得する、
ことを特徴とする。
(12)
本発明は、
書き換え可能エリアを備えた情報記憶媒体から情報を再生する情報再生方法であって、
前記書き換え可能エリア上の欠陥管理エリアに含まれる複数の欠陥管理予約エリアの中の一つのエリアから、前記書き換え可能エリア上の欠陥エリアを管理する最新の欠陥管理情報を取得し、
前記最新の欠陥管理情報に基づき、前記書き換え可能エリア上のユーザエリアから、ユーザデータを再生する、
ことを特徴とする。
(13)
本発明は、上記(12)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、最新の前記欠陥管理情報を格納している前記欠陥管理予約エリアの位置を示す位置情報を格納するための位置情報エリアを備え、
前記位置情報エリアから前記位置情報を取得し、この位置情報に基づき、前記複数の欠陥管理予約エリアの中の一つのエリアから最新の前記欠陥管理情報を取得する、
ことを特徴とする。
(14)
本発明は、上記(13)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、前記位置情報エリアを複数備え、
前記複数の位置情報エリアは、夫々が同一の前記位置情報を格納するためのエリアであり、
前記複数の位置情報エリアの中の少なくとも一つの位置情報エリアから前記位置情報を取得する、
ことを特徴とする。
(15)
本発明は、上記(13)を前提とし、
前記位置情報エリアは、複数の位置情報予約エリアを備え、
前記複数の位置情報予約エリアの中の一つのエリアから、最新の位置情報を取得する、
ことを特徴とする。
(16)
本発明は、上記(13)を前提とし、
前記位置情報エリアから前記位置情報を取得できない場合、前記欠陥管理エリアに含まれる前記複数の欠陥管理予約エリアを順にたどり、最新の欠陥管理情報を取得する、
ことを特徴とする。
(17)
本発明は、
書き換え可能エリアを備えた情報記憶媒体に対して情報を記録する情報記録方法であって、
前記書き換え可能エリアは、前記書き換え可能エリア上の欠陥エリアを管理する欠陥管理情報を格納するための欠陥管理エリアを備え、
前記欠陥管理エリアは、第1及び第2の欠陥管理予約エリアを備え、
初期状態で、前記第1の欠陥管理予約エリアに対して前記欠陥管理情報を記録し、
所定のタイミングで、前記第2の欠陥管理予約エリアに対して前記欠陥管理情報を遷移する、
ことを特徴とする。
(18)
本発明は、上記(17)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、最新の前記欠陥管理情報を格納しているエリアの位置を示す位置情報を格納するための位置情報エリアを備え、
前記位置情報を前記位置情報エリアに対して記録する、
ことを特徴とする。
(19)
本発明は、上記(18)を前提とし、
前記書き換え可能エリアは、前記位置情報エリアを複数備え、
前記複数の位置情報エリアに対して同一の前記位置情報を記録する、
ことを特徴とする。
(20)
本発明は、上記(18)を前提とし、
前記位置情報エリアは、第1及び第2の位置情報予約エリアを備え、
初期状態で、前記第1の位置情報予約エリアに対して前記位置情報を記録し、
所定のタイミングで、前記第2の位置情報予約エリアに対して前記位置情報を遷移する、
ことを特徴とする。
(21)
本発明は、上記(18)を前提とし、
前記位置情報エリアは、第1及び第2の位置情報予約エリアを含む複数の位置情報予約エリアを備え、
初期状態で前記第1の位置情報予約エリアに対して前記位置情報を記録し、
所定のタイミングで前記第2の位置情報予約エリアに対して前記位置情報を遷移し、
前記位置情報の遷移の繰り返しにより、前記複数の位置情報予約エリアを全て使い切った場合、ユーザデータの追加記録を禁止する、
ことを特徴とする。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…情報記憶媒体(光ディスク)、2…変調回路、3…レーザ制御回路、4…レーザ、5…コリメートレンズ、6…偏光ビームスプリッタ(PBS)、7…4分の1波長板、8…対物レンズ、9…集光レンズ、10…光検出器、11…信号処理回路、12…復調回路、13…フォーカスエラー信号生成回路、14…トラッキングエラー信号生成回路、16…フォーカス制御回路、17…トラッキング制御回路、20…主制御部、SA…スペアエリア、UA…ユーザエリア、A1…リードインエリア、A2…データエリア、A3…リードアウトエリア