JP2006038451A - 微小粒子濃度分布の予測方法、解析装置、微小粒子濃度分布の予測プログラム、その予測方法を用いて設計された建築物および微小粒子拡散装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 室内の各位置における、組成が不安定で寿命の短い微小粒子の濃度を、簡単かつ短時間で予測すること。
【解決手段】 微小粒子濃度分布の予測方法は、室内の流れ場を求めるステップ(#23)と、室内の流れ場から室内の空気齢分布を求めるステップ(#24)と、求められた空気齢を微小粒子濃度に換算するステップ(#25)とを含むもので、室内の流れ場から求められた空気齢を微小粒子濃度に換算することにより、室内の任意の位置における微小粒子の濃度を容易に求めることができる。組成が比較的不安定で寿命の短い微小粒子の室内の任意の位置における濃度を簡単かつ短時間で予測することができる。
【選択図】 図5
【解決手段】 微小粒子濃度分布の予測方法は、室内の流れ場を求めるステップ(#23)と、室内の流れ場から室内の空気齢分布を求めるステップ(#24)と、求められた空気齢を微小粒子濃度に換算するステップ(#25)とを含むもので、室内の流れ場から求められた空気齢を微小粒子濃度に換算することにより、室内の任意の位置における微小粒子の濃度を容易に求めることができる。組成が比較的不安定で寿命の短い微小粒子の室内の任意の位置における濃度を簡単かつ短時間で予測することができる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、微小粒子濃度分布の予測方法、解析装置、微小粒子濃度分布の予測プログラム、その予測方法を用いて設計された建築物および微小粒子拡散装置に関し、特に、部屋の空間に放出される微小粒子の各位置における濃度を数値解析により求める微小粒子濃度分布の予測方法、解析装置、微小粒子濃度分布の予測プログラム、その予測方法を用いて設計された建築物および微小粒子拡散装置に関する。
近年、室内にイオンやミスト(微細な水滴)、また、芳香成分、薬効成分を含有するミスト、水蒸気といった微小粒子を放出、拡散し、空気浄化効果、除菌効果、リラクゼーション効果、等を呈した製品(例えば、エアコン、空気清浄機、その他)が増加している。このような製品を設計するにあたり、部屋の空間に放出される微小粒子の各位置における濃度を数値解析により求める方法の開発が求められている。
従来、室内の流れ場を解析して、室内の各位置における風向、風速、温度を求める流れ場解析システムが商品化されている。従来の室内の流れ場を解析する解析システムは、室内の流れ場を解析するために室内を微小要素に分割した解析モデルを作成する解析モデル作成工程と、解析モデルに対して流れ場を模擬するための境界条件を入力する境界条件入力工程と、解析モデルを境界条件にて解くことにより、各微小要素における風向、風速、温度とで定義される流れ場を求める工程とを有する。
従来の流れ場解析システムでは、流れ場を求めるために、質量保存式、運動量保存式、乱流エネルギー保存式、乱流散逸の保存式が用いられる。さらに、温度分布を求める場合には、これらの保存式に加えてエネルギー保存式が用いられる。
この従来の解析システムに、拡散物質方程式を用いることにより、空気中に混入する、組成が安定な微小粒子(例えば、CO2、NO2、水蒸気、その他)の室内の各位置における濃度を求めたり、微小粒子が室内に拡散していく挙動を解析したりすることが可能である。しかしながら、多くの方程式を解く必要があるため、計算が煩雑となったり、計算誤差が多く発生したりして、正確な濃度分布を求めることができなかった。さらに、これらの方程式は理論的に定義されたものであるため、粒子が拡散する理論上の挙動と、実際の挙動とが、条件によっては異なる場合がある。
また、室内の流れ場を解析して、室内の各位置における空気齢を求め、居室内の空気齢分布を求めるものもある。この場合、上記従来の室内の流れ場を解析し、その結果から室内の空気齢分布を求める工程がさらに追加される。
特開2004−028518号
特開2004−101058号
本発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、室内の各位置における、組成が不安定で寿命の短い微小粒子の濃度を、簡単かつ短時間で予測することが可能な微小粒子濃度分布の予測方法、解析装置、微小粒子濃度分布の予測プログラム、その予測方法を用いて設計された建築物および微小粒子拡散装置を提供することである。
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、微小粒子濃度分布の予測方法は、室内の流れ場を求めるステップと、室内の流れ場から室内の空気齢分布を求めるステップと、求められた空気齢を微小粒子濃度に換算するステップとを含む。
空気齢とは、任意の位置を起算点とし、起算点にある空気齢をゼロとし、ある位置にある空気が起算点から移動するのに要する時間をいう。起算点から移動するのに要する時間は、たとえば、平均値、最大値、最小値を用いることができる。
この発明によれば、室内の流れ場から求められた空気齢を微小粒子濃度に換算することにより、室内の任意の位置における微小粒子の濃度を容易に求めることができる。組成が比較的不安定で寿命の短い微小粒子の室内の任意の位置における濃度を簡単かつ短時間で予測することができる。
好ましくは、換算するステップは、微小粒子の種類により定まる所定の関係式を用いて空気齢を微小粒子濃度に換算する。
この発明によれば、微小粒子の種類ごとに濃度を求めることができる。
好ましくは、所定の関係式は、経過時間tと微小粒子濃度Xとの関係を定義する。
好ましくは、関係式は、定数α、β、γ、δにより次式(1)で表され、定数βは、経過時間の起算点により定められる。
X(t)=α/(t−β)+γ、X(t)≧δ … (1)
この発明に従えば、式(1)の定数α、β、γ、δは、微小粒子の種類により定まる。定数βを変更することにより経過時間の起算点における濃度を変更することができる。経過時間の起算点とは、空気齢がゼロの時をいう。経過時間の起算点は、空気齢がゼロの微粒子の位置を定める。空気齢がゼロの微粒子の位置は、たとえば、微小粒子の発生直後の位置、微小粒子が室内に放出される位置とすることができる。そのため、微小粒子の種類と起算点の濃度とを異ならせて、微小粒子の濃度を予測することができる。
この発明に従えば、式(1)の定数α、β、γ、δは、微小粒子の種類により定まる。定数βを変更することにより経過時間の起算点における濃度を変更することができる。経過時間の起算点とは、空気齢がゼロの時をいう。経過時間の起算点は、空気齢がゼロの微粒子の位置を定める。空気齢がゼロの微粒子の位置は、たとえば、微小粒子の発生直後の位置、微小粒子が室内に放出される位置とすることができる。そのため、微小粒子の種類と起算点の濃度とを異ならせて、微小粒子の濃度を予測することができる。
好ましくは、換算するステップは、微小粒子発生量により定まる所定の関係式を用いて空気齢を微小粒子濃度に換算する。
好ましくは、関係式は、経過時間tと微小粒子の減衰率との関係を定義する。
好ましくは、関係式は、定数α1、β1により次式(2)で表され、定数β1は、微小粒子の発生量により定められる。
dX/dt=−α1X2、X(0)=1/β1 … (2)
この発明に従えば、式(2)の定数α1、β1は、微小粒子の種類により定まる。定数β1を変更することにより微小粒子の起算点における濃度を変更することができる。そのため、微小粒子の種類と起算点の濃度を異ならせて、室内の微小粒子の濃度分布を予測することができる。
この発明に従えば、式(2)の定数α1、β1は、微小粒子の種類により定まる。定数β1を変更することにより微小粒子の起算点における濃度を変更することができる。そのため、微小粒子の種類と起算点の濃度を異ならせて、室内の微小粒子の濃度分布を予測することができる。
好ましくは、室内を微小要素に分割した解析モデルを作成するステップと、流れ場を模擬するための境界条件を設定するステップとをさらに含み、室内の流れ場を求めるステップは、境界条件および解析モデルを定義するパラメータに基づいて室内の流れ場を求め、
境界条件を変更して、換算した微小粒子濃度のうち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応する境界条件を決定するステップをさらに含む。
境界条件を変更して、換算した微小粒子濃度のうち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応する境界条件を決定するステップをさらに含む。
この発明に従えば、最適な境界条件を求めることができる。
好ましくは、境界条件は、風向および風速とを含む。
好ましくは、室内を微小要素に分割した解析モデルを作成するステップと、流れ場を模擬するための境界条件を設定するステップとをさらに含み、解析モデルを定義するパラメータを変更して、換算した微小粒子濃度のうち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応するパラメータを決定するステップをさらに含む。
この発明に従えば、最適な解析モデルを定義するパラメータを求めることができる。
好ましくは、パラメータは、部屋の大きさと、部屋の形状と、微小粒子発装置の設置位置とを含む。
好ましくは、経過時間の起算点における微小粒子の濃度を変更して、換算した微小粒子濃度のうち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応する起算点における微小粒子の濃度を決定するステップをさらに含む。
この発明に従えば、微小粒子の起算点における最適な濃度を求めることができる。
好ましくは、パラメータは、部屋の大きさと、部屋の形状と、起算点における微小粒子の濃度とを含む。
好ましくは、微小粒子は、イオン、微細な水滴、および芳香成分を含有する微細な水滴からなる群より選ばれた少なくとも1つからなる。
好ましくは、上記微小粒子濃度分布の予測方法をコンピュータに実行させるための微小粒子濃度分布の予測プログラムである。
好ましくは、建築物は、上記微小粒子濃度分布の予測方法を用いて求められる、微小粒子の濃度分布が所定の条件を満たすときの、室内を微小要素に分割した解析モデルを定義するパラメータで定まる部屋を有する。
好ましくは、微小粒子拡散装置は、上記微小粒子濃度分布の予測方法を用いて求められる、微小粒子の濃度分布が所定の条件を満たすときの、流れ場を模擬するための境界条件および起算点の濃度を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における解析装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。図1を参照して、解析装置100は、解析装置の全体を制御するための制御部101と、室内の流れ場を解析するための解析モデルを作成する解析モデル作成部102と、解析モデルに境界条件を与えて流れ場を解析する流れ場解析部103と、流れ場から室
内の空気齢分布を求める空気齢解析部104と、空気齢を微小粒子濃度に換算する換算部105と、換算された微小粒子濃度を出力する出力部106とを備える。
図1は、本発明の第1の実施形態における解析装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。図1を参照して、解析装置100は、解析装置の全体を制御するための制御部101と、室内の流れ場を解析するための解析モデルを作成する解析モデル作成部102と、解析モデルに境界条件を与えて流れ場を解析する流れ場解析部103と、流れ場から室
内の空気齢分布を求める空気齢解析部104と、空気齢を微小粒子濃度に換算する換算部105と、換算された微小粒子濃度を出力する出力部106とを備える。
解析モデル作成部102は、室内を微小要素に分割して室内の流れ場を解析するための解析モデルを作成する。解析モデル作成部102には、解析モデルを定義するためのパラメータが入力される。パラメータは、部屋の形状、部屋の大きさ(縦、横、高さ)、拡散装置の位置(起算点における微小粒子の濃度)、拡散装置の員数を含む。解析モデル作成部102で作成された解析モデルは流れ場解析部103に出力される。拡散装置は、微小粒子を発生する発生素子と、気流を発生させるためのファンとを含む。拡散装置は、発生素子により発生された微小粒子をファンにより生じる気流により、室内に微小粒子を放出する。また、発生素子は、それに印加される電圧を制御することにより、それにより発生される微小粒子の発生量を制御することが可能である。
流れ場解析部103は、流れ場を模擬するための境界条件が入力される。境界条件は、吹出口(吸気口)から送出される気流の風速、風量、吹出し温度、室温等である。流れ場解析部103は、解析モデル作成部102で作成された解析モデルの微小要素ごとに、境界条件にしたがって風向と圧力を算出する。この微小要素ごとの風向と圧力により流れ場が定義される。微小要素ごとの風向と圧力とは空気齢解析部104に出力される。
空気齢解析部104は、流れ場解析部103で算出された微小要素ごとの風向と圧力に基づいて、微小要素ごとに空気齢を算出する。微小要素ごとの空気齢は、換算部105に出力される。
空気齢とは、任意の位置を起算点とし、起算点にある空気齢をゼロとしたときの、対象位置にある空気が起算点から移動するのに要する時間をいう。起算点は、空気齢の基準を定める。対象位置にある空気が起算点から移動するのに要する時間(起算点からの経過時間)は、たとえば、対象位置にある空気が起算点から移動する時間の平均値、最大値、最小値を用いることができる。起算点とは、空気齢がゼロとなる位置をいう。空気齢がゼロの微粒子の位置は、たとえば、微小粒子の発生直後の位置、微粒子が室内に放出される位置とすることができる。
換算部105は、起算点からの経過時間と微小粒子濃度との関係を定める所定の数式に空気齢を代入することにより、微小要素ごとに微小粒子の濃度を算出する。微小要素ごとに算出された微小粒子の濃度は、出力部106に出力される。
出力部106は、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、陰極線管などの表示装置、または、プリンタなどの印刷装置である。出力部106は、微小要素ごとの微小粒子濃度を出力する。
次に、換算部105が空気齢を微小粒子濃度に換算する方法について述べる。ここでは、組成が不安定で寿命の短い微小粒子の拡散を想定している。この場合、微小粒子の寿命を考慮する必要がある。起算点からの経過時間tのときの微小粒子濃度をX(t)とすると
、関係式(1)が定義される。
、関係式(1)が定義される。
X(t)=α/(t−β)+γ、X(t)≧δ … (1)
ここでα、β、γ、δは、定数である。定数α、β、γ、δは、イオン種、または、拡散する微小粒子の種類により固有に定まる値である。特に、定数βは、空気齢の起算点により固有に定まる値である。これらの定数は、微小粒子を発生させて濃度を測定する実験により求めることができる。任意の発生量で微小粒子を発生させる実験により、起算点を微小粒子の発生時とし、その発生量に対する定数βが定められる。実験で用いた発生量と
は異なる発生量に対応する定数βの値は、上記関係式(1)において、t=0の場合の微小粒子濃度X(0)を目的の発生量として、定数βを逆算することにより求めることができる。このため、実験により定数α、β、γ、δが求められれば、定数βを変更することにより、微小粒子のあらゆる発生量に対応する関係式(1)を求めることができる。
ここでα、β、γ、δは、定数である。定数α、β、γ、δは、イオン種、または、拡散する微小粒子の種類により固有に定まる値である。特に、定数βは、空気齢の起算点により固有に定まる値である。これらの定数は、微小粒子を発生させて濃度を測定する実験により求めることができる。任意の発生量で微小粒子を発生させる実験により、起算点を微小粒子の発生時とし、その発生量に対する定数βが定められる。実験で用いた発生量と
は異なる発生量に対応する定数βの値は、上記関係式(1)において、t=0の場合の微小粒子濃度X(0)を目的の発生量として、定数βを逆算することにより求めることができる。このため、実験により定数α、β、γ、δが求められれば、定数βを変更することにより、微小粒子のあらゆる発生量に対応する関係式(1)を求めることができる。
いま、H+(H2O)n(n≧0の整数)から成るプラスイオンと、O2 −(H2O)m(m≧0の整数)から成るマイナスイオンを、略同量ずつ混合して、室内に放出して拡散する場合、計測により次の定数であることが判明したため、ここではこの定数を用いている。
α=50000/11
β=0
γ=−2700
δ=1000
関係式(1)に室内の空気齢分布を求める工程により求められる室内の各点における空気齢の値(t=t1、t=t2、t=t3、・・・、t=tn)をそれぞれ代入し、得られる値(X=X1、X=X2、X=X3、・・・、X=Xn)を、室内の各点における微小粒子濃度とする。これにより、室内の各点における空気齢の値から、その各点における微小粒子濃度が算出される。
β=0
γ=−2700
δ=1000
関係式(1)に室内の空気齢分布を求める工程により求められる室内の各点における空気齢の値(t=t1、t=t2、t=t3、・・・、t=tn)をそれぞれ代入し、得られる値(X=X1、X=X2、X=X3、・・・、X=Xn)を、室内の各点における微小粒子濃度とする。これにより、室内の各点における空気齢の値から、その各点における微小粒子濃度が算出される。
本解析装置100により予測されたイオン濃度分布と、実際に製品から室内にイオンを放出して散布した場合のイオン濃度の実測値の比較を以下に示す。図2は、解析サンプルを説明するための図である。解析サンプルとして、空気調和機の室内機1を用いて、H+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを、略同量ずつ混合して、部屋21に放出して拡散した場合を考える。
図2は、サンプルの空気調和機による室内の気流の挙動を示している。空気調和機の室内機1の吹出口5から前方上方に風速4m/秒で送出された空気(B”)は部屋21の天井壁Sに到達し、その後、コアンダ効果により天井壁Sから空気調和機の室内機1に対向する壁面、床面、室内機1が設置される壁面を順次伝って室内機1の両側方から室内機1の吸込口4に吸い込まれる。なお、部屋21の大きさは8畳(高さ2400mm、横幅3600mm、奥行き3600mm)であり、比較ポイントは図2に一点鎖線Dで示した部屋21の中央断面と、二点鎖線Eで示した天井壁Sから200mm下方の水平断面である。
図3は、解析装置による予測結果を示す図である。図3(a)は、部屋21の中央断面Dにおけるイオン濃度分布の予測値、図3(b)は、部屋21の水平断面Eにおけるイオン濃度分布の予測値をそれぞれ示している。なお、室内にH+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを同量ずつ混合して放出、拡散したことを条件としている。
図3(b)では、水平断面Eの図面上側の半分でイオン濃度分布を示しているが、上側半分と下側半分とで解析モデルが対称となるためである。水平断面Eの全体でイオン濃度分布を示すようにしても良い。また、イオン発生位置の近傍において、2種類のイオン濃度が、例えば、それぞれ100万個/cm3になるように設定している。
図4は、実測結果を示す図である。図4(a)は、部屋21の中央断面Dにおけるイオン濃度分布の実測値、図4(b)は、部屋21の水平断面Eにおけるイオン濃度分布の実測値をそれぞれ示している。図4(a)および図4(b)は、室内にH+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを、実際に略同量ずつ混
合して放出、拡散した場合の、室内の各位置におけるイオン濃度の実測結果を示す。図4(b)では、水平断面Eの図面上側の半分でイオン濃度分布を示しているが、上側半分と下側半分とで解析モデルが対称となるため、イオン濃度分布の実験値も略対称になると考え、計測を行わなかった。また、このとき、イオン発生状態が予測解析と略同様になるように、イオンを発生するイオン発生装置は、イオン発生装置の近傍における2種類のイオン濃度が、それぞれ約100万個/cm3になるように駆動制御されている。
合して放出、拡散した場合の、室内の各位置におけるイオン濃度の実測結果を示す。図4(b)では、水平断面Eの図面上側の半分でイオン濃度分布を示しているが、上側半分と下側半分とで解析モデルが対称となるため、イオン濃度分布の実験値も略対称になると考え、計測を行わなかった。また、このとき、イオン発生状態が予測解析と略同様になるように、イオンを発生するイオン発生装置は、イオン発生装置の近傍における2種類のイオン濃度が、それぞれ約100万個/cm3になるように駆動制御されている。
図3(a)、図3(b)、図4(a)および図4(b)から、予測値と実測値とは極めて良い一致を見せており、本実施の形態における解析装置100の有用性、空気齢を微小粒子濃度に換算する換算手法の妥当性が窺える。
なお、関係式(1)に替えて、微小粒子が散布されてからの経過時間tと、微小粒子濃度Xとの関係を表す関係式を設定しても良い。この場合、上記関係式(1)の定数βの値が、起算点を微小粒子が散布される位置とした場合の濃度から決定される。
図5は、第1の実施の形態における解析装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。本解析装置100は、解析を開始すると、ステップ#21の解析モデル作成工程において、室内の流れ場を解析するために、室内を微小要素に分割した解析モデルが作成される。この工程においては、部屋の形状、気流の吹出口(吸気口)の位置、気流の吸込口(排気口)の位置、家具その他の配置等がモデル化され、その後、便宜上、空間が計算のための微小要素の格子に分割される。
次に、ステップ#22の境界条件入力工程において、ステップ#21にて作成した解析モデルに対して、流れ場を模擬するための境界条件が入力される。境界条件は、吹出口(吸気口)から送出される気流の風速、風量、吹出し温度、室温等である。次に、ステップ#23の流れ場解析工程において、上記の解析モデルを上記の境界条件にて解くことにより、各微小量素の格子における風向、風速、温度を求める。
次のステップ#24において、ステップ#23にて求められた流れ場解析結果から、各点における空気齢を求める。そして、ステップ#25において、ステップ#24にて求められた空気齢解析結果、即ち各点における空気齢の値を、微小粒子濃度に換算する。これにより、各点における微小粒子濃度を求める。次に、ステップ#26において、上記の解析結果を表示する。各点における微小粒子濃度を分布図にして視覚的に表示するのが望ましい。
以上説明したように、解析装置100によると、例えば、微小粒子の拡散による効能が極めて高い建築物を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができ、設計コストを大幅に低減できる。また、例えば、微小粒子拡散装置を部屋に配置または施工する際に、あらかじめ微小粒子拡散装置の好適な配置場所、配置員数を知ることができるため、微小粒子の拡散による効能が極めて高い施工を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に行うことができ、微小粒子拡散装置の配置または施工の時間、コストを大幅に低減できる。また、例えば、微小粒子拡散装置の設計段階において、設置する予定の部屋内に微小粒子の拡散を最適化できる微小粒子拡散装置の風向、風量、微小粒子発生量、等を、簡単に設定できるため、微小粒子の拡散による効能を最大限に高めることができる微小粒子拡散装置を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態における解析装置について説明する。第2の実施の形態における解析装置は、第1の実施の形態における解析装置に対し、空気齢を微小粒子の濃度に換算する手法が異なる。その他の部分については同一であるので、重複する説明は繰返さな
い。第2の実施の形態における解析装置で用いられる換算手法は、起算点からの経過時間tと、微小粒子の減衰率の関係を表す関係式を有する。
次に、第2の実施の形態における解析装置について説明する。第2の実施の形態における解析装置は、第1の実施の形態における解析装置に対し、空気齢を微小粒子の濃度に換算する手法が異なる。その他の部分については同一であるので、重複する説明は繰返さな
い。第2の実施の形態における解析装置で用いられる換算手法は、起算点からの経過時間tと、微小粒子の減衰率の関係を表す関係式を有する。
ここで、H+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを、略同量ずつ混合して、拡散した場合を考える。このとき、2つのイオンは、衝突により、次式(3)〜(5)のように反応することが知られている。
即ち、H+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンは、互いに衝突して反応し、他の物質に変化する。従って、単位体積、単位時間当たりの衝突回数が、イオン個数またはイオン濃度の減衰量となる。ここで、単位体積、単位時間当たりの衝突回数Zは、単位体積内のイオン数n、平均速度c、衝突半径σとして、H+(H2O)nとO2 −(H2O)mの単位体積内の個数が略同等であることから次式(6)のように表される。
また、ある点におけるH+(H2O)nの濃度XH、O2 −(H2O)mの濃度XOとすると次式(7)が成立するから、イオンの減衰率は、定数をα1として、関係式(8)のように表される。
この微分方程式を解くと、α1、β1を定数とした関係式(9)が導きだされる。
関係式(9)を用いて、第1実施形態における解析装置と同様の処理により室内の各点における空気齢の値から、その各点における微小粒子濃度が算出される。なお、定数α1、β1は、イオン種、または、拡散する微小粒子の種類、発生の状態、等により、それぞれ固有の値が存在するため、実験等のしかるべき手法によりこれら定数項の値を把握する必要がある。また、定数β1は、起算点における微小粒子の濃度の逆数となる。
第2の実施の形態における解析装置100を用いれば、第1の実施形態における解析装置100と略同等の予測解析結果を得ることができる。なお、関係式(2)に替えて、微小粒子が散布されてからの経過時間tと、微小粒子濃度Xと関係を表す関係式を設定しても良い。この場合、上記関係式(2)の定数β1の値が、起算点を微小粒子が散布される位置とした場合の濃度から決定される。
<第3の実施の形態>
室内に微小粒子を拡散する方法としては、室内に微小粒子拡散装置を設置する方法、部屋の壁面に微小粒子吹出口を備え、吹出口から微小粒子を気流に乗せて室内に拡散する方法、その他がある。室内に設置される微小粒子拡散装置の例としては、空気調和機、加湿機、空気清浄機、その他、様々なものが挙げられる。また、部屋の壁面に備えられた微小粒子吹出口から微小粒子を拡散する場合においても、吹出口の位置、吹出方向、風速、等、様々な場合が考えられる。ところが、微小粒子拡散装置を部屋のどの位置に配置するか、または、微小粒子吹出口の位置、吹出方向、風速、等、によって、マイナスイオンや水蒸気、微細な水滴、芳香成分といった微小粒子を部屋に拡散する能力が左右される。特に、拡散する微小粒子に寿命がある場合には、微小粒子を部屋に拡散する能力が極めて大きく左右される。従って、室内への微小粒子拡散能力を最適化するには、設置する部屋の大きさ、部屋の形状に対して、微小粒子拡散装置、または、微小粒子吹出口の設置位置、微小粒子の吹出方向、吹出風速、等、に注意する必要がある。
室内に微小粒子を拡散する方法としては、室内に微小粒子拡散装置を設置する方法、部屋の壁面に微小粒子吹出口を備え、吹出口から微小粒子を気流に乗せて室内に拡散する方法、その他がある。室内に設置される微小粒子拡散装置の例としては、空気調和機、加湿機、空気清浄機、その他、様々なものが挙げられる。また、部屋の壁面に備えられた微小粒子吹出口から微小粒子を拡散する場合においても、吹出口の位置、吹出方向、風速、等、様々な場合が考えられる。ところが、微小粒子拡散装置を部屋のどの位置に配置するか、または、微小粒子吹出口の位置、吹出方向、風速、等、によって、マイナスイオンや水蒸気、微細な水滴、芳香成分といった微小粒子を部屋に拡散する能力が左右される。特に、拡散する微小粒子に寿命がある場合には、微小粒子を部屋に拡散する能力が極めて大きく左右される。従って、室内への微小粒子拡散能力を最適化するには、設置する部屋の大きさ、部屋の形状に対して、微小粒子拡散装置、または、微小粒子吹出口の設置位置、微小粒子の吹出方向、吹出風速、等、に注意する必要がある。
第3の実施の形態における解析装置は、与えられたパラメータにより解析モデルを作成し、与えられた境界条件および起算点の濃度にしたがって解析モデルの流れ場を求め、そして、解析モデルの微小要素ごとの空気齢を求める。そして、空気齢を関係式(1)を用いて微小粒子濃度に換算する。したがって、与えられたパラメータ、与えられた境界条件および起算点の濃度ごとに、解析モデルの微小要素ごとの微小粒子濃度を求める。そして、室内の微小粒子濃度が最適となる場合のパラメータ、境界条件および起算点の濃度を求めることにより、室内の微小粒子拡散能力が最適となる、部屋の大きさ、部屋の形状、微小粒子拡散装置または微小粒子吹出口の設置位置、微小粒子の吹出方向、吹出風速を求める。
第3の実施の形態における解析装置は、第1実施形態の解析装置または第2実施形態の解析装置と異なるところは、微小粒子を室内に拡散するための最適または好適な、各種設計パラメータ、および境界条件を決定する点である。その他の構成は、第1または第2の実施の形態における解析装置と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
図6は、第3実施形態の解析装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。即ち、ステップ#31〜ステップ#32においては、図5に示した第1実施の形態における解析装置100で実行されるステップ#21〜ステップ#22と同一である。ステップ#33において、収束条件を入力する。
微小粒子は、その種類により効能が異なり、その濃度に応じて効能の強度が異なる場合が多い。従って、室内への微小粒子拡散能力を最適化するには、部屋に適切な濃度の微小粒子を拡散させる必要がある。このステップにおいては、例えば、部屋全体の微小粒子濃度を10000個/cm3以上、または、部屋の上半分の微小粒子濃度を3000個/cm3以上かつ部屋の下半分を5000個/cm3以上、あるいは、部屋中央部の微小粒子濃度を50000個/cm3以上かつその他を5000個/cm3以上、といったように、微小粒子の効能を引き出すことができる所望の濃度条件を、部屋全体、あるいは、部屋の一部に設定する。
また、最大解析回数と最小解析回数を設定する。収束条件によっては、一回の解析で収束条件を満たす場合も考えられる。この場合、結果が最適と言えないので、あらかじめ最小解析回数を設定しておき、最小解析回数の解析結果の中から、最良のものを選ぶことが望ましい。また、収束条件によっては、何度解析を行っても収束条件を満たさない場合も考えられる。このようにいたずらに処理時間が消費されてしまうことを防ぐため、あらかじめ最大解析回数を設定しておき、最大解析回数の解析を行っても収束条件を満たさない場合には、それまでの解析結果の中から、最良のものを選ぶことが望ましい。また、ここで、収束条件として、例えば、部屋の中央部の所定の空間の風速が0.2m/s以下といったように、風速に関するものが含まれているとより望ましい。
ステップ#34〜ステップ#37においては、第1の実施の形態の解析装置で実行されるステップ#23〜ステップ#26と同一である。ステップ#38において、ステップ#37にて求められた部屋の各点における微小粒子濃度と、ステップ#31にて設定した収束条件を比較し、部屋の各点における微小粒子濃度が収束条件を満たしているか否かが判断される。部屋の各点における微小粒子濃度が収束条件を満たしている場合はステップ#39に移行し、部屋の各点における微小粒子濃度が収束条件を満たしていない場合はステップ#40に移行する。
ステップ#39において、最適化の精度を高めるために、その時点における解析回数が、ステップ#33にて既に設定されている、最小解析回数に達しているか否かが判断される。解析回数が最小解析回数に達している場合はステップ#47に移行し、解析回数が最小解析回数に達していない場合はステップ#43に移行する。ステップ#40において、いたずらに検討時間が消費されてしまうことを防ぐために、その時点における解析回数が、ステップ#33にて既に設定されている、最大解析回数に達しているか否かが判断される。解析回数が最大解析回数に達している場合はステップ#41に移行し、解析回数が最大解析回数に達していない場合はステップ#43に移行する。
また、ステップ#41において、収束条件を満たさないまま、解析回数が設定された最大解析回数に達してしまった場合の処理が行われる。この場合、収束条件が妥当でないことが考えられるので、収束条件を変更するか否かが判断され、収束条件を変更しない場合はステップ#47に移行し、収束条件を変更する場合はステップ#42に移行して解析回数を初期化し、ステップ#33に移行する。
ステップ#43、ステップ#44に進むのは、解析結果が収束条件を満たさない場合である。このために、解析モデルと境界条件との一方または両方を一部変更する処理が行われる。ステップ#43において、解析モデルを変更するか否かが判断され、変更しない場合はステップ#44に移行し、変更する場合はステップ#45に移行する。
また、ステップ#44において、境界条件を変更するか否かが判断され、変更しない場合はステップ#34に移行し、変更する場合はステップ#46に移行する。なお、ステップ#43、ステップ#44において、少なくともどちらか一方は必ず変更される。
ステップ#45において、解析モデルを定義するパラメータが変更される。パラメータは、部屋の形状、部屋の大きさ、微小粒子拡散装置の配置(起算点における微小粒子の濃度)、微小粒子拡散装置の員数を含む。解析モデルの変更方法は、変更する各種パラメータに対して、黄金分割法、DFP法、その他、適切なものを適宜利用し、その結果に基づいて、より適切な解析モデルへと変更することができる。
ステップ#46において、境界条件または微小粒子発生量が変更される。境界条件は、微小粒子拡散装置の風向、風量を含む。境界条件または微小粒子発生量の変更方法は、変
更する各種パラメータに対して、黄金分割法、DFP法、その他、適切なものを適宜利用し、その結果に基づいて、より適切な境界条件または微小粒子の発生量へと変更することができる。
更する各種パラメータに対して、黄金分割法、DFP法、その他、適切なものを適宜利用し、その結果に基づいて、より適切な境界条件または微小粒子の発生量へと変更することができる。
ステップ#47において、それまでに得た複数の解析結果の中から、最良の結果を選択し、そのときの部屋の形状、部屋の大きさ、拡散装置の配置、拡散装置の員数、風量、風向、微小粒子発生量を、最適解として返し、解析を終了する。
第3の実施形態における解析装置を用いれば、例えば、微小粒子の拡散による効能が極めて高い建築物を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができ、設計コストを大幅に低減できる。また、例えば、微小粒子拡散装置を部屋に配置または施工する際に、あらかじめ微小粒子拡散装置の好適な配置場所、配置員数を知ることができるため、微小粒子の拡散による効能が極めて高い施工を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に行うことができ、微小粒子拡散装置の配置または施工の時間、コストを大幅に低減できる。また、例えば、微小粒子拡散装置の設計段階において、設置する予定の部屋内に微小粒子の拡散を最適化できる微小粒子拡散装置の風向、風量、微小粒子発生量、等を、簡単に設定できるため、微小粒子の拡散による効能を最大限に高めることができる微小粒子拡散装置を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。
<第4の実施の形態>
第1〜第3の実施の形態における解析装置を用いて設計された部屋について説明する。図7は、室内の気流の挙動を示す別の図である。図7を参照して、部屋20は、大きさは32畳(高さ2400mm、横幅7200mm、奥行き7200mm)であり、微小粒子拡散装置10から送出された気流に微小粒子を混入して室内に噴出するための吹出口5が部屋20の1つの側壁上部の互いに離れた位置に2つ設けられ、該2つの吹出口5それぞれの略真下に部屋の外部に室内の空気を排気する吸込口4が備えられる。さらに、該側壁と対向する位置の側壁にも同様に吹出口5が2つ、吸込口4が2つ配置されている。図7に示す矢印は、吹出口5から水平面に対して30°下方に向けて風速4m/秒で気流を送出した場合の室内の気流の挙動を示している。吹出口5から送出した空気は、すぐに勢いを失い、吸込口4に吸い込まれ、室外に放出される。
第1〜第3の実施の形態における解析装置を用いて設計された部屋について説明する。図7は、室内の気流の挙動を示す別の図である。図7を参照して、部屋20は、大きさは32畳(高さ2400mm、横幅7200mm、奥行き7200mm)であり、微小粒子拡散装置10から送出された気流に微小粒子を混入して室内に噴出するための吹出口5が部屋20の1つの側壁上部の互いに離れた位置に2つ設けられ、該2つの吹出口5それぞれの略真下に部屋の外部に室内の空気を排気する吸込口4が備えられる。さらに、該側壁と対向する位置の側壁にも同様に吹出口5が2つ、吸込口4が2つ配置されている。図7に示す矢印は、吹出口5から水平面に対して30°下方に向けて風速4m/秒で気流を送出した場合の室内の気流の挙動を示している。吹出口5から送出した空気は、すぐに勢いを失い、吸込口4に吸い込まれ、室外に放出される。
図8は、微小粒子濃度分布の予測結果を示す別の図である。図8は、図7に示す吹出口5および吸込口4の中央を通る断面Gにおけるイオン濃度分布の予測値を、左半分のみ示したものである。なお、図では、断面Gの左側半分のみを示しているが、右側半分は左側半分と線対称な結果となるため図示を省略している。また、微小粒子として、H+(H2
O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを、同量ずつ
混合して吹出口5から送出した場合の、部屋20内のイオンの濃度分布を、第1の実施形態に記載のシステムを用いて予測した結果を示す。本実施の形態においても、イオン発生位置の近傍において、2種類のイオン濃度が、例えば、それぞれ100万個/cm3になるように設定している。
O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを、同量ずつ
混合して吹出口5から送出した場合の、部屋20内のイオンの濃度分布を、第1の実施形態に記載のシステムを用いて予測した結果を示す。本実施の形態においても、イオン発生位置の近傍において、2種類のイオン濃度が、例えば、それぞれ100万個/cm3になるように設定している。
図8から、部屋の中央部にイオン濃度2000個/cm3未満の領域が大きく広がっていることがわかる。また、部屋の中央上方部には、イオン濃度1000個/cm3未満の領域が存在し、部屋全体にイオンが行き渡っていないことがわかる。ところで、H+(H
2O)nと、O2 −(H2O)mとが、それぞれ2000個/cm3以上存在する空間では
、浮遊ウイルスが2時間で99%以上死滅するという効果があることが、学術研究により既に明らかにされている。すなわち、図7、図8に示す部屋20は、浮遊ウイルスを死滅させる効果において、不十分であるといえる。
2O)nと、O2 −(H2O)mとが、それぞれ2000個/cm3以上存在する空間では
、浮遊ウイルスが2時間で99%以上死滅するという効果があることが、学術研究により既に明らかにされている。すなわち、図7、図8に示す部屋20は、浮遊ウイルスを死滅させる効果において、不十分であるといえる。
そこで、吹出口5から水平面に対して20°上方に向けて風速4m/秒で気流を送出す
ることを考える。図9は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図9は、吹出口5から水平面に対して20°上方に向けて風速4m/秒で気流を送出した場合の室内の気流の挙動を示す図である。吹出口5から送出した空気は、部屋20の天井壁に到達し、その後、コアンダ効果により気流は勢いを失わず天井壁に沿って流れ、吹出口5に対向する位置に設けられた他の吹出口5からの気流と衝突、合流し、下方へ流れた後、床面近傍を流通し、吸込口4に吸い込まれ、室外に放出される。なお、イオンの発生条件は上記と同様である。
ることを考える。図9は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図9は、吹出口5から水平面に対して20°上方に向けて風速4m/秒で気流を送出した場合の室内の気流の挙動を示す図である。吹出口5から送出した空気は、部屋20の天井壁に到達し、その後、コアンダ効果により気流は勢いを失わず天井壁に沿って流れ、吹出口5に対向する位置に設けられた他の吹出口5からの気流と衝突、合流し、下方へ流れた後、床面近傍を流通し、吸込口4に吸い込まれ、室外に放出される。なお、イオンの発生条件は上記と同様である。
図10は、微小粒子濃度分布の予測結果を示すさらに別の図である。図10は、図9に示す吹出口5および吸込口4の中央を通る断面Gにおけるイオン濃度分布の予測値を、左半分のみ示したものである。なお、図では、断面Gの左側半分のみを示しているが、右側半分は左側半分と線対称な結果となるため図示を省略している。
図10を参照して、図8に比べ、部屋20の中央部のイオン濃度は高まっていることがわかる。しかしながら、依然、イオン濃度1000個/cm3以上、2000個/cm3未満の領域が広がっていることがわかる。
イオン濃度2000個/cm3未満の領域を極力小さくするために、天井壁の中央部から真下に向けて風速4m/秒でイオン(イオンの発生条件は上記と同様)を含む気流を送出することを考える。図11は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図11は、吹出口5から水平面に対して20°上方に向けて風速4m/秒で気流を送出するのに加えて、天井壁の中央部から真下に向けて風速4m/秒で気流を送出した場合の室内の気流の挙動を示す図である。
図12は、微小粒子濃度分布の予測結果を示すさらに別の図である。図12は、吹出口5および吸込口4の中央を通る断面G(図10参照)におけるイオン濃度分布の予測値を、左半分のみ示したものである。なお、図では、断面Gの左側半分のみを示しているが、右側半分は左側半分と線対称な結果となるため図示を省略している。図11を参照して、図10に比べ、イオン濃度2000個/cm3未満の領域が大幅に縮小されていることがわかる。
本実施の形態における解析装置を用いれば、微小粒子を部屋内に効果的に拡散させることが可能な気流制御方法を容易に把握することができるので、その結果をもとに部屋を設計することにより、微小粒子が拡散された場合にその効能を最大限に発揮させることができる部屋、そして、その部屋を有する建築物を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。すなわち、部屋内の微小粒子濃度が所定の条件を満たす、解析モデルを定義するパラメータを求めることで、そのパラメータで定まる部屋を設計することができる。
なお、上記においては、吹出方向、吹出口の位置、吹出口の員数に関して設計パラメータを吟味したが、部屋の大きさ、部屋の形状に関する設計パラメータを吟味しても良い。また、第3の実施形態に記載の解析装置を用いれば、上記のような手順を繰り返し計算により自動的に行うことができるため、上記と同様の効果を、さらに簡単に得ることができる。
解析装置100を用いて設計された建築物によると、微小粒子が拡散された場合を想定して建築物が設計されるため、微小粒子の拡散による効能が極めて高い建築物を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。
<第5の実施の形態>
第1〜第3の実施の形態における解析装置を用いて微小粒子の効能を十分に得られる部
屋を設計する方法について説明する。例えば、微小粒子拡散装置が、ビル空調、全館空調、業務用マルチエアコンといった、大型の空気調和機の場合、その工事性から、微小粒子拡散装置の配置、員数に、あらかじめ何らかの制限または制約がある場合が多い。その場合、微小粒子拡散装置により拡散される微小粒子の効能を最大限に得ることが困難になる。
第1〜第3の実施の形態における解析装置を用いて微小粒子の効能を十分に得られる部
屋を設計する方法について説明する。例えば、微小粒子拡散装置が、ビル空調、全館空調、業務用マルチエアコンといった、大型の空気調和機の場合、その工事性から、微小粒子拡散装置の配置、員数に、あらかじめ何らかの制限または制約がある場合が多い。その場合、微小粒子拡散装置により拡散される微小粒子の効能を最大限に得ることが困難になる。
本方法は、既存の微小粒子拡散装置により拡散される微小粒子の効能を最大限に得ることができる、部屋の形状、大きさを決定する方法である。図13は、第5の実施の形態における設計方法により部屋を設計する手順を示すフローチャートである。即ち、設計を開始すると、ステップ#51において、微小粒子拡散装置を選定する。微小粒子拡散装置が例えば空気調和機の場合、冷凍能力、形式、メーカー、その他、を選定する必要がある。
ステップ#52において、微小粒子拡散装置の設置位置、および員数を確定する。微小粒子拡散装置が例えば空気調和機の場合、配管の工事性その他で、微小粒子拡散装置の設置位置および員数があらかじめ何らかの制限または制約がある場合が多いので、それらを明確にする。
ステップ#53において、ステップ#51において選定した微小粒子拡散装置の基本データを取得する。例えば、強運転時、弱運転時の、風向、風量、微小粒子の発生量、等、の情報を取得する。
ステップ#54において、第3の実施形態に記載のシステムに、微小粒子拡散装置の設置位置、員数、風向、風量、微小粒子発生量を固定値として入力し、解析する。この場合、図6における、ステップ#43は常にYes、ステップ#44は常にNo、ステップ#45において、拡散装置の配置、拡散装置の員数は変更せず、部屋形状/大きさのみを変
更する。
更する。
ステップ#55において、ステップ#54にて解析した結果として、部屋の形状、大きさを得る。ステップ#56において、ステップ#55にて得た部屋の形状、大きさを基に建築物を設計する。そして、ステップ#57において、建築物を建築する。
第5の実施の形態における設計方法を用いれば、微小粒子が拡散された場合にその効能を最大限に発揮させることができる部屋、そして、その部屋を有する建築物を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。また、微小粒子を好適に拡散して微小粒子の効能を十分に引き出すことができる部屋を簡単に設計することができる。
<第6の実施の形態>
第1〜第3の実施の形態における解析装置を用いて設計された微小粒子拡散装置について説明する。図14は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図14を参照して、部屋21に空気清浄機12が設置される。空気清浄機12は、微小粒子拡散装置であり、本体寸法は、高さ500mm、横幅400mm、奥行き200mmの略直方体形状を成す。また、吹出口5は、空気清浄機12の上面に設けられ、吸込口4は空気清浄機12の前面に設けられている。また、吹出口形状は250mm×100mmの直方体形状を成し、吹出風量は6m3/min、即ち吹出風速は4m/sである。また、空気清浄機12は、部屋21の1つの側壁から600mm離れた床面上に配置され、吹出方向は空気清浄機12の正面(吸込口4の設置されている面)に向かって左に20°、手前に20°(水平面に対して70°上方)、吹出風速は4m/sで吹出された場合の、気流の挙動を示している。なお、部屋21の大きさは8畳(高さ2400mm、横幅3600mm、奥行き3600mm)である。
第1〜第3の実施の形態における解析装置を用いて設計された微小粒子拡散装置について説明する。図14は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図14を参照して、部屋21に空気清浄機12が設置される。空気清浄機12は、微小粒子拡散装置であり、本体寸法は、高さ500mm、横幅400mm、奥行き200mmの略直方体形状を成す。また、吹出口5は、空気清浄機12の上面に設けられ、吸込口4は空気清浄機12の前面に設けられている。また、吹出口形状は250mm×100mmの直方体形状を成し、吹出風量は6m3/min、即ち吹出風速は4m/sである。また、空気清浄機12は、部屋21の1つの側壁から600mm離れた床面上に配置され、吹出方向は空気清浄機12の正面(吸込口4の設置されている面)に向かって左に20°、手前に20°(水平面に対して70°上方)、吹出風速は4m/sで吹出された場合の、気流の挙動を示している。なお、部屋21の大きさは8畳(高さ2400mm、横幅3600mm、奥行き3600mm)である。
図15は、微小粒子濃度分布の予測結果を示すさらに別の図である。図15は、空気清浄機12からH+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンを、同量ずつ混合して上記の気流により吹出口5から送出した場合の部屋21内のイオンの濃度分布を、第1の実施形態の解析装置を用いて予測した結果を示す。図15は、部屋21の高さ方向の中央面、即ち、高さ1200mmの水平面H(図14参照)におけるイオン濃度分布の予測値を示したものである。なお、本実施形態においても、イオン発生位置の近傍において、上記2種類のイオン濃度が、例えば、それぞれ100万個/cm3になるように設定している。図15から、部屋の中央部にイオン濃度2000個/cm3未満の領域が大きく広がっていることがわかる。また、部屋の奥側部(図面中央上方部)には、イオン濃度1000個/cm3未満の領域が存在し、部屋全体にイオンが行き渡っていないことがわかる。前述のとおり、H+(H2O)nと、O2 −(H2O)mとが、それぞれ2000個/cm3以上存在する空間では、浮遊ウイルスが2時間で99%以上死滅するという効果があることが、学術研究により既に明らかにされている。すなわち、上記の図14、図15に示す部屋21に、空気清浄機12を設置し、上記の風向にてイオンを吹出した場合においては、浮遊ウイルスを死滅させる効果において、不十分であるといえる。
そこで、空気清浄機12を部屋21の側壁に接するように配置し、吹出方向は空気清浄機12の正面(吸込口4の設置されている面)に向かって左に20°、手前に0°(水平面に対して90°上方)、吹出風速は4m/sで気流を送出することを考える。
図16は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図16は、空気清浄機12を部屋21の側壁に接するように配置し、吹出方向は空気清浄機12の正面(吸込口4の設置されている面)に向かって左に20°、手前に0°(水平面に対して90°上方)、吹出風速は4m/sで気流を送出した場合の室内の気流の挙動を示している。吹出口5から送出した空気は、空気清浄機12の正面に向かって部屋の左上隅の方向へ流通し、コアンダ効果により気流は勢いを失わず天井壁、および、空気清浄機12の正面に向かって部屋の左側壁に沿って流れ、部屋21内を大きく循環する。なお、イオンの発生条件は上記と同様である。
図17は、微小粒子濃度分布の予測結果を示すさらに別の図である。図17は、部屋21内のイオンの濃度分布を、第1の実施形態に記載のシステムを用いて予測した結果を示す。図17は、図15に示したのと同様に、部屋21の高さ方向の中央面、即ち、高さ1200mmの水平面H(図16参照)におけるイオン濃度分布の予測値を示したものである。図15に示した微小粒子の濃度分布に比べ、部屋の中央部のイオン濃度は高まっていることがわかる。気流がコアンダ効果により勢いを失わず天井壁および側壁に沿って流れたため、イオンが減衰する前により遠くまでイオンが到達している様子が見て取れる。しかしながら、依然、イオン濃度1000個/cm3以上、2000個/cm3未満の領域が存在することがわかる。
そこで、イオン濃度2000個/cm3未満の領域を極力小さくすることを考える。図18は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図18は、空気清浄機12を部屋21の側壁に接するように配置し、空気清浄機12の上面部および空気清浄機12の正面に向かって左側面部の計2箇所に、それぞれ250mm×40mmの直方体形状の吹出口5を設け、吹出風量はそれぞれ3m3/minの合計6m3/min(上記と同等)、即ちそれぞれの吹出風速は5m/s、吹出方向は、空気清浄機12上面部の吹出口5からは真上方向、左側面部の吹出口5からは真横方向で気流を送出する場合の室内の気流の挙動を示している。
図18を参照して、吹出口5から送出した空気は、空気清浄機12の正面に向かって真
上方向および真横(左)方向へ流通し、コアンダ効果により気流は勢いを失わず天井壁、および、空気清浄機12の正面に向かって部屋の左側壁に沿って流れ、部屋21内を大きく循環する。なお、イオンの発生条件は上記と同様である。
上方向および真横(左)方向へ流通し、コアンダ効果により気流は勢いを失わず天井壁、および、空気清浄機12の正面に向かって部屋の左側壁に沿って流れ、部屋21内を大きく循環する。なお、イオンの発生条件は上記と同様である。
図19は、微小粒子濃度分布の予測結果を示すさらに別の図である。図19は、図18に示した室内の気流の挙動を、第1の実施の形態における解析装置を用いて予測した結果を示す。図19は、図15、図17と同様、部屋21の高さ方向の中央面、即ち、高さ1200mmの水平面H(図18参照)におけるイオン濃度分布の予測値を示したものである。図17に示した微小粒子の濃度分布に比べ、より広範囲により遠くまでイオンが到達している様子が見て取れる。また、イオン濃度1000個/cm3未満の領域も無くなっており、浮遊ウイルスを死滅させる効果において、十分であるといえる。
第6の実施の形態における設計方法を用いれば、既存の部屋内に効果的に微小粒子を拡散させることが可能な微小粒子拡散装置の配置、吹出口形状等を、設計段階において容易に把握することができるので、その結果をもとに微小粒子拡散装置を設計することにより、微小粒子拡散装置を設置する予定の部屋内に微小粒子の拡散を最適化できる構成に微小粒子拡散装置を設計できるため、微小粒子の拡散による効能を最大限に高めることができる微小粒子拡散装置を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。すなわち、部屋内の微小粒子濃度が所定の条件を満たす、境界条件を求めることで、その境界条件で定まる微小粒子拡散装置を設計することができる。
なお、上記においては、微小粒子拡散装置の配置、吹出方向、吹出口形状、吹出口位置、吹出口の員数に関して設計パラメータを吟味したが、風量、微小粒子発生量、その他の設計パラメータを吟味しても良い。また、第3の実施形態に記載のシステムを用いれば、上記のような手順を繰り返し計算により自動的に行うことができるため、上記と同様の効果を、さらに簡単に得ることができる。
解析装置100を用いて設計された微小粒子拡散装置によると、設計段階において、あらかじめ、設置する予定の部屋内に微小粒子の拡散を最適化できる構成に設計されるため、微小粒子の拡散による効能を最大限に高めることができる微小粒子拡散装置を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。
<第7の実施の形態>
次に、微小粒子の効能を十分に得られる微小粒子拡散装置を設計する方法について説明する。室内に設置される微小粒子拡散装置は、例えば、空気調和機、加湿機、空気清浄機、その他、様々なものが挙げられるが、微小粒子拡散装置を部屋のどの位置に配置するかによって、マイナスイオンや水蒸気、微細な水滴、芳香成分といった微小粒子を部屋に拡散する能力が左右される。特に、拡散する微小粒子に寿命がある場合には、微小粒子を部屋に拡散する能力が極めて大きく左右される。従って、微小粒子拡散装置の微小粒子拡散能力を向上するには、設置する部屋の大きさ、部屋の形状に対して、微小粒子拡散装置の設置位置、微小粒子の吹出方向、吹出風速、吹出風量、吹出口形状、微小粒子発生位置から吹出口までの送風経路に注意して微小粒子拡散装置を設計する必要がある。
次に、微小粒子の効能を十分に得られる微小粒子拡散装置を設計する方法について説明する。室内に設置される微小粒子拡散装置は、例えば、空気調和機、加湿機、空気清浄機、その他、様々なものが挙げられるが、微小粒子拡散装置を部屋のどの位置に配置するかによって、マイナスイオンや水蒸気、微細な水滴、芳香成分といった微小粒子を部屋に拡散する能力が左右される。特に、拡散する微小粒子に寿命がある場合には、微小粒子を部屋に拡散する能力が極めて大きく左右される。従って、微小粒子拡散装置の微小粒子拡散能力を向上するには、設置する部屋の大きさ、部屋の形状に対して、微小粒子拡散装置の設置位置、微小粒子の吹出方向、吹出風速、吹出風量、吹出口形状、微小粒子発生位置から吹出口までの送風経路に注意して微小粒子拡散装置を設計する必要がある。
本実施の形態における設計方法は、部屋に、微小粒子の拡散による効能を最大限に引き出すことができるように微小粒子を拡散する、微小粒子拡散装置の好適な配置場所、微小粒子の吹出方向、吹出風量、吹出風速、吹出口形状を決定する方法である。
図20は、第7の実施の形態における微小粒子拡散装置の設計方法の手順を示すフローチャートである。即ち、設計を開始すると、ステップ#61において、微小粒子拡散装置を設置するべき部屋の形状および部屋の大きさを選定する。微小粒子拡散装置が例えば空
気清浄機の場合、何畳の部屋をどの程度の時間で空気清浄できるか、所謂、空気清浄能力の適用畳数が目安として表示される。また、同じ畳数でも、正方形か、それとも長方形なのか、といった、部屋の形状も様々なものが想定される。
気清浄機の場合、何畳の部屋をどの程度の時間で空気清浄できるか、所謂、空気清浄能力の適用畳数が目安として表示される。また、同じ畳数でも、正方形か、それとも長方形なのか、といった、部屋の形状も様々なものが想定される。
ステップ#62において、第3の実施形態に記載のシステムに、部屋の形状、部屋の大きさを固定値として入力し、解析する。この場合、図6における、ステップ#43およびステップ#44は常にYes、ステップ#45において、部屋形状/大きさ、拡散装置の
員数は変更せず、拡散装置の配置のみを変更する。
員数は変更せず、拡散装置の配置のみを変更する。
ステップ#63において、ステップ#62にて解析した結果として、拡散装置の配置、拡散装置の員数、拡散装置の風向、拡散装置の風量、吹出口の形状、吹出口の員数、微小粒子発生量を得る。
ステップ#64において、ステップ#63にて得た拡散装置の配置、拡散装置の員数、拡散装置の風向、拡散装置の風量、吹出口の形状、吹出口の員数、微小粒子発生量を基に微小粒子拡散装置を設計する。そして、ステップ#65において、微小粒子拡散装置を製造する。
本実施の形態における設計方法を用いれば、部屋内に微小粒子を好適に拡散して微小粒子の効能を最大限に発揮させることができる微小粒子拡散装置を実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができる。
<第8の実施の形態>
次に、部屋に微小粒子拡散装置を配置または施工するための方法について説明する。本方法は、既存の部屋に、微小粒子の拡散による効能を最大限に引き出すことができるように微小粒子を拡散する、微小粒子拡散装置の好適な配置場所、配置員数を決定する方法である。
次に、部屋に微小粒子拡散装置を配置または施工するための方法について説明する。本方法は、既存の部屋に、微小粒子の拡散による効能を最大限に引き出すことができるように微小粒子を拡散する、微小粒子拡散装置の好適な配置場所、配置員数を決定する方法である。
図2、図3(a)および図3(b)に示した、空気調和機の室内機1が設置された部屋21に、微小粒子拡散装置10をもう1つ設置して、微小粒子(H+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンの効能(除菌効果)をさらに高めるといった施工をする場合を考える。
図2、図3(a)および図3(b)に示す状態においては、イオン濃度1000個/cm3以上、2000個/cm3未満の領域が部屋21内の大部分を占める。そこで、微小粒子拡散装置10として、空気調和機の室内機1が設置される側壁と対向する側壁下部に、サーキュレーター11を設置する。
図21は、室内の気流の挙動を示すさらに別の図である。図2に示した状態に加えて、空気調和機の室内機1が設置される側壁と対向する側壁下部に、サーキュレーター11を設置した場合の、室内の気流の挙動を示している。図22は、微小粒子分布の予測結果を示すさらに別の図である。図22は、図21に一点鎖線Dで示した部屋21の中央断面におけるイオン濃度分布を、第1の実施形態に記載のシステムを用いて予測した結果を示す。図22を参照して、サーキュレーター11を用いることにより、イオン濃度分布が改善されていることがわかる。しかしながら、依然として、部屋21の居住空間部分にイオン濃度2000個/cm3未満の領域が大きく広がっている。
図23は、微小粒子分布の予測結果を示すさらに別の図である。図23は、サーキュレーター11にイオン発生装置を付加し、気流の挙動はそのままに、H+(H2O)nから成るプラスイオンと、O2 −(H2O)mから成るマイナスイオンとが、同量ずつ混合して吹
出口から送出するようにした場合の、部屋21の中央断面におけるイオン濃度分布を、第1の実施形態に記載のシステムを用いて予測した結果を示す。
出口から送出するようにした場合の、部屋21の中央断面におけるイオン濃度分布を、第1の実施形態に記載のシステムを用いて予測した結果を示す。
なお、サーキュレーター11のイオン発生位置の近傍において、2種類のイオン濃度がそれぞれ100万個/cm3になるように設定している。図22と図23を比較すると、サーキュレーター11にイオン発生装置を付加することによって、イオン濃度分布が大幅に改善され、部屋21の中央断面にイオン濃度2000個/cm3未満の領域がなくなっていることがわかる。
上記のように、第1の実施形態に記載の解析装置を用いて、部屋に設置する微小粒子拡散装置の位置、微小粒子の吹出方向、必要な微小粒子拡散装置の員数を、あらかじめ予測し、施工方針を決定することができる。この方法を用いれば、部屋に微小粒子拡散装置を配置または施工する際に、上記システムにより微小粒子拡散装置の好適な配置場所、配置員数を知ることができるため、部屋に微小粒子を好適に拡散できる、微小粒子拡散装置の配置場所、配置員数を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができ、微小粒子拡散装置の配置または施工の時間、コストを大幅に低減できる。
なお、第3の実施形態に記載のシステムを用いれば、上記のような手順を繰り返し計算により自動的に行うことができるため、上記と同様の効果を、さらに簡単に得ることができる。
また本発明の微小粒子拡散装置の配置または施工方法によると、部屋に微小粒子拡散装置を配置または施工する際に、前記解析システムにより微小粒子拡散装置の好適な配置場所、配置員数を知ることができるため、部屋に微小粒子を好適に拡散できる、微小粒子拡散装置の配置場所、配置員数を、実験等の煩雑な工程無しに簡単に得ることができ、微小粒子拡散装置の配置または施工の時間、コストを大幅に低減できる。
<第9の実施の形態>
上述した第1〜第8の実施の形態における解析装置は、コンピュータで実現することができる。図24は、コンピュータのハード構成の概略を示すブロック図である。図24を参照して、コンピュータ100Aは、それぞれバス116に接続された、CPU(Central Processing Unit)111と、オペレーティングシステムに送られたプログラムなどを
記憶したROM(Read Only Memory)112と、実行されるプログラムをロードするための、およびプログラム実行中のデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)113と、ハードディスク114と、マウス117と、キーボード118と、表示部119と、プリンタ120と、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブ1
15とを含む。CD−ROMドライブ115には、CD−ROM112が装着される。このように構成されるコンピュータ自体の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
上述した第1〜第8の実施の形態における解析装置は、コンピュータで実現することができる。図24は、コンピュータのハード構成の概略を示すブロック図である。図24を参照して、コンピュータ100Aは、それぞれバス116に接続された、CPU(Central Processing Unit)111と、オペレーティングシステムに送られたプログラムなどを
記憶したROM(Read Only Memory)112と、実行されるプログラムをロードするための、およびプログラム実行中のデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)113と、ハードディスク114と、マウス117と、キーボード118と、表示部119と、プリンタ120と、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブ1
15とを含む。CD−ROMドライブ115には、CD−ROM112が装着される。このように構成されるコンピュータ自体の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
コンピュータ100Aは、解析プログラムがCPU111で実行されることにより、第1〜第8の実施の形態における解析装置が実現される。
一般的にこうしたプログラムは、CD−ROM112などの記録媒体に格納されて流通し、CD−ROMドライブ115などにより記録媒体から読取られてハードディスク114に一旦格納される。さらにハードディスク114からRAM113に読出されてCPU111により実行される。
なお、記録媒体としては、CD−ROM112、ハードディスク114に限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/
MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)、ICカード(メモリカードを
含む)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)、ICカード(メモリカードを
含む)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
ここでいうプログラムとは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮表示されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 室内機、4 吸込口、5 吹出口、10 微小粒子拡散装置、11 サーキュレーター、12 空気清浄機、20,21 部屋、100 解析装置、101 制御部、102 解析モデル作成部、103 流れ場解析部、104 空気齢解析部、105 換算部、106 出力部、100A コンピュータ、114 ハードディスク、115 CD−ROMドライブ、116 バス、117 マウス、118 キーボード、119 表示部
、120 プリンタ。
、120 プリンタ。
Claims (17)
- 室内の流れ場を求めるステップと、
前記室内の流れ場から室内の空気齢分布を求めるステップと、
前記求められた空気齢を微小粒子濃度に換算するステップとを含む、微小粒子濃度分布の予測方法。 - 前記換算するステップは、微小粒子の種類により定まる所定の関係式を用いて空気齢を微小粒子濃度に換算する、請求項1に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 前記所定の関係式は、経過時間tと微小粒子濃度Xとの関係を定義する、請求項2に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 前記関係式は、定数α、β、γ、δにより次式(1)で表され、
前記定数βは、経過時間の起算点により定められる、請求項3に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
X(t)=α/(t−β)+γ、X(t)≧δ … (1) - 前記換算するステップは、微小粒子発生量により定まる所定の関係式を用いて空気齢を微小粒子濃度に換算する、請求項1に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 前記関係式は、経過時間tと微小粒子の減衰率との関係を定義する、請求項2に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 前記関係式は、定数α1、β1により次式(2)で表され、
前記定数β1は、微小粒子の発生量により定められる、請求項6に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
dX/dt=−α1X2、X(0)=1/β1 … (2) - 室内を微小要素に分割した解析モデルを作成するステップと、
前記流れ場を模擬するための境界条件を設定するステップとをさらに含み、
前記室内の流れ場を求めるステップは、前記境界条件および前記解析モデルを定義するパラメータに基づいて室内の流れ場を求め、
前記境界条件を変更して、換算した微小粒子濃度のうち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応する境界条件を決定するステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法。 - 前記境界条件は、風向および風速とを含む、請求項8に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 室内を微小要素に分割した解析モデルを作成するステップと、
前記流れ場を模擬するための境界条件を設定するステップとをさらに含み、
前記解析モデルを定義するパラメータを変更して、換算した微小粒子濃度のうち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応するパラメータを決定するステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法。 - 前記パラメータは、部屋の大きさと、部屋の形状と、起算点における微小粒子の濃度とを含む、請求項10に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 前記経過時間の起算点における微小粒子の濃度を変更して、換算した微小粒子濃度のう
ち所定の条件を満たす微小粒子濃度に対応する前記起算点における微小粒子の濃度を決定するステップをさらに含む、請求項3に記載の微小粒子濃度分布の予測方法。 - 前記微小粒子は、イオン、微細な水滴、および芳香成分を含有する微細な水滴からなる群より選ばれた少なくとも1つからなる、請求項1〜12のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法を実行するための解析装置。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法をコンピュータに実行させるための微小粒子濃度分布の予測プログラム。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法を用いて求められる、微小粒子の濃度分布が所定の条件を満たすときの、室内を微小要素に分割した解析モデルを定義するパラメータで定まる部屋を有する、建築物。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の微小粒子濃度分布の予測方法を用いて求められる、微小粒子の濃度分布が所定の条件を満たすときの、流れ場を模擬するための境界条件および起算点の濃度を有する、微小粒子拡散装置。
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JP2005234882A JP2006038451A (ja) | 2005-08-12 | 2005-08-12 | 微小粒子濃度分布の予測方法、解析装置、微小粒子濃度分布の予測プログラム、その予測方法を用いて設計された建築物および微小粒子拡散装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009030953A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-02-12 | Sharp Corp | 気流送出方法 |
-
2005
- 2005-08-12 JP JP2005234882A patent/JP2006038451A/ja not_active Withdrawn
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