JP2006036085A - Outboard motor - Google Patents
Outboard motor Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006036085A JP2006036085A JP2004220736A JP2004220736A JP2006036085A JP 2006036085 A JP2006036085 A JP 2006036085A JP 2004220736 A JP2004220736 A JP 2004220736A JP 2004220736 A JP2004220736 A JP 2004220736A JP 2006036085 A JP2006036085 A JP 2006036085A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric motor
- engine
- propeller
- motor
- output shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- Y02T10/7077—
Landscapes
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Abstract
Description
この発明は、船外機に関し、より詳しくは、内燃機関と電動モータをプロペラの駆動源として備えたハイブリッド型の船外機に関する。 The present invention relates to an outboard motor, and more particularly to a hybrid type outboard motor including an internal combustion engine and an electric motor as drive sources for a propeller.
従来、内燃機関と電動モータをプロペラの駆動源として備えたハイブリッド型の船外機が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載される船外機にあっては、内燃機関の出力と電動モータの出力のいずれかを選択的にプロペラに伝達するために、電動モータの出力軸の一端に遠心クラッチを介して内燃機関の出力軸を接続すると共に、電動モータの出力軸の他端にプロペラを接続するように構成している。 Conventionally, a hybrid type outboard motor including an internal combustion engine and an electric motor as drive sources for a propeller has been proposed (see, for example, Patent Document 1). In the outboard motor described in Patent Document 1, in order to selectively transmit either the output of the internal combustion engine or the output of the electric motor to the propeller, one end of the output shaft of the electric motor is interposed via a centrifugal clutch. The output shaft of the internal combustion engine is connected, and a propeller is connected to the other end of the output shaft of the electric motor.
また、ハイブリッド型の船外機ではないが、プロペラを駆動する電動モータの冷却技術として特許文献2や特許文献3を挙げることができる。特許文献2に記載される技術にあっては、電動モータが収容される室内を外気に連通するパイプを設け、かかるパイプを介して電動モータが収容された室内の空気を換気するように構成している。他方、特許文献3に記載される技術にあっては、電動モータが収容される室内に連通する放熱器を設け、かかる室内と放熱器の間で空気を循環させることで電動モータを冷却するように構成している。
ところで、特許文献1に記載されるようなハイブリッド型の船外機にあっては、電動モータに加え、内燃機関や遠心クラッチも効率よく冷却できることが望ましい。 By the way, in the hybrid type outboard motor as described in Patent Document 1, it is desirable that the internal combustion engine and the centrifugal clutch can be efficiently cooled in addition to the electric motor.
従ってこの発明の目的は上記した課題を解決し、内燃機関と電動モータ、さらにはそれらの間に配置された遠心クラッチを効率よく冷却するようにしたハイブリッド型の船外機を提供することにある。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a hybrid outboard motor that solves the above-described problems and efficiently cools an internal combustion engine, an electric motor, and a centrifugal clutch disposed therebetween. .
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、内燃機関と、前記内燃機関よりも鉛直方向において下方に配置された電動モータと、前記電動モータの出力軸の回転が伝達されるプロペラと、前記内燃機関の出力軸と前記電動モータの出力軸の間に配置され、前記内燃機関の運転時にその出力を前記電動モータの出力軸を介して前記プロペラに伝達する遠心クラッチとを備えた船外機において、前記電動モータの出力軸の、前記遠心クラッチと前記電動モータの間に位置する部位に、前記電動モータの出力軸と共に回転して空気を送風する送風機構を設けるように構成した。 In order to solve the above-mentioned object, according to claim 1, the rotation of the internal combustion engine, the electric motor disposed below the internal combustion engine in the vertical direction, and the output shaft of the electric motor is transmitted. A propeller, and a centrifugal clutch disposed between the output shaft of the internal combustion engine and the output shaft of the electric motor, and transmitting the output to the propeller via the output shaft of the electric motor when the internal combustion engine is operated. In the above-described outboard motor, a structure is provided in which a blower mechanism that rotates with the output shaft of the electric motor and blows air is provided at a portion of the output shaft of the electric motor located between the centrifugal clutch and the electric motor. did.
また、請求項2にあっては、前記送風機構が、前記電動モータの出力軸の回転方向に関わらず、空気を鉛直方向において下方から上方に向けて送風する遠心ファンからなるように構成した。 According to a second aspect of the present invention, the blower mechanism is constituted by a centrifugal fan that blows air from below to above in the vertical direction regardless of the rotation direction of the output shaft of the electric motor.
また、請求項3にあっては、前記送風機構の吸気口が前記電動モータよりも鉛直方向において下方に配置されると共に、前記吸気口に連続する空気通路が迷路構造とされるように構成した。 According to a third aspect of the present invention, the air inlet of the air blowing mechanism is disposed below the electric motor in the vertical direction, and the air passage continuing to the air inlet is configured as a maze structure. .
請求項1に係る船外機にあっては、内燃機関と、前記内燃機関よりも鉛直方向において下方に配置された電動モータと、前記内燃機関の出力軸と前記電動モータの出力軸の間に配置され、前記内燃機関の運転時にその出力を前記電動モータの出力軸を介して前記プロペラに伝達する遠心クラッチとを備えると共に、前記電動モータの出力軸の、前記遠心クラッチと前記電動モータの間に位置する部位に、前記電動モータの出力軸と共に回転して空気を送風する送風機構を設けるように構成したので、内燃機関と電動モータ、さらにはそれらの間に配置された遠心クラッチを効率よく冷却することができる。 In the outboard motor according to claim 1, between the internal combustion engine, the electric motor disposed below the internal combustion engine in the vertical direction, and the output shaft of the internal combustion engine and the output shaft of the electric motor. And a centrifugal clutch that transmits the output to the propeller via the output shaft of the electric motor during operation of the internal combustion engine, and between the centrifugal clutch and the electric motor of the output shaft of the electric motor. Since the blower mechanism that rotates with the output shaft of the electric motor and blows air is provided at the position located in the internal combustion engine, the internal combustion engine, the electric motor, and the centrifugal clutch arranged between them are efficiently provided. Can be cooled.
また、請求項2に係る船外機にあっては、送風機構が、電動モータの出力軸の回転方向に関わらず、空気を鉛直方向において下方から上方に向けて送風する遠心ファンからなるように構成した、即ち、電動モータの出力軸の回転方向に関わらず、電動モータ、遠心クラッチ、内燃機関の順で冷却するようにしたので、発熱量の大きな内燃機関によって冷却空気が昇温される前に電動モータと遠心クラッチを冷却することができ、よって電動モータと遠心クラッチを効率よく冷却することができる。 In the outboard motor according to claim 2, the blower mechanism is constituted by a centrifugal fan that blows air from below to above in the vertical direction regardless of the rotation direction of the output shaft of the electric motor. Since the cooling is performed in the order of the electric motor, the centrifugal clutch, and the internal combustion engine regardless of the rotation direction of the output shaft of the electric motor, before the temperature of the cooling air is increased by the internal combustion engine having a large heat generation amount. In addition, the electric motor and the centrifugal clutch can be cooled, so that the electric motor and the centrifugal clutch can be efficiently cooled.
また、請求項3に係る船外機にあっては、送風機構の吸気口が前記電動モータよりも鉛直方向において下方に配置されるように構成したので、吸気口から吸入された新気が電動モータに効率よく供給され、よって電動モータの冷却効果をより向上させることができる。また、吸気口に連続する空気通路が迷路構造とされるように構成したので、上記した効果に加え、電動モータが被水するのを防止できると共に、電動モータの動作音が船外機外部に漏洩するのを抑制することができる。 Further, in the outboard motor according to the third aspect, since the intake port of the blower mechanism is arranged below the electric motor in the vertical direction, the fresh air sucked from the intake port is electrically driven. It is efficiently supplied to the motor, so that the cooling effect of the electric motor can be further improved. Further, since the air passage continuing to the intake port is configured to have a maze structure, in addition to the above-described effects, the electric motor can be prevented from getting wet, and the operation sound of the electric motor can be external to the outboard motor. Leakage can be suppressed.
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機を実施するための最良の形態について説明する。 The best mode for carrying out an outboard motor according to the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
図1は、この発明の第1実施例に係る船外機の部分断面図である。 FIG. 1 is a partial sectional view of an outboard motor according to a first embodiment of the present invention.
図1において符号10は船外機を示す。船外機10は固定機構12を介して船体14のトランサム16に固定される。
In FIG. 1,
船外機10は、その上部に内燃機関(以下「エンジン」という)20を備える。エンジン20は排気量50cc程度の単気筒ガソリンエンジンであり、出力1.5kW(約2PS)を発生する。図示の如く、エンジン20はクランクシャフト(出力軸)22が鉛直方向と平行に配置され、エンジンカバー24によって覆われる。
The
船外機10においてエンジン20よりも鉛直方向において下方には、電動モータ28が配置される。電動モータ28は、ステータ30とロータ(出力軸)32とからなるDCブラシレスモータであり、数百Wの出力を発生する。図示の如く、電動モータ28は、ロータ32が鉛直方向と平行に配置されると共に、モータカバー34によって覆われる。
In the
エンジン20と電動モータ28の間には、遠心クラッチ36が配置される。具体的には、エンジンのクランクシャフト22の下端と電動モータのロータ32の上端は、遠心クラッチ36を介して接続される。また、遠心クラッチ36付近には、エンジン20の運転停止時に電動モータ28の出力をエンジン20に伝達するモータ出力伝達機構38が配置される。
A
一方、電動モータのロータ32の下端には、ドライブシャフト40の上端が接続される。ドライブシャフト40は、図示の如く鉛直方向と平行に配置され、ドライブシャフトカバー42の内部に鉛直軸回りに回動自在に支持される。
On the other hand, the upper end of the
ドライブシャフト40の下端には、プロペラ44が直接取り付けられる。プロペラ44は、側面視においてS字型を呈する筒状のプロペラカバー46によって覆われる。
A
図示の如く、エンジンのクランクシャフト22、遠心クラッチ36、電動モータのロータ32、ドライブシャフト40およびプロペラ44は、全て同軸上に回転中心を備える。また、エンジン20からプロペラ44に至るまでの動力伝達系には、ギヤが一切設けられない。
As shown in the figure, the
電動モータ28の出力(回転出力)は、ドライブシャフト40を介してプロペラ44に伝達される。また、エンジン20の出力(回転出力)は、遠心クラッチ36を介して電動モータのロータ32に伝達され、さらにドライブシャフト40を介してプロペラ44に伝達される。即ち、プロペラ44は、エンジン20の出力と電動モータ28の出力のいずれかによって鉛直軸回りに回転させられる。このように、船外機10は、エンジン20と電動モータ28をプロペラ44の駆動源として備えたハイブリッド型の船外機であり、より詳しくは、排気量50cc程度のエンジン20と出力数百Wの電動モータ28を備えた小型の船外機である。
The output (rotational output) of the
また、船外機10においてエンジンカバー24の下方には、バーハンドル50が設けられる。バーハンドル50は、図示の如く、船体14の前方(進行方向における前方)に向けて突出され、操縦者によって操作自在とされる。ドライブシャフトカバー42は、前記した固定機構12に鉛直軸回りに回動自在に支持され、よって操縦者は、バーハンドル50を左右に揺動することによって船外機10を左右に操舵することができる。
In the
次いで、図2以降を参照し、船外機10の各部について詳説する。
Next, each part of the
図2は、遠心クラッチ36付近の拡大断面図である。
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of the vicinity of the
図2に示すように、遠心クラッチ36は、電動モータのロータ32に取り付けられたクラッチアウター54と、エンジンのクランクシャフト22に固定されたクラッチシュー56とからなる。クラッチアウター54およびクラッチシュー56は、クラッチカバー58で覆われる。
As shown in FIG. 2, the
図示の如く、クラッチアウター54は、クラッチシュー56を取り囲むように配置される。クラッチシュー56は、図示しないスプリングを備え、エンジン20の運転時(より詳しくは、アイドル回転数を上回る回転数で運転されているとき)に遠心力によってかかるスプリングが伸長することにより、クラッチアウター54の内壁に押圧される。これにより、エンジン20の出力が電動モータのロータ32に伝達される。
As illustrated, the clutch outer 54 is disposed so as to surround the
クランクシャフト22においてクラッチシュー56よりも上方には、ドライブプレート60が固定される。ドライブプレート60は平面視円形を呈し、その円周上には少なくとも1個の凸部60aが設けられる。
A
前記したクラッチアウター54は、具体的には、ロータ32にその軸方向にスライド自在に取り付けられると共に、スプリング62によってドライブプレート60から離間する方向に付勢される。また、クラッチアウター54の上端には、少なくとも1個の凸部54aが設けられる。
Specifically, the above-described clutch outer 54 is attached to the
クラッチアウター54の下方には、レバー66が配置される。レバー66は、その途中に設けられた回転軸(支点)を中心としてクラッチカバー58の内部に上下方向に揺動自在に支持される。また、レバー66の一端はカム形状とされると共に、他端にはレバー66を駆動する電磁ソレノイド70が接続される。即ち、レバー66は、電磁ソレノイド70によってカム形状の端部が上下に揺動するように駆動される、より具体的には、電磁ソレノイド70が通電されたとき、レバー66のカム形状の端部が上方に駆動される。
A
電磁ソレノイド70が通電されると、図3に示すように、レバー66のカム形状の端部によってクラッチアウター54が上方に押し上げられ(ドライブプレート60に近接する方向にスライドさせられ)、凸部54aがドライブプレート60の凸部60aに勘合させられる。この状態で電動モータ28を駆動することにより、ロータ32の回転がクラッチアウター54とドライブプレート60を介してエンジンのクランクシャフト22に伝達される。即ち、エンジン20を、プロペラ44の駆動源たる電動モータ28で始動させることができる。
When the
このように、前記したモータ出力伝達機構38は、ドライブプレート60と、クラッチアウター54をドライブプレート60に近接する方向にスライドさせ、クラッチアウター54をドライブプレート60に勘合させる(具体的には、クラッチアウター54の凸部54aをドライブプレート60の凸部60aに勘合させる)レバー66と、レバー66を駆動する電磁ソレノイド70とから構成される。
As described above, the motor
図2の説明を続けると、電動モータのロータ32の、遠心クラッチ36と電動モータ28(具体的にはそのステータ30)の間に位置する部位には、送風機構、具体的には、遠心ファン72が設けられる。
Continuing the description of FIG. 2, a portion of the
図において符号74は遠心ファン72の吸気口であり、符号76は遠心ファン72の排気口である。図示の如く、吸気口74は電動モータ28よりも下方に配置される一方、排気口76は電動モータ28よりも上方に配置される。具体的に説明すると、モータカバー34の下端には、鉛直方向下方に開口した吸気口74が少なくとも1箇所設けられる。また、クラッチカバー58の上端、およびエンジン20が載置されるエンジンマウント78の下端付近には、水平方向に開口した排気口76が少なくとも1箇所設けられる。
In the figure,
また、吸気口74に連続する空気通路80は迷路構造、具体的には、直角に2回屈曲するクランク形状とされる。
The
図4は、遠心ファン72の平面図である。
FIG. 4 is a plan view of the
図4に示すように、遠心ファン72は、その上面に複数枚のフィン82を備える。フィン82は、遠心ファン72の回転方向(即ち、回転軸たるロータ32の回転方向)に関わらず常に下方から上方に向けて空気を送風するように、ロータ32を中心として放射状に配置される。
As shown in FIG. 4, the
ここで、遠心ファン72を回転させることによって生じる空気の流れについて図5を参照して説明する。遠心ファン72が回転すると、先ず、吸気口74と空気通路80を介してモータカバー34の内部に空気(冷却空気)が流入する。モータカバー34の内部に流入した空気は、電動モータ28を冷却しつつモータカバー34の上部へと流れ、クラッチカバー58の内部に流入する。
Here, the flow of air generated by rotating the
クラッチカバー58の内部に流入した空気は、遠心クラッチ36を冷却しつつクラッチカバー58の上部へと流れ、さらにエンジン20(具体的にはエンジン20の潤滑油が貯留されるオイルパン84)を冷却した後に排気口76から排出される。このように、遠心ファン72によって下方から上方に向けて送風された空気によって、電動モータ28、遠心クラッチ36、エンジン20の順に冷却される。
The air flowing into the
次いで、プロペラカバー46について詳説する。
Next, the
図6は、プロペラカバー46の拡大部分断面図である。また、図7は、図6のVII−VII線断面図である。
FIG. 6 is an enlarged partial sectional view of the
図6および図7に示すように、プロペラカバー46は複数個、具体的には略左右対称に形成された2個の部材46L,46Rからなる分割構造とされる。進行方向に向かって左側の部材46Lは、ドライブシャフトカバー42に固定される。一方、右側の部材46Rは、複数個のボルト86によって部材46Lに着脱自在とされる。尚、左側の部材46Lと右側の部材46Rは、図7に示す如く、それぞれの当接面に形成された凸部と凹部を勘合させることにより、隙間なく組み付けられる。
As shown in FIGS. 6 and 7, the
図6の説明に戻ると、プロペラカバー46は、前述したように側面視S字型を呈する。プロペラカバー46は、具体的には、進行方向の後方に開口部46a1を有する水平方向と平行な第1の部位46aと、第1の部位46aよりも鉛直方向下方に位置すると共に、進行方向の前方に開口部46b1を有する水平方向と平行な第2の部位46bと、第1の部位46aと第2の部位46bのそれぞれに曲線部を介して連続する鉛直方向と平行な第3の部位46cとから構成される。
Returning to the description of FIG. 6, the
図示の如く、プロペラ44は第3の部位46cの内部に配置される。プロペラ44は、船体14を前進させるときは上向きの水流を発生する方向に回転させられる一方、船体14を後進させるときは下向きの水流を発生する方向に回転させられる。以下、プロペラ44が上向きの水流を発生するときの回転を「前進回転」、下向きの水流を発生するときの回転を「後進回転」と呼ぶ。
As illustrated, the
プロペラ44が前進回転させられると、第2の部位46bの開口部46b1から水が吸入されて第1の部位46aの開口部46a1から吐出される。他方、プロペラ44が後進回転させられると、第1の部位46aの開口部46a1から水が吸入されて第2の部位46bの開口部46b1から吐出される。即ち、プロペラ44が鉛直軸回りに回転することによって発生した鉛直方向の水流は、プロペラカバー46によって水平方向の水流(推進力)に変換され、よって船体14が前方あるいは後方に推進させられる。
When the
次いで、バーハンドル50について詳説する。 Next, the bar handle 50 will be described in detail.
図8は、バーハンドル50の先端付近の拡大部分断面図である。
FIG. 8 is an enlarged partial cross-sectional view near the tip of the
図8に示すように、バーハンドル50の先端には、スロットルグリップ90が設けられる。スロットルグリップ90は、操縦者によって回動操作自在とされ、その内部には回動角センサ92が配置される。回動角センサ92は、スロットルグリップ90の回動角を示す信号を出力する。また、スロットルグリップ90の近傍には、制御スイッチ94が設けられる。制御スイッチ94は、操縦者によって選択された5つのポジション(後述)に応じた信号を出力する。回動角センサ92と制御スイッチ94の出力は、スロットルグリップ90の内部に配置されたコントローラ96に入力される。コントローラ96は、マイクロコンピュータなどからなり、スロットルグリップ90の回動操作に応じて(即ち、回動角センサ92の出力に応じて)電動モータ28の駆動を制御する。
As shown in FIG. 8, a
図9は、図8のIX−IX線断面図である。 9 is a cross-sectional view taken along the line IX-IX in FIG.
図8および図9に示すように、スロットルグリップ90の後端付近にはプーリ100(スロットル開度調整機構)が取り付けられる。プーリ100には、エンジン20のスロットルバルブ(図示せず)に接続されたスロットルケーブル(具体的にはプッシュプルケーブル)102が捲き掛けられる。
As shown in FIGS. 8 and 9, a pulley 100 (throttle opening adjusting mechanism) is attached near the rear end of the
プーリ100はスロットルグリップ90と共に回転し、スロットルケーブル102を進退(押し引き)させる。スロットルケーブル102が進退することにより、スロットルバルブが開閉させられ、エンジン20の吸入空気量、換言すれば、エンジン回転数が調整される。
The
図10は、船外機10の動作を示すブロック図である。
FIG. 10 is a block diagram showing the operation of the
図10に示すように、制御スイッチ94は、「チャージ(CHG)」、「オン(ON)」、「オフ(OFF)」、「フォワード(FOW)」および「リバース(REV)」の5つのポジションを有し、それらのいずれかが操縦者によって選択自在とされる。
As shown in FIG. 10, the
また、コントローラ96には、回動角センサ92と制御スイッチ94に加え、前記エンジン20(具体的にはエンジン20の点火プラグ(図示せず))、前記電動モータ28、前記電磁ソレノイド70、船外機10の適宜位置に搭載されたバッテリ104およびスタータスイッチ106が接続される。尚、バッテリ104は、エンジン20の点火プラグ、電動モータ28、電磁ソレノイド70、コントローラ96およびその他の補機類の動作電源として機能する。
In addition to the
以下、船外機10の動作について説明すると、操縦者によって「フォワード」ポジションが選択されると、コントローラ96は、プロペラ44が前進回転するように電動モータ28の駆動を制御する。以下、プロペラ44が前進回転するときの電動モータ28の回転方向を「正転」とする。
Hereinafter, the operation of the
一方、「リバース」ポジションが選択されると、コントローラ96は、プロペラ44が後進回転するように電動モータ28の駆動を制御する。以下、プロペラ44が後進回転するときの電動モータ28の回転方向を「逆転」とする。
On the other hand, when the “reverse” position is selected, the
このように、「フォワード」ポジションが選択されているときと「リバース」ポジションが選択されているときとでは、電動モータ28の回転方向が逆向きとされる。尚、「フォワード」ポジションまたは「リバース」ポジションが選択されているときの電動モータ28の回転数は、回動角センサ92の出力、換言すれば、操縦者によるスロットルグリップ90の操作量に応じて変更される。
Thus, the rotation direction of the
また、操縦者によって「オン」ポジションが選択されると、コントローラ96は、エンジン20の点火プラグに対して電圧の供給を開始する。そして、「オン」ポジションが選択された状態でスタータスイッチ106が操作されると、コントローラ96は電磁ソレノイド70への通電を開始すると共に、電磁ソレノイド70への通電を開始してから所定時間経過した後に電動モータ28を駆動させる。具体的には、電磁ソレノイド70への通電を開始した後、電磁ソレノイド70が動作してクラッチアウターの凸部54aとドライブプレートの凸部60aが勘合するまで待機してから、電動モータ28が正転するようにその駆動を制御する。これにより、電動モータ28の出力によってクランクシャフト22が回転させられ、よってエンジン20が始動させられる。
When the “ON” position is selected by the operator, the
エンジン20の出力は、操縦者によってスロットルグリップ90が操作されてアイドル回転数を上回る回転数で運転されたとき、遠心クラッチ36などを介してプロペラ44に伝達される。このときのプロペラ44の回転は前進回転である。尚、スタータスイッチ106が操作されていないときは、エンジン20の負荷を軽減するために電動モータ28とバッテリ104の電気的な接続は断たれる。
The output of the
また、操縦者によって「チャージ」ポジションが選択されると、コントローラ96は、エンジン20の運転を継続させつつ電動モータ28とバッテリ104を電気的に接続する。即ち、エンジン20の出力で電動モータのロータ32を回転させることで、電動モータ28を発電機として機能させ、バッテリ104の充電を行う。
When the “charge” position is selected by the operator, the
これに対し、操縦者によって「オフ」ポジションが選択されると、コントローラ96は、エンジン20の点火プラグおよび電動モータ28への通電を断ってエンジン20と電動モータ28の運転を停止させる。
On the other hand, when the “off” position is selected by the operator, the
図示の如く、「オフ」ポジションは、エンジン20を始動させる「オン」ポジションと、電動モータ28を始動させる「フォワード」および「リバース」の各ポジションの間に位置するため、エンジン20と電動モータ28が同時に運転されることはない。従って、単一の操作部(即ち、スロットルグリップ90)でエンジン20と電動モータ28の回転数を調整するように構成しても、一方の操作が他方の操作に干渉することはない。
As shown, the “off” position is located between the “on” position where the
このように、操縦者は、制御スイッチ94を操作することにより、エンジン20と電動モータ28の運転と停止、および電動モータ28の回転方向を制御することができる。また、スロットルグリップ90を操作することにより、エンジン20と電動モータ28の回転数を調整することができる。
As described above, the operator can control the operation and stop of the
続いて、図11以降を参照し、固定機構12について詳説する。
Next, the fixing
図11は、固定機構12の拡大断面図である。
FIG. 11 is an enlarged cross-sectional view of the
図11に示すように、固定機構12はスターンブラケット110を備える。スターンブラケット110は、ドライブシャフトカバー42の左右に一つずつ、計2つ取り付けられる(図11では右側に配置されたスターンブラケットのみ示す)。以下、右側に配置されたスターンブラケットについて説明するが、2つのスターンブラケットは左右対称であるため、以下の説明は図示しない左側のスターンブラケットにも妥当する。
As shown in FIG. 11, the fixing
スターンブラケット110は、トランサム16の後面16aに当接されるトランサム当接部110aと、トランサム16の上端から前方に向けて突出されるスライドビーム110bとを備える。スライドビーム110bは、図11に示すA−A線の断面が矩形を呈する。
The
また、固定機構12は、上記したスターンブラケット110に加え、スライドビーム110bにトランサム16の板厚方向(スライドビーム110bの突出方向)にスライド自在に取り付けられたスライド式ブラケット112と、スライド式ブラケット112にトランサム16の板厚方向にスライド自在に支持されたクランプ部114と、スライド式ブラケット112に設けられた回転軸を中心に揺動自在に支持された手動レバー116と、クランプ部114と手動レバー116を連結し、手動レバー116の変位をクランプ部114に伝達するリンク118とを備える。
In addition to the above-described
ここで、手動レバー116の回転軸(符号120で示す)と、手動レバー116とリンク118の連結軸(符号122で示す)と、リンク118とクランプ部114の連結軸(符号124で示す)は、全て平行に配置される。具体的には、回転軸120と連結軸122,124は、全てトランサム16の板厚方向と直交させられる。
Here, the rotating shaft (indicated by reference numeral 120) of the
スライド式ブラケット112は、スライドビーム110bの突出方向(長手方向)と直交して配置される壁面112aと、壁面112aの下端からトランサム16と離間する方向に延設されたリンク収容部112bとを備える。リンク収容部112bは、図11のB−B線における断面が凹型を呈し、かかる凹型の溝部分にリンク118の全部と手動レバー116およびクランプ部114の一部を収容する。
The sliding
図12は、スライド式ブラケット112の拡大正面図(トランサム16側から壁面112aを見た図)である。
FIG. 12 is an enlarged front view of the sliding bracket 112 (view of the
図12に示すように、スライド式ブラケット112の上部には、スライドビーム110b(図12で図示せず)が挿通されるべき矩形の孔112cが穿設されると共に、下部にはクランプ部114(図12で図示せず)が挿通されるべき円形の孔112dが穿設される。孔112cおよび孔112dは、共にトランサム16の板厚方向と平行に穿設される。
As shown in FIG. 12, a
図11の説明に戻ると、スライド式ブラケットの壁面112aに穿設された孔112cには、スライドビーム110bが挿通される。これにより、スライド式ブラケット112は、スライドビーム110bに対してその長手方向(トランサム16の板厚方向)にスライド自在とされる。
Returning to the description of FIG. 11, the
クランプ部114は、リンク118に連結されたシャフト部114aと、トランサム16の前面16bに当接されるべきトランサム当接部114bとを備える。トランサム当接部114bには、弾性材114cが取り付けられる。
The
クランプ部114のうち、シャフト部114aは、スライド式ブラケットの壁面112aに穿設された孔112dに挿通される。即ち、クランプ部114は、スライド式ブラケット112に、トランサム16の板厚方向にスライド自在に支持される。また、トランサム当接部114bおよびそこに取り付けられた弾性材114cは、スライド式ブラケットの壁面112aよりもトランサム16側に配置され、トランサム16の前面16bと対峙させられる。
Of the
手動レバー116は、図示の如く、側面視略V字型を呈し、その角部(頂点)がスライド式ブラケットのリンク収容部112bに設けられた回転軸120に支持される。手動レバー116において、回転軸120よりも前方に位置する部位が、操縦者が把持すべき把持部となる。
As shown in the figure, the
ここで、手動レバー116、リンク118およびクランプ部114の3個の部材により、軸が平行する3個の回り対偶と、それらに直交する1個のすべり対偶からなるスライダクランク機構が形成される。即ち、手動レバー116を回転軸120回りに回動させることにより、その円運動はリンク118を介してクランプ部114の直線運動へと変換される。逆に、クランプ部114の直線運動は、リンク118を介して手動レバー116の円運動に変換される。
Here, the three members of the
以上を前提に、固定機構12の動作について説明する。
Based on the above, the operation of the
先ず、図11に示すように、手動レバー116を下方に操作して(回動させて)クランプ部114をトランサム16から離間させつつ(即ち、回転軸120と連結軸122を結ぶ線と、連結軸122と連結軸124を結ぶ線がなす角度を大きくすることで、回転軸120から連結軸124までの直線距離を短くしつつ)、スライド式ブラケット112をトランサム16に近接する方向にスライドさせる。
First, as shown in FIG. 11, the
スライド式ブラケット112からトランサム16までの距離が所望の距離となったところで、図13に示す如く、手動レバー116を上方に操作してクランプ部114をトランサム16に近接する方向にスライドさせ(即ち、回転軸120と連結軸122を結ぶ線と、連結軸122と連結軸124を結ぶ線がなす角度を小さくすることで、回転軸120から連結軸124までの直線距離を増大させ)、よってトランサム当接部114bに取り付けられた弾性材114cをトランサム16の前面16bに押圧させる。
When the distance from the sliding
このとき、クランプ部114がトランサム16から受ける反力によってスライド式ブラケット112に傾きが生じ、スライドビーム110bと孔112cの内壁とのフリクション(摩擦力)が増大する。これにより、スライドビーム110bに対するスライド式ブラケット112の位置が固定される。
At this time, the sliding
また、トランサム当接部114bには弾性材114cが取り付けられることから、かかる弾性材114cを圧縮させることで、図13に示すスライダクランク機構の死点(回転軸120、連結軸122,124の全てが同一直線上に並ぶ点。即ち、回転軸120から連結軸124までの直線距離が最長となる点)を超える位置(角度)まで手動レバー116を上方に操作する(回動させる)ことができる。
Further, since the
スライダクランク機構の死点を超える位置まで手動レバー116を上方に操作すると、図14に示す如く、手動レバー116においてリンク118との連結部位がリンク収容部112bの下面に当接し、よって手動レバー116の変位が終了させられる。このように、スライド式ブラケット112のうち、リンク収容部112bは、スライダクランク機構の死点を超えた位置で手動レバー116の変位を終了させるストッパとしても機能する。
When the
ここで、弾性材114cの弾性変形量は、前記死点から手動レバー116の変位が終了するまでの間のクランプ部114の変位(スライド量)よりも大きく設定される。従って、スライド式ブラケット112からトランサム16までの距離が適正であれば、手動レバー116の変位が終了しても、弾性材114cは圧縮状態に維持される。
Here, the elastic deformation amount of the
弾性材114cが圧縮状態に維持されれば、クランプ部114はトランサム16から常に反力を受けることとなる。手動レバー116が前記死点を超えた後は、トランサム16からの反力は手動レバー116を上方へと変位させる方向の回転力に変換されるため、手動レバー116はリンク収容部112bに当接する位置に保持される。従って、手動レバー116をその変位が終了するまで上方に操作することにより、トランサム16をスターンブラケットのトランサム当接部110aとクランプ部114とで挟持し続ける、別言すれば、船外機10をトランサム16に固定することができる。
If the
このように、この発明の第1実施例に係る船外機10にあっては、エンジン20のクランクシャフト22と電動モータ28のロータ32の間に配置され、エンジン20の運転時にその出力をロータ32を介してプロペラ44に伝達する遠心クラッチ36と、エンジン20の運転停止時に電動モータ28の出力をクランクシャフト22に伝達するモータ出力伝達機構38とを備えるようにしたので、プロペラ駆動用の電動モータ28でエンジン20を始動させることができる。従って、エンジン始動用の電動モータを別個に備える必要がなく、よって船外機10の大型化やコストアップを抑制しつつエンジン20を電動で始動させることができる。
Thus, in the
さらに、モータ出力伝達機構38が、クランクシャフト22に固定されたドライブプレート60と、遠心クラッチ36のクラッチアウター54をドライブプレート60に近接する方向にスライドさせ、クラッチアウター54をドライブプレート60に勘合させるレバー66と、レバー66を駆動する電磁ソレノイド70とからなるようにしたので、エンジン20を電動で始動するための構成がより簡素となり、船外機10の大型化やコストアップをより効果的に抑制することができる。
Further, the motor
また、電動モータのロータ32の、遠心クラッチ36と電動モータ28の間に位置する部位に、ロータ32と共に回転して空気を送風する送風機構を設けるようにしたので、エンジン20と電動モータ28、さらにはそれらの間に配置された遠心クラッチ36を効率よく冷却することができる。
In addition, since a blower mechanism that rotates with the
さらに、送風機構が、ロータ32の回転方向に関わらず、空気を鉛直方向において下方から上方に向けて送風する遠心ファン72からなる、即ち、ロータ32の回転方向に関わらず、電動モータ28、遠心クラッチ36、エンジン20の順で冷却するようにしたので、発熱量の大きなエンジン20によって冷却空気が昇温される前に電動モータ28と遠心クラッチ36を冷却することができ、よって電動モータ28と遠心クラッチ36を効率よく冷却することができる。
Further, the air blowing mechanism includes a
さらに、遠心ファン72の吸気口74が電動モータ28よりも鉛直方向において下方に配置されるようにしたので、吸気口74から吸入された新気が電動モータ28に効率よく供給され、よって電動モータ28の冷却効果をより向上させることができる。また、吸気口74に連続する空気通路80が迷路構造とされるようにしたので、電動モータ28が被水するのを防止できると共に、電動モータ28の動作音が船外機10の外部に漏洩するのを抑制することができる。
Furthermore, since the
また、バーハンドル50に設けられたスロットルグリップ90に、その回動操作に応じて電動モータ28の駆動を制御するコントローラ96と、エンジン20のスロットルバルブに接続されたスロットルケーブル102を進退させてスロットル開度を調整するプーリ100とを設けるように構成したので、単一の操作部によって電動モータ28の回転数とエンジン20の回転数を調整することができる。
Further, the
さらに、バーハンドル50においてスロットルグリップ90の近傍に、エンジン20と電動モータ28の始動と停止、および電動モータ28の回転方向を制御する制御スイッチ94を設けるように構成したので、調整対象(エンジン20の回転数、電動モータ28の正転回転数および逆転回転数のいずれか)を容易に切り替えることができ、よって操作性をより向上させることができる。
Further, since the bar handle 50 is provided with a
また、プロペラ44をドライブシャフト40の下端に取り付けてドライブシャフト40と共に鉛直軸回りに回転させると共に、側面視S字型のプロペラカバー46でプロペラ44を覆うようにしたので、エンジン20からプロペラ44に至るまでの動力伝達系からギヤを排除することができ、よって静粛性を向上させる(ギヤ音を発生させない)ようにすることができる。
Further, the
さらに、プロペラカバー46が、船体14の進行方向の前方と後方に開口部46a1,46b1を備えるようにしたので、プロペラ44の回転方向に応じて船体14を前進させる方向の水流(推進力)と後進させる方向の水流(推進力)を発生させることができる。
Further, since the
さらに、プロペラカバー46を、左右2個の着脱自在な部材46L,46Rからなる分割構造としたので、プロペラ44の交換やメンテナンスを容易に行うことができる。
Furthermore, since the
また、船外機10を船体14のトランサム16に固定する固定機構12が、トランサム16の後面16aに当接されるトランサム当接部110aおよびトランサム16の前方に突出されるスライドビーム110bを備えたスターンブラケット110と、スライドビーム110bにトランサム16の板厚方向にスライド自在に取り付けられるスライド式ブラケット112と、スライド式ブラケット112にトランサム16の板厚方向にスライド自在に支持されるクランプ部114と、スライド式ブラケット112に設けられた回転軸120を中心に揺動自在に支持される手動レバー116と、クランプ部114と手動レバー116を連結し、手動レバー116の変位をクランプ部114に伝達するリンク118とからなり、手動レバー116を操作してクランプ部114をトランサム16の前面16bに当接する位置までスライドさせ、よってスターンブラケット110のトランサム当接部110aとクランプ部114とでトランサム16を挟持するようにしたので、船体14への固定作業を容易に行うことができる。
The fixing
さらに、手動レバー116、リンク118およびクランプ部114から構成されるスライダクランク機構の死点を超えた位置で手動レバー116の変位を終了させるストッパ(リンク収容部112b)を備えると共に、クランプ部114においてトランサム16の前面16bとの当接部114bに、前記死点から手動レバー116の変位が終了するまでの間のクランプ部114の変位よりも大きな弾性変形量を有する弾性材114cを取り付けるようにしたので、スライド式ブラケット112の位置合わせと手動レバー116の操作のみで船外機10を船体14に固定することができ、よって船体14への固定作業を一層容易に行うことができる。
Further, the
以上の如く、この発明の第1実施例にあっては、内燃機関(エンジン20)と、前記内燃機関よりも鉛直方向において下方に配置された電動モータ(28)と、前記電動モータの出力軸(ロータ32)の回転が伝達されるプロペラ(44)と、前記内燃機関の出力軸(クランクシャフト22)と前記電動モータの出力軸の間に配置され、前記内燃機関の運転時にその出力を前記電動モータの出力軸を介して前記プロペラに伝達する遠心クラッチ(36)とを備えた船外機(10)において、前記電動モータの出力軸の、前記遠心クラッチと前記電動モータの間に位置する部位に、前記電動モータの出力軸と共に回転して空気を送風する送風機構(遠心ファン72)を設けるように構成したので、内燃機関と電動モータ、さらにはそれらの間に配置された遠心クラッチを効率よく冷却することができる。
As described above, in the first embodiment of the present invention, the internal combustion engine (engine 20), the electric motor (28) disposed below the internal combustion engine in the vertical direction, and the output shaft of the electric motor. (Rotor 32) is disposed between the propeller (44) to which the rotation of the
また、前記送風機構が、前記電動モータの出力軸の回転方向に関わらず、空気を鉛直方向において下方から上方に向けて送風する遠心ファン(72)からなるように構成したので、発熱量の大きな内燃機関によって冷却空気が昇温される前に電動モータと遠心クラッチを冷却することができ、よって電動モータと遠心クラッチを効率よく冷却することができる。 In addition, since the blower mechanism is configured to include a centrifugal fan (72) that blows air from below to above in the vertical direction regardless of the rotation direction of the output shaft of the electric motor, the heat generation amount is large. Before the cooling air is heated by the internal combustion engine, the electric motor and the centrifugal clutch can be cooled, and thus the electric motor and the centrifugal clutch can be efficiently cooled.
また、前記送風機構の吸気口(74)が前記電動モータよりも鉛直方向において下方に配置されると共に、前記吸気口に連続する空気通路(80)が迷路構造とされるように構成したので、電動モータが被水するのを防止できると共に、電動モータの動作音が船外機外部に漏洩するのを抑制することができる。 In addition, the air inlet (74) of the air blowing mechanism is arranged below the electric motor in the vertical direction, and the air passage (80) continuous to the air inlet is configured as a maze structure. It is possible to prevent the electric motor from getting wet and to prevent the operation sound of the electric motor from leaking outside the outboard motor.
尚、上記において、電動モータ28をDCブラシレスモータとしたが、他の方式のモータを使用しても良い。例えば、ブラシモータを使用する場合は、かかるブラシモータのスイッチ接点の動作を電磁ソレノイド70の動作に機械的に連動させることで、クラッチアウターの凸部54aとドライブプレートの凸部60aが勘合してから電動モータを駆動させることができ、よってコントローラ96の構成を簡素化することができる。
In the above description, the
また、上記において、エンジン20の排気量を50cc程度とし、電動モータ28の出力を数百Wとしたが、それらは例示であって限定されるものではない。
In the above description, the displacement of the
また、エンジン20と電動モータ28を同時に運転させないようにしたが、同時に運転するようにしても良い。その場合、エンジン20の回転数と電動モータ28の回転数を別個の操作部で調整するように構成することが好ましい。
Further, the
また、エンジン20を電動モータ28で始動するようにしたが、エンジン始動用の電動モータを電動モータ28とは別個に設けるようにしても良い。
Further, although the
また、プロペラ44をドライブシャフト40に取り付け、鉛直軸回りに回転させるようにしたが、水平方向と平行に配置されたプロペラシャフトを設け、そこにプロペラを取り付けると共に、ドライブシャフト40の回転をベベルギヤなどで水平方向に変換してプロペラシャフトに伝達しても良い。即ち、プロペラを水平軸回りに回転させるようにしても良い。この場合、プロペラカバー46は不要となる。
Further, the
また、固定機構12に代え、ねじ式のクランプ機構などを使用して船外機10を船体14に固定しても良い。
Further, the
10 船外機
20 エンジン(内燃機関)
22 クランクシャフト(内燃機関の出力軸)
28 電動モータ
32 ロータ(電動モータの出力軸)
36 遠心クラッチ
44 プロペラ
72 遠心ファン(送風機構)
74 吸気口
80 空気通路
10
22 Crankshaft (output shaft of internal combustion engine)
28
36 Centrifugal clutch 44
74
Claims (3)
The outboard according to claim 1 or 2, wherein an air inlet of the air blowing mechanism is disposed below the electric motor in a vertical direction, and an air passage continuing to the air inlet is a maze structure. Machine.
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004220736A JP2006036085A (en) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | Outboard motor |
US11/188,144 US7300322B2 (en) | 2004-07-28 | 2005-07-22 | Outboard motor |
CA002513848A CA2513848C (en) | 2004-07-28 | 2005-07-26 | Outboard motor |
CN 200510087342 CN1727253B (en) | 2004-07-28 | 2005-07-28 | Outboard motor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004220736A JP2006036085A (en) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | Outboard motor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006036085A true JP2006036085A (en) | 2006-02-09 |
Family
ID=35901534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004220736A Withdrawn JP2006036085A (en) | 2004-07-28 | 2004-07-28 | Outboard motor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006036085A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016055677A (en) * | 2014-09-05 | 2016-04-21 | ヤンマー株式会社 | Vessel |
-
2004
- 2004-07-28 JP JP2004220736A patent/JP2006036085A/en not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016055677A (en) * | 2014-09-05 | 2016-04-21 | ヤンマー株式会社 | Vessel |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2513848C (en) | Outboard motor | |
US10427771B2 (en) | Vessel propulsion apparatus | |
TWI275721B (en) | Power unit cooling device | |
JP4308102B2 (en) | Outboard motor | |
JP4052528B2 (en) | Outboard motor | |
KR102053538B1 (en) | Apparatus and method for operating accessories of vehicle during engine stop using one-way clutch pulley | |
WO2018173672A1 (en) | Hybrid vehicle | |
US7938703B2 (en) | Watercraft propulsion system and operating method | |
US7331834B2 (en) | Outboard motor | |
US11008084B2 (en) | Hybrid type vessel propulsion apparatus | |
US7118432B2 (en) | Outboard motor with cowling | |
JP2007283843A (en) | Outboard motor | |
US20190300136A1 (en) | Vessel propulsion apparatus | |
JP4308101B2 (en) | Outboard motor | |
JP2002104276A (en) | Power unit of motorcycle | |
JP2006036085A (en) | Outboard motor | |
US6905382B2 (en) | Shift device for marine transmission | |
JP2006036088A (en) | Outboard motor | |
JP2006036087A (en) | Outboard motor | |
JP2006291927A (en) | Outboard generator | |
JP2006200534A (en) | Two-stroke engine | |
KR100405740B1 (en) | Power control system of air conditioner for a hybrid electric vehicle | |
JP4229412B2 (en) | Outboard motor | |
JP2007038989A (en) | Outboard motor | |
WO2022195710A1 (en) | Energy unit |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071002 |