JP2006023120A - 網体の強度試験装置及び強度試験方法 - Google Patents

網体の強度試験装置及び強度試験方法 Download PDF

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尚 村石
Tomoyasu Sugiyama
友康 杉山
Naoyuki Ota
直之 太田
Osamu Nunokawa
修 布川
Shinkichi Ooka
伸吉 大岡
Mitsuyoshi Cho
満良 張
Kiyokata Chimasa
清方 千正
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Abstract

【課題】 斜面等の擁護のために斜面等の表面に張設される網体の強度を実際の使用状況に則して的確に測定することのできる網体の強度試験装置及び強度試験方法を得ること。
【解決手段】 金網10の荷重受圧部分を囲む所定の複数箇所で固定する点固定部(12)を有する網体固定設置部と、金網10の点固定部(12)で囲まれた領域内で該網体を凸状面で押圧して荷重を加える荷重付加部(24等)と、荷重付加部(24等)によって金網10に付与される荷重を測定する荷重測定部(28等)と、荷重付加部(24等)の荷重によって変形する金網10の変形量を測定する変形測定部(30等)と、を含んでいる。この構成により、金網が実際に斜面等の表面に張設された状態に近い状態での荷重試験を行うことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、網体の強度試験装置及び強度試験方法、特に自然の斜面や人工的に形成された法面の擁護のために地表面に張架される網体の強度試験を行うための装置、方法に関するものである。
従来からいわゆる金網などの網体は、種々の用途に用いられている。例えば、公園などの所定の領域を囲うための塀として、或いは斜面における落石防止等のために張設されている。ただし、大形の落石は複数張架されたワイヤで受け止め、網体はそこをすり抜ける小石の捕獲のために用いられていた。この様な従来の網体は一般的にそれ程大きな強度が求められるものではなく、また、製造の容易化のために軟鉄などで製造されるのが通常であった。
したがって、自然の斜面や人工的に形成された法面(以下、単に「斜面等」という)の擁護に関しては、強度の点から網体だけの張設ではなく、コンクリートの「のり枠」や「ブロック」による斜面等の擁護に付加的に設置されていた。すなわち、道路や鉄道あるいは住宅に隣接する斜面等においては、自然災害として発生する可能性のある落石や土石流、崩落等を防止することは非常に重要であり、例えば十字状のコンクリートブロックを連接して枠状にしてその耐力により斜面等を押圧して擁護していた。
しかしながら、この様なコンクリートのり枠に関しては、斜面等の自然環境の面や景観の面から使用を回避したいという要請もあった。これに対し、網体を用いる場合、視覚的にはほとんど目立たないので景観を損ねる心配はなく、斜面における植物などの生育に関しても良好な環境を確保することができる。そこで、網体の強度の向上を図るべく改良が行われ、高強度の線材の開発が行われ、斜面等の擁護に用いることのできる網体の形成が可能となっている。
この様な背景において、斜面に設置される網体の強度を適切に測定するための装置の開発が望まれており、例えば、特許文献1の技術が存在している。この技術は、網体の吸収エネルギを定量的に把握するための網体の静的載荷試験方法およびその装置を開示している。
すなわち、網体をその網体の両側部を固定して水平に設置し、網体の面方向中心部の下部から網体に荷重を加える載荷体を当接させておき、この載荷体をジャッキによって上昇させて網体を変形させ、その際に網体に加えられる荷重と、網体の鉛直変位とを測定し、これによって前記網体の荷重−変位特性を求める様にしている。
特開2001−21469号公報
まず、斜面等に用いられるこれまでの一般的な網体は、上述のように大形の落石の衝撃や崩落の衝撃をそれ自体で受け止め、吸収するためのものではなく、張架された複数のワイヤーの間からこぼれ落ちる小石を止める様な役割であった。したがって、その強度の確認を行うための試験装置の提案はそれ程重視されていなかったのが実情である。
上記特許文献1の技術は、本願発明と同様に網体の強度に関する試験のための技術を開示しているが、想定している網体はいわゆる「防護ネット」であり、斜面の途中位置で落石や土石流を食い止めるために設置されるものである。したがって、試験装置の構成もその様な設置状態での網体の強度に関する試験を行うのに適した態様となっている。例えば、ネットが斜面の途中で支柱等を用いて設置されることから、支柱で固定されているのと同様の状況となるように、試験対象の網体はその両側部で固定するようにしている。
しかし、上述の様に、今後斜面の擁護をコンクリートのり枠に代えて網体により行おうとする場合、網体の斜面への設置は、斜面の途中位置で支柱によって立設されるのではなく、いわゆる地山の表面の擁護したい範囲に、その表面に沿って地山表面を覆うように張設されるものである。また、固定の仕方も支柱によるものではなく、所定間隔毎に配置された支圧板をアンカーで斜面に固定し、この支圧板にて網体を地山表面に押圧して固定するものである。
したがって、上記のような設置の仕方により、今後コンクリートのり枠に代わって用いられるであろう斜面の擁護のための網体の強度を測定するのに適した試験装置や試験方法の提案が望まれていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、斜面等の擁護のために斜面等の表面に張設される網体の強度を実際の使用状況に則して的確に測定することのできる網体の強度試験装置及び強度試験方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の網体の強度試験装置は、
網体の荷重受圧部分を囲む所定の複数箇所で網体を固定する点固定部を有する網体固定設置部と、前記網体の前記点固定部で囲まれた領域内で該網体を凸状面で押圧して荷重を加える荷重付加部と、前記荷重付加部によって前記網体に付加される荷重を測定する荷重測定部と、前記荷重付加部の荷重によって変形する前記網体の変形量を測定する変形測定部と、を含んでいる。
この様な構成の強度試験装置によれば、網体に加えられる荷重は、網体が実際に斜面等の表面に張設された状態に近い状態での荷重となる。すなわち、網体が斜面等に張設される場合は、網体は所定の複数箇所で点固定された状態、すなわち、枠状に固定されるのではなく、固定箇所が点在するように行われるので、点固定部により、その固定状態に近い状態が得られている。したがって、この様な設置固定状態で、網体への荷重や変形を測定することで、実際の設置現場に則した信頼性の高い試験結果を得ることができる。
請求項2に記載の網体の強度試験装置は、
前記固定設置部が、4点押さえによる点固定部と、前記4点部分の外側で前記4点部分を囲む様に前記網体を押さえ固定する枠状固定部と、を有している。
この構成により、網体の設置状態をより実際の斜面等への設置状態に近い状態として試験を行うことが可能となっている。すなわち、上述のように実際の網体の斜面等への張設は、斜面等の表面にて支圧板とアンカーによって張設されるが、これは支圧板が所定間隔毎に2次元的な広がりを持って設置されることであり、広い範囲で点在した状態で網体を押圧している。したがって、4点押さえの点固定部を設け、その4点の領域内で荷重付加が行われる状態を形成し、更に4点固定部の外側に枠状固定部を設けることで、上述のような、広がりをもって点在設置される実際の固定部による固定状態に近づけられている。すなわち、実際の網体の固定を想定すると4点の外側が開放されているわけではなく、その外側にも多数の支圧板が存在することから、上記枠状固定部の存在により、実際の設置状況により適合されているものである。
請求項3に記載の網体の強度試験装置は、
前記荷重付加部が、前記網体に対向して設置された基台上に前記網体に近接して設置され、内部に流体を注入されて拡張変形し前記網体を押圧する袋体と、前記袋体に流体を注入する流体注入部と、を含んでいる。
この構成によれば、網体への荷重の付加が、種々の原因による実際の斜面等の形状の変化によって網体に加えられる荷重の付加に近いものとなっている。すなわち、実際に斜面等の表面が部分的に盛り上がったり、岩が露出してきたりした際に生じる網体を押し上げる方向の力に近い力が袋体の拡張変形により網体に加えられる。したがって、斜面等の擁護のために使用される網体の実際の使用状況に近い状況での試験を行うことが可能となっている。また、流体の注入動作により荷重調整ができることからその制御が容易であり、構成も簡単である。
請求項4に記載の網体の強度試験装置は、
前記荷重付加部が、前記網体に対して相対的に近接・離反可能に設置された基台上に設置された土嚢と、を含み前記基台の前記網体への近接により、前記土嚢によって前記網体を押圧するように構成されている。
この構成により、実際に斜面等の盛り上がりにより網体が押し上げられる状況が装置によって得られている。すなわち、網体を直接押圧するのは土嚢であるので、実際の斜面等において土によって押される状態に近い状態が得られている。
請求項5に記載の網体の強度試験装置は、
前記荷重測定部が、前記基台の下方に設置され、前記網体の押圧動作時に前記基台に加わる荷重を測定する測定器を含んでいる。この構成により、簡単な構成により正確な網体への荷重を測定することが可能となっている。
請求項6に記載の網体の強度試験装置は、
前記点固定部が、前記網体を部分的に押圧する支圧板と、該支圧板が前記網体を上方から押圧した状態となるように該支圧板を固定するアンカーとを有し、前記荷重測定部が、前記荷重付加部による前記網体の押圧動作時に前記アンカーに加わる荷重を測定する測定器を含んでいる。
この構成により、荷重付加部により網体に付加された荷重により、支圧板によって網体を押さえるために機能しているアンカーへの荷重を測定することができる。すなわち、網体は編目の方向等によりその引っ張り強度が異なるが、アンカーにかかる荷重を測定することにより、網体の種々の方向に対する強度の検討データを取得することが可能となっている。
請求項7に記載の網体の強度試験装置は、
前記荷重測定部が、前記試験対象となる網体を構成する線材に設けられ、前記荷重付加部による網体押圧動作時に前記線材に生じる歪みを測定する測定器を含んでいる。
この様に、荷重付加時において、場所によって網体に生じる張力が異なるので、網体を構成する線材の歪みを測定することは、直接網体に掛かっている荷重分布を測定する重要なデータとなる。また、網体の種々の位置においてこの測定を行うことで、荷重を直接受けている種々の領域毎にそれぞれの荷重データを確保することが可能となり、網体において張力が最もかかる場所を特定することなどが可能となる。
請求項8に記載の網体の強度試験装置は、
前記変形測定部が、前記荷重付加部により押圧されて変形した前記網体の前記押圧方向の変位量を測定する変位測定器を含んでいる。
通常、網体における前記押圧方向の変位量は、場所によって異なるが、上記変位量の測定を行うことにより、網体の立体的変位を検出することができる。ここから得られるデータを他の測定データと合わせることで網体の変形をより正確に解析することが可能となる。具体的測定方法としては、例えば、光学的な装置により、網体の各部の変形位置を検知したり、網体の変形を撮影し、その撮影データから変位量を得ることなどが行われるものである。
請求項9に記載の網体の強度試験方法は、
網体の荷重受圧部分を囲むように所定の複数箇所で網体を点固定する点固定動作を含む網体固定設置工程と、前記網体の前記点固定部で囲まれた領域内で該網体を凸状面で押圧して荷重を加える荷重付加工程と、 前記荷重付加工程によって前記網体に付与される荷重を測定する荷重測定工程と、前記荷重付加工程で付与される荷重によって変形する前記網体の変形量を測定する変形測定工程と、を含んでいる。この方法により、上記請求項1の装置で得られる作用と同様の作用を得ることができるものである。
本発明に係る網体の強度試験装置及び強度試験方法によれば、斜面等の擁護のために斜面等の表面に張設される網体の強度を実際の使用状況に近い状態で的確に測定することができるので、斜面等の擁護のために網体を用いることの可能性や適合性を正確に判断することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。まず、図1は実施の形態に係る網体の強度試験装置の構成例の概略平面図、図2は概略断面図を示している。図において、試験対象である網体10は、図示のように、山部・谷部を繰り返すように屈曲された線材を組み合わせてそれぞれの網目が菱形になるように形成された金網10である。なお、本実施の形態での試験対象は、斜面等においてその擁護のために使用可能な高張力を有する線材を用いて形成した高張力線金網である。
図示のように、金網10はほぼ水平に設置されており、その固定は点固定部としての支圧板12と枠状固定部としての枠体14によって行われている。すなわち、4つの支圧板12が隣り合う支圧板12と等間隔(本実施の形態ではほぼ2m間隔)となるように配置されており、本実施の形態では略正方形の頂点に各支圧板12が位置するような配置となっている。なお、本実施の形態に用いられた支圧板12のサイズは平面視長手方向が約500mm、幅方向が約250mm、厚さが約16mmである。そして、これら4つの支圧板12で囲まれた領域Zの外側に略正方形の枠体14が設置されている。本実施の形態では枠体14の1辺は約4mである。また、4つの支圧板12で構成される略正方形と枠体14の略正方形はほぼ45度変位した位置関係にある。
上記の金網10の固定設置において、4個の支圧板12による固定は、実際の斜面の支圧板の設置状況における1単位領域、すなわち、4個の支圧板12で囲まれた1つの領域(領域Z)が想定され、その状況が作り出されている。そして、更にその1つの領域の外側に点在する支圧板による実際の金網10の固定状況を枠体14にて作り出しているものである。これにより、試験施設という狭い環境の中で実際の金網10の斜面への設置状況に近い状況が設定されている。
装置の基礎部の構成は、図2に示されているように下部基礎18と上部基礎20とを有しており、支圧板12は、アンカー16によって、金網10を押さえ固定するように設置されるが、アンカー16はその下端部が固定部剤17によって下部基礎18に固定されている。本実施の形態ではアンカー16は直径約30mmのものが用いられている。また、枠体14は、上部基礎20及び下部基礎18を貫通して立設された支柱22に固定されて金網10を押さえ固定している。
次に、金網10に荷重を付加する袋体24の設置について説明する。袋体24は、本実施の形態ではゴム製のものが用いられており、内部に注入される流体は水である。袋体24は図1に示されたように4つの支圧板12のほぼ中央位置に設置されており、また、図2に示されたように基台26上に載置されている。基台26は、上部基礎20上に第1の荷重測定部としてのロードセル26を介挿した状態で設置されている。なお、図1においては図面簡略化のため基台26は示されていない。また、図において、袋体24に水を注入する機構については図示を省略しているが、一般的な公知の圧力制御可能なポンプ機構を用いれば足りる。
ロードセル26は、特に特別な構成のものを用いる必要はなく、荷重を受けて何らかの信号を出すユニットであれば足りる。すなわち、金網10の押さえ力に抗して袋体24が膨張する際に生じる圧縮による抵抗値の変化等に基づいての荷重を算出するものである。
更に、流体の注入によって拡張変形する袋体24によって押し上げられて変形する金網10の変形状態を測定する変形測定部としては、例えば、図1に示した様に撮影手段30が設けられる。撮影手段30としては、CCDビデオカメラ等を用いることができ、金網10の変形状態を水平方向から撮影し、画像処理によりその変位量を計測するものである。変形測定部としては、この様な撮影手段に限らず、何らかの手法で金網10の変位量を測定できるものであれば足り、金網10を挟んで両サイドに発光部と受光部を設置した光学的測定手段により金網10の上昇量を測定するような手段を用いることも可能である。更に、原始的に紐を金網10の中央部に固定して滑車で引き上げ、他端側の下降量を計測するようなものでも良い。
上記構成の実施の形態による実際の動作を説明する。まず、図1の金網10の設置状態において、図示していないポンプ機構により、水を袋体24に注入していく。図2の概略断面図は袋体24がある程度拡張変形した状態が示されている。この袋体24の拡張変形により金網10も図示のように上方に押し上げられて袋体24の上面に沿って変形している。図3は、袋体24への水の注入が更に継続された状態が示されており、袋体24の拡張と共に金網10の中央部が上方に変位している。
本実施の形態において、この変形状況における荷重の検知は、基本的にはロードセル28によって行っている。すなわち、ロードセル28によって袋体24の拡張により基台26に付加される荷重の合計値(すなわち、金網を持ち上げる力)を検出している。なお、この様な袋体24への注水を用いる場合、注水された水量を計り、その重量分を補正することも行われる。
図4は、ロードセル28の検知データに基づいて得た荷重(kN)とその荷重に応じた金網10の変形状態を示したもので、横軸に荷重(kN)、縦軸に金網10の上端部(金網10の中央位置)の上方への変位量(mm)を取って示している。なお、図示の様に2種類の金網についてのデータが示されており、図上「A」で示したラインが従来の通常の菱形金網に付いてのデータであり、「B」で示したラインが高張力線金網についてのデータである。
図示のように、荷重が10kN、金網10の変位量が300mmまでの初期では、従来菱形金網(Aライン)、高張力線金網(Bライン)とも急速な変位を呈し、ほぼ同様の挙動を示している。その後、高張力線金網(Bライン)の場合、従来菱形金網(Aライン)に比しそれ以上の荷重がかかっても変位の量が抑えられていることが理解される。すなわち、高張力線金網は変位の後期において鉛直変位を抑えつつ大きな加重を袋体24の下部に伝達しうること等を高い信頼性で確認することができる。
次に、図5は、支圧板12の設置位置を変えた実施の形態が示されている。図1と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。図示のように、4個の支圧板12は、図1に示された配置状態から45度回転変位された状態となっている。この様な固定状態で上述の測定を行うことにより、荷重が加えられる部分と支圧板12の位置、更に金網10の編目の方向の関係が変わるので、支圧板12の種々の設置状態を想定した試験結果を収集することが可能となる。
図6は、支圧板12を固定するためのアンカー16にも荷重測定部を設けた例が示されている。例えば、図示のように、図2に示された試験装置の荷重測定部であるロードセル28に加えて、4つの支圧板12に対応する4本のアンカー16にそれぞれ歪みゲージ30を設けたものである。図示されたような金網10(図1参照乞う)は、その編目の方向によって、通常、引っ張り強度が異なっている。例えば、図7に示した様な金網で有れば、X方向の引張り強度よりもY方向の引っ張り強度の方が強いという傾向がある。したがって、4本のそれぞれのアンカー16に掛かる荷重をそれぞれの歪みに基づいて計測することで、この様な金網10の引張り強度を踏まえた詳細な荷重データを収集することができる。なお、支圧板12もX方向を長く、Y方向を短く形成することで荷重の集中を回避するようにしている。
図8は、金網10自体にも荷重測定部を設けた例が示されている。図示のように、菱形に編まれた金網10を構成する高張力線材32自体に歪みゲージ34を設置している。本実施の形態では菱形の4つの辺それぞれに設けている。この様な、歪みゲージ34を設置固定された金網10の種々の箇所、例えば、押圧方向に最も大きく変位する中央部や破断の可能性のある支圧板12の周囲部分等に種々の箇所に設置することで、金網10に生じている歪みに基づく種々の箇所の荷重分布データを収集することが可能となる。
図9及び図10は、他の実施の形態を示している。本実施の形態では、荷重付加部の構成を、袋体24ではなく、基台36上に設置した土嚢38としている。なお、図2の構成と同様の要素には同一の符号を付している。この実施の形態によっても図2の構成と同じく実際の斜面等における金網10への押圧力に近い状態での荷重付加が達成されている。すなわち、斜面等における押圧力の付加部は土であり、押圧力を直接付加する部分を土嚢38にて構成することで、現場の状況に近い状態を醸成している。
図9の構成は、土嚢38を設置した基台36をロードセル28の下部に設置したジャッキ40によって上昇させ、金網10に加重を付加するように構成したものであり、図10の構成は、基台36自体は上部基礎20上にロードセル28を介して固定設置し、金網10を例えば支圧板12をアンカー16に沿って下方へ移動させていくことで、土嚢38によって金網10に加重が付加されるように構成されているものである。
図10の構成の場合、例えば、図示のようにアンカー16の外周をねじ切りし、各アンカー16にナット42を設置しその回転により徐々に金網10を下降させるようにしても良い。何れにせよ、荷重付加部である土嚢38と金網10との位置関係を相対的に近接・離反させることができれば足りるものである。なお、図9及び図10の構成の装置においても金網10の変位量やアンカー16、高張力線材32等の歪み検知を行いうることは上記実施の形態と変わるところはない。
本発明は、上記各実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々変形が可能である。例えば、基台26の下部のロードセル28、アンカー16の歪みゲージ30、高張力線材32の歪みゲージ34等の荷重測定部の構成要素は、全て同時に設置する必要はなく、それぞれ単独で又は種々組み合わせて設置することが可能である。また、変形した金網10の縦方向の立体長さ、横方向の立体長さ、更にはアンカー16間の立体長さなども測定することも金網10の強度の解析において好適である。
更に、支圧板12の形状は実施の形態の楕円形状に限定されるものではなく、種々の平面形状のものを用いることが可能である。また、荷重付加部として袋体を用いる場合、流体を注入するポンプによる流体の圧力を検出して、網体への荷重の測定データとすることも可能である。
実施の形態における金網設置固定状態を示す概略平面図である。 実施の形態における金網設置固定状態を示す概略断面図である。 実施の形態において袋体が拡張した状態を示す概略説明図である。 実施の形態に係る試験装置により得たデータ例を示すグラフである。 支圧板の他の配置例を示す概略平面図である。 アンカーに荷重測定部を設置した例を示す概略断面図である。 菱形に編まれた金網の引張り強度の説明図である。 金網を構成する高張力線材自体に荷重測定部を設置した例を示す概略説明図である。 荷重付加部の構成を変えた他の実施の形態を示す概略断面図である。 荷重付加部の構成を変えた他の実施の形態を示す概略断面図である。
符号の説明
10 金網
12 支圧板
14 枠体
16 アンカー
18 下部基礎
20 上部基礎
24 袋体
26、36 基台
28 ロードセル
30、32 歪みゲージ
40 ジャッキ

Claims (9)

  1. 網体の荷重受圧部分を囲む所定の複数箇所で網体を固定する点固定部を有する網体固定設置部と、
    前記網体の前記点固定部で囲まれた領域内で該網体を凸状面で押圧して荷重を加える荷重付加部と、
    前記荷重付加部によって前記網体に付与される荷重を測定する荷重測定部と、
    前記荷重付加部の荷重によって変形する前記網体の変形量を測定する変形測定部と、
    を含むことを特徴とする網体の強度試験装置。
  2. 前記固定設置部は、
    4点押さえによる点固定部と、
    前記4点部分の外側で前記4点部分を囲む様に前記網体を押さえ固定する枠状固定部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の網体の強度試験装置。
  3. 前記荷重付加部は、
    前記網体に対向して設置された基台上に前記網体に近接して設置され、内部に流体を注入されて拡張変形し前記網体を押圧する袋体と、
    前記袋体に流体を注入する流体注入部と、
    を含むことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の網体の強度試験装置。
  4. 前記荷重付加部は、
    前記網体に対して相対的に近接・離反可能に設置された基台上に設置された土嚢を含み、
    前記基台の前記網体への近接により、前記土嚢によって前記網体を押圧するようにしたことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の網体の強度試験装置。
  5. 前記荷重測定部は、
    前記基台の下方に設置され、前記網体の押圧動作時に前記基台に加わる荷重を測定する測定器を含むことを特徴とする請求項3又は4の何れかに記載の網体の強度試験装置。
  6. 前記点固定部は、
    前記網体を部分的に押圧する支圧板と、該支圧板が前記網体を上方から押圧した状態となるように該支圧板を固定するアンカーとを有し、
    前記荷重測定部は、
    前記荷重付加部による前記網体の押圧動作時に前記アンカーに加わる荷重を測定する測定器を含むことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の網体の強度試験装置。
  7. 前記荷重測定部は、
    前記試験対象となる網体を構成する線材に設けられ、前記荷重付加部による網体押圧動作時に前記線材に生じる歪みを測定する測定器を含むことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の網体の強度試験装置。
  8. 前記変形測定部は、
    前記荷重付加部により押圧されて変形した前記網体の前記押圧方向の変位量を測定する変位測定器を含むことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の網体の強度試験装置。
  9. 網体の荷重受圧部分を囲むように所定の複数箇所で網体を点固定する点固定動作を含む網体固定設置工程と、
    前記網体の前記点固定部で囲まれた領域内で該網体を凸状面で押圧して荷重を
    加える荷重付加工程と、
    前記荷重付加工程によって前記網体に付与される荷重を測定する荷重測定工程と、
    前記荷重付加工程で付与される荷重によって変形する前記網体の変形量を測定する変形測定工程と、
    を含むことを特徴とする網体の強度試験方法。
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