JP2006010180A - 給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 給湯水栓を開くことによって、温度の低下した湯が出るようなことなく、適温の湯を速やかに得ることができる給湯装置を提供する。
【解決手段】 貯湯槽1に接続された給湯管2に給湯水栓3を設けると共に給湯管2の湯の温度を検知する温度センサー4を給湯管2に設ける。給湯水栓3と温度センサー4との間の箇所において給湯管2に一端が接続された返送管5の他端を貯湯槽1に接続する。温度センサー4の検知温度に応じて作動し、給湯管2内の湯を返送管5を通して貯湯槽1に返送することによって給湯管2と貯湯槽1との間で湯を循環させる循環ポンプ6を備える。給湯管2内の湯の温度が低下すると、その温度低下が温度センサー4で検知され、循環ポンプ6を作動させて返送管5を介して給湯管2と貯湯槽1との間で湯を循環させることによって、給湯管2内の湯の温度を所定温度に保持する。
【選択図】 図1
【解決手段】 貯湯槽1に接続された給湯管2に給湯水栓3を設けると共に給湯管2の湯の温度を検知する温度センサー4を給湯管2に設ける。給湯水栓3と温度センサー4との間の箇所において給湯管2に一端が接続された返送管5の他端を貯湯槽1に接続する。温度センサー4の検知温度に応じて作動し、給湯管2内の湯を返送管5を通して貯湯槽1に返送することによって給湯管2と貯湯槽1との間で湯を循環させる循環ポンプ6を備える。給湯管2内の湯の温度が低下すると、その温度低下が温度センサー4で検知され、循環ポンプ6を作動させて返送管5を介して給湯管2と貯湯槽1との間で湯を循環させることによって、給湯管2内の湯の温度を所定温度に保持する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家庭用などの貯湯式給湯システムにおける給湯装置に関するものである。
貯湯式給湯システムは、一般に、貯湯槽に接続された給湯管の先端部に給湯水栓を設けて形成されている。そして給湯水栓を開くことによって、貯湯槽に貯溜された湯が給湯管を通して給湯水栓から吐出され、湯を使用することができるようになっている(例えば、特許文献1等参照)。
特開平7−103569号公報
上記のような貯湯式給湯システムにあって、給湯水栓を閉じている間は、給湯管の中に湯が静止した状態で詰まっている。そして、前回、給湯水栓を開いて湯を使った後、次回に給湯水栓を開くまでの間に時間が経過していると、給湯管の中に詰まった湯が管壁を通して放熱して徐々に温度低下してしまう。このため、給湯水栓を開くと、給湯管内の温度の低下した湯が出尽くした後に、貯湯槽から送られてくる温度の高い湯が出始めるということになり、適温の湯を速やかに得ることができないという不具合があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、給湯水栓を開くことによって、温度の低下した湯が出るようなことなく、適温の湯を速やかに得ることができる給湯装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る給湯装置は、貯湯槽1に接続された給湯管2に給湯水栓3を設けると共に給湯管2の湯の温度を検知する温度センサー4を給湯管2に設け、給湯水栓3と温度センサー4との間の箇所において給湯管2に一端が接続された返送管5の他端を貯湯槽1に接続し、温度センサー4の検知温度に応じて作動し、給湯管2内の湯を返送管5を通して貯湯槽1に返送することによって給湯管2と貯湯槽1との間で湯を循環させる循環ポンプ6を備えて成ることを特徴とするものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、温度センサー4として、給湯管2の表面温度とその周囲の温度との温度差で発電する熱電素子7を用いて成ることを特徴とするものである。
本発明によれば、給湯管2内の湯の温度の低下を温度センサー4で検知して、循環ポンプ6を作動させることによって、返送管5を介して給湯管2と貯湯槽1との間で湯を循環させることができ、給湯管2内の湯の温度を所定温度に保持することができるものであり、給湯水栓3を開くと、給湯管2内で冷えて温度の低下した湯が出るようなことなく、適温の湯を速やかに得ることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、貯湯槽1の上部に給湯管2が接続してあり、この給湯管2は台所や浴室など湯が使用される箇所に至るように屋内に配管してある。そして湯が使用される箇所において給湯管2に蛇口として形成される給湯水栓3が接続してある。また給湯管2には返送管5の一端が分岐して接続してあり、この返送管5の他端は貯湯槽1の下部に接続してある。返送管5は給湯管2の給湯水栓3を接続した部分の近傍に接続されるものである。
また給湯管2の給湯水栓3の近傍において、返送管5を接続した箇所よりも貯湯槽1側の位置に温度センサー4が設けてある。この温度センサー4は給湯管2内の湯の温度を検知するためのものであり、任意の構成に形成されたものを用いることができるが、図の実施の形態では熱電素子(熱電変換素子)7によって温度センサー4を形成するようにしてある。さらに給湯水栓3の貯湯槽1への接続部の近傍に循環ポンプ6が設けてある。循環ポンプ6を設ける箇所は特に限定されるもではなく、返送管5ではなく給湯管2に循環ポンプ6を設けるようにしてもよい。
図2(a)は熱電素子7で形成される温度センサー4の一例を示すものであり、p型半導体などからなるエレメント11とn型半導体などからなるエレメント12を縦横交互に多数配置し、隣り合うエレメント11とエレメント12の上面同士を上部電極13で接続すると共に、エレメント11の下面を他の隣り合うエレメント12の下面と下部電極14で、エレメント12の下面を他の隣り合うエレメント11の下面と下部電極14で接続することによって、縦横交互に多数配置されたエレメント11とエレメント12を交互に上部電極13と下部電極14で直列に接続してある。そして直列接続の両端に位置する上部電極13あるいは下部電極14にそれぞれリード線15,15を接続すると共に、各上部電極13の上面を覆うアルミナ等の絶縁体からなる上部基板16と、各下部電極14の下面を覆うアルミナ等の絶縁体からなる下部基板17で挟み込むことによって、モジュール状に熱電素子7を形成するようにしてある。このように形成される熱電素子7にあって、上部基板16の側と下部基板17の側との温度が異なるように、熱電素子7に温度差を与えると、ゼーベック効果で温度差に比例した電圧が発生し、電圧の発生で発電される電力をリード線15から取り出すことができるものである。
このように形成される熱電素子7は、図2(b)に示すように、給湯管2の外面に下部基板17を接着等して取り付けられるものである。下部基板17の下面は給湯管2の外周形状に適合した湾曲面に形成し、給湯管2の外周に下部基板17を密着させて給湯管2から熱が熱電素子7に効率良く伝達されるようにするのが好ましい。
図3は熱電素子7からなる温度センサー4によって循環ポンプ6を制御する回路を示すものであり、熱電素子7で発電された電力を充電する二次電池19と、熱電素子7によって得られる小さな電位差を昇圧して高電圧化するアップコンバーター20が接続してあり、また熱電素子7で発電される電力の変化を検出する制御部21が設けてある。この制御部21で検出される電力の変化に応じてLED22を点灯・消灯制御するようにしてあり、また循環ポンプ6を作動・停止制御するようにしてある。このように熱電素子7は温度センサー4であると共に制御部21やLED22の電源ともなるので、別途の特別な電源を不要にすることができるものである。23はダイオードである。図の実施の形態のように二次電池19を設ける場合にはこのダイオード23が必要であるが、二次電池を設けない場合には、ダイオードに限らず抵抗であってもよい。
上記のようにして貯湯式給湯システムにおける給湯装置が形成されるものであり、給湯水栓3を操作して開くと、貯湯槽1の湯は給湯管2を通して図1のイ矢印のように給湯水栓3へと流れ、給湯水栓3からこの湯を吐出させることができる。このとき返送管5には循環ポンプ6が設けてあるために、貯湯槽1の湯は返送管5へと流入することはなく、貯湯槽1の上部の高温の湯を給湯管2から給湯水栓3に供給することができるものである。尚、返送管5に逆流防止弁(図示省略)を設けることによって、貯湯槽1の湯が返送管5へ流入することを更になくすことができるものである。
ここで、給湯管2内には湯が存在するので、給湯管2はこの湯によって加熱された状態にあり、給湯管2の温度は給湯管2が配管された壁内など配管の周囲空間の温度より高くなっている。従って、給湯管2の外面に取り付けた熱電素子7において、給湯管2に接触する下部基板17と周囲空間に面している上部基板16とで温度差が生じ、この温度差によって熱電素子7に電位差が生じて発電されるものである。
しかして、給湯水栓3を閉じたまま時間が経過すると、給湯管2内には湯が滞留したままになるので、この給湯管2内の湯は給湯管2の管壁を通して放熱し、温度が徐々に低下する。このように給湯管2内の湯の温度が低下すると、給湯管2の表面温度と周囲空間との温度差が小さくなり、熱電素子7に生じる電位差が小さくなって発電電力も小さくなる。例えば温度差が25〜30℃のときには、熱電素子7で発電される電力は約400mWであるが、温度差が10〜15℃になると熱電素子7で発電される電力は約100mWになる。従って、熱電素子7で発電される電力値を制御部21で検出することによって、給湯管2内の湯の温度を検知することができるものであり、制御部21で検出された電力値が所定の設定値を下回ると、給湯管2内の湯の温度が所定の設定温度より下回ったということを検知することができる。このように、給湯管2と周囲の温度差を利用して熱電素子7で給湯管2内の湯の温度を検知することができるものであり、別途の特別な電源を必要とすることなく湯の温度検知を行なうことができるものである。ここで、夏期と冬期のように周囲空間の気温は変化するので、熱電素子7で発電される電力値から給湯管2内の湯の温度を正確に検知するには、周囲空間の気温によって補正する必要があり、例えば制御部21に一年の気温データを記憶させておいて、この気温データを基に補正して給湯管2内の湯の温度を正確に検知するようにするのが望ましい。
そして、熱電素子7で発電される電力値が所定の設定値を下回ると、制御部21から制御信号が出力され、循環ポンプ6を作動させるようにしてあり、図1のロ矢印のように給湯管2内の湯は返送管5を通して貯湯槽1に返送されると共に、これに伴なって貯湯槽1内の湯が給湯管2に供給され、返送管5を介して給湯管2と貯湯槽1の間で循環させることができ、給湯管2内の湯の温度を所定の温度に保つことができるものである。従って、給湯水栓3を開くと、給湯管2内の所定温度に保たれた湯が直ちに吐出されるものであり、従来のように給湯管2内の冷えて温度の低下した湯が出尽くした後に、貯湯槽1から送られてくる湯が出始めるというような不具合はなくなり、適温の湯を速やかに得ることができるものである。
また、上記のように循環ポンプ6の作動による湯の循環で給湯管2内の湯の温度が高くなると、給湯管2の表面温度と周囲空間との温度差が大きくなり、熱電素子7に生じる電位差が大きくなって発電電力も大きくなる。そこで、熱電素子7で発電される電力値が所定の設定値を上回ると、制御部21から制御信号が出力され、循環ポンプ6の作動が停止されるようにしてある。従って、循環ポンプ6は給湯管2内の湯の温度が低くなったときにのみ作動させればよいものであり、循環ポンプ6を常時作動させる場合のような大きなエネルギーを消費することはないものである。
さらに、上記のように熱電素子7で発電される電力値の変化に応じて、給湯水栓3の近傍に配置して設けたLED22を点灯あるいは消灯させ、給湯水栓3を使用する人に給湯管2内の湯の状態を知らせるようにしてある。例えば、給湯管2内の湯の温度が高いときには、熱電素子7で発電される電力値が設定値よりも高いので、制御部21によってLED22を点灯制御し、LED22の点灯で適温の湯を使えることを知らせることができるものであり、逆に給湯管2内の湯の温度が冷えて低下したときには、熱電素子7で発電される電力値が設定値よりも低くなるので、制御部21によってLED22を消灯制御し、LED22の消灯で出てくる湯の温度が低いことを警告することができるものである。勿論、LEDの点灯と消灯はこの逆になるように設定することもできる。
ここで、熱電素子7に生じる電位差が小さくて起電力が小さく、特に給湯管2内の湯の温度が低い時はさらに小さくなり、熱電素子7を電源とする制御部21の作動が不安定になると共に、LED22の点灯が不十分になる。このため、熱電素子7によって得られる電圧をアップコンバーター20を用いて昇圧し、また二次電池19を用いて熱電素子7の電力不足を補い、制御部21を安定して作動させることができる共にLED22を安定して点灯させることができるようにしてある。二次電池19に対する充電は、給湯管2内の湯の温度が高いときには熱電素子7による発電電力が高いので、このときの余剰電力を利用して行なうことができるものである。尚、上記の実施の形態では、LED22の点灯・消灯で給湯管2内の湯の状態を知らせるようにしたが、LED22は電流値によって明るさが変わることを利用して、熱電素子7による起電力に応じてLED22の明るさを変化させ、例えば給湯管2内の湯の温度が徐々に低下して、熱電素子7の起電力が徐々に低下すると、それに従ってLED22の明るさを徐々に低下させるようにして、給湯管2内の湯の状態を知らせるようにすることもできるものである。また上記の実施の形態では熱電素子7の発電電力を制御部21で検出して給湯管2内の湯の温度検知や制御を行なうようにしたが、熱電素子7の発電の際の電圧(電位差)を制御部21で検出して給湯管2内の湯の温度検知や制御を行なうようにしてもよい。
図4は本発明の他の実施の形態の一例を示すものであり、室内の壁面に給湯コンセントボックス24が取り付けてある。この給湯コンセントボックス24には既述のLED22の他に、水栓コンセント25が設けてあり、壁内に配管される上記の給湯管2がこの水栓コンセント25に接続してある。水栓コンセント2は、コンセントボックス24の前面に開口する嵌合凹部26の奥部に接続口27を設けると共に接続口27に封水栓28を設けて形成されるものであり、接続口27は給水管2内と連通させてある。封水栓28は接続口27に出入り自在に設けてあって、嵌合凹部26内に突出する方向にバネ付勢してあり、この突出状態ではその基部に設けた弁(図示省略)によって接続口27を閉じるようにしてある。また蛇口として形成される水栓29の基部には上記の嵌合凹部26に脱着自在に嵌合接続される嵌合部30が設けてある。
上記の給湯コンセントボックス24は浴室や台所、その他、屋内の各室の壁面に取り付けられているものであり、その室内で湯を使いたいときには、水栓29の嵌合部30を嵌合凹部26に嵌め込んで、水栓コンセント25に水栓29を取り付ける。このように水栓29の嵌合部30を嵌合凹部26に嵌め込むと、封水栓28が押されて接続口27の内方に引っ込み、接続口27が開いて給湯管2と水栓29とが連通接続される。従って、この状態で水栓29を開くと、貯湯槽1の湯を給湯管2を通して水栓29から吐出させることができるものである。このようにして、湯が必要な場所に随時給湯することが可能になるものである。
1 貯湯槽
2 給湯管
3 給湯水栓
4 温度センサー
5 返送管
6 循環ポンプ
7 熱電素子
2 給湯管
3 給湯水栓
4 温度センサー
5 返送管
6 循環ポンプ
7 熱電素子
Claims (2)
- 貯湯槽に接続された給湯管に給湯水栓を設けると共に給湯管の湯の温度を検知する温度センサーを給湯管に設け、給湯水栓と温度センサーとの間の箇所において給湯管に一端が接続された返送管の他端を貯湯槽に接続し、温度センサーの検知温度に応じて作動し、給湯管内の湯を返送管を通して貯湯槽に返送することによって給湯管と貯湯槽との間で湯を循環させる循環ポンプを備えて成ることを特徴とする給湯装置。
- 温度センサーとして、給湯管の表面温度とその周囲の温度との温度差で発電する熱電素子を用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2004186773A Withdrawn JP2006010180A (ja) | 2004-06-24 | 2004-06-24 | 給湯装置 |
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2004
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