JP2006010113A - 衝撃緩衝装置及びこれを用いた飛しょう体発射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 飛しょう体発射装置1を、内部に飛しょう体3が格納される断面視略四角形をなす筒状のキャニスタ(発射装置本体)2と、キャニスタ2内で、飛しょう体3の基端を拘束して飛しょう体3をキャニスタ2内に保持する拘束具12とを有する構成とする。拘束具12を、衝撃緩衝装置13を介してキャニスタ2に保持する。キャニスタ2と拘束具12の上面との間に、衝撃緩衝体として、第一輪ばね16を設ける。キャニスタ2と拘束具12の下面との間に、第二輪ばね17を設ける。
【選択図】 図1
Description
しかし、飛しょう体の発射装置は内部空間のほとんどが飛しょう体の収納スペース及び飛しょう体の発射経路として使用されていて、大掛かりな衝撃緩衝装置を設けることができないので、耐衝撃性能が低かった。
すなわち、本発明にかかる衝撃緩衝装置は、飛しょう体発射装置に加わった衝撃から、発射装置本体内で拘束具によって保持される飛しょう体を保護する衝撃緩衝装置であって、前記発射装置本体と前記拘束具との間に介挿される衝撃緩衝体を有しており、該衝撃緩衝体として、輪ばねを用いていることを特徴とする。
本発明にかかる衝撃緩衝装置は、衝撃緩衝体として輪ばねを用いているので、前記他の衝撃緩衝体を用いた衝撃緩衝装置よりも、衝撃緩衝方向の寸法が短くて済む。
本発明にかかる衝撃緩衝装置は、衝撃緩衝体として皿ばねを用いているので、前記他の衝撃緩衝体を用いた衝撃緩衝装置よりも、衝撃緩衝方向の寸法が短くて済む。
すなわち、この構成の衝撃緩衝装置では、発射装置本体に衝撃が入力されて、拘束具が、発射装置本体に対して衝撃を緩衝したい方向の前方側に相対的に変位した際と後方側に相対的に変位した際とでそれぞれ衝撃緩衝体による衝撃の緩衝が行われるので、衝撃緩衝性能が高い。
すなわち、このように構成される衝撃緩衝装置では、外力によって発射装置本体と拘束具とが近接させられる際と、発射装置本体と拘束具とが離間させられる際との両方で、同一の衝撃緩衝体による衝撃の緩衝が行われるので、衝撃緩衝装置の設置数が半分で済む。また、設置数を減らさない場合には、衝撃緩衝体を小型化することができるので、衝撃緩衝装置をさらに小型化することができる。
すると、第一プレートとともに衝撃緩衝体も発射装置本体から離間する向きに移動させられることになる。
しかし、発射装置本体に対して第二プレートの変位可能な範囲が第一ガイドによって規定されているので、発射装置本体と拘束具とが所定の距離以上離間すると、第一プレートと第二プレートとが相対的に近接させられることになり、これらの間に設けられる衝撃緩衝体が圧縮される。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図1から図5を用いて説明する。
本実施形態にかかる飛しょう体発射装置1は、例えば船舶や車両等の移動体に搭載されるものであって、図1に示すように、断面視略四角形をなす筒状のキャニスタ(発射装置本体)2を有している。このキャニスタ2内には、略円柱形状をなす飛しょう体3が、その機軸Oをキャニスタ2の軸線とほぼ同軸にした状態で格納されている。
キャニスタ2内において、飛しょう体3の先端側には、キャニスタ2内での飛しょう体3の姿勢を保持するためのサポート11が設けられている。ここで、サポート11は、飛しょう体3の発射の際に翼3aと干渉しないよう、キャニスタ2のコーナーから離間した位置に設けられている。
本実施形態で示す衝撃緩衝装置13は、主としてキャニスタ2の軸線方向に加わる衝撃を緩衝するものである。
ここで、第一ステー14aは、飛しょう体3の発射の際に翼3aと干渉しないよう、キャニスタ2のコーナーから離間した位置に設けられている。
これら第一、第二輪ばね16,17は、本実施形態にかかる衝撃緩衝装置13を構成している。
内輪16aの外周には、軸線方向の各端部に、それぞれ軸線方向の端部から中央部に向かうにつれて径方向外側に向かう傾斜面Faが設けられていて、内輪16aの外周部は、径方向外側に向けて凸となる断面視山形をなしている。
外輪16bの内周には、軸線方向の各端部に、それぞれ軸線方向の端部から中央部に向かうにつれて径方向内側に向かう傾斜面Fbが設けられていて、外輪16bの内周部は、径方向内側に向けて凸となる断面視山形をなしている。
内輪16aの軸線に対して傾斜面Faがなす角度と、外輪16bの軸線に対して傾斜面Fbがなす角度とは、同一角度とされていて、隣接する内輪16aと外輪16bとは、傾斜面Faと傾斜面Fbとを面接触させられている。
これによって、拘束具12がキャニスタ2の上方に相対的に変位した際に、第一輪ばね16の内輪16aと外輪16bとの列に圧縮力が加わるようになっている。
内輪17aの外周には、軸線方向の各端部に、それぞれ軸線方向の端部から中央部に向かうにつれて径方向外側に向かう傾斜面Faが設けられていて、内輪17aの外周部は、径方向外側に向けて凸となる断面視山形をなしている。
外輪17bの内周には、軸線方向の端部に、それぞれ軸線方向の端部から中央部に向かうにつれて径方向内側に向かう傾斜面Fbが設けられていて、外輪17bの内周部は、径方向内側に向けて凸となる断面視山形をなしている。
内輪17aの軸線に対して傾斜面Faがなす角度と、外輪17bの軸線に対して傾斜面Fbがなす角度とは、同一角度とされていて、隣接する内輪17aと外輪17bとは、傾斜面Faと傾斜面Fbとを面接触させられている。
このストロークロッド19には、内輪17aと外輪17bとの列の一端を受ける第一ワッシャ19aと、内輪17aと外輪17bとの列の他端を受ける第二ワッシャ19bとが装着されている。また、ストロークロッド19には、第二ワッシャ19bが挿通される領域に縮径部19cが設けられており、第二ワッシャ19bは、この縮径部19cの形成される範囲内でストロークロッド19の軸線方向にスライド移動可能とされている。
これによって、拘束具12がキャニスタ2の下方に相対的に変位した際に、第二輪ばね17の内輪17aと外輪17bとの列に圧縮力が加わるようになっている。
このため、第二輪ばね17では、内輪17a、外輪17bとして、第一輪ばね16の内輪17a、外輪17bよりも大型のものを用いることができる。
本実施形態では、第二輪ばね17は、内輪17a、外輪17bとして、第一輪ばね16の内輪17a、外輪17bよりも大型のものを用いることで、軸線方向の寸法(内輪17a、外輪17bの設置数)を低減しながら、第一輪ばね16と同等の衝撃緩衝性能を維持している。
前記のように、第一輪ばね16では、拘束具12がキャニスタ2の上方に相対的に変位した際に、内輪16aと外輪16bとの列に圧縮力が加わるようになっている。一方、第二輪ばね17では、拘束具12がキャニスタ2の下方に相対的に変位した際に、内輪17aと外輪17bとの列に圧縮力が加わるようになっている。
すなわち、本実施形態に示す衝撃緩衝装置13では、拘束具12がキャニスタ2内で上下方向に変位すると、第一、第二輪ばね16,17を構成する内輪と外輪との列のうちの少なくともいずれか一方に圧縮力が加わるようになっている。
このとき内輪16a及び外輪16bに生じた復元力によって圧縮力が受け止められ、傾斜面Fa,Fbとの間に生じる摩擦抵抗により、衝撃のエネルギーが消費されるので、キャニスタ2から拘束具12に伝わる衝撃が緩衝される。
このため、本実施形態に示す衝撃緩衝装置13は、他の衝撃緩衝体を用いた場合に比べて、軸方向の寸法が短くて済む。
また、輪ばねは、コイルスプリングに比べてばね定数が高いので、コイルスプリングでは緩衝しきれない大きさの衝撃を緩衝することができる。
これにより、キャニスタ2に衝撃が入力されて、拘束具12が、キャニスタ2に対して衝撃を緩衝したい方向の前方側に相対的に変位した際と後方側に相対的に変位した際とでそれぞれ衝撃緩衝体による衝撃の緩衝が行われるので、衝撃緩衝性能が高い。
このことからわかるように、本実施形態にかかる飛しょう体発射装置1によれば、外部から受ける衝撃から飛しょう体3を確実に保護することができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態にかかる飛しょう体発射装置31は、第一実施形態で示した飛しょう体発射装置1において、衝撃緩衝装置13の代わりに、本実施形態にかかる衝撃緩衝装置33を用いたことを主たる特徴とするものである。
以下、第一実施形態に示す飛しょう体発射装置1と同一または同様の部材については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
また、第二ステー14bと拘束具12の下面との間には、第二皿ばね37の組が設けられている。
そして、各第一、第二皿ばね36,37の組では、隣接する皿ばねは、小径の一端同士、または大径の他端同士を向かい合わせた状態にして同軸にして接続されている。
また、この衝撃緩衝装置33には、第二ステー14bと拘束具12とを離間させる外力が作用した場合に、この外力を第二皿ばね37の組の圧縮に作用させる第二圧縮機構39が設けられている。
第一プレート41は、拘束具12に対して第一ガイドロッド43を介して接続されている。これら第一プレート41と拘束具12とは、第一ガイドロッド43に沿って互いにスライド移動可能とされている。ここで、第一ガイドロッド43の両端にはストッパーSがそれぞれ設けられていて、これによって第一プレート41と拘束具12との距離の最大値が定められている。
本実施形態では、第二ガイドロッド44は、第一皿ばね36の組に挿通されており、これによって第一皿ばね36の組の各第一皿ばね36が束ねられている。
第一プレート46は、拘束具12に対して第一ガイドロッド48を介して接続されている。これら第一プレート46と拘束具12とは、第一ガイドロッド48に沿って互いにスライド移動可能とされている。ここで、第一ガイドロッド48の両端にはストッパーSがそれぞれ設けられていて、これによって第一プレート46と拘束具12との距離の最大値が定められている。
本実施形態では、第二ガイドロッド49は、第二皿ばね37の組に挿通されており、これによって第二皿ばね37の組の各第一皿ばね37が束ねられている。
そして、飛しょう体発射装置31に外部から衝撃が加わって、第一ステー14aと拘束具12とを離間させる外力が作用した場合には、図6(b)に示すように、拘束具12と第二ステー14bとが近接させられる。すると、これらの間に設けられる第二皿ばね37の組が圧縮させられて、この衝撃の吸収に作用する。
具体的には、第一圧縮機構38では、第一ステー14aと拘束具12とが離間させられると、拘束具12とともに第一ガイドロッド43も第一ステー14aから離間させられる。すると、第一ガイドロッド43とともに第一プレート41も第一ステー14aから離間させられる。
しかし、第二プレート42は、第二ガイドロッド44によって第一ステー14aとの距離の最大値が規制されているので、第一プレート41と第二プレート42とが近接されて、これらの間に配置される第一皿ばね36の列に圧縮力が加わる。
具体的には、第二圧縮機構39では、第二ステー14bと拘束具12とが離間させられると、拘束具12とともに第二ガイドロッド48も第二ステー14bから離間させられる。すると、第二ガイドロッド48とともに第一プレート46も第二ステー14bから離間させられる。
しかし、第二プレート47は、第二ガイドロッド49によって第二ステー14bとの距離の最大値が規制されているので、第一プレート46と第二プレート47とが近接されて、これらの間に配置される第二皿ばね37の列に圧縮力が加わる。
一方、第一実施形態に示す衝撃緩衝装置13において、衝撃緩衝体として、皿ばねを用いてもよい。
2 キャニスタ(発射装置本体)
3 飛しょう体
12 拘束具
13,33 衝撃緩衝装置
16,17 第一、第二輪ばね(衝撃緩衝体)
36,37 第一、第二皿ばね(衝撃緩衝体)
38,39 第一、第二圧縮機構
41,46 第一プレート
42,47 第二プレート
43,48 第一ガイドロッド
44,49 第二ガイドロッド
Claims (6)
- 飛しょう体発射装置に加わった衝撃から、発射装置本体内で拘束具によって保持される飛しょう体を保護する衝撃緩衝装置であって、
前記発射装置本体と前記拘束具との間に介挿される衝撃緩衝体を有しており、
該衝撃緩衝体として、輪ばねを用いていることを特徴とする衝撃緩衝装置。 - 飛しょう体発射装置に加わった衝撃から、発射装置本体内で拘束具によって保持される飛しょう体を保護する衝撃緩衝装置であって、
前記発射装置本体と前記拘束具との間に介挿される衝撃緩衝体を有しており、
該衝撃緩衝体として、皿ばねを用いていることを特徴とする衝撃緩衝装置。 - 前記衝撃緩衝体は、前記拘束具に対して、衝撃の緩衝が求められる方向の前後にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の衝撃緩衝装置。
- 前記発射装置本体に加わる外力のうち該発射装置本体と前記拘束具とを離間させる外力を前記衝撃緩衝体の圧縮に作用させる圧縮機構とを有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の衝撃緩衝装置。
- 前記圧縮機構は、前記発射装置本体と前記拘束具との間で変位可能にして設けられて前記衝撃緩衝体の前記発射装置本体側の端部を受ける第一プレートと、
前記発射装置本体と前記拘束具との間で変位可能にして設けられて前記衝撃緩衝体の前記拘束具側の端部を受ける第二プレートと、
前記発射装置本体に対して前記第二プレートが相対的に変位可能な範囲を規定する第一ガイドと、
前記拘束具に対して前記第一プレートが相対的に変位可能な範囲を規定する第二ガイドとを有していることを特徴とする請求項4記載の衝撃緩衝装置。 - 発射装置本体内に飛しょう体を拘束具によって保持する飛しょう体発射装置であって、 請求項1から5のいずれかに記載の衝撃緩衝装置を有していることを特徴とする飛しょう体発射装置。
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