JP2005531291A - Pmsr相同体を使用する超変異性細胞の作成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はミスマッチ修復遺伝子の領域に関する。具体的には、それは、ドミナントネガティブのミスマッチ修復遺伝子を使用する超変異性(hypermutable)細胞の生成の分野に関し、ここで、該ミスマッチ修復遺伝子によりコードされるタンパク質はATPアーゼのコンセンサス配列を含んでなる。
本発明は、配列番号23のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるPMS2相同体を細胞に導入してそれにより細胞を超変異性にすることを含んでなる、細胞を超変異性にする方法を提供し、ここで該PMS2相同体はPMSR2およびPMSR3以外である。
[発明の詳細な説明]
本発明はATPアーゼのコンセンサス配列をもつミスマッチ修復遺伝子の誘導体を使用して細胞を超変異性にする方法を提供する。このコンセンサス配列は、宿主細胞にトランスフェクトされる場合にミスマッチ修復のドミナントネガティブな表現型を賦与する多数のPMS2相同体中に存在する。
一団のリンパ腫組織および細胞系を、PCR媒介性の遺伝子型分析によりマイクロサテライトの不安定性(MI)について、ならびに以前に使用されかつNicolaides博士による刊行物中(Liu,B.ら(1996)Nature Med.2:169−174;Nicolaides,N.C.ら(1996)Genomics 31:395−397)で記述された方法に従ったRT−PCRを介してPMSR2およびPMSR3発現について分析する。RNA発現研究のため、製造元(ギブコ/BRL(Gibco/BRL))により記述されたところのトライゾール法を使用して一団の83種のリンパ腫細胞株(ATCCおよび個人的接触から得た)からRNAを抽出する。100ngの全RNAを、製造元(ギブコ/BRL(Gibco/BRL))により推奨されるとおり20μlの反応中でスーパースクリプト(Superscript)II逆転写酵素(RT)およびプライマーとしてのランダムヘキサマーを使用して逆転写する。各サンプルをRTを含む(RT+)もしくは含まない(RT−)反応緩衝液中でインキュベートし、ここでRT−サンプルは陰性対照としてはたらく。反応を37℃で1時間インキュベートし、そして100マイクロリットルの最終容量まで希釈する。慣例で、5μlの各サンプルを、67mMトリス、pH8.8、16.6mM(NH4)2SO4、6.7mM MgCl2、10mM 2−メルカプトエタノール、4%DMSO、1.25mMの4種のdNTPのそれぞれ、175ngの各cDNA特異的プライマー、および1UのTaqポリメラーゼを含有する25μlの反応中でのPCR反応に使用する。増幅は94℃30秒間、58℃90秒間、72℃90秒間で30周期実施する。反応の半分を1×トリス酢酸EDTA泳動用緩衝液中1%アガロースゲル上に負荷し、そして臭化エチジウム染色により検出する。下は、遺伝子特異的プライマーおよび期待される分子量のPCRフラグメントを含む表(表1)である。サンプルは、RT+反応が期待された分子量のDNAフラグメントを含有する一方でRT−もしくは水対照中でシグナルが観察されない場合に陽性と評価する。
実施例2:免疫染色およびタンパク質レベルでの概念の証明のためのPMSR2およびPMSR3に特異的なポリクローナル抗血清の生成
PMSR2もしくはPMSR3を特異的に認識し得る抗体を産生する能力は、診断的マーカーとして、これらのタンパク質を発現する組織のin situ分析方法を確立するために非常に有用である。図4に示されるとおり、PMSR特異的ペプチドの生成を、特定の1PMSRポリペプチドの特異的発現を測定するための組織分析に使用する。図4に示されるイムノブロットは、他のPMS相同体に対する交差反応性をもたないPMSRタンパク質の特異的検出を可能にする新たな抗血清に対する必要性を示す。PMSR特異的抗血清を生成させるために、われわれは20アミノ酸のペプチドを合成しかつウサギでの抗血清産生のためにKLH免疫原にそれらを結合することができる。hPMSR2およびhPMSR3タンパク質のアミノおよびカルボキシ末端に向けられるペプチドを既知の方法により生成しうる。合成されるべきペプチドのアミノ酸配列を表2に提供する。全ペプチドは、過去にわれわれのグループについて溶解性の問題を呈した複数のシステインおよびトリプトファン残基を回避するようにアミノ酸5ないし26を含有するN末端hPMSR3ペプチドを除き、コードされるポリペプチド(Nicolaides,N.C.ら(1998)Mol.Cell.Biol.18:1635−1641)の最初のもしくは最後の20アミノ酸残基に向けられる。
実施例3:PMSR2およびPMSR3発現についての他の腫瘍源の分析
一次組織からのRNAを使用して、ならびに結腸直腸腫瘍組織および細胞株のサブセットで、PMSR2およびPMSR3発現の予備分析を実施した。以前に同定されたMMR遺伝子中での検出可能な突然変異を欠くMI腫瘍の広範な分布(Xu,L.ら(2001)Int.J.Cancer 91:200−204)を鑑み、PMSR2およびPMSR3発現についての他の組織型のより広範囲の調査を実施してもよい。サンプルは、協同ヒト組織ネットワーク(Cooperative Human Tissue Network)により支援されるNCIの組織アレイ研究プログラム(Tissue Array Research Program)(TARP)のような供給元から購入した組織団を使用して試験してもよい。マイクロアレイをhPMSR2およびhPMSR3抗血清を用いてスクリーニングして、腫瘍性試料中での発現についてモニターする。
実施例4:誘導可能なMMRドミナントネガティブアレルベクターおよび該発現ベクターをもつ酵母細胞の生成
酵母発現構築物を調製して、ヒトPMS2関連遺伝子(hPMSR2)(Nicolaides,N.C.ら(1995)Genomics 30(2):195−206)およびヒトPMS134遺伝子(Nicolaides N.C.ら(1998)Mol.Cell.Biol.18:1635−1641)が酵母のMMR活性を不活性化することが可能でありそしてそれによりゲノムの超変異性(その結果は宿主選択後の新規発現特質を伴うバリアント同胞細胞の生成である)の全体的頻度を増大させるかどうかを決定した。これらの研究のため、hPMS134 cDNAをコードするプラスミドをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により変えた。5’オリゴヌクレオチドは、NdeI制限部位CAT ATGを包含する以下の構造すなわち5’−ACG CAT ATG GAG CGA GCT GAG AGC TCG AGT−3’(配列番号45)を有する。3’−オリゴヌクレオチドは、EcoRI部位GAA TCCおよびV5抗体の14アミノ酸のエピトープを包含する以下の構造すなわち5’−GAA TTC TTA TCA CGT AGA ATC GAG ACC GAG GAG AGG GTT AGG GAT AGG CTT ACC AGT TCC AAC CTT CGC CGA TGC−3’(配列番号46)を有する。該オリゴヌクレオチドは25周期のPCR(95℃1分間、55℃1分間、72℃1.5分間を25周期、次いで72℃で3分)を包含した標準的条件下でのPCRに使用した。
実施例5:ミスマッチ修復遺伝子の誘導可能なドミナントネガティブのアレルをもつ超変異性酵母の生成
ヒトPMS2相同体2PMS−R2もしくは空のベクターを発現する酵母クローンをBMG(100mMリン酸カリウム、pH6.0、1.34%YNB(酵母窒素ベース)、4×10−5%ビオチン、1%グリセロール)液体培養物中で30℃で24時間増殖させた。次の日に培養物をMM培地(1.34%YNB、4×10−5%ビオチン、0.5%メタノール)で100倍希釈し、そして振とうを伴い30℃でインキュベートした。細胞を変異体選択のため、下述されるとおりメタノールインキュベーション後24および48時間に取り出した(実施例6を参照されたい)。
実施例6:ドミナントネガティブのMMR遺伝子は酵母中で新たな遺伝的バリアントおよび商業的に実現可能な発現特質を生じさせ得る。
ウラシル依存性酵母株の生成
利用性の一例は、アミノ酸もしくはヌクレオチドのような特定の代謝産物についての変異体である酵母株の生成である。こうした酵母株の工作は、組換え製造の測定可能な工程のための遺伝子の導入のための酵母株の組換え操作を可能にすることができる。MMRを酵母中で操作して特定の分子構成要素を産生する能力を欠く変異体を生成させ得ることを示すために、以下の実験を実施した。メタノールで誘導可能なヒトPMS2相同体hPMS2−R2(上の実施例4に記述されるところの)を発現する酵母細胞をBMY培地中で一夜増殖させ、その後100倍希釈しかつMM培地に移し、これはAOXプロモーターの活性化および酵母細胞内に常在性であるhPSM2−R2 MMR遺伝子の産生をもたらす。対照細胞を同一の様式で処理し(これらの細胞は酵母中にpPIC3.5ベクターを含有するが挿入物を欠く)、細胞を24および48時間誘導し、そしてその後、後に続くとおりウラシル要求突然変異について選択した。細胞を5−FOA培地(Boeke,J.D.ら(1984)Mol.Gen.Genet.197:345−346)にプレーティングした。プレートは後に続くとおり作成する。すなわち、(2×濃縮物(フィルター滅菌):酵母窒素ベース7グラム;5−フルオロオロト酸1グラム;ウラシル50ミリグラム;ブドウ糖20グラム;水で500mlまで;500mlの4%アガー(オートクレーブ済み)に添加しかつプレートに注ぐ。細胞を5−FOAプレート上にプレーティングし(0、24および48時間の時間点)、そして30℃で3と5日との間インキュベートする。典型的な実験からのデータを表3に示す。ウラシル要求クローンは「空の」ベクターをもつ酵母細胞中の誘導していないもしくは誘導した培養物では観察されなかった一方、MMR遺伝子hPMS2−R2をもつ細胞は選択培地上での増殖が可能であるクローンを有する。hPMS2−R2の誘導されない培養物は5−FOAに対し抵抗性であるいかなるコロニーも有さず、新規表現型が生成されるためには該遺伝子が誘導されなければならないことを示すことに注目されたい。
表3:ウラシル要求変異体ピキア パストリス(Pichia pastoris)酵母細胞の生成。
#は24時間メタノール誘導を、および@は48時間誘導を表す。比較のため処理/未処理の野性型酵母細胞を示す(Galli,A.とR.H.Schiestl、(1999)Mutat.Res.429(1):13−26)。
商業的利用性の一例は熱抵抗性組換えタンパク質産生株の生成である。組換え体製造のスケーラブルな工程において、原核生物および真核生物双方の大スケール醗酵は培養物内での過度の熱の生成をもたらす。この熱は、培養物が活発に増殖しかつ生成物を産生している際にそれを取り囲む冷却ジャケットを使用することのような物理的手段により散逸させなければならない。高温の出現に効果的に耐え得る酵母株の製造は、大スケールの組換え体製造工程に有利であるとみられる。この目的のため、実施例5に記述されたところの酵母株をメタノールの存在下で増殖させてドミナントネガティブのMMR遺伝子を誘導し得、そして該細胞を多様な時間の間(例えば12、24、36および48時間)増殖させ得、その後プレート上に置きかつ上昇された温度でインキュベートして高温の出現(例えば37℃もしくは42℃)に耐える変異体について選択し得る。これらの株は醗酵の開発および工程のスケールアップに有用であるとみられ、また、より少なくしばしば醗酵を冷却する必要性による製造費用の減少をもたらすはずである。
高組換えタンパク質生産株およびより低い内因性プロテアーゼ活性をもつ株の生成
酵母は増殖させるのが安価でありかつスケールで(at scale)の醗酵に容易に役立つ単細胞生物体であるために、それは価値のある組換え製造生物体である。さらに、大腸菌(Escherichia coli)の系で発現される場合に効果的にフォールディングすることが不可能である多くの真核生物タンパク質は、酵母中で適正なコンホメーションを伴いフォールディングし、そしてそれらの哺乳動物の対蹠物に構造上同一である。組換えタンパク質の過剰および/もしくは不適切なグリコシル化、内因性の酵母の酵素によるタンパク質分解、ならびに酵母細胞の内側から培地への組換えタンパク質の不十分な分泌(精製を助長する)を包含する、酵母中で発現される多くのタンパク質のいくつかの固有の限界が存在する。タンパク質を過剰分泌するこの能力、またはより低い内因性プロテアーゼ活性およびもしくはより低い高グリコシル化活性を伴う酵母細胞を生成させるために、実施例4に記述されたところの酵母細胞を12、24、36および48時間メタノールとともに増殖させ得、そして、酵母細胞を、目的のタンパク質を過剰分泌しそれを過小グリコシル化する能力について、もしくは減弱されたプロテアーゼ活性を伴うもしくはプロテアーゼ活性をもたない細胞を選択し得る。こうした株は組換え製造もしくは他の商業的目的上有用であることができ、そして上に概説された熱抵抗性株と組合せ得る。
実施例7:不完全なMMRにより酵母の宿主ゲノム中で生成される突然変異は遺伝的に安定である
実施例6に記述されたとおり、酵母中のMMR経路の操作は宿主ゲノム内の変化、および新規発現特質について選択する能力、例えば特定の栄養素を要求する酵母細胞の能力をもたらす。MMR経路により導入される突然変異は遺伝的に安定であり、そして野性型MMR経路が一旦再確立されれば娘細胞に再現可能に渡されることが重要である。酵母ゲノム中に導入された突然変異の遺伝的安定性を決定するために以下の実験を実施した。ura−であるpPIC3.5KhPMS2−R2からの5個の独立したコロニー、5個の野性型対照細胞(URA+)および5個のpPIC3.5K形質転換細胞(「空のベクター」)を5mlのYPD(1%酵母抽出物、2%バクトペプトンおよび1%D−ブドウ糖)中で単離されたコロニーから30℃で振とうを伴い一夜増殖させた。YPD培地は、ウラシルを包含する、酵母が増殖するのに必要な全栄養素を含有する。次に、>3.0の600nmで測定されるところの光学密度(OD)であった一夜培養物1pLをYPDで0.01のOD600に希釈し、そして培養物を振とうを伴い30℃で追加の24時間インキュベートした。この過程をもう3回、合計5回の一夜インキュベーションの間反復した。これは100世代以上の倍加(プレート上の最初のコロニーから最後の一夜インキュベーションの終わりまでの同等物である。その後、細胞(uraである5個の独立したコロニーおよび野性型であった5個を300ないし1,000細胞/プレートの細胞密度でYPDプレート上でプレーティングし、そして30℃で2日間インキュベートした。これらのプレートからの細胞を、以下のプレート;合成完全(SC)SC−ura(1.34%酵母窒素ベースおよび硫酸アンモニウム;4×10−5%ビオチン;全アミノ酸を補充、ウラシル補充なし;2%D−ブドウ糖および2%アガー);SC+URA(SC−uraと同一だがしかし50mgのウラシル/培地1リットルを含む補充プレート)、ならびにYPDプレートにレプリカプレーティングし、そして30℃での3日インキュベーション後の増殖について評価した。それらは以下の順序−SC−ura、SC完全、YPDでレプリカプレーティングした。変異体MMR(本実施例においてはPMS2のヒト相同体hPMS2−R2)の発現により生成された酵母ゲノム内に常在性である新規発現特質が不安定である場合は、ウラシル依存性細胞はウラシル非依存性の表現型を「復帰」させるはずである。該表現型が安定である場合、非選択的条件下での変異体細胞の増殖は、ウラシルの外因性補給に依存するそれらの生存可能性を維持する酵母細胞をもたらすはずである。表4に提示されるデータで見ることができるとおり、ウラシル依存性の表現型は、酵母細胞が非選択的条件下で増殖される場合に安定であり、ウラシル生合成経路遺伝子の1つ中の突然変異に由来するMMRで生成される表現型が遺伝的に安定であることを示す。
実施例8:新たな発現特質の生成のためのMMR欠損酵母および化学物質変異原の高められた生成
MMR欠損が、増大された突然変異頻度、ならびに限定されるものでないが:臭化エチジウム、EMS、MNNG、MNU、タモキシフェン、8−ヒドロキシグアニンのようなもの、ならびに限定されるものでないが:Khromov−Borisov,N.N.ら(1999)Mutat.Res.430:55−74;Ohe,T.ら(1999)Mutat.Res.429:189−199;Hour,T.C.ら(1999)Food Chem.Toxicol.37:569−579;Hrelia,P.ら(1999)Chem.Biol.Interact.118:99−111;Garganta,F.ら(1999)Environ.Mol.Mutagen.33:75−85;Ukawa−Ishikawa S.ら(1998)Mutat.Res.412:99−107;www.ehs.utah.edu/ohh/mutagens;Marcelino,L.A.ら(1998)Cancer Res.58(13):2857−2862;Koi,M.ら(1994)Cancer Res.54:4308−4312による刊行物中に列挙される他者を挙げることができる化学物質変異原(CM)およびそれらのそれぞれの類似物の毒性の影響に対する増大された抵抗性を生じさせることが以前に報告されている。ミスマッチ修復はメチル化剤もしくは6チオグアニン(しかしエチル化剤でない)で処理したハムスター細胞中の染色体異常を惹起する。MMR欠損酵母細胞中での突然変異頻度を増大させるCMの能力を示すために、われわれは、メタノール(PMS2に対する常在性のヒト相同体hPMS2−R2の発現を誘導する)の存在もしくは非存在下でのCMへの酵母細胞の曝露が酵母細胞内での突然変異の増大をもたらすであろうことを予測することができる。
MMR遺伝子およびコードされるポリペプチドの例
酵母MLH1 cDNA(受託番号U07187)(配列番号1);酵母MLH1タンパク質(受託番号U07187)(配列番号2);マウスPMS2タンパク質(配列番号3);マウスPMS2 cDNA(配列番号4);ヒトPMS2タンパク質(配列番号5);ヒトPMS2 cDNA(配列番号6);ヒトPMS1タンパク質(配列番号7);ヒトPMS1 cDNA(配列番号8);ヒトMSH2タンパク質(配列番号9);ヒトMSH2 cDNA(配列番号10);ヒトMLH1タンパク質(配列番号11);ヒトMLH1 cDNA(配列番号12);hPMS2−134タンパク質(配列番号13);hPMS2−134 cDNA(配列番号14);hMSH6(ヒトタンパク質)(受託番号U028946(配列番号15);hMSH6(ヒトcDNA)(受託番号U28946)(配列番号16);hPMSR2(ヒトcDNA)(受託番号U38964)(配列番号17);hPMSR2(ヒトタンパク質)(受託番号U38964)(配列番号18);HPMSR3(ヒトcDNA)(受託番号MM_005395.1)(配列番号19);hPMSR3(ヒトタンパク質)(受託番号U38979.1)(配列番号20);hPMSR6(ヒトcDNA)(受託番号U38980.1)(配列番号21);hPMSR6(ヒトタンパク質)(受託番号U38980.1)(配列番号22)。
Claims (39)
- 配列番号23のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるPMS2相同体を細胞に導入してそれにより超変異性細胞を作成すること(ここで前記PMS2相同体はPMSR2およびPMSR3以外である)を含んでなる、前記細胞を超変異性にする方法。
- 前記ポリペプチドが配列番号24のアミノ酸配列を含んでなる、請求項1記載の方法。
- 前記ポリペプチドが配列番号22のアミノ酸配列を含んでなる、請求項1記載の方法。
- 前記PMS2相同体がATPアーゼドメインを有するタンパク質をコードする、請求項1記載の方法。
- 前記細胞が真核生物細胞である、請求項1記載の方法。
- 前記細胞が原核生物細胞である、請求項1記載の方法。
- 前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項5記載の方法。
- 前記細胞がヒト細胞である、請求項7記載の方法。
- 前記細胞を変異原と接触させることをさらに含んでなる、請求項1記載の方法。
- 目的遺伝子中の1突然変異について前記細胞をスクリーニングすることをさらに含んでなる、請求項1もしくは9記載の方法。
- 前記スクリーニングが前記超変異性細胞の核酸に対して実施される、請求項10記載の方法。
- 前記スクリーニングが前記超変異性細胞のタンパク質に対して実施される、請求項10記載の方法。
- 前記スクリーニングが、前記超変異性細胞の表現型を検査することにより実施される、請求項10記載の方法。
- 前記超変異性細胞の遺伝的安定性を復帰させることをさらに含んでなる、請求項10記載の方法。
- 配列番号23のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるPMS2相同体を、目的の1遺伝子を含有する細胞中に導入してそれにより前記細胞を超変異性にすること、および目的の前記遺伝子中に1突然変異を含んでなる変異体細胞を選択することを含んでなる、目的遺伝子中における突然変異の作成方法。
- 前記ポリペプチドが配列番号24のアミノ酸配列を含んでなる、請求項15記載の方法。
- 前記ポリペプチドが配列番号22のアミノ酸配列を含んでなる、請求項15記載の方法。
- 前記PMS2相同体がATPアーゼドメインを有するタンパク質をコードする、請求項15記載の方法。
- 前記細胞が真核生物細胞である、請求項15記載の方法。
- 前記細胞が原核生物細胞である、請求項15記載の方法。
- 前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項19記載の方法。
- 前記細胞がヒト細胞である、請求項21記載の方法。
- 前記細胞を変異原と接触させることをさらに含んでなる、請求項15記載の方法。
- 前記変異体細胞の遺伝的安定性を復帰させることをさらに含んでなる、請求項15もしくは23記載の方法。
- 配列番号23のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるPMS2相同体を1細胞型に導入してそれにより超変異性細胞を作成すること(ここで前記PMS2相同体はPMSR2およびPMSR3以外である)、前記超変異性細胞型をインキュベートして突然変異を蓄積させること、前記超変異性細胞から核酸を抽出すること、ならびに核酸ライブラリーを創製することを含んでなる、前記細胞型における変異体遺伝子のライブラリーの生成方法。
- 前記ポリペプチドが配列番号24のアミノ酸配列を含んでなる、請求項25記載の方法。
- 前記ライブラリーがcDNAライブラリーである、請求項26記載の方法。
- 前記ライブラリーがゲノムライブラリーである、請求項26記載の方法。
- 配列番号23のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列と試料とを接触させて、配列番号23のアミノ酸配列を含んでなるPMS2相同体をコードするポリヌクレオチドの発現を検出すること(ここで前記PMS2相同体の発現は新形成と関連する)を含んでなる、新形成を検出するための細胞のアッセイ方法。
- 検出することがノーザンブロット分析を含んでなる、請求項29記載の方法。
- 検出することがPCRを含んでなる、請求項29記載の方法。
- 検出することがRT−PCR分析を含んでなる、請求項29記載の方法。
- PMS2相同体もしくはそのペプチドフラグメントに対し作られた抗体と試料とを接触させること;およびPMS2相同体もしくはそのペプチドフラグメントとともに形成される抗体複合体の存在を検出してそれにより前記試料中の前記PMS2相同体の存在を検出すること(ここで前記PMS2相同体の存在は新形成と関連する)ことを含んでなる、新形成を検出するための細胞のアッセイ方法。
- 検出することが、ラジオイムノアッセイ、ウェスタンブロットアッセイ、免疫蛍光アッセイ、酵素免疫測定法および化学発光アッセイよりなる群から選択されるイムノアッセイを含んでなる、請求項33記載の方法。
- PMS2相同体関連の新形成を伴う患者を同定すること、前記PMS2相同体の発現の阻害剤を前記患者に投与すること(ここで前記阻害剤は前記PMS2相同体関連の新生物における前記PMS2相同体の発現を抑制する)を含んでなる、癌を伴う患者の治療方法。
- 前記PMS2相同体関連の新生物がリンパ腫である、請求項35記載の方法。
- 前記PMS2相同体の前記阻害剤が前記PMS2相同体をコードするポリヌクレオチドに対し向けられたアンチセンス核酸である、請求項35記載の方法。
- 前記PMS2相同体の前記阻害剤がリボザイムである、請求項35記載の方法
- 前記阻害剤が、前記PMS2相同体に特異的に結合するATPアーゼ類似物である、請求項35記載の方法。
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