JP2005512520A - ノミの頭部、神経束、後腸およびマルピーギ管の核酸分子、タンパク質およびそれらの使用 - Google Patents

ノミの頭部、神経束、後腸およびマルピーギ管の核酸分子、タンパク質およびそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、ノミの頭部、神経索、後腸、およびマルピーギ細管のタンパク質;ノミの頭部、神経索、後腸、およびマルピーギ細管の核酸分子(ノミの頭部、神経索、後腸、およびマルピーギ細管のタンパク質をコードする核酸分子を含む);ノミの頭部、神経索、後腸、およびマルピーギ細管のタンパク質に対して惹起される抗体;ならびにノミの頭部、神経索、後腸、およびマルピーギ細管のタンパク質活性を阻害する化合物に関する。本発明はまた、このようなタンパク質、核酸分子、抗体、および阻害化合物を得るための方法を包含する。本発明のタンパク質、核酸分子、抗体および本発明のタンパク質に由来するタンパク質保護化合物を含む治療的組成物、ならびノミの外寄生から動物を保護するためのこのような治療的組成物の使用もまた、本発明に包含される。

Description

(発明の分野)
本発明は、ノミの頭部および神経束から単離された核酸分子、ノミの後腸およびマルピーギ管から単離された核酸分子、このような核酸分子にコードされるタンパク質、このようなタンパク質に対して惹起された抗体、およびこのようなタンパク質のインヒビターに関する。本発明はまた、このような核酸分子、タンパク質、抗体、および/または他のインヒビターを含む治療用組成物、ならびにその使用を包含する。
(発明の背景)
動物のノミ外寄生は、ペットの飼い主の健康上および経済的な関心事である。特に、ノミがかむことは、ペットとして飼われる動物に関する問題である。なぜなら、外寄生は、ペットだけでなく、家が概して昆虫で汚染されているのが見出され得るペットの飼い主に関しても問題である。ノミは、種々の疾患(アレルギーを含む)を直接的に引き起こし、そしてまた、内部寄生性生物(例えば、線虫、条虫、吸虫および原生動物)、細菌およびウイルスを含むがこれらに限定されない種々の感染因子を運搬することが公知である。とりわけ、ノミは、それらが動物上にいる場合だけでなく、動物の環境全体にいる場合にも問題となる。
ノミによる咬傷は、多くの動物において特に問題となる。なぜなら、これらは、疾患として顕在化される、動物における過敏性応答を引き起こし得るからである。例えば、ノミによる咬傷は、ノミアレルギー性(またはアレルギー)皮膚炎(FAD)と呼ばれるアレルギー性疾患を引き起こし得る。動物における過敏性応答は、代表的に、局在化した組織炎症および損傷を生じ、その動物に対する実質的な不快感を引き起こす。
ノミの外寄生の医療的重大性は、ノミ外寄生を制御し得る試薬の開発を促してきた。ノミ外寄生を制御するための一般的に遭遇する方法は、一般的に殺虫剤の使用に集中しており、殺虫剤の使用は、以下の理由の1つ以上のためにしばしば失敗する:(1)飼い主が従順でないこと(頻繁な投与が必要とされる);(2)殺虫剤製品または投与手段に対してペットが行動的にまたは生理学的に耐えられないこと;および(3)所定の用量の殺虫剤に対して耐性のノミ集団の発生。
従って、動物をノミ外寄生から保護するための試薬および方法を開発する必要性が残存している。
(発明の要旨)
本発明は、ノミ外寄生から動物を保護するための新規な産物およびプロセスに関する。
本発明は、ノミ頭部および神経束(HNC)タンパク質およびノミ後腸およびマルピーギ管(HMT)タンパク質;ノミHNCタンパク質およびノミHMTタンパク質このようなタンパク質に対して惹起された抗体(すなわち、それぞれ抗ノミHNC抗体および抗ノミHMT抗体);このようなタンパク質または抗体のミメトープ(mimetope);ならびにノミHNC活性またはノミHMT活性を阻害する化合物(すなわち、阻害性化合物またはインヒビター)を提供する。
本発明はまた、このようなタンパク質、ミメトープ、核酸分子、抗体および阻害性化合物を得る方法を包含する。本発明はまた、このような阻害性化合物を同定するためのタンパク質および抗体の使用、ならびにこのような阻害性化合物を同定するためのアッセイキットを包含する。本発明のタンパク質、ミメトープ、核酸分子、抗体および阻害性化合物(HNCタンパク質および/またはHMTタンパク質の活性を阻害する、本発明のタンパク質から誘導される保護的化合物を含む)を含む治療用組成物もまた本発明に包含され;ノミ外寄生を低減するためのこのような治療用化合物の使用もまた包含される。
本発明の一実施形態は、30%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、表Iおよび/もしくは表IIの核酸配列、または表Iおよび/もしくは表IIの核酸配列に相補的な核酸配列からなる群から選択される核酸分子にハイブリダイズする単離された核酸分子である。
本発明の別の実施形態は、表Iおよび/もしくは表IIの核酸配列またはその相補体に対して少なくとも70%同一である核酸配列、ならびにこのような配列のフラグメントを有する単離された核酸分子である。
本発明はまた、本発明の核酸分子を含む、組換え分子、組換えウイルスおよび組換え細胞に関する。このような核酸分子、組換え分子、組換えウイルスおよび組換え細胞を産生する方法もまた含まれる。
本発明の別の実施形態は、表Iおよび/もしくは表IIの核酸配列にコードされるアミノ酸配列に少なくとも70%同一である単離されたノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質、ならびにそのフラグメントを包含し、ここでこのようなフラグメントは、それぞれのノミタンパク質に対して免疫応答を誘発し得るか、またはそれぞれのノミタンパク質に匹敵する活性を有し得る。
本発明の別の実施形態は、30%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、表Iおよび/もしくは表IIの核酸配列の相補体にハイブリダイズする核酸分子にコードされる単離されたタンパク質を包含する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、ノミの頭部および/または神経束から単離された核酸分子、ノミの後腸および/またはマルピーギ管から単離された核酸分子、このような核酸分子によりコードされるタンパク質、このようなタンパク質に対して惹起された抗体、およびこのようなタンパク質のインヒビターを提供する。本明細書中で使用される場合、ノミの頭部および/または神経束から単離された核酸分子ならびにこのような核酸分子にコードされるタンパク質はまた、それぞれ、ノミHNCおよび核酸分子およびノミHNCタンパク質、またはHNC核酸分子およびHNCタンパク質と呼ばれ;そしてノミの後腸および/またはマルピーギ管から単離された核酸分子ならびにこのような核酸にコードされるタンパク質は、それぞれ、ノミHMT核酸分子およびノミHMTタンパク質、またはHMT核酸およびHMTタンパク質と呼ばれる。本発明のHNC核酸分子およびHMT核酸分子は、それぞれ、ノミHNC組織およびノミHMT組織において主に発現される核酸分子であるが、これらは、HNCおよびHMT以外のノミ組織由来の細胞において発現され得る。本発明のHNCおよびHMTの核酸分子およびタンパク質は、ノミから単離され得るか、または組換え的にまたは合成的に調製され得る。本発明のHMT核酸分子およびHNC核酸分子は、RNAまたはDNAであり得;核酸分子の例としては、相補的DNA(cDNA)分子、ゲノムDNA分子、合成DNA分子、HMT組織およびHNC組織由来のメッセンジャーRNAに特異的なタグであるDNA分子、ならびに対応するmRNA分子が挙げられるがこれらに限定されない。とりわけ、本発明のノミ核酸分子は、このような核酸分子が含まれる染色体全体をいうことを意図されないが、本発明のノミHMTcDNAまたはHNCcDNAは、全ての領域を含み得る(例えば、このようなcDNAによりコードされるノミペリトロフィン(peritrophin)タンパク質の産生を制御する調節領域(例えば、転写制御領域、翻訳制御領域、または翻訳後制御領域であるがこれらに限定されない)、ならびにコード領域自体、および任意のイントロンまたは非翻訳コード領域)。本明細書中で使用される場合、句「HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質」ならびに「HMTタンパク質およびHNCタンパク質」とは、ノミHMT組織、ノミHNC組織、またはノミHMT組織とノミHNC組織の両方により発現されるタンパク質をいう。本明細書中で使用される場合、句「HMT核酸分子および/またはHNC核酸分子」ならびに「HMT核酸分子およびHNC核酸分子」とは、HMTcDNAライブラリー、HNCcDNAライブラリー、またはこれら両方のライブラリーから単離され得る核酸分子か、またはそれらに対応する遺伝子をいう。
本発明はまた、HMT組織およびHNC組織に由来するメッセンジャーRNA分子に特異的なタグである、HMTDNA分子およびHNCDNA分子を提供する。このようなDNA分子は、メッセンジャーRNAの配列全体または部分配列に対応し得、従って、このようなメッセンジャーRNA分子に対応するDNA分子(すなわち、cDNA分子)は、全長タンパク質または部分長のタンパク質をコードし得る。部分長タンパク質をコードする核酸分子は、直接プローブとして使用され得るか、または間接的に、対応するかまたは構造的に関連した全長タンパク質をコードするcDNA核酸分子を同定および/または単離するためのプライマーを生成するために使用され得る。このような部分的cDNA核酸分子はまた、同様の様式で使用されて、ゲノム核酸分子(例えば、調節領域、エキソンおよびイントロンを含む完全な遺伝子を含む核酸分子)を同定し得る。部分的HMTcDNA分子およびHNCcDNA分子ならびに配列を使用して全長転写物および対応するcDNA分子を単離するための方法は、本明細書中以下の実施例に記載される。
本発明のタンパク質および核酸分子は、天然供給源から得られ得るか、または例えば組換え核酸技術または化学的合成を使用して産生され得る。これらのタンパク質および核酸分子ならびにそれらに対する抗体および阻害性化合物の、動物をノミ外寄生から保護するための治療的組成物としての使用ならびに他の(例えば、以下に開示される)適用における使用もまた、本発明に含まれる。
本発明のノミHMTタンパク質およびノミHMT核酸分子ならびにノミHNCタンパク質およびノミHNC核酸分子は、抗節足動物ワクチンおよび化学療法薬の新規な標的となるので、有用性を有する。本発明の産物およびプロセスは、HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質が関与する節足動物の発生、変態、摂食、消化および/または再生のプロセスの阻害を可能にするので有利である。
ノミの頭部および神経束(触角、脳、側心体、アラタ体、および下食道(subesophageal)神経節組織および腹部神経節組織を含む)は、興味深い。なぜなら、このような組織は、ニューロン標的および内分泌標的ならびに化学的感覚の受容および機械的感覚の受容に関与する標的をコードする転写物が高度に富化されているからである。ノミ頭部および神経束の核酸配列(本明細書中でHNC核酸配列と呼ばれる)が富化されたライブラリー由来のcDNAフラグメントを配列決定することにより、遺伝子およびそれらの各々の全長コード領域(ノミの神経機能および内分泌機能に一体的に関与する)が同定される。一端同定されると、これらの遺伝子は、さらに特徴付けられ、そして特定の干渉ストラテジーが設計される。とりわけ、本発明のノミHNCタンパク質およびノミHNC核酸分子は、抗節足動物ワクチンおよび化学療法薬のための新規な標的となるので有用性を有する。
ノミのような血液摂食昆虫は、その体重に対して大量の血液を摂取し、そして、とりわけ、急速な水の排除により摂取した血液食の体積を減少させるように適合される。さらに、血液食中のナトリウムイオン、カリウムイオン、および塩化物イオンの濃度は、ノミの血液リンパ中の濃度よりも高くなり、これらのイオンの過剰量を排泄する必要がある。血液リンパからマルピーギ管および後腸の管腔へのこれらのイオンの能動輸送は、これらの器官への水および他の血液リンパ内容物の受動輸送を駆動する。これらの器官を通過しながら、血液リンパからの老廃物は、排泄され、そして必要な栄養素、水および塩は再吸収される。とりわけ、これらの必須のプロセスに干渉することは、ノミ集団を制御するための製品を開発するための重要なストラテジーである。後腸およびマルピーギ管の核酸配列(本明細書中でHMT核酸配列と呼ばれる)を富化されたライブラリー由来のcDNAフラグメントを配列決定することにより、これらのプロセスに総体的に関与する遺伝子、およびそれらの各全長コード領域が同定される。一旦同定されると、これらの遺伝子は、さらに特徴付けられ、そして特定の干渉ストラテジーが設計され得る。とりわけ、本発明のノミHMTタンパク質およびノミHMT核酸分子は、抗節足動物ワクチンおよび化学療法薬の新規な標的となるので有用性を有する。
本発明の一実施形態は、ノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を含む単離されたタンパク質である。用語(「a」または「an」)実体とは、1つ以上の実体をいう;例えば、タンパク質、核酸分子、抗体、そして治療組成物とは、「1つ以上」または少なくとも1つの」タンパク質、核酸分子、抗体および治療組成物をそれぞれいう。とりわけ、用語「a」(または「an」)、「1つ以上」および「少なくとも1つ」は、本明細書中において交換可能に使用され得る。用語「を含む(comprising)」、「を含む(including)」、および「有する(having)」は、交換可能に使用され得ることにも留意すべきである。本発明によれば、単離されたかまたは生物学的に純粋なタンパク質は、天然環境から取り出されたタンパク質である。とりわけ、「単離された」および「生物学的に純粋な」は、タンパク質が精製された程度を反映する必要はない。本発明の単離されたタンパク質は、その天然供給源から得られ得るか、組換えDNA技術を使用して産生され得るか、または化学的合成により産生され得る。
本明細書中で使用される場合、本発明の単離されたノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質は、全長タンパク質またはこのようなタンパク質の任意のホモログであり得る。本発明の単離されたタンパク質(ホモログを含む)は、ノミHMTタンパク質および/HNCタンパク質に対して免疫応答を誘発するタンパク質の能力によって、またはタンパク質のHMT活性および/またはHNC活性によって、直接的な様式で同定され得る。ノミHMTホモログタンパク質およびHNCホモログタンパク質の例としては、アミノ酸が欠失した(例えば、短縮型のタンパク質(例えば、ペプチド))、挿入された、反転した、置換されたおよび/または誘導体化された(例えば、グリコシル化、リン酸化、アセチル化、ミリストイル化、プレニル化、パルミトイル化、アミド化、および/またはグリセロホスファチジルイノイシトールの付加による)ノミHMTタンパク質およびHNCタンパク質が挙げられ、その結果、このホモログは、ノミHMTタンパク質またはHNCタンパク質に対して免疫応答を誘発し得、そして/あるいはノミHMTタンパク質またはHNCタンパク質に対して指向された抗体に結合し得る少なくとも1つのエピトープを含む。すなわち、このホモログが当業者に公知の技術を使用して、免疫原として動物に投与される場合、この動物は、天然のノミHMTタンパク質またはHNCタンパク質の少なくとも1つのエピトープに対して免疫応答を生じる。タンパク質が免疫応答をもたらす能力は、当業者に公知の技術を使用して測定され得る。本明細書中で使用される場合、用語「エピトープ」とは、抗体の抗原結合部位またはT細胞レセプターに選択的に結合し得るタンパク質または他の抗原の最も小さな部分をいう。最小のサイズのタンパク質エピトープが、約4〜6個のアミノ酸であることは、当業者によって十分に受け入れられている。当業者によって理解されるように、エピトープとしては、天然において互いに連続するアミノ酸、ならびに天然のタンパク質の3次構造に起因して、十分に密接に近位にあり、エピトープを形成するアミノ酸が挙げられ得る。本発明に従って、エピトープは、少なくとも4アミノ酸長、少なくとも5アミノ酸長、少なくとも6アミノ酸長、少なくとも10アミノ酸長、少なくとも15アミノ酸長、少なくとも20アミノ酸長、少なくとも25アミノ酸長、少なくとも30アミノ酸長、少なくとも35アミノ酸長、少なくとも40アミノ酸長、または少なくとも50アミノ酸長を含むタンパク質の部分を含む。
本発明の1つの実施形態において、ノミホモログタンパク質は、HMT活性またはHNC活性を有する。すなわち、このホモログは、その天然の対応物に類似の活性を示す。このような活性を検出および測定するための方法は、当業者に公知である。
ノミHMTホモログタンパク質および/またはHNCホモログタンパク質は、天然の対立遺伝子改変または天然の変異の結果であり得る。本発明のノミHMTタンパク質ホモログおよび/またはHNCタンパク質ホモログはまた、例えば、ランダムな変異誘発または標的化された変異誘発をもたらすための古典的技術または組換えDNA技術を使用する、タンパク質に対する直接的な改変またはこのタンパク質をコードする遺伝子の改変を含む(これらに限定されない)当該分野で公知の技術を使用して作製され得る。
本発明のノミHMTタンパク質およびHNCタンパク質は、それぞれ、ノミHMT核酸分子およびHNC核酸分子によってコードされる。本明細書中で使用される場合、ノミHMT核酸分子およびHNC核酸分子は、天然のノミHMT遺伝子およびHNC遺伝子、好ましくは、Ctenocephalides felisHMT遺伝子およびHNC遺伝子に関連する核酸を含む。本明細書中で使用される場合、ノミHMT遺伝子およびHNC遺伝子は、このような遺伝子によってコードされるノミHMTタンパク質およびHNCタンパク質の産生を制御する調節領域(例えば、限定しないが、転写制御領域、翻訳制御領域または翻訳後制御領域)、ならびにそのコード領域、ならびに任意のイントロンまたは非翻訳コード領域のような全ての領域を含む。本明細書中で使用される場合、配列を「含む(include)」または「含む(comprise)」核酸分子は、1つの連続したアレイでその配列を含み得るか、またはノミ遺伝子についてしばしば見出されるようなフラグメント化エキソンとしてその配列を含み得る。本明細書中で使用される場合、用語「コード領域」とは、タンパク質に翻訳される連続した線形アレイのヌクレオチドをいう。全長コード領域は、全長に翻訳されるコード領域(すなわち、任意の翻訳後改変の前の、その天然の環境において最初に翻訳される完全なタンパク質)である。表Iは、本発明の種々のノミHNC核酸分子を示す。
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表IIは、本発明の種々のノミHMT核酸分子を示す。
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表IIIは、本発明の核酸分子についての最も高いBlastヒットを示す。
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1つの実施形態において、本発明の遺伝子または他の核酸分子は、表Iおよび/または表IIのC.felis核酸配列、あるいはその相補体に類似するが同一ではない配列を含む対立遺伝子改変体であり得る。例えば、配列番号1を含むC.felis遺伝子の対立遺伝子改変体は、配列番号1を含む遺伝子と、ゲノムにおいて本質的に同じ遺伝子座にて存在するが、例えば、変異または組換えによって引き起こされる天然のバリエーションに起因して、類似するが同一ではない配列を有する遺伝子である。天然の選択は、代表的に、機能に影響する変更を選択するので、対立遺伝子改変体(すなわち、引用される核酸配列に対応する対立遺伝子、または引用される核酸配列の対立遺伝子)は、通常、これらが比較される遺伝子によってコードされるタンパク質の活性に類似の活性を有するタンパク質をコードする。遺伝子または核酸分子の対立遺伝子改変体はまた、遺伝子の5’非翻訳領域または3’非翻訳涼気(すなわち、調節制御領域)に変更を含み得るか、または初期の転写物の選択的スプライシングと、それによって、代替的なエキソンを近位にもってくることを含み得る。対立遺伝子改変体は、当該分野において周知であり、所定のノミ(例えば、C.felis)において天然に生じることが期待される。なぜなら、このゲノムは、二倍体であり、性生殖が、対立遺伝子の再分類(reassortment)を生じるからである。
本発明の1つの実施形態において、単離されたHMTタンパク質および/HNCタンパク質は、それぞれ、ノミHMTタンパク質およびHNCタンパク質をコードする遺伝子または他の核酸分子に、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする核酸分子によってコードされる。本発明のHMTタンパク質およびHNCタンパク質の最小のサイズは、対応する天然のタンパク質をコードする核酸分子の相補的配列との安定なハイブリッドを形成し得る(すなわち、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズし得る)核酸分子によってコードされるのに十分な大きさである。このようなタンパク質をコードする核酸分子のサイズは、核酸の組成、およびノミHMT核酸分子またはHNC核酸分子と相補的な核酸配列との間の相同性の%に依存する。ストリンジェントな条件下で安定なハイブリッドを形成するのに必要とされる相同性の程度は、相同な配列が所定の核酸全体ににわたって散在するか、または所定の核酸分子の異なる領域にクラスター化される(すなわち、局在化する)かに依存して変化し得ることが容易に理解され得る。
ノミHMTタンパク質またはHNCタンパク質をコードする遺伝子と安定なハイブリッドを形成し得る核酸分子の最小のサイズは、代表的に、核酸分子がGC−リッチである場合、少なくとも約12〜約15ヌクレオチド長であり、そしてATリッチである場合、少なくとも約15〜約17塩基である。本発明のHMTタンパク質ホモログまたはHNCタンパク質ホモログをコードするために使用される核酸分子の最小のサイズは、約12〜約18ヌクレオチド長である。従って、本発明のHMTタンパク質ホモログまたはHNCタンパク質ホモログの最小のサイズは、約4〜約6アミノ酸長である。本発明のノミHMTタンパク質またはHNCタンパク質をコードする核酸分子の最大サイズについて、実際的な制限以外に制限はない。なぜなら、本発明の核酸分子は、遺伝子の一部、遺伝子全体、または複数の遺伝子を含み得るからである。本発明の核酸分子によってコードされるタンパク質の好ましいサイズは、このようなタンパク質の全長、融合、多価、または機能性部分が望ましいか否かに依存する。
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、核酸分子がハイブリダイズされる遺伝子の規定の物理的特性に基づいて決定され、そして数学的に規定され得る。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、当業者が、異種核酸分子間の有意な類似性を同定し得る実験的パラメーターである。これらの条件は、当業者に周知である。例えば、Sambrookら,1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Labs Press,and Meinkothら,1984,Anal.Biochem.138,267−284を参照のこと(これらの各々は、本明細書中において、その全体が参考として援用される)。引用参考文献に詳細に記載されるように、ハイブリダイゼーション条件の決定は、イオン強度(M、モル/リットル)、ハイブリダイゼーション温度(℃)、核酸螺旋不安定化剤(例えば、ホルムアミド)の濃度、最も短いハイブリッド二重鎖の平均長(n)、および未知の核酸分子がハイブリダイズされるフラグメントのG+Cの組成の%を含む1セットの変数の操作を含む。少なくとも約150ヌクレオチドの核酸分子について、これらの変数は、所定の核酸分子の融解温度(すなわちT)を計算するための標準的な数学的式に挿入される。以下の式に規定されるように、Tは、2つの相補的な核酸分子鎖が解離する温度であり、2つの鎖間の100%の相補性を想定する:
=81.5℃+16.6logM+0.41(%G+C)−500/n−0.61(%ホルムアミド)。
約50ヌクレオチドより小さい核酸分子について、ハイブリッド安定性は、解離温度(T)によって規定され、これは、50%の2重鎖が解離する温度として規定される。これらの小さな分子について、標準的なイオン強度における安定性は、以下の式によって規定される:
=4(G+C)+2(A+T)。
より5℃下の温度は、完全に一致した分子間のハイブリダイゼーションを検出するために使用される。
どのような塩基対のミスマッチ(すなわち、比較される2つの核酸分子間の違い(所定の位置における塩基の非相補性、および比較される核酸分子のいずれかの所定の位置における1つ以上の塩基の挿入または欠失に起因したギャップを含む))が、異なるサイズの核酸分子についてのTまたはTに影響するかもまた、当業者に周知である。例えば、Tは、約150bpより大きいハイブリッドについて、各1%ミスマッチした塩基対につき約1℃低下し、そしてTは、約50bp未満のハイブリッドについて、各ミスマッチした塩基対につき約5℃減少する。約50塩基対と約150塩基対の間のハイブリッドについての条件は、当業者に周知の標準的な実験室手順を使用して、過度な実験なしに、経験的に決定され得る。これらの単純な手順によって、当業者は、ハイブリダイゼーション条件を(例えば、塩濃度、螺旋不安定化化合物濃度、または温度を変えることによって)設定し得、その結果、特定の%の塩基対ミスマッチよりも大きい核酸ハイブリッドのみがハイブリダイズする。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、約30%(すなわち、少なくとも約70%の同一性)以下の塩基対ミスマッチを可能にする実験条件であると当業者によって通常理解される。当業者は、試験される所定の核酸分子が、約50ヌクレオチドより小さいかまたは大きいかを容易に決定し得、従って、ハイブリダイゼーション条件を決定するために適切な式を選択し得るので、この当業者は、この核酸分子が、所定の遺伝子とストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズスルか否か、および同様に、核酸分子が所望量の塩基対ミスマッチを可能にするように設計された条件下でハイブリダイズするか否かを決定し得る。
ハイブリダイゼーション反応は、しばしば、ハイブリダイズされる核酸分子を固体支持体(例えば、膜)に結合し、次いで、ハイブリダイゼーション溶液中に懸濁された標識された核酸分子(代表的には、プローブと呼ばれる)とハイブリダイズすることによって、実施される。通常のハイブリダイゼーション反応技術の例としては、周知のサザンブロット手順およびノザンブロット手順が挙げられるが、これらに限定されない。代表的には、実際のハイブリダイゼーション反応は、非ストリンジェントな条件下で(すなわち、より低い温度および/またはより高い塩濃度で)実施され、次いで、高いストリンジェンシーは、所望のストリンジェンシーを達成するために、より高い温度および/またはより低い塩濃度の溶液中で膜を洗浄することによって、達成される。
例えば、当業者が、約150bp長以上のノミ核酸分子と、30%以下の対ミスマッチを可能にする条件下でハイブリダイズする核酸分子を同定することを望む場合、好ましくは、以下の条件が使用され得る。ノミDNAの平均G+C含有量は、公知のノミ核酸配列から計算される場合、約37%である。未知の核酸分子が支持膜に結合され、そして150bpのプローブが、例えば、放射性タグを用いて標識される。ハイブリダイゼーション反応は、約37℃(低ストリンジェンシー条件)の温度で、螺旋安定化剤の非存在下で、2×SSCを含む溶液中で実施され得る。異なる濃度のSSC溶液は、所望の濃度のSSCを得るために、20×SSCのストック溶液(1リットルの水中の175.3gのNaClおよび約88.2gのクエン酸ナトリウム、pH7)を希釈することによって、当業者によって作製され得る。当業者は、30%までの塩基対ミスマッチを可能にするのに必要とされる洗浄条件を計算する。例えば、螺旋不安定化化合物の非存在下で、1×SSCを含む洗浄溶液において、完全なハイブリッドのTは、約77℃である:
81.5℃+16.6log(0.15M)+(0.41×0.37)−(500/150)−(0.61×0)=77.5℃。
従って、約30%塩基対ミスマッチを有する核酸分子とのハイブリダイゼーションを達成するために、ハイブリダイゼーション洗浄は、47.5℃以下の温度で実施される。従って、本明細書中に開示される所望の割合の塩基対ミスマッチ、式およびG/C含有量に基づいて、さらなるハイブリダイゼーション温度を計算することは、当該分野の技術の範囲内である。例えば、本明細書中に詳述される配列を有する本発明の核酸分子に対するハイブリダイゼーションについて試験された核酸分子が、150ヌクレオチドより長くなるので、30%までの塩基対ミスマッチを可能にするハイブリダイゼーション反応のTは、47.5℃から有意に変化しないことが当業者によって理解される。
さらに、2つの核酸配列またはタンパク質配列間の類似性の程度を決定するための市販のコンピュータプログラムが存在することが当該分野において公知である。これらのコンピュータプログラムは、ハイブリッド核酸分子またはタンパク質間の同一性%およびギャップの数および長さを決定するための種々の公知の方法を含む。アミノ酸配列間および核酸配列間の同一性%を決定するための好ましい方法としては、核酸配列またはアミノ酸配列を比較および分析するために設計された1つ以上の市販のコンピュータプログラムを使用する分析を含む。これらのコンピュータプログラムとしては、限定しないが、以下が挙げられる:Genetics Computer Group,Madison,WIから市販される、SeqLab(登録商標)Wisconsin PackageTM Version 10.0−UNIX(登録商標)配列分析ソフトウェア(本明細書中において、以後、「SeqLab」と呼ぶ);およびHitachi Software,San Bruno,CAから市販される、DNAsis(登録商標)配列分析ソフトウェア,version 2.0。このようなソフトウェアプログラムは、アルゴリズムを使用するためのグラフィカルユーザインターフェースと対にされたアルゴリズムのコレクションを表す。例えば、DNAsis version 2.0ソフトウェアおよびSeqLab Wisconsin Package Version 10.0−UNIX(登録商標)ソフトウェアは、同一性%スコアを得るために、特定のアルゴリズム(2つの配列間のペアの比較を実施するためのNeedleman−Wunschアルゴリズム)を使用する。Needleman,S.B.and Wunch,C.D.,1970,J.Mol.Biol.,48,443(これは、その全体が、本明細書中において参考として援用される)を参照のこと。このようなアルゴリズム(Needleman−Wunschアルゴリズムを含む)は、配列を比較するために、核酸およびアミノ酸の配列決定の分野における当業者によって通常、使用される。アミノ酸配列間および核酸配列間の同一性%を決定するための好ましい方法は、SeqLab Wisconsin Package Version 10.0−UNIX(登録商標)ソフトウェア(本明細書中において以後「SeqLab」)において入手可能なNeedleman−Wunschアルゴリズムを使用すること、nwsgapdna.cmpスコアリングマトリクス、デフォルト値として設定されたギャップ作成ペナルティーおよびギャップ伸長ペナルティー、ならびに最大に設定されたギャップシフト制限(本明細書中において以後、「SeqLabデフォルトパラメーター」と呼ばれる)を用いるPairwise Comparison/Gap関数を使用することを含む。アミノ酸配列間および核酸配列間の同一性%を決定するためのさらなる好ましい方法は、5に設定されたギャップペナルティー、5に設定されたトップダイアゴナルの数、10に設定された固定ギャップペナルティー、2に設定されたk−タプル(k−tuple)、5に設定されたウィンドウサイズ、および10に設定されたフローティングギャップペナルティーを用いて、DNAsis version 2.0ソフトウェア(本明細書中において以後「DNAsis」)において入手可能なHiggins−Sharpアルゴリズムを使用することを含む。アミノ酸配列間および核酸配列間の同一性%を決定するための特に好ましい方法は、SeqLabデフォルトパラメーターを使用して、SeqLabソフトウェアにおいて入手可能なNeedleman−Wunschアルゴリズムを使用することを含む。
好ましいノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質は、表Iおよび/または表IIの核酸配列に相補的な核酸配列からなる群より選択される核酸分子と、好ましくは、30%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、好ましくは、25%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、好ましくは、20%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、好ましくは、15%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、好ましくは、10%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、好ましくは、5%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、ハイブリダイズする核酸分子によってコードされるタンパク質を含む。
本発明の別の実施形態は、(a)ヘリックス不安定化化合物の非存在下で、37℃の温度で、1×SSCを含有する溶液中でハイブリダイズさせる工程、および(b)ヘリックス不安定化化合物の非存在下で、47.5℃の温度で、1×SSCを含有する溶液中で洗浄する工程を含む条件で、表Iおよび/または表IIの核酸配列に相補的な核酸配列からなる群より選択される、単離された核酸分子とハイブリダイズする核酸分子によってコードされる、ノミHMTおよび/またはHNCタンパク質を包含する。
本発明の別の好ましいノミHMTおよび/またはHNCタンパク質としては、表Iおよび/または表IIの核酸配列を有する核酸分子と、好ましくは少なくとも70%同一、好ましくは少なくとも75%同一、好ましくは少なくとも80%同一、好ましくは少なくとも85%同一、好ましくは少なくとも90%同一、そして好ましくは少なくとも95%同一である、核酸分子によってコードされるタンパク質が挙げられる;また好ましいものは、少なくとも18ヌクレオチドの核酸分子によってコードされるようなタンパク質のフラグメント(すなわち、部分)である。同一性の百分率は、本明細書中において使用される場合、デフォルトパラメータを使用するプログラムDNAsis Version 2.1において最大に整合させることによって、比較関数を使用して決定される。
本発明のさらなる好ましいノミHMTおよび/またはHNCタンパク質としては、表Iおよび/または表IIの核酸配列によってコードされるアミノ酸配列を有するタンパク質、ならびに表Iおよび/または表IIの核酸配列によってコードされるタンパク質のホモログを含むタンパク質が挙げられ、ここで、このようなホモログは、表Iおよび/または表IIの核酸配列によってコードされるタンパク質に対して免疫応答を引き起こす、少なくとも1つのエピトープを含む。
1つの実施形態において、好ましいノミHMTまたはHNCタンパク質は、少なくとも6アミノ酸、好ましくは少なくとも10アミノ酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、好ましくは少なくとも20アミノ酸、好ましくは少なくとも25アミノ酸、好ましくは少なくとも30アミノ酸、好ましくは少なくとも35アミノ酸、好ましくは少なくとも40アミノ酸、好ましくは少なくとも50アミノ酸、好ましくは少なくとも100アミノ酸、好ましくは少なくとも200アミノ酸、好ましくは少なくとも250アミノ酸、好ましくは少なくとも300アミノ酸、好ましくは少なくとも350アミノ酸、そして好ましくは少なくとも375アミノ酸の、アミノ酸配列を含む。別の実施形態において、好ましいノミHMTおよびHNCタンパク質は、全長タンパク質(すなわち、全長コード領域によってコードされるタンパク質、またはその翻訳後修飾されたタンパク質(例えば、開始メチオニンおよび/またはシグナル配列もしくは「pro」配列が除去された、成熟タンパク質))を含む。
本発明のHMTおよび/またはHNCタンパク質のフラグメントは、好ましくは、少なくとも5アミノ酸長、好ましくは少なくとも10アミノ酸長、好ましくは少なくとも15アミノ酸長、好ましくは少なくとも20アミノ酸長、好ましくは少なくとも25アミノ酸長、好ましくは少なくとも30アミノ酸長、好ましくは少なくとも35アミノ酸長、好ましくは少なくとも40アミノ酸長、好ましくは少なくとも45アミノ酸長、好ましくは少なくとも50アミノ酸長、好ましくは少なくとも55アミノ酸長、好ましくは少なくとも60アミノ酸長、好ましくは少なくとも65アミノ酸長、好ましくは少なくとも70アミノ酸長、好ましくは少なくとも75アミノ酸長、好ましくは少なくとも80アミノ酸長、好ましくは少なくとも85アミノ酸長、好ましくは少なくとも90アミノ酸長、好ましくは少なくとも95アミノ酸長、そして好ましくは少なくとも100アミノ酸長を含む。
別の実施形態において、本発明の好ましいノミHMTおよび/またはHNCタンパク質は、少なくとも15ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも18ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも20ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも25ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも30ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも40ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも50ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも100ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも150ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも350ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも450ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも550ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも650ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも750ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも1000ヌクレオチド長、そして好ましくは少なくとも1100ヌクレオチド長を含む核酸分子によってコードされる。別の実施形態において、本発明の好ましいノミHMTおよびHNCタンパク質は、それぞれほぼ全長のHMTまたはHNCコード領域を含む核酸分子(すなわち、ほぼ全長のHMTまたはHNCタンパク質をコードする核酸分子)によってコードされる。
本発明の好ましいノミHMTおよびHNCタンパク質は、有効な様式で動物に投与される場合にノミ外寄生からその動物を保護し得る、インヒビターを開発するために使用され得る。本発明に従って、本発明のインヒビターが動物をノミ外寄生から保護する能力とは、そのタンパク質が、例えば、ノミによって引き起こされる外寄生を処置、軽減および/または予防する能力をいう。特に、句「動物をノミ外寄生から保護する」とは、動物およびその周囲でのノミの集団の成長の可能性を低下させること(すなわち、ノミの負荷量を低下させること)をいう。好ましくは、ノミの集団の大きさは、最適には、その動物がノミによってもはや悩まされない程度まで、減少される。宿主動物とは、本明細書中において使用される場合、ノミがその動物に付着し、そしてその動物の皮膚を通して栄養摂取することによって、栄養摂取し得る動物をいう。ノミおよび他の外部寄生生物は、長期間にわたって宿主動物上で生存し得るか、または栄養摂取のために動物に一時的に付着し得る。任意の所定の時点で、ノミ集団の特定の割合が、宿主動物上に存在し得、一方で残りは、その動物の環境内に存在し得る。このような環境としては、成体ノミのみでなく、ノミの卵および/またはノミの幼虫を含み得る。この環境は、この環境中のノミが宿主動物に飛び上がり得、そして宿主動物から飛び降り得るような任意の大きさであり得る。例えば、動物の環境は、ノミが動物に外寄生し得る植物(例えば、穀物)を含み得る。従って、動物自体におけるノミの負荷量を低下させることのみでなく、その動物の環境におけるノミの負荷量を低下させることもまた、望ましい。
標的とするために適切なノミとしては、本発明のインヒビターを投与された動物において本質的に疾患を引き起こし得ない、任意のノミが挙げられる。従って、標的とするノミとしては、ノミHMTまたはHNCタンパク質機能を阻害する阻害性化合物によって標的化され得、それによって、寄生生物が動物において疾患を引き起こす能力を減少させるタンパク質を産生する任意のノミが挙げられる。標的とするために好ましいノミとしては、以下の属のノミが挙げられる:Ctenocephalides、Cyopsyllus、Diamanus(Oropsylla)、Echidnophaga、Nosopsyllus、Pulex、Tunga、およびXenopsyllaであり、以下の種:Ctenocephalides canis、Ctenocephalides felis、Diamanus montanus、Echidnophaga gallinacea、Nosopsyllus faciatus、Pulex irritans、Pulex simulans、Tunga penetransおよびXenopsylla cheopisのものがより好ましく、C.felisが好ましい。このようなノミは、本発明のタンパク質または核酸分子の単離のためにもまた好ましい。
本発明のノミHMTおよび/またはHNCタンパク質の1つの実施形態は、1つ以上の融合セグメントに結合したノミHMTおよび/またはHNCタンパク質含有ドメインを含む、融合タンパク質である。本発明において使用するために適切な融合セグメントとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:タンパク質の安定性を増強し得るセグメント、ノミHMTおよび/またはHNCタンパク質に対する免疫応答を増強するための免疫増強物質として作用し得るセグメント;ならびに/あるいはノミHMT/HNCタンパク質の精製(例えば、アフィニティークロマトグラフィーによる)を補助し得るセグメント。適切な融合セグメントは、所望の機能(例えば、増加した安定性を付与する、タンパク質に増加した免疫原性を付与する、および/またはタンパク質の精製を簡単にする)を有する任意の大きさのドメインであり得る。融合セグメントは、タンパク質のノミHMT含有ドメインおよび/またはノミHNC含有ドメインの、アミノ末端および/またはカルボキシル末端に結合し得、そしてノミHMTおよび/またはHNCタンパク質の直接的な回収を可能にするために、切断に対して感受性であり得る。融合タンパク質は、好ましくは、HMT含有ドメインおよび/またはHNC含有ドメインのカルボキシル末端および/またはアミノ末端のいずれかに結合した融合セグメントを含むタンパク質をコードする、融合核酸分子で形質転換された組換え細胞を培養することによって産生される。好ましい融合セグメントは、金属結合ドメイン(例えば、ポリヒスチジンセグメント);免疫グロブリン結合ドメイン(例えば、プロテインA;プロテインG;T細胞;B細胞;Fcレセプターまたは相補的タンパク質抗体結合ドメイン);糖結合ドメイン(例えば、マルトース結合ドメイン);および/または「タグ」ドメイン(例えば、β−ガラクトシダーゼの少なくとも一部、strepタグペプチド、T7タグペプチド、FlagTMペプチド、またはそのドメインに結合する化合物を使用して精製され得る他のドメイン(例えば、モノクローナル抗体))を含む。より好ましい融合セグメントは、金属結合ドメイン(例えば、ポリヒスチジンセグメント);マルトース結合ドメイン;strepタグペプチド(例えば、Biometra,Tampa,FLから入手可能なもの);およびS10ペプチドを含む。
本発明はまた、本発明のノミHMTおよび/またはHNCタンパク質のミメトープ(mimetope)を包含する。本明細書中において使用される場合、本発明のノミHMTおよび/またはHNCタンパク質のミメトープとは、このようなHMTおよび/またはHNCタンパク質の活性を模倣し得る(しばしば、ミメトープは、特定のHMTおよび/またはHNCタンパク質を模倣する構造を有するので)任意の化合物をいう。ミメトープは、以下であり得るが、これらに限定されない:全てDの逆ペプチド(retro peptide)のような、分解に対する感受性を低下させるように改変されたペプチド;抗イディオタイプ抗体および/もしくは触媒抗体、またはそのフラグメント;単離されたタンパク質の非タンパク質性免疫原性部分(例えば、炭水化物構造);ならびに合成または天然の有機分子(核酸が挙げられる)。このようなミメトープは、本発明のタンパク質のコンピュータで作成された構造を使用して、設計され得る。ミメトープはまた、分子(例えば、オリゴヌクレオチド、ペプチドまたは他の有機分子)の無作為なサンプルを作製し、そしてこのようなサンプルを、対応する結合パートナーを使用するアフィニティークロマトグラフィー技術によって、スクリーニングすることによって、得られ得る。
本発明の別の実施形態は、ノミHMTおよび/またはHNC核酸分子を含む単離された核酸分子(すなわち、HMT cDNAライブラリーから、HNC cDNAライブラリーから、またはこれらの両方のライブラリーから単離され得る核酸分子)である。本明細書中において使用される場合、HMTおよびHNC核酸分子は、HMTおよび/またはHNC核酸分子と同じ意味を有する。このような核酸分子の同定特徴は、現在までに記載されている。本発明の核酸分子は、単離された天然のノミHMTおよび/またはHNC遺伝子またはそのホモログを含み得、これらのうちの後者は、以下にさらに詳細に記載される。本発明の核酸分子は、1つ上の調節領域、全長もしくは部分のコード領域、またはこれらの組み合わせを含み得る。本発明の核酸分子の最小の大きさは、別の核酸分子の相補配列との安定なハイブリッドの形成(すなわち、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でのハイブリダイゼーション)を可能にするために十分な大きさである。従って、本発明のHMTおよび/またはHNC核酸分子の最小の大きさは、12〜18ヌクレオチド長である。本発明の核酸分子が単離される、適切な好ましいノミは、本明細書中に開示される。特に好ましいHMTおよび/またはHNC核酸分子としては、C.felis HMTおよび/またはHNC核酸分子である。
本発明に従って、単離された核酸分子は、その天然の環境から除去された(すなわち、ヒトの操作に供された)核酸分子であり、そしてDNA、RNA、またはDNAもしくはRNAのいずれかの誘導体が挙げられ得る。従って、「単離された」とは、核酸分子が精製された程度を反映しない。本発明の単離されたノミHMTおよび/またはHNC核酸分子、あるいはそのホモログは、天然の供給源から単離され得るか、あるいは組換えDNA技術(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅またはクローニング)または化学合成を使用して産生され得る。単離されたノミHMTおよび/またはHNC核酸分子、ならびにそのホモログとしては、例えば、天然の対立遺伝子改変体、ならびに改変が本発明のHMTおよび/またはHNCタンパク質をコードする核酸分子の能力を実質的に妨害しないような様式で、ヌクレオチドの挿入、欠失、置換、および/または反転によって改変された核酸分子が挙げられ得る。
ノミHMTおよび/またはHNC核酸分子のホモログは、当業者に公知の多数の方法(例えば、Sambrookら、同書(その全体が本明細書中に参考として援用される)を参照のこと)を使用して産生され得る。例えば、核酸分子は、種々の技術(古典的な変異誘発および組換えDNA技術、例えば、部位特異的変異誘発、化学的処理、制限酵素切断、核酸フラグメントの連結、PCR増幅、オリゴヌクレオチド混合物の合成、および混合物群を連結して核酸分子の混合物を「構築」すること、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない)を使用して、改変され得る。核酸分子のホモログは、ノミHMTおよび/またはHNC核酸分子とハイブリダイゼーションさせることによってか、あるいは核酸分子によってコードされるタンパク質の機能(例えば、ノミHMTまたはHNCタンパク質の少なくとも1つのエピトープに対して免疫応答を引き起こす能力、あるいはHMTまたはHNC活性をもたらす能力)をスクリーニングすることによって、選択され得る。
本発明の単離された核酸分子は、本発明の少なくとも1つのノミHMTまたはHNCタンパク質をコードする核酸配列を含み得、このようなタンパク質の例は、本明細書中に開示される。句「核酸分子」とは、主として、物理的な核酸分子をいい、そして句「核酸配列」とは、主として、核酸分子におけるヌクレオチドの配列をいうが、これら2つの句は、特にノミHMTまたはHNCタンパク質をコードし得る核酸分子(または核酸配列)に関して、交換可能に使用され得る。
本発明の好ましい核酸分子は、動物に投与される場合、ノミの外寄生からその動物を保護し得る。以下にさらに詳細に開示されるように、このような核酸分子は、アンチセンスRNA、三重ヘリックス形成が可能な分子、リボザイム、または他の核酸ベースの薬物化合物であり得るか、またはこれらをコードし得る。さらなる実施形態において、本発明の核酸分子は、保護タンパク質(例えば、本発明のHMTまたはHNCタンパク質)をコードし得、この核酸分子は、例えば、直接注入(すなわち、遺伝子ワクチン)によって、またはビヒクル中(例えば、組換えウイルスワクチンもしくは組換え細胞ワクチン)で、この動物に送達される。
本発明の1つの実施形態において、好ましいノミHMTおよび/またはHNC核酸分子は、好ましくは30%以下の塩基対ミスマッチ、好ましくは25%以下の塩基対ミスマッチ、好ましくは20%以下の塩基対ミスマッチ、好ましくは15%以下の塩基対ミスマッチ、好ましくは10%以下の塩基対ミスマッチ、そして好ましくは5%以下の塩基対ミスマッチを可能にする条件下で、表Iおよび/もしくは表IIの核酸分子、ならびに/または表Iおよび/もしくは表IIの核酸分子に相補的な核酸分子とハイブリダイズする、単離された核酸分子を含む。
本発明の別の実施形態は、HMTおよび/またはHNC核酸分子が、1×SSCを含有する溶液中で、ヘリックス不安定化化合物の非存在下で、47.5℃の温度で、表Iまたは表IIの単離された核酸分子、および/あるいは表Iまたは表IIの核酸分子に相補的な核酸分子にハイブリダイズする、HMTおよび/またはHNC核酸分子を包含する。本発明のさらなる好ましい核酸分子は、単離された核酸分子のオリゴヌクレオチドを含む、ここで、この核酸分子は、1×SSCを含有する溶液中で、ヘリックス不安定化化合物の非存在下で、47.5℃の温度で、表Iまたは表IIの単離された核酸分子、および/あるいは表Iまたは表IIの核酸分子に相補的な核酸分子にハイブリダイズし、ここで、このオリゴヌクレオチドは、少なくとも18のヌクレオチドを含む。
本発明のさらなる好ましいノミHMTおよび/またはHNC核酸分子はとしては、表Iまたは表IIの核酸配列、ならびに/あるいは表Iまたは表IIの核酸配列と相補的な核酸配列に対して、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、そして好ましくは少なくとも95%同一な核酸配列を含む、核酸配列が挙げられる。また好ましいものは、このような核酸分子のいずれかのオリゴヌクレオチドである。同一性の百分率は、デフォルトパラメータを使用して、SeqLab配列分析ソフトウェアを使用して、決定され得る。
本発明の別の好ましい核酸分子は、表Iまたは表IIの核酸配列の少なくとも一部、ならびにこれらの核酸配列を有する核酸分子の対立遺伝子改変体およびこれらの核酸配列を有する核酸分子のホモログを含む;好ましくは、このようなホモログは、表Iおよび/または表IIの核酸配列によってコードされるタンパク質に対して免疫応答を引き起こす、少なくとも1つのエピトープをコードする核酸分子をコードするか、またはこの核酸分子に相補的である。このような核酸分子としては、配列番号に含まれるものに加えて、全長遺伝子、全長コード領域、融合タンパク質をコードする核酸分子、または多価保護化合物をコードする核酸分子のようなヌクレオチドが挙げられ得るが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、本発明のHMTおよび/またはHNC核酸分子は、表Iおよび/または表IIの配列を有する核酸分子によってコードされるタンパク質に対して、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%、そして好ましくは少なくとも100%同一のタンパク質をコードする。
1つの実施形態において、本発明のHMTおよび/またはHNC核酸分子は、表Iおよび/または表IIの配列を有する核酸分子によってコードされるタンパク質に対して、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%、そして好ましくは少なくとも100%同一のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする。本発明はまた、表Iおよび/または表IIの配列を有する核酸分子によってコードされるタンパク質の少なくとも一部を有するタンパク質をコードするHMTおよび/またはHNC核酸分子、ならびにこれらの配列を有するタンパク質をコードする核酸分子の対立遺伝子改変体を含み、核酸分子が発現される細胞のコドン利用特性に適合するように改変された核酸分子が挙げられる。
別の実施形態において、本発明の好ましいノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子は、少なくとも15ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも18ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも20ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも25ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも30ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも40ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも50ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも100ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも150ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも350ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも450ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも550ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも650ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも750ヌクレオチド長、好ましくは少なくとも1000ヌクレオチド長、そして好ましくは少なくとも1100ヌクレオチド長を含む核酸分子を含む。
別の実施形態において、好ましいノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子は、少なくとも5アミノ酸長、好ましくは少なくとも6アミノ酸長、好ましくは少なくとも10アミノ酸長、好ましくは少なくとも15アミノ酸長、好ましくは少なくとも20アミノ酸長、好ましくは少なくとも25アミノ酸長、好ましくは少なくとも30アミノ酸長、好ましくは少なくとも40アミノ酸長、好ましくは少なくとも50アミノ酸長、好ましくは少なくとも100アミノ酸長、好ましくは少なくとも150アミノ酸長、好ましくは少なくとも200アミノ酸長、好ましくは少なくとも300アミノ酸長、そして好ましくは少なくとも350アミノ酸長を含むタンパク質をコードする。
別の実施形態において、本発明の好ましいノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子は、明らかに全長のHMTコード領域および/またはHNCコード領域を含む。すなわち、好ましい核酸分子は、明らかに全長のHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質、あるいはその翻訳後修飾タンパク質をコードする。1実施形態において、本発明の好ましいHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子は、成熟タンパク質をコードする。
本発明の特定のノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子の核酸配列を知ることは、当業者が例えば以下を行うことを可能にする:(a)これらの核酸分子のコピーを作製すること、(b)このような核酸分子(例えば、全長遺伝子、全長コード領域、調節制御配列、短縮コード領域を含む核酸分子)の少なくとも一部を含む核酸分子を得ること、ならびに(c)他のノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子を得ること。このような核酸分子は、本発明の抗体を用いて適切な発現ライブラリーをスクリーニングすること;適切なライブラリーをスクリーニングするための、本発明のオリゴヌクレオチドプローブを使用する従来のクローニング技術;および本発明のオリゴヌクレオチドプライマーを使用する、適切なライブラリーまたはDNAのPCR増幅、を包含する種々の方法で獲得され得る。核酸分子がスクリーニングまたは増幅される好ましいライブラリーとしては、ノミ1齢幼虫、3齢幼虫、歩き回る(wandering)幼虫、前蛹幼虫、蛹、および全成虫のノミcDNAライブラリーならびにゲノムDNAライブラリーが挙げられる。同様に、核酸分子がスクリーニングまたは増幅される好ましいDNA供給源としては、ノミ前蛹cDNA、成虫cDNAおよびゲノムDNAが挙げられる。遺伝子をクローニングおよび増幅するための技術は、例えば、Sambrookら、同書において開示される。
本発明はまた、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、本発明の核酸分子(例えば、C.felis HMT核酸分子および/またはHNC核酸分子あるいは他のノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子を含む)の他の(好ましくはより長い)相補的領域とハイブリダイズし得るオリゴヌクレオチドである核酸分子を含む。本発明のオリゴヌクレオチドは、RNA、DNAまたはそのいずれかの誘導体であり得る。このようなオリゴヌクレオチドの最少サイズは、オリゴヌクレオチドと本発明の核酸分子上の相補的配列との間の安定なハイブリッドの形成に必要なサイズである。本発明の好ましいオリゴヌクレオチドは、好ましくは100〜200ヌクレオチドの最大サイズを有する。本発明は、例えば、核酸分子を同定するためのプローブ、核酸分子を生成するためのプライマー、またはノミHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の生成もしくは活性を阻害するための治療試薬(例えば、アンチセンスベースの試薬、三重鎖形成ベースの試薬、リボザイムベースの試薬、および/またはRNA薬物ベースの試薬)として使用され得るオリゴヌクレオチドを含む。本発明はまた、1つ以上のこのような技術を使用する、疾患から動物を保護するためのこのようなオリゴヌクレオチドの使用を含む。適切なオリゴヌクレオチド含有治療組成物は、当業者に公知の技術を使用して動物に投与され得る。
本発明の1実施形態は、宿主細胞へと核酸分子を送達し得る任意のベクター中に挿入された、本発明の少なくとも1つの単離された核酸分子を含む、組換えベクターを含む。このようなベクターは、異種核酸配列を含み、この異種核酸配列は、本発明の核酸分子に隣接して天然に見いだされることのない核酸分子であり、そして好ましくは、この核酸分子が由来する種以外の種に由来する。このベクターは、RNAまたはDNAのいずれか、原核生物または真核生物のいずれかであり得、そして代表的には、ウイルスまたはプラスミドである。組換えベクターは、本発明のノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子のクローニング、配列決定、および/または他の操作において有用であり得る。
本明細書中で組換え分子と称される1つの型の組換えベクターは、発現ベクターに作動可能に連結された本発明の核酸分子を含む。句、作動可能に連結される、とは、核酸分子が、宿主細胞中に形質転換された場合に発現され得るような様式で、発現ベクター中にこの分子を挿入することをいう。本明細書中で使用する場合、発現ベクターは、宿主細胞を形質転換し得、そして特定の核酸分子の発現をもたらし得る、DNAベクターまたはRNAベクターである。好ましくは、発現ベクターはまた、宿主細胞内で複製可能である。発現ベクターは、原核生物または真核生物のいずれかであり得、そして代表的にはウイルスまたはプラスミドである。本発明の発現ベクターは、本発明の組換え細胞(細菌細胞、真菌細胞、寄生生物細胞、昆虫細胞、他の動物細胞および植物細胞を含む)中で機能する(すなわち、遺伝子発現を指向する)、任意のベクターを含む。本発明の好ましい発現ベクターは、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞および哺乳動物細胞、そして好ましくは本明細書中に開示される細胞型において遺伝子発現を指向し得る。
特に、本発明の発現ベクターは、調節配列(例えば、転写制御配列、翻訳制御配列、複製起点、および組換え細胞に適合性であり、かつ本発明の核酸分子の発現を制御する他の調節配列)を含む。特に、本発明の組換え分子は、転写制御配列を含む。転写制御配列は、転写の開始、伸長および終結を制御する配列である。特に重要な転写制御配列は、転写開始を制御する配列(例えば、プロモーター配列、エンハンサー配列、オペレーター配列およびリプレッサー配列)である。適切な転写制御配列としては、本発明の組換え細胞の少なくとも1つにおいて機能し得る任意の転写制御配列が挙げられる。種々のこのような転写制御配列は、当業者に公知である。好ましい転写制御配列としては、細菌細胞、酵母細胞、または昆虫細胞および哺乳動物細胞において機能する配列が挙げられ、以下があるが、これらに限定されない:tac、lac、trp、trc、oxy−pro、omp/lpp、rrnB、バクテリオファージλ(例えば、λpおよびλp、ならびにこのようなプロモーターを含む融合物)、バクテリオファージT7、T7lac、バクテリオファージT3、バクテリオファージSP6、バクテリオファージSP01、メタロチオネイン、α接合因子、Pichiaアルコールオキシダーゼ、アルファウイルスサブゲノムプロモーター、抗生物質耐性遺伝子、バキュロウイルス、Heliothis zea昆虫ウイルス、ワクシニアウイルス、ヘルペスウイルス、アライグマポックスウイルス、他のポックスウイルス、アデノウイルス、サイトメガロウイルス(例えば、最初期プロモーター)、シミアンウイルス40、レトロウイルス、アクチン、レトロウイルス長末端反復、ラウス肉腫ウイルス、ヒートショック、ホスフェート転写制御配列およびニトレート転写制御配列、ならびに原核生物細胞または真核生物細胞において遺伝子発現を制御し得る他の配列。さらなる適切な転写制御配列としては、組織特異的プロモーターおよびエンハンサー、ならびにリンホカイン誘導性プロモーター(例えば、インターフェロンまたはインターロイキンによって誘導可能なプロモーター)が挙げられる。本発明の転写調節配列はまた、ノミ(例えば、C.felis)転写調節配列と天然に関連する、天然に存在する転写制御配列を含み得る。
本発明の組換えベクターに含めるのに適切かつ好ましい核酸分子は、本明細書中に開示されるような核酸分子である。組換えベクター、および特に組換え分子に含めるのに好ましい核酸分子としては、表Iおよび/または表IIの配列を有する核酸分子が挙げられる。
本発明の組換え分子はまた、(a)分泌シグナル(すなわち、シグナルセグメント核酸配列)を含んで、本発明の発現されたノミタンパク質が、このタンパク質を産生する細胞から分泌されることを可能にし、そして/または(b)融合タンパク質としての本発明の核酸分子の発現を導く融合配列を含む。適切なシグナルセグメントの例としては、本発明のタンパク質の分泌を指向し得る任意のシグナルセグメントが挙げられる。好ましいシグナルセグメントとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:組織プラスミノゲン活性化因子(t−PA)、インターフェロン、インターロイキン、成長ホルモン、組織適合性およびウイルスエンベロープ糖タンパク質シグナルセグメント。融合セグメント核酸によってコードされる適切な融合セグメントは、本明細書中に開示される。さらに、本発明の核酸分子は、コードされたタンパク質をプロテオソームに指向させる融合セグメント(例えば、ユビキチン融合セグメント)に連結され得る。真核生物組換え分子はまた、本発明の核酸分子の核酸配列を取り囲むか、そして/または本発明の核酸分子の核酸配列内の、介在配列および/または非翻訳配列を含み得る。
本発明の別の実施形態は、1つ以上の本発明の組換え分子で形質転換された宿主細胞を含む組換え細胞を含む。細胞への核酸分子の形質転換は、核酸分子が細胞中に挿入され得る任意の方法によって達成され得る。形質転換技術としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:トランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、リポフェクション、吸着およびプロトプラスト融合。組換え細胞は、単細胞のままであり得るか、あるいは組織、器官または多細胞組織へと増殖し得る。細胞株とは、トランスジェニック動物ではない本発明の任意の組換え細胞をいうことが、留意されるべきである。本発明の形質転換した核酸分子は、染色体外に残り得るか、またはこの核酸分子が発現される能力を保持するような様式で、形質転換された(すなわち、組換えられた)細胞の染色体内の1つ以上の部位に組み込まれ得る。細胞を形質転換するために好ましい核酸分子としては、本明細書中に開示されるC.felis HMT核酸分子およびHNC核酸分子が挙げられる。細胞を形質転換するために好ましい核酸分子としては、表Iおよび/または表IIの配列を有する核酸分子が挙げられる。
形質転換するのに適切な宿主細胞としては、本発明の核酸分子で形質転換され得る任意の細胞が挙げられる。宿主細胞は、形質転換されていない細胞、あるいは少なくとも1つの核酸分子(例えば、本発明の1つ以上のタンパク質および/または多価ワクチンの生成において有用な他のタンパク質をコードする核酸分子)ですでに形質転換された細胞のいずれかであり得る。本発明の宿主細胞は、本発明のノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を内因的に(すなわち、天然に)生成し得るか、あるいは本発明の少なくとも1つの核酸分子で形質転換された後に、このようなタンパク質を生成し得るかのいずれかであり得る。本発明の宿主細胞は、本発明の少なくとも1つのタンパク質を生成し得る任意の細胞であり得、そして細菌細胞、真菌(酵母を含む)細胞、寄生生物(蠕虫、原生生物および外寄生生物を含む)細胞、他の昆虫細胞、他の動物細胞および他の植物細胞が挙げられる。好ましい宿主細胞としては、細菌細胞、ミコバクテリア細胞、酵母細胞、昆虫細胞および哺乳動物細胞が挙げられる。より好ましい宿主細胞としては、Salmonella、Escherichia、Bacillus、Caulobacter、Listeria、Saccharomyces、Pichia、Spodoptera、Mycobacteria、Trichoplusia、BHK(ベビーハムスター腎臓)細胞、MDCK細胞(Madin−Darbyイヌ腎臓細胞株)、CRFK細胞(Crandellネコ腎臓細胞株)、CV−1細胞(例えば、アライグマポックスウイルスを培養するために使用される、アフリカモンキー腎臓細胞株)、COS(例えば、COS−7)細胞およびVero細胞が挙げられる。特に好ましい宿主細胞は、Escherichia coli(E.coli K−12誘導体を含む);Salmonella typhi;Salmonella typhimurium(UK−1χ3987およびSR−11χ4072のような弱毒化株を含む);Caulobacter;Pichia;Spodoptera frugiperda;Trichoplusia ni;BHK細胞;MDCK細胞;CRFK細胞;CV−1細胞;COS細胞;Vero細胞;および非腫瘍原性マウス筋芽細胞G8細胞(例えば、ATCC CRL 1246)である。さらなる適切な哺乳動物細胞宿主としては、他の腎臓細胞株、他の繊維芽細胞細胞株(例えば、ヒト、マウスまたはニワトリの胚繊維芽細胞株)、骨髄腫細胞株、チャイニーズハムスター卵巣細胞、マウスNIH/3T3細胞、LMTK31細胞および/またはHeLa細胞が挙げられる。1実施形態において、これらのタンパク質は、免疫グロブリンプロモーターを使用して、骨髄腫細胞株において異種タンパク質として発現され得る。
組換え細胞は、好ましくは、1つ以上の組換え分子で宿主細胞を形質転換することによって生成され、その各々が、1つ以上の転写制御配列を含む発現ベクターに作動可能に連結された本発明の1つ以上の核酸分子を含み、これらの例は、本明細書中に開示される。句、作動可能に連結される、は、核酸分子が宿主細胞へと形質転換される場合に発現されるのを可能にするような様式で、発現ベクター中にこの分子が挿入されることをいう。
本発明の組換え細胞は、本発明の任意の核酸分子の少なくとも1つで形質転換された任意の細胞を含む。細胞に移入される、適切かつ好ましい核酸分子ならびに適切かつ好ましい組換え分子は、本明細書中に開示される。
本発明の組換え細胞はまた、本明細書中に開示されるような、本発明の1つ以上のタンパク質をコードするノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子を含む1つ以上の組換え分子、ならびに(例えば、多価ワクチンを生成するための)1つ以上の他の保護的化合物をコードする他の核酸分子で、同時形質転換され得る。
組換えDNA技術は、例えば、宿主細胞内の形質転換した核酸分子のコピー数、これらの核酸分子が転写される効率、得られた転写物が翻訳される効率、および翻訳後修飾の効率を操作することによって、形質転換した核酸分子の発現を改善するために使用され得る。本発明の核酸分子の発現を増大させるために有用な組換え技術としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:核酸分子を、高コピー数プラスミドに作動可能に連結させること、1つ以上の宿主細胞染色体への、核酸分子の組み込み、プラスミドへのベクター安定性配列の付加、転写制御配列(例えば、プロモーター、オペレーター、エンハンサー)の置換または改変、翻訳制御配列(例えば、リボソーム結合部位、シャイン−ダルガルノ配列)の置換または改変、宿主細胞のコドン用法に対応するような、本発明の核酸分子の改変、転写物を不安定化させる配列の欠失、ならびに発酵の間に、組換え酵素生成から組換え細胞の増殖を時間的に分離する制御シグナルの使用。本発明の発現された組換えタンパク質の活性は、このようなタンパク質をコードする核酸分子を、フラグメント化、改変または誘導体化することによって、改善され得る。
本発明の単離されたノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質は、天然のタンパク質の生成および回収、組換えタンパク質の生成および回収、ならびにタンパク質の化学合成を含む種々の方法で生成され得る。1実施形態において、本発明の単離されたタンパク質は、タンパク質を効率的に生成する条件下で、このタンパク質を発現し得る細胞を培養し、そしてこのタンパク質を回収することによって生成される。培養に好ましい細胞は、本発明の組換え細胞である。効率的な培養条件としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:タンパク質生成を可能にする、効率的な培地、バイオリアクタ、温度、pHおよび酸素の条件。効率的な培地とは、本発明のノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を生成するために細胞が培養される任意の培地をいう。このような培地は、代表的に、同化可能な炭素、窒素およびリン供給源、ならびに適切な塩、鉱物、金属および他の栄養素(例えば、ビタミン)を含む水性培地を含む。本発明の細胞は、従来の発酵バイオリアクタ、振とうフラスコ、試験管、マイクロタイターディッシュおよびペトリ皿において培養され得る。培養は、組換え細胞に適切な温度、pHおよび酸素含量で実施され得る。このような培養条件は、当業者の技術範囲内である。適切な条件の例は、実施例の節に含まれる。
生成のために使用されるベクターおよび宿主系に依存して、得られた本発明のタンパク質は、組換え細胞内で維持され得るか;発酵培地中に分泌され得るか;2つの細胞膜の間の空間(例えば、E.coliの細胞周辺腔)に分泌され得るか;または細胞もしくはウイルスの膜の外部表面上に保持され得る。
句「タンパク質を回収する」、ならびに類似の句は、タンパク質を含む全発酵培地を収集することをいい、分離または精製のさらなる工程を含意する必要はない。本発明のタンパク質は、種々の標準的なタンパク質精製技術(例えば、限定ではなく、アフィニティクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、濾過、電気泳動、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、コンカナバリンAクロマトグラフィー、等電点電気泳動および差示的可溶化)を使用して精製され得る。本発明のタンパク質は、好ましくは、「実質的に純粋な」形態で回収される。本明細書中で使用する場合、「実質的に純粋」とは、治療組成物または診断剤としてのこのタンパク質の有効な使用を可能にする純度をいう。例えば、動物用の治療組成物は、実質的な毒性を示すべきではなく、そして好ましくは、処置された動物において抗体の産生を刺激することができるべきである。
本発明はまた、本発明のノミHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質またはそのミメトープ(mimetope)に選択的に結合する、単離された(すなわち、その天然の環境から回収された)抗体(例えば、抗C.felis HMT抗体または抗C.felis HNC抗体)を包含する。本明細書中で使用する場合、用語、HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質「に選択的に結合する」とは、本発明の抗体が、本発明の特定のタンパク質およびそのミメトープに優先的に結合する能力をいう。結合は、以下を含む当該分野で標準的な種々の方法を使用して、測定され得る:酵素イムノアッセイ(例えば、ELISA)、イムノブロットアッセイなど;例えば、Sambrookら、同書およびHarlowら、1988、Antibodies,a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Labs Pressを参照のこと;Harlowら、同書は、その全体が本明細書中で参考として援用される。本発明の抗HMT抗体または抗HNC抗体は、好ましくは、そのタンパク質の機能を阻害するような方法で、それぞれ、ノミHMTタンパク質またはHNCタンパク質に選択的に結合する。
本発明の単離された抗体としては、血清中の抗体、または種々の程度に生成された抗体が挙げられ得る。本発明の抗体は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体であり得、抗体フラグメントおよび遺伝子操作された抗体(単鎖抗体または1つ以上のエピトープに結合し得るキメラ抗体が挙げられる)のような機能的等価物であり得る。
本発明の抗体を生成するための好ましい方法は、有効量の本発明のタンパク質、ペプチド、そのミメトープ(mimetope)を動物に投与して、抗体を生成する工程、および(b)その抗体を回収する工程を包含する。別の方法において、本発明の抗体は、本発明のHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を生成するためにこれまで開示されたような技術を使用して、組換え生成される。所定のタンパク質またはミメトープに対して惹起された抗体は、有利であり得る。なぜなら、このような抗体は、他の物質に対する抗体で実質的に汚染されず、他の場合には、診断アッセイにおける妨害も、治療的組成物において使用される場合に副作用も引き起こさないからである。
本発明の抗体は、本発明の範囲内である種々の潜在的な用途を有する。例えば、このような抗体は、(a)このような抗体による処置に感受性の強いノミ類から動物を防御するために、動物を受動的に免疫するための治療的組成物として、および/または(b)発現ライブラリーをスクリーニングするためのおよび/または本発明の所望のタンパク質を、タンパク質と他の夾雑物の混合物から回収するためのツールとして、使用され得る。さらに、本発明の抗体は、ノミ類を直接死滅するために、このようなノミ類に対する細胞毒性薬剤を標的化するために使用され得る。標的化は、当業者に公知の技術を使用して、このような抗体を細胞毒性薬剤に結合体化する(すなわち、安定に結合する)ことによって、達成され得る。適切な細胞毒性薬剤は、当業者に公知である。
本発明の1つの実施形態は、ノミ類外寄生を受けやすい動物に投与される場合に、ノミ類外寄生からその動物を防御し得る治療的組成物である。本発明の治療的組成物は、以下の防御性分子のうちの少なくとも1つを含む:単離されたノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質;単離されたノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質のミメトープ;単離されたノミ類HMT核酸分子および/もしくはHNC核酸分子;ならびに/またはHMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害する上記単離されたノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質に由来する化合物。本発明の治療的組成物は、賦形剤、キャリア、および/またはアジュバントの群から選択される成分をさらに含み得る;これらの成分は、本明細書中でさらに記載される。本明細書中で使用される場合、防御性分子または防御性化合物とは、有効な様式で動物に投与される場合、ノミ類外寄生を処置、緩和、および/または予防し得る化合物をいう。標的となる好ましいノミ類は、以前に開示される。防御性分子の1つの例は、ワクチン(例えば、裸の核酸ワクチン、組換えウイルスワクチン、組換え細胞ワクチン、および組換えタンパク質ワクチンが挙げられるが、これらに限定されない)である。防御性分子の別の例は、HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を阻害する化合物(例えば、ノミ類HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質に選択的に結合する単離された抗体、ノミ類HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の基質アナログ、アンチセンスベースの化合物、三重らせん形成ベースの化合物、リボザイムベースの化合物、および/またはRNA薬物ベースの化合物)、あるいはHMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害する他の無機分子もしくは有機分子である。ノミ類HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性の阻害は、化合物が、ノミ類HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の活性を低減させる能力をいい得る。ノミ類HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性の阻害はまた、化合物が、ノミ類におけるノミ類HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の量を低下させる能力をいい得る。
本発明の別の実施形態は、ノミ類外寄生を受けやすい動物におけるノミ類外寄生を低減するための方法を包含する。このような方法は、以下からなる群より選択される防御性化合物を含む治療的分子を動物に投与する工程を包含する:(a)単離されたノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質;(b)単離されたノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質のミメトープ;(c)単離されたノミ類HMT核酸分子および/もしくはHNC核酸分子;ならびに(d)HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害する、単離されたノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質に由来する化合物。
本発明の治療的組成物は、ノミ類外寄生を受けやすい任意の動物(好ましくは、哺乳動物、および好ましくは、イヌ、ネコ、ヒト、フェレット、ウマ、ウシ、ヒツジ、および他の愛玩動物、家畜(economic food animal)、作業用動物および/または動物園の動物)に投与され得る。ノミ類外寄生に対して防御される好ましい動物としては、イヌ、ネコ、ヒト、およびフェレットが挙げられ、イヌおよびネコが特に好ましい。
本明細書中で使用される場合、用語、〜由来の、または用語、〜から由来する、とは、本発明のノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質、またはノミ類HMT核酸分子および/もしくはHNC核酸分子から得られるか、またはこれらを使用して得られた、ペプチド、抗体、ミメトープ、核酸分子、または他の化合物をいう。本発明のHMT分子および/もしくはHNC分子から誘導体を得る方法は、当該分野で公知であり、よって、活性部位(すなわち、他の分子と相互作用する部位)を決定するためのHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の分子モデリング、ならびにこれらの活性部位を保持および/もしくは模倣する、より小さなフラグメントおよび/もしくはミメトープをこれらの活性部位から推定し、それにより、HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害し;本発明のHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質に対するペプチドもしくは低分子化合物ライブラリーをスクリーニングし;そして本発明のHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質を特異的に結合する抗体を見いだすための、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体をスクリーニングすることが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のHMTタンパク質インヒビターおよび/またはHNCタンパク質インヒビターは、ノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質に結合し、改変し、その他の点ではこれらと相互作用し、それによってHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の活性を阻害するその能力によって同定される。HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性の適切なインヒビターは、以下の種々の方法のうちの少なくとも1つにおいて、HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害する化合物である:(a)HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の部位に結合するか、そうでなければこれらと相互作用するか、そうでなければ改変することによる;(b)HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質に結合し、従って溶液中のHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質のアベイラビリティーを低下させることによる;ならびに(c)HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の他の領域と相互作用して、HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害することによる(例えば、アロステリック相互作用による)。
ノミ類HMTタンパク質インヒビターおよび/もしくはHNCタンパク質インヒビターは、動物を処置するために、本発明の組成物中の化合物として、このような化合物が、処置される宿主動物に対して有害でない限り、直接使用され得る。本発明の好ましいHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質のインヒビターとしては、ノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の基質アナログ、ならびにノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の活性が阻害されるような様式にて、ノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質に(例えば、アロステリック部位に)結合する他の分子が挙げられるが、これらに限定されない。HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の基質アナログとは、HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の活性部位と相互作用し(例えば、結合し、会合し、改変する)化合物をいう。好ましいHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の基質アナログは、HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害する。HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の基質アナログは、任意の無機組成物または有機組成物であり得る。HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の基質アナログは、HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の天然の基質に構造的に類似であり得るが、それらがそのHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の活性部位と相互作用し得る限り、必ずしもその必要はない。HMTおよび/またはHNCタンパク質の基質アナログは、本発明のHMTおよび/もしくはHNCタンパク質のコンピューターにより生成された構造、またはHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の天然の基質のコンピューター構造を使用して、設計され得る。モデルを作製するための好ましい部位は、HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の活性部位のうちの1つ以上を含む。基質アナログはまた、分子(例えば、オリゴヌクレオチド、ペプチド、ペプチド模倣化合物、または他の無機分子もしくは有機分子)のランダムなサンプルを作製し、このようなサンプルを、HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質とそれらの基質との間の相互作用を妨害するそれらの能力についてスクリーニングすることによって、例えば、アフィニティークロマトグラフィー技術によって、得られ得る。好ましいHMTおよび/またはHNCタンパク質の基質アナログは、HMTタンパク質模倣化合物および/もしくはHNCタンパク質模倣化合物(すなわち、本発明のHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の天然の基質に、特に、HMTタンパク質活性部位および/もしくはHNCタンパク質活性部位と相互作用する基質の領域に、構造的におよび/もしくは機能的に類似しているが、HMTタンパク質活性部位および/もしくはHNCタンパク質活性部位と相互作用する際に、HMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を阻害する化合物)である。
本発明はまた、1つ以上の感染因子に対して防御性の少なくとも1つのさらなる化合物と組み合わせた、本発明の少なくとも1つの防御性分子を含む治療的組成物を包含する。
1つの実施形態において、本発明の治療的組成物は、外寄生を予防するために、ノミ類に対してこのような組成物を投与することによって、ノミ類外寄生から動物を防御するために使用され得る。ノミ類および/または動物に対するこのような投与は、経口であり得、または動物の体表面への塗布(例えば、局所的に斑点状に塗布するまたは動物にスプレーする)によって、または環境への適用(例えば、スプレーする)によるものであり得る。このような組成物の例としては、少なくとも1つの本発明の治療的組成物を生成し得るトランスジェニックベクターが挙げられるが、これらに限定されない。別の実施形態において、ノミ類は、本発明の治療的組成物を投与した宿主動物の表面またはその動物の血液中に存在する治療的組成物、またはその産物を摂取し得る。
本発明に従って、宿主動物(すなわち、ノミ類が感染するまたは感染し得る動物)は、組成物自体(例えば、HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質、HMT核酸分子および/もしくはHNC核酸分子、HMTタンパク質インヒビターおよび/もしくはHNCタンパク質インヒビター、HMTタンパク質合成サプレッサおよび/もしくはHNCタンパク質合成サプレッサ(すなわち、ノミ類におけるHMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質の生成または半減期を低下させる化合物)、HMTタンパク質ミメトープおよび/もしくはHNCタンパク質ミメトープ、または抗HMT抗体および/もしくはHNC抗体)あるいはその組成物の投与に応答して動物によって生成される産物(例えば、ノミ類HMTタンパク質および/もしくはHNCタンパク質またはノミ類HMT核酸分子および/もしくはHNC核酸分子の投与に応答して生成される抗体、あるいは不活性インヒビター「プロドラッグ」の活性なHMTタンパク質インヒビターおよび/もしくはHNCタンパク質インヒビターへの変換)が最終的にノミ類に入る様式にて、本発明の治療的組成物を動物に投与することによって処置される。宿主動物は、好ましくは、化合物またはその産物が、動物の体表面に存在するか、または動物の血流に入る様式にて、処置される。次いで、ノミ類は、動物から栄養摂取する場合に、その組成物または産物に曝される。例えば、動物に投与されるノミ類HMTタンパク質インヒビターおよび/もしくはHNCタンパク質インヒビターは、そのインヒビターが、動物の血流(ここで、そのインヒビターは、ノミ類に摂取されることによって取り込まれる)に入る様式にて投与される。
本発明はまた、ノミ類が、本発明の治療的組成物を投与した宿主動物から摂取する場合に、ノミ類によって取り込まれた血液中の本発明の化合物の少なくとも一部またはその産物が、ノミ類によって糞便中に排泄され、続いて、これらは、ノミ類の幼虫によって摂食されるという点で、幼虫のノミ類外寄生を減少させる能力を包含する。特に、ノミ類の幼虫は、大部分は、全てではなくとも、それらの栄養を、ノミ類の糞便から得ることに注意のこと。
本発明に従って、ノミ類におけるHMTタンパク質活性および/もしくはHNCタンパク質活性を減少させることは、処置される動物およびそれらの周辺環境に対するノミ類の負担を減少させるという多くの結果をもたらし得る。このような結果としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:(a)処置された動物から摂食したノミ類の生存性を減少させること、(b)処置した動物から摂食した雌のノミ類の繁殖力を低下させること、(c)処置した動物から摂食した雄のノミ類の生殖能力を低下させること、(d)処置した動物から摂食した雌のノミ類から生まれた卵の生存性を低下させること、(e)処置した動物から摂食したノミ類の血液摂取行動を改変すること(例えば、ノミ類が、1回の摂食あたりより少ない容積を取り込むか、またはより少ない頻度で摂食する)、(f)ノミ類の幼虫の生存性を低下させること(例えば、処置した動物から摂食したノミ類の糞便からの幼虫の摂食に起因して)、(g)ノミ類の幼虫の発生を改変すること(例えば、摂食行動の減少、成長阻害、脱皮を阻害すること(例えば、遅延もしくはブロックすること)および/もしくはそうでなければ、成体への成熟を阻害すること)、ならびに/あるいは(h)ノミ類もしくはノミ類の幼虫が乾燥血液を消化する能力を改変または低下させること。
ノミ類外寄生から動物を防御するために、本発明の治療的組成物は、その組成物が、ノミ類外寄生から動物を防御し得るように有効な様式で、その動物に投与される。本発明の治療的組成物は、外寄生を予防するために、外寄生の前に動物に投与され得(すなわち、予防ワクチンとして)、そして/または外寄生後に動物に投与され得る。例えば、タンパク質、そのミメトープ、およびその抗体は、免疫治療的薬剤として使用され得る。
本発明の治療的組成物は、処置される動物が許容し得る賦形剤中に処方され得る。このような賦形剤の例としては、水、生理食塩水、リンゲル溶液、デキストロース溶液、ハンクス溶液、および他の水性生理学的平衡化塩類溶液が挙げられる。非水性のビヒクル(例えば、不揮発性油、ゴマ油、オレイン酸エチル、またはトリグリセリド)もまた、使用され得る。他の有用な処方物としては、増粘剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストラン)を含有する懸濁液が挙げられる。賦形剤はまた、微量の添加物(例えば、等張性および化学的安定性を増強する物質)を含み得る。緩衝液の例としては、リン酸緩衝液、炭酸水素塩緩衝液およびTris緩衝液が挙げられる一方、保存剤の例としては、チメロサール、またはo−クレゾール、ホルマリンおよびベンジルアルコールが挙げられる。標準的な処方物は、液体注入可能物または注入用の懸濁液もしくは溶液として適切な液体中に取り込まれ得る固体のいずれかであり得る。従って、非液体処方物において、賦形剤としては、デキストロース、ヒト血清アルブミン、保存剤などが挙げられ得、これに対して、滅菌水または滅菌生理食塩水が添加されて、その後投与され得る。
本発明の1つの実施形態において、治療的組成物は、アジュバントを含み得る。アジュバントは、特定の抗原に対する動物の免疫応答を増強し得る薬剤である。適切なアジュバントとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:サイトカイン、ケモカイン、ならびにサイトカインおよびケモカインの生成を誘導する化合物(例えば、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、Flt−3リガンド、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、コロニー刺激因子(CSF)、エリスロポエチン(EPO)、インターロイキン2(IL−2)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン4(IL−4)、インターロイキン5(IL−5)、インターロイキン6(IL−6)、インターロイキン7(IL−7)、インターロイキン8(IL−8)、インターロイキン10(IL−10)、インターロイキン12(IL−12)、インターフェロンγ、インターフェロンγ誘導因子I(IGIF)、トランスホーミング増殖因子β、RANTES(regulated upon activation, normal T cell expressed and presumably secreted)、マクロファージ炎症性タンパク質(例えば、MIP−1αおよびMIP−1β)、ならびにLeishmania伸長開始因子(LEIF));細菌成分(例えば、内毒素、特に、スーパー抗原、体外毒素、および細胞壁成分);アルミニウムベースの塩類;カルシウムベースの塩類;シリカ;ポリヌクレオチド;トキソイド;血清タンパク質、ウイルスコートタンパク質;ブロックコポリマーアジュバント(例えば、Hunter’s TitermaxTM アジュバント(VaxcelTM,Inc.Norcross,GA)、Ribiアジュバント(Ribi ImmunoChem Research,Inc.,Hamilton,MT);ならびにサポニンおよびその誘導体(例えば、Quil A(Superfos Biosector A/S,Denmark)。本発明のタンパク質アジュバントは、本明細書中に記載の方法を使用して、タンパク質自体の形態またはこのようなタンパク質をコードする核酸分子の形態で送達され得る。
本発明の1つの実施形態において、治療的組成物は、キャリアを含み得る。キャリアとしては、処置される動物における治療組成物の半減期を増大する化合物が挙げられる。適切なキャリアとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ポリマー性徐放ビヒクル、生分解性インプラント、リポソーム、細菌、ウイルス、他の細胞、油、エステル、およびグリコール。
本発明の1つの実施形態は、本発明の組成物を動物へゆっくりと放出し得る徐放処方物である。本明細書中で使用される場合、徐放処方物は、徐放ビヒクル中に本発明の組成物を含む。適切な徐放ビヒクルとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:生体適合性ポリマー、他のポリマー性マトリクス、カプセル、マイクロカプセル、微粒子、ボーラス調製物、浸透圧ポンプ、拡散デバイス、リポソーム、リポスフェア(liposphere)、および経皮送達システム。本発明の他の徐放処方物としては、動物に投与する際に、インサイチュで固体またはゲルを形成する液体が挙げられる。好ましい徐放処方物は、生分解性(すなわち、生体分解性(bioerodible))である。
本発明の好ましい徐放処方物は、ノミ類外寄生から動物を防御するために、組成物の治療的用量レベルに達するに十分な、一定速度にて、処置される動物の血液に、本発明の組成物を放出し得る。この治療的組成物は、好ましくは、約1ヶ月〜約12ヶ月の範囲の期間にわたって放出される。本発明の徐放処方物は、好ましくは、少なくとも1ヶ月間、好ましくは、少なくとも3ヶ月間、好ましくは、少なくとも6ヶ月間、好ましくは、少なくとも9ヶ月間、および好ましくは、少なくとも12ヶ月間、処置を実行し得る。
有効な様式にて治療的組成物を投与するための受容可能なプロトコルは、個々の用量サイズ、用量の数、用量投与の頻度、および投与様式を含む。このようなプロトコルの決定は、当業者によって達成され得る。適切な単一用量は、適切な期間にわたって1回以上投与される場合、動物を疾患から防御し得る用量である。例えば、タンパク質、ミメトープまたは抗体、治療的組成物(組換えタンパク質ワクチンを含む)の好ましい単一用量は、動物の体重1kgあたり、約1マイクログラム(1μg)〜約10ミリグラム(mg)の治療的組成物である。ブースターワクチン接種は、最初に投与してから、約2週間後〜数年後の間に投与され得る。ブースター投与は、好ましくは、動物の免疫応答が、その動物を疾患から防御するに不十分となる場合に投与される。好ましい投与スケジュールは、動物の体重1kgあたり、約10μg〜約1mgの治療的組成物が、約2週間〜約12ヶ月の期間にわたって約1回〜約2回投与されるスケジュールである。投与様式としては、皮下経路、皮内経路、静脈内経路、鼻内経路、経口経路、経皮経路、眼内経路、鼻内経路、結膜経路、および筋肉内経路が挙げられ得るが、これらに限定されない。他の治療的化合物の投与方法は、当業者によって決定され得、1日1回以上、1週間に1回以上、1ヶ月に1回以上、または1年に1回以上のレジメンでの治療的組成物の投与を包含し得る;投与経路は、当業者によって決定され得、任意の経路を含み得る。ノミ類に投与する場合、阻害性化合物の好ましい投与経路は、ノミ類が、動物に付着している場合に阻害性化合物に遭遇するように、動物の体表面に投与される局所的処方物、または「スポット−オン」処方物であり;阻害性化合物の別の好ましい投与経路は、動物に摂食された場合に、その動物の血流に入り、次いで、動物から摂食すると同時にノミ類に移行する経口処方物である。
本発明の組換えタンパク質ワクチンは、本発明の組換え産生されたノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を含み、このワクチンは、動物自身をノミの侵入から防御するのに十分な免疫応答を惹起する動物を生じるプロトコルに従って動物に投与される。このようなプロトコルは、当業者によって決定され得る。
1つの実施形態に従って、本発明の核酸分子は、動物における、核酸分子の保護タンパク質または保護RNA(例えば、アンチセンスRNA、リボザイム、三重鎖らせん形態またはRNA薬物)への発現を可能にするような様式で動物に投与され得る。核酸分子は、以下の工程を含むがこれらに限定されない種々の方法において動物に送達され得る:(a)裸の(すなわち、ウイルスコートまたは細胞膜中にパッケージングされない)核酸を遺伝子ワクチンとして(例えば、裸のDNA分子またはRNA分子(例えば、Wolffら、1990、Science247、1465〜1468において教示されるような))投与する工程、あるいは(b)パッケージされた核酸分子を組換えウイルスワクチンまたは組換え細胞ワクチンとして投与する工程(すなわち、核酸分子は、ウイルスビヒクルまたは細胞ビヒクルによって送達される)。
本発明の遺伝子(すなわち、裸の核酸)ワクチンは、本発明の核酸分子を含み、好ましくは複製能のある、そうでなければ、増幅能のある、本発明の組換え分子を、好ましくは含む。本発明の遺伝的ワクチンは、例えば、二シストロン性組換え分子の形態で、本発明の1つ以上の核酸分子を含み得る。好ましい遺伝子ワクチンは、ウイルスゲノム(すなわち、ウイルスベクター)の少なくとも一部を含む。好ましいウイルスベクターとしては、アルファウイルス、ポックスウイルス、アデノウイルス、疱疹ウイルス、ピコルナウイルス、およびレトロウイルスに基づくウイルスが挙げられ、アルファウイルス(例えば、シンドビスウイルスまたはセムリキ森林ウイルス)に基づくウイルス、種特異的疱疹ウイルスおよびポックスウイルスが、特に好ましい。任意の適切な転写制御配列が使用され得、これらとしては、タンパク質産生のために適切として開示された配列が挙げられる。特に好ましい転写制御配列としては、サイトメガロウイルス最初期配列(好ましくは、IntronーAと共に)、ラウス肉腫ウイルス長末端反復、および組織特異的転写制御配列ならびに、ウイルスベクターが使用される場合、ウイルスベクターに対して内因性の転写制御配列が挙げられる。「強い」ポリアデニル化シグナルの組込みもまた、好ましい。
本発明の遺伝子ワクチンは、種々の方法で投与され得、筋内的、皮下的、皮内的、経皮的、結膜的、眼内的、鼻内的および経口的な、投与経路が、好ましい。遺伝子ワクチンの好ましい単回用量は、約1ngから約600μgの範囲にわたり、当業者によって容易に決定され得るように、投与の経路および/または送達方法に依存する。適切な送達方法としては、例えば、注射によって、ドロップとして、エーロゾル適用、そして/または局所的に、を含む。本発明の遺伝的ワクチンは、水性賦形剤(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水)に単独で含まれ得るかまたはキャリア(例えば、脂質ベースのビヒクル)中に含まれ得る。
本発明の組換えワイルスワクチンは、本発明の組換え分子を含み、ウイルスコートにパッケージ化され、投与の後に動物中で発現され得る。好ましくは、組換え分子は、パッケージ化欠損または複製欠損であり、そして/または減弱ウイルスをコードする。多くの組換えウイルスが使用され得、これらとしては、アルファウイルス、ポックスウイルス、アデノウイルス、疱疹ウイルス、ピコルナウイルス、およびレトロウイルスに基づくウイルスが挙げられるがこれらに限定されない。好ましい組換えウイルスワクチンは、アルファウイルス(例えば、シンドビスウイルス)、アライグマポックスウイルス、種特異的疱疹ウイルス、および種特異的ポックスウイルスに基づくウイルスである。アルファウイルス組換えウイルスワクチンを産生および使用するための方法の例は、XiongおよびGrieveに対する米国特許第5,766,602号に開示され、これは、その全体として本明細書中に参考として援用される。
動物に対して投与される場合、本明細書中に開示されるように、本発明の組換えウイルスワクチンは、免疫動物内の細胞に感染し、ノミの侵入から動物を保護し得る保護タンパク質またはRNA核酸分子の産生を指向する。例えば、本発明のノミHMT核酸分子および/またはHNC核酸分子を含む組換えウイルスワクチンは、ノミの侵入から動物自身を保護するのに十分な免疫応答を産生する動物を生じるプロトコルに従って、投与される。本発明の組換えウイルスワクチンの好ましい単回用量は、動物の体重1kg当たり、約1×10〜約1×10ウイルスプラーク形成単位(pfu)である。投与プロトコルは、タンパク質ベースのワクチンについて、本明細書中に記載されるプロトコルと同様であり、皮下的、筋内的、鼻内的、眼内的、結膜的、および経口的、投与経路が好ましい。
本発明の組換え細胞ワクチンは、本発明の組換え細胞を含み、本発明の少なくとも1つのタンパク質を発現する。この実施形態に対する好ましい組換え細胞としては、Salmonella、E.coli、Listeria、Mycobacterium、S.frugiperda、酵母(Saccharomyces cerevisiaeおよびPichia pastorisを含む)、BHK、CV−1、筋芽細胞G8、COS(例えば、COS−7)、Vero、MDCKおよびCRFKの、組換え細胞が挙げられる。本発明の組換え細胞ワクチンは、種々の方法で投与され得るが、好ましくは、体重1kg当たり約10〜1012細胞の範囲の用量で、経口投与され得る利点を有する。投与プロトコルは、タンパク質ベースのワクチンについて、本明細書中に記載されるプロトコルと同様である。組換え細胞ワクチンは、細胞全体、細胞壁を剥ぎ取った細胞または細胞溶解物を含み得る。
本発明の治療組成物のノミの侵入から動物を保護する効率は、以下を含むがこれらに限定されない種々の方法で試験され得る:保護抗体の検出(例えば、本発明のタンパク質またはミメトープを使用する)、処置される動物内での細胞免疫性の検出、または処置された動物をノミでチャレンジしこの処置された動物が進入に対して耐性であるかどうかを決定すること。チャレンジ研究は、処置された動物に対するノミの直接投与を含み得る。1つの実施形態において、治療組成物は、マウスのような動物モデルにおいて試験され得る。このような技術は、当業者に公知である。
本発明の1つの治療組成物は、ノミHMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性のインヒビター(すなわち、ノミHMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性のインヒビターによって、阻害に感受性であるノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の機能を実質的に阻害し得る化合物)を含む。HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性のインヒビターは、本発明のノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を使用して同定され得る。HMTタンパク質機能および/またはHNCタンパク質機能のインヒビターは、本発明のノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を使用して同定され得る。HMTタンパク質機能および/またはHNCタンパク質機能の好ましいインヒビターは、ノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の機能に実質的に干渉し得る化合物であり、このインヒビターは、宿主動物タンパク質に実質的に干渉しない。本明細書中で使用される場合、宿主動物タンパク質を実質的に阻害しないかまたは実質的に干渉しない化合物は、宿主動物に投与される場合、宿主動物が、化合物に起因する有意な有害な効果を示さず、効果的な様式で動物に投与される場合、ノミの侵入から動物を保護し得る。
本発明の1つの実施形態は、ノミのHMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を阻害し得る化合物を同定する方法である。このような方法は、以下の工程を包含する:(a)単離されたノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質(好ましくは、本発明のC.felisHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質)を、この化合物の非存在下で、タンパク質が、HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を有する条件下で、推定阻害化合物と接触させる工程、ならびに(b)推定阻害化合物が活性を阻害するかどうかを決定する工程。HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性は、当該分野で公知の種々の方法において決定され得、これらとしては、HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の基質を結合するか、そうでなければ気質と相互作用する能力を決定することが挙げられるがこれらに限定されない。HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質が、HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を有するこのような条件としては、HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質が、生理学的条件(すなわち、生理学的pH、生理学的イオン濃度および生理学的温度)下で、正しい三次元折りたたみ構造を有する条件が挙げられる。
スクリーニングするための推定阻害化合物としては、抗体(そのフラグメントおよびミメトープを含む)、推定基質アナログ、および他の分子、好ましくは低分子、有機分子または無機分子が挙げられる。HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を決定するための方法は、当業者に公知である;例えば、本願の実施例のセクションを参照のこと。推定阻害化合物の、本発明のHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質に対する結合を決定するための方法は、当業者に公知であり、この方法としては、例えば、表面プラズモン共鳴(例えば、インヒビターまたはタンパク質と、HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質あるいはインヒビターと、それぞれ接触させる前および後に、HMTタンパク質および/またはHNCタンパク質のインヒビターによる光散乱を決定すること)を使用して分子量の変化を決定する工程、またはHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質と基質との間の相互作用を阻害する化合物をスクリーニングする工程を包含する。
HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を阻害し得る化合物を同定するための好ましい方法としては、表Iおよび/または表IIの核酸分子によってコードされるノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質を;(b)(a)に示されるような配列の連続したアミノ酸部分に対して配列が同一な少なくとも25連続アミノ酸部分を含むタンパク質であって、このタンパク質が、HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を有する、タンパク質;(c)(a)に示されるようなタンパク質のフラグメントを含むタンパク質であって、このフラグメントがHMT分子および/またはHNC分子に対して結合することならびにHMTタンパク質基質および/またはHNCタンパク質基質を加水分解することからなる群から選択される活性を有する、タンパク質;ならびに(d)(a)(b)、または(c)のいずれかのタンパク質をコードする核酸分子の対立遺伝子改変体によってコードされるタンパク質を、この化合物の非存在下で、タンパク質が、HMTタンパク質活性および/またはHNCタンパク質活性を有する条件下で、推定阻害化合物と接触させる工程;ならびに推定阻害化合物が、活性を阻害するかどうかを決定する工程、を包含する。
本発明の別の実施形態は、本発明のノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質のインヒビターを同定するためのアッセイキットである。このキットは、本発明のノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質、ならびにノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の活性の阻害を決定するための手段を包含し、ここで、この手段は、阻害の検出を可能にする。ノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の阻害の検出は、ノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質のインヒビターである、推定インヒビターを同定する。ノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の阻害を決定するための手段としては、推定インヒビターのノミHMT分子および/またはHNC分子に対する結合を検出するアッセイ系、ならびにノミHMTタンパク質および/またはHNCタンパク質の基質を加水分解する能力の推定インヒビターによる干渉を検出するアッセイ系を含む。手段および方法は、本明細書中に記載され、そして当業者に公知である。
以下の実施例は、例示の目的のために提供され、本発明の範囲を限定することを意図しない。以下の実施例は、当業者に公知の多くの組換えDNA技術およびタンパク質化学技術を含む;例えば、Sambrookら(同書)、を参照のこと。
(実施例1)
この実施例は、Ctenocephalides felisの後腸およびマルピーギ管(HMT)からのRNAの単離ならびにサブトラクティッドサンプル(subtracted)cDNAライブラリーおよびアンサブトラクティッド(unsubtracted)cDNAライブラリーを構築するために単離されたRNAの使用を記載する。
約10,000の、後腸およびマルピーギ管を、雄雌比が1対4である、等数のネコ血液を与えられた成体C.felisおよび与えられない成体C.felisから切断し、全RNAを、グアニジンイソチオシアネート溶解緩衝液を使用して抽出し、標準的手順は、Sambrookらによって記載される。ポリA富化mRNAを、Parmacia Biotech,Piscataway,NJから入手可能なmRNA Purification Kitを、製造業者のプロトコルに従って使用して、上記の全RNAから精製した。同じ手順を使用して、全RNAを抽出し、切開されたC.felis体からポリA富化mRNAを単離し、その後HMTを取り出した(本明細書中以下「非HMT mRNA」といわれる)。
ポリA富化mRNAを、使用して、以下に示されるサブトラクティブハイブリダイゼーションおよびサプレッションPCRを使用して、cDNAライブラリーを構築する。サブトラクティブハイブリダイゼーションおよびサプレッションPCRを、Clontech Laboratories,Inc.,Palo Alto,CAから入手可能なPCR−SelectTM cDNA Subtraction Kitを、製造業者の指示書に従って、使用して実施した。簡潔には、このキットは、サブトラクティブハイブリダイゼーションおよびサプレッションPCRを使用して、テスターcDNA中に存在しドライバーcDNA中に存在しないcDNA配列を特異的に増幅し、テスター特異的配列について富化する。サブトラクションプロセスの効率を、半定量的PCRによって、製造業者のプロトコルのセクションV.D.中に記載されるように、アガロースゲル上での、サブトラクティッドサンプルおよびアンサブトラクティッドサンプルのエチジウムブロマイド染色パターンを比較することによって、評価し得る。半定量的PCRについて、HMT組織の外側に発現されることが公知のmRNAを有する3つの遺伝子を使用して、特定のサブトラクションについて試験した。これらの遺伝子は、推定アクチン、N−アミノペプチダーゼ、およびセリンプロテアーゼタンパク質をコードした。
サブトラクティブハイブリダイゼーションおよびサプレッションPCRを、以下の条件下で実施した。2μgのHMT mRNAを、テスター物質の合成のためのテンプレートとして使用して、2μgの非HMT mRNAを、この反応におけるドライバー物質の合成のためのテンプレートとして使用した。選択的増幅工程において使用されるサイクルの数を、製造業者のプロトコルを使用して、最適化した。最適化によって、標準的な27サイクルの一次PCRではなく24サイクルを、標準的な12サイクルではなく15サイクルの二次PCRと組み合わせて使用した。
サプレッシブPCR反応からの生成物を、Invitrogen、Carlsbad,CAから入手可能なpCR(登録商標)2.1ベクターに、Invitrogenから入手可能なOriginal TA Cloning(登録商標) Kitを使用して連結した。次いで、連結反応を使用して、Invitrogenから入手可能なINVαF’ One ShotTMコンピテント細胞を形質転換し、これを、Sigma−Aldrich Co.,St.Louis,MOから入手可能な1ml当たり50μg(μg/ml)アンピシリンおよびFisher Biotech,Fair Lawn,NJから入手可能な50μg/mlの5−ブロモ−4−クロロ−3−インドイルβ−D−ガラクトピラノシド(X−Gal)を含むLuriaブロス(LB)上にプレートした。形質転換されたコロニーを、増幅し、DNAを、Sambrookら(同書)によって記載された標準的なアルカリ溶解手順を使用して単離した。
DNAサンプルの自動化されたサイクルの配列決定を、PE Applied Biosystemsから入手可能なPRISMTM Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction KitまたはPRISMTM dRhodamine Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction KitまたはPRISMTM BigDyeTM Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kitを使用して、製造業者のプロトコルに従って反応を実施した後に、Perkins Elmerから入手可能なABI PRISMTM Model 377およびPE Applied Biosystems,Foster City,CAから入手可能なXLアップグレードDNA Sequencerを使用して、実施した(本明細書中以下、「標準的配列決定方法」)。得られた配列を、表IIに示す。配列分析を、デフォルトパラメーターを使用して、International Biotechnologies Inc.,New Haven,CTから入手可能なMacVectorTM配列分析ソフトウェアおよびSeqLab配列分析ソフトウェアを使用して、実施した。いずれかの末端のベクター配列の各配列読み取りを、切り取り、BLASTネットワークを使用して、National Center for Biotechnology Information(NCBI)、National Library of Medicine、National Institute of Health,Baltimore,MDによって検索に供した。このデータベースは、SwissProt+PIR+SPupdate+GenPept+GPUpdate+PDBdatabaseを含む。この検索を、xBLAST機能を使用して実施し、これは、データベースに含まれるタンパク質配列に対して、6つ全てのリーディングフレーム中の翻訳された配列を比較する。
アンサブトラクティッドHMT cDNAライブラリーを、以下のように構築した。約10,000のHMT組織を、雄雌比が1対4である、等数のネコ血液を与えられた成体C.felisおよび与えられない成体C.felisから切断した。全RNAを、Sambrookら、に記載されるグアニジンイソチオシアネート溶解緩衝液および手順を使用して抽出し、その後、Pharmaciaから入手可能なmRNA精製キットを、製造業者のプロトコルに従って単離した。ライブラリーを、ZAP−cDNA(登録商標)cDNA合成キットを使用して5μgの単離されたmRNAを用いて構築し、ZAP−cDNA(登録商標)Gigapack(登録商標)goldクローニングキットを使用して、パッケージ化した。両方は、Stratagene,La Jolla,CAから入手可能である。得られたHMTライブラリーを、1ml当たり約5×10のプラーク形成単位(pfu/ml)の力価まで増幅した。単一クローン切断を、Stratageneから入手可能なEx−AssistTMヘルパーファージを使用して実施し、以下を除いて製造業者のプロトコルを使用して、配列決定のための二本鎖プラスミドテンプレートを作製するために使用した。清浄化ファージ溶解物を用いてSOLR細胞のインキュベーションの後、この混合物をLBブロスを播種するために使用し、この混合物を一晩インキュベートし、次いで、上記のサブトラクティッドHMTライブラリーに対して記載するようにミニプレッププラスミド調製および配列決定に供した。
(実施例2)
この実施例は、Ctenocephalides felisの頭部および神経索(HNC)からのRNAの単離ならびにサブトラクティッドサンプル(subtracted)cDNAライブラリーおよびアンサブトラクティッド(unsubtracted)cDNAライブラリーを構築するために単離されたRNAの使用を記載する。
約4,000の、頭部および付着する神経索(末端腹部神経節を含む)を、雄雌比が1〜4である、等数のネコ血液を与えられた成体C.felisおよび与えられない成体C.felisから切断し、全RNAを、グアニジンイソチオシアネート溶解緩衝液を使用して抽出し、標準的手順は、Sambrookらによって記載される。約618μgの全RNAを回収した。ポリA富化mRNAを、Parmaciaから入手可能なmRNA Purification Kitを、製造業者のプロトコルに従って使用して、上記の全RNAから精製した。約13μgのmRNAを単離した。同じ手順を使用して、全RNAを抽出し、切開されたC.felis体からポリA富化mRNAを単離し、その後HNC組織を取り出した(本明細書中以下「非HNC mRNA」といわれる)。
サプレッションサブトラクティブPCRを、以下の条件下で、実施例1に記載されるように、Clontechから入手可能なPCR−SelectTM cDNA Subtractionキットを使用して実施した。2μgのHNC mRNAを、テスター物質の合成のためのテンプレートとして使用して、2μgの非HMT mRNAを、この反応におけるドライバー物質の合成のためのテンプレートとして使用した。選択的増幅工程において使用されるサイクルの数を、製造業者のプロトコルを使用して、最適化した。最適化によって、標準的な27サイクルの一次PCRではなく24サイクルを、12サイクルまたは15サイクルの二次PCRと組み合わせて使用した。
種々のPCRサイクルの組み合わせからのcDNAプールを、Invitrogenから入手可能なTAクローニングキットを使用して、TAベクターに連結した。連結反応のアリコートを、Gibco−BRL,Gaithersburg、MDから入手可能なUltramax DH5∝TMに形質転換した。形質転換混合物の一部を使用して、100μg/mlのアンピシリンを含むLBブロス培養液に播種した。一晩培養物をプレートし、別個のコロニーを生成し、これらをプラスミド調製のための一晩培養のために個々に使用した。形質転換されたコロニーを、増幅し、DNAを、Sambrookら(同書)、に記載される標準的アルカリ溶解手順を使用して単離した。
DNAサンプルの自動化されたサイクル配列決定を、実施例1に記載される標準的な配列決定法を使用して実施した。得られた配列を、表Iに示す。配列分析を、デフォルトパラメーターを使用して、International Biotechnologies Inc.,New Haven,CTから入手可能なMacVectorTM配列分析ソフトウェアおよびSeqLab配列分析ソフトウェアを使用して、実施した。
アンサブトラクティッド cDNAライブラリーを、以下のように構築した。約6400の頭部および神経索を、C.felisから切開し、ポリAORNAを、上記のように単離した。約7μgのHNC−ポリAORNAを使用して、StratageneのλZAP−cDNA合成キットおよびプロトコルを使用して、cDNAライブラリを構築した。得られたHNCライブラリーを、1ml当たり約5×10のプラーク形成単位(pfu/ml)の力価まで増幅した。単一クローン切断を、Stratageneから入手可能なEx−Assistヘルパーファージを使用して実施し、以下を除いて製造業者のプロトコルを使用して、配列決定のための二本鎖プラスミドテンプレートを作製するために使用した。清浄化ファージ溶解物を用いてSOLR細胞のインキュベーションの後、この混合物をLBブロスを播種するために使用し、この混合物を一晩インキュベートし、次いで、上記のサブトラクティッドライブラリーに対して記載するようにミニプレッププラスミド調製および配列決定に供した。
本発明の種々の実施形態が詳細に記載されるが、これらの実施形態の改変および適合が当業者に思い浮かぶことが明らかである。しかし、このような改変および適合が、添付の特許請求の範囲に示されるように、本発明の範囲内にあることは、明白に理解されるべきである。
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Claims (16)

  1. 以下:(a)37℃の温度で、へリックス不安定化剤の非存在下において1×SSCを含む溶液中でハイブリダイズすること、および(b)47.5℃の温度で、へリックス不安定化剤の非存在下において1×SSCを含む溶液で洗浄すること、を包含する条件下で、表Iの核酸配列、表IIの核酸配列、表Iの核酸配列に相補的な核酸配列および表IIの核酸配列に相補的な核酸配列からなる群より選択される核酸配列にハイブリダイズする、単離された核酸分子。
  2. 請求項1に記載の核酸であって、前記核酸分子が、表Iの核酸配列および表IIの核酸配列からなる群より選択される核酸配列に対して少なくとも70%同一である核酸配列を含む、核酸分子。
  3. 請求項1に記載の核酸であって、前記核酸分子が、表Iの核酸配列および表IIの核酸配列からなる群より選択される核酸配列を含む、核酸分子。
  4. 転写制御配列に作動可能に連結される請求項1に記載の核酸分子を含む、組換え分子。
  5. 請求項1に記載の核酸分子を含む組換えベクター。
  6. 請求項1に記載の核酸分子を含む組換え細胞。
  7. 以下:(a)37℃の温度で、へリックス不安定化剤の非存在下において1×SSCを含む溶液中でハイブリダイズすること、および(b)47.5℃の温度で、へリックス不安定化剤の非存在下において1×SSCを含む溶液で洗浄すること、を包含する条件下で、表Iの核酸配列に相補的な核酸配列および表IIの核酸配列に相補的な核酸配列からなる群より選択される核酸配列にハイブリダイズする核酸分子によりコードされるタンパク質を生成する方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、前記核酸分子が、表Iの核酸配列および表IIの核酸配列からなる群より選択される核酸配列に対して少なくとも70%同一である核酸配列を含む、方法。
  9. 請求項7に記載の核酸であって、前記核酸分子が、表Iの核酸配列および表IIの核酸配列からなる群より選択される核酸配列を含む、方法。
  10. 以下:(a)37℃の温度で、へリックス不安定化剤の非存在下において1×SSCを含む溶液中でハイブリダイズすること、および(b)47.5℃の温度で、へリックス不安定化剤の非存在下において1×SSCを含む溶液で洗浄すること、を包含する条件下で、表Iの核酸配列に相補的な核酸配列および表IIの核酸配列に相補的な核酸配列からなる群より選択される核酸配列にハイブリダイズする核酸分子によりコードされる単離されたタンパク質、からなる群より選択される、単離されたタンパク質。
  11. 請求項10に記載のタンパク質であって、前記核酸分子が、表Iの核酸配列および表IIの核酸配列からなる群より選択される核酸配列を含む、タンパク質。
  12. 請求項10に記載のタンパク質であって、前記核酸分子が、表Iの核酸配列および表IIの核酸配列からなる群より選択される核酸配列に対して少なくとも70%同一である核酸配列を含む、タンパク質。
  13. 請求項10に記載のタンパク質に選択的に結合する、単離された抗体。
  14. 請求項10に記載の単離されたタンパク質の活性を阻害し得る化合物を同定する方法であって、該方法は、以下の工程:
    請求項10に記載の単離されたタンパク質と推定阻害性化合物を、該化合物の非存在下では、該タンパク質が活性を有する条件下で、接触させる工程;および
    該推定阻害性化合物が、該活性を阻害するか否かを決定する工程、
    を包含する、方法。
  15. 請求項10に記載の単離されたタンパク質の活性を阻害し得る化合物を同定するためにキットであって、該試験キットは、以下:
    請求項10に記載の単離されたタンパク質、および
    推定阻害性化合物の存在下での該活性の阻害の程度を決定するための手段、
    を含む、キット。
  16. 賦形剤、ならびに以下:(a)請求項1に記載の単離された核酸分子、(b)請求項10に記載の単離されたタンパク質、および(c)請求項13に記載の単離された抗体、からなる群より選択される化合物を含む、組成物。
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