JP2005511865A - 非線形力学を適用して気相ポリエチレン反応器の運転容易性を制御する方法 - Google Patents

非線形力学を適用して気相ポリエチレン反応器の運転容易性を制御する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、非線形力学によって重合反応器の反応器連続性を決定する方法を記述する。特に、本発明は、リアルタイムの気相反応器連続性を示すためにシステム変数を分析し、かつ、運転容易性を維持するために該反応器連続性を制御する方法に関する。

Description

本発明は、信号の複雑さを検査することにより、流動床気相反応器の連続性(連続運転状態)を制御する方法に関する。特に、本発明は、信号の複雑さを評価すると共に反応器連続性を決定するため、非線形力学を用いることにより、反応器におけるシーティング(sheeting)を検出する方法に関する。本発明は、シーティング前駆状態を特定すると共に、シーティングの発生を防ぐために対抗手段を適用可能とすることにより、反応器連続性を制御することにも関連する。
循環式流動床反応器は、これらの均一な構成及び温度、サンプリングの容易さ及び徹底的な混合により特に有利である。理想的な反応器連続性は、安定した高生産速度、シーティングの発生が無いこと(米国特許第5,436,304号及び5,405,922号参照。これらは参照によりここに組み込まれる。)、及び、その結果としての一定の生産速度を要求する。シーティングイベント(シーティング事態)において、流動床反応器のメンテナンスは、完全な操業停止を伴い、これは、生産時間の喪失に直結する。残念ながら、そのような破局的事態を防ぐ方法は知られていない。
反応器の操作性(運転容易性)は、三つの挿入部分からもたらされる。すなわち、触媒及びプロセス化学と、界面及び物理化学と、反応工学である。後者は、触媒運搬システム、微粒子成長、熱の発生及び除去、粒子形態学、流動化挙動、凝縮モード効果、及び、プロセス制御を含む。これらの要因の内、反応器の運転中に発生する熱の発熱速度を超える効率的な除去が、反応器の連続性を理解し維持することの最重要ポイントである。
反応器周囲の状況が、運転の大規模(システム全体)レベル、微小規模(内部粒子)レベル及び中規模(中間粒子)レベルにおける受け入れられる幅の広さの熱安定性窓を提供するように適合されるなら、熱伝達は効率がよい。熱伝達を完全に制御するため、基本原則が理解されなければならない。熱伝達は、伝導性機構又は対流機構のいずれかからもたらされることは広く知られている。これは、熱伝導率及び対流熱伝達率の用語で記述される。これら変数は、蒸発液体の単一の滴に関係付けられたヌッセルト数(Nu)を導き出すために用いられる。一般に、同じ相関性は多相気体−固体流に当てはまるが、粒子間(粒子−粒子)相互作用の役割は無視される(中規模レベル)と想定される。該寄与を無視することは、相関性が高希薄システムに対してのみ有効であることを示唆する。最近、実験的及び理論的原則に基づく多相熱伝達プロセスに関するいくつかの報告が出ている。
ヌッセルト数への次第に高まる関心にもかかわらず、最近の計算流体力学(CFD)は、気相ポリエチレン重合における粒子間相互作用の重要性を示す点を研究している。これらの研究結果は、小さい粒子と大きい粒子との間に大きな温度差が存在すること、及び、粒子間効果が粒子間勾配よりも影響力があることを示す。これは、ほぼ同径の二つの粒子が物理的に接触したなら、これらの間にホットスポットが生じることを意味する。その上、小さい高活性粒子が何らの接触もなく気体流から保護(遮蔽)されるなら、該粒子の急速な過熱が生じる。孤立した粒子は、該反応が一定の重合速度であるなら、熱的に安定していると予想される。小さいホット(熱)粒子と大きい相対的クール(冷)粒子との間の物理的接触が、過熱を避けることを支援することも報告されている。この効果は、粒子間の熱伝導及び対流熱伝達の軽微な役割に帰する。
健全な反応器壁の粒子表面は、絶えず更新され、これは、大部分、粒子滞留時間で求められる。壁における粒子滞留時間が短い場合、運動エネルギーは高く、わずかな断熱温度上昇が観察される。従って、熱流束測定値の変動は、粒子混合又は反応器壁における滞留時間の程度を示す。注目すべきは、個々の粒子に対する定常状態は急速で、0.1秒以下内に生じる。短い滞留時間は、上記壁において高熱伝達率及び低温度をもたらす。粒子の層が固まり、ポリマーシートを形成するにつれ、熱伝達率は減少する。従って、超過温度は、粒子の融合及び融解をもたらし、これにより、ポリマーシートを作り出す。これに続き、例えば、触媒供給中断、生成物排出系統の目詰まり、及び、生成物におけるシート(溶融塊)の発生のように流動化パターンが混乱(中断)することは、一般に明らかである。
反応器内で一定でばらつきのない流動化を維持することは、あらゆる点で重要である。流動化されたかさ密度測定値は、床レベルの振動、泡及びスラグを示す。スラグはまた、特に高い気体/固体比の場合、泡の合体により形成され得る。圧力が低下するにつれ、現存する気体は膨張し、泡を形成する。気体の泡は、径が拡大し、次いで、合体して気体プラグを形成し、該気体プラグは、固体エマルジョン相をスラグへと分離する。スラグ流の発生は、質量流量の大きな変動、及び、反応器内の圧力低下をまねく。大きい振幅波は、混合速度未満の速度で移動する。
参照によりここに組み込まれる米国特許第5,148,405号は、多相流パイプラインにおけるスラグ流を測定するため、アコースティックエミッションを使用することを記載している。パイプラインにおいて、流れの乱れ(混乱)は、引力(重力)からもたらされ、これにより、気体/液体境界面において層状不安定波を成長させ、これらは、結局、パイプを埋め、スラグを形成する。
アコースティックエミッション測定、すなわち、リアルタイム情報並びに量的及び質的プロセス制御によって多くの利点が与えられる。アコースティックエミッションは非侵襲的技術であり、これは、振動波の形式でエネルギーを測定する能動検出又は受動検出のいずれかを含む。一般に、アコースティックは、気体、液体及び固体を通過可能なエネルギーの発生、伝達及び受取りのことをいう。
反応器内の圧力は、床流振動を検出ことにより、該システム全体における流動化の状態を直接示すため、しばしば監視される。圧力差は、圧力タップで一般に測定される。圧力差は、反応器の操作性の定性的測定を与え、従って、大半の連続性障害を予測せず、該障害の防止を可能にしない。シーティング状態の前兆がリアルタイムで特定されるような態様のオンラインで機能する分析技術は、記述されていない。
反応器システムにおける多くの変数は非線形応答をもたらすので、そのような非線形の結果をもたらす化学プロセスを制御する非線形モデルの使用は、技術的に認識されている。例えば、参照によりここに組み込まれる米国特許第6,263,355号は、センサー出力信号又はコントローラー出力信号におけるノイズを除去することにより、スプリアス制御イベントを最小限にする高速ノイズフィルタを記載している。参照によりここに組み込まれる米国特許第6,122,557号は、高速ノイズフィルタリングサブルーチンを利用する、多変数入力に対応するパラメータバランスを計算するためのフィードフォワードサブルーチンを用いて、化学反応器、好ましくはその圧力を制御するための方法を教示している。
本発明は、シーティングの始まり及び存在を突き止めるため、連続運転している反応器から導き出される非線形分析モデルを用いる。従って、本発明は、反応器における主要な連続運転の外乱(障害)、特にシーティングイベントを管理・制御するため、流動床反応器において反応器の運転(稼働)を評価する、費用効果があり効率的な方法を提供する。反応器の連続性の評価、分析及び管理のこれら側面がここで扱われる。
本発明は、少なくとも一つのシステム変数を測定し、データをフィルタ処理して時系列に復調し、かつ、反応器連続性を示す信号を計算することにより、工業用の気相流動床反応器の連続性(連続運転状態)を評価する方法を提供する。システム変数は、アコースティックエミッションと、圧力差と、床の全重量/体積と、流動かさ密度と、静的電圧と、反応器壁温度とを含む。
更に、本発明は、アコースティック(音響)伝播を測定し、該伝播データをフィルタ処理し、かつ、シーティング前駆状態、流動化の変化又は流動化遷移状態を決定する信号を計算することにより、反応器連続性を決定する方法を提供する。
本発明はまた、ある期間にわたって少なくとも一つのシステム変数を測定する工程と、該データセットをフィルタ処理して時系列に復調する工程と、フィルタ処理されたデータからある信号を計算する工程とを含む、気相流動床反応器における反応器連続性を制御する方法を提供する。該反応器連続性は、上記反応器に対する上記計算された信号を、コントロール反応器のある信号と比較することにより決定され、必要ならば、対抗手段を適用することにより制御される。また、対抗手段の適用によるそのような決定及び/又は制御は、よく知られた効果的な通信及び接続性技術を用いて局所的に又は遠隔的に行うことができる。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
しかし、当然のことながら、本発明の好ましい実施形態を示しながらの該詳細説明及び特定の実施例は、本発明の精神及び範囲から逸脱することのない種々の変更及び改良がこの詳細説明から当業者には明らかとなるため、例示目的のみのために与えられる。
本明細書中で用いる「a」又は「an」は、一又は一を超えることを意味し得る。特許請求の範囲中で用いる用語「a」又は「an」は、用語「comprising(備える、含む、〜からなる。)」と共に用いられる場合、一又は一を超えることを意味し得る。ここで用いる「another(別の)」は、少なくとも第2の、又はそれを上回ることを意味し得る。反応器連続性の測定及び対抗手段による管理への言及に用いられる「局所的に」は、反応器と反応器後プロセスシステムとを備えた重合プラントのバッテリーリミットを用いることを意味する。反応器連続性の測定及び対抗手段による制御管理への言及に用いられる「遠隔」は、例えば、南半球に設置された重合プラントに対し米国に設置されている集中測定及び管理によるようなより遠い距離を含む、反応器と反応器後プロセスシステムとを備えた重合プラントのバッテリーリミット外を意味する。
最適な反応器連続性が好ましく、これは、気相流動床反応器の安定しかつ効率的な運転を意味する。該連続状態は、流動かさ密度、反応器及び反応器壁温度、静的電圧、床体積及び床圧力といったシステム変数の累積結果からもたらされる。反応器連続性における障害(外乱)は、生産に不利益をもたらす。主要な障害は、例えば、シーティングによって特徴付けられ、該シーティングは、反応器壁又はドーム上におけるポリマーシートの形成又は凝集を意味する(米国特許第5,436,304号及び第5,405,922号参照)。一般に、大部分のシーティングイベントは、正すための反応器の操業停止を必要とする。本発明は、反応器の始動時の反応器連続性と、上記ポリマーの初期の成長(増加)と、重合の終了とを監視し、検出し、分析し、かつ管理・制御することに関連する。
一実施形態において、本発明は、反応器連続性を決定する方法を提供し、該方法は、データを発生させるために、ある時間内において反応器の少なくとも一つのシステム変数を測定する工程と、上記データをフィルタリングして時系列に復調する工程と、該フィルタ処理されたデータからある信号を計算し、かつ、該計算した信号をコントロール反応器の信号と比較することにより、反応器連続性を決定する工程とを含む。
特定の実施形態において、上記時間は、二以上のデータポイントを集めるために必要な時間からなる。特定の実施形態において、システム変数は、アコースティックエミッション、差異床圧、床全重量/全体積、流動かさ密度、静的電圧及び反応器壁温度を含む。
上記データは、好ましくは、1Hzを超える収集速度にて得られる高速データからなる。これは、1〜60分の間、毎秒少なくとも10データポイントにて記録された測定値を含む。該データ取得プロセスは、分単位から時間単位の間隔の収集速度の範囲で繰り返す。この高速データは、約40Hzの遮断周波数でローパスフィルタ処理され、従って、40Hzより上の周波数成分、又は期間中の25msecより短いいかなるイベントも減衰される。試験期間中ずっと連続的に約1ポイント/秒で記録されたデータは、低速データであるとみなされる。当業者は、データ収集速度が実験条件で変わり、かつ用いられる該速度は、反応器連続性を検出するために十分であることを認識する。当業者は、データを取得するために使用される適当な機器(すなわち、床圧力は圧力タップを用いて測定される)は、技術的によく知られていることを認識している。
好ましい特定の実施形態において、高速データは、フィルタ処理された流動かさ密度と、床全圧力低下と、静的電圧と、アコースティックエミッションと、外板熱電対測定とを含む。当業者は、データを得るために用いられる適当な機器は市販されていることを認識している。
特定の実施形態において、計算された信号は、エントロピーを含み、該エントロピーは、反応器連続性における障害の結果としての該計算された信号における変化、好ましくは減少を実証する。
別の特定の実施形態において、計算された信号は、サイクルタイムを含み、該サイクルタイムは、連続性の妨害の結果としての該計算された信号における著しい変化、好ましくは増加を実証する。句「サイクルタイム」は、反応壁における粒子の平均滞留時間を意味し、泡発生特性及び流動化特性の関数である。サイクルタイムは、流動かさ密度及び反応壁温度といった反応器連続性を示す少なくとも一つのシステム変数を測定することから導き出される。
別の特定の実施形態において、信号は平均偏差を含む。用語「平均偏差」、「平均(average)絶対偏差」及び「平均(mean)絶対偏差」は、区別なく用いられる。平均偏差(MD)は、信号の変動の大きさの尺度として用いられ、次式(式1)によって求められる。
Figure 2005511865
この意味において、MDは標準偏差又は分散のようであり、ここで、Xiはインデックスiにおける測定値であり、
Figure 2005511865
はデータ平均である。またここで、
Figure 2005511865
は絶対値を示し、
Figure 2005511865
は期待値を示す(演算
Figure 2005511865
が全時系列にわたって平均である場合)。
別の特定の実施形態において、本発明の方法によって求められる反応器連続性は、シーティングの前駆状態と、流動化の変化と、流動化遷移状態とを含む。
別の実施形態は、反応器のためのサイクルタイムと、同じ反応器の平均偏差と比較することにより、反応器連続性を決定する工程を更に含み、ここで、サイクルタイムの増加と、付随する平均偏差の減少は、反応器連続性の減少、特にシーティングの存在を示する。
別の特定の実施形態は、ローパスフィルタでデータをフィルタ処理することに対処し、ローパスフィルタは、ウェーブレットダイアディックフィルタ、クラップ−ハイヴリーフィルタ(クラップ−ハイヴリーフィルタ)、及び2乗平均平方根を含む。好ましくは、該フィルターは、上記時系列を復調し、反応器連続性の特徴的な表示を作り出す。
別の実施形態において、本発明は、反応器連続性を決定する方法を提供し、本方法は、反応器壁にアコースティックエミッションセンサーを適用する工程と、データを発生させるアコースティック伝播を測定する工程と、該データをフィルタ処理し、時系列を復調する工程と、該時系列に対し信号を計算する工程と、計算された信号とコントロール反応器の信号とを比較することにより、反応器連続性を決定する工程とを含む。当業者は、第1の時系列から計算された信号は、適当なコントロール反応器であって、該反応器の第2の時系列から計算された信号の比較のためのものであることを認識する。この例において、第1の時系列の計算された信号と比較した第2の時系列の計算された信号における変更は、変更された反応器連続性を示す。
特定の実施形態において、アコースティックエミッションは、約100kHz〜400kHzの範囲、好ましくは190kHzにおいて測定される。更なる特定の実施形態において、アコースティックエミッションは、能動的なアコースティックエミッションも検討されるが、受動的なアコースティックエミッション検出器で測定される。
特定の実施形態において、上記データは、クラップ−ハイヴリーフィルタ、ウェーブレットフィルタといったローパスフィルタを備えることにより、又は2乗平均平方根を開くことによりフィルタ処理される。
別の特定の実施形態において、上記計算された信号は、エントロピー、サイクルタイム、平均偏差、相関次元、相関次元、パワースペクトル、及び固有値スペクトルを含む。後者は、例えば、主成分分析を適用することにより発生させられる。
特定の実施形態において、反応器連続性を決定することは、シーティングの前駆状態、流動化における変化及び/又は流動遷移状態を求めることを含む。
更に別の実施形態において、気相流動床反応器における反応器連続性を制御する方法は、データを発生させる時間中に反応器の少なくとも一つのシステム変数を測定する工程と、該データをフィルタ処理し時系列を復調する工程と、該フィルタ処理されたデータから信号を計算する工程と、反応器のための上記計算された信号とコントロール反応器の計算された信号とを比較することにより、反応器連続性を決定する工程と、コントロール反応器に対抗手段(対策)を適用する工程とを含む。
特定の実施形態において、システム変数は、アコースティックエミッション、圧力差、床総重量/体積、流動化されたかさ密度、静的電圧、及び反応器壁温度を含む。更なる特定の実施形態において、アコースティックエミッションは、受動的アコースティックエミッション検出器で測定される。
好ましい特定の実施形態において、上記データセットは高速データを含み、該高速データは、フィルタ処理された流動化されたかさ密度と、床総圧力低下と、静的電圧と、アコースティックエミッションと、外板熱電対測定とを含む。
本発明の特定の実施形態において、上記計算された信号は、信号エントロピーと、サイクルタイムと、平均偏差とを含む。信号の計算において、サイクルタイムは好ましい非定常であるデータであるが(すなわち、流動化されたかさ密度)、これに限定はされない。上記エントロピーは、信号の複雑さの尺度であり、エントロピーの低下は、混合の低減、反応器連続性の低減、及び、反応器壁上及び/又は反応器付近での過剰なポリマー形成を示唆する。
特定の実施形態において、上記対抗手段は、反応器内へ毒物(有害物)を注入することを含み、該毒物は、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、酸素及び水を含む。別の特定の実施形態において、上記対抗手段は、帯電防止剤及び帯電促進剤(pro-static agent)を添加することを含む(米国特許第4,803,251号及び第5,391,657号参照。これらは参照によりここに組み込まれる。)。
更に別の特定の実施形態において、上記対抗手段は、反応器の温度を調整すること、媒体の速度を調整すること、ジステアリン酸アルミニウムのような反応器表面改質剤を加えること、及び気体パルスを加えることを含む。対抗手段として気体パルスが加えられる実施形態において、該気体パルスは、好ましくは、所望の反応器の連続性及び/又は操作性が達成されるまで繰り返し加えられる。
更なる特定の実施形態において、上記対抗手段は、モノマー分圧、反応器床レベル、触媒供給速度(供給量)、及びエチレン供給速度に対する調整を含む。
別の実施形態において、本方法は、反応器に対するサイクルタイムと該反応器の平均偏差とを比較することにより、反応器連続性を決定することを更に含む。
反応器壁温度は、外板熱電対で容易に測定されるシステム変数である。これらの信号は、反応器動力学における「コールドセル」とおそらく関連する、地方平均(時)における長時間スケールのドリフトを経験する。これらのドリフトは、興味のあるいくらかの情報を含むが、これらは、いくつかの数値アルゴリズムに対する問題を引き起こす。該ドリフトを減らすため、クラップ−ハイヴリーフィルタ、ウェーブレットフィルタ又は該データの2乗平均平方根が用いられる。クラップ−ハイヴリーフィルタは、ゼロ位相シフト二次多項式フィットであり、これは、該信号を低通過帯域及び高通過帯域へと復調する。例えば、第1データポイントは、フィルタ処理されたデータにおける放物線の頂点を示す。これは、最小2乗フィットを適用することによりコンピュータで計算され、第1データポイントに先行する二つのデータポイントと、第1データポイントに続く二つのポイントとを含む。該フィルタの効果は、上記時系列を低通過帯域と高通過帯域とに分割することである。フィルタ窓幅(多項式フィットに用いられる先行及び後続ポイントの数)は、該フィルタの折点周波数を決定する。該窓が対称なので、該フィルタはゼロ位相シフトを有する。
外板熱電対測定においてフィルタがどのように動作するかが図2に示される。フィルタ処理されていない時系列は、上部信号である。ローパス帯域時系列及びハイパス帯域時系列が、フィルタ処理されていない信号に重畳され、ローパス時系列は、フィルタ処理されていない信号において同時に起こり、ハイパス帯域時系列は、底部信号である。ローパス帯域は、妨害信号、すなわち信号平均における遅いドリフトを含み、ハイパス帯域は、興味深い選択された変動を含む。
平均サイクルタイムは、軌道を横切る、信号の復元された位相空間軌跡のための時間平均期間である。実際的に、この値は、定義された閾値の連続指向性横断(交差)に基づくポアンカレの区分化の形式を用いて推定される。図3は、遅延座標埋め込みのプロセスと、位相空間軌道との互いに交わる間隔の関係とを略示する。時系列は、いくつかの(ここでは三つの)連続する測定値を採用することによって「埋め込まれる」。各測定値は、遅延Tを埋め込むことによって分離される。スライディング時間的インデックスiに対しこれらの(三つの)点をプロットすることにより、上記軌跡が得られる。
サイクルタイムは、閾値(時系列中の周辺における灰色丸点によって定義されるセグメント)を選び、かつ、連続する閾値横断(交差)間の間隔(時系列における白丸点及び黒丸点)を計算することにより計算される。位相空間軌道は、灰色丸点で始まりかつ終わる軌跡プロットにおけるセグメントとして示される。遅延座標埋め込みは、Schouten J.C., Takens F., 及びvan den Bleek C.M.の「Maximum-likelihood estimation of the entrophy of an attractor」, Physical Review E 49, 126-129頁(1994年)において更に論じられる。該文献は、参照によりここに組み込まれる。
コルモゴロフ−シナイ・エントロピーのDeiftの最尤推定量のDaw適合は、信号の複雑さの尺度(基準)として用いられる(Schouten J.C., Takens F., van den Bleek C.M.,「Maximum-likelihood estimation of the entrophy of an attractor」, Physical Review E 49, 126〜129頁(1994年)及び、Schouten J.C., van den Bleek C.M.,「Monitoring the quality of fluidization using the short-term predictability of pressure fluctuations」, AIChE Journal 44: 48〜60 (1998年)参照。)。これら文献は参照によりここに組み込まれる。簡単に言うと、推定量
Figure 2005511865
は、軌跡セグメントが発散する近傍の時間を測定することにより、アトラクターにおいてエントロピーが発生させられる速度を定量化する。該方法は、時間スケールパラメータと、セグメント長と、長さスケールパラメータ、カットオフ長とに依拠する。これらのパラメータに基づき、各測定時系列に対し単一の番号が得られ、この番号は、信号の複雑さをシーティング傾向と互いに関係付けるため、床運転条件(床稼働状況)の範囲にわたって比較される。
データ記号化に基づく信号の複雑化の別の基準は、シャノンエントロピーの変形態様である。記号化(象徴化)は時系列データを目の粗い粒子状にし(粗視化し)、記号系列が「埋め込まれ」、かつ符号化される場合、動的(力学的)パターンの周波数は容易にカタログに載せられる。該記号(符号)−シーケンスヒストグラムは、カタログのようなものであり、その計算記録は、三つのパラメータによって影響を受ける。すなわち、記号−セットサイズと、シーケンス長と、記号間間隔とである。シャノンエントロピーは、記号−シーケンスヒストグラムの編成の程度の尺度である。事実上、それは、観察の所定の選択長及び時間スケールにおいて、時系列がいかにランダムにふるまうかの尺度である。シャロンエントロピー(HSM)の変形態様が用いられ、かつ、該変形態様は、Nseqがゼロでない周波数で観察されたシーケンスの数(番号)であり、かつ、
Figure 2005511865
が観察されたシーケンスiの確率である場合に与えられる。「ランダム」データに対し
Figure 2005511865
、非ランダムデータに対し0<HSM<1(Finney C.E.A., Green J.B. Jr., Daw C.S., 「Symbolic time-series analysis of engine combustion measurements」, SAE Paper 第980624号(1998年)及びTang X.Z., Tracy E.R., 「Data compression and information retrieval via symbolization」, Chaos 8, 688〜696頁(1998年)。これらの文献は参照によりここに組み込まれる。)
アコースティックエミッションは、好ましくはシーティングの存在を測定するか又はシーティングの兆候を予測することにより、干渉パターンすなわち反応器の流動化パターンにおける変化を比較し、反応器連続性を評価するために用いられる。アコースティックエミッション変換器は、反応器壁におけるシーティングの発生を受けやすい位置又はシーティングの発生を受けにくい位置のいずれに対しても超音波周波数を適用するために使用される。アコースティックエミッションとして知られてもいる超音波パターンの検出は、能動的又は受動的ソナー検波器によって測定される。当業者は、明確な上限が認められていないけれども、超音波周波数範囲が約20kHz〜約1MHzの周波数を意味することを認識している。簡単な場合、190kHzが用いられるが、当業者は、反応器連続性を示す音パターンを作り出す他の超音波周波数を想像することができる。特に、流動床において、反応器壁に又はその近くに衝突する粒子からのアコースティックエミッションが測定され、該アコースティックエミッションは、粒子−壁間相互作用及び粒子−粒子間(粒子間)相互作用を含むが、これらには限定されない。
流動床の場合、反応器壁での又はその近くでの粒子衝突からのエミッションは、粒子−壁間接触及び粒子−粒子間接触を「聞くこと」によって測定される。超音波周波数範囲におけるそれらの周波数のみを検出することにより、測定されたエミッションは、反応器壁を通って伝達されたものから主としてなる。この方法において、空気を通って伝達されるであろうバックグラウンドノイズは、超音波周波数において検出されないであろう。そのため、信号対雑音比を高める。
アコースティックエミッション(AE)は、固体、液体又は気体状の媒体を通る規則的な機械的振動の形態におけるエネルギーの移動を意味する伝播(伝達)として測定される。当業者は、アコースティックエミッションが、個々の分子の変位に依存することを認識している。音響エネルギーのバーストの適用は、上記変位の周波数パターンに従う振動をもたらす。音響変換器は、個々の分子の固有ランダム運動におけるそれらの振動すなわち外乱(障害/妨害)を、電気的インパルスに変換する。簡単な場合、AC信号は、次式(式2)を用いて、RMS変換を介してDCviaに変換される。
Figure 2005511865
ここで、nは、サンプリング周期(期間)におけるサンプル数を示し、Xiは、時間iにおけるデータポイント値である。必要ならばプリアンプを用いて上記アナログ電気信号は増幅される。これは、長距離にわたって該信号を駆動することができる出力を供給する。上記変換器は、外側反応器壁と直接接触して適当に配置される。該変換器と金属面との間の良好な音響結合を保証するため、シリコングリース又は他の適当の材料が使用され得る。気泡の集まりが通過する際に安定しているがバックグラウンドよりも高いレベルが観察され、次に、該信号は、該泡の後部を追って最終的にバックグラウンドレベルまで低減する。そのような特徴的な追跡は、該泡の異なる部分の乱流エネルギーと関連付けられる。局所的な気体又は液体流速量におけるバリエーションからなるいかなるイベントも、信号レベルの変化として検出され得る。そのようなイベントは、例えば、信号レベルの変化として観察され得る。
ここに記述されるように、カオス分析とも呼ばれる非線形分析は、ポリエチレン反応器における流動化変化の検出、シーティングの検出を許容し、またシーティング前駆物質を特定する。モデル関係が、シーティングとプロセス計測との間の物理的コンセプトを確立するために用いられる。反応器連続性を決定する非線形分析を用いる診断方法、特に、シーティングの兆候及び/又は存在を確認し、これにより反応器の操作性(稼働容易性)におけるシーティングの悪影響を低減するそのような方法は、この発明の範囲内にある。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証することが含まれる。以下の例に開示される技術は、本発明の実施において十分機能する技術であって、その実施にとって好ましいモードを構成すると考えることができる、本発明によって発見された技術を示すことが当業者には当然認識される。しかしながら、当業者は、本開示に鑑み、開示される特定の実施形態において、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、同様の又は類似の効果を得ることができる多くの変更がなされ得ることを認識する。更に、化学的にも生理的にも関連しているある作用物がここに記述された作用物と置換され得るが、同一又は類似の結果が達成されるであろうことは明白である。当業者にとって明白なすべてのそのような同様な置換及び変更は、特許請求の範囲で定義される本発明の精神、範囲及び概念内にあると考えられる。
実施例1:データセット定義
高速データは、フィルタ処理されたかさ密度と、床全圧力低下と、静的電圧と、外板熱電対と、アコースティックエミッションとから構成された。高速測定は、1時間当たり1回、5分の継続時間の間、毎秒200サンプルで一般に記録された。1999〜11データは、より頻繁な間隔で記録された。サンプリングされ記録される前に、かさ密度、全床重量、静電気及びアコースティックエミッションのための変換器信号は、40Hzの遮断周波数でアナログローパスフィルタ処理され、その結果、40Hzより上の周波数成分、又は、継続時間における25msecより短いいかなるイベントも減衰された。外板熱電対データは、10分の1だけ破棄され、5Hzの遮断周波数を有する簡易なRCフィルタを用いローパスフィルタ処理される。
低速データは、外板熱電対と、反応器静電気と、床圧力及び床温度とから構成された。低速測定は、試験期間中ずっと連続的に毎秒5サンプルで記録された。
アコースティックエミッションデータは、190kHzの適用周波数を有する市販の変換器(Process Analysis & Automation)を用いて取得された。該変換器は、外側反応器壁上のいくつかの位置である分配板、反応区域、ドームの遷移側部及びリサイクルラインに置かれた。
実施例2:非線形分析のためのデータ選択
このプロセスは、特に既知のシーティング事変に対する関係に関するデータ記録の完璧さ(完全性)を評価すること、及び、分析手段を通るデータの完全性(保全性)を評価することを伴った。データは、大規模なシーティング事変が発生し、かつ反応器が停止を要求した場合のみ除外された。更なる分析からデータを外す測定信号におけるグリッチ(異常)は、目に見える非定常性(平均スロードリフト)と、急な振幅変化と、信号飽和又は超過打ち切りとを含んでいた。その上、ログ記録されたプロセスの過渡事象の間に採られたデータは、シーティングへの固有遷移とは関係のない信号変化の偽識別を避けるため、分析から除外される。他のプロセスの人為的な結果、特に生成物の排出の間の急な圧力変化は、これらの異常を分析から除外するために特定された。データ系列の後部分において、FBD測定は、生成物の排出と関連する強いスパイクを含む。一方、先行系列は、そのようなスパイクは、仮にあったとしてもほとんど目に見えない。これらの違いの理由は知られていない。図1は、FBD測定データにおける放電(排出)スパイクの結果を例示する。
分析されるデータは、シーティングイベントの目立った存在を含む広範囲の運転条件を取り入れた。これらデータ及びそれらのラベルは、「サンプル1」(「不安定」)と、「サンプル2」(「遷移」又は「中間」)と、「サンプル3」(「安定」)とであり、ここで、該安定性のラベルは、シーティングに対する傾向を意味する。
低速外板熱電対測定は、一般に非常に長い時間スケール平均(中間)シフト(ことによると、低下した反応速度によるより低温の局所的領域である「コールドセル」の証拠)と、ある程度の打ち切りとを含む。シーティングイベントを示すそれらの値により、熱電対信号はどれも拒絶されないが、すべては、分析前に長期ドリフトを除去するためにトレンドが取り除かれる。時系列分析におけるほとんどの試験が定常性であると推定するので、定常性の確認は、更なる分析に適したデータの識別において次の工程であった。
定常性は、時系列のある統計学上の測定が時間が経つにつれて変化しないことを含意する。ケネル位相空間定常性試験が、定常性の試験に用いられた(Kennel M.B, 「Statistical test for dynamical nonstationarity in observed timeseries data」, Physical Review E 56, 316〜321頁(1997年)参照。該文献は参照によりここに組み込まれる。)この試験は、類似した時系列パターンが時間の経つにつれ均一に分散されるか否か、又は、これらのパターンが時系列におけるある位置へと偏らされるか否かを評価する。該ケネル試験は、PE床圧力データを用いる従前の研究において広く用いられている(Kennel M.B, 「Statistical test for dynamical nonstationarity in observed time-seriesdata」, Physical Review E 56, 316〜321頁(1997年)参照。該文献は、参照によりここに組み込まれる。)。
実施例3:サイクルタイム分析
Daubechiesの二次(二階)ウェーブレットを用いてフィルタ処理されたサイクルタイムデータは、シーティングが、平均7.5分の警告で5〜12分以内に予測されることを示した。サイクルタイムは、各触媒タイプに特有であり、反応器壁における樹脂滞留時間を示した。これに基づき、2〜5分のよどみの滞留時間がシーティングをもたらすと思われる。シーティング滞留時間は、熱暴走の計算と合致する。H2の短い反復パルスのような対抗手段を適用すること、媒体の速度を変えること、CO2、CO、酸素もしくは水、帯電防止剤もしくは帯電促進剤といった有害物を注入すること、反応器の温度を調整すること、モノマー分圧、反応器床レベル、触媒供給速度及びエチレン供給速度を変えることは、反応器連続性を制御するために実行可能な機構を提供する。
実施例4:流動かさ密度(FBD)測定
FBD測定系列が適度な非定常から強い非定常である傾向があるので、複雑さの測定は、非定常性による悪影響が少ないことが予期された平均サイクルタイムを優先して避けられた。
三つのデータ系列、「サンプル4」のパート3、6及び7において、FBD時系列の平均サイクルタイムは、外板熱電対測定に見られるように、シーティングの表示(兆候)前はその近くにおいて劇的に移動された。図4は、1時間ごとの間隔で記録された(◇記号でプロットされた)平均サイクルタイムを示す。横座標は時間単位の時間、縦座標は、5msec timesteps(200=1sec)における時間である。熱電対信号における大きく急な偏位から特定されるシーティング事変は、赤バー(非常に短時間のスパイクに対し)又は赤三角(長引く偏位に対し)のいずかとしてプロットされる。パート3及び8において、外板熱電対イベントに先行する20〜60分間のサイクルタイムに著しい減少が存在し得る。該データは、シーティング前駆状態が観察され、定量化されることを示唆する。
FBDデータの第2セットは、「サンプル2」の触媒を用いて、いくつかの非常に低い密度(VLDPE)のサンプルを作り出す行程に基づいた。いくつかのプロセス変化は、12:30前に起こり、また、13:00においていくつかのより低い床TI活動が観察された。13:23と18:00との間の期間において、コルモゴロフエントロピーによって定量化されるようなFBD信号の複雑さは、図10に見られるように着実に増加した。該データギャップの始まりの1時間の間において、温度偏位が見られた(センサーTI6204により)。コルモゴロフエントロピーの安定した上昇は、サイクルタイムの安定した減少に合わせられる。この後のFBDデータにおいて観察された傾向は、前に分析したFBDデータにおいて観察されたものと一致する。
実施例5:エントロピー、平均偏差及びサイクルタイム
平均偏差及び平均サイクルタイムとシーティングへの傾向との間の顕著な相関性が観察された。「不安定」ケース(図5)では、シーティングに先行して、平均偏差は低下し、サイクルタイムは増加する。ガイドラインで示唆されるように、大規模なシーティング事変の前の一般的な傾向として、平均偏差は着実に減少し、サイクルタイムは、シーティングイベントまで増加する。温度偏位後、温度変動は、継続時間がより長くなり、反応器壁における混合の分断(途絶)を示唆する。
「中間」ケース(図6)では、いくつかの上述した傾向が観察される。約インデックス5000において、反応器が凝縮モード運転から移されたポイントに関連する、生(未加工)データにおける下向きの傾斜をもたらすプロセス変化がある。約インデックス6700において、サイクルタイムは増加し、生のフィルタ処理されたデータに見られる光炎に対応する。サイクルタイムの増加は、「不安定」ケースと一致するが、平均偏差は、少なくとも容易に目に見える態様において同様にはふるまわない。
「安定」ケース(図7)では、平均偏差及びサイクルタイムの変化は、単にプロセス変化に関連する。図7の約インデックス5800において、プロセス変化があり、生データの中間(平均)において短時間の減少をもたらす。対応する該フィルタ処理されたデータにおいて、平均偏差は、該プロセス変化の後に減少し、その後、一定のままとなる。サイクルタイムは、該プロセス変化後、わずかに減少する。このデータセットにおいて既知のシーティング事変は存在しない。
平均偏差、平均サイクルタイムと、シートに対する異なるグレードでの傾向との間に相関関係が存在する。この相関性は図8に示される。平均偏差及び平均サイクルタイムのコンピュータ計算において、プロセス変化後でかつシーティング事変前のデータは、各グレードの安定したふるまいが特徴付けられることを保証するために用いられた。安定したグレードに対する該二つのポイントは、観察されたプロセス変化の前後のふるまいに対応する。最悪のシーティング発生(「サンプル1」)を実証する反応器は、最長のサイクルタイムと最低の平均偏差を創成し、これらの特性が反応器壁における混合に関連することを示唆する。
記号化に基づくシャノンエントロピーはまた、「不安定」ケースの図9に見られるように、次第にシーティングへと至る別個の傾向を有する。安定した運転の期間中(ほぼインデックス500〜3000)、エントロピーは割合一定である。約インデックス3000において、平均偏差及びサイクルタイムの傾向の移動と共に、エントロピーが明らかに減少し、信号の複雑さの低減を示す。この複雑さの低減は、反応器壁付近の混合の低減に関連すると思われる。
実施例6:反応器連続性の評価
データは、傾向が、反応器連続性、特に反応器におけるシーティングの兆候又は存在を決定することが明白であることを示す。流動かさ密度及び外板熱電対の両測定において、信号時間スケールは、特定されたシーティング事変の前又はその間、著しく変わる。
流動かさ密度測定において、流動化パターンが、シーティングの結果として又はシーティングに資する予備(事前)状態として変化するので、信号の複雑さの変化はまた、信号時間スケールの変化として現れることが推測される。FBD測定における変動は、二つのプロセスに直接関連する。すなわち、これは、図11に概略的に示される床レベル振動と泡通路である。平均サイクルタイムの減少又は複雑さレベルの増加は、凝集塊から離れることからの、又は後に凝集へと至る混合パターンにおける、反応器内の小さい泡の増加した存在をおそらく示す。一般に、次の点は予期されないはずである。すなわち、複雑さ測定及びサイクルタイムが相補的であるべきで、それぞれが異なる信号特性を示す際、これら二つが等しい重要度で用いられるべきであるという点である。
外板熱電対又は熱流束測定における変動は、反応器壁における粒子の混合又は滞留時間の程度を示すと推測される。非常に短い滞留時間で、該壁における熱伝達率は高く、温度も高い。粒子の層が固まるにつれ、熱伝達率は減少する。これらの層が腐食されて剥がされるにつれ、熱伝達率は再度上昇し、測定温度も再度高くなる。このプロセスは、図12に概略的に示される。熱信号のサイクルタイムは、床壁近くの活動程度を示す。サイクルタイムが短くなると、シーティングが起こる傾向が低下することが、該データによって示唆される。長い粒子滞留時間は、床壁近くでの不十分な混合を示し、シーティングに至るホットスポットが、その際助長される。
実施例7:アコースティックエミッション及び非線形力学
アコースティックは、振動波の形態のエネルギーの発生、送信及び受信を意味する。流動床のアコースティックエミッションは、上記壁における又はその付近における粒子−壁間衝突を含む粒子−粒子間衝突の測定を可能にする。該壁振動エネルギーは、「ホワイト」ノイズ又は音響「散弾(ショット)」ノイズと呼ばれる。アコースティックエミッションは、流動化パラメータである粒状温度T*と直接関連する。それは、方形変動速度と定義され、反応器壁における粒子の下向きの対流性流れを測定する。スラリー摂取触媒を用いての、運転中の反応器のアコースティックエミッションの測定は、床内へと移動し落下するドームシートに先行して、反応器連続性における障害に対する固有信号を作り出した。乾燥触媒供給の場合、同様の予測データが観察された。アコースティックエミッション振幅と表面気体速度との比較は、ほぼ線形関係を示した。
時系列埋め込み及び特異値分解を用いて、質点力学を加味しての、圧力差及び外板熱電対データのコルモゴロフエントロピーの計算は、流動化が、樹脂タイプ、防汚剤レベル及び分配板の状態といった要因に基づいて変換することを示した。更に、ドームシーティングに対する前駆シーティング状態は、二以上のシステム変数を評価することによって示されるように、事前の8時間程度で求められた。異なる触媒を使用する(複数の)反応器において計算された平均絶対偏差又は平均偏差は、両ケースにおける反応器連続性及び流動化において別個の変化を示した。同様な表示は、同じデータセットの計算されたサイクルタイム及びコルモゴロフエントロピーにおいて観察された。
実施例8:触媒遷移
固有値方程式(特性方程式)が観察できる実体を定量化するために用いられ、該式は、該システムの関数(固有関数)として、演算子すなわち演算の数学的シーケンスを備える。計算された該量の値は固有値である。10の埋め込み次元を用いる固有値主成分の固有値へと固有値を標準化することにより、あるシーケンスに対する計算された固有値を示す多次元チャートが創り出された(図13)。主成分(PC)は、プロセスデータを多次元包絡線へと有効に分割する各クラスに対し計算される。図13において、主成分2、3及び4に対する固有値は、一方の触媒から他の触媒への遷移を区別する能力を示す二つの異なる触媒において得られたデータに対する第1主成分に対して標準化された。大きい白抜き記号は、シーケンスの開始を示し、大きい黒記号はシーケンスの終了を示す。第1主成分によって標準化された主成分2は、異なる触媒に対するデータポイント(サンプルID)と、カイ2乗(X2)統計量を用いて反応器連続性において明白に示された変化(図14)との関数としてグラフ化された。
次の文献は、本発明の理解に対する更なる教示を与える。米国特許第5,436,304号、米国特許第5,405,922号、米国特許第4,803,251号、米国特許第5,391,657号、米国特許第6,263,355号、米国特許第6,122,557号、米国特許第5,857,978号、米国特許第5,743,860号及び米国特許第5,626,145号、並びに、McKenna, Spitz, Cokljat AlChEJ, 45(1999年)、Finney C.E.A., Green J.B. Jr., Daw C.S., 「Symbolic time-series analysis of engine combustion measurements」, SAE Paper 第980624(1998年)、Kennel M.B, 「Statistical test for dynamical nonstationarity in observed time-series data」, Physical Review E 56, 316〜321頁(1997年)、Packard N., Crutchfield J., Farmer J.D., Shaw R.. 「Geometry from a time series」, Physical Review Letters 45, 712〜716頁(1980年)、Schouten J.C., Takens F., van den Bleek C.M., 「Maximum-likelihood estimation of the entrophy of an attractor」, Physical Review E 49, 126〜129頁(1994年)、Schouten J.C., van den Bleek C.M., 「Monitoring the quality of fluidization using the short-term predictability of pressure fluctuations」, AlChE Journal 44:48〜60(1998年)、及び、Tang X.Z., Tracy E.R., 「Data compression and information retrieval via symbolization」, Chaos 8, 688〜696頁(1998年)。これら全文献は参照によりここに組み込まれる。
流動かさ密度測定データにおける放電スパイクの効果を示す時系列である。 外板熱電対測定値のフィルタ処理を示す図表である。 遅延座標埋め込み、及び、交差(互いに交わる)間隔と位相空間軌道との関係の図表である。 シーティング事変を示す熱電対測定値から計算したサイクルタイムである。 不安定反応器の平均偏差及びサイクルタイムである。 中間反応器の平均偏差及びサイクルタイムである。 安定反応器の平均偏差及びサイクルタイムである。 平均偏差と平均サイクルタイムと異なるグレードでのシートに対する傾向との相関関係である。 不安定反応器の記号化に基づくシャノンエントロピーである。 フィルタ処理された流動かさ密度測定値から計算したコルモゴロフエントロピー信号である。 流動かさ密度測定信号に対する床振動と泡通過の関係である。 反応器壁での又はその付近での外板熱電対信号における粒子混合の効果である。 複数のフィルタ処理された信号から導き出された固有値を用いる三次元図表である。 主成分によって分析されるフィルタ処理された信号を生成する異なる触媒のグラフである。

Claims (37)

  1. 反応器連続性を決定する方法であって、
    a.ある期間中に前記反応器の少なくとも一つのシステム変数を測定し、データを発生させる工程と、
    b.前記データセットをフィルタ処理し、時系列に復調する工程と、
    c.前記フィルタ処理されたデータからある信号を計算する工程と、
    d.前記反応器のための前記信号を、コントロール反応器のある信号と比較することにより、反応器連続性を決定する工程とを含む方法。
  2. 前記システム変数は、アコースティックエミッションと、圧力差と、床圧力低下と、流動かさ密度と、静的電圧と、反応器壁温度とを含む請求項1の方法。
  3. 前記アコースティックエミッションは、受動アコースティックエミッション検出器で測定される請求項2の方法。
  4. 前記データは高速データからなる請求項1の方法。
  5. 前記高速データは、フィルタ処理された流動かさ密度と、床全圧力低下と、静的電圧と、アコースティックエミッションと、外板熱電対測定値とからなる群から選択される請求項4の方法。
  6. 前記信号はエントロピーを含む請求項1の方法。
  7. 前記信号はサイクルタイムを含む請求項1の方法。
  8. 前記信号は、外乱を示す平均偏差を含む請求項1の方法。
  9. 前記決定工程は、シーティングの前駆状態と、流動化の変化と、流動化遷移状態とからなる群から選択される請求項1の方法。
  10. 前記フィルタ処理は2乗平均平方根を含む請求項1の方法。
  11. 反応器連続性を決定する方法であって、
    a.反応器壁にアコースティックエミッションを適用する工程と、
    b.アコースティックエミッションを測定し、データを発生させる工程と、
    c.前記データをフィルタ処理し、時系列に復調する工程と、
    d.前記時系列に対する第1信号を計算する工程と、
    e.前記第1信号を、コントロール反応器のコントロール信号と比較することにより、反応器連続性を決定する工程であって、前記コントロール信号に対する信号の減少がシーティングの存在を示す当該工程とを含む方法。
  12. 前記アコースティックエミッションの適用は、約100kHz〜400kHzからなる請求項11の方法。
  13. 前記アコースティックエミッションの測定は、受動アコースティックエミッション検出器によって行われる請求項11の方法。
  14. 前記フィルタ処理は、ローパスフィルタによって行われる請求項11の方法。
  15. 前記フィルタ処理は、2乗平均平方根フィルタによって行われる請求項11の方法。
  16. 前記信号は、エントロピーと、サイクルタイムと、平均偏差と、埋め込み時系列の固有値とからなる群から選択される請求項11の方法。
  17. 前記決定工程は、シーティングの前駆状態と、流動化の変化と、流動化遷移状態とからなる群から選択される請求項11の方法。
  18. 気相流動床反応器における反応器連続性を制御する方法であって、
    a.ある期間中に前記反応器の少なくとも一つのシステム変数を測定し、データを発生させる工程と、
    b.前記データセットをフィルタ処理し、時系列に復調する工程と、
    c.前記フィルタ処理されたデータからある信号を計算する工程と、
    d.前記反応器のための前記信号を、コントロール反応器のある信号と比較することにより、反応器連続性を決定する工程と、
    e.反応器連続性を制御するために対抗手段を適用する工程とを含む方法。
  19. 前記システム変数は、アコースティックエミッションと、圧力差と、床圧力低下と、流動かさ密度と、静的電圧と、反応器壁温度とを含む請求項18の方法。
  20. 前記アコースティックエミッションは、受動アコースティックエミッション検出器で測定される請求項19の方法。
  21. 前記データセットは高速データからなる請求項18の方法。
  22. 前記高速データは、フィルタ処理された流動かさ密度と、床全圧力低下と、静的電圧と、アコースティックエミッションと、外板熱電対測定値とからなる群から選択される請求項18の方法。
  23. 前記信号は、信号エントロピーと、サイクルタイムと、平均偏差と、埋め込み時系列の固有値とからなる群から選択される請求項18の方法。
  24. 前記対抗手段は、前記反応器内に有害物を注入することを含む請求項18の方法。
  25. 前記対抗手段は、帯電防止剤及び帯電促進剤を含む請求項18の方法。
  26. 前記対抗手段は、前記反応器の温度を調整することを含む請求項18の方法。
  27. 前記対抗手段は、媒体の速度を調整することを含む請求項18の方法。
  28. 前記対抗手段は、反応器表面改質剤を添加することを含む請求項18の方法。
  29. 前記対抗手段は、気体パルスを加えることを含む請求項18の方法。
  30. 前記決定は、局所的に行われる請求項1、11又は18の方法。
  31. 前記決定は、遠隔的に行われる1、11又は18の方法。
  32. 前記対抗手段制御は、局所的に行われる請求項18の方法。
  33. 前記対抗手段制御は、遠隔的に行われる請求項18の方法。
  34. 前記決定が局所的に行われ、かつ前記対抗手段制御が局所的に行われる請求項18の方法。
  35. 前記決定が局所的に行われ、かつ前記対抗手段制御が遠隔的に行われる請求項18の方法。
  36. 前記決定が遠隔的に行われ、かつ前記対抗手段制御が局所的に行われる請求項18の方法。
  37. 前記決定が遠隔的に行われ、かつ前記対抗手段制御が遠隔的に行われる請求項18の方法。
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