JP2005510943A6 - セルラー通信ネットワークにおける同期方法及びハンドオーバー方法、並びにそれらに対応する端末及び基地局 - Google Patents

セルラー通信ネットワークにおける同期方法及びハンドオーバー方法、並びにそれらに対応する端末及び基地局 Download PDF

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Abstract

それぞれ第1基地局(101、501)と第2基地局(121、511)に付随しており少なくとも部分的にある共通の地理的エリア(120、504)で重なり合い同期される第1セル(100、500)と第2セル(120、510)を含む複数のセルからなるセルラー通信ネットワークにおける端末の同期方法に関するものであって、第1基地局によって送信されその端末によって受信される同期信号(SCH 400、600)との第1同期ステップと、第2基地局によって送信されその端末によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH 406、611)との第2同期ステップとを含む同期方法。

Description

本発明はセルラー方式無線電話技術に関する。より詳しくは、本発明は移動体無線通信ネットワークセル上にある端末の同期技術に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)タイプや3GPP(3rd Generation Partnership Project:第3世代移動体通信規格化プロジェクト)タイプのセルラーネットワーク等のセルラーネットワークにおいては、迅速にデータを送信及び/または受信することができるようになるには、端末がセル上で同期されなければならない。故に、端末からまたは端末への情報伝送を最適化するためには、ネットワークのセル上にある端末の同期を迅速に行なえることが必要である。
同期技術としては、例えばSCH(Synchronisation Channel:同期チャンネル)タイプの個別チャネル(dedicated channel)を使用することに基づくものが知られている。この同期技術は通常は比較的有効であるが、しかし一部の環境において特に端末があるセルから別のセルに移動して頻繁に変化するときには遅くなるという不利な点がある。
さらに、セルラーネットワークにおいて通信の進行を妨げることなく端末が移動できることを考慮するには、端末がセルからセルへ非常に迅速にセルを変更することを可能にするセル切替(cell transfers)または「ハンドオーバー(hand-overs)」をネットワークが管理しなければならない。この「ハンドオーバー」は、特にある固定された基地局と通信をしている端末が、その端末自体が付随している基地局を変更して通信することが好ましいときに使用されることに注意されたい。「ハンドオーバー」は異なる理由によっても用いることができる。異なる理由とは、例えば、無線リンクのクォリティが低い、通信量があまりに多すぎて基地局が飽和状態にある、端末が第1基地局を離れて別の基地局に移動するときの移動、端末が要求するサービスに対する基地局の適合性などである。
この「ハンドオーバー」は、ユーザーに提供されるサービスの効率性、クォリティ、及び流動性の理由から迅速に行わなければならない。
従来より、通信の中断を引き起こす比較的遅い異周波数間「ハンドオーバー」手続が(言い替えると、端末が付随するセルの周波数が「ハンドオーバー」の前後で異なるとき)使用されている。
CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重アクセス方式)に基づくチャネルアクセス技術を使用する第3世代無線電話システムでこの異周波数間「ハンドオーバー」を実施するには、例えばUMTSおよび3GPPシステムにおいて、移動体端末は異なるセル上で電力測定を実施するために端末自体をこれらの異なるセルに同期させる「圧縮モード」の空き時間を使用しなければならない。同期を図るために、移動体端末はまず第1のSCHチャネルをリスンし、次に第2のSCHチャネルをリスンし、続いて電力測定が行われるCPICHチャネルをリスンしなければならない。
しかしながら従来技術に基づくこの技術は、圧縮モードから生じる空き時間の持続時間が短いので同期ステップが非常に長いという欠点を有する。
それ故に、UMTS及び3GPPタイプのネットワークは、通信を開始する前に、通信の開始時点での「ハンドオーバー」が必要とならない最適なセル上に移動体端末が既に存在しているように規定される。
本発明の様々な特徴は特に従来技術のこれらの欠点を克服することを意図している。
より正確には、本発明の第1の目的は、あるセルから別のセルに端末が移動する際に同期を迅速に行なうことができるようにすることにある。
本発明の別の目的は、特に異周波数間「ハンドオーバー」手続の場合において、端末の迅速な「ハンドオーバー」を可能にすることにある。
本発明の更に別の目的は、実施中の現行規格、特に3GPP委員会によって規定され配布されたUMTS FDD規格(Frequency Division Duplex:周波数分割複信)(特にこの規格のシリーズ25)に対する変更を全くまたはほとんど必要としない第3世代セルラー通信ネットワーク向けの端末を使用することを可能にすることにある。
以上の目的を達成するため、本発明は、それぞれ第1基地局と第2基地局に付随しており、ある共通の地理的エリアで少なくとも部分的に重なり合い同期される第1セルと第2セルを含む複数のセルを備えるセルラー通信ネットワークにおいて端末を同期させる方法であって、
前記端末が前記共通のエリア内に存在するとき、
第1基地局によって送信され前記端末によって受信される同期信号(SCH)についての第1同期ステップと、
第2基地局によって送信され前記端末によって受信され、マルチパス(multi-path:多重経路)の処理に用いられる所定の信号(CPICH)についての第2同期ステップと
を含むことを特徴とする方法を提供する。
この場合、第1セル及び第2セルは好ましくは互いに同期されるか、あるいは擬似同期(pseudo-synchronised)、すなわち若干の同期許容度をもって同期される。
前記端末の第1同期ステップにおいては、第1基地局と完全または準完全な同期が図られるが、第2基地局とは粗い同期が図られる場合がある。
一方、前記端末の第2の同期では第2基地局と完全または準完全な同期が図られる。
本発明の1つの特別な特徴として前記同期方法において、第2基地局によって送信された前記所定の信号に対応する少なくとも1つのパスを特定するステップであって、第2同期ステップを提供して、前記所定の信号を通過させているマルチパスを解析することによって行なわれる特定ステップを前記端末が実行し、前記所定の信号に対応する1つのパスまたは複数のパスの1つは第1パスと称され同期のベースとみなされることが注目すべき点である。
こうして、本発明によれば第2基地局との同期は、前記所定の信号(例えばUMTS規格のCPICHチャネル)に関係があるマルチパスを解析するために既に実行されている手段を使用するので比較的容易に実行される。
さらに、本発明によれば特定の同期チャネル(例えばUMTS規格のSCHチャネル)を用いる必要が全くないので通過帯域が節約でき、第2基地局を実現することが容易になる。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は第1同期ステップにおいて第2基地局について5乃至50μ秒の同期誤差を許容することが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は第1同期ステップにおいて第2基地局について5乃至30μ秒の同期誤差を許容することが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は第2同期ステップにおいて第2基地局について5μ秒未満の同期誤差を許容することが注目すべき点である。
こうして、本発明によれば、端末の第2基地局との比較的粗い(30μ秒または最大でも50μ秒までの)第1の同期と、端末の同じ第2基地局とのより精密または完全な第2の同期が可能となる。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は、第1基地局が第2基地局に同期情報を送信して第2基地局が第1基地局と同期することを可能にすることが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は、同期情報が有線リンクで伝送されることが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は、前記同期情報が第1基地局によって送信される同期信号を介して伝送されることが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による同期方法は、第3の装置が第1基地局と第2基地局に同期情報を送信して第2基地局が第1基地局と同期することを可能にすることが注目すべき点である。
こうして、本発明によれば、第1基地局と第2基地局との間の同期を実現することは比較的単純である。
特に、それは、
第2基地局が第1基地局によって送信されたこの信号を拾うときには既存の同期チャネル(例えばUMTSのSCH)を介して、または、
無線信号の送信及び/または受信のどんな問題も克服する専用の有線リンクまたはネットワークインフラによって、または、
同期信号を第1基地局に出力して同期のより精密な制御を可能にする本目的専用の場合がある、あるいは第1基地局及び第2基地局内にある制御装置部分へもしくはそこから接続される場合がある、第三者装置を使用することによって
実施されることがある。
本発明によれば、端末の第1基地局との第1の同期は第2基地局との同期と可能な限り同程度に精密になるように制御されることもある。特に、第1基地局から第2基地局に送信された同期信号の伝搬遅延を考慮することが可能である。ネットワーク装置(第1基地局または制御装置)は場合によっては端末に対し2つの基地局間の同期遅延について通知してその端末がそれを考慮することができるようにすることも可能である。
本発明は、それぞれ第1基地局と第2基地局に付随しており、ある共通の地理的エリアにおいて少なくとも部分的に重なり合い同期される第1セルと第2セルとを含む複数のセルを備えるセルラー通信ネットワークにおいて端末のハンドオーバーを処理する方法でもあって、特に、前記端末は、その端末と遠隔の端末との間の通信がセットアップされたときには通信モードにあることが可能であり、また通信モードになくても前記複数のセルの1つにおいて通信が可能な状態で存在するときには待機モードにあるものであって、前記端末が前記共通のエリア内に存在し、第1基地局と通信モードにある前記端末が第1セルから第2セルに接続が切り替えられるときに、
第1基地局によって送信され前記端末によって受信される同期信号(SCH)についての第1同期ステップと、
第2基地局によって送信され前記末端によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH)についての第2同期ステップと
を含むことを特徴とする。
こうして、本発明によれば、第1基地局と第2基地局が同じ周波数を使用していない場合でさえ、端末が2つのセル間を切り替わること(または迅速な「ハンドオーバー」)が可能となる。
本発明の1つの特別な特徴として、このセル間切替方法は上述したような同期方法を使用することが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、このセル間切替方法において、第1セルは第2セルを取り囲んでおり、第1基地局は第1セル内に存在する前記端末の待機モードを管理し、第2基地局は通信モードを管理することが可能である、ことが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、このハンドオーバー方法において、第1基地局は第2セル内に存在する前記端末の通信の開始を管理し、その際にセルラー通信ネットワークは通信の管理を第2基地局に切り替えることが注目すべき点である。
本発明は端末にも関係している。これは、それぞれ第1基地局と第2基地局とに付随しており少なくとも部分的に重なり合い同期される第1セルと第2セルとを含むセルラー通信ネットワーク内において第1セルに付随する少なくとも第1基地局と協働する端末であって、特にこの端末と遠隔の端末との間の通信がセットアップされたときには通信モードにあることが可能であり、また通信モードになくても前記ネットワークセルの1つにおいて通信が可能な状態で存在するときには待機モードにあるものにおいて、
第1基地局によって送信されこの端末によって受信される同期信号(SCH)についての第1の同期を図る手段と、
第2基地局によって送信されこの端末によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH)についての第2の同期を図る手段と
を具備することを特徴とする。
本発明の1つの特別な特徴として、前記所定の信号がたどるマルチパスを解析して、第2基地局によって送信される前記所定の信号に対応する少なくとも1つのパスを特定することが可能な手段を前記同期手段が含み、前記所定の信号に対応する1つのパスまたは複数のパスの1つは第1パスと称され同期のベースとみなされる、前記端末が注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、第1の同期では5乃至50μ秒の同期誤差を許容することが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、第1の同期では5乃至30μ秒の同期誤差を許容することが注目すべき点である。
本発明の1つの特別な特徴として、第2の同期では5μ秒未満の同期誤差を許容することが注目すべき点である。
本発明は基地局にも関係している。これは、第2基地局と称され、セルラー通信ネットワークにおいて第2セルに付随することになる基地局であって、該ネットワークは、第1基地局と少なくとも1つの端末とに付随する第1セルを含むいくつかのセルを備えており、前記第1セルと前記第2のセルとはある共通の地理的エリアにおいて少なくとも部分的に重なり合うものであり、
前記第1基地局によって送信されその端末によって受信される同期信号(SCH)についての第1同期ステップと、
前記第2基地局によって送信されその端末によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH)についての第2同期ステップと
を前記端末の少なくとも1つが実行することができるようになされている前記第1基地局との同期手段を具備することを特徴とする。
本発明の1つの特別な特徴として、本発明による第2基地局は、前記端末の通信モードを管理する手段を具備し、前記端末の待機モードを管理する手段は含まない前記端末が、その端末と遠隔の端末との間の通信がセットアップされたときには通信モードにあることが可能であり、また通信モードになく、前記複数のセルの1つにおいて通信が可能な状態で存在するときには待機モードにある、基地局が注目すべき点である。
さらに本発明はセルラー通信ネットワークにも関係している。これは、第1基地局に付随する第1セルと少なくとも1つの第2セルとを含む複数のセルを備え、第1セルと少なくとも1つの第2セルの各セルとはある共通の地理的エリアにおいて少なくとも部分的にそれぞれ互いに重なり合い同期されるようにされているセルラー通信ネットワークであって、
少なくとも1つの第2セルの各セルが上述した少なくとも1つの第2基地局に付随することを特徴とする。
本発明によるセルラー通信ネットワークのハンドオーバー方法、端末、第2基地局の利点は端末同期方法の利点と同じであるので、繰り返しを避けるためにここでは詳述しないことにする。
以下、本発明の実施の最良の態様を添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、ここに紹介する実施態様はあくまでも本発明を具体的に説明するための例示的なもので、それらの態様に本発明が限定されるものと解してはならない。
セルを変更する問題は新たなセル上で交信する端末の必要な時間的再同期と関係する。
そのため、本発明の一般原理はこの作業を単純化することにあり、
隣接したセルまたは部分的もしくは全体的に重ね合わさったセル(特に大きなセルが小さなセルを取り囲むケース)の同期または擬似同期と、
「ハンドオーバー」が行われているセル内の端末と基地局との間の距離が、その端末がこの基地局の同期チャネル(SCH)をリスンする必要がないとみなされるほど十分小さいという事実と
に基づく。
本発明において使用されるアプローチに基づくセルの間の同期は非常に高い精度を必要とせず、擬似同期で十分な場合があることに注意されたい。本文脈における擬似同期とは50μ秒未満、好ましくは30マイクロ秒以下の精度での同期を意味する。
特に、この擬似同期は、
2つのセルのそれぞれのセルにそれぞれ付随する2つの基地局の間の有線リンク(このリンクは同期専用またはデータ転送に使用されるリンクであることが可能である)を使用すること、
第2基地局によって同期チャネルで送信された同期信号をリスンし処理する第1基地局と
によって得られることがある。
ユーザ端末は特に携帯無線機または固定無線機(例えば携帯電話機または無線通信システムを含む何か他の装置(例えば携帯型コンピュータ))からなることに注意されたい。
2つのセルの第1セルに付随する第1基地局がもう一方の第2セルに付随する第2基地局によって同期チャネル(SCH)で送信された同期信号をリスンしそれを処理し、それらの基地局の周波数基準の非常に小さなドリフトを考慮に入れることによってその2つのセルが擬似同期可能なときは、それら2つのセルは頻繁に互いに再同期が図られる必要は全くない。
さらに、「ハンドオーバー」手続が使用される基地局と端末との間の距離は比較的小さいので、その結果として同期の時間不確定性は短く、故に「ハンドオーバー」の際の行き先セルの同期ステップはSCHチャネルではなくCPICHチャネル(Common PIlot Channel:共通パイロットチャンネル)をリスンすることによってのみ生じる。これら2つのチャネルは行き先セルの基地局に付随するものである。
CPICHチャネルはUMTS規格に準拠し、位相を決定して同期済みセルの異なるエコーを探すために使用される。
本発明の文脈においては、CPICHチャネルも同期チャネルとして使用される。
同期済みセルの異なるエコーを探すために使用される端末の電子部分は非同期性があまり大きくない場合にセル上で同期するために使用されることがあることに注意されたい。
UMTS端末は、既知のエコーを中心としてプラスマイナス約26μ秒の範囲でセルの異なるエコーを探し求めるように設計されている。エコーが1つしかない場合には理論的にはそれはダイレクトパスである。
従って、CPICHチャネルを使用することにより、同期がプラスマイナス26マイクロ秒以内にあることがわかっているセルを同期させる手段が実現される。
本発明の文脈において、これら26マイクロ秒は2つのセル間(この2つのセルは既に述べたように擬似同期されることがある)の同期誤差と、行き先セル内の未知の伝搬時間に関係する不確定性とに対応しているはずである。
それ故に、行き先セルは小さくあるべきこと、例えば半径3kmのセル内の伝搬時間は0マイクロ秒(端末が基地局に非常に近い場合)から約10マイクロ秒(端末がセルの境界にある場合)の間にあるべきことが重要である。
本発明はUMTSネットワーク内の全てのセルが適合すべきであることを必要としないことに注意することが大切である。同じネットワーク内の一部のセルは本発明のメカニズムを使用して働き、一方、他のセルは擬似同期されない。
次に図1に本発明を使用する移動体無線電話ネットワークのブロック図を示す。
例えば、このネットワークは3GPP委員会によって定められたUMTS規格と互換性がある場合がある。
このネットワークは基地局101(BS:base station)によって管理される大セル100(マクロセル)を含む。
このセル100は2つのより小さなセル110と120(「マイクロセル(micro-cell)」または「ピコセル(pico-cell)」)を包含する。
セル110と120はそれぞれ各々の基地局111と121を含んでおり、これらの基地局はそれぞれの対応するセル内部の通信を管理する(取り仕切る)ことができる。
説明目的のため、セル100内部には数個の端末(UE)が存在することに注意する。小セル110と120のいずれのセルにもこれらのアイテムの端末の一部が存在する。
こうして、端末112はセル110内部に存在し、故に基地局101と111からあるいはそれらへ信号を受信または送信することが可能である。
同様に、端末122と123はセル120内部に存在し、故に基地局101と121からあるいはそれらへ信号を受信または送信することが可能である。
しかしながら、端末102及び103はセル100内に存在するものの、セル110と120のいずれにも含まれないので、基地局101からまたはそれに信号を送受信することができるが、基地局111と121のいずれからもあるいはいずれへも信号を送受信することはできない。
図1にセル100の異なる構成要素間のある瞬間における連絡の様子を示す。この図において、
細い破線は基地局同士間の連絡を示し、
太い破線は基地局101と待機状態にある端末(図1では例えば端末112、122、123と102)との間の連絡を示し、
実線は通信リンク(端末103と基地局101の間のリンク)を示している。
一部の端末は待機モードにある、言い替えれば、(待機モードにある)端末は通信モードにはないがセル100、110または120のいずれかにおいて通信が可能な状態で存在することに注意する。特に、これらの端末はマクロセル100に属する基地局101によって送信された信号をリスンしてている状態にある。またこれらの信号は、
通信プロトコルの高位層に提供されるサービスに対応する特にBCH(Broadcast CHannel:報知チャネル)チャネルやPCH(Paging CHannel:呼出チャネル)チャネルといった共通トランスポートチャネルと、
通信プロトコルの物理層(physical layer)に対応する特にCPICHチャネルといった共通トランスポートチャネルと
により伝送される。
待機モードでは端末は個別チャネルをリスンしていないことにも注意されたい。
一方、端末103は同時に上りと下りのチャネルである個別チャネル(DCH:Dedicated CHannel)で基地局101と通信中なので待機モードにはない。
3GPPネットワークによって使用されるチャネルは移動体ネットワーク分野の当業者に周知なものであり、特に、3GPP出版部から出版された3GPPのTS25.211規格リファレンス「3GPP、技術仕様グループの無線アクセスネットワーク;物理チャネル及びトランスポートチャネルから物理チャネルへのマッピング(FDD)、1999年リリース(3rd Generation Partnership Project, Technical Specification Group Radio Access Network;Physical Channels and mapping of transport channels onto physical channels (FDD) release 1999)」に詳細仕様が定められている。従ってこれらのチャネルについてはここでは詳述されない。
図2に、図1のネットワークで時間がしばらく経過したときの状況を示し、特に、マイクロセル120内部で端末123と基地局121の間で通信がセットアップされているときの状況を示す。
図2によれば、端末123はチャネルデータ及び/または交換データの転送を可能にする上りまたは下りの個別チャネルDCHを介して基地局121に直接接続されていることに注意する。
図3に、図1と図2にそれぞれ示された基地局121を図式的に示す。
基地局121は、アドレス兼データバス307を使って相互に接続されている、
プロセッサ304と、
RAM306と、
不揮発性メモリ305と、
移動体ネットワークまたは他のネットワークの固定インフラに接続するための有線ネットワークインタフェース300と、
基地局121との通信を行なっている端末によって専用の上りチャネルで送信された信号と、特に同期チャネルSCH(既存のUMTS規格においては、基地局ではなくユーザ端末によってのみSCHチャネルがリスンされなくてはならないということは必要とされないことに注意を要する)において基地局101によって送信された信号とを受信するための無線受信インタフェース301と、
専用の下りチャネルと物理層(通信プロトコルのより上位の層にではなく)に対応する共通トランスポートチャネル(特にCPICHチャネル)において信号を伝送するための伝送無線インタフェース302と、
マシーンと制御及びメンテナンスのため対話することを可能にするマン/マシーンインタフェース303と
を具備する。
RAM306はデータ、変数309及び中間的な処理結果を保存する。
不揮発性メモリ305は、便宜上そこに保存されたデータと同じネーミングを有するレジスタ内に、中でも、
「prog」レジスタ310においてプロセッサ304の作動プログラムと、
基地局121の設定パラメータ(configuration parameters)311と
を保存する。
基地局121は基地局101よりも簡単に実現され、特に、基地局101の作動プログラムよりもシンプルな作動プログラムを含むことに注意する。というのは、基地局121の作動プログラムは基地局121が管理する必要のない共通のチャネル機能を持たないからである。
また、端末(図示されていない)は以下のような、アドレス兼データバスによって相互に接続されている、
プロセッサと、
RAMと、
不揮発性メモリと、
基地局101によって送信されたSCHタイプの信号と待機モードで同期し、次に基地局121によって送信されたCPICHタイプの信号と通信モードで同期し、そして一般に基地局101と121によって専用の下りチャネルで伝送された信号を受信するための無線受信インタフェースと、
専用の上りチャネルと共通上りトランスポートチャネルで信号を伝送するための伝送無線インタフェースと、
マシーンと制御及びメンテナンスのため対話することを可能にするマン/マシーンインタフェースと
を具備することに注意する。
図4に、端末123が待機モードにある図1のネットワークの状況から端末123が基地局121との通信モードにある図2のネットワークの状況へと変化するときの基地局101および121と、端末123との間の通信プロトコルを示す。
基地局101は、SCH下りチャネルによりマクロセル100内に存在する基地局および端末へと、特に基地局121および端末123から信号400を送信する。こうして、基地局121および端末123(図1によれば待機モードにある)は、基地局101のSCHチャネル上で同期される。
基地局101はこのSCH信号を定期的に送信するものであり、基地局121の擬似同期がある決まった所定の閾値を超えて劣化したらすぐに、基地局121は基地局101と再同期することに注意する。
また、基地局101と121は固定されているので、これら2つの基地局間の信号伝搬時間はわかっていることに注意する。従って、この伝搬時間の知識を使用して端末の基地局121との同期を、
基地局101によって送信されたSCH信号に関する基地局121の同期遅延、例えば基地局101と121との間のSCH信号の伝搬時間に等しい同期遅延および/または、
端末123に送信され、同期ポジションを指定する情報を搬送する「ハンドオーバー」信号(詳細に後述される信号405)と
によって改善することが可能である。
基地局101はBCHチャネルによって信号401も送信する。この下り信号は端末123がどのPCHチャネルをリスンすべきかを指示する。こうして、端末123はこの信号401を受信した後、信号401に指示されたPCHチャネルをリスンする。
続いて基地局101は信号401に指示されたPCHチャネルで端末123に、着信(incoming call)を検出するために使用される信号を送信する。
次に、端末123が通信を初期化する必要があると仮定すると、端末123はRACH(Random Access CHannel:ランダムアクセスチャネル)チャネル(これは高位層チャネルアクセスサービスに対応する共通チャネルである)で信号403を送信する。この信号403は端末103が通信のセットアップを要求していることを基地局101に通知する信号である。
次に基地局101はFACH(Fast Access CHannel:高速アクセスチャネル)チャネル(これも高位層サービスに対応する共通チャネルである)で通信チャネル割り当て信号404を送信する。
続いて端末123と基地局101との間の通信がセットアップされる。ハンドオーバー専用の端末アプリケーションに相当するデータと関連する制御データとを含む1つまたは複数の信号405が双方向チャネルDPCHによって交換される。
端末123から基地局121への通信を実現するためのハンドオーバーは、多くの基準、特にスループットや通信クォリティや基地局121の特性(とりわけ、その基地局が高スループット通信の管理によく適合しているという事実)などの基準、に応じたネットワーク判定(基地局101と121に接続されたRNC(Radio Network Controller)によるもの)に従って行われることに注意する。
このときネットワーク状況は図2に示されものと同じようなものになる。
次に端末123は、本発明によれば端末123の同期を微調整するために使用されるパイロットチャネル406CPICHをリスンする。セル120のサイズが小さく、基地局121が基地局101と擬似同期されている場合(言い替えると、セル120と100の間の同期は粗く不完全でその同期誤差が約20または30μ秒未満の場合、同期済みネットワークのそれ自体分かっている同期誤差は5μ秒未満である)、端末123と基地局121との間の結果的な同期誤差は信号406を使用することにより補正されることがある。端末123は、ある基地局によって送信された信号と関係があるマルチパスを利用する手段を具備する(このマルチパス現象は当業者の間ではよく知られており、特に信号が障害物によって反射され多方向に送信された結果で、同じ送信信号を源とする異なる受信信号は異なるパスをたどるが一般に異なる振幅を持ち位相は一致しない)。特に、RAKE型受信機がマルチパス信号と関係がある異なる遅延を割り出すために使用することができることに注意する。従って、遅延があまり大きくない場合(言い替えると、3GPP規格の文脈で20μ秒未満の場合)、端末123はCPICHチャネルを使用して基地局121と同期することが可能である。
こうして、第1パスが基地局101との同期によって決まる正確な瞬間に位置づけられているとすれば、この仮定上のパスに固定してある端末123の受信機は、基地局(マイクロセルにおける)のCPICHチャネルで伝送された信号に対応する少なくとも1つのパスを、CPICHチャネルで伝送された信号のマルチパスを特定するためにも使用される手段で探し求める。これは可能である。というのは、端末123と基地局101及び121の各基地局との同期の差は小さいからである。第1パスまたは特定されたパスの1つは端末123の基地局121との同期の基準(同期のベース)としても使用される。
3GPP規格の文脈において、CPICHは遅延が20μ秒のマルチパスを処理するために使用することができ、このことは小セルの半径が約6km(この場合約20μ秒に等しい遅延に光速度を掛けると約6kmになる)以下のときに誤差を補正する手段を与えることに注意する。
端末123は基地局121と同期すると、端末123は基地局121によって管理されるCPICHチャネルを通じたこの同期に従い続けることにも注意する。
次に端末123と基地局121は、個別チャネルDPCHにより、一部しか図示されていないが複数の信号407乃至409を通じてデータを交換する。
通信の終了時点で、端末123及び/または基地局121は通信が終止したことを信号409で通知する。
図示されていない1つの変形態様として、ネットワークは、端末が基地局101への「ハンドオーバー」を通信終了前に実行すべきことを課す。端末は、基地局101およびそれ自体擬似同期している基地局121に同期しているので、この「ハンドオーバー」を、基地局101によって送信されるCPICH信号と同期して迅速に実行されることができることに注意する。
こうして端末123は待機モードに戻り、ネットワーク状況は図1に示された状況に戻る。
基地局101は、信号410、411、412をそれぞれSCH、BCH、PCHチャネルにより送信する。これらの信号はそれぞれ上述した信号400、401、402と同様の信号である。
次に、図5を参照して本発明の1つの変形態様を使用する移動体無線電話ネットワークのブロック図を説明する。
例えば、このネットワークは3GPP委員会により規定されたUMTS規格と互換性がある。
このネットワークは地理的に共通のエリア504で重なり合う2つのセル500と510を含む。セル510は、端末503が基地局501に同期しているときに、基地局510に同期するためにこの基地局の同期チャネルSCHをリスンする必要がないとみなされるほど、十分サイズが小さい。
セル500と510はそれぞれ基地局501と511を含むが、基地局501と511はそれぞれ対応するセル内部の通信を管理することが可能である。
一例として、数個の端末(UE)がセル500及び510の少なくとも1つセル内に存在し、端末503は共通のエリア504内に存在することに注意する。
このため、端末503は基地局501と511からまたはそれらの基地局へ信号を受信または送信できる。
図5において、セル500の異なる構成要素のある瞬間における接続形態として、
基地局501及び511と端末502、503または512との間の細い破線で示した無線リンク、
基地局501と502の間の実線で示した有線リンク520
がある。
例えば、有線リンク520は2つの基地局501と511を接続する個別回線、あるいは同期信号及びできればデータを転送することが可能な固定ネットワークケーブルの一部である。
ここで、端末503は待機モードにあること、言い替えると、端末503は通信モードにはないがセル500または501のどちらかと通信が可能な状態で存在するようなモードにあることに注意する。故に、端末503は、セル500に属する基地局501によって送信された信号を特にリスンしている状態にある。これらの信号は、
通信プロトコルの高位層に提供されるサービス対応する特にBCHチャネルやPCHチャネルといった共通トランスポートチャネルと、
通信プロトコルの物理層に対応する特にSCHチャネルやCPICHチャネルといった共通チャネルと
により伝送される。
端末は待機モードでは個別チャネルをリスンしていないことにも注意する。
3GPPネットワークによって使用されるチャネルは移動体ネットワーク分野の当業者になじみのあるものであり、それらのチャネルは特に3GPP出版部から出版された3GPPのTS25.211規格リファレンス「3GPP、技術仕様グループの無線アクセスネットワーク;物理チャネル及びトランスポートチャネルから物理チャネルへのマッピング(FDD)、1999年リリース(3rd Generation Partnership Project, Technical Specification Group Radio Access Network;Physical Channels and mapping of transport channels onto physical channels (FDD) release 1999)」に詳細仕様が定められている。従ってこれらのチャネルについてはここでは詳述されない。
さらに、基地局501と511は図3に示された基地局121と非常に類似しており、有線ネットワークインタフェースによりその他の基地局(511と501それぞれ)へのリンク520や移動体ネットワークもしくは他のネットワークの固定インフラへのリンクが可能になる。
本発明のこの変形態様に使用される端末は上述した本発明の実施の第1態様と類似したものであることにも注意する。
従って、基地局型または端末型のデバイスについてはこれ以上ここでは詳述しない。
図6は端末503がセル500からセル501に「ハンドオーバー」する際の基地局501と511と端末503の間の通信プロトコルを説明するための図である。
本発明の図5に示された態様によれば、基地局511は基地局501のSCHチャネルとは同期しない。基地局521の無線受信インタフェースは基地局511と通信中の端末によって専用の上りチャネルで送信された信号を受信する手段を提供するが、基地局501が共通のエリア504内にないときに基地局501によって無線媒体、特に無線同期チャネルSCHで送信された信号は受信しない。
一方、基地局511は基地局501によって有線リンク520で送信された同期信号615を受信する。
同期信号615は当業者に既知の技術(例えば、基地局511がそれ自身の同期をそれで確定する所定レートのパルスまたは特定のビットシーケンス)に基づいて使用される。故に、この同期信号ついてはここではこれ以上詳述しない。
本発明によれば、この同期信号は基地局相互の同期を最適化するためにこの信号の伝搬時間を考慮に入れることがあることにも注意する。
端末が地理的に制限されたエリア504内に位置するという事実は端末の基地局511との同期を改善するために使用されることがあることにも注意する。特に、第1に端末503と基地局501との間の伝搬時間の違い、第2に端末503と基地局511との間の伝搬時間の違いを補正手段、特に次のような、
この伝搬時間の違いを考慮する基地局511を制御する同期信号、及び/または、
端末123に送信される「ハンドオーバー」信号(後述する信号610)と同期ポジションを指示する転送情報
を使って考慮することが可能である。
同期信号615は基地局501によって定期的に送信され、基地局511の擬似同期が所定の閾値を下回って劣化するとすぐに基地局511は信号615から基地局501と再同期を図ることに注意する。
基地局501はセル500内に存在する端末と特に端末503に下りチャネルSCHで信号600も送信する。こうして端末503(これは待機モードにあるものとする)は基地局501のSCHチャネルにより同期される。
基地局501はBCHチャネルで信号601も送信する。この下り信号は端末503にリスンすべきPCHチャネルを知らせる。こうして、端末503はこの信号を受信した後、信号601に指示されたPCHチャネルをリスンする。
次に基地局501は端末503に信号601に指示されたPCHチャネルで、着信(incoming call)を検出ために使用される信号を送信する。
次に、端末503が通信を初期化したいと思っていると仮定すると、端末503はRACH(Random Access CHannel)チャネル(これは高位層チャネルアクセスサービスに対応する共通チャネルである)で信号603を送信する。この信号603は端末503が通信のセットアップを要求していることを基地局501に通知する信号である。
次に基地局501はFACH(Fast Access CHannel)チャネル(これも高位層サービスに対応する共通チャネルである)で通信チャネル割り当て信号604を送信する。
続いて端末503と基地局501との間の通信がセットアップされる。
端末アプリケーションに相当するデータを含む1つまたは複数の信号605が双方向チャネルDPCHで交換される。
それと同時に、端末503は基地局511によって送信された信号で受け取る電力を測定するためにセル510のCPICHチャネル(基地局511によって送信された信号)をリスンする。
端末は続いてこの測定結果をDPCHタイプの信号607によって基地局501に送信する。
端末503はステップ608で再度セル510のCPICHチャネルをリスンし、電力測定が繰り返される。
端末503は続いてこの測定結果をDPCHタイプの信号609によって基地局501に送信する。
ネットワーク(特に基地局501と511に接続されたRNC(Radio Network Controller:無線ネットワーク制御装置))は基地局501に伝えられた測定結果に基づいて「ハンドオーバー」を実行することを決定する。故に、基地局501はDPCHチャネルで伝送される信号610を送信して、端末503にセル510にてDPCHチャネルをリスンすべきことを通知する。
端末503は基地局501によって送信されたSCHチャネルと同期し、基地局511は基地局501と擬似同期し、セル510はサイズが小さいので、端末503は、
基地局501とのそれ自身の同期と基地局511の基地局501との擬似同期との差と、
基地局511から端末503への信号の伝搬に帰因する遅延と
の総和を超えない同期誤差によって基地局511とも擬似同期する。
この差は既に言及した補正手段を使って減らすことができることに注意する。
次に端末503は本発明により端末503の同期を微調整するパイロットチャネル611CPICHをリスンする。セル510がサイズが小さく、かつ基地局511が基地局501と擬似同期している場合(言い替えれば、セル500とセル510との間の同期は粗く不完全で、その同期誤差が約20乃至30μ秒未満の場合、同期済みネットワークのそれ自体分かっている同期誤差は1乃至2μ秒)には、端末53と基地局511との間の結果として生じる同期誤差は信号611を使用することにより補正することができる。
端末503を基地局511と同期させるためのこの作業は周波数変更が「ハンドオーバー」の際に必要な場合でさえ非常に迅速に行われることに注意する。
また端末503は基地局511と同期するとき、基地局511によって管理されるCPICHチャネルを通じたこの同期に従い続けることにも注意する。
端末503は基地局によって送信された信号と関係があるマルチパスを利用する手段を具備する。特に、RAKE型受信機がマルチパス信号と関係がある異なる遅延を割り出すために使用することができることに注意する。従って、遅延があまり大きくない場合(言い替えると、3GPP規格の文脈で20μ秒未満の場合)、端末503はCPICHチャネルと同期することが可能である。
3GPP規格の文脈において、CPICHは遅延が20μ秒のマルチパスを処理することが可能であり、このことは小セルの半径が約6km(この場合約20μ秒に等しい遅延に光速度を掛けると約6kmになる)以下のときに誤差を補正する手段を与えることに注意する。
次に端末503と基地局511は個別チャネルDPCHで、ほんの一部しか図示されていないが数個の信号611と612を使ってデータを交換する。
通信の終了時点で、端末503及び/または基地局511は通信が終止したことを告げるための信号612を出力する。
こうして端末503は待機モードに戻る。
次に基地局511は信号614をSCH、BCH及びPCHチャネルで送信するが、これらの信号はそれぞれ上述した信号600、601及び602と同様の信号である。
端末503はセル510によってまだ管理されていることに注意する。
示されていない1つの変形態様として、端末が待機モードにあり、かつ共通のエリア504内にあるとき、その端末はセル500に特有な共通チャネルをリスンする。
明らかに、本発明は上述した実施態様の例に限定にされない。
特に、当業者であれば2つのセルが擬似同期されるこれまで説明してきた態様に任意の変更を加えることができるはずである。つまり、あるセルの基地局が別のセルの基地局によって送信された同期信号を例えば有線リンクまたは無線リンク(特にSCHチャネル)を使って受信することを考えることができるであろう。
本発明は、2つの基地局が一方の基地局から他方の基地局に送信された信号を使って擬似同期される場合に限定されることはなく、第3の装置(例えば2つの基地局を管理するNCSまたは専用の第3装置)が両方の基地局に同期信号を送信する場合が含まれる。
本発明はUMTSまたは3GPPネットワークに限定されることはなく、任意のセルラー方式ネットワークに適用可能であることに注意する。
また、本発明は純粋なハードウェア構成に限定されることはなく、コンピュータプログラムの一連の命令の形、あるいはハードウェア部分とソフトウェア部分の混成の形で実施できることに注意する。本発明が部分的または全体的にソフトウェアの形で実施される場合、それに対応する一連の命令は取り外し可能な記憶手段(例えばフロッピディスク、CD−ROMまたはDVD−ROM)または取り外し不可能な記憶手段に記憶されることがある。この記憶手段はコンピュータまたはマイクロプロセッサによって部分的または全体的に読み出し可能である。
本発明の実施の一態様に基づくセルラー通信ネットワークのブロック図である。 マイクロセルに付随する基地局と端末との間の通信がセットアップされた後の図1に示されたネットワークのブロック図である。 図1と図2に示されたネットワークの「マイクロセル」基地局を示した図である。 図1の状況から図2の状況への移行を可能にするセルラー通信ネットワークの異なる構成要素間の通信プロトコルを説明するための図である。 本発明の一変形態様に基づくセルラー通信ネットワークのブロック図である。 高速「ハンドオーバー」手続の際の図5に示されたセルラー通信ネットワークの異なる構成要素間の通信プロトコルを説明するための図である。

Claims (21)

  1. それぞれ第1基地局(101、501)と第2基地局(121、511)に付随しており、ある共通の地理的エリア(120、504)において少なくとも部分的に重なり合い同期される第1セル(100、500)と第2セル(120、510)とを含む複数のセルを備えるセルラー通信ネットワークにおいて端末(123)を同期させる方法であって、
    前記端末が前記共通の地理的エリア内に存在するとき、
    前記第1基地局によって送信され前記端末によって受信される同期信号(SCH400、600)との第1同期ステップと、
    前記第2基地局によって送信され前記端末によって受信され、マルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH406、611)についての第2同期ステップと
    を含むことを特徴とする同期方法。
  2. 前記第2基地局によって送信された前記所定の信号に対応する少なくとも1つのパスを特定するステップであって、前記第2同期ステップを提供して、該所定の信号を通過させているマルチパスを解析することによって行なわれるパス特定ステップを、前記端末が実行し、該所定の信号に対応する1つのパスまたは複数のパスの1つが第1パスと称されて同期のベースとみなされることを特徴とする請求項1に記載の同期方法。
  3. 前記第1同期ステップにおいては、前記第2基地局に対して5乃至50μ秒程度の同期誤差が許容されることを特徴とする請求項1または2に記載の同期方法。
  4. 前記第1同期ステップにおいては、前記第2基地局に対して5乃至30μ秒程度の同期誤差が許容されることを特徴とする請求項3に記載の同期方法。
  5. 前記第2同期ステップにおいては、前記第2基地局に対して5μ秒未満の同期誤差が許容されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の同期方法。
  6. 前記第1基地局が前記第2基地局に同期情報を送信して、該第2基地局が該第1基地局と同期することを可能にすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の同期方法。
  7. 前記同期情報が有線リンクで伝送されることを特徴とする請求項6に記載の同期方法。
  8. 前記第1基地局によって送信される前記同期信号を介して前記同期情報が伝送されることを特徴とする請求項6に記載の同期方法。
  9. 第3の装置が前記第1基地局と前記第2基地局とに同期情報を送信して、該第2基地局が該第1基地局に同期することを可能にする請求項1乃至5のいずれかに記載の同期方法。
  10. それぞれ第1基地局(101、501)と第2基地局(121、511)に付随しており、ある共通の地理的エリア(120、504)において少なくとも部分的に重なり合い同期される第1セル(100、500)と第2セル(120、510)とを含む複数のセルを備えるセルラ通信ネットワークにおいて端末(123)のハンドオーバを処理する方法であって、
    前記端末は、該端末と遠隔の端末との間の通信がセットアップされたときには通信モードにあることが可能であり、また通信モードになくても前記ネットワークセルの1つにおいて通信が可能な状態で存在するときには待機モードにあるものであり、
    前記端末が前記共通のエリア内に存在し、前記第1基地局と通信モードにある前記端末が前記第1セルから前記第2セルに切り替えられるとき、
    前記第1基地局によって送信され前記端末によって受信される同期信号(SCH400、600))との第1同期ステップと、
    前記第2基地局によって送信され前記端末によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH406、611)についての第2同期ステップと
    を含むことを特徴とするハンドオーバー方法。
  11. 請求項1乃至9のいずれかに記載された同期方法を使用することを特徴とする請求項10に記載のハンドオーバー方法。
  12. 前記第1セルは前記第2セルを取り囲んでおり、前記第1基地局が前記第1セル内に存在する端末の前記待機モードを管理し、前記第2基地局が前記通信モードを管理することが可能であることを特徴とする請求項10または11に記載のハンドオーバー方法。
  13. 前記第1基地局が前記第2セル内に存在する前記端末の通信の開始を管理し、続いて前記セルラー通信ネットワークが前記通信の管理を前記第2基地局に切り替えることを特徴とする請求項12に記載のハンドオーバー方法。
  14. それぞれ第1基地局と第2基地局とに付随しており、少なくとも部分的に重なり合い同期される第1セルと第2セルとを含むセルラー通信ネットワーク内において少なくとも前記第1基地局と協働する端末であって、当該端末と遠隔の端末との間の通信がセットアップされたときには通信モードにあることが可能であり、また通信モードになくても前記ネットワークセルの1つにおいて通信が可能な状態で存在するときに待機モードにあるものであり、
    前記第1基地局によって送信され当該端末によって受信される同期信号(SCH)についての第1の同期を図る第1同期手段と、
    前記第2基地局によって送信され当該端末によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH)についての第2の同期を図る第2同期手段と
    を具備することを特徴とする端末。
  15. 前記所定の信号がたどるマルチパスを解析する手段であって前記第2基地局によって送信される該所定の信号に対応する少なくとも1つのパスを特定することが可能な手段を前記同期手段が含んでおり、該所定の信号に対応する1つのパスまたは複数のパスの1つは第1パスと称され同期のベースとみなされることを特徴とする請求項16に記載の端末。
  16. 前記第1の同期では、5乃至50μ秒程度の同期誤差が許容されることを特徴とする請求項14または15に記載の端末。
  17. 前記第1の同期では、5乃至30μ秒程度の同期誤差が許容されることを特徴とする請求項16に記載の端末。
  18. 前記第2の同期では、5μ秒未満の同期誤差が許容されることを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載の端末。
  19. 第2基地局と称され、セルラー通信ネットワークにおいて第2セルに付随することになる基地局であって、該ネットワークは、第1基地局と少なくとも1つの端末とに付随する第1セルを含む複数のセルを備えており、前記第1セルと前記第2のセルとはある共通の地理的エリアにおいて少なくとも部分的に重なり合うものであり、
    前記第1基地局によって送信されその端末によって受信される同期信号(SCH)についての第1同期ステップと、
    前記第2基地局によって送信されその端末によって受信されるマルチパスの処理に用いられる所定の信号(CPICH)についての第2同期ステップと
    を前記端末の少なくとも1つが実行することができるようになされている前記第1基地局との同期手段を具備することを特徴とする基地局。
  20. 前記端末の通信モードを管理する手段を具備するが、該端末の待機モードを管理する手段は含まない前記第2基地局であって、
    前記端末は、該端末と遠隔の端末との間の通信がセットアップされたときには通信モードにあることが可能であり、また通信モードになく、前記ネットワークセルの1つにおいて通信が可能な状態で存在するときには待機モードにあるものであることを特徴とする請求項19に記載の基地局。
  21. 第1基地局に付随する第1セルと少なくとも1つの第2セルとを含む複数のセルを備え、前記第1セルと前記少なくとも1つの第2セルの各セルとはある共通の地理的エリアにおいて少なくとも部分的にそれぞれ互いに重なり合い同期されるようにされているセルラー通信ネットワークであって、
    前記少なくとも1つの第2セルの各セルが請求項19または20に記載された少なくとも1つの第2基地局に付随することを特徴とするセルラー通信ネットワーク。
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