JP2005348507A - 受変電設備の最適システム決定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 顧客ニーズに応じた受変電設備の最適システムを決定する方法を提供すること
【解決手段】 この受変電設備の最適システム決定方法は、顧客ニーズを把握し、当該顧客の現状の受変電設備を把握し、前記顧客ニーズに基づいて、各種受変電システムを想定して評価し、前記各種受変電システムから最適システムを決定する。更に、前記各種受変電システムを想定して評価するステップは、変圧器の選定に関して、顧客ニーズを把握し、新たな想定検針データを作成し、前記想定検針データに基づき各変圧器の負荷率を計測し、少なくとも、想定検針データ及び負荷率を含むデータから変電ロスを算出し、算出された変電ロスに基づき最適な組み合わせの変圧器の決定方法を有しているようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、受変電設備の最適システム決定方法に関連し、更に具体的には顧客ニーズに応じて最適な受変電設備の組み合わせを実現するための決定方法に関する。
或る規模以上の電力を必要とする場合、例えば、電力会社から送電される電圧は特別高圧10,000〜70,000Vの場合には、これを建物内で使用する電気機器の使用電圧100,200又は400Vに降圧する設備、即ち受変電設備が必要となる。
受変電設備としては、一般に、安全性、保守点検の容易性、経済性の観点から閉鎖型キュービクル型が採用されている。このような受変電設備の決定(設計)は、従来、大手電機メーカ、大手総合建設業者(いわゆる、「ゼネコン」)等に委ねられていた。
本発明者等は、次の先行特許文献の存在を承知している。しかし、本発明のように多様な顧客ニーズに基づいて広く受変電設備を評価する技術に言及しているものは無いと判断される。
特開2003-157300(平成15年5月30日公開)、発明の名称「エネルギー供給システムの設計方法」 特開2002-269463(平成14年9月20日公開)、発明の名称「受電設備管理装置、受電設備管理プログラム、受電設備管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体および受電設備管理方法」 特開2002-359924(平成14年12月13日公開)、発明の名称「電力供給配電ビジネス」
大手電機メーカ等は、単に、受変電設備の施工時の初期費用(イニシャルコスト)が高いか/安いかに基づき、顧客に対して受変電設備の設計案を提案し、顧客はこのような提案の中から自らの受変電設備を決定していた。
しかし、受変電設備の選択の観点をコスト面に限っても、単にイニシャルコストに限らず、その後の運転費用(ランニングコスト)をも考慮すれば、従来とは異なる設計案が提案出来る可能性がある。
更に、顧客ニーズ、即ち、顧客がどのような受変電設備を選択するかの基準又は観点は、コスト面に限定されるとは限らない。今日に於いて、顧客ニーズは、個々の顧客毎に異なり、多様なものと思われる。
そこで、本発明は、顧客ニーズに応じた受変電設備の最適システムを決定する方法を提供することを目的とする。
更に本発明は、顧客ニーズに応じて決定される受変電設備の最適システムを提供することを目的とする。
更に本発明は、最適な組み合わせの変圧器を備えた受変電設備を提供することを目的とする。
本発明に係る受変電設備の最適システム決定方法は、顧客ニーズを把握し、当該顧客の現状の受変電設備を把握し、前記顧客ニーズに基づいて、各種受変電システムを想定して評価し、前記各種受変電システムから最適システムを決定する。
更に、上述の決定方法では、前記顧客ニーズは、イニシャルコスト重視型、ランニングコスト重視型、環境性重視型及びスペース重視型の群から選択された1又は優先順位を付けた2以上のものからなるようにすることもできる。
更に、上述の決定方法では、前記各種受変電システムを想定して評価するステップは、設備、顧客ニーズ、製品種別、適用電圧の各々に対して評価を決定し、この評価を数値化して評価するようにすることもできる。
更に、上述の決定方法では、前記各種受変電システムを想定して評価するステップは、変圧器の選定に関して、顧客ニーズを把握し、新たな想定検針データを作成し、
前記想定検針データに基づき各変圧器の負荷率を計測し、少なくとも、想定検針データ及び負荷率を含むデータから変電ロスを算出し、算出された変電ロスに基づき最適な組み合わせの変圧器の決定方法を有しているようにすることもできる。
更に本発明に係る受変電設備は、上述の受変電設備の最適システム決定方法により決定される特高受変電設備である。
更に本発明に係る受変電設備は、上述の最適な組み合わせの変圧器の決定方法に基づいて決定された変圧器を備えた特高受変電設備である。
更に本発明に係るプログラムは、上述の受変電設備の最適システム決定方法を規定した、コンピュータで読取且つ実行可能なプログラムである。
更に本発明に係る記憶媒体は、上述のプログラムを蓄積した記憶媒体である。
本発明によれば、顧客ニーズに応じて受変電設備の最適システムを決定する方法を提供することが出来る。
更に本発明によれば、顧客ニーズに応じて決定される特高受変電設備を提供することが出来る。
更に本発明によれば、最適な組み合わせの変圧器を備えた受変電設備を提供することが出来る。
以下、本発明に係る特高受変電設備の最適システム決定方法、顧客ニーズに応じて決定される特高受変電設備及び最適な組み合わせの変圧器を備えた特高受変電設備の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同じ要素に対しては同じ符号を用いて重複した説明を省略する。
[顧客ニーズに応じた受変電設備及びその最適システム決定方法]
(受変電設備)
図1は、本実施形態の対象となる受変電設備の一例であり、特に特高受変電設備の例を示している。この受変電設備は、構成機器として、電圧検知器(VD)1と、変流器(CT)2と、定常状態での開閉及び事故時の自動遮断を行う真空遮断器(VCB)3と、電路を遮断する断路器(DS)4と、多機能複合形監視制御ユニット(ICU)5と、計器用変成器(VCT)5と、避雷器(LA)6と、電圧を降下する三相三線式(Δ−Δ)結線変圧器(TR)7と、VCB8と、非常用発電機(SG)9と、VCB10と、定常状態で所定の電流の開閉及び短絡電流の遮断を行う負荷開閉器(LBS)11と、単相三線式(一−三)結線TR13-1と、三相三線式(Y−Δ)結線TR13-2と、力率改善用の進相用コンデンサ(SC)14とを備えている。受変電設備では、概して、要素1〜8を受電設備、要素10〜13を変電設備、それ以降(図示せず。)を配電設備と呼んでいる。この受変電設備は、TR7で電力会社から供給される特別高圧22kVを高圧6.6kVに降圧し、TR13で高圧6.6kVから低圧(顧客の機器の使用電圧)440−210Vに降圧している。しかし、これに限定されるものではない。
(受変電設備の最適システム決定方法)
図2は、本実施形態に係る受変電設備の決定方法を示すフローチャートである。なお、例えば図2及び4に示すようなフローチャートに示す方法は、コンピュータで読取り可能且つ実行可能なプログラムとされ、例えば図3、5及び6で説明するようなプログラム実行に必要なデータは適当な記録媒体にデータベース化されていることを承知されたい。
先ず、ステップS10で、顧客ニーズを把握する。従来は、大手電機メーカ、ゼネコン等が顧客に打診しながら、受変電設備の決定(設計)を行っていた。その結果、大手電機メーカ等は、単に、受変電設備のイニシャルコストの高低に基づき、顧客に対して受変電設備の設計案を提案していた。
しかし、今日に於いては顧客ニーズを十分に検討してみると、次のように分類されることが判明した。なお、これは例示であって、これに限定されるものでない。
(1)イニシャルコスト重視型。従来と同じである。しかし、建設時には、土地、建物、内部の機械、設備等に多額に費用を必要とするため、依然としてイニシャルコストを重視する場合がある。
(2)ランニングコスト重視型。このランニングコスト重視型というのは、単にランニングコストの高低に止まらず、算出されたランニングコストに基づき、受変電設備の平均稼働寿命を通したトータルコスト(即ち、イニシャルコスト+ランニングコスト)の高低を重視する場合である。
(3)環境性(CO2排出量等)重視型。近年における企業の社会的責任を最重要視し、環境汚染を極力回避すべきとの観点から受変電設備を決定する場合である。
(4)スペース重視型。特に都会に位置する企業では、その家賃の平方単価は非常に高額なものとなる。従来の受変電設備の占有スペースに比較して、占有スペースを減少することが出来るなら、ランニングコストとして減少スペース分の家賃相当金額がコストダウンできたことに相当する。このような観点から、省スペースを重視する場合である。
しかし、顧客ニーズは単に上記(1)〜(4)のいずれかに分類されるのでなく、夫々の顧客は独自に優先順位を付けつつ全ての項目を考慮して、受変電設備の決定を行っていることが多い。また、受変電設備の新設、増設、更新等によっても顧客ニーズは相違する。従って、顧客に対して複数種類の受変電設備案を提案し、顧客に選択を委ねることが重要である。
次に、ステップS11で、顧客の現状の受変電設備システムを把握する。本出願人は電力会社であるため、顧客の設備等の検針データを保有している場合が多い。多くの場合、顧客単位で30分単位の自動検針データを保有している。従って、従来より取引のある顧客の場合、設備の増設、更新に際しては、当該顧客の実績データにより現状システムを把握する。また、設備の新設のように実績データが無い場合には、類似の業種で同じような規模の他の顧客データを利用して模擬的に顧客の現状システムを推定する。更に必要に応じて、対象となる顧客のエネルギー診断を実行して、現状システムを把握する。
ステップS12で、顧客ニーズに沿って各種受変電システムの評価を行う。即ち、顧客ニーズに沿って幾通りかの構成機器の組み合わせを行い、これら組み合わせの受変電システムの評価を行う。
図3は、受電設備の内の受電盤と変圧器の評価の基準を表にした図である。対象は、特別高圧−高圧の部分(22kV/6.6kV)と高圧−低圧の部分(6.6kV/440−210V)に分けて評価し規定されている。
受電盤では、顧客ニーズを、(1)イニシャルコスト重視型、(2)スペース重視型、(3)信頼性重視型に分けて、次の種類に対して各機器の特性から判断した結果として、最良(◎)、良(○)、普通(△)、適用無し(−)の評価を付けている。
(1)C−GIS(キュービクル型ガス絶縁開閉装置)、
(2)SWG(一般型スイッチギア)、
(3)SWG(コンパクト型スイッチギア)、
一方、変圧器では、特別高圧−高圧の変圧器と高圧−低圧の変圧器とに分けて、次の種類の変圧器に対して、各機器の特性から判断した結果として、最良(◎)、良(○)、普通(△)、適用無し(−)の評価を付けている。
(1)一般型油入変圧器、
(2)一般型モールド変圧器、
(3)珪素綱板使用の超高効率型、
(4)鉄心素材にアモルファス合金を採用して無負荷損、負荷損を低減したアモルファス変圧器、
(5)ガス絶縁式変圧器
なお、コンピュータの記録媒体内には、この表を、例えば最良を6点、良を4点、普通を2点のように数値化して蓄積する。設備及び使用電圧別に優先すべき顧客ニーズを入力することにより、機器の組み合わせ毎に、この表を用いて数値化された評価結果を得ることが出来る。
ステップS13で、各種受変電システムの内、最適システムの決定を決定する。なお、このステップは必ずしも必要ではない。顧客ニーズは多様であり、本出願人のような受変電設備提案サイドが最適システムを決定するのではなく、複数の提案を提示し、顧客がこれら提案の中から決定することが好ましいからである。
以上の手順によれば、従来のイニシャルコスト重視型から、顧客の多様なニーズを正確に把握して(S10)、これに対応して数種類の受変電設備を選択して顧客ニーズに従って数値化して評価して(S20)、最適システムを決定することが出来る((S20)。
図3では、顧客ニーズに対する各種機器の評価を3種の記号(◎○△)で概略的に説明している。しかし、実際には更に詳細な評価を行うことが多い。ここでは、変圧器のランニングコスト重視型を例にとって、実際にどのような評価を行っているかを詳細に説明する。変圧器を重視する理由は、変圧器は一般に高効率(97〜98%)な電気機器であるが、全ての電気機器で使用される全電力が変圧器を通過して電力損失を発生させており、また一度設置されると長期間(20〜30年)の間、24時間365日稼働し続けることより、その電力損失の累積は大きなものであるからである。
[最適な組み合わせの変圧器を備えた受変電設備及びその決定方法]
図1の受変電設備の変圧器(TR)7と変圧器(TR)13として、最終的に図7(A)に示すような構成で、図7(B)に示すような6種類の提案(A〜Fタイプ)をする場合について説明する。
(最適な組み合わせの変圧器の決定方法)
図4は、受変電設備の変圧器に関して、種々の変圧器の組み合わせを評価する方法を示すフローチャートである。
ステップS20で顧客ニーズを把握する。即ち、設備の新設、増設又は更新であるか、等である。
ステップS21で、コンピュータの蓄積データから、当該顧客に関する過去の自動検針データの有無を検索する。データが有る場合には、ステップS22で、自動検針データと増設/更新後の契約電力から将来の想定検針データを作成する。データが無い場合には、ステップS23で、他の顧客の内の類似業種で同規模のものの自動検針データを基に、想定検針データを作成する。この段階で、例えば図7(A)に示すような変圧器の構成(組み合わせ)案が決定される。
S24で、各変圧器の負荷率を計測する。即ち、図7(A)に示すような構成の場合、各ルートで使用電力量が大きく相違する、負荷率によって、電力損失も異なってくる。そこで、各ルートに使用されている変圧器毎に想定検針データから負荷率を計測するのである。
S25で、負荷率、変圧器特性及び想定検針データから、変電ロス(損失)を算出する。変圧器の損失は、無負荷損Wiとしての主として鉄損、負荷損Wcとしての主として銅損(負荷電流の自乗に比例。)からなる。全損失は無負荷損と負荷損から成り、次式で表される。
全損失=Wi+Wc×(負荷率/100)2
ここで、負荷率={1時間当たりの電力量(KW)×入力換算値}(KVA)/変圧器容量(KVA)である。
そして、この変電ロス(上記全損失)を少なくすることが、ランニングコスト低減につながる。図5は、受変電設備の油入変圧器の各種に関して、このような損失を比較して視覚的に表したグラフである。サンプルとして、TR13(図1参照)に使用されるような三相油入変圧器(6.6kV/低圧)を稼働条件60Hz,1000KVA,50%負荷時を例にとっている。変圧器の種類は5種類で、その内訳は普及品(JEM1392)、現規格品(JEM1474)、A社製高効率形変圧器、B社製超高効率形変圧器、鉄心素材としてアモルファス合金を採用したC社製アモルファス変圧器、更にその巻線構造を改良したC社製改良型アモルファス変圧器である。各損失の棒グラフの上側は負荷損(主として銅損)であり、下側(斜線を付した部分)は無負荷損(主とし鉄損)である。上述の条件下では、普及品(損失4727W)に対してC社製改良型アモルファス変圧器(損失1800W)は損失が61%減少することが分かる。なお、トップランナー基準値3195Wは、省エネルギー法により定められた製造事業者が達成すべき省エネ目標計算式から算出した値である。
図6は、これに関連して、同じ5種類のサンプルを、稼働条件60Hz,1000KVAの下で使用した場合、負荷率(%)の相違により、年間どの位の電力が失われるかを金額ベースでグラフに表したものである。比較的損失の少ないサンプルである、B社製超高効率形変圧器、C社製アモルファス変圧器、C社製改良型アモルファス変圧器の間でも負荷率の推移にしたがって、最小損失の機器が変化するのが分かる。
このようなデータを、特別高圧−高圧用変圧器に対しても用意する。
想定検針データ,稼働条件等に基づき、負荷のより少ない変圧器を選択する必要がある。これらは全てデータ化されて、コンピュータの記憶媒体に蓄積されている。
図7は、或るモデルに対する種々の変圧器を採用した場合の試算例を示す図である。ここで、図7(A)は特別高圧―高圧用のTR7(図1参照)として合計2台(斜線付き)、高圧―低圧用のTR13として3台、5台、4台及び3台の合計15台から成る変圧器の構成を示している。図7(B)は、特別高圧―高圧用変圧器(斜線付き)と高圧―低圧用変圧器の組み合わせに関して、次の5種類のタイプについて環境性(CO2排出量)、ランニングコスト(年間損失電力料金)を評価した結果である。
(1)Aタイプ(普及品−普及品の組み合わせ)
(2)Bタイプ(超高効率品−普及品の組み合わせ)
(3)Cタイプ(普及品−超高効率品の組み合わせ)
(4)Dタイプ(超高効率品−超高効率品の組み合わせ)
(5)Eタイプ(普及品−アモルファスの組み合わせ)
(6)Fタイプ(超高効率品−アモルファスの組み合わせ)
図7(B)に示すように、これらのタイプ別のランニングコスト(年間損失電力料金)を比較すると、Aタイプの損失額が最も多く、Fタイプのそれが最も少ない。この年間損失電力料金は、想定検針データに基づき負荷率を決定し(S25)、図6で説明したデータに基づき算出する。図8(A)は、この状況を変圧器の耐用年数15年で累積して表示している。
また、図2に関連して説明したように、顧客ニーズは、環境性重視型であったり、スペース重視型であったりする。
タイプ別の環境性(CO2排出量)を比較すると、Aタイプの排出量が最も多く、Fタイプのそれが最も少ない。図8は、このような状況を円の大きさで表したものである。
またスペース重視型に対しては、図9に示すように、特高受電盤に関して気中型、ガス型、コンパクト型では体積、床面積に大きな相違がある事を顧客に提示することが出来る。具体的には、従来の普及品に比較して、特高部分で約5〜15%、高圧部分で約30〜40%と大幅な省スペース化が可能となる。
図10に示すように、コンパクト型受変電設備では、従来のものと比較して遙かにコンパクトになった様子を顧客に提示することが出来る。具体的には、据付面積が従来の約40%に減少し、省スペースを実現できる。また、図に示すように特高受電盤、高圧受電盤、特高変圧器を分散して設置することも可能となる。
図11に示すように、同様に、高圧配電盤では、コンパクトになり、またスペースの有効利用が出来る様子を顧客に提示することが出来る。具体的には、据付面積が従来の約1/3に減少し、省スペースを実現できる。設置方法もデッドスペースを利用し、顧客の部屋の形状に合わせた設計配置する事が出来る。
ステップ26で、負荷形態に最適な変圧器を選定する。なお、このステップは必ずしも必要ではない。顧客ニーズは多様であり、本出願人のような受変電設備提案サイドが最適な変圧器を決定するのではなく、複数の提案を提示し、顧客がこれら提案の中から決定することが好ましいからである。
このようにして、単にイニシャルコストのみに依存して決定していた変圧器の構成が、ランニングコストを含めた多様な顧客ニーズに沿って決定することが出来るようになった。
図1は、本実施形態の対象となる受変電設備の一例であり、特に特高受変電設備の例を示す。 図2は、本実施形態に係る受変電設備の最適システム決定方法を示すフローチャートである。 図3は、受変電設備の受電盤及び変圧器に関して、顧客ニーズから見た特徴を示す図である。 図4は、受変電設備の変圧器に関して、最適な変圧器を決定する方法を示すフローチャートである。 図5は、受変電設備の油入変圧器に関して、損失を比較した例を示す図である。 図6は、図5の油入変圧器に関して、負荷率に対応した損失を年間の金額にして示した図である。 図7は、或るモデルに対する種々の変圧器を採用した場合の試算例を示す図である。ここで、図7(A)は変圧器の構成を示し、図7(B)は各種選定モデルに関するランニングコスト及び環境性の評価結果を示している。 図8は、図7の各種選定モデルに対する効果を示す図である。 図9(A)は特高受電盤の省スペース化の状況を説明する図であり、図9(B)はその体積、床面積の比較例を示している。 図10は特高受電設備全般の省スペースの状況を説明する図であり、図10(A)は従来型の受電設備を示し、図10(B)は本実施形態に係るコンパクト型受電設備を示している。 図11は、高圧配電盤の省スペース及びスペースの有効利用を説明する図であり、図11(A)は従来のものとの比較で省スペースを説明した図であり、図11(B)はスペースの有効利用を説明する図である。
符号の説明
2:変流器(CT)、 3:真空遮断器(VCB)、 4:断路器(DS)4、 5:多機能複合形監視制御ユニット(ICU)、 6:避雷器(LA)、 7:変圧器(TR)、 8:VCB、 9:非常用発電機(SG)、 10:VCB、 11:負荷開閉器(LBS)、 13:TR、 14:進相用コンデンサ(SC)

Claims (8)

  1. 受変電設備の決定方法において、
    顧客ニーズを把握し、
    当該顧客の現状の受変電設備を把握し、
    前記顧客ニーズに基づいて、各種受変電システムを想定して評価し、
    前記各種受変電システムから最適システムを決定する、受変電設備の最適システム決定方法。
  2. 請求項1に記載の受変電設備の最適システム決定方法において、
    前記顧客ニーズは、イニシャルコスト重視型、ランニングコスト重視型、環境性重視型及びスペース重視型の群から選択された1又は優先順位を付けた2以上のものからなる、受変電設備の最適システム決定方法。
  3. 請求項1に記載の受変電設備の最適システム決定方法において、
    前記各種受変電システムを想定して評価するステップは、設備、顧客ニーズ、製品種別、適用電圧の各々に対して評価を決定し、この評価を数値化して評価する、受変電設備の最適システム決定方法。
  4. 請求項1に記載の受変電設備の最適システム決定方法において、
    前記各種受変電システムを想定して評価するステップは、変圧器の選定に関して、
    顧客ニーズを把握し、
    新たな想定検針データを作成し、
    前記想定検針データに基づき各変圧器の負荷率を計測し、
    少なくとも、想定検針データ及び負荷率を含むデータから変電ロスを算出し、
    算出された変電ロスに基づき最適な組み合わせの変圧器の決定方法を有している、受変電設備の最適システム決定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項の受変電設備の最適システム決定方法により決定される特高受変電設備。
  6. 請求項4に記載の最適な組み合わせの変圧器の決定方法に基づいて決定された変圧器を備えた特高受変電設備。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項の受変電設備の決定方法を規定した、コンピュータで読取且つ実行可能なプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを蓄積した記憶媒体。
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