JP2005345710A - 流体光学装置、該装置からなる光ピンセット及び該装置を有するマイクロ流体デバイス - Google Patents

流体光学装置、該装置からなる光ピンセット及び該装置を有するマイクロ流体デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2005345710A
JP2005345710A JP2004164545A JP2004164545A JP2005345710A JP 2005345710 A JP2005345710 A JP 2005345710A JP 2004164545 A JP2004164545 A JP 2004164545A JP 2004164545 A JP2004164545 A JP 2004164545A JP 2005345710 A JP2005345710 A JP 2005345710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
optical
lens
optical system
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004164545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4448385B2 (ja
Inventor
Koichi Ono
航一 小野
Toshiji Shiraishi
利治 白石
Teruo Fujii
輝夫 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aida Engineering Ltd
Enplas Corp
Original Assignee
Aida Engineering Ltd
Enplas Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aida Engineering Ltd, Enplas Corp filed Critical Aida Engineering Ltd
Priority to JP2004164545A priority Critical patent/JP4448385B2/ja
Publication of JP2005345710A publication Critical patent/JP2005345710A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4448385B2 publication Critical patent/JP4448385B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Micromachines (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】 マイクロ流体デバイスの微細流路内で細胞等をハンドリングすることができる光ピンセットとして使用できる流体光学装置を提供する。
【解決手段】 照射光を出射する光出射部と、この光出射部から出射された照射光を所定の幅の光に形成するための光学系を有し、
この光学系は流体レンズ部を含み、この流体レンズ部には屈折率の異なる少なくとも2種類の液体が隣接した層流が形成されていることを特徴とする流体光学装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は流体光学装置に関する。更に詳細には、本発明は流体光学装置からなる光ピンセット及び該光ピンセットを有するマイクロ流体デバイスに関する。
集光された光の光圧を用いて微粒子などを別々に捕捉して移送させたり、捕捉した微粒子を互いに衝突させたりする光学装置として光ピンセットが知られている。このような光ピンセットは半導体製造における汚染粒子の除去や、熱核融合における燃料ペレットの非接触遠隔操作などに利用できると言われている。
最近は、光ピンセットの重要な用途として、生物学、医学分野における細胞の操作が挙げられている。細胞は大きさが数μm程度であり、光ピンセットで掴みやすい寸法であり、しかも、光ピンセットには、壊れやすい細胞を非接触で操作できるというメリットがある。このため、最も強力に応用研究が進められている。
図9は細胞操作のための光ピンセットの一例の概要構成図であり、非特許文献1に記載されている。図9に示される光ピンセット装置は米国のベル研究所のアシキンらにより1987年に試作されたものである。サンプルの箱100にバクテリア(細菌細胞)102が入れてあり、観察用に下から光源104及び集光レンズ106で照明し、上からトラッッピング用の波長1.06μmのレーザ光を照射し、細胞を捕捉する。レーザ光はX,Y,Zマウント108に実装された凹レンズ110で拡散され、第1のビームスプリッター112と第2のビームスプリッター114を透過し、オイル116に浸漬された対物レンズ118及び標準レンズ120を介してサンプル箱100内の細胞に照射される。細胞からの反射光は第2のビームスプリッター114で反射され、接眼レンズ122及びフィルタ124を経て観察者の肉眼126で視認される。同時に、第1のビームスプリッター112でも反射され、フィルタ128を透過し、ビデオ装置130に記録することもできる。この装置によれば、繊維組織の中を移動するミトコンドリア(呼吸を営む細胞内小器官。回転楕円体の形をしている)をトラップし、移動の様子を観測したり、移動速度を測定したりすることもできる。更に、2つの細胞をトラップして接触させ、次に接触させた部位に紫外光を照射して細胞を融合することもできる。時間の経過に従って、中の組織が移動し、最終的に合体する。
最近、マイクロスケール・トータル・アナリシス・システムズ(μTAS)又はラブ・オン・チップ(Lab-on-Chip)などの名称で知られるように、基板内に所定の形状の流路を構成する微細流路及びポートなどの微細構造を設け、該微細構造内で物質の化学反応、合成、精製、抽出、生成及び/又は分析など各種の操作を行うことが提案され、一部実用化されている。このような目的のために製作された、基板内に微細流路及びポートなどの微細構造を有する構造物は総称して「マイクロ流体デバイス」と呼ばれる。
マイクロ流体デバイスは遺伝子解析、臨床診断、薬物スクリーニング及び環境モニタリングなどの幅広い用途に使用できる。常用サイズの同種の装置に比べて、マイクロ流体デバイスは(1)サンプル及び試薬の使用量が著しく少ない、(2)分析時間が短い、(3)感度が高い、(4)現場に携帯し、その場で分析できる、及び(5)使い捨てできるなどの利点を有する。このため、様々な分野でマイクロ流体デバイスが活発に使用されるようになってきた。マイクロ流体デバイスの材質や構造及び製造方法は例えば、特許文献1及び特許文献2などに開示されている。
当然、マイクロ流体デバイスの微細流路内で細胞をハンドリングする必要性も存在する。しかし、図9に示されたような構造の光ピンセットは垂直方向からしか照射光を入射させることができず、しかも、油浸対物レンズをサンプルに接触させなければ測定ができない。従って、図9に示されたような構造の光ピンセットは、マイクロ流体デバイスなどにおける細胞ハンドリングのためには都合良く使用することができない。また、従来の光ピンセットで、マイクロ流体デバイス内のサンプルをハンドリングする場合、次のような問題点があった。(1)マイクロ流体デバイス表面が外部からの光ピンセットの光を透過させる必要があり、材質が透明でなければならない。透明であったとしても、電極等の構造物をマイクロ流体デバイスの表面に設置できない。(2)マイクロ流体デバイスの構造は単一層構造とは限らないので、光ピンセットが外部にあった場合、(目的箇所の)上下層に障害物(例えば、電極、あるいは他のサンプル流路等)があると光ピンセットの光を照射できない。(3)マイクロ流体デバイスの特定位置に光ピンセットをセッティングするための位置合わせが煩雑である。このため、マイクロ流体デバイスの微細流路内で細胞をハンドリングすることもできる光ピンセットの開発が強く求められてきたが、未だに実現していない。
特開2001−157855号公報 米国特許第5965237号明細書 浮田宏生、"ここまできた光技術−オプトメカトロニクスの最前線"、(株)講談社、1995年10月20日、p.175−195
従って、本発明の目的は、マイクロ流体デバイスの微細流路内で細胞等をハンドリングすることができる光ピンセットとして使用できる流体光学装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1における発明は、照射光を出射する光出射部と、この光出射部から出射された照射光を所定の幅の光に形成するための光学系を有し、この光学系は流体レンズ部を含み、この流体レンズ部には屈折率の異なる少なくとも2種類の液体が隣接した層流が形成されていることを特徴とする流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項2における発明は、前記光学系は、前記光出射部と前記流体レンズとの間に第1の光学系を有することを特徴とする請求項1に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項3における発明は、前記第1の光学系が前記光出射部から出射された照射光を収束光に収束させる光学系であることを特徴とする請求項2に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項4における発明は、前記流体レンズ部の前記光出射部とは反対側に、第2の光学系が配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項5における発明は、前記第2の光学系が前記流体レンズ部から出射された光を収束させる光学系であることを特徴とする請求項4に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項6における発明は、前記第2の光学系は少なくとも2つのレンズを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項7における発明は、前記第1の光学系は、前記光出射部側に配置された第1面及びこの第1面と反対側に配置された第2面とを有する第1のレンズを含み、前記第2の光学系は、前記流体レンズ部側に配置された第1面及びこの第1面とは反対側に配置された第2面とを有する第2のレンズを含み、前記第1のレンズの第2面と前記第2のレンズの第1面とにより、前記流体レンズ部の外形が規制されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項8における発明は、前記第1のレンズの第2面と前記第2のレンズの第1面との前記照射光の光軸に沿う方向の間隔が前記流体レンズ部の前記層流の方向に沿って漸次小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項9における発明は、前記第1のレンズの第2面と前記第2のレンズの第1面との前記照射光の光軸に沿う方向の間隔が前記流体レンズ部の前記層流の方向に沿って漸次大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項10における発明は、前記照射光が照射されるサンプルが移動可能に形成されたサンプル流路を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項11における発明は、光ピンセットとして使用されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の流体光学装置である。
前記課題を解決するための手段として、請求項12における発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の流体光学装置を有するマイク口流体デバイスである。
本発明の流体光学装置はマイクロ流体デバイス内に配設することができるような極微小な装置として実現できる。特に、従来は縦方向からしか、光を入射させることができなかったのに対し、本発明では横方向から光を入射させることができる。その結果、光ピンセットをマイクロ流体デバイス内で実現することが可能になった。また、屈折率の異なる2種類の液体を層流状態で連続的に流す際に、その流量割合を変化させることにより、照射光の集光位置を変化させることができる。従来のレンズで光学系を使用する場合は精密(複雑、高価)なアクチュエータが必要であるが本発明では不要である。また、従来の別の技術では、可変焦点レンズを構成するために電圧印加用の電極を配設したりするが、本発明では電極などの配設が一切不要である。
更に、本発明の流体光学装置は次のような効果を有する。
(1)光学系とマイクロ流体デバイスを一体化できるため、セットアップ全体が小さくできる。
(2)高精度の光軸合わせ作業が不要である。本発明のマイクロ流体デバイスは照射光源となる光ファイバも含めて一体型構造なので、マイクロ流体デバイスとして完成した時点で光軸調整が済んでいることとなる。
(3)光ピンセット機構がマイクロ流体デバイスと一体で作成できるため、光ピンセットと多数配置することが安価に可能となる。
(4)マイクロ流体デバイスの表面に、電極等の透明でない部分があっても光ピンセットが使用できる。
以下、図面を参照しながら本発明の流体光学装置の好ましい実施態様について具体的に説明する。
図1は本発明の流体光学装置の一例の部分拡大概要平面図であり、図2は図1におけるII-II線に沿った断面図である。本発明の流体光学装置は、互いに異なる屈折率を有する2種類の液体が層流状態で連続的に流される流体流路1を有し、この流体流路Iと平行にサンプル流路3を有する。そして、この流体流路1と直交するように、光学系5を有する。
光学系5は、光ファイバ7などの照射光源を導入するためのチャネル9と、第1の空間11と、第1のレンズ部13aと、第2のレンズ部13bと、第1のレンズ部13aと第2のレンズ部13bとの間に形成された流体レンズ部14と、第2の空間15と、第3のレンズ部17とから構成されている。
第1のレンズ部13aは光フアイバ7が導入されるチャネル9側に向かって凸状に形成された第1面を有するメニスカス形状を有し、全体として正のパワーを有している。第1のレンズ部13aは、第1面(第1の空間11側の面)が非球面なシリンドリカル面に形成されるとともに、第1面と反対側に位置する第2面(流体流路1側の面)が球面なシリンドリカル面に形成されている。
第2のレンズ部13bは光ファイバ7が導入されるチャネル9側に向かって凹状に(サンプル流路3側に凸状に)形成された第2面を有するメニスカス形状を有し、全体として正のパワーを有している。また、第2のレンズ部13bは、第2面(第2の空間15側の面)が非球面なシリンドリカル面に形成されるとともに、第2面と反対側に位置する第1面(流体流路1側の面)が球面なシリンドリカル面に形成されている。
流体レンズ部14は、流体流路1の流路形成方向に沿って隣接した層流として流れる互いに異なる屈折率を有する2種類の液体(図1及び図2ではこれら液体はいずれも図示されていない)により形成され、図2における断面から見た形状は双方の液体とも矩形状を呈している。また、流体レンズ部14は、第1のレンズ部13aの第2面と第2のレンズ部13bの第1面とによって外形(外幅)が規制されるようになっている。
第3のレンズ部17は、光ファイバ7が導入されるチャネル9側の第1面がチャネル9に向かって凸状の非球面なシリンドリカル面に形成され、第1面と反対側に位置する第2面がサンプル流路3の―方の側面の―部となるような平坦な面に形成された正のパワーを有するレンズである。
ここで、第1のレンズ部13aは、光ファイバ7から出射された照射光を流体レンズ部14に向かう収束光にするための第1の光学系としての機能を有する。また、第2のレンズ部13b及び第3のレンズ部17は、流体レンズ部14から出射された照射光を収束させ、照射光が集光する集光位置(集光位置については後述する)までの距離を短くするための第2の光学系としての機能を有する。
このように構成された光学系5において、光ファイバ7によって導入された照射光は、第1の空間11を伝播し、第1のレンズ部13aを透過することにより、流体レンズ部14に向かって収束するような収束光となって流体レンズ部14に入射する。流体レンズ部14に入射した照射光は、屈折率の異なる第1及び第2の2種類の液体のそれぞれによって屈折される。このように流体レンズ部14を透過した照射光は第2のレンズ部13b及び第3のレンズ部17によって更に収束され、サンプル流路3内における所定の位置(集光位置)で所定の幅をもって集光する。このように、サンプル流路3内にて照射光が最も集光される集光位置において照射光の光圧を利用することにより、光ピンセット作用が達成される。なお、上述の所定の幅とは、サンプル流路3内で行う各種の処理、操作において利用される際に形成される照射光の光軸に直交する方向の幅をいい、上述の光ピンセットに利用する場合には、光ピンセット作用を達成するのに必要な光圧を実現するのに必要な収束された照射光の光軸に直交する方向の幅のことをいう。
図2に示されるように、本発明の流体光学装置は、従来のマイクロ流体デバイスと同様に、流路1,3や光学系5が形成された上面基板20を、対面基板22の上面に貼り合わせることにより構成することができる。上面基板20は、透明な光透過性であり、しかも、流路1,3や光学系5などを常法により形成し易い素材からなることが好ましい。このような観点から、上面基板20は例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなどの材料を使用することができる。上面基板20としては成形加工が容易なPDMSが特に好ましい。また、対面基板22は、上面基板20が湾曲したり変形したりすることを防止するのに必要十分な機械的強度を有することが必要であり、例えば、ガラス、シリコン、合成樹脂(例えば、PDMS、PMMA、PC、PE、PSなど)又は金属(例えば、クロム又はステンレスなど)などの材料を適宜選択して使用することができる。上面基板20がPDMSである場合、対面基板22はPDMSと恒久接着することができるガラス製であることが好ましい。上面基板20の厚さは数mm程度(例えば、1mm〜5mm)である。また、対面基板22の厚さは数百μm〜数mm程度(例えば、500μm〜2mm)である。
本発明の流体光学装置で重要なことは、流路1内を連続的に流れる流体が、(1)層流であること、及び(2)屈折率が異なる2種類の液体であることである。流路1内を流れる流体が乱流の場合、流体レンズを透過する光軸の広がりが時間変化に対して一定しなくなるため、光ピンセットとして対称を保持できない。また、屈折率が同じ液体では集光位置変化を与えられない。
屈折率が異なる2種類の液体を選択する場合、その屈折率差が大きい液体を選択することが好ましい。屈折率差に関しては実質的に必要な数値は屈折率比に換算することもできる。この観点から、本発明の流体光学装置において求められる屈折率比(高屈折率/低屈折率)は1.04〜1.4の範囲内であることが好ましい。屈折率比は1.04未満では本発明の流体光学装置において必要とされるレンズ作用が発揮されない。一方、屈折率比が1.4超となる2流体の組合せは実質的に存在しない。
本発明の流体光学装置で使用できる液体は例えば、水、各種水溶液、シリコーンオイル、アルコール、フッ素系不活性液体、ブロモナフタレン、ジヨードメタンなどである。フッ素系不活性液体としては、フロリナート(Fluorinert)の商品名で3M社から市販されている。このフロリナートは様々な屈折率を有する液体である。例えば、20℃で1.29の屈折率を有するフロリナートが市販されている。シリコーンオイルにも様々な屈折率を有するオイルが存在する。ブロモナフタレンの屈折率は1.660であり、ジヨードメタンの屈折率は1.740(いずれも、20℃における値)である。屈折率が異なれば、2種類の液体は同種又は異種の何れであっても構わない。
流路1内を層流状態で連続的に流れる屈折率が異なる2種類の液体の、第1の液体対第2の液体の流量割合は1:99〜99:1の範囲内で適宜変化させることができる。どんなに薄い流体層でも屈折は起きるはずであるから、屈折率差さえあれば、流量割合は1:999〜999:1の範囲とすることもできるが、実際問題として、1:99以下の流量比を実現することは困難である。第1の液体対第2の液体の流量割合を変化させることにより、集光位置を前後に変化させることができる。また、NA(開口数)を変化させることができる。集光位置は屈折率差と流量割合のどちらを変えても前後に動かすことができる。ただ、実際に使用する際には、2種類の液体種類は固定し、その流量割合を可変する形で集光位置を制御する方が、液体を替えて屈折率差を変えるよりも容易である。
液体の動粘度は20℃で10−7/s〜5x10−2/sの範囲内であることができる。液体の動粘度が10−7/s未満となる液体は実質的に存在しない。一方、液体の動粘度が5x10−2/s超の場合、流路1内を流動させるのに過大な高圧が必要になり流路1が損傷する可能性があり好ましくない。液体の動粘度又は表面張力を調整するために公知慣用の界面活性剤を適宜選択して使用することもできる。
図3は本発明の流体光学装置の別の例の部分拡大概要平面図である。図1における光学系5では、第1のレンズ部13a及び第2の流体レンズ部13bの平面形状は互いに外側に凸状となるメニスカス形状に形成されていたが、この実施態様における光学系5Aの平面形状は、第1のレンズ部13aの第1面及び第2のレンズ部13bの第2面は互いに外側に凸状に形成されているものの、第1のレンズ部13aの第2面及び第2のレンズ部13bの第1面は、それらの2つの面の照射光の光軸に沿う方向の間隔が流体レンズ部14の層流の方向(図3における矢線方向)に沿って漸次大きくなるように形成されている。
これにより、流体レンズ部14は、その平面形状が図3中下から上へ向かう方向に拡開する斜辺を有する略二等辺三角形状に形成されている。このように、略二等辺三角形状に形成された流体レンズ部14Aに、屈折率の異なる第1及び第2の2種類の液体(図示されていない)が層流状態となるように連続的に流れるように構成し、ここに、照射光が入射されると、流体レンズ部14Aを構成する2つの液体の層流によるプリズム作用により、照射光が屈折される。
このような実施の形態においては、上述のプリズム作用及び流体レンズ部14Aにおける第1及び第2の液体の流量比の調整により、照射光の集光位置を、照射光の光軸に対して左右方向(図3のサンプル流路3内における上下方向)に移動、制御することができる。例えば、集光位置を光軸に対して左右に振る場合(図3では、照射光は紙面左から右に進むので、紙面上側を光軸左、下側を光軸右とすると)、流体レンズ部14Aの2層流の流量割合で決まる。屈折率の小さい流体の割合が大きいほど集光位置は光軸に対して右側となり、屈折率の大きい流体の割合が大きいほど集光位置は光軸に対して左側になる。
第1のレンズ13a、第2のレンズ13b及び第3のレンズ17の非球面は次の数式1により定義される。
Figure 2005345710
{式中、Zは面上の点の光軸方向の座標であり、Xは面上の点の光軸からの座標であり、kは円錐定数であり、cは曲率であり、Aは4次非球面係数である。また、c=1/R(ここで、Rは曲率半径である。)である。}
第1のレンズ13a、第2のレンズ13b及び第3のレンズ17などの隔壁の曲率や球面レンズの曲率が変われば、集光位置は変化する。また、屈折率差が変わっても同様に集光位置は変化する。しかし、各レンズの各部の曲率を決める作業はレンズの最適化設計であり、本発明の目的である光路の可変制御とは別問題である。各レンズの曲率は、デバイスの形状であるため、使用中に変更することはできない。流体レンズに使用する流体も、液体の種類はセットアップ時に流体を満たした液体を入れ替えることは面倒であり、従って、屈折率差も変更し難い。これに対して、屈折率の異なる2種類の液体の流量比を変えることは送液系の制御で容易に対応することができる。なお、屈折率差が大きいほど流量割合変化に対して集光位置(あるいは開口数(NA))が変化する量が大きくなるため、本発明の流体光学装置において、屈折率差は重要なファクターである。
本発明の流体光学装置において、光ファイバ7で導入される照射光はレーザ光を用いたが、電球、発光ダイオードも使用できる。波長の観点から述べれば、遠紫外光、紫外光、可視光、近赤外光、遠赤外光など任意の波長の光を使用することができる。本発明の流体光学装置を細胞などをトラップするための光ピンセットとして使用する場合、細胞と相性のよい近赤外光を使用することが好ましい。また細胞を殺滅する場合には、紫外光、遠紫外光などを使用することが好ましい。従って、必要な光源は本発明の流体光学装置の用途に応じて適宜選択することができる。
本発明の流体光学装置において使用される光の出力は、1mW〜10Wの範囲内で適宜変化させることができる。光の出力が1mW未満では光ピンセットとしてトラップ作用を発揮させることができない。一方、光の出力が1W超では、流路内で集熱してサンプルが蒸発したり、焼損する危険性があるので好ましくない。細胞をトラップするための光ピンセットとして使用する場合、光の出力は 1W程度で十分な効果が得られる。
本発明の流体光学装置の流路1において、屈折率の異なる2種類の液体を層流状態で流すには、例えば、図4に示されるような三叉流路を使用することが好ましい。すなわち、ポート24に連通する流路26とポート28に連通する流路30が交差点32で流路1に合流するように形成すればよい。このようにすることで、先ずポート24及びポート28から各液体を圧力注入し、流路26及び32にそれぞれ送出すると交差点32で合流し、層流を形成する。この際、ポート24又はポート28からの液体送出量を制御することにより2種類の液体の流量割合を変化させることができる。
図5は、本発明の流体光学装置を光ピンセットとして有するマイクロ流体デバイス40の一例の平面図である。屈折率の異なる2種類の液体を層流状態で連続的に流すために、流路1の末端には液体排出用のポート34が配設されている。同様に、サンプル流路3の一端にはサンプル送入用ポート36と、他端にはサンプル排出用ポート38が配設されている。サンプル送入用ポート36から細胞サンプルを送入し、サンプル流路3内を移動させ、光ファイバ7から入射された光を光学系5を経てサンプル流路3内で集光させ、光ピンセットとして機能させる。図示されていないが、言うまでもなく、光ファイバ7の他端は適当な光源に接続されている。目的とする細胞が集光された光(すなわち、光ピンセット)でトラップされたか否かは別の拡大鏡(図示されていない)などの公知慣用の手段で確認することができる。目的とする細胞がトラップされたことが確認されたら、集光光(すなわち、光ピンセット)でトラップしたままの状態で観察、融合、変性、取出しなどの所望の処理を施す。
図6は、図1に示された流体光学装置の流体流路1内を層流状態で連続的に流れる2種類の液体の流量割合を変化させた場合の集光位置の移動状態を示す模式図である。(A)は、一方の屈折率を有する液体(グレー色で表示されている液体)と、他方の屈折率を有する液体(黒色で表示されている液体)を50:50で流した状態の集光位置(F1)を示す。(B)は、一方の屈折率を有する液体(グレー色で表示されている液体)と、他方の屈折率を有する液体(黒色で表示されている液体)を1:99で流した状態の集光位置(F2)を示す。図示されているように、使用する各液体の屈折率差が固定されていれば、2種類の液体の流量割合を変化させることにより、集光位置を中心光軸に沿って前後に移動させることができる。
図7は、図3に示された流体光学装置の流体流路1内を層流状態で連続的に流れる2種類の液体の流量割合を変化させた場合の集光位置の移動状態を示す模式図である。(A)は、一方の屈折率を有する液体(グレー色で表示されている液体)と、他方の屈折率を有する液体(黒色で表示されている液体)を99:1で流した状態の集光位置(F1)を示す。(B)は、一方の屈折率を有する液体(グレー色で表示されている液体)と、他方の屈折率を有する液体(例えば、黒色で表示されている液体)を50:50で流した状態の集光位置(F2)を示す。(C)は、一方の屈折率を有する液体(グレー色で表示されている液体)と、他方の屈折率を有する液体(黒色で表示されている液体)を1:99で流した状態の集光位置(F3)を示す。図示されているように、使用する各液体の屈折率差が固定されていれば、2種類の液体の流量割合を変化させることにより、集光位置を中心光軸に対して左右(又は上下)に移動させることができる。
図1に示すような光学系5を有する、図5に示されるようなマイクロ流体デバイスを作製した。上面基板は縦2cm、横3cm、厚さ1.5mmのPDMS製であり、対面基板は縦7.5cm、横5.0cm、厚さ1mmのガラス製であった。流体流路1の幅は100μmであり、また、サンプル流路3の幅は50μmであった。高さ(又は深さ)は両方とも130μmであった。第1の空間11は、高さ130μm、幅240μm、長さ240μmであり、第2の空間15は、高さ130μm、最大幅220μm、長さ180μmであった。光ファイバ7としてはコア径が60μmのマルチモードファイバを使用した。使用した光源は、波長808nm、出力1Wのレーザダイオードであった。第1の液体としては屈折率が1.49のシリコーンオイルを、第2の液体としては屈折率が1.42のシリコーンオイルを使用し、流量割合50:50で流路1内を層流状態で連続的に流した。
第1のレンズ13aの第1面は、第1面の光軸上の点が光ファイバ7の出射端面から0.24mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が0.13017mmで、円錐係数(k)が−0.92234、4次非球面係数(A)が−5.35138によって定義される非球面であり、第1のレンズ13aの第2面は、第2面の光軸上の点が第1面から0.035mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が0.133mmの球面であった。また、第1面及び第2面の高さは双方とも0.13mm(130μm)であった。
第2のレンズ13bの第1面は、第1面の光軸上の点が第1のレンズ13aの第2面から0.13mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が−0.166mmの球面であり、第2のレンズ13bの第2面は、第2面の光軸上の点が第1面から0.035mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が−0.13927mmで、円錐係数(k)が−3.272907、4次非球面係数(A)が−1.14868によって定義される非球面であった。また、第1面及び第2面の高さは双方とも0.13mm(130μm)であった。
第3のレンズ17の第1面は、第1面の光軸上の点が第2のレンズ13bの第2面から0.18mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が0.04955mmで、円錐係数(k)が−0.33112、4次非球面係数(A)が−13.2962によって定義される非球面であり、第3のレンズ17の第2面は、第2面の光軸上の点が第1面から0.085mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が無限大の平面であった。また、第1面及び第2面の高さは双方とも0.13mm(130μm)であった。
上面基板のPDMSの589nmにおける屈折率は1.410であり、アッベ数は53.5であった。
第1の空間11及び第2の空間15には空気が満たされていた。
この条件で実験をしたところ、サンプル流路3内に集光することが確認された。ポート36から直径25μmのポリスチレン製ビーズを流し、集光光(光ピンセット)でトラップすることができた。
前記実施例1と同じデバイスを用い、流量割合を第1の液体10:第2の液体90のように変化させたところ、NAが大きくなることが確認された。
図3に示すような光学系5を有する、図5に示されるようなマイクロ流体デバイスを作製した。上面基板は縦2cm、横3cm、厚さ1.5mmのPDMS製であり、対面基板は縦7.5cm、横5.0cm、厚さ1mmのガラス製であった。流体流路1の幅は100μmであり、また、サンプル流路3の幅は50μmであった。高さ(又は深さ)は両方とも130μmであった。第1の空間11は、高さ130μm、幅240μm、長さ240μmであり、第2の空間15は、高さ130μm、最大幅220μm、長さ180μmであった。光ファイバ7としてはコア径が60μmのマルチモードファイバを使用した。使用した光源は、波長808nm、出力1Wのレーザダイオードであった。第1の液体としては屈折率が1.49のシリコーンオイルを、第2の液体としては屈折率が1.29のフロリナートを使用し、流量割合50:50で流路1内を層流状態で連続的に流した。
第1のレンズ13aの第1面は、第1面の光軸上の点が光ファイバ7の出射端面から0.214mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が0.10787mmで、円錐係数(k)が−0.92234、4次非球面係数(A)が−5.35138によって定義される非球面であり、第1のレンズ13aの第2面は、第2面の光軸上の点が第1面から0.086mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が無限大の平面で、第2面の法線と光軸とのなす角度が−20゜であった。また、第1面及び第2面の高さは双方とも0.13mm(130μm)であった。
第2のレンズ13bの第1面は、第1面の光軸上の点が第1のレンズ13aの第2面から0.09mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が無限大の平面で、第1面の法線と光軸とのなす角度が20゜であり、第2のレンズ13bの第2面は、第2面の光軸上の点が第1面から0.074mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が−0.11751mmで、円錐係数(k)が−3.27291、4次非球面係数(A)が−1.14868によって定義される非球面であった。また、第1面及び第2面の高さは双方とも0.13mm(130μm)であった。
第3のレンズ17の第1面は、第1面の光軸上の点が第2のレンズ13bの第2面から0.153mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が0.04447mmで、円錐係数(k)が−0.33112、4次非球面係数(A)が−13.2962によって定義される非球面であり、第3のレンズ17の第2面は、第2面の光軸上の点が第1面から0.059mmの距離にあり、光軸上の曲率半径(R)が無限大の平面であった。また、第1面及び第2面の高さは双方とも0.13mm(130μm)であった。
上面基板のPDMSの589nmにおける屈折率は1.410であり、アッベ数は53.5であった。
第1の空間11及び第2の空間15には空気が満たされていた。
この条件で実験をしたところ、サンプル流路3内に集光することが確認された。ポート36から直径25μmのポリスチレン製ビーズを流し、集光光(光ピンセット)でトラップすることができた。
前記実施例3と同じデバイスを用い、流量割合を第1の液体10:第2の液体90のように変化させたところ、集光点が光軸に対して垂直方向に動くことが確認された。
実施例1で作製したマイクロ流体デバイスを用いた。但し、この実施例では実施例1で用いた2種類の液体を乱流状態で連続的に流して、実施例1と同じ実験を行った。その結果、サンプル流路3内に集光することは無かった。
実施例1で作製したマイクロ流体デバイスを用いた。但し、この実施例では実施例1で用いた2種類の液体を全く流すこと無く、実施例1と同じ実験を行った。その結果、サンプル流路3内に集光することは無かった。
以上、本発明の流体光学装置の好ましい実施態様について具体例を挙げて説明したきたが、本発明は上記に説明され、かつ、添付図面に示された実施態様にのみ限定されるものではなく、様々な変更又は改変が可能である。例えば、上述の実施態様において、光学系5における第1〜第3のレンズ部13a、13b、17は、非球面又は球面状に形成されたシリンドリカル面に代えて、それぞれのレンズ面を光軸を中心とする回転対称面としてもよい。
また、上述の実施態様において、第1〜第3のレンズ部13a、13b、17にシリンドリカル面を使用した光学系5について説明してきたが、本発明はこれに限られるものではなく、シリンドリカル面に代えて、例えば、トロイダル面を用いて光学系5を構成するようにしてもよい。
更に、上述の実施態様において、光学系5における第1〜第3のレンズ部13a、13b、17は、上面基板20に一体的に形成された例を用いて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、第1〜第3のレンズ部13a、13b、17を上面基板20とは別にそれぞれ形成し、これら個々のレンズを上面基板20に取り付けることにより光学系5を形成するものであってもよい。
また、本発明の流体光学装置により、集光位置を光軸進行方向に対して前後及び左右に動かすことができることを光ピンセットを中心に説明してきたが、光ピンセット以外でも、マイクロ流体デバイスと組み合わせた光学系の集光位置を可変にしたい場合の多くに利用可能である。例えば、マイクロ流体デバイスの流路内の物質に対する光化学反応全般の反応位置を変えることが可能となる。(蛍光も光化学反応の一種である。)この集光位置を前後若しくは左右に移動させることを蛍光検出の励起光として利用すると、図8(A)及び(B)のような利用が可能である。例えば、集光位置を前後に移動させる図1に示される光学系(凸レンズ状流体レンズ)の場合、図8(A)に示されるように、サンプル流路3に2層流があり、その界面で起きている反応を検出する際に、界面で励起光が最大になるような形に励起光を制御可能である。また、集光位置を左右に移動させる図3に示される光学系(プリズム状流体レンズ)の場合、図8(B)に示されるように、サンプル流路の長手方向のどこかに蛍光物質があるとして、本発明の図3の光学系で励起光をスキャンすることにより蛍光物質の位置を測定することができる。符号50は蛍光検出器を示す。蛍光検出器はCCD、フォトダイオードなど任意の装置を使用できる。また、本発明の流体光学装置を光ピンセットとして使用する場合、細胞のトラップ以外に、微粒子制御、化学反応制御、微小力測定、微小球レーザなどにも使用できる。
本発明の流体光学装置の一例の部分拡大概要平面図である。 図1におけるII-II線に沿った断面図である。 本発明の流体光学装置の別の例の部分拡大概要平面図である。 2種類の液体から層流を形成するための機構の一例の部分拡大概要平面図である。 本発明の流体光学装置を有するマイクロ流体デバイスの一例の概要平面図である。 図1に示される本発明の流体光学装置で屈折率の異なる2種類の液体を層流状態で連続的に流す際に、その流量割合を変化させた場合の集光位置の移動状態を示す模式図である。 図3に示される本発明の流体光学装置で屈折率の異なる2種類の液体を層流状態で連続的に流す際に、その流量割合を変化させた場合の集光位置の移動状態を示す模式図である。 本発明の流体光学装置の使用例の一例を示す模式図である。 従来の光ピンセットの一例の概要構成図である。
符号の説明
1 流体流路
3 サンプル流路
5,5A 光学系
7 光ファイバ
9 光ファイバ導入チャネル
11 第1の空間
13a 第1のレンズ部
13b 第2のレンズ部
14,14A 流体レンズ部
15 第2の空間
17 第3のレンズ部
20 上面基板
22 対面基板
24,28 ポート
26,30 液体流路
32 交差点
34 液体排出用ポート
36 送入用ポート
38 排出用ポート
40 マイクロ流体デバイス
50 蛍光検出器
100 サンプル箱
102 バクテリア
104 光源
106 集光レンズ
108 X,Y,Zマウント
110 凹レンズ
112 第1のビームスプリッター
114 第2のビームスプリッター
116 オイル
118 対物レンズ
120 標準レンズ
122 接眼レンズ
124 フィルタ
126 観察者の肉眼
128 フィルタ
130 ビデオ装置

Claims (12)

  1. 照射光を出射する光出射部と、この光出射部から出射された照射光を所定の幅の光に形成するための光学系を有し、
    この光学系は流体レンズ部を含み、この流体レンズ部には屈折率の異なる少なくとも2種類の液体が隣接した層流が形成されていることを特徴とする流体光学装置。
  2. 前記光学系は、前記光出射部と前記流体レンズとの間に第1の光学系を有することを特徴とする請求項1に記載の流体光学装置。
  3. 前記第1の光学系が前記光出射部から出射された照射光を収束光に収束させる光学系であることを特徴とする請求項2に記載の流体光学装置。
  4. 前記流体レンズ部の前記光出射部とは反対側に、第2の光学系が配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の流体光学装置。
  5. 前記第2の光学系が前記流体レンズ部から出射された光を収束させる光学系であることを特徴とする請求項4に記載の流体光学装置。
  6. 前記第2の光学系は少なくとも2つのレンズを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の流体光学装置。
  7. 前記第1の光学系は、前記光出射部側に配置された第1面及びこの第1面と反対側に配置された第2面とを有する第1のレンズを含み、
    前記第2の光学系は、前記流体レンズ部側に配置された第1面及びこの第1面とは反対側に配置された第2面とを有する第2のレンズを含み、
    前記第1のレンズの第2面と前記第2のレンズの第1面とにより、前記流体レンズ部の外形が規制されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の流体光学装置。
  8. 前記第1のレンズの第2面と前記第2のレンズの第1面との前記照射光の光軸に沿う方向の間隔が前記流体レンズ部の前記層流の方向に沿って漸次小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の流体光学装置。
  9. 前記第1のレンズの第2面と前記第2のレンズの第1面との前記照射光の光軸に沿う方向の間隔が前記流体レンズ部の前記層流の方向に沿って漸次大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の流体光学装置。
  10. 前記照射光が照射されるサンプルが移動可能に形成されたサンプル流路を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の流体光学装置。
  11. 光ピンセットとして使用されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の流体光学装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の流体光学装置を有するマイク口流体デバイス。
JP2004164545A 2004-06-02 2004-06-02 マイクロ流体デバイス Expired - Fee Related JP4448385B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004164545A JP4448385B2 (ja) 2004-06-02 2004-06-02 マイクロ流体デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004164545A JP4448385B2 (ja) 2004-06-02 2004-06-02 マイクロ流体デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005345710A true JP2005345710A (ja) 2005-12-15
JP4448385B2 JP4448385B2 (ja) 2010-04-07

Family

ID=35498164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004164545A Expired - Fee Related JP4448385B2 (ja) 2004-06-02 2004-06-02 マイクロ流体デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4448385B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007072302A2 (en) * 2005-12-21 2007-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Fluid focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007072258A2 (en) * 2005-12-21 2007-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Fluid focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007141678A2 (en) * 2006-06-06 2007-12-13 Koninklijke Philips Electronics N.V. Variable focus lens to isolate or trap small particulate matter
CN110468026A (zh) * 2019-09-07 2019-11-19 桂林电子科技大学 一种用于光纤光动力细胞操纵的微流芯片
CN110468027A (zh) * 2019-09-07 2019-11-19 桂林电子科技大学 一种基于同轴双波导光纤的细胞分选微流芯片
CN110591889A (zh) * 2019-09-07 2019-12-20 桂林电子科技大学 一种基于同轴双波导光纤的微流芯片细胞分选器

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007072302A2 (en) * 2005-12-21 2007-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Fluid focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007072258A2 (en) * 2005-12-21 2007-06-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Fluid focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007072302A3 (en) * 2005-12-21 2007-10-25 Koninkl Philips Electronics Nv Fluid focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007072258A3 (en) * 2005-12-21 2007-11-01 Koninkl Philips Electronics Nv Fluid focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007141678A2 (en) * 2006-06-06 2007-12-13 Koninklijke Philips Electronics N.V. Variable focus lens to isolate or trap small particulate matter
WO2007141678A3 (en) * 2006-06-06 2008-03-27 Koninkl Philips Electronics Nv Variable focus lens to isolate or trap small particulate matter
CN110468026A (zh) * 2019-09-07 2019-11-19 桂林电子科技大学 一种用于光纤光动力细胞操纵的微流芯片
CN110468027A (zh) * 2019-09-07 2019-11-19 桂林电子科技大学 一种基于同轴双波导光纤的细胞分选微流芯片
CN110591889A (zh) * 2019-09-07 2019-12-20 桂林电子科技大学 一种基于同轴双波导光纤的微流芯片细胞分选器
CN110468027B (zh) * 2019-09-07 2022-04-19 桂林电子科技大学 一种基于同轴双波导光纤的细胞分选微流芯片
CN110591889B (zh) * 2019-09-07 2022-05-17 桂林电子科技大学 一种基于同轴双波导光纤的微流芯片细胞分选器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4448385B2 (ja) 2010-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Yang et al. Micro-optics for microfluidic analytical applications
US9594071B2 (en) Device and method for laser analysis and separation (LAS) of particles
Wu et al. Ship-in-a-bottle femtosecond laser integration of optofluidic microlens arrays with center-pass units enabling coupling-free parallel cell counting with a 100% success rate
Rosenauer et al. Miniaturized flow cytometer with 3D hydrodynamic particle focusing and integrated optical elements applying silicon photodiodes
US8928875B2 (en) Methods and systems for optical characterisation
US7968839B2 (en) Miniaturized optical tweezers based on high-NA micro-mirrors
US9304280B2 (en) Compact lens system and array
Merenda et al. Miniaturized high-NA focusing-mirror multiple optical tweezers
US8529760B1 (en) Optical separator and method for separating particles suspended in a fluid
Sugioka et al. Integrated microchips for biological analysis fabricated by femtosecond laser direct writing
WO2016050837A1 (en) Method, device and system for hydrodynamic flow focusing
US9529203B2 (en) Focal plane shifting system
KR100705530B1 (ko) 관찰 기구 및 그것을 이용한 관찰 방법
JP4448385B2 (ja) マイクロ流体デバイス
US10281385B2 (en) Device for laser analysis and separation (LAS) of particles
WO2009088492A1 (en) Optical separator and method for separating particles suspended in a fluid
Yang et al. Optofluidic Devices for Bioanalytical Applications
Cho et al. Micro-fabricated fluorescence-activated cell sorter
Pokrzywnicka et al. Glass microprism matrix for fluorescence excitation in lab-on-a-chip platforms
Hart et al. Optical chromatography for biological separations
Klykov et al. Cell trapping in a blood capillary phantom using laser tweezers
Keloth Three dimensional optofluidic devices for manipulation of particles and cells
Merenda et al. Micro-optics for optical trapping in microfluidics
Terray et al. Optical chromatography in a PDMS microfluidic environment
Cho Lab-on-a-chip flow cytometer and microfluidic fluorescence activated cell sorter (μFACS) for biomedical applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100119

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees