JP2005341050A - ネットワーク信頼性評価方法、装置、およびプログラム - Google Patents

ネットワーク信頼性評価方法、装置、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワーク要素の物理的な信頼性以外の要因でネットワーク全体の信頼性評価が変化するIPネットワークについて、その信頼性を正確に評価する。
【解決手段】任意の区間内のネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を物理的信頼性算出手段15Cで算出するとともに、前記区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率をIP固有信頼性算出手段15Dで算出し、これら物理的不稼働率およびIP固有不稼働率に基づき、当該区間の総合的なネットワーク信頼性評価値を総合信頼性算出手段15Eで算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パケット通信技術に関し、特にIPネットワークにおける信頼性を評価する信頼性評価技術に関する。
インターネットに代表されるIPネットワークでは、ネットワークの大規模化あるいは複雑化、さらには通信形態の多様性から、高い信頼性が求められている。したがって、ネットワークの設計、品質評価、さらには保守管理において、ネットワークの信頼性を正確に把握する必要がある。
従来、ネットワークの信頼性を評価する技術として、当該ネットワークを構成するネットワーク機器やリンクなどの各ネットワーク要素が有する物理的な故障確率を用いた信頼性評価方法が公開されている(例えば、非特許文献1など参照)。
これによれば、例えば、電話網やフレームリレーなどの専用線網では,ネットワーク全体に求められる信頼性は、ネットワーク規模とネットワークの不稼働率の関数として定義される。そして、この不稼働率を達成するために各ネットワーク要素に対して、当該ネットワークに要求される不稼働率をそれぞれ配分する。したがって、各ネットワーク要素に配分された不稼働率と、実際のネットワーク要素が持つ物理的な故障確率とを比較することにより、当該ネットワークの信頼性を評価するものとなっていた。また、各ネットワーク要素は,この配分された不稼働率を目標として設計されていた。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
「NTT通信網を理解していただくために」,NTT通信網研究会,1994 J.Moy,"OSPF Version2",IETF RFC 2328,April 1998 D.Katz and D.Ward,"Bidirectional Forwarding Detection",IETF draft(draft-katz-word-bfd-01(work in progress)),August 2003 J.Moy et.al.,"Graceful OSPF Restart",IETF RFC 3623,November 2003
しかしながら、このような従来技術では、ネットワークに要求される不稼働率と各ネットワーク要素の個々の物理的な故障確率の積算とを対応させることにより、ネットワークの信頼性をその物理的な信頼性で評価しているため、IPネットワークのように、個々のネットワーク要素の故障確率以外の要因でネットワーク全体の不稼働率が変化するネットワークについて、その信頼性を正確に評価できないという問題点があった。
IPネットワークでは、OSPF(Open Shortest Path First)プロトコル(非特許文献2など参照)のように、複数のネットワーク機器が連携する自律的な経路制御によりパケットを継続的に転送するためのメカニズムが提案されている。この他、IPネットワークの高信頼化を目的として、BFD(Bi-directional Forwarding Detection)技術(非特許文献3など参照)や、Graceful Restart技術(非特許文献4など参照)も提案されている。
このようなIPネットワークにおけるネットワーク機器での自律通信維持制御によれば、任意のネットワーク要素で物理的な故障が発生しても、例えば故障ネットワーク要素を経由する経路が他の経路へリルーティングされて通信経路が維持される。したがって、IPネットワークでは、自律的にネットワークの構成が変化するとともにパケット損失率が改善されて、個々のネットワーク要素の物理的な故障確率以外の要因でネットワーク全体の不稼働率が変化する。
このため、従来技術のように個々のネットワーク要素の故障確率だけでIPネットワーク全体の不稼働率を表すことができず、結果としてネットワーク全体の信頼性を正確に評価できない。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ネットワーク要素の物理的な信頼性以外の要因でネットワーク全体の信頼性評価が変化するIPネットワークについて、その信頼性を正確に評価できるネットワーク信頼性評価方法、装置、およびプログラムを提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるネットワーク信頼性評価方法は、ユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送する複数のネットワーク機器およびリンクからなり、これらネットワーク要素での障害発生に応じてネットワーク機器での自律通信維持制御により通信経路を自律的に維持するIPネットワークについて、ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク構成情報を記憶部で記憶し、ネットワーク構成情報に基づきIPネットワークの信頼性を演算処理部で算出するネットワーク信頼性評価方法において、演算処理部により、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づきIPネットワークを分割して設けた任意の区間について、当該区間内のネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出する物理的信頼性算出ステップと、演算処理部により、区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出するIP固有信頼性算出ステップと、演算処理部により、物理的不稼働率およびIP固有不稼働率に基づき、区間の総合的なネットワーク信頼性評価値を算出する総合信頼性算出ステップとを備えるものである。
IP固有不稼働率については、IP固有信頼性算出ステップで、IP固有不稼働率として、自律通信維持制御により稼働状態に戻るまで区間が不稼働状態となる確率を算出するようにしてもよい。
より具体的には、記憶部により、障害発生から自律通信維持制御により当該区間が稼働状態に戻るまでに要する故障継続期間を示すIPレイヤ構成情報を記憶するステップをさらに備え、IP固有信頼性算出ステップで、区間を構成する各ネットワーク要素の物理的不稼働率の総和とIPレイヤ構成情報の障害継続時間とを乗算することによりIP固有不稼働率を算出するようにしてもよい。
また、IP固有不稼働率については、IP固有信頼性算出ステップで、IP固有不稼働率として、区間での障害発生に応じて自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率を算出するようにしてもよい。
より具体的には、IP固有信頼性算出ステップで、区間で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数と当該障害の障害継続時間との積を、IPネットワークに接続されている全ユーザ数と信頼性評価の全体時間との積で除算することよりIP固有不稼働率を算出するようにしてもよい。
また、記憶部により、異なる構成のネットワークに関するネットワーク構成情報を複数記憶するステップをさらに備え、総合信頼性算出ステップで、ネットワーク構成情報ごとに得られた総合的なネットワーク信頼性評価値と所望の信頼性評価値とを比較し、その比較結果に基づきネットワークのいずれかを選択するようにしてもよい。
また、記憶部により、任意のネットワーク要素で発生した障害に対する自律通信維持制御の復旧シナリオを示す復旧シナリオ情報を複数記憶するステップと、演算処理部により、物理的信頼性算出ステップ、IP固有信頼性算出ステップ、および総合信頼性算出ステップを用いて、任意の障害に対する復旧シナリオ情報ごとに当該障害が発生した区間の総合的なネットワーク信頼性評価値をそれぞれ算出する復旧シナリオ評価ステップとをさらに備えてもよい。
また、演算処理部により、実際のIPネットワークから任意のネットワーク要素で発生した障害を示す障害情報を取得する障害情報取得ステップをさらに備え、IP固有信頼性算出ステップで、障害継続時間として障害情報取得手段で取得した障害情報に含まれる障害継続時間を用いるようにしてもよい。
また、本発明にかかるネットワーク信頼性評価装置は、複数のユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送する複数のネットワーク機器およびリンクからなり、これらネットワーク要素での障害発生に応じてネットワーク機器での自律通信維持制御により通信経路を自律的に維持するIPネットワークについて、ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク構成情報を記憶部で記憶し、ネットワーク構成情報に基づきIPネットワークの信頼性を演算処理部で算出するネットワーク信頼性評価装置において、演算処理部に、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づきIPネットワークを分割して設けた任意の区間について、当該区間内のネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出する物理的信頼性算出手段と、区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出するIP固有信頼性算出手段と、物理的不稼働率およびIP固有不稼働率に基づき、区間の総合的なネットワーク信頼性を算出する総合信頼性算出手段とを備えるものである。
IP固有不稼働率については、IP固有信頼性算出手段で、IP固有不稼働率として、自律通信維持制御により稼働状態に戻るまで区間が不稼働状態となる確率を算出するようにしてもよい。
より具体的には、記憶部で、障害発生から自律通信維持制御により当該区間が稼働状態に戻るまでに要する故障継続期間を示すIPレイヤ構成情報を記憶し、IP固有信頼性算出手段で、区間を構成する各ネットワーク要素の物理的不稼働率の総和とIPレイヤ構成情報の障害継続時間とを乗算することによりIP固有不稼働率を算出するようにしてもよい。
また、IP固有不稼働率については、IP固有信頼性算出手段で、IP固有不稼働率として、区間での障害発生に応じて自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率を算出するようにしてもよい。
より具体的には、IP固有信頼性算出手段で、区間で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数と当該障害の障害継続時間との積を、IPネットワークに接続されている全ユーザ数と信頼性評価の全体時間との積で除算することよりIP固有不稼働率を算出するようにしてもよい。
また、記憶部で、異なる構成のネットワークに関するネットワーク構成情報を複数記憶し、総合信頼性算出手段で、ネットワーク構成情報ごとに得られた総合的なネットワーク信頼性評価値と所望の信頼性評価値とを比較し、その比較結果に基づきネットワークのいずれかを選択するようにしてもよい。
また、記憶部で、任意のネットワーク要素で発生した障害を自律通信維持制御で復旧する際に用いられる迂回通信経路に関する復旧シナリオ情報を複数記憶し、演算処理部に、物理的信頼性算出手段、IP固有信頼性算出手段、および総合信頼性算出手段を用いて、任意の障害に対する復旧シナリオ情報ごとに当該障害が発生した区間の総合的なネットワーク信頼性をそれぞれ算出する復旧シナリオ評価手段を備えてもよい。
また、演算処理手段に、実際のIPネットワークから任意のネットワーク要素で発生した障害を示す障害情報を取得する障害情報取得手段をさらに備え、IP固有信頼性算出手段で、障害継続時間として障害情報取得手段で取得した障害情報に含まれる障害継続時間を用いるようにしてもよい。
また、本発明にかかるプログラムは、複数のユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送する複数のネットワーク機器およびリンクからなり、これらネットワーク要素での障害発生に応じてネットワーク機器での自律通信維持制御により通信経路を自律的に維持するIPネットワークについて、ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク構成情報を記憶部で記憶し、ネットワーク構成情報に基づきIPネットワークの信頼性を演算処理部で算出するネットワーク信頼性評価装置のコンピュータに、請求項1〜9のいずれかに記載のネットワーク信頼性評価方法の各ステップを実行させるものである。
本発明によれば、任意の区間における信頼性評価に、障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率が含まれるものとなり、ネットワーク要素の物理的な信頼性以外の要因すなわちネットワーク機器での自律通信維持制御に関連して、ネットワーク全体の信頼性評価が変化するIPネットワークについて、その信頼性を正確に評価できる。したがって、より正確にIPネットワークの設計、品質評価、さらには保守管理を行うことができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置1は、IPネットワークを構成するネットワーク機器やリンクからなるネットワーク要素の個々の不稼働率に基づき、ネットワーク要素の物理的故障に起因して不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出するとともに、障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出し、これら物理的不稼働率とIP固有不稼働率とから総合的なネットワーク信頼性を算出するようにしたものである。
このネットワーク信頼性評価装置1は、全体としてコンピュータを有する情報処理装置からなり、画面表示部11、操作入力部12、入出力インターフェース部(以下、入出力I/F部という)13、記憶部14、および演算処理部15から構成されている。
画面表示部11は、CRTやLCDなどの画面表示装置からなり、演算処理部15から出力された処理メニューや演算結果などの各種情報を画面表示する。
操作入力部12は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部15へ出力する。
入出力I/F部13は、外部に接続された各種装置や記憶媒体と任意の情報をやり取りする回路部である。
記憶部14は、メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、演算処理部15での演算処理に用いる各種情報やプログラム14Pを記憶する。
上記各種情報としては、ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク物理構成DB(データベース)14Aや、ネットワーク機器で用いられる自律通信維持制御に固有の故障継続期間を示すIPレイヤ構成DB(データベース)14Bが記憶される。
演算処理部15は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部14のプログラム14Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム14Pとを協働させて各種機能手段を実現する。
この機能手段としては、設計情報生成手段15A、区間分割手段15B、物理的信頼性算出手段15C、IP固有信頼性算出手段15D、および総合信頼性算出手段15Eがある。
設計情報生成手段15Aは、操作入力部12や入出力I/F部13を介して入力されたネットワーク情報10Aからネットワーク物理構成DB14AやIPレイヤ構成DB14Bを生成して記憶部14へ格納する手段である。
区間分割手段15Bは、ネットワーク物理構成DB14Aを参照して、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数(加入者数)に基づきIPネットワークを複数の区間に分割する手段である。
物理的信頼性算出手段15Cは、任意の区間を構成するネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出する手段である。
IP固有信頼性算出手段15Dは、任意の区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出する手段である。
総合信頼性算出手段15Eは、物理的不稼働率およびIP固有不稼働率に基づき、任意の区間の総合的なネットワーク信頼性評価値(不稼働率)10Bを算出する手段である。
なお、本発明でいう不稼働率とは、ネットワーク機器やリンクからなるネットワーク要素やIPネットワークにおける任意の区間などの評価対象が不稼働状態となる確率、すなわち信頼性評価の全体時間に対して評価対象が不稼働状態となる時間的割合をいう。
[ネットワーク物理構成DB]
次に、図2〜図4を参照して、ネットワーク物理構成DB14Aについて説明する。図2は、本実施の形態の説明に用いるIPネットワークのモデルを示す説明図である。図3は、図2のモデルを示すネットワーク物理構成DB14Aのうちノード(ネットワーク機器)に関するネットワーク機器情報を示す説明図である。図4は、図2のモデルを示すネットワーク物理構成DB14Aのうちリンクに関するリンク情報を示す説明図である。
図2に示されているネットワークモデルは、ユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送するノードR1〜R6と、これらノードR1〜R6相互間およびノードR1,R6とユーザ端末を収容するユーザルータとの間を接続するリンクL0〜L9から構成されている。
ノードR1は、リンクL0を介してユーザルータRAと接続され、リンクL1,L2を介してそれぞれノードR2,R3と接続されている。ノードR2は、リンクL3,L4を介してそれぞれノードR3,R4と接続されている。ノードR3は、リンクL5を介してノードR5と接続されている。ノードR4は、リンクL6,L7を介してそれぞれノードR5,R6と接続されている。ノードR5は、リンクL8を介してノードR6と接続されている。ノードR6は、リンクL9を介してユーザルータRBと接続されている。
図3のネットワーク機器情報では、ノードR1〜R6ごとに、当該ノードに接続されている隣接リンク名とその不稼働率とが対応付けられている。例えば、ノードR1には、隣接リンクL0,L1,L2が接続されており、これらリンクの不稼働率としてそれぞれUL0,UL1,UL2が設定されている。
図4のリンク情報では、リンクL1〜L9ごとに、当該リンクの両端に接続されている隣接ノード名とその不稼働率とが対応付けられている。例えば、リンクL1には、隣接ノードR1,R2が接続されており、これらノードの不稼働率としてそれぞれUR1,UR2が設定されている。
[IPレイヤ構成DB]
次に、図5を参照して、IPレイヤ構成DB14Bについて説明する。図5は、図2のネットワークモデルを構成する各ノードR1〜R6で用いられる自律通信維持制御に関するIPレイヤ構成DB14Bを示す説明図である。
ここでは、各ノードR1〜R6で用いられる自律通信維持制御の種別ごとに、その自律通信維持制御を用いて障害復旧する場合に影響が及ぶ影響範囲と、その自律通信維持制御を用いた場合の障害発生から障害復旧までに要する故障継続時間とが記憶されている。例えば、自律通信維持制御としてOSPFを用いた場合、その影響範囲はノードR1〜R6およびリンクL1〜L8となり、故障継続時間が45秒であることがわかる。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図6を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の動作について説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の信頼性評価処理を示すフローチャートである。
演算処理部15では、操作入力部12からの所定操作に応じて、記憶部14からプログラム14Pを読み込んで実行することにより、図6の信頼性評価処理を開始する。なお、記憶部14には、評価対象となるIPネットワークに関するネットワーク物理構成DB14AおよびIPレイヤ構成DB14Bとが予め格納されているものとする。これらネットワーク物理構成DB14AおよびIPレイヤ構成DB14Bは、外部から操作入力部12や入出力I/F部13を介して入力されたネットワーク情報10Aに基づき、設計情報生成手段15Aにより生成され記憶部14に格納される。
まず、演算処理部15では、記憶部14からネットワーク物理構成DB14Aを取得し(ステップ100)、区間分割手段15Bにより、そのネットワーク物理構成DB14Aを参照して、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づきIPネットワークを複数の区間に分割する(ステップ101)。
図7に、図2のネットワークモデルに対する区間分割例を示す。図7に示すように、このネットワークモデルにおいては、ルータR1でユーザルータRAと同様のユーザルータを100個収容し、ルータR2,R3でそれぞれルータR1と同様のルータを10個収容しているものとする。
したがって、リンクL0はユーザルータRAを個別に収容する加入者線に相当し、リンクL0の障害で影響を受ける影響ユーザ数は「1」となる。また、ルータR1は加入者収容ルータに相当し、ルータR1の障害で影響を受ける影響ユーザ数は「100」となる。またルータR2,R3は影響ユーザ数「100」のルータR1と同等のルータを10個収容しており、その影響ユーザ数はそれぞれ「2000」となる。
なお、影響ユーザ数が「1」となるのはリンクL0に相当する各リンクだけであり、このリンクL0を障害要素とする区間Aが設定される。また、影響ユーザ数が「100」となるのはルータR1のほかリンクL1,L2も同様であり、これらを障害要素とする区間Bが設定される。また、影響ユーザ数が「2000」となるのはルータR2,R3のほか、ルータR4,R5およびリンクL3〜L6も同様であり、これらを障害要素とする区間Cが設定される。
また、ステップ101では、区間分割手段15Bにより区間分割する場合について説明したが、例えば操作入力部12や入出力I/F部13から、任意に分割した区間を指定するようにしてもよい。同様に故障継続時間など処理に用いるパラメータについても操作入力部12や入出力I/F部13から入力するようにしてもよい。
続いて、演算処理部15は、物理的信頼性算出手段15Cにより、ネットワーク物理構成DB14Aで設定されている各ネットワーク要素の不稼働率に基づき、各区間の物理的不稼働率を算出する(ステップ102)。ここでは、当該区間が不稼働状態となるすべての障害発生パターンを検索し、これら障害発生パターンごとの不稼働率を合算することにより、当該区間の物理的不稼働率UXを算出する。
図7の例では、まず、影響ユーザ数が「2000」の区間Cについて、この区間Cが不稼働状態となる障害発生パターンが検索され、R2とR3、R2とR5、R2とL5、R3とR4、R4とL4、R4とR5、R4とL5、R5とL4、およびL4とL5がそれぞれ重複して故障する9通りの障害パターンが得られる。したがって、区間Cの物理的不稼働率UX2000は、次の式(1)で求められる。
UX2000=UR2×UR3+UR2×UR5+UR2×UL5+UR3×UR4+UR4×UL4+UR4×UR5+UR4×UL5+UR5×UL4+UL4×UL5…(1)
次に、影響ユーザ数が「100」の区間Bについて、この区間Bが不稼働状態となる障害発生パターンが検索され、R1の故障またはL1とL2の重複故障、および区間Cの不稼働状態の2通りの障害パターンが得られる。この場合、R1の故障またはL1とL2の重複故障については、R1が故障しない確率とL1,L2がともに故障しない確率との積を1から減算して求められる。したがって、区間Bの物理的不稼働率UX100は、次の式(2)で求められる。
UX100=UX2000+1−(1−UR1)×(1−UL1×UL2)…(2)
また、影響ユーザ数が「1」の区間Aについて、この区間Aが不稼働状態となる障害発生パターンが検索され、L0の故障、および区間Bの不稼働状態の2通りの障害発生パターンが得られる。したがって、区間Aの物理的不稼働率UX1は、次の式(3)で求められる。
UX1=UX100+UL0…(3)
続いて、演算処理部15は、記憶部14からIPレイヤ構成DB14Bを取得し(ステップ103)、IP固有信頼性算出手段15Dにより、そのIPレイヤ構成DB14Bの障害継続時間に基づき、当該区間での障害発生に応じて開始された自律通信維持制御により稼働状態へ戻るまで当該区間が不稼働状態となる確率(全体時間に対する不稼働期間の割合)により、当該区間におけるIP固有不稼働率を算出する(ステップ104)。
ここでは、IP固有信頼性算出手段15Dにより、自律通信維持制御により当該区間で経路迂回(リルーティング)が発生する経路迂回発生頻度を各ネットワーク要素の故障頻度の総和から求め、その自律通信維持制御により故障発生から経路迂回が完了するまで(ルーティングプロトコルが収束するまで)に要する故障継続期間と上記経路迂回発生頻度とを乗算することにより、当該区間でのIP固有不稼働率UYを算出する。
影響ユーザ数が「2000」の区間Cは、図7に示すように、4つのルータと4つのリンクとから構成されている。ここで、これらルータの故障頻度をFRとし、リンクの故障頻度をFLとし、故障継続期間をCとした場合、区間CのIP固有不稼働率UY2000は、次の式(4)で求められる。
UY2000=(4FR+4FL)×C…(4)
また、影響ユーザ数が「100」の区間Bのうち、リンクR1の故障は物理的な経路損失によるものしかなく、その信頼性評価は物理的不稼働率UX100に含まれていると見なされる。したがって、区間BのIP固有不稼働率UY100は、リンクL1,L2の故障と区間Cの不稼働状態についてのみ考慮すればよく、次の式(5)で求められる。
UY100=UY2000+2FL×C…(5)
また、影響ユーザ数が「1」の区間AにはリンクL0しかなく、そのIP固有不稼働率は物理的不稼働率UX1に含まれていると見なされる。したがって、区間AのIP固有不稼働率UY1は、区間Bの不稼働状態についてのみ考慮すればよく、次の式(6)で求められる。
UY1=UY100…(6)
次に、演算処理部15では、総合信頼性算出手段15Eにより、物理的信頼性算出手段15Cで求めた物理的不稼働率UXと、IP固有信頼性算出手段15Dで求めたIP固有不稼働率UYとの合計から、影響ユーザ数ごと(区間ごと)の総合不稼働率すなわち総合信頼性評価値を算出して(ステップ105)、画面表示部11から表示出力し、あるいは入出力I/F部13から装置外部へ出力し、一連の信頼性評価処理を終了する。
図8は、第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置1で算出した評価結果の例である。ここでは、横軸に影響ユーザ数がとられ、縦軸に不稼働率がとられている。
この信頼性評価は、図7のネットワークモデルについて、図9に示すような不稼働率や故障率を持つネットワーク要素を用いて算出した。また、故障継続時間Cについては、図5のうち、自律通信維持制御としてOSPFを用いた場合の45秒(図8の特性8A:破線参照)、OSPFとBFDを併用した場合の5秒(図8の特性8B:実線参照)、および自律通信維持制御を用いなかった場合(物理レイヤのみ)の0秒(図8の特性8C:太線参照)の各ケースについて算出した。
図8からもわかるように、IPに固有の自律通信維持制御を考慮していない物理的不稼働率からなる特性8Cについて、本実施の形態を適用して求めた特性8A,8Bの不稼働率と差異が生じており、実際にはこの差異がIP固有不稼働率に相当している。
したがって、従来の物理的不稼働率のみによる信頼性評価において、上記差異が信頼性評価の誤差として現れていたことになり、本実施の形態を適用することにより、IPに固有の自律通信維持制御による不稼働率が考慮されて、IPネットワークの信頼性を正確に評価できることがわかる。
このように、本実施の形態によれば、任意の区間内のネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出するとともに、当該区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出し、これら物理的不稼働率およびIP固有不稼働率に基づき、総合的なネットワーク信頼性を算出するようにしたので、ネットワーク要素の物理的な信頼性以外の要因すなわちネットワーク機器での自律通信維持制御に関連して、ネットワーク全体の信頼性評価が変化するIPネットワークについて、その信頼性を正確に評価できる。したがって、より正確にIPネットワークの設計、品質評価、さらには保守管理を行うことができる。
また、IPレイヤ構成DB14Bで自律通信維持制御ごとに故障継続時間を管理しておき、IP固有信頼性算出手段15Dにより、評価対象となるIPネットワークで用いる自律通信維持制御に対応する故障継続時間を用いてIP固有不稼働率を算出するようにしたので、IPネットワークの構成条件として自律通信維持制御を任意に選択して、図6の信頼性評価処理を実行することにより、自律通信維持制御の違いに応じた信頼性評価を比較することができ、IPネットワークの設計や品質評価において極めて効果的である。
また、自律通信維持制御により稼働状態に戻るまで当該区間が不稼働状態となる確率を算出することにより、具体的には、当該区間を構成する各ネットワーク要素の物理的故障頻度の総和とIPレイヤ構成情報の障害継続時間とを乗算することにより、IP固有不稼働率を算出するようにしたので、自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を、正確かつ容易に算出できる。
[第2の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置での信頼性評価処理を示すフローチャートである。なお、ネットワーク信頼性評価装置の構成については、前述した第1の実施の形態にかかる構成(図1参照)と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
前述した第1の実施の形態にかかる信頼性評価処理(図6参照)では、演算処理部15のIP固有信頼性算出手段15Dにおいて、任意の区間での障害発生に応じた自律通信維持制御により稼働状態に戻るまで当該区間が不稼働状態となる確率により、IP固有不稼働率を算出する場合について説明した。
本実施の形態では、演算処理部15のIP固有信頼性算出手段15Dにおいて、任意の区間での障害発生に応じて自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率から、当該区間でのIP固有不稼働率を算出するようにしたものである。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図10を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の動作について説明する。
演算処理部15では、操作入力部12からの所定操作に応じて、記憶部14からプログラム14Pを読み込んで実行することにより、図10の信頼性評価処理を開始する。この際、記憶部14には、評価対象となるIPネットワークに関するネットワーク物理構成DB14Aが予め格納されているものとする。なお、IPレイヤ構成DB14Bについては不要となる。
また、当該IPネットワークにおいて発生したパケット損失を伴う障害に関する障害情報が、外部から操作入力部12や入出力I/F部13を介して取り込まれ、記憶部14に格納されているものとする。この障害情報は、実際のIPネットワークのシミュレーションとして区間ごとに発生させる障害を示すものであり、ネットワーク要素での物理的故障の有無が任意に設定されている。
まず、演算処理部15では、記憶部14からネットワーク物理構成DB14Aを取得し(ステップ110)、区間分割手段15Bにより、そのネットワーク物理構成DB14Aを参照して、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づきIPネットワークを複数の区間に分割する(ステップ111)。これらステップ110,111は、図6のステップ100,101と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
続いて、演算処理部15は、記憶部14から、当該障害の障害位置(故障要素)や故障継続時間を含む障害情報を取得し(ステップ112)、これら障害情報のうちネットワーク要素の物理的故障ありを示す障害情報について、その障害位置で特定される区間ごとに、その物理的不稼働率を物理的信頼性算出手段15Cにより算出する(ステップ113)。ここでは、図6のステップ102と同様にして、当該区間が不稼働状態となるすべての障害発生パターンを検索し、これら障害発生パターンごとの不稼働率を合算することにより、当該区間の物理的不稼働率UXを算出する。
次に、演算処理部15は、IP固有信頼性算出手段15Dにより、上記各障害情報の障害位置で特定される区間について、当該区間での障害発生に応じて自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率により、当該区間のIP固有不稼働率UY’を算出する(ステップ114)。ここでは、ネットワーク物理構成DB14Aに設定されている値を用いて、ある観測期間TAの間の障害の実績に基づいて、この区間の不稼働率を求めることとする。例えば、期間1年(TA)の間にIP固有の障害が1回または複数回起こりその継続時間の合計がCで、影響ユーザ数はいずれもNU、全ユーザ数はNAとするとき、当該区間でのIP固有不稼働率UY’を次式で求める。
UY’=(NU×C)/(NA×TA)
次に、演算処理部15では、総合信頼性算出手段15Eにより、物理的信頼性算出手段15Cで求めた物理的不稼働率UXと、IP固有信頼性算出手段15Dで求めたIP固有不稼働率UY’との合計から、影響ユーザ数ごと(区間ごと)の不稼働率すなわち総合信頼性評価値を算出して(ステップ115)、画面表示部11から表示出力し、あるいは入出力I/F部13から装置外部へ出力し、一連の信頼性評価処理を終了する。
このように、本実施の形態では、任意の区間での障害発生に応じて自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率を、IP固有不稼働率として用いるようにしたので、より具体的には、当該区間で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数と当該障害の障害継続時間との積を、IPネットワークに接続されている全ユーザ数と信頼性評価の全体時間との積で除算することよりIP固有不稼働率を算出するようにしたので、パケット損失および装置故障の有無に基づき、IPネットワークの信頼性評価を行うことができる。
これにより、実際のIPネットワークの振る舞いに近い条件で、IPネットワークをシミュレーションしてその信頼性を評価することが可能となり、より正確にネットワークの設計、品質評価、さらには保守管理を行うことができる。
なお、本実施の形態では、IP固有不稼働率を求めるために式(7)を利用する旨を説明したが、IPネットワークに要求されている不稼働率が品質条件として指定されている場合、与えられた故障情報の故障継続時間に基づき、影響ユーザ数を逆算してもよい。
これにより、任意の障害により影響を受ける影響ユーザ数、すなわち当該障害による影響規模を容易に推定でき、IPネットワークの設計、品質評価、さらには保守管理に利用できる。
[第3の実施の形態]
次に、図11を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置について説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置2は、前述した第1の実施の形態と同様にして得られる信頼性評価結果に基づき、複数のIPネットワークのうちから所望の信頼性を有するネットワークを選択するようにしたものである。
このネットワーク信頼性評価装置2では、前述した第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置1(図1参照)の構成と比較して、記憶部14に、複数のIPネットワークに関するネットワーク物理構成DB24Aと、各ネットワーク要素の自律通信維持制御ごとの故障頻度を示すIPレイヤ構成DB24Bとを有している。
図12は、IPレイヤ構成DB24Bの構成例である。ここでは、ネットワーク要素ごとの故障頻度として、ルータについては、自律通信維持制御なしの場合の故障頻度してFR1が設定され、自律通信維持制御Aの場合の故障頻度としてFR2が設定されている。また、リンクについては、自律通信維持制御Bの場合の故障頻度としてFL1が設定されている。
また、演算処理部15に、IPレイヤ構成DB24Bに基づきIP固有不稼働率を算出するIP固有信頼性算出手段25Dと、このIP固有不稼働率と信頼性所望値による要求値とを比較していずれかのネットワークを選択出力する総合信頼性算出手段25Eとが設けられている。
そのほかの構成については、前述した第1の実施の形態にかかる構成と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。なお、図11において、図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図13を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の動作について説明する。図13は、本発明の第3の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の信頼性評価処理を示すフローチャートである。
演算処理部15では、操作入力部12からの所定操作に応じて、記憶部14からプログラム24Pを読み込んで実行することにより、図13の信頼性評価処理を開始する。
まず、演算処理部15では、記憶部14から任意のIPネットワークのネットワーク物理構成DB24Aを取得し(ステップ120)、区間分割手段15Bにより、そのネットワーク物理構成DB24Aを参照して、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づきIPネットワークを複数の区間に分割する(ステップ121)。これらステップ120,121は、図6のステップ100,101と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
続いて、演算処理部15は、物理的信頼性算出手段15Cにより、ネットワーク物理構成DB24Aで設定されている各ネットワーク要素の不稼働率に基づき、各区間の物理的不稼働率を算出する(ステップ122)。ここでは、当該区間が不稼働状態となるすべての障害発生パターンを検索し、これら障害発生パターンごとの不稼働率を合算することにより、当該区間の物理的不稼働率UXを算出する。このステップ122は、図6のステップ102と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、演算処理部15は、記憶部14からIPレイヤ構成DB24Bを取得し(ステップ123)、IP固有信頼性算出手段25Dにより、そのIPレイヤ構成DB24Bの各ネットワーク要素の故障頻度と、当該IPネットワークあるいは当該区間に求められている故障継続時間とに基づき、当該区間での障害発生に応じて開始された自律通信維持制御により稼働状態へ戻るまで当該区間が不稼働状態となる確率(全体時間に対する不稼働期間の割合)により、当該区間におけるIP固有不稼働率UYを算出する(ステップ124)。
ここでは、IP固有信頼性算出手段25Dにより、当該区間の各ネットワーク要素で用いられる自律通信維持制御に応じた、それぞれの故障頻度をIPレイヤ構成DB24Bから取得する。そして、ネットワーク情報20Aで予め指定されている、当該IPネットワークあるいは当該区間に対する所望故障継続時間と、上記各故障頻度の総和とを乗算することにより、当該区間におけるIP固有不稼働率UYを算出する。
続いて、演算処理部15は、総合信頼性算出手段25Eにより、物理的信頼性算出手段15Cで求めた物理的不稼働率UXと、IP固有信頼性算出手段25Dで求めたIP固有不稼働率UYとの合計から、影響ユーザ数ごと(区間ごと)の総合不稼働率すなわち総合信頼性評価値を算出し(ステップ125)、区間ごとに、ネットワーク情報20Aで予め指定されている当該IPネットワークあるいは当該区間に対する所望信頼性評価値(総合不稼働率)U’と比較する(ステップ126)。
このようにして、演算処理部15では、記憶部14のネットワーク物理構成DB24Aに格納されているIPネットワークごとに、上記ステップ120〜126を繰り返し実行し、IPネットワークごとに得られた上記比較結果に基づき、総合信頼性算出手段25Eで、各IPネットワークのうち所望の信頼性評価値を満足するIPネットワークを選択して(ステップ127)、当該ネットワークを示すネットワーク選択情報20Bを画面表示部11から表示出力し、あるいは入出力I/F部13から装置外部へ出力し、一連の信頼性評価処理を終了する。
このように、本実施の形態では、IPネットワークごとに総合不稼働率を算出し、指定された信頼性所望値と比較することにより、いずれかのIPネットワークを選択出力するようにしたので、所望する信頼性を有するIPネットワークを容易に選択することができ、ネットワークの設計作業を大幅に短縮できる。
この際、ネットワーク情報20Aで指定する所望信頼性評価値や所望故障継続時間については、区間ごとや影響ユーザ数ごとに不稼働率を指定し、これら評価単位ごとに各IPネットワークを評価してもよく、各区間や各影響ユーザ数に共通する不稼働率を指定して、ネットワーク全体で評価してもよい。
また、IPネットワーク選択方法については、所望信頼性評価値に最も近しい総合信頼性評価値を持つIPネットワークを選択出力するようにしてもよい。この他、所望信頼性評価値を満足するIPネットワークを、すべてあるいはいくつか選択出力してもよい。
なお、図13では、ステップ125において、総合信頼性評価値Uと所望信頼性評価値U’と比較する場合について説明したが、所望信頼性評価値U’と物理的信頼性算出手段15Cで算出した当該区間の物理的不稼働率UXとの差ΔU=U’−UXを求め、この差ΔUとIP固有信頼性算出手段25Dで算出した当該区間のIP固有不稼働率UYとを比較するようにしてもよい。
この際、差ΔUは、当該区間に求められているIP固有不稼働率の目標値との差分に相当し、実際のIP固有不稼働率UYと比較することにより、IPネットワークの条件として与えられた信頼性を満足しているかどうか判断される。
[第4の実施の形態]
次に、図14を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置について説明する。図14は、本発明の第4の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置3は、前述した第2の実施の形態と同様にして得られる信頼性評価結果に基づき、任意の障害に対する複数の復旧シナリオについてその信頼性を評価するようにしたものである。
このネットワーク信頼性評価装置3では、前述した第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置1(図1参照)の構成と比較して、記憶部14に、当該IPネットワークにおいて発生したパケット損失を伴う障害に関する障害情報34Bが、外部から操作入力部12や入出力I/F部13を介して取り込まれ、記憶部14に格納されているものとする。
また、記憶部14は、任意のネットワーク要素で発生した障害に対して自律通信維持制御で用いられる復旧シナリオを示す復旧シナリオDB(データベース)34Cを有している。この復旧シナリオ情報は、自律通信維持制御でその復旧に用いるプロトコル、復旧手順、復旧に要する故障継続時間、復旧後のネットワーク構成など、復旧方法に関する情報からなる。
また、演算処理部15に、記憶部14の復旧シナリオDB34Cごとに総合信頼性評価値を求める復旧シナリオ評価手段35Fが設けられている。
[第4の実施の形態の動作]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の動作について説明する。なお、本発明の第4の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の信頼性評価処理については、前述した第2の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の信頼性評価処理(図10参照)と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
演算処理部15では、操作入力部12からの所定操作に応じて、記憶部14からプログラム34Pを読み込んで実行することにより、信頼性評価処理を開始する。
まず、演算処理部15では、復旧シナリオ評価手段35Fにより、記憶部14から当該障害の障害位置(故障対象)や故障継続時間を含む障害情報34Bを取得し、当該障害に対して自律通信維持制御が取りうる復旧シナリオを、記憶部14の復旧シナリオDB34Cから取得する。
そして、復旧シナリオ評価手段35Fにより、復旧シナリオごとに、物理的信頼性算出手段15C、IP固有信頼性算出手段15D、および総合信頼性算出手段15Eを用いて、図10のステップ112〜115を繰り返し実行し、各復旧シナリオによる総合信頼性評価値を算出する。この際、各復旧シナリオでは、その復旧に用いる自律通信維持制御さらには故障継続時間などが異なるため、それぞれ固有の総合信頼性評価値が得られる。
復旧シナリオ評価手段35Fでは、このようにして各復旧シナリオについて得られた総合信頼性評価値30Bを画面表示部11から表示出力し、あるいは入出力I/F部13から装置外部へ出力し、一連の信頼性評価処理を終了する。
このように、本実施の形態では、任意の障害に対する復旧シナリオごとに総合信頼性評価値を算出するようにしたので、当該障害に対していずれの復旧シナリオが優れているか容易に比較評価することができ、所望する信頼性を有するIPネットワークを容易に選択することができ、IPネットワークの設計作業を大幅に短縮できる。
なお、復旧シナリオ評価手段35Fにおいて、各復旧シナリオのうち、その総合信頼性評価値が優れている復旧シナリオを1つ以上選択して、出力するようにしてもよい。
[第5の実施の形態]
次に、図15を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置について説明する。図15は、本発明の第5の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置4は、監視対象となる実際のIPネットワークから障害情報を取得し、その障害情報に基づき当該IPネットワークの信頼性を評価するようにしたものである。
このネットワーク信頼性評価装置4では、前述した第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置1(図1参照)の構成と比較して、実際のIPネットワークとデータ通信を行う通信I/F部16が設けられており、記憶部14に、当該IPネットワークにおいて発生したパケット損失を伴う障害に関する障害情報40Bが取り込まれ、記憶部14に障害情報44Bとして格納されているものとする。
また、演算処理部15に、実際のIPネットワークから通信I/F部16を介して障害情報40Bを取得する障害情報取得手段45Fが設けられている。
[第5の実施の形態の動作]
次に、図15を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の動作について説明する。図15は、本発明の第5の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の信頼性評価処理を示すフローチャートである。
演算処理部15では、操作入力部12からの所定操作に応じて、記憶部14からプログラム44Pを読み込んで実行することにより、図15の信頼性評価処理を開始する。
まず、演算処理部15では、記憶部14からネットワーク物理構成DB14Aを取得し(ステップ130)、区間分割手段15Bにより、そのネットワーク物理構成DB14Aを参照して、各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づきIPネットワークを複数の区間に分割する(ステップ131)。これらステップ120,121は、図6のステップ100,101と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、演算処理部15では、障害情報取得手段45Fにより、通信I/F部16を介して監視対象となるIPネットワークを監視する(ステップ132)。通常、IPネットワークには、各ネットワーク機器を管理する管理システムが設けられており、その管理システムから通知され障害情報を通信I/F部16を介して受信することによりIPネットワークを受動的に監視すればよい。なお、通信I/F部16を介してネットワーク機器や管理システムへ問い合わせを行い、これに対する通知として障害情報を取得するようにしてもよい。
障害情報は、発生した障害の内容を示す各種情報から構成されており、パケット損失の有無、物理的故障の有無、障害が発生したネットワーク要素、故障継続時間、障害復旧時間などが含まれている。
障害情報取得手段45Fでは、取得した障害情報がパケット損失ありを示しているかどうか確認し、パケット損失ありを示していない場合(ステップ133:NO)、ステップ132へ戻って監視対象となるIPネットワークの監視を継続する。
一方、取得した障害情報がパケット損失ありを示している場合(ステップ133:YES)、その障害情報を記憶部14へ障害情報44Bとして格納し、その障害情報がネットワーク要素の物理的故障ありを示しているかどうか確認する(ステップ134)。
ここで、ネットワーク要素の故障ありを示していない場合(ステップ134:NO)、IP固有信頼性算出手段15Dにより、その障害情報に基づき当該障害が発生した区間のIP固有不稼働率UY’を算出する(ステップ136)。
また、ネットワーク要素の故障ありを示している場合(ステップ134:YES)、物理的信頼性算出手段15Cにより、当該障害が発生した区間の物理的不稼働率UXを算出し(ステップ135)、前述したステップ136へ移行してIP固有不稼働率UY’を算出する。
なお、ステップ135,136は、図10のステップ113,114と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
そして、演算処理部15では、総合信頼性算出手段15Eにより、物理的信頼性算出手段15Cで求めた物理的不稼働率UXと、IP固有信頼性算出手段15Dで求めたIP固有不稼働率UY’との合計から、当該区間の不稼働率すなわち総合信頼性評価値を算出して(ステップ137)、画面表示部11から表示出力し、あるいは入出力I/F部13から信頼性評価値40Cとして装置外部へ出力し、ステップ132へ戻ってネットワークの監視を継続する。
このように、本実施の形態では、通信I/F部16を設けて、障害情報取得手段45Fにより、監視対象となる実際のIPネットワークから障害情報を取得し、その障害情報に基づき当該IPネットワークの信頼性を評価するようにしたので、実際に運用されているIPネットワークの信頼性をリアルタイムで評価できる。したがって、より正確にIPネットワークの品質評価、さらには保守管理を行うことができる。
なお、本実施の形態では、前述した第2の実施の形態と同様に、IP固有不稼働率を求めるために式(7)を利用する旨を説明したが、IPネットワークに要求されている不稼働率が品質条件として指定されている場合、与えられた故障情報の故障継続時間に基づき、影響ユーザ数を逆算してもよい。
これにより、実際に運用されているIPネットワークで障害が発生した場合、その障害により影響を受ける影響ユーザ数、すなわち当該障害による影響規模を、リアルタイムで容易に推定でき、IPネットワークの品質評価、さらには保守管理に極めて有効である。
また、本実施の形態では、監視対象となるIPネットワークから故障情報を取得し、前述した第2の実施の形態を適用して、その故障情報に基づき当該区間の信頼性評価を行う場合を例として説明したが、取得した故障情報に対する処理についてはこれに限定されるものではない。例えば、前述した第3の実施の形態では、任意の障害に対する複数の復旧シナリオについてその信頼性を評価するものであるが、この際用いる故障情報として、本実施の形態と同様にして監視対象となるIPネットワークから取得した故障情報を用いてもよい。これにより、実際に運用されているIPネットワークで発生した任意の障害に対する復旧シナリオとして、最も優れたものをリアルタイムで選択することができ、IPネットワークの保守管理に極めて有効である。
[実施の形態の拡張]
以上で説明した各実施の形態のうち、例えば第1の実施の形態や第2の実施の形態では、IPネットワークを分割して設けた各区間について、その不稼働率を算出して信頼性を評価する場合を例として説明したが、特定の区間についてのみ不稼働率を算出して信頼性を評価するようにしてもよい。これにより、所望の信頼性評価がIPネットワークのうち特定の区間についてのみ必要な場合に対応でき、信用性評価処理に要する時間を短縮できる。
また、各実施の形態では、ネットワークの信頼性評価値として不稼働率を用いる場合を例に説明したが、この不稼働率は、稼働率=1−不稼働率で稼働率に変換でき、信頼性評価値として稼働率を用いる場合にも、前述と同様にして適用できる。
また、記憶部14で記憶されているネットワーク物理構成DBやIPレイヤ構成DBについては、複数種の情報をそれぞれ1つのデータベースで管理しているが、これらを異なるデータベースで管理するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態の説明に用いるIPネットワークのモデルを示す説明図である。 図2のネットワークモデル上の各ノード(ネットワーク機器)に関するネットワーク機器情報を示す説明図である。 図2のネットワークモデル上の各リンクに関するリンク情報情報を示す説明図である。 図2のネットワークモデル上の各ノードで用いられる自律通信維持制御に関するIPレイヤ構成DBを示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の信頼性評価処理を示すフローチャートである。 図2のネットワークモデルに対する区間分割例である。 本発明の第1の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置で算出した評価結果の例である。 図8の評価に用いた各ネットワーク要素の特性例である。 本発明の第2の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置での信頼性評価処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。 IPレイヤ構成DBの構成例である。 本発明の第3の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置での信頼性評価処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態にかかるネットワーク信頼性評価装置での信頼性評価処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1,2,3,4…ネットワーク信頼性評価装置、11…画面表示部、12…操作入力部、13…入出力I/F部、14…記憶部、14A,24A…ネットワーク物理構成DB、14B,24B…IPレイヤ構成DB、14P,24P,34P,44P…プログラム、15…演算処理部、15A…設計情報生成手段、15B…区間分割手段、15C…物理的信頼性算出手段、15D,25D…IP固有信頼性算出手段、15E,25E…総合信頼性算出手段、16…通信I/F部、34B,44B…障害情報、34C…復旧シナリオDB、35F…復旧シナリオ評価手段、45F…障害情報取得手段。

Claims (17)

  1. ユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送する複数のネットワーク機器およびリンクからなり、これらネットワーク要素での障害発生に応じて前記ネットワーク機器での自律通信維持制御により通信経路を自律的に維持するIPネットワークについて、前記ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク構成情報を記憶部で記憶し、前記ネットワーク構成情報に基づき前記IPネットワークの信頼性を演算処理部で算出するネットワーク信頼性評価方法において、
    前記演算処理部により、前記各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づき前記IPネットワークを分割して設けた任意の区間について、当該区間内のネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出する物理的信頼性算出ステップと、
    前記演算処理部により、前記区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出するIP固有信頼性算出ステップと、
    前記演算処理部により、前記物理的不稼働率および前記IP固有不稼働率に基づき、前記区間の総合的なネットワーク信頼性評価値を算出する総合信頼性算出ステップとを備えることを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  2. 請求項1に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記IP固有信頼性算出ステップは、前記IP固有不稼働率として、前記自律通信維持制御により稼働状態に戻るまで前記区間が不稼働状態となる確率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  3. 請求項1に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記記憶部により、前記障害発生から前記自律通信維持制御により当該区間が稼働状態に戻るまでに要する故障継続期間を示すIPレイヤ構成情報を記憶するステップをさらに備え、
    前記IP固有信頼性算出ステップは、前記区間を構成する各ネットワーク要素の物理的不稼働率の総和と前記IPレイヤ構成情報の障害継続時間とを乗算することにより前記IP固有不稼働率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  4. 請求項1に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記IP固有信頼性算出ステップは、前記IP固有不稼働率として、前記区間での障害発生に応じて前記自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  5. 請求項1に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記IP固有信頼性算出ステップは、前記区間で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数と当該障害の障害継続時間との積を、前記IPネットワークに接続されている全ユーザ数と信頼性評価の全体時間との積で除算することより前記IP固有不稼働率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  6. 請求項1に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記記憶部により、異なる構成のネットワークに関するネットワーク構成情報を複数記憶するステップをさらに備え、
    前記総合信頼性算出ステップは、前記ネットワーク構成情報ごとに得られた前記総合的なネットワーク信頼性評価値と所望の信頼性評価値とを比較し、その比較結果に基づき前記ネットワークのいずれかを選択することを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  7. 請求項1に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記記憶部により、任意のネットワーク要素で発生した障害に対する前記自律通信維持制御の復旧シナリオを示す復旧シナリオ情報を複数記憶するステップと、
    前記演算処理部により、前記物理的信頼性算出ステップ、前記IP固有信頼性算出ステップ、および前記総合信頼性算出ステップを用いて、任意の障害に対する復旧シナリオ情報ごとに当該障害が発生した区間の総合的なネットワーク信頼性評価値をそれぞれ算出する復旧シナリオ評価ステップとをさらに備えることを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  8. 請求項4または請求項5に記載のネットワーク信頼性評価方法において、
    前記演算処理部により、実際のIPネットワークから任意のネットワーク要素で発生した障害を示す障害情報を取得する障害情報取得ステップをさらに備え、
    前記IP固有信頼性算出ステップは、前記障害継続時間として前記障害情報取得手段で取得した障害情報に含まれる障害継続時間を用いることを特徴とするネットワーク信頼性評価方法。
  9. 複数のユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送する複数のネットワーク機器およびリンクからなり、これらネットワーク要素での障害発生に応じて前記ネットワーク機器での自律通信維持制御により通信経路を自律的に維持するIPネットワークについて、前記ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク構成情報を記憶部で記憶し、前記ネットワーク構成情報に基づき前記IPネットワークの信頼性を演算処理部で算出するネットワーク信頼性評価装置において、
    前記演算処理部は、
    前記各ネットワーク要素で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数に基づき前記IPネットワークを分割して設けた任意の区間について、当該区間内のネットワーク要素の物理的故障に起因して当該区間が不稼働状態となる確率を示す物理的不稼働率を算出する物理的信頼性算出手段と、
    前記区間での障害発生に対する自律通信維持制御に関連して当該区間が不稼働状態となる確率を示すIP固有不稼働率を算出するIP固有信頼性算出手段と、
    前記物理的不稼働率および前記IP固有不稼働率に基づき、前記区間の総合的なネットワーク信頼性を算出する総合信頼性算出手段とを備えることを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  10. 請求項9に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記IP固有信頼性算出手段は、前記IP固有不稼働率として、前記自律通信維持制御により稼働状態に戻るまで前記区間が不稼働状態となる確率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  11. 請求項9に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記記憶部は、前記障害発生から前記自律通信維持制御により当該区間が稼働状態に戻るまでに要する故障継続期間を示すIPレイヤ構成情報を記憶し、
    前記IP固有信頼性算出手段は、前記区間を構成する各ネットワーク要素の物理的不稼働率の総和と前記IPレイヤ構成情報の障害継続時間とを乗算することにより前記IP固有不稼働率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  12. 請求項9に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記IP固有信頼性算出手段は、前記IP固有不稼働率として、前記区間での障害発生に応じて前記自律通信維持制御を実行したにもかかわらずパケット損失が発生する確率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  13. 請求項9に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記IP固有信頼性算出手段は、前記区間で発生した障害の影響を受ける影響ユーザ数と当該障害の障害継続時間との積を、前記IPネットワークに接続されている全ユーザ数と信頼性評価の全体時間との積で除算することより前記IP固有不稼働率を算出することを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  14. 請求項9に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記記憶部は、異なる構成のネットワークに関するネットワーク構成情報を複数記憶し、
    前記総合信頼性算出手段は、前記ネットワーク構成情報ごとに得られた前記総合的なネットワーク信頼性評価値と所望の信頼性評価値とを比較し、その比較結果に基づき前記ネットワークのいずれかを選択することを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  15. 請求項9に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記記憶部は、任意のネットワーク要素で発生した障害を前記自律通信維持制御で復旧する際に用いられる迂回通信経路に関する復旧シナリオ情報を複数記憶し、
    前記演算処理部は、前記物理的信頼性算出手段、前記IP固有信頼性算出手段、および前記総合信頼性算出手段を用いて、任意の障害に対する復旧シナリオ情報ごとに当該障害が発生した区間の総合的なネットワーク信頼性をそれぞれ算出する復旧シナリオ評価手段を備えることを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  16. 請求項12または請求項13に記載のネットワーク信頼性評価装置において、
    前記演算処理手段は、実際のIPネットワークから任意のネットワーク要素で発生した障害を示す障害情報を取得する障害情報取得手段をさらに備え、
    前記IP固有信頼性算出手段は、前記障害継続時間として前記障害情報取得手段で取得した障害情報に含まれる障害継続時間を用いることを特徴とするネットワーク信頼性評価装置。
  17. 複数のユーザ端末間でやり取りされるパケットを転送する複数のネットワーク機器およびリンクからなり、これらネットワーク要素での障害発生に応じて前記ネットワーク機器での自律通信維持制御により通信経路を自律的に維持するIPネットワークについて、前記ネットワーク要素の接続関係および物理的信頼性を示すネットワーク構成情報を記憶部で記憶し、前記ネットワーク構成情報に基づき前記IPネットワークの信頼性を演算処理部で算出するネットワーク信頼性評価装置のコンピュータに、請求項1〜9のいずれかに記載のネットワーク信頼性評価方法の各ステップを実行させるプログラム。
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