JP2005321880A - 紙葉類識別装置および方法 - Google Patents

紙葉類識別装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
紙葉類の撮像画像から予め登録された紙葉類の特徴画像に対応する画像領域を効率よく抽出し、抽出した画像に基づき紙葉類の種類および真偽を正確に判定することが可能な紙葉類識別装置および方法を提供する。
【解決手段】
紙葉類の撮像画像から透かし領域を抽出し、該抽出した透かし領域の重心位置を算出し、抽出した透かし領域の画像に紙葉類の特徴画像に対応するテンプレート画像を透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させ、テンプレート画像とテンプレート画像を重ねた透かし領域の画像との相関値をそれぞれ算出することによりテンプレートマッチング処理を行い、テンプレートマッチング処理で算出した相関値が最大値となる透かし領域内の位置を検出し、該検出した位置におけるテンプレート画像に対応する画像を透かし領域の画像から紙葉類の特徴画像として切り出し、該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、紙葉類識別装置および方法に関し、特に、透かし領域の重心位置に基づいて紙葉類の撮像画像から紙葉類の特徴画像を効率よく抽出し、抽出した特徴画像に基づき紙葉類の種類および真偽を正確に判定することが可能な紙葉類識別装置および方法に関する。
一般に、紙幣、小切手または商品券等の紙葉類の種類および真偽を識別する紙葉類識別装置は、磁気センサ若しくは光センサ等を用いて装置に投入された紙葉類の特徴を磁気的または光学的に検出し、検出した紙葉類の特徴と真券の特徴とを照合することにより紙葉の種類および真偽を識別する。
例えば、光センサを用いた場合は、透過光型光センサ若しくは反射型光センサを用いて紙葉類の図柄、寸法および方向等を光学的に検出し、特徴画像として抽出して、抽出した特徴画像と紙葉類毎の真券の標準画像とを照合することにより、紙葉類の種類および真偽を識別する。
特徴画像と標準画像との照合は、例えばパターンマッチング等による類似度等に基づいて行われるが、検出した紙葉類の特徴画像をどのように抽出するかによって特徴画像と標準画像との照合処理の処理時間が長くなったり、複雑化する。
例えば特許文献1には、小切手等の有価証券に押されている代表者印、署名印をマスター印影画像として予め登録し、照合対象の有価証券の代表者印、署名印を右下部周辺から検索、抽出して印影照合を行うことにより印影処理の高速化を図ることが可能な有価証券印影照合方法が提案されている。
また、特許文献2には、原稿台の任意の位置と任意の角度にある原稿を検知し、検知した原稿が特定原稿であるか否かを判定する画像処理装置が提案されている。
特開2002−245461号公報 特開平02−210591号公報
ところで、上記提案の特許文献1においては、照合を行うために登録されているマスター印影画像から照合対象印影をパターンマッチング等の手法を用いてその位置を探し出す際に、入力された有価証券画像の右下部周辺から検索することで印影処理の高速化を図る方法が開示されている。
また、特許文献2においては、複写機の原稿台の任意の位置と任意の角度にある紙幣を複数回走査し、紙幣の置かれた正確な位置と角度を算出し、算出結果に応じて紙幣の特定部分の画像データを取り出し、予め登録されたパターンとの類似度に基づいて紙幣の真偽を判定する方法が開示されている。
しかしながら、上記提案の特許文献1及び特許文献2においては、紙葉類の撮像画像から特徴画像を抽出する際、撮像画像の透かし領域の重心を基点として予め登録された当該紙葉類の特徴画像に対応するテンプレート画像とのテンプレートマッチング処理による相関値に基づいて特徴画像を抽出する方法は、開示されていない。
また、撮像画像の透かし領域の重心を基点としてテンプレート画像とのテンプレートマッチングによる相関値が最大値となる撮像画像上の位置を紙葉類の特徴画像として抽出し、以後はテンプレートマッチング処理を省略する方法は開示されていない。
そこで、本発明は、透かし領域の重心位置に基づいて紙葉類の撮像画像から紙葉類の特徴画像を効率よく抽出し、抽出した特徴画像に基づき紙葉類の種類および真偽を正確に判定することが可能な紙葉類識別装置および方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、紙葉類の撮像画像から該紙葉類の特徴画像を切り出し、該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行う紙葉類識別装置において、前記撮像画像から透かし領域を抽出する透かし領域抽出手段と、前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の重心位置を算出する透かし領域重心算出手段と、前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記特徴画像に対応するテンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させ、前記テンプレート画像と前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像との相関値をそれぞれ算出することによりテンプレートマッチング処理を行う画像マッチング手段と、前記画像マッチング手段によるテンプレートマッチング処理で算出した相関値が最大値となる前記透かし領域内の位置を検出する相関値最大位置検出手段と、前記相関値最大位置検出手段で検出した位置における前記テンプレート画像に対応する画像を前記透かし領域の画像から前記紙葉類の特徴画像として切り出す画像切出手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記画像マッチング手段は、前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記テンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させて前記テンプレートマッチング処理を行い、該テンプレートマッチング処理により前記相関値最大位置検出手段で相関値が最大値となる前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域内の位置を検出した以後は前記テンプレートマッチング処理を省略することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記透かし領域抽出手段による前記撮像画像から透かし領域を抽出するに先立って、前記撮像画像の前記特徴画像を含まない領域を二値化する前処理手段を更に具備することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記紙葉類の特徴画像は、透かし領域の特徴画像であり、前記特徴画像を含まない領域は、前記透かし領域外の画像であることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、紙葉類の撮像画像から該紙葉類の特徴画像を切り出し、該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行う紙葉類識別方法において、前記撮像画像から透かし領域を透かし領域抽出手段により抽出し、該抽出した透かし領域の重心位置を透かし領域重心算出手段により算出し、前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記特徴画像に対応するテンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させ、前記テンプレート画像と前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像との相関値をそれぞれ算出することによりテンプレートマッチング処理を画像マッチング手段により行い、前記画像マッチング手段によるテンプレートマッチング処理で算出した相関値が最大値となる前記透かし領域内の位置を検出し、該検出した位置における前記テンプレート画像に対応する画像を前記透かし領域の画像から前記紙葉類の特徴画像として切り出し、該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行うことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記画像マッチング手段は、前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記テンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させて前記テンプレートマッチング処理を行い、該テンプレートマッチング処理により前記相関値最大位置検出手段で相関値が最大値となる前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域内の位置を検出した以後は前記テンプレートマッチング処理を省略することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項5または6の発明において、更に、透かし領域抽出手段による前記撮像画像から透かし領域を抽出するに先立って、前記撮像画像の前記特徴画像を含まない領域を二値化することを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記紙葉類の特徴画像は、透かし領域の特徴画像であり、前記特徴画像を含まない領域は、前記透かし領域外の画像であることを特徴とする。
この発明の紙葉類識別装置および方法によれば、紙葉類の種類および真偽識別の対象とする紙葉類の特徴画像を紙葉類の撮像画像から抽出する際、予め登録された紙葉類の特徴画像に対応するテンプレート画像と紙葉類の撮像画像の透かし領域の画像とを透かし領域の重心位置を基点とするテンプレートマッチングによる相関値に基づき抽出するので、紙葉類に形成された特徴画像上に傷や汚れが存在する場合や特徴画像の位置ずれ等がある場合であっても紙葉類の特徴画像を効率良く抽出することができ、抽出した特徴画像に基づき紙葉類の種類および真偽を正確かつ高速に判定することができるという効果を奏する。
この発明に係わる紙葉類識別装置および方法は、紙葉類に形成された特定の模様に基づいて紙葉類の種類及び真偽を識別する装置において、例えば透かし模様等の特徴画像が形成されている有価証券や紙幣等の種類や真偽を識別する際、透かし模様の位置ずれやしわ及び汚れ等の状態による影響を受けることなく、有価証券や紙葉類の撮像画像から予め登録された紙葉類の透かし模様に対応する特徴画像を効率よく抽出し、抽出した特徴画像に基づき紙葉類の種類および真偽を正確に判定する装置として用いられるものである。
以下の実施例においては、透かし模様が形成された紙葉類において、透かし模様を特徴画像として紙葉類の種類及び真偽を識別する方法及び装置を例に説明する。
本発明に係わる紙葉類識別装置および方法の一実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる紙葉類識別方法を適用した紙葉類識別装置の概略的な構成を示した構成図である。
図1に示すように、紙葉類識別装置1は、紙葉類識別装置1全体の制御を行う制御部2と、紙葉類の挿入口である紙葉類挿入部3と、挿入口から挿入された紙葉類を搬送する紙葉類搬送部4と、紙葉類を受け入れる紙葉類受入部5と、制御部2からの命令指示により紙葉類搬送部4を駆動制御する駆動部6と、紙葉類の種類および真偽を識別する識別部8を備えている。
紙葉類挿入部3から挿入された紙葉類は、紙葉類搬送部4によって紙葉類受入部5へ搬送される途上において紙葉類の種類および真偽が識別部8により識別される。
識別部8によって紙葉類が真券と識別された場合は、制御部2の命令指示に基づき駆動部6が紙葉類搬送部4の駆動制御を行い、紙葉類を紙葉類受入部5に搬送し、紙葉類受入部5が搬送されてきた紙葉類を受け入れる。
また、識別部8が紙葉類を偽券と識別した場合は、制御部2の命令指示に基づき駆動部6が紙葉類搬送部4の駆動制御を行い、紙葉類を紙葉類挿入部3に搬送し、紙葉類を返却する。
さて、挿入された紙葉類の種類および真偽を識別する紙葉類識別装置1の識別部8について詳細に説明する。
図2は、紙葉類識別装置1の識別部8の機能的な構成の一例を示したブロック図である。
図2に示すように、識別部8は、識別部8全体を統括制御する識別制御部80と、メモリ81と、テンプレート画像データベース82と、透過光型光センサ83と、パターンマッチング部84と、識別対象画像抽出部85と、傷・汚れ検出部86と、傷・汚れ影響補正部87と、透かし領域抽出部88と、透かし領域重心算出部89を備えている。
透過光型光センサ83は、発光素子831と受光素子832とが一対を成し、互いに対向して紙葉類搬送部4により搬送されている紙葉類に形成された透かし領域を含む所定の大きさの撮像領域が撮像可能なように所定の走査ライン上に配置されている。
発光素子831は、紙葉類搬送部4により搬送されてくる紙葉類に光を照射し、受光素子832は、当該紙葉類を透過した透過光を受光して、受光した透過光の光量に応じた信号レベルの電気信号を出力する。
なお、透過光型光センサ83には、赤外、紫外および可視光のいずれも適用可能である。
メモリ81は、メモリ81の所定の記憶領域に透過光型光センサ83から所定の時間間隔で出力される電気信号の信号レベルに対応したデジタル信号を、透過光型光センサ83からの出力順に対応して格納し、格納したデジタル信号の情報を連続したアドレスで割り当て、紙葉類の撮像領域の画像データ(以下、「撮像画像データ」という。)として一時的に記憶する。
テンプレート画像データベース82は、予め真券の紙葉類を撮像して取得した透かし模様のテンプレート画像データと、透かし領域の重心を基点として透かし模様が形成されている領域の大きさの情報が記憶されている。
パターンマッチング部84は、被検紙葉類が透過光型センサ83を通過する時に得られる撮像画像データとテンプレート画像データベース82に記憶されているテンプレート画像データとのパターンマッチングによる相関値に基づいてテンプレート画像と最も類似する撮像画像の画像領域を検索し、特定するとともに、後述する識別対象画像データと補正済識別対象画像データとのパターンマッチングによる相関値を算出する。
識別対象画像抽出部85は、パターンマッチング部84で特定されたテンプレート画像と最も類似する撮像画像の画像領域を識別対象画像データとして抽出し、メモリ81に記憶する。
傷・汚れ検出部86は、識別対象画像抽出部85で抽出された識別対象画像データと、テンプレート画像データとの差を算出し、算出した差の差分画像データを識別対象画像データ内に存在する紙葉類に付着する傷および汚れ(または、透過光型光センサに付着する傷および汚れ)として検出する。
傷・汚れ影響補正部87は、傷・汚れ検出部86で算出された傷および汚れを示す画像データに基づき識別対象画像の傷および汚れの影響を補正した補正済識別対象画像データを算出する。
具体的には、例えば、識別対象画像データから傷および汚れを示す画像データを消去することで紙葉類に付着する傷および汚れ等の画像データの影響を補正する構成を適用しても良いが、このような構成とした場合は、傷および汚れを示す画像データを消去するとともに、透かし模様の画像データも消去してしまい、誤識別を発生させる可能性がある。
そこで、テンプレート画像データに識別対象画像データに存在する傷および汚れを示す画像データを同位置且つ同面積で貼り付けた補正済識別対象画像データとして算出する構成例を適用する。
ただし、全ての傷および汚れを示す画像データの影響を補正してしまうと、透かし模様がない偽券の紙葉類の場合でも、傷および汚れを示す画像データの影響を補正することで、真券の紙葉類であると誤識別してしまうため、傷および汚れを示す画像データの影響を補正する総画素数に制限をもたせる等の構成を用いても良い。
透かし領域抽出部88は、メモリ81に記憶されている紙葉類の撮像画像データを読み出し、撮像画像データに含まれる透かし領域の画像データを抽出する。
透かし領域重心算出部89は、透かし領域抽出部88で抽出された透かし領域画像データから透かし領域の周長、円形度および面積等を算出し、算出した透かし領域の周長、円形度および面積等に基づいて透かし領域の重心を算出する。
このように構成された識別部8が紙葉類挿入部3に挿入された紙葉類の種類および真偽を識別する動作について簡単に説明する。
紙葉類挿入部3から挿入された紙葉類は紙葉類搬送部4により搬送され、紙葉類が識別部8の透過光型光センサ83の配置位置に到達すると、発光素子831を発光させて紙葉類に光を照射し、受光素子832で当該紙葉類を透過した透過光を受光する。
透過光型光センサ83は、受光素子832で受光した透過光の光量に応じた信号レベルの電気信号を出力し、透過光型光センサ83から出力された電気信号は、信号レベルに対応したデジタル信号に変換されてメモリ81へ入力される。
メモリ81は、透過光型光センサ83から出力された信号レベルに対応したデジタル信号の情報を紙葉類の撮像画像データとして記憶する。
紙葉類の撮像画像データがメモリ81に記憶されると、透かし領域抽出部88がメモリ81に記憶された紙葉類の撮像画像データを読み出し、撮像画像データに含まれる透かし領域の画像データ(以下、「透かし領域画像データ」という。)を抽出し、抽出した透かし領域画像データを透かし領域重心算出部89へ出力する。
透かし領域重心算出部89は、透かし領域抽出部88から入力された透かし領域画像データから透かし領域の重心を算出し、算出した透かし領域の重心情報をパターンマッチング部84へ出力する。
パターンマッチング部84は、透かし領域重心算出部89から入力された透かし領域の重心情報に基づいて撮像画像データの透かし領域の重心位置から所定範囲の画像データ(以下、「所定範囲画像データ」という。)を特定し、特定した所定範囲画像データとテンプレート画像データベース82に記憶されているテンプレート画像データとのパターンマッチングによる相関値に基づいて所定範囲画像データ内のテンプレート画像データと最も類似する画像データを特定する。
具体的には、所定範囲画像データにテンプレート画像データを重ねながらテンプレート画像データを所定範囲画像データ内で移動させながら重ねた二つの画像データのパターンマッチングによる各相関値を算出する。
そして相関値が最大値の位置における所定範囲画像データ内のテンプレート画像データを重ねた領域の画像データを特定する。
識別対象画像抽出部85は、パターンマッチング部84で特定された所定範囲画像データ内のテンプレート画像データと最も類似する画像データを紙葉類の識別対象画像データとして抽出し、傷・汚れ検出部86へ出力する。
傷・汚れ検出部86は、識別対象画像抽出部85から入力された識別対象画像データとテンプレート画像データとの差の差分画像データを識別対象画像データ内に存在する傷および汚れを示す画像データとして算出し、傷・汚れ影響補正部87へ出力する。
傷・汚れ影響補正部87は、傷・汚れ検出部86から入力された識別対象画像データ内に存在する傷および汚れを示す画像データの影響を補正した補正済識別対象画像データを算出し、パターンマッチング部84へ出力する。
パターンマッチング部84は、傷・汚れ影響補正部87から入力された補正済識別対象画像データと識別対象画像データとのパターンマッチングを行い、これら二つの画像データの相関値を算出して識別制御部80へ出力する。
識別制御部80は、パターンマッチング部84で算出された補正済識別対象画像データと識別対象画像データとのパターンマッチングによる相関値に基づき紙葉類の種類および真偽を識別する。
以上説明した如くに動作する識別部8を有する紙葉類識別装置1が、挿入された紙葉類の種類および真偽を識別し、処理する処理手順について図3に示す流れ図を参照して説明する。
紙葉類識別装置1は紙葉類挿入部3から紙葉類が挿入されると(ステップS301でYES)、透過光型光センサ83で紙葉類を撮像して撮像画像データを取得し(ステップS302)、撮像画像データの通常領域に対して特定の値(例えば零にする)に数値化処理等を行い、透かし領域と通常領域とを区別する(ステップS303)。
数値化処理された撮像画像データから透かし領域を抽出し(ステップS304)、抽出した透かし領域の画像データから透かし領域の重心を算出する(ステップS305)。
算出した撮像画像データの透かし領域の重心位置に基づいて撮像画像データから透かし領域の重心位置を基点とする所定範囲の所定範囲画像データを抽出し(ステップS306)、テンプレート画像データベース82に記憶されているテンプレート画像データを読み出し、所定範囲画像データとテンプレート画像データとのパターンマッチングによる所定範囲画像データとテンプレート画像データとの相関値を算出する(ステップS307)。
所定範囲画像データとテンプレート画像データとのパターンマッチングによる相関値の算出方法は、前述したように、例えばテンプレート画像データと、所定範囲画像データ内のテンプレート画像データと同サイズの部分画像データとのパターンマッチングによる相関値を算出し、所定範囲画像データ内の部分画像データの位置を順次移動させながらテンプレート画像データと移動させた部分画像データとのパターンマッチングによる各相関値を算出する。
ステップS307において、所定範囲画像データとテンプレート画像データとのパターンマッチングによる相関値が算出されると、算出された相関値が最大値か否かを判別し(ステップS308)、算出した相関値が最大値でない場合は(ステップS308でNO)、所定範囲画像データ内の部分画像データの位置を次点へ移動し(ステップS309)、相関値が最大値となるまでステップS307の処理を繰り返す。
また、算出した相関値が最大値の場合は(ステップS308でYES)、この時の部分画像データをテンプレート画像データと最も類似する画像データと判定し、識別対象画像データとして所定範囲画像データから抽出する(ステップS310)。
そして、抽出した識別対象画像データとテンプレート画像データとの差を算出して識別対象画像データの傷および汚れを示す画像の差分画像データを検出し(ステップS311)、検出した傷および汚れを示す差分画像データの影響を補正した補正済識別対象画像データを算出し、算出した補正済識別対象画像データと識別対象画像データとのパターンマッチングによる相関値を算出する(ステップS312、S313)。
算出した相関値に基づいて紙葉類の真偽を判定し(ステップS314)、紙葉類が真券と判定された場合は(ステップS314でYES)、紙葉類を紙葉類受入部5に受け入れ(ステップS315)、処理手順を終了する。
また、ステップS314において、紙葉類が偽券と判定された場合(ステップS314でNO)、紙葉類を紙葉類挿入部3へ返却し(ステップS316)、処理手順を終了する。
ここで、紙葉類識別装置1の識別部8が行う本発明に係わる紙葉類識別方法について詳細に説明する。
図4乃至図7は、識別部8が行う紙葉類の種類および真偽を識別する方法の一例を示した説明図であり、図4乃至図7を参照しながら本発明に係わる紙葉類識別方法について詳細に説明する。
図4は、紙葉類の撮像画像データ20から透かし領域の画像データ21を抽出し、透かし領域の重心位置29を算出する方法を説明するための説明図である。
図4(a)は、透過光型光センサ83で撮像して取得した紙葉類の撮像画像データ20の一例を示す図であり、図4(b)は、撮像画像データ20から抽出した透かし領域の画像データ21を示す図、図4(c)は、抽出した透かし領域の画像データ21の重心位置29を示す図である。
図4(a)に示すように、透過光型光センサ83によって撮像され取得された紙葉類の撮像画像データ20は、例えば、画素数がL×Lのf(i、j)の各画素で構成されており、撮像画像データ20には、透かし領域21と透かし領域外の通常領域22が存在し、透かし領域21内には透かし模様23が存在する。
また、撮像画像データ20には紙葉類の傷および汚れ25が存在している。
なお、図4(a)において、i=0、1、2、・・・、L−1、j=0、1、2、・・・、L−1である。
そこで、紙葉類の撮像画像データ20に対して2値化処理等を行うことで、透かし領域21と通常領域22とを区別し、図4(b)に示すような透かし領域の画像データ21を撮像画像データ20から抽出する。
そして、抽出した透かし領域の画像データ21から透かし領域の周長、円形度および面積等を算出し、算出した透かし領域の周長、円形度および面積等に基づき、図4(c)に示すような透かし領域の重心位置29(例えば、図中の黒点で示した位置)を算出する。
図5は、撮像画像データ20の透かし領域の重心位置29を基点とする所定範囲の領域の所定範囲画像データ30とテンプレート画像データ24とのテンプレートマッチングによる識別対象画像を抽出する方法を説明するための説明図である。
図5(a)は、撮像画像データ20の透かし領域の重心位置29を基点とする所定範囲の領域の所定範囲画像データ30を示す図であり、図5(b)は、テンプレート画像データ24の一例を示す図、図5(c)は、所定範囲画像データ30とテンプレート画像データ24とのテンプレートマッチングの動作を示す図、図5(d)は、テンプレートマッチングによる所定範囲画像データ30とテンプレート画像データ24との各相関値のグラフを示す図、図5(e)は、所定範囲画像データ30からテンプレート画像データ24と最も類似する領域の画像を抽出した識別対象画像データ26の一例を示す図である。
撮像画像データ20から識別対象画像データを抽出する方法は、まず図5(a)に示すように、算出した撮像画像データ20の透かし領域21の重心位置29を基点として所定範囲の画像領域の所定範囲画像データ30(破線の四角で囲まれた部分)を特定し、特定した所定範囲画像データ30からテンプレート画像データ24と最も類似する画像領域を抽出する。
所定範囲画像データ30は、例えば、テンプレート画像データベース82に記憶されているテンプレート画像データの透かし領域の重心位置を基点として透かし模様が形成されている領域の大きさの情報に基づき撮像画像データ20の透かし領域の重心位置29を基点として所定の大きさの領域の画像データとして特定できるように構成されている。
具体的には、各紙葉類に形成された透かし領域の重心位置を基点として透かし模様が存在する画像領域の大きさを、透かし領域に対する透かし模様の位置ずれ等を考慮して予め算出し、算出した画像領域の大きさに対応した画像領域を撮像画像データ20の透かし領域21の重心位置29を基点として抽出する。
テンプレート画像データベース82には、予め真券の紙葉類を撮像して取得した、例えば、図5(b)に示すような画素数がM×Nのt(i、j)の各画素で構成されたテンプレート画像データ24と各紙葉類の透かし領域の重心位置を基点として各テンプレート画像データが存在する領域の大きさの情報が記憶されている。
なお、図5(b)において、i=0、1、2、・・・、M−1、j=0、1、2、・・・、N−1である。
所定範囲画像データ30からテンプレート画像データ24と最も類似する画像領域の特定する方法は、例えば所定範囲画像データ30とテンプレート画像データ24とのパターンマッチングを行い、テンプレート画像データ24と所定範囲画像データ30との相関値に基づいて判定する。
具体的には、例えば、5(c)に示すように、テンプレート画像データ24と、大きさがK×Kのg(i、j)の画素数で構成された所定範囲画像データ30内のテンプレート画像データ24と同サイズ(同画素数、例えばM×N)の部分画像データとのパターンマッチングによる相関値を算出し、所定範囲画像データ30内の部分画像データの位置を順次移動させながらテンプレート画像データ24と移動させた部分画像データとのパターンマッチングによる各相関値を算出し、算出した相関値が最大値の時の部分画像データの画像領域をテンプレート画像データ24と最も類似する画像領域として特定する。
なお、g(i、j)は、i=0、1、2、・・・、K−1、j=0、1、2、・・・、K−1である。
すなわち、所定範囲画像データ30の画像領域の各画素g(i、j)からテンプレート画像データ24と同サイズの部分画像データを特定するために、所定範囲画像データ30内の部分画像データの左上の画素位置を始点(u、v)とし、始点(u、v)の位置を所定範囲画像データ30内で順次移動させながら始点(u、v)の位置に対応した部分画像データg(u+i、v+j)とテンプレート画像データ24の各画素t(i、j)とのパターンマッチングを順次行い、相関値を算出する。
パターンマッチングによる相関値の算出は、例えば次の式1で示されるような正規化相関値として算出することができる。
Figure 2005321880
なお、上の式1において、R(u、v)は所定範囲画像データ30内の部分画像データ30の始点(u、v)における部分画像データとテンプレート画像データ24との相関値、g(u+i、v+j)は部分画像データの各画素値、g’は部分画像データの画素の平均値、t(i、j)はテンプレート画像データ24の各画素値、t’はテンプレート画像データ24の画素の平均値をそれぞれ示している。
また、画素値は、例えば各画像を構成している各画素の濃度値等の値が用いられる。
上の式1で算出された始点(u、v)に対応した部分画像データとテンプレート画像データ24との正規化相関値の算出結果は、例えば図5(d)に示すような曲線グラフ31として得ることができる。
図5(d)に示すように、曲線グラフ31の横軸は、所定範囲画像データ30内で特定した部分画像データg(u+i、v+j)の始点(u、v)の位置情報を示し、縦軸は、始点(u、v)に対応した部分画像データg(u+i、v+j)とテンプレート画像データ24との正規化相関値の値を示している。
曲線グラフ31において、曲線グラフ31の頂点E、すなわち、相関値が最大の時は、部分画像データとテンプレート画像データ24とが最も類似性が高いことを示しており、相関値の値が小さい時は、類似性が低いことを示している。
したがって、所定範囲画像データ30の部分画像データの始点(u、v)を順次移動させながら部分画像データの各画素g(u+i、v+j)とテンプレート画像データ24の各画素t(i、j)とのパターンマッチングを行い、この二つの画像データの相関値を算出して逐次記憶し、算出した相関値が最大の時の部分画像データが最もテンプレート画像データ24と類似性が高い画像データとして判断し、この時の部分画像データを識別対象画像データとして抽出して記憶し、これ以降のパターンマッチング処理を終了する。
このような処理動作を行うことにより図5(e)に示すような識別対象画像データ26が抽出される。
識別対象画像データ26が抽出されると、抽出した識別対象画像データ26内に存在する傷および汚れ25を示す画像データを検出し、検出した傷および汚れを示す画像データの影響を補正した補正済識別対象画像データを算出する。
撮像画像データ20から抽出した識別対象画像データ26内に存在する傷および汚れ25を検出する方法について図6を参照しながら説明する。
図6は、撮像画像データ20から抽出した識別対象画像データ26内に存在する傷および汚れ25を示す画像データを検出する方法を示した説明図である。
図6(a)は、テンプレート画像データ24を示す図であり、図6(b)は、傷および汚れ25が存在する識別対象画像データ26を示す図、図6(c)は、テンプレート画像データ24と識別対象画像データ26との差を算出した差分画像データ27を示す図である。
なお、図6(b)において、識別対象画像データ26は、前述に説明した部分画像データの各画素g(u+i、v+j)とテンプレート画像データ24の各画素t(i、j)とのパターンマッチングによる相関値に基づき所定範囲画像データ30から抽出された画像データであり、識別対象画像データ26の各画素がs(i、j)であるものとする。
また、s(i、j)は、i=0、1、2、・・・、M−1、j=0、1、2、・・・、N−1である。
紙葉類に傷および汚れが付着している場合、または透過光型光センサ83に傷および汚れが付着している場合等、紙葉類を撮像する際に、当該傷および汚れが発光素子831からの光を遮ることで、受光素子832により取得した紙葉類の撮像領域の画像に傷および汚れによる不要な画像が撮像されてしまう。
特に、紙葉類の透かし領域21内に傷および汚れが付着している場合、または透かし領域21内の透過光を遮ってしまうような透過光型光センサ83の位置に傷および汚れが付着している場合は、傷および汚れを示す画像が存在する識別対象画像データとなってしまう。
したがって、前述の図5で説明したように、テンプレート画像データ24と最も類似性の高い所定範囲画像データ30内の部分画像データを識別対象画像データ26として抽出した場合であっても、識別対象画像データ26内に傷および汚れ25を示す画像データが存在する場合がある。
そこで、図6に示すように、識別対象画像データ26内に存在する傷および汚れ25を示す画像データを算出するために予め真券の紙葉類から取得したテンプレート画像データ24と傷および汚れ25が存在する識別対象画像データ26との差を算出する。
図6(a)及び(b)に示すように、テンプレート画像データ24と識別対象画像データ26とにおいて、共通な画像データは透かし模様23の画像データであり、非共通な画像データは識別対象画像データ26に存在する傷および汚れ25の画像データである。
したがって、テンプレート画像データ24と識別対象画像データ26との差を算出することにより図5(c)に示すような傷および汚れ25を示す差分画像データ27を検出することができる。
なお、傷および汚れを検出する検出式は、例えば次の式2で算出することができる。
Figure 2005321880
なお、上の式2において、dはテンプレート画像データ24と識別対象画像データ26との差、t(i、j)はテンプレート画像データ24の各画素値、t’はテンプレート画像データ24の画素の平均値、s(i、j)は識別対象画像データ26の各画素値、s’は識別対象画像データ26の画素の平均値をそれぞれ示している。
また、画素値は、例えば各画像を構成している各画素の濃度値等の値が用いられる。
そして、検出した傷および汚れ25を示す差分画像データ27の影響を補正し、補正した補正済識別対象画像データと識別対象画像26とのパターンマッチングを行い、この二つの画像の相関値を算出することで、紙葉類の種類および真偽を識別する。
具体的には、例えば、検出した識別対象画像データ26の傷および汚れ25を示す差分画像27を識別対象画像データ26の傷および汚れ25の同位置且つ同面積に対応してテンプレート画像データ24に貼り付けた補正済識別対象画像データを算出し、補正済識別対象画像データと識別対象画像データ26とのパターンマッチングによる相関値を算出し、算出した相関値に基づいて紙葉類の種類および真偽を識別する。
図7は、傷および汚れ25を示す差分画像データ27の影響を補正した補正済識別対象画像データ28と識別対象画像データ26とに基づき紙葉類の種類および真偽を識別する方法の一例を示した説明図である。
図7を参照しながら補正済識別対象画像データ28と識別対象画像データ26とに基づき紙葉類の種類および真偽を識別する方法について説明する。
図7(a)は、傷・汚れ検出部86で検出された識別対象画像データ26内に存在する傷および汚れ25を示す差分画像データ27の一例を示す図であり、図7(b)は、テンプレート画像データ24の一例を示す図、図7(c)は、補正済識別対象画像データ28を示す図、図7(d)は、識別対象画像データ26を示す図である。
例えば、図7(d)に示すように、紙葉類の撮像画像データ20から抽出された識別対象画像データ26に傷および汚れ25が存在する場合は、傷・汚れ検出部86によって図7(a)に示すような傷および汚れ25を示す差分画像データ27が算出される。
傷・汚れ影響補正部87は、傷・汚れ検出部86で算出された傷および汚れ25を示す差分画像データ27を図7(b)に示すようなテンプレート画像データ24に対して識別対象画像データ26に存在する傷および汚れ25と同位置且つ同面積となるように貼り付けて図7(c)に示すような補正済識別対象画像データ28を算出しパターンマッチング部84へ出力する。
パターンマッチング部84は、入力された補正済識別対象画像データ28と識別対象画像データ26とのパターンマッチングによる相関値を算出し、算出した相関値を識別制御部80へ出力し、識別制御部80がパターンマッチング部84で算出した補正済識別対象画像データ28と識別対象画像データ26との相関値に基づき、相関値が所定値以上の値であれば挿入された紙葉類が真券である判定し、算出した相関値が所定値以上の値でなければ偽券と判定するように識別する。
以上説明したように、紙葉類の撮像画像から紙葉類の特徴画像を抽出する際、撮像画像の透かし領域の重心位置を基点とする所定範囲内の画像とテンプレート画像とのパターンマッチングによる相関値に基づき特徴画像を抽出するので紙葉類の透かし領域に対する透かし模様の位置ずれ等の影響を受けることなく、効率よく紙葉類の特徴画像を抽出することができ、紙葉類の種類および真偽を正確に判定することが可能となる。
なお、紙葉類の種類および真偽を識別する際、識別対象画像データとテンプレート画像データとの差の差分画像データに基づき紙葉類の種類および真偽を識別するような構成としてもよい。
具体的には、紙葉類の撮像画像データから抽出した識別対象画像データとテンプレート画像データとの差の差分画像データに基づき、例えば差分画像データに傷および汚れを示す画像データが存在しない場合、差分画像データの全画素は「白」となり、差分画像データの全画素が「白」であることを確認することで、紙葉類が真券であると識別することができる。
しかし、実際には、識別対象画像データには何かしらの傷および汚れを示す画像が存在すると思われるので、予め紙葉類無しの状態で透過光型光センサ83によって撮像した紙葉類無しの画像データと傷・汚れ検出部86で検出した紙葉類に付着する傷および汚れを示す画像の差分画像データとをパターンマッチングすることで、紙葉類の種類および真偽を識別する構成としてもよい。
また、紙葉類の種類および真偽の識別を紙葉類の種類毎に透かし領域21の形状が異なることを利用して、例えば、紙葉類の撮像画像から抽出した透かし領域の周長、円形度および面積等から紙葉類の種類および真偽を識別することも可能である。
また、透かし領域が短手方向の中心からずれている紙葉類を識別する場合は、撮像画像から算出した透かし領域の重心に基づいて紙葉類の挿入方向を判別し、紙葉類の種類および真偽の識別処理を軽減することも可能である。
また、紙葉類の識別処理にあたっては、本発明に係わる紙葉類識別方法のみで紙葉類の種類および真偽を識別するのではなく、他の識別要因との組み合わせで真偽判定を下しても良い。
本発明に係わる紙葉類識別方法を適用した紙葉類識別装置の概略的な構成図 紙葉類識別装置1の識別部8の機能的な構成のブロック図 紙葉類識別装置1が紙葉類の種類および真偽を識別する処理手順の流れ図 紙葉類の撮像画像から透かし領域の重心を算出する方法の説明図 紙葉類の撮像画像から識別対象画像を抽出する方法の説明図 識別対象画像内に存在する傷及び汚れを検出する方法の説明図 紙葉類の種類および真偽を識別する方法の説明図
符号の説明
1 紙葉類識別装置
2 制御部
3 紙葉類挿入部
4 紙葉類搬送部
5 紙葉類受入部
6 駆動部
8 識別部
20 紙葉類の撮像領域の撮像画像データ
21 透かし領域
22 通常領域
23 透かし模様
24 テンプレート画像データ
25 傷、しわ、汚れ
31 相関値グラフ
26 識別対象画像データ
27 差分画像データ
28 補正済識別対象画像データ
29 透かし領域の重心
30 所定範囲画像データ
80 識別制御部
81 メモリ
82 テンプレート画像データベース
83 透過光型光センサ
84 パターンマッチング部
85 識別対象画像抽出部
86 傷・汚れ検出部
87 傷・汚れ影響補正部
88 透かし領域抽出部
89 透かし領域重心算出部
831 発光素子
832 受光素子

Claims (8)

  1. 紙葉類の撮像画像から該紙葉類の特徴画像を切り出し、該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行う紙葉類識別装置において、
    前記撮像画像から透かし領域を抽出する透かし領域抽出手段と、
    前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の重心位置を算出する透かし領域重心算出手段と、
    前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記特徴画像に対応するテンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させ、前記テンプレート画像と前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像との相関値をそれぞれ算出することによりテンプレートマッチング処理を行う画像マッチング手段と、
    前記画像マッチング手段によるテンプレートマッチング処理で算出した相関値が最大値となる前記透かし領域内の位置を検出する相関値最大位置検出手段と、
    前記相関値最大位置検出手段で検出した位置における前記テンプレート画像に対応する画像を前記透かし領域の画像から前記紙葉類の特徴画像として切り出す画像切出手段と
    を具備することを特徴とする紙葉類識別装置。
  2. 前記画像マッチング手段は、
    前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記テンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させて前記テンプレートマッチング処理を行い、該テンプレートマッチング処理により前記相関値最大位置検出手段で相関値が最大値となる前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域内の位置を検出した以後は前記テンプレートマッチング処理を省略する
    ことを特徴とする請求項1記載の紙葉類識別装置。
  3. 前記透かし領域抽出手段による前記撮像画像から透かし領域を抽出するに先立って、前記撮像画像の前記特徴画像を含まない領域を二値化する前処理手段
    を更に具備することを特徴とする請求項1または2記載の紙葉類識別装置。
  4. 前記紙葉類の特徴画像は、
    透かし領域の特徴画像であり、
    前記特徴画像を含まない領域は、
    前記透かし領域外の画像である
    ことを特徴とする請求項3記載の紙葉類識別装置。
  5. 紙葉類の撮像画像から該紙葉類の特徴画像を切り出し、該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行う紙葉類識別方法において、
    前記撮像画像から透かし領域を透かし領域抽出手段により抽出し、
    該抽出した透かし領域の重心位置を透かし領域重心算出手段により算出し、
    前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記特徴画像に対応するテンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させ、前記テンプレート画像と前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像との相関値をそれぞれ算出することによりテンプレートマッチング処理を画像マッチング手段により行い、
    前記画像マッチング手段によるテンプレートマッチング処理で算出した相関値が最大値となる前記透かし領域内の位置を検出し、
    該検出した位置における前記テンプレート画像に対応する画像を前記透かし領域の画像から前記紙葉類の特徴画像として切り出し、
    該切り出した特徴画像に基づき紙葉類の識別を行うこと
    を特徴とする紙葉類識別方法。
  6. 前記画像マッチング手段は、
    前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域の画像に前記テンプレート画像を前記透かし領域重心算出手段で算出した該透かし領域の重心位置を基点として重ねながら移動させて前記テンプレートマッチング処理を行い、該テンプレートマッチング処理により前記相関値最大位置検出手段で相関値が最大値となる前記テンプレート画像を重ねた前記透かし領域抽出手段で抽出した透かし領域内の位置を検出した以後は前記テンプレートマッチング処理を省略する
    ことを特徴とする請求項5記載の紙葉類識別方法。
  7. 更に、透かし領域抽出手段による前記撮像画像から透かし領域を抽出するに先立って、前記撮像画像の前記特徴画像を含まない領域を二値化すること
    を特徴とする請求項5または6記載の紙葉類識別方法。
  8. 前記紙葉類の特徴画像は、
    透かし領域の特徴画像であり、
    前記特徴画像を含まない領域は、
    前記透かし領域外の画像である
    ことを特徴とする請求項7記載の紙葉類識別方法。
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