JP2005316419A - 笛 - Google Patents

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Abstract

【課題】経年変化にも耐えられ、装飾性に優れ、初心者にも容易に音が出せる、吹奏しやすい、音律的・音程的に統一された同一性のある笛を提供する。
【解決手段】
笛の素材として、樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材を用い、テーパ加工を施すことにより響きを良くすると共に素材が内包する木目模様を引き出し、仕切壁の素材に天然樹木素材を用い、該仕切壁を可動にし、仕切壁に音量調整用孔を設けて該孔の開口面積を調整可能にし、響鳴用孔を設けた。また、様々な唄口形状を用意し、唄口部分と音律部分とに統一的な寸法で2分割した。さらに、邦楽・洋楽併用の統一的な表示をした。
また、管頭部を差込み着脱可能な栓にし、転落防止機構を設け、軽金属管・木管の管状素材にも適用した。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、音楽に用いられる笛に関する。
邦楽器としての笛は、我が国独自の民族芸能楽器・伝統的な素朴な楽器として広く使用されてきており、尺八には真竹、横笛には雌竹という竹材が用いられてきている。
尺八に使用される真竹は太く節の間隔が短いのに比べ、篠笛・竜笛(横笛)など横笛に使われる雌竹は細く節の間隔が長いのが特徴で、この特徴がその使い分けの主たる理由となっている。
いずれも、かっては日本各地方で身近に存在した素朴な素材である。
竹材は、外側の表皮・内側の表皮・中間部の竹材独自の繊維組織の硬軟の微妙なバランスと、真円度に少し欠ける内円の形状、竹の先端にいくにつれて内径が小さくなること(以下「すぼみ」という。)、肉厚の不均一性等々に起因して、笛材としての竹材は、固有の独特かつ個性豊かな、響き・冴え・音色の、素晴らしい音を奏でる素材として、古来から人の心を魅了してきている。
しかしながら、竹材はその植物としての繊維組織的性質から、長さ方向には強靱ではあるが、周方向には極めて亀裂が入り易い・割れ易いという性質を有している。
また、亀裂が入り易い・割れ易いという性質から、操作性・装飾性を高めるための付加的な加工は、ともすると斥けられてきた。
また、主として学童用向けの笛として、合成樹脂で一体成型された笛が市販されている。
しかし、一体成型することから、強度を確保するために管の肉厚を厚くせざるを得ず、その結果笛は重くなり、吹き手の疲労が増加する。
さらに、一体成型することから、成型時の加工温度の低いことが望まれ、その結果耐熱性に乏しいのが現状である。
民族芸能楽器としての笛の音の調子(以下、「音律」と総称する。例えば、洋楽のハ調等というのに相当する。)は、日本各地でその地方独自の民族芸能に適合する笛の音となるように、整えられており、また、二つの音の間の距離を示す音程も各地方毎に微妙に異なっている。
特に音程は、笛にあっては、指を等間隔に開く方が吹奏しやすいため、指間隔が同じになるように(以下、「古典的音程」という。)開孔された笛が製作されてきた。
この開孔間隔が一定の横笛を、一般に「篠笛」または「竜笛」と呼んでいる。
笛には、歌い手あるいは合奏する楽器(例.三味線)の音の高低に合わせるため、基準音が異なる笛があり、一般には、オクターブを12の音からなる音階を用いて十二律とし、これを、低音側から、一本調子、二本調子、.....、十二本調子(以下これらを総称して「音律調子」「音律表示」という。)と呼んで、笛の種別をしている。
オクターブを12の音からなる音階で表わすことは、五線譜で音を表現する洋楽も同じであるが、古典的音程では、指間隔が同じになるように指孔が開孔されていることから、邦楽には洋楽とは異なる音程の音が存在する。
また、笛を作る製管師の感覚に起因する場合もあり、各地方で基準音が異なることもあって、ある地方で音律調子を○本調子といっても、他の地方では□本調子となるのが通例であり、各地方によって微妙に異なることは致し方ないことであった。
さらに、音階の調整も、天然素材である竹を使用する以上、内径の大きさやすぼみ具合がまちまちであること等から、複数の笛で同一にすることはすこぶる困難な作業である。
一方、近年洋楽が広まるにつれ、五線譜で表現された音楽を吹奏する機会が増え、また、他楽器との合奏をする必要から、五線譜で表現された音程を吹奏できる笛が要求され、開孔間隔が一定ではない、五線譜音程で吹奏できる、いわゆる「みさと笛」も広く使われるようになってきている。
篠笛は、概略以下のように製作されてきている。
素材の雌竹は、そのものの選択に充分意が払われ、刈り取った雌竹は火灸で曲がりを矯正し油抜きを施し、粗寸法切りし、1年以上の日陰干し乾燥がされる。
乾燥が済み製管作業が可能となった竹は、節を管頭にし、管尻から詰め物を挿入し樹脂あるいは塗料等で詰め物を固定し、土粘土・紙粘土等で仕切壁を製作する。
その後、調律しつつ開孔され、完成する。
さらに、高級品にあっては、ひび割れ・歪み等を効果的に防止するため、また艶・光沢を出すために、燻し工程・藤を巻く工程・塗装工程等の劣化防止あるいは強化処理・装飾処理が施されている。
なお、唄口形状には、円形・楕円形が用いられてきている。
製管作業においては、音律に係わる加工寸法、音程に係わる加工寸法を如何にするかが最重要問題である。
笛素材の竹材が一様でないことから、竹材の微妙な差異を考慮して製作されるとは言え、笛の鳴り調子・音色も個々に微妙に異なることは至極当然のこととされてきており、製作時に調律測定器で調律されているとは言えども、指孔を開け替えて調律する訳にも行かず、いわゆる勘所で調整・妥協せざるを得ないという宿命を負っている。
このため、同一の音楽的性能を有する笛を製作することは至難のわざであり、不可能視さ
れてもいる。
また、天然材である竹を素材とする関係上、ひび割れや歪みが生じ易く、このため、保管時には、乾燥し過ぎないように、また、過分な湿度を含まないように、すなわち、恒温・恒湿状態に置かれるように、絶えず注意が払われている。
しかしながら、吹奏時には吹き手の呼気に含まれる水分により、吸湿・乾燥がくり返されることから、ひび割れ、歪みの発生は不可避な問題である。
以上のことを裏返して考えると、笛の素材として天然材である竹を素材とする限り、自然環境の変化に強く、経年変化にも耐えられる笛を製作することは至難なことを意味し、また、強度の確保を重視せざるを得ないことから、操作性・装飾性を高めるための付加的な加工は斥けられてきた。
また、天然材である竹材は、素材そのものの入手の困難性、素材そのもの材質の差異、内・外径が真円度に少し欠ける円の形状、内径の大きさ、すぼみ具合、肉厚も一定していないこと等に基づき、竹材固有の独特・個性豊かな音を奏でるものとして、銘笛と称される笛も存在するが、一方、上記の事情から、音律的・音程的に同一物を製作することが困難であり、どうしても音律的・音程的に不確か・曖昧なものとならざるを得ない側面を有し、このような事情は暗黙のうちに了解され、使用されてきている。
しかし、近年邦楽器も合奏する機会が増えたことから、各笛の音律・音程が整っている必要が生じ、従来の音律の笛また音律表示では、吹奏者相互で混乱を生じ、支障を来す場合が多くなった。このため、一般多数の吹き手にとっては、統一・均一な音楽的性能を有する笛が必要となり、洋楽の広まりに伴って、洋楽の音律、音階を参考にした表示が必要視され、かつ、邦楽・洋楽併用の統一的な表示が求められようになってきている。
また、吹く息に含まれる水分が管内に溜まり、それも気温が低いと結露・水滴化しやすく、管内に滞留する水分は笛の鳴りを悪くすることから、水分除去処理が求められる。
水分除去には、唄口から導線を管尻に通し、導線端に括り付けた布等を唄口を通じて管尻から引き出す方法が用いられており、この方法では吹奏上重要な唄口を損傷する場合もある。
また、この方法では、唄口と仕切壁との間に溜まった水分を除去するのは困難である。
また、天然材である竹を素材とする関係上、笛を2分することは、嵌合部でひび割れや歪みが生じ易く、さらに嵌合部は着脱の繰り返しによって緩みが生じ易いため、尺八を除き、笛を2分する方法は採用されてきていない。
さらに、天然材である竹を素材とする関係上、管の内径を、複数種に統一的に分けて、男女別あるいは年齢別に適した笛を製作することは困難であった。
特許電子図書館の公報テキスト検索(公開特許公報)で、以下の条件で検索したが、該当すると思料できるものはありません。 「要約と請求の範囲」 「笛」 AND 「IPC」 「G10D9/00」「G10D7/02」 発見された件数は、 23件
本願発明の目的は、自然環境の変化に強く、経年変化にも耐えられる笛、装飾性を高めた笛を安価に提供することにある。
また、音色の豊かな笛、初心者にも容易に音が出せる笛、耳障りな音の発生が少ない笛を提供することにある。
さらに、笛中に滞留する水分除去が簡単にできる笛、老弱男女に適した笛を提供することにある。
また、種々の音調の笛を簡易に楽しむことができる笛、吹き手に吹奏しやすい、疲労の蓄積しにくい笛を提供することにある。
加えて、音律的・音程的に統一された同一性のある、種々の音律調子の笛を提供することにある。
笛の素材として、樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材を用いた。
さらに、上記管状素材を粗加工後またはおよび仕上げ加工後に熱処理を施すことにより、素材の強度を高めるとともに、経年変化による装飾的効果を、年の経るのを待たずに、引き出した。
管端方向に向かってテーパ加工を施すことにより、響きを良くすると共に素材が内包する木目模様を引き出し、さらに化粧房や化粧用反射シートを取付けられるようにした。
閉管にするための仕切壁の素材に天然樹木素材を用い、該仕切壁を可動にし、仕切壁に音量調整用孔を設けて該孔の開口面積を調整可能にし、仕切壁と管端部からなる閉管部分に空気孔を設け、様々な形状の唄口を用意し、響鳴用孔を設けた。
また、反射シート取付用溝加工・房孔加工を施した。
管頭部の閉管構造として、管に差込み着脱自在な栓(以下「管頭栓」という。)を採用し、管頭栓に空気孔を設け、転落を防止する機構、着脱を容易にする機構、嵌合時の衝撃力を緩和する機構等の諸機構を設けた。
また、管頭栓を、栓部分と仕切壁部材から構成し、仕切壁部材に栓部分と異なる素材を用いて、水分除去処理・音調調整を容易にし、管頭栓に小さな径の輪溝状の窪みを設けて、各種装飾の取付けを可能にして装飾性を高めるとともに着脱の利便性を図った。
唄口を構成する部分(以下「唄口部分」という。)と音律を決定する部分(以下「音律部分」という。)とに2分し、また、唄口部分の長さを一定の長さにし、さらに唄口の位置を管頭から一定の位置にして、多数の唄口と多数の音律調子の笛を組み合わせて使用できるようにした。
唄口部分と音律部分とに2分した管の嵌合部分に、管の長さ方向に圧縮されるようにOリングを設け、さらに脱落防止・固定機構を設けて、嵌合時の損傷を軽減し、着脱を容易にするとともに嵌合を確実なものにした。
また、音律部分の嵌合部分の外径を構成する部分に多角形断面形状を採用して音律部分だけの場合はもとより、唄口部分と音律部分を一体化した場合、さらに笛として一体化した際の転落をも防止できるようにした。
親指支持用・小指支持用の窪みを設けて、吹き手に吹奏しやすい、疲労の蓄積しにくい笛とした。
さらに、邦楽・洋楽併用の統一的な表示を明示することにした。
工業生産される素材が使用できることから、管の内径に複数種の内径を採用し、さらに、本願発明を、軽金属管・木管にも適用することとした。
笛素材に、樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材を用いたことから、以下の効果が得られる。
イ)強度、例えば耐熱性・耐吸湿性・耐衝撃性・耐磨耗性、の良い笛が得られる。
耐熱性・耐吸湿性・耐衝撃性は、保管性を良くし、経年変化に強くなる。
耐磨耗性は、特に唄口の損耗を防止するのに役立つ。
強度が高まったことから、軽量な笛が得られることになった。長時間一定の姿勢で吹奏することから軽量であることは、吹き手の疲労を軽減するのに役立つものである。
特に、うず巻式に多層巻にして製筒された管状素材であるから、周方向に格段に強い材料であり、従って、吹き手が数本の笛を脇差して使用するような扱いにも充分耐えることができる。
ロ)寸法性が良い。
均一かつ一定した材質の素材であり、内径の大きさが一定、すぼみが無い、真円度の良い、肉厚の一定した素材を使用したことから、音律的・音程的に同一物を製作することが可能である。
ハ)加工性が良い。
管状に製造された素材であって、樹脂を含浸して固形化された均質の素材であるから、均一な内径に、薄く切削することが容易であり、その結果薄い管壁は、響鳴性を良くし、響きを良くし、また硬い音の発生を防止する。
紙を基材とすることから、加工性に方向性がなく、手細工も容易であり、均質性のある笛ができる。
ニ)工場生産される素材であるから、任意の内径の素材が容易に入手でき、天然材を長時間乾燥した後加工するのに比べ、材料費が安価に済む。
ホ)樹脂を含浸させた素材であるから、内面・外面に、ニス等の塗料を塗布する必要はなく、その上、年を経るにつれて艶・光沢が増し色合いが鮮やかになる。
使用する樹脂により可燃性の少ない、人体に無益な、環境に悪い影響を与えない笛を製作することができる。
本願発明に使用した樹脂を含浸した紙基材をベースとする管状素材は、経年変化によって飴色に変化し、重厚な風合いをかもし、装飾性の優れた笛となるが、所定の熱処理を施すことによって、経年変化による上記効果と同等の効果が得られるが判明した。
したがって、粗加工後またはおよび仕上加工後、熱処理を施すことによって、重厚かつ魅力的な風合いの笛を生産することができ、市場に出すことが可能になった。
また、上記熱処理は、表面に硬化被膜を発生させる効果も合わせ持つことから、耐磨耗性を高めまた経年変形を少なくすることができる。
このことは、嵌合部を有する2分した笛においては、嵌合着脱の繰り返しによって生ずる損耗を防止する効果があることから、笛の耐久性を格段に高めることができる。
さらに、笛内面にいても硬化の効果が得られることから、笛の音色の冴え・響きに優れた笛が得られるようになった。
樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材は、テーパ加工を施すと、木目模様が現われ、経年変化で飴色・褐色の模様、重厚な風合いをかもし、装飾性の優れた笛となる。
また、素材としての特に円周方向の強度が優れていることから、文字・模様の彫刻が容易にでき、装飾性の優れた笛が製作できる。
竹材を用いた場合、管尻から詰め物を挿入し樹脂あるいは塗料等で詰め物を固定し、土粘土・紙粘土等で仕切壁としているが、本願発明では、詰め物を使用せず、詰め物相当部分を空管とし、仕切壁には管素材とは別個の天然樹木素材(例.コルク)を使用できることから、素材に応じた豊かな音色、例.柔らかな音、とすることができる。
特に、吹く息に含まれる水分が管内に溜まると鳴りが悪くなり、それも気温が低いと水滴になりやすいことから、水分処理が求められる。
この点、コルクは水分を吸収する性質があることから、吹奏中の音色の変動・響きの変動を防止することができる。
笛においては、唄口の形状や大きさが異なると、唄口端と仕切壁との僅かな距離によって、笛の鳴り調子の善し悪しが変動する。
従って、笛の一端を閉管にするための仕切壁の位置を調整可能にできれば好都合である。
そこで、本願発明では、仕切壁を可動にし、唄口端と仕切壁の最適距離を調整可能とした。
仕切壁に音量調整用孔を設け、かつ音量調整用孔の開口面積を調整可能にする機構を設けたことから、音量調整が可能になった。
開口のない従来の笛では、吹奏上、笛内の空気振動を関係上、弱くふけば低い音の乙音(おつおん)となり、強くふけば空気の振動数が上がって1オクターブ高い甲音(かんおん)となる。さらに1オクターブ高い大甲音では、さらに強く吹くので音量の大きなかつ耳障りな音が発生し、それを防止するのは吹奏上困難であるが、開孔を設けかつ開口面積を調整可能にする機構を設けたことから、耳障りな音の音量を小さくすることができるようになる。
特に、初心者は、音の発生技法を会得するまで、大甲音の音量の大きなかつ耳障りな音が発生させやすいことから、初心者の練習にも好都合である。
笛端の閉管部分に空気孔を設けたことにより、仕切壁を通じて漏れ出る水分を除去することができる。
水分吸収性の良いコルク等の天然樹木素材を使って閉管処理することにより、水分除去処理の度合は格段に向上したとはいえ、閉管構造が固定的なものであることに起因する限界がある。
即ち、唄口と仕切壁との間に滞留する水分の除去は困難である。
そこで、本願発明では、閉管部を着脱自在な栓(管頭栓)によって閉管とすることにより、管頭栓を外せば、尺八のように直管となり、単に管頭から管尻に布等を押し込むだけで水分除去が可能となった
さらに、管頭栓に空気孔を設け、外気と通じるようにしたので、管内に吹き込まれた空気中に含まれる湿気の放出が可能となり、また、外気温との温度差による結露そのものの防止に役立ち、さらに、結露した場合の水分を空気孔を通じて外部へ押しだし流しだす効果も期待できる。
管頭栓の断面形状を管と同様の円形断面とすれば、管頭栓を管から外して置いた際、机等から転落しがちであり、紛失しがちとなり、また踏み潰す怖れがある。
このため本願発明では、最大外径を構成する部分を多角形断面形状とすることにより、かかる不都合を生じないようにした。
この効果は、管頭栓単独の場合のみならず、唄口部分と嵌合したときは、唄口部分の転落を防止し、さらに音律部分と一体化した場合は笛としての転落を防止することができる。
また、多角形断面形状とすることにより、着脱時の握りを確実にし、着脱を容易にする効果もある。
管頭栓の差込み部分の唄口側にOリングを設けて、閉管部の密封性を良くし鳴り調子に及ぼす影響を少なくするとともに、管頭栓の着脱を容易にしていることから、随時簡単に管内に滞留する水分を除去することができる。
管頭栓を、栓部分と仕切壁の部材から構成し、仕切壁部材に栓部分と異なる素材を用いて、水分除去処理・音調調整を容易にした。
すなわち、仕切壁に天然樹木素材や珪藻土等を使用すれば、吸湿効果があるので音質の劣化を防止することが可能であるが、管頭栓に設けた場合には、さらに、音調の調整が容易に行なえるという利点が生じる。
即ち、鳴り調子を聞きながら、仕切壁を構成する天然樹木素材や珪藻土を削りとっていけば、正しい鳴り調子に短時間で簡単に合わせることが可能となる。
また、天然樹木素材や珪藻土であることから取替も容易に行うことができる。
さらに、管頭栓の仕切り壁以外を合成樹脂等で成型加工すれば、Oリングの採用とあいまって、管頭栓を他の笛に流用することができる互換性が高まるとともに、種々の音調を笛を楽しむことも可能となる。
管頭栓の管端側に輪溝状の窪みを設けて、着脱を容易するとともに装飾性を高めた。
従来の笛の素材が竹材であって、割れやすいことから、唄口の形状としては、伝統的に、円形・楕円形が用いられてきている。
本願発明では、強度にすぐれた人工の管状素材を使用したことから、唄口形状として、長円形・丸隅付き矩形・丸隅付き三角形・底部二隅が丸隅付きの三角形・丸隅付き台形も、対象となった。
笛は作音楽器(エアリード楽器)であるから、息の入れ方次第で音が出ることになるが、初心者にとって音を出すことができるようになるまでに相当の努力と時間が要求される。
また、吹き込む息の渦状態が、吹き手の唇・歯並び、息の吹き方、熟練度等によって変化して音色に影響することから、吹き手によって最適な唄口の形状は異なることになる。
従って、種々の唄口形状の笛があれば、初心者は自己に適切な唄口を短時間のうちに見つけ出すことが可能になり、初心者を速く上達に導くことができることになる。
一方、熟達者には、唄口形状に応じた微妙に変化する音を楽しむことができることになる。
上記において、種々な唄口形状のものを採用したが、他方では十二律に基づく多数の音調の笛が存在することになる。
これらの全ての場合を考慮した笛を用意することは、経済的な負担を強いることになる。
そこで、唄口部分と音律部分とに2分し、唄口部分の長さを一定の長さにし、さらに唄口の位置を管頭から一定の位置にしておけば、唄口部分と音律部分を自在に交換できることから、様々な音調の笛を楽しむことができ、また他の楽器と容易に音調を合わせることが可能となる。
また、初心者でも容易に音の発生技法を会得でき、かつ種々の音調の笛に速く熟達できることになる。
さらに、笛を2分したことにより、唄口部分と音律部分とは自在に回転させることが可能となったことから、唄口と指の位置を吹奏者の都合に合わせて運指することが可能となり、吹奏が容易になり、かつ疲労の軽減に役立つことになる。
2分した管の嵌合部分を嵌合する際、密着性を高めれば高めるほど、嵌合に力を要し、ともすると管端相互に損傷を与えがちとなる。
そこで、2分した管の嵌合部分に、管の長さ方向に圧縮されるようにOリングを設け、嵌合時に過大な力で嵌め込んだ際の衝撃力を緩和して、嵌合部の損傷を少なくした。
さらに、2分した管の嵌合部分は、管相互の密着性を維持しながら、管相互の脱落を防止することが不可欠である。
単に、JIS規格に既定されている「はめあい」、 たとえば「はめあい記号 H7/h6」等、では、嵌合する際に、不要に大きな力を要したり、あるいは当初は適切な力で充分な固定力が得られていたものが使用しているうちに磨耗して簡単に脱落してしまうことになりかねない。
そこで、本願発明では、このような事態が生じないように差込みプラグ側に、0.1〜0.2/25の勾配を設けたり、種々の脱落防止・固定機構を設け、嵌合の確保を一層確実なものとした。
また、嵌合部分の外径を構成する部分にも多角形断面形状を採用したことから、音律部分だけの場合はもとより、唄口部分と音律部分を一体化した場合、さらに笛として一体化した際の転落をも防止できるようになった。
唄口に近い親指用の孔は、みさと笛では乙音および甲音の双方の音を出すために使用される。
みさと笛で篠笛を兼ねる場合は、上記孔は塞いでおかなければならず、粘着テープ等で塞ぐが、その場合に親指の置き場が無く、笛の支持・構えが不安定になる。
また、小指・親指を預ける場所として笛に窪みを設けておけば、吹奏が楽になる。
なお、このような窪みは、竹材を素材とする笛では割れやすさを促進することから、加工されてきていない。
唄口と唄口に隣接する孔との間に響鳴用孔を設け、響鳴用部材を張り付けることにより、微妙な響鳴音の発生が可能となる。
唄口と唄口に隣接する孔との間に化粧用のきらびやかな反射シートを取り付けるための溝の加工、またはおよび笛端の閉管部分に化粧房を下げる紐の孔の加工を施したことにより装飾性を高めることができ、祭りばやし等の際に観客の目を引き寄せる効果を一層高めることができる。
なお、このような加工は、竹材を素材とする笛では割れやすさを促進することになるから、施されていない。
民族芸能楽器としての笛の音律は、日本各地でその地方独自の民族芸能に合った笛の音となるように、整えられており、一方、近年洋楽が広まるにつれ、五線譜で表現された音楽を吹奏する機会が増え、また、他楽器との合奏をする必要から、五線譜で表現された音程を吹奏できる笛が要求され、開孔間隔が一定ではない、いわゆる「みさと笛」も広く使われるようになってきている。
かかる場合に、邦楽・洋楽併用の統一的な音調表示があれば、統一的に扱うことが可能になり、極めて至便となる。
笛の内径を複数種に統一的に分けることは、竹を素材とする笛では容易ではなく、特に管径が長さ方向にしぼむことから、一層困難である。
本願発明は、工業生産材を用いたことから、複数種の内径を採用することが可能となり、吹奏者、例えば老若男女別・子供用、に適した笛を提供できるようになった。
例えば、太い管は、体力を要するが、音量豊かな迫力ある音を楽しむことができ、また、統一された内径の笛を使用することによって、統一的な音色・音量の合奏としても楽しむことが容易となり、演奏曲目に合致した音調的に統一ある笛を使い分けることができ、また複数種としたことからその演奏曲目の範囲が広くなる。
さらに、本願発明を、樹脂を含浸させた紙基材をベースとする管状素材のみならず、軽金属管・木管にも広く適用した。
以下の実施の形態では、横笛について記載するが、記載の大部分は縦笛にも適用できるものである。
図1に、本願発明の全体を示す。
笛の本体を構成する管の素材には、樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材が用いられている。
樹脂には、一般にフェノール樹脂が使用される。
この素材を用いたことによる効果については、記述の通りである。
管の径・長さは、音律調子によって異なるが八本調子で、内径13.5mm程度、外径19mm程度、長さ400mm程度である。
管尻17から、筒音調整孔9、第一指孔(小指用)1、第二指孔(薬指用)2、第三指孔(中指用)3、第四指孔(人差指用)4、第五指孔(薬指用)5、第六指孔(中指用)6、第七指孔(人差指用)7、第八指孔(親指用)8、さらに、唄口10が開孔されている。
また、時には、響鳴用孔12が開孔されることがあり、この場合には響鳴用箔14が貼り付けられて使用される。
筒音調整孔は、笛の音調を決める際に開孔されるものである。
管頭15と唄口の間には、仕切壁等が設けられているが、これらについては後述する。
樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材の熱処理は、粗加工後またはおよび仕上げ加工後に行われ、含浸する樹脂の特性に応じた適切な熱処理が行われる。ベークライト樹脂を含浸させた紙基材の管状素材の場合は、約12時間、120℃を維持できる恒温炉中で加熱する。
本願発明の笛には、図2に示すように、管端に向かって長さ21またはおよび長さ23のテーパを設けている。
管の肉厚が厚いと音の響きが減少し音は固くなるが、逆に薄くすれば響きが増大し音が柔らかくなることを考慮し、さらに管としての強度を勘案し、加えて、素材に起因する木目模様・笛全体形状の装飾性を考慮して、これらテーパの長さ・傾きが決定される。
なお、このテーパ加工により、図2に示すような、素材に起因する木目模様が現われ、時の経過とともに飴色・褐色の重厚な色合いがかもし出されることは上述の通りである。
なお、管としての強度を考慮して管尻端の部分をテーパを施さずに残して補強部34としてもよく(図3)、また、管尻端の部分に補強管35を嵌合して接着剤で固定してもよい(図4)。
また、文字・模様の彫刻を、主として、長さ22の平行部に、容易に施すことができ、装飾性を一段と高めることができる。
管頭側の構造の実施例の一(管頭部の実施例1)を、図5に示す。
唄口10から距離31を離して、仕切壁50を設ける。
距離31は、笛の鳴り調子の善し悪しを決める上で極めて重要な意味を有する。
なお、従来の笛では、仕切壁については、上述のように単に詰め物を詰め土粘土等で仕切壁とするだけで、唄口に対する仕切壁の位置に対しては殆どの場合格別な注意が払われず、適当な位置で妥協しているのが現状である。
本願発明では、人工の管状素材を使用したことから、雌竹の節に相当するものはなく、距離31を鳴り調子を試ながら適切な寸法に決めることができる。
また、仕切壁の素材として任意の素材を使用でき、特に竹以外の天然樹木素材を使用することにより、天然樹木素材の音響学的性質、例えば適度の吸音率、を利用して、従来の笛の音色に近い音、あるいは、それ以上の優れた音を奏させることもできる。
例えば、コルクを使用して柔らか味のある音色の豊かな音を奏させることもできる。
また、コルクには、気密性を保ちながら、適度に水分を吸収する性質があることから、吹奏中の音の変動を防止する効果もある。
なお、本実施例1においては、空気孔58が開孔され、仕切壁50は接着剤57で固定され、管端には管頭蓋52が接着剤57で固定される。
空気孔は、仕切壁から滲んで出てきた水分を排出させ、管頭部内部の湿度を一定に保つ働きをするものであり、また、開孔の効果を笛の音質に与えることもできる。
また、仕切壁の厚さは、使用される素材の音響学的性質を考慮して決定されるが、コルクの場合は5mm程度の厚さのものが使用される。
管頭側の構造の実施例の他の例(管頭部の実施例2)を、図6に示す。
唄口10の形状や大きさが異なると、唄口と仕切壁の最適な距離31も変化する。
特に、初心者は、音の発生技法を会得するまでが一苦労であり、ともすると、この段階で笛の習得を断念してしまう場合が多い。
このような事態を避けるには、先ず、音の出やすい唄口が望まれる。
一方、吹き込む息の渦状態が、吹き手の唇・歯並び等によって異なることから、初心者に最適な唄口も異なり、唄口と仕切壁の最適な距離も異なることになる。
そこで、本実施例2においては、仕切壁を可動にして、この問題に対処することとしたものである。
Oリング溝(図示省略)を笛端内面またはおよび管頭蓋兼用回動つまみ62に設け、Oリング63を介して管頭蓋兼用回動つまみが笛に回動自在に取り付けられる。
仕切壁60の軸心にめねじ(図示省略)が切られており、螺杆64のおねじ(図示省略)と螺合された後接着材で仕切壁と螺杆は一体化される。
管頭蓋兼用回動つまみの内部の軸心にめねじ(図示省略)が切られており、該めねじに螺杆のおねじ(図示省略)と螺合され、管頭蓋兼用回動つまみを回すと、螺杆および仕切壁は管頭あるいは管尻側に動き、距離31が変化するようになっている。
なお、仕切壁と螺杆とは螺合せずに、嵌合して接着材で固定してもよい。
螺杆および管頭蓋兼用回動つまみの素材としては、強度上から一般には合成樹脂材が使用され、螺杆には金属材料も使用される。
また、本実施例2においても、空気孔68が開孔されているが、その大きさ・作用は実施例1の場合と同様である。
管頭側の構造の実施例の他の例(管頭部の実施例3)を、図7に示す。
本実施例は、管頭部の実施例1の場合の仕切壁に音量調整孔71を設け、該音量調整孔の開口面積を微調整可能にしたものである。
唄口10と距離31を置いて、音量調整孔を有する仕切壁70を設け、音量調整孔に栓(図示省略)をして、笛の鳴り調子を試て、仕切壁を接着剤77で固定するのは実施例1と同じである。
Oリング溝(図示省略)を笛端内面またはおよび管頭蓋72に設け、Oリング73を介して管頭蓋は笛に取り付けられる。
管頭蓋の内部にめねじ(図示省略)が切られおり、該めねじに回動つまみ75の弁棒74のおねじ(図示省略)が螺合するように、回動つまみが設けられている。
回動つまみを回すと、弁棒は仕切壁の音量調整孔に接近しあるいは遠ざかって、音量調整孔の開口面積が調整される。
音量調整孔から、吹き込んだ息の一部が空気孔78を通って放出されるが、その放出される空気の量は、音量調整孔の開口面積の大小に応じて、調整され、音量の大小が制御される。その結果、耳障りな音の音量を小さくすることができ、特に、初心者の練習にも好都合となることは上述の通りである。
管頭蓋および回動つまみの素材としては、強度上から一般には合成樹脂材が使用される。
なお、本実施例3の空気孔78の大きさは、音量調整孔との関係から、管内断面積の3分の1程度が推奨される。
また、本実施例3では、弁棒の先端形状を母線が直線の直円錐としているが、母線が曲線の錐体(例.紡錘体の一部)としても良く、要は、空気量の微調整がしやすい形状であれば良い。
図15は、管頭部に、管に差込み着脱自在な栓(管頭栓100)を設けた実施例を示す。
本実施例では、栓構造の管頭栓100を、栓部分110と仕切壁部材120とから構成している。
さらに、仕切壁部材120には、単数または複数の空気孔が設けられるが、図15の実施例では、管の軸中心に空気孔121を設けた例を示している。空気孔の径は、Φ1.2mm程度である。
また、栓部分110には管の軸中心に、仕切壁部材の空気孔121と同程度の径の空気孔111、および管の軸方向と直交する空気孔118を設けている。
空気孔118の径は、Φ2.0mm程度であって、空気孔118の軸と空気孔111の軸とは交わる必要もなく、また直交する必要もない。 さらに、空気孔121と空気孔111との間にΦ10mm程度の空隙117を設けているが、これは管頭栓の軽量化を図るとともに、空間の容積を大きくして結露の防止も図っている。
なお、空気孔118は、図13に示す房孔97と同様に房孔を兼用させることもでき、房・鈴を取り付けて使用した場合を図23に示す。
図16に、管頭栓100の最大外径を構成する部分を6角形断面とした例を示す。
断面形状としては、一般に6角形が用いられるが、他の多角形でもよい。
図15に示すように、栓部分110にはOリング溝(図示省略)が設けられ、唄口側に設けたOリング113によって笛内面と管頭栓の密封性を良くし鳴り調子に及ぼす影響を少なくし、また着脱を容易にしている。
さらに、本実施例では管頭側にもう一つのOリング114を設けて、密封性を高めている。
本実施例の場合には、Oリングに JIS-P型 を使用している。
栓部分は木製のものあるいはプラスチック成型されたものを使用し、仕切壁部材120には天然樹木素材や珪藻土を固めた素材で軟質なものが使用される。
軟質な素材を使用することにより、吸湿効果による音質の劣化を回避でき、また音質調整において端部を削りとって調整していけば、正しい鳴り調子に短時間で簡単に合わせることが可能となり、さらに素材が天然樹木素材や珪藻土であることから取替も容易に行うことができる。
また、本実施例では、管頭栓に輪溝状の窪み119を設けて、管頭栓の着脱の便を図るとともに装飾性を高めている。
本願発明の笛に適用できる唄口の形状を、図8に示す。
竹を素材とする笛にあっては、割れやすいことから、円形81・楕円形82が使用されているが、本願発明の笛は、強度にすぐれた人工の管状素材を使用したことから、長円形83・丸隅付き矩形84・丸隅付き三角形85・底部二隅が丸隅付きの三角形86(底部二隅部分の図示は省略)・丸隅付き台形87も、唄口形状の対象となったものである。丸隅としては、2mmR程度が使われる。
吹き込む息の渦状態が、吹き手の唇・歯並び、熟練度等によって変化して音色に影響することから、長円形・丸隅付き矩形・丸隅付き三角形・底部二隅が丸隅付きの三角形・丸隅付き台形とすることにより、吹き込む息の渦状態が微妙に変化し、それに応じて音色が微妙に変化した音が発生する。
特に、底部二隅が丸隅付きの三角形も対象としたのは、上部の鋭利な角で特異な音が発生することを考慮したものである。
また、各種の唄口形状を採用することにより、初心者にも容易に音が出せる唄口を提供することができる。
唄口部分と音律部分とに継手40で2分した例を、図9に示す。
上記において、種々な唄口形状のものを採用したが、他方では十二律に基づく多数の音調の笛が存在していることから、これらを自在に組み替え可能にしておけば、初心者を始めとして熟達者にとっても至便である。
この場合、多数の音調の笛を通じて、唄口部分の長さ28を一定の長さに統一し、さらに、管頭から唄口までの長さ24も一定の長さに統一しておけば、各音調の笛の音調を損なうことなく、自在に組み替えが可能になる。
唄口部分の長さ28としては120mm程度、また、管頭から唄口までの長さ24としては60mm程度が推奨される。
また、2分割されるとコンパクトになり、持ち運びにも至便である。
継手には、図10および図11に示すように、差込みプラグ41・43を受口ジャック42に差し込む構造を採用している。
差込みプラグ41(尺八では「ほぞ」と呼ばれるものに相当する。)は、笛の素材を利用した場合を示し、差込みプラグ43は、素材とは別の素材、例えば金属製の筒、を利用した場合を示す。
受口ジャック(尺八では「嵌口」と呼ばれるものに相当する。)は、笛の素材を利用した場合を示す。
使用時には、差込みプラグと受口ジャックを嵌合させて一体とする。
また、差込みプラグの外径および受口ジャックの内径およびそれらの長さは、多数の音調の笛において、同一寸法に統一して、互換性を担保している。
なお、受口ジャックの外周に補強を施すこともできる。
図17は、2分した管の嵌合部分に、管の長さ方向に圧縮されるようにOリング133を設けた状況を示す。
2分した管の嵌合部分は、管相互の密着性を維持しながら、管相互の脱落を防止することが不可欠であるが、図18ないし図21に、実用に供される脱落防止・固定機構を示す。
脱落防止・固定機構には、差込みプラグ・受口ジャックにテーパーを設けて嵌合させる方法(図示省略)、差込みプラグに凸起用切込み(図18)や凸起(図示省略)を設けてプラグとジャックの間にばね圧を働かせる方法、袋ナットを用いて締付け固定する方法(図19)差込みプラグに縦スリット(軸方向スリット)を設けて嵌合する方法(図20)、2重管構成とした空隙にプラグを嵌合する、ストレート吸着を利用する方法(図21)等があり、実用に供される。
なお、テーパを用いる方法において、テーパを差込みプラグ・受口ジャック全長に渡って施す必要はなく、テーパーを形成する勾配として 0.1〜0.2/25程度のものを、差込みプラグ側に設けている。
図22に、外側に6角形断面を有する受口ジャック44を音律部分に嵌合した例を示す。断面形状としては、一般に6角形が用いられるが、他の多角形でもよい。
親指支持用の窪み92・93および小指支持用の窪み94を設けた場合の例を、図12に示す。
笛としての装飾性を高めるために、房96をさげる房孔97および反射シート取付用溝98を設けた例を、図13に示す。
これら装飾性を高めるための加工は、竹を素材とする笛にあっては、割れを促進させる可能性が高いことから、考慮の外とされてきたものである。
邦楽・洋楽併用の音調表示を管頭15に設けた例を、図14に示す。
図では、管頭に設けた例を示すが、笛の胴(管部分)に設けても良い。
特に、管頭部の実施例3(図7)の場合には、管頭に設けにくいことから、笛の胴(管部分)に設けられる。
なお、「C/八」とは、洋楽C調・邦楽八本調子を表わし、他に、D/十、Db/九、B/七、Bb/六、A/五、Ab/四、G/三等がある。
笛の内径を複数種に分けるに際し、2種あるいは5種以上に分けることも可能であるが、本願の実施例では、老弱男女によって吹く力が異なることから、各々の吹く力に適した笛として、3種ないし4種の内径に分けている。
内径13mmは、主として体力の弱い吹奏者、例えば女性・子供・高齢者用として、内径13.5mmは、男女共用として、内径14mmは、主として男性用として製作される。
なお、上記3種に内径12mmを加え、小学校低学年生用としても良い。
当然のことながら、音律調子は内径によって異なるものとなり、内径の小さな笛は音域が高い方に移動する。
そこで、本願発明では、標準音階寸管として C調 をとり、内径13mmは Bb・B・C・Db・D、内径13.5mmは A・Bb・B・C・Db・D、内径14mmは G・Ab・A・Bb・B・C、内径12mmは B・C・Db・D の音調が出るように製作される。
なお、上記においては、本願発明は工業的に生産される樹脂を含浸させた紙基材をベースとする管状素材について実施例を示してきたが、他の工業的に生産される管状素材、軽金属管・木管、に実施することは至って容易であり、かつ実施例は上記と同様であるので、省略する。
本願発明は、日本古来の民族芸能楽器としての笛に関するものであり、芸能分野での利用可能性は極めて高いものである。
特に、五線譜で表現された洋楽器と邦楽器の混乱を取り除いて融合させるのに役立つものであるから、音楽の分野においても利用の可能性は大なるものがある。
また、素材に使用される樹脂は従来から使用されてきているものであるから、吹き手の健康を損なうことがなく、環境面からみても、産業上の利用可能性の高いものである。
さらに、工場生産された素材を用いるものであり、加工も機械加工を主とするものであるから、産業上の利用可能性の高いものである。
全体を示す平面図である。 テーパ加工によって笛に現れる木目模様を示す側面図である。 管尻部分にテーパ加工を施さない場合を示す断面図である。 管尻部分に補強管を嵌合・接着した場合を示す断面図である。 仕切壁を示す断面図である(管頭部の実施例1)。 可動仕切壁を示す断面図である(管頭部の実施例2)。 仕切壁に音量調整孔を設けた場合を示す断面図である(管頭部の実施例3)。 唄口形状を示す平面図である。 2分割にするための継手を示す平面図である。 継手の構造を示す断面図である。 継手の構造を示す断面図である。 親指支持用・小指支持用の窪みを設けた場合を示す側面図である。 房・房孔・反射シート取付用溝を示す側面図である。 邦楽・洋楽併用の音調表示を管頭に設けた場合を示す側面図である。 管頭栓の構造を示す断面図である。 管頭栓の断面形状を6角形断面とした断面図および側面図である。 差込みプラグにOリングを設けた継手の構造を示す断面図である。 差込みプラグに凸起用切込みを設けた場合を示す側面図および断面図である。 袋ナットを用いた場合を示す断面図である。 差込みプラグに縦スリットを設けた場合を示す断面図である。 ストレート吸着を利用する場合を示す断面図である。 受口ジャックの外側断面形状を6角形断面とした断面図および側面図である。 管頭栓の空気孔に、房・鈴を取り付けた場合を示す側面図である。
符号の説明
1 第一指孔(小指用) 60 仕切壁
2 第二指孔(薬指用) 62 管頭蓋兼用回動つまみ
3 第三指孔(中指用) 63 Oリング
4 第四指孔(人差指用) 64 螺杆
5 第五指孔(薬指用) 68 空気孔
6 第六指孔(中指用)
7 第七指孔(人差指用) 70 音量調整孔を有する仕切壁
8 第八指孔(親指用) 71 音量調整孔
9 筒音調整孔 72 管頭蓋
10 唄口 73 Oリング
12 響鳴用孔 74 弁棒
14 響鳴用箔 75 回動つまみ
15 管頭 77 接着剤
17 管尻 78 空気孔
21 テーパの長さ 81 円形(の唄口)
22 平行部の長さ 82 楕円形(の唄口)
23 テーパの長さ 83 長円形(の唄口)
24 管頭から唄口までの長さ 84 丸隅付き矩形(の唄口)
85 丸隅付き三角形(の唄口)
28 唄口部分の長さ 86 底部二隅が丸隅付きの三角形(
の唄口)
87 丸隅付き台形(の唄口)
31 距離
34 補強部 92 親指支持用の窪み
35 補強管 93 親指支持用の窪み
94 小指支持用の窪み
40 継手 96 房
41 差込みプラグ 97 房孔
42 受口ジャック 98 反射シート取付用溝
43 差込みプラグ
44 受口ジャック
50 仕切壁
52 管頭蓋
57 接着剤
58 空気孔
100 管頭栓
110 栓部分 120 仕切壁部材
111 空気孔 121 空気孔
113 Oリング 133 Oリング
114 Oリング
117 空隙
118 空気孔
119 窪み

Claims (24)

  1. 笛素材に、樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材を用いたこと、を特徴とする笛
  2. 請求項1記載の樹脂を含浸させた紙基材をうず巻式に多層巻にして製筒された管状素材を用いた笛において、粗加工後またはおよび仕上げ加工後に熱処理を施したこと、を特徴とする笛
  3. 請求項1ないし請求項2記載の笛において、管端方向に向かってテーパ加工を施したこと、を特徴とする笛
  4. 請求項1ないし請求項3記載の笛において、閉管にするための仕切壁の素材として天然樹木素材を用いたこと、を特徴とする笛
  5. 請求項4記載の笛において、仕切壁を可動にする機構を設けたこと、を特徴とする笛
  6. 請求項4記載の笛において、仕切壁に開孔を設け、かつ該開孔の開口面積を調整可能にする機構を設けたこと、を特徴とする笛
  7. 請求項4ないし請求項6記載の笛において、笛端の閉管部分に空気孔を設けたこと、を特徴とする笛
  8. 請求項1ないし3記載の発明において、管頭部を、管に差込み着脱自在な栓によって、閉管としたこと、を特徴とする笛
  9. 請求項8記載の発明において、管に差込み着脱自在な栓に、単数または複数の空気孔を設けたこと、を特徴とする笛
  10. 請求項8記載の発明において、管に差込み着脱自在な栓の最大外径を構成する部分を、多角形断面形状としたこと、を特徴とする笛
  11. 請求項8記載の発明において、管に差込み着脱自在な栓の差込み部分の唄口側に、Oリングを設けたこと、を特徴とする笛
  12. 請求項8記載の発明において、管に差込み着脱自在な栓を栓部分と仕切壁の部材から構成し、仕切壁部材に栓部分と異なる素材を用いたこと、を特徴とする笛
  13. 請求項8記載の発明において、管に差込み着脱自在な栓の管端側に、管頭栓の外径より小さな径の輪溝状の窪みを設けたこと、を特徴とする笛
  14. 請求項4ないし請求項13記載の笛において、唄口形状を、円形・楕円形・長円形・丸隅付き矩形・丸隅付き三角形・底部二隅が丸隅付きの三角形・丸隅付き台形としたこと、を特徴とする笛
  15. 請求項4ないし請求項14記載の笛において、唄口と唄口に隣接する孔との間で、唄口を構成する部分と音律を決定する部分とに2分し、唄口を構成する部分の長さを一定の長さにし、唄口の位置を管頭から一定の位置にしたこと、を特徴とする笛
  16. 請求項15記載の発明において、2分した管の嵌合部分に、管の長さ方向に圧縮されるようにOリングを設けたこと、を特徴とする笛
  17. 請求項15記載の発明において、2分した管の嵌合部分に、脱落防止・固定機構を設けたこと、を特徴とする笛
  18. 請求項15記載の発明において、嵌合部分の外径を構成する部分に多角形断面形状を採用したこと、を特徴とする笛
  19. 請求項4ないし請求項18記載の笛において、親指支持用またはおよび小指支持用の窪みを設けたこと、を特徴とする笛
  20. 請求項4ないし請求項19記載の笛において、唄口と唄口に隣接する孔との間に響鳴用孔を設けたこと、を特徴とする笛
  21. 請求項4ないし請求項20記載の笛において、唄口と唄口に隣接する孔との間に反射シート取付用溝加工またはおよび笛端の閉管部分に房孔加工を施したこと、を特徴とする笛
  22. 請求項4ないし請求項21記載の笛において、邦楽・洋楽併用の音調表示を設けたこと、を特徴とする笛
  23. 請求項4ないし請求項22記載の発明において、管の内径に、複数種の内径を採用したこと、を特徴とする笛
  24. 請求項4ないし請求項23記載の発明において、管の素材に、軽金属管または木管を用いたこと、を特徴とする笛
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