JP2005308414A - 浮遊物質検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空中に浮遊する物質をリアルタイムで検出する検出装置を提供する。
【解決手段】 密閉された筐体の上部に空気中に浮遊する浮遊物質を外気と共に前記筐体内に採り入れる吸気口を有すると共に、前記筐体の下部には排気ポンプに接続される排気口を有し、かつ前記吸気口には前記筐体内に流入する外気の流入口を絞る絞り部材16を設け、前記排気ポンプの駆動により前記吸気口から前記筐体内を経て、前記排気口から排気する際、前記筐体内の空気を乱れのない湾曲した空気流を形成するチャンバー部10と、前記チャンバー部10内の空気流に向けて照明光を照射する照明手段5と、前記筐体内を移動する空気流の内周域から外周域の全域あるいは複数領域をカバーして、前記照明手段5により照明されたことにより発する該空気流中の浮遊物質の反射光あるいは発光を検出する検出手段3とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気中を浮遊する物質を検出する検出装置に係わり、特に浮遊物質の質量による飛翔軌跡の相違を検出することにより浮遊物質の特定の確度を高めた検出装置に関するものである。
近年、大気中のディーゼルエンジン等から排出される粉塵が健康を害する恐れがあるとして問題となり、また室内においても、ハウスダスト等が人体にあたえる影響が問題視されている。そして、ひのき花粉や杉花粉等によりアレルギー症状が発症する人も年々増加している。
これらのことから、粉塵等の空気中の浮遊物質の正確かつ素早い検出および種類の特定が重要となってきている。
従来の空気中を浮遊する物質の検出方法には、例えばダーラム法などが長く用いられていた。これは2枚の円板を水平に配置し、その間にスライドガラスを配置して、これを大気中に一定時間放置したのち、スライドガラス上に捕集された粉塵等を顕微鏡で測定するものである。
空気中の浮遊物質を質量ごとに分別する装置としては分取器がある。これは、浮遊物質を含む空気を水平方向に噴射口から噴射し、浮遊物質を重力を利用し分別し採取する装置である。重い物質は噴射口に近い位置で空気流から離れて落下し、軽い物質は空気流にのって噴射口から遠い位置まで運ばれるため、空気流の下に採取用の容器を複数置けば、容器ごとに質量の異なる浮遊物質が採取できる。
また、粉塵の種類を特定する装置としては、空気中に浮遊する粉塵に励起光を照射し、粉塵から発生する蛍光を分析することにより粉塵の種類を特定する装置がある(例えば特許文献1参照。)。
特開2001−242065号公報
しかし、ダーラム法では、スライドガラス上に付着した浮遊物質を顕微鏡等により目視にて数える必要があり、リアルタイムでの浮遊物質の検出はできず、また人手にて数える必要があるため手間が大きかった。
また分取器では、浮遊物質を細かく質量ごとに分離するためには空気流の長さを十分に長くとる必要があり装置が大型となってしまう。
また、花粉に励起光を照射し、発生する蛍光を分析することにより花粉の種類を特定する方法では、蛍光を発生しない例えば土埃のような物質の特定ができなかった。
本発明の目的は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、浮遊物質の質量による飛翔軌跡の相違を検出することにより浮遊物質のリアルタイムでの特定の確度を高めた検出装置を提供しようとするものである。
本願請求項1に記載の発明は、密閉された筐体の上部に空気中に浮遊する浮遊物質を外気と共に前記筐体内に採り入れる吸気口を有すると共に、前記筐体の下部には排気ポンプに接続される排気口を有し、かつ前記吸気口には前記筐体内に流入する外気の流入口を絞る絞り部材を設け、前記排気ポンプの駆動により前記吸気口から前記筐体内を経て、前記排気口から排気する際、前記筐体内の空気を乱れのない湾曲した空気流を形成するチャンバー部と、前記チャンバー部内の空気流に向けて照明光を照射する照明手段と、前記筐体内を移動する空気流の内周域から外周域の全域あるいは複数領域をカバーして、前記照明手段により照明されたことにより発する該空気流中の浮遊物質の反射光あるいは発光を検出する検出手段とを有することを特徴とする浮遊物質検出装置である。
本願請求項2に記載の発明は、前記照明手段は波長の異なる複数の光源を有し、前記複数の光源を順次切り換えて発光させ、前記光源毎に前記検出手段からの検出結果を読み出して浮遊物質を特定することを特徴とする請求項1に記載の浮遊物質検出装置である。
本願請求項3に記載の発明は、前記複数の光源は、紫外線LEDと白色LEDであることを特徴とする請求項2に記載の浮遊物質検出装置である。
本願請求項4に記載の発明は、前記検出手段は、受光素子であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の浮遊物質検出装置である。
本願請求項5に記載の発明は、前記チェンバー部の内部には、1以上の層流板が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の浮遊物質検出装置である。
本発明の浮遊物質検出装置によれば、浮遊物質の質量ごとに表面スペクトル成分、反射強度、自家発光スペクトル成分、自家発光強度の情報を高い確度にて得ることができる。そして浮遊物質の特定の確度が向上する。
また、浮遊物質の質量情報、物質光散乱断面積及び物質光発光強度より大きさ情報、また光散乱形状情報がわかり、リアルタイムで空中浮遊物質の霧等の飛沫の個数、煙等の微小固形物の個数、ウィルス等の微小有機物の個数、花粉等の植物起因物質の個数を得ることができる。また、空気流の湾曲を利用して浮遊物質の分別を行うため装置全体の小型化を図ることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る浮遊物質検出装置について、図に基づいて詳細に説明する。図1は本実施形態に係る浮遊物質検出装置の構成図である。
本実施形態に係る浮遊物質検出装置の主要部となるチェンバー部10は、チェンバー室内の奥行きが狭く、左右方向の幅が高さに比べて長い全体的に薄型で横長の外観を呈する筐体形状で、上面右端部には外気を取り入れるための吸気口10cが設けられている。
また、チェンバー部10の右側面にはガラス窓10aが設けられ、このガラス窓10aにはスリット板14が取り付けられている。スリット板14の側方には高輝度紫外線LED5aおよび高輝度白色LED5bが設けられ、スリット板14及びガラス窓10aを通してチェンバー部10内を照射する。なお高輝度紫外線LED5aおよび高輝度白色LED5bには、遮光性を有する不図示のカバーにより覆われ外部の光がチェンバー部10内に入らないようにしている。
チェンバー部10の左側側面の下部には、排気口10dが設けられ、吸気口10cの空気流入方向と排気口10dの空気排気方向が略90度の角度となるように設定されている。排気口10dには排気管13が取り付けられており、排気管13の途中には排気ポンプ12が設けられている。排気ポンプ12を排気動作させ、チェンバー部10の内部の空気を装置外部に排気する。
またチェンバー部10の左側端部は、チェンバー部10内の縦断面積が排気口10dに向かうに従って滑らかに減少するように絞った形状に形成され、排気口10d側からチェンバー部10内の空気を排気すると、吸気口10cからチェンバー部10内に流入し、排気口10dから排気される空気の流れを下向きに凸の湾曲した乱れのない空気の流れを生じるようにしている。なお、排気口10d側から排気する空気の流速も遅くし、チェンバー部10内を移動する空気の流れが乱れないようにしている。
また吸気口10cには開口面積を絞ったノズル(オリフィス)16を設け、吸気口10cを通して吸気された外気をノズル16の狭い断面積を通してチェンバー部10内に導くようにしている。このため、吸気口10cに流入する空気中に浮遊する粒径、質量などが異なる浮遊物質が不規則に存在しても、質量的に軽い浮遊物質と、質量的に軽い浮遊物質は共にノズル16で絞られて略同じ場所に一旦集合してチェンバー部10内に入り込み、チェンバー部10内の下向きに凸の湾曲した空気の流れの束に乗って移動する。
その際、チェンバー部10内は下向きに凸の湾曲した空気の流れが形成されているので、空気流束中の浮遊物質には遠心力が作用することとなる。そのため、質量的に軽い浮遊物質と重い浮遊物質とはノズル16を経た後、空気流束中の浮遊物質に作用する遠心力により、質量的に重い浮遊物質ほど湾曲した空気の流れの外周側、すなわち吸気開口部の略真下へと移動する。一方、質量的に軽い浮遊物質ほど遠心力の作用を受けずに湾曲した空気の流れにのって前記排気開口部に向けて移動する。
チェンバー部10の前面には、軽質量浮遊物質観察用の第1の受光素子ユニット3aと重質量物質観察用の第2の受光素子ユニット3bとがチェンバー部10の内部を観察できるように、チェンバー部10の前側壁面部の別々の位置に設けられおり、それぞれチェンバー部10内部の浮遊物質の検出を行う。
そこで、本実施の形態では、比較的軽量の浮遊物質の飛翔軌跡となる排気口10dに近い位置をカバーするように第1の受光素子ユニット3aを配置し、比較的重い浮遊物質の飛翔軌跡となる吸気口10cの略真下の位置をカバーするように第2の受光素子ユニット3bを配置している。
図2は、本実施形態に係る浮遊物質検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
制御部1は、本検出装置内のすべての回路および機器の制御をつかさどっている。制御部1は、各種演算を行うCPUと、本検出装置の動作プログラムや浮遊物質の発光スペクトル成分、質量、大きさ等のデータを格納する記憶回路と、各外部装置と接続し信号の入出力を行うインターフェース(I/Oユニット)などを備えている。
制御部1は発光回路4a、4bとに接続しており、発光回路4a、4bに対し発光信号を出力する。発光回路4aは紫外線LED5aと接続し、発光回路4bは白色LED5bと接続しており、上記発光信号に基づいてLED5a、5bをそれぞれ発光させる。
また、発光回路4a、4bは各々独立して同期信号を出力するようになっており、発光回路4a、4bからの同期信号が各検波回路2a、2bに出力される。検波回路2a、2bは同期信号が入力されると、各LEDの発光のタイミングに合わせて各受光素子ユニットの検出情報をA/D変換器6a、6bに出力する。
第1の受光素子ユニット3aと第2の受光素子ユニット3bとは各々赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの光を受光する3つのチャンネル(フォトダイオード等の受光素子)を有し、RGBの3色の光を検出する。受光素子そのものは色を識別する機能は持っていないので、RGB(Red Green Blue:原色系)またはCMY(Cyan Magenta Yellow:補色系)のフィルターを各受光素子ユニットを構成する3つの受光素子の前にそれぞれ配置し、フィルターを透過する光を検出することにより色を識別している。
第1の受光素子ユニット3aのRGB各チャンネルは、各チャンネルに対応する検波回路2aと各々接続しており、第1の受光素子ユニット3aの各受光素子からの受光信号は対応する各検波回路2aに入力する。3つの検波回路2aは各検波回路に対応するA/D変換器6aと各々接続しており、上記受光信号をデジタル信号に変換する。各A/D変換器6aは制御部1と接続しており、上記デジタル信号に変換された受光信号を制御部1に出力する。
第2の受光素子ユニット3bのRGB各チャンネルは、各チャンネルに各々対応する検波回路2bと接続しており、第2の受光素子ユニット3bを構成する各受光素子からの受光信号は対応する検波回路2bに入力する。各検波回路3bは各々対応するA/D変換器6bと接続しており、上記受光信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器6bは制御部1と接続しており、上記デジタル信号に変換された受光信号を制御部1に出力する。
制御部1は、上記受光信号と浮遊物質を検出した第1または第2の受光素子ユニットの検出情報をもとに浮遊物質の特定を行い、特定結果を不図示の出力装置に出力する。
次に、本実施形態の検出装置を用いた浮遊物質の具体的検出動作を、図7に示す浮遊物質チャンバー部内での流れを示す図、および、図3に示す浮遊物質の検出のタイミングチャートを参照しながら詳細に説明する。
図7中の太い矢印は湾曲した空気の流れの外周側、すなわち質量的に重い浮遊物質を含む空気の流れを示すものであり、細い矢印は湾曲した空気の流れの内周側、すなわち質量的に軽い浮遊物質を含む空気の流れを示すものである。
図7に示すように、チェンバー部10の左側面の下部側の排気口側からチェンバー部10内の空気を排気することにより、チェンバー部10の上面右端部側からチェンバー部10内に流入した空気の流れは、全体的に略下向きに凸の湾曲をし、流れに乱れのない流れの束となる。そして、チェンバー部10の上面右端部に形成されている吸気開口部には開口面積を絞ったノズル(オリフィス)16が設けられているため、質量的に軽い浮遊物質も重い浮遊物質も混在した状態で一カ所からチェンバー部10内に流入する。
その際、チェンバー部10内は下向きに凸の湾曲した空気の流れが形成されているので、空気流束中の浮遊物質には遠心力が作用することとなる。そのため、質量的に軽い浮遊物質と重い浮遊物質とはノズル16を経た後、空気流束中の浮遊物質に作用する遠心力により、質量的に重い浮遊物質ほど湾曲した空気の流れの外周側、すなわち吸気口10cの略真下へと移動する。一方、質量的に軽い浮遊物質ほど遠心力の作用を受けずに湾曲した空気の流れにのって前記排気口10dに向けて移動する。
そこで、本実施の形態では、比較的軽量の浮遊物質の飛翔軌跡となる前記排気開口部に近い位置をカバーするように第1の受光素子ユニット3aを配置し、比較的重い浮遊物質の飛翔軌跡となる前記吸気開口部の略真下の位置をカバーするように第2の受光素子ユニット3bを配置し、これら第1、第2の受光素子ユニット3a、3bで浮遊物質を観察するようにしている。勿論、浮遊物質の観察は、軽重の2種類に限定されるものではなく、質量に対応する飛翔軌跡に応じた位置をカバーするようにさらに受光素子ユニットを配置することができる。
このように、浮遊物質の質量の相違によりチェンバー部10内での飛翔軌跡が異なることに着目して、第1の受光素子ユニット3aの位置を比較的質量の軽い浮遊物質が通る飛翔軌跡を検出する位置に設置し、第2の受光素子ユニット3bの位置を比較的質量の重い浮遊物質が通る飛翔軌跡を検出する位置に設置することにより、両物質を質量により選別した状態で各表面スペクトル比率、反射強度、自家発光スペクトル成分、自家発光強度等の情報を得ることができ、浮遊物質の特定の確度をあげることができる。
加えて、本実施形態では光源である紫外線LED5aと白色LED5bを交互に高速に点滅させてチェンバー部10内の浮遊物質に照射し、この点滅と同期して各受光素子ユニット3a、3bによる浮遊物質の検出を行っている。光源にLEDを使用するため、蛍光灯などの他の光源と比較して高速な点滅が可能である。
したがって、高速で照明条件を切り換えることが可能となり、紫外線LED5aの照射時は浮遊物質の自家発光(蛍光)スペクトル成分及び自家発光(蛍光)強度のみを検出し、白色LED5b照射時は浮遊物質の表面スペクトル成分(表面色)及び反射強度(反射断面積)のみを検出することから、両者を同時に測定する状態がなく、高いS/N比で物質の検出を行うことができる。
そこで、紫外線LED5a照射時の検出結果から、制御部1は浮遊物質の種類を特定する。また、白色LED5b照射時の検出結果から、制御部1は浮遊物質の大きさを判別する。そして、浮遊物質を検出した受光素子ユニット3a、3bの検出情報により、制御部1は浮遊物質の質量の軽重を判別する。
以下、LED5a、5bを高速で点滅させた場合に得られる出力信号について、図を用いて具体的に説明する。
図3は、本実施形態に係る浮遊物質検出装置において花粉検出時の各受光素子ユニットの実際の出力信号を示す図である。
花粉はその種類ごとに特有の自家発光スペクトル成分を有するため、紫外線光を照射し、その自家発光スペクトル成分を分析することにより花粉の種類を特定することができる。
比較的質量の重い浮遊物質を検出する第2の受光素子ユニット3bのG(緑)チャンネルには、紫外線LED5aの照射時に出力パルスが発生している。また第2の受光素子ユニット3bのR(赤)チャンネルにも少しではあるが、紫外線LED5aの照射時および白色LED5bの照射時に出力パルスが発生している。この紫外線LED5aの照射時の第2の受光素子ユニット3bのRGB各チャンネルの出力比率と、制御部1に記憶された花粉のスペクトル成分に関するデータとを比較することにより、制御部1は花粉の種類の特定を行うことができる。また、比較的質量の重い浮遊物質を検出する第2の受光素子ユニット3bに検出され、比較的質量の軽い浮遊物質を検出する第1の受光素子ユニット3aには検出されないことにより、花粉の質量の軽重の判別を行うことができる。このことにより、花粉の種類の特定の確度をあげることができる。なお排気ポンプ12の排気能力は予めわかっているので所定時間排気ポンプ12を駆動することで、一定容積中での浮遊物質の個数をカウントできる。
以上説明したように本実施形態によれば、リアルタイムでの浮遊物質の数や種類の検出が可能となる。そして複数の受光素子ユニットを配置することにより広範囲な質量を有する浮遊物質の検出に対応できる。
また、光源にLEDを使用するため交互に高速な点滅が可能になる。このことにより、紫外線LED5aの照射時は浮遊物質の自家蛍光の強弱およびスペクトル成分のみ検出をし、白色LED5bの照射時は浮遊物質の飛翔軌跡のみを検出をすることから、高いS/N比で物質の質量情報、自家蛍光のカラー情報、物質表面の色情報がわかり、リアルタイムで空中浮遊物質の霧等の飛沫の個数、煙等の微小固形物の個数、ウィルス等の微小有機物の個数、花粉等の植物起因物質の個数がわかる。
また、浮遊物質の検出に受光素子を用いているため、低コストな浮遊物質検出装置の提供が可能となる。
また、第1実施形態に係る浮遊物質検出装置において、花粉検出専用装置として構成する場合には、花粉に含まれる植物クロロフィルが紫外線照射時に主に緑色成分の自家発光をする特性を利用し装置構成の簡略化を図ることができる。具体的には、チェンバー部10の比較的質量の重い浮遊物質を検出する位置に緑のフィルターのみを配置した受光素子1個を設置し、紫外線LEDのみで直流光を照射すれば、より単機能で低コストな検出装置の提供が可能となる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態である浮遊物質検出装置について、図に基づいて詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る浮遊物質検出装置の構成図である。
主要な検出装置の構成は、第1実施形態に係る検出装置と共通するため、共通する部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、浮遊物質の検出に受光素子の代わりにCCDもしくはC−MOSセンサー等の撮像素子7を用いている点で第1実施形態に係る検出装置と相違する。受光素子と異なり、撮像素子7は広範囲にわたる画像を一度に取得できるという特徴を有する。なお本実施形態においてはチェンバー部10内部の微小な浮遊物質を撮像するため、より高画質な撮像が可能であるCCDを用いることが好ましい。
チェンバー部10の前側壁面部には、撮像素子7が設けられており、チェンバー部10の内部の浮遊物質の検出を行う。本実施形態に係るチェンバー部10の形状は、第1実施形態に係るチェンバー部10と同一であり、第1実施形態と同様にチェンバー部10の上面右端部側からチェンバー部10内に流入した空気の流れは、全体的に略下向きに凸の湾曲をし、流れに乱れのない流れの束となる。
その際、チェンバー部10内は下向きに凸の湾曲した空気の流れが形成されているので、空気流束中の浮遊物質には遠心力が作用することとなる。そのため、質量的に軽い浮遊物質と重い浮遊物質とはノズル16を経た後、空気流束中の浮遊物質に作用する遠心力により、質量的に重い浮遊物質ほど湾曲した空気の流れの外周側、すなわち吸気口10cの略真下へと移動する。一方、質量的に軽い浮遊物質ほど遠心力の作用を受けずに湾曲した空気の流れにのって前記排気口10dに向けて移動する。
そこで、本実施形態では、比較的軽量の浮遊物質の飛翔軌跡となる排気口10dに近い位置と比較的重い浮遊物質の飛翔軌跡となる吸気口10cの略真下の位置を撮影範囲としてカバーするように撮像素子7を配置し、浮遊物質の流れる領域の全体を一度に撮影している。このため、両物質の各表面スペクトル成分、反射強度、自家発光スペクトル成分、自家発光強度の情報を浮遊物質の質量ごとに得ることができる。したがって、浮遊物質の特定の確度が向上する。
図5は、本実施形態に係る浮遊物質検出装置の電気的構成を示すブロック図である。主要な電気的構成は、第1実施形態に係る検出装置と共通するため、共通する部分については説明を省略する。
本実施形態では、受光素子の代わりにCCDもしくはC−MOSセンサー等の撮像素子7を用いている点が第1実施形態に係る検出装置と相違する。
発光回路4a、4bは駆動回路8と接続し、駆動回路8へトリガー信号を出力する。そうすることで、LEDの発光のタイミングと撮像素子7の画像の取得とのタイミングとの同期を図っている。
撮像素子7は、CCDもしくはC−MOSセンサー等からなり、浮遊物質の検出を行う。撮像素子7は駆動回路8と接続している。駆動回路8は撮像素子7を駆動し画像の取り込みを行う。また、撮像素子7からの撮像信号は駆動回路8に出力される。駆動回路8は制御部1と接続しており、上記撮像信号をデジタル信号に変換し制御部1へ出力する。
制御部1は上記撮像信号をもとに浮遊物質の特定を行い、特定結果を不図示の出力装置に出力する。
次に、本実施形態に係る浮遊物質検出装置の具体的動作について説明する。
発光回路4a、4bからのトリガー信号は撮像素子7の画像取込トリガーとして使用される。撮像素子7はプログレッシブ走査(画像全体を一回の走査で取り込む撮像法のことをいう)を行い、撮像素子7の画面全体を同時に取り込む。
制御部1は、紫外線LED5a照射時には自家発光スペクトル成分と浮遊物質の飛翔経路を検出し、白色LED5b照射時には浮遊物質の表面スペクトル成分と飛翔経路を検出する。これにより、制御部1は浮遊物質の種類を特定し不図示の出力装置に出力する。
受光にカラーCCDまたはカラーCMOSセンサーを使用した場合、上記情報に加え、光学的な浮遊物質の大きさの情報(反射形状)を検出でき、より物質の特定の確度が向上する。
図6は、撮像素子7により取り込んだ画像の一例を示している。図6では便宜上、各LED5a、5bが3回発光した画面を重ね合わせた表現になっているが、実際は点状の反射物の移動が画面にあらわれる。
上部の横方向の浮遊物質の飛翔軌跡は質量が軽い浮遊物質であることを意味している。そして、紫外線LED5aの紫外線を照射しても発光が見られないのは蛍光物質、例えば植物クロロフィルを有していないことを示している。この場合の浮遊物質は例えば土埃などが考えられる。
また、画面の右でほぼ垂直に移動する飛翔軌跡をみせる浮遊物質は、質量が重い浮遊物質であることを意味している。また、紫外線LED5aの紫外線を照射することにより発光しているため蛍光物質、例えば植物クロロフィルを有している物質であることを示している。また画像から得られるRGB各信号の比率より植物クロロフィルの種類を特定することができる。
本実施形態によれば、第1実施形態の検出装置と同様の効果に加えて、LED5a、5bの発光に同期して撮影を行うカラーCCDまたはカラーCMOSセンサーを浮遊物質の検出に用いることにより、浮遊物質の形状情報が更に得られ、物質判定の確度が更に上昇する。
さらに浮遊物質の飛翔軌跡の全体が特定できるため、浮遊物質の質量の判定が更なる確度をもって行うことができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態である浮遊物質検出装置について詳細に説明する。
図8は本実施形態に係るチェンバー部100の内部の空気の流れの様子を示す図である。本実施形態においてはチェンバー部100の吸気口10cと排気口10dの配置を図7のチャンバー部と異なる配置にし、空気の流れを全体的に略上向きに凸の湾曲をさせた点を特徴としている。
図8に示すように、チェンバー部100には、右側面の上部に吸気口10cが設けられ、左側面の下部には排気口10dが設けられ、吸気口10cの空気流入方向と排気口10dの空気排気方向が上下に略並行となるように設定されている。
チェンバー部100の左側面の下部側の排気口10dからチェンバー部100内の空気を排気することにより、チェンバー部100の右側面上側からチェンバー部100内に流入した空気の流れは、全体的に略上向きに凸の湾曲をし、流れに乱れのない流れの束となる。そして、チェンバー部100の右側面の上部に形成されている吸気口10dには開口面積を絞ったノズル(オリフィス)16が設けられているため、質量的に軽い浮遊物質も重い浮遊物質も混在した状態で一カ所からチェンバー部100内に流入する。
その際、チェンバー部100内は上向きに凸の湾曲した空気の流れが形成されているので、空気流束中の浮遊物質には遠心力が作用することとなる。そのため、質量的に軽い浮遊物質と重い浮遊物質とはノズル16を経た後、空気流束中の浮遊物質に作用する遠心力により、質量的に重い浮遊物質ほど湾曲した空気の流れの外周側、すなわち、吸気口10cの略水平方向へと移動する。一方、質量的に軽い浮遊物質ほど遠心力の作用を受けずに湾曲した空気の流れにのって排気口10dに向けて移動する。
そこで、本実施の形態では、比較的軽量の浮遊物質の飛翔軌跡となる排気口10dに近い位置と比較的重い浮遊物質の飛翔軌跡となる吸気口10cの略水平方向の位置とをカバーするように、複数の受光素子や撮像素子を配置し、浮遊物質を観察するようにする。
このことにより、浮遊物質が質量ごとに明確に分別されるため、より細かな区分で浮遊物質の検出が可能となる。その他の装置構成と電気的構成については第1実施形態または第2実施形態と同様である。
本実施形態によれば、形状の異なるチャンバー部10を用いて第1実施形態および第2実施形態の検出装置と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態である浮遊物質検出装置について詳細に説明する。
図9は本実施形態に係るチェンバー部1000の内部の様子を示す図である。
本実施形態においてはチェンバー部1000の内部に、空気流に沿った複数の層流板15を配置した点を特徴としている。
空気流中の浮遊物質は、層流板15により浮遊物質の質量ごとに明確に分別されるため、より細かな区分で浮遊物質の検出が可能となる。また、層流板を設けることでチャンバー部1000内部の空気の流れの乱れを押さえることが可能となる。このことにより、チェンバー部1000内の縦断面積が排気口10dに向かうに従って滑らかに減少するように絞った形状にチェンバー部1000の筐体を形成する必要がなくなり、装置の一層の小型化に寄与する。その他の装置構成と電気的構成については上記各実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第1、第2および第3実施形態の検出装置と同様の効果に加えて、チェンバー部1000内に層流板15を設けて浮遊物質の検出を行うことにより、浮遊物質を質量ごとに、さらに明確に分別することができ、浮遊物質の質量の判定がより正確に行うことができる。このことにより浮遊物質の判定の確度が更に上昇する。
また、チェンバー部1000内の縦断面積が排気口10dに向かうに従って滑らかに減少するように絞った形状にチェンバー部1000の筐体を形成する必要がなくなり装置の一層の小型化に寄与し、またチェンバー部1000の筐体の形状を例えば四角形に形成でき、筐体構造を簡素化することができる。
なお、上記各実施形態に係る受光素子と撮像素子は上記実施形態内の個数に限られる物ではなく、複数配置してもよい。
以上、説明した各実施形態は、様々な変更や改良が加えられて実施されるものである。
本発明の第1実施形態に係る浮遊物質検出装置の構成図である。 本発明の第1実施形態に係る浮遊物質検出装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る浮遊物質検出装置において花粉検出時の各受光素子ユニットの出力信号を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る浮遊物質検出装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る浮遊物質検出装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る浮遊物質検出装置において取り込んだ画像の例を示す図である。 本発明の各実施形態に係る浮遊物質検出装置において、チェンバー部内の浮遊物質の流れを示す図である。 本発明の各実施形態に係る浮遊物質検出装置において、異なる形状のチェンバー部内の浮遊物質の流れを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る浮遊物質検出装置のチェンバー部内に設けられた層流板による空気の流れを示す図である。
符号の説明
3:検出手段
5:照明手段
10:チェンバー部
16:ノズル部

Claims (5)

  1. 密閉された筐体の上部に空気中に浮遊する浮遊物質を外気と共に前記筐体内に採り入れる吸気口を有すると共に、前記筐体の下部には排気ポンプに接続される排気口を有し、かつ前記吸気口には前記筐体内に流入する外気の流入口を絞る絞り部材を設け、前記排気ポンプの駆動により前記吸気口から前記筐体内を経て、前記排気口から排気する際、前記筐体内の空気を乱れのない湾曲した空気流を形成するチャンバー部と、
    前記チャンバー部内の空気流に向けて照明光を照射する照明手段と、
    前記筐体内を移動する空気流の内周域から外周域の全域あるいは複数領域をカバーして、前記照明手段により照明されたことにより発する該空気流中の浮遊物質の反射光あるいは発光を検出する検出手段と、
    を有することを特徴とする浮遊物質検出装置。
  2. 前記照明手段は波長の異なる複数の光源を有し、前記複数の光源を順次切り換えて発光させ、前記光源毎に前記検出手段からの検出結果を読み出して浮遊物質を特定することを特徴とする請求項1に記載の浮遊物質検出装置
  3. 前記複数の光源は、紫外線LEDと白色LEDであることを特徴とする請求項2に記載の浮遊物質検出装置。
  4. 前記検出手段は、受光素子であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の浮遊物質検出装置。
  5. 前記チェンバー部の内部には、1以上の層流板が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の浮遊物質検出装置。
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