JP2005304371A - コエンザイムqの測定法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗酸化マーカーとして期待される生体試料中のコエンザイムQを簡便、高精度な測定法の提供。
【解決手段】コエンザイムQを含有する被検液にコエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することを特徴とする被検液中のコエンザイムQの測定法に関する。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は被検液中のコエンザイムQの簡便かつ正確な測定方法に関する。さらに詳細には、コエンザイムQを含有する被検液に、コエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することを特徴とする被検液中のコエンザイムQの測定法に関する。また、この方法を用いて生体試料中のコエンザイムQ10を測定するための測定用組成物及びこの方法を用いて酸化ストレス度を測定する方法に関する。
コエンザイムQはベンゾキノン誘導体であり、広く生物界に分布していることからユビキノン(酸化型コエンザイムQ)と命名された。これを2電子還元したヒドロキノン体がユビキノール(還元型コエンザイムQ)である。イソプレノイド側鎖の長さ(n)の違いにより多数の同族体が存在するが(n=1〜12)、生合成されるため、主たる同族体は種によって決まっている。哺乳類ではn=9,10が主であり、例えばマウス、ラットではn=9が多く、ウサギでn=10が多い。ヒトはn=10である。
コエンザイムQは、生体内の細胞中におけるミトコンドリアの電子伝達系構成成分として存在する生理学的成分であり、生体内において酸化と還元を繰り返すことで電子伝達系における伝達成分としての機能を担っている。コエンザイムQは生体内において、エネルギー生産及び抗酸化活性を示すことから、その有用性は広く知られている。コエンザイムQ10はヒトの体内で生合成される分子であるが、加齢と共に生合成量が低下すること、あるいはさまざまな疾患における生体中のコエンザイムQ10の量の減少が報告されている。このような疾患では外部からのコエンザイムQ10の供給が良好な結果をもたらしている。更に、罹患時だけでなく老人あるいは肉体的に疲労したときなど、平常時でもコエンザイムQの補給が必要であると考えられている。
酸化型コエンザイムQ10は、鬱血性心不全薬として医薬用途に用いられている。医薬用途以外では、ビタミン類同様、栄養剤、栄養補助剤、更に、痴呆症などの老人性の疾患、アレルギー疾患に対する有用性、あるいは運動能力の増加等も報告されており、また、その安全性が高いことから有用な栄養補給の手段といえる。
一方、コエンザイムQ10の生体内濃度は肝硬変患者、インスリン非依存性糖尿病患者、パーキンソン病患者、フェニルケトン尿症患者、完全静脈栄養施行者、スタチン系薬剤(高脂血漿治療剤)服用者らにおいて低下していることが報告され、また、コエンザイムQ10の吸収性には個人差が非常に大きいと言われている。このような患者において、生体内のコエンザイムQ10濃度を簡便に測定して、患者の症状を把握することができれば、適切な処置をすることができる。すなわち、測定の結果、コエンザイムQ10濃度が通常濃度に達していない場合は、疲れやすい、かぜをひきやすいなどの体調不良を感じやすい状況にあるため、そのような場合にはコエンザイムQ10を含有するサプリメント等を服用させることにより生体内コエンザイムQ10濃度を正常域に維持することによって体調不良を低減させることが期待される。
このような背景から実際に摂取したコエンザイムQの生体内への吸収性に関する試験のため、あるいは生体試料中のコエンザイムQは抗酸化マーカー、抗酸化ストレス度のマーカー又は抗疲労マーカーとしても有用性が報告(非特許文献1参照)されていることなどからコエンザイムQの簡便かつ精度の高い測定法が検討されてきた。
生体内の酸化型又は還元型コエンザイムQの測定法としては、差スペクトル法や蛍光法があったが、いずれも他の物質の影響を受けやすく操作が煩雑なので現在では利用されていない。近年では高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)(例えば非特許文献2参照)が広く用いられているが、やはり操作性が煩雑で多くの検体を短時間に処理できないことから、より簡便で高精度の測定法が強く望まれていた。
吉川敏一著、「抗酸化物質のすべて」先端医学社出版、102−107(1998) Yorihiro Yamamoto、ANALYTICAL BIOCHEMISTRY250、66−73、(1997)
本発明の目的は、コエンザイムQを含有する被検液中にコエンザイムQに作用する酵素を用いたコエンザイムQの測定法に関し、簡便、正確、安価に測定する方法及び測定用組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、コエンザイムQを含有する被検液にコエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することによって被検液中のコエンザイムQを簡便、高精度、安価に測定できることを見出して本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)コエンザイムQを含有する被検液に、コエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することを特徴とする被検液中のコエンザイムQの測定法。
(2)コエンザイムQを含有する被検液に、下記反応式を触媒する酵素及び補酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することを特徴とする被検液中のコエンザイムQの測定法。
酸化型コエンザイムQ + 還元型補酵素NAD(P) +H+
還元型コエンザイムQ + 酸化型補酵素NAD(P)+
(3)補酵素が、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)類である前記(2)に記載のコエンザイムQの測定法。
(4)酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)類が、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)、酸化型又は還元型チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)である前記(3)に記載のコエンザイムQの測定法。
(5)消費された成分又は生成された成分が、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)、酸化型又は還元型チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)である前記(1)〜(4)のいずれかに記載のコエンザイムQの測定法。
(6)コエンザイムQがコエンザイムQ10である前記(1)〜(5)のいずれかに記載のコエンザイムQの測定法。
(7)コエンザイムQ10が酸化型及び/又は還元型コエンザイムQ10である前記(6)に記載のコエンザイムQの測定法。
(8)被検液が生体試料液又は食品試料液である前記(1)〜(7)のいずれかに記載のコエンザイムQの測定法。
(9)被検液が界面活性化剤により処理された液であること、若しくは界面活性化剤を含む前記(1)〜(8)のいずれかに記載のコエンザイムQの測定方法。
(10)コエンザイムQに作用する酵素を含む被検液中のコエンザイムQ測定用組成物。
(11)酵素がリポアミドデヒドロゲナーゼである前記(10)に記載のコエンザイムQ測定用組成物。
(11)前記(1)〜(9)のいずれかに記載のコエンザイムQの測定方法を用いて生体試料中のコエンザイムQ10を測定することによる酸化ストレス度を測定する方法。
コエンザイムQを含有する被検液にコエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することによって被検液中のコエンザイムQを測定するため、測定が簡便、高精度かつ安価に行うことができる。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明に用いるコエンザイムQに作用する酵素はコエンザイムQに作用しうる酵素であれば何ら限定されるものではないが、好ましくは下記反応式を触媒する酵素であれば良い。
酸化型コエンザイムQ + 還元型NAD(P) +H+
還元型コエンザイムQ + 酸化型NAD(P)+
コエンザイムQに作用する酵素としては、例えばユビキノン リダクターゼ(EC1.6.5.3)、ユビキノン−チトクロームC オキシドリダクターゼ(EC1.10.2.2)、ハイドロジェン−ユビキノン オキシドリダクターゼ(EC1.12.5.1)又はリポアミドデヒドロゲナーゼ等が挙げられる。これらの中でも下記反応式を触媒する酵素としては特にリポアミドデヒドロゲナーゼが挙げられる。
酸化型コエンザイムQ + NAD(P)H +H+
還元型コエンザイムQ + NAD(P)+
本発明に求められるリポアミドデヒドロゲナーゼはジャーカーらの方法(FEBS Letter、448巻、190〜192ページ、1999年)によりブタの心臓由来酵素を入手することができる。
本発明における補酵素としての酸化型又は還元型NAD(P)類には、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)(以下、酸化型又は還元型NAD(P)ということがある)、酸化型又は還元型チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)(以下、酸化型又は還元型チオNAD(P)ということがある)、酸化型又は還元型3−アセチル−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)(以下、酸化型又は還元型3−アセチル−NAD(P)ということがある)、酸化型又は還元型デアミノ−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)(以下、酸化型又は還元型デアミノ−NAD(P)ということがある)などが包含されるが、何らこれらに限定されるものではない。
また本発明において、被検液中のコエンザイムQを測定するにあたってコエンザイムQに作用する酵素、補酵素としての酸化型又は還元型NAD(P)類の使用量は、酵素反応が円滑に進行する量であればよく、被検液中の含量、共役させる酵素反応の種類、反応時間および温度などにより適宜調整される。具体的には、コエンザイムQに作用する酵素の濃度は、0.001〜100U/ml程度、好ましくは0.002〜10U/ml程度である。酸化型又は還元型NAD(P)類の濃度は、酵素反応を行うのに十分な濃度あればよく、0.01〜50mM程度、好ましくは、0.01〜0.5mM程度である。
測定対象となる被検液としては、コエンザイムQが存在又は形成されたコエンザイムQを含有する食品試料又は生体試料が挙げられ、例えば生体試料であれば、血清、血漿、尿、髄液、唾液、又は爪、毛髪の組織破砕液などが例示される。また、これらの食品試料や生体試料から有機溶媒によってコエンザイムQを抽出したものを試料としてもよく、そのままの試料に界面活性化剤やプロテアーゼなどを添加して試料中の蛋白との結合を切断させた後に試料としても良い。
このような被検液としては、通常5〜200μlを用いて上記反応系によって反応を行うもので、反応温度としては例えば15〜45℃、好ましくは20℃〜40℃の反応温度条件で行えばよく、反応時間としては1〜60分程度で行えばよい。
本発明の方法は、酵素反応系に悪影響を及ぼさない適当な緩衝液(例えば、トリス−塩酸緩衝液、リン酸緩衝液、モノ又はジエタノールアミン緩衝液、グッド緩衝液等)(例えばpH8〜11、好ましくはpH9〜10)を用いて行われる。
また、酵素反応を円滑に行わせる効果のある添加物、例えば適当な酵素活性化剤(亜鉛イオン、マグネシウムイオン、EDTA等)や界面活性化剤(Toriton X−100、デオキシコール酸、コール酸等)等を必要に応じて適宜添加しても良い。また、測定手法は特に限定されず、補酵素を定量する方法などの手法を適宜用いることができる。
<消費された成分又は生成された成分を定量する方法>
本発明において、コエンザイムQに作用する酵素及び補酵素により消費された成分又は生成された成分の測定方法について説明する。
補酵素として例えばNAD(P)類を用いた場合、生成又は消費される酸化型又は還元型NAD(P)類の量は、種々の方法により測定することができるが、通常、簡便かつ高精度で測定することのできる吸光度測定法により行われる。測定波長は酸化型又は還元型NAD(P)類の種類によって適宜選択され、好適には各還元型NAD(P)類の極大吸収波長域の波長に基づいて行えばよい。例えば、還元型NAD(P)、還元型3−アセチル−NAD(P)、還元型デアミノ−NAD(P)などの場合には、340nmの波長が選択され、還元型チオ−NAD(P)の場合は405nmの波長が選択される。
また、還元型NAD(P)類の生成又は消費量の測定法として、インドニトロテトラゾニウム(INT)又はニトロブルーテトラゾニウム(NBT)等のテトラゾニウム塩を用い、電子受容体としてフェナジンメトサルフェート(PMS)又はジアホラーゼ(EC 1.6.4.3)の作用によりホルマザン色素を形成せしめ、このホルマザン色素の呈色を測定する方法を用いてもよい。また、還元型NAD(P)Hの蛍光を測定してもよい(励起波長:340nm、蛍光測定波長:450nm)。
測定対象は、酸化型コエンザイムQ10の場合のみの場合、還元型コエンザイムQ10のみの場合の他に酸化型及び還元型のコエンザイムQ10の両方の場合がある。両方を測定する場合は、同一試料から2回サンプリングして別個の2つの系で測定することができる。2つの測定結果を合計することでトータルのコエンザイムQ10の濃度を測定できる。
また、酸化型又は還元型コエンザイムQ10の濃度が低い場合は、酵素サイクリング反応を用いて測定することもできる。酵素サイクリング反応は、その内容について例えば特開平10−225300に記載されているが、本発明において利用する場合を以下に示す。すなわち、下記の反応式
Figure 2005304371
で表される酵素サイクリング反応(式中、A1はチオNAD(P)類、NAD(P)類を示し、A2はA1の還元生成物を示し、B1はA1がチオNAD(P)類のときは還元型NAD(P)を、A1がNAD(P)類のときは還元型チオNAD(P)類を示し、B2はB1の酸化型生成物を示す)を起こさせて、該反応によって変化するA2またはB1の量を測定することで酸化型コエンザイムQまたは還元型コエンザイムQのいずれか一方、あるいは酸化型コエンザイムQまたは還元型コエンザイムQのトータル量を高感度に定量することができる。
この酵素サイクリングの反応においては、酵素反応系に悪影響を及ぼさない適当な緩衝液(例えば、トリス−塩酸緩衝液、リン酸緩衝液、モノ又はジエタノールアミン緩衝液、グッド緩衝液等でpH7〜11、好ましくはpH9.5〜10.5)が用いられる。この場合の還元型NAD(P)量は0.01〜0.1mM、酸化型チオNAD(P)量は0.5〜5mM、コエンザイムQデヒドロゲナーゼ量は0.1〜100U/ml程度であり、適宜KCl,MgCl等の無機塩を0〜100mMの濃度加えて行ってもよい。なお、還元型NAD(P)は波長340nm、還元型チオNAD(P)は波長405nmでの吸光度により定量することができ、この特徴に基づいてこれらを定量するものである。
また、反応温度としては例えば15〜45℃、好ましくは20℃〜40℃の反応温度条件で行えばよく、反応時間としては0.5〜60分程度で行えばよい。
<コエンザイムQ測定用組成物>
上述したコエンザイムQの測定方法を用いるコエンザイムQ測定用組成物としては、まず、コエンザイムQに作用する酵素を含み、所望に応じて補酵素、緩衝液、界面活性化剤等を含み、キット(測定試薬)化することができる。
<酸化ストレス度測定方法>
上述したコエンザイムQ10の測定方法を用いて酸化ストレス度を測定する場合は、例えば、平常時のコエンザイムQ10をまず測定しておき、疲れを感じた場合あるいは定期的に同測定を行い、酸化ストレス度を測定することができる。そして、平常時の値と比較してその値が低い場合には、コエンザイムQ10を体内に補給することにより症状を和らげる、あるいは症状の悪化を未然に防止することが期待できる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
補酵素として還元型NADを用い、蛍光強度の減少を測定することによる酸化型コエンザイムQ10の測定
<測定試薬>
50mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5)
0.1mM 還元型NAD
0.1mM Triton X−100
10U/ml リポアミドデヒドロゲナーゼ
<測定方法>
酸化型コエンザイムQ10を0、20μM、40μM、60μM、80μM、100μMとなるようにエタノール溶液に調整し、酸化型コエンザイムQ10サンプルを作成した。測定試薬1mlに酸化型コエンザイムQ10サンプル20μlを加え、37℃、5分間加温後の還元型NAD(P)Hの蛍光強度(励起波長:340nm、測定波長:450nm)を測定した。対照には、測定試薬1mlにエタノール溶液20μlを加えたもの(以下、試薬ブランクという)を用いた。
上記測定結果を図1に示す。このように酸化型コエンザイムQ10を定量的に測定することができた。
補酵素として酸化型NADを用い、蛍光吸収の増加を測定することによる還元型コエンザイムQ10の測定
<測定試薬>
50mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5)
1mM 酸化型NAD
0.1mM Triton X−100
10U/ml リポアミドデヒドロゲナーゼ
<測定方法>
還元型コエンザイムQ10を0、20μM、40μM、60μM,80μM、100μMとなるようにエタノール溶液に調整し、還元型コエンザイムQ10サンプルを作成した。測定試薬1mlに還元型コエンザイムQ10サンプル20μl加え、37℃、5分間加温後の還元型NAD(P)Hの蛍光強度(励起波長:340nm、測定波長:450nm)について試薬ブランクを対照として測定した。
上記測定結果を図2に示す。このように還元型コエンザイムQ10を定量的に測定することができた。
補酵素として酸化型NADを用いた血漿中の還元型コエンザイムQ10の測定
<測定試薬>
50mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5)
0.1mM 酸化型NAD
0.1% Triton X−100
10U/ml リポアミドデヒドロゲナーゼ
<血漿試料の調製>
血漿50μlに250μlのメタノール、500μlのヘキサンを加え、遠心濃縮機によって溶媒を乾燥させた後、50μlのエタノールに溶解させ、血漿試料(サンプル1〜サンプル5)とした。
<測定方法>
血漿試料調整後、速やかに血漿試料20μlを測定試薬1mlに加え、37℃、5分間加温後の還元型NAD(P)Hの蛍光強度(励起波長:340nm、測定波長:450nm)について試薬ブランクを対照に測定した。
上記測定結果を表1に示す。これらの値は、通常の血漿中のコエンザイムQ10濃度の範囲であった。このように、実際に血漿を用いた場合であっても、血漿中のコエンザイムQ10を測定できることが示唆された。
Figure 2005304371
本発明は、コエンザイムQを含有する被検液にコエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することによって被検液中のコエンザイムQを測定するため、測定が簡便、高精度かつ安価に行うことができる。また、生体内のコエンザイムQ10濃度を簡便に測定できるため、患者の症状を把握することができれば、適切な処置をすることができる。
酸化型コエンザイムQ10の検量線を示す。 還元型コエンザイムQ10の検量線を示す。

Claims (12)

  1. コエンザイムQを含有する被検液に、コエンザイムQに作用する酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することを特徴とする被検液中のコエンザイムQの測定法。
  2. コエンザイムQを含有する被検液に、下記反応式を触媒する酵素及び補酵素を作用せしめ、次いで反応によって消費された成分又は生成された成分を測定することを特徴とする被検液中のコエンザイムQの測定法。
    酸化型コエンザイムQ + 還元型補酵素NAD(P) +H+
    還元型コエンザイムQ + 酸化型補酵素NAD(P)+
  3. 補酵素が、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)類である請求項2に記載のコエンザイムQの測定法。
  4. 酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)類が、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)、酸化型又は還元型チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)である請求項3に記載のコエンザイムQの測定法。
  5. 消費された成分又は生成された成分が、酸化型又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)、酸化型又は還元型チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)である請求項1〜4のいずれかに記載のコエンザイムQの測定法。
  6. コエンザイムQがコエンザイムQ10である請求項1〜5のいずれかに記載のコエンザイムQの測定法。
  7. コエンザイムQ10が酸化型及び/又は還元型コエンザイムQ10である請求項6に記載のコエンザイムQの測定法。
  8. 被検液が生体試料液又は食品試料液である請求項1〜7のいずれかに記載のコエンザイムQの測定法。
  9. 被検液が界面活性化剤により処理された液であること、若しくは界面活性化剤を含む請求項1〜8のいずれかに記載のコエンザイムQの測定方法。
  10. コエンザイムQに作用する酵素を含む被検液中のコエンザイムQ測定用組成物。
  11. 酵素がリポアミドデヒドロゲナーゼである請求項10に記載のコエンザイムQ測定用組成物。
  12. 請求項1〜9のいずれかに記載のコエンザイムQの測定方法を用いて生体試料中のコエンザイムQ10を測定することによる酸化ストレス度を測定する方法。


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