JP2005274269A - 乗員判別センサシステム - Google Patents

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森川  賢二
Masahiro Taguchi
田口  正広
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高元 渡辺
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【課題】本発明の課題は、コストが安価で形状が小形なために生産性に優れ、感度や温度等の特性を安定化した高性能、高信頼の乗員判別センサシステムを提供することにある。
【解決手段】シートに着座した乗員の荷重を検出し荷重に対応したアナログ出力を発生するする荷重検出手段110と、アナログ出力を入力し、多段に縦列接続された半導体スイッチの信号伝播遅延を利用して、信号伝播遅延に対応した高分解能でデジタル出力に変換する時間A-D変換手段160と、荷重検出手段が有する個体特性を補正する補正データとデジタル出力とを演算処理して乗員の荷重を導出する補正演算手段170とを有し、荷重検出手段のアナログ出力を個体補正することにより、課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のシートに着座した乗員の荷重を検出するセンサに関するものである。
自動車に対する安全性向上の社会的ニーズに対応するために、車内の環境や乗員について知ることが重要になり、様々なセンサや制御装置が車両に搭載されるようになってきた。温湿度等の車内環境の最適化、事故に対する予防や衝突時の安全性向上を図るために、シートに乗員が座っているか否かあるいは乗員が大人であるか子供であるかなどを判別する乗員判別センサの役割が増大している。例えば衝突時にその衝撃から乗員を守るためのエアバックやシートベルトの張力調整などには、シートに着座した乗員を判別してエアバック展開の必要性とその展開のタイミング等あるいはシートベルト調整の最適化を図ることが大切である。このような目的を達成するためにシートに複数の荷重センサを装着して着座している乗員の荷重を量る種々の方法が提案されており、その1つが特許文献1に示されている。
特開2002−243528号公報
しかしながら、このような乗員判別センサにおいては、乗員の荷重を精確に検出するために、センサ出力の微弱なアナログ信号を高感度に増幅するアンプや、その微弱なアナログ信号に重畳した電磁干渉ノイズを除去するためのフィルタが必要とされていた。さらにはアンプやフィルタで処理されたアナログ信号をデジタル信号に変換してCPUの信号処理等にインターフェースさせるためにA-D変換器等の高価な回路も必要であった。このため、従来の乗員判別センサは回路規模が大きくなってそのコストが高くなったりその形状が大きくなったりする問題を抱えていた。
本発明の課題は、コストが安価で形状が小形なために生産性に優れ、感度や温度等の特性を安定化した高性能、高信頼の乗員判別センサシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の乗員判別センサシステムは、シートに着座した乗員の荷重を検出し荷重に対応したアナログ出力を発生する荷重検出手段と、
アナログ出力を入力し、多段に縦列接続された半導体スイッチの信号伝播遅延を利用して、信号伝播遅延に対応したデジタル出力に変換する時間A-D変換手段と、
荷重検出手段が有する個体特性を補正する補正データとデジタル出力とを演算処理して乗員の荷重を導出する補正演算手段とを有し、
荷重検出手段のアナログ出力を個体補正することにより乗員の荷重を精度よく検出することを特徴とする。
このようにすると、高感度のアンプやノイズを低減するアナログフィルタを必要とせずに荷重センサのアナログ出力を時間A-D変換器を使用して直接にデジタル出力に変換できる。その結果、乗員判別センサシステムを安価、小形に量産することが可能になる。また、各荷重センサに対応した補正データを使用して、デジタル出力を補正演算処理することにより、その個体差(言い換えれば、特性のバラツキなど)を適確に補正するので乗員の静止荷重を高精度かつ安定に検出することがで
また本発明の乗員判別センサシステムは、シートを車体に取り付ける構造体に装着され、着座した乗員の荷重を分配した分配荷重に対応するアナログ分配荷重信号を出力する荷重センサと、
荷重センサと同一の電源を分圧して発生された基準電圧と、荷重センサの温度を検出する温度検出電圧と、アナログ分配荷重信号とを時分割で選択切替して多重化したアナログ多重化センサ信号を発生するマルチプレクサと、
入力されたアナログ多重化センサ信号の電圧に応じてパルス伝播遅延時間が変化するリングカウンタの出力をカウントすることにより、入力されたアナログ多重化センサ信号をリングカウンタの積分作用により平均化すると共に、リングカウンタのパルス伝播遅延時間に対応したデジタル出力に変換する時間A-D変換器と、
デジタル出力をセンサバスに送出する通信インターフェースと、
センサバスに送出された、複数の荷重センサに対応するそれぞれのデジタル出力を入力し、論理演算して乗員が大人であるか子供であるかを判別する乗員判別ECUとを備え、
複数の荷重センサのアナログ出力から乗員の静止荷重を検出するように構成することができる。
このようにすると、荷重センサのアナログ分配荷重信号を時間A-D変換器を使用して直接にデジタル信号に変換すると同時に、その信号積分作用による信号の平滑化で荷重センサの出力に重畳したノイズや電源変動等を除去することができる。その結果、信号処理が全てデジタル化されたために、ECU側には高価なA-D変換器を必要とせず、さらにEMC(Electromagnetic Compatibility)等の影響を受け難いため荷重センサとECU(Electronic Control Unit)を接続する線路に高価で太いシールド線を使用する必要がない。さらに荷重センサと同一電源を分圧した基準電圧、並びに荷重センサの温度を検出した温度検出電圧を取り込んで荷重センサの出力を補正するため、その出力に重畳したノイズや高周波成分を除去したり、温度変動や電源変動等の車載環境の変動に伴う荷重センサ出力の変動、漂動を適切に除去することができる。その結果、荷重センサの荷重検出の安定性および精度が向上すると共に車載環境等の変化に対する信頼性が向上する。また、荷重センサのアナログ出力を処理するセンサ信号処理回路(マルチプレクサ/時間A-D変換器/通信インターフェース等で構成)はオールデジタル回路になるので、このセンサ信号処理回路並びに周辺回路(温度検出電圧/基準電圧を発生する回路等)を、必要に応じてECUを含めてワンチップICに集積化することも可能である。
また本発明の乗員判別センサシステムは、補正演算手段が、荷重センサ、前記時間A-D変換器、および通信インターフェースで構成されるセンサ信号処理回路側または乗員判別ECU側のいずれかに備えられるように構成することもできる。
このようにすると、補正演算手段をセンサ信号処理回路側に設けた場合にはセンサバスに送出された各荷重センサのデジタル出力は、荷重センサの個体差が既に補正されているのでECU側の演算処理が容易になる。また、補正演算手段をECU側に設けた場合には、センサ信号処理回路側の構成や機能を簡素化できる。何れの場合においても荷重センサの特性に対する個体差を、センサ信号処理回路内に設けられた補正データ(ROM等を使用)を用いて補正するので荷重検出精度を向上する。
また本発明の乗員判別センサシステムは、補正演算手段が、アナログ分配荷重信号の差動電圧と差動電圧に対応する荷重との関係を定める感度特性から荷重センサが検出したアナログ分配荷重信号を荷重に変換する感度補正と、荷重センサの温度を検出した温度検出電圧に基づいて温度に対応した感度特性を演算する温度補正との少なくともいずれかである個体補正をおこなうように構成することもできる。
このようにすると、各荷重センサの個体差に応じた適確な感度補正や温度補正ができる。この結果、ノイズや温度変化等の外乱を除去した常に安定かつ高精度な荷重検出が可能となる。
また本発明の乗員判別センサシステムは、補正データが、荷重センサ内に記憶され、センサバスを通じて乗員判別ECUに読み取ることが可能で、乗員判別ECU内の補正演算手段により補正をおこなうように構成することができる。
このようにすると、各荷重センサについて補正データが記憶され、その補正データを使用して各荷重センサの個体差の補正を乗員判別ECU内でおこなうことになり適確な個体補正(補正データの読み違い等を防止)を実現できる。
また本発明の乗員判別センサシステムは、荷重センサに固体識別用のID値を持ち、乗員判別ECUと荷重センサの組み合わせが変化した場合に、補正データをセンサバスを通じて乗員判別ECUに読み取るように構成することができる。
このようにすると、乗員判別ECUと荷重センサの組み合わせが変化したときに、各荷重センサの補正データが乗員判別ECUに自動的に読み取られ適確な個体補正(補正データの読み忘れや更新忘れ等を防止)をおこなうことができる。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の乗員判別センサシステムの最良形態について説明する。図3の模式的構造図を使用して、荷重センサの配置と構造について説明する。シート底部の構造フレーム10の前後左右の4箇所にシートを支持する支持アームがあり、その中にそれぞれ荷重センサ110、120、130、140が装着されている。
次に、1のブロック図を使用して乗員判別センサシステム1の全体構成並びに各主要部の機能について説明する。始めに、荷重センサ110の機能について説明する。シートの荷重FSに乗員の荷重FPを加えた総荷重FTを4つの荷重センサで分配した、分配荷重Fdを荷重センサ110が受けたときに、荷重センサ110はこの分配荷重Fdに対応した歪みを生じるため、分配荷重Fdに応じた歪みを抵抗値変化として検出する。例えば、ストレンゲージを使用した荷重センサ110は、歪みに伴って変化する4辺の抵抗Ra、Rb、Rc、Rd[Ra、Rbは圧縮方向の歪みを、Rc、Rdは伸張方向の歪みを検出]を有し、これらはホイーストンブリッジ(Wheatstone Bridge)110WBを構成する。荷重センサ110が受けた分配荷重Fdによって生じた歪みに因ってその4辺の抵抗値が変化するが、その変化はホイーストンブリッジ110WBの差動電圧ΔVin=Vin1−Vin2として検出される。すなわち、ホイーストンブリッジ110WBの差動電圧の変化ΔVinが、分配荷重Fbに対応する。
このホイーストンブリッジ110WB(以後、これを単に「荷重センサ回路110WB」という)の個別出力Vin1、Vin2(この個別出力を「アナログ分配荷重信号」という)、電源Vccを抵抗で分圧した基準電圧VRおよび、荷重センサ110の温度T(℃)を検出する定電流源で駆動された温度検出素子(例えばダイオードの端子間電圧は電流一定の条件で温度に比例する)DT1の温度検出電圧VTをマルチプレクサ150に入力し、後述の時間A-D変換器160のクロックパルスに同期した選択信号でこれらの入力を順次に切り替えてアナログ多重化センサ信号VINを発生する。このアナログ多重化センサ信号VINは時間A-D変換器(以後、「TAD」という、TAD:propagation Time Analog to-Digital converter)160に入力され、その信号伝播遅延効果を利用してアナログ信号からデジタル信号であるデジタル出力DOUT(アナログ分配荷重信号に対応する分配荷重並列2進符号、基準電圧に対応する基準並列2進符号および温度検出電圧に対する温度検出並列2進符号からなる)に変換される。このデジタル出力DOUTは、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)等からなるALU(Arithmetic and Logic Unit:算術論理演算装置)で構成されるデジタル回路170に入力される。このデジタル回路170には各荷重センサ110の個体特性に応じた感度/温度補正データをテーブル状に記憶した補正ROM190が接続されており、デジタル出力DOUTに含まれている分配荷重並列2進符号、基準並列2進符号あるいは温度検出並列2進符号を算術論理演算し、その演算結果で補正ROM190をテーブル・ルックアップして荷重センサ110の差動出力ΔVinに対する感度補正(差動電圧ΔVinとそれに対応する分配荷重Fdの特性における、非直線性/オフセット/ゲイン等)、温度補正(同様のオフセット/ゲイン)をおこない、補正デジタル出力COUTを発生する。この補正デジタル出力COUT等からなるデジタル分配荷重信号DWS1は通信インターフェース回路180に入力される。
マルチプレクサ150、TAD160、デジタル回路170、通信インターフェース180並びに補正ROM190で構成されるセンサ信号処理回路1500、および基準電圧VR、温度検出電圧VTをCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor) ICに一体的に集積してワンチップICにすると本発明の乗員判別センサシステムの小形化並びに低コスト化が図れ、その量産性の向上が期待される。なお各荷重センサ110の個体差を解消する目的でその感度/温度補正のために補正ROM190を使用したが、補正ROM190の替わりにバーコードやIDタグを使用してもよい。
荷重センサ110の荷重センサ回路110BW、センサ信号処理回路1500を主体に乗員分配荷重センサ1000が構成される。この乗員分配荷重センサ1000は、乗員の分配荷重Fd1に対応したデジタル分配荷重信号DWS1を発生して、通信インターフェース回路180からセンサBus(以後、「センサバス」ともいう)を介して乗員判別ECU200に送信する。このように、シートの四隅に装着されその分配荷重Fd1、Fd2、Fd3、Fd4を検出する荷重センサ110、120、130、140(120から140は110と同様であり図示せず)はその出力を信号処理するセンサ信号処理回路と一緒にそれぞれの乗員分配荷重センサ1000、2000、3000および4000を構成する。そして分配荷重Fd1、Fd2、Fd3、Fd4に対応するそれぞれのデジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4を、センサバスによって乗員判別ECU200に送出する。
乗員判別ECU200は、前述のデジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4を受信してそれらを演算処理するCPU(Central Processing Unit)他で構成される。そのCPUは各デジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4に含まれている補正デジタル出力COUTから荷重センサ110、120、130、140が受けた各分配荷重Fd1、Fd2、Fd3、Fd4を算術論理演算し、総荷重FT=シート荷重Fs+乗員荷重Fp=Fd1+Fd2+Fd3+Fd4----(1)で表される総荷重FTを求め、それからシート荷重Fs(既知の値もしくは乗員が着座する前の総荷重FTの初期値)差し引いて最終的に乗員荷重Fpを導出する。
前述の乗員荷重Fpのデータを含むエアバック制御信号A/Bconは通信インターフェースを介して、車両の衝突時に衝撃荷重等を検出してエアバックの展開等を制御する、エアバッグ統合ECU300に送信される。乗員判別ECU200から送出される乗員荷重Fpの情報に基づいて、助手席等に着座している乗員が大人であるか子供であるかが適確に判断され、そのシートに座っている乗員に対するエアバックの展開タイミングの制御あるいはその非展開の制御等がエアバッグ統合ECU300においておこなわれる。
ここでTAD160は特開平5-259907公報に記載されたA/D変換回路と同様な構成であり詳細な説明を省略するが、ここではその機能と動作の特徴について簡単に確認する。前述のアナログ分配荷重信号(Vin1、Vin2)を含めたアナログ多重化センサ信号VIN(「供給電圧」VINともいう)に比例した伝播速度vpで、スタートパルスPsが縦列接続された16段のCMOS Inverter(これを「DU」ともいう、DU: Delay Unit)から構成されるリングカウンタ(これを「RDL」という、RDL: Ring Delay Line、最終段DUのパルス出力は初段DUの入力に帰還されて、スタートパルスをトリガとしてパルス信号のRDL循環を生じる)を循環伝播する。このとき最終段DUの出力パルスPLは16bitの2進カウンタでカウントされる。そのカウント出力は第1ラッチ回路に入力され、クロックパルスでサンプリングされて14ビットの上位ビット並列2進符号となる。さらに、そのサンプリング時点においてスタートパルスPsが到達したDUの位置(最初から何番目のDUに達したか)は、RDLの2値化出力が第2ラッチ回路に入力されてクロックパルスでサンプリングされ、そのラッチ出力をエンコーダに入力して符号化することにより4ビットの下位ビット並列2進符号を発生する。
14bitの上位ビット並列2進符号とこの4bitの下位ビット並列2進符号をALUで演算処理することにより、アナログ分配荷重信号(Vin1、Vin2)に対応した分配荷重並列2進符号であるデジタル出力DOUTが得られる。定量的にいえば、アナログ分配荷重信号(Vin1、Vin2)の電圧に比例した伝播速度vpでスタートパルスPsがRDLを循環伝播し、スタートパルスPsがサンプリング時点において到達した累積DU段数N(N=16×R+Dj、Dj:停止位置のDU段数[下位ビット並列2進符号]、R:循環数[上位ビット並列2進符号]、Dj=1〜16、)を分配荷重並列2進符号のデジタル出力DOUTで表すことができる。なお分配荷重並列2進符号は18ビットの2進符号であり218=262,144であるから、アナログ分配荷重信号(Vin1、Vin2)をこのTAD160でデジタル変換したときに極めて高い分解能が得られる。
RDLは供給電圧VINに比例した伝播速度vpでパルス信号(スタートパルスPs)を伝播させるが、パルス信号の伝播は伝播速度vpに対する増減を積分し平均化する積分作用(すなわちパルス信号の累積伝播に対する蓄積効果)があるので、ノイズあるいは高周波信号の周期よりも十分に長い周期を有するクロックパルスで、パルス信号の伝播をサンプリング(到達した累積DUをカウント)すると、供給電圧VIN[アナログ分配荷重信号(Vin1、Vin2)を含めた]に重畳したノイズや高周波信号成分をRDLの信号平均化作用により除去することができる。
次に図2を使用して本発明の乗員判別センサシステムの別の最良形態について説明する。マルチプレクサ150とTAD160の構成・機能に付いては図1と同様であるので説明を省略する。このデジタル出力DOUTは、各時刻のサンプリング点に対して前後する数百から数千点の連続データの移動平均をおこなうデジタル回路170に入力され、そこでデジタル出力DOUTの平均化処理がおこなわれる。その結果、デジタル出力DOUに重畳したノイズ成分が除去された平均化出力COUTを発生して通信インターフェース回路180に入力される。荷重センサ110の個体特性に応じた感度/温度補正データをテーブル状に記憶した、補正ROM190が通信インターフェース回路180に接続されており、乗員判別センサシステムへの電源投入時にその感度/温度補正データが入力される。この平均化出力COUT、感度/温度補正データ等からなるデジタル分配荷重信号DWS1は通信インターフェース回路180からセンサバスを介して乗員判別ECU200に送信される。
乗員判別ECU200は、荷重センサ110、120、130、140が送出したデジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4を受信する。デジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4から平均化出力COUTを抽出し、基準電圧に対応する基準並列2進符号および温度検出電圧に対する温度検出並列2進符号を参照すると共に、補正ROM190他が送出した感度/温度補正データに基づいて、アナログ分配荷重信号の感度補正並びに温度補正をおこなう。この補正結果を適用して、荷重センサ110、120、130、140が受けた各分配荷重Fd1、Fd2、Fd3、Fd4を算術論理演算し、総荷重FT=シート荷重Fs+乗員荷重Fp=Fd1+Fd2+Fd3+Fd4で表される総荷重FTを求め、それからシート荷重Fs(既知の値もしくは乗員が着座する前の総荷重FTの初期値)差し引いて最終的に乗員荷重Fpを導出する。なおA/B統合ECUについては前述の図1と同様であるので説明を省略する。
最初に「荷重センサの感度補正」について説明(本説明は図2を対象におこなうが、図1についてもその構成/作用は同様である。図1と図2の相違は補正演算手段が荷重センサ側にあるか乗員判別ECU側にあるかの違いである。)する。乗員判別ECU200ではデジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4の平均化出力COUTから、各荷重センサ110、120、130、140のアナログ差動出力ΔVin(=Vin1−Vin2)を導出する。アナログ差動出力ΔVinに対する感度補正値である、感度補正分配荷重並列2進符号Mが記憶されているRAM(乗員判別ECU200に内蔵され、センサバスを介して各荷重センサから送出された前述の補正ROM190の感度/温度補正データを一次記憶する)のアドレスを、アナログ差動出力ΔVin(=Vin1−Vin2)に対応した差動分配荷重並列2進符号ΔCinで指定して、感度補正分配荷重並列2進符号Mを読み出す。その結果、各荷重センサ110、120、130、140のアナログ差動出力ΔVinに対応した精確な分配荷重Fd(感度補正分配荷重並列2進符号Mで表される10ビットのデジタル値:Full Scale 210=1024 digit)を得ることができる。
なお補正ROM190の代わりに、それぞれのシートに装着される各荷重センサの感度特性を示す、バーコードや2次元コードをCode Reader等で読み取ったデータ、あるいはIDタグをその検出装置で読み取ったデータ、を乗員判別ECU200に前もって入力し、内蔵された不揮発性メモリ等に記憶させ、その内容を読み出して感度補正することもできる。また、前述の感度補正はメモリ(ROM/不揮発性メモリ)に記憶された補正値(感度補正分配荷重並列2進符号M)を入力値に対応させて直接的に読み取るようにしたが、各荷重センサ110、120、130、140の感度特性が予め定まった所定の関数で近似できる場合には、その関数のパラメータ/係数等をメモリから読み出してCPU/DSP等を使用して算術論理演算し、その感度を補正することも可能である。
このようにすると、荷重センサのアナログ出力と検出荷重とが非線形の関係、例えば多次曲線や三角関数、双曲線関数のように変曲点を有するような複雑な関係を有する場合においても、各荷重センサにインターフェースする乗員判別ECU200に内蔵されたCPUあるいはDSPが、各荷重センサのアナログ差動出力ΔVinに対応した高分解能のデジタル出力Doutを使用して、各荷重センサの精確な静止荷重を安定に検出することができる。
次に「荷重センサの温度補正」について説明(本説明は図2を対象におこなうが、図1についてもその構成/作用は同等である)する。乗員判別ECU200ではデジタル分配荷重信号DWS1、DWS2、DWS3、DWS4の平均化出力COUTから、各荷重センサ110、120、130、140のアナログ差動出力ΔVin(=Vin1−Vin2)を演算処理して導出する。アナログ差動出力ΔVinおよび温度検出電圧VT[温度T(℃)を表す]に対する温度補正値である温度補償分配荷重並列2進符号MTが、記憶されているRAM(乗員判別ECU200に内蔵され、センサバスを介して各荷重センサから送出された前述の補正ROM190の感度/温度補正データを一次記憶する)のアドレスを前述と同様に、差動分配荷重並列2進符号ΔCinおよび温度検出電圧VTに対応した温度検出並列2進符号CTを用いて指定し、温度補償分配荷重並列2進符号MTを読み出すことにより、分配荷重を検出する各荷重センサの温度補正をおこなう。
「差動分配荷重並列2進符号ΔCinの10ビットのデジタル値」並びに「温度検出並列2進符号CTの6ビットのデジタル値」の計16ビットで指定されたアドレス(メモリ番地)に、記憶されている温度補償分配荷重並列2進符号MTをRAMから読み出すことにより、温度T(℃)における各荷重センサのアナログ差動出力ΔVinに対応した精確な分配荷重Fd(温度補償分配荷重並列2進符号MTで表される10ビットのデジタル値:Full Scale 210=1024 digit)を得ることができる。なお補正ROM190の代わりに、それぞれのシートに装着される各荷重センサ110の温度特性を示すバーコードを、Code Reader等で読み取ったデータを前述のセンサバスを利用して乗員判別ECU200に前もって入力し、内蔵された不揮発性メモリに記憶させ、RAMと同様にその内容を読み出して温度補償/補正することもできる。また、前述の温度補正はメモリ(RAMまたは不揮発性メモリ)に記憶された補正値(温度補償分配荷重並列2進符号MT)を、入力値(デジタル値の差動分配荷重並列2進符号ΔCin)および温度T(温度検出並列2進符号CT)に対応させて直接的に読み取るようにしたが、温度T(℃)をパラメータとして各荷重センサの感度特性を予め定まった所定の関数で近似できる場合には、温度T(℃)に対する関数の係数、パラメータ等をメモリから読み出してCPU/DSP等を使用して算術演算し、その温度補正(精確にいえば、各温度T(℃)毎に各荷重センサの感度を補正)をすることも可能である。
このようにすると、各温度T(℃)における、荷重センサのアナログ出力と検出荷重とが非線形の関係、例えば多くの変曲点を有するような複雑な関係を有する場合においてもCPU/DSP等を使用し、時間A−D変換器160の高分解能のA-D変換出力であるデジタル出力Dout(あるいは平均化出力Cout)を用いて、前述の差動分配荷重並列2進符号ΔCinに対応した検出荷重を高精度に温度補正(各温度に対する各荷重センサ110、120、130、140の感度を補正)することができる。その結果、荷重センサの出力に対応した乗員の静止荷重を温度変化に拘わらず常に精確に導出することができる。また、荷重センサに対するこの感度の温度補正によって、本乗員判別センサシステムは如何なる車載環境(温度変化、荷重センサの電源変動、あるいはEMC等の電磁干渉)においても常に、乗員荷重を安定かつ高精度に検出することが可能である。
最後に本発明の乗員判別センサシステムの特徴を纏めると次のようになる。
(1)各荷重センサにおいて、センサ出力を増幅する差動増幅回路やLPF出力をさらに増幅する増幅回路などの高感度(総電圧ゲイン60dB程度)のアンプが不要である。
(2)荷重センサ側あるいは乗員判別ECU側に設けられていたノイズ低減用のアナログLPF(Low Pass Filter)が不要である。
(3)荷重センサのアナログ出力を時間A-D変換器を使用して高分解能なデジタル出力に変換し、併せて荷重センサの感度補正をおこなうので荷重検出精度が高い。
(4)温度の検出結果に基づいて、各温度をパラメータとした荷重センサの感度補正、すなわち荷重センサの温度補正/補償をおこなうため、常に安定した高精度の荷重検出が可能である。
(5)各荷重センサ(本発明の乗員判別センサシステムの乗員分配荷重センサ1000、2000、3000、4000)は歪みゲージ等で構成されるホイーストンブリッジ以降のセンサ信号処理回路をオールデジタル化するので、通常のワイヤハーネスを使用して各荷重センサと乗員判別ECU間をセンサバスで通信インターフェースすることができると共に、各荷重センサをCMOS IC 等を使用してOne Chip ICに構成することも可能である。その結果、荷重センサを小形、安価に実現することが可能であり、その信頼性の向上と生産性の向上が図れる。
本発明の乗員判別センサシステムの構成並びに主要部の機能を説明する回路ブロック図。 本発明の乗員判別センサシステムの別の最良形態における構成並びに主要部の機能を説明する回路ブロック図。 本発明の乗員判別センサシステムの荷重センサの構造と機能を説明する模式的構造図。
符号の説明
110、120、130、140 荷重センサ(荷重検出手段)
110WB 荷重センサ回路(ホイーストンブリッジ)
DT1 温度検出素子
150 マルチプレクサ
160 時間A-D変換器(TAD、時間A-D変換手段)
170 デジタル回路(補正演算手段、移動平均)
180 通信インターフェース回路(通信インターフェース)
190 補正ROM
1500 センサ信号処理回路
1000、2000、3000、4000 乗員分配荷重センサ
200 乗員判別ECU
300 エアバック統合ECU
VR 基準電圧
VT 温度検出電圧
Vin1、Vin2 アナログ分配荷重信号(荷重センサの個別出力、ホイーストンブリッジの不平衡電圧)
ΔVin (アナログ)差動出力
VIN アナログ多重化センサ信号
DOUT デジタル出力
COUT 補正デジタル出力(平均化出力)
CT 温度検出並列2進符号
ΔCin 差動分配荷重並列2進符号
M 感度補正分配荷重並列2進符号
MT 温度補償分配荷重並列2進符号

Claims (6)

  1. シートに着座した乗員の荷重を検出し荷重に対応したアナログ出力を発生する荷重検出手段と、
    前記アナログ出力を入力し、多段に縦列接続された半導体スイッチの信号伝播遅延を利用して、該信号伝播遅延に対応したデジタル出力に変換する時間A-D変換手段と、
    前記荷重検出手段が有する個体特性を補正する補正データと前記デジタル出力とを演算処理して乗員の荷重を導出する補正演算手段とを有し、
    前記荷重検出手段のアナログ出力を個体補正することにより乗員の荷重を精度よく検出することを特徴とする乗員判別センサシステム。
  2. シートを車体に取り付ける構造体に装着され、着座した乗員の荷重を分配した分配荷重に対応するアナログ分配荷重信号を出力する荷重センサと、
    前記荷重センサと同一の電源を分圧して発生された基準電圧と、前記荷重センサの温度を検出した温度検出電圧と、前記アナログ分配荷重信号とを時分割で選択切替して多重化したアナログ多重化センサ信号を発生するマルチプレクサと、
    入力された前記アナログ多重化センサ信号の電圧に応じてパルス伝播遅延時間が変化するリングカウンタの出力をカウントすることにより、入力されたアナログ多重化センサ信号をリングカウンタの積分作用により平均化すると共に、該リングカウンタのパルス伝播遅延時間に対応したデジタル出力に変換する時間A-D変換器と、
    前記デジタル出力をセンサバスに送出する通信インターフェースと、
    センサバスに送出された、複数の前記荷重センサに対応するそれぞれの前記デジタル出力を入力し、論理演算して乗員が大人であるか子供であるかを判別する乗員判別ECUとを備え、
    複数の前記荷重センサのアナログ出力から乗員の静止荷重を検出する請求項1に記載の乗員判別センサシステム。
  3. 前記補正演算手段が、前記荷重センサ、前記時間A-D変換器、および前記通信インターフェースで構成されるセンサ信号処理回路側または前記乗員判別ECU側のいずれかに備えられた請求項1又は2に記載の乗員判別センサシステム。
  4. 前記補正演算手段は、前記アナログ分配荷重信号の差動電圧と該差動電圧に対応する荷重との関係を定める感度特性から荷重センサが検出した前記アナログ分配荷重信号を荷重に変換する感度補正と、前記荷重センサの温度を検出した前記温度検出電圧に基づいて該温度に対応した前記感度特性を演算する温度補正との少なくともいずれかである個体補正をおこなう請求項1ないし3のいずれか1項に記載の乗員判別センサシステム。
  5. 前記補正データが、前記荷重センサ内に記憶され、前記センサバスを通じて乗員判別ECUに読み取ることが可能で、乗員判別ECU内の補正演算手段により補正をおこなうことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の乗員判別センサシステム。
  6. 前記荷重センサに固体識別用のID値を持ち、前記乗員判別ECUと荷重センサの組み合わせが変化した場合に、前記補正データを前記センサバスを通じて乗員判別ECUに読み取ることを特徴とする請求項5に記載の乗員判別センサシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210063609A (ko) * 2019-11-25 2021-06-02 한국전자기술연구원 섬유 스트레인 센서를 포함하는 센서 모듈

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