JP2005274241A - 生体情報検出ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 体液成分の測定に必要な酵素試薬の安定した発色反応を簡単な構成で、より効率の良い制御により実現する。
【解決手段】生体情報を検出する際に、各部位の温度を調節するための温度調節手段として目的とする部位の付近を加熱する為の誘導加熱手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に体液成分を、検出し、分析するための生体情報検出ユニットに関するものである。
血液成分の簡易的な分析を行う手法として、グルコース等の個々の成分と発色反応する試薬と血中から分離した血清を反応させ、試薬の発色の程度により個々の成分の定量的分析を行う乾式、又は湿式手法が提案されている。この手法は、測色値で成分の濃度が測定でき、小型携帯化され、在宅等、設備の整わない環境において血液分析器具として利用されている。
この様な酵素試薬の利用は、血清との反応時の温度が、36℃〜38℃と一定である必要があることから、少なくとも試薬室の部分は恒温環境を形成する必要がある。
更に、多項目に及ぶ成分測定においては複数の様々な試薬と反応させるため、温度環境の整備がより重要な要素となってくる。
特開昭57−37265号公報 特開平1−197659号公報
特開昭57−37265号には、試薬を加熱する手段として、誘導加熱を利用することが記載されているが、単に誘導加熱による保温機構を示しているにすぎない。
特開平1−197659号公報には、複数の試薬含有ユニットの底面に一様に延びた金属板を用いた保温ユニットが開示されているが、 特開平1−197659号公報に開示された手法は、複数の試薬部を有する試験紙のそれぞれに、加熱手段を設けており、主に搬送を目的としたものであって、直接測定構成を組み込むことができる構成には至っていない。
発色試薬を用いた、体液成分の測定は、試薬領域から離れた部位から各種の測定光を発色試薬へ照射して、その反射光、透過光から、測色的に行われるが、光を透過しない金属等を要する誘導加熱の組み合わせにおいては、光学的測定の為のメカニズムが制限されたりして複雑になってしまう傾向がある。
上記に鑑み本発明は、生体情報を検出する際に、恒温環境を得るべく生体情報を検出するための検出部の各部位の温度を調節するための温度調節手段として、目的とする部位の付近を加熱する為の誘導加熱手段を具えたものであって、少なくとも、試薬を含む反応槽の底面の付近であって、加熱要部を恒温化するに十分な部位に被加熱部材を配置すること又は希釈液及びこれを収容する周辺構成等の補助的な部分のみを予備的に加熱しておくことにより、試薬反応に適当な温度の維持しながら生体情報の容易な検出を実現する。
本発明における生体情報とは、生体から分離した尿、血液、精液、唾液等の体液成分や、細胞、血球、DNA等の生体組織の情報など、試薬類と反応させてその成分関連値を得ることができるものが示される他、誘電泳動、遠心分離等の物理的操作により成分関連情報を得ることができるものが例示される。
本発明における検出部とは、試薬を配置し、体液成分を収容可能な空間、生体組織が場合によっては制約的に移動可能なゲル等の担体が収容された空間であって、光学的、電気的に色情報、濃淡情報、粒子形態情報等を検出するためのセンサによるセンシング可能な空間が例示される。

更に検出部は、血液入力部、流路、血球分離部、血清定量部を始め必要に応じ、希釈液貯留部、希釈液定量部、血清と希釈液を混合する混合部等の試料調整部材加工部を含むものであり、少なくとも生体情報を得るための生体成分が、供給され、検出される迄の部位を例示する。
本発明における試料調整部材は、例えば生理食塩水等の希釈液であって、生体から得られた試料が少ない場合や成分濃度が高い場合などに試料を希釈増幅する目的で利用されるものが示されるが、これに限られるものではない。
本発明は検出部の中で温度要件を必要とする領域を誘導加熱により恒温的に加熱させれば良く、希釈液貯留部内の希釈液を予め目的の温度近傍に加温し保温するために被加熱部材を希釈液貯留部、希釈液混合部等の試料調整部材を操作する部分を中心とした領域にのみに配置したものであっても良い場合もある。尚、希釈液貯留、定量、混合する領域の一部又は全部を予め加熱保温する場合は、誘導加熱を使用せず、鉄の酸化熱、生石灰と水の反応により生じる熱等他の加熱手段を利用する温度調整手段により加熱、保温しても良い場合もある。希釈液貯留、定量、混合する領域は、血液分離部、定量部、試薬反応槽と一体的である必要はなく、別構成として予め加熱保温しておき、要時組み合わせてもよいものであって、少なくとも、試薬反応槽で、計測に有効な試薬との反応が行われ得る温度空間が形成されればよい。
本発明における誘導加熱は、電磁誘導、マイクロ波をもちいるもの、赤外線加熱が例示されるが、金属、金属複合材等を加熱し、その発熱温度で、検出部を加温する電磁誘導手法が好ましい。
本発明における被加熱部材を誘導的に発熱させるための電気出力装置の位置は、必ずしも生体情報を検出するための検出部付近に無くても良く、少なくとも被加熱部材を加熱できる部位に配置されればよい。
本発明は、例えば、回転体上に複数の試薬槽を形成し、個々の試薬槽に試料を分配する流路等を形成した構成をとることで、複数の成分を、位置決めしながら回転測定する場合において、試薬収納部、の恒温化を図る。
尚、回転させなくとも、毛管力、空気力等を用いて、1乃至複数の試薬部に定量的に試料を供給する様な試薬反応槽があれば、本願発明は、適用可能である。
より好ましくは、患者、健常人が、容易に持ち運びができ、取り扱いが簡単な形態であって、その大きさを定期券程度のカード化したものが示される。
カード化した場合は、内部に、被加熱部材と主に恒温性を必要とする生化学的反応環境等の組合わせが形成され、必要に応じ、毛管力による夜液体輸送を行うマイクロ流路を組み合わせた流体操作領域が設けられる。
生化学的反応環境とは、体液成分と接触すると特定成分によって発色する酵素を内在した環境、又は体液成分と接触してインピーダンス等の電気的状態が変化する酵素を内在した環境等が例示される。
本発明における付近とは、反応槽の底面又は上面の周辺、周縁や側面の一部又は全部であって、少なくとも、測定の為の経路以外の部位に配置され、恒温性を反応試薬槽に供給できる部位であればよい。
尚、血球分離部、希釈液混合部等の様に測定を直接行わない領域を恒温的に加熱する場合は、誘導加熱部の配置部位は希釈液混合部の底面等であっても良く、特に限定されない。
本発明における透光部とは、被加熱部材に設けられた測定用光路方向を確保するための孔部や、透明プラスチック等であり、計測に関連する光の透過を可能とする部分であれば良い。
本発明における、試薬反応槽と、被加熱部は、一体的に形成されることが好ましいが、少なくとも、計測時、透光部と試薬反応槽とが同一の状態で動作を行うような組み合わせ構成を有すればよく、非計測時などは、別々な動作を行っても良い。
本発明は、試薬反応槽の側面に誘導加熱用の被加熱部を配置するか、試薬反応槽を含む操作領域の底部周辺に被加熱部を配置することで、恒温性を発揮しながら測定に支障のない生体情報検出を実現する。
本発明における誘導加熱手段としては、例えば被加熱部材と加熱用回路とで構成され、両者を電磁界的に連結できれば良く、より離れた状態で配置される場合もある。
加熱用回路と、被加熱部材の大きさは必ずしも一致しなくても良く、例えば被加熱部材を大きくして、加熱用回路を、被加熱部材の一部の付近で、少なくとも、電磁界的な接続関係がある部位に配置されれば良い。
加熱用回路としては、少なくとも、被加熱部に対し交番電流に基づく磁界を出力するものであれば良い。被加熱部及び加熱用回路の組み合わせとしては、例えば特開2001−69734号公報の材質、形状及びこれらの組み合わせが好適に利用可能である。
試薬反応槽を加熱するタイミングとしては、少なくとも適温に保温されるタイミングであれば良く、その周辺が保温性を備えていれば、血液等の試料が試薬反応槽へ供給される前のみ加熱したり、供給後継続して、又は断続的に加熱したりするものであっても良い。
以下本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1において、
10は、ロータであり、例えば血液分離部、試薬反応槽等が一体的に形成され、より具体例としては、全血を注入し、遠心分離により血球と血清に分離した後、定量後各試薬反応槽に供給する構成を有する。試薬反応槽13は、1乃至複数配置されている。図5では、血球分離、希釈、定量部は、処理部ENBとして点線で示し、具体的な構成は省略したが、例えば特公昭55−36937号公報に開示される回転型血液分析構成が好適に利用される。
尚、処理部ENBは、その他の構成も取り得るものであって、又試料の性質によっても適宜その構成は選択される。
図1及び図5で示すように、ロータ10には、平坦な底面の中央に中心凹部10cが、テーブル26上の中心突起26aと嵌合するような大きさで設けられると共に、テーブル26の可動突起30と中心からの回転軌道上の位置が同じくなる部位に可動突起30が挿入可能な凹部10bが設けられている。
尚、図1において、ロータ10、蓋部27については、一部断面図として示した。
11は、被加熱部材であり、主に金属よりなり、具体的には鉄、アルミニウム、銅、スチール、チタンなどが例示される他、鉄と銅との複合材等も好適に利用可能である。
被加熱部材11は、ロータ10の底面積と同等かそれ以下の大きさを有し、試薬反応槽13の底部には、透光部A18が形成されている。
被加熱部材11は、更に処理部ENBの周辺又は直下付近にその一部を延ばした部分11ENBを一体的に形成している。
被加熱部材11の縁部であって、試薬反応槽13に近接する部分には、マーカー部17aが一体的に形成されている。
被加熱部材11は、更に、流路、遠心分離部、希釈液貯留部、希釈液混合部などを加熱するための広さを持つ場合もあり、図で示すようなドーナッツ状で無くても良い。
12は、加熱用回路であり、例えば、20KHz以上の交番電流をコイルに流して発生する磁界を出力する磁気回路が形成されている。その磁気回路構成部材は、軟磁性フェライトが好適である。
加熱用回路12は、被加熱部材11の一部に配置される他、被加熱部材11のおおよそ直下であって複数個を配列するように、又はロータ全体を覆うような面積を有するように形成されているものであっても良い。
13は、試薬反応槽であり、底面を透光性部材で形成され、光学的測定可能としている。
14は、試薬であり、球状微粒子の集合体、球状粒子、凍結乾燥体で形成されている。
発色する試薬14は、検査目的とする成分により異なるが、例えば人の血液検査であれば、TG、γ−GTP、グルコース、LDH等を検査する酵素試薬が用いられ、好ましくは、凍結乾燥状のものが収容されている。
15は、流路であり、試薬反応槽13と、分配流路16とを連結するためのものである。 16は、分配流路であり、個々の流路15と接続し、血清を各流路へ分配するためのものである。
17aは、マーカー部であり、試薬反応槽13の固有識別とその位置及びロータの回転数検出を行うための部分であり、測色時に、対応する試薬反応槽13を認識するためのものである。
マーカー部17aの突起部分は、例えば、ロータの外周方向に配置された複数の試薬反応槽13に少なくとも対比して配置され、且つ好ましくは、個々の目的別反応槽の識別マーカーとして複数の固有配列孔を有する。
突起形状部分からロータの回転情報を、突起形状内の孔数から反応槽が特定されてもよい。
この固有配列孔は、孔径、孔数、孔の形状等を変えることで、試薬反応槽の試薬の種類等様々な識別をすることができる場合がある。図5にその一例を示した。
図5には、被加熱部材11の透光部A18の側面に、試薬部等の情報を孔の個数によって表した貫通配列孔よりなる固有配列孔17bを穿設した状態が示されている。尚、マーカー部17aにこの様な固有配列孔17bを付して側面から、必要により別途設けた光学的計測手段により情報を読み取っても良い。
これらの検出は、反応槽内の温度又は近傍にある被加熱部材の温度を検出する赤外線センサーを兼用させたり、磁気的な近接スイッチ等が活用される。
マーカー部17aは、被加熱部材と一体性を持つものが例示されるが、特殊なインクを塗布したものなど、少なくとも、その存在を、検出可能な材質、形状であればよい。
18は、透光部Aであり、被加熱部材11の上下を貫通する様な、孔部で形成される他、透明プラスチック等の透光性部材により形成される。
19は、透光部Bであり、透明、又は半透明なアクリル材等により、ロータと一体的に構成されるものが好ましいが、場合によっては別体として形成され、外部からの光学的計測のための窓適役割を有する。透光部B19は、測定される光の波長をより減衰させないものが好ましい。
20は、受光素子であり、フォトトランジスタ、CCDカメラ等の組み合わせ構成よりなる。
21は、発光素子であり、小型ランプ、LED等で構成され、測定する色に応じた特定波長を有する光を出力する。
22は、電気リード線であり、電源、信号処理装置等と電気的な接続を行う。
23は、軸体であり、モータ24の軸と接続し、回転テーブル26の中心と一体的に接続したものである。図中軸体23と回転テーブル26とが、一体的構成としているが、特に一体である必要はない。
24は、モータであり、ステッピングモータ等、目的の部位において停止したり減速したりすることが可能なものが好ましい。
25は、筐体であり、モータ24、発光素子、受光素子等の光学ユニットを表出するように収容し、必要によりマイクロコンピュータを含む。
26は、テーブルであり、ロータ10を乗せて固定するための、可動突起30等を有する。26aは、中心凸部であり、ロータ10の中心部に形成された中心凹部10cと、嵌合する。
26bは、弾力性部材であり、バネ状の金属、ゴム等で形成される。26cは、収納部であり、弾力性部材26bと、これと接続する可動突起30を内包し、可動突起30が移動した時、弾力性部材26bに復元力を与えるような構成を内在した筺状体である。
27は、蓋部であり、主にロータ10上の流路15、分配流路16、試薬反応槽13の上面を覆うようなものであって、必要に応じ、接着剤を塗布したフィルム状を有するものや、レーザ溶着可能なプラスチックにより形成されるものが例示される。
蓋部27とロータ10の接着をレーザー溶着を用いて行うことにより、ロータ10上の流路、試薬等を容易に逸れながら溶着を行うことができ、接合の際の流路、試薬等への影響がないようにする。
レーザ溶着は、流路等をマスキングした後、レーザを走査させながら照射し溶着させることが好ましい。
蓋部27には、試料液を流路に流す際、妨害となるガスを外部へ抜き去る為の脱気口AIR、血液等の試料を注入するための注入口INを有すると共に各試薬反応槽上部に当たる位置に略レンズの効果を持つ曲部(レンズ部27a)を有する。
更に、それぞれの試薬反応槽内の試薬の種類、特性等の情報を記憶する2次元記録部27bを付したものであっても良い。
2次元記憶部27bは、例えば、マーカー部17a、固有配列孔17bで記憶可能な情報量よりも大きい情報を記憶する必要がある場合等に好適である。
2次元記憶部27bは、例えば、2次元バーコード、光メモリチップ、ICチップ等があげられるが、付設のしやすさや使い勝手等の点から、2次元バーコードが好適である。
28は、温度センサであり、 図2(a)で示す様な非接触型の赤外線センサなどで形成される。温度センサ28は、ロータの上部に配置して下方向に向けて試薬部の表面温度を測定しているが、底面、側面に配置して、試薬、試薬と血清が混合して反応した溶液の表面温度を測定しても良い。

温度測定部位は、発色測定部位に相当する部位が好ましいが、おおよそ反応槽内であって、誤差が少ない部分であればよい。
例えば、直径に大小がある試薬反応槽13aと13bの組み合わせを用いて、図10(b)で示すように試料と試薬との混合液を上部反応槽13aまで充填させた状態で、光Kを透過させて、透過光を計測することが好ましい。
図10(a)で示すように、試薬反応槽の底面積が小さい部分13bでは、試薬と試料の混合溶液Sが表面張力により、湾曲した液面SAを形成してしまい、液面が平らな領域KBが狭くなることで、光Kの通過時の屈折、乱反射が、多くなるため測定誤差が大きくなる。
従って図10(b)で示すような状態、即ちより底面積の広い試薬反応槽部に当該混合液の液面SBがくるようにすることで、平らな液面SBの領域を広くすることができ、安定した測定領域KBを確保できるというものである。
温度センサ28は、制御出力部31内の制御手段に温度信号を電気リード線34を介して出力して、この温度センサの値が目的とする温度37℃〜38℃前後になるように、制御出力部31は、加熱用回路12、モータ24に電気エネルギーを供給する。
モータ24は、主に体液成分の遠心、浸透の為に回転させる他、試薬反応槽の温度が所定の温度より高くなった場合等、回転数を上げることで積極的に冷却する空冷温度調節の為に回転させるものであってもよい。
図2(a)及び(b)で示す29は、透光部B19と同様の材質からなる上部の透光部Cであり、蓋部27と、一体的に又は別体として形成される。上部の透光部C29は、発色試薬の測定を、透過光で行おうとする場合に用いられるものである。上部の透光部C29は、図2(a)、(b)及び図3以降で示すような透過型の発色測定を行う際有効に作用するが、その他、目視でも測色可能な場合等にも好ましい。
30は、可動突起であり、収容部26cにその一部が収容された状態で上下に摺動可能であって、可動突起30が上方向へ移動したとき、可動突起30の上部は、テーブルから突出し、収容部26c内の弾力性部材26bとは、可動突起30が下方向へ移動した際、復元力が働くような状態で接続する。
又、本発明は、上述したように温度センサを具備し、非接触的に試薬の表面温度を測定する非接触温度センサ28を有する。より具体的には、特開平05−100501号公報に示される赤外線センサ等が利用される。
可動突起30のテーブル26上での位置は、任意であり、テーブル26の面積の範囲で、ロータ上の隙間に設けられればよく、ロータ10上の流路を自在に配置することができる。
31は、制御出力部であり、加熱用回路へ、交番電流を出力する他、モータ24へ電気出力を行うものである。
制御出力部31は、更にマイクロプロセッサを含み、制御信号を付加する他、発光素子へ、電気エネルギーの供給、受光信号を入力し、信号処理を行う為のものである。
制御出力部31は、ロータの回転数を制御するほか、ロータの位置決め停止を行う為の電気出力も行う。
32は、電気伝達部材Aであり、加熱用回路12と制御出力部31とを電気的に接続するためのものであって、33は、電気伝達部材Bであり、制御出力部31と、モータ24を電気的に接続するためのものである。
尚、試薬反応槽13全体が36℃〜38℃前後の恒温性を保つため、ロータ全体を覆うカバーが別途設けられても良い。
ロータ10は、例えば図4等のように複数の試薬反応槽を含み、更に、血液注入口IN
と、遠心力による血球分離、複数の試薬反応槽へ、血液を定量的に分配する分配流路等を具える(詳細な構成は省略した。)。
筺体25上に、ロータ10をセットする。ロータ10の中心凹部10cに、テーブル26の中心凸部26aを挿入する。図7(a)で示すように凹部10bと、可動突起30が一致しない状態の時、可動突起30は、ロータ10の底面により下方向へ押される。下方向へ押された可動突起30は、下方向へ移動することで弾力性部材26bを引き延ばす。
利用者は、ロータ10を手動で回転させ、凹部10bと、可動突起30が一致させる、可動突起30の上方向が開放され、弾力性部材26bは、引き延ばされた分だけ元に戻ろうとするため、弾力性部材26bは可動突起30を凹部10b内に押し上げる。
押し上げられた可動突起30と、凹部10bは互いに挿入嵌合状態となりロータ10は、筺体25上に固定される。
可動突起30の数は、少なくとも一つあればよいが、高速安定性、固定性を向上させるため複数設けても良く、複数の場合は、中心凸部26aが不要になる場合もある。
本実施例では、ロータ10とテーブル26の嵌合、いわゆるチャッキングが、単に、凹部10bと、可動突起30との挿入だけであるため、容易に取り外しができるが、より安定した嵌合を行うため、凹部10bと、可動突起30との挿入時に係止関係を有するような構造を新たに設けても良い。
図1で示す実施例は、ロータの底面から反射的に発色値を測定しているが、図2(a)、図2(b)で示すような、透過的な測定を行う他の実施例も本発明は取り得るものである。
反応槽上部であって、蓋部27の光学的測定可能な部位を凸レンズ状に加工することで、レンズ効果を持たせるようにしても良く、その周辺に光学的なマスクを施すことで、乱反射等、光学的測定を邪魔する光学的要素を排除しても良い。
マスク処理は、必ずしも蓋部の一部をレンズ形状に加工した場合に限るものではなく、平坦で、集光などをしない単に光透過性状態であっても、測定光が通過する周辺にマスク部材を配置しても良い。
具体例を図5、図6に示した。27aが、蓋部の素材をレンズ形状に加工したレンズ部である。
図6において、Sが、試薬と血清との発色混合溶液である。図6は、ロータ底部から上部方向へ、光を照射して、発色混合溶液Sを通過した通過光をレンズ状部位で集光させて受光素子20で受光したものである。図6は、底面方向から光を照射して上部で受光する構成を示すが、反対に、上部に光源を配置し、下方向へ光を照射して、レンズ部27aで、集光した後、集光した光を発色試薬部に照射したり、発色試薬部を透過した光をレンズ部27aで集光したりしたものであってもよい。
レンズ部27aの集光により、測色、吸光度測定の精度を向上させることができる。
図6の13Cがマスク部分であって、蓋部27の両面で且つレンズ部27aの周辺を黒色等の光吸収性材を塗布するなどして形成したものである。
マスク部分は、この部位に限るものではなく、底面の透光部B19の周辺等、光学的測定において、不都合な部分に配置されればよい。
図2(b)は、被加熱部材を試薬反応槽13の側面部を囲繞する様に配置したものである。
702は、被加熱側壁部であり、試薬反応槽13の側面を覆うような直径を持つ円筒状に形成されている。
被加熱側壁部702は、ロータ10に挿入され、試着反応槽13の側面にロータ部材を挟んで囲繞するように配置される。
被加熱部材と、ロータとの挿入嵌合の一例を図8及び図9を参照して詳細に説明する。
図8Z−Z‘の断面に相当する部位を、図9で示した。
図9において、未加工のリング状の被加熱部材701に対し、治具を用いて、打ち抜き処理を行い図9(b)で示すような一方向の円筒状突起702を形成する。
次に図9(c)で示すようにロータ10の底部から、円筒状凸部702を試薬反応槽下部13bの周辺に軽圧入する。軽圧入時、被加熱部材701を予め加熱し、温度を多少上げておくと容易に圧入できる。
図2(b)、図7で示す試薬反応槽の側面を覆う被加熱部材の構成は、底面周辺に配置した被加熱部材の構成よりも熱容量が大きくなり、外部外乱温度変化による試薬反応槽の温度変化を鈍化させるとともに、試料の温度リップル(脈動)をなくし平滑化させることができる。又、当該円柱構成を有する被加熱部材により、試料と試薬の反応前の加熱、保温についても有効におこなえる。尚、試薬反応槽の側面を覆う被加熱部材の構成は、試薬に対し、誘導加熱により加えられる磁界をおおよそ遮断することから、加熱中の被ばく磁界強度を、30KHz~40KHzで、lOOガウス以下に抑えることができ、人体細胞、試薬を構成する酵素等の有機的要素には悪影響を与えない範囲に納めることも可能とするのである。

次に図面を参照して本実施例の動作を詳細に説明する。
図1の試薬反応槽13のそれぞれには、異なる試薬14が収容されている。
最初、試料(全血等)を蓋部27の注入口INから注入し、ロータ10を筐体25へ装着する。
加熱用回路12は、制御出力部31より供給される電力に基づいて被加熱部材11に対し筐体25を介して交番電流による磁界を出力する。
被加熱部材11及び被加熱部から延びた部分11ENBは、この交番電流による磁界により被加熱部材11にうず電流が生じて加熱され、試薬反応槽13内の試薬及び処理部ENBを加熱する。
好ましくは温度センサ28により、試薬の表面、必要に応じて試薬反応槽内部の温度を測り、制御出力部31に温度の信号を電気リード線34を介して送信し、制御出力部31は、加熱用回路12への電気出力を調整して、加熱用回路12が出力する交番磁界の強さを調整したり、モータ24への電気エネルギーを調整して回転数を温度が高い場合は、回転数を大きくするなどして調整し、温度を一定にする。
外部が、38度以上ある場合などは、加熱用回路12の交番磁界を停止して、回転数をあげることで、冷却作用を発揮させても良い。尚、冷却用回転操作は各反応槽に試料分配後に行う方が良い。
ロータ10は、モータ24によって回転し、内部の試料に対し、遠心分離を施すなどすると共に、毛管であれば、毛管力を併用して、希釈液などとの混合、混合液の定量を行って、定量試料を形成し、分配流路16を介して、各流路15から試薬反応槽13へ、分配される。
試薬反応槽13へ供給された定量試料は、内部の試薬14を溶解しながら発色反応が行われる。
発光素子21は、供給された試料と発色反応している試薬14に向けて光を照射し、透光部A18,透光部B19を介して、試薬14に到達した後、反射、吸収された反射光は透光部B19、透光部A18を介して受光素子20に受光される。
受光素子20は、受光した光を電気信号に変換して、電気リード線22を介して、制御出力部31に入力され、吸光度等を求めて、発色値を測定する。
発色値は、それぞれ、試薬反応槽13が、発光素子21、受光素子20の部分に到達した際、モータ24の回転を停止させて、試薬反応槽13へ、発光素子21から光を照射し、その反射光、又は透過光を受光素子20で光電変換する等して電気信号に変換して信号解析を行って吸光度を算出する等して測定したり、回転した状態で上述のような手法により計測してもよい。モータを所定位置で停止させる場合、マーカー部17aを検出することで、試薬反応槽13の位置を検出するものであっても良い。
マーカー部17aの存在の検知は、光センサ、磁気センサなどにより、その有無を調べる手法が例示される。発色値を求める手法は、種々の方法があり、既存の方法が用いられる。
次に本発明の他の実施例を図3を参照して詳細に説明する。図3は、図4のX−X‘の断面図である。
本実施例は、図1で示した実施例と光学的測定構成及び試薬反応槽の形状が相違する以外は、図1と同じであることから、同じ部分については、同一の番号を付して説明を省略した。
12は、加熱用回路であり、図5で示すように、筐体25内の被加熱部材11のおおよそ直下に環状に配列されている。
加熱用回路12は、被加熱部材おおよそ直下の環状範囲の一部に配置したものであっても良いが、保温加熱空間の容量等に応じて適宜調整される。
13a及び13bは、試薬反応槽の上部及び下部であり、反応槽の下部13bの底面積は反応槽上部13aよりも小さく、反応槽下部13bの底部には凍結乾燥した試薬14が付着させるなどして置かれている。
10aは、側面透光性部材であり、測定光を通過させることが可能な材料により形成されている。この部分は、ロータ10の材料が透光性の要件を満たしていれば、そのままでも良い場合もある。
側面透光性部材10aと、マーカー部17aは、図4で示すように隣接する様な状態で形成されている。
25aは、発光部支持体であり、上部先端方向の内側には、出力波長が、それぞれ異なる光源ヘッド(発光部)21a、21b、21cが設置されている。光源ヘッド21a、21b、21cは、それぞれ筐体25に設けられた受光素子20方向に光を照射するように発光部支持体25aに取り付けられている。
尚、光源ヘッド部は、図示しないが、ロータ10が筐体25に嵌合しやすいように直線可動体上に又は回転可動体上に又は、両者を組み合わせた可動体上に設定されることもある。
21dは、光学センサであり、例えば反射型光電変換センサを利用するものであって、マーカー部17aを検出したり、場合によっては、試薬反応槽の上部13a、下部13b内の測色を行う。
20aは、マーカー用センサであり、固有配列孔17bを読み取り、隣接する測定対象がどのセンサーを使用するのがよいか検出する。マーカー用センサ20aは、反射型の光学センサーが例示されるが、これに限られるものではない。
22a、22bは、それぞれ電気リード線であり、センサ類と、制御出力部31とを接続したりするものであり、途中の接続は省略した。
次に本実施例の動作を 図3,図4、図5を参照して説明する。
図5で示す様な蓋部27、ロータ10及び被加熱部材11を積層結合させたロータ10積層体を、テーブル26の中央凸部26aに、図3で示すロータ10積層体の中央凹部10cが一致するように置く(図7(a))。
可動突起30が凹部10bに挿入されるまでロータ10積層体を手動で回す。軽い音がして、嵌合したら(図7(b))、血液試料を注入口INから入れる。嵌合不十分なら筐体25のスイッチが入らない様に工夫される。
筐体25のスイッチ(図示せず)を操作し、モータ24を駆動させる。モータ24の回転は軸体23を介してテーブル26に伝達し、ロータ10積層体を回転させる。
回転は、筐体25内の制御出力部からの制御信号によってプログラマブルに行われ、ロータ10積層体は、遠心分離、血清分配、希釈液定量、血清定量等の時に所定の回転数で回転する。
血液試料は、ロータ10積層体の回転によって生じる遠心力やロータ10内の流路の毛管力によって血球分離、血清抽出等の物理的に処理された後、それぞれの試薬反応槽(上部13a,下部13b)に定量供給されると、内部に収容された試薬14と混合し、発色反応を生じさせる。
図4で示すマーカー用センサ20aは、固有配列孔17bを検出して、光源ヘッド21aから21cの何れを光源として使用するか判断し、その旨を制御出力部31に伝達する。
更にセンサ21dは、マーカー部17aを検出することで、試薬反応槽(上部13a、下部13b)の位置を確認して、その位置情報を制御出力部31に電気リード線22bを介して伝達する。
制御出力部31は、マーカー用センサ20aの情報に基づいて、光源ヘッド21a〜21cを選択し、例えば選択された光源ヘッド21aは、特定の波長の発光を行い、試薬反応槽13a、13bを通過した通過光を受光素子20で受信し、電気リード線22aを介して光電変換された電気信号を、制御出力部31に送る。制御出力部31は、電気信号から、スペクトル、吸光度、発色濃度等を算出し、成分量を得る。
得られた成分量は、備え付けのモニター、或いは、通信回線を介した離隔値のモニター、に表示され、場合によってはデジタル記憶媒体等に記憶されたり、プリントアウトされたりして診断に供される。
尚、本発明の実施例における被加熱部材は、環状に形成された金属部材が示されたが、
これに限るものではなく、試薬反応槽の周辺に配置され、その部分のみ恒温性が維持できれば良く、上記の形態に限定されるものではない。
図11に本発明の他の実施例を示す。
100は、カード型のケースであり、定期券状、PCMCIAカード状に形成されている。 表面には、血液試料を注入する注入口INと、脱気口AIRが形成されている。
101は、反応槽であり、1乃至複数の凹状のウェルが形成され、それぞれ操作部と、流路を介して接続している。
102は、操作部であり、毛管流路、多孔質フィルタ等の組み合わせにより形成され、供給される血液を定量し、展開、分配する為の部分である。
103は、酵素センサであり、個々の反応槽101に収容されている。酵素センサ103は、いわゆるバイオセンサであって、電極と酵素の組み合わせが例示される。
104は、導電性部材であり、個々の酵素センサと、変調回路110との間を電気的に接続するためのものであり、更に変換回路110と担体側送受信部材105との間の電気的接続をするためのものである。
導電性部材104は、各種プリント基板上の導電体で構成される他、いわゆるジャンパー線のような電気リード線により構成される。
105は、担体側送受信部材であり、変換回路110から出力された変調信号等の信号を電磁波、赤外線、可視光、超音波、電界、磁界等その他の無線媒体に変換して送受信する部分である。担体側送受信部材105は、例えば、コイル、発光ダイオード、フォトトランジスタの組み合わせ、超音波発振子等で構成される。
106は、被加熱部材であり、反応槽101の周辺に配置された上述の金属シートで形成されている。被加熱部106は、更に、血液分離部、血清定量部、分配部の操作部等に延びている。
107及び107aは、加熱用回路であり、例えば、20KHz以上の交番電流をコイルに流して発生する磁界を出力する磁気回路が形成されている。加熱用回路107、107aは、カードリーダ筐体109内に1乃至複数個設けられる。加熱用回路107及び107aは、ケース100を置いた時、ケース100内の非加熱部材106が近接する箇所に設けられることが好ましい。尚本実施例では、加熱用回路を2つ示したが、十分に反応槽101、操作部102等の、適温に恒温化されれば1つであっても良く、他の実施例でも同様である。又、本実施例に希釈液を貯留し、定量し、混合する領域がある場合、
この部分に、加熱用回路107aを配置したものであっても良い。 108は、制御側送受信部材であり、上述した無線媒体に対応した部材により形成され、カードリーダ筐体109内の制御回路(図示せず)に変調、復調回路(図示せず)を介して接続する。
制御側送受信部材108は、例えば、情報を伝達する無線媒体が、電波の場合はコイル、導線等で構成されるアンテナであり、その他、赤外線、可視光であれば、発光ダイオードとフォトトランジスタの組み合わせ等が示される。
尚、担体側送受信部材105が、バイオセンサ103の情報を、制御側送受信部材108に送るだけの場合、担体側送受信部材105を発光ダイオード、制御側送受信部材108をフォトダイオードとし、赤外線又は可視光線による情報の一方向の伝達を行う様な構成にしても良く、この場合、複雑な変復調手段を必要としない分だけ変換回路110の構成を簡素化できる。
109は、カードリーダ筐体であり、変調回路、復調回路及び制御回路及び制御側送受信部材108を内包する。カードリーダ筐体109内の制御回路は、制御側送受信部材108から復調回路を介して得られる電気的情報を受信し、体液成分情報を処理し、表示、記憶、送信したりする他、場合によっては、変調回路に、カード100内の変換回路110へ命令を行う為の信号を出力したりする。
110は、変換回路であり、酵素センサ103から出力された信号を外部へ送信するための信号に変調したり、外部から受信した信号を復調するための回路であり、その具体的な回路構成は、送受信に用いられる無線出力媒体の種類によって選択される。
変換回路110は、場合によりデータを記憶するメモリを有するマイクロコンピュータ及び温度センサを内蔵して、カードリーダ筐体109内の制御回路の制御信号に基づいて、反応槽101内の温度の制御を行っても良い。
変換回路110は、例えば、電波による情報の送受信の場合は、振幅変復調、周波数変復調、PCM等のパルス変復調を行う為の搬送波を混合する回路を含むように構成される。
変換回路110,担体側送受信部材105を駆動する為の電源は、例えば、別途ケース100内にボタン電池等の小型電池を収容する他、電磁誘導の磁界を利用して誘導起電力を発生させてこれを電源として利用したり、別途2次電池をケース100内に収容し、この2次電池に一時的に蓄電してこれを利用するものであっても良い。
図11におけるカードリーダ筐体109は、図中、ケース100を、置くための窪みを形成した構成とを示している。当該窪みは、主にケース100の位置決めの為に形成されたものあり、窪みではなく、ケース100周辺の一部又は全部を凸状にする等、その他の手法による位置決めを行う場合もある。
次に図11で示す実施例の動作を説明する。
ケース100をカードリーダ筐体109上に据え置く。
採取した血液、又は血清を注入口INから注入する。注入口INへ供給された血液は、操作部102へ毛管力により移動する。
操作部102は、主に毛管力により、血液を血球分離膜等の多孔質材を通過させる等して、血球分離操作等を行い、個々の反応槽101に定量血清を供給する。
個々の反応槽101は、カードリーダ筐体109内の加熱用回路107、107aから出力される交番磁界によって、被加熱部材106が加熱され、この熱量によって36℃〜38℃、好ましくは37℃±5℃前後に保温されている。
この恒温の反応槽101に血清等の血液成分が流入し、酵素センサ103と接触する。酵素センサ103は、電極間の酵素と反応することで変化した電気情報を、導電性部材104を介して変換回路110に出力する。
変換回路110は、搬送波により変調した変調信号を担体側送受信部材105へ出力する。
担体側送受信部材105は、変調信号を電波として無線出力する。制御側送受信部材108は、この変調波を受信した後、必要に応じ濾波、増幅して変調した電気信号を形成する。この変調信号は、カードリーダ筐体109内の復調回路に入力され、復調されて電気信号化される。
この電気信号は、カードリーダ筐体109内の制御回路で処理され成分分析がされる。
本実施例は、回転させず、単にカード状の検査ユニットを置くだけで、血液成分情報を得ることができる簡易な構成を有するものであり、その際もカード側に単に金属シート等の被加熱部材を配置し、外部に加熱用回路を配置すれば、非接触的に十分な恒温操作が可能となる。
尚、本実施例は、カード型の検査ユニットとこの検査ユニットの情報を無線によって相互に伝達する構成を示したが、その他、電気的な接続部を設けたものであっても良く、
図12に電気的な接続部を設けた場合の他の実施例を示す。
尚、図12で示す実施例は、図11で示す無線手段を有線手段に置き換えたものであり、同一構成部分については、同一の符号を付して説明を省略した。
本実施例における導電性部材104は、個々の酵素センサと、外部との接続を行う接続端A111との接続を行う。導電性部材104は、いわゆるプリント配線されたもの、ジャンパー線等の電気リード線が好適に利用される。
111は、接続端Aであり、112は、接続端Bであって、共に導電性部材による端子構造を有し、互いに少なくとも接触して接続し、カードリーダ筐体109内の制御回路と情報の授受を行うためのものである。
接続端A111と接続端B112の接続は、いわゆるプラグとソケットのような接続構成であっても良い。
次に図12で示す実施例の動作を説明する。
ケース100をカードリーダ筐体109上に据え置く。
採取した血液、又は血清を注入口INから注入する。注入口INへ供給された血液は、操作部102へ毛管力により移動する。
操作部102は、主に毛管力により、血液を血球分離膜等の多孔質材を通過させる等して、血球分離操作等を行い、個々の反応槽101に定量血清を供給する。
個々の反応槽101は、カードリーダ筐体109内の加熱用回路107から出力される交番磁界によって、被加熱部材106が加熱され、この熱量によって36℃〜38℃、好ましくは37℃±5℃前後に保温されている。
この恒温の反応槽101に血清が流入し、酵素センサ103と接触する。酵素センサ103は、電極間の酵素と反応することで変化した電気情報を、導電性部材104を介して接続端A111に出力する。
更に電気情報は、この接続端A111に接続した接続端B112に供給され、カードリーダ筐体109内で、成分分析がされる。

本実施例は、単にカード状の検査ユニットを読み取り分析を行う装置に置くだけで、回転させることなく血液成分情報を得ることができる簡易な構成を有するものであり、その際もカード側に単に金属シート等の被加熱部材を配置し、外部に加熱用回路を配置すれば、非接触的に十分な恒温操作が可能となる。又、実施例3で示すような無線手段を用いて、分析データの送受信を行うことで、電気的接続部分のメンテナンスを必要としない等、より取り扱いが簡単で至便性を有する体液成分分析装置を構成できる
本発明は、酵素発色試薬など、反応が、一定の温度環境を必要とし、且つ外部より光の送受信を行う必要がある場合において、簡単な構成で、恒温環境を形成し、血液成分測定の為の装置を簡素化する。
本発明の実施例を示す図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を示す図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の実施例を説明するための図。 本発明の他の実施例を示す図。 本発明の他の実施例を示す図。
符号の説明
10 ロータ
11 被加熱部材
12 加熱用回路
13 試薬反応槽
14 試薬
15 流路
16 分配流路
17a マーカー部
17b 固有配列孔
18 透光部A
19 透光部B
20 受光素子
21 発光素子
22 電気リード線
23 軸体
24 モータ
25 筐体
26 接続体B
27 蓋部
28 温度センサ
29 透光部C

Claims (11)

  1. 温度要件を付して生体情報を検出する為の検出部、誘導加熱により前記検出部の付近を加熱する温度調節手段を有する生体情報検出ユニット。
  2. 前記温度調節手段は、少なくとも前記検出部が試薬と生体試料との反応が開始するとき迄に温度要件を満たすように誘導加熱を行う請求項1に記載の生体情報検出ユニット。
  3. 前記検出部は、生体情報検出の為の生体成分を操作する操作工程を有する請求項1に記載の生体情報検出ユニット。
  4. 前記温度調節手段は、温度調節の対象となる部位の温度を測定し、当該測定値に基づいて誘導加熱の量を調節する請求項1に記載の生体情報検出ユニット。
  5. 前記検出部を直接加熱する為の被加熱部材が前記検出部の底面付近又は前記検出部の側面又はその両方に配置されると共に被加熱部材を加熱する為の非接続的に配置される加熱回路が被加熱部材の一部又は全部の部位と対応する位置に配置された請求項1乃至4に記載の生体情報検出ユニット。
  6. 前記検出部は、底部に試薬反応情報を外部から光学的に得るための透光部を有する請求項1乃至5記載の生体情報検出ユニット。
  7. 前記操作工程は、試料分離部、定量部、希釈液の貯留、混合等を行う試料調整部材操作部、測定部等の一乃至複数を具えてなり、前記温度調整手段は、その内の一乃至複数を誘導加熱する請求項3に記載の体液情報検出ユニット。
  8. 前記誘導加熱が電磁誘導である請求項1乃至5に記載の生体情報検出ユニット。
  9. 前記検出部及び前記被加熱部材が回転し、前記温度調節手段は、前記被加熱部材の当該回転数を調節することで、温度調節を行う請求項1乃至6に記載の生体情報検出ユニット。
  10. 前記温度要件が、36℃〜38℃前後で恒温である請求項1、2、3及び7に記載の生体情報検出ユニット。
  11. 試料成分と試料調整部材を組み合わせた後、生体情報を検出する検出部、前記検出部の試料調整部材を加熱する温度調節手段を有する生体情報検出ユニット。
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