JP2005252622A - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所与のハードウェア量の範囲内で、動的に伝送スループットを最大化するように適応型誤り制御を行うことが可能な通信技術を提供する。
【解決手段】通報データをFEC方式で所定の誤り訂正能力tの誤り訂正符号に符号化することにより構成符号データを生成し、さらに構成符号データを所定の交錯回数Mで交錯して交錯符号データを生成する交錯符号器3と、交錯符号データをパケットとして送信する送信手段4と、通信チャネルにおける誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最小閾値以下となった場合に、交錯符号器3の誤り訂正能力(t,Mt)を、予め定められた規則に従って変更する交錯符号器変更手段6とを備えた。
【選択図】 図1


Description

本発明は通報データの送受信を行う通信技術に関し、特に通信チャネルの誤り特性に応じて誤り訂正能力を適応的に変更することが可能な通信技術に関する。
近年の携帯電話、無線LANをはじめとする無線通信システムの普及や、インターネット・ユーザの増加に伴い、高速無線通信処理に対する需要が高まってきている。
多くの無線通信では、雑音、干渉、フェージング等の要因による伝送信号の劣化が大きいため、データ通信における伝送誤りの発生率が高いことが知られている。データ通信における伝送誤りや記録媒体のビット誤りを回復する符号技術として、前方誤り訂正(Forward Error Correction : FEC)がある。FECとは、誤り訂正符号を用いてデータの欠落を回復する手法である。誤り訂正符号は、一般に、通信チャネルで生じた誤りを訂正する目的で用いられる符号をいう。代表的なものに、BCH符号、Reed Solomon符号(RS符号)、畳込み符号、ターボ符号等がある。この誤り訂正符号は、無線環境における通信にも適用される。
しかし、無線通信におけるデータ欠損率は変動しやすいことが知られている。従って、従来の通信プロトコルのように、誤り訂正符号で許容する誤りの量を固定とすると、頻繁に変動する無線通信の状態を符号化方法に反映させることができない。そのため、効率のよい通信が保証されないという問題がある。
そこで、このような通信品質の劣化に対して適応的に誤り訂正能力を切り替える誤り訂正方式として、適応型誤り訂正制御が提案されている(非特許文献1〜5参照)。しかしながら、これらの文献に記載された発明では、適応誤り訂正制御の特徴である誤り訂正能力の動的な可変性が考慮されてないため、時々刻々と変化する通信環境には十分に適応できないという欠点がある。また、誤り制御用のハードウェアが実現されていない。
そこで、時間的に変化する通信環境に適応して誤り訂正能力を変化させる技術が、特許文献1に開示されている。図20は特許文献1に記載の通信装置の構成図である。図20(a)が送信側の通信装置(送信装置)であり、図20(b)が受信側の通信装置(受信装置)である。
送信装置101は、フレーム化部102、パケット分割部103、パケット生成部104、及び伝送パラメータ決定部105を備えている。受信装置106は、受信バッファ部107、誤り判定部108、誤り位置特定部109、誤り訂正部110、データ・パケット送出部111、及び伝送パケットモニタ部112を備えている。
まず、フレーム化部102は、伝送パラメータ決定部105に記録されている、誤り訂正の方法、誤り訂正の符号長、データ長、フレーム化法、インターリーブ長から、1フレームのデータ・サイズとデータの展開方向を決定する。そして、このフレーム化部102に対して、上位層又は同位層から、データ長kバイトのデータ・パケットが入力される。フレーム化部102は、データ・パケットを、Reed Solomon符号(RS(n,k))に符号化する。そして、フレーム化部102の内部のバッファにこれを保存する。このようにして、フレーム化部102は、符号化したデータ・パケットを逐次バッファに保存し、最終的には1フレーム分読み込む。ここで1フレームのサイズはn×Tバイトである。
次に、パケット分割部103は、上記バッファに保存された1フレームのデータを、誤り訂正符号のデータ配列方向とは交錯する方向に交錯回数Tで走査することにより、交錯(インターリーブ)処理する。次いで、伝送パラメータ決定部105に記憶されたペイロード長(例えば、2Tバイト)で、これを複数のペイロードに分割する。そして、各ペイロードにシーケンス番号を割り当てる。
次に、パケット生成部104は、各ペイロードにヘッダを付加して伝送パケットを生成する。ヘッダには、シーケンス番号、ペイロード長、インターリーブ長、符号化方法、インターリーブ方法等の情報が含まれている。そして、各伝送パケットを同位層又は下位層に送信する。
受信装置106では、同位層又は下位層から伝送パケットを受信すると、これを受信バッファ部107に保存し、フレームを再構築する。このとき、伝送パケットに誤りが発生していた場合には、パケットを破棄する。1フレームの全ての伝送パケットが正常に受信された場合には、誤り判定部108は、受信バッファ部107内に保存された1フレーム分のデータ・パケットを、データ・パケット送出部111に転送する。データ・パケット送出部111は、この1フレーム分のデータ・パケットを、同位層又は上位層に送出される。
一方、伝送パケットの破棄が発生した場合、誤り判定部108は、誤り訂正符号により伝送パケットの復元が可能であれば、伝送パケットを復元する。復元できない場合は、送信装置101に対して再送要求を出す。このとき、誤り位置特定部109は、破棄された伝送パケットのシーケンス番号を取得する。そして、復元されたデータ・パケットは、データ・パケット送出部111から同位層又は上位層に送出される。
伝送パケットモニタ部は、破棄された伝送パケットの数を計数してパケット損失率を計算する。また、伝送スループット等も計算する。そして、これらの計算値を閾値判定して、閾値を超えた場合には、パケット損失率、伝送スループット等を送信装置101に送信する。
送信装置101では、パケット損失率、伝送スループット等を受信すると、伝送パラメータ決定部が問題対処案が記録されたルックアップ・テーブルを参照し、伝送パラメータを変更する。このようにして、パケット損失率、伝送スループット等の通信チャネルの特性の変化を伝送パラメータに反映させて適応的に誤り訂正能力を切り替えている。
特開2004−32283号公報 Jong-Suk Ahn, John Heidmann, "An adaptive FEC algorithm for Mobile Wireless Networks", Technical Report ISI-TR-555, USC/Information Sciences Institute, March, 2002 D.A.Eckhardt and P.Steenkiste, "A trace-based evaluation of adaptive error correction for a wireless local area network", ACM Press Mobile Network and Applications, vol.4, pp.273-287, Dec. 1999. Fraser Cameron, Moshe Zukeman, Maxim Gitlits, "Adaptive Transmission Parameters Optimization in Wireless Multi-Access Communication", IEEE International Conference on Networks, pp.91-95, Oct. 1999. Myoung-Kyoung Ji, Tae-Uk Choi, So-Huyn Lee, Seong-Ho Park, Ki-Dong Chung, "Adaptive FEC Error Control Algorithm Using Loss and Delay", IEEE International Conference on Multimedia and Expo, pp.22-25,Aug.2001. Masahiro Miyoshi, Masashi Sugano Masayuki Murata , "Improving TCP Performance for Wireless Cellular Networks by Adaptive FEC Combined with Explicit Loss Notification", IEICE Trans on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences, Oct. 2001. Trieu-Kien Truong and K. C. Hung, "Inversionless decoding of both errors and erasures of Reed-Solomon code", IEEE Trans. on Communications, vol.46, pp.973-976, Aug. 1998. J-H. Jeng and T.K.Truong. "On decodeing of both errors and erasures of a Reed-Solomon code using an inverse-free Berlekamp-Massey algorithm". IEEE Trans. on Comuunications, vol.47(10):pp.1488-1494, Oct. 1999. A. Chockalingam, M. Zorzi, and R. R. Rao, "Performance of TCP Reno on Wireless fading links with memory", Proc. IEEE ICC'98}, vol. 2, pp. 595-600, June 1998. E.N. Gilbert, "Capacity of a burst-noise channel," {\it Bell Systems Technical Journal}, vol.39,pp. 1253--1265, Sept. 1960
しかしながら、上記従来の通信装置においては、パケット損失率、伝送スループット等のパラメータが閾値を超えたときに、単純にペイロード・サイズや交錯回数(インターリーブ長)を大きくしたり小さくしたりするものであり、必ずしも通信チャネルの特性に対して伝送スループットが最大化するように最適化されるとは限らない。
また、パケット損失率、伝送スループット等に基づいてペイロード・サイズ、交錯回数等を種々の大きさに変化させる場合、各ペイロード・サイズを生成する符号器又は復号器の回路を用意しておき、これを切り替えて使用する必要がある。そのため、必要とされるハードウェア量が極めて大きくなる。従って、通信装置の小型化・低消費電力化を十分に図ることができない。
さらに、通信チャネルで発生するバースト誤りのバースト長が大きい場合などに、通信が途絶えた場合には、送信装置の側ではパケット損失率、伝送スループット等の情報が取得できない。そのため、伝送パラメータの切り替えを行うことができないという問題もある。
そこで、本発明の目的は、所与のハードウェア量の範囲内で、通信チャネルの誤り率に応じて、パケット伝送スループットを最大化するように、適応型誤り制御を行うことが可能な通信技術を提供することにある。また、最大のパケット伝送スループットを維持したまま、バースト誤りに対しても誤り訂正能力を最大限に大きくすることが可能な通信技術を提供することにある。
本発明に係る通信装置の第1の構成は、通報データを前方誤り訂正(Forward Error Correction;以下、「FEC」という。)方式で所定の誤り訂正能力tの誤り訂正符号に符号化するとともに、所定の交錯回数Mで交錯して交錯符号データを生成する交錯符号器と、前記交錯符号データをパケットとして送信する送信手段と、通信チャネルにおける誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最小閾値以下となった場合に、前記交錯符号器の交錯回数M及び誤り訂正能力t(以下、「交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)」という。)を、予め定められた規則に従って変更する交錯符号器変更手段とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、交錯符号器変更手段は、通信チャネルの誤り率(誤り率)によって交錯回数Mと誤り訂正符号の誤り訂正能力tを切り替える。これにより、通信におけるパケット損失率が最小でパケット伝送のスループット(以下、「パケット伝送スループット」という。)が最大となる方向に遷移させることができる。従って、通信チャネルの誤り率に応じて誤り訂正能力tを切り替えてランダム誤りに対してパケット損失を生じにくくし、かつパケット伝送スループットを最大化することが可能となる。
さらに、ハードウェア量が許容される範囲で交錯回数Mを大きくすることで、ランダム誤りに対する誤り訂正能力t、パケット伝送スループットを維持したまま、バースト誤りに対しても誤り訂正能力Mtを大きくすることができる。
なお、前記交錯符号器変更手段は、前記交錯符号器の交錯回数及び誤り訂正能力が変更された場合、受信側の通信装置に対しても同様の交錯符号の誤り訂正能力の変更を指示する変更指令を送信すれば、受信側の通信装置においても、交錯符号データの復号器についても同様に交錯符号の誤り訂正能力の切り替えを行って受信を続けることが可能である。また、改めて変更指令を送信するのではなく、送信する各パケットのヘッダに、その交錯符号の誤り訂正能力の情報を付加して送信するように構成してもよい。
ここで、「通報データ」とは、情報源から発せられるデータのことをいう。
「前方誤り訂正(FEC)」とは、情報ビットに冗長ビットを付加して伝送し、伝送途中で一部のビットに誤りが生じた場合、冗長ビットを利用して受信側で誤ったビットを訂正する手法をいう。FEC方式では、BCH符号、Reed Solomon符号、畳み込み符号、ターボ符号等の誤り訂正符号を使用して誤ったビットを訂正が行われる。
「誤り訂正能力」(error-correcting capability)とは、誤り訂正符号により許容されるパケット内の誤り数をいう。
符号長nの符号Cをm回「交錯」(interleaving)するとは、まずm個の符号語を行方向に配列してm行n列の行列を作り、この行列を左上から右下にかけて列方向にジグザグ走査して並べ直し、通信チャネルに送り出すことをいう。このとき、mを「交錯回数」という。
「誤り率」については、ビット誤り率、バイト誤り率、パケット誤り率(パケット損失率)等の各種の誤り率を用いることができる。
「通信チャネルにおける誤り率」の計測は、送信側の通信装置において受信側の通信装置から送信されるACKやNACKの数を計数しそれらの計数値から演算する手法や、受信側の通信装置において誤り発生回数を計測し、その誤り発生回数の情報を送信側の通信装置に送り返す手法等を用いて行うことができる。
「パケット損失率」とは、パケットが通信チャネルを転送中に雑音などの誤りが加わることによって喪失する割合をいう。「パケット伝送スループット」とは、単位時間内に通信チャネルを通して伝送されるパケットの数をいう。
「所定の最大閾値」及び「所定の最小閾値」は、各誤り訂正能力のFEC符号について、その誤り訂正能力のFEC符号が全ての誤り訂正能力のFEC符号の中で誤り率が最小でパケット伝送スループットが最も大きくなる誤り率範囲の最大値及び最小値に設定するのが理論的には好ましい。しかしながら、誤り率範囲の最小値に関しては、誤り率が極めて小さい場合には測定に時間を要し、パケット伝送スループットが大きい誤り訂正能力への遷移が生じるのに時間がかかるため、前記誤り率範囲に含まれる値であって適度な時間で測定することが可能な値に設定することが好ましい。
「予め定められた規則」は、交錯回数及びFECの誤り訂正能力が、誤り率が最小でパケット伝送スループットが最大となる方向に遷移するように定められる。
本発明に係る通信装置の第2の構成は、前記第1の構成において、前記交錯符号器変更手段は、交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)と交錯符号の誤り訂正能力(t+1,M’(t+1))又は(t−1,M”(t−1))とにおける通信チャネルにおける誤り率に対するパケット伝送スループットの理論曲線が互いに交差する点における誤り率を最大閾値又は最小閾値とし、 交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)の状態において、a.通信チャネルにおける誤り率が最大閾値以上となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の誤り訂正能力(t+1,M’(t+1))の状態に変更し、b.通信チャネルにおける誤り率が最小閾値以下となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の誤り訂正能力(t−1,M”(t−1))の状態に変更することを特徴とする。
この構成により、状況に応じて変化する通信チャネルの誤り率に対して、パケット伝送スループットが最大となるように交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)を最適化することが可能となる。
すなわち、誤り訂正能力tが大きくなるほど、1符号語内における訂正可能な誤りの数は増加する。従って、データ通信におけるパケット損失率は減少する。しかし、その分だけ情報ビットに対する検査ビット(冗長ビット)の符号量が大きくなる。そのため符号化率は減少する。
一方、パケット伝送スループットはパケット損失率が大きいほど減少する。また、符号化率が小さいほどパケット伝送スループットは減少する。従って、通信チャネルの誤り率によって、パケット伝送スループットが最大となる交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)は変化する。従って、上述のように交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)を切り替えることによって、通信チャネルの誤り率の変化に対して常にパケット伝送スループットを最大とすることができる。
ここで、各交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)における交錯回数Mの決め方については、特に限定はしないが、バースト誤りに対する誤り訂正能力Mtを最大限大きくするという観点から、ハードウェア量及び消費電力の許容量の限度で交錯回数Mは最大限に大きくすることが好ましい。
本発明に係る通信装置の第3の構成は、前記第1又は2の構成において、回路構成を外部から入力される回路構成情報に基づいて再構成することが可能なプログラマブル・デバイスを備え、前記交錯符号器変更手段は、それぞれの交錯符号の誤り訂正能力を有する交錯符号器を前記プログラマブル・デバイス上に構成するための回路構成情報が格納された符号器構成情報記憶手段と、通信チャネルにおける誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最大閾値以下となった場合に、予め定められた規則に従って次の交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)を決定し、その交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)への切替要求を出力する切替判定手段と、前記切替判定手段が出力する切替要求に基づき、交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)を有する交錯符号器の回路構成情報を前記符号器構成情報記憶手段から読み出し、当該回路構成情報により前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器を再構成する符号器再構成手段とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、一つのプログラマブル・デバイスを再構成することで交錯符号器の誤り訂正能力の切り替えが可能である。従って、現在使用する誤り訂正能力の交錯符号器のみをプログラマブル・デバイス上に構成すればよいため、通信装置を少ないハードウェア量で構成することが可能である。ハードウェアの利用効率も改善される。
また、誤り訂正能力tが小さいほど、FEC符号化ためのハードウェア量を小さくすることができる。そのため、誤り訂正能力tが小さい場合はハードウェア量の余裕が大きくなる。一方、交錯を行うためには、通報データを一時的にバッファに記憶する必要があるが、このバッファに必要とされる記憶容量は交錯回数Mに比例して大きくなる。そこで、プログラマブル・デバイスに要求されるハードウェア量の最低限度は、誤り訂正能力が最大tmaxのとき、仮想最悪条件におけるバースト誤り訂正能力のスペックを満たすのに十分なバースト誤りの訂正を可能とするだけの交錯回数Mの交錯符号器を構成するのに必要なハードウェア量となる。従って、プログラマブル・デバイスは、最低条件として、交錯符号の誤り訂正能力(tmax,Mmax)を有する交錯符号器を構成するのに十分なハードウェア量を用意する必要がある。
一方、誤り訂正能力tが最大値tmaxよりも小さい場合には、交錯回数をMとした場合、この交錯符号器は、交錯符号の誤り訂正能力(tmax,Mmax)を有する交錯符号器よりも小さいハードウェア量で実現可能である。従って、プログラマブル・デバイスにおいてハードウェア量に余剰分が生じる。そこで、この余剰分のハードウェア量を利用して、交錯回数MをMよりも大きくすることができる。これにより、制限されたハードウェア資源を利用して、パケット伝送スループット及びバースト誤りに対する誤り訂正能力を最大限度まで向上させることが可能となる。
本発明に係る通信装置の第4の構成は、前記第3の構成において、前記プログラマブル・デバイスを少なくとも2個備えており、前記符号器再構成手段は、前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器を再構成する場合においては、少なくとも一つの前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器が構成されている状態で、他の前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器を再構成することを特徴とする。
この構成により、一つのプログラマブル・デバイスにおける交錯符号器の再構成が行われている間は、他のプログラマブル・デバイスに構成された交錯符号器によって交錯符号データの生成処理を継続させることができる。従って、交錯符号器の再構成により通信装置の符号化処理が停止することを避けることが可能となる。
本発明に係る通信装置の第5の構成は、前記第4の構成において、前記切替判定手段から切替要求が出力されるか否かにかかわらず、前記符号器再構成手段は、少なくとも一つの前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器が構成されている状態で、他の前記プログラマブル・デバイスにおいて、次の遷移状態における交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)を有する前記交錯符号器を再構成することを特徴とする。
この構成により、切替判定手段から切替要求が出力された場合に、交錯符号器の誤り訂正能力を即座に切り替えることが可能となる。
ここで、「次の遷移状態」とは、切替判定手段から次回に切替要求が出力された時に、その切り替え要求により指定されることが予測される交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)の状態をいう。
本発明に係る通信装置の第6の構成は、前記第3の構成において、前記切替判定手段は、前記パケットを受信する受信側の通信装置から送信される受信誤りの発生情報に基づいてパケット通信における誤り率を演算し、その誤り率が前記最大閾値以上となった場合又は前記最大閾値以下となった場合に、前記切替要求を出力することを特徴とする。
この構成では、受信装置から送信される受信誤りの情報に基づいて、通報データの送信側の通信装置に備えられた誤り率演算手段で誤り率を演算する。これにより、通信チャネルの状態によりエラーが頻発したり完全に通信が途絶えたりした場合にも、通信装置は通信チャネルの誤り率に従って適切に交錯符号器の誤り訂正能力(t,Mt)を切り替えることが可能となる。
ここで、前記誤り率演算手段は、前記パケットを受信する受信側の通信装置が誤りを全て訂正できたときに送信する確認応答(以下、「ACK」という。)信号又は誤りの全てが訂正できなかったときに送信する否定応答(以下、「NACK」という。)信号の受信回数に基づいて誤り率を演算するように構成することができる。この構成によれば、誤り率演算手段は、ACK又はNACKを計数しNACKの出現頻度を計算することにより誤り率を算出できる。従って、カウンタと除算器を用いた簡易な回路で構成することができる。
また、前記誤り率演算手段は、前記パケットを受信する受信側の通信装置から、当該受信側の通信装置が誤り訂正をした誤り訂正数の情報を受信して、この誤り訂正数の情報に基づいて誤り率を演算するように構成することができる。この構成によれば、誤り率演算手段は、誤り訂正数を、送信した誤り訂正符号の符号数と各誤り訂正符号に含まれる情報バイト数との比を計算することによって誤り率を算出できる。この場合、受信側の通信装置が誤り訂正に成功した場合でも、通信中に生じた誤りを検出してこれを誤り率に反映させることが可能である。従って、特に誤り率の小さい場合における演算に有効である。
また、前記誤り率演算手段は、過去の誤り率が所定の閾値よりも大きい場合には、前記パケットを受信する受信側の通信装置が送信するACK信号又はNACK信号の受信回数に基づいて誤り率を演算し、過去の誤り率が所定の閾値よりも小さい場合には、前記パケットを受信する受信側の通信装置から、当該受信側の通信装置が誤り訂正をした誤り訂正数の情報を受信して、この誤り訂正数の情報に基づいて誤り率を演算するように構成することができる。この構成により、誤り発生頻度が大きい場合にはACK信号又はNACK信号による簡易な方法で誤り率を演算することができる。また、誤り発生頻度が小さい場合には、誤り訂正数の頻度により誤り率を計算することにより、短時間で精度よく誤り率を計算し、適切に交錯符号器の交錯回数及び誤り訂正能力を切り替えることが可能となる。
本発明に係る通信装置の第7の構成は、通報データを所定の誤り訂正能力の誤り訂正符号に符号化するとともに、所定の交錯回数で交錯して生成した交錯符号データと、交錯符号の誤り訂正能力の情報とを、通信チャネルを介して伝送データとして受信する通信装置において、前記伝送データをデインターリーブするとともに復号する交錯復号器と、前記交錯復号器において誤り訂正ができない場合に、受信誤りの発生情報を前記送信側の通信装置に送信する誤り情報送信手段と、前記送信側の通信装置から送信された交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)が前記交錯復号器の現在の誤り訂正能力(t,Mt)と異なる場合において、前記交錯復号器の誤り訂正能力を誤り訂正能力(t’,M’t’)に変更する交錯復号器変更手段とを備えていることを特徴とする。
この構成により、上述の第1〜第6の構成による送信側の通信装置から伝送されるデータ(伝送データ)を受信した場合、適応的に交錯符号の誤り訂正能力を変更しながら伝送データを復号することができる。
また、パケットに訂正不能な誤りが生じた場合には、情報送信手段により受信誤りの発生情報を送信することにより、送信側の通信装置にパケットの再送を要求できる。また、これにより送信側の通信装置がパケット通信における誤り率を演算することが可能となり、適応的に交錯符号の誤り訂正能力を変更することが可能となる。
本発明に係る通信装置の第8の構成は、前記第7の構成において、回路構成を外部から入力される回路構成情報に基づいて再構成することが可能なプログラマブル・デバイスを備え、前記交錯復号器変更手段は、それぞれの交錯回数及び誤り訂正能力を有する交錯復号器を前記プログラマブル・デバイス上に構成するための回路構成情報が格納された復号器構成情報記憶手段と、前記送信側の通信装置から送信された交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)が前記交錯復号器の現在の誤り訂正能力(t,Mt)と異なる場合において、交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)への切替要求を出力する切替判定手段と、前記切替判定手段が出力する切替要求に基づき、交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)を有する交錯復号器の回路構成情報を前記復号器構成情報記憶手段から読み出し、当該回路構成情報により前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器を再構成する復号器再構成手段と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、一つのプログラマブル・デバイスを再構成することで交錯復号器の誤り訂正能力の切り替えが可能である。従って、現在使用する誤り訂正能力の交錯復号器のみをプログラマブル・デバイス上に構成すればよいため、通信装置を少ないハードウェア量で構成することが可能である。ハードウェアの利用効率も改善される。
本発明に係る通信装置の第9の構成は、前記第8の構成において、前記プログラマブル・デバイスを少なくとも2個備えており、前記復号器再構成手段は、前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器を再構成する場合においては、少なくとも一つの前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器が構成されている状態で、他の前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器を再構成することを特徴とする。
この構成により、一つのプログラマブル・デバイスにおける交錯復号器の再構成が行われている間は、他のプログラマブル・デバイスに構成された交錯復号器によって伝送データの復号処理を継続させることができる。従って、交錯復号器の再構成により通信装置の復号処理が停止することを避けることが可能となる。
本発明に係る通信方法の第1の構成は、(1)送信側の通信装置において、交錯符号器により、通報データを前方誤り訂正(Forward Error Correction;以下、「FEC」という。)方式で所定の誤り訂正能力tの誤り訂正符号に符号化するとともに、所定の交錯回数Mで交錯して交錯符号データを生成する符号化ステップ、(2)前記送信側の通信装置から受信側の通信装置へ前記交錯符号データをパケットとして伝送する送信ステップ、(3)前記送信側の通信装置又は前記受信側の通信装置において、前記パケット伝送における誤り率を演算する誤り率演算ステップ、(4)前記送信側の通信装置において、交錯符号器変更手段により、前記パケット伝送における誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最小閾値以下となった場合に、前記交錯符号器の交錯回数M及び誤り訂正能力t(以下、「交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)」という。)を、予め定められた規則に従って変更する符号器変更ステップ、及び、(5)前記受信側の通信装置において、前記送信側の通信装置から送信された交錯符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)が前記交錯復号器の現在の誤り訂正能力(t,Mt)と異なる場合において、交錯復号器変更手段により、前記交錯復号器の誤り訂正能力を誤り訂正能力(t’,M’t’)に変更する復号器変更ステップを備えていることを特徴とする。
本発明に係る通信方法の第2の構成は、前記第1の構成において、前記符号器変更ステップにおいて、前記交錯符号器変更手段は、交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)と交錯符号の誤り訂正能力(t+1,M’(t+1))又は(t−1,M”(t−1))とにおける通信チャネルにおける誤り率に対するパケット伝送スループットの理論曲線が互いに交差する点における誤り率を最大閾値又は最小閾値とし、交錯符号の誤り訂正能力(t,Mt)の状態において、a.通信チャネルにおける誤り率が最大閾値以上となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の誤り訂正能力(t+1,M’(t+1))の状態に変更し、b.通信チャネルにおける誤り率が最小閾値以下となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の誤り訂正能力(t−1,M”(t−1))の状態に変更することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、与えられたハードウェア量の範囲内で、通信チャネルの誤り率に応じて、パケット伝送スループットを最大化するように、適応型誤り制御を行うことが可能となる。さらに、ハードウェア量が許容される範囲で交錯回数Mを大きくすることで、最大のパケット伝送スループットを維持したまま、バースト誤りに対しても誤り訂正能力を大きくすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例1に係る送信側の通信装置(以下、「送信装置」という。)の機能構成を表した図である。送信装置1は、入力バッファ2、交錯符号器3、送信部4、受信部5、交錯符号器変更部6、再送制御部7、ラウンド・トリップ時間決定部8、及びラウンド・トリップ時間記憶部9を備えている。
入力バッファ2は、同位層又は上位層から転送される通報データを一時的に保存する。交錯符号器3は、入力バッファ2に保存された通報データをFEC方式で所定の誤り訂正能力tの誤り訂正符号に符号化し、構成符号データを生成する。さらに、交錯符号器3は、この構成符号データを所定の交錯回数Mで交錯符号データを生成し送信部4に出力する。この交錯符号器3は、プログラマブル・デバイスを使用してソフト的に再構成が可能とされている。
送信部4は、交錯符号データを所定の長さのペイロードに分割する。そして、このペイロードに、種々の情報を含んだヘッダを付加してパケットを生成し通信チャネルに出力する。このパケットは、通信チャネルを介して後述の受信装置21(受信側の通信装置)に伝送される。
受信部5は、通信チャネルを介して受信装置21(後述)から伝送されてくるACK(確認応答)やNACK(否定応答)等の伝送データを受信する。交錯符号器変更部6は、通信チャネルにおける誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最小閾値以下となった場合に、交錯符号器3の誤り訂正能力(t,Mt)を所定の規則に従って変更する。
再送制御部7は、受信装置21から伝送されるNACKを受信した場合に、喪失したパケットを入力バッファ2から読み出して再送する制御を行う。
ラウンド・トリップ時間決定部8は、通信チャネルを介した通報データの伝送に先立ち、受信装置21に対してラウンド・トリップ検査信号を送信し、受信装置21からその応答信号が伝送されてくるまでの時間を計測して、これをラウンド・トリップ時間記憶部9に保存する。
上記交錯符号器変更部6は、切替判定部10、ACK受信タイマー11、パケット・カウンタ12、エラー・カウンタ13、符号器再構成部14、及び符号器構成情報記憶部15を備えている。
ACK受信タイマー11は、ラウンド・トリップ時間記憶部9に保存されたラウンド・トリップ時間を参照し、送信部4がパケットを送信してからラウンド・トリップ時間内にACKを受信したか否かを判定する。受信できない場合には、エラー・カウンタ13に対してNACKを出力する。
パケット・カウンタ12は、送信部4から伝送されるパケットの数を計数するカウンタである。エラー・カウンタ13は、受信装置21又はACK受信タイマー11から伝送されてくるNACKの受信回数を計数するカウンタである。
切替判定部10は、パケット・カウンタ12が計数した伝送パケット数Nと、エラー・カウンタ13が計数した誤り数(破棄されたパケット数)Plossとに基づいて、通信チャネルのパケット損失率Perr=Ploss/Nを演算する。このパケット損失率Perrの値が所定の最大閾値以上又は所定の最小閾値以下となった場合に、切替判定部10は、所定の規則に従って次の交錯符号の誤り訂正能力(t’,Mt’)を決定する。そして、その交錯符号の誤り訂正能力(t’,Mt’)に切り替えるための切替要求を出力する。
符号器再構成部14は、切替判定部10から切替要求が入力されると、交錯符号器3の誤り訂正能力を(t’,Mt’)に変更する。この誤り訂正能力の切り替えは、符号器構成情報記憶部15に保存された回路構成情報に基づいて、交錯符号器3の回路を再構成することによって、プログラマブル・デバイスの回路構成を切り替えながら行われる。
ここで、交錯法(インターリーブ法)について簡単に説明しておく。「交錯法」とは、図2に示すように、行方向の符号語のシンボル数n,情報シンボル数kの(n,k)符号をM段重ね、列方向に連なる(nM,kM)符号を生成する手法である。このとき、段数Mのことを「交錯回数」という。交錯法により、各符号要素(n,k)=(c(n−1)M+i,c(n−2)M+i,…,cM+i,c),0≦i≦M−1では、(n−k)/2=t個のバースト誤りしか訂正できない符号が、交錯により生成された符号(nM,kM)=(cnM−1,cnM−2,…,c,c)では、(nM−kM)/2=tM個のバースト誤りの訂正が可能となる。「バースト誤り」とは、無線通信におけるフェージング伝送路など、記憶を有する伝送路において発生する、時間的に連続して生じる伝送路誤りをいう。バースト誤りが発生する区間の長さbのことを「バースト長」という。検出・訂正できるバースト長bは長いほど望ましい。バースト誤りを訂正できる最小検査点数の条件として、以下の(数1)が成り立つ。(数1)より、バースト訂正符号の検査点数の最小値は2bであることがわかる。
Figure 2005252622
交錯回数Mで交錯された符号の訂正可能なバースト長bは、ビット単位で表すと(数2)のようになる。ここで、tは誤り訂正能力、mはガロア拡大体GF(2)上の元のビット幅である。
Figure 2005252622
また、符号(n,k)を交錯回数Mで交錯した符号(nM,kM)の符号語のシンボル数Nと情報シンボル数Kのビット長は、(数3)のようになる。
Figure 2005252622
このとき、(N−K)/bを考えると、以下の(数4)が成り立つ。
Figure 2005252622
(数4)より、交錯回数Mが増加すると、f(M)は限りなく2に近づく。従って、バースト誤り訂正符号として漸近的に効率のよい符号といえる。
また、交錯された(nM,kM)符号の符号化率は、(数5)に示すように、交錯する前と同じである。従って、交錯回数Mに関わらず符号化率は低下しない。
Figure 2005252622
図3は図1の交錯符号器3の構成を表す図である。交錯復号器3が使用する誤り訂正符号は、BCH符号や畳み込み符号等の各種のFEC符号を使用することが可能であるが、本実施例ではRS符号を使用する。また、図3の回路ではRS符号に符号化すると同時に、交錯回数Mでの交錯(インターリーブ)も行うようにしている。
交錯回数Mで交錯するRS符号は、生成多項式G(zM)から生成される。ここで、G(z)は、誤り訂正能力tのRS符号の生成多項式であり、(数6)により表される。
Figure 2005252622
この交錯回数Mで交錯するRS符号を生成する符号器は、図3に示したように、(数6)の生成多項式による通常のRS符号器に対して、交錯回数Mの段数分のレジスタMDを挿入することにより得られる。図3の符号器により、M個の符号(n,k)が1シンボルずつ交互に並んで出力される。この出力される符号が、交錯回数Mで交錯された符号(nM,kM)である。
図4は本発明の実施例1に係る受信側の通信装置(以下、「受信装置」という。)の機能構成を表した図である。受信装置21は、受信部22、受信バッファ23、交錯復号器24、交錯復号器変更部25、誤り情報送信部26、送信部27、及びラウンド・トリップ信号処理部28を備えている。
受信部22は、通信チャネルを介して送信装置1から伝送されてくるパケットを受信する。受信バッファ23は、受信部22で受信されたパケットを一時的に保存する。交錯復号器24は、受信バッファ23に保存された伝送データをデインターリーブして構成符号データを復元する。そして、さらにこの構成符号データを復号して誤り訂正を行い、受信データとして同位層又は上位層へ出力する。この交錯復号器24は、プログラマブル・デバイスにより構成され、ソフトウェア的に回路の再構成が可能とされている。
交錯復号器変更部25は、受信バッファ23に保存されたパケットのヘッダを解析し、このパケットに含まれる送信装置1の交錯符号器3が有する誤り訂正能力(t’、M’t’)が、現在交錯復号器24が有する誤り訂正能力(t、Mt)と同一か否かを判定する。誤り訂正能力(t’、M’t’)が現在の誤り訂正能力(t、Mt)と異なる場合には、交錯復号器24の誤り訂正能力を(t’,Mt’)に変更する。この誤り訂正能力の切り替えは、復号器構成情報記憶部31に保存された回路構成情報に基づいて、交錯復号器24の回路を再構成することによって、プログラマブル・デバイスの回路構成を切り替えながら行われる。
交錯復号器変更部25は、切替判定部29、復号器再構成部30、及び復号器構成情報記憶部31を備えている。切替判定部29は、伝送データの誤り訂正能力(t’,M’t’)と現在の交錯復号器24の誤り訂正能力(t,Mt)とを比較して、両者が異なる場合、誤り訂正能力の切替要求を出力する。復号器再構成部30は、切替要求が入力されると、復号器構成情報記憶部31に格納された誤り訂正能力(t’,M’t’)を有する交錯復号器の再構成情報を読み出して交錯復号器24の再構成を行う。
誤り情報送信部26は、パケット誤り判定部32とACK送信カウンタ33とを備えている。パケット誤り判定部32は、交錯復号器24により復号された受信データに誤りがあるか否かを判定し、誤りがある場合には送信部に対してNACKを出力し、ない場合は、ACK送信カウンタ33に対してカウント信号を出力する。ACK送信カウンタ33は8進カウンタで構成されており、パケット誤り判定部32からカウント信号が入力されると内部のカウント値をインクリメントする。そして、カウントアップすると、送信部27に対してACKを出力する。これらのNACKやACKは、送信部27から通信チャネルを介して送信装置1へ送信される。
図5は図3の交錯復号器の構成を表す図である。交錯復号器24は、FIFO41、シンドローム演算回路42、誤り位置多項式導出回路43、誤り位置演算回路44、誤り値演算回路45、及び誤り訂正回路46を備えている。
FIFO41は、受信バッファ23から入力される伝送データを一時的に格納して、古く格納した順に出力する。
シンドローム演算回路42は、受信バッファ23に保存された伝送データ(受信多項式)に基づいてシンドローム演算を行う。交錯がない場合のシンドロームsi(i∈{0,1,…,2t-1})は、受信多項式r(z)に(数6)の生成多項式G(z)の根を代入することにより得られる。2t個の生成多項式G(z)の根をαiと記す。シンドロームsiは(数7)により表される。
Figure 2005252622
交錯回数Mで交錯された符号(nM,kM)に対するシンドローム演算回路は、(数7)を実現する演算回路に対して、シンドロームを保持するレジスタを交錯回数Mの段数分だけ挿入することにより得られる。図6に交錯回数Mで交錯された符号(nM,kM)に対するシンドローム演算回路42の構成を示す。図6の回路により、M個分の符号(n,k)のシンドロームを得ることができる。
誤り位置多項式導出回路43は、シンドローム演算回路42において演算されたシンドロームに基づいて、誤り位置多項式を算出する回路である。誤り位置多項式の導出アルゴリズムとしては、Peterson-Gorensteinアルゴリズム(以下、「ピーターソン・アルゴリズム」という。)、Berlekamp-Masseyアルゴリズム(以下、「BMアルゴリズム」という。)、ユークリッド・アルゴリズムが知られている。
ピーターソン・アルゴリズムは誤り位置多項式の係数を連立方程式で解く方法である。この方法は、連立方程式を解く際に逆元処理を多用するため、誤り訂正能力が高い符号には適さない。一方、BMアルゴリズムは逆元処理を必要としない。逆元処理が不要なBMアルゴリズムは、非特許文献6,7で報告されている。
誤り位置多項式は(数8)で表される。Xiは誤りの位置をがロア拡大体GF(28)上の値で示す誤りロケータである。誤り位置多項式導出回路43は、(数8)における係数λの値を前述のアルゴリズムにより演算し、誤り位置多項式を導出する。
Figure 2005252622
誤り位置演算回路44は、(数8)の誤り位置多項式の根を算出することにより、受信多項式において誤りが生じたブロックを検出する。この演算処理も、符号(nM,kM)を構成するM個の符号(n,k)の符号シンボルについてそれぞれ行われる。(数9)の関係を満たすiの集合が受信多項式において誤りが生じたブロックである。この演算処理には、一般的にチェン探索法が用いられる。
Figure 2005252622
誤り値演算回路45は、誤り値を算出する。シンドロームsiと誤り値ejlの間には(数10)の関係がある。従って、(数10)を解くことにより誤り値が求められる。この誤り値の計算を定式化したアルゴリズムがForneyのアルゴリズムである。このアルゴリズムは多重誤りが生じた符号に対してその誤りの位置を代入することによって誤り値を求めることができる方程式である。
Figure 2005252622
誤り訂正回路46は、パケット内の誤り位置と誤り値とを組み合わせて、受信多項式内の誤りブロックを訂正する処理を行う。
上記各演算回路のうち、シンドローム演算回路42と誤り訂正回路46とは、交錯された符号(nM,kM)の全符号シンボルを用いて演算処理を行う。一方、誤り位置多項式導出回路43、誤り位置演算回路44、及び誤り値演算回路45は、符号(nM,kM)を構成するM個の符号(n,k)の符号シンボルについてそれぞれ演算処理を行う。
従って、本実施例においては、シンドローム演算回路42及び誤り訂正回路46における演算処理は、符号(nM,kM)を入力単位としてパイプライン処理をする。そのため、誤り位置多項式導出回路43及び誤り訂正回路46の入力部には、パイプライン・レジスタを設ける。そして、シンドローム演算回路42から出力されるM段のシンドロームを、誤り位置多項式導出回路43の入力部のパイプライン・レジスタに出力する。そして、誤り位置多項式導出回路43,誤り位置演算回路44,及び誤り値演算回路45は、M個の符号(n,k)に対するシンドロームを1つずつパイプライン処理し、誤り訂正回路46の入力部のパイプライン・レジスタに出力する。誤り訂正回路46は、M個の符号(n,k)に対する誤り位置の値と、誤り値の計算が完了した後、誤り訂正処理を行う。図7に交錯復号器24のパイプライン動作を示す。
図8は図1及び図4の送信装置及び受信装置で構成される通信システムの物理構成のアーキテクチャを表す図である。図8において、送信装置1、入力バッファ2、符号器構成情報記憶部15、受信装置21、受信バッファ23、復号器構成情報記憶部31は、図1又は図4と同様のものを表している。
受信装置1は、入力バッファ2、2個のFPGA51,52、符号器構成情報記憶部15、及びコントローラ53を備えている。この構成において、交錯符号器3は、プログラマブル・デバイスの一種であるFPGA51,52に構成される。その他の、送信部4、受信部5、交錯符号器変更部6、ラウンド・トリップ時間決定部8、ラウンド・トリップ時間記憶部9、及び再送制御部7は、コントローラ53、FPGA51,52、及び符号器構成情報記憶部15が協働することにより実現される。
また、受信装置21は、受信バッファ23、2個のFPGA54,55、復号器構成情報記憶部31、及びコントローラ56を備えている。この構成において、交錯復号器24は、FPGA54,55に構成される。その他の、受信部22、受信バッファ23、交錯復号器変更部25、誤り情報送信部26、送信部27、及びラウンド・トリップ信号処理部28は、コントローラ56、FPGA54,55、及び復号器構成情報記憶部31が協働することにより実現される。
通報データは、上位層である論理リンク層60から入力バッファ2に入力される。入力バッファ2に入力された通報データは、送信装置1において符号化され、伝送パケットとして下位のMAC層61に転送される。そして、物理層62を通して通信チャネル63に送信される。通信チャネル63を通過した伝送パケットは、受信側の物理層64に入力される。そして、MAC層65を通して受信バッファ23に入力される。受信装置21は、この伝送パケットを復号して、上位の論理リンク層66に出力する。
FPGA54,55に図5に示したような交錯復号器24を実装する場合、各誤り訂正能力tに対して実装可能な交錯回数Mを考慮して交錯復号器24を設計する必要がある。ここでは、一例として、FPGAには、Xilinx社のVirtexII(登録商標)を使用した場合を示す。
Figure 2005252622
(表1)に交錯を考慮していないRS復号器をFPGAに実装したときの、各誤り訂正能力のRS復号器の使用SLICE数を示したものである。このデバイスの総SLICE数は5120だが、(表1)の実装結果から、使用SLICE数に十分な余裕がある。従って、ここでは、半分の大きさの2560を使用SLICE数の制限値として実装することとする。
Figure 2005252622
(表2)に交錯(インターリーブ)を考慮したRS復号器のFPGA実装結果を示す。なお、復号器の動作可能最大周波数は全て100MHz以上となった。従って、動作周波数を100MHzとすると、実装したRS復号器の符号処理速度は7.96875×10(bps)となった。
(表2)からわかるように、各誤り訂正能力tにおける実装可能な交錯回数Mは、それぞれ、t=1のとき32、t=2のとき16、t=3のとき8、t=4のとき4となった。この結果から、ある限られたハードウェア・リソース内で考慮することが可能な交錯回数Mは、誤り訂正能力tが小さいほど大きくなることがわかる。そして、これらの誤り訂正能力に特化した回路を誤り訂正能力tが切り替わるたびに再構成すれば、各誤り訂正能力における復号器は、ハードウェア・リソースの限界まで交錯回数Mを考慮することが可能となる。そのため、従来の固定的な誤り制御ハードウェアに比べて、よりバースト誤りに強い誤り制御用ハードウェアを実現することが可能となる。
次に、上記交錯復号器24及び交錯符号器3の誤り訂正能力の切り替え方法について、上述のFPGAへの実装例により説明する。交錯符号器3については、図3に示したような簡単な回路構成で実現できる。従って、誤り訂正能力tの変化によるハードウェア量の変化をあまり考慮する必要はない。一方、上述の通り、交錯復号器24は複雑な演算回路が必要であるため、必要とされるハードウェア量は誤り訂正能力tの変化により大きく変化する。従って、誤り訂正能力の切り替えに関しても、交錯復号器24のハードウェア・リソースの制限を考慮する必要がある。ここでは、上記(表2)の結果より、各誤り訂正能力tにおける交錯回数Mを、t=1のときはM=32、t=2のときはM=16、t=3のときはM=8、t=4のときはM=4とする。
ここで、パケット伝送スループットを、(数11)により定義する。ηは、誤り訂正符号の冗長データによるデータ効率、ηはパケットが廃棄された場合のARQ(Auto Repeat Request)の再送効率を表す。
Figure 2005252622
データ効率ηの値は、パケットのデータ長をL、冗長データによるオーバーヘッドをLとすると、(数12)で表される。
Figure 2005252622
また、再送効率ηの値は、受信に成功したパケット数をN、実際に送信したパケット数をNとすると、(数13)で表される。
Figure 2005252622
パケットのサイズは1符号シンボル長が255byteのRS符号4つ分で1020byteとし、ARQ方式としては、多くの通信系で用いられているGo-Back-N ARQ方式を想定する。また、連続伝送可能パケットのウィンドウ・サイズをN=8とした。また、RTT(Round Trip Time)はパケット5個分の伝送時間と仮定する。
無線通信路モデルとしては2状態マルコフ通信路を適用した(非特許文献8,9参照)。2状態マルコフ通信路は、バースト誤りを発生する無線通信チャネルを模擬するモデルである。図9に示すように、誤りが生じない状態(Error Free)に留まる確率をp、その逆を1−p、誤りが生じる状態(Error)に留まる確率をq、その逆を1−qとする。このとき、ビット誤り率ε及びバースト誤りの平均長bは、(数14)のように与えられる。
Figure 2005252622
図10は各種誤り訂正符号を使用した場合における2状態におけるバースト誤りの平均長を50としたときのビット誤り率に対するパケット伝送スループットの関係を表す図、図11は各種誤り訂正符号を使用した場合における2状態におけるバースト誤りの平均長を50としたときのビット誤り率に対するパケット損失率の関係を表す図である。
図10、図11から分かるように、誤り訂正能力tが高い符号ほど、ビット誤り率に対するパケット伝送スループットの低下は抑制されるが、符号化効率が悪い分だけ全体的に高い性能が得られなくなる。一方、誤り訂正能力tが低い符号ほど、通信チャネルの状態が安定しているときには高い性能が得られるが、ビット誤り率の悪化に伴って、パケット伝送スループットが急激に劣化する。また、同じ誤り訂正能力でも交錯回数の大きい符号ほど、パケット伝送スループットの低下が抑制されていることが分かる。これは、交錯法により、符号化効率が損なわれることなく、バースト誤りに対する耐性が強化されたためである。
適応型誤り制御では、パケット損失率を指標として符号の誤り訂正能力(t,Mt)を切り替える。
交錯回数Mを固定した固定的な回路の場合には、通信チャネルのビット誤り率に応じて、パケット伝送スループットが最大となるように符号の誤り訂正能力tを切り替えればよい。従って、上記例では、例えば、交錯回数M=4として、符号の誤り訂正能力t=1,2,3,4の中で、図10,図11からビット誤り率に対するパケット伝送スループットが逆転する付近のパケット損失率を、次の符号に遷移するための閾値とする。
一方、動的再構成可能な適応型誤り制御では、誤り訂正能力(t,Mt)が、(1,32×1),(2,16×2),(3,8×3),(4,4×4)の符号の中で、ビット誤り率に対するパケット伝送スループットが逆転する付近のパケット損失率を、次の符号に遷移するための閾値とする。
図12は適応誤り制御における符号切替の状態遷移図である。図4(a)が交錯回数をM=4で一定とした場合であり、図4(b)はMを可変とした上述の動的再構成可能な適応型誤り制御の場合である。
次に、2つのFPGA51,52及び54,55を使用した交錯符号器3及び交錯復号器24の再構成の方法について説明する。なお、この再構成の方法は、交錯符号器3と交錯復号器24とで変わるところはないため、以下、代表的に交錯復号器24についてのみ説明する。
図13は交錯復号器24の誤り訂正能力の切り替えのタイム・スケジュールを表す図である。図13において、(a)は交錯復号処理を行っている状態(以下、「処理状態」という。)、(b)は前の回路構成を保持して待機している状態(以下、「待機状態」という。)、(c)は前状態から現状態に回路の再構成を行っている状態(以下、「現状態への再構成状態」という。)、(d)は現状態から次の状態に回路の再構成を行っている状態(以下、「次状態への再構成状態」という。)を表す。図13に示すとおり、2つのFPGA54,55は、待機状態と再構成状態以外は並列に動作する。状態が遷移する際は、何れか一方のFPGAは次の状態に遷移する前に、予め次の状態の回路構成(d)を終了させておく必要がある。そして、FPGAの構成が完了し一方のFPGAが次の遷移状態に遷移した後に、もう一方のFPGAは、遷移前の状態に戻る場合に備えて待機状態(b)となる。待機状態(b)の時間が経過した後、もう一方のFPGAは、現状態への再構成状態(c)となり、この再構成が終了すると、二つのFPGA54,55が並列に動作する状態となる。以上の動作を繰り返しながら、適応的に再構成を繰り返して動作する。
ここで、図13より、二つのFPGA54,55が同時に待機状態若しくは再構成状態にならないためには、一方のFPGAの連続動作時間が、少なくとももう一方のFPGAの待機状態時間と次状態への再構成時間の合計時間以上でなければならない。待機状態に必要な時間とは、前状態に戻るために必要な再構成時間に等しい。従って、FPGAの連続動作時間をTactive、再構成時間をTreconfとおくと、(数15)が成り立つ。
Figure 2005252622
また、状態遷移に至るまでのパケット損失率の変化量を|p|、パケット受信記録の総数をN[packet]、交錯復号器24のパケット処理速度をRdecode[packet/sec]とすると、FPGAの連続動作時間Tactiveは(数16)で表される。
Figure 2005252622
従って、(数16)から得られるFPGAの連続処理時間Tactiveが、図12のどの状態にあっても(数15)を満たすならば交錯復号器24が停止することはなく、動的な誤り訂正能力の切り替えが可能となる。
ここで、ある状態における連続復号処理時間を調整するためには、誤り訂正能力の切替の指標となるパケット損失率の変化量|p|を調整すればよい。パケット損失率Perrは、受信パケット数をN、破棄されたパケット数をPlossとすると、Perr=Ploss/Nなので、パケット損失率の変化量は、パケット受信記録の総数によって調整される。従って、(数15)、(数16)から、パケット受信記録数を(数17)により調整する。
Figure 2005252622
最後に、本実施例に係る通信装置において、以下その全体動作を説明する。なお、以下では説明の便宜上、交錯符号器3,交錯復号器24は図12(b)に示した4つの状態をとり得るものとして説明をする。
なお、データ伝送に先立ち、送信装置1のラウンド・トリップ時間決定部8と受信装置21のラウンド・トリップ信号処理部28が協働して、ラウンド・トリップ時間の計測を行う。すなわち、まず、ラウンド・トリップ時間決定部8は、送信部4を介してラウンド・トリップ時間検査信号を受信装置21に伝送する。受信装置21のラウンド・トリップ信号処理部28は、受信部22を介してこのラウンド・トリップ時間検査信号を受信する。そして、ラウンド・トリップ信号処理部28は、送信部27を介して応答信号を送信装置1に送信する。送信装置1ではラウンド・トリップ時間決定部8が受信部5を介して応答信号を受信する。そして、ラウンド・トリップ時間検査信号を送信してから応答信号を受信するまでの時間に、適当な補正を加えた値をラウンド・トリップ時間として、ラウンド・トリップ時間記憶部9に保存する。
次に、送信装置1におけるデータ伝送の動作について説明する。図14は送信装置1のデータ伝送時の動作を表すフローチャートである。
初期状態として、交錯符号器3及び交錯復号器24は、誤り訂正能力がt=4,M=4の状態にあるものとする。
まず、切替判定部10は、パケット・カウンタ12を初期化する(S1)。このとき、ACK受信タイマー11をスタートさせる。
次に、上位の論理リンク層60から、1フレーム分の通報データが入力バッファ2に入力され保存される(S2)。ここで、1フレームとは、1個の交錯符号データを生成するデータをいい、k×Mバイト分のデータ量がある。
次に、切替判定部10は、受信装置21からNACKが送信されたか否かを判定する(S3)。NACKを受信しなかった場合、切替判定部10は、ACK受信タイマー11がタイムアップしているか否かを検査する(S4)。
ACK受信タイマー11がタイムアップしていない場合、切替判定部10は、ACKを受信したか否かを判定する(S5)。
ここで、ACKを受信していない場合には、切替判定部10は、パケット・カウンタ12に記憶された送信パケット数Nと、エラー・カウンタ13に記憶されたパケット損失数Plossを参照する。そして、切替判定部10は、パケット損失率Perrを演算する(S12)。ここでは両者とも0なので、パケット損失率Perrは0とする。
次に、切替判定部10は、パケット損失率Perrから、図12(b)の遷移閾値により、交錯符号器3の誤り訂正能力の切り替えを行うか否かの判定をする(S13)。ここでは、Perr=0なので、切り替えは行われず、次のステップS15に移る。
ステップS15では、交錯符号器3は、入力される通報データを交錯回数M、RS符号の誤り訂正能力tで符号化して、交錯符号データを生成し、これを通信チャネル63を介して受信装置21へ送信する。そして、ステップS2に戻る。
上記ステップS5において、受信部5がACKを受信した場合、ACK受信タイマー11がリセットされ、再び0から計時を開始する(S6)。また、パケット・カウンタ12は、カウント値NTを1だけインクリメントする(S7)。そして、ステップS12に移行する。
上記ステップS3において、受信部5がNACKを受信した場合、エラー・カウンタ13のカウント値Plossが1だけインクリメントされる(S8)。また、ACK受信タイマー11がリセットされ、再び0から計時を開始する(S9)。また、パケット・カウンタ12は、カウント値NTを1だけインクリメントする(S10)。また、再送制御部7は、入力バッファ2から、破棄されたパケットを再度読み出した上で、交錯符号器3で符号化して送信部4から再送する(S11)。そして、ステップS12に移行する。
ステップS4において、ACK受信タイマー11がタイムアップした場合、ACK受信タイマー11はNACKを出力する。このNACKを受けて、エラー・カウンタ13のカウント値Plossが1だけインクリメントされる(S8)。また、ACK受信タイマー11がリセットされ、再び0から計時を開始する(S9)。また、パケット・カウンタ12は、カウント値NTを1だけインクリメントする(S10)。また、再送制御部7は、入力バッファ2から、破棄されたパケットを再度読み出した上で、交錯符号器3で符号化して送信部4から再送する(S11)。そして、ステップS12に移行する。
以上のようにして、通報データの送信と交錯符号器3の動的再構成が行われる。
図15は受信装置21のデータ受信時の動作を表すフローチャートである。受信装置21は、通信チャネル63を介して受信部22が伝送データを受信すると、この伝送データを受信バッファ23に保存する(S21)。次に、切替判定部29は、伝送データのヘッダを解析し、この伝送データの符号の誤り訂正能力(t’,M’t’)を取得する(S22)。復号器再構成部30は、この誤り訂正能力(t’,M’t’)と現在の交錯復号器24の誤り訂正能力(t,Mt)とを比較する。そして、両者が同一か否かを判定する(S23)。ここで、復号器再構成部30は、両者が異なる場合には、交錯復号器24の再構成を行う(S24)。
次に、交錯復号器24は、受信バッファ23に保存された伝送データをデインターリーブ化するとともにRS復号を行い、受信データを生成する(S25)。
次に、パケット誤り判定部32は、生成された受信データに誤りがないかどうかを検出する(S26)。誤りがない場合には、ACK送信カウンタ33は、その内部変数を1だけインクリメントする(S27)。ここで、ACK送信カウンタ33は8進カウンタなので、8回連続してパケットに誤りが検出されなかったときに、送信装置1に対してACKを出力し、0クリアされる。そして、交錯復号器24は、復元した受信データを上位の論理リンク層66へ出力する(S28)。そして、再びステップS21に戻る。
一方、ステップS26でパケット内に誤りが検出された場合、パケット誤り判定部32は、送信装置1に対してNACKを出力し(S29)、ACK送信カウンタ33を0クリアする(S30)。そして、再びステップS21に戻る。
以上のようにして受信データの復元と交錯復号器24の動的再構成が行われる。
図16〜図19は送信装置1と受信装置21との間で更新されるデータのタイムチャートを表す図である。図16は交錯回数Mが4の場合、図17は交錯回数Mが8の場合、図18は交錯回数Mが16の場合、図19は交錯回数Mが32の場合を表している。
図16〜図19に示したように、受信装置21は送信装置1から8フレーム正常に受信するとACKを送信する。従って、送信装置1はこのACKの数をカウントすれば、正常に受信されたパケット数を検出することができる。また、パケットの廃棄がされた場合には、受信装置21は送信装置1へNACKを送信する。従って、送信装置1はこのNACKの数をカウントすれば、パケット損失率を検出することが可能となる。
本発明の実施例1に係る送信側の通信装置の機能構成を表した図である。 交錯法を説明する図である。 図1の交錯符号器の構成を表す図である。 本発明の実施例1に係る受信側の通信装置の機能構成を表した図である。 図3の交錯復号器の構成を表す図である。 交錯回数Mで交錯された符号(nM,kM)に対するシンドローム演算回路の構成を表す図である。 交錯復号器24のパイプライン動作を示す図である。 図1及び図4の送信装置及び受信装置で構成される通信システムの物理構成のアーキテクチャを表す図である。 2状態マルコフ通信路モデルを表す図である。 各種誤り訂正符号を使用した場合における2状態におけるバースト誤りの平均長を50としたときのビット誤り率に対するパケット伝送スループットの関係を表す図 各種誤り訂正符号を使用した場合における2状態におけるバースト誤りの平均長を50としたときのビット誤り率に対するパケット損失率の関係を表す図である。 適応誤り制御における符号切替の状態遷移図である。 交錯復号器24の誤り訂正能力の切り替えのタイム・スケジュールを表す図である。 送信装置1のデータ伝送時の動作を表すフローチャートである。 受信装置21のデータ受信時の動作を表すフローチャートである。 送信装置1と受信装置21との間で更新されるデータのタイムチャートを表す図である(M=4)。 送信装置1と受信装置21との間で更新されるデータのタイムチャートを表す図である(M=8)。 送信装置1と受信装置21との間で更新されるデータのタイムチャートを表す図である(M=16)。 送信装置1と受信装置21との間で更新されるデータのタイムチャートを表す図である(M=32)。 特許文献1に記載の通信装置の構成図である。
符号の説明
1 送信装置(送信側の通信装置)
2 入力バッファ
3 交錯符号器
4 送信部
5 受信部
6 交錯符号器変更部
7 再送制御部
8 ラウンド・トリップ時間決定部
9 ラウンド・トリップ時間記憶部
10 切替判定部
11 ACK受信タイマー
12 パケット・カウンタ
13 エラー・カウンタ
14 符号器再構成部
15 符号器構成情報記憶部
21 受信装置(受信側の通信装置)
22 受信部
23 受信バッファ
24 交錯復号器
25 交錯復号器変更部
26 誤り情報送信部
27 送信部
28 ラウンド・トリップ信号処理部
29 切替判定部
30 復号器再構成部
31 復号器構成情報記憶部
32 パケット誤り判定部
33 ACK送信カウンタ
41 FIFO
42 シンドローム演算回路
43 誤り位置多項式導出回路
44 誤り位置演算回路
45 誤り値演算回路
46 誤り訂正回路
51,52,54,55 FPGA
53,56 コントローラ
60,66 論理リンク層
61,65 MAC層
62,64 物理層
63 通信チャネル

Claims (11)

  1. 通報データを前方誤り訂正(Forward Error Correction;以下、「FEC」という。)方式で所定の誤り訂正能力tの誤り訂正符号に符号化するとともに所定の交錯回数Mで交錯して交錯符号データを生成する交錯符号器と、
    前記交錯符号データをパケットとして送信する送信手段と、
    通信チャネルにおける誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最小閾値以下となった場合に、前記交錯符号器の交錯回数M及び誤り訂正能力t(以下、「交錯符号の訂正能力(t,Mt)」という。)を、予め定められた規則に従って変更する交錯符号器変更手段と、
    を備えていることを特徴とする通信装置。
  2. 前記交錯符号器変更手段は、
    交錯符号の訂正能力(t,Mt)と交錯符号の訂正能力(t+1,M’(t+1))又は(t−1,M”(t−1))とにおける通信チャネルにおける誤り率に対するパケット伝送スループットの理論曲線が互いに交差する点における誤り率を最大閾値又は最小閾値とし、
    交錯符号の訂正能力(t,Mt)の状態において、
    a.通信チャネルにおける誤り率が最大閾値以上となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の訂正能力(t+1,M’(t+1))の状態に変更し、
    b.通信チャネルにおける誤り率が最小閾値以下となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の訂正能力(t−1,M”(t−1))の状態に変更すること
    を特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 回路構成を外部から入力される回路構成情報に基づいて再構成することが可能なプログラマブル・デバイスを備え、
    前記交錯符号器変更手段は、
    それぞれの交錯符号の訂正能力を有する交錯符号器を前記プログラマブル・デバイス上に構成するための回路構成情報が格納された符号器構成情報記憶手段と、
    通信チャネルにおける誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最大閾値以下となった場合に、予め定められた規則に従って次の交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)を決定し、その交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)への切替要求を出力する切替判定手段と、
    前記切替判定手段が出力する切替要求に基づき、交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)を有する交錯符号器の回路構成情報を前記符号器構成情報記憶手段から読み出し、当該回路構成情報により前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器を再構成する符号器再構成手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の通信装置。
  4. 前記プログラマブル・デバイスを少なくとも2個備えており、
    前記符号器再構成手段は、前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器を再構成する場合においては、少なくとも一つの前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器が構成されている状態で、他の前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器を再構成することを特徴とする請求項3記載の通信装置。
  5. 前記切替判定手段から切替要求が出力されるか否かにかかわらず、前記符号器再構成手段は、少なくとも一つの前記プログラマブル・デバイスに前記交錯符号器が構成されている状態で、他の前記プログラマブル・デバイスにおいて、次の遷移状態における交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)を有する前記交錯符号器を再構成することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
  6. 前記切替判定手段は、
    前記パケットを受信する受信側の通信装置から送信される受信誤りの発生情報に基づいてパケット通信における誤り率を演算し、その誤り率が前記最大閾値以上となった場合又は前記最大閾値以下となった場合に、前記切替要求を出力することを特徴とする請求項3記載の通信装置。
  7. 通報データを所定の誤り訂正能力の誤り訂正符号に符号化するとともに、所定の交錯回数で交錯して生成した交錯符号データと、交錯符号の訂正能力の情報とを、通信チャネルを介して伝送データとして受信する通信装置において、
    前記伝送データをデインターリーブするとともに復号する交錯復号器と、
    前記交錯復号器において誤り訂正ができない場合に、受信誤りの発生情報を前記送信側の通信装置に送信する誤り情報送信手段と、
    前記送信側の通信装置から送信された交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)が前記交錯復号器の現在の訂正能力(t,Mt)と異なる場合において、前記交錯復号器の訂正能力を訂正能力(t’,M’t’)に変更する交錯復号器変更手段と、
    を備えていることを特徴とする通信装置。
  8. 回路構成を外部から入力される回路構成情報に基づいて再構成することが可能なプログラマブル・デバイスを備え、
    前記交錯復号器変更手段は、
    それぞれの交錯回数及び誤り訂正能力を有する交錯復号器を前記プログラマブル・デバイス上に構成するための回路構成情報が格納された復号器構成情報記憶手段と、
    前記送信側の通信装置から送信された交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)が前記交錯復号器の現在の訂正能力(t,Mt)と異なる場合において、交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)への切替要求を出力する切替判定手段と、
    前記切替判定手段が出力する切替要求に基づき、交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)を有する交錯復号器の回路構成情報を前記復号器構成情報記憶手段から読み出し、当該回路構成情報により前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器を再構成する復号器再構成手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項7記載の通信装置。
  9. 前記プログラマブル・デバイスを少なくとも2個備えており、
    前記復号器再構成手段は、前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器を再構成する場合においては、少なくとも一つの前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器が構成されている状態で、他の前記プログラマブル・デバイスに前記交錯復号器を再構成することを特徴とする請求項8記載の通信装置。
  10. (1)送信側の通信装置において、交錯符号器により、通報データを前方誤り訂正(Forward Error Correction;以下、「FEC」という。)方式で所定の誤り訂正能力tの誤り訂正符号に符号化するとともに所定の交錯回数Mで交錯して交錯符号データを生成する符号化ステップ、
    (2)前記送信側の通信装置から受信側の通信装置へ前記交錯符号データをパケットとして伝送する送信ステップ、
    (3)前記送信側の通信装置又は前記受信側の通信装置において、前記パケット伝送における誤り率を演算する誤り率演算ステップ、
    (4)前記送信側の通信装置において、交錯符号器変更手段により、前記パケット伝送における誤り率が所定の最大閾値以上となった場合又は所定の最小閾値以下となった場合に、前記交錯符号器の交錯回数M及び誤り訂正能力t(以下、「交錯符号の訂正能力(t,Mt)」という。)を、予め定められた規則に従って変更する符号器変更ステップ、
    及び、(5)前記受信側の通信装置において、前記送信側の通信装置から送信された交錯符号の訂正能力(t’,M’t’)が前記交錯復号器の現在の訂正能力(t,Mt)と異なる場合において、交錯復号器変更手段により、前記交錯復号器の訂正能力を訂正能力(t’,M’t’)に変更する復号器変更ステップ
    を備えていることを特徴とする通信方法。
  11. 前記符号器変更ステップにおいて、
    前記交錯符号器変更手段は、
    交錯符号の訂正能力(t,Mt)と交錯符号の訂正能力(t+1,M’(t+1))又は(t−1,M”(t−1))とにおける通信チャネルにおける誤り率に対するパケット伝送スループットの理論曲線が互いに交差する点における誤り率を最大閾値又は最小閾値とし、
    交錯符号の訂正能力(t,Mt)の状態において、
    a.通信チャネルにおける誤り率が最大閾値以上となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の訂正能力(t+1,M’(t+1))の状態に変更し、
    b.通信チャネルにおける誤り率が最小閾値以下となった場合には、前記交錯符号器を交錯符号の訂正能力(t−1,M”(t−1))の状態に変更すること
    を特徴とする請求項9記載の通信方法。




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