JP2005248837A - Cam shaft drive gear train structure - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はV型内燃機関のカム軸駆動用ギヤトレーン構造に関するものである。 The present invention relates to a gear train structure for driving a camshaft of a V-type internal combustion engine.
従来のV型内燃機関のカム軸駆動用ギヤトレーンでは、直径の異なる2個の歯車を連結した減速用二重歯車を用いて減速が行われていた(例えば、特許文献1参照。)。減速用二重歯車を用いることは重量増加となるので、重量低減が要望されている。 In a conventional gear train for driving a camshaft of a V-type internal combustion engine, deceleration is performed using a reduction double gear in which two gears having different diameters are connected (for example, see Patent Document 1). Since the use of the reduction double gear increases the weight, there is a demand for weight reduction.
ギヤトレーンを介して行うカム軸駆動では、通常のギヤを用いるとギヤのバックラッシュ衝撃による唸り音が大きくなる。騒音の低減が要望されている。 In the camshaft drive performed via the gear train, when a normal gear is used, the roaring sound due to the backlash impact of the gear increases. There is a demand for noise reduction.
単気筒V型内燃機関では前気筒と後気筒とは横方向に大きくずれている場合がある。多気筒V型内燃機関では、前バンクと後バンクでは幅が異なる場合がある。このため、通常の一平面のギヤトレーンでは内燃機関の横幅が広くなりがちである。カムギヤの位置に応じてカム軸駆動用ギヤトレーンの位置を移動可能にすることが要望されている。 In a single-cylinder V-type internal combustion engine, the front cylinder and the rear cylinder may be greatly shifted in the lateral direction. In a multi-cylinder V-type internal combustion engine, the width may be different between the front bank and the rear bank. For this reason, the width of the internal combustion engine tends to be wide in a normal one-plane gear train. There is a demand for enabling the position of the camshaft drive gear train to be movable in accordance with the position of the cam gear.
軽量のカム軸駆動用ギヤトレーン構造を提供する。ギヤトレーンのバックラッシュ衝撃音の低減を図る。ギヤトレーンの配置を平行にずらす簡単な方法を提供する。 A lightweight camshaft drive gear train structure is provided. Reduce backlash impact noise of gear train. An easy way to shift the gear train arrangement in parallel is provided.
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、V型内燃機関のクランク軸に設けられるクランクギヤと、前バンクと後バンクの各シリンダヘッドのカム軸に設けられたカムギヤと、上記カムギヤにクランクギヤの回転を伝達する前バンク用と後バンク用のそれぞれの中間ギヤを備えたカム軸駆動用ギヤトレーン構造において、中間ギヤのうちクランクギヤに直接噛合する第1中間ギヤを、前バンク後バンク共通の中間ギヤとし、該第1中間ギヤの、中央部の厚い主ギヤの一側面に、上記主ギヤに対して同軸回動可能に保持され、ばねによって主ギヤに対して周方向に付勢される薄い第1副ギヤを設け、上記厚い主ギヤの他側面に、上記主ギヤに対して同軸回動可能に保持され、ばねによって主ギヤに対して周方向に付勢される薄い第2副ギヤを設けて、主ギヤの両側面にバックラッシュ低減ギヤを構成し、上記前バンクと後バンクにそれぞれ別個に設けられ、上記第1中間ギヤによって駆動される第2中間ギヤは、それぞれ厚い主ギヤの一側面に、上記主ギヤに対して同軸回動可能に保持され、ばねによって主ギヤに対して周方向に付勢される薄い副ギヤを設けて、それぞれ一側面にバックラッシュ低減ギヤを構成し、上記クランクギヤは、副ギヤを備えない通常ギヤとし、上記第1中間ギヤの主ギヤと第1副ギヤとをクランクギヤに噛み合わせ、上記第1中間ギヤの主ギヤと第2副ギヤとを一方のバンクの第2中間ギヤの主ギヤに噛み合わせ、上記第1中間ギヤの主ギヤを他方のバンクの第2中間ギヤの主ギヤと副ギヤとに噛み合わせたことを特徴とするカム軸駆動用ギヤトレーン構造に関するものである。
The present invention solves the above problems, and the invention according to
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカム軸駆動用ギヤトレーン構造において、
中間ギヤのうちの少なくとも一つを、同軸上で平行且つ間隔をおいた2個の歯車を共通のボス部を介して一体に形成した2連歯車とし、これによって、上記2連歯車以降のギヤトレーンの位置をシリンダ側に平行移動させたことを特徴とするものである。
The invention according to
At least one of the intermediate gears is a dual gear in which two gears that are coaxially parallel and spaced apart are integrally formed via a common boss portion, and thereby a gear train after the dual gear. Is moved in parallel to the cylinder side.
請求項3に記載の発明は、自動二輪車用V型多気筒内燃機関のクランク軸に設けられるクランクギヤと、後バンクの気筒数が前バンクの気筒数より少ない前後バンクの各シリンダヘッドのカム軸に設けられたカムギヤと、上記クランクギヤの回転を上記カムギヤに伝達する前バンク用と後バンク用のそれぞれの中間ギヤを備えたカム軸駆動用ギヤトレーン構造において、中間ギヤのうちの少なくとも一つを、同軸上で平行且つ間隔をおいた2個の歯車を共通のボス部を介して一体に形成した2連歯車とし、これによって、上記2連歯車以降のギヤトレーンの位置をシリンダ側に平行移動させたことを特徴とするカム軸駆動用ギヤトレーン構造に関するものである。 According to a third aspect of the present invention, there is provided a crank gear provided on a crankshaft of a V-type multi-cylinder internal combustion engine for a motorcycle, and camshafts of respective cylinder heads of front and rear banks in which the number of cylinders in the rear bank is smaller than the number of cylinders in the front bank. And a camshaft drive gear train structure comprising a cam gear provided on the camshaft and a front bank and a rear bank intermediate gear for transmitting the rotation of the crank gear to the cam gear, at least one of the intermediate gears The two gears, which are coaxially parallel and spaced apart from each other, are integrally formed through a common boss portion, thereby shifting the position of the gear train after the second gear to the cylinder side. The present invention relates to a gear train structure for driving a camshaft.
請求項1の発明は、第1中間ギヤは前後バンクで共通とし、第2中間ギヤ以降を前後バンクで分ける構成とし、第1中間ギヤに減速用二重歯車を使用していないので重量が軽減される。また、第1中間ギヤは、クランクギヤ、一方のバンクの第2中間ギヤ、および他方のバンクの第2中間ギヤ、の3個のギヤに噛合うようにしている。いずれの噛合いにおいても、1個の副ギヤが噛んでいるので、バックラッシュ噛合い騒音が低減される。 In the first aspect of the invention, the first intermediate gear is common to the front and rear banks, the second intermediate gear and the subsequent banks are divided into front and rear banks, and the double gear for reduction is not used for the first intermediate gear, so the weight is reduced. Is done. The first intermediate gear meshes with three gears: a crank gear, a second intermediate gear of one bank, and a second intermediate gear of the other bank. In any meshing, the backlash meshing noise is reduced because one auxiliary gear is meshed.
請求項2の発明は、前後バンクが横方向にずれている各単気筒のV型内燃機関、または前後バンクの幅の異なる多気筒V型内燃機関、または前後バンクが横方向にずれている多気筒V型内燃機関に適用されるものである。ボス部を介して一体化された2連ギヤによって、その2連ギヤ以降のギヤトレーンの位置を平行移動させることができるので、内燃機関のシリンダヘッド部の幅を、バンクの位置に応じて狭くすることができる。
In the invention of
請求項3の発明は、後バンクの気筒数が前バンクの気筒数より少ない多気筒V型内燃機関の前後バンクの、各シリンダヘッドのカム軸駆動ギヤトレーンに関するものであり、バンク幅に応じてギヤトレーン位置を調節できるので、内燃機関のシリンダヘッド部の幅を狭くすることができる。
The invention of
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車に搭載されるDOHC型水冷式V型5気筒4サイクル内燃機関1の側面図である。矢印Fは車両搭載時の前方を指す。この内燃機関1の中央部は、上クランクケース2と下クランクケース3とから成っている。上クランクケース2は前方へ傾く3個のシリンダからなる前側シリンダブロック4と、後方へ傾く2個のシリンダからなる後側シリンダブロック5とを、一体的に備えている。前側シリンダブロック4と後側シリンダブロック5とは、ほぼ75度の挟角をなしている。上記前側シリンダブロック4、後側シリンダブロック5の上端面にはそれぞれ、前側シリンダヘッド6、後側シリンダヘッド7が締結され、更に、前側シリンダヘッド6、後側シリンダヘッド7の上端面にはそれぞれ、前側シリンダヘッドカバー8、後側シリンダヘッドカバー9が締結されている。上クランクケース2の下端面に下クランクケース3の上端面が締結され、一体のクランクケースが形成される。前側シリンダヘッド6と前側シリンダヘッドカバー8の内部、および後側シリンダヘッド7と後側シリンダヘッドカバー9の内部には、動弁機構10、11および点火プラグ12、13がそれぞれのシリンダに対応して設けられている。
FIG. 1 is a side view of a DOHC-type water-cooled V-type five-cylinder four-cycle
上クランクケース2の前後方向中央上部から下クランクケース3の下部にかけて隔壁15が設けられている。これは、上クランクケース2に設けられた上部隔壁15Uと、下クランクケース3に設けられた下部隔壁15Lとがつながって、一続きの隔壁15となっているものである。上記隔壁15の前側の空間は、シリンダ穴16とつながったクランク室17となっている。車体の左右方向を指向する横置きクランク軸18は、上クランクケース2と下クランクケース3との合わせ面上に回転軸線が位置する状態で、上下のクランクケース2、3に回転可能に支持されている。クランク軸18には、前側3個、後側2個のピストン19が、それぞれのコンロッド21を介して連結されている。
A
上記下クランクケース3の下端面には、オイルパン25が締結されている。隔壁15の後側と下側およびオイルパン25の内部は一続きの空間である。隔壁15の後側の空間は、変速機室26であり、多板摩擦クラッチ(図示なし)と常時噛合い式の歯車変速機28が収納されている。変速機室26には横方向を指向する変速機の主軸29、カウンタ軸30、シフトドラム31、フォーク支持軸32、33が設けてある。変速機の主軸29は、上記クランク室17の側部支持壁の外側に突出したクランク軸の端部に設けられた歯車を介して、上記多板摩擦クラッチを経由して駆動される。主軸29とカウンタ軸30には各6個の歯車が設けられ、常時噛合い式の歯車変速機28を構成している。フォーク支持軸32、33には、上記変速機の主軸29、カウンタ軸30の軸方向可動歯車を動かすフォーク34、35が支持され、フォークのボス部に突設されシフトドラム31の溝に係合するピンを介して軸方向に駆動される。
An
隔壁12の下側の空間にオイルポンプユニット40が設けてある。オイルポンプユニット40は、変速機の主軸29からチェーン駆動される1本の回転軸を共用するスカベンジングポンプ41とフィードポンプ42とからなっている。図1では手前側がフィードポンプ42であり、フィードポンプ42の向こう側にスカベンジングポンプ41が設けてある。フィードポンプ42の下面のオイル吸入部43からオイルパン25の下部にかけて、オイル吸入導管100とストレーナ44とが設けてある。下部クランクケース3の前部には、フィードポンプ42のオイル吐出管45に連なるオイルフィルタ46と水冷式オイルクーラ47が設けてある。オイルポンプの動作および油路の詳細は後述する。
An
図2は、図1のII−II断面図である。矢印Fは前方、矢印Lは車載状態における左方を指している。以下に示す他の図においても同様である。図の上半部は前側シリンダブロック4、下半部は後側シリンダブロック5を示している。前側シリンダブロック4の3個のシリンダ穴16A、16B、16Cには、それぞれ、ピストン19A、19B、19Cが嵌装され、後側シリンダブロックの2個のシリンダ穴16D,16Eには、ピストン19D、19Eが嵌装されている。
2 is a cross-sectional view taken along the line II-II in FIG. Arrow F points to the front, and arrow L points to the left in the in-vehicle state. The same applies to the other drawings shown below. The upper half of the figure shows the
クランク軸18は3つのクランクピン20A、20B、20Cを有し、クランク軸18の左端寄りに位置するクランクピン20Aには、2個のピストン19A、19Dが、コンロッド21A、21Dを介して連結され、クランク軸18の中央に位置するクランクピン20Bには、1個のピストン19Bが、コンロッド21Bを介して連結され、クランク軸18の右端寄りに位置するクランクピン20Cには、2個のピストン19C、19Eが、コンロッド21C、21Eを介して連結されている。クランク軸18の4箇所のジャーナル部18aは後述のクランク軸支持壁に形成された軸受部に支持されている。図には上部クランクケースに形成された4個の上部支持壁50A、50B、50C、50Dの断面が見えている。
The
図3は上クランクケース2の上面図である。図において、前側シリンダブロック4は互いに隣接しクランク軸軸線方向に配列された3個のシリンダ穴16A,16B、16Cを備え、後側シリンダブロック5は、若干間隔を置いて、クランク軸軸線方向に配列された2個のシリンダ穴16D,16Eを備えている。
FIG. 3 is a top view of the
図4は上クランクケース2の下面図である。上下クランクケースの合わせ面2aの前半部に囲まれている部分はクランク室17の上半部であり、合わせ面2aの後半部に囲まれている部分は変速機室26の上半部である。クランク室17の上半部は、前後を上クランクケース2の前壁14Uと上部隔壁15Uとによって仕切られ、左右方向を、左(図では右)から4個の上部支持壁50A、50B、50C、および50Dによって仕切られて、3個の独立空間となっている。上記各上部支持壁50A、50B、50C、および50Dの中央部には、クランク軸18のジャーナル部18a(図2)をそれぞれ支持する軸受部となる4箇所の凹部52Uが形成されている。
FIG. 4 is a bottom view of the
図5は下クランクケース3の上面図である。上下クランクケースの合わせ面3aの前半部に囲まれている部分はクランク室17の下半部であり、同合わせ面3aの後半部に囲まれている部分は変速機室26の下半部である。クランク室17の下半部は、前後を下クランクケース3の前壁14Lと下部隔壁15Lとによって仕切られ、左右方向を、左から4個の下部支持壁51A、51B、51C、および51Dによって仕切られて、3個の独立空間となっている。上記各下部支持壁51A、51B、51C、および51Dの中央部には、クランク軸18のジャーナル部18aをそれぞれ支持する軸受部となる4箇所の凹部52Lが形成されている。
FIG. 5 is a top view of the
上クランクケース2(図4)と下クランクケース3(図5)の合わせ面2a、3aが合わさった時、クランク軸支持壁のそれぞれ対応する凹部52U、52Lによって形成される4箇所の軸受部52で、上記クランク軸18のジャーナル部18aが回転可能に支持される。また、上クランクケース2の3個の独立空間と、下クランクケース3の3個の独立空間とは、それぞれ対応するものがつながり、3個の独立クランク室17A、17B、17Cとなる。図5に見えるように独立クランク室にはそれぞれにオイル流出孔53A、53B、53Cが設けてある。上下クランクケースの結合は、下クランクケース3(図5)の周囲に多数設けられている上下クランクケース接続用貫通孔37にボルトを挿通し、上クランクケース2(図4)の周囲に多数設けられている上下クランクケース接続用ネジ穴36に螺入して成される。
When the mating surfaces 2a and 3a of the upper crankcase 2 (FIG. 4) and the lower crankcase 3 (FIG. 5) are combined, four bearing
図6は下クランクケース3の下面図である。下クランクケース3の下部にはオイルパン25が接続されるオイルパン当接面3bが設けてある。オイルパンは、オイルパンの上端面の周囲に多数設けられた貫通孔に挿通されたボルトを下クランクケース3の下面に多数設けられたオイルパン接続用ネジ穴38に螺入して接続される。
FIG. 6 is a bottom view of the
オイルパン当接面3bの内側に小型の当接面が見える。これは、クランク室オイル収集パン55(後述)が接続される当接面3cである。クランク室オイル収集パン当接面3cの内側に、クランク室17の下部隔壁15Lとオイル流出孔53A、53B、53Cが見える。クランク室オイル収集パン55は、上記オイル流出孔53A、53B、53Cから別々に流出するオイルを集め、スカベンジングポンプ41の吸入孔41aにつなぐパンである。クランク室オイル収集パン当接面3cの後方、かつオイルパン当接面3bの内側は変速機室26である。
A small contact surface can be seen inside the oil
図7は、スカベンジングポンプ41によるクランク室内オイルの吸引吐出経路の説明図である。スカベンジングポンプ41の手前側にあるフィードポンプ42、オイル吸入導管100、ストレーナ44、オイル吐出管45、オイルフィルタ46等(図1で示したもの)は図示省略し、ポンプはスカベンジングポンプ41のみを図示し、クランク室17はスカベンジングポンプ41付近の断面が示してある。クランク室17の下部にはオイル流出孔53B(3個あるオイル流出孔の内の一つ)が示してある。クランク室17の下部にはクランク室オイル収集パン55が接続してあり、その下面にスカベンジングポンプ41が接続してある。
FIG. 7 is an explanatory diagram of the crank chamber oil suction / discharge path by the scavenging
内燃機関が運転されると、個々の独立クランク室17A、17B、17Cの上部から要所を潤滑したオイルが流下して各独立クランク室の下部にそれぞれ形成されている油溜まり部54に集まる。これらのオイルは各独立クランク室のオイル流出孔53A、53B、53Cから別々に流出し、クランク室オイル収集パン55で集められ、同オイル収集パン55のオイル排出口55dに接続されたスカベンジングポンプ41の吸入口41aに吸引される。オイルはスカベンジングポンプ41の中で、ロータの回転に伴って回転軸の回りを移動し、吐出口41bから上方へ向けて噴射される。上方には変速機主軸29の5速、6速歯車があり、これらの歯車は負荷が大きいので重点的に潤滑される。他の歯車やフォークやドラムは、5速、6速歯車からのオイル飛沫によって潤滑される。変速機の歯車群等を潤滑したオイルは下方のオイルパン25の中へ落下して溜まる。図7には、スカベンジングポンプの作用に基づくオイルの移動を矢印で示してある。
When the internal combustion engine is operated, the oil lubricated from the upper parts of the individual independent crank
図8は、フィードポンプ42によるオイルパン25内のオイルの吸引吐出および潤滑箇所への供給経路説明図である。フィードポンプ42、オイル吸入導管100、ストレーナ44、オイル吐出管45、オイルフィルタ46等が図示してある。フィードポンプ42の向こう側にあるスカベンジングポンプ41は、隠れているので見えない。フィードポンプ42のオイル吸入部43からオイルパン25の底部に向けてオイル吸入導管100とストレーナ44が設けられ、ストレーナ44の下面にオイル吸入口が開口している。またフィードポンプのオイル吐出部からオイル吐出管45が伸び、オイルフィルタ46につながっている。さらにこのオイル吐出経路は水冷式オイルクーラ47を経てメインギャラリ60に向かっている。フィードポンプ42によってストレーナ44とオイル吸入導管100を経て吸引されたオイルは、フィードポンプ42の中で、ロータの回転に伴って回転軸の回りを移動し、オイル吐出管45から吐出され、オイルフィルタ46と水冷式オイルクーラ47を経てメインギャラリ60へ送られる。
FIG. 8 is an explanatory view of the suction and discharge of oil in the
メインギャラリ60へ送られたオイルは、二つの方向へ枝分かれする。まず、枝分かれした第1のオイルは、クランク室オイル収集パン55の側縁部の上面に設けられた油路溝55c(詳細は後述)へ流入し、下クランクケース3の下部隔壁15L内に穿設された下部隔壁油路61を経て上方へ送られ、一部はノズル62(図4、図5、図8)を経て5速、6速歯車へ噴射され、他の一部は変速機室26の側壁に設けられた油路63(図8)を経て、変速機主軸29やカウンタ軸30の軸受部へ送られる。
The oil sent to the
メインギャラリ60から枝分かれした第2のオイルは、メインギャラリ60に交差する下クランクケースの4個の下部支持壁51A、51B、51C、51Dにそれぞれ設けられている下部支持壁油路70を経由して、クランク軸軸受部52の内周溝71(図4、図5、図8)へ送られ、各ジャーナル部18aを潤滑する。オイルは更にクランク軸軸受部内周溝71から上クランクケースの4個の上部支持壁50A、50B、50C、50Dにそれぞれ設けられている上部支持壁油路72を経由して上部オイルギャラリ73へ送られる。一部のオイルは、上部オイルギャラリ73に連通しているノズル74から、各シリンダ穴のピストンの下面に向けて噴射され、コンロッド21の小端部とピストンピンとの間の潤滑や、シリンダ穴16とピストン19との摺動部の潤滑に供される。他のオイルは、前側シリンダブロック4の壁体に穿設された油路75と後側シリンダブロック5の壁体に穿設された油路76を経由して前後のシリンダヘッド6、7へ送られ、それぞれの動弁機構10、11を潤滑する。
The second oil branched off from the
さらに、クランク軸の内部にはクランク軸内部油路77(図2、図8)が穿設されており、クランク軸軸受部52の内周溝71(図8)のオイルを各クランクピンへ送り、コンロッド21の大端部との摺動部の潤滑に供せられる。図8には、フィードポンプの作用に基づくオイルの移動を矢印で示してある。クランク室17内で要所を潤滑したオイルは落下してスカベンジングポンプ41に吸入される。変速機室26内で要所を潤滑したオイルはオイルパン25内に落下してフィードポンプ42に吸入される。
Further, a crankshaft internal oil passage 77 (FIGS. 2 and 8) is bored inside the crankshaft, and the oil in the inner peripheral groove 71 (FIG. 8) of the
図9〜図13は、クランク室オイル収集パン55の拡大図であり、図9はクランク室オイル収集パン55の上面図、図10、図11、図12は、それぞれ、図9のX-X,XI-XI、XII-XII断面図、図13はクランク室オイル収集パン55の下面図である。先に示した図7には、図11の断面が、図8には、図12の断面が示してある。クランク室オイル収集パン55はクランク室底部の3個のオイル流出孔53A、53B、53Cを全て覆うものである。クランク室オイル収集パン55の上部接合面55aを、パッキン溝55bに装着されたパッキンを介して、図6に示した上記クランク室オイル収集パン当接面3cに取りつける。オイル収集パンの上部接合面55aに設けてある油路溝55cは、図8で示したメインギャラリ60と下部隔壁15Lの油路61とをつないでいる油路溝55cである。クランク室オイル収集パン55の断面は、図10に見られるように、中央部が僅かに低い凹形を成し、油溜まりを形成している。油溜まりの中央にオイル排出口55dが形成してあり、このオイル排出口55dの周囲の下面に、図13に見られるように、下部接合面55eが形成してあり、パッキン溝55fに装着されたパッキンを介して、スカベンジングポンプ41の吸入口のポンプ接続面82a(後述)が接続される。
9 to 13 are enlarged views of the crankcase
図14はオイルポンプユニット40の側面図である。図15はオイルポンプユニット40の断面図である。図15は、図14のA-A断面とB-B断面とを合成した図である。図15に示した断面図において、このオイルポンプユニット40は、同一のポンプ軸80によって駆動されるスカベンジングポンプ41とフィードポンプ42とから成っている。スカベンジングポンプ41は、互いに別体のスカベンジングポンプロータ部81とスカベンジングポンプ吸入吐出部82とからなり、フィードポンプ42は、一体のフィードポンプロータ部83とフィードポンプ吸入吐出部84とからなっている。これらは、左から、スカベンジングポンプロータ部81、スカベンジングポンプ吸入吐出部82、フィードポンプロータ部83、フィードポンプ吸入吐出部84の順に配置され、連結ボルト85によって連結されている。
FIG. 14 is a side view of the
図15において、上記ポンプはトロコイド式であり、スカベンジングポンプ41は、スカベンジングポンプアウタロータ86、スカベンジングポンプインナロータ87を備え、フィードポンプ42はフィードポンプアウタロータ88、フィードポンプインナロータ89を備えている。上記各部を貫通して上記ポンプ軸80が設けてあり、上記各ローターを回転駆動する。このポンプ軸80は変速機主軸29によってチェーン駆動される。フィードポンプ吸入吐出部84には、オイル吐出管45が一体的に設けてある。フィードポンプ吸入吐出部84の下部のオイル吸入部43には、オイル吸入導管100がボルト101(図14)によって取りつけられている。オイル吸入導管100のオイル吸い込み流路102の下部には、ストレーナ44の上部の管状部が嵌装される。オイル吸入導管100にはリリーフ弁収納部103が一体的に設けてある。
In FIG. 15, the pump is of a trochoid type, the scavenging
図16は、オイルポンプユニット40の中央部を、図14の矢印C方向から見た図である。図には左から、スカベンジングポンプロータ部81、スカベンジングポンプ吸入吐出部82、フィードポンプロータ部83が図示されている。スカベンジングポンプ吸入吐出部82には、図7に示した吸入口41aと吐出口41bが設けてある。図16の吐出口41bの右方に、もう1個の吐出口があるが、図示していない。吸入口41aの周囲には、クランク室オイル収集パン55の下面の下部接合面55e(図13)に当接するポンプ接続面82aが設けてある。
16 is a view of the central portion of the
図16のポンプユニットのポンプ接続面82aには、貫通孔91A、91B、91Cが設けてある。図9に示したクランク室オイル収集パン55の周囲部には、上記貫通孔に対応する位置にネジ穴92Aと貫通孔92B、92Cが設けてあり、更に両側部に貫通孔92D、92Eが設けてある。図6に示した下クランクケース3の、オイル収集パンの当接面3cには、上記貫通孔に対応する位置にネジ穴93B、93C、93D、93Eが設けてある。オイルポンプユニットの貫通孔91Aに挿通されたボルトは、オイル収集パンのネジ穴92Aに螺入して、オイルポンプユニットを、オイル収集パンに固定する。オイルポンプユニットの貫通孔91B、91Cに挿通されたボルトは、オイル収集パンの貫通孔92B、92Cに挿通された後、下クランクケース3のネジ穴93B、93Cに螺入して、これら3部材を相互に固定する。オイル収集パンの貫通孔92D、92Eに挿通されたボルトは、下クランクケース3のネジ穴93D、93Eに螺入されて、オイル収集パン55を下クランクケース3に固定する。
Through-
図17は上記実施形態のV型内燃機関1のカム軸駆動用ギヤトレーン配置を示す側面図である。図17および図2に示されるように、 ギヤトレーン110は、クランク軸18の回転駆動力によって、前後のバンクの吸気カム軸、排気カム軸を駆動するためのものである。図17には、前バンクの吸気ポート105、排気ポート106、および後バンクの吸気ポート107、排気ポート108が描いてある。カム軸はこれらのポートの上方に設けてある。ギヤトレーン110は、図3に見られるクランクケースの右端から、シリンダヘッド(図21)の右端に連なるギヤトレーン室109内に設けられている。ギヤトレーン110は、前バンクギヤトレーン110Fと後バンクギヤトレーン110Rとに分かれている。
FIG. 17 is a side view showing the camshaft driving gear train arrangement of the V-type
図17において、カム軸は、前バンクに、吸気カム軸111、排気カム軸112があり、後バンクに吸気カム軸113、排気カム軸114が設けてある。前バンクのカム軸111、112には、吸気カムギヤ116、排気カムギヤ117、後バンクのカム軸113、114には、吸気カムギヤ118、排気カムギヤ119、がそれぞれ圧入固定されている。クランク軸18には、カム軸駆動用クランクギヤ115がスプライン嵌合によって固定されている。
In FIG. 17, the cam shaft includes an
上記クランクギヤ115と、カムギヤ116、117、118、119との間には、動力伝達用中間ギヤが設けてある。このギヤトレーン110には、クランクギヤ115と、該クランクギヤ115に直接噛合う両バンクに共通の第1中間ギヤ120が設けてあり、第2中間ギヤ以降は、前後のバンクに分かれ、前バンクには、第2中間ギヤ121、第3中間ギヤ122が設けられ、この第3中間ギヤ122がカムギヤ116、117に噛合っている。また、後バンクには、第2中間ギヤ123、第3中間ギヤ124が設けられ、第3中間ギヤ124がカムギヤ118、119に噛合っている。各中間ギヤはそれぞれの固定軸の回りを自由回転するようになっている。
An intermediate gear for power transmission is provided between the
4ストロークサイクル内燃機関の場合は、クランク軸の回転数とカム軸の回転数との比は2:1とする必要があるから、クランクギヤ115の歯数と、カムギヤ116、117、118、119の歯数との比は1:2としてある。中間ギヤ群は上記クランクギヤとカムギヤとの軸間距離の調節と、動力伝達のための歯車であるから、上記回転数比に関係はない。
In the case of a four-stroke cycle internal combustion engine, the ratio of the rotation speed of the crankshaft to the rotation speed of the camshaft needs to be 2: 1, so the number of teeth of the
図18は前バンクギヤトレーン110Fの展開図(図17のXVIII−XVIII断面展開図)である。矢印Tは動力伝達の方向である。図に示されるように、クランクギヤ115はクランク軸18にスプライン嵌合されて固定されている。吸気カムギヤ116は吸気カム軸111に圧入固定されている。第1中間ギヤ120は、第1固定軸125の回りにニードルベアリング126を介して回転可能に保持され、第2中間ギヤ121は、第2固定軸127の回りにニードルベアリング128を介して回転可能に保持され、第3中間ギヤ122は、第3固定軸129の回りにボールベアリング130介して回転可能に保持されている。上記各中間ギヤの固定軸は、ギヤトレーン室109の外側壁に螺入され、先端部はギヤトレーン室109のシリンダ側の壁に嵌入して保持されている。なお、図18のクランクギヤ115の隣にある大径の歯車は、変速機主軸駆動ギヤ131であり、変速機主軸従動ギヤ132(図17)に噛合っている。変速機主軸従動ギヤ132は図示していないクラッチを介して変速機主軸29(図1、図17)を回転させる。
18 is a development view of the front
図18において、第1中間ギヤ120は第1固定軸125の回りにニードルベアリング126を介して回転自在に保持されている。第1中間ギヤ120は、中央部に厚い主ギヤ120aを備え、一側面に、主ギヤ120aに対して同軸回動可能に保持された薄い第1副ギヤ120bを備え、同第1副ギヤ120bを主ギヤ120aに対してコイルばね120cで周方向に付勢し、第1バックラッシュ低減ギヤ120Aを形成してある。同様に他側面に、上記主ギヤ120aに対して回動可能に保持された薄い第2副ギヤ120dを備え、同第2副ギヤ120dを主ギヤ120aに対してコイルばね120eで周方向に付勢し、第2バックラッシュ低減ギヤ120Bを形成してある。第1中間ギヤ120は、両側面にバックラッシュ低減ギヤを形成した歯車である。
In FIG. 18, the first
一般に、バックラッシュ低減ギヤは、1枚の主ギヤと、主ギヤと同形または近似形で主ギヤに対して回動可能な1枚の副ギヤと、同副ギヤを主ギヤに対して周方向に付勢するばねから構成される。上記バックラッシュ低減ギヤが通常のギヤとが噛合ったとき、周方向に付勢され迫り出した副ギヤが、主ギヤと通常ギヤとの間に生じるバックラッシュ間隙を埋めるので、ガタが無くなり騒音が低減される。上記構成の、ばねで付勢される副ギヤを「せらしギヤ」と呼ぶことがある。 In general, the backlash reduction gear is composed of one main gear, one sub-gear that can rotate with respect to the main gear in the same or approximate form as the main gear, and the sub-gear with respect to the main gear. It is made up of a spring that biases. When the above-mentioned backlash reduction gear meshes with a normal gear, the auxiliary gear that is urged in the circumferential direction and closes out fills the backlash gap that occurs between the main gear and the normal gear. Is reduced. The sub-gear that is biased by a spring having the above-described configuration may be referred to as a “swing gear”.
上記クランクギヤ115は、上記第1中間ギヤ120の第1バックラッシュ低減ギヤ120Aと噛合っている。第1副ギヤ120bが噛んでいるのでバックラッシュ間隙が埋められ、噛合いは静粛となっている。
The
第2中間ギヤ121は第2固定軸127の回りにニードルベアリング128を介して回転自在に保持されている。第2中間ギヤ121は、主ギヤ121aの一側面に、主ギヤ121aに対して同軸回動可能に保持された薄い副ギヤ121bを備え、同副ギヤ121bを主ギヤ121aに対してコイルばね121cで周方向に付勢し、バックラッシュ低減ギヤを形成したものである。第2中間ギヤ121においては、その主ギヤ121aのみが、第1中間ギヤ120の第2バックラッシュ低減ギヤ120Bに噛合っている。第1中間ギヤ120の第2副ギヤ120dが噛んでいるのでバックラッシュ間隙が埋められ、噛合いは静粛である。
The second
第3中間ギヤ122は第3固定軸129の回りにボールベアリング130を介して回転自在に保持されている。第3中間ギヤ122は、副ギヤを備えていないので、バックラッシュ低減ギヤではない。第3中間ギヤ122は、第2中間ギヤ121に噛合っている。第2中間ギヤ121はバックラッシュ低減ギヤであり、その副ギヤ121bが噛んでいるので、噛合いは静粛である。
The third
吸気カムギヤ116は吸気カム軸111に圧入固定されている。この歯車はバックラッシュ低減ギヤであり、主ギヤ116aの一側面に、主ギヤ116aに対して同軸回動可能に保持された薄い副ギヤ116bを備え、同副ギヤ116bを主ギヤ116aに対して、周の一部が欠損したリングばね116cで周方向に付勢し、バックラッシュ低減ギヤを形成したものである。リングばね116cの一端は係止ピン116dで主ギヤ116aに固定され、他端は係止ピン116eで副ギヤ116bに固定されている。この吸気カムギヤ116が、第3中間ギヤ122に噛合っている。吸気カムギヤ116はバックラッシュ低減ギヤであり、その副ギヤ116bが噛んでいるので、噛合いは静粛である。
The
図18ではカムギヤとして、吸気カムギヤ116について説明したが、排気カムギヤ117も同様の構成を有しており、主ギヤの一側にリングばねによって付勢される副ギヤを備えたバックラッシュ低減ギヤとして構成され、第3中間ギヤ122に対して噛合っている(図示なし)。この場合も、排気カムギヤ117の副ギヤが噛んでいるので、噛合いは静粛である。
Although the
図19は後バンクギヤトレーン110Rの展開図(図17のXIX−XIX断面展開図)である。矢印Tは動力伝達の方向である。クランクギヤ115と第1中間ギヤ120とは前後バンクで共通であり、図18のものと同一のギヤである。第3中間ギヤ124と吸気カムギヤ118は後バンクのギヤであるが、図18に示した前バンクの第3中間ギヤ122、吸気カムギヤ116と構成は同じである。前後のバンクのギヤトレーンで相違するのは、第2中間ギヤ123の構成だけである。
FIG. 19 is a development view of the rear
後バンクの第2中間ギヤ123は後バンクの第2固定軸133の回りにニードルベアリング134を介して回転自在に保持されている。この第2中間ギヤ123は、2個の同径のバックラッシュ低減ギヤ、すなわち、第1中間ギヤ120に噛合う第1バックラッシュ低減ギヤ123Aと、第3中間ギヤと噛合う第2バックラッシュ低減ギヤ123Bとを、軸方向に間隔を設け、ボス部を共通にして連動させた2連ギヤである。
The second
第1バックラッシュ低減ギヤ123Aは、厚い主ギヤ123aと、主ギヤ123aに対して同軸回動可能に保持された薄い副ギヤ123bを備え、同副ギヤ123bを主ギヤ123aに対してコイルばね123cで周方向に付勢し、バックラッシュ低減ギヤを形成したものである。第2バックラッシュ低減ギヤ123Bは、厚い主ギヤ123dと、主ギヤ123dに対して同軸回動可能に保持された薄い副ギヤ123eを備え、同副ギヤ123eを主ギヤ123dに対してコイルばね123fで周方向に付勢し、バックラッシュ低減ギヤを形成したものである。第2中間ギヤ123は、上記両バックラッシュ低減ギヤの主ギヤ123a、123dを同軸上でボス部123gを共通にして一体成形し、互いに連動する2連ギヤとして構成されている。
The first backlash reduction gear 123A includes a thick
後バンク第3中間ギヤ124は後バンク第3固定軸135の回りにボールベアリング136を介して回転自在に保持されている。後バンク第3中間ギヤ124は前バンクの場合と同じく、副ギヤを備えていないのでバックラッシュ低減ギヤではない。
The rear bank third
吸気カムギヤ118の構成は前バンクの吸気カムギヤと同様に、吸気カム軸133に圧入固定されている。この歯車はバックラッシュ低減ギヤであり、主ギヤ118aの一側面に、主ギヤ118aに対して同軸回動可能に保持された薄い副ギヤ118bを備え、同副ギヤ118bを主ギヤ118aに対して、周の一部が欠損したリングばね118cで周方向に付勢し、バックラッシュ低減ギヤを形成したものである。リングばね118cの一端は係止ピン118dで主ギヤ118aに固定され、他端は係止ピン118eで副ギヤ118bに固定されている。
The configuration of the
クランクギヤ115から回転駆動を受けた第1中間ギヤの主ギヤ120aは、第2中間ギヤ123の第1バックラッシュ低減ギヤ123Aに噛合って駆動力を第2中間ギヤに伝えている。第2中間ギヤ123の第1バックラッシュ低減ギヤ123Aの副ギヤ123bが噛んでいるので、バックラッシュ間隙が埋められ、噛合いは静粛である。駆動力を受けた第1バックラッシュ低減ギヤ123Aは、ボス部123gを介して、第2バックラッシュ低減ギヤ123Bに回転を伝える。第2バックラッシュ低減ギヤ123Bは、第3中間ギヤ124と噛合い、第3中間ギヤ124に駆動力を伝える。第2バックラッシュ低減ギヤ123Bの副ギヤ123eが噛んでいるので、バックラッシュ間隙が埋められ、噛合いは静粛である。第3中間ギヤ124は前バンクの場合と同様にバックラッシュ低減ギヤのカムギヤ118、119と静粛に噛合い、カム軸113、114を回転させる。カムギヤ118、119の構造は前バンクのカムギヤと同じである。
The
上記2連歯車は、同歯車以降のギヤトレーンの位置を、シリンダ側に平行移動させるためのものである。図2あるいは図3に見られるように、本実施形態のV型内燃機関1は、前バンクが3気筒、後バンクが2気筒となっており、後バンクが前バンクに比して横幅が狭い。これに伴って後バンクのカム軸113、114は、前バンクのカム軸111、112に比して短い。したがって、後バンクではギヤトレーンの位置を、シリンダ側に平行移動させることが必要となり、このため、上記の2連ギヤが介装されて、ギヤトレーンの位置が平行移動されている。
The double gear is for translating the position of the gear train after the gear to the cylinder side. As shown in FIG. 2 or FIG. 3, the V-type
図20は動弁機構の潤滑油給油系統の説明図である。図において、上部オイルギャラリ73、前側シリンダブロック壁体の油路75、後側シリンダブロック壁体の油路76は、図8において説明したものである。上記油路75、76に続いて、前側シリンダヘッド6、後側シリンダヘッド7の壁体に油路137、138が穿設されている。これらの油路を経由して、前バンク、後バンクのカム軸111、113にオイルが供給される。
FIG. 20 is an explanatory diagram of a lubricating oil supply system of a valve mechanism. In the figure, the
また、前側シリンダヘッド6、後側シリンダヘッド7の下面に設けられた油路溝139、140と、これに連なる前シリンダブロック4、後シリンダブロック5の壁体に穿設された油路141、142によって、上記油路137、138から、前バンク第2固定軸127、後バンク第2固定軸133の周囲部に給油され、それぞれのニードルベアリング128、134が潤滑される。
In addition,
図21は前シリンダヘッド6の下面図である。1個のシリンダに対して吸気弁が2個、排気弁が2個配置されることが示されている。前シリンダブロック4に対する合わせ面に上記油路溝139が形成されていることが示されている。図3には、前シリンダブロック4、後シリンダブロックの壁体に穿設された油路75、76、141、142の開口端が示してある。
FIG. 21 is a bottom view of the
以上に詳述したように、本実施形態のギヤトレーンでは、第1中間ギヤは前後バンクで共通とし、第2中間ギヤ以降を前後バンクで分ける構成とし、第1中間ギヤに減速用二重歯車を使用していないので重量が軽減されている。 As described in detail above, in the gear train of the present embodiment, the first intermediate gear is common to the front and rear banks, the second intermediate gear and the subsequent banks are separated by the front and rear banks, and a reduction double gear is provided to the first intermediate gear. The weight is reduced because it is not used.
また、第1中間ギヤは、クランクギヤ、前バンク第2中間ギヤ、および後バンク第2中間ギヤに噛合うようにしてあるが、いずれの噛合いにも、1個の副ギヤが噛んでいるので、バックラッシュ衝撃騒音が低減されている。 The first intermediate gear meshes with the crank gear, the front bank second intermediate gear, and the rear bank second intermediate gear, and one sub gear is engaged with any of the meshes. So backlash impact noise is reduced.
また、本実施形態の多気筒V型内燃機関は、後バンクの気筒数が前バンクの気筒数より少ない内燃機関である。通常のギヤを用いると、前後のギヤトレーンは同一平面内に位置するため、後バンクの幅を前バンクの幅に合わせる必要があるが、上記実施形態ではボス部を介して一体化された同径の2連ギヤを用いて、後バンクのギヤトレーンは後バンクの幅に合わせて位置を調節するので、内燃機関を小型化することができる。特にV型内燃機関を自動二輪車に搭載すると、後バンクは車体中心辺りに位置する。この部分は、乗車姿勢と関連し、レイアウト上制約を受け易いので、シリンダヘッドを小型化することは有効である。 Further, the multi-cylinder V-type internal combustion engine of the present embodiment is an internal combustion engine in which the number of cylinders in the rear bank is smaller than the number of cylinders in the front bank. When normal gears are used, the front and rear gear trains are located in the same plane, so the width of the rear bank needs to be matched to the width of the front bank. In the above embodiment, the same diameter is integrated through the boss portion. Thus, the position of the gear train of the rear bank is adjusted in accordance with the width of the rear bank, and the internal combustion engine can be downsized. In particular, when the V-type internal combustion engine is mounted on a motorcycle, the rear bank is located around the center of the vehicle body. Since this portion is related to the riding posture and is subject to restrictions on the layout, it is effective to reduce the size of the cylinder head.
105…前バンク吸気ポート、106…前バンク排気ポート、107…後バンク吸気ポート、108…後バンク排気ポート、109…ギヤトレーン室、110…ギヤトレーン、110F…前バンクギヤトレーン、110R…後バンクギヤトレーン、111…前バンク吸気カム軸、112…前バンク排気カム軸、113…後バンク吸気カム軸、114…後バンク排気カム軸、115…クランクギヤ、116…前バンク吸気カムギヤ、117…前バンク排気カムギヤ、118…後バンク吸気カムギヤ、119…後バンク排気カムギヤ、120…第1中間ギヤ、121…前バンク第2中間ギヤ、122…前バンク第3中間ギヤ、123…後バンク第2中間ギヤ、124…後バンク第3中間ギヤ、125…第1固定軸、126…ニードルベアリング、127…前バンク第2固定軸、128…ニードルベアリング、129…前バンク第3固定軸、130…ボールベアリング、131…変速機主軸駆動ギヤ、132…変速機主軸従動ギヤ、133…後バンク第2固定軸、134…ニードルベアリング、135…後バンク第3固定軸、136…ボールベアリング。
105 ... Front bank intake port, 106 ... Front bank exhaust port, 107 ... Rear bank intake port, 108 ... Rear bank exhaust port, 109 ... Gear train chamber, 110 ... Gear train, 110F ... Front bank gear train, 110R ... Rear bank gear train , 111 ... front bank intake camshaft, 112 ... front bank exhaust camshaft, 113 ... rear bank intake camshaft, 114 ... rear bank exhaust camshaft, 115 ... crank gear, 116 ... front bank intake cam gear, 117 ... front bank exhaust Cam gear, 118 ... rear bank intake cam gear, 119 ... rear bank exhaust cam gear, 120 ... first intermediate gear, 121 ... front bank second intermediate gear, 122 ... front bank third intermediate gear, 123 ... rear bank second intermediate gear, 124: Rear bank third intermediate gear, 125 ... First fixed shaft, 126 ... Needle bearing, 127 ... Front bank second fixed shaft, 128 ... Needle bearing, 129 ... Front bank third fixed shaft, 130 ... Ball bearing, 131 Main transmission
Claims (3)
中間ギヤのうちクランクギヤに直接噛合する第1中間ギヤを、前バンク後バンク共通の中間ギヤとし、該第1中間ギヤの、中央部の厚い主ギヤの一側面に、上記主ギヤに対して同軸回動可能に保持され、ばねによって主ギヤに対して周方向に付勢される薄い第1副ギヤを設け、
上記厚い主ギヤの他側面に、上記主ギヤに対して同軸回動可能に保持され、ばねによって主ギヤに対して周方向に付勢される薄い第2副ギヤを設けて、主ギヤの両側面にバックラッシュ低減ギヤを構成し、
上記前バンクと後バンクにそれぞれ別個に設けられ、上記第1中間ギヤによって駆動される第2中間ギヤは、それぞれ厚い主ギヤの一側面に、上記主ギヤに対して同軸回動可能に保持され、ばねによって主ギヤに対して周方向に付勢される薄い副ギヤを設けて、それぞれ主ギヤの一側面にバックラッシュ低減ギヤを構成し、
上記クランクギヤは、副ギヤを備えない通常ギヤとし、
上記第1中間ギヤの主ギヤと第1副ギヤとをクランクギヤに噛み合わせ、
上記第1中間ギヤの主ギヤと第2副ギヤとを一方のバンクの第2中間ギヤの主ギヤに噛み合わせ、
上記第1中間ギヤの主ギヤを他方のバンクの第2中間ギヤの主ギヤと副ギヤとに噛み合わせたことを特徴とするカム軸駆動用ギヤトレーン構造。 Crank gear provided on the crankshaft of the V-type internal combustion engine, cam gear provided on the camshaft of each cylinder head of the front bank and the rear bank, and for the front bank and the rear bank for transmitting the rotation of the crank gear to the cam gear In the camshaft drive gear train structure provided with each of the intermediate gears,
The first intermediate gear that directly meshes with the crank gear among the intermediate gears is an intermediate gear that is common to the banks before and after the front bank, and on one side of the thick main gear at the center of the first intermediate gear, A thin first sub-gear that is held coaxially and is biased in a circumferential direction by a spring against the main gear;
On the other side of the thick main gear, there is provided a thin second sub gear which is held coaxially with respect to the main gear and is biased in the circumferential direction by a spring in the circumferential direction. The backlash reduction gear is configured on the surface,
The second intermediate gears, which are separately provided in the front bank and the rear bank and are driven by the first intermediate gear, are respectively held on one side of the thick main gear so as to be coaxially rotatable with respect to the main gear. , By providing a thin sub-gear that is urged in the circumferential direction by the spring against the main gear, each configured a backlash reduction gear on one side of the main gear,
The crank gear is a normal gear that does not have an auxiliary gear,
Meshing the main gear and the first auxiliary gear of the first intermediate gear with the crank gear;
Meshing the main gear and the second sub gear of the first intermediate gear with the main gear of the second intermediate gear of one bank;
A gear train structure for driving a cam shaft, wherein the main gear of the first intermediate gear is engaged with the main gear and the sub gear of the second intermediate gear of the other bank.
後バンクの気筒数が前バンクの気筒数より少ない前後バンクの各シリンダヘッドのカム軸に設けられたカムギヤと、
上記クランクギヤの回転を上記カムギヤに伝達する前バンク用と後バンク用のそれぞれの中間ギヤを備えたカム軸駆動用ギヤトレーン構造において、
中間ギヤのうちの少なくとも一つを、同軸上で平行且つ間隔をおいた2個の歯車を共通のボス部を介して一体に形成した2連歯車とし、これによって、上記2連歯車以降のギヤトレーンの位置をシリンダ側に平行移動させたことを特徴とするカム軸駆動用ギヤトレーン構造。
A crank gear provided on a crankshaft of a V-type multi-cylinder internal combustion engine for a motorcycle;
Cam gears provided on the cam shafts of the cylinder heads of the front and rear banks in which the number of cylinders in the rear bank is less than the number of cylinders in the previous bank;
In the camshaft drive gear train structure including intermediate gears for the front bank and the rear bank for transmitting the rotation of the crank gear to the cam gear,
At least one of the intermediate gears is a dual gear in which two gears that are coaxially parallel and spaced apart are integrally formed via a common boss portion, and thereby a gear train after the dual gear. The camshaft drive gear train structure is characterized in that the position of the camshaft is translated to the cylinder side.
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