JP2005227778A - 視覚的顔料消去制御剤を有する感光部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 静電グラフィック機器に有用なイメージング部材を提供する。
【解決手段】 基体(1)と、内部に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層(6)と、その上に設けられた、ベンズイミダゾールペリレンを含むオーバーコート層とを備えたイメージング部材。
【選択図】 図2
【解決手段】 基体(1)と、内部に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層(6)と、その上に設けられた、ベンズイミダゾールペリレンを含むオーバーコート層とを備えたイメージング部材。
【選択図】 図2
Description
本明細書では、プリンタ、コピー機その他の複写機、及びデジタル機器を含む静電グラフィック機器に有用な感光部材、イメージング部材、光受容体、又は光導電体を説明する。特定の実施形態としては、本明細書で説明されるのは、消去制御剤を有する感光部材である。或る実施形態においては、消去制御剤は、顔料ビスイミダゾールペリレン化合物を含む。消去制御剤は、或る実施形態においては、コロナ放電に対する良好な抵抗性と、より電気的に高感度のデバイスを与え、それにより画像品質を向上させる。
実施形態は、基体と、内部に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、その上に設けられた、ベンズイミダゾールペリレンを含むオーバーコート層とを備えたイメージング部材を含む。
実施形態はさらに、基体と、内部に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、その上に設けられた、ベンズイミダゾールペリレン、架橋剤及びポリアミドを含むオーバーコート層と、を備えたイメージング部材を含む。
さらに、実施形態は、a)静電潜像を受け取るための電荷保持表面を有し、基体と、内部に分散された電荷輸送材料を含む電荷輸送層と、その上に設けられた、ベンズイミダゾールペリレンを含むオーバーコート層とを備え、電荷保持表面がオーバーコート層上にある、光受容体部材と、b)現像剤材料を電荷保持表面に適用し、静電潜像を現像して、電荷保持表面上に現像された画像を形成するための現像部品と、c)現像された画像を電荷保持表面から別の部材に又はコピー基体に転写するための転写部品と、d)現像された画像をコピー基体に融着させるための融着部材と、を備えた、記録媒体上に画像を形成するための画像形成装置を含む。
本明細書では、オーバーコートが施された光受容体ドラム及びベルトの画像品質を保つための消去制御剤を説明する。或る実施形態においては、消去制御剤は、ベンズイミダゾールペリレンを含む。
図1を参照すると、典型的な静電グラフィック複写機においては、コピーされるオリジナルの光画像が、感光部材上に静電潜像の形態で記録され、その後、一般にトナーと呼ばれる検電器の熱可塑性樹脂粒子を適用することにより潜像が可視化される。具体的には、電源装置11から電圧が供給される帯電器12を用いることによって、光受容体10の表面が帯電される。次いで、光受容体が、光学系か又はレーザ及び発光ダイオードのような画像入力機器13からの光に画像方向に露光されて、その上に静電潜像を形成する。一般に、静電潜像は、現像剤ステーション14からの現像剤混合物をそれに接触させることによって現像される。現像は、マグネットブラシ、パウダークラウド、又は他の公知の現像法の使用によって行うことができる。
トナー粒子が光導電性面上に付着された後に、画像構成においては、それらは、圧力転写又は静電転写とすることができる転写手段15によってコピーシート16に転写される。或る実施形態においては、現像された画像は、中間転写部材に転写し、その後コピーシートに転写することができる。
現像された画像の転写が完了した後に、コピーシート16が、図1に融着及び加圧ロールとして示されている融着ステーション19に進み、そこで、コピーシート16を融着部材20と加圧部材21との間に送ることにより、現像された画像がコピーシート16に融着され、それにより恒久的な画像が形成される。融着は、融着ベルトのような他の融着部材を加圧ローラと加圧接触させること、融着ローラを加圧ベルト又は他の類似のシステムと接触させることによって達成することができる。転写後の光受容体10は、クリーニングステーション17に前進し、そこで、ブレード22(図1に示すような)、ブラシ又は他のクリーニング装置を用いることによって、光受容体10上に残ったあらゆるトナーが清掃される。
電子写真式イメージング部材は、当該技術分野では周知である。電子写真式イメージング部材は、あらゆる適切な技術によって用意することができる。図2を参照すると、典型的には、可撓性の又は剛性の基体1に、導電性面又はコーティング2が設けられる。
基体は、不透明のものとするか又はほぼ透明のものとすることができ、要求される機械的特性をもつあらゆる適切な材料を含むことができる。したがって、基体は、無機又は有機組成物のような非導電性又は導電性材料の層を含むことができる。非導電性材料としては、薄いウェブにしたときに可撓性を有するポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン等を含む、この目的のために知られている種々の樹脂が用いられている。導電性の基体は、例えばアルミニウム、ニッケル、鋼、銅等といったあらゆる金属、又は炭素、金属粉末等といった導電性物質が混入された前述のポリマー材料、又は有機導電性材料とすることができる。電気絶縁性又は導電性基体は、無限可撓性ベルト、ウェブ、剛性シリンダ、シート等の形態とすることができる。基体層の厚さは、所望の強度及び経済上の考慮事項を含む多くの因子に依存する。したがって、ドラムの場合には、この層は、例えば、多くのセンチメートルまでの大きな厚さとするか又はミリメートルより小さい最小厚さとすることができる。同様に、可撓性ベルトは、最終的な電子写真式デバイスに悪影響を及ぼさなければ、例えば約250マイクロメートルの大きな厚さとするか又は50マイクロメートルより小さい最小厚さとすることができる。
基体層が導電性ではない実施形態においては、その表面は、導電性コーティング2によって導電性にすることができる。導電性コーティングの厚さは、光学的透明度、所望の可撓性度、及び経済的因子に応じて、実質的に幅広い範囲に亘って変化させることができる。したがって、可撓性光反応性イメージングデバイスにおいては、導電性コーティングの厚さは、約20オングストロームから約750オングストロームまで、又は導電性、可撓性及び光透過性の最適な組み合わせのために約100オングストロームから約200オングストロームまでの間とすることができる。可撓性導電性コーティングは、例えば、真空蒸着技術又は電着といったあらゆる適切なコーティング技術によって基体上に形成された導電性金属層とすることができる。典型的な金属は、アルミニウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム及びハフニウム、チタン、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、タングステン、モリブデンなどを含む。
典型的な正孔ブロッキング層3を、基体1又はコーティングに適用することができる。隣接する光導電性層8(又は電子写真イメージング層8)と、下にある基体1の導電性面2との間の正孔に対する電子バリアを形成することができるあらゆる適切な通常のブロッキング層を用いることができる。
随意的な接着剤層4を、正孔ブロッキング層3に適用することができる。当該技術分野では公知のあらゆる適切な接着剤層を用いることができる。典型的な接着剤層材料は、例えば、ポリエステル、ポリウレタン等を含む。約0.05マイクロメートル(500オングストローム)から約0.3マイクロメートル(3,000オングストローム)までの間の接着剤層の厚さのときに、満足のいく結果を達成することができる。接着剤層コーティング混合物を正孔ブロッキング層に適用するための通常の技術には、噴霧すること、浸漬コーティングすること、ロールコーティングすること、ワイヤ巻きロッドコーティングすること、グラビアコーティングすること、バードアプリケータコーティングすること等がある。付着されたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥すること、赤外線照射乾燥すること、空気乾燥することなどを含むあらゆる適切な通常の技術によって行うことができる。
少なくとも1つの電子写真イメージング層8が、接着剤層4、ブロッキング層3又は基体1上に形成される。電子写真イメージング層8は、当該技術分野では公知の電荷発生機能と電荷輸送機能の両方を果たす単一の層(図2の7)とすることができ、又は、電荷発生層5と電荷輸送層6といった多数の層を備えることができる。
電荷発生層5は、導電性面か又は基体1と電荷発生層5との間の他の表面上に適用することができる。電荷ブロッキング層又は正孔ブロッキング層3は、随意的に、電荷発生層5を適用する前に導電性面に適用することができる。必要であれば、電荷ブロッキング又は正孔ブロッキング層3と電荷発生層5との間に接着剤層4を用いることができる。普通は、電荷発生層5はブロッキング層3上に適用され、電荷輸送層6は電荷発生層5上に形成される。この構造体は、電荷輸送層6の上に又はその下に電荷発生層5を備えることができる。
電荷発生層は、真空蒸着又は蒸着により形成されたセレン及びセレンとヒ素、テルル、ゲルマニウム等の合金のアモルファスフィルム、水素化アモルファスシリコン、並びにシリコンとゲルマニウム、炭素、酸素、窒素等の化合物からなるものとすることができる。電荷発生層はまた、フィルム形成ポリマーバインダ中に分散され、溶剤コーティング技術によって製造された結晶性セレン及びその合金の無機顔料、II−VI族化合物、及びキナクリドンといった有機顔料、ジブロモアンタントロン顔料といった多環系顔料、ペリレン及びペリノンジアミン、多核芳香族キノン、ビス−、トリス−、及びテトラキス−アゾ基を含むアゾ顔料等を含むものとすることができる。
フタロシアニンが、赤外線露出システムを使用するレーザプリンタに用いるための光発生材料として用いられている。低コスト半導体レーザダイオード露光装置に露出される光受容体においては、赤外線に対する感受性が要求される。フタロシアニンの吸収スペクトル及び光感受性は、化合物の中心金属原子に依存する。オキシバナジウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、銅フタロシアニン、オキシチタンフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、マグネシウムフタロシアニン、及びメタルフリーフタロシアニンを含む多くの金属フタロシアニンが報告されている。フタロシアニンは、多くの結晶形態で存在し、光発生に対する強い影響をもつ。
電荷発生(光発生)バインダ層のマトリックスとしてあらゆる適切なポリマーフィルム形成バインダ材料を用いることができる。典型的なポリマーフィルム形成材料には、例えば、その開示内容の全てを引用によりここに組み入れる米国特許第3,121,006号において説明されたものを含む。したがって、典型的な有機ポリマーフィルム形成バインダは、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアリルエーテル、ポリアリルスルホン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ酢酸ビニル、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、アミノ樹脂、フェニレンオキシド樹脂、テレフタル酸樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレン及びアクリロニトリルコポリマー、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル及び酢酸ビニルコポリマー、アクリレートコポリマー、アルキド樹脂、セルロースフィルムフォーマ、ポリ(アミドイミド)、スチレンブタジエンコポリマー、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、酢酸ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、スチレン−アルキド樹脂、ポリビニルカルバゾール等といった熱可塑性及び熱硬化性樹脂を含む。これらのポリマーは、ブロック、ランダム又は交互コポリマーとすることができる。
光発生組成物又は顔料は、樹脂バインダ組成物中に種々の量で存在する。しかしながら、通常は、約5体積パーセントから約90体積パーセントまでの光発生顔料が、樹脂バインダの約10体積パーセントから約95体積パーセントまで分散されるか、又は約20体積パーセントから約30体積パーセントまでの光発生顔料が、樹脂バインダ組成物の約70体積パーセントから約80体積パーセントまで分散される。一実施形態においては、約8体積パーセントの光発生顔料が、樹脂バインダ組成物の約92体積パーセントまで分散される。光発生層はまた、真空昇華によって形成することができ、その場合バインダは存在しない。
あらゆる適切な通常の技術を用いて混合し、その後、光発生層にコーティング混合物を適用することができる。典型的な適用技術には、噴霧すること、浸漬コーティングすること、ロールコーティングすること、ワイヤ巻きロッドコーティングすること、真空昇華すること等がある。或る用途においては、光発生層は、ドット又はラインパターンで形成することができる。溶剤被覆層の溶剤の除去は、オーブン乾燥すること、赤外線照射乾燥すること、空気乾燥すること等といったあらゆる適切な通常の技術によって行うことができる。
電荷輸送層6は、ポリカーボネートのようなフィルム形成電気不活性ポリマー中に溶解され、又は分子拡散された電荷輸送小分子22を含むことができる。ここで用いられる「溶解された」という用語は、ここでは、小分子がポリマー中に溶解して均質な層を形成した溶液を形成することをいう。ここで用いられる「分子拡散された」という表現は、電荷輸送小分子がポリマー中に分散されることをいい、該小分子は、ポリマー中に分子スケールで分散している。あらゆる適切な電荷輸送又は電気活性小分子を、電荷輸送層中に用いることができる。「電荷輸送小分子」という表現は、ここでは、移送層中で光発生された自由電荷を移送層にわたって移送できるようにするモノマーのことをいう。典型的な電荷輸送小分子には、例えば、1−フェニル−3−(4’−ジエチルアミノスチリル)−5−(4’’−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンのようなピラゾリン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンのようなジアミン、N−フェニル−N−メチル−3−(9−エチル)カルバジルヒドラゾン及び4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,2−ジフェニルヒドラゾンのようなヒドラゾン、2,5−ビス(4−N,N’−ジエチルアミノフェニル)−1,2,4−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール、スチルベン等がある。しかしながら、高処理量のマシンのサイクルアップを回避するために、電荷輸送層は、ジ−又はトリ−アミノ−トリフェニルメタンがほぼ無い(約2パーセントより少ない)ものであるべきである。前述のように、適切な電気活性小分子電荷輸送化合物は、電気的に不活性なポリマーフィルム形成材料中に溶解されるか又は分子拡散される。顔料から電荷発生層に正孔を高効率で注入し、それを非常に短い走行時間で電荷輸送層にわたって移送することができるようにする小分子電荷輸送化合物は、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンである。必要であれば、電荷輸送層中の電荷輸送材料は、ポリマー電荷輸送材料か、又は小分子電荷輸送材料とポリマー電荷輸送材料との組み合わせを含むことができる。
オーバーコート層を適用するのに用いられるアルコール溶剤中に溶けないあらゆる適切な電気不活性樹脂バインダを、電荷輸送層中に用いることができる。典型的な不活性樹脂バインダには、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリスルホン等がある。分子量は、例えば、約20,000から約150,000まで変化させることができる。バインダの例には、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−A−ポリカーボネートともいう)、ポリ(4,4’−シクロヘキシリジンジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−Z−ポリカーボネートともいう)、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−3,3’−ジメチル−ジフェニル)カーボネート(ビスフェノール−C−ポリカーボネートともいう)等といったポリカーボネートがある。また、電荷輸送層には、あらゆる適切な電荷輸送ポリマーを用いることができる。電荷輸送ポリマーは、オーバーコート層を適用するのに用いられるアルコール溶媒に溶けないものであるべきである。これらの電気活性電荷輸送ポリマー材料は、電荷発生材料からの光発生された正孔の注入をサポートすることができ、それを通じてこれらの正孔を輸送することを可能にする。
あらゆる適切な従来の技術を用いて混合し、その後、電荷輸送層コーティング混合物を電荷発生層に適用することができる。典型的な適用技術には、噴霧すること、浸漬コーティングすること、ロールコーティングすること、ワイヤ巻きロッドコーティングすること等がある。付着されたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥すること、赤外線照射乾燥すること、空気乾燥することなどを含むあらゆる適切な通常の技術によって行うことができる。
通常は、電荷輸送層の厚さは、約10から約50マイクロメートルまでの間であるが、この範囲以外の厚さを用いることもできる。正孔移送層は、正孔移送層上に存在する静電荷が、その上に静電潜像が形成され、保持されるのを防止するのに十分な割合の照射なしでは伝導されないという点で、絶縁体であるべきである。一般に、正孔移送層と電荷発生層との厚さの比は、約2:1から200:1まで、或る場合には400:1ほどもの大きさに調整することができる。電荷輸送層は、可視光、又は意図される使用範囲内の放射線を実質的に吸収しないが、光導電層、すなわち電荷発生層から光発生された正孔を注入できるようにし、これらの正孔をそれ自体を通して輸送して、活性層の表面上に表面電荷を選択的に放電できるようにすることができるという点で、電気的に「活性」である。
或る実施形態においては、電荷発生層上にオーバーコートを被覆することができる。或る実施形態においては、オーバーコート層中の樹脂としてポリアミド樹脂が用いられる。或る実施形態においては、ポリアミドは、アルコール可溶性ポリアミドである。或る実施形態においては、ポリアミドは、メトキシ、エトキシ及びヒドロキシ垂下基からなる群から選択された垂下基を備える。或る実施形態においては、垂下基は、メチレンメトキシ垂下基である。或る実施形態においては、ポリアミドは、以下の式III:
(式中、R1、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル等といった約1から約15の炭素、又は約1から約10までの炭素、或いは約1から約5までの炭素を有するアルキル基であり、nは約50から約1,000まで、又は約150から約500まで、或いは約270の数である。)
で表される。ここで用いるのに適している典型的な市販のアルコール可溶性ポリアミドポリマーには、大日本インク社からLUCKAMIDE(登録商標)5003という商標名で市販されているもの、東レ社からCM4000(登録商標)及びCM8000(登録商標)という商標名で市販されているもの、並びに、Sorenson及びCampbell著、「Preparative Methods of Polymer Chemistry」、第2版、p76、John Wiley&Sons社刊、1968年に記載された方法に従って調製されたその他のポリアミド等、及びこれらの混合物を含む。或る実施形態においては、ポリアミドは、N−メトキシメチル、N−エトキシメチル、及びN−ヒドロキシメチル垂下基を含む、メトキシ、エトキシ、及びヒドロキシ基を有する。
で表される。ここで用いるのに適している典型的な市販のアルコール可溶性ポリアミドポリマーには、大日本インク社からLUCKAMIDE(登録商標)5003という商標名で市販されているもの、東レ社からCM4000(登録商標)及びCM8000(登録商標)という商標名で市販されているもの、並びに、Sorenson及びCampbell著、「Preparative Methods of Polymer Chemistry」、第2版、p76、John Wiley&Sons社刊、1968年に記載された方法に従って調製されたその他のポリアミド等、及びこれらの混合物を含む。或る実施形態においては、ポリアミドは、N−メトキシメチル、N−エトキシメチル、及びN−ヒドロキシメチル垂下基を含む、メトキシ、エトキシ、及びヒドロキシ基を有する。
ポリアミドは、全固形分の重量の約20から約90パーセント、又は約40から約60パーセントの量でオーバーコート中に存在する。
消去制御剤(図2の9及び/又は18)が、オーバーコート層中に存在する。消去は、光受容体表面の導電性を増大させる、コロトロン又はバイアス帯電ロール(BCR)の廃液の酸化作用によって起こすことができる。本発明の消去制御剤は、この導電性の変化を最小にする。或る正孔移送組成物においては効果的である公知の類の消去制御剤には、ビス−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−フェニルメタン等といった窒素含有置換基を有するトリフェニルメタンがある。他の消去制御剤には、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン等といった垂下フェノールがある。
しかしながら、上記の公知の消去制御剤は、ポリアミドベースの正孔移送層と共に用いられるときに、有効な消去制御を可能にするものではない。光受容体が帯電コロトロンを使用する高速マシンで用いられるとき、及び非常に磨耗した抵抗層が導電性酸化種の増加を許容するときに、問題が増大する。IRGANOX1010、BHT、BDETPM、DHTPM等は、アリルアミン電荷輸送種を有する電荷輸送層に加えられている。しかしながら、ポリアミドベースのオーバーコートの場合には、これらの公知の消去制御剤は、不適切であることが証明されている。消去は、磨耗に対する抵抗性が極めて高い(BCRにおいては10nm/キロサイクル、及びsコロトロン帯電においては4nm/キロサイクル)ために、ポリアミドオーバーコートにおいて最も明らかである。酸化された表面は、感知できるほどには磨耗しないので、ポリアミドオーバーコートからの消去は、より大きい磨耗速度で継続的に光導電体表面をリフレッシュするポリカーボネート電荷輸送層の場合よりも明白である。
新しい消去制御剤を外側層に加えることができる。或る実施形態においては、消去制御剤は、ベンズイミダゾールペリレンである。ベンズイミダゾールペリレンの例には、次式I:
(式中、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等といった約1から約25の炭素、又は約1から約10の炭素、或いは約1から約5の炭素を有する直鎖又は分岐アルキル基であってよい。)
で表されるものがある。
で表されるものがある。
或る実施形態においては、R1、R2及びR3は、同一のものとするか又は異なるものとすることができ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等といった約1から約25の炭素を有する直鎖又は分岐炭素鎖とすることができる。或る実施形態においては、R1及びR3は、同一のものであり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等といった約1から約25の炭素を有する直鎖又は分岐炭素鎖である。或る実施形態においては、R1及びR3の両方が直鎖のペンチルである。或る実施形態においては、R1及びR3の両方が分岐鎖のペンチルである。或る実施形態においては、R1とR3は異なっている。或る実施形態においては、R1及びR3の一方が約1から約25までの炭素を有する直鎖のものであり、R1及びR3の他方が約1から約25までの炭素を有する分岐鎖のものである。或る実施形態においては、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等といった約1から約25の炭素を有する直鎖の炭素である。或る実施形態においては、R2は直鎖ペンチルである。
消去制御化合物は、全固形分の重量の約0.1から約1パーセント、又は約1から約10パーセント、或いは約5から約15パーセントの量でポリアミドオーバーコート中に存在する。
第2消去制御剤22又は電荷制御剤22を、(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−N,N−ジエチルアミノフェニルメタン[TEA−TPM]に加えて、外側オーバーコート層中に存在させることができる。その例には、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸)]メタン[Irganox1010]、ブチル化ヒドロキシトルエン[BHT]、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン[BDETPM]、ビス−[2−メチル−4−(N−2−ヒドロキシエチル−N−エチル−アミノフェニル)]−フェニルメタン[DHTPM]等といった前述の消去制御剤がある。電荷輸送分子又は第2消去制御剤は、オーバーコート層中に、全固形分の重量の約50から約99パーセント、又は約60から約90パーセント、或いは約70から約80パーセントの量で存在する。
ポリアミドのようなポリマーの架橋を促進して強固な結合を与えるために、オーバーコートと組み合わせて架橋剤を用いることができる。適切な架橋剤の例には、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸、硫酸等、並びにこれらの混合物がある。或る実施形態においては、架橋剤はシュウ酸である。架橋剤は、全ポリマー含量の重量の約1から約20パーセント、又は約5から約10パーセント、或いは約8から約9パーセントの量で用いることができる。
連続的なオーバーコート層の厚さは、使用されたシステムにおける帯電(例えばバイアス帯電ロール)の摩損性、クリーニング(例えばブレード又はウェブ)、現像(例えばブラシ)、転写(例えばバイアス転写ロール)等に応じて選択され、約10マイクロメートルまでの範囲とすることができる。或る実施形態においては、厚さは、約1マイクロメートルから約5マイクロメートルまでである。
あらゆる適切な通常の技術を用いて混合し、その後、オーバーコート層コーティング混合物を電荷発生層に適用することができる。典型的な適用技術には、噴霧すること、浸漬コーティングすること、ロールコーティングすること、ワイヤ巻きロッドコーティングすること等がある。付着されたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥すること、赤外線照射乾燥すること、空気乾燥することといったあらゆる適切な通常の技術によって行うことができる。乾燥されたオーバーコーティングは、イメージングの間に正孔を輸送すべきであり、高過ぎる自由キャリア濃度をもつべきではない。オーバーコート中の自由キャリア濃度は、暗失活を増大させる。或る実施形態においては、オーバーコート層の暗失活は、オーバーコートされていないデバイスとほぼ同じになるべきである。
(比較例1)
公知の消去制御剤を用いる光受容体外側コーティング
公知の消去制御剤を用いる光受容体外側コーティング
電子写真イメージング部材は、電荷ブロッキング層を、直径3cm及び長さ31cmのアルミニウムドラムの粗面17上に、浸漬コーティングにより適用することによって用意した。ブロッキング層コーティング混合物は、92重量パーセントのブタノール、メタノール、及び水の溶剤混合物中に溶解された8重量パーセントのポリアミド(ナイロン6)の溶液であった。ブタノール、メタノール、及び水の混合物の割合は、それぞれ55、36及び9重量パーセントであった。コーティングは、約30cm/分のコーティング浴引き出し速度で適用された。強制空気オーブン中で乾燥された後に、各ブロッキング層は、約1.5マイクロメートルの厚さを有した。乾燥されたブロッキング層は、約2.5重量パーセントのヒドロキシルガリウムフタロシアニン顔料粒子、約2.5重量パーセントのポリビニルブチラールフィルム形成ポリマー、及び約95重量パーセントのシクロヘキサノン溶剤を含有する電荷発生層でコーティングされた。コーティングは、約30cm/分のコーティング浴引き出し速度で適用された。強制空気オーブン中で乾燥された後に、各電荷発生層は、約0.2マイクロメートルの厚さを有した。その後、ドラムは、ポリカーボネートバインダ(PcZ400)中に分散されたN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4’−ジアミンを含有する電荷輸送層でコーティングされた。電荷輸送コーティング混合物は、8重量パーセントのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4’−ジアミン、12重量パーセントのバインダ及び80重量パーセントのモノクロロベンゼン溶剤からなるものであった。各移送層の乾燥厚さは20マイクロメートルであった。
(比較例2)
実施例1からの1つのドラムを、保護層コーティング溶液でオーバーコートした。その組成物は、以下のようにして調製した。0.7グラムのメトキシメチル基を有するポリアミド(大日本インク社から入手可能なLuckamide(登録商標)5003)と、0.3グラムのELVAMIDE(登録商標)8063(E.I.Dupont社から入手可能)と、メタノール(3.5グラム)と、1−プロパノール(3.5グラム)との全てを、2オンスのアンバーボトル中で組み合わせて、水浴中で磁気攪拌しながら約60℃で加温した。溶液は、30分以内に形成された。次いで、この溶液を25℃まで冷却させた。次に、0.08グラムのシュウ酸を加え、その混合物を40℃まで加温した。その後、0.9グラムのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(DHTPD)を加えて、完全な溶液が形成されるまで攪拌した。0.08グラムのCymel(登録商標)303(Cytec Industries Inc.から入手可能なヘキサメトキシメチルメラミン)と、0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンと、1グラムのテトラヒドロフランとを含有する別個の溶液を形成し、ポリマー溶液に加えた。充分な粘度特性を保証するために、溶液を夜通し硬化させた。
実施例1からの1つのドラムを、保護層コーティング溶液でオーバーコートした。その組成物は、以下のようにして調製した。0.7グラムのメトキシメチル基を有するポリアミド(大日本インク社から入手可能なLuckamide(登録商標)5003)と、0.3グラムのELVAMIDE(登録商標)8063(E.I.Dupont社から入手可能)と、メタノール(3.5グラム)と、1−プロパノール(3.5グラム)との全てを、2オンスのアンバーボトル中で組み合わせて、水浴中で磁気攪拌しながら約60℃で加温した。溶液は、30分以内に形成された。次いで、この溶液を25℃まで冷却させた。次に、0.08グラムのシュウ酸を加え、その混合物を40℃まで加温した。その後、0.9グラムのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(DHTPD)を加えて、完全な溶液が形成されるまで攪拌した。0.08グラムのCymel(登録商標)303(Cytec Industries Inc.から入手可能なヘキサメトキシメチルメラミン)と、0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンと、1グラムのテトラヒドロフランとを含有する別個の溶液を形成し、ポリマー溶液に加えた。充分な粘度特性を保証するために、溶液を夜通し硬化させた。
厚さ6マイクロメートルのオーバーコートを、浸漬コーティング装置中で、250ミリメートル/分の引き上げ速度で適用した。オーバーコートされたドラムを120℃で35分間乾燥させた。光受容体は、Xerox Docucolor 12/50コピー機での4,000枚連続印刷物について印刷試験された。オーバーコートによってもたらされる印刷消去に起因する画像鮮明度及びカラー強度の顕著な減少が存在する。
上記の比較例1のオーバーコートされていないドラムと、比較例2のオーバーコートされたドラムは、帯電用のバイアス帯電ロールを収容した磨耗取付具において試験された。磨耗は、ナノメートル/キロサイクルの回転(nm/Kc)の観点で計算された。校正標準の再現性は、約±2nm/Kcであった。比較例1のオーバーコートなしでのドラムの磨耗は、80nm/Kcより大きかった。比較例2のオーバーコートされたドラムの磨耗は、約20nm/Kcであった。
(比較例3)
比較例1からの1つのドラムを、以下の置き換えを行ったことを除き、比較例2で調製された保護層コーティング溶液でオーバーコートした。
比較例1からの1つのドラムを、以下の置き換えを行ったことを除き、比較例2で調製された保護層コーティング溶液でオーバーコートした。
0.9グラムではなく、0.8グラムのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(DHTPD)を用いた。0.2グラムの量のテトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸)]メタン(Irganox1010)は、0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−メトキシフェニルメタンに置き換えた。ドラムは、比較例2に従って試験した。その磨耗速度は約33nm/Kcであった。
(比較例4)
比較例1からの1つのドラムを、以下の置き換えを行ったことを除き、比較例2で調製された保護層コーティング溶液でオーバーコートした。
比較例1からの1つのドラムを、以下の置き換えを行ったことを除き、比較例2で調製された保護層コーティング溶液でオーバーコートした。
0.2グラムの量のブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を、0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンに置き換えた。ドラムは、比較例2に従って試験した。その磨耗速度は約20nm/Kcであった。
(比較例5)
公知の消去制御剤を用いるこれらの比較オーバーコート溶液の組成が、以下の表1に示されている。それらの対応する磨耗速度が以下の表2に列挙されている。表1における全ての値は、グラムで表記されている。
公知の消去制御剤を用いるこれらの比較オーバーコート溶液の組成が、以下の表1に示されている。それらの対応する磨耗速度が以下の表2に列挙されている。表1における全ての値は、グラムで表記されている。
上記の結果から、DHTBDのような公知の電荷輸送材料と組み合わせてポリアミドの混合物を用いることによって消去が起こることが明らかである。これまでは、ポリアミドオーバーコートを用いたときのそうした印刷消去を防止することができる消去制御剤は知られていなかった。オーバーコート層なしでは、デバイスは、消去に対してより抵抗性が高くなる。しかしながら、その磨耗速度は、オーバーコート有りのときより非常に高く、それによりデバイスの寿命が短縮される。
以下の実施例は、本発明の実施形態のオーバーコート組成物を説明するものである。
(実施例6)
比較例1からの2つのドラムを、以下の置き換えを行ったことを除き、比較例2で調製された保護層コーティング溶液でオーバーコートした。
比較例1からの2つのドラムを、以下の置き換えを行ったことを除き、比較例2で調製された保護層コーティング溶液でオーバーコートした。
0.2グラムの1,3−ビス(n−ペンチルイミドペリレンイミド)プロパン顔料粒子を、0.2グラムのビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−4−メトキシフェニルメタンと置き換えた。
(実施例7)
実施例6からの1つのドラムを、Xerox Docucolor 12/50コピー機での4,000枚連続印刷物について印刷試験した。印刷試験は、3つの異なる環境区域、例えば、A区域(高温及び多湿)、B区域(周囲条件)、及びC区域(低温及び乾燥)中で行った。画像鮮明度、カラー強度の著しい減少は存在せず、オーバーコートに起因する背景異常又は印刷異常のようなその他の問題は存在しない。4,000連続印刷の間、300dpi及び600dpiの印刷解度が保たれた。印刷対象は、1オン・ピクセル及び1オフ・ピクセルのパターンをもつ幅1ピクセルの一連の隔離されたラインからなるものであった。600dpi解像度においては、2つの連続する1オン・ピクセルの中心間の距離は84ミクロンであり、各ピクセルの幅は42ミクロンである。サンプルがコロナにどれ位良く耐えるかは、それらのラインの視認性によって求められ、又は2オフ及びオン・ピクセルのカラー強度間の差と、これらのカラー強度間の和の比であるコントラスト関数を用いて計算することができる。1ピクセルのカラー強度は、ブラックとして知られている0からピュアホワイトとして知られている255までの範囲である。1ピクセルラインの真の印刷解像度としても知られているコントラスト値は、1000印刷毎に計算され、それらを表3に示す。
実施例6からの1つのドラムを、Xerox Docucolor 12/50コピー機での4,000枚連続印刷物について印刷試験した。印刷試験は、3つの異なる環境区域、例えば、A区域(高温及び多湿)、B区域(周囲条件)、及びC区域(低温及び乾燥)中で行った。画像鮮明度、カラー強度の著しい減少は存在せず、オーバーコートに起因する背景異常又は印刷異常のようなその他の問題は存在しない。4,000連続印刷の間、300dpi及び600dpiの印刷解度が保たれた。印刷対象は、1オン・ピクセル及び1オフ・ピクセルのパターンをもつ幅1ピクセルの一連の隔離されたラインからなるものであった。600dpi解像度においては、2つの連続する1オン・ピクセルの中心間の距離は84ミクロンであり、各ピクセルの幅は42ミクロンである。サンプルがコロナにどれ位良く耐えるかは、それらのラインの視認性によって求められ、又は2オフ及びオン・ピクセルのカラー強度間の差と、これらのカラー強度間の和の比であるコントラスト関数を用いて計算することができる。1ピクセルのカラー強度は、ブラックとして知られている0からピュアホワイトとして知られている255までの範囲である。1ピクセルラインの真の印刷解像度としても知られているコントラスト値は、1000印刷毎に計算され、それらを表3に示す。
表3からの主要なメッセージは、4,000連続印刷の終了によって、1ビットラインの印刷解像度が、比較例2(顔料なしのオーバーコート層)については係数2だけ減少し、比較例1(オーバーコートなしのデバイス)及び実施例6(顔料オーバーコート層をもつデバイス)の両方については係数1.5だけ減少することである。実施例6からのデバイスの印刷品質は、顔料が存在しない比較例2よりも非常に良好である。
(実施例8)
実施例6の第2ドラムを、電気特性について試験した。該ドラムは、ドラムの円周に沿って設置されたコロトロンによって帯電された。表面電位は、シャフト周りの異なる位置におかれ、幾つかの容量的に結合されたプローブによって、時間の関数として測定された。プローブは、公知の電位をドラム基体に印加することによって校正された。ドラム上のフィルムが露出され、ドラム周りの適切な位置に配置された光源によって消去された。定電流又は電圧モードで光受容体デバイスを帯電する測定が達成された。ドラムが回転する際に、最初の帯電電位を測定した。さらなる回転は、ステーションの露光をもたらし、光導電性デバイスが既知の強度の単色光に曝される。露光後の表面電位も計測した。デバイスは、しかるべき強度の消去ランプに露光され、あらゆる残留電位が計測される。光誘起放電特性カーブは、電位を露光の関数としてプロットすることによって得られた。DocuColor50/12プリンタのようなドラム型の光受容体を有するほとんどのプリンタは、光誘起放電特性(PIDC)カーブの傾き領域である3から5ergs/cm2までの間の範囲の露光において画像を生成する。したがって、デバイスの電気的感度(PIDCカーブの傾きと呼ぶこともある)は、画像品質にとって重要である。顔料がオーバーコートに添加されるので、その残留電圧が全く影響を及ぼさない状態で、デバイスの感度が著しく増加する。3ergs/cm2においては、比較例2の表面電位は370Vであり、本発明のデバイス(実施例6)は230Vであった。したがって、ここで説明されたデバイスは、高速デバイスであると考えられ、ドラム型の光受容体プリンタに適している。
実施例6の第2ドラムを、電気特性について試験した。該ドラムは、ドラムの円周に沿って設置されたコロトロンによって帯電された。表面電位は、シャフト周りの異なる位置におかれ、幾つかの容量的に結合されたプローブによって、時間の関数として測定された。プローブは、公知の電位をドラム基体に印加することによって校正された。ドラム上のフィルムが露出され、ドラム周りの適切な位置に配置された光源によって消去された。定電流又は電圧モードで光受容体デバイスを帯電する測定が達成された。ドラムが回転する際に、最初の帯電電位を測定した。さらなる回転は、ステーションの露光をもたらし、光導電性デバイスが既知の強度の単色光に曝される。露光後の表面電位も計測した。デバイスは、しかるべき強度の消去ランプに露光され、あらゆる残留電位が計測される。光誘起放電特性カーブは、電位を露光の関数としてプロットすることによって得られた。DocuColor50/12プリンタのようなドラム型の光受容体を有するほとんどのプリンタは、光誘起放電特性(PIDC)カーブの傾き領域である3から5ergs/cm2までの間の範囲の露光において画像を生成する。したがって、デバイスの電気的感度(PIDCカーブの傾きと呼ぶこともある)は、画像品質にとって重要である。顔料がオーバーコートに添加されるので、その残留電圧が全く影響を及ぼさない状態で、デバイスの感度が著しく増加する。3ergs/cm2においては、比較例2の表面電位は370Vであり、本発明のデバイス(実施例6)は230Vであった。したがって、ここで説明されたデバイスは、高速デバイスであると考えられ、ドラム型の光受容体プリンタに適している。
(実施例9)
実施例7で試験されたドラムは、帯電用のバイアス帯電ロールを収容した磨耗固定具において試験された。100,000サイクル後の平均磨耗速度は、20nm/kサイクルであり、それは、比較例5に列挙された他の顔料オーバーコートなしデバイスの磨耗速度と同じ範囲内である。したがって、ここで提案された1,3−ビス(n−ペンチルイミドペリレンイミド)プロパン顔料をオーバーコートに適用することは、デバイスの磨耗寿命に影響を及ぼさないように見える。
実施例7で試験されたドラムは、帯電用のバイアス帯電ロールを収容した磨耗固定具において試験された。100,000サイクル後の平均磨耗速度は、20nm/kサイクルであり、それは、比較例5に列挙された他の顔料オーバーコートなしデバイスの磨耗速度と同じ範囲内である。したがって、ここで提案された1,3−ビス(n−ペンチルイミドペリレンイミド)プロパン顔料をオーバーコートに適用することは、デバイスの磨耗寿命に影響を及ぼさないように見える。
特定の実施形態を参照しながらデバイスを詳細に説明してきたが、当業者には種々の修正及び変形が明らかであろう。当業者であれば直ちに想起するであろうそうした修正及び変形の全ては、添付の請求項の範囲内に包含されることが意図されている。
1:基体
2:コーティング
3:正孔ブロッキング層
4:接着剤層
5:電荷発生層
6:電荷輸送層
7:電荷発生機能と電荷輸送機能とを果たす単一の層
8:光導電性層
9:消去制御剤
18:消去制御剤
22:第2消去制御剤又は電荷制御剤
2:コーティング
3:正孔ブロッキング層
4:接着剤層
5:電荷発生層
6:電荷輸送層
7:電荷発生機能と電荷輸送機能とを果たす単一の層
8:光導電性層
9:消去制御剤
18:消去制御剤
22:第2消去制御剤又は電荷制御剤
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