JP2005206031A - 水中航行体 - Google Patents

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政則 田中
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Abstract

【課題】 本発明は、安価で、かつ操作が容易な海底調査に利用可能な水中航行体を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の水中航行体1は、先端部に係索手段9が取り付けられた細長い筒状の本体7と、本体7の係索手段9に対して反対側に位置するとともに後端部を形成する姿勢安定翼を備えた姿勢安定手段11と、本体7の水中位置を調整する調整手段5と、を具備させてなることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば海底調査に適した水中航行体に関するものである。
100m程度までの浅海における海底調査は、ダイバーによる潜水あるいは特許文献1に示すような水中ロボットにより行われている。
特開平9−272494号公報(段落[0007]〜[0014],及び図1〜図3)
ところで、ダイバーによる潜水は、簡単に実施できる反面、長時間に亘る連続調査が困難である。また、気象海象の影響を受け易く、かつ、危険を伴う場合も多いという問題点がある。
また、水中ロボットの場合には、水中ロボット自体が高価である。しかも水中ロボットの操作に熟練を必要とし、かつ大型の母船を必要とする等、運用が大掛かりとなる。そのため、コストが高くなるという問題がある。
さらに、起伏のある海底において、水中ロボットを海底から一定の高さを保つように移動させるには、複雑な機構と制御が必要とされ、かつその操作も複雑となる。
本発明は、上記問題点に鑑み、安価で、かつ操作が容易な海底調査に利用可能な水中航行体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の水中航行体は以下の手段を採用する。
本発明の水中航行体では、先端部に係索手段が取り付けられた細長い筒状の本体と、
前記本体の前記係索手段に対して反対側に位置するとともに後端部を形成する姿勢安定翼を備えた姿勢安定手段と、前記本体の水中位置を調整する調整手段と、を具備させてなることを特徴とする。
水中航行体は、一端に取り付けられた係索手段に索を取り付け、調整手段により水中に位置させる。一点支持されているので、前記一端側が水流に対して向かう姿勢となり、後端部の姿勢安定手段が水流に対して後方に位置する姿勢となる。また、姿勢安定手段が錘となり、姿勢安定手段側が下がった姿勢で浮かぶ。水流が強くなった場合あるいはえい航される場合、細長い形状で、先端部を一点引きしているので、本体が水流になびいて抵抗の一番少ない姿勢に自己収束する。これにより、航行が安定するので、操作は少人数で充分で、使用コストが低減できる。
なお、細長い本体とは、長さを直径で割った値が4以上のものが含まれる。
また、調整手段とは、本体内に錘を搭載すること、本体外に、観測機器または錘を取り付けること、索に錘を取り付けること、および索を重量物とすること等が含まれる。
また、本発明の水中航行体では、前記姿勢安定手段は、後縁部に向かってその幅が拡大する形状を有し、かつその重量により下方に位置する下部抵抗翼を備えていることを特徴とする。
このように、下部抵抗翼が、その重量により下方に位置するので、上下の姿勢が安定する。また、下部抵抗翼は、後縁部に向かってその幅が拡大する形状を有しているので、水の抵抗を受け本体を後ろへ引っ張る力を生じる。これにより、水流が強くなった場合あるいはえい航される場合に、本体の先端部に索による前方へ引っ張る力が作用し、後端部に下部抵抗翼による後方へ引っ張る力が作用することになるので、水中航行体の直進性が向上する。
また、本体が左右に振れた時、下部抵抗翼の振れた側の正圧部分に当たる水流が、反対側に比べて多くなるので、振れた側と反対方向に押し戻されることになる。したがって、左右に振れた場合に、その動きを修復する方向に力が作用するので、水中航行体の直進性がより向上することになる。
さらに、本発明の水中航行体では、前記姿勢安定手段は、前記下部抵抗翼から円周方向で90度近く離れた位置に、前縁に対して後縁が上方に位置するように傾斜した一対の水平部材を備えていることを特徴とする。
このように、水平部材は、下部抵抗翼から90度近く離れた位置にあるので、下部抵抗翼が常に下側に位置している関係で、本体の側面位置に存在する。水平部材は、本体に対する取り付け位置が、前縁に対して後縁が上方に位置するよう傾斜しており、水平に対し後部が上がった状態となっている。したがって、水流が水平部材の上面側にあたり、本体の後部を押し下げることになる。これにより、水流が強くなっても、水中航行体は常に後ろ下がりの状態を維持できるので、水流が本体の下面側に当たることになり、本体は水流による揚力を受けることになる。したがって、水流が強くなっても、水中航行体を水中に安定して浮かばせておくことができる。
また、さらに、本発明の水中航行体では、前記本体は、比重が水より軽く形成され、前記調整手段が、前記係索手段に係索する索に取り付けられ、前記本体の浮力より大きな水中重量を有する水より比重の重い錘で形成されていることを特徴とする。
索に取り付けられた錘は、比重が水より重いので、水中に沈む。また、錘の水中重量は本体の浮力より大きいので、錘は水中航行体と共に水底に沈む。一方、本体は、比重が水より軽いので、水中に浮遊する。したがって、錘と本体との間をつなぐ索の長さを調整することにより、本体の水底からの高さ位置を任意に設定できる。
さらに、本発明の水中航行体では、前記錘は、前部に上方へ湾曲した湾曲部を有する前後方向に延在したそり形状とされ、前記湾曲部の前端にえい航索が取り付けられることを特徴とする。
このように、水底に位置した錘は、えい航される前部に、上方へ湾曲した湾曲部を有しているので、えい航される場合、岩礁などの障害物等の凹凸があっても湾曲部が案内して乗り越えることができる。また、前後方向に延在して設けられているので、水底に穴があった場合にもこの穴を乗り越えるように跨いで進むことができる。このように、錘が、水底の状況によらずえい航されるので、それにつれて本体が水底から一定の高さを保って航行することができる。
また、本体に観測機器等を設置すれば、水底状況の調査ができる。
さらに、本発明の水中航行体では、前記錘が、剛体で形成された略円筒体であることを特徴とする。
このように、そり形状をした錘が、略円筒体の剛体で形成されているので、水底との接触面積が少ない。そのため、水底から受ける抵抗が少なくなるので、容易にえい航できる。
さらに、本発明の水中航行体では、前記錘が、可撓性を有するチューブと、該チューブの後部に格納された曲がりを許容する重量物と、で形成されたことを特徴とする。
このように、錘が、フレキシブルなチューブと、チューブの後部に格納された曲がりを許容する重量物とで形成されているので、えい航される前部の重量物のない部分が上方に引っ張られて湾曲部を形成する。
なお、「曲がりを許容する重量物」とは、例えばクサリ等のように、長さの短い剛体が相互に所定範囲で移動できるように連結されているものを指している。
この状態でえい航され、水底の障害物等に当たると、チューブが変形しつつ乗り越えるので、水底の起伏に対し容易に対応できる。
また、チューブも重量物も曲がりを許容するので、小さな場所でも格納できる。
請求項1の発明によれば、水中航行体は、細長い形状で、先端部を一点引きしているので、水中での航行が安定する。したがって、操作は少人数で充分で、使用コストが低減できる。
請求項2の発明によれば、下部抵抗翼が、その重量により下方に位置するので、上下の姿勢が安定する。また、下部抵抗翼は、後縁部に向かってその幅が拡大する形状を有しているので、水中航行体の直進性が向上する。
請求項3の発明によれば、水平部材は、本体に対する取り付け位置が、前縁に対して後縁が上方に位置するよう傾斜しているので、風が強くなっても、空中航行体を安定して浮かばせおくことができる。
請求項4の発明によると、索に取り付けられた錘は、比重が水より重く、一方、本体は、比重が水より軽いので、錘と本体との間をつなぐ索の長さを調整することにより、本体の水底からの高さ位置を任意に設定できる。
請求項5の発明によれば、水底に位置した錘は、えい航される前部に、上方へ湾曲した湾曲部を有しているので、えい航される場合、岩礁などの障害物等の凹凸があっても湾曲部が案内して乗り越えることができる。また、前後方向に延在して設けられているので、水底に穴があった場合にもこの穴を乗り越えるように跨いで進むことができる。このように、錘が、水底の状況によらずえい航されるので、それにつれて本体が水底から一定の高さを保って航行することができる。
また、本体に観測機器等を設置すれば、水底状況の調査ができる
請求項6の発明によれば、そり形状をした錘が、略円筒体の剛体で形成されているので、水底から受ける抵抗が少なく、容易にえい航できる。
請求項7の発明によれば、このように、錘が、フレキシブルなチューブと、チューブの後部に格納された曲がりを許容する重量物とで形成されているので、水底の起伏に対し容易に対応できる。
また、チューブも重量物も曲がりを許容するので、小さな場所でも格納できる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
図1〜図8に示す第一実施形態は、水中航行体1を海底(水底)調査システムに適用したものである。
図1に、海底調査システムの全体構成が示されている。海底調査システムは、水中航行体1と、水中航行体1をえい航するえい航船3と、水中航行体1のえい航船3からの深さを調整する調整手段5とから構成されている。
水中航行体1は、図2に示されているように、水中で浮力を有する本体7と、本体7の先端部に設けられた係索手段9と、後部に取り付けられた姿勢安定手段11とを備えている。
本体7は、鉄製で、先端部がとがっており、後部に行くにしたがって径が拡大し、その後径が序々に減少する筒形形状をしている。本体7の長さは1200mmで、最大直径は200mmである。なお、本体7は、鉄製でなく、他の金属やFRP(繊維強化プラスチック)や硬質ゴムで製作されてもよい。
姿勢安定手段11は、それぞれ本体7の後部に取り付けられた下部抵抗翼17と、一対の水平部材19,19と、垂直尾翼21とから構成されている。
垂直尾翼21の取り付け位置は、下部抵抗翼17の取り付け位置から180度ずれており、各水平部材19の取り付け位置は、下部抵抗翼17の取り付け位置から約90度ずれている。
本実施形態では、姿勢安定手段11は、本体7と同じ材料で作っているが、これに限定されるものではなく、別の材料で作ってもよい。
下部抵抗翼17には、二等辺三角形の取付け面23があり、二等辺三角形の2つの長辺をはさむ中心線が、本体7の中心線に沿って配置され、二等辺三角形の頂点が先端部を向く方向で、本体7に取り付けられている。取付け面23の2つの長辺に直交して、本体7から離れる方向に展設された抵抗面25、26が設けられている。
下部抵抗翼17は、取付け面23、抵抗面25、26の3つの面を形成する部材で構成され、水平部材19,19と垂直尾翼21との面積より大きく形成されている。したがって、下部抵抗翼17の重量は、水平部材19,19と垂直尾翼21とを併せた重量より重い。
水平部材19は、略四角形の板であり、前縁に対して後縁が上方に位置するように傾斜して本体7にねじにより取り付けられている。
水平部材19の本体7に対する傾斜角は、±20°の範囲で、状況に応じて調整することができる。
垂直尾翼21は、略四角形の板であり、本体7の中心線に沿って取り付けられている。
本体7の後部下方には、水中テレビカメラ8が取り付けられている。また、必要に応じて、照明、各種計測機器等が取り付けられる。
図1および図8により、調整手段5について説明する。
調整手段5は、錘27と、錘27と水中航行体1とを結ぶ索13と、錘27とえい航船3とを結ぶえい航索15とから構成されている。
えい航索15は、細いロープであり、えい航船3の後部甲板上に設けられた電動リール33から引き出し、あるいは回収される。えい航索15の引出し長さは、航行水域の水深と船速を考慮して決められる。えい航索15はナイロン製など一般的に漁業などで使用されるテグスと同等品などの細いヒモ状のものでよい。
錘27は、表面が滑らかで摩擦係数が少ない材質、例えば、ポリプロピレン製のチューブ29と、チューブ29の内部に格納されたクサリ31とで構成されている。チューブ29は、径が20〜30mmで、長さが2〜4mである。錘27は、チューブ29の長さの約四分の三の長さを有している。
えい航索15は、錘27のクサリ31が格納されていない端部に固定されている。
索13は、テグスであり、一端が本体7の先端に設けられた係索手段9に結ばれ、他端が錘27のクサリ31が格納されていない端部近傍に結ばれている。錘27は、クサリ31の重量で、海底28に沈むので、索13の長さを調整することにより、水中航行体1の航行する海底からの高さを調整することができる。通常、海底調査の場合には、水中航行体1は海底28から2m以上の高さを航行するように調整される。
以下、本実施形態による海底調査システムの動作と主要部の機能について説明する。
えい航船3が、水中航行体1、索13、錘27、えい航索15等の機材を積んで海底調査等を実施する海域に到着する。錘27は、巻いた状態で保管されている。
目的に対応した水中航行体1の海底からの高さを決め、それに合わせて索13の長さを調整する。また、調査目的に応じた水中航行体1の進行速度、水深、海底の状況(岩場、砂場)海域の海象状況などを勘案して、水平部材19の傾斜角を設定する。
次いで、水中航行体1と索13とを連結し、索13と錘27とを連結し、錘27とえい航索15とを連結する。そして、えい航索15を繰出しつつ、錘27、水中航行体1、索13を海中に投入する。この時、錘27はその重量で海底28に沈む。一方、水中航行体1は自己の浮力により水中に浮遊し、索13で制限された高さでとどまることになる。
この状態で、えい航船3が移動すると、図8に示すように、錘27のチューブ29がえい航索15により引っ張られて、錘27前部のクサリ31の格納されていない部分が、上方へ引き上げられる。同時にクサリ31の一部も上方へ引き上げられる。そのため、錘27は、可撓性を有するチューブ29のみの部分を先頭にしたそり形状を形成し、海底を進む。なお、チューブ29の先端は約1m程度海底から持ち上げられる。
このように、錘27はそり形状をしているので、障害物等の海底起伏を乗り越えて進む。また、前部が可撓性を有しているので、前部が海底起伏に応じて変形しつつ乗り越えることになる。そのため、海底の起伏に対応し易い。
そして、錘27が進行するのに伴い、索13によりえい航されて水中航行体1が水中を進行する。この時、水中航行体1は、索13の長さで規定された海底28からの高さを維持しつつ進行する。
このように、水中航行体1は、えい航船3によりえい航されるだけで、進行中水中テレビカメラ8により海底28の状況を撮影して海底調査が実施できる。
また、このとき、索13が、錘27の前端に取り付けられているので、海底28が泥等で構成され、錘27が泥等をかき回して海底28の視界を妨げたとしても、水中テレビカメラ8の撮影に影響を及ぼさない。
次に、図5〜図7により、下部抵抗翼17の機能を説明する。図5〜図7は、水中航行体1を下側から見た状態で、下部抵抗翼17と本体7のみを示す概略説明図である。
下部抵抗翼17は、水平部材19と垂直尾翼21とを加えた重量よりも重い重量をもっているので、常に水中航行体1の下方に位置することになる。また、図5に示すように、えい航中には、下部抵抗翼17の抵抗面25,26には、常時水流が当たって、水中航行体1を後方へ押す(あたかも後方から引っ張られる)ようなかたちとなる。これにより、水中航行体1は、索13で先端部を前方に引っ張られつつ、下部抵抗翼17により後方から引っ張られるかたちとなり、直進安定性が向上する。
さらに、図6および図7に示すように、水中航行体1が、水平方向で振れた場合、例えば図6の場合には、抵抗面25に当たる水流量が、抵抗面26に当たる水流量より多くなり、水中航行体1の後端を抵抗面26側に戻そうとする修復力が発生する。図7の場合には、図6と反対方向の修復力が発生する。
次に、図3および図4により、水平部材19の機能を説明する。えい航中に、えい航速度が速くなった場合および水流が強くなった場合、水中航行体1は先端部がより強く引かれることになり、前下がりの姿勢を採ろうとする。しかし、水平部材19は水中航行体1に対して前下がりの状態で取り付けられているので、水流は常に水平部材19の上面側に当たっている。したがって、この水流の力で水中航行体1は後部を下方へ押し下げられることになり、水中航行体1は常に前上がりの姿勢を維持することになる。また、水平部材19による水中航行体1の後部を押し下げる力は、当たる水流の力が強いほど、強くなる。
これにより、水流が水中航行体1の下面側にあたるので、水中航行体1に揚力を与えることができる。
以下、本実施形態の作用・効果について説明する。
水中航行体1は、一端に取り付けられた係索手段9に索13を取り付け、調整手段5により水中に位置させる。水中航行体1は一点支持されているので、先端側が水流に対して向かう姿勢となり、後端部の姿勢安定手段11が水流に対して後方に位置する姿勢となる。また、姿勢安定手段11が錘となり、姿勢安定手段11側が下がった姿勢で水中に浮かぶ。水流が強くなった場合あるいはえい航される場合、細長い形状で、先端部を一点引きしているので、本体が水流になびいて抵抗の一番少ない姿勢に自己収束する。これにより、航行が安定するので、操作は少人数で充分で、使用コストが低減できる。
下部抵抗翼17が、その重量により下方に位置するので、上下の姿勢が安定する。また、下部抵抗翼17は、後縁部に向かってその幅が拡大する形状を有しているので、水流の抵抗を受け本体7を後ろへ引っ張る力を生じる。これにより、水流力が強くなった場合あるいはえい航される場合に、本体7の先端部にえい航索5による前方へ引っ張る力が作用し、後端部に下部抵抗翼17による後方へ引っ張る力が作用することになるので、水中航行体1の直進性が向上する。
さらに、本体1が左右に振れた時、下部抵抗翼17の振れた側の抵抗面25,26に当たる水流が、反対側に比べて多くなるので、振れた側と反対方向に押し戻されることになる。したがって、左右に振れた場合に、その動きを修復する方向に力が作用するので、水中航行体1の直進性がより向上することになる。
水平部材19は、本体7に対する取り付け位置が、前縁に対して後縁が上方に位置するよう傾斜しており、水平に対し後部が上がった状態となっている。したがって、水流が水平部材19の上面側にあたり、本体7の後部を押し下げることになる。これにより、水流が強くなっても、水中航行体1は常に後ろ下がりの状態を維持できるので、水流が本体7の下面側に当たることになり、本体7は水流による揚力を受けることになる。したがって、水流が強くなっても、水中航行体1を安定して浮かばせおくことができる。
索13が取り付けられた錘27は、比重が水より重いので、水中に沈む。また、錘27の水中重量は本体7の浮力より大きいので、錘27は水中航行体1と共に海底28に沈む。一方、本体7は、比重が水より軽いので、水中に浮遊する。したがって、錘27と本体7との間をつなぐ索13の長さを調整することにより、本体7の海底28からの高さ位置を任意に設定できる。
また、海底28に位置した錘27は、えい航される前部に、上方へ湾曲した湾曲部が形成されているので、えい航される場合、岩礁などの障害物等の凹凸があっても湾曲部が案内して乗り越えることができる。また、前後方向に延在して設けられているので、海底28に穴があった場合にもこの穴を乗り越えるように跨いで進むことができる。このように、錘27が、海底28の状況によらずえい航されるので、それにつれて本体7が海底28から一定の高さを保って航行することができる。
また、本体7に水中テレビカメラ8を設置しているので、海底状況の調査ができる。
このように、錘が、フレキシブルなチューブ29と、チューブ29の後部に格納されたクサリ31とで形成されているので、えい航される前部の重量物のない部分が上方に引っ張られて湾曲部を形成する。この状態でえい航され、海底28の障害物等に当たると、先端部分のチューブ29が変形しつつ乗り越えるので、海底28の起伏に対し容易に対応できる。
また、チューブ29もクサリ31も曲がりを許容するので、巻き取ることにより小さな場所でも格納できる。
[第二実施形態]
以下、図9および図10に示す第二実施形態について説明する。
本実施形態では、調整手段5の構成と、水中航行体1の錘27への取付位置が異なる以外の構成については、第一実施形態と同様である。したがって、ここでは主として本実施形態で特有な構成について説明する。
水中航行体1の構成は第一実施形態と略同様である。
調整手段5は、錘35と、錘35と水中航行体1とを結ぶ索13と、錘35とえい航船3とを結ぶえい航索15とから構成されている。
錘35は、径が20〜30mmで、長さが2〜4mのステンレス製のパイプ(円筒体)である。錘35の一端部は、端に向かう程軸線から離れるように湾曲した湾曲部36が設けられている。
えい航索15は、錘35の湾曲部36の端部に固定されている。
そして、湾曲部36の端部近傍には、フロート37が取り付けられている。
索13は、テグスであり、一端が本体7の先端に設けられた係索手段9に結ばれ、他端が錘35の湾曲部36と反対側端部近傍に取り付けられている。錘35は、ステンレス製なので、その重量で海底28に沈む。そのため、索13の長さを調整することにより、水中航行体1の航行する海底28からの高さを調整することができる。
通常、海底調査の場合には、水中航行体1は海底28から2m以上の高さを航行するように調整される。
また、本体7の後端には、指標ブイ39が取り付けられている。指標ブイ39は水面に位置して、本体7の位置を示すものである。
以下、本実施形態による海底調査システムの動作について説明する。
えい航船3が、水中航行体1、索13、錘35、えい航索15等の機材を積んで海底調査等を実施する海域に到着する。
目的に対応した水中航行体1の海底からの高さを決め、それに合わせて索13の長さを調整する。また、海域の海象状況を勘案して、水平部材19の傾斜角を設定する。
次いで、水中航行体1と索13とを連結し、索13と錘35とを連結し、錘35とえい航索15とを連結する。そして、えい航索15を繰出しつつ、錘35、水中航行体1、索13を海中に投入する。この時、錘35は、その重量によりフロート36が付けられた湾曲部36が上になった状態で海底28に沈む。一方、水中航行体1は自己の浮力により水中に浮遊し、索13で制限された高さでとどまることになる。
この状態で、えい航船3が移動すると、図9に示すように、錘35がえい航索15により引っ張られて、錘35の湾曲部36を前にしたそり形状を形成し海底を進む。
このように、錘35はそり形状をしているので、障害物等の海底起伏を乗り越えて進む。また、錘35は、剛体であるので、海底28との接触面積が小さい。そのため、海底28から受ける抵抗が少ないので、えい航が容易である。
そして、錘35が進行するのに伴い、索13によりえい航されて水中航行体1が水中を進行する。この時、水中航行体1は、索13の長さで規定された海底28からの高さを維持しつつ進行する。
水中航行体1は、進行中水中テレビカメラ8により海底28の状況を撮影する。
なお、水中航行体1を錘35の後端に取り付けるのは、海底28が砂質で、錘35による巻上げが少ないところを調査する場合に適している。海底28が泥等で形成されているところでは、水中航行体1は、第一実施形態と同様に錘35の前端部に取り付けたほうがよい。
以下、本実施形態の作用・効果について説明する。
水中航行体1は、一端に取り付けられた係索手段9に索13を取り付け、調整手段5により水中に位置させる。水中航行体1は一点支持されているので、先端側が水流に対して向かう姿勢となり、後端部の姿勢安定手段11が水流に対して後方に位置する姿勢となる。また、姿勢安定手段11が錘となり、姿勢安定手段11側が下がった姿勢で水中に浮かぶ。水流が強くなった場合あるいはえい航される場合、細長い形状で、先端部を一点引きしているので、本体が水流になびいて抵抗の一番少ない姿勢に自己収束する。これにより、航行が安定するので、操作は少人数で充分で、使用コストが低減できる。
下部抵抗翼17が、その重量により下方に位置するので、上下の姿勢が安定する。また、下部抵抗翼17は、後縁部に向かってその幅が拡大する形状を有しているので、水流の抵抗を受け本体7を後ろへ引っ張る力を生じる。これにより、水流力が強くなった場合あるいはえい航される場合に、本体7の先端部にえい航索5による前方へ引っ張る力が作用し、後端部に下部抵抗翼17による後方へ引っ張る力が作用することになるので、水中航行体1の直進性が向上する。
さらに、本体1が左右に振れた時、下部抵抗翼17の振れた側の抵抗面25,26に当たる水流が、反対側に比べて多くなるので、振れた側と反対方向に押し戻されることになる。したがって、左右に振れた場合に、その動きを修復する方向に力が作用するので、水中航行体1の直進性がより向上することになる。
水平部材19は、本体7に対する取り付け位置が、前縁に対して後縁が上方に位置するよう傾斜しており、水平に対し後部が上がった状態となっている。したがって、水流が水平部材19の上面側にあたり、本体7の後部を押し下げることになる。これにより、水流が強くなっても、水中航行体1は常に後ろ下がりの状態を維持できるので、水流が本体7の下面側に当たることになり、本体7は水流による揚力を受けることになる。したがって、水流が強くなっても、水中航行体1を安定して浮かばせおくことができる。
索13が取り付けられた錘35は、比重が水より重いので、水中に沈む。また、錘35の水中重量は本体7の浮力より大きいので、錘35は水中航行体1と共に海底28に沈む。一方、本体7は、比重が水より軽いので、水中に浮遊する。したがって、錘35と本体7との間をつなぐ索13の長さを調整することにより、本体7の海底28からの高さ位置を任意に設定できる。
また、海底28に位置した錘35は、えい航される前部に、上方へ湾曲した湾曲部36が形成されているので、えい航される場合、岩礁などの障害物等の凹凸があっても湾曲部が案内して乗り越えることができる。また、前後方向に延在して設けられているので、海底28に穴があった場合にもこの穴を乗り越えるように跨いで進むことができる。このように、錘35が、海底28の状況によらずえい航されるので、それにつれて本体7が海底28から一定の高さを保って航行することができる。
また、本体7に水中テレビカメラ8を設置しているので、海底状況の調査ができる。
このように、そり形状をした錘35が、略円筒体の剛体で形成されているので、海底28との接触面積が少ない。そのため、海底から受ける抵抗が少なくなるので、容易にえい航できる。
なお、第一実施形態および第二実施形態とも、調整手段5としてはえい航索15に錘27,35を取り付けている。そして、海底28に沈む錘27,35に浮力を有する本体1を取り付けることにより、水中航行体1の位置を調整している。
本発明の調整手段は、これに限定されるものではなく、例えば、本体内に錘を搭載すること、本体外に、観測機器または錘を取り付けること、および索を重量物とすること等が含まれる。
例えば、本体内に錘を設置して、本体の浮力を打ち消して、本体を沈むようにする。そして、水に浮かぶえい航索を本体に取り付けて本体をえい航するようにしてもよい。
本発明の第一実施形態にかかる水中航行体を海底調査に適用した海底調査システムの全体概略構成を示す側面図である。 本発明の第一実施形態にかかる水中航行体の斜視図である。 本発明の第一実施形態にかかる水中航行体の水平部材の作用を説明する側面図である。 本発明の第一実施形態にかかる水中航行体の水平部材の作用を説明する側面図である。 本発明の第一実施形態にかかる水中航行体の下部抵抗翼の作用を説明する平面図である。 本発明の第一実施形態にかかる水中航行体の下部抵抗翼の作用を説明する平面図である。 本発明の第一実施形態にかかる水中航行体の下部抵抗翼の作用を説明する平面図である。 本発明の第一実施形態にかかる調整手段を示す側面図である。 本発明の第二実施形態にかかる水中航行体を海底調査に適用した海底調査システムの全体概略構成を示す側面図である。 本発明の第二実施形態にかかる調整手段を示す側面図である。
符号の説明
1 水中航行体
5 調整手段
7 本体
9 係索手段
11 姿勢安定手段
13 索
15 えい航索
17 下部抵抗翼
19 水平部材
27 錘
29 チューブ
31 クサリ
35 錘
36 湾曲部

Claims (7)

  1. 先端部に係索手段が取り付けられた細長い筒状の本体と、
    前記本体の前記係索手段に対して反対側に位置するとともに後端部を形成する姿勢安定翼を備えた姿勢安定手段と、
    前記本体の水中位置を調整する調整手段と、
    を具備させてなることを特徴とする水中航行体。
  2. 前記姿勢安定手段は、後縁部に向かってその幅が拡大する形状を有し、かつその重量により下方に位置する下部抵抗翼を備えていることを特徴とする請求項1に記載された水中航行体。
  3. 前記姿勢安定手段は、前記下部抵抗翼から円周方向で90度近く離れた位置に、前縁に対して後縁が上方に位置するように傾斜した一対の水平部材を備えていることを特徴とする請求項2に記載された水中航行体。
  4. 前記本体は、比重が水より軽く形成され、
    前記調整手段が、前記係索手段に係索する索に取り付けられ、前記本体の浮力より大きな水中重量を有する水より比重の重い錘で形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の水中航行体。
  5. 前記錘は、前部に上方へ湾曲した湾曲部を有する前後方向に延在したそり形状とされ、前記湾曲部の前端にえい航索が取り付けられることを特徴とする請求項4に記載の水中航行体。
  6. 前記錘が、剛体で形成された略円筒体であることを特徴とする請求項5に記載の水中航行体。
  7. 前記錘が、可撓性を有するチューブと、該チューブの後部に格納された曲がりを許容する重量物と、で形成されたことを特徴とする請求項5に記載の水中航行体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008018899A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Japan Agengy For Marine-Earth Science & Technology 水中航走体

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