JP2005204987A - 骨自動延長器 - Google Patents

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博志 水田
Katsukimi Takagi
克公 高木
Hidekazu Nakamura
英一 中村
Kazuki Takashima
和希 高島
Munehiro Kawaguchi
宗宏 川口
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Abstract

【課題】骨をスムースに延長し得て、寸法の延長を微細に調節可能で、神経、筋肉等に悪影響を与えず、軽量で装着した際、負担の少ない骨自動延長器を提供すること。
【解決手段】横断された2つの骨に取りつけられた2個のスリーブA、スリーブB、及びスリーブA、Bの間隔を螺動して調整しうる延長ユニットとからなる創外固定器と、延長ユニットを、特定の延長量、特定の延長回数であるように制御された条件で延長しうるプログラムされた条件で回転しうる自動回転送り器とからなる骨自動延長器。
【選択図】図2

Description

本発明は骨自動延長器に関する。
骨自動延長器は、先天性疾患による病的な低身長を呈する症例の下肢骨を延長して身長を伸ばすため、事故や腫瘍切除などのため他方より短くなった骨を伸ばすため、骨折や種々の疾患等により生じた骨の変形を骨延長により矯正するために整形外科において使用される装置である。
これまで整形外科で使用されている骨自動延長器は、例えば図1に示したように第一の骨係止ピン4A、4B、第ニの骨係止ピン7A、7B、スリーブ5、スリーブ8、雌ネジが形成されている延長ユニット部材6、雌ネジが形成されている延長ユニット部材9、雄ネジが形成されている延長ユニット部材10、手動ネジ回し12とから構成されている。
この装置を用いて、骨を延長するには、特に脚部の延長すべき骨を横断し、その骨の1つ1Aに穴を開け、穴に第一の骨係止ピン4A、4Bを通す。一方、他方の骨1Bにも同じく穴を開け、第ニの骨係止ピン7A、7Bを通す。第一の骨係止ピン4A、4Bはスリーブ5で保持固定する。一方、第ニの骨係止ピン7A、7Bはスリーブ8で保持固定する。第一のスリーブ5と第二のスリーブ8との距離は、第一のスリーブ5に取り付けられた延長ユニット部材6と、第ニのスリーブ8に取り付けられ雌ネジが形成されている延長ユニット部材9と、延長ユニット部材9と螺合する雄ネジが形成されている延長ユニット部材10の頭部を、手動ネジ回し12で回転させることにより行っている。
骨が一旦横断されると骨折治癒が生じるが、この状態で骨片間に延長操作を加えると新たな骨の組織が、骨を囲む軟組織と共に、この広げられた隙間において再生する。この再生の度合は1日約1mm程度である。大腿骨では数ヵ月の期間で10cm以上長くできたことが報告されている。従来、延長操作は手動で行われていたが、装置上の限界から1日4〜8回、1回に約1/4〜1/8mmが限度であった。しかし、このような延長操作では、一度の延長操作での延長量が大きいため、骨延長に伴い関節軟骨や、筋、腱、血管、神経などの軟部組織への傷害の危険性を生じるという問題があった。
上記従来使用されている延長器の問題点を解消すべく各種の提案がなされている。例えば、特許文献1および特許文献2では、骨の骨髄内にピストンとシリンダー、あるいは油圧シリンダーを埋め込むことにより横断した骨の間隔を調整する装置が提案されている。しかし、この装置では延長後、装置を取り出すための抜釘術が再度必要である。また、延長量の微妙な調整は困難である。
特開平5−305100号公報 特表平9−504185号公報 特開平1−308559号公報 特開平2−180254号公報 特開平3−094748号公報
特許文献3には、骨固定装置が提案されている。この装置では、横断された二つの骨の間隔は、骨の成長状態を常に観察しつつ調整ねじを手動で回転させることにより骨間の間隔を逐次増大させることにより調整する。すなわち、間隔の調整は、目視、手動に頼る装置であるため、骨の延長を円滑にできない恐れがある。特許文献4と特許文献5には骨固定装置で二つの骨の間隔を自動調整する装置が提案されている。しかし、これらで提案されている装置は、骨の固定を目的としており、骨の間隔を定量的に、かつ長尺にわたって延長させるための装置ではない。このため、上記両文献の装置では、骨の患部から装置にかかる短縮力をロードセルで測定しながら、両骨の間隔を伸縮して調整することにより短縮力をコントロールする方法を採用している。
本発明の目的は、骨をスムースに延長しうる骨自動延長器を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、上記寸法の延長を微細に調節可能で、神経、筋肉等に悪影響を与えない骨自動延長器を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、軽量で装着した際、負担の少ない骨自動延長器を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、骨を10cm以上の長寸法にわたり延長しうる骨自動延長器を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、横断された2つの骨にそれぞれ取りつけられた第一のスリーブA、第二のスリーブB、及びスリーブA、Bの間隔を螺動して調整しうる延長ユニットとからなる創外固定器と、延長ユニットに装着し、1日総延長量0.5〜1.5mm、かつ1日の延長回数が少なくとも10回以上であるように制御された条件で延長しうる自動回転送り器とからなる骨自動延長器である。
創外固定器は、
(1)穴を開けた第一の骨1を固定するための第一の骨係止ピン群、
(2)第一の骨係止ピン群を保持するため第一のスリーブA、
(3)穴を開けた第ニの骨2を固定するための第ニの骨係止ピン群、
(4)第ニの骨係止ピン群を保持するため第二のスリーブB、
(5)第一のスリーブAに取り付けられた延長ユニット部材A、
(6)第ニのスリーブBに取り付けられたネジが形成されている延長ユニット部材B、
(7)延長ユニット部材A、及び/または延長ユニット部材Bに螺合して、第一のスリーブAと第二のスリーブBの相対位置を調整しうるようネジが形成されている延長ユニット部材Cを含むことが好ましい。
自動回転送り器は、
(8)モーター
(9)モーターの動きを制御するアクチュエータ、
(10)エンコーダ、
(11)1日の延長ユニットの回転角度、回転数、回転速度を指令しうるコントローラ、
(12)モーターの駆動で回転される心棒、その先端部の、延長ユニットCの先端部と係合しうるアタッチメント
を含むことが好ましい。
モーターは、DCサーボモーター、またはステッピングモーターであることが好ましい。
自動回転送り器は、更に減速器を具備していることが好ましい。
自動回転送り器は、更にバッテリーを内蔵していることが好ましい。
自動回転送り器は、更に異常検出回路を具備していることが好ましい。
本発明の骨自動延長器により骨の多数分割延長が可能となり、従来の手動による分割延長に比べ、骨形成促進による骨延長器装着期間の短縮化、軟部組織障害の危険性の軽減、骨延長中の軟部組織の牽引による疼痛の軽減が期待できる。自動的に延長操作が実行されるため、24時間、夜間、睡眠中であっても延長操作が可能である。また、本発明の骨自動延長器は、既存の骨自動延長器を部分的に利用して本発明の骨自動延長器とすることができるため、安価で経済的負担は小さい。本発明の骨自動延長器は軽量で、装着時の患者の移動時の負担が軽減される等多くの利点がある。
(用途)
本発明の骨自動延長器は、脛骨の伸長用として図解されているが、簡単な変更により、脛骨のみならず他の一般に細長い骨の延長用に調整し、使用することができる。
本発明の実施の形態につき詳しく説明する。
本発明の骨自動延長器の1例の概要を図2に示す。本発明の骨自動延長器は、2つの部品から構成されている。すなわち、創外固定器と自動回転送り器の2つである。
創外固定器の構成の詳細を図3に基づき説明すると、創外固定器101は、
(1)穴を開けた第一の骨100Aを固定するための第一の骨係止ピン群104A,104B、
(2)第一の骨係止ピン群104A、104Bを保持するため第一のスリーブA105、
(3)穴を開けた第ニの骨100Bを固定するための第ニの骨係止ピン群107A、107B、
(4)第ニの骨100B係止ピン群107A、107Bを保持するため第二のスリーブB108、
(5)第一のスリーブA105に取り付けられた延長ユニット部材A106、
(6)第ニのスリーブB108に取り付けられたネジが形成されている延長ユニット部材B109、
(7)延長ユニット部材A106、及び/または延長ユニット部材B109に螺合して、第一のスリーブA105と第二のスリーブB108の相対位置を調整しうるよう雄ネジが形成されている延長ユニット部材C110とから構成されている。
骨係止ピン104A,104B、107A、107Bは、スリーブA105またはスリーブB108と共働して延長すべき上下の骨を一定の距離に固定するための部材で、骨に穴を開けて固定される。なお、本発明で「上下」とは、図において説明のための便宜上相対的な位置関係を言い、絶対的な位置関係を示すものではない。骨係止ピンは確実に固定するために、骨1個に対して1本ないしは複数本、通常は2本設けられる。これらピンには、ねじ溝が切られていてもよい。ピンの材質としては、金属、セラミック、ガラス繊維強化プラスチック等のプラスチック等高剛性の材料を用いることができる。これらの中では、錆びにくいステンレス鋼、あるいは比強度の高いチタン合金が最も好ましい。
スリーブA105、スリーブB108は骨係止ピンを把握固定するための握持部と、骨係止ピンと共働して上下の骨の距離を確保する働きをなす本体部から形成されている。スリーブは、通常各骨に1つずつ設けられる。スリーブは、骨係止ピンを確実に把握するとともに上下の骨の距離を確実に固定するために、好ましくは円柱状の形状でやや肉厚、高剛性の構造となっている。
スリーブの材質としては、金属、セラミック、ガラス繊維強化プラスチック等のプラスチック等高剛性の材料を用いることができる。これらの中では、錆びにくいステンレス鋼、あるいは比強度の高いチタン合金が最も好ましい。
本発明の骨自動延長器の創外固定器101では、図4に示したように、好ましくはスリーブB108の上端部に内筒113が、スリーブA105の本体部114の中央には内筒113を収容する空間部、外筒115が設けられている。この内筒113が外筒115中で摺動することにより、スリーブA105とスリーブB108との間隔が調節される。この内筒113と外筒115はスリーブ相互が揺動しないように相互が密着していることが好ましい。また、内筒113及び外筒115は、骨を10cm以上延長するに耐え得るよう充分に長い、例えば15cm以上の長さであることが必要である。
延長ユニット部材A106には、ボールベアリング部116が設けられており、延長ユニット部材C110、すなわち回転軸を回転のみ自在に支持している。また、延長ユニット部材B109には雌ネジ117が形成されている。
延長ユニット部材C110は、棒状の回転体で、頭部には自動回転送り器のアタッチメント125を係合させて、自動回転送り器により回転させうる嵌合ヘッド112が形成されている。また、延長ユニット部材A106とはボールベアリング部116でのみ係合しており、残余の部分は延長ユニット部材A106と摺接している。また、延長ユニット部材B109と当接する部分には、雄ネジが形成されている。
上下のスリーブ、スリーブA105とスリーブB108との位置関係は、延長ユニット部材C110を回転させることによって延長ユニット部材B109を延長ユニット部材A106に対して、形成されているネジにより長さ方向に移動させて拡張する。その結果、スリーブA105とスリーブB108間の間隔の拡張、引いては上下の骨の間隔を拡張できるようになっている。
上記延長ユニット部材C110に設けられた雄ネジと延長ユニット部材B109に設けられた雌ネジとは螺合されているが、その動きを円滑にするとともに、その粘性を利用して位置関係を確実にするためにグリース等の高粘度の潤滑剤が間に充填されていることが好ましい。また、内筒113と外筒115との間も、内筒が円滑に摺動できるよう、オイル、潤滑剤を間に存在せしめることが好ましい。
以上は、延長ユニット部材Bに雌ネジが、ユニット部材Cに雄ネジが設けられている例について説明したが、このようなネジ構造に代えて、ユニット部材B、Cにスプライン溝が形成されており、両者間の溝にボールを入れ、スプライン係合させる、いわゆるボールねじの構造であってもよい。この構造の場合、ユニット部材Cの回転の微調整が可能で、かつグリース等の潤滑剤が不用なため、好ましい。
上記延長ユニット部材C110の下部に形成される雄ネジ、及び延長ユニット部材B109に形成される雌ネジのピッチは、好ましくは1回転で0.5〜1.5mm、特に好ましくは1mm前後とされていることが望ましい。
以上延長ユニット部材Aにボールベアリングが、延長ユニット部材Bにネジ構造が形成されている例について、説明したが、延長ユニット部材Aにネジ構造が、延長ユニット部材Bにボールベアリングが形成されていても一向に差し支えない。
上記延長ユニット部材A,B,およびCからなる延長ユニットは、例えば、延長ユニット部材A106に固着されている係合駒118AをスリーブA105に形成されている穴119Aに、延長ユニット部材B109に固着されている係合駒118BをスリーブB108に形成されている穴119Bに嵌め込み可能とすることにより、脱着自在としておくと、延長ユニットを創外固定器に装着する際に延長ユニット部材C110を固定し、延長ユニット部材B109を回転させる、あるいは、延長ユニット部材B109を固定し、延長ユニット部材C110を回転させることにより延長ユニットの長さを予め調整することができるため、好ましい。
本発明の骨自動延長器は、創外固定器と自動回転送り器とからなっている。自動回転送り器の詳細を、図5に基づき説明する。自動回転送り器102は、モーター120、アクチュエータ121、エンコーダ122、コントローラ123、及びモーターで回転される心棒124、その先端部の、延長ユニットCの先端部と係合しうるアタッチメント125を含む。
本発明の骨自動延長器の自動回転送り器102は、モーター120、アクチュエータ121、エンコーダ122、必要に応じ減速器126、更にモーター121に好ましくは直結され、その回転角度が精密に制御される、心棒124等の部品から構成される。
本発明の骨自動延長器の自動回転送り器に用いることのできるモーター120としては、直流(DC)サーボモーター、またはステッピングモーターが好ましい。本発明で好ましく用いることのできるサーボモーターとは、モーター120の後ろにエンコーダ122が付いていて、モーターの回転数や位置角度をチェックすることができる。このサーボモーターでは、回転数や位置角度を常に制御装置にフィードバックしているので、モーターの回転を任意にコントロールして位置決めする事ができる。このようなサーボモーターは市販品として求めることができる。
本発明の骨自動延長器の自動回転送り器で、サーボモーターと同様に好ましく用いることのできるステッピングモーターとは、細かな歯車状の形状をした永久磁石でできているローターと、ローターより少し多い歯車のような突起を持った形状になっていて、コイルが巻かれており必要に応じて任意の方向に磁化させることができるようになっているステーターとからなっている。ステーターに巻かれたコイルに電流を流すと、ステーターが磁化し、次ぎのステップまで回転する仕組みになっている。
ステッピングモーターの回転角度や回転数の制御は、エンコーダやシグナルジェネレーターなどによるフィードバック制御で行う。ステッピングモーターではモーターの回転する最小角度が決まっており、モーターに加える外から与えたパルスの数だけ正確に回動し、正確な角度でモーターを回動させて位置決めすることができる。ステッピングモーターはまた、低速の回動が可能である。このようなステッピングモーターは市販品として求めることができる。
本発明の骨自動延長器では、ステッピングモーターあるいはサーボモーターを用い、その作動の制御のためにPIDパラメータを設定することにより、自動回転送り器の回転速度、回転角度、回転時間等を調整することができる。
本発明におけるアクチュエータ121とは、モーターの作動を精密に調整する装置で、コントローラからの指令の電気信号でモーターを的確に作動させる働きをする。例えば、サーボモーターにおける回転位置、速度、移動量等の制御は、パルスジェネレータなどによるクローズドループ制御により行うことができる。
モーター回転軸の回転角度の制御は、好ましくは位置決めパルスを用いて行なう。本発明における位置決めパルス数とは、モーター軸を1回転するのに必要なパルス数である。ギヤードタイプにおいては、ギア出力軸を1回転するのに必要なパルス数であり、DCサーボモーターはこの位置決めパルスの1パルス毎に駆動させることができる。本発明の骨自動延長器では、出力軸の位置検出には1万〜1000万パルス/1回転の範囲の検出が可能であることが好ましい。
本発明の骨自動延長器の自動回転送り器で用いることのできるエンコーダ122とは、モーター120の回転速度と位置をドライバに知らせるためのセンサである。エンコーダとしては、サーボモーターの1回転内の絶対位置を検出でき、回転角の絶対位置が出力されるアブソリュートエンコーダが好ましい。また、低速領域で低振動化されたタイプのものが好ましい。エンコーダの原理は、公知のように、モーター軸にスリットを穿いた円板を取り付け、モーターを回転させて得られたパルス数をカウントすることでモーター軸の位置を把握することができ、これをフィードバックして位置きめすることが出来る。本発明で用いることのできるエンコーダは上記原理に基づくものに限定されず、モーター軸の角度を把握できる機器であればどのようなものであってもよい。
本発明の骨延長器の自動回転送り器においては、モーター120は連結された心棒124を回動させ、ひいては心棒124の先端のアタッチメント126で係合させた、創外固定器の延長ユニッツ部材Cの嵌合ヘッド112を回動できるようになっている。モーターはそのまま心棒124を回動するようになっていてもよいし、ギアボックス126内の減速ギア等の減速器で減速して回動するようになっていてもよい。減速器でのギア比としては、例えば、1:5、109、1:15、1:20、1:30、1:50、1090、1:200等の比が可能である。
アクチュエータ121は、コントローラ123と、コード127により電気的に連結され、その制御を受けるようになっている。コントローラ123は、図6に示したように、プログラム可能なマイクロプロセッサーがモーターに信号を与え、1日の延長量、延長速度、モーターが1回転する回転動作の分割回数、総延長量等を選択し、かつ制御できるようになっている。
骨延長操作を選択・制御・指令する方法を、より具体的に説明すると、延長速度は、モーターへの電流量を増減することにより制御することができる。また、1日の延長量、モーター1回転当りの回転分割数、すなわち骨延長回数の制御は、24時間を選択した延長操作回数で分割し、タイマーにより一定時間モーターを駆動させ、一定時間休止させるプログラムを組むことで達成できる。分割数は、少なくとも10以上、好ましくは100〜10000、特に好ましくは200〜2000の範囲である。
コントローラ及びモーターはコードによりコンセントから電気を供給するようになっていてもよいが、内蔵されたバッテリー128により電力を供給する方式であると、本発明の骨自動延長器を装着された患者の移動が容易になるため好ましい。バッテリーの代わりに乾電池等の電源を用いてもかまわない。
本発明の骨自動延長器は、哺乳動物、なかでも人体に取りつけられるものであるので、誤動作を防ぐため、定格動作負荷、瞬間動作負荷、定格最大電流、瞬間最大電流、回転時間で閾値を設け、それ以上の負荷、電流が流れた、あるいは回転が継続した際は直ちに装置が作動を緊急停止するよう安全装置が設けられていることが好ましい。
本発明の骨延長器の自動回転送り器は、取り付け具129により創外固定器の延長ユニット部材A106または延長ユニット部材B109に固定できるようになっていることが好ましい。固定は、磁石、あるいはねじ止め等により行うことができる。延長ユニット部材B109に固定した場合、回転心棒124は、その回転操作で延長ユニット部材C110が回転し、延長ユニット部材A106または延長ユニット部材B109間の距離が開くにつれて、回転心棒124の長さが縮小するように調整できる構造となっているか、回転送り器本体の長さが延長できるような構造になっていることが必要である。
次ぎに本発明の骨自動延長器を用いて、骨を延長する方法について、図2を用いて説明する。本発明の骨自動延長器を用いて、骨を延長するには、まず骨、例えば脚部の延長すべき骨を横断し、その骨の1つ100Aに穴を開け、穴に第一の骨係止ピン104A、104Bを通す。一方、他方の骨100Bにも同じく穴を開け、第ニの骨係止ピン107A、107Bを通す。第一の骨係止ピン104A、104BはスリーブA105で保持固定する。一方、第ニの骨係止ピン107A、107BはスリーブB108で保持固定する。
次にスリーブA105に本体部114を、内筒113を内部に入れた状態で取り付け、次に内筒113の底部をスリーブB108に取り付ける。次いで、予め長さを調整しておいた延長ユニットの延長ユニット部材A106をスリーブA105に、延長ユニット部材B109をスリーブB108に取り付ける。
更に、延長ユニット部材B109に自動回転送り器を取り付け具129により取り付ける。その後、延長ユニット部材C110の嵌合ヘッド112に自動回転送り器のアタッチメント125を係合させる。
骨の延伸治療において、予め自動回転送り器のコントローラ123により予め選択された速度、頻度、角度でモーターが回転するように設定しておく。この場合、角度は1°〜3°程度で、頻度は10〜500回/1日程度に調整しておく。
骨延長治療開始に当たっては、骨自動延長器の電源スイッチをオンにして作動を開始させる。骨自動延長器はプログラムに従って、1日数十回〜数千回の頻度で、一日に0.3〜2mm、好ましくは0.5〜1.5mm、特に好ましくは1mm程度、横断されている骨片間の距離を徐々に大きくする。この操作により骨の隙間に骨が徐々に形成され、その結果、骨が延長される。分離操作は、骨を横断する手術から2週間程度後に行うことが好ましい。
次に実施例により本発明の本発明の骨自動延長器を用いた臨床例について説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものではない。
(実施例1)
(症例)
患者:55歳 女性
手術の目的:内反膝変形の矯正
骨自動延長器:図2に示した骨自動延長器を使用
1日の延長回数:300回
1日の延長量:1.0mm
延長日数:26日
総延長量:26mm
(治療結果)
内反膝の角度は16度に矯正された。また、骨の内側骨皮質の延長距離は11mmであった。延長中に患者の延長操作による痛みの訴えはなかった。また、骨の付き具合は良好であった。
(実施例2)
(症例)
患者:64歳 女性
手術の目的:内反膝変形の矯正
骨自動延長器:図2に示した骨自動延長器を使用
1日の延長回数:300回
1日の延長量:1.0mm
延長日数:24日
総延長量:24mm
(治療結果)
内反膝の角度は12度に矯正された。また、骨の内側骨皮質の延長距離は11mmであった。延長中に患者の延長操作による痛みの訴えはなかった。また、骨の付き具合は良好であった。
(実施例3)
(症例)
患者:66歳 女性
手術の目的:内反膝変形の矯正
骨自動延長器:図2に示した骨自動延長器を使用
1日の延長回数:300回
1日の延長量:1.0mm
延長日数:21日
総延長量:21mm
(治療結果)
内反膝の角度は13度に矯正された。また、骨の内側骨皮質の延長距離は10mmであった。延長中に患者の延長操作による痛みの訴えはなかった。また、骨の付き具合は良好であった。
先天性疾患による病的な低身長を呈する症例の下肢骨を延長して身長を伸ばすため、事故や腫瘍切除などのため他方より短くなった骨を伸ばすため、骨折や種々の疾患等により生じた骨の変形を骨延長により矯正するために整形外科において使用される骨自動延長器として利用できる。
図1は、従来の骨自動延長器の1例を示した概要図である。 図2は、本発明の骨自動延長器の1例を示した概要図 である。 図3は、本発明の骨自動延長器における創外固定器の1例を示した概要図 である。 図4は、本発明の骨自動延長器における創外固定器の1例を示した概要図 である。 図5は、本発明の骨自動延長器における自動回転送り器の1例を示した概要図である。 図6は、本発明の骨自動延長器におけるコントローラの制御機能の1例を示した概要図である。

Claims (7)

  1. 横断された2つの骨にそれぞれ取りつけられた第一のスリーブA、第二のスリーブB、及びスリーブA、Bの間隔を螺動して調整しうる延長ユニットとからなる創外固定器と、延長ユニットに装着し、1日総延長量0.5〜1.5mm、かつ1日の延長回数が少なくとも10回以上であるように制御された条件で延長しうる自動回転送り器とからなる骨自動延長器。
  2. 創外固定器が、
    (1)穴を開けた第一の骨1を固定するための第一の骨係止ピン群、
    (2)第一の骨係止ピン群を保持するため第一のスリーブA、
    (3)穴を開けた第ニの骨2を固定するための第ニの骨係止ピン群、
    (4)第ニの骨係止ピン群を保持するため第二のスリーブB、
    (5)第一のスリーブAに取り付けられた延長ユニット部材A、
    (6)第ニのスリーブBに取り付けられたネジが形成されている延長ユニット部材B、
    (7)延長ユニット部材A、及び/または延長ユニット部材Bに螺合して、第一のスリーブAと第二のスリーブBの相対位置を調整しうるようネジが形成されている延長ユニット部材Cを含むことを特徴とする請求項1に記載の骨自動延長器。
  3. 自動回転送り器が、
    (8)モーター
    (9)モーターの動きを制御するアクチュエータ、
    (10)エンコーダ、
    (11)1日の延長ユニットの回転角度、回転数、回転速度を指令しうるコントローラ、
    (12)モーターの駆動で回転される心棒、その先端部の、延長ユニットCの先端部と係合しうるアタッチメント
    を含むことを特徴とする請求項1〜2に記載の骨自動延長器。
  4. モーターが、DCサーボモーター、またはステッピングモーターであることを特徴とする請求項3に記載の骨自動延長器。
  5. 更に減速器を具備していることを特徴とする請求項4に記載の骨自動延長器。
  6. 更にバッテリーを内蔵していることを特徴とする請求項1〜5に記載の骨自動延長器。
  7. 更に異常検出回路を具備していることを特徴とする請求項1〜6に記載の骨自動延長器。
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