JP2005153696A - Seat sliding device - Google Patents
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Abstract
Description
本願発明は、シートスライド装置に関し、さらに詳しくはスライドレールの摺動構造に関するものである。 The present invention relates to a seat slide device, and more particularly to a slide structure of a slide rail.
シートスライド装置は、通常、床面側に固定配置されるロアレールと該ロアレール内にその軸方向に相対変位自在に嵌挿されると共にシートが取り付けられるアッパーレールを備えて構成されるが、これらロアレールとアッパーレールとの相対摺動を円滑ならしめるために、これら両者間にローラとボールをそれぞれ配置し、該ローラによって上下方向の荷重を支持し、上記ボールによって左右方向及び斜め方向の荷重を支持するのが一般的であった(特許文献1参照)。 The seat slide device is usually configured to include a lower rail fixedly arranged on the floor surface side and an upper rail that is inserted into the lower rail so as to be relatively displaceable in the axial direction and to which a seat is attached. In order to make the relative sliding with the upper rail smooth, a roller and a ball are respectively arranged between the two, and the load in the vertical direction is supported by the roller, and the load in the horizontal direction and the diagonal direction is supported by the ball. It was common (refer patent document 1).
しかし、このようにロアレールとアッパーレールの間にローラとボールをそれぞれ配置する構造のものにおいては、ロアレールとアッパーレール及びローラとボールが全て金属製であるため、上記スライドレールの摺動時にはこれらロアレールとアッパーレール及びローラとボールがメタル接触して接触音が発生するという問題があった。 However, in the structure in which the roller and the ball are respectively disposed between the lower rail and the upper rail in this way, the lower rail, the upper rail, and the roller and the ball are all made of metal. Further, there is a problem that the upper rail and the roller and the ball are in metal contact and a contact noise is generated.
このような問題に鑑み、上記スライドレールの摺動に伴う接触音の発生を可及的に低減させる観点から、上記ローラとボールの何れか一方、あるいは双方を樹脂製のスライダーで代替させる技術が提案されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
In view of such a problem, from the viewpoint of reducing as much as possible the generation of contact sound associated with the sliding of the slide rail, there is a technique for substituting one or both of the roller and the ball with a resin slider. It has been proposed (see, for example,
ところが、このような樹脂製のスライダーを備えた従来のシートスライド装置においては、グリスの塗布等の潤滑性について十分な考慮がなされていなかったため、グリス切れによって上記スライドレールの摺動性が悪化するとか、上記スライダーの磨耗が著しくなることでその耐久性が低下し且つロアレールとアッパーレールの間のガタ量が過大となり、これらの結果、シートスライド装置としてのスライド性能が低劣化すると共に、操作フィーリングが悪化し、延いてはシートスライド装置の商品価値が低下するという問題があった。 However, in the conventional seat slide device provided with such a resin slider, sufficient consideration has not been given to the lubricity such as the application of grease, so that the sliding property of the slide rail is deteriorated due to the breakage of the grease. In addition, the durability of the slider decreases and the backlash between the lower rail and the upper rail becomes excessive. As a result, the slide performance as the seat slide device is deteriorated and the operation fee is reduced. There was a problem that the ring deteriorated and the commercial value of the seat slide device was lowered.
そこで本願発明では、樹脂製のスライダーを備えたシートスライド装置において、該スライダー部分の潤滑性を良好ならしめることで摺動性及び耐摩耗性の向上を図ることを主たる目的としてなされたものである。 Therefore, in the present invention, in the seat slide device provided with the resin slider, the main purpose is to improve the slidability and wear resistance by making the slider portion have good lubricity. .
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。 In the present invention, the following configuration is adopted as a specific means for solving such a problem.
本願の第1の発明では、床面側に固定配置されるロアレール2と該ロアレール2内にその軸方向に相対変位自在に嵌挿されると共にシートが取り付けられるアッパーレール3を備えてなるシートスライド装置において、上記ロアレール2の壁面2a,2bと上記アッパーレール3の壁面3a,3bが対向する部位に樹脂製のスライダー6を上記アッパーレール3側に支持された状態で嵌装配置すると共に、上記スライダー6には、グリスを貯留する貯留部64,69と厚さ方向に弾性変形可能な緩衝部63,67,68とを設けたことを特徴としている。
In the first invention of the present application, a seat slide device comprising a
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係るシートスライド装置において、上記緩衝部63,67,68を、弾性変形可能な空洞部で構成したことを特徴としている。
The second invention of the present application is characterized in that, in the seat slide device according to the first invention, the
本願の第3の発明では、上記第1の発明に係るシートスライド装置において、上記貯留部64,69を、上記ロアレール2の壁面2a,2bに臨んで開口する凹部64,69で構成したことを特徴としている。
According to a third invention of the present application, in the seat slide device according to the first invention, the
本願の第4の発明では、上記第1,第2又は第3の発明に係るシートスライド装置において、上記スライダー6を、相互に対向する上記ロアレール2の上下方向に延びる側壁2aと上記アッパーレール3の上下方向に延びる側壁3aの間に嵌装される略平板状の本体部61をもつ平板状形態としたことを特徴としている。
According to a fourth invention of the present application, in the seat slide device according to the first, second or third invention, the
本願の第5の発明では、上記第1,第2又は第3の発明に係るシートスライド装置において、上記スライダー6を、相互に対向する上記ロアレール2の上下方向に延びる側壁2aと上記アッパーレール3の上下方向に延びる側壁3aの間に嵌装される略平板状の本体部61と、該本体部61の上端に連続して上記アッパーレール3の上壁3cに対向する上側延設部66と、上記本体部61の下端に連続して上記アッパーレール3の底壁3aに対向する下側延設部65とからなる断面略コ字形の形態としたことを特徴としている。
According to a fifth invention of the present application, in the seat slide device according to the first, second or third invention, the
本願発明では次のような効果が得られる。 In the present invention, the following effects can be obtained.
(a)本願の第1の発明に係るシートスライド装置によれば、上記ロアレール2の壁面2a,2bと上記アッパーレール3の壁面3a,3bが対向する部位に樹脂製のスライダー6を上記アッパーレール3側に支持された状態で嵌装配置すると共に、上記スライダー6には、グリスを貯留する貯留部64,69と厚さ方向に弾性変形可能な緩衝部63,67,68とを設けているので、上記貯留部64,69に貯留されるグリスによって該スライダー6とこれに対向し且つ相対摺動する上記ロアレール2の壁面2a,2bとの間の潤滑性が長期に亘って良好に維持され、上記ロアレール2とアッパーレール3との間のスライド性能が高水準に維持される。
(A) According to the seat slide device according to the first invention of the present application, the
また、上記スライダー6に上記緩衝部63,67,68が設けられていることで、例えば、上記スライドレール1の上記ロアレール2とアッパーレール3の間に制作上の誤差による寸法上のバラツキがあった場合、上記緩衝部63,67,68がその厚さ方向に弾性変形することでこの寸法上のバラツキが可及的に吸収され、上記シートスライド装置のスライド性能が良好に維持される。
Further, since the
これらの相乗効果として、シートスライド装置のスライド性能及び操作フィーリングが向上し、延いては、シートスライド装置の商品価値の向上が期待できるものである。 As a synergistic effect, the slide performance and operation feeling of the seat slide device are improved, and as a result, the commercial value of the seat slide device can be expected to be improved.
さらに、上記スライダー6が、上記スライドレール1の上記ロアレール2の壁面2a,2bと上記アッパーレール3の壁面3a,3bが対向する部位に嵌装配置される構成であって、上記スライダー6の採用に際して上記スライドレール側の形状変更等を必要としないことから、該スライドレール1の上記ロアレール2及びアッパーレール3の成形工程の増加がなく、上記スライダー6を備えたシートスライド装置であるにも拘らず、その製造コストを低く抑えることができ、延いてはシートスライド装置の低コスト化に寄与し得るものである。
Further, the
(b)本願の第2の発明に係るシートスライド装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記緩衝部63,67,68を、弾性変形可能な空洞部で構成しているので、該スライダー6を樹脂材で一体成形する場合における上記緩衝部63,67,68の製作が容易であり、それだけ上記スライダー6の低コスト化が促進される。
(B) According to the seat slide device according to the second invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a), the following specific effect is obtained. That is, in the present invention, the
(c)本願の第3の発明に係るシートスライド装置によれば、上記(a)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記貯留部64,69を、上記ロアレール2の壁面2a,2bに臨んで開口する凹部64,69で構成しているので、該スライダー6を樹脂材で一体成形する場合における上記凹部64,69の製作が容易であり、それだけ上記スライダー6の低コスト化が促進される。
(C) According to the seat slide device according to the third invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a), the following specific effect can be obtained. That is, in the present invention, since the
(d)本願の第4の発明に係るシートスライド装置によれば、上記(a),(b)又は(c)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記スライダー6を、相互に対向する上記ロアレール2の上下方向に延びる側壁2aと上記アッパーレール3の上下方向に延びる側壁3aの間に嵌装される略平板状の本体部61をもつ平板状形態としているので、該スライダー6を樹脂材で一体成形する場合における成形が容易であり、それだけ上記スライダー6の低コスト化、延いては該スライダー6を備えて構成されるシートスライド装置の低コスト化が促進される。
(D) According to the seat slide device according to the fourth invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a), (b) or (c), the following specific effect can be obtained. In other words, in the present invention, the
(e)本願の第4の発明に係るシートスライド装置によれば、上記(a),(b)又は(c)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記スライダー6を、相互に対向する上記ロアレール2の上下方向に延びる側壁2aと上記アッパーレール3の上下方向に延びる側壁3aの間に嵌装される略平板状の本体部61と、該本体部61の上端に連続して上記アッパーレール3の上壁3cに対向する上側延設部66と、上記本体部61の下端に連続して上記アッパーレール3の底壁3aに対向する下側延設部65とからなる断面略コ字形の形態としているので、上記本体部61によって上記ロアレール2とアッパーレール3の間に働く横方向の荷重を支持できると共に、上記スライダー6の上記下側延設部65と上側延設部66によって上記ロアレール2とアッパーレール3の間に働く上下方向の荷重を支持できることから、従来のシートスライド装置に用いられていたローラとボールを共に廃止して上記スライダー6のみによって上記ロアレール2とアッパーレール3との間の摺動性を確保でき、その結果、部品点数の低減及び組立工数の低減によって、上記シートスライド装置をより安価に提供することができる。
(E) According to the seat slide device according to the fourth invention of the present application, in addition to the effect described in the above (a), (b) or (c), the following specific effect can be obtained. In other words, in the present invention, the
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。 Hereinafter, the present invention will be specifically described based on preferred embodiments.
A:第1の実施形態
図1〜図3には、本願発明の第1の実施形態に係るシートスライド装置Z1を示している。このシートスライド装置Z1は、車体床面側に固定配置されるロアレール2と、該ロアレール2に対して相対摺動可能に嵌挿配置されるとともにその上部側にはシート(図示省略)が取り付けられるアッパーレール3とを備えて構成される。
A: First Embodiment FIGS. 1 to 3 show a seat slide device Z1 according to a first embodiment of the present invention. The seat slide device Z1 is fixedly arranged on the vehicle body floor surface side, and is fitted and arranged so as to be slidable relative to the
上記ロアレール2は、図3に示すように、底壁2aと該底壁2aの左右両縁に連続して上方へ立ち上がる左右一対の側壁2bと該側壁2bの上端に連続してレール幅方向の内側へ向けて延出する左右一対の天壁2cを備え、該一対の天壁2cの間を溝部21とした略C形の断面形状を有し、上記一対の天壁2c側を上方へ向けた姿勢で車体床面に固定される。
As shown in FIG. 3, the
上記アッパーレール3は、図3に示すように、略L形の断面形状をもつ板材を背合わせ状態に衝合合体させて略逆T形の断面形状をもつようにしたものであって、側壁3bと、該側壁3bの左右両縁に連続して上方へ立ち上がる左右一対の側壁3bと、上記底壁3aの幅方向中央部から上方へ立ちあがりシート側に固定される縦壁3cとを備えて構成される。
As shown in FIG. 3, the
上記ロアレール2とアッパーレール3は、図1〜図3に示すように、上記ロアレール2の上記底壁2aと側壁2bと天壁2cで囲まれた空間部に上記アッパーレール3の上記側壁3bを進入させた状態で組付けられている。そして、このロアレール2とアッパーレール3とも相対移動をスムーズに安定して行うために、次述の第1ローラ4,5とスライダー6が設けられている。
As shown in FIGS. 1 to 3, the
上記第1ローラ4は、上記アッパーレール3の縦壁3の下端部に固定された支軸8の両端にそれぞれ支承され、上記ロアレール2の底壁2a上に転動可能に当接され、上記アッパーレール3にかかる下向き荷重を支持するもので、上記アッパーレール3の前後両端部にそれぞれ配置されている。
The first rollers 4 are respectively supported at both ends of a support shaft 8 fixed to the lower end portion of the
上記第2ローラ5は、上記アッパーレール3の縦壁3の下端部に固定された支軸8の両端にそれぞれ支承され、上記ロアレール2の天壁2cに近接対向すると共に、該ロアレール2の底壁2aに対しては離間されており、上記アッパーレール3に上向きの荷重がかかり該アッパーレール3が浮き上がり作用を受けた場合に上記ロアレール2の天壁2cに当接してそれ以上の浮き上がりを阻止するもので、上記アッパーレール3の軸方向の略中央部に配置されている。
The second rollers 5 are respectively supported at both ends of a support shaft 8 fixed to the lower end portion of the
上記スライダー6は、上記スライドレール1の幅方向において対向する上記ロアレール2の側壁2bと上記アッパーレール3の側壁3bの間に配置されて上記アッパーレール3にかかる左右方向の荷重を支持して上記ロアレール2とアッパーレール3との間の間隔を常時一定値に保持するものであって、上記アッパーレール3における上記各第1ローラ4と上記第2ローラ5の中間位置にそれぞれ配置されている。
The
上記スライダー6は、樹脂材で一体成形されるものであって、図4〜図6に示すように、所定厚さ(具体的には、上記ロアレール2の側壁2bと上記アッパーレール3の側壁3bとの間隔に略合致する寸法)をもつ帯板状形態を有する本体部61と、該本体部61の裏面61a側に該本体部61の長手方向に所定間隔をもって該本体部61と一体的に形成された二つの係止突起62を備えて構成される。
The
上記本体部61は、長孔状の断面形状をもち且つ該本体部61を高さ方向(短辺方向)に貫通するクッション孔63(特許請求の範囲中の「緩衝部」に該当する)が、その長さ方向(長辺方向)に所定間隔で複数個(この実施形態では5個)設けている。従って、上記本体部61は、上記クッション孔63に対応する部位においてはその厚さ方向へ適度に弾性変形し得るようになっている。
The
また、上記本体部61の表面61bのうち、上記各クッション孔63に対応する位置には、上記クッション孔63の内部側に凹入し且つ高さ方向に延びる凹部64が形成されている。この凹部64は、特許請求の範囲中の「貯留部」に該当し、ここには後述のようにグリスが充填される。そして、このスライダー6は、上記アッパーレール3の側壁3bに設けた係止孔31に対して、該側壁3bの外面側から上記係止突起62を係入することで該側壁3bに固定支持される。
In addition, a
上記アッパーレール3は、その縦壁3cの下端部に上記各第1ローラ4及び第2ローラ5を取り付けると共に、その側壁3bに上記各スライダー6を取り付けた状態で、上記ロアレール2側に嵌挿される。そして、上記アッパーレール3の上記ロアレール2への嵌挿状態においては、上記第1ローラ4が上記ロアレール2の底壁2aに当接し、上記第2ローラ5が上記ロアレール2の天壁2cに近接対向すると共に、上記各スライダー6はその表面61bが上記ロアレール2の側壁2bに近接し、あるいは接触している。
The
この嵌挿状態において、上記ロアレール2の内側にはグリスが塗布され、該グリスによって上記各ローラ4,5及びスライダー6部分の潤滑性が確保される。この場合、上記スライダー6は、これが樹脂材で構成されていることから、その潤滑性の確保は、上記ロアレール2とアッパーレール3との間の摺動性、及び上記スライダー6の磨耗を低減させてその耐久性を高めると共に、上記ロアレール2とアッパーレール3との間のガタつきを抑制し操作フィーリングの維持を図るという点において極めて重要である。
In this inserted state, grease is applied to the inner side of the
この場合、この実施形態のスライダー6においては、その本体部61の表面61b側に上記凹部64を設けているので、該凹部64内にはグリスが貯留される。このため、上記スライダー6の上記本体部61の表面61bが上記ロアレール2の側壁2b上を摺動して上記スライドレール1のスライド動作が行われる場合、上記凹部64内のグリスが該凹部64から次第に漏洩しこれが該表面61bと上記ロアレール2の側壁3bとの間に浸入し、これによってこれら両者間の摺動性が長期に亘って良好に維持され、その結果、上記スライダー6の磨耗が低減されその耐久性が高められると共に、上記ロアレール2とアッパーレール3との間のガタつきが抑制され、シートスライド装置Z1の操作フィーリングの向上が期待できることになる。
In this case, in the
また、上記スライダー6に上記クッション孔63が設けられていることで、例えば、上記スライドレール1の上記ロアレール2とアッパーレール3の間に制作上の誤差による寸法上のバラツキがあった場合、このクッション孔63がその厚さ方向に弾性変形することで上記寸法上のバラツキが可及的に吸収され、その結果、上記シートスライド装置Z1のスライド性能が良好に維持されることになる。
In addition, since the
B:第2の実施形態
図7〜図9には、本願発明の第2の実施形態に係るシートスライド装置Z2を示している。このシートスライド装置Z2は、車体床面側に固定配置されるロアレール2と、該ロアレール2に対して相対摺動可能に嵌挿配置されるとともにその上部側にはシート(図示省略)が取り付けられるアッパーレール3とを備えて構成される。
B: Second Embodiment FIGS. 7 to 9 show a seat slide device Z2 according to a second embodiment of the present invention. This seat slide device Z2 is fixedly arranged on the vehicle body floor surface side, is fitted and arranged so as to be slidable relative to the
上記ロアレール2は、図9に示すように、底壁2aと該底壁2aの左右両縁に連続して上方へ立ち上がる左右一対の側壁2bと該側壁2bの上端に連続してレール幅方向の内側へ向けて延出する左右一対の天壁2cを備え、該一対の天壁2cの間を溝部21とした略C形の断面形状を有し、上記一対の天壁2c側を上方へ向けた姿勢で車体床面に固定される。
As shown in FIG. 9, the
上記アッパーレール3は、図9に示すように、略L形の断面形状をもつ板材を背合わせ状態に衝合合体させて略逆T形の断面形状をもつようにしたものであって、側壁3bと、該側壁3bの左右両縁に連続して上方へ立ち上がる左右一対の側壁3bと、上記底壁3aの幅方向中央部から上方へ立ちあがりシート側に固定される縦壁3cとを備えて構成される。
As shown in FIG. 9, the
上記ロアレール2とアッパーレール3は、図7〜図9に示すように、上記ロアレール2の上記底壁2aと側壁2bと天壁2cで囲まれた空間部に上記アッパーレール3の上記側壁3bを進入させた状態で組付けられている。そして、このロアレール2とアッパーレール3とも相対移動をスムーズに安定して行うために、次述のスライダー6が設けられている。
As shown in FIGS. 7 to 9, the
上記スライダー6は樹脂材で一体成形されるものであって、図10〜図12に示すように、本体部61と下側延設部65と上側延設部66とを備えた略コ字形の断面形状を有すると共に、上記本体部61には係止突起62が設けられている。
The
上記本体部61は、所定厚さ(具体的には、上記ロアレール2の側壁2bと上記アッパーレール3の側壁3bとの間隔に略合致する寸法)をもつ帯板状形態を有するものであって、該本体部61には、長孔状の断面形状をもち且つ該本体部61を高さ方向(短辺方向)に貫通するクッション孔63(特許請求の範囲中の「緩衝部」に該当する)が、その長さ方向(長辺方向)に所定間隔で複数個(この実施形態では5個)設けられている。従って、上記本体部61は、上記クッション孔63に対応する部位においてはその厚さ方向へ適度に弾性変形し得るようになっている。
The
また、上記本体部61の表面61bのうち、上記各クッション孔63に対応する位置には、上記クッション孔63の内部側に凹入し且つ高さ方向に延びる凹部64が形成されている。この凹部64は、特許請求の範囲中の「貯留部」に該当し、ここには後述のようにグリスが充填される。さらに、上記本体部61の裏面61aには、上記アッパーレール3の側壁3bに設けた係止孔31に挿入係止される係止突起62が、該本体部61の長手方向に所定間隔をもって該本体部61と一体的に形成されている。
In addition, a
上記下側延設部65は、上記本体部61の下端縁の厚さ方向一方寄り部位(具体的には、上記係止突起62の突出側部位)に連続して上記係止突起62の突出側へ延出する板状体であって、その下面の両縁にはそれぞれ該下面に開口する凹陥状のクッション孔67,68が形成されると共に、該下側延設部65を厚さ方向に貫通する貫通孔でなる凹部69(特許請求の範囲中の「貯留部」に該当する)が形成されている。
上記上側延設部66は、上記本体部61の上端縁の厚さ方向一方寄り部位に連続して上記係止突起62の突出側へ延出する板状体であって、上下方向において上記下側延設部65と略平行に対向している。
The lower extending
The upper extending
以上のように構成された上記スライダー6は、図9に示すように、上記アッパーレール3の上記底壁3aと側壁3bに跨ってこれらをその外側から取り囲むようにして配置される。即ち、上記本体部61は上記側壁3bに対向し、上記下側延設部65は上記底壁3aに対向し、さらに上記上側延設部66は上記側壁3bの上端に対向しており、この状態で上記本体部61側に設けられた上記係止突起62を上記アッパーレール3側の係止孔31に挿入係止させることで上記アッパーレール3側に固定されている。尚、上記スライダー6は、図7及び図8に示すように、上記アッパーレール3の左右両側の側壁3bのそれぞれに、且つレール軸方向に所定間隔をもって前後二位置に設けられている。
As shown in FIG. 9, the
このようにして上記スライダー6が取り付けられた上記アッパーレール3は、上記ロアレール2に対してその軸方向の一端側から嵌挿されるが、この嵌挿状態においては、図9に示すように、上記スライダー6の本体部61の表面61bは上記ロアレール2の側壁2bに近接又は接触状態で対向し、上記下側延設部65はその下面を上記ロアレール2の底壁2aに当接させた状態で対向し、さらに上記上側延設部66はその上面を上記ロアレール2の天壁2cに近接又は接触状態で対向している。
The
そして、この嵌挿状態において、上記ロアレール2の内側にはグリスが塗布され、該グリスによって上記各スライダー6部分の潤滑性が確保される。この場合、上記スライダー6は、これが樹脂材で構成されていることから、その潤滑性の確保は、上記ロアレール2とアッパーレール3との間の摺動性、及び上記スライダー6の磨耗を低減させてその耐久性を高めると共に、上記ロアレール2とアッパーレール3との間のガタつきを抑制し操作フィーリングの維持を図るという点において極めて重要である。
And in this insertion state, grease is apply | coated to the inner side of the said
この実施形態のスライダー6においては、その本体部61の表面61b側に上記凹部64を設けているので、該凹部64内にはグリスが貯留される。このため、上記スライダー6の上記本体部61の表面61bが上記ロアレール2の側壁2b上を摺動して上記スライドレール1のスライド動作が行われる場合、上記凹部64内のグリスが該凹部64から次第に漏洩しこれが該表面61bと上記ロアレール2の側壁3bとの間に浸入し、これによってこれら両者間の摺動性が長期に亘って良好に維持される。
In the
また、同様に、上記下側延設部65には上記凹部69が設けられているので、該凹部69内にはグリスが貯留される。このため、上記下側延設部65が上記ロアレール2の底壁2a上を摺動して上記スライドレール1のスライド動作が行われる場合、上記凹部69内のグリスが該凹部69から次第に漏洩しこれが該下側延設部65の下面と上記ロアレール2の底壁2aとの間に浸入し、これによってこれら両者間の摺動性が長期に亘って良好に維持される。
Similarly, since the
これらの結果、上記スライダー6の磨耗が低減されその耐久性が高められると共に、上記ロアレール2とアッパーレール3との間のガタつきが抑制され、シートスライド装置Z2の操作フィーリングの向上が期待できることになる。
As a result, the wear of the
また、この場合、上記スライダー6の上記上側延設部66が上記アッパーレール3の側壁3bの上端とこれに対向する上記ロアレール2の天壁2cとの間に介在されていることで、上記アッパーレール3にかかる上向き荷重は上記上側延設部66が上記ロアレール2の天壁2cに当接することで支持され、上記ロアレール2に対する上記アッパーレール3の上下方向のガタつきがより一層確実に抑制される。
Further, in this case, the upper extending
さらに、上記スライダー6の本体部61には上記クッション孔63が、上記下側延設部65には上記クッション孔67,68が、それぞれ設けられているので、例えば、上記スライドレール1の上記ロアレール2とアッパーレール3の間に、制作上の誤差により上下方向及び左右方向に寸法上のバラツキがあった場合、これらクッション孔63,67,68がその厚さ方向に弾性変形することで上記寸法上のバラツキが可及的に吸収され、その結果、上記シートスライド装置Z2のスライド性能が良好に維持されることになる。
Further, since the
一方、このシートスライド装置Z2においては、上記スライダー6を、上記本体部61と下側延設部65及び上側延設部66からなる略コ字形に形成し、上記本体部61によって上記ロアレール2とアッパーレール3の間に働く横方向の荷重を支持すると共に、上記下側延設部65と上側延設部66によって上記ロアレール2とアッパーレール3の間に働く上下方向の荷重を支持するようにしているので、従来のシートスライド装置において用いられていたローラとボールを共に廃止して上記スライダー6のみによって上記ロアレール2とアッパーレール3との間の摺動性を確保できるる。この結果、部品点数の低減及び組立工数の低減によって、上記シートスライド装置Z2をより安価に提供することができる。
On the other hand, in the seat slide device Z2, the
1 ・・スライドレール
2 ・・ロアレール
3 ・・アッパーレール
4 ・・第1ローラ
5 ・・第2ローラ
6 ・・スライダー
7 ・・ロック孔
21 ・・溝部
31 ・・係止孔
61 ・・本体部
62 ・・係止突起
63 ・・クッション孔
64 ・・凹部
65 ・・下側延設部
66 ・・上側延設部
67 ・・クッション孔
68 ・・クッション孔
69 ・・貫通孔
1 ..
Claims (5)
上記ロアレール(2)の壁面(2a,2b)と上記アッパーレール(3)の壁面(3a,3b)が対向する部位に樹脂製のスライダー(6)が上記アッパーレール(3)側に支持された状態で嵌装配置されると共に、
上記スライダー(6)には、グリスを貯留する貯留部(64,69)と厚さ方向に弾性変形可能な緩衝部(63,67,68)とが設けられていることを特徴とするシートスライド装置。 A seat slide device comprising: a lower rail (2) fixedly arranged on the floor surface side; and an upper rail (3) to be fitted in the lower rail (2) so as to be relatively displaceable in the axial direction and to which a seat is attached. And
A resin slider (6) is supported on the upper rail (3) side at a portion where the wall surface (2a, 2b) of the lower rail (2) and the wall surface (3a, 3b) of the upper rail (3) face each other. And placed in a state,
The slider (6) is provided with a storage portion (64, 69) for storing grease and a buffer portion (63, 67, 68) that is elastically deformable in the thickness direction. apparatus.
上記緩衝部(63,67,68)が、弾性変形可能な空洞部であることを特徴とするシートスライド装置。 In claim 1,
The seat slide device, wherein the buffer portion (63, 67, 68) is an elastically deformable cavity.
上記貯留部(64,69)が、上記ロアレール(2)の壁面(2a,2b)に臨んで開口する凹部(64,69)であることを特徴とするシートスライド装置。 In claim 1,
The seat slide device according to claim 1, wherein the storage portion (64, 69) is a recess (64, 69) that opens to face the wall surface (2a, 2b) of the lower rail (2).
上記スライダー(6)が、相互に対向する上記ロアレール(2)の上下方向に延びる側壁(2a)と上記アッパーレール(3)の上下方向に延びる側壁(3a)の間に嵌装される略平板状の本体部(61)をもつ平板状形態であることを特徴とするシートスライド装置。 In claim 1, 2 or 3,
The substantially flat plate in which the slider (6) is fitted between a side wall (2a) extending in the vertical direction of the lower rail (2) facing each other and a side wall (3a) extending in the vertical direction of the upper rail (3). A sheet slide device having a flat plate-like shape having a main body portion (61).
上記スライダー(6)が、相互に対向する上記ロアレール(2)の上下方向に延びる側壁(2a)と上記アッパーレール(3)の上下方向に延びる側壁(3a)の間に嵌装される略平板状の本体部(61)と、該本体部(61)の上端に連続して上記アッパーレール(3)の上壁(3c)に対向する上側延設部(66)と、上記本体部(61)の下端に連続して上記アッパーレール(3)の底壁(3a)に対向する下側延設部(65)とからなる断面略コ字形の形態であることを特徴とするシートスライド装置。 In claim 1, 2 or 3,
The substantially flat plate in which the slider (6) is fitted between a side wall (2a) extending in the vertical direction of the lower rail (2) facing each other and a side wall (3a) extending in the vertical direction of the upper rail (3). Main body (61), an upper extending portion (66) that is continuous with the upper end of the main body (61) and faces the upper wall (3c) of the upper rail (3), and the main body (61 ), And a lower extending portion (65) facing the bottom wall (3a) of the upper rail (3) and having a substantially U-shaped cross section.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003395046A JP2005153696A (en) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | Seat sliding device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003395046A JP2005153696A (en) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | Seat sliding device |
Publications (1)
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JP2005153696A true JP2005153696A (en) | 2005-06-16 |
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ID=34720912
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JP2003395046A Pending JP2005153696A (en) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | Seat sliding device |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005153696A (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008143472A (en) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Fujikura Ltd | Electric connection structure |
JP2011161958A (en) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Ansei:Kk | Vehicle seat reclining device |
-
2003
- 2003-11-26 JP JP2003395046A patent/JP2005153696A/en active Pending
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