JP2005136083A - 化合物半導体太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

化合物半導体太陽電池及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 照射された光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率が向上された化合物半導体太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】基板10の一面側に形成された電極膜12上に、CuInS2から成るp型半導体層14が形成されていると共に、p型半導体層14の一面側にn型半導体層16が密着して形成された化合物半導体太陽電池を製造する際に、該電極膜10上に積層して形成した銅層15とインジウム層13とから成る金属膜17を加熱雰囲気内で硫化処理して、金属膜17のうち、その表面を含む表層部を硫化してCuInS2から成るp型半導体層14に形成すると共に、金属膜17の残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層22に形成し、次いで、p型半導体層14上にn型半導体層16を密着して形成することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は化合物半導体太陽電池及びその製造方法に関し、更に詳細には基板の一面側に形成された電極膜上に、CuInS2から成るp型半導体層が形成されていると共に、前記p型半導体層の一面側にn型半導体層が密着して形成された化合物半導体太陽電池及びその製造方法に関する。
太陽電池には、下記特許文献1に記載されているpn接合の光吸収層を有する化合物半導体太陽電池が存在する。かかる化合物半導体太陽電池を図5に示す。図5において、図5(a)は化合物半導体太陽電池の正面図であり、図5(b)は化合物半導体太陽電池の縦断面図である。この化合物半導体太陽電池(以下、単に太陽電池と称することがある)には、ガラス基板10(以下、基板10と称することがある)の一面側に形成した電極膜としてのモリブデン層12上に、p型半導体層14とn型半導体層16とが順次積層されて形成されている。n型半導体層16上には、透明電極18が形成されており、透明電極18上には、櫛形電極20が形成されている。この櫛形電極20は、図5(a)に示す様に、電極が枝別れ状(櫛形状)に形成されているものである。
特開2001−1484900号公報 (第1欄49行目〜第2欄33行目、図4及び図5)
かかる図5に示す太陽電池は、図6に示す方法で製造できる。先ず、ガラス基板10の一面側に、モリブデン層12から成る電極膜を蒸着又はスパッタリングで形成した後、インジウム層13を室温下での蒸着によって形成し、更にインジウム層13上に銅層15を室温下での蒸着によって形成する〔図6(a)の工程〕。
このインジウム層13と銅層15とから成る金属膜17を、加熱雰囲気内で硫化処理を施し、金属膜17の全体をCuInS2から成るp型半導体層14とする。このp型半導体層14内には、硫化物(CuxY)等の不純物が混入されているため、不純物を取り除きp型半導体層14の特性を適正化して安定した特性とすべく、KCNが5〜10重量%含有されたKCN溶液によってp型半導体層14の表面を洗浄するKCN処理を施す〔図6(b)の工程〕。
更に、p型半導体層14に密着して、化学的溶液析出法によりCdSから成るn型半導体層16を形成し〔図6(c)の工程〕、更にn型半導体層16上にスパッタリングによりZnO:Al又はIn23から成る透明電極18を形成する〔図6(d)の工程〕。
その後、透明電極18上に、アルミニウムから成る櫛形電極20を形成した後、モリブデン層12上に電極端子を形成し、図5に示す太陽電池を得ることができる。
図5に示す太陽電池の透明電極18側に太陽光を照射することによって発電し、電極膜としてのモリブデン層12と櫛形電極20とから電力を取り出すことができる。
しかし、図5に示す太陽電池は、照射された光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率は低く、太陽電池の製造は容易であるものの、その普及を図ることが困難である。
そこで、本発明の課題は、照射された光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率が向上された化合物半導体太陽電池及びその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、先ず、図5に示す従来の化合物半導体太陽電池について、照射された光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率が低い原因を検討した。この検討によれば、図6(b)の工程を終了した基板、つまりインジウム層13と銅層15とから成る金属膜17を、硫化水素雰囲気内で加熱処理する硫化処理を施し、金属膜17の全体をCuInS2から成るp型半導体層14とした基板では、その断面についての電子顕微鏡写真をトレースした図7に示す如く、p型半導体層14内に多数個の空孔100,100・・が形成されており、その一部がp型半導体層14を貫通する貫通孔100aとなっていることが判明した。
かかる貫通孔100aが形成されたp型半導体層14に密着して、図6(c)に示す様に、化学的溶液析出法によりCdSから成るn型半導体層16を形成すると、p型半導体層14を貫通する貫通孔100a内にもCdSから成るn型半導体層部が形成される。かかるn型半導体層部によって、n型半導体層16と電極膜12とが短絡されることになる。
このため、本発明者等は、p型半導体層14内に形成される空孔100,100・・を可及的に防止すべく検討を重ねた結果、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜17に、加熱雰囲気内で硫化処理を施す際に、この硫化処理時間を従来よりも短時間として、金属膜17の表面を含む表層部をCuInS2から成るp型半導体層とすることによって、緻密なp型半導体層を形成できることを知り、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、基板の一面側に形成された電極膜上に、CuInS2から成るp型半導体層が形成されていると共に、前記p型半導体層の一面側にn型半導体層が密着して形成された化合物半導体太陽電池において、該p型半導体層の他面側に、CuInから成る合金層が密着されて形成されていることを特徴とする化合物半導体太陽電池にある。
かかる本発明の化合物半導体太陽電池において、p型半導体層を、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を加熱雰囲気内で硫化処理し、前記金属膜のうち、その表面を含む表層部を硫化して形成することによって、薄層で且つ緻密なp型半導体層を容易に形成できる。
更に、CuInから成る合金層を、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を加熱雰囲気内で硫化処理し、前記金属膜のうち、p型半導体層を形成する部分を除く残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層に形成することによって、p型半導体層の他面側に密着するCuInから成る合金層を容易に形成できる。
また、本発明は、基板の一面側に形成された電極膜上に、CuInS2から成るp型半導体層が形成されていると共に、前記p型半導体層の一面側にn型半導体層が密着して形成された化合物半導体太陽電池を製造する際に、該電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を加熱雰囲気内で硫化処理して、前記金属膜のうち、その表面を含む表層部を硫化してCuInS2から成るp型半導体層に形成すると共に、前記金属膜の残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層に形成し、次いで、前記p型半導体層上にn型半導体層を密着して形成することを特徴とする化合物半導体太陽電池の製造方法でもある。
かかる本発明の化合物半導体太陽電池の製造方法において、CuInS2から成るp型半導体層を形成した後、前記p型半導体層をKCN溶液で洗浄して不純物を除去するKCN処理を施すことによって、化合物半導体太陽電池の効率の向上を図ることができる。
これらの本発明において、p型半導体層を、厚さが6μm以下であって、n型半導体層よりも厚いp型半導体層とすることによって、p型半導体層内に形成される空孔を更に少なくできる。
更に、n型半導体層として、CdS等から成るn型半導体層を化学的溶液析出法によって形成することにより、n型半導体層を容易に形成できる。
従来の太陽電池を製造する際には、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を、加熱雰囲気内で硫化処理し、金属膜の全体をCuInS2から成るp型半導体層としていた。
しかし、形成されたp型半導体層には、p型半導体層を貫通する貫通孔が形成されている。このため、このp型半導体層上にn型半導体層を形成して得た太陽電池では、n型半導体層と電極膜とがp型半導体層の貫通孔に形成されたn型半導体層部によって短絡されている。この様な従来の太陽電池では、照射された光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率が低下する。
この点、本発明では、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を、加熱雰囲気内で硫化処理する際に、この金属膜の表面を含む表層部を硫化してCuInS2から成るp型半導体層とすると共に、金属膜のp型半導体層を形成した部分を除く残余の部分をCuInから成る合金層に形成することによって、緻密なp型半導体層を形成できる。
その結果、緻密なp型半導体層上にn型半導体層を形成して得た本発明の太陽電池では、p型半導体層を貫通する貫通孔に形成されたn型半導体層部に因る、n型半導体層と電極膜との短絡を可及的に防止でき、照射された光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を従来の太陽電池よりも向上できる。
本発明に係る化合物半導体太陽電池の一例を図1に示す。図1において、図1(a)は化合物半導体太陽電池の正面図であり、図1(b)は化合物半導体太陽電池の縦断面図である。この化合物半導体太陽電池(以下、単に太陽電池と称することがある)には、ガラス基板10(以下、基板10と称することがある)の一面側に形成した電極膜としてのモリブデン層12上に、p型半導体層14の一面側にn型半導体層16が密着されて形成されている。
更に、n型半導体層16の他面側には、透明電極18が形成されており、透明電極18上には、櫛形電極20が形成されている。この櫛形電極20は、図1(a)に示す様に、電極が枝別れ状(櫛形状)に形成されているものである。
図1に示す太陽電池では、p型半導体層14の他面側に、CuInから成る合金層22が密着されて形成されている。この合金層22の他面側は、電極膜としてのモリブデン層12に密着されている。
かかる図1に示す太陽電池を製造する際には、先ず、ガラス基板10の一面側に、モリブデン層12から成る電極膜を形成した後、インジウム層13を形成し、更にインジウム層13上に銅層15を形成する〔図2(a)の工程〕。
かかるモリブデン層12、インジウム層13及び銅層15は、蒸着又はスパッタリングで形成できるが、インジウム層13及び銅層15は、めっきによっても形成できる。
次いで、このインジウム層13と銅層15とから成る金属膜17を、加熱雰囲気内で硫化処理を施す。この際に、金属膜17の全体を硫化することなく、金属膜17の表面を含む表層部をCuInS2から成るp型半導体層14に形成すると共に、金属膜17の残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層22に形成する[図2(b)の工程]。
この様に、金属膜17の表面を含む表層部のみを硫化するには、インジウム層13と銅層15とから成る金属膜17に対する硫化処理時間を調整することによって行うことができる。例えば、金属膜17の全体を硫化するに要する時間が2時間であれば、硫化処理時間を20分程度とし、20分経過後に急冷することによって、金属膜17の表面を含む表層部をCuInS2から成るp型半導体層14に形成でき、且つ金属膜17の残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層22に形成できる。
形成するp型半導体層14の厚さは、6μm以下であって、形成するn型半導体層よりも厚くすることが好ましく、1μm程度の厚さで充分である。
形成したp型半導体層14内には、硫化物(CuxY)等の不純物が混入されているため、不純物を取り除きp型半導体層14の特性を適正化して安定した特性とすべく、KCNが5〜10重量%含有されたKCN溶液によってp型半導体層14の表面を洗浄するKCN処理を施すことが好ましい。
この様にして形成したCuInS2から成るp型半導体層14は、モリブデン層12上に形成したCuInから成る合金層22とp型半導体層14との断面についての電子顕微鏡写真をトレースした図3に示す様に、緻密に形成されている。
かかるp型半導体層14の表面上には、化学的溶液析出法によりCdSから成るn型半導体層16を形成する〔図2(c)の工程〕。p型半導体層14に密着して形成されたn型半導体層16は、その厚さが80nm程度でよく、ヨウ化カドミニウム、NH3水溶液及びヨウ化アンモニウムを混合した液に、p型半導体層14が形成された基板10を浸漬し、加温して所定温度に到達したところでチオ尿素を添加し、更に所定温度に加熱して所定時間保持することによって形成できる。
形成したn型半導体層16上には、図2(d)に示す様に、AlがドープされたZnOから成る透明電極18を形成した後、透明電極18上に、ニッケルとアルミニウムとの積層膜によって櫛形電極20を形成して図1に示す太陽電池を得ることができる。
尚、n型半導体層16としては、CdSから成るn型半導体層16に代えて、ZnS,ZnInS,InS又はZnO等から成るn型半導体層16を形成してもよい。
図1〜図3に示す太陽電池では、基板10上に形成した電極膜としてのモリブデン層12に密着してCuInから成る合金層22が形成されているが、図4に示す様に、モリブデン層12と合金層22との間に、金、白金(Pt)又はパラジウム(Pd)等の貴金属から成る貴金属膜24を形成してもよい。かかる貴金属膜24を形成することによって、p型半導体層14を形成する、インジウム層13と銅層15とから成る金属膜17のCu/In原子濃度比率を高くでき、最終的に得られる太陽電池の変換効率を高めることができる。この貴金属膜24は、極薄のもので充分である。
青板ガラスから成る基板10の一面側にスパッタ法により、電極膜としての厚さ1μmのモリブデン層12を形成した。このモリブデン層12上に、めっき法によってインジウム層13と銅層15と形成した。このインジウム層13の厚さは1550nmであり、銅層15の厚さは850nmである。
かかるインジウム層13と銅層15とから成る金属膜17には、基板10ごと硫化水素雰囲気の電気炉内に載置して硫化処理を施した。この硫化処理では、基板10を載置した硫化水素雰囲気の温度を550℃に20分間保持した後、直ちに硫化水素の供給を停止して基板10を急冷した。
かかる硫化処理によって、金属膜17のうち、金属層の表面を含む表層部をCuInS2から成るp型半導体層14に形成でき、この金属膜17の残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層22に形成できた。このp型半導体層14の厚さは約1μmである。
形成したp型半導体層14には、硫酸銅等の銅の硫化物が不純物として混在するため、KCN水溶液によってp型半導体層14を洗浄し、高純度なCuInS2から成るp型半導体層14を形成した。
モリブデン層12上に形成したCuInから成る合金層22とp型半導体層14との断面についての電子顕微鏡を用いて観察したところ、その電子顕微鏡写真をトレースした図3に示す様に、緻密なp型半導体層14が形成されていた。
その後、p型半導体層14上にCdSから成る80nmのn型半導体層16を形成する。かかるn型半導体層16は、ヨウ化カドミニウム、NH3水溶液及びヨウ化アンモニウムを混合した液に基板10を浸漬し、加温して約40℃に到達したところでチオ尿素を添加し、更に80℃に加熱して5分間保持することによって形成できる。
更に、n型半導体層16上に、AlがドープされたZnOから成る透明電極18を形成した後、透明電極18上に、ニッケルとアルミニウムとの積層膜(ニッケル膜上にアルミニウム膜を積層)によって櫛形電極20を形成して太陽電池を得た。
比較例
実施例1において、基板10の一面側に形成したモリブデン層12上に、インジウム層13及び銅層15から成る金属膜17を形成した後、基板10ごと硫化水素雰囲気の電気炉内に載置して硫化処理を施した。この硫化処理では、基板10を載置した硫化水素雰囲気の温度を550℃に120分間保持した後、直ちに硫化水素の供給を停止して基板10を自然冷却した他は、実施例1と同様にして太陽電池を得た。
この太陽電池の製造工程において、KCN水溶液によってp型半導体層14を洗浄した後、モリブデン層12上に形成したCuInから成る合金層22とp型半導体層14との断面についての電子顕微鏡を用いて観察したところ、その電子顕微鏡写真をトレースした図7に示す如く、金属膜17の全体がp型半導体層14に形成されていた。更に、p型半導体層14内には、多数個の空孔100,100・・が形成されており、その一部がp型半導体層14を貫通する貫通孔100aを形成していた。
実施例1及び比較例で得られた太陽電池について、擬似太陽光(100mW/cm2)を照射し、電流−電圧曲線(IV曲線)を求めて性能評価を行った。
ここで、求めたIV曲線において、電流が0となる電圧を開放電圧(VOC)とし、電圧が0となる短絡電流(ISC)とする。また、このIV曲線の最大出力点Pにおける電圧をVmax及び電流をImaxとし、太陽電池の有効受光面積をSとすると、最大出力点Pにおける電流密度JmaxはImax/Sであり、短絡電流(ISC)の電流密度JSCはISC/Sである。
かかるIV曲線を呈する太陽電池の変換効率(η)は、下記数1から求めることができる。
Figure 2005136083
実施例1及び比較例で得られた太陽電池の各IV曲線に基づいて、開放電圧(VOC)、短絡電流(ISC)、曲線因子(FF)を求め、変換効率(η)を計算し、下記表に示す。
Figure 2005136083
表1から明らかなように、実施例1の太陽電池は、比較例の太陽電池よりも変換効率が向上している。
本発明に係る太陽電池の一例を示す正面図及び断面図である。 図1の太陽電池の製造方法を説明するための説明図である。 図2(b)で形成したp型半導体層とCuInから成る合金層との状態を示す電子顕微鏡写真のトレース図である。 本発明に係る太陽電池の他の例を示す斜視図である。 従来の太陽電池の一例示す正面図及び断面図である。 図5の太陽電池の製造方法を説明するための説明図である。 図5(b)で形成したp型半導体層の状態を示す電子顕微鏡写真のトレース図である。
符号の説明
10 ガラス基板
12 モリブデン層(電極膜)
13 インジウム層
14 p型半導体層
15 銅層
16 n型半導体層
17 金属膜
18 透明電極
20 櫛形電極
22 合金層
24 貴金属膜

Claims (4)

  1. 基板の一面側に形成された電極膜上に、CuInS2から成るp型半導体層が形成されていると共に、前記p型半導体層の一面側にn型半導体層が密着して形成された化合物半導体太陽電池において、
    該p型半導体層の他面側に、CuInから成る合金層が密着されて形成されていることを特徴とする化合物半導体太陽電池。
  2. p型半導体層が、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を加熱雰囲気内で硫化処理し、前記金属膜のうち、その表面を含む表層部を硫化して形成したp型半導体層である請求項1記載の化合物半導体太陽電池。
  3. CuInから成る合金層が、電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を加熱雰囲気内で硫化処理し、前記金属膜のうち、p型半導体層に形成した部分を除く残余の部分を硫化することなく形成したCuInから成る合金層である請求項1又は請求項2記載の化合物半導体太陽電池。
  4. 基板の一面側に形成された電極膜上に、CuInS2から成るp型半導体層が形成されていると共に、前記p型半導体層の一面側にn型半導体層が密着して形成された化合物半導体太陽電池を製造する際に、
    該電極膜上に積層して形成した銅層とインジウム層とから成る金属膜を加熱雰囲気内で硫化処理して、前記金属膜のうち、その表面を含む表層部を硫化してCuInS2から成るp型半導体層に形成すると共に、前記金属膜の残余の部分を硫化することなくCuInから成る合金層に形成し、
    次いで、前記p型半導体層上にn型半導体層を密着して形成することを特徴とする化合物半導体太陽電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013506991A (ja) * 2009-09-30 2013-02-28 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 太陽光発電装置及びその製造方法

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