JP2005132683A - 廃棄物処理容器 - Google Patents

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Tadashi Takahane
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K67/00Rearing or breeding animals, not otherwise provided for; New breeds of animals
    • A01K67/033Rearing or breeding invertebrates; New breeds of invertebrates

Abstract

【課題】落下するイエバエ幼虫の四散を防ぐことができ、上下方向へ積み重ねたとしても幼虫の落下に支障がない廃棄物処理容器を提供する。
【解決手段】廃棄物処理容器1には、イエバエ幼虫の餌となる有機廃棄物と、イエバエの卵とが収容される。容器1では、底壁2の前後端部9,10と前後側壁3,4の下端部18との間に貫通孔23,24が形成され、前後側壁3,4の下端部18が底壁2の前後端部9,10に向かって容器1の下方へ傾斜する斜面21,22を形成している。底壁2の前後端部9,10は、貫通孔23,24に向かって底壁2から容器1の上方へ傾斜する内端部分13,15と、貫通孔23,24に向かって内端部分13,15の頂点25,26から容器1の下方へ傾斜する外端部分14,16とから形成されている。容器1では、底壁2を離散するイエバエ幼虫が、底壁2の前後端部9,10を乗り越えて貫通孔23,24から容器1の下方へ落下する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機廃棄物とイエバエの卵とを収容し、卵から孵化したイエバエ幼虫を利用して有機廃棄物を有機肥料に変える廃棄物処理容器に関する。
終齢末期に離散習性を有するイエバエ幼虫と、イエバエ幼虫の餌となる有機廃棄物とを収容し、有機廃棄物を幼虫に食させることで廃棄物を有機肥料に変える上面開口型ペレット状容器(以下、第1容器という)がある(特許文献1参照)。第1容器は、矩形の底壁と、底壁の周縁部から上方へ延びていて底壁の周方向外方へ傾斜する4つの側壁とから形成されている。第1容器は、廃棄物を餌食として成長した終齢末期のイエバエ幼虫が容器の側壁を乗り越えて容器の外側に落下するので、人手を介すことなく、有機肥料とイエバエ幼虫とを分離することができる。
また、他の一例として、特許文献1は、イエバエ幼虫と有機廃棄物とを収容する内側トレーと、内側トレーを収容する外側トレーとから形成され、内側トレーに収容された有機廃棄物をイエバエ幼虫に食させることで廃棄物を有機肥料に変える上面開口型ペレット状容器(以下、第2容器という)を開示している。内側トレーは、矩形の底壁と、底壁の周縁部から上方へ延びていて底壁の周方向外方へ傾斜する4つの側壁とから形成されている。外側トレーは、矩形の底壁と、底壁の周縁部から上方へ垂直に延びる4つの側壁とから形成されている。内側トレーの側壁と外側トレーの側壁との間には、内側トレーの側壁を乗り越えたイエバエ幼虫が外側トレーの底壁へ落下するための間隙が形成されている。第2容器は、廃棄物を餌食として成長した終齢末期のイエバエ幼虫が内側トレーの側壁を乗り越えて外側トレーに落下するので、人手を介すことなく、有機肥料とイエバエ幼虫とを分離することができる。
特開2001−300478号公報
前記第1容器では、幼虫が側壁を乗り越えて容器の外側へ落下するときに、側壁直下に落下するとは限らず、容器の周方向外方や周方向内方へ落下して容器の外側に四散してしまう場合がある。また、第1容器は、複数のそれを上下方向へ積み重ねたときに、上方に位置する容器から落下する幼虫が下方に位置する容器内に落ちてしまう場合があり、下方の容器が幼虫の落下の妨げになってしまう。
前記第2容器では、複数のそれを上下方向へ積み重ねたとしても、内側トレーの側壁から落下して外側トレーに収容された幼虫がそれ以上下方へ落下することはなく、それら外側トレーの幼虫をさらに1箇所に集めることができない。
本発明の目的は、落下する幼虫の四散を防ぐことができ、上下方向へ積み重ねたとしても幼虫の落下に支障がない廃棄物処理容器を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、蛹変態する時に離散習性を有するイエバエ幼虫の餌となる有機廃棄物と、イエバエの卵とが収容され、卵から孵化した幼虫が廃棄物を餌食として成長する過程で該廃棄物を有機肥料に変える廃棄物処理容器である。
前記前提における本発明の特徴は、容器が、互いに並行して第1方向へ延びる一対の第1端部および互いに並行して第2方向へ延びる一対の第2端部を有する底壁と、第1端部に並行して第1方向へ延びる一対の第1対向側壁と、第2端部に並行して第2方向へ延びる一対の第2対向側壁と、第1および第2対向側壁の上端部に囲繞された上部開口とを備え、第2対向側壁間に位置して第1方向へ延びる貫通孔が、底壁の第1端部と第1対向側壁の下端部との間に画成され、第1端部が、底壁の中央側に位置する内端部分と、第1対向側壁側に位置して内端部分に連なる外端部分とから形成され、内端部分が、底壁から貫通孔に向かって容器の上方へ傾斜し、外端部分が、内端部分から貫通孔に向かって容器の下方へ傾斜していることにある。この容器は、蛹変態する時に底壁を離散蠕動する幼虫が底壁の第1端部を乗り越えるとともに、貫通孔を通って容器の下方へ落下する。
本発明は、以下の実施態様を有する。
(1)容器は、第1端部の内端部分の頂点が第2対向側壁の上端部よりも下方に位置している。この態様の容器は、幼虫が内端部分の頂点に達したとしても、そこから第2側壁の上端部を乗り越えることはない。
(2)容器は、底壁に対する内端部分の傾斜角度が底壁に対する外端部分の傾斜角度よりも小さく、内端部分の傾斜角度が5〜45°の範囲にあり、外端部分の傾斜角度が15〜85°の範囲にある。
(3)容器では、内端部分の第2方向の長さ寸法が外端部分の第2方向の長さ寸法よりも大きい。
(4)容器は、第1対向側壁の下端部が底壁の第1端部に向かって容器の下方へ傾斜する斜面を形成し、第1対向側壁に対する斜面の傾斜角度が100〜135°の範囲にある。この態様の容器は、幼虫が第1対向側壁の外側に落下することはなく、貫通孔の直下に落下する。
(5)容器では、その複数が貫通孔を互いに一致させた状態でそれら容器を収納する枠部材を介して上下方向へ重なり、上部開口を有してそれら容器から落下した幼虫を集める回収箱が最下段に位置する容器の下方に配置されている。この態様の容器は、積み重ねた複数の容器から落下する幼虫が回収箱に集められる。
本発明に係る廃棄物処理容器によれば、蛹変態する時に底壁を蠕動離散する幼虫が底壁の第1端部を乗り越え、底壁の第1端部と第1対向側壁の下端部との間に画成された貫通孔から容器の下方へ落下するので、人手を介すことなく、有機肥料とイエバエ幼虫とを分離することができる。この容器は、貫通孔を挟んで第1端部の外方に位置する第1対向側壁が障壁となるので、幼虫が第1対向側壁の外側へ落下することはなく、幼虫を貫通孔の直下に落下させることができ、幼虫の容器外側への四散を防ぐことができる。この容器は、第1端部の外端部分が貫通孔に向かって容器の斜め下方へ傾斜しているので、第1端部の内端部分の頂点に達した幼虫がそのまま外端部分を下って貫通孔に達し、貫通孔から容器の下方へ落下する。この容器は、内端部分の頂点に達した幼虫を貫通孔に誘導することができる。
内端部分の頂点が第2側壁の上端部よりも下方に位置している容器では、幼虫が第1端部の内端部分の頂点に達したとしても、そこから第2対向側壁の上端部を乗り越えることはなく、幼虫が第2対向側壁から容器の外側に落下してしまうことはない。
底壁に対する内端部分の傾斜角度が底壁に対する外端部分の傾斜角度よりも小さい容器では、幼虫が内端部分を容易に乗り越えることができ、内端部分を乗り越えて外端部分に移動した幼虫が再び底壁に向かって内端部分へ引き返すことがない。この容器では、底壁に対する内端部分の傾斜角度が5〜45°の範囲にあり、底壁に対する外端部分の傾斜角度が15〜85°の範囲にあるので、幼虫が内端部分を這い上がり易く、内端部分の頂点に達した幼虫を外端部分から貫通孔の方向へ容易に誘導することができる。
内端部分の第2方向の長さ寸法が外端部分の第2方向の長さ寸法よりも大きい容器では、幼虫が外端部分から貫通孔に達し易く、幼虫の内端部分への引き返しを確実に防ぐことができる。
第1対向側壁の下端部が第1端部に向かって容器の斜め下方へ傾斜する斜面を形成している容器では、幼虫が第1対向側部の外側に向かって落下したとしても、幼虫が斜面に当たって跳ね反るので、幼虫を貫通孔の直下に落下させることができ、幼虫の第1対向側部外側への落下を確実に防止することができる。この容器は、第1対向側壁に対する斜面の傾斜角度が100〜135°の範囲にあるので、貫通孔を落下する幼虫が斜面に引っ掛かってしまうことなく、幼虫を貫通孔から容器の下方へ確実に落下させることができる。
貫通孔を互いに一致させた状態で複数の容器が上下方向へ重ねられ、それら容器から落下した幼虫を集める回収箱が最下段に位置する容器の下方に配置された階層構造の容器では、一度に多量の廃棄物を有機肥料に変えることができるとともに、それら容器から落下する幼虫を一箇所に集めることができる。また、重なり合うそれら容器が幼虫を貫通孔の直下に落下させることができるので、落下する幼虫が回収箱の外側に四散することはなく、幼虫を回収箱に効率よく集めることができる。さらに、容器の複数を上下方向へ積み重ねたときに、上方に位置する容器から落下する幼虫が下方に位置する容器の外端部分上に乗ったとしても、幼虫が外端部分を下って貫通孔から再び容器の下方へ落下するので、上方の容器から落下する幼虫が下方の容器に収容されてしまうことはなく、下方の容器が幼虫の落下の妨げになることはない。
添付の図面を参照し、本発明に係る廃棄物処理容器の詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1,2は、廃棄物処理容器1の斜視図と、上部開口8の側から示す容器1の上面図とであり、図3,4は、図1のII−II線矢視断面図である。それら図では、縦方向を矢印L、横方向を矢印Nで示し、上下方向を矢印Mで示す。図1,2では、有機廃棄物40や有機肥料41、イエバエ幼虫42の図示を省略している。図3は、幼虫42が廃棄物40を食べている状態を示す。図4は、幼虫42が廃棄物40を食べ尽くした後の状態を示し、廃棄物40が有機肥料41に変わっている。
容器1には、有機廃棄物40と、イエバエの多数の卵(図示せず)とが収容される。容器1では、それに収容された有機廃棄物40が卵から孵化したイエバエ幼虫42(蛆)の餌となり、幼虫42が廃棄物40を餌食として成長する過程で廃棄物40が有機肥料41に変わる。イエバエ幼虫42は、それが蛹変態する時に離散習性を有する。すなわち、蛹になる場所を求めて活発に蠕動する。イエバエの種類としては、「Musca domestica」を使用することが好ましい。前記種類のイエバエの幼虫42は、短期間に多量の廃棄物40を食べる習性を有するとともに、短期間に蛹に変態する。有機廃棄物40には、糞尿、焼酎やビールの粕、豆腐殻、生塵を例示することができるが、それらのみならず、イエバエ幼虫42が食べることのできる生分解可能な全ての有機廃棄物が含まれる。糞には、鶏糞や馬糞、豚糞等の畜糞のみならず、人糞も含まれる。
容器1は、平面形状が矩形の底壁2と、互いに対向して縦方向へ延びていて上下方向へ起立する前後側壁3,4と、互いに対向して横方向へ延びていて上下方向へ起立する両側壁5,6とを有する。容器1では、底壁2と側壁5,6とから収容部7が画成され、それら側壁3,4,5,6から上部開口8が画成されている。容器1は、アルミやジュラルミン等の金属、熱硬化性合成樹脂や熱可塑性合成樹脂等のプラスチック、または、木材から作ることができる。
底壁2は、互いに並行して縦方向へ延びる前後端部9,10と、互いに並行して横方向へ延びる両端部11,12とを有する。前端部9は、底壁2の中央側に位置する内端部分13と、前側壁3の側に位置して内端部分13に連なる外端部分14とから形成されている。後端部10は、底壁2の中央側に位置する内端部分15と、後側壁4の側に位置して内端部分15に連なる外端部分16とから形成されている。
なお、特許請求の範囲における第1方向はこの実施の形態における縦方向と横方向とのいずれか一方に相当し、特許請求の範囲における第2方向はこの実施の形態における縦方向と横方向とのいずれか他方に相当する。たとえば、特許請求の範囲における第1方向がこの実施の形態における縦方向に相当するとともに第2方向が横方向に相当する場合は、特許請求の範囲における底壁の第1端部が前後端部9,10に相当し、特許請求の範囲における底壁の第2端部が両端部11,12に相当するとともに、特許請求の範囲における第1対向側壁が前後側壁3,4に相当し、特許請求の範囲における第2対向側壁が両側壁5,6に相当する。また、特許請求の範囲における第1方向がこの実施の形態における横方向に相当するとともに第2方向が縦方向に相当する場合は、特許請求の範囲における底壁の第1端部が両端部11,12に相当し、特許請求の範囲における底壁の第2端部が前後端部9,10に相当するとともに、特許請求の範囲における第1対向側壁が両側壁5,6に相当し、特許請求の範囲における第2対向側壁が前後側壁3,4に相当する。
この容器1では、前後端部9,10が特許請求の範囲における底壁の第1端部に相当し、両端部11,12が特許請求の範囲における第2端部に相当するとともに、前後側壁3,4が特許請求の範囲における第1対向側壁に相当し、両側壁5,6が特許請求の範囲における第2対向側壁に相当する。ただし、上述したように、特許請求の範囲における第1方向はこの実施の形態の縦横方向のいずれでもよく、前後端部9,10が特許請求の範囲における底壁の第2端部に相当し、両端部11,12が特許請求の範囲における第1端部に相当するとともに、前後側壁3,4が特許請求の範囲における第2対向側壁に相当し、両側壁5,6が特許請求の範囲における第1対向側壁に相当する場合があることは既述のとおりである。
前後側壁3,4は、その平面形状が矩形を呈し、縦方向へ延びる上端部17と、縦方向へ延びる下端部18とを有する。両側壁5,6は、その平面形状が矩形を呈し、横方向へ延びる上端部19と、横方向へ延びる下端部20とを有する。前後側壁3、4と両側壁5,6とは、それら側壁3,4,5,6が交差する角部において互いにつながっている。両側壁5,6の下端部20は、底壁2の両端部11,12につながっている。それら側壁3,4,5,6の上端部17,19は、上部開口8を囲繞している。前側壁3の下端部18は、底壁2の前端部9に向かって容器1の下方へ傾斜する下り勾配の斜面21を形成している。後側壁4の下端部18は、底壁2の後端部10に向かって容器1の下方へ傾斜する下り勾配の斜面22を形成している。それら斜面21,22は、両側壁5,6間に位置して縦方向へ延びている。
底壁2の前後端部9,10と前後側壁3,4の下端部18との間には、両側壁5,6間に位置して縦方向へ延びる一対の貫通孔23,24が画成されている。前後端部9,10の内端部分13,15は、底壁2から貫通孔23,24に向かって容器1の上方へ傾斜している。前後端部9,10の外端部分14,16は、底壁2の上方に位置し、内端部分13,15の頂点25,26から貫通孔23,24に向かって容器1の下方へ傾斜している。前後端部9,10は、それらの内端部分13,15が貫通孔23,24に向かって容器1の斜め上方へ上り勾配を有するとともに、それらの外端部分14,16が貫通孔23,24に向かって容器1の斜め下方へ下り勾配を有する。前後端部9,10は、容器1を側壁5の側から見たときの断面形状が山型を呈する(図3,4参照)。内端部分13,15の頂点25,26は、両側壁5,6の上端部19近傍であって、上端部19の下方に位置している。
有機廃棄物40は、図3に示すように、底壁2の内面に置かれた状態で収容部7に収容される。イエバエの卵は、容器1に収納する以前の廃棄物40に散布してもよく、廃棄物40を容器1に収容した後に、廃棄物40に散布してもよい。卵から孵化したイエバエ幼虫42は、廃棄物40を餌食として成長する。廃棄物40は、それを幼虫42が食べ尽くした時に幼虫42が蛹変態時期を迎えるように、その分量が調節されている。イエバエの卵は、それから孵化した幼虫42が餌不足にならないように、廃棄物40に散布する卵の個数が調節されている。
有機廃棄物40は、図4に示すように、幼虫42の体内で分解、消化され、幼虫42から排泄されることで有機肥料41に変わる。廃棄物40を食べ尽くして蛹変態時期を迎えた幼虫42は、蛹になる場所を求めて活発に蠕動離散し、容器1の底壁2を動き回りながら底壁2の前後端部9,10や両端部11,12に向かう。
前後端部9,10に向かった幼虫42は、前後端部9,10の内端部分13,15を這い上がり、内端部分13,15を乗り越えるとともに、外端部分14,16を下って貫通孔23,24から容器1の下方へ落下する。なお、両端部11,12に向かった幼虫42は、両側壁5,6に達した後、縦方向へ向きを変え、両側壁5,6に沿って前後端部9,10に向かう。この容器1は、イエバエ幼虫42を利用することで、有機廃棄物40を有機肥料41に変えることができるのみならず、イエバエ幼虫42の習性を利用することで、人手を介すことなく、有機肥料41とイエバエ幼虫42とを分離することができる。
容器1は、内端部分13,15の上り勾配を這い上がった幼虫42が外端部分14,16の下り勾配に沿って外端部分14,16を下るので、内端部分13,15を乗り越えて外端部分14,16に移動した幼虫42が再び底壁2に向かって内端部分13,15へ引き返すことがない。容器1は、貫通孔23,24を挟んで前後端部9,10の縦方向外方に位置する前後側壁3,4が障壁となり、幼虫42が前後側壁3,4の外側へ向かって落下したとしても、幼虫42が前後側壁3,4に当たって貫通孔23,24の直下に落下するので、貫通孔23,24を落下する幼虫42の前後側壁3,4外側への四散を防ぐことができる。
容器1は、内端部分13,15の頂点25,26が両側壁5,6の上端部19よりも下方に位置しているので、内端部分13,15の頂点25,26に達した幼虫42が頂点25,26から両側壁5,6の上端部19を乗り越えることはなく、幼虫42が両側壁5,6から容器1の外側に落下してしまうことはない。容器1は、前後側壁3,4の下端部18が前後端部9,10に向かって容器1の下方へ傾斜する斜面21,22を形成しているので、幼虫42が前後側壁3,4の外側に向かって落下したとしても、幼虫42が斜面21,22に当たって跳ね反り、貫通孔23,24の直下に落下する。この容器1は、幼虫42の前後側壁3,4外側への落下を確実に防止することができる。
容器1では、底壁2に対する内端部分13,15の傾斜角度θ1が底壁2に対する外端部分14,16の傾斜角度θ2よりも小さく、内端部分13,15の傾斜角度θ1が5〜45°の範囲にあり、外端部分14,16の傾斜角度θ2が15〜85°の範囲にある。ここで、底壁2に対する外端部分14,16の傾斜角度θ2とは、外端部分14,16を容器1の下方へ向かって延長したときの底壁2と外端部分14,16とのなす角度をいう(図3参照)。なお、傾斜角度θ1は10〜45°の範囲にあることが好ましく、傾斜角度θ2は15〜60°の範囲にあることが好ましい。
内端部分13,15の傾斜角度θ1が5°未満では、容器1の内部に廃棄物40を収容したときに、廃棄物40が前後端部9,10を乗り越えて貫通孔23,24から容器1の下方にこぼれてしまう場合がある。内端部分13,15の傾斜角度θ1が45°を超過すると、幼虫42が内端部分13,15を乗り越えることができず、有機肥料41とイエバエ幼虫42とを分離することができない。外端部分14,16の傾斜角度θ2が15°未満では、内端部分13,15を這い上がって外端部分14,16に移動した幼虫42が外端部分14,16の傾斜に沿って外端部分14,16を下らずに再び内端部分13,15を下って底壁2に引き返してしまう場合がある。外端部分14,16の傾斜角度θ2が85°を超過すると、内端部分13,15の頂点25,26が鋭尖形となり、幼虫42が頂点25,26を容易に乗り越えることができず、幼虫42が再び内端部分13,15を下って底壁2に引き返してしまったり、幼虫42が底壁2に向かって内端部分13,15を転げ落ちてしまう場合がある。
容器1は、前後側壁3,4に対する斜面21,22の傾斜角度θ3が100〜135°の範囲にある。斜面21,22の傾斜角度θ3が100°未満では、貫通孔23,24を落下する幼虫42が斜面21,22に引っ掛かってしまう場合があり、幼虫42を貫通孔23,24から容器1の下方へ確実に落下させることができない。なお、外端部分14,16と斜面21,22との間の貫通孔23,24の横方向の最小寸法M1は、3cmである。貫通孔23,24の横方向の最小寸法M1が3cm未満では、幼虫42が貫通孔23,24に引っ掛かってしまう場合があり、幼虫42を貫通孔23,24から容器1の下方へ確実に落下させることができない。
なお、貫通孔は、底壁2の前端部9と前側壁3の下端部18との間にのみ形成されていてもよく、または、底壁2の後端部10と後側壁4の下端部18との間にのみ形成されていてもよい。
図5,6は、枠部材27を介して図1の容器1の複数を上下方向へ積み重ねたときの斜視図と、図5のIII−III線矢視断面図とである。それら図では、縦方向を矢印L、横方向を矢印Mで示し、上下向を矢印Nで示す。図6は、幼虫42が有機廃棄物40を食べ尽くした後の状態を示し、廃棄物40が有機肥料41に変わっている。
容器1の構成は、図1のそれと同一であるので、図1と同一の符号を付すことでその説明は省略する。容器1は、枠部材27を介してその複数を上下方向へ積み重ねることができる。最下段に位置する容器1の下方には、それら容器1から落下した幼虫を一箇所に集めるための回収箱28が配置されている。
枠部材27は、上下方向へ延びる4本の脚部29と、縦横方向へ延びる多数の棚枠部30と、それら棚枠部30間に延びる回転可能な多数のローラ31とから形成されている。枠部材27は、アルミやジュラルミン等の金属から作ることができる。上下方向へ並ぶ棚枠部30どうしの間には、容器1を収納することが可能な収納空間32が画成されている。
回収箱28は、底壁33と、底壁33の周縁部から上方へ延びる4つの側壁34と、上部開口35とを有する。回収箱28は、底壁33から側壁34の上部に向かうにつれて末広がりのテーパー状を呈する。回収箱28は、アルミやジュラルミン等の金属、熱硬化性合成樹脂や熱可塑性合成樹脂のプラスチック、または、木材から作ることができる。
矢印M2で示すように、有機廃棄物40とイエバエの卵とを収容した容器1を枠部材27の収納空間32に挿入すると、容器1の底壁2に当接するローラ31が回転し、容器1を収納空間32へ深く押し入れることができる。容器1全体を収納空間32へ収納すると、前後側壁3,4と両側壁5,6との下端部18,10が棚枠部30に当接し、容器1が枠部材27に固定される。収納空間32の全てに容器1を挿入すると、複数の容器1が上下方向へ階層構造を呈するように重なる。
容器1を収納空間32の全てに挿入すると、図5,6に示すように、それら容器1の前後側壁3,4どうしが上下方向へ一列に並ぶとともに、それら容器1の両側壁5,6どうしが上下方向へ一列に並び、それら容器1の貫通孔23,24が上下方向へ互いに一致する。最下段に位置する容器1の貫通孔23,24は、回収箱28の上部開口35の直上に位置する。
それら容器1は、底壁2を蠕動離散する幼虫42を貫通孔23,24の直下に落下させることができるので、幼虫42が回収箱28の上部開口35から底壁33に落ち、それら容器1から落下する幼虫42を回収箱28に集めることができる。なお、上方に位置する容器1から落下する幼虫42が下方に位置する容器1の外端部分14,16上に乗ったとしても、幼虫42が外端部分14,16を下って貫通孔23,24から再び容器1の下方へ落下するので、上方の容器1から落下する幼虫42が下方の容器1に収容されてしまうことはなく、下方の容器1が幼虫42の落下の妨げになることはない。また、複数の容器1が枠部材27を介して上下方向へ積み重なっているので、一度に多量の有機排泄物40を効率よく有機肥料41に変えることができる。幼虫42は貫通孔23,24を通って回収箱28に落下するので、それら容器1から落下する幼虫42を効率よく一箇所に集めることができる。
廃棄物処理容器の斜視図。 上部開口の側から示す容器の上面図。 図1のII−II線矢視断面図。 図1のII−II線矢視断面図。 図1の容器の複数を上下方向へ積み重ねたときの斜視図。 図5のIII−III線矢視断面図。
符号の説明
1 廃棄物処理容器
2 底壁
3 前側壁(第1対向側壁)
4 後側壁(第1対向側壁)
5 両側壁(第2対向側壁)
6 両側壁(第2対向側壁)
7 収容部
8 上部開口
9 前端部(第1端部)
10 後端部(第1端部)
11 両端部(第2端部)
12 両端部(第2端部)
13 内端部分
14 外端部分
15 内端部分
16 外端部分
17 上端部
18 下端部
19 上端部
20 下端部
21 斜面
22 斜面
23 貫通孔
24 貫通孔
25 頂点
26 頂点
27 枠部材
28 回収箱
40 有機廃棄物
41 有機肥料
42 イエバエ幼虫
θ1 傾斜角度
θ2 傾斜角度
θ3 傾斜角度

Claims (6)

  1. 蛹変態する時に離散習性を有するイエバエ幼虫の餌となる有機廃棄物と、イエバエの卵とが収容され、前記卵から孵化した前記幼虫が前記廃棄物を餌食として成長する過程で該廃棄物を有機肥料に変える廃棄物処理容器において、
    前記容器が、互いに並行して第1方向へ延びる一対の第1端部および互いに並行して第2方向へ延びる一対の第2端部を有する底壁と、前記第1端部に並行して第1方向へ延びる一対の第1対向側壁と、前記第2端部に並行して第2方向へ延びる一対の第2対向側壁と、前記第1および第2対向側壁の上端部に囲繞された上部開口とを備え、
    前記第2対向側壁間に位置して第1方向へ延びる貫通孔が、前記底壁の第1端部と前記第1対向側壁の下端部との間に画成され、前記第1端部が、前記底壁の中央側に位置する内端部分と、前記第1対向側壁側に位置して前記内端部分に連なる外端部分とから形成され、前記内端部分が、前記底壁から前記貫通孔に向かって前記容器の上方へ傾斜し、前記外端部分が、前記内端部分から前記貫通孔に向かって前記容器の下方へ傾斜し、前記底壁を離散する前記幼虫が、前記第1端部を乗り越えて前記貫通孔から前記容器の下方へ落下することを特徴とする前記容器。
  2. 前記内端部分の頂点が、前記第2対向側壁の上端部よりも下方に位置している請求項1記載の容器。
  3. 前記底壁に対する前記内端部分の傾斜角度が、前記底壁に対する前記外端部分の傾斜角度よりも小さく、前記内端部分の傾斜角度が、5〜45°の範囲にあり、前記外端部分の傾斜角度が、15〜85°の範囲にある請求項1または請求項2に記載の容器。
  4. 前記内端部分の第2方向の長さ寸法が、前記外端部分の第2方向の長さ寸法よりも大きい請求項1ないし請求項3いずれかに記載の容器。
  5. 前記第1対向側壁の下端部が、前記底壁の第1端部に向かって前記容器の下方へ傾斜する斜面を形成し、前記第1対向側壁に対する前記斜面の傾斜角度が、100〜135°の範囲にある請求項1ないし請求項4いずれかに記載の容器。
  6. 前記容器の複数が、前記貫通孔を互いに一致させた状態で、それら容器を収納する枠部材を介して上下方向へ重なり、上部開口を有してそれら容器から落下した前記幼虫を集める回収箱が、最下段に位置する前記容器の下方に配置されている請求項1ないし請求項5いずれかに記載の容器。
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