JP2005131079A - 液体搬送システム - Google Patents

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Masaru Kondo
賢 近藤
Hideki Tadokoro
英記 田所
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Abstract

【課題】煩雑な処置を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めた液体搬送システムを提供する。
【解決手段】 液体搬送システム(輸液ラインシステム)1は、液体搬送回路と液密に接続され、液体から析出した気泡を除去するための脱気エレメント123と、脱気エレメント123を内部に装着した状態で、脱気エレメント123による脱気動作を実施させるための脱気装置12とを備え、脱気装置12は、脱気エレメント123を収納自在にするための開閉扉122を有する筐体121を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、血管内に留置した針に接続された送液ラインを含む液体搬送システムに関し、特に、医療用回路において、送液される液体中の気泡量を制御することが可能な液体搬送システムに関する。
輸液や輸血、あるいは体外循環等の体内外への液体搬送回路において、その送液状態を確認したり、制御したりするために、点滴筒と称する液溜まりと気層とを分離する部品が用いられる。送液状態は、点滴筒上部の気層部分にある流出口から、点滴筒下部の液面に液滴を滴下することで確認したり、制御したりしている。しかしながら、このような形態では、液滴が直接液面に滴下し、その際、液溜まり内の液に気層中の気体を巻き込んでしまう。そのため、液体搬送回路内の液の溶存気体が増加し、送液中の環境温度の上昇によって、経時的に溶存気体が気泡として回路内に析出してくるという問題がある。
このような点滴筒内での気体の巻き込み回避の方法として、直接液滴が液面に落下しないようにする工夫が従来から考えられている(例えば、特許文献1,2参照)。この従来技術によれば、液滴が点滴筒の内壁面を伝わって液中に流れ入ることになり、気体の巻き込みが抑制されることになる。
実願平4−55928号公報(第1頁、第1図) 特開昭60−116369号公報(第1頁、第1図)
しかしながら、このように、点滴筒によって気泡の巻き込みをなくしたとしても、また、液体搬送回路に点滴筒がない場合でも、環境温度の変化に伴って溶存酸素量が変動し、気泡が回路の内壁面に付着する場合がある。このような気泡は、そのままの大きさで人体に入ることにはなんら問題はないが、気泡同士が集合して大きい気泡になると人体にもたらす影響は大きいと思われる。したがって、このような気泡が気泡検出器で検知されると、送液ポンプのポンプ動作が停止して送液を停止するのが一般的である。このように、人体への害を未然に防止する工夫(安全性への配慮)がなされている。しかし、気泡検出器に誤動作がないことは必ずしも補償されないため、液体搬送回路中の気泡は存在させないよう、より一層安全性を高めることが望まれる。これにも拘わらず、従来では、送液ポンプを停止したり、点滴筒の構造を改変していただけで、回路に気泡が仮に詰まった場合には看護婦が回路をたたくなどの気泡除去の操作をするなどの処置をする必要があり、処置に手間がかかることになった。
そこで、本発明は、煩雑な処置を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めた液体搬送システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体搬送システムにおいては、液体搬送回路と液密に接続され、液体から析出した気泡を除去するための脱気エレメントと、前記脱気エレメントを内部に装着した状態で、前記脱気エレメントによる脱気動作を実施させるための脱気装置とを備え、前記脱気装置は、前記脱気エレメントを収納自在にするための開閉部を有する筐体を備えることを特徴とする。
これによって、煩雑な処置を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めることができる。しかも、脱気エレメントを液体搬送回路と一体形成することができ、装着の容易性を実現でき、さらに滅菌性を高めることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る液体搬送システムによれば、液体搬送回路と液密に接続され、液体から析出した気泡を除去するための脱気エレメントと、前記脱気エレメントを内部に装着した状態で、前記脱気エレメントによる脱気動作を実施させるための脱気装置とを備え、前記脱気装置は、前記脱気エレメントを収納自在にするための開閉部を有する筐体を備えるので、煩雑な処置を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めることができる。しかも、脱気エレメントを液体搬送回路と一体形成することができ、装着の容易性を実現でき、さらに滅菌性を高めることができる。
よって、本発明により、医療の安全性が高くなり、液体搬送システムが普及してきた今日における本願発明の実用的価値は極めて高い。
以下、本発明の実施の形態について、輸液ラインを例にして図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における輸液ラインシステム1の全体構成を示すブロック図である。
図1は、本実施の形態の輸液ラインシステム1の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、輸液ラインシステム1は、輸液バッグ11と、輸液セット10と、脱気装置12と、輸液ポンプ13等とから構成される。
輸液バッグ11は、輸液を貯留する。輸液セット10は、輸液導入針や、静脈針の他、透明な合成樹脂製の点滴筒15と、可撓性を有する透明な樹脂で形成され、輸液導入針、点滴筒15および静脈針を連結するためのチューブ状の輸液ライン14,16,17と、輸液ライン14,16,17のいずれかの箇所に気密に接続されるチューブ状の脱気エレメント123(図2,図3参照)とから構成される。脱気装置12は、脱気エレメント123が装着され、輸液に含まれる大気や酸素などの気体を脱気する。脱気エレメント123は、多孔性および撥水性を有する樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂からなる多孔性中空管)により形成され、液体中に存在する気体を選択的に透過させる機能を有する。輸液ポンプ13には、輸液ライン14,16,17のいずれかが装着され、輸液を輸液バッグ11側から人体側へ所定量ずつ送液する。
次いで、脱気装置12の構成について説明する。
図2は、脱気装置12の外観構成を示す図であり、図3は脱気装置12の内部構成を示す図である。
これらの図に示されるように、脱気装置12は、筐体121の所定の軸周りに開閉できるように支持された開閉扉122を有する筐体121を備えている。筐体121には、輸液ライン14,16に気密に接続される脱気エレメント123の両端を開閉扉122を開いたときに固定するためのチューブホルダ126,127と、脱気エレメント123に流れる輸液を加温するホットプレート方式のヒーター125と、この脱気エレメント123に流れる輸液の温度を検出するための温度検出センサ124と、開閉扉122を閉じたとき筐体121と開閉扉122とで形成される室内を減圧するための真空ポンプ128と、真空ポンプ128やヒーター125を駆動制御するための制御部120とが設けられる。
このような構成によれば、開閉扉122を開けたときに脱気エレメント123の両端をチューブホルダ126,127にそれぞれ押し込み、脱気エレメント123を温度検出センサ124、ヒーター125に接触させながら蛇行させ、開閉扉122を閉めるだけで脱気エレメント123を脱気装置12に確実に装着できる。つまり、装着の容易性を実現できる。しかも、脱気エレメント123が輸液ラインと一体的に気密に接続されるので、これらの滅菌性を高めることができる。
なお、脱気エレメント123を温度検出センサ124、ヒーター125に接触させるため、温度検出センサ124および温度検出センサ124をホルダ形状に形成してもよく、開閉扉122に押圧部材を設け、この押圧部材で脱気エレメント123を温度検出センサ124、ヒーター125に接触させるように構成してもよい。また、制御部120による脱気制御等については、後述する。さらに、脱気エレメント123をここでは管状に形成したが、液体中に存在する気体を選択的に透過させる機能を備えている限り、管状に限定されず、膜状、袋状等、他の形状であってもよい。
次いで、輸液ポンプ13の構成について説明する。
図4は、輸液ポンプ13の構成を示す図である。
図4に示されるように、輸液ポンプ13は、気泡検出器131、フィンガー部132、チューブ閉塞部133と、チューブを保持する一対のチューブホルダ134,135と、タッチパネル式表示部136とを備えている。また、輸液ポンプ13のドア内面部には、輸液ラインをガイドして保持するためのガイド部材137と、ポンプ機能を得るために輸液ラインをフィンガー部132に押圧して押し込むための押圧部材138が設けられている。なお、気泡検出器131は、例えばチューブに向けて超音波を発生する発信素子と、チューブに沿って配設され、チューブを介する超音波を受信する受信素子とからなり、輸液中の気泡の有無を、その大きさを含めて精度よく検出できるように構成されている。また、ここではフィンガー部132で輸液チューブを挟んで輸液を所定量ずつ送液する構成を示しているが、ローラー等で輸液チューブをしごくことにより輸液を所定量ずつ送液する構成であってもよい。
このような構成によれば、輸液ラインを長形溝のチューブホルダ134に押し込み、輸液ラインを真っ直ぐに延ばしながら長形溝のチューブホルダ135に軽く押し込み、ドアを閉めるだけで輸液ラインをフィンガー部132に確実に装着できる。そして、ドアを閉めて、電源スイッチをオンし、タッチパネルを操作して所望の輸液量をセットし、輸液開始を指示すると、図示しない制御部は、フィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を順次制御する。これによって、チューブ内の輸液が人体側へ所定量ずつ送液される。
送液が開始されると、制御部は、気泡検出器131の受信素子の超音波の受信レベルから輸液中の気泡の有無を、その大きさを含めて取得する。そして、気泡の大きさ(ライン中の長さ)が5mm以上になると、制御部はフィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を停止させるとともに、チューブ閉塞部133を駆動して輸液ラインを閉塞し、送液を中止する。これにより、JIS規格で定められ、人体に危険な「5(+1,−0)mm」の気泡の注入が確実に防止される。なお、制御部は、気泡検出器131の受信素子の超音波の受信レベルから輸液中の気泡の有無を、その大きさを含めて取得すると、取得結果を脱気装置12の制御部120に送信する。
次いで、制御部120による脱気制御について説明する。
制御部120は、図5に示されるように、例えば複数の入力ポートおよびヒーターや真空ポンプを駆動するための出力ポートを有し、内部にプログラムを予め格納するROM、ワークエリアを提供するRAM、時刻を計時するタイマー、プログラムを実行するCPU等を内部に備える1チップマイクロコンピュータである。なお、制御部120は、温度制御と脱気制御を並行して実行することも可能であるが、ここでは脱気制御だけを行う場合について説明する。
図6は、制御部120が実行する脱気制御動作を示すフローチャートである。
制御部120は、追い脱気するか否かを表す追い脱気フラグに「0」(追い脱気停止)をセットし(S60)、輸液ポンプ13の制御部からもらった気泡データを入力し(S61)、気泡の大きさが予め定められた第1しきい値Th1(輸液ラインの内径によって、ポンプ気泡検出器131での長さが異なってくるが例えば、直径3mm)を超えているか否か判断する(S62)。
気泡の大きさが第1しきい値Th1以下である場合(S62でno)、制御部120は、気泡の大きさが第2しきい値Th2(例えば、直径1mm)未満か否か判断する(S65)。判断の結果、気泡の大きさが第2しきい値Th2未満である場合(S65でyes)、制御部120は、真空ポンプ128がON(脱気)しているか否か判断する(S66)。この判断は、例えばRAMのワークエリアに設けられた真空ポンプ128のON/OFFを示す脱気フラグの値が「1」(ON)であるか「0」(OFF)であるかによって行われる。この判断の結果、真空ポンプ128がON(脱気)している場合(S66でyes)、制御部120は、真空ポンプ128をOFFするとともに、脱気フラグを「0」にリセットし(S67)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。また、真空ポンプ128がON(脱気)していない場合(S66でno)、制御部120は、脱気の停止を継続し(S67b)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。これによって、脱気エレメント123周りの気圧が高くなり、脱気エレメント123による脱気が停止され、気泡が成長することになる。
判断の結果、気泡の大きさが第2しきい値Th2未満でない場合(S65でno)、すなわち、気泡の大きさが第2しきい値Th2以上で、かつ第1しきい値Th1以下である場合、制御部120は、追い脱気フラグが「0」であるか否か判断する(S68)。判断の結果、追い脱気フラグが「0」である場合(S68でyes)、制御部120は、脱気停止を継続し(S69)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。これによって、脱気エレメント123周りの気圧が高くなり、脱気エレメント123による脱気が停止され、気泡がさらに成長することになる。
気泡の大きさが第1しきい値Th1を超えている場合(S62でyes)、制御部120は、真空ポンプ128がON(脱気)しているか否か判断する(S63)。この判断は、ステップS66における判断と同様に、脱気フラグの値が「1」(ON)であるか「0」(OFF)であるかによって行われる。判断の結果、真空ポンプ128がON(脱気)していない場合(S63でno)、制御部120は、真空ポンプ128をONし、脱気フラグに「1」をセットし追い脱気フラグに「1」をセットし(S64a)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。また、真空ポンプ128がON(脱気)している場合(S63でyes)、制御部120は、真空ポンプ128による脱気を継続し(S64b)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。これによって、脱気エレメント123による脱気が継続され、脱気エレメント123周りの気圧が低下され、気泡の径が3mmより小さくなることになる。
気泡の大きさが1mm以上、3mm以下で(S62,S65でno)、追い脱気フラグが「0」でない場合(S68でno)、すなわち、追い脱気フラグが「1」である場合、制御部120は、脱気動作を継続し(S70)、追い脱気フラグを「0」にリセットし(S71)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。これにより、気泡の大きさが1mmにまで低下することになる。
そして、制御部120は、気泡の大きさが3mmになるまでの脱気停止と1mmになるまでの脱気とを交互に繰り返すヒステリシス動作を実行する。
このような処理によって、気泡の大きさが3mm以下に確実に保たれる。
なお、この実施の形態1において第1しきい値Th1を直径3mm、第2しきい値Th2を直径1mmとしたが、この値は一例であり、他の値で実施してもよい。
また、輸液ポンプ13において、気泡の大きさが5mm以上になると、制御部はフィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を停止させるとともに、チューブ閉塞部133を駆動して輸液ラインを閉塞し、送液を中止するようにしたが、気泡の大きさが5mm未満の値のときに輸液ラインを閉塞し、送液を中止するようにしてもよい。この場合には、5mm未満の値に合わせて第1しきい値Th1、第2しきい値Th2を決めればよい。
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1に係る輸液ラインシステム1においては、脱気装置12と輸液ポンプ13とが別体構成であった。このような構成によると、装置が大型化することになる。
そこで、この実施の形態2に係る輸液ラインシステムでは、図7に示されるように、脱気装置12aと輸液ポンプ13aとの一体化が図られている。このような一体化は、例えば、輸液ポンプの上部に脱気装置を設ける等により、実現される。
このように脱気装置12aと輸液ポンプ13aとの一体化を行うと、筐体の共通化や、制御部の共通化の他、装置間のリード線の不要化等が簡単にできるので、システムの小型化を図ることができる。
(実施の形態3)
ところで、上記実施の形態1に係る輸液ラインシステム1においては、脱気エレメント123が1本のチューブ構成であった。このような構成によると、チューブと輸液との接触面積が狭くなり、脱気効率が低下することになる。
そこで、本実施の形態3に係る脱気エレメント123は、多孔性を有する中空糸の束で構成するようにしている。
本発明の脱気エレメント123一実施態様の構成を図8に示す。
同図に示されるように、脱気エレメント123は、大略的に、複数(例えば、3000〜15000本)の中空糸86と、複数中空糸86を束ねるホルダ87と、ホルダ87に接続される一対のヘッダ83,84と、筒状ハウジング85と、ホルダ87とヘッダ83,84とを液密に接続するためのキャップ81等とから構成される。
ヘッダ83の頂部には輸液流入口が突出形成され、ヘッダ84の頂部には血液流出口が突出形成される。また、筒状ハウジング85の側部には、脱気口82が突出成形される。
中空糸86は、内径200μm前後、外径250μm前後のマカロニ状に形成される。中空糸86としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルポリアミド、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル系ポリマーアロイ等の材料で多孔性を有するように構成されるものが挙げられる。本発明に用いることができる中空糸膜の製造方法は特に限定されるものではないが、撥水性の高い合成樹脂が好ましい。
このように構成された脱気エレメント123によれば、ヘッダ83からヘッダ84に向けて中空糸86を流れる輸液に気体が含まれている場合、脱気口82を真空ポンプ128に接続し、真空ポンプ128を駆動して筒状ハウジング85内を減圧することにより、中空糸86の表面積か極めて広いので、気体を効率よく脱気することが可能となる。
また、筐体内部を気密にする必要が無くなり、扉の簡素化を図ることができる。
(実施の形態4)
ところで、上記実施の形態1に係る輸液ラインシステム1においては、制御部120は、気泡の温度制御を行わないように構成されていた。これに対してこの実施の形態4に係る輸液ラインシステムにおいては、制御部120は、温度制御を行うように構成されている点が異なっている。
図9は、制御部120が実行する脱気制御動作を示すフローチャートである。
制御部120は、追い加温するか否かを表す追い加温フラグに「1」(追い加温)をセットし(S90)、温度検出センサ124によって脱気エレメント123を流れる輸液温度Tを測定し(S91)、輸液温度Tが37゜Cを超えているか否か判断する(S92)。
輸液温度Tが37゜C以下である場合(S92でno)、制御部120は、輸液温度Tが36゜C未満か否か判断する(S95)。判断の結果、輸液温度Tが36゜C未満である場合(S95でyes)、制御部120は、ヒーター125がOFF(加温停止)しているか否か判断する(S96)。この判断は、例えばRAMのワークエリアに設けられたヒーター125のON/OFFを示すヒーターフラグの値が「1」(ON)であるか「0」(OFF)であるかによって行われる。判断の結果、ヒーター125がOFF(加温停止)している場合(S96でyes)、制御部120は、ヒーター125をONするとともに、ヒーターフラグを「1」にセットし(S97a)、輸液温度T測定処理(S91)に戻る。また、ヒーター125がOFF(加温停止)していない場合(S96でno)、制御部120は、ヒーター125による加温をそのまま継続し(S97b)、輸液温度T測定処理(S91)に戻る。これにより、輸液温度が36゜Cにまで上昇することになる。
輸液温度Tが36゜C以上、37゜C以下である場合(S92,S95でno)、制御部120は、追い加温フラグが「1」であるか否か判断する(S98)。判断の結果、追い加温フラグが「1」である場合(S98でyes)、制御部120は、ヒーター125による加温を継続し(S99a)、輸液温度T測定処理(S91)に戻る。これにより、輸液温度が37゜Cにまで上昇することになる。
輸液温度Tが37゜Cを超えている場合(S92でyes)、制御部120は、ヒーター125がON(加温)しているか否か判断する(S93)。この判断は、ステップS96における判断と同様に、ヒーターフラグの値が「1」(ON)であるか「0」であるかによって行われる。判断の結果、ヒーター125がON(加温)している場合(S93でyes)、制御部120は、ヒーター125の駆動をOFFし、ヒーターフラグを「0」にリセットし、追い加温フラグを「0」にリセットし、輸液温度T測定処理(S91)に戻る。また、ヒーター125がON(加温)していない場合(S93でno)、制御部120は、加温停止をそのまま継続し(S94b)、輸液温度T測定処理(S91)に戻る。これにより、輸液温度が37゜Cから低下することになる。
輸液温度Tが36゜C以上、37゜C以下で(S92,S95でno)、追い加温フラグが「1」でない場合(S98でno)、すなわち、追い加温フラグが「0」である場合、制御部120は、加温停止を継続し(S99b)、追い加温フラグに「1」をセットし(S99c)、輸液温度T測定処理(S91)に戻る。これにより、輸液温度が36゜Cにまで低下することになる。
そして、制御部120は、37゜Cまでの加温と36゜Cまでの加温停止とを交互に繰り返すヒステリシス動作を実行する。
このような処理によって、輸液が人体の温度と同じ温度36゜C〜37゜Cに保たれる。これにより、輸液が冷えているような場合、加温することによって気泡が発生しやすくなる。したがって、脱気効率が飛躍的に高まる効果がある。また、輸液の流量精度も高まる。しかも、輸液が人体と同じ温度に保たれるので、人体に対する負荷が軽減される。
なお、この実施の形態では、温度フラグの値でヒーター125がON(加温)しているか否か判断したが、ヒーター125を駆動する出力ポートの値でヒーター125がON(加温)しているか否か判断してもよい。
また、この実施の形態では、しきい値を37゜C,36゜Cとしたが、この値は一例であり、他の値をしきい値としてもよい。
(実施の形態5)
ところで、上記実施の形態1に係る輸液ラインシステム1においては、制御部120は、2つのしきい値で脱気制御を行うように構成されていた。
これに対してこの実施の形態4に係る輸液ラインシステムにおいては、制御部120は、1つのしきい値とタイマーとで脱気制御を行うように構成されている点が異なっている。
図10は、制御部120が実行する脱気制御動作を示すフローチャートである。
制御部120は、輸液ポンプ13の制御部からもらった気泡データを入力し(S61)、気泡の大きさが予め定められた第1しきい値Th1(例えば、直径3mm)を超えているか否か判断する(S62)。
判断の結果、気泡の大きさが第1しきい値Th1以下である場合(S62でno)、制御部120は、直ちに気泡データ入力処理(S61)に戻る。
一方、気泡の大きさが第1しきい値Th1を超えている場合(S62でyes)、制御部120は、真空ポンプ128をONし(S64)、タイマーの計時動作をスタートさせ(S100)、予め定められた時間t1が経過するのを待つ(S101)。この時間t1は、例えば、輸液中の気泡の大きさが、直径1mmにまで低下するのに要する時間に定められる。時間t1が経過すると(S101でyes)、制御部120は、真空ポンプ128をオフし(S102)、気泡データ入力処理(S61)に戻る。これにより、時間t1が経過する間真空ポンプ128が駆動され、気圧の低下により気体が脱気されることになる。
このような処理によって、気泡の大きさが3mm以下に保たれる。
なお、上記実施の形態においては輸液ラインを例にして実施したが、血液等の液体を搬送する液体搬送システムに適用できるのはいうまでもない。
本発明の液体搬送システムは、血管内に液体を送液する液体搬送システムであって、特に、医療現場において用いられる医療用回路において、送液される液体中の気泡量を制御するのに適している。
本実施の形態1における輸液ラインシステム1の全体構成を示すブロック図である。 脱気装置12の外観構成を示す図である。 脱気装置12の内部構成を示す図である。 輸液ポンプ13の構成を示す図である。 制御部120付近の構成を示すブロック図である。 制御部120が実行する脱気制御動作を示すフローチャートである。 脱気装置12aと輸液ポンプ13aとの一体化が図られた輸液ラインシステムの構成を示す図である。 脱気エレメント123の他の構成例を示す図である。 制御部120が実行する温度制御動作を示すフローチャートである。 制御部120が実行する他の脱気制御動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 輸液ラインシステム
11 輸液バッグ
12 脱気装置
13 輸液ポンプ
14,16,17 輸液ライン
15 点滴筒
120 制御部
121 筐体
122 開閉扉
123 脱気エレメント
124 温度検出センサ
125 ヒーター
126,127 チューブホルダ
131 気泡検出器

Claims (1)

  1. 液体搬送回路と液密に接続され、液体から析出した気泡を除去するための脱気エレメントと、
    前記脱気エレメントを内部に装着した状態で、前記脱気エレメントによる脱気動作を実施させるための脱気装置とを備え、
    前記脱気装置は、
    前記脱気エレメントを収納自在にするための開閉部を有する筐体
    を備えることを特徴とする液体搬送システム。
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