JP2005125304A - 水素吸蔵材料、水素吸蔵体、水素貯蔵装置、燃料電池車両、水素吸蔵材料の製造方法及び水素貯蔵装置の製造方法 - Google Patents

水素吸蔵材料、水素吸蔵体、水素貯蔵装置、燃料電池車両、水素吸蔵材料の製造方法及び水素貯蔵装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い水素吸蔵能を有する水素吸蔵材料、水素吸蔵体、水素貯蔵装置、燃料電池車両、水素吸蔵材料の製造方法及び水素貯蔵装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成される水素吸蔵材料であって、原子層が積層される方向に、原子層が集合して形成されたバンド状構造体11、12を複数組有し、このバンド状構造体11、12は、スリット状の空隙13をなして積層されている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、水素吸蔵材料、水素吸蔵体、水素貯蔵装置、燃料電池車両、水素吸蔵材料の製造方法及び水素貯蔵装置の製造方法に関し、特に炭素を主たる構成元素とした黒鉛系水素吸蔵材料に関する。
近年、燃料電池車両に搭載するための固体高分子型燃料電池の開発競争が活発に繰り広げられる。このような燃料電池車両の実用化のために、コストが低く、軽量で水素吸蔵密度の高い水素吸蔵材料を用いた効率的な水素吸蔵法の開発が望まれている。中でも、炭素系材料を用いた水素吸蔵法の研究が盛んに行われており、炭素系材料としては、活性炭、グラファイト層間化合物(GIC)、単層カーボンナノチューブ(SWNT)、多層カーボンナノチューブ(MWNT)、グラファイトナノファイバー(GNF)、フラーレン類が知られている。これらの炭素系材料は、常温での吸蔵・放出特性、製造コスト、量産性や収率に課題を有しているが、その課題を克服すべく更なる検討が進められている。特に、炭素系材料としては、カーボンナノチューブは極めて高い水素吸蔵能をもつという実験的報告がなされており、注目されている。
一方では、計算機を用いた解析により、水素が黒鉛層表面に吸着される場合よりも、黒鉛層二面にはさまれたスリット状空間又は黒鉛層を円筒状に丸めた空間内部では、はるかに水素吸着力が強くなることが示されており、結果として水素が高密度に充填されることが予想されている(例えば、非特許文献1参照)。特に、スリット状空間の幅又は円筒状空間の直径が約1.2[nm]程度になった場合に、最も高い水素密度が得られることが開示されている。このため、約1.2[nm]程度の直径を有するSWNTは、高い吸蔵能を有すると考えられている。
また、スリット状空間を有する材料として、いわゆる膨張黒鉛を利用した材料の検討が行われている(例えば、特許文献1参照)。膨張黒鉛とは、黒鉛層間に硫酸や硝酸などの揮発性異分子を挿入した後にこれらをガス化させ、その際の圧力により黒鉛層間距離を拡大したものである。この手法によれば、黒鉛材料の単位質量あたりの水素吸蔵能は大幅に向上する。
更に、膨張条件を制御することにより、わずかではあるが黒鉛層間を拡げる方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−53301 特開2001−26414 Q. Wang and J.K. Johnson, J. Phys. Chem. B103, 4809-4813 (1999)
しかしながら、上記非特許文献1に記載された方法では、SWNTの水素吸蔵能に関する測定は再現性に乏しく、歩留まり良く製造することは困難であった。更に、SWNTの製造には非常にコストがかかるため、大量合成には適さないという問題点があった。
また、上記特許文献1に記載された例では、黒鉛層間が数十から数百倍に拡大することにより材料密度が数百分の1以下になるため、水素吸蔵材料単位体積あたりの水素吸蔵能は著しく低下するという問題点があった。
更に、上記特許文献2に記載された例では、黒鉛材料の炭素層間全てを約2倍程度に拡大し、炭素材料の密度を約2分の1程度にした水素吸蔵材料が示されているが、試料全体を均一に制御することが難しく、高い水素吸蔵能を実現するためには、数回の分子挿入/加熱処理を繰り返す必要があるという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第1の発明である水素吸蔵材料は、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成される水素吸蔵材料であって、前記原子層が積層される方向に、前記原子層が集合して形成されたバンド状構造体を複数組有することを要旨とする。
また、第2の発明である水素吸蔵材料の製造方法は、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成された黒鉛系炭素材料に、前記原子層間を拡大させる工程を施すことを要旨とする。
更に、第3の発明である水素吸蔵体は、上記第1の特徴に係る水素吸蔵材料のうち少なくともいずれか一種からなることを要旨とする。
また、第4の発明である水素貯蔵装置は、上記第3の特徴に係る水素吸蔵体を備えることを要旨とする。
また、第5の発明である水素貯蔵装置の製造方法は、上記第3の特徴に係る水素吸蔵体を加圧成型した後又は加圧成型しながら耐圧タンク内に封入することを要旨とする。
そして、第6の発明である燃料電池車両は、上記第4の特徴に係る水素貯蔵装置を搭載することを要旨とする。
第1の発明によれば、水素吸蔵材料内部に、より高密度に水素を蓄積することが可能となる。この結果、水素吸蔵材料の単位質量あたりの水素吸蔵能を向上させることが可能となり、更には、水素吸蔵材料単位体積あたりの水素吸蔵能も向上させることが可能となる。
第2の発明によれば、水素吸蔵能の高い水素吸蔵材料を簡便な手法で確実に製造することが可能となる。
第3の発明によれば、水素吸蔵能の高い水素吸蔵体を実現することができる。
第4の発明によれば、水素貯蔵能の高い水素貯蔵装置を実現することが可能となる。また、水素貯蔵装置を小型化かつ軽量化することが可能となり、車両設置時には、設置のための省スペース化、車両重量軽減が可能となる。
第5の発明によれば、水素貯蔵能の高い水素貯蔵装置を実現することが可能となる。
第6の発明によれば、車両重量が低減されて省燃費化が図れ、航続距離の長距離化が図れる等の効果が得られるのに加え、水素貯蔵装置の体積を低下させることができるため、車室内空間をより広く活用できるといった効果も得られる。
以下、本発明に係る水素吸蔵材料、水素吸蔵体、水素吸蔵装置、水素燃料車両、水素吸蔵材料の製造方法及び水素貯蔵装置の製造方法の詳細を実施の形態に基づいて説明する。
(水素吸蔵材料)
本発明に係る水素吸蔵材料の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る水素吸蔵材料は、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成される水素吸蔵材料であって、この原子層が積層される方向に、原子層が集合して形成されたバンド状構造体を複数組有することを特徴とする。このような構成にすることで、一組のバンド状構造体と、もう一組のバンド状構造体の間隙に水素を強く吸着できる空間を形成することができる。このため、水素を高密度に蓄積することが可能となり、水素吸蔵能を向上させることが可能となる。
この水素吸蔵材料では、バンド状構造体がスリット状の空隙をなして積層されていることが好ましい。すなわち、このような構成にすることで、水素吸着力の高い空間の形状がスリット状となるため、材料中における水素吸着空間のばらつきを押さえることが可能となり、材料中に水素吸着空間を効率よく形成できることになる。このため、より水素吸蔵能を向上させることが可能となる。
更に、このスリット状の空隙の幅は、バンド状構造体の幅の1倍以上かつ2倍以下であることが材料単位体積あたりの水素吸着量を向上させるためには好ましい。また、より望ましくは、スリット状の空隙の幅は、バンド状構造体の幅の1.9倍以上かつ2倍以下であることが、材料単位体積あたりの水素吸着量を向上させるために有効である。また、バンド状構造体は、原子層が200層以下で構成されていることが材料単位質量あたりの水素吸着量を向上させるためには好ましい。また、バンド状構造体の集合体は、ボイル・シャルルの法則に基づいてHeの圧力が0.2[MPa]と0.8[MPa]の条件で算出した密度(He平衡密度)が、0.7[g/cm]以上かつ1.0[g/cm]以下であることが材料単位質量あたり、及び、材料単位体積あたりの水素吸着量を向上させるためには望ましい。また、より望ましくは、He平衡密度は0.7[g/cm]以上かつ0.8[g/cm]以下であることが、材料単位重量あたり、及び、材料単位体積あたりの水素吸着量を向上させるために有効である。このような構成にすることで、水素吸蔵材料単位質量あたりの水素吸蔵だけではなく、水素吸蔵材料単位体積あたりの水素吸蔵能を向上させることも可能となる。
(水素吸蔵体の製造方法)
次に、本発明に係る水素吸蔵材料製造方法の実施の形態について説明する。この水素吸蔵材料製造方法は、バンド状構造体の空隙を作製するという理由から、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成された黒鉛系炭素材料に、原子層間を拡大させる工程を施すことを特徴とする。
この原子層を拡大させる工程は、原子層間に異分子を挿入する工程ことによって実現される。この際、挿入した異分子が脱離する際のエネルギーによって原子層の拡大を進行させることができるため、異分子挿入後には加熱処理を施すことが好ましい。また、この加熱処理は、不活性ガス雰囲気中で300[℃]以上かつ500[℃]以下の条件で行われることが、上記したスリット状の空隙を作製する上では好ましい。不活性ガスとしては、材料と反応するような酸化性ガスを含まないガスが好ましく、希ガスの他、窒素ガス等が使用可能である。また、この加熱処理は、加熱温度域における処理時間が1[時間]以下であることが、上記したスリット状の空隙を作製する上では好ましい。また、挿入する分子は、層間に挿入されやすく、かつ容易に気化脱離するという理由から酸性分子を用いることが可能であるが、硫酸、硝酸、塩酸、過塩素酸、過酸化水素水、リン酸のいずれか一種又は複数からなる混合体であることが分子挿入の容易さ及び気化制御の容易さという理由から好ましい。また、異分子を挿入する原料となる黒鉛系炭素材料としては、炭素六員環を主体とする原子層が積層した微細構造を有しているという理由から、天然黒鉛、人造黒鉛、キッシュ黒鉛、メソフェーズピッチ系黒鉛から選ばれる少なくともいずれか一種を含む黒鉛系炭素材料を用いることができる。
(実施例1〜10及び比較例1〜8)
以下、本発明に係る水素吸蔵材料の実施例1〜10及び比較例1〜8について説明する。これらの実施例は、本発明に係る水素吸蔵材料の有効性を調べたもので、層間に挿入する分子及びその後の加熱条件を変化させた場合の例を示したものである。
<試料の調製>
○実施例1、3、5の試料調製:原材料として結晶性の良い天然黒鉛を用いた。この天然黒鉛に対し、300[℃]×12[時間]の真空脱気処理を施し、表面に付着した分子を除去した後に、100[℃]に調製した濃硫酸90[%]−濃硝酸10[%]溶液中に投入した。その後、約12[時間]攪拌処理を施し、純水による洗浄、乾燥処理を経ることにより、硫酸分子が層間に残留した黒鉛層間化合物を作製した。その後、窒素雰囲気中で緩やかに昇温(100[℃]/[時間])し、300[℃]から500[℃]の範囲で2[時間]の加熱処理を行ったものを水素吸蔵材料とした。
○実施例2、4、6の試料調製:原材料は上記実施例1と同様の天然黒鉛を用いた。また、溶媒には発煙硝酸を用い、硝酸分子が層間に残留した黒鉛層間化合物を作製した。その他は、上記実施例と同様に処理したものを水素吸蔵材料とした。
○実施例7、9の試料調製:加熱処理時間を30[分]又は1[時間]とした以外は実施例3と同様に処理したものを水素吸蔵材料とした。すなわち、硫酸分子が層間に残留した黒鉛層間化合物を作製した後、窒素雰囲気中で緩やかに昇温(100[℃]/[時間])し、400[℃]の温度で30[分]の加熱処理を行ったものを実施例7の水素吸蔵材料とし、400[℃]の温度で1[時間]の加熱処理を行ったものを実施例9の水素吸蔵材料とした。
○実施例8、10の試料調製:加熱処理時間を30[分]又は1[時間]とした以外は実施例4と同様に処理したものを水素吸蔵材料とした。すなわち、硝酸分子が層間に残留した黒鉛層間化合物を作製した後、窒素雰囲気中で緩やかに昇温(100[℃]/[時間])し、400[℃]の温度で30[分]の加熱処理を行ったものを実施例8の水素吸蔵材料とし、400[℃]の温度で1[時間]の加熱処理を行ったものを実施例10の水素吸蔵材料とした。
<試料観察>
試料観察は透過型電子顕微鏡(以下、TEMとする。)を用いて行った。試料粉末をアセトン溶液中に分散させた後、分散溶液をCuメッシュグリッドに滴下、乾燥させて、観察用のサンプルとした。また、1試料につき30視野以上のバンド状構造体を観察し、画像解析を行うことによりバンド状構造体及びスリット状空隙の平均幅を測定した。
<バンド状構造体中の層間距離測定>
バンド状構造体中における炭素面の層間距離測定は、粉末X線回折法(以下、XRDとする。)にて行った。CuKα線を入射X線とし、得られた回折図形からバンド状構造体の層間距離の算定を行った。
<バンド状構造体中の層数の測定>
バンド状構造体中に含まれる層の数は、バンド状構造体の平均幅を、前述のバンド状構造体内層間距離で除することにより算定した。
<試料のHe平衡圧密度測定>
試料の密度測定は、He圧力の変動を測定する容量法にて行った。容量法には、2個の圧力容器と圧力容器間を接続する管を備え、管には、Heの流量を調整する調整弁が配置されている測定装置を用いた。
まず、一方の圧力容器に測定試料を約1[g]精量した後、圧力4.9[MPa]にて充填し、両方の圧力容器を真空排気した後、測定試料を投入した圧力容器に約0.2[MPa]のHeを封入し、正確に圧力P0.2を測定した。また、この状態でもう一方の圧力容器に圧力0.8[MPa]のHeを封入し、正確に圧力P0.8を測定した。次に、測定試料を投入した圧力容器を閉じた状態で調整弁を開き、両方の圧力容器のHe平衡圧Pを測定した。続いて、ボイル・シャルルの法則に基づく以下の式に従い、試料容積V0を求めた。
Figure 2005125304
そして、試料のHe平衡圧密度は、試料重量W/試料容積V0より求めた。ここで、2個の圧力容器の体積V、Vは予め測定した。また、それぞれの圧力条件での圧力容器内の温度(T0.8、T0.2、T)は30[℃]に設定したが、He平衡圧密度の測定には実測値を用いた。
<水素吸蔵能の測定>
試料を秤量した後、試料を圧力4.9[MPa]で測定用耐圧試料管に入れ、常温で一昼夜真空処理した後に、12[MPa]まで水素圧を上げて水素吸蔵量を確認した。その後大気圧まで減圧し、水素放出量の確認を行った。
実施例1〜実施例10の原材料、挿入異分子、熱処理条件、He平衡密度、バンド内層間距離、平均バンド幅、平均スリット幅、スリット幅/バンド幅、バンド内平均層数、及び水素吸蔵能を下表1及び表2に示す。
Figure 2005125304
Figure 2005125304
(実施例1)
実施例1は、天然黒鉛層間に硫酸を挿入した後、窒素雰囲気中で300[℃]×2[時間]の加熱処理をしたものである。この処理により、実施例1で得られた水素吸蔵材料の水素吸蔵能は0.51[重量%]、4.6[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例2)
実施例2は、天然黒鉛層間に硝酸を挿入した後、窒素雰囲気中で300[℃]×2[時間]の加熱処理をしたものである。この処理により、実施例2で得られた水素吸蔵材料の水素吸蔵能は0.60[重量%]、4.9[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例3)
実施例3は、実施例1に示した加熱処理を400[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときの水素吸蔵能は0.72[重量%]、5.6[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例4)
実施例4は、実施例2に示した加熱処理を400[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例2と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときの水素吸蔵能は0.75[重量%]、5.3[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例5)
実施例5は、実施例1に示した加熱処理を500[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときの水素吸蔵能は0.47[重量%]、3.9[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例6)
実施例6は、実施例2に示した加熱処理を500[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例2と同様の処理を施すことにより試料を調整した。このときの水素吸蔵能は0.47[重量%]、4.3[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例7)
実施例7は、実施例1に示した加熱処理を400[℃]×30[分]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。この処理により、実施例7で得られた水素吸蔵材料の水素吸蔵能は0.96[重量%]、7.2[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例8)
実施例8は、実施例2に示した加熱処理を400[℃]×30[分]で行った以外は、実施例2と同様の処理を施すことにより試料を調製した。この処理により、実施例8で得られた水素吸蔵材料の水素吸蔵能は0.97[重量%]、7.2[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例9)
実施例9は、実施例1に示した加熱処理を400[℃]×1[時間]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。この処理により、実施例9で得られた水素吸蔵材料の水素吸蔵能は0.97[重量%]、7.3[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例10)
実施例10は、実施例2に示した加熱処理を400[℃]×1[時間]で行った以外は、実施例2と同様の処理を施すことにより試料を調製した。この処理により、実施例10で得られた水素吸蔵材料の水素吸蔵能は0.95[重量%]、7.0[mg/cm]に達することが分かった。
次に、比較例1〜比較例8の原材料、挿入異分子、熱処理条件、He平衡密度、バンド内層間距離、平均バンド幅、平均スリット幅、スリット幅/バンド幅、バンド内平均層数、及び水素吸蔵能を下表3に示す。
Figure 2005125304
(比較例1)
比較例1は、原材料の黒鉛材料そのものであり、天然黒鉛層間に硫酸や硝酸等の異分子の挿入及び窒素雰囲気中での加熱処理を施してはいない。このとき試料中にはバンド状構造体及びスリット状の空隙は観察されなかった。また水素吸蔵能は0.1[重量%]以下、1.0[mg/cm]以下であった。
(比較例2)
比較例2は、実施例1に示した400℃×2[時間]の加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときも比較例1同様、試料中にはバンド状構造体及びスリット状の空隙は観察されなかった。また、水素吸蔵能は0.11[重量%]、2.0[mg/cm]であった。
(比較例3)
比較例3は、実施例2に示した400[℃]×2[時間]の加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときも比較例1同様、試料中にはバンド状構造体及びスリット状の空隙は観察されなかった。また、水素吸蔵能は0.10[重量%]、1.8[mg/cm]であった。
(比較例4)
比較例4は、実施例1に示した加熱処理を200[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときも比較例1同様、試料中にはバンド状構造体及びスリット状の空隙は観察されなかった。また、水素吸蔵能は0.13[重量%]、2.0[mg/cm]であった。
(比較例5)
比較例5は、実施例2に示した加熱処理を200[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときも比較例1同様、試料中にはバンド状構造体及びスリット状の空隙は観察されなかった。また、水素吸蔵能は0.20[重量%]、2.6[mg/cm]であった。
(比較例6)
比較例6は、実施例1に示した加熱処理を600[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例1と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときの水素吸蔵能は0.25[重量%]、3.2[mg/cm]であった。
(比較例7)
比較例7は、実施例1に示した加熱処理を600[℃]×2[時間]で行った以外は、実施例2と同様の処理を施すことにより試料を調製した。このときの水素吸蔵能は0.20[重量%]、2.7[mg/cm]であった。
(比較例8)
比較例8は、実施例1に示した加熱処理600[℃]×2[時間]の代わりに、バーナーを用いて30[秒]間の急速加熱(800[℃]以上)を行うことにより、試料を調製した。その他の処理は実施例1と同様である。このときの水素吸蔵能は0.32[重量%]、1.1[mg/cm]であり、単位質量あたりの水素吸蔵能が著しく低下した。
図1は、実施例3におけるバンド状構造体を観察したTEM写真である。図の符号1、2で示した図の右斜め上から左下に向かって白く観察される領域は、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層(例えば、グラフェン。)が積層される方向に、原子層が集合して形成された構造である。左斜め下の符号3で示した領域は黒ずんで観察され、白く観察される原子層の集合体1と、他の原子層の集合体2の間にスリット状に形成された空隙3であると考えられる。この構造は、図2に模式的に示すように、二組の原子層が集合して形成されたバンド状構造体11、12の間が拡大されて空隙が形成されたことを示している。比較例1から比較例5では、試料中にはバンド状構造体及びスリット状の空隙は観察されず、また、水素吸蔵能が低いことから、実施例で観測されるようなバンド状構造体及びスリット状の空隙が形成されていないと考えられる。
図3は、実施例1〜6及び比較例4〜7によって得られた試料の単位質量あたりの水素吸蔵能を示しており、水素吸蔵能を縦軸[重量%]、加熱処理温度[℃]を横軸としたときの関係を示したグラフである。図3より、加熱温度が300[℃]〜500[℃]の条件、特に400[℃]で加熱した場合には水素吸蔵能が高く、図3及び表3の結果より、加熱しない場合や、加熱したとしても加熱温度が200[℃]以下の場合には水素吸蔵能が極端に減少することが分かった。更に、加熱温度が600[℃]の場合にも水素吸蔵能が極端に減少することが分かった。その理由として、加熱処理を行わない場合や、加熱したとしても加熱温度が200[℃]以下の場合には、水素吸着力が強いと考えられるバンド状構造体及びスリット状の空隙が形成されないため、結果として高い水素吸蔵能が得られないと考えられる。また、加熱温度が600[℃]を越えるような条件では、黒鉛化が進行するため、高い水素吸蔵能が得られないと考えられる。黒鉛はグラフェンの層間距離が狭いことから、グラフェン層間に水素を保持することができず、黒鉛の外表面にのみ水素を保持するため、水素吸蔵量をある一定量以上には増やせないと考えられている。
このように、図3の結果より、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が積層されて形成された黒鉛系炭素材料に対して、酸性異分子を挿入した後、窒素雰囲気中で300[℃]以上かつ500[℃]以下の条件で一回の加熱処理を施すことにより、試料中にバンド状構造体及びスリット状の空隙が形成されるため、複数回の処理を行うことなく単位質量あたり及び単位体積あたりの水素吸蔵能が大きく向上することが明らかとなった。
次に、図4は、実施例3、4及び実施例7〜10によって得られた試料の単位質量あたりの水素吸蔵能を示しており、水素吸蔵能を縦軸[重量%]、加熱処理時間[時間]を横軸としたときの関係を示したグラフである。図4より、加熱温度が400[℃]に設定した場合には、加熱時間を短くした方がより高い水素吸蔵能を有する試料が得られることが分かった。その理由として、長時間加熱すると黒鉛化が進み、多くのグラフェン層間が安定な層間距離となるため高い水素吸蔵能が得られないが、加熱時間を短時間に設定した場合には、グラフェンの面水平方向の結晶成長があまり進行せず、グラフェンが完全な平面構造とならないため、グラフェン層間が安定せずにグラフェン層間に水素を吸着させることができるようになると考えられる。
このように、図4の結果より、主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が積層されて形成された黒鉛系炭素材料に対して、酸性異分子を挿入した後、窒素雰囲気中で400[℃]1[時間]以下という短時間の加熱条件を施すことにより、複数回の処理を行うことなく、短時間の処理で単位質量あたり及び単位体積あたりの水素吸蔵能が更に向上することが明らかとなった。
以上の結果より、本発明の請求の範囲外にある試料に較べて、原子層間を著しく拡大することがなく、水素吸蔵材料の単位質量あたり及び単位体積あたりの水素吸蔵能が高い水素吸蔵材料を簡便な手法で確実に製造することが可能となり、更にはコストを下げることが可能となった。
なお、黒鉛系炭素材料は、炭素原子の他に、窒素原子や酸素原子などの他の原子が含まれていても良い。
(水素吸蔵体及び水素貯蔵装置)
図5は、本発明に係る車載用の水素吸蔵体及び水素貯蔵装置の実施形態を示している。この水素貯蔵装置20は、上記した実施例1〜10のいずれかに示された水素吸蔵材料を加圧成型により固形化あるいは薄膜化して形成した水素吸蔵体21を、水素流出口22を設けた耐圧容器23の内部に封入した構成である。このような水素貯蔵装置20は、車両に搭載して燃料電池システムあるいは水素エンジンシステムに組み込んで用いることができる。容器の形状は単純な閉空間を有する形状のほかに、内部にリブや柱を設けたものであっても良い。また、容器の素材もアルミ、ステンレス、カーボン構造材料等、水素の吸蔵放出に耐えうる強度と化学的安定性を有する素材の中から選び出すことが可能である。また容器内部に熱交換装置を配置することにより、水素の吸蔵放出の速度・効率に寄与することが可能となる。このような構成にすることで、水素貯蔵装置を小型化かつ軽量化することが可能となり、車両設置時には、設置のための省スペース化、車両重量軽減が可能となる。なお、この水素吸蔵体の加圧成型は、耐圧タンク内に水素吸蔵体を充填する前でも良いし、充填しながら同時に行っても良い。
(水素貯蔵装置の製造方法)
次に、本発明に関わる水素貯蔵装置の製造方法の実施の形態について説明する。この水素貯蔵装置の製造方法は、上記の水素吸蔵体の性能を損ねることなく車載可能な貯蔵装置にするという理由から、水素吸蔵体を加圧成型して耐圧タンク内に封入することを特徴とする。
この水素吸蔵体の加圧成型は、耐圧タンク内に水素吸蔵体を充填する前でも良いし、充填しながら同時に行っても良い。またこの加圧成型圧力は、4.9[MPa]以上かつ19.6[MPa]の範囲で行うことが好ましく、より望ましくは4.9[MPa]以上かつ9.8[MPa]であることが水素吸蔵体の性能を損ねることなく車載可能な貯蔵装置にするのに有効である。
(実施例11〜16)
以下、本発明の実施の形態に係る水素貯蔵装置の実施例11〜16について説明する。これらの実施例は本発明に係る水素貯蔵装置の有効性を調べたものであり、水素吸蔵体を加圧成型する際の圧力を変化させた場合の例を示したものである。
<試料の封入>
前記実施例9に示す水素吸蔵材料を断面2[cm]×0.5[cm]の成型ダイス中に充填し、ハンドプレスを用いて0〜58800[N]の荷重をかけることにより圧縮成型した。その後、ごく軽い応力を負荷することにより粉砕し、ステンレス製耐圧タンク中に封入した。
<水素貯蔵装置の評価>
水素吸蔵能測定は実施例1〜10と同様の手法で行った。
(実施例11)
実施例11は、実施例9に示す水素吸蔵材料を圧力4.9[MPa]で加圧成型した後、耐圧タンクに封入したものである。この水素吸蔵タンク中の水素吸蔵材料は0.84[重量%]、7.1[mg/cm]に達することが分かった。
(実施例12)
実施例12は、実施例9に示す水素吸蔵材料を圧力9.8[MPa]で加圧成型した後、耐圧タンクに封入したものである。この水素吸蔵タンク中の水素吸蔵材料は0.68[重量%]、6.6[mg/cm]に達することが分かった.
(実施例13)
実施例13は、実施例9に示す水素吸蔵材料を耐圧タンクに自然充填して封入したものである。この水素吸蔵タンク中の水素吸蔵材料は1.03[重量%]、0.9[mg/cm]になることが分かった。
(実施例14)
実施例14は、実施例9に示す水素吸蔵材料を圧力29.4[MPa]で加圧成型した後、耐圧タンクに封入したものである。この水素吸蔵タンク中の水素吸蔵材料は0.31[重量%]、3.4[mg/cm]になることが分かった。
(実施例15)
実施例15は、実施例9に示す水素吸蔵材料を圧力98[MPa]で加圧成型した後、耐圧タンクに封入したものである。この水素吸蔵タンク中の水素吸蔵材料は0.085[重量%]、1.0[mg/cm]になることが分かった。
(実施例16)
実施例16は、実施例9に示す水素吸蔵材料を、圧力588[MPa]で加圧成型した後、耐圧タンクに封入したものである。この水素吸蔵タンク中の水素吸蔵材料は0.024[重量%]、0.4[mg/cm]になることが分かった。
図6は、実施例11〜12及び比較例9〜12によって得られた水素貯蔵装置における水素吸蔵体単位体積当たりの水素吸蔵能を示しており、水素吸蔵能を縦軸[mg/cm]、加圧成型圧力[MPa]を横軸としたときの関係を示したグラフである。図6より、加圧成型圧力が4.9[MPa]〜19.6[MPa]の条件で、特に4.9[MPa]の場合に水素吸蔵能が高く、それ以外の加圧成型圧力で成型した場合には水素吸蔵能が極端に低下することが分かった。その理由として、ある程度の加圧成型圧力は材料中の閉空間等の水素吸蔵能に寄与しない空間を除去するのに有効であるが、加圧成型圧力が4.9[MPa]を超えるような条件では、水素吸蔵能に寄与するスリット状空間を除去してしまうため、有効な手段となり難くなると考えられる。
このように、水素吸蔵体を加圧成型して耐圧タンク内に封入することにより、水素吸蔵体の水素吸蔵能を損ねることなく高い水素吸蔵能を維持したままの水素貯蔵装置にすることが可能となる。
(燃料電池車両)
図7は、本発明による水素貯蔵装置20を搭載する水素燃料車両の実施の形態を示しており、図5に示すような水素貯蔵装置20を水素燃料車両30に設置搭載したものである。このとき、車両に設置搭載する水素貯蔵装置20は一つ又は二つ以上の複数に分割してあっても良く、複数の水素貯蔵装置の形状はそれぞれ異なったものであっても良い。また、エンジンルームやトランクルーム内部、あるいはシート下のフロア部など車室内部の他に、ルーフ上部などの車室外に水素貯蔵装置20を設置することも可能である。このような車両は車両重量が低減されて省燃費化を図ることができ、航続距離の長距離化が図れる等の効果が得られる。また、吸蔵システムの体積を低下させることができるため、車室内空間をより広く活用できるといった効果を得ることもできる。
以上、本実施の形態の形態について説明したが、上記の実施の形態の開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明に係る水素吸蔵材料の実施例における水素吸蔵材料の拡大図である。 本発明に係る水素吸蔵材料の実施例における水素吸蔵材料の模式図である。 本発明に係る水素吸蔵材料の水素吸蔵能を縦軸[重量%]、加熱処理温度[℃]を横軸としたときの関係を示すグラフである。 本発明に係る水素吸蔵材料の水素吸蔵能を縦軸[重量%]、加熱処理時間[時間]を横軸としたときの関係を示すグラフである。 本発明に係る水素貯蔵装置の実施の形態を示す断面図である。 本発明に係る水素吸蔵装置における、水素吸蔵体の水素吸蔵能を縦軸[mg/cm]、加圧成型圧力[MPa]を横軸としたときの関係を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池車両の実施の形態を示す側面図である。
符号の説明
1、2 バンド状構造体
3 スリット状空隙
11、12 バンド状構造体
13 スリット状空隙
20 水素貯蔵装置
21 水素吸蔵体
22 水素流出口
23 耐圧容器
30 水素燃料車両

Claims (24)

  1. 主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成される水素吸蔵材料であって、
    前記原子層が積層される方向に、前記原子層が集合して形成されたバンド状構造体を複数組有することを特徴とする水素吸蔵材料。
  2. 前記バンド状構造体は、スリット状の空隙をなして積層されていることを特徴とする請求項1に記載の水素吸蔵材料。
  3. 前記空隙の幅は、前記バンド状構造体の幅の1倍以上かつ2倍以下であることを特徴とする請求項2に記載の水素吸蔵材料。
  4. 前記空隙の幅は、前記バンド状構造体の幅の1.9倍以上かつ2.0倍以下であることを特徴とする請求項3に記載の水素吸蔵材料。
  5. 前記バンド状構造体は、前記原子層が200層以下で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載された水素吸蔵材料。
  6. He平衡から測定した密度が、0.7[g/cm]以上かつ1.0[g/cm]以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載された水素吸蔵材料。
  7. 前記He平衡から測定した密度は、0.7[g/cm]以上かつ0.8[g/cm]以下であることを特徴とする請求項6に記載の水素吸蔵材料。
  8. 主として炭素原子からなる六員環を主体とする原子層が複数枚積層されて形成された黒鉛系炭素材料に、前記原子層間を拡大させる工程を施すことを特徴とする水素吸蔵材料の製造方法。
  9. 前記工程は、前記原子層間に異分子を挿入する工程であることを特徴とする請求項8に記載の水素吸蔵材料の製造方法。
  10. 前記工程の後、加熱処理を施すことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の水素吸蔵材料の製造方法。
  11. 前記加熱処理は、不活性ガス雰囲気中で300[℃]以上かつ500[℃]以下の条件で行われることを特徴とする請求項10に記載の水素吸蔵材料の製造方法。
  12. 前記加熱処理は、熱処理時間が1[時間]以下の条件で行われることを特徴とする請求項11に記載の水素吸蔵材料の製造方法。
  13. 前記異分子は、酸性分子であることを特徴とする請求項9乃至請求項12の何れか一項に記載の水素吸蔵材料の製造方法。
  14. 前記酸性分子は、硝酸、硫酸、塩酸、過塩素酸、過酸化水素水、リン酸から選ばれる少なくともいずれか一種を含むことを特徴とする請求項13に記載の水素吸蔵材料の製造方法。
  15. 原料となる前記黒鉛系炭素材料は、天然黒鉛、人造黒鉛、キッシュ黒鉛、メソフェーズピッチ系黒鉛から選ばれる少なくともいずれか一種を含むことを特徴とする請求項8乃至請求項14何れか一項に記載された水素吸蔵材料の製造方法。
  16. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載された水素吸蔵材料のうち少なくともいずれか一種からなることを特徴とする水素吸蔵体。
  17. 請求項16に記載された水素吸蔵体を備えることを特徴とする水素貯蔵装置。
  18. 前記水素吸蔵体は、耐圧タンク中に封入されてあることを特徴とする請求項17に記載の水素貯蔵装置。
  19. 前記水素吸蔵体は、加圧成型されて状態で前記耐圧タンク中に封入されてあることを特徴とする請求項18に記載の水素貯蔵装置。
  20. 前記水素吸蔵体は、4.9[MPa]以上かつ19.6[MPa]以下の範囲で加圧成型されてあることを特徴とする請求項19に記載の水素貯蔵装置。
  21. 前記水素貯蔵装置が、熱交換装置を備えることを特徴とする請求項17乃至請求項20に記載の水素貯蔵装置。
  22. 請求項16に記載された水素吸蔵体を加圧成型した後又は加圧成型しながら耐圧タンク内に封入することを特徴とする水素貯蔵装置の製造方法。
  23. 前記水素吸蔵体を、4.9[MPa]以上かつ19.6[MPa]以下の範囲で加圧成型することを特徴とする請求項22に記載の水素貯蔵装置の製造方法。
  24. 請求項17乃至請求項21のいずれか一項に記載された水素貯蔵装置を搭載することを特徴とする燃料電池車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006095800A1 (ja) * 2005-03-11 2006-09-14 Nissan Motor Co., Ltd. 水素吸蔵材料、水素吸蔵構造、水素吸蔵体、水素貯蔵装置、燃料電池車両、及び水素吸蔵材料の製造方法
JP2007024232A (ja) * 2005-07-19 2007-02-01 Toyota Motor Corp ガス吸蔵タンクの製造方法

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