JP2005115548A - 画像処理装置,画像処理方法,画像処理プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】指紋画像などの縞模様状のテクスチャーを持つ画像の雑音除去,画像強調を効果的に行う。
【解決手段】ブロック分割手段11によって入力画像を複数のブロックに分割し,フーリエ変換手段12によって各ブロックの画像をフーリエ変換する。そのフーリエ成分情報について,最大振幅周波数探索手段13によって振幅が最大となる周波数を探す。雑音パワー抑制手段14によって振幅が最大となる周波数を中心としてその外側にいくほど小さな値を取るように各周波数におけるゲインを設定し,該ゲインをフーリエ成分情報に乗じて振幅を変える。振幅を変えたフーリエ成分を,逆フーリエ変換手段15によって逆フーリエ変換し,画像再構成手段16によって,逆フーリエ変換結果をもとに各ブロックの画像を組み合わせ,復元後の全体の画像を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は,画像の画質を改善する画像処理技術に関し,特に指紋画像の雑音除去および画像強調および2値画像化処理に関する。雑音の種類としては,具体的には指紋の隆線の途切れの接合や隣接した隆線間の癒着,センサで発生した白色雑音,指のセンサへの接触圧が不均一であったことに起因する局所的な画素値のむら,乾燥した指に起因する画像の掠れ,等である。また,指紋画像のように縞模様状のテクスチャーを持つ他の種類の画像,例えば樹木の年輪の画像に対しても同様に雑音除去および画像強調,および2値画像化処理の技術として適用可能である。
指紋画像に対する画質改善の従来技術は,局所的な平滑化により微小な雑音を除去する方法(以下,第1の従来技術という)と,縞模様状のテクスチャーの性質を利用して,画像の各領域における方向性を調べてその方向性を強調することで指紋の隆線を強調する方法(以下,第2の従来技術という)とに分かれる。
第1の従来技術の方法としては,画像の各画素について,周辺の局所領域における平均画素値を変換後の画素値とする方法がある(非特許文献1参照)。
第2の従来技術の方法としては,Sherlockらが提案した方法がある。この方法は,入力された画像全体に対して16種類の異なった方向を持つバンドパスフィルタを畳み込むことで,特定の方向だけを持つ16種類の画像を作成する。次に,入力画像の各画素毎に,その周辺の領域の画像からその画素の隆線方向を求め,前記の16種類の画像の中からその隆線方向と一致する画像を選んで該当する座標の画素値を変換後の画素値とする(非特許文献2参照)。
また,第2の従来技術の他の方法として,小ブロックに分割した画像をフーリエ変換し,各周波数における原画像のパワーと雑音のパワーとを推定し,2種類の推定値から雑音のパワーを抑制したものを逆フーリエ変換して,画像を復元する方法がある(特許文献1参照)。
笹川他,"低品質画像への対応能力を高めた個人確認用指紋照合装置",電子情報通信学会論文誌(D-II),Vol.J72-D-II,no.5,pp.707-714,1989. B.G.Sherlock,D.M.Monro and K.Millard , "Fingerprint Enhancement by Directional Fourier Filtering", IEE Proc.Vis.Image Signal Process.,vol.141 ,no.2,pp.87-94,1994. 特開2002−099912号公報
上記第1の従来技術による方法によっては,指紋の隆線の途切れの接合や隣接した隆線の癒着の分離はできない。これを実現するにはテクスチャーの性質を利用して一定周期の指紋の隆線を強調する方法が必要となる。そのような方法としては,非特許文献2に示されるような第2の従来技術による方法があるが,この方法における解決すべき課題は,指紋の隆線の周期が一定とは限らない問題に起因する。
指紋を構成する縞模様の間隔には個人差があり,また一枚の画像中でも様々に分布している。すなわち,指紋を構成する縞模様には,例えば図1に示すように,狭い間隔の領域と広い間隔の領域が両方存在する場合がある。図1は,入力された指紋画像の模式図であり,図1に示す領域Aが縞模様の間隔の狭い領域,領域Bが間隔の広い領域である。このように隆線の間隔に変化がある指紋画像を対象として,その画像の画質を改善する場合,隆線の間隔の広い領域を想定したバンドパスフィルタを用いると,隆線の間隔の狭い領域が損傷を受け,逆に隆線の間隔の狭い領域を想定したバンドパスフィルタを用いると,隆線の間隔の広い領域が損傷を受ける問題があり,これが解決すべき課題となっていた。
また,上記特許文献1に示される方法では,雑音のパワーを推定する必要があるが,雑音のレベルは,指紋等の画像を読み取るセンサーによって異なる。そのため,異なるセンサーを用いる場合には,雑音のパワーを推定するための情報を,あらかじめセンサーごとに測定実験などによって取得する必要がある。このような煩雑さをなくすためには,雑音のパワーを推定しなくてもよいような方法が必要になる。
本発明は上記課題の解決を図り,縞模様状のテクスチャーを持つ画像の雑音除去,画像強調を簡易に効果的に行う手段を提供することを目的とする。
本発明の上述の目的は,入力画像から雑音を除去して原画像を復元する画像処理装置において,入力画像を複数の微小なブロックに分割するブロック分割手段と,ブロック分割手段によって得られる各ブロックの画像をフーリエ変換するフーリエ変換手段と,フーリエ変換手段によって得られるフーリエ成分情報に対して,振幅が最大となる周波数を探す最大振幅周波数探索手段と,前記最大振幅周波数探索手段によって探索された,振幅が最大となる周波数を中心として,その外側にいくほど小さな値を取るように各周波数におけるゲインを設定し,該ゲインをフーリエ成分情報に乗ずる雑音パワー抑制手段と,前記の振幅を変えられたフーリエ成分を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換手段と,逆フーリエ変換手段で変換された各ブロックの画像を組み合わせて復元後の全体の画像を構成する画像再構成手段とから構成される画像処理装置によって達成される。
本発明の作用は以下のとおりである。本発明では,微小なブロック毎に画像をフーリエ変換し,各ブロック毎に,最大の振幅を持つ周波数成分を見つけてそれをそのブロックにおける主な縞模様の周波数成分と推定し,その周波数成分から周波数が離れた周波数成分ほどその周波数成分の値を減少させる処理を行うことにより雑音を減少させて隆線を強調する。すなわち,本発明では,画像の各ブロック毎に縞模様の周期と方向を調べてそれを強調する処理を行っているので,一定周期の縞模様を想定した処理によって生じる悪影響は生じない。
本発明は,微小なブロック毎に画像をフーリエ変換し,フーリエ成分情報の各周波数における主な縞模様の方向と周波数の大きさを推定し,該縞模様の方向と周波数の大きさを表す周波数成分から遠い周波数成分を抑制することにより雑音を減少させて隆線を強調する。これにより本発明は,例えば指紋画像において指紋毎に隆線の周期が異なる場合や,領域毎に隆線の周期が異なるような場合でも,悪影響は生じないという顕著な効果を奏する。
以下,図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図2は,本発明の第1の実施の形態を説明するブロック図である。図2において,1は画像処理装置,11はブロック分割手段,12はフーリエ変換手段,13は最大振幅周波数探索手段,14は雑音パワー抑制手段,15は逆フーリエ変換手段,16は画像再構成手段,17は2値画像作成手段である。
図2に示す各手段の詳細な動作について説明する。
〔1〕ブロック分割
まず,入力画像がブロック分割手段11によって分割される。図3に,本実施の形態における入力画像の分割例を示す。図3(A)は,画面全体を縦に5個の列(列1〜列5),横に5個の行(逆1〜逆5)のブロック群に分割した例である。この分割の際には,隣接したブロック間で重複した領域を設ける。この例では,ブロック間で部分的に重なるように書いてあるが,例えば図3(B)のように,隣接したブロック間で互いの半分の領域が重なるように設定することもできる。
〔2〕フーリエ変換
次に,各ブロックがフーリエ変換手段12によって周波数成分に変換される。フーリエ変換の処理としては離散的フーリエ変換が用いられる。一つのブロック内の画素値を,f(m,n)(m=0,1,…,M−1,n=0,1,…,N−1)とすると,f(m,n)の離散的フーリエ変換は,次式によって表される(ローゼンフェルト他著,「ディジタル画像処理」,近年科学社1978年,pp.21)。
Figure 2005115548
ここで,F(u,v)はフーリエ成分,u=0,1,…,M−1,v=0,1,…,N−1である。また,uは水平方向の周波数,vは垂直方向の周波数である。この後に,uとvの座標値について,以下の操作に従って変換を行う。
・if u≧M/2 u=u−M else u=u
・if v≧N/2 v=v−N else v=v
これによって,直流成分が(u,v)=(0,0)となる。
この座標値の変換を行った後の図1に示す領域Aと領域Bのフーリエ変換成分における振幅の分布の模式図を考えると,それぞれ図4,図5のようになる。この2つは共通して,一方向で周期が一定の縞模様に近いため,該当する周波数の1対のピーク(それぞれ周波数(u1 ,v1 ),(u2 ,v2 ))を持つ分布となる(フーリエ変換結果の振幅は直流成分を表す原点に対して点対象である)。領域Aと領域Bを比較すると,領域Aのほうが周期が短いため,図4では,図5よりもピークの周波数がより大きくなっている。ここで図4と図5の表示について説明すると,中央に直流成分が位置し,上下左右の端にいくほど高周波成分を,中央に近づくほど低周波成分を表すようになっている。
〔3〕最大振幅周波数探索
次に,最大振幅周波数探索手段13の処理に移る。ここでは,図1の領域Aと領域Bのフーリエ成分に対して処理を行う例を,図6および図7に従って説明する。図6および図7では,フーリエ成分を模式的に1次元的に表している。
図6(A)は領域A,図7(A)は領域Bの振幅の周波数スペクトルの模式図である。これらに示すように,縞模様のピークとは異なった場所に,雑音のピークが1対存在するとする。これは高周波雑音を意味するのではなく,隆線の途切れや接触等の,隆線や谷線の幅と同程度の大きさの雑音を意味する。ここで,最大振幅周波数探索手段13は,全ての周波数成分の中から振幅の大きさが最大である周波数(u1 ,v1 ),(u2 ,v2 )およびそれらの符号が逆になった(−u1 ,−v1 ),(−u2 ,−v2 )を探し出す(図6(A)と図6(B)を参照)。
〔4〕雑音パワー抑制
次に,雑音パワー抑制手段14の処理に移る。雑音パワー抑制手段14は,最大振幅周波数探索手段13が探し出した振幅の大きさが最大である周波数を中心として,その外側にいくほど小さな値を取るように各周波数の振幅におけるゲインを設定し,それを振幅に乗ずる周波数領域でのフィルタ処理を行う。このフィルタ処理で用いるフィルタの形状には様々な種類があるが,本実施の形態では,以下に述べるガボールフィルタを用いる。
ガボールフィルタの周波数領域における表現は,例えば「三谷重知,呉 海元,塩山忠義著“ガボール変換による自動車検出”,電子情報通信学会論文誌D-II Vol.J 83 No.12(2000)pp.2641-2651」中の式に示されているが,本実施の形態の場合には以下の式(2)で表される。
G(u,v)=exp(−σ2 (u−u0 2 −σ2 (v−v0 2
+exp(−σ2 (u+u0 2 −σ2 (v+v0 2 ) (2)
ここで,σは帯域幅を表す一定の数値であり,(u0 ,v0 )=(u1 ,v1 ),あるいは(u0 ,v0 )=(u2 ,v2 )である。
以上の処理を,領域Aの処理を表す図6(B)〜(C)で説明する。図6(B)の太線で示した曲線は,式(2)で算出された各周波数のゲインである(u0 =u1 ,v0 =v1 )。これを図6(A)の振幅のスペクトルに乗ずると図6(C)のようになり,雑音のピークと直流付近のピークが極度に低減される。また,領域Bの処理を表す図7(B)〜(C)でも同様である。
ここで,図6(C)および図7(C)から明かなように,直流成分の振幅,すなわち(u,v)=(0,0)における振幅が0に近い値に削減される。これは,周波数領域から逆フーリエ変換によって実画像領域に変換したときに,個別の画素の値が0を下回るものが出現することを意味する。画像に復元した際に画素の値を全て0以上としたい場合には,この処理の後で直流成分の値として適当な値を入れることで対応できる。
この適当な値としては,例えば,元の直流成分の値(すなわち図6(A)の直流成分および図7(A)の直流成分)を保存しておき,これをゲインを乗じた後で改めて直流成分の値として用いる方法がある。あるいは,入力画像の画素の最小値と最大値の中間値(例えば最小値が0,最大値が255であれば,127.5)をTとすると,ブロックの画素値が全てTもしくはTに近い数値であったと仮定した時のそのブロックのフーリエ変換の直流成分の数値を用いることもできる。例えばブロックの画素値がすべてTであった場合には,式(1)で計算した直流成分はTとなり,これを用いることができる。
あるいは,雑音パワー抑制手段14ではこのような直流成分の値の調整は行わずに,逆フーリエ変換手段15で逆フーリエ変換された後で各画素の画素値に対して,適切な補正の数値を加算することでも対応できる。この補正の数値としては,例えば上記のTやそれに近い数値を使うことも可能であり,また,ブロック画像の元の平均値を予め計算して保存しておきその値を用いることもできる。
〔5〕逆フーリエ変換
次に,各ブロックが逆フーリエ変換手段15によって画像に変換される。一つのブロックに対応する,雑音パワー抑制手段14によって変換された新しいフーリエ成分をF′(u,v),それを逆フーリエ変換によって変換した画像をf′(m,n)で表すと,逆フーリエ変換は,下式で表される。
Figure 2005115548
ただし,逆フーリエ変換手段15においては,上記の処理を行う直前に,以下の操作によってuとvの座標値を変換する。
・if u<0 u=u+M else u=u
・if v<0 v=v+N else v=v
ここで,雑音パワー抑制手段14によって変換された新しいフーリエ成分が,逆フーリエ変換によってどのような画像になるかを示す。まず,図1の領域Aの場合には,元のフーリエ成分に比較して高周波の雑音の振幅が抑制され,かつ周波数(u1 ,v1 )の信号の振幅が増幅されている。これは画像として,雑音が弱まり,かつ周波数(u1 ,v1 )に該当する角度と間隔で表される隆線の縞模様が強調されるため,隆線の微小な途切れが接続される結果になることを意味する。領域Bでも同様な結果となる。このように,縞模様の周期が領域毎に異なっていても縞模様を損なわずに雑音を抑制する効果がある。
なお,式(2)のσの値の設定方法であるが,この設定は,例えば多くの数値を試験的に用いて様々な指紋画像のブロックに対して上記のフーリエ変換から逆フーリエ変換までの処理を行い,その結果を目で見て良質な画像が得られる数値を人間が選ぶことで行うことができる。
〔6〕画像再構成
次に,画像再構成手段16の処理に移る。ここでは,特定のブロックが占有している領域では,そのブロックの画素値をそのまま新たな画素値として採用し,ブロック間の重複した領域では,それらの画素値を加重平均して新たな画素値として採用することで変換後の全体の画像を構成する。
まず,各ブロック毎に,各画素に対して画素値とは別にブロック内の位置に応じた重みを付加する。これはブロックの端から遠いほど大きい値と設定する。重みの設定例を図8に示す。この図の例では,ブロックサイズを8×8画素として,4つの外辺からの距離の最小値を各画素の重みとする設定法を採用しているが,重みの設定方法は他にも例えば2次元の正規分布関数を用いるなど,様々な方法がある。
その後,画像全体の全画素に対し,次のように処理を行う。着目画素がQ個のブロックB1 ,…,BQ に重複されているとし,着目画素のそれらのブロックにおける画素値をe1 ,…,eQ ,重みをw1 ,…,wQ とすると,着目画素の新しい画素値Eを下記の加重平均で算出する。
Figure 2005115548
〔7〕2値画像作成
最後に2値画像作成手段17の処理に移る。ここでは,画像再構成手段16によって作成された濃淡画像の各画素に対して,画素値と閾値の大小関係の比較により,各々の画素を白もしくは黒に分類する処理を行う。この閾値の設定方法としては,固定した値を用いる方法,Pタイル法,大津の方法,Kittler の方法,動的閾値処理などの様々な方法が提案されており,それらのいずれを用いることもできる(これらの2値化処理については,高木幹雄,下田晴久監修“画像解析ハンドブック”,東京大学出版会,1991年,pp.502〜505に詳しく述べられている)。
なお,最大振幅周波数探索手段13では,探索範囲とする周波数領域に,指紋の隆線の周期の範囲に該当する周波数の大きさの一定の範囲を設定し,その範囲の中でのみ探索を行うこともできる。また,同様な効果を持つ方法として,探索の際に,指紋の隆線の平均的な周期に該当する周波数の大きさから遠い周波数成分ほど重いペナルティを課す(例えば振幅の大きさを,平均的な周期に該当する周波数の大きさから遠い周波数成分ほど大きく低減してから比較評価する)こともできる。
フーリエ変換手段12においては,ブロックの画像に対して,フーリエ変換を行う前に,ブロックの各画素値に対して,ブロックの中心から外側ほど小さい値に設定した重みを乗算する構成もありうる。この重みとしては,例えば式(5)で表現されるガウス関数L(m,n)を用いることができる。
L(m,n)=exp(−{(m−m0 2 +(n−n0 2 }/r2 ) (5)
式(5)において,(m0 ,n0 )はブロックの中心の座標,rは重みの広がりの度合いを表す固定の数値である。したがって,この乗算の結果,画素値f(m,n)は,以下のように画素値f1 (m,n)に変換される。
1 (m,n)=L(m,n)・f(m,n) (6)
この処理の目的は,後段の最大振幅周波数探索手段13の処理での,ブロックにおける主な縞模様の周波数を算出する処理において,ブロックの中心付近の領域の影響の度合いをブロックの周辺の領域の影響よりも高めるためである。これが特に有効であるのは,図3(B)のようにブロック間の重複領域が大きい場合であり,この場合には,各ブロックは自分の中心付近の領域を重視することが必要となる。rの値の設定は,図3(B)のように隣接したブロック間の重複が互いの半分の場合には,例えばブロックの一辺の長さの1/2程度を目安にすることでできるが,実験的に調整して別の値を用いてもよい。
また,式(6)の代わりに,ブロックの画素値の平均値をfoとすると,
1 (m,n)=L(m,n)・(f(m,n)−f0 )+f0 (7)
としても類似の効果が得られる。
[第2の実施の形態]
図9は,本発明の第2の実施の形態を説明するブロック図である。上記第1の実施の形態では,最大振幅周波数探索手段13と雑音パワー抑制手段14が処理対象とするブロックは同一であったが,図2のブロック図の構成を図9のように変え,フーリエ変換手段22による変換後のオリジナルのブロックの画像は雑音パワー抑制手段24に送り,式(6)や式(7)の変換を行った結果の画素値で構成されるブロックの画像を最大振幅周波数探索手段23に送り,最大振幅周波数探索手段23は,式(6)や式(7)の変換を行った結果の画素値で構成されるブロックの画像に対して振幅が最大となる周波数を探索してそれを雑音パワー抑制手段24に送る構成とすることもできる。
以上説明した図2の画像処理装置1および図9の画像処理装置2の処理機能は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによっても実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも,ネットワークを通して提供することも可能である。
入力された指紋画像の模式図である。 本発明の実施の形態を説明するブロック図である。 入力画像に対するブロック分割処理を表す模式図である。 領域A(図1)のフーリエ変換結果の振幅のピークを表す模式図である。 領域B(図1)のフーリエ変換結果の振幅のピークを表す模式図である。 雑音パワー抑制手段の一連の動作を説明する図である。 雑音パワー抑制手段の一連の動作を説明する図である。 画像再構成手段における,各ブロック毎に各画素に対して画素値とは別にブロック内の位置に応じた重みを付加する処理を説明する図である。 本発明の別の実施の形態を説明するブロック図である。
符号の説明
1,2 画像処理装置
11,21 ブロック分割手段
12,22 フーリエ変換手段
13,23 最大振幅周波数探索手段
14,24 雑音パワー抑制手段
15,25 逆フーリエ変換手段
16,26 画像再構成手段
17,27 2値画像作成手段

Claims (10)

  1. 入力画像から雑音を除去して原画像を復元する画像処理装置において,
    入力画像を複数のブロックに分割するブロック分割手段と,
    前記ブロック分割手段によって得られる各ブロックの画像をフーリエ変換するフーリエ変換手段と,
    前記フーリエ変換手段によって得られるフーリエ成分情報に対して,振幅が最大となる周波数を探す最大振幅周波数探索手段と,
    該振幅が最大となる周波数を中心として,その外側にいくほど小さな値を取るように各周波数におけるゲインを設定し,該ゲインをフーリエ成分情報に乗ずる雑音パワー抑制手段と,
    前記雑音パワー抑制手段により振幅を変えたフーリエ成分を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換手段と,
    前記逆フーリエ変換手段で変換された各ブロックの画像を組み合わせて復元後の全体の画像を構成する画像再構成手段とを備える
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において,
    前記フーリエ変換手段は,各ブロックの画像をフーリエ変換する前に,ブロックの中心から外側にいくほど小さな値を取るように各画素の画素値に乗ずる重みを設定し,該重みをブロックの各画素の画素値に乗ずる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において,
    前記ブロック分割手段は,入力画像を互いに領域が部分的に重複するブロックに分割し,
    前記画像再構成手段は,各ブロックの画像に対して,各画素にブロックの端からの距離に対して増大する重み値を設定し,その後に,1個のブロックが占有する領域においては該ブロックの画素の濃度を復元後の濃度として採用し,複数のブロック間で重複する領域においては,重み値による濃度の加重平均を復元後の濃度として採用する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1,請求項2または請求項3に記載の画像処理装置において,
    前記画像再構成手段により得られた濃淡画像の各画素に対して,濃淡を表す数値から該画素を白と黒の2種類のクラスのいずれかに分類する処理を行うことで2値画像を作成する2値画像作成手段を備える
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 入力画像から雑音を除去して原画像を復元する画像処理方法において,
    入力画像を複数のブロックに分割するブロック分割ステップと,
    前記ブロック分割ステップによって得られる各ブロックの画像をフーリエ変換するフーリエ変換ステップと,
    前記フーリエ変換ステップによって得られるフーリエ成分情報に対して,振幅が最大となる周波数を探す最大振幅周波数探索ステップと,
    該振幅が最大となる周波数を中心として,その外側にいくほど小さな値を取るように各周波数におけるゲインを設定し,該ゲインをフーリエ成分情報に乗ずる雑音パワー抑制ステップと,
    前記雑音パワー抑制ステップにより振幅を変えたフーリエ成分を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換ステップと,
    前記逆フーリエ変換ステップで変換された各ブロックの画像を組み合わせて復元後の全体の画像を構成する画像再構成ステップとを有する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項5に記載の画像処理方法において,
    前記フーリエ変換ステップでは,各ブロックの画像をフーリエ変換する前に,ブロックの中心から外側にいくほど小さな値を取るように各画素の画素値に乗ずる重みを設定し,該重みをブロックの各画素の画素値に乗ずる
    ことを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の画像処理方法において,
    前記ブロック分割ステップでは,入力画像を互いに領域が部分的に重複するブロックに分割し,
    前記画像再構成ステップでは,各ブロックの画像に対して,各画素にブロックの端からの距離に対して増大する重み値を設定し,その後に,1個のブロックが占有する領域においては該ブロックの画素の濃度を復元後の濃度として採用し,複数のブロック間で重複する領域においては,重み値による濃度の加重平均を復元後の濃度として採用する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項5,請求項6または請求項7に記載の画像処理方法において,
    前記画像再構成ステップにより得られた濃淡画像の各画素に対して,濃淡を表す数値から該画素を白と黒の2種類のクラスのいずれかに分類する処理を行うことで2値画像を作成する2値画像作成ステップを有する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項5から請求項8までのいずれか1項に記載された画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  10. 請求項5から請求項8までのいずれか1項に記載された画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録した記録媒体。
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