JP2005107169A - 熱線遮断素子のリード線取り出し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱線遮断素子のリード線の取り出し方法において、透明基板が厚い場合でも容易に導電線先端とリード線を接続することができ、配線の作業時間を短くすることができる方法を提供する。
【解決手段】 2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている熱線遮断素子において、前記透明導電性基板の端部に導電性金属テープで導電線を形成し、該導電線上の端部に導電性粘着材を配し、該導電性粘着材上に、リード線が接続された金属メッシュテープを配した後に、前記導電線および金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるように金属メッシュテープ上から押圧して接着することにより前記課題を達成できる熱線遮断素子のリード線取り出し方法が提供される。
【選択図】 図1
【解決手段】 2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている熱線遮断素子において、前記透明導電性基板の端部に導電性金属テープで導電線を形成し、該導電線上の端部に導電性粘着材を配し、該導電性粘着材上に、リード線が接続された金属メッシュテープを配した後に、前記導電線および金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるように金属メッシュテープ上から押圧して接着することにより前記課題を達成できる熱線遮断素子のリード線取り出し方法が提供される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている熱線遮断素子におけるリード線の取り出し方法に関する。
近年、建築物の窓ガラスとして、電圧を印加することで熱線の遮断率を変化させることのできる熱線遮断素子が提案されている。このような熱線遮断素子においては端子より電圧を印加するためのリード線を取り出すことが必要となる。端子より電圧を印加する同様の装置の例としては液晶式調光装置が挙げられる。この液晶式調光装置のリード線取り出し方法としては、調光板の端子に貼り付けた導電性金属テープと保護板上に設置された導電性金属ペーストの導電線を導電性溶融金属で接続する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この方法では導電線端部とリード線の接続に導電性溶融金属を用いるため、透明基板が厚いと加熱されづらくなり接続自体が困難になるという問題がある。
特開2000−98399号公報
本発明は、透明基板が厚い場合でも容易に導電線先端とリード線を接続することができ、配線の作業時間を短くすることができるリード線の取り出し方法を提供するものである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の方法を用いることによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち本発明は、2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている熱線遮断素子において、前記透明導電性基板の端部に導電性金属テープで導電線を形成し、該導電線上の端部に導電性粘着材を配し、該導電性粘着材上に、リード線が接続された金属メッシュテープを配した後に、前記導電線および金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるように金属メッシュテープ上から押圧して接着することを特徴とする熱線遮断素子のリード線取り出し方法に関する。
すなわち本発明は、2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている熱線遮断素子において、前記透明導電性基板の端部に導電性金属テープで導電線を形成し、該導電線上の端部に導電性粘着材を配し、該導電性粘着材上に、リード線が接続された金属メッシュテープを配した後に、前記導電線および金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるように金属メッシュテープ上から押圧して接着することを特徴とする熱線遮断素子のリード線取り出し方法に関する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において熱線遮断素子とは、太陽光に含まれる近赤外放射(熱線)を選択的に吸収、反射して夏季の冷房負荷を低減するとともに、冬季の暖房負荷を低減できる機能を有する素子をいう。
熱線遮断素子は、通常、2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている構造を採り、この2枚の透明導電性基板間に電圧を印加することによって熱線の遮断率を変化させることができる。具体的には、一方の透明導電性基板上に還元により熱線遮断率が高くなる層(例えば、酸化タングステン層)を形成し、他方の透明導電性基板上に酸化により熱線遮断率が高くなる層(例えば、酸化ニッケル層)を形成し、両基板の間にイオン伝導度が室温で通常1×10-5S/cm以上を示すようなイオン伝導性シートを挟持した構造を有するものが挙げられる。
本発明において熱線遮断素子とは、太陽光に含まれる近赤外放射(熱線)を選択的に吸収、反射して夏季の冷房負荷を低減するとともに、冬季の暖房負荷を低減できる機能を有する素子をいう。
熱線遮断素子は、通常、2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている構造を採り、この2枚の透明導電性基板間に電圧を印加することによって熱線の遮断率を変化させることができる。具体的には、一方の透明導電性基板上に還元により熱線遮断率が高くなる層(例えば、酸化タングステン層)を形成し、他方の透明導電性基板上に酸化により熱線遮断率が高くなる層(例えば、酸化ニッケル層)を形成し、両基板の間にイオン伝導度が室温で通常1×10-5S/cm以上を示すようなイオン伝導性シートを挟持した構造を有するものが挙げられる。
透明導電性基板は、通常、透明基板上に透明電極層を積層させて製造される。本発明において、透明とは、可視光領域において10〜100%の光透過率を有することを意味する。
透明基板の材質は特に限定されず、例えば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラス等であっても差し支えなく、無色あるいは有色の透明樹脂でもよい。透明樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等が使用可能である。
透明基板の材質は特に限定されず、例えば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラス等であっても差し支えなく、無色あるいは有色の透明樹脂でもよい。透明樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等が使用可能である。
透明電極層としては、例えば、金、銀、クロム、銅、タングステン等の金属薄膜、金属酸化物からなる導電膜などが使用できる。前記金属酸化物としては、例えば、酸化錫、ITO(In2O3−SnO2)、酸化銀、酸化亜鉛、酸化バナジウム等が挙げられる。
イオン伝導性シートとは、高分子マトリックス中に、(a)支持電解質および溶媒、(b)常温溶融塩、および(c)常温溶融塩および溶媒、から選ばれる少なくとも1種以上のイオン伝導性物質を含有するシートである。本発明においては高分子マトリックスとして、ポリフッ化ビニリデン系高分子化合物が好ましく用いられる。またポリフッ化ビニリデン系高分子化合物に、ポリアクリレート系高分子化合物、ポリアクリロニトリル系高分子化合物およびポリエーテル系高分子化合物から選ばれる高分子化合物を1種類以上混合して使用することもできる。このときの混合割合は、ポリフッ化ビニリデン系高分子化合物100質量部に対して、前記高分子化合物を通常200質量部以下混合することができる。
前記支持電解質としては、電気化学の分野又は電池の分野で通常使用される塩類、酸類、アルカリ類が使用できる。
塩類としては、特に制限はなく、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩;4級アンモニウム塩;環状4級アンモニウム塩;4級ホスホニウム塩などが使用でき、特にLi塩が好ましい。塩類の具体例としては、ハロゲンイオン、SCN-、ClO4 -、BF4 -、CF3SO3 -、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-、PF6 -、AsF6 -、CH3COO-、CH3(C6H4)SO3 -、および(C2F5SO2)3C-から選ばれる対アニオンを有するLi塩、Na塩、あるいはK塩が挙げられる。
塩類としては、特に制限はなく、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩;4級アンモニウム塩;環状4級アンモニウム塩;4級ホスホニウム塩などが使用でき、特にLi塩が好ましい。塩類の具体例としては、ハロゲンイオン、SCN-、ClO4 -、BF4 -、CF3SO3 -、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-、PF6 -、AsF6 -、CH3COO-、CH3(C6H4)SO3 -、および(C2F5SO2)3C-から選ばれる対アニオンを有するLi塩、Na塩、あるいはK塩が挙げられる。
前記溶媒としては、一般に電気化学セルや電池に用いられる溶媒であればいずれも使用することができる。具体的には、無水酢酸、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、ニトロメタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、エチレンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメトキシエタン、プロピオンニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジオキソラン、スルホラン、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸エチルジメチル、リン酸トリブチル、リン酸トリペンチル、リン酸トリへキシル、リン酸トリヘプチル、リン酸トリオクチル、リン酸トリノニル、リン酸トリデシル、リン酸トリス(トリフフロロメチル)、リン酸トリス(ペンタフロロエチル)、リン酸トリフェニルポリエチレングリコール、及びポリエチレングリコール等が使用可能である。特に、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジオキソラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシド、ジオキソラン、スルホラン、リン酸トリメチル、リン酸トリエチルが好ましい。溶媒はその1種を単独で使用しても良いし、また2種以上を混合して使用しても良い。
溶媒の使用量は特に制限はないが、通常、イオン伝導性シート中に20質量%以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、かつ98質量%以下、好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下の量で含有させることができる。
溶媒の使用量は特に制限はないが、通常、イオン伝導性シート中に20質量%以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、かつ98質量%以下、好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下の量で含有させることができる。
本発明においては、熱線遮断素子における透明導電性基板の端部に導電性金属テープで導電線を形成し、前記導電線上に導電性粘着材を配し、次いで該導電性粘着材上に、リード線が接続された金属メッシュテープを配した後に、前記導電線および金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるよう該金属メッシュテープ上から押圧して接着することにより熱線遮断素子からリード線を取り出す。
導電線を形成するために用いられる導電性金属テープとしては、銅、アルミニウム、ステンレスなどの金属のテープを用いることができ、特に銅テープが好ましい。
導電性金属テープと透明導電性基板間の抵抗は、20Ω以下であることが好ましく、より好ましくは15Ω以下である。
導電性金属テープと透明導電性基板間の抵抗は、20Ω以下であることが好ましく、より好ましくは15Ω以下である。
導電性粘着材としては、導電性を有し、金属メッシュテープと導電線間の接着力を充分有し、かつ、リード線取り出し形成後のリード線と導電線間の抵抗が好ましくは0.5Ω以下となるような材料であれば特に限定されるものではない。例えば、カーボン微粒子などの導電性物質を分散したゴム系粘着材、シリコーン系粘着材またはアクリル系粘着材が挙げられる。これらの導電性粘着材は、テープ状あるいはシート状に成型したものが好ましく用いられる。
金属メッシュテープとは、導電性を有するプラスチックおよび金属細糸を一定幅で網目状に編んだものが好ましく用いられる。
リード線と金属メッシュテープとの接続は、通常、導電性溶融金属を用いて行われる。導電性溶融金属としては、一定の温度で溶融する合金が好ましく用いられ、一般的には半田が用いられる。
リード線と金属メッシュテープとの接続は、通常、導電性溶融金属を用いて行われる。導電性溶融金属としては、一定の温度で溶融する合金が好ましく用いられ、一般的には半田が用いられる。
リード線が接続された金属メッシュテープと導電線は、導電性粘着材を介して接着されるが、接着は金属メッシュテープ上から押圧することにより行われる。押圧法は特に限定されるものではないが、押圧調整できる装置(低圧および高圧プレス)や締め込み冶具(Gクランプ)などの手段により押圧する方法が好ましく用いられる。リード線取り出し箇所において電圧が降下すると熱線遮断素子に印加される実効電圧が下がり、充分にその性能を引き出すことができないため、押圧後の導電線と金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるよう充分に押圧して接着させることが必要である。導電線と金属メッシュテープ間の抵抗は低い程望ましいことから、0.5Ω以下であることが好ましく、0.2Ω以下であることが特に好ましい。
次に、本発明の方法を図1および図2に基づいて説明する。
図1は、熱線遮断素子におけるリード線取り出し部1の概略図を示す。透明基板(例えば、透明ガラス基板)2上には導電性電極層(例えば、酸化錫層)3が配置されて透明導電性基板が形成される。導電性電極層3上の端部には導電線(例えば、銅テープ)4が配置されている。導電線4上には導電性粘着材(例えば、カーボン微粒子を分散したブチルゴム)5が配置されて、リード線6が接続された金属メッシュテープ7と導電線4とが接着される。リード線6が接続された金属メッシュテープ7は、例えば図2に示す方法などにより別途作成しておくことができる。
図1は、熱線遮断素子におけるリード線取り出し部1の概略図を示す。透明基板(例えば、透明ガラス基板)2上には導電性電極層(例えば、酸化錫層)3が配置されて透明導電性基板が形成される。導電性電極層3上の端部には導電線(例えば、銅テープ)4が配置されている。導電線4上には導電性粘着材(例えば、カーボン微粒子を分散したブチルゴム)5が配置されて、リード線6が接続された金属メッシュテープ7と導電線4とが接着される。リード線6が接続された金属メッシュテープ7は、例えば図2に示す方法などにより別途作成しておくことができる。
図2は、リード線6が接続された金属メッシュテープ7の作成方法の一例を示す図である。(a)に示すように、25〜30mm四方程度に裁断した金属メッシュテープ7上にリード線6を置き、導電性溶融金属(例えば、半田)8で接着する。次に(b)に示すように、リード線6を内側にして金属メッシュテープ7を折り畳み、さらに接着部分を導電性溶融金属8で接着して補強することにより、リード線6が接続された金属メッシュテープ7が形成される。
このようにして予めリード線6が接続した金属メッシュテープ7を導電性粘着材4上に配置し、金属メッシュテープ7上から押圧して接着する。
このようにして予めリード線6が接続した金属メッシュテープ7を導電性粘着材4上に配置し、金属メッシュテープ7上から押圧して接着する。
本発明においては、さらに剪断応力に対する補強、リード線取り出し部分および導電性金属テープ部分の保護および耐水性を付与する目的で二次シール材を設置することが好ましい。二次シール材としては一般的に複層ガラスに用いられているシリコーン系等のシール材を用いることができる。
従来の方法によってリード線を取り出す場合、透明基板が厚いと基板を充分に加熱することができないため導電性溶融金属を用いることができないのに対し、本発明の方法では、リード線が接続された金属メッシュテープと導電線を導電性粘着材を用いて接着するため、透明基板の厚みに関係なく容易に接着作業を実施することができる。また、予め金属メッシュテープとリード線を導電性溶融金属を用いて接着したものを用意しておくことによって、半田ごてなどの器具を用いることなく、容易に接着作業を実施することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらになんら制限されるものではない。
[実施例1]
シート抵抗20Ω/sqの透明導電性基板(300×300mm角、厚さ6mm、ガラス基板上に酸化錫膜を形成した透明導電性基板)を2枚用い、一方の基板の酸化錫膜上に酸化タングステンを、他方の基板の酸化錫膜上に酸化ニッケルをそれぞれ成膜し、酸化タングステン基板および酸化ニッケル基板を作製した。
酸化タングステン基板と酸化ニッケル基板の間に250mm角のイオン伝導性シートを挟み、リード線取り出し部を設置するため基板を7mmずらし、80℃のオーブンにて10分間圧着して接着させた。次に酸化錫層に銅テープ(CU7636R、ソニーケミカル社製)を圧着し、その上に導電性粘着材(PIB−521、テイパ加工社製)を配し、予め用意しておいたリード線付金属メッシュを圧着した。リード線と酸化錫基板間の抵抗は0.2Ω以下であった。また結線用の電熱装置を使用しなかったため作業で要した時間は、約5分で作業効率が改善できた。次にリード線取り出し部の保護のため2次シール材(シリコーン系複層ガラス用シール材)塗布して熱線遮断素子を作製した。作製した熱線遮断素子に電圧(1.5V、3分)を印加し、着色した素子の透過率は20%であった。次にこの素子に負電圧(−1.0V、1.5分)を印加することにより透過率は70%に回復した。このときの着消色スペクトルにより熱線遮断に有効な素子であることを確認した。図3に、着消色スペクトルを示す。
シート抵抗20Ω/sqの透明導電性基板(300×300mm角、厚さ6mm、ガラス基板上に酸化錫膜を形成した透明導電性基板)を2枚用い、一方の基板の酸化錫膜上に酸化タングステンを、他方の基板の酸化錫膜上に酸化ニッケルをそれぞれ成膜し、酸化タングステン基板および酸化ニッケル基板を作製した。
酸化タングステン基板と酸化ニッケル基板の間に250mm角のイオン伝導性シートを挟み、リード線取り出し部を設置するため基板を7mmずらし、80℃のオーブンにて10分間圧着して接着させた。次に酸化錫層に銅テープ(CU7636R、ソニーケミカル社製)を圧着し、その上に導電性粘着材(PIB−521、テイパ加工社製)を配し、予め用意しておいたリード線付金属メッシュを圧着した。リード線と酸化錫基板間の抵抗は0.2Ω以下であった。また結線用の電熱装置を使用しなかったため作業で要した時間は、約5分で作業効率が改善できた。次にリード線取り出し部の保護のため2次シール材(シリコーン系複層ガラス用シール材)塗布して熱線遮断素子を作製した。作製した熱線遮断素子に電圧(1.5V、3分)を印加し、着色した素子の透過率は20%であった。次にこの素子に負電圧(−1.0V、1.5分)を印加することにより透過率は70%に回復した。このときの着消色スペクトルにより熱線遮断に有効な素子であることを確認した。図3に、着消色スペクトルを示す。
[比較例1]
実施例1と同じ構成で素子を作製し、酸化錫基板上に銅テープを圧着し、次に、半田を用いて銅テープ上にリード線を結線した。半田の熱により銅テープの粘着材が劣化し粘着力が十分得られなかった。また酸化錫基板とリード線の抵抗は15.0Ωであり、また厚板ガラスのため熱ロスがあり所要時間は10分であった。この素子を実施例と同じ条件で電圧印加したところ透過率は30%で、実施例に比較して十分な熱線遮断効果は得られなかった。
実施例1と同じ構成で素子を作製し、酸化錫基板上に銅テープを圧着し、次に、半田を用いて銅テープ上にリード線を結線した。半田の熱により銅テープの粘着材が劣化し粘着力が十分得られなかった。また酸化錫基板とリード線の抵抗は15.0Ωであり、また厚板ガラスのため熱ロスがあり所要時間は10分であった。この素子を実施例と同じ条件で電圧印加したところ透過率は30%で、実施例に比較して十分な熱線遮断効果は得られなかった。
1 リード線取り出し部
2 透明ガラス基板
3 導電性電極層
4 導電線
5 導電性粘着材
6 リード線
7 金属メッシュテープ
8 導電性溶融金属
2 透明ガラス基板
3 導電性電極層
4 導電線
5 導電性粘着材
6 リード線
7 金属メッシュテープ
8 導電性溶融金属
Claims (1)
- 2枚の透明導電性基板にイオン伝導性シートが挟持されている熱線遮断素子において、前記透明導電性基板の端部に導電性金属テープで導電線を形成し、該導電線上の端部に導電性粘着材を配し、該導電性粘着材上に、リード線が接続された金属メッシュテープを配した後に、前記導電線および金属メッシュテープ間の抵抗が1Ω以下になるように金属メッシュテープ上から押圧して接着することを特徴とする熱線遮断素子のリード線取り出し方法。
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WO2019194278A1 (ja) * | 2018-04-05 | 2019-10-10 | 凸版印刷株式会社 | 調光ユニット |
WO2021227885A1 (zh) * | 2020-05-12 | 2021-11-18 | 深圳市光羿科技有限公司 | 一种边缘密封导电基体与电致变色器件 |
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