JP2005101917A - 電話装置 - Google Patents

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Tadamichi Tokuda
肇道 徳田
Takashi Kimura
隆 木村
Masaomi Kondo
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Abstract

【課題】電話装置において受話経路に入来する信号に単純に帯域拡張処理をおこなうと、遠端話者の音声だけでなく側音も帯域拡張されてしまう。
【解決手段】送話の有無を検出する送話検出部102によって近端話者が送話中かどうかを判断し、送話中でないと判断するときのみ受話信号を帯域拡張部104に渡す。これにより近端話者が送話中であるときに側音が帯域拡張されて歪や雑音が増大することがなくなり、必要時のみ帯域拡張処理をおこなうことで良好な通話を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、音声信号に帯域拡張処理をおこない、狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する電話装置に関するものである。
従来の電話装置においては、受話経路に入来する信号に対し、コードブックマッピング方式や、音声信号の分析・合成(Synthesis by Analysis)を基本とする拡張方式、折り返し信号を用いて高域を補償する方式などを用いて、ディジタル信号処理により音声信号の帯域拡張をおこなうものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−082685号公報
しかしながら、上記従来の構成においては、受話経路に入来する信号に単純に帯域拡張処理をおこなうと、遠端話者の音声だけではなく側音も帯域拡張されてしまう。
側音とは、受話器から聞こえる自分の声のことであり、電話装置の2線4線変換回路におけるインピーダンスの不整合によって受話経路に戻る近端話者の送話音声である。一般の電話装置では、この側音を無くす事は難しく、また受話器から自分の声が聞こえることにより発声内容を確認できるため、むしろ自然な通話にはある程度の側音が必要であると言われている。しかし一方で、側音は歪や雑音の影響を受けやすいため、帯域拡張処理を受けると、同時に歪や雑音が増大し、聴覚的な音質がかえって低下してしまう場合が多い。
そのため、受話経路に入来する信号に単純に帯域拡張処理を行うと、たとえ遠端話者の音声は自然に拡張されていても、歪や雑音が増大した側音も受話器から聞こえるため、通話品質全体の印象を損なう結果となってしまう。
上記従来の課題を解決するために、本発明の電話装置は、送話の有無を検知する送話検知部と、送話中でないときには受話信号を帯域拡張部に渡し送話中であるときには受話信号を遅延部に渡す制御部とを備えている。
本発明の電話装置は、送話中でないときには主に遠端話者の音声信号からなる受話信号を帯域拡張部に渡して帯域拡張し、送話中には主に側音信号からなる受話信号を遅延部に渡して帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を与えることにより、側音の歪や雑音の増大を伴うことなく、帯域拡張処理を必要時のみ行うことができるという利点がある。
第1の発明は、送話信号の有無を検出する送話検出部と、狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、送話検出部が送話信号無しと判断した場合には電話回線側から入来する受話信号を帯域拡張部に渡し、送話検出部が送話信号有りと判断した場合には受話信号を遅延部に渡す制御部とを備えたことを特徴とするもの
であり、近端話者の送話時には受話信号を帯域拡張しないことにより、歪や雑音の影響を受けやすい側音が帯域拡張され受話音声がかえって聞きづらくなることを防ぐことができるという作用を有する。
第2の発明は、親機と、親機との間で無線通信が可能な子機とからなる電話装置であり、送話信号の有無を検出する送話検出部と、狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、送話検出部が送話信号無しと判断した時から一定時間待機した後、受話信号を帯域拡張部に渡し、送話検出部が送話信号有りと判断した場合には受話信号を遅延部に渡す制御部とを備えたことを特徴とするものであり、親機と子機との間の通信に時間がかかるコードレスホンにおいても、側音が帯域拡張されることを防ぐことができるという作用を有する。
第3の発明は、送話信号の大きさを検出する送話検出部と、狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、送話検出部が送話信号が小さいと判断した場合には、その小ささに応じて電話回線側から入来する受話信号を帯域拡張部に渡す割合を多くするとともに遅延部に渡す割合を少なくし、送話検出部が送話信号が大きいと判断した場合には、その大きさに応じて受話信号を帯域拡張部に渡す割合を少なくするとともに遅延部に渡す割合を多くする制御部とを備えたことを特徴とするものであり、帯域拡張部と遅延部とを切替えていずれかに受話信号を渡す場合よりも、切替え時に生じる不連続感を減少させることができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における電話装置のブロック構成図、図2は本発明の実施の形態1における電話装置の帯域拡張処理の処理構成図、図3は本発明の実施の形態1における電話装置の帯域拡張処理のフローチャートである。
図1を用いて、本実施の形態における電話装置の構成について説明する。
101は電話装置における送受話器の送話部である。送話部101は近端話者の送話音声を電気信号へと変換するためのマイクを備えている。このマイクは背景雑音も電気信号に変換する。106は電話装置における送受話器の受話部である。受話部106は電話回線から入来する遠端話者の音声信号を音声へと変換するためのスピーカーを備えている。近端話者の側音信号もこの受話部106のスピーカーにおいて変換される。102は送話部101から入来する送話信号の振幅もしくはパワーを測定し、測定値が閾値を超えた時に、スイッチング信号を出力する送話検出部である。
103は送話部101に接続される2線と、受話部106に接続される2線との計4線を、送話信号と受話信号とが重畳する電話回線(2線)に接続するための2線4線変換回路である。ここで送話部101から送話検出部102を経て2線4線変換回路103に至る信号経路を送話経路、2線4線変換回路103から受話部106に至る信号経路を受話経路と称す。
104は受話信号に帯域拡張処理を行う帯域拡張部、105は受話信号に遅延を与える遅延部である。107は送話検出部102からのスイッチング信号に従い、帯域拡張部104と遅延部105とを受話経路において切替える制御部である。
近端話者によって入力された送話信号は、送話経路から2線4線変換回路103へ入力され電話回線へと出ていく。一方、電話回線から入来する遠端話者の音声信号は2線4線変換回路103から受話経路へと入る。2線4線変換回路103から帯域拡張部104または遅延部105に向かう信号を受話信号と称す。側音信号(送話信号が2線4線変換回路103から受話経路に戻る)がある場合、これも受話信号とともに2線4線変換回路103から受話経路に戻り、制御部107を介して帯域拡張部104または遅延部105に入力される。
以下に、本実施の形態における電話装置の動作について、送話検出部102における送話信号の振幅もしくはパワーの測定値が閾値以下である場合と閾値以上である場合とに分けて詳細に説明する。
(1)閾値以下である場合
送話信号の振幅もしくはパワーの測定値がある閾値以下である場合、帯域拡張部104が受話経路に接続している。帯域拡張部104は、受話信号に帯域拡張処理を行い、ここで帯域拡張された信号が、受話部106のスピーカーにおいて受話音声へと変換される。
送話信号の振幅もしくはパワーの測定値がある閾値以下である時、近端話者は発話しておらず、遠端話者が発話していることが多い。すなわち受話信号は主に遠端話者の音声信号であると考えられる。この受話信号は、上記構成により、帯域拡張部104において帯域拡張される。
ここで、帯域拡張部104においておこなわれる帯域拡張処理について、図2を用いて説明する。本発明の帯域拡張処理においては、入力される狭帯域音声信号を用いて、帯域制限を受ける前の、話者の音声に本来存在していた高い周波数帯域の信号(高域信号)と低い周波数帯域の信号(低域信号)とを推測して再成し、この高域信号と低域信号と入力される狭帯域音声信号とを、それぞれの遅延時間と音量比とを調整し、加算することにより、狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する。
まず、高域信号再成について説明する。
高域除去ステップ202において低域通過フィルタにより、入力音声信号201の2.5kHz以上の信号を除去する。これにより、雑音の割合が大きく、劣化しやすい高域信号が除去される。
高域信号再成ステップ203では、高域除去ステップ202において高域が除去された300Hz〜2.5kHzの信号を用いて、3.5kHz以上の信号を再成する。これにより、帯域制限を受ける前の、話者の音声に本来存在していた高い周波数帯域の信号を再成することができる。
音声信号の再成方法には、コードブックマッピングを用いる方法、LPC残差信号や自己相関信号などを用いて音声信号の分析・合成(Synthesis by Analysis)をおこなう方法、折り返し信号を用いて高域を補償する方式、周波数シフトを用いる方法、全波整流や半波整流の整流処理を用いる方法を採用することができる。
例えばコードブックマッピングを用いる方法を採用する場合、参照する音声信号と同じ周波数帯域の音声信号のコードブックを用いて参照する信号を符号化し、帯域制限を受ける前の話者の音声に本来存在していた周波数帯域の信号を含む広帯域音声信号のコードブックにおける、対応する符号データを復号化し広帯域の音声信号を得る。そして、この広帯域の音声信号から必要とする信号帯域を抽出する。これは、入力音声信号を残し、拡張
した帯域の信号を付加して出力した方が推定誤差の影響を少なくすることができるからである。
すなわち本実施の形態でコードブックマッピングを用いて3.5kHz以上の高域音声信号を再成する場合、周波数が2.5kHz以上の高域を含まない狭帯域音声信号のコードブックを用いて入力音声信号を符号化し、3.5kHz以上の高域を含む広帯域音声信号のコードブックにおける、対応する符号データを復号化する。このようにして広帯域の音声信号を推定し、この音声信号から3.5kHz以上の信号帯域を抽出する。ここで推定した広帯域音声をそのまま出力せずに、推定した広帯域音声から必要とする周波数帯域の信号を抽出し入力音声信号に付加して出力することにより、推定誤差の影響を少なくすることができる。
次に低域信号再成について説明する。
低域除去ステップ204において高域通過フィルタにより、入力音声信号201の500Hz以下の信号を除去する。これにより、ハムノイズ等が音声信号に対して目立ちやすく、信号の劣化しやすい低域信号を除去することができる。
低域信号再成ステップ205では、低域除去ステップ204において劣化しやすい低域が除去された500Hz〜3.5kHzの信号を用いて、300Hz以下の信号を再成する。これにより、帯域制限を受ける前の、話者の音声に本来存在していた低い周波数帯域の信号を再成することができる。
帯域合成ステップ206では、高域信号再成ステップ203で再成した3.5kHz以上の高域信号と、低域信号再成ステップ205で再成した300Hz以下の低域信号と、300Hzから3.5kHzに帯域制限された電話音声である入力音声信号201とを加算する。これにより、擬似的に広帯域の音声信号を再成することができる。
以上の構成により、送話信号の振幅もしくはパワーの測定値が閾値以下である場合、本発明の電話装置は、帯域制限を受ける前の、話者の音声に近い広帯域音声を再成することができる。
(2)閾値以上である場合
送話信号の振幅もしくはパワーの測定値が閾値以上である場合、送話検出部102は、スイッチング信号を制御部107に送信する。制御部107はスイッチング信号を受信すると、帯域拡張部104を受話経路から切り離し、遅延部105を受話経路に接続する。送話検出部102は測定値が閾値を下回るまでスイッチング信号を送信しつづける。遅延部105は、帯域拡張部104の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を受話信号に与える。ここで遅延処理された信号が、受話部106のスピーカーにおいて受話音声へと変換される。
送話信号の振幅もしくはパワーの測定値が閾値以上である時、近端話者が発話し、2線4線変換回路103から受話経路へと入る受話信号は、主に送話信号が戻った側音信号であることが多い。この側音信号は、上記構成により帯域拡張処理を受けることなく受話部106から音声として出力される。そのため、側音が帯域拡張されて歪や雑音が増大し通話品質が低下することを防ぐことができる。
次に、図3を用いて本実施の形態における電話装置の処理の流れについて確認する。
本実施の形態における電話装置は、送話信号の振幅もしくはパワーを測定し(ステップ
301)、この測定値をある閾値と比較する(ステップ302)。測定値が閾値以下のときを送話中でないと判断し、受話信号を帯域拡張部に渡す(ステップ303)。ここで受話信号が帯域拡張され(ステップ304)、近端話者の送受話器の受話部から出力される(ステップ305)。一方、測定値が閾値以上のときを送話中であると判断し、受話信号を遅延部に渡す(ステップ306)。ここで受話信号が遅延処理を受け(ステップ307)、近端話者の送受話器の受話部から出力される(ステップ308)。
この構成により、近端話者が送話中である場合に受話信号(主に側音信号)が帯域拡張されることを防ぐことが可能となる。また、近端話者の背景雑音が大きい場合にも、この背景雑音の側音信号が帯域拡張されることを防ぐことが可能となる。また、近端話者と遠端話者が同時に発話するダブルトーク時にも、側音信号と受話信号とがともに帯域拡張されることを防ぐことが可能となる。
以上のように本実施の形態における電話装置によると、遠端話者の音声信号に対しては帯域拡張処理をおこなうことにより、明瞭度と音質印象を改善することができる。一方送話時には、帯域拡張処理を無効化する事で、近端話者の側音信号が帯域拡張されないようにすることができる。すなわち帯域拡張処理による逆効果を低減することが可能となる。また、送話時の受話信号に遅延を加えることで、帯域拡張処理のオンオフ切替え時に波形が不連続になることを防ぎ、ノイズの発生を抑えることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における電話装置は、本発明の実施の形態1における電話装置を、親機と子機との間で無線通信をおこなうコードレスホンに適用したものであり、図1における、送話部101と送話検出部102と帯域拡張部104と遅延部105と受話部106と制御部107とを備えた子機と、2線4線変換回路103を備えた親機とで構成される。
コードレスホンにおいて側音信号は、子機から無線通信部分を介して親機に送信され、2線4線変換回路103をまわった後、さらに無線通信部分を介して子機へと戻るため、大きく遅延する。一方制御部107は、送話検出部102での信号検出がなくなりスイッチング信号が止むとすぐに帯域拡張部104をオンにする。このため近端話者が発話を停止すると、先ず帯域拡張部がオンとなり、遅れて側音信号が受話経路に入り帯域拡張されることがあった。
図4は本発明の実施の形態2における電話装置の帯域拡張処理のタイミングチャートである。
図4を用いて、本実施の形態の電話装置における帯域拡張処理のオン/オフについて説明する。
送話検出部が近端話者の送話信号を検出すると(401)、送話検出部はすぐに制御部へスイッチング信号を送信し、制御部は帯域拡張処理をオフにする。これにより、近端話者が送話中である場合に側音信号が帯域拡張されることを防ぐことができる。一方、送話検出部が近端話者の送話信号を検出しなくなると(402)、送話検出部はある一定の時間(ホールドタイムと称す)待機した後(403)、制御部へのスイッチング信号送信を停止し、制御部はスイッチング信号の停止をうけて帯域拡張部をオンにする。これにより、近端話者が送話中でない場合に遠端話者からの音声信号を帯域拡張することで、聞きとりやすい音声を出力することができる。また、送話検出部が送話信号を検出しなくなってから制御部へのスイッチング信号送信を停止するまでの間にホールドタイムを設け、側音信号の遅延の分だけ帯域拡張部の処理の開始を遅らせることで、受話部からの側音信号が
止んだ後に帯域拡張部をオンにすることができるので、側音信号が帯域拡張されることを防ぐことができる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3における電話装置のブロック構成図、図6は本発明の実施の形態3における電話装置の帯域拡張処理のフローチャートである。
図5を用いて、本実施の形態における電話装置の構成について説明する。
本実施の形態における電話装置は、送話検出部502が制御部507に送話信号の測定値を送信し、制御部507がその測定値に対応して帯域拡張部504と遅延部505とに受話信号を振分ける。なお、本発明の実施の形態1と同じ部分については説明を省略する。
送話検出部502は、送話部501からくる送話信号の振幅もしくはパワーを測定し、測定値を制御部507に送信する。具体的には、例えば送話信号の最大値を仮に10としたときに、送話検出部502の測定値が7である場合、制御部507は送話信号の測定値を送話検出部502から受け取り、測定値の大きさに逆比例する増幅率すなわち受話信号レベルの3/10を帯域拡張部504に渡し、測定値の大きさに比例する増幅率すなわち受話信号レベルの7/10を遅延部505に渡す。
帯域拡張部504は、制御部507において振分けられた受話信号を用いて、帯域制限を受ける前の、話者の音声に本来存在していた周波数帯域の信号を推測して再成し、この再成した信号と入力される狭帯域音声信号とを、それぞれの遅延時間と音量比とを調整し、加算することにより、広帯域音声信号を擬似的に生成する。この帯域拡張処理方法の詳細は、本発明の実施の形態1で述べた方法と同様である。遅延部505は、制御部507において振分けられた受話信号に、帯域拡張部504の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を与える。帯域拡張部504において帯域拡張された受話信号と遅延部505において遅延処理された受話信号とは加算され、受話部506において受話音声に変換される。
次に、図6を用いて本実施の形態における電話装置の処理の流れについて確認する。
本実施の形態における電話装置は、送話信号の振幅もしくはパワーを測定する(ステップ601)。受話信号を測定値の大きさに逆比例する増幅率で帯域拡張部に渡す(ステップ602)。ここで受話信号が帯域拡張される(ステップ603)。一方、受話信号を測定値の大きさに比例する増幅率で遅延部にも渡す(ステップ604)。ここで受話信号が遅延処理を受ける(ステップ605)。ステップ603において帯域拡張処理をされた受話信号とステップ605において遅延処理された受話信号とは加算され(ステップ606)、近端話者の送受話器の受話部から出力される(ステップ607)。
これにより、帯域拡張処理をオンとオフで切替えるのではなく、段階的にかかり具合が変化するようにしたことで、帯域拡張された音声から帯域拡張されていない音声に、またはその逆の順番で、音声が突然切り替わることを防ぐことが可能となる。
以上のように本実施の形態における電話装置によると、近端話者の発話時に側音信号が歪や雑音成分と共に帯域拡張されて送受話器の受話部から聞こえることによる違和感を軽減することができ、さらに帯域拡張処理の切替え時に感じる不連続感を減少させることが可能となる。
なお、本実施の形態における電話装置を、本発明の実施の形態2で述べたように親機と子機との間で無線通信をおこなうコードレスホンに適用することも同様に実施可能である。
本発明にかかる電話装置は、側音の歪や雑音の増大を伴うことなく、帯域拡張処理を必要時のみ行うことが必要な電話装置等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における電話装置のブロック構成図 本発明の実施の形態1における電話装置の帯域拡張処理の処理構成図 本発明の実施の形態1における電話装置の帯域拡張処理のフローチャート 本発明の実施の形態2における電話装置の帯域拡張処理のタイミングチャート 本発明の実施の形態3における電話装置のブロック構成図 本発明の実施の形態3における電話装置の帯域拡張処理のフローチャート
符号の説明
101 送話部
102 送話検出部
103 2線4線変換回路
104 帯域拡張部
105 遅延部
106 受話部
107 制御部
201 入力音声信号
202 高域除去ステップ
203 高域信号再成ステップ
204 低域除去ステップ
205 低域信号再成ステップ
206 帯域合成ステップ

Claims (8)

  1. 送話信号の有無を検出する送話検出部と、
    狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、
    前記帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、
    前記送話検出部が送話信号無しと判断した場合には電話回線側から入来する受話信号を前記帯域拡張部に渡し、前記送話検出部が送話信号有りと判断した場合には受話信号を前記遅延部に渡す制御部と
    を備えたことを特徴とする電話装置。
  2. 話者の送話音声を送話信号に変換する送話部と、
    電話回線側から入来する受話信号を受話音声に変換する受話部と、
    前記送話部から入来する送話信号の有無を検出する送話検出部と、
    電話回線の2線と、前記送話部と前記受話部とに接続される4線とを接続する2線4線変換回路と、
    狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、
    前記帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、
    前記送話検出部が送話信号無しと判断した場合には前記2線4線変換回路から入来する受話信号を前記帯域拡張部に渡し、前記送話検出部が送話信号有りと判断した場合には同受話信号を前記遅延部に渡す制御部と
    を備えたことを特徴とする電話装置。
  3. 親機と、
    前記親機との間で無線通信が可能な子機と
    からなる電話装置であり、
    送話信号の有無を検出する送話検出部と、
    狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、
    前記帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、
    前記送話検出部が送話信号無しと判断した時から一定時間待機した後、受話信号を前記帯域拡張部に渡し、前記送話検出部が送話信号有りと判断した場合には受話信号を前記遅延部に渡す制御部と
    を備えたことを特徴とする電話装置。
  4. 前記2線4線変換回路を親機に、
    前記送話部と前記受話部と前記送話検出部とを子機に備え、
    前記親機と前記子機とを無線接続し、
    前記制御部は、前記送話検出部が送話信号無しと判断した時から一定時間待機した後、受話信号を前記帯域拡張部に渡す
    ことを特徴とする請求項2に記載の電話装置。
  5. 送話信号の大きさを検出する送話検出部と、
    狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、
    前記帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、
    前記送話検出部が送話信号が小さいと判断した場合には、その小ささに応じて電話回線側から入来する受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を多くするとともに前記遅延部に渡す割合を少なくし、前記送話検出部が送話信号が大きいと判断した場合には、その大きさに
    応じて受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を少なくするとともに前記遅延部に渡す割合を多くする制御部と
    を備えたことを特徴とする電話装置。
  6. 話者の送話音声を送話信号に変換する送話部と、
    電話回線側から入来する受話信号を受話音声に変換する受話部と、
    前記送話部から入来する送話信号の大きさを検出する送話検出部と、
    電話回線の2線と、前記送話部と前記受話部とに接続される4線とを接続する2線4線変換回路と、
    狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、
    前記帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、
    前記送話検出部が送話信号が小さいと判断した場合には、その小ささに応じて前記2線4線変換回路から入来する受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を多くするとともに前記遅延部に渡す割合を少なくし、前記送話検出部が送話信号が大きいと判断した場合には、その大きさに応じて受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を少なくするとともに前記遅延部に渡す割合を多くする制御部と
    を備えたことを特徴とする電話装置。
  7. 親機と、
    前記親機との間で無線通信が可能な子機と
    からなる電話装置であり、
    送話信号の大きさを検出する送話検出部と、
    狭帯域音声信号から広帯域音声信号を擬似的に生成する帯域拡張部と、
    前記帯域拡張部の演算処理によって生じる遅延時間と同量の遅延を、狭帯域音声信号に与える遅延部と、
    前記送話検出部が送話信号が小さいと判断した時から一定時間待機した後、受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を多くすることを開始するとともに前記遅延部に渡す割合を少なくすることを開始し、前記送話検出部が送話信号が大きいと判断した場合には、受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を少なくするとともに前記遅延部に渡す割合を多くする制御部と
    を備えたことを特徴とする電話装置。
  8. 前記2線4線変換回路を親機に、
    前記送話部と前記受話部と前記送話検出部とを子機に備え、
    前記親機と前記子機とを無線接続し、
    前記制御部は、前記送話検出部が送話信号が小さいと判断した時から一定時間待機した後、受話信号を前記帯域拡張部に渡す割合を多くすることを開始するとともに前記遅延部に渡す割合を少なくすることを開始する
    ことを特徴とする請求項6に記載の電話装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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