JP2005099968A - 仮想ファイルシステムを有する計算機システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムにおいてもデータの共有を可能とする計算機システムを提供する。
【解決手段】 異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムおよび当該オペレーティングシステム上で動作可能なアプリケーションの実行をエミュレートするエミュレーションプログラムを有する計算機システムにおいて、前記アプリケーションで処理された固有ファイル形式のデータを当該計算機システムのオペレーティングシステムのファイル形式のデータに変換するための仮想ファイルシステムを前記エミュレーションプログラムに設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は,異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムの実行環境を備えた計算機システムにおいて,前記実行環境にて固有のファイル形式に依存するオペレーティングシステムを動作させた場合においても,当該オペレーティングシステムで処理したファイルを外部記憶装置のファイルシステムで操作可能なファイル形式に変換し格納することが可能なコンピュータシステムに関する。
異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムおよび当該アプリケーションの実行環境を構築するため,アーキテクチャの違いをエミュレートするエミュレーションプログラムを計算機システム上に設ける。エミュレーションプログラムで動作するオペレーティングシステムが固有のファイルシステムを有する場合,固有のファイル形式のデータファイルを用意し,オペレーティングシステムを動作させる際にこの前記データファイルが使用される。
ファイル形式が違うことにより異なるオペレーティングシステムがこのデータファイルを使用することが不可能なため,固有ファイル形式で格納されている記憶装置のファイルシステムで操作可能なファイル形式に変換するアプリケーションを用意し,前記アプリケーションにてファイル形式を変換してデータ共有を可能にしている。
近年,チップテクノロジの進歩に合わせて性能エンハンスを実施するために異なるアーキテクチャ上にオペレーティングシステムの実行環境を構築するエミュレーションプログラムを開発し,当該プログラムにてアーキテクチャの違いを吸収している。
また,スペースメリット等を図るために一台の計算機に複数のオペレーティングシステムが実行可能な論理分割機構がある。この論理分割機構の構成を用いた場合,論理分割の構成定義変更により,片系のパーティションで使用していたディスクをもう片系のパーティションに組み込む事により,異なる実行環境でリソースを共有することも可能である。
しかし,各々のオペレーティングシステムが有するファイルシステムが異なることにより,あるオペレーティングシステムで処理したデータファイルを別のオペレーティングシステムで使用することができない。
このような状況を踏まえて,各々のオペレーティングシステムでデータの共有が行える機構を上記で述べたアーキテクチャの違いを吸収するエミュレーションプログラムに備えることにより,ファイル形式変換アプリケーションを使用すること無くデータ共有を実現することが可能になる。
従来技術としては例えば,異なったファイル形式のデータが混在する計算機システムにおいて,オペレーティングシステムに固有なファイル形式から計算機システムに共通なファイル形式に変換するファイルシステムを有するシステムとして特許文献1がある。これは,複数のホストがネットワークで接続されたシステム構成で各ホストで固有のファイルをシステム共通の形式ファイルに変換し,システム共通の記憶装置に格納し,その管理を専用の管理サーバで行うものである。しかし,この公知例はアーキテクチャの違いを吸収するエミュレーションプログラムにファイル形式変換機能を持たせることは考慮されていない。
特開2002-7174号公報
以上に述べたように従来の技術は,固有ファイルシステムを有するオペレーティングシステム上でファイル形式変換アプリケーションを実行し,ファイル形式を変換したデータファイルを作成することにより他のオペレーティングシステムが使用できるようにしていたが,アプリケーションにその機能を持たせるのではなく,異なるアーキテクチャを吸収するエミュレーションプログラムにて仮想ファイルシステムを構築し,異なるオペレーティングシステムのデータ共有を可能とする。
エミュレーションプログラムのI/O制御エミュレーション部に仮想ファイルシステムを設け,また固有ファイルシステムの定義をファイルシステム定義ファイルとして登録する。I/O制御エミュレーション部は,I/O命令エミュレーション部からのデータ書き込み指示により,仮想ファイルシステムを用いて共有データファイルを作成して新たなデータファイルとして記憶装置に格納する。
本発明によれば,仮想ファイルシステムを有するアーキテクチャエミュレーションプログラムを設けることで,1台の計算機上に異なる二つのオペレーティングシステムの実行環境を構築するだけでなく,異なるオペレーティングシステム固有のファイル形式のデータを別のオペレーティングシステムのファイル形式に変換することが可能となり,処理データの共有が図れる効果がある。
これまで,上記のようなデータ共有を行うために,固有ファイル形式のオペレーティングシステム上にファイル形式変換用のアプリケーションを実行してファイル形式変換を行ったファイルを作成していたが,ファイル形式変換用アプリケーションを用いなくともエミュレーションプログラムのみで異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムで処理したデータの共有が可能となる。
以下,発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1で,計算機システム100は,アーキテクチャAのプロセッサ110と当該プロセッサ上で動作するオペレーティングシステムA120をプラットフォームとし,このプラットフォーム上で実行するアプリケーションA130で使用するデータを外部記憶装置200に格納するものとする。
図1に示すように,計算機システム100は,アーキテクチャAのプラットフォームとは異なるアーキテクチャBのオペレーティングシステムB150とこのオペレーティングシステム上で動作可能なアプリケーションB160の実行環境を構築するためにアーキテクチャBをアーキテクチャAにエミュレートするエミュレーションプログラム140を有している。
また,図1のオペレーティングシステムB150,アプリケーションB160およびアプリケーションBで使用するデータをオペレーティングシステムB固有のファイル形式にてデータファイルB240として外部記憶装置200に格納する。
アプリケーションB160で処理したデータは固有ファイル形式のデータのため,アプリケーションA130で使用することができない。この問題を解決するためにアプリケーションB160で処理したデータをアプリケーションA130で使用可能なデータに変換するため,エミュレーションプログラム140に仮想ファイルシステムを設ける。これが本実施例において特徴の一つとするところであり,その構成,動作については後述する。
図2は,アーキテクチャの違いをエミュレートするエミュレーションプログラム140の構成を表したものである。エミュレーションプログラムは,命令エミュレーション部141,I/O命令エミュレーション部142およびI/O制御エミュレーション部143から構成される。
更に,I/O制御エミュレーション部143は,データファイルB240を読込むデータ読込み部144、オペレーティングシステムB150およびアプリケーションB160が処理したデータを固有ファイル形式で書込むデータ書込み部145と,同じくアプリケーションA130が処理できるファイル形式で書込むデータ書込み部146から構成される。
データ書込み部146は,オペレーティングシステムB150が管理するファイルシステムのインデックス情報を定義したファイルシステム定義ファイル220と本定義ファイルより取得したオペレーティングシステムB150のファイルシステム情報によりオペレーティングシステムB150の仮想ファイルシステム147を構築する。
図3は,オペレーティングシステムB150およびアプリケーションB160自体およびこれらが処理するデータが格納されているデータファイルB240,および仮想ファイルシステム構築に必要なファイルシステム定義ファイル220を構成するデータを表す。
データファイルB240は,オペレーティングシステムB150とアプリケーションB160のプログラム部241,オペレーティングシステムB150が管理するファイル管理情報(ファイル名、ファイルサイズ、ファイル格納位置等)242,およびオペレーティングシステムB150とアプリケーションB160で使用するデータ部243で構成される。
ファイルシステム定義ファイル220は,データファイルB240に格納されているファイル管理情報格納領域の先頭アドレスであるファイル管理情報格納アドレス221,ファイル管理情報格納領域サイズであるファイル管理情報サイズ222,およびファイル管理情報の項目であるファイルシステムインデックス情報223で構成される。
以下図1,図2,図3を合わせて説明する。異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムB150を起動し,当該オペレーティングシステムのファイルシステムを作成した後に,作成したファイルシステムの管理情報242の格納領域先頭アドレス221および格納領域サイズ222と,更にファイルシステムの管理情報にどのような項目があるかをファイルシステムインデックス情報223として,ファイルシステム定義ファイル220に定義する。
オペレーティングシステムB150上で動作するアプリケーションB160にて業務処理を行うためにデータ読込みを行う場合,エミュレーションプログラム140の命令エミュレーション部141がI/O命令であることをI/O命令エミュレーション部142に通知し,I/O命令エミュレーション部142は,データ読込みであることをI/O制御エミュレーション部143に通知する。
データ読込み指示を受けたI/O制御エミュレーション部143は,データ読込み部144にて外部記憶装置200のデータファイルB240からデータを読込み,アプリケーションB160にて処理を実行する。
アプリケーションB160処理後のデータ書込みを行う場合,エミュレーションプログラム140の命令エミュレーション部141がI/O命令であることをI/O命令エミュレーション部142に通知し,I/O命令エミュレーション部142は,データ書込みであることをI/O制御エミュレーション部143に通知する。
データ書込み指示を受けたI/O制御エミュレーション部143は,データ書込み部145にて外部記憶装置200のデータファイルB240にデータを書込み,この書込み処理後データ書込み部146にてアプリケーションA130で使用可能なデータファイルとして外部記憶装置200にデータファイルA−n230を書込む。
アプリケーションB160で使用したデータをアプリケーションA130で使用可能なデータファイルに変換して書込む処理の詳細について以下に示す。
I/O制御エミュレーション部143がデータ書込み指示を受けるとデータ書込み部146は,ファイルシステム定義ファイル220を参照し,ファイル管理情報格納アドレス221およびファイル管理情報サイズ222を取得し,これらの情報を基にデータファイルB240からファイル管理情報242を読込み,仮想ファイルシステム147を構築する。
データ書込み部146は,この仮想ファイルシステム147を参照し,アプリケーションBで処理したデータファイルを確定し,当該データファイルを外部記憶装置200にデータファイルA-n230として書込む。本機能によりアプリケーションB160で処理したデータがアプリケーションA130で使用可能となる。
本発明を実施する計算機システムの構成図である。 エミュレーションプログラムの構成図である。 異なるアーキテクチャのデータファイル構成図および固有ファイルシステムの定義ファイル構成図である。
符号の説明
100 計算機システム
120 オペレーティングシステムA
140 エミュレーションプログラム
150 オペレーティングシステムB
210 外部記憶装置
220 ファイルシステム定義ファイル
240 データファイルB
230 データファイルA-n〜A-1

Claims (2)

  1. 異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムおよび当該オペレーティングシステム上で動作可能なアプリケーションの実行環境を構築し、前記アプリケーションで処理したデータを前記オペレーティングシステム固有のファイル形式で記憶装置に格納するエミュレーションプログラムを有する計算機システムにおいて、前記アプリケーションで処理された固有ファイル形式のデータを当該計算機システムのオペレーティングシステムのファイル形式のデータに変換するための仮想ファイルシステムを前記エミュレーションプログラムに設けたことを特徴とする計算機システム。
  2. 複数の異なるアーキテクチャのオペレーティングシステムを動作させる計算機システムにおいて,一のオペレーティングシステムで処理した固有ファイル形式のデータを別のファイル形式を有するオペレーティングシステムで使用可能とするために、使用対象ファイルを管理するファイルシステムのインデックス情報から仮想ファイルシステムを構築し、該仮想ファイルシステムによりファイル形式を変換して共用データファイルを作成することを特徴とする計算機システム。
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