JP2005089331A - トレハロースを用いた包接化合物の生成制御法 - Google Patents

トレハロースを用いた包接化合物の生成制御法 Download PDF

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【課題】 水とガス体および/または溶剤等の液体とから形成される包接化合物の生成を抑制する方法を提供すること
【解決手段】 水とガス体および/または溶剤等の液体とから包接化合物が形成されるに際し、トレハロースを添加することにより該包接化合物の形成を抑制する方法、該方法を用いたガス体および/または液体の輸送・貯蔵方法、及び該方法を用いたガス体および/または液体の輸送管の包接化合物による閉塞を防止する方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水とガス体および/または溶剤等の液体とからの包接化合物の形成をトレハロースを添加することにより抑制する方法、該方法を適用したガス体および/または溶剤等の液体の輸送管の閉塞防止方法、該方法を適用したガス体および/または溶剤等の液体の輸送・貯蔵方法に関する。
包接化合物は、メタンやプロパンなどの炭化水素ガス、炭酸ガスや硫化水素などの酸性ガス、及びネオンやクリプトンなどの希ガス等やHFC-32やHFC-134aなどのフルオロカーボン、テトラヒドロフランやアセトンなどの有機溶剤等の分子(ゲスト分子と呼ぶ)と水(ホスト分子とも呼ばれる)とが低温高圧条件下で反応し、水(あるいは氷)への溶解度をはるかに超える高濃度にゲスト分子を包蔵した固体のことを言う。この物質は18世紀末に発見されているが、1950年代に高緯度地域の石油化学プラントにて輸送パイプが閉塞する事故が生じ、この原因物質として大きく注目された。その後こうした事故を防ぐため、生成を阻害する技術を中心に研究が進められてきた(例えば非特許文献1参照)。またメチルシクロヘキサンやイソペンタンなどの有機溶剤や液体炭化水素等の比較的分子サイズの大きなゲスト分子は、単独では包接化合物を生成しないが、前述のガス状ゲスト分子との共存下で包接化合物を生成することも知られている。
化石燃料が次第に極地域、大水深地域に展開していく現在、包接化合物の生成抑制技術は古くて新しい技術として現在も研究対象となっている(例えば非特許文献2参照)。また海底の堆積物中や極域の永久凍土層中には、こうした化石燃料に付随するものばかりではない天然ガスが包接化合物の形で腑存していることが知られており、近年これらを天然ガス資源として開発するための開発研究が開始されている(例えば非特許文献3参照)。
さらに包接化合物の持つ高密度ゲスト分子包蔵性や生成・分解反応時のゲスト分子選択性等のユニークな特性を利用し、工業的に利用する技術についても検討が行われ始めている。例えば包接化合物を利用した天然ガス貯蔵・輸送技術としては、「ガスハイドレートの荷役方法及び装置」(特許文献1)や「天然ガスハイドレートの生成方法および生成システム」((特許文献2)、「ガスハイドレートの製造方法および製造装置」(特許文献3)、「ガスハイドレートの輸送・利用方法」(特許文献4)、「天然ガスハイドレート輸送方法及びその容器」(特許文献5)などが報告されている。これらの手法のうちいくつかはその輸送形態に包接化合物を含んだスラリー状の流体を扱うプロセスを含んでいる。
これらの技術開発において、包接化合物の生成・成長・分解挙動を制御することは、きわめて重要である。特に前述したように、包接化合物の生成を抑制する技術についてはその応用範囲が広い。
包み説化合物の生成を抑制する技術としては、主として次のような二つの添加剤を用いる方法が主流である。ひとつは、包接化合物の平衡条件を抑制側にシフトさせる添加物(例えば海水やアルコールなど)を利用する方法であり、もうひとつは平衡条件はほとんど変化させないが生成した結晶を抑制する添加物(PVPなどの化学薬品)を利用する方法である。いずれの方法も実際の生産において利用されてはいるが、前者の添加物は包接化合物の成長を抑制するわけではないので、系がシフトした平衡条件になってしまうと包接化合物の生成を抑制することができない。また後者の添加物は現在も開発が進められているが、環境への影響評価などが十分に行われておらず、経済的な問題も多い。
Uchida et al. (1999)は炭酸ガス包接化合物の生成実験を行い、純水−炭酸ガス界面で生成される膜状包接化合物の成長速度を調べた。その結果、炭酸ガス包接化合物の成長速度は、その圧力下で生成を開始する時の温度の平衡温度からのずれ(過冷却度DT)の関数であらわされることがわかった(非特許文献4)。さらにUchida et al. (2002)は、同様の実験をNaClを含む水溶液で行い、NaCl水溶液−炭酸ガス界面で生成する包接化合物は、純水系よりも成長速度が遅いこと、またNaCl濃度が高いほど成長速度抑制効果が大きいことを見出した(非特許文献5)。
近年澱粉からの大量生産が可能になった天然糖質であるトレハロースが、包接化合物と同様の水素化合物系結晶である氷の生成抑制技術として効果があることが明らかになった(非特許文献6)。天然糖質であることから環境への負荷が非常に小さく、また水溶液として使用するためゲスト分子への混入も少ないという長所が考えられる。しかしその機能は、これまで氷の結晶構造に限定されて評価されているのみである。
特開2003-171678号公報 特開2003-105362号公報 特開2003-055677号公報 特開2002-161288号公報 特開2000-304196号公報 Sloan, E.D.Jr., Clathrate Hydrates of Natural Gases 2nd Ed. Revised and Expanded, Marcel Dekker Inc., 1998 Carroll, J.J., Natural Gas Hydrates: A Guide for Engineers, Butterwort-Heinemann, 2002 Paull, C.K and Dilloin, W.P. Eds., Natural Gas Hydrates: Occurrence, Distribution, and Detection Uchida et al., J. Crystal Growth, 204, p. 348, (1999) Uchida et al., J. Crystal Growth, 237-239, p. 383, 2002 Sei et al., J. Crystal Growth, 240, p. 218, 2002
この発明の目的は、天然ガス等のガス体や石油や有機溶剤等の液体を輸送する際に輸送管中に生成し、あるいは工業的に生成された包接化合物スラリーの輸送管中で成長を続け、輸送管の閉塞事故を起こす原因となる包接化合物の形成を抑制するため、天然に産出し環境調和性の高いトレハロースなどの糖類を水溶液中に添加、溶解させる方法を提供することである。
本発明者は包接化合物の生成に用いる水溶液やゲスト分子と、形成された包接化合物の生成過程について鋭意研究を重ねた結果、氷の生成制御に効果があることが報告されたトレハロース水溶液から包接化合物を形成させる際、包接化合物相の結晶が発生してから成長する速度が純水を用いたときより遅くなることを見出し、水溶液中のトレハロースの濃度によってその効果が変化するという知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、水とガス体および/または溶剤等の液体とから包接化合物が形成されるに際し、トレハロースを添加することにより該包接化合物の形成抑制方法である。
さらに、本発明は、ガス体および/または溶剤等の液体を輸送・貯蔵する際に、トレハロースを添加し包接化合物の形成を抑制することを特徴とするガス体および/または液体の輸送・貯蔵方法である。
さらに、本発明は、ガス体および/または溶剤等の液体を輸送管により輸送する方法において、トレハロースを添加し包接化合物の形成を抑制することにより輸送管の閉塞を防止する方法である。
上記それぞれの方法において、ガス体としては、メタンやプロパンなどの炭化水素ガス、炭酸ガスや硫化水素などの酸性ガス、及びネオンやクリプトンなどの希ガスが挙げられ、溶剤としては、HFC-32やHFC-134aなどのフルオロカーボン、テトラヒドロフランやアセトンなどの有機溶剤、または上記ガス体との共存下で包接化合物を生成するメチルシク
ロヘキサンやイソペンタンなどの有機溶剤や液体炭化水素が挙げられる。また、使用す
るトレハロースは水溶液中での濃度がトレハロース10%以上、好ましくは40%以上が好ま
しい。
本発明により、水とガス体および/または溶剤等の液体から包接化合物が形成されるに際し、これらにトレハロースを添加することにより該包接化合物の形成を抑制することができた。そして、この方法をガス体および/または溶剤等の液体を輸送管により輸送する方法において適用することにより包接化合物の形成による輸送管等の閉塞を防止することができた。
従来トレハロースは水の平均構造に特有の大きさを持っており、そのため水溶液中で結晶化作用が進むのを抑制するというメカニズムが提案されていた。しかしながらこのトレハロースが水と二酸化炭素のようなガス体との包接化合物の成長速度を抑制するとの報告は全く無く、本発明者らが始めてこのような知見を得た。トレハロース自体は天然に産出される物質であるため、化学薬品で合成された生成制御・抑制剤とは異なり環境調和性が高い。また従来包接化合物の成長速度を抑制する物質として知られていたNaClと異なり反応容器や輸送管等を腐食する恐れも少ないという利点を持っている。
本発明の方法は、上記のとおり包接化合物を生成し得るゲスト分子相(気相または液相)と水とを反応させる際に、トレハロースを添加することにより生成反応が起きた後包接化合物が成長する速度を低下させることで包接化合物の成長を抑制する技術からなっている。
本発明で用いるトレハロースは、ブトウ糖2分子がα、α−1、1で結合した非還元性の糖質であり、市販のものを用いることができる(株式会社 林原商事社製)。通常トレハロースはその他に水分や不純物が微量に含まれることもあるが、本発明で用いているトレハロースは、トレハロースを98%以上、望ましくは99%以上含む含水結晶を含むものとする。
本発明において用いられる包接化合物を生成することのできるゲスト分子としては、メタンガスのほか、エタンガス、プロパンガスなどの天然ガスの主成分である炭化水素気体や炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス、硫化水素等の小さな分子、キセノンガス、アルゴンガス、クリプトンガスなどの希ガスが挙げられる。またHFC-32(2フッ化メタン(CH2F2))やHFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン(CH2FCF3))などのフルオロカーボン、テトラヒドロフランやアセトンなどの有機溶剤等やアンモニウム塩水溶液などのゲスト分子は、上記のゲスト分子と異なり常圧条件で包接化合物を生成することができる。また比較的分子サイズの大きなメチルシクロヘキサンやイソペンタンなどの有機溶剤や液体炭化水素等のゲスト分子は、単独では包接化合物を生成しないが、前述のガス状ゲスト分子との共存下で包接化合物を生成することも知られている。ここでは炭酸ガスを用いて実施したが、本発明に用いた手法は、上記に示したようなゲスト分子に対しても一般的に成立する。
本発明において用いられる水は、通常脱イオン・脱気した蒸留水を用いるが、塩や塩基等の不純物が多少含まれていても一般的に成立する。ただし、含まれる不純物の種類や濃度により、包接化合物の生成平衡条件がシフトする場合もあるため、得られる気体や包接化合物中の成分比が異なってくることもある。
反応させる条件は、用いるゲスト分子と純水との反応から予想される平衡条件より低温・高圧条件である。例えば炭酸ガスを用いた場合、純水と反応して生成される包接化合物の平衡圧力は、273.2Kにおいて約1.2MPaである。従ってこのガスを用いる実験では1.2MPa以上の範囲で行われる。温度範囲は圧力条件によって任意であるが、トレハロースが氷中にほとんど溶存しないため水溶液との反応条件のもとで行う方が好ましく、273.2K以上で行う。
図1は本発明で使用した包接化合物生成観測装置である。この装置は炭酸ガス−純水(または塩水)系での包接化合物生成速度測定に用いられており(非特許文献5)、トレハロース水溶液の効果を定量的に比較するために適している。一定量の水試料を高圧容器HV中に入れ全体を恒温槽TB中に入れて所定温度にする。その後HV中の空気を排気しボンベBよりゲスト分子試料をHV中へ導入し、所定圧力にする。そして恒温槽の設定を下げて包接化合物生成条件へ持っていく。温度・圧力が包接化合物生成条件になった時刻をゼロとし、温度・圧力を熱電対TC、圧力計PGで計測し、記録計Rにて記録する。
包接化合物の生成の確認は、観測窓Wからの目視観測、および生成熱放出に伴う系の温度上昇によって行う。また包接化合物の成長速度は、観測窓から系内の様子を顕微鏡MSで観測し、その変化をビデオカメラVTRで録画して得られた画像を解析することで測定した。
なお生成速度の測定実験の後、系内の温度を上昇させて包接化合物を分解させ、その分解温度を測定することによってトレハロース水溶液による平衡条件の変化を確認した。
本発明は、次の実施例で示した系のほか、同じ結晶構造を持つメタン包接化合物、異なる結晶構造を持つプロパン包接化合物や多くのフルオロカーボン包接化合物、準包接化合物と呼ばれるアンモニア塩を用いた包接化合物などの生成抑制剤として利用することが可能であることが示された。従ってこれらの包接化合物を利用する技術に関しても、本発明による生成制御法を適応することが可能である。
また、本発明は、包接化合物生成水溶液およびガス体と包接化合物との平衡条件をほとんど変えずに核生成し、核発生後の包接化合物の成長は著しく抑制されるという特徴から、水溶液中で結晶が発生したとしても大きく成長せず、水溶液と混合したスラリー状態になると考えられる。従ってこれらの特徴を生かせる温度・圧力条件にすることにより、輸送管等の包接化合物による閉塞を防止することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
脱イオン・脱気処理した蒸留水試料にトレハロース(2含水結晶粉末)を所定の濃度で溶かした水溶液一滴(約0.5 cm3)を、図1に示す高圧反応容器HV(内容積約10 cm3)中に封入し、恒温槽TB中に入れる。その際、HV中に残存していた空気はバルブV2を開けて真空ポンプVPにて脱気する。脱気後バルブV2は閉じる。
その後バルブV1を開けてボンベBより炭酸ガス試料をHV中へ導入し、所定圧力まで昇圧させた後、バルブV1を閉じる。そして温度圧力が所定条件になったことを確認した後、恒温槽TBの設定を下げて温度を所定温度にする。設定圧力における包接化合物生成温度に達した後、界面上に包接化合物が生成するのを観測する。
炭酸ガス包接化合物の生成実験は、トレハロースを50wt%溶かした水溶液を用いた。恒温槽温度は263.2Kに設定し、系内圧力は約5 MPaとした。このときの平衡温度は、分解実験の結果純水−炭酸ガス系で求められる包接化合物の平衡温度より3K低い約279.4Kであった。これはトレハロースの溶存によるモル凝固点効果の結果として理解される。
同じ実験系における、炭酸ガス包接化合物の成長過程のビデオ画像から求めた膜状包接化合物の成長速度vfは、約0.3 mm sec-1と求められた。同じ過冷却度DT = 7 Kにおける純水−炭酸ガス系における成長速度は約11 mm sec-1、また成長速度が大きく抑制されることが明らかになった濃度10wt%のNaCl水溶液−炭酸ガス系における、同じ過冷却度での成長速度は約1.7 mm sec-1と見積もられる(非特許文献5)。これらの結果と比較すると、濃度50wt%のトレハロース水溶液−炭酸ガス系における成長速度は、海水の3倍以上の濃度のNaCl水溶液よりもさらに大きな成長抑制効果を持つことが示唆された。
実施例1と同様にして、トレハロースの濃度を1wt%、10wt%にした水溶液と炭酸ガスとを試料として用いた実験を行った。同様な条件下で炭酸ガス包接化合物の成長速度を測定した結果、成長速度の抑制効果はいずれの場合も見られた。トレハロース濃度が10wt%の水溶液を用いた場合、過冷却度DT=18 Kにおいて成長速度約4 mm sec-1だった。この値は、濃度10wt%のNaCl水溶液−炭酸ガス系における、同じ過冷却度での成長速度(約6.9 mm sec-1)と同等かやや小さく、純水−炭酸ガス系における成長速度(約45 mm sec-1)より著しく小さいと見積もられる。またトレハロース濃度1wt%の水溶液の場合、DT=15 Kにおいて成長速度約8.5 mm sec-1であった。この値は、濃度10wt%のNaCl水溶液−炭酸ガス系における、同じ過冷却度での成長速度(約5 mm sec-1)とほぼ同等で、純水−炭酸ガス系における成長速度(約34 mm sec-1)より著しく小さいと見積もられる。これらの結果を、表1に示した。
Figure 2005089331
従って、トレハロースの濃度による包接化合物成長速度抑制効果の変化は、濃度が高いほど大きいことがわかった。
氷の成長速度に関する試験結果(Sei et al., 2002)と比較すると、トレハロース濃度が20.8wt%、41.7wt%、52.1wt%と大きくなるにつれて成長速度が抑制されていることが報告されている。またトレハロース濃度20.8wt%の成長速度抑制効果は、同じ糖類であるサッカロースを41.5wt%添加した水溶液と同等であり、その効果の高さが示されている。
実施例で使用した生成観測装置構造の概略を示す図
符号の説明
B:ガス用の高圧ボンベ
V1,V2:弁
HV:高圧反応容器
TB:恒温槽
SM:水溶液(試料)
PG:圧力計
TC:温度計
R:記録計
VP:真空ポンプ
W:観測窓
MS:顕微鏡
VHS:ビデオカメラ

Claims (12)

  1. 水とガス体および/または溶剤等の液体とから包接化合物が形成されるに際し、トレハロ
    ースを添加することにより該包接化合物の形成抑制方法。
  2. ガス体がメタンやプロパンなどの炭化水素ガス、炭酸ガスや硫化水素などの酸性ガス、及
    びネオンやクリプトンなどの希ガスである請求項1記載の形成抑制方法。
  3. 溶剤がHFC-32やHFC-134aなどのフルオロカーボン、テトラヒドロフランやアセトンな
    どの有機溶剤、または請求項2記載のガス体との共存下で包接化合物を形成するメチルシ
    クロヘキサンやイソペンタンなどの有機溶剤や液体炭化水素である請求項1記載の生成抑
    制方法。
  4. 水溶液中のトレハロース濃度が10%以上、好ましくは40%以上であることを特徴とする請求項1記載の形成抑制方法。
  5. ガス体および/または溶剤等の液体を輸送・貯蔵する際に、トレハロースを添加し包接化合物の形成を抑制することを特徴とするガス体および/または液体の輸送・貯蔵方法。
  6. ガス体がメタンやプロパンなどの炭化水素ガス、炭酸ガスや硫化水素などの酸性ガス、及びネオンやクリプトンなどの希ガス等である請求項5記載のガス体および/または液体の輸送・貯蔵方法。
  7. 溶剤がHFC-32やHFC-134aなどのフルオロカーボン、テトラヒドロフランやアセトンなどの有機溶剤、または請求項6記載のガス体との共存下で包接化合物を生成するメチルシクロヘキサンやイソペンタンなどの有機溶剤や液体炭化水素である請求項5記載のガス体および/または液体の輸送・貯蔵方法。
  8. 水溶液中のトレハロース濃度が10%以上、好ましくは40%以上であることを特徴とする請求項5記載のガス体および/または液体の輸送・貯蔵方法。
  9. ガス体および/または溶剤等の液体を輸送管により輸送する方法において、トレハロースを添加し包接化合物の形成を抑制することにより輸送管の閉塞を防止する方法。
  10. ガス体がメタンやプロパンなどの炭化水素ガス、炭酸ガスや硫化水素などの酸性ガス、及びネオンやクリプトンなどの希ガスである請求項9記載の輸送管の閉塞を防止する方法。
  11. 溶剤がHFC-32やHFC-134aなどのフルオロカーボン、テトラヒドロフランやアセトンなどの有機溶剤、または請求項6記載のガス体との共存下で包接化合物を生成するメチルシクロヘキサンやイソペンタンなどの有機溶剤や液体炭化水素である請求項9記載の輸送管の閉塞を防止する方法。
  12. 水溶液中のトレハロース濃度が10%以上、好ましくは40%以上であることを特徴とする請求項9記載の輸送管の閉塞を防止する方法。
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