JP2005073502A - Food or food material having apoptosis-inducing ability - Google Patents

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JP2005073502A
JP2005073502A JP2003209493A JP2003209493A JP2005073502A JP 2005073502 A JP2005073502 A JP 2005073502A JP 2003209493 A JP2003209493 A JP 2003209493A JP 2003209493 A JP2003209493 A JP 2003209493A JP 2005073502 A JP2005073502 A JP 2005073502A
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Japan
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apoptosis
food
mushroom
cancer
inducing ability
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JP2003209493A
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Japanese (ja)
Inventor
Toshiyuki Takei
利之 武井
Shinjiyushi Kobori
真珠子 小堀
Mitsuru Yoshida
充 吉田
Mayumi Kameyama
眞由美 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Food Research Institute
Fukushima Prefecture
Original Assignee
National Food Research Institute
Fukushima Prefecture
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an excellently safe food or food material having an apoptosis-inducing ability, obtained from an extract from Sarcodon aspretus (Berk.) S. Ito which is one kind of edible mushrooms, having slight adverse effects and useful for suppression or prophylaxis of various cancer diseases including leukemia. <P>SOLUTION: The food or food material is composed of the extract from the Sarcodon aspretus (Berk.) S. Ito obtained by extracting the Sarcodon aspretus (Berk.) S. Ito and has the apoptosis-inducing ability. The food or food material is composed of ergosterol peroxide derived from the Sarcodon aspretus (Berk.) S. Ito and has the apoptosis-inducing ability. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材に関し、詳しくは食用キノコの一種であるコウタケ抽出物から得られ、白血病をはじめとする各種がんの抑制乃至予防に有効なアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、日常の食生活による健康維持・疾病予防の目的で、食品の持つ「体調維持に貢献する機能(食品の三次機能)」を示す成分について、多くの研究がなされている。それらの研究は、様々な農林水産物の成分(脂質、タンパク質、炭水化物、及び無機質等)に及んでいる。
【0003】
一方、ヒトの死因に占めるがん(悪性新生物)の割合は高く、我が国においては死因の第一位である。食品の三次機能の中で、がんの予防・治療効果が期待できるものに、がん細胞のアポトーシス(Apoptosis;自死)誘導がある。
アポトーシスは、細胞がアポトーシス誘導刺激を受けてから、計画されたシグナル伝達により、縮小、ヌクレオソーム単位でのDNAの断片化、アポトーシス小体の形成等を経て、マクロファージなどに貪食除去される。このため、細胞内容物が漏れ出すことがなく、ネクローシス(Necrosis;壊死)のように周囲の細胞・組織に炎症を起こさせることがない。
【0004】
現在、臨床で使用されている幾つかの抗がん剤や抗がん活性を示す物質が培養細胞にアポトーシスを誘導することが知られており、アポトーシス誘導ががん抑制に結びつくと考えられている。特に、白血病などの造血器腫瘍の治療は、造血器腫瘍細胞の根絶が治療の基本理念であり、その化学療法剤や放射線による治療は、造血器腫瘍細胞にアポトーシスを誘導することに由来している。
【0005】
このようにアポトーシス誘導が安全ながん抑制方法であると認められることから、上記したように、従来から、抗がん剤をはじめとして種々のアポトーシス誘導剤が見出されてきた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、多くのものは、化学合成品であったり、天然には存在しないタンパク質の加水分解物であったりすることから、長期間使用した場合の副作用をはじめとして、安全性について必ずしも充分ではないという問題があった。
また、天然物由来の抗がん物質についても、従来から研究がなされているが、それらは細胞毒を指標として選抜されており、その作用機序が明らかにされていないため、長期にわたり連用した場合などには副作用が懸念されるなど、安全性に問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−275068号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の欠点を解消するものであって、食品由来のものであって、副作用が少なく、安全性に優れたアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題を解決するため鋭意検討を重ねた。その結果、驚くべきことに、伝統的に食品として利用されてきたキノコ(食用キノコ)の一種であるコウタケからの抽出物が目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、請求項1に係る本発明は、コウタケを抽出して得られるコウタケ抽出物からなるアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材を提供するものである。請求項2に係る本発明は、コウタケ抽出物が、がんの抑制乃至予防効果を示す請求項1記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材を提供するものである。
請求項3に係る本発明は、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドからなるアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材を提供するものである。
請求項4に係る本発明は、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドが、コウタケを抽出したコウタケ抽出物を精製することにより得られたものである、請求項3記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材を提供するものである。
請求項5に係る本発明は、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドが、がんの抑制乃至予防効果を示す請求項3又は4記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を示す。
請求項1に係る本発明は、アポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材に関し、コウタケを抽出して得られるコウタケ抽出物からなるものである。
請求項1に係る本発明で用いられるコウタケ(Sarcodon aspretus(Berk.)S.Ito)は、イボタケ科コウタケ属に属する食用キノコである。
コウタケは、山間部で伝統的に食されてきた食用キノコである。コウタケは膚の抗炎症に有効であるとされており、福島県でも手荒れに良いとの言い伝えがある。しかし、食品機能性に関しては、これまで全く明らかにされていない。
【0011】
なお、これまでキノコについては、がん抑制についての研究が進んでおり、例えばアガリクス、マイタケ、シイタケなどについてがん抑制などの薬理効果があると報告がなされている。これらの報告においては、キノコの薬効成分は多糖類であるとの報告が大部分である。
これらの活性の中心は、1,3分岐を有する1,6−β−D−グルカン、或いはそのタンパク質との複合体であるとされている。
請求項1に係る本発明で用いられるコウタケ抽出物(粗抽出物)は、これらの多糖類と糖タンパク質を全く含まない。
従って、請求項1に係る本発明は、多糖類による人体の免疫賦活に由来するがん抑制とは全く異なるものである。
また、このようなコウタケ抽出物を精製して得られるコウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイド等の成分も多糖類ではなく、がん抑制機構も免疫賦活ではなく、アポトーシス誘導であって、従来キノコに関して報告されているものとは異なるものである。
【0012】
請求項1に係る本発明は、アポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材に関し、コウタケを抽出して得られるコウタケ抽出物からなるものである。
ここでコウタケとしては、一般に乾燥品(好ましくは水分含量を10%程度以下としたもの)が用いられるが、これに限定されるものではない。
コウタケを抽出するに際しては、これを予め粉砕機などにより粉砕しておくことが好ましい。この他、コウタケを適当な大きさに切断したものを用いることもできる。
【0013】
コウタケ抽出物は、このようなコウタケを例えば、水及び/又は有機溶媒、或いは臨界抽出等により抽出、好ましくは水及び/又は有機溶媒により抽出して得られるものである。
ここで水を用いる場合には、冷水、温水、熱水があるが、熱水が好ましい。
また、有機溶媒としては、一般的に植物成分の抽出に用いられている有機溶媒であれば特に制限はなく、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどの親水性有機溶媒や、クロロホルムなどの親油性有機溶媒を用いることができる。必要に応じて、水と有機溶媒を併用することもできる。
抽出は、コウタケの粉砕物を常温常圧にて浸漬、攪拌することで得られる。また、加熱、加圧して抽出することもできる。抽出後はろ過して溶出液を集め、これをそのまま用いるか、或いは必要に応じて、さらにロータリーエバポレーターなどを用いて濃縮することにより、コウタケ抽出物が得られる。
【0014】
このようにして得られる請求項1に係る本発明のコウタケ抽出物からなるアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材は、アポトーシス誘導能(アポトーシス誘導作用)に基づいて各種がん疾患に適用することができる。コウタケ抽出物にアポトーシス誘導能があることは、これまで全く知られていなかった。
適用疾患としては、悪性新生物、より具体的には脳腫瘍、口腔及び咽頭、消化器及び腹膜(胃癌、大腸癌、肝癌、膵癌)、肺癌、乳癌、前立腺癌、精巣癌、腎癌、膀胱癌、リンパ組織及び造血組織(悪性リンパ腫、多発性骨髄腫)、子宮癌、卵巣癌などを挙げることができる。
【0015】
請求項1記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材は、請求項2に記載したように、上記した如きがんの抑制乃至予防効果を示す。
【0016】
コウタケ抽出物は、そのままで食品又は食品素材として利用することができるし、又は他の食品や材料と組み合わせて、食品又は食品素材として利用することもできる。
ここで食品としては、菓子、パンなどの固形物の他、飲料を含む概念である。また、コウタケ子実体の水煮、塩漬等の加工品、及びいわゆる機能性食品や健康食品も含まれる。
このような食品として用いる場合又は食品に含有させる場合、コウタケ抽出物は、一般に液剤、粒剤、粉剤などの形で用いられるが、これに制限されるものではない。
また、コウタケ抽出物は、そのまま、或いは他のキノコ、野菜、その他の適宜材料と組み合わせて、食品素材として利用することもできる。
【0017】
請求項3に係る本発明は、アポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材に関し、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドからなるものである。
エルゴステロールパーオキサイド( ergosterol peroxide)は既知の物質であるが、これまでコウタケにエルゴステロールパーオキサイドが存在していることは知られていなかった。また、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドにアポトーシス誘導能があることもこれまで全く知られていなかった。
さらに、上記したように、このコウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドも多糖類ではなく、そのがん抑制機構も免疫賦活ではなく、アポトーシス誘導であって、従来キノコに関して報告されているものとは異なるものと考えられる。
【0018】
ここでコウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドは、請求項4に記載したように、コウタケを抽出したコウタケ抽出物を精製することにより得られる。コウタケ抽出物に関しては、請求項1に記載したとおりであり、コウタケを例えば、水及び/又は有機溶媒、或いは臨界抽出等により抽出、好ましくは水及び/又は有機溶媒により抽出して得られるものである。
請求項4に係る本発明のコウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドは、このようなコウタケを抽出したコウタケ抽出物をさらに精製することにより得られる。精製は、クロマトグラフィーなどを用いる公知の方法で行うことができる。
【0019】
請求項3又は4記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材は、請求項5に記載したように、がんの抑制乃至予防効果を示しており、アポトーシス誘導能に基づいて、前記したとおりの各種がん疾患に適用することができる。
前記したように、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドにアポトーシス誘導能があることはこれまで全く知られていなかった。
【0020】
コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドは、そのままで食品又は食品素材として利用することができるし、又は他の食品や材料と組み合わせて、食品又は食品素材として利用することもできる。
ここで食品としては、菓子、パンなどの固形物の他、飲料を含む概念である。また、コウタケ子実体の水煮、塩漬等の加工品、及びいわゆる機能性食品や健康食品も含まれる。
このような食品として用いる場合又は食品に含有させる場合、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドは、一般に液剤、粒剤、粉剤などの形で用いられるが、これに制限されるものではない。
また、コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドは、そのまま、或いは他のキノコ、野菜、その他の適宜材料と組み合わせて、食品素材として利用することもできる。
【0021】
なお、コウタケを水及び/又は有機溶媒で抽出して得られるコウタケ抽出物やコウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドは、アポトーシス誘導能を有するアポトーシス誘導剤として用いることもできる。このようなアポトーシス誘導剤は、一般的な医薬製剤の形をはじめとして、使用目的等に応じて各種剤型のものとすることができる。例えば、液剤、錠剤、粒剤、粉剤、カプセル剤などの剤型が挙げられる。
このようにアポトーシス誘導剤として用いる場合の投与量は、適用する疾患の種類や症状等により異なり、一義的に定めることは困難であるが、一般に成人1日あたり0.1〜40mg/kg体重、好ましくは0.5〜20mg/kg体重である。
【0022】
【実施例】
以下において、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
調製例1(コウタケ抽出物の調製)
福島県産のコウタケ(Sarcodon aspretus(Berk.)S.Ito)の乾燥品103.3g(含水率3.7%)を粉砕後、アセトン中で攪拌抽出した。次いで、ろ過して溶出液を集め、ロータリーエバポレーター(40℃)にて濃縮して、コウタケ抽出物5.27gを得た。
【0024】
実施例1(コウタケ抽出物についてのがん細胞の増殖阻害試験結果及びアポトーシス誘導効果の確認試験結果)
(1)がん細胞の増殖阻害試験
調製例1で得られたコウタケ抽出物のヒト前骨髄性白血病細胞株HL60(以下、HL60細胞と称する。)の増殖に及ぼす影響は、1×10個cells/mlとなるように播種したHL60細胞に、調製例1で得られたコウタケ抽出物を0.1mg/mlとなるように加え、24時間培養後、トリパンブルー色素排除能を示す生細胞数を血球計算盤を用いて測定して検討した。その結果を、コウタケ抽出物を全く加えなかったコントロールの結果と共に図1に示す。なお、培地としては、10%牛胎児血清を含むRPMI1640培地を用い、37℃、相対湿度100%で培養した。
【0025】
図1によれば、コウタケ抽出物を加えた場合、コウタケ抽出物を全く加えなかったコントロールと比べて、生細胞数が著しく減少し、がん細胞の増殖抑制に有効であることが分かった。
【0026】
(2)アポトーシス誘導効果の確認試験
調製例1で得られたコウタケ抽出物のアポトーシス誘導効果は、調製例1で得られたコウタケ抽出物を培地1mlあたり0.1mgをHL60細胞に添加し、約20時間培養後に、アポトーシスに特徴的なDNAのヌクレオソーム単位での断片化を検出することにより、及び核の凝縮・断片化を観察することにより確認した。なお、培地としては、10%牛胎児血清を含むRPMI1640培地を用い、37℃、相対湿度100%で培養した。
DNAのヌクレオソーム単位での断片化は、試料を添加して培養したHL60細胞を回収し、Lysis緩衝液を加えて細胞を溶解した後、リボヌクレアーゼ(RNase)、プロテイナーゼ(Proteinase)K で処理し、エチレンブロマイドを含む2%アガロースゲルで電気泳動してUVトランスイルミネーター上で観察した。結果を、コウタケ抽出物を全く加えなかったコントロールの結果と共に図2に示す。
核の凝縮・断片化は、試料を添加して培養した細胞を回収後、10%グルタールアルデヒド/PBSで固定し、ヘキスト33258で核DNAを蛍光染色して蛍光顕微鏡で観察した。結果を図3に示す。また、コウタケ抽出物を全く加えなかったコントロールの結果を図4に示す。
【0027】
その結果、コウタケ抽出物を加えて培養した細胞のDNAは、アポトーシス特有のヌクレオソーム単位の断片化(図2)と、核の断片化と凝縮(図3)を示し、アポトーシスであることが明らかとなった。
【0028】
以上のように、コウタケ抽出物を、ヒト前骨髄性白血病細胞(HL60細胞)の培養液に添加したところ、顕微鏡下でアポトーシス小体形成等のアポトーシス特有の形態変化が観察された。また、この細胞のDNAをアガロースゲル電気泳動に供した結果、アポトーシス特有のDNAの断片化が認められ、アポトーシスであることを確認した。
これらの結果から、コウタケ抽出物は、がん抑制の重要な抑制機構であるアポトーシス誘導機能を有し、がん細胞の増殖抑制に有効であることが明らかとなった。
【0029】
このように、コウタケ抽出物がHL60細胞のアポトーシスを誘導したことから、次の調製例2では、コウタケ抽出物からアポトーシス誘導活性を有する物質の単離を行った。
【0030】
調製例2(エルゴステロールパーオキサイドの単離)
調製例1で得られたコウタケ抽出物5.20gをカラム(Waters社製 OASIS HLBカラム)に添加し、蒸留水、蒸留水:エタノール(8:2、6:4、4:6、2:8)、エタノールで順次溶出し、溶出液をロータリーエバポレーター(40℃)にて濃縮乾固した。蒸留水:エタノール2:8溶出部から、アポトーシス誘導活性を有する画分2.34gを得た。これをヘキサン溶解し、可溶部(2.05g)と不溶部(0.29g)とに分けた。このヘキサン可溶部をシリカゲルカラムに添加し、ヘキサン:酢酸エチル(10:1)、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)、メタノールで溶出し、4画分(1:968mg、2:546mg、3:63.3mg、4:351mg)を得た。この中からアポトーシス誘導活性を有する画分3を分取し、シリカゲル薄層クロマトグラフィーにより、2.5%メタノール/ジクロロメタンを展開溶媒に用いて分離し、アポトーシス誘導化合物として物質A13.7mgを単離した。
単離された物質Aについて、機器分析を行った。核磁気共鳴スペクトル(13C、H、DQFCOCY、HSQC、HMBC、DEPT)は、Bruker DRX800により、CDCl中、298Kで測定した。
質量(MS)スペクトルは、島津フーリエ変換サイクロトロン共鳴質量分析装置(高分解能)により、エレクトロスプレーイオン化法でイオン化して測定した。分子量は、ナトリウム塩、カリウム塩の双方の計算値と比較・同定した。
【0031】
実施例2(エルゴステロールパーオキサイドについてのがん細胞の増殖阻害試験結果及びアポトーシス誘導効果の確認試験結果)
(1)がん細胞の増殖阻害試験
調製例2で得られた物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドのHL60細胞の増殖に及ぼす影響は、5×10個cells/mlとなるように播種した細胞に、調製例2で得られた物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドをそれぞれ10、25、50μMとなるように加え、0〜48時間培養後、トリパンブルー色素排除能を示す生細胞数を血球計算盤を用いて測定して検討した。その結果(物質Aを10μM、25μM、50μMそれぞれ添加した場合の結果)を、調製例2で得られた物質Aを全く加えなかったコントロールの結果と共に図5に示す。
【0032】
図5によれば、調製例2で得られた物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドは、濃度依存的に細胞増殖を抑制し、物質Aを50μM含む培地では12時間後に、物質Aを25μM含む培地では48時間後に、ほぼ完全に細胞を死滅させたことが分かる。
【0033】
(2)アポトーシス誘導効果の確認試験
実施例1の(2)において、調製例1で得られたコウタケ抽出物の代わりに、調製例2で得られた物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドを用いたこと以外は、実施例1の(2)と同様にして、調製例2で得られた物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドのアポトーシス誘導効果を確認した。
細胞のDNAを電気泳動した結果(物質Aを25μM、50μMそれぞれ添加した場合の結果)を、調製例2で得られた物質Aを全く加えなかったコントロールの結果と共に図6に示す。また、物質Aを50μM加えて蛍光染色した結果を図7に、物質Aを25μM加えて蛍光染色した結果を図8にそれぞれ示す。さらに、調製例2で得られた物質Aを全く加えなかったコントロールの結果を図9に示す。
【0034】
その結果、物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドのDNAは、アポトーシス特有のヌクレオソーム単位の断片化(図6)と、クロマチン凝集と核の断片化(図7、図8)を示し、アポトーシスを誘導することが明らかとなった。
【0035】
以上のように、コウタケの抽出物から精製して得られた物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドを、HL60細胞の培養液に添加したところ、顕微鏡下でアポトーシス特有の形態変化が観察された。また、この細胞のDNAをアガロースゲル電気泳動に供した結果、アポトーシス特有のDNAの断片化が認められ、アポトーシスであることを確認した。
これらの結果から、物質A、つまりエルゴステロールパーオキサイドは、がん抑制の重要な抑制機構であるアポトーシス誘導機能を有し、がん細胞の増殖抑制に有効であることが明らかとなった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、副作用が少なく、安全性に優れたアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材が提供される。
即ち、本発明のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材は、食用キノコの一種であるコウタケ抽出物から得られるものであって、副作用が少なく安全性に優れたものである。
従って、本発明は、白血病をはじめとする各種がん疾患の抑制乃至予防に有効に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるコウタケ抽出物についての増殖阻害試験の結果を示すグラフである。
【図2】実施例1におけるコウタケ抽出物についてのアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す電気泳動写真像図である。
【図3】実施例1におけるコウタケ抽出物についてのアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す蛍光顕微鏡写真像図である。
【図4】実施例1におけるコントロールについてのアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す蛍光顕微鏡写真像図である。
【図5】実施例2におけるエルゴステロールパーオキサイドについてのがん細胞の増殖阻害試験結果を示すグラフである。
【図6】実施例2におけるエルゴステロールパーオキサイドについてのアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す電気泳動写真像図である。
【図7】実施例2においてエルゴステロールパーオキサイドを50μM添加した場合のアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す蛍光顕微鏡写真像図である。
【図8】実施例2においてエルゴステロールパーオキサイドを25μM添加した場合のアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す蛍光顕微鏡写真像図である。
【図9】実施例2においてエルゴステロールパーオキサイドを全く添加しなかったコントロールのアポトーシス誘導効果の確認試験結果を示す蛍光顕微鏡写真像図である。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a food or a food material having an apoptosis-inducing ability, and in particular, is obtained from a mushroom extract, which is a kind of edible mushroom, and has an apoptosis-inducing ability effective for the suppression or prevention of various cancers including leukemia. It relates to food or food materials.
[0002]
[Prior art]
In recent years, for the purpose of maintaining health and preventing illness through daily eating habits, many studies have been made on ingredients that exhibit “functions that contribute to maintaining physical condition (tertiary functions of foods)” of foods. Their research extends to various agricultural, forestry and fishery ingredients (lipids, proteins, carbohydrates, minerals, etc.).
[0003]
On the other hand, the proportion of cancer (malignant neoplasm) in human death is high and is the first cause of death in Japan. Among the tertiary functions of food, what can be expected to have cancer prevention / treatment effects is the induction of apoptosis of cancer cells (apoptosis).
Apoptosis is phagocytosed and removed by macrophages and the like through reduction, fragmentation of DNA in nucleosome units, formation of apoptotic bodies, etc., by planned signal transduction after cells receive apoptosis-inducing stimulation. For this reason, the cell contents do not leak out and the surrounding cells / tissues are not inflamed like necrosis (necrosis).
[0004]
It is known that some anticancer drugs and substances showing anticancer activity currently used in clinical practice induce apoptosis in cultured cells, and apoptosis induction is thought to lead to cancer suppression. Yes. In particular, for the treatment of hematopoietic tumors such as leukemia, eradication of hematopoietic tumor cells is the basic principle of treatment, and the treatment with chemotherapeutic agents and radiation is derived from inducing apoptosis in hematopoietic tumor cells. Yes.
[0005]
As described above, since apoptosis induction is recognized as a safe cancer suppression method, various apoptosis inducers including anticancer agents have been conventionally found (for example, patents). Reference 1).
However, many of them are chemically synthesized products or hydrolysates of proteins that do not exist in nature, so safety is not always sufficient, including side effects when used for a long time. There was a problem.
In addition, natural anticancer substances derived from natural products have been studied in the past, but they have been selected for the long term because they have been selected using cytotoxin as an indicator and the mechanism of action has not been clarified. In some cases, there were problems with safety, such as concerns about side effects.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-275068
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a food or food material that eliminates such conventional drawbacks, is derived from food, has few side effects, and has excellent safety and apoptosis induction ability. It is what.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have made extensive studies to solve the above-described conventional problems. As a result, it was surprisingly found that an extract from a mushroom, a kind of mushroom (edible mushroom) that has been traditionally used as food, can achieve its purpose, and the present invention has been completed based on this finding. It came to do.
[0009]
That is, the present invention according to claim 1 provides a food or a food material having an apoptosis-inducing ability comprising a mushroom extract obtained by extracting mushroom. The present invention according to claim 2 provides the food or food material having apoptosis-inducing ability according to claim 1, wherein the mushroom extract exhibits a cancer suppression or prevention effect.
This invention which concerns on Claim 3 provides the foodstuff or foodstuff material which has the apoptosis induction ability which consists of an ergosterol peroxide derived from a mushroom.
The present invention according to claim 4 is a food or food having apoptosis-inducing ability according to claim 3, wherein the ergosterol peroxide derived from the mushroom is obtained by purifying the mushroom extract from which mushroom is extracted. The material is provided.
The present invention according to claim 5 provides a food or a food material having apoptosis-inducing ability according to claim 3 or 4, wherein an ergosterol peroxide derived from agar mushroom exhibits a suppressive or preventive effect on cancer.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described.
The present invention according to claim 1 relates to a food or food material having apoptosis-inducing ability, and comprises a mushroom extract obtained by extracting mushroom.
Sarcodon aspretus (Berk.) S. Ito used in the present invention according to claim 1 is an edible mushroom belonging to the genus Kotake.
Kotake is an edible mushroom traditionally eaten in the mountains. Kotake is said to be effective for anti-inflammatory skin, and there is a legend in Fukushima that it is good for rough hands. However, no food function has been clarified so far.
[0011]
In addition, about mushrooms, the research about cancer suppression is progressing so far, For example, it has been reported that Agaricus, Maitake, Shiitake, etc. have pharmacological effects, such as cancer suppression. In these reports, most reports indicate that the medicinal components of mushrooms are polysaccharides.
The center of these activities is said to be a complex with 1,6-β-D-glucan having 1,3 branches or a protein thereof.
The mushroom extract (crude extract) used in the present invention according to claim 1 does not contain these polysaccharides and glycoproteins at all.
Therefore, the present invention according to claim 1 is completely different from the cancer suppression derived from the immune activation of the human body by the polysaccharide.
In addition, components such as ergosterol peroxide derived from the mushroom extract obtained by purifying mushroom extract are not polysaccharides, the cancer suppression mechanism is not immunostimulatory, is apoptosis induction, and has been reported for mushrooms in the past. It is different from what is being done.
[0012]
The present invention according to claim 1 relates to a food or food material having apoptosis-inducing ability, and comprises a mushroom extract obtained by extracting mushroom.
As the mushroom, a dried product (preferably having a water content of about 10% or less) is generally used, but is not limited thereto.
When extracting the mushrooms, it is preferable to pulverize them beforehand with a pulverizer or the like. In addition to this, a material obtained by cutting a mushroom into an appropriate size can be used.
[0013]
The mushroom extract is obtained by extracting such mushrooms with, for example, water and / or an organic solvent, or critical extraction, and preferably with water and / or an organic solvent.
When water is used here, there are cold water, hot water, and hot water, but hot water is preferable.
The organic solvent is not particularly limited as long as it is generally used for extraction of plant components. For example, hydrophilic organic solvents such as methanol, ethanol, and acetone, and lipophilic organic solvents such as chloroform. Can be used. If necessary, water and an organic solvent can be used in combination.
Extraction is obtained by immersing and stirring pulverized mushrooms at normal temperature and pressure. Moreover, it can extract by heating and pressurizing. After extraction, the eluate is collected by filtration and used as it is, or if necessary, by further concentrating using a rotary evaporator or the like, a mushroom extract can be obtained.
[0014]
The food or food material having apoptosis-inducing ability comprising the mushroom extract of the present invention according to claim 1 thus obtained can be applied to various cancer diseases based on apoptosis-inducing ability (apoptosis-inducing action). it can. Until now, it has not been known at all that Kotake extract has the ability to induce apoptosis.
Applicable diseases include malignant neoplasms, more specifically brain tumors, oral cavity and pharynx, digestive organs and peritoneum (gastric cancer, colon cancer, liver cancer, pancreatic cancer), lung cancer, breast cancer, prostate cancer, testicular cancer, renal cancer, bladder cancer Lymph tissue and hematopoietic tissue (malignant lymphoma, multiple myeloma), uterine cancer, ovarian cancer and the like.
[0015]
As described in claim 2, the food or food material having apoptosis-inducing ability according to claim 1 exhibits the above-described cancer suppression or prevention effect.
[0016]
The mushroom extract can be used as it is as a food or food material, or can be used as a food or food material in combination with other foods or materials.
Here, food is a concept including beverages in addition to solids such as confectionery and bread. In addition, processed products such as boiled Kotake mushroom bodies and salted foods, and so-called functional foods and health foods are also included.
When used as such a food or contained in a food, the mushroom extract is generally used in the form of a liquid, granule, powder, etc., but is not limited thereto.
In addition, the mushroom extract can be used as a food material as it is or in combination with other mushrooms, vegetables and other appropriate materials.
[0017]
The present invention according to claim 3 relates to a food or a food material having apoptosis-inducing ability, and is composed of ergosterol peroxide derived from Kotake mushroom.
Ergosterol peroxide (ergosterol peroxide) is a known substance, but it has not been known that ergosterol peroxide is present in the mushroom. Moreover, it has not been known so far that ergosterol peroxide derived from Kotake has an apoptosis-inducing ability.
Furthermore, as described above, this ergosterol peroxide derived from mushrooms is not a polysaccharide, and its tumor suppression mechanism is not immunostimulatory and induces apoptosis, which is different from what has been reported for mushrooms in the past. it is conceivable that.
[0018]
Here, the ergosterol peroxide derived from the mushroom is obtained by purifying the mushroom extract from which mushroom is extracted as described in claim 4. As for the mushroom extract, it is as described in claim 1, and it is obtained by extracting mushroom, for example, with water and / or organic solvent or critical extraction, preferably with water and / or organic solvent. is there.
The ergosterol peroxide derived from the mushroom of the present invention according to claim 4 can be obtained by further purifying the mushroom extract obtained by extracting such mushroom. Purification can be performed by a known method using chromatography or the like.
[0019]
The food or food material having an apoptosis-inducing ability according to claim 3 or 4 exhibits a cancer suppression or prevention effect as described in claim 5, and is based on the apoptosis-inducing ability, as described above. It can be applied to various cancer diseases.
As described above, it has never been known that ergosterol peroxide derived from mushrooms has an ability to induce apoptosis.
[0020]
Ergosterol peroxide derived from mushrooms can be used as it is as a food or food material, or can be used as a food or food material in combination with other foods or materials.
Here, food is a concept including beverages in addition to solids such as confectionery and bread. In addition, processed products such as boiled Kotake mushroom bodies and salted foods, and so-called functional foods and health foods are also included.
When used as such a food or contained in a food, ergosterol peroxide derived from mushroom is generally used in the form of a liquid, granule, powder, etc., but is not limited thereto.
Moreover, the ergosterol peroxide derived from agar mushroom can be used as a food material as it is or in combination with other mushrooms, vegetables and other appropriate materials.
[0021]
In addition, a Kotake extract obtained by extracting Kotake with water and / or an organic solvent or an ergosterol peroxide derived from Kotake can also be used as an apoptosis inducer having apoptosis-inducing ability. Such an apoptosis-inducing agent can be in various dosage forms depending on the purpose of use, including general pharmaceutical preparations. For example, dosage forms, such as a liquid agent, a tablet, a granule, a powder agent, a capsule, are mentioned.
Thus, the dosage when used as an apoptosis-inducing agent varies depending on the type and symptoms of the disease to be applied and is difficult to define uniquely, but generally 0.1 to 40 mg / kg body weight per day for an adult, Preferably it is 0.5-20 mg / kg body weight.
[0022]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of examples, but the present invention is not limited thereto.
[0023]
Preparation Example 1 (Preparation of mushroom extract)
After pulverizing 103.3 g (water content 3.7%) of a dried bamboo shoot (Sarkon aspretus (Berk.) S. Ito) from Fukushima Prefecture, the mixture was extracted with stirring in acetone. Subsequently, the eluate was collected by filtration, and concentrated with a rotary evaporator (40 ° C.) to obtain 5.27 g of a mushroom extract.
[0024]
Example 1 (Results of test for inhibition of proliferation of cancer cells and confirmation test of apoptosis-inducing effect for mushroom extract)
(1) Cancer Cell Growth Inhibition Test The effect of the mushroom extract obtained in Preparation Example 1 on the growth of human promyelocytic leukemia cell line HL60 (hereinafter referred to as HL60 cells) is 1 × 10 5 cells. The number of viable cells showing trypan blue dye-exclusion ability after adding the mushroom extract obtained in Preparation Example 1 to 0.1 mg / ml to HL60 cells seeded to cells / ml and culturing for 24 hours Were measured using a hemocytometer. The result is shown in FIG. 1 together with the result of the control in which no mushroom extract was added. As the medium, RPMI1640 medium containing 10% fetal calf serum was used and cultured at 37 ° C. and relative humidity 100%.
[0025]
According to FIG. 1, it was found that when the mushroom extract was added, the number of viable cells was significantly reduced compared to the control without any mushroom extract, which was effective in suppressing the growth of cancer cells.
[0026]
(2) Confirmation of apoptosis induction effect Apoptosis induction effect of the mushroom extract obtained in Preparation Example 1 was obtained by adding 0.1 mg per ml of the mushroom extract obtained in Preparation Example 1 to HL60 cells. After culturing for 20 hours, it was confirmed by detecting fragmentation of nucleosome units of DNA characteristic of apoptosis and observing nuclear condensation / fragmentation. As the medium, RPMI1640 medium containing 10% fetal calf serum was used and cultured at 37 ° C. and relative humidity 100%.
Fragmentation of DNA at the nucleosome unit is performed by collecting HL60 cells cultured by adding a sample, lysing the cells by adding Lysis buffer, treating with ribonuclease (RNase), proteinase K, and ethylene. Electrophoresis on a 2% agarose gel containing bromide was observed on a UV transilluminator. The results are shown in FIG. 2 together with the results of the control in which no mushroom extract was added.
Condensation / fragmentation of nuclei was carried out by collecting cells cultured after adding a sample, fixing with 10% glutaraldehyde / PBS, fluorescently staining nuclear DNA with Hoechst 33258, and observing with a fluorescence microscope. The results are shown in FIG. In addition, FIG. 4 shows the results of a control in which no mushroom extract was added.
[0027]
As a result, the DNA of the cells cultured with the addition of the mushroom extract showed fragmentation of the nucleosome unit peculiar to apoptosis (FIG. 2), fragmentation and condensation of the nucleus (FIG. 3), and it was clearly apoptotic. became.
[0028]
As described above, when the mushroom extract was added to the culture medium of human promyelocytic leukemia cells (HL60 cells), morphological changes peculiar to apoptosis such as apoptotic body formation were observed under a microscope. Further, as a result of subjecting the DNA of this cell to agarose gel electrophoresis, DNA fragmentation peculiar to apoptosis was observed, and it was confirmed that apoptosis was observed.
From these results, it was clarified that the mushroom extract has an apoptosis-inducing function that is an important suppression mechanism of cancer suppression and is effective in suppressing the growth of cancer cells.
[0029]
As described above, since the mushroom extract induced apoptosis of HL60 cells, in Preparation Example 2, a substance having apoptosis-inducing activity was isolated from the mushroom extract.
[0030]
Preparation example 2 (isolation of ergosterol peroxide)
5.20 g of the mushroom extract obtained in Preparation Example 1 was added to a column (OASIS HLB column manufactured by Waters), distilled water, distilled water: ethanol (8: 2, 6: 4, 4: 6, 2: 8). ) And ethanol in sequence, and the eluate was concentrated to dryness on a rotary evaporator (40 ° C.). From the eluate of distilled water: ethanol 2: 8, 2.34 g of a fraction having apoptosis-inducing activity was obtained. This was dissolved in hexane and divided into a soluble part (2.05 g) and an insoluble part (0.29 g). This hexane-soluble part was added to a silica gel column, and eluted with hexane: ethyl acetate (10: 1), hexane: ethyl acetate (3: 1), and methanol. Four fractions (1: 968 mg, 2: 546 mg, 3 : 63.3 mg, 4: 351 mg). Fraction 3 having apoptosis-inducing activity was collected from the fraction, separated by silica gel thin layer chromatography using 2.5% methanol / dichloromethane as a developing solvent, and 13.7 mg of substance A was isolated as an apoptosis-inducing compound. did.
The isolated substance A was subjected to instrumental analysis. Nuclear magnetic resonance spectra ( 13 C, 1 H, DQFCOCY, HSQC, HMBC, DEPT) were measured by a Bruker DRX800 at 298 K in CDCl 3 .
The mass (MS) spectrum was measured by ionization with an electrospray ionization method using a Shimadzu Fourier transform cyclotron resonance mass spectrometer (high resolution). The molecular weight was compared and identified with the calculated values of both sodium salt and potassium salt.
[0031]
Example 2 (Results of cancer cell growth inhibition test and confirmation of apoptosis-inducing effect of ergosterol peroxide)
(1) Cancer Cell Growth Inhibition Test Cell A seeded so that substance A obtained in Preparation Example 2, that is, ergosterol peroxide, on the proliferation of HL60 cells is 5 × 10 4 cells / ml In addition, the substance A obtained in Preparation Example 2, that is, ergosterol peroxide was added so as to be 10, 25, and 50 μM, respectively, and after culturing for 0 to 48 hours, the number of viable cells exhibiting trypan blue dye exclusion ability was obtained by hemocytometer Measurements were made using a board. The results (results when substance A is added at 10 μM, 25 μM, and 50 μM, respectively) are shown in FIG. 5 together with the control results obtained without any substance A obtained in Preparation Example 2.
[0032]
According to FIG. 5, the substance A obtained in Preparation Example 2, that is, ergosterol peroxide, suppresses cell growth in a concentration-dependent manner, and the medium containing 25 μM of substance A after 12 hours in the medium containing 50 μM of substance A. It can be seen that the cells were almost completely killed after 48 hours.
[0033]
(2) Confirmation test of apoptosis-inducing effect In Example 1 (2), the substance A obtained in Preparation Example 2, that is, ergosterol peroxide was used in place of the mushroom extract obtained in Preparation Example 1. Except for this, the apoptosis-inducing effect of substance A obtained in Preparation Example 2, that is, ergosterol peroxide, was confirmed in the same manner as (2) of Example 1.
FIG. 6 shows the results of electrophoresis of cell DNA (results obtained when substance A was added at 25 μM and 50 μM, respectively), together with the control results obtained without addition of substance A obtained in Preparation Example 2. Further, FIG. 7 shows the result of fluorescent staining with addition of 50 μM of substance A, and FIG. 8 shows the result of fluorescent staining with addition of 25 μM of substance A. Further, FIG. 9 shows the result of the control in which the substance A obtained in Preparation Example 2 was not added at all.
[0034]
As a result, the substance A, that is, the DNA of ergosterol peroxide exhibits apoptosis-specific nucleosome fragmentation (FIG. 6), chromatin aggregation and nuclear fragmentation (FIGS. 7 and 8), and induces apoptosis. It became clear.
[0035]
As described above, when substance A obtained by purification from an extract of mushrooms, that is, ergosterol peroxide, was added to the culture solution of HL60 cells, morphological changes peculiar to apoptosis were observed under a microscope. Further, as a result of subjecting the DNA of this cell to agarose gel electrophoresis, DNA fragmentation peculiar to apoptosis was observed, and it was confirmed that apoptosis was observed.
From these results, it became clear that substance A, that is, ergosterol peroxide has an apoptosis-inducing function, which is an important suppression mechanism of cancer suppression, and is effective in suppressing the growth of cancer cells.
[0036]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the foodstuff or food material which has few side effects and has the safety | security which is excellent in apoptosis is provided.
In other words, the food or food material having apoptosis-inducing ability of the present invention is obtained from an extract of the mushroom, which is a kind of edible mushroom, and has excellent side effects with few side effects.
Therefore, the present invention can be effectively used for suppression or prevention of various cancer diseases including leukemia.
[Brief description of the drawings]
1 is a graph showing the results of a growth inhibition test for a mushroom extract in Example 1. FIG.
FIG. 2 is an electrophoretogram image showing the results of a confirmation test of the apoptosis-inducing effect of the mushroom extract in Example 1.
FIG. 3 is a fluorescence micrograph image showing the confirmation test result of apoptosis-inducing effect of the mushroom extract in Example 1.
4 is a fluorescence micrograph image showing the confirmation test result of apoptosis-inducing effect for the control in Example 1. FIG.
5 is a graph showing the results of a cancer cell growth inhibition test for ergosterol peroxide in Example 2. FIG.
6 is an electrophoretogram showing the results of a confirmation test of the apoptosis-inducing effect of ergosterol peroxide in Example 2. FIG.
7 is a fluorescence micrograph image showing the confirmation test result of the apoptosis-inducing effect when 50 μM ergosterol peroxide is added in Example 2. FIG.
8 is a fluorescence micrograph image showing the confirmation test result of the apoptosis-inducing effect when 25 μM ergosterol peroxide is added in Example 2. FIG.
FIG. 9 is a fluorescence micrograph image showing the confirmation test result of the apoptosis-inducing effect of a control in which ergosterol peroxide was not added at all in Example 2.

Claims (5)

コウタケを抽出して得られるコウタケ抽出物からなるアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材。A food or food material having an apoptosis-inducing ability, comprising a Kotake extract obtained by extracting Kotake. コウタケ抽出物が、がんの抑制乃至予防効果を示す請求項1記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材。The food or food material having apoptosis-inducing ability according to claim 1, wherein the mushroom extract exhibits a suppressive or preventive effect on cancer. コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドからなるアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材。A food or food material having an apoptosis-inducing ability comprising ergosterol peroxide derived from Kotake. コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドが、コウタケを抽出したコウタケ抽出物を精製することにより得られたものである、請求項3記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材。The food or food material having apoptosis-inducing ability according to claim 3, wherein the ergosterol peroxide derived from mushroom is obtained by purifying a mushroom extract from which mushroom is extracted. コウタケ由来のエルゴステロールパーオキサイドが、がんの抑制乃至予防効果を示す請求項3又は4記載のアポトーシス誘導能を有する食品又は食品素材。The food or food material having an apoptosis-inducing ability according to claim 3 or 4, wherein an ergosterol peroxide derived from agar mushroom exhibits a suppressive or preventive effect on cancer.
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