JP2005071223A - 多重画像作成装置、多重画像作成方法、多重画像作成プログラム及びプログラム記録媒体 - Google Patents

多重画像作成装置、多重画像作成方法、多重画像作成プログラム及びプログラム記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】少ないメモリで低性能の演算処理装置でも任意の枚数の画像を重ね合せた画像を簡単に作成可能とする。
【解決手段】記憶部10に記憶した複数の各画像の同一位置の画素情報を読み出し(S102)、画素情報間の距離情報に基づいて各画素情報を複数のクラスタに分割し(S103)、各画素情報の各要素をクラスタ毎に平均したクラスタ平均値を求め(S104)、各クラスタ平均値の平均を取って多重静止画像の該同一位置の画素情報として出力する(S105)という処理を全ての位置の処理が終了するまで繰返す(S106,S107)。前記距離情報として、各画素値の3次元情報を例えばLab系に変換して算出しても良いし、輝度情報などに代表されるいずれかの1次元情報を生成して算出しても良い。また、各クラスタ平均値の平均ではなく、所望の色情報などにより重み付けした各クラスタ平均値の総和により多重静止画像の画素情報を出力しても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、多重画像作成装置、多重画像作成方法、多重画像作成プログラム及びプログラム記録媒体に関し、特に、デジタルスチルカメラ(以下デジカメと略す)やカメラ付き携帯電話機などにより撮影(連写)した複数のカメラ画像や、ムービーから切り出した複数のフレーム画像を多重合成し、1枚の静止画像を作成する多重画像作成装置、多重画像作成方法、多重画像作成プログラム及びプログラム記録媒体に関する。
従来、複数の画像を重ね合せて1枚の静止画像を作成する場合、複数の各画像の同一位置の画素値を複数画像に亘って平均を取って平均値を求め、該平均値を多重静止画像の前記同一位置の画素値として設定する手法が一般的である。また、オブジェクト追跡やエッジ追跡などにより、画像中に存在する監視対象物を認識し、監視対象物の移動を追跡するといった画像処理を用いる手法を適用している場合もある。しかし、後者のオブジェクト追跡やエッジ追跡などの画像処理技術を用いる方法は、高度な画像処理を行なうことが必要であり、高速の演算処理装置(CPU)や専用画像処理ハードウェアが必要となり、デジカメやカメラ付き携帯電話機などの小型軽量化が必須の分野においては実現が困難である。
一方、前者の平均値を算出する場合の改良として、特許文献1に示す特開2002−298143号公報「運動動作解析支援装置」や特許文献2に示す特開平10−290450号公報「フレーム多重画像作成方法」などが提案されている。
前記特許文献1に記載の技術は、まず、複数の画像の平均を求めることにより基準とする基準画像を生成し、該基準画像と各処理対象画像とを比較し、両者の輝度情報の差が予め設定されている閾値以上にあって、かつ、最大の部分を、動きを伴う部分として基準画像に重ね合わせるという技術であり、稀にしか生じないような動きを伴う軌跡を示す画像部分が埋もれてしまうことを防ぐことを目的としている。
前記特許文献2に記載の技術は、複数の画像の同一画素位置における画素値の平均値及び標準偏差を算出して、重ね合せる画像枚数に応じて予め設定している重み係数を用いて、標準偏差が大きい即ち各画像間のばらつきの大なる画素には大きな重み係数を、小なる画素には小さな重み係数を与えて、それぞれに与えられた該重み係数と画素値とを掛け合せた重み付け結果を加算して、多重画像を作成するという技術であり、重ね合せた際に、動きがある部分の画素値の平均値が小さくなって見えなくなってしまうことを防止することを目的としている。
特開2002−298143号公報 特開平10−290450号公報
しかしながら、1枚の画面上に運動軌跡を重ねて多重静止画像として表示する場合、従来の各種の多重画像作成方法においては、前述した各特許文献に示す技術も含めて、いずれも、以下に示すような理由により、汎用的かつ簡易には重ね合せた多重静止画像を求めることができず、メモリ容量も小さく、かつ、演算処理性能も小さいデジカメやカメラ付き携帯電話機などの小型軽量化が必須の分野には適用することが不可能であった。かかる事情について図5を用いて説明する。ここに、図5は、3数の画像を重ね合せて1枚の静止画像を作成する処理例を説明するための模式図である。図5において、50,51,52は元になる3枚の画像である。元画像50,51,52それぞれの白地で表されている部分540,541,542が動きのない部分(以下背景54という)、斜線で表されている部分550,551,552が動きのある部分(以下物体55という)である。
53は3枚の元画像50,51,52を重ね合せて作成した多重静止画像である。多重静止画像53においては、一般に、3枚の元画像50,51,52全ての背景54が重なる部分56と、3枚の元画像50,51,52のうちいずれか2枚の元画像の背景54と残りの1枚の元画像の物体55とが重なる部分57と、3枚の元画像50,51,52のうちいずれか1枚の元画像の背景54と残りの2枚の元画像の物体55とが重なる部分58と、3枚の元画像50,51,52全ての物体55が重なる部分59とが現れる。
ここで、3枚の元画像50,51,52の単純な平均値を求めるような方法を適用した場合においては、例えば背景が2枚・物体が1枚重なる部分57では物体55の値が小さくなる。而して、合成する元画像の枚数が多くなるに従って、物体55が見えにくくなっていくという問題がある。
また、前記特許文献1に示した特開2002−298143号公報では、画像枚数が少ない場合においては、動きのある物体55の部分とは逆の背景54が選択されてしまう可能性がある。図5に示した模式図の例について言えば、背景が1枚・物体が2枚重なる部分58では、基準画像として算出されている平均値が物体55の色に近づいている値となっているために、基準画像である平均値との差は、物体55よりも背景54の方が大きくなる。従って、部分58においては、物体55ではなく背景54が選択されることになる。
また、前記特許文献2に示した特開平10−290450号公報では、合成する元画像の枚数をk枚としたとき、画素位置(i,j)毎に適用される全ての枚数kに亘るそれぞれの重み係数w(i,j)の総和Σw(i,j;k)は‘1’でなければならなく、かつ、ばらつき(標準偏差)が或る閾値範囲内に収まっているか否かを判定して選択する重み係数w(i,j)の値が枚数kに依存して異なってしまうので、元画像の枚数kに依存した重み係数w(i,j;k)を設定したテーブルを予め備えていることが必要となる。従って、小型軽量化を必須とするデジカメや携帯電話機のように、あまり大きなメモリを備えていない機器に対しては適用することが困難である。
以上のごとき事情に鑑みるに、デジカメやカメラ付き携帯電話機などの携帯用機器のように、小型軽量化が必須な分野においても、複数の画像を重ね合せて1枚の多重静止画像を作成することを可能とするためには、大きなメモリを備えることができず、かつ、演算処理性能(CPU性能)も低い機器であっても、実現可能な汎用的かつ簡易な多重画像作成装置や多重画像作成方法が必要である。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、複数の元画像の同一位置に位置する各画素情報を取り出して、各画素情報間の隔たりを示す距離情報や、該各画素情報から生成される輝度情報や色情報などの情報に基づいて、取り出した各画素情報をいくつかのクラスタに分割し、クラスタ毎に、各画素情報を形成する各要素に関する平均値をクラスタ平均値Aiとして算出し、更に、算出されたクラスタ平均値Aiの平均を求めることにより、あるいは、算出されたクラスタ平均値Aiを重み付けした総和を求めることにより、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報を生成することを可能とし、もって、大きなメモリや高性能の演算処理装置(CPU)を備えていない機器であっても、簡単に多重静止画像を作成することができることを目的としている。
更には、クラスタ平均値Aiを重み付けした総和を取る際に用いる、複数のクラスタ平均値Aiそれぞれを重み付けするための重み付け係数を予め設定することを可能とし、もって、ユーザが所望する画素情報(例えば、人肌を示す画素情報)をより強調した多重静止画像を作成することも可能とすることを目的としている。
第1の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成手段とを備えた多重画像作成装置とすることを特徴とする。
第2の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報に基づいて輝度情報又はいずれかの色情報に代表される1次元の任意の情報からなる1次元情報を生成する情報生成手段と、前記1次元情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成手段とを備えた多重画像作成装置とすることを特徴とする。
第3の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素の各色情報を読み出し、各前記色情報に基づいて各前記画素の色情報をそれぞれ複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素の色情報の平均値をそれぞれクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、前記クラスタ平均値それぞれの平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素の各色情報として生成する画像生成手段とを備えた多重画像作成装置とすることを特徴とする。
第4の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、複数の前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成手段とを備えた多重画像作成装置とすることを特徴とする。
第5の技術手段は、前記第4の技術手段に記載の多重画像作成装置において、前記画像生成手段が、前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取る際に用いる、複数の前記クラスタ平均値それぞれを重み付けするための重み付け係数を、任意の値に予め設定することができる重み付け係数設定手段を備えたことを特徴とする。
第6の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成ステップとを有する多重画像作成方法とすることを特徴とする。
第7の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報に基づいて輝度情報又はいずれかの色情報に代表される1次元の任意の情報からなる1次元情報を生成する情報生成ステップと、前記1次元情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成ステップとを有する多重画像作成方法とすることを特徴とする。
第8の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素の各色情報を読み出し、前記各色情報に基づいて各前記画素の色情報をそれぞれ複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素の色情報の平均値をそれぞれクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、前記クラスタ平均値それぞれの平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素の各色情報として生成する画像生成ステップとを有する多重画像作成方法とすることを特徴とする。
第9の技術手段は、複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、複数の前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成ステップとを有する多重画像作成方法とすることを特徴とする。
第10の技術手段は、前記第9の技術手段に記載の多重画像作成方法において、前記画像生成ステップが、前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取る際に用いる、複数の前記クラスタ平均値それぞれを重み付けするための重み付け係数を、任意の値に予め設定することができる重み付け係数設定ステップを有することを特徴とする。
第11の技術手段は、前記第6乃至第10の技術手段のいずれかに記載の多重画像作成方法をプログラム論理化して、コンピュータにより実行されるプログラムとして構成する多重画像作成プログラムとすることを特徴とする。
第12の技術手段は、前記第11の技術手段に記載の多重画像作成プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するプログラム記録媒体とすることを特徴とする。
以上のごとき各技術手段により構成される本発明においては、以下のごとき効果が得られる。
即ち、本発明によれば、複数の元画像の同一位置に位置する各画素情報を取り出し、各画素情報間の隔たりを示す距離情報や、該各画素情報から生成される輝度情報や色情報などの1次元情報に基づいて、いくつかのグループ(クラスタ)に分割し、分割されたクラスタ毎に、各画素情報を形成する各要素例えばR,G,Bそれぞれの平均値をクラスタ平均値Aiとして算出し、算出されたクラスタ平均値Aiの平均を求めることにより、あるいは、算出されたクラスタ平均値Aiを重み付けした総和を求めることにより、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報を生成することを可能としており、デジカメやカメラ付き携帯電話機などのように、大きなメモリや高性能の演算処理装置(CPU)を備えていない機器であっても、多重静止画像を簡単な計算により高速に作成することができ、かつ、たとえ、元画像の枚数が増加した場合であっても、元画像の枚数に依存することなく、きれいな多重静止画像を簡単に得ることができる。
また、クラスタ平均値Aiを重み付けした総和を取る際に、クラスタ平均値Aiそれぞれを重み付けする重み付け係数を予め設定することを可能とすることにより、ユーザが所望するクラスタ平均値Ai(例えば、人肌を示すクラスタ平均値Ai)を有する特定のクラスタ(例えば、色)をより強調した多重静止画像を作成することも可能である。
本発明は、複数の元画像を記憶処理手段(又は記憶処理ステップ)により記憶部に記憶し、クラスタ分割手段(又はクラスタ分割ステップ)によって、記憶部に記憶された各元画像の同一位置の画素情報を読み出し、それぞれの画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて、各画素情報を複数のクラスタに分割して、クラスタ平均値取得手段(又はクラスタ平均値取得ステップ)により、分割されたクラスタ毎に、各画素情報を形成する各要素例えばR,G,Bの各色情報毎の平均値をクラスタ平均値として求め、しかる後に、画像生成手段(又は画像生成ステップ)により、複数のクラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成することを特徴としており、大きなメモリを必要とせずに、かつ、簡単な計算により、多重静止画像を作成可能とするものである。
また、クラスタ分割手段(又はクラスタ分割ステップ)は、画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各画素情報を複数のクラスタに分割する代わりに、各画素情報に基づいて情報生成手段(又は情報生成ステップ)によって生成された、輝度情報又はいずれかの色情報に代表される1次元情報により各画素情報を複数のクラスタに分割するようにして、クラスタに分割する際の計算をより簡単にするようにしても良いし、あるいは、各画素情報を構成する色情報それぞれに応じて各画素情報を複数のクラスタに分割するようにして、クラスタに分割する際の計算を更により簡単にするようにしても良い。
また、画像生成手段(又は画像生成ステップ)が、前記クラスタ平均値の平均を取ることにより多重合成する画像の画素情報を生成する代わりに、複数の前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取ることによって、多重合成する画像の画素情報を生成するようにして、ユーザが所望するクラスタ平均値(例えば、人肌を示すクラスタ平均値)を有する特定のクラスタ(例えば、色)をより強調した多重静止画像を簡単に作成するようにしても良い。
以下、本発明に係る多重画像作成装置、多重画像作成方法、多重画像作成プログラム及びプログラム記録媒体の実施の形態について、4つの場合を例に取って、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第1の実施例を説明するための動作フローチャートである。
まず、記憶処理が起動されて、記憶処理ステップの動作により複数の元画像10a1,…,10anが記憶部10に記憶される(ステップS11)。かかる状態において、多重画像作成処理が起動されて、記憶部10に記憶されている所望の複数の元画像10a1,…,10anを重ね合せた多重静止画像を作成して、出力画像10bとして出力する動作が起動される。多重画像作成処理が起動されると、まず、所望の複数の元画像10a1,…,10anの位置情報(i,j)の初期設定を行なう(ステップS101)。
次に、各画像情報を複数のクラスタ(グループ)に分割するクラスタ分割ステップが起動されて、まず、位置情報(i,j)により特定される複数の各元画像10a1,…,10anの同一位置の画素情報P1,…,Pnを取得する(ステップS102)。ここで、画素情報Pk(k=1,…,n)を形成する各要素即ち色表現として、本発明においては、RGB、YUV、YCC等如何なる表現方法であっても良いが、以下の説明においては、RGBの色表現を用いている場合として説明を行なう。
次に、取得された各元画像10a1,…,10anの画素情報P1,…,Pnを、各元画像それぞれの画像情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて、適当な個数のクラスタに分割する(ステップS103)。ここで、画像情報間の距離情報に基づいてクラスタに分割するアルゴリズムについては、適切な距離関数と閾値とが与えられれば、種々のアルゴリズムを用いて実現することができ、公知技術として多くの技術が公開されている。
例えば、画素P0,P1の各画素情報間の距離情報を、色情報を数値化するカラーモデルの一つである、黒に対する白の度合いを示す明度L(Lightness)と、緑から赤の範囲の要素(a)と、青から黄の範囲の要素(b)の2つの色彩要素とによって構成されているLab系に変換して表現した場合、画素P0,P1の各画素情報間の距離関数として
色差:ΔE=sqrt{(L0−L1)^2+(a0−a1)^2
+(b0−b1)^2}
を用いて、クラスタリングを行なうことが考えられる。なお、この式以外にも、R,G,B情報を用いて、例えば、次のいずれかの式に基づいて、距離関数を算出してクラスタリングを行なうことも考えられる。
ΔE=sqrt{(R0−R1)^2+(G0−G1)^2
+(B0−B1)^2}
又は、
ΔE=|R0−R1|+|G0−G1|+|B0−B1|
かくのごときいずれかのクラスタ分割技術を適用して得られた各クラスタについて、次に、クラスタ平均値取得ステップにより、クラスタ毎に、画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値Aiとして求めるクラスタ平均値計算を行なう(ステップS104)。ここで、クラスタ平均値計算とは、前述のごとく、各画素としてRGBの色表現を用いている場合、各要素RGBそれぞれの平均値を求めるものであり、クラスタCsのクラスタ平均値Aiは、当該クラスタCsに属する各画素の要素Rに関する平均、当該クラスタCsに属する各画素の要素Gに関する平均、当該クラスタCsに属する各画素の要素Bに関する平均である。
次に、多重静止画像を生成する画像生成手段が起動されて、まず、算出されているクラスタ平均値Aiの平均Asを求めて、即ち、クラスタ毎に算出されているR,G,Bそれぞれのクラスタ平均値Aiに関する平均Asを求めて、多重合成する多重静止画像となる出力画像10bの対応位置(i,j)に画素情報として書き込む(ステップS105)。
最後に、全ての位置(i,j)について処理が終了したかチェックを行ない(ステップS106)、全ての位置(i,j)についてまだ処理が終了していなければ(ステップS106のNO)、位置(i,j)に関する情報として次の位置例えば位置(i+1,j)に更新して(ステップS107)、次の位置情報(i+1,j)における各画像10a1,…,10anの画素情報P1,…,Pnを取得するためにステップS102に戻る。一方、全ての位置(i,j)について処理が終了していれば(ステップS106のYES)、所望の複数の元画像10a1,…,10anが重ね合された多重静止画像即ち出力画像10bが完成しているので、多重画像作成処理を終了する。
以上の処理のうち、ステップS105におけるクラスタ平均値Aiの平均Asの算出方法を、各画素情報を形成する一つの要素であるR要素を例に採って、図5の模式図に示す例を用いて説明すれば、次の通りである。
ここで、話を簡単にするため、ステップS103のクラスタ分割ステップにおいて複数のクラスタに分割する際に、図5に示すように、それぞれの元画像50,51,52について背景540,541,542と物体550,551,552との2つのクラスタに分割するようにクラスタ分割がなされるものとし、ステップS104におけるクラスタ平均値取得ステップにおいて、例えば、各画素情報を形成する一つの要素であるR要素に関して背景クラスタ54(540,541,542のいずれか)のクラスタ平均値Aiをa、物体クラスタ55(550,551,552のいずれか)のクラスタ平均値Aiをbとする。
ステップS105における画像生成手段において、出力画像10bとなる多重静止画像53を生成する際に、背景54が3枚重なる位置にある部分56では、背景クラスタ54に関するR要素数は‘3’、物体クラスタ55に関するR要素数は‘0’であるので、出力画像10b(多重静止画像53)における該当する位置の画素情報に関するクラスタ平均値Aiの平均AsのR要素(色)は、背景クラスタ54の平均値aとなる。
一方、背景54が2枚・物体55が1枚重なる部分57では、背景クラスタ54に関するR要素数は‘2’、物体クラスタ55のR要素数は‘1’であり、背景クラスタ54の平均値aと物体クラスタ55の平均値bとの平均{(a+b)/2}が、出力画像10b(多重静止画像53)における該当する位置の画素情報に関するクラスタ平均値Aiの平均AsのR要素(色)となる。
背景54が1枚・物体55が2枚重なる部分58でも、同様に、{(a+b)/2}が、出力画像10b(多重静止画像53)における該当する位置の画素情報に関するクラスタ平均値Aiの平均AsのR要素(色)となる。
また、物体55が3枚重なる部分59では、物体クラスタ55の平均値bが、出力画像10b(多重静止画像53)における該当する位置の画素情報に関するクラスタ平均値Aiの平均AsのR要素(色)となる。
即ち、たとえ、元画像の枚数が3枚以上に増加したとしても、全ての元画像が背景54となる位置の画像部分では、出力画像10bにおけるクラスタ平均値Aiの平均Asの色は背景クラスタ54の平均値aの色となり、全ての元画像が物体55となる位置の画像部分では、出力画像10bにおけるクラスタ平均値Aiの平均Asの色は物体クラスタ55の平均値bの色になり、それ以外の背景54と物体55とが混在する位置の画像部分では、背景クラスタ54の平均値aと物体クラスタ55の平均値bとの平均{(a+b)/2}の色が、出力画像10bにおけるクラスタ平均値Aiの平均Asの色となり、元画像の枚数に依存することなく、簡単な計算によりきれいな多重静止画像を得ることができるようになる。
以上のごとき多重画像作成処理を行なうことにより、多重静止画像を作成すれば、大きなメモリも不要であり、かつ、高い演算処理性能も不要であり、デジカメやカメラ付き携帯電話機などのような、大きなメモリを持たず、演算処理性能(CPU性能)が低い機器であっても、多重静止画像を容易に作成することが可能である。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図2は、本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第2の実施例を説明するための動作フローチャートである。
まず、記憶処理が起動されて、記憶処理ステップの動作により複数の元画像20a1,…,20anが記憶部20に記憶される(ステップS21)。かかる状態において、多重画像作成処理が起動されて、記憶部20に記憶されている所望の複数の元画像20a1,…,20anを重ね合せた多重静止画像を作成して、出力画像20bとして出力する動作が起動される。多重画像作製処理が起動されると、まず、所望の複数の元画像20a1,…,20anの位置情報(i,j)の初期設定を行なう(ステップS201)。
次に、各画像情報を複数のクラスタ(グループ)に分割するクラスタ分割ステップが起動されて、まず、位置情報(i,j)により特定される複数の各元画像20a1,…,20anの同一位置の画素情報P1,…,Pnを取得する(ステップS202)。ここで、画素情報Pk(k=1,…,n)を形成する各要素即ち色表現として、本発明においては、RGB、YUV、YCC等如何なる表現方法であっても良いが、いずれの場合でも3次元情報として表現されている。以下の説明においては、RGBの色表現を用いている場合として説明を行なう。
次に、各画素情報PK(k=1,…,n)に関する1次元情報を生成する情報生成ステップにより、取得された各元画像20a1,…,20anの画素情報P1,…,Pnを形成している要素RGBの3次元情報に基づいて、輝度情報や緑色などいずれかの色情報により代表される予め特定した1次元の任意の情報からなる1次元情報を生成する情報生成を行なう(ステップS203)。
次に、各画像情報を複数のクラスタ(グループ)に分割するクラスタ分割ステップにより、ステップS203において生成された1次元情報の値を用いて、各元画像20a1,…,20anの画素情報P1,…,Pnを、適当な個数のクラスタに分割する(ステップS204)。
次いで、クラスタ平均値取得ステップにより、分割された複数のクラスタ毎に、画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値Aiとして求めるクラスタ平均値計算を行なう(ステップS205)。
ここで、クラスタ平均値計算とは、前述のごとく、各画素としてRGBの色表現を用いている場合、各要素RGBそれぞれの平均値を求めるものであり、クラスタCsのクラスタ平均値Aiは、第1の実施の形態における場合と同様、当該クラスタCsに属する各画素の要素Rに関する平均、当該クラスタCsに属する各画素の要素Gに関する平均、当該クラスタCsに属する各画素の要素Bに関する平均である。
次に、多重静止画像を生成する画像生成手段が起動されて、第1の実施の形態と同様の手法により、まず、算出されているクラスタ平均値Aiの平均Asを求めて、即ち、クラスタ毎に算出されているR,G,Bそれぞれのクラスタ平均値Aiに関する平均Asを求めて、多重合成する多重静止画像となる出力画像20bの対応位置(i,j)に画素情報として書き込む(ステップS206)。
最後に、全ての位置(i,j)について処理が終了したかチェックを行ない(ステップS207)、全ての位置(i,j)についてまだ処理が終了していなければ(ステップS207のNO)、位置(i,j)に関する情報として次の位置例えば位置(i+1,j)に更新して(ステップS208)、次の位置情報(i+1,j)における各画像20a1,…,20anの画素情報P1,…,Pnを取得するためにステップS202に戻る。一方、全ての位置(i,j)について処理が終了していれば(ステップS207のYES)、所望の複数の元画像20a1,…,20anが重ね合された多重静止画像即ち出力画像20bが完成しているので、多重画像作成処理を終了する。
以上のごとき多重画像作成処理を行なうことにより、多重静止画像を作成すれば、第1の実施の形態と同様に、大きなメモリも不要であり、かつ、高い演算処理性能も不要であり、デジカメやカメラ付き携帯電話機などのような、大きなメモリを持たず、演算処理性能(CPU性能)が低い機器であっても、多重静止画像を容易に作成することが可能である。
更に、複数のクラスタに分割する際の距離関数としては、ステップS203の情報生成ステップにおいて生成された1次元情報のみを用いるので、第1の実施の形態に比して、該距離関数の計算がより簡単になり、演算処理性能(CPU性能)がより低い環境にあっても、処理の高速化を期待することができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。図3は、本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第3の実施例を説明するための動作フローチャートである。
まず、記憶処理が起動されて、記憶処理ステップの動作により複数の元画像30a1,…,30anが記憶部30に記憶される(ステップS31)。かかる状態において、多重画像作成処理が起動されて、記憶部30に記憶されている所望の複数の元画像30a1,…,30anを重ね合せた多重静止画像を作成して、出力画像30bとして出力する動作が起動される。多重画像作製処理が起動されると、まず、所望の複数の元画像30a1,…,30anの位置情報(i,j)の初期設定を行なう(ステップS301)。
次に、各画像情報を複数のクラスタ(グループ)に分割するクラスタ分割ステップが起動されて、まず、位置情報(i,j)により特定される複数の各元画像30a1,…,30anの同一位置の画素情報P1,…,Pnを取得する(ステップS302)。ここで、画素情報Pk(k=1,…,n)を形成する各要素即ち色表現として、本発明においては、RGB、YUV、YCC等如何なる表現方法であっても良いが、いずれの場合でも3次元情報として表現されている。以下の説明においては、RGBの色表現を用いている場合について説明を行なうものとして、画素情報P1,…,Pnを形成する各要素R,G,Bの各色に対して、以下に示す各処理が、それぞれ独立に実施されるように構成されている。
次に、取得された画素情報P1,…,Pnを形成する各要素即ち色情報R,G,Bのうち、いずれかの色情報を選択して、選択されたいずれかの該色情報を用いて、各元画像30a1,…,30anの画素情報P1,…,Pnを形成する当該色情報を、適当な個数のクラスタに分割する(ステップS303)。
次いで、クラスタ平均値取得ステップにより、分割された複数のクラスタ毎に、当該色情報に関する平均値をクラスタ平均値Aiとして求めるクラスタ平均値計算を行なう(ステップS304)。
次に、多重静止画像を生成する画像生成手段が起動されて、第1の実施の形態と同様の手法により、まず、クラスタ毎に算出されている当該色情報に関するクラスタ平均値Aiの平均Asを求めて、多重合成する多重静止画像となる出力画像30bの対応位置(i,j)に画素情報を形成する当該色情報として書き込む(ステップS305)。
次に、全ての色情報について処理を行なったか否かをチェックして(ステップS306)、まだ処理していない色情報が残っている場合は(ステップS306のNO)、当該色情報を次の色情報に更新して(ステップS308)、ステップS302に戻り、前述した処理を次の色情報について繰り返す。
一方、全ての色情報について処理が終了している場合は(ステップS306のYES)、最後に、全ての位置(i,j)について処理が終了したかチェックを行ない(ステップS307)、全ての位置(i,j)についてまだ処理が終了していなければ(ステップS307のNO)、位置(i,j)に関する情報として次の位置例えば位置(i+1,j)に更新して(ステップS309)、次の位置情報(i+1,j)における各画像30a1,…,30anの画素情報P1,…,Pnを取得するためにステップS302に戻る。一方、全ての位置(i,j)について処理が終了していれば(ステップS307のYES)、所望の複数の元画像30a1,…,30anが重ね合された多重静止画像即ち出力画像30bが完成しているので、多重画像作成処理を終了する。
以上のごとき多重画像作成処理を行なうことにより、多重静止画像を作成すれば、第1の実施の形態と同様に、大きなメモリも不要であり、かつ、高い演算処理性能も不要であり、デジカメやカメラ付き携帯電話機などのような、大きなメモリを持たず、演算処理性能(CPU性能)が低い機器であっても、多重静止画像を容易に作成することが可能である。
更に、複数のクラスタに分割する際の距離関数としては、いずれか1つの色情報のみを用いるので、前述した第2の実施の形態の場合と同様に、第1の実施の形態に比して、該距離関数の計算がより簡単になり、演算処理性能(CPU性能)がより低い環境にあっても、処理の高速化を期待することができる。
特に、各元画像30a1,…,30anの位置情報(i,j)の対応色情報について平均値よりも大きいか小さいかに基づいて、2つのクラスタのみに分割することとすれば、より計算が簡単になり、更なる高速化が期待できる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。図4は、本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第4の実施例を説明するための動作フローチャートである。
まず、記憶処理が起動されて、記憶処理ステップの動作により複数の元画像40a1,…,40anが記憶部40に記憶される(ステップS41)。かかる状態において、多重画像作成処理が起動されて、記憶部40に記憶されている所望の複数の元画像40a1,…,40anを重ね合せた多重静止画像を作成して、出力画像40bとして出力する動作が起動される。多重画像作製処理が起動されると、まず、所望の複数の元画像40a1,…,40anの位置情報(i,j)の初期設定を行なう(ステップS401)。
次に、各画像情報を複数のクラスタ(グループ)に分割するクラスタ分割ステップが起動されて、まず、位置情報(i,j)により特定される複数の各元画像40a1,…,40anの同一位置の画素情報P1,…,Pnを取得する(ステップS402)。ここで、画素情報Pk(k=1,…,n)を形成する各要素即ち色表現として、本発明においては、RGB、YUV、YCC等如何なる表現方法であっても良いが、以下の説明においては、RGBの色表現を用いている場合として説明を行なう。
次に、取得された各元画像40a1,…,40anの画素情報P1,…,Pnを、各元画像それぞれの画像情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて、適当な個数のクラスタに分割する(ステップS403)。ここで、画像情報間の距離情報に基づいてクラスタに分割するアルゴリズムについては、適切な距離関数と閾値とが与えられれば、前述したように、種々のアルゴリズムを用いて実現することができ、公知技術として多くの技術が公開されている。
例えば、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、画素P0,P1の各画素情報間の距離情報をLab系に変換して表現した場合、画素P0,P1の各画素情報間の距離関数として
色差:ΔE=sqrt{(R0−R1)^2+(a0−a1)^2
+(b0−b1)^2}
を用いて、クラスタリングを行なうことが考えられる。なお、この式以外にも、R,G,B情報を用いて、例えば、次のいずれかの式に基づいて、距離関数を算出してクラスタリングを行なうことも考えられる。
ΔE=sqrt{(R0−R1)^2+(G0−G1)^2
+(B0−B1)^2}
又は、
ΔE=|R0−R1|+|G0−G1|+|B0−B1|
かくのごときいずれかのクラスタ分割技術を適用して得られた各クラスタについて、次に、クラスタ平均値取得ステップにより、クラスタ毎に、画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値Aiとして求めるクラスタ平均値計算を行なう(ステップS404)。ここで、クラスタ平均値計算とは、前述のごとく、各画素としてRGBの色表現を用いている場合、各要素RGBそれぞれの平均値を求めるものであり、クラスタCsのクラスタ平均値Aiは、当該クラスタCsに属する各画素の要素Rに関する平均、当該クラスタCsに属する各画素の要素Gに関する平均、当該クラスタCsに属する各画素の要素Bに関する平均である。
次に、多重静止画像を生成する画像生成手段が起動されて、第1の実施の形態に示したクラスタ平均値Aiの平均Asを求める手法とは異なり、まず、算出されているクラスタ平均値Aiを、各クラスタ平均値Aiを構成する要素について重み付けして加算することにより重み付けした総和を求めて、多重合成する多重静止画像となる出力画像10bの対応位置(i,j)に画素情報として書き込む(ステップS405)。
最後に、全ての位置(i,j)について処理が終了したかチェックを行ない(ステップS406)、全ての位置(i,j)についてまだ処理が終了していなければ(ステップS406のNO)、位置(i,j)に関する情報として次の位置例えば位置(i+1,j)に更新して(ステップS407)、次の位置情報(i+1,j)における各画像40a1,…,40anの画素情報P1,…,Pnを取得するためにステップS402に戻る。一方、全ての位置(i,j)について処理が終了していれば(ステップS406のYES)、所望の複数の元画像40a1,…,40anが重ね合された多重静止画像即ち出力画像40bが完成しているので、多重画像作成処理を終了する。
なお、重み付けに適用される重み付け係数としては、クラクタ平均値Aiを形成する各要素に関して、図4に図示していない重み付け係数設定ステップを用いて、ユーザは任意の要素について所望する任意の係数値を予め設定しておくことが可能であり、例えば、所望する色情報や輝度情報として予め設定した特定の色や輝度に近いクラスタ平均値Aiを持つクラスタがある場合には、当該クラスタのクラスタ平均値Aiの重み付け係数を大きくし、該当していない他のクラスタのクラスタ平均値Aiの重み付け係数を小さく予め設定することが可能である。従って、特定の色や輝度に近いクラスタ平均値Aiを持つクラスタが全く存在していないような場合には、各クラスタ平均値Aiの重み付けは、全てのクラスタに対して均等になり、前述した第1の実施の形態の場合におけるクラスタ平均値Aiの平均Asを用いた場合と全く同様になる。ここで、複数の各クラスタ平均値Aiそれぞれを重み付けする重み付け係数の総和は‘1’に設定されている。
而して、例えば、人間の動きを示す複数の元画像を重複させた多重静止画像を作成するような場合には、人間の肌色(に近い色)の重み付け係数を大きく設定すべき特定の色として予め選択して、人間の肌色(に近い色)が存在するクラスタのクラスタ平均値Aiの重み付け係数を大きく予め設定することにより、人間の動きを強調した多重静止画像の出力画像40bを生成することが可能である。
以上に説明した各実施の形態においては、動作フローチャートに基づいて多重静止画像を簡易に作成することができる多重画像作成方法について説明したが、該動作フローチャートに示した各ステップの処理内容をそれぞれ実現する専用のハードウェア手段を備えた多重画像再生装置として実現しても良いし、あるいは、かかる動作をプログラム論理化してコンピュータにより実行可能な多重画像作成プログラムとして実現しても良いし、更には、該多重画像作成プログラムをコンピュータにより読み取り可能なプログラム記録媒体に記録するようにしても良い。
本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第1の実施例を説明するための動作フローチャートである。 本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第2の実施例を説明するための動作フローチャートである。 本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第3の実施例を説明するための動作フローチャートである。 本発明に係る多重画像作成装置及び多重画像作成方法の第4の実施例を説明するための動作フローチャートである。 3数の画像を重ね合せて1枚の静止画像を作成する処理例を説明するための模式図である。
符号の説明
10,20,30,40…記憶部、10a1,〜,10an,20a1,〜,20an,30a1,〜,30an,40a1,…,40an…元画像、10b,20b,30b,40b…出力画像、50…1枚目の元画像、51…2枚目の元画像、52…3枚目の元画像、53…多重静止画像、54,540,541,542…背景(背景クラスタ)、55,550,551,552…物体(物体クラスタ)、56…背景が3枚重なる部分、57…背景が2枚・物体が1枚重なる部分、58…背景が1枚・物体が2枚重なる部分、59…物体が3枚重なる部分。

Claims (12)

  1. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成手段とを備えたことを特徴とする多重画像作成装置。
  2. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報に基づいて輝度情報又はいずれかの色情報に代表される1次元の任意の情報からなる1次元情報を生成する情報生成手段と、前記1次元情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成手段とを備えたことを特徴とする多重画像作成装置。
  3. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素の各色情報を読み出し、各前記色情報に基づいて各前記画素の色情報をそれぞれ複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素の色情報の平均値をそれぞれクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、前記クラスタ平均値それぞれの平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素の各色情報として生成する画像生成手段とを備えたことを特徴とする多重画像作成装置。
  4. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理手段と、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割手段と、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得手段と、複数の前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成手段とを備えたことを特徴とする多重画像作成装置。
  5. 請求項4に記載の多重画像作成装置において、前記画像生成手段が、前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取る際に用いる、複数の前記クラスタ平均値それぞれを重み付けするための重み付け係数を、任意の値に予め設定することができる重み付け係数設定手段を備えたことを特徴とする多重画像作成装置。
  6. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成ステップとを有することを特徴とする多重画像作成方法。
  7. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報に基づいて輝度情報又はいずれかの色情報に代表される1次元の任意の情報からなる1次元情報を生成する情報生成ステップと、前記1次元情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、前記クラスタ平均値の平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成ステップとを有することを特徴とする多重画像作成方法。
  8. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素の各色情報を読み出し、前記各色情報に基づいて各前記画素の色情報をそれぞれ複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素の色情報の平均値をそれぞれクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、前記クラスタ平均値それぞれの平均を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素の各色情報として生成する画像生成ステップとを有することを特徴とする多重画像作成方法。
  9. 複数の画像を記憶部に記憶する記憶処理ステップと、前記記憶部に記憶された各前記画像の同一位置の画素情報を読み出し、前記画素情報間の隔たりを示す距離情報に基づいて各前記画素情報を複数のクラスタに分割するクラスタ分割ステップと、前記クラスタ毎に、各前記画素情報を形成する各要素の平均値をクラスタ平均値として求めるクラスタ平均値取得ステップと、複数の前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取り、多重合成する画像の前記同一位置の画素情報として生成する画像生成ステップとを有することを特徴とする多重画像作成方法。
  10. 請求項9に記載の多重画像作成方法において、前記画像生成ステップが、前記クラスタ平均値を重み付けした総和を取る際に用いる、複数の前記クラスタ平均値それぞれを重み付けするための重み付け係数を、任意の値に予め設定することができる重み付け係数設定ステップを有することを特徴とする多重画像作成方法。
  11. 請求項6乃至10のいずれかに記載の多重画像作成方法をプログラム論理化して、コンピュータにより実行されるプログラムとして構成することを特徴とする多重画像作成プログラム。
  12. 請求項11に記載の多重画像作成プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録することを特徴とするプログラム記録媒体。
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