JP2005054721A - 電磁ポンプ装置 - Google Patents

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亨 小林
Yasutsune Chiba
泰常 千葉
Kazuichi Tanabe
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Abstract

【課題】ポンプ自体、付属のアキュムレータおよびフィルタを備えたものを纏めて可搬容易にさらに一層の小形軽量一体化を計り、特に燃料電池の水供給用として水垢によるトラブルを避けた電磁ポンプ装置を提供する。
【解決手段】電磁コイル(20)により囲繞された管柱シリンダ(33)の両端のうちその一端部位に、電磁プランジャ(15)の端部の対向面との間に磁気空隙を有する環状磁極(24)を嵌設し、他端部位に環状磁路(23)を備え、電磁コイル(20)ヘ付勢するパルス電流の導通期間に発生する磁気吸引力により電磁プランジャ(15)がその往行程において環状磁極(24)の内側に進入して重合して磁気回路を結成するようにし、復帰ばね(16)を圧縮撓ませてその弾発力により前記磁気吸引力消滅時に復行程するポンプの吐出側に蓄力作用するアキュムレータ(3) を一体的に設け、さらにその吸入側もフィルタ枠(28)をもって囲み、もって総てを纏めて小形一体化した。特に、ポンプの吸入および吐出弁体(36,38) と弁座(37,39) の材料を燃料電池の水供給用として配慮設計し、水垢により貼り付くトラブルを避けるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料油もしくは水など一般の液状流体用電磁ポンプとしての使用も勿論差し支えないが、特に燃料電池への水供給用として、ポンプ自体および付属のアキュムレータおよびフィルタを備えたものを纏めて、可搬容易に、さらに一層の小形軽量一体化を計った上に、ポンプを構成する部材の耐食耐磨耗性、防カビ手段等を備えた電磁ポンプ装置に係るものである。
前記液状流体用の電磁ポンプのうち特に燃料電池の水供給用として、本願特許出願人がさきに提案した特願2002−70192号の先行技術がある。
該ポンプはその特許出願明細書に述べているように、燃料電池において、天然ガス、都市ガス、メタノール、ガソリン、ブタンなど水素成分を含んだ燃料を用いて、これらの燃料に高温下で水や酸素を加えて水素に転換する改質のうち、例えば前記燃料中のメタンに水蒸気と熱を加えて、水素と一酸化炭素にする水蒸気改質の水を供給し、かつ該燃料電池の出力に対応してその流量を可変制御する液状流体用電磁プランジャポンプに係るものである。
また、従来の水用電磁プランジャポンプの電磁プランジャは表面に硬質クロムメッキを行い、かつその上に弗素系合成樹脂のコーティングしているが、表面の被膜が10μというような限度があり、耐久時間が10,000時間程度で剥離摩滅するので、その特許請求の範囲に記載されているようにプランジャリングを備えたことを特徴としているが、このプランジャリング間の電磁プランジャの表面と管柱シリンダとの間隙に磨耗屑その他の異物が堆積して電磁プランジャの作動を阻害することが長期間にわたって発生した。
また、ポンプ作動中に水垢や異物によりフィルタが目詰まりを生じて水流不足になったり、フィルタの目が荒いと前記異物などが通過して、電磁プランジャおよび吸入または吐出弁の作用を阻害することがある。
また、吸入吐出各弁体やポンプを構成する合成樹脂は耐水性のものを選んであるが、長期間には膨潤変形する恐れがあるものが多い。また、ポンプの停止期間に弁体と弁座間に水垢が涸着してポンプの再起動時その開弁不能となることがある。
さらに、燃料電池の水供給ポンプの接液部を構成する金属材料は金属イオンの流出が極力少ないことを要望され、特に銅成分を有する銅系金属素材は銅イオンの流出が大きく不可である。
そしてさらに、吐出弁および吸入弁はポンプの休止期間にそれぞれの弁座に水垢により貼り付き再起動時にポンプ作用を阻害する事故が多発したのである。
以上述べたように、従来技術、さらにこれを改良した前記先行技術、例えば特願2003−70192号に記載された電磁プランジャポンプにも以上のような問題点が存在した。
本発明の課題は、上記先行技術乃至従来技術の問題点を解決するように改良された電磁ポンプ装置を提供することである。
上記の課題は、電磁コイルにより囲繞された管柱シリンダ内を、逆止弁を内蔵しかつ復帰ばねと補助ばねとの間に圧支された電磁プランジャが、前記電磁コイルへ付勢するパルス電流の導通期間に発生する磁気吸引力と、これに抗しながら圧縮され、前記電流の非導通期間に反発する復帰ばねの弾発力とによって往復動する容積型ポンプにおいて、本発明により、前記管柱シリンダの両端のうちその一端部位に、前記電磁プランジャの端部の対向面との間に磁気空隙を有する環状磁極を嵌設し、他端部位に環状磁路を備え、前記磁気吸引力発生時に電磁プランジャはその往行程において環状磁極の内側に進入してこれと前記管柱シリンダ壁を介して重合して磁気回路を結成するようにし、前記復帰ばねを圧縮撓ませてその弾発力により前記磁気吸引力消滅時に復行程するポンプの吐出側に蓄力作用するアキュムレータを一体的に設け、さらにその吸入側もフィルタエレメントを内蔵するフィルタ枠をもってこれを囲み、それによって総てを纏めて小形一体化したことにより解決される。
そして、前記電磁プランジャの両端部位に、それぞれ環帯状の外周縁を残して穿設した環状溝に、弗素系合成樹脂をもってなり、その外周に等間隔に複数の夾雑物排出用の通路を備えかつ前記電磁プランジャの外周縁を超える外径を有するプランジャリングをそれぞれ嵌設するか、もしくは前記外周縁を残した他の外周に、前記同様の樹脂をもってなる環帯層を貼付固着形成させることができる。
さらに、前記電磁ポンプ装置のポンプ内の接液部の金属部のうちの非磁性体にはオーステナイト系を、時期回路を形成する強磁性体にはフェライト系もしくはマルテンサイト系のそれぞれステンレス鋼をもって構成し、その他の接液部は合成樹脂成型品をもってし、さらにフィルタは50〜100メッシュの合成樹脂製の網状のフィルタエレメントをフィルタ枠に収め、防カビ剤を添加または練込み給水用に適応させた。
またさらに、前記ポンプの吸入および吐出弁体は弗素系合成樹脂のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)にカーボン繊維と二硫化モリブデンを配合したものとし、それぞれの弁座はオーステナイト系ステンレス鋼製で、弗素系樹脂をコーティング焼付けして前記弁体と弁座に水垢が涸着する弊害を防止した。特に、燃料電池の水蒸気改質用の水供給に供することができる。
そして、また前記電磁コイルおよび付属の充電部を耐水もしくは対油性の合成樹脂をもってモールドして絶縁防水し、要すれば外部に露出した金属部材は防水、防錆処理を施し、およびもしくは前記同様の合成樹脂をもって被覆保護することができる。
そしてまた、さらに前記電磁コイルに付勢する電流の種類、電流値、周波数、デューテイ比のいずれか、もしくはその複数を加減調整して、流体の吐出流量、吐出圧力を可変制御可能とすることができる。
本発明の電磁ポンプ装置は、上記のような構成により、なかんづくその特許出願明細書に記載したように、従来技術、特に本願出願人がさきに提案した先行技術の問題点を解決すべき課題として、その手段を講じたものであり、その成果も同様明細書に記載してある通りで、前記問題点を個々に解決した手段を結集して、特許請求の範囲請求項1に記載のように、電磁コイルにパルス電流を付勢した磁気吸引力発生時に電磁プランジャの往行程で環状磁極の内側に進入して、管柱シリンダ壁を介して重合して磁気回路を結成するようにし、復帰ばねを圧縮撓ませてその弾発力により前記磁気吸引力消滅時に前記電磁プランジャが復行程をするポンプの吐出側に蓄力作用をするアキュムレータを一体的に設け、さらに吸入側にはフィルタを直結して総体的に纏めて小型一体化した電磁ポンプにおけるつぎのような効果を得るものであって、小形一体化したことによる省据付スペースと省力経済化により利点も当然である。
(a)前記電磁プランジャの両端部位には、それぞれ環帯状の外周縁を残して穿設した環状溝に、弗素系合成樹脂をもってなり、その外周に等間隔に複数個の夾雑物排除排出用の縦溝、斜溝などの通路を備え、かつ前記外周縁を超える外径を有する寸法のプランジャリングをそれぞれ嵌設して、その間に付着堆積する磨耗屑等の異物を排除するから、これによる電磁プランジャの摺動往復作用を阻害するおそれがない。
そして、もしくは、前記外周縁を残して他の外周に弗素系合成樹脂の環帯層を形成固着したから、前記プランジャリングを嵌設したことと同様、電磁プランジャの管柱シリンダ内の摺動摩擦に対する潤滑および減摩作用があり、耐久性が大である。
(b)前記電磁プランジャの両端部位に残す環帯状の外周縁の幅の寸法は、特に環状磁極内に進入してこれに重合し、必要とする磁束の通過に充分な磁気回路を結ぶに足る長さを標準とするから、リラクタンスを少なくして磁気効率が高く、したがってポンプの吐出性能を高める。
(c)前記電磁ポンプ装置の接液部を形成する金属部材は耐液耐食性のステンレス鋼であり、他の接液部は同様耐食性の合成樹脂成型品をもってし、さらにフィルタエレメントは、カビ、夾雑物で目詰まりすることなく、かつ電磁プランジャ、弁などの作用を阻害しないメッシュを選び、しかもフィルタ枠なども防カビ剤を添加および練り込んであるから給水用にも適応する。
(d)前記電磁ポンプの吸入弁、吐出弁機構の弁体および弁座は請求項4に記載の通りで、接液部を構成する金属部材はステンレス鋼であり、銅イオンを流出する銅系合金は使用しておらず、弗素系合成樹脂をもって表面処理しており、その他の構成素材も合成樹脂であるので、特に燃料電池の水供給用として適応する。また、弁体が水垢の涸着によって弁座にハリツキを生じるおそれもない。
(e)前記電磁コイルおよび充電部を耐水もしくは耐油性の合成樹脂をもってモールド絶縁防水し、要すれば外部に露出した金属部材は防水、防錆処理を施し、およびもしくは前記同様合成樹脂をもって被覆保護してあるから、それぞれ前記絶縁、防水、防錆など充分である。
(f)電磁コイルへ付勢する断続パルス電流の、電圧すなわち電流周期(周波数)、デューテイ比を加減調整可能としてあるから、流体の吐出圧力、流量を所望値に可変制御できる電磁ポンプ装置を提供できる。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲ならびに課題を解決するための手段の欄で述べた通りの概要であるが、以下添付した各図によって詳細に説明する。
図1において、特許請求の範囲の請求項1に記載したような構成を繰り返すことになるが、この電磁ポンプ装置は、電磁ポンプ1の電磁コイル20に囲繞され、その軸心縦貫孔に装嵌された管柱シリンダ33内を、吸入側逆止弁機構(以下単に吸入弁と称す)13を内蔵し、復帰ばね16と補助ばね14との間に圧支されている電磁プランジャ15が、前記電磁コイル20に付勢するパルス電流の導通期間に発生する磁気吸引力と、これに抗しながら圧縮撓まされ、前記電流の非導通期間に反発する復帰ばねの弾発力とによって往復動する容積型ポンプである。前記管柱シリンダ33の両端のうちその一端吐出側部位にこれと対向する電磁プランジャ15の端面との間に磁気空隙g(図3参照)を有する環状磁極24を嵌設し、他の一方すなわち前記一端吐出側部位の反対側の他端すなわち吸入側部位に環状磁路23を備え、前記環状磁極24の下流に吐出側逆止弁機構(以下単に吐出弁と称す)17とその下流に吐出口19を有する吐出継手18を接続結合し、かつ吐出継手18には作動隔膜34を密封したアキュムレータ3が螺嵌もしくは複数の螺子で螺締結されている。
前記環状磁路23は吸入口12を有する吸入継手11に前記管柱シリンダ33と共に接続され、さらに吸入継手11にはフィルタエレメント30を収めたフィルタ枠28が螺締結されている。
そしてボビン21に捲装し、複数の端子22に接続している電磁コイル20と、その上下両端面には、前記環状磁極24および環状磁路23に外嵌接触しているコの字形の継鉄25と、これとプラスチックファスナ21′により一体に固定されている取付板付き外枠26により前記吐出継手18と吸入継手11の端面要部に備えた各鍔部および継鉄25を介してボビン21を挟設固定したことにより、電磁ポンプ1とフィルタ2およびアキュムレータ3をすべて纏めて小形軽量一体化したものである。
以上の構成により、電磁コイル20へ断続パルス電流を付勢すると、前述の通り、電磁プランジャ15の往復運動と吸入、吐出両弁13,17の作用と相俟って液体は矢印aのように、フィルタ2のフィルタエレメント30により濾過され、ポンプ1の内部を縦貫して、アキュムレータ3による蓄力と脈動を平滑化して吐出口19から矢印bの通り吐出される。
ポンプの吸入する液槽の水位の近い場合には、フィルタ2は二点鎖線で示すように取付板付き外枠に近接させてもよいが、前述したように、電磁コイル20および端子22などの充電部の耐水、防水、絶縁、外枠継鉄等の防錆処理が必要である。
また、ポンプから水位までの距離が若干離れている場合は、図2に示すように、フィルタ枠28と吸入継手11′の間を吸入継手管31を介して接続すべきことは勿論である。
また、取付位置等必要により吐出継手18′の頂部にアキュムレータ3を設け、吐出口19′を側方出しにすることも差し支えない。取付板外枠26には、複数個の取付螺子穴32が設けられている。その他は、図1のものと同様である。
図1、図2に示す電磁ポンプ装置のポンプ内の接液部の金属のうち非磁性体には、オーステナイト系、磁気回路を形成する強磁性体には、フエライト系もしくはマルテンサイト系のステンレス鋼をもって構成し、その他の接液部は合成樹脂成型品をもってし、さらにフィルタエレモント30は、水中にカビが発生してもその目詰まりを防ぎかつポンプの作動を阻害しない程度の50〜100メッシュの例えばポリプロピレン製を選び、防かび抗菌用として前記合成樹脂への添加または練り込み剤は例えば「チアベンダゾール」などが挙げられ、給水用に適応させているほか、ポンプの吸入および吐出弁機構13,17の各弁体は図3、図4、図5に示す36と38で、同様に各弁座は37と39であって、該弁体36と38用には、弗素系合成樹脂ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)にカーボン繊維と二硫化モリブデンを配合し、それぞれの弁座37と39はオーステナイト系ステンレス鋼製で弗素系合成樹脂をコーティング焼付けしたものを一例として挙げることができる。それにより、ポンプ運転休止期間に前記弁体と弁座間の水垢による涸着も防止したのである。
このような素材によって構成された給水用の電磁ポンプ装置は、銅イオンを発生する銅系合金を使用していないので、銅イオンの発生を嫌う燃料電池用の前記水供給用に適応するものである。
次に、図6、図7について説明する前に、図1および図3〜図5の説明を補足する。まづ、電磁ポンプの作動静止時には、復帰ばね16、16′と補助ばね14、14′に圧支されている電磁プランジャ15の端面と、環状磁極24、24′、環状磁極付き磁気座金24″の端面との対向面が形成する磁気空隙g、g′、g″を有する。
電磁コイル15にパルス電流が付勢された導通期間には、この磁気空隙を埋めようとする空隙引力と、電磁プランジャ15の磁気中心点eが電磁コイル20の磁気中性点fに吸引されるソレノイド引力とにより、電磁プランジャ15は往行程を行い、このとき復帰ばねは圧縮撓み、図1、図3に示すポンプは吐出作用をなし、図4、図5に示すポンプは吸入作用をする。
前記パルス電流の非導通期間には、前記圧縮撓まされた復帰ばねの反発する弾発力により電磁プランジャ15はもとの位置に戻ろうとして復行程をして、図1、図3のポンプの場合には、吸入作用となり、図4、図5に示すポンプの場合には、反対に吐出作用を営む。
この図4、図5に示すような復帰ばねの弾発力をポンプの吐出作用に用いる場合には、つぎのような利点がある。
すなわち、電磁コイル20に通電するパルス電流の導通期間に発生する前記磁気吸引力により電磁プランジャ15は、その吸入行程で環状磁極24′または環状磁極付き磁気座金24″の内側に進入して管柱シリンダ壁を介してこれに重なり合って磁気回路を結び、このとき前記磁気吸引力と、これに加わる吐出側から加わる負荷圧力で復帰ばね16′がそれだけ余分に撓まされていたために、それだけ強くなっていた弾発力で前記パルス電流の非導通期間の復行程、すなわち吐出行程の吐出圧力および行程長が結果的に増大しているために吐出流量も増加する。このことは、図3に示す実施の形態の場合とは復帰ばねの働きが吸入と吐出作用時に反対である。要するに、電磁プランジャ15が環状磁極内に進入して、これと重合する程度により、磁気回路のリラクタンスが相違すると磁束の通過に変化を来たし、磁気効率が高いほどポンプの吐出性能が高まるのである。この事実は、本出願人がさきに提案した特願2002−70192号および特願2003−163185号特許出願明細書にその優位性を説明しており、特に該後者の先行技術は気体用の電磁コンプレッサであるが構成は同様な電磁ポンプで、これに実験データを添えて詳細に記述してある。
なお、各図のg、g′、g″は磁気空隙S,S′,S″は電磁プランジャ15の静止位置からの往行程長であるが、電磁コイル20に付勢するパルス電流が所定範囲の周期を超えるときと、電磁プランジャ15への負荷抵抗すなわち吐出圧力が高くなると、前記周期に同期するのに充分の遑がなく、その行程長が単なる振動となったり、縮小してポンプ作用が不能もしくは吐出量が低下することがある。
また、ポンプ内を気体が通過するときや圧力が低い場合には、電磁プランジャ15などの慣性により行程長がオーバーシュートして伸長することがある。これはフリーピストン形ポンプであるからである。
各図におけるK,K′,K″は電磁プランジャ15が各環状磁極24、24′、24″内に進入して重合して必要な磁束を得るのに充分な磁気回路を構成するための前記重合する長さである。このK,K′,K″はまとめてKとするが、これは後述する図6、図7における電磁プランジャ15の前記環状磁極24、24′、24″に対向している端部位を含む両端部位にそれぞれ残す環帯状の外周縁の幅の標準値である。ただし、電磁プランジャ15の環状磁極24、24′、24″、すなわち磁気空隙g,g′,g″の側のみ前記Kの寸法を標準とするが、反対側の端部位は必ずしもこの値を標準とする必要はない。
なお、図3、図4、図5において同一符号の構成部材は同様である。
しかして、前記各図における環状磁極(24,24′、24″)と環状磁路(23、23′、23″)とは電磁コイルを囲む継鉄(25)、外枠(26)および電磁プランジャ(15)と共に強磁性体で磁気回路を形成するものであり、管柱シリンダ33は非磁性体をもってなる。
つぎに、図6、図7の電磁プランジャ15(15′)について説明する。
図6に示すものは、本発明の電磁ポンプ装置における電磁プランジャ15の1つの実施の形態の一部断面を表した縦断拡大説明図である。
図7は同様で電磁プランジャ15′の他の1つの実施の形態の一部断面を表した縦断拡大説明図である。
電磁プランジャ15、15′の前記磁気空隙g,g′,g″(以下単にgをもって表す)側、すなわち環状磁極24,24′、24″(以下単に24をもって表す)側の環帯状外周縁45、45′(以下単に45をもって表す)の前記残す幅の標準値は前記したKである。電磁プランジャ15,15′の他端部位の環状磁路23、23′、23″(以下単に23をもって表す)側の環帯状の外周縁の残す幅も同様の標準値としたが、これは必ずしもこの値でなくても差し支えないが、この幅Kはポンプの往復作動中には、常に環状磁路23内で電磁プランジャ15、15′の該端部位の環帯状外周縁46、46′(以下単に46をもって表す)は重合していて磁気回路を構成していなければならないのである。また、図7における環帯状外周縁45′、46′を残して穿設した環状溝47には、弗素系合成樹脂をもってなるプランジャリング(41、41′)が成型焼付け等の方法をもって嵌設されている。これは電磁プランジャ15′の摺動往復作用時の潤滑作用と磨耗を減殺するためであるが、電磁プランジャ15、15′の外径寸法よりも大でその差が過大であると、磨耗の点については耐久性が増すが、リラクタンスが増大して、ポンプの出力は低下する損失により効率が悪い。つまり、電磁プランジャ15,15′の外径寸法DB ,D B′とプランジャリング41、41′の外径寸法DA ,DA ′との関係寸法差等についても本願出願人がさきに提案した特開2002−130122号公開公報にも記載されている。これは電磁コンプレッサであるが、液体用電磁ポンプでも磁気回路のリラクタンス等については同様である。
前記プランジャリング41、41′間の電磁プランジャ15′の表面と管柱シリンダ33との間隙に往復摺動中に磨耗屑その他の異物が付着堆積して作動を阻害することが長期間に発生するので、この異物排除排出用としてプランジャリング41、41′の外周側に等間隔に複数の縦溝または斜溝の通路43を備えた。
この通路43の存在で、ポンプ作用時に漏洩による損失を少なくするために、電磁プランジャ15′の外周縁45′の側と外周縁46′の側とでは、それぞれの通路43の円周上の位置を交互に(ジグザグ)にするか、その傾斜を互いに反対にする方法がある。また、通路43の溝傾斜を45′、46′側で交互に軸心に対して反対側にするか、一方の側であっても交互に隣接の通路43の斜溝を反対向きにすると、電磁プランジャ15′の往復摺動中の管柱シリンダ33内での回動を抑制できる。しかし、電磁プランジャ15の往復作動時に、復帰ばね16と補助ばね14とが伸縮を繰り返す際にその捻れによって前記ばねの端末が円周方向で僅かに捻転を繰り返し、したがって電磁プランジャ15などが回動するその回転力に比較すると、前記斜溝の通路を通過する流体圧力は低いので、その回転力による影響は無視して良い。
また、前記した環帯層35の場合は、プランジャリング41、41′より比較的薄いので、DA ,D Bの寸法差も小であるから環状磁極24、環状磁路23間の磁気回路のリラクタンスが小となり、したがって磁気効率がよく、ポンプの吐出性能も高くなる。
プランジャリング41、41′と図6の電磁プランジャ15に貼付もしくは焼付などをして固着形成した環帯層35の材料は、前記した吸入弁体36.吐出弁体38と同様の弗素系樹脂および商品名テフロン(登録商標)同等の弗素系合成樹脂をもってする。しかし、いずれにしてもポンプによる給液の種類によって、それぞれ耐油、耐水、耐食、耐膨潤性があり、潤滑性、耐磨耗性が要求される。
つぎに、前記電磁コイル20に付勢する断続パルス電流は、交流、直流いずれもその電圧、電流値、周波数(周期)、デューテイ比のいずれか、もしくはその複数を加減調整してポンプの吐出する流量、圧力を可変調整してその所望値を得ることが容易であることは、従来技術に鑑みても勿論である。
本発明による一実施の形態の電磁プランジャポンプ装置の側面の一部断面をして示した縦断面図である。 本発明の他の一実施の形態の電磁プランジャポンプ装置の正面外観図である。 図1に示す実施の形態の要部の側面縦断拡大説明図である。 本発明の電磁ポンプ装置の他の一実施の形態の要部の縦断拡大説明図である。 本発明の電磁ポンプ装置のさらに他の一実施の形態の要部の縦断拡大説明図である。 本発明の電磁プランジャ装置における電磁プランジャの1つの実施の形態の一部断面した縦断拡大説明図である。 本発明の電磁プランジャ装置における電磁プランジャのもう1つの実施の形態の一部断面した縦断拡大説明図である。
符号の説明
1 電磁ポンプ
2 フィルタ
3 アキュムレータ
11 吸入継手
12 吸入口
13 吸入弁
14 補助ばね
15 電磁プランジャ
16 復帰ばね
17 吐出弁
18 吐出継手
19 吐出口
20 電磁コイル
23 環状磁路
24 環状磁極
25 継鉄
26 取付板付き外枠
28 フィルタ枠
30 フィルタエレメント
33 管柱シリンダ
35 環帯層
41,41′ プランジャリング
43 通路
45,45′ 環帯状外周縁
46,46′ 環帯状外周縁
47 溝
g 磁気空隙
K 45,45′の幅
S 行程長

Claims (6)

  1. 電磁コイルに囲繞された管柱シリンダ内を、逆止弁を内蔵しかつ復帰ばねと補助ばねとの間に圧支された電磁プランジャが、前記電磁コイルへ付勢するパルス電流の導通期間に発生する磁気吸引力と、これに抗しながら圧縮され、前記電流の非導通期間に反発する復帰ばねの弾発力とによって往復動する容積型ポンプであって、
    前記管柱シリンダの両端のうちその一端部位に、前記電磁プランジャの端部の対向面との間に磁気空隙を有する環状磁極を嵌設し、他端部位に環状磁路を備え、
    前記磁気吸引力発生時に電磁プランジャはその往行程において環状磁極の内側に進入して重合することにより磁気回路を結成するようにし、前記復帰ばねを圧縮撓ませてその弾発力により前記磁気吸引力消滅時に復行程するポンプの吐出側に蓄力作用するアキュムレータを一体的に設け、さらにその吸入側もフィルタ枠をもって囲み、もって総てを纏めて小形一体化したことを特徴とする電磁ポンプ装置。
  2. 前記電磁プランジャの両端部位にそれぞれ環帯状の外周縁を残して穿設した環状溝に、弗素系合成樹脂をもってなり、その外周に等間隔に複数の夾雑物排出用の通路を備えかつ前記外周縁を超える外径を有するプランジャリングをそれぞれ嵌設するか、もしくは前記外周縁を残して他の外周に前記同様樹脂の環帯層を形成固着させたことを特徴とする、請求項1に記載の電磁ポンプ装置。
  3. 前記電磁ポンプ装置のポンプ内の接液部の金属のうち非磁性体にはオーステナイト系を、磁気回路を形成する強磁性体にはフェライト系もしくはマルテンサイト系のそれぞれステンレス鋼をもって構成し、その他の接液部は合成樹脂成型品をもってし、さらにフィルタは、50〜100メッシュで合成樹脂製の網状フィルタエレメントをフィルタ枠に収め、防カビ剤を添加または練りこみ、給水用に適応させたことを特徴とする、請求項1または2に記載の電磁ポンプ装置。
  4. 前記ポンプの吸入および吐出弁体は弗素系合成樹脂のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)にカーボン繊維と二硫化モリブデンを配合し、それぞれの弁座はオーステナイト系ステンレス鋼製で弗素系樹脂をコーティング焼付けして、特に燃料電池の水供給用とすることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1つに記載の電磁ポンプ装置。
  5. 前記電磁コイルおよび付属の充電部を耐水、もしくは耐油性の合成樹脂をもってモールド絶縁防水し、要すれば外部に露出した金属部材は防水防錆処理を施し、およびもしくは前記同様の合成樹脂をもって被覆保護したことを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1つに記載の電磁ポンプ装置。
  6. 前記電磁コイルに付勢する電流の電流値、周期、デューテイ比のいずれか、もしくはその複数を加減調整して、流体の吐出流量、圧力を可変制御可能とすることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1つに記載の電磁ポンプ装置。
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