JP2005043241A - バイオチップ用プレート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、バイオチップ用プレートを安価に成形できるようにすることを目的とし、また、短時間で確実にプローブ物質をスポットできるプレートを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、プラスチックや金属を基材構成とし、エッチング技術や貼り付け技術により成形されたバイオチップ用プレートを提供することで、安価で高精度のバイオチップの提供を実現したものである。また、この加工技術を利用して収納部を設けたバイオチップ用プレートを提供することで、短時間でかつ確実にプローブ物質をスポットできるバイオチップの提供を実現したものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、プラスチックや金属を基材構成とし、エッチング技術や貼り付け技術により成形されたバイオチップ用プレートを提供することで、安価で高精度のバイオチップの提供を実現したものである。また、この加工技術を利用して収納部を設けたバイオチップ用プレートを提供することで、短時間でかつ確実にプローブ物質をスポットできるバイオチップの提供を実現したものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、遺伝子解析や免疫学的解析等に用いられるバイオチップ用プレートとその製造方法に関するものである。
近年、遺伝子工学分野における技術が急速に発展し、例えば10万個にも及ぶと考えられているヒトゲノムの塩基配列を解読することを目的とするヒトゲノムプロジェクトが展開されており、その1つの方法としてバイオチップを用いたバイオチップ技術が注目されている。
DNAの塩基配列を解析するDNAチップ等は、これまではスライドガラスに代表されるようなガラス素材によって製作されているのがほとんどであった。これはガラス素材が透明性、化学的安定性において優れているからである。
しかしながら、ガラス素材を用いたバイオチップ等のプレートは、その成形が困難であり、結果製品も高価になり、また厚みにばらつきが生じやすい等の問題があった。
また、従来のガラスを用いたバイオチップにおいては、プレート全面に特異的物質と結合する物質をコーティングしてある。この場合、多数の特異的結合物質をドットとして所定の間隔でマトリックス状に配置する際に、隣り合う特異的結合物質が結合したり、また各特異的結合物質に対してDNA等の被検体をピペット等で滴下する際に、被検体が異なった特異的結合物質にも供給されたりするという問題があった。
さらに、従来のバイオチップにおいては、プレート上に多数の特異的結合物質をドットとして所定の間隔でマトリックス状に配置する際に、例えばスポッティング法の場合、物質の粘度、スポット量、及びプレートへの押し付け力を熟考したり、また繰り返しの吐出テストを行ったりと、莫大な時間を費やすという問題があった。
特開2003−121442号公報
この発明は、バイオチップ用プレートを安価で精度良く成形できるようにすることを課題とするものである。
またプレート上に多数の特異的結合物質をマトリックス状に配置する際に、隣り合う特異的結合物質が結合したり、各特異的結合物質に対して被検体をピペット等で滴下する際に、被検体が異なった特異的結合物質にも供給されたりするのを確実に防止できるプレートとその製造方法を提供することを課題とするものである。
さらにこの発明は、プローブ物質のスポットを簡便に行うことを可能とするプレートとその製造方法を提供することを課題とするものである。
この発明におけるバイオチップ用プレートは、上記のような課題を解決するために、アクリル樹脂等のプラスチック、ステンレス等の金属を素材として使用したものであるが、素材に関しては、プラスチック・金属に限定されるものではない。
アクリル樹脂等のプラスチック、ステンレス等の金属を素材とすることで、プレートの成形がエッチング加工で容易に行えるようになる。
さらに、プレートを作製する際に、エッチング技術で既知の特異的結合物質をそれぞれ分離させて収納する収納部を容易に形成できる。
また、プラスチックあるいは金属を素材ベースとして、その上にアクリル樹脂等を貼り付けることで既知の特異的結合物質をそれぞれ分離させて収納する収納部を容易に形成できる。
このバイオチップ用プレートは、エッチング技術・貼り付け技術を利用して収納部を形成するので、その形および収納深さは、自由に設計、加工できる。
このようにバイオチップ用プレートにプラスチックあるいは金属を、またその上にアクリル樹脂等を貼り付けることで、従来のガラスに比べて材料コストが安くなるとともに、その成形精度も高くなり、厚みのばらつきの少ない精度の良いバイオチップが得られるようになる。
また形成された収納部は、プレート上に多数の特異的結合物質をマトリックス状に配置する際に、隣り合う特異的結合物質が結合したり、各特異的結合物質に対して被検体を滴下する際に、被検体が異なった特異的結合物質にも供給されたりするのを確実に防止する役割を担う。
さらに形成された収納部のみを、親水性に保持することで、上記問題をさらに確実に防止できるようになる。
さらには作製された収納部が凹み形状を有している場合、プローブ物質のスポット条件を厳密に算出/条件だしすることなく、より簡便に行えるようになる。
本発明におけるバイオチップ用プレートは、プラスチックあるいは金属材料で構成するようにしたため、プレート成形を容易にエッチング加工できるので、ガラスに比べて材料コストが安くなって安価に製造できるようになると共に、その成形精度も高くなって、厚みのばらつき等の少ない精度の良いバイオチップ用プレートが得られるようになった。
また、エッチング加工あるいは貼り付け加工技術を用いてプレートに収納部を設けることで、多数の特異的結合物質をマトリックス状に配置する際に、隣り合う特異的結合物質が相互に結合するのを防止できるようになり、さらにはその収納部のみを選択的に親水性に保持することで、確実に隣り合う特異的結合物質の相互結合を防止できるようになる。
さらに、収納部を有しているバイオチップ用プレートを用いることで、簡便にプローブ物質のスポットが行えるようになる。
以下、この発明の実施形態に係るバイオチップ用プレート及びその製法を添付図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、収納部形成をエッチング技術で加工することを特徴とするバイオチップ用プレートの製造方法を説明する断面図である。
図1において、プレート用基材11は、アクリル樹脂等のプラスチックあるいはステンレス等の金属である。基材11に、フォトケミカルエッチングのようなウェットエッチング処理、あるいはレーザー、プラズマを用いたドライエッチング処理で収納部12を施す。成形されたプレート全面に親水性を有する樹脂をコーティングすることで、プローブDNAのような特異的結合物質と結合できるプレート用基材13となる。ここで、親水性を保持させる手段としては、プレート用基材11にアクリル樹脂を用いた場合、アルカリ/アルコール混合溶液中に浸漬しても良いし、また合成反応を利用して親水性を保持させても良い。このようにして、エッチング技術で加工したバイオチップ用プレートを得る。
図2は、エッチング加工で得られたプレート用基材の収納部21のみに選択的に親水性を保持させたバイオチップ用プレートの断面図である。
このプレートの製造方法は、上記のようにプレート用基材全面に親水性を保持させた後に、収納部以外を物理的研磨することで収納部のみに選択的に親水性を保持させてもよいし、あるいはスポッター方式等で収納部のみに選択的に親水性樹脂を塗布しても良い。このようにして、エッチング加工で得られた収納部のみに親水性を保持させたバイオチップ用プレートを得る。
図3は、収納部形成を貼り付け技術で加工することを特徴とするバイオチップ用プレートの製造方法を説明する断面図である。
図3において、プレート用基材31は、アクリル樹脂等のプラスチックあるいはステンレス等の金属である。基材31に、ドライフィルムレジストのような感光性アクリル樹脂32をラミネートしてフォトリソグラフィー技術を用いて収納部33を施す。ここで貼り付ける樹脂としては、アクリル樹脂以外にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を用いても良い。また貼り付ける方法としては、金型成形された樹脂を熱圧着方式で貼り付けても良いし、また接着剤を利用して貼り付けても良い。さらに成形されたプレート全面に親水性を有する樹脂をコーティングすることで、プローブDNAのような特異的結合物質と結合できるバイオチップ用プレートを得る。
図4は、貼り付け加工で得られたプレートの収納部のみに選択的に親水性を保持させたバイオチップ用プレートの製造方法の断面図である。
図4において、プレート用基材41は、アクリル樹脂等のプラスチックあるいはステンレス等の金属である。基材41全面に親水性を有する樹脂をコーティングすることで、プローブDNAのような特異的結合物質と結合できるプレート用基材42となる。ここで、親水性を保持させる手段としては、プレート用基材41にアクリル樹脂を用いた場合、アルカリ/アルコール混合溶液中に浸漬して保持させても良いし、また合成反応を利用して親水性を保持させても良い。作製されたプレート用基材42に、ドライフィルムレジストのような感光性アクリル樹脂43をラミネートしてフォトリソグラフィー技術を用いて収納部44を施す。ここで貼り付ける樹脂としては、アクリル樹脂以外にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を用いても良い。また貼り付ける方法としては、金型成形された樹脂を熱圧着方式で貼り付けても良いし、また接着剤を利用して貼り付けても良い。このように貼り付け技術を利用して、収納部のみに選択的に親水性を有したバイオチップ用プレートを得る。
市販の2mm厚のアクリル樹脂(三菱レイヨン社製)を用意した。このアクリル樹脂を炭酸ガスレーザー(TROTEC社、8003SPEEDY)を用い、出力25W、レーザー径70ミクロン、波長10.6ミクロンの条件下でドライエッチングを行い、プレート外形及び収納部を成形した。
成形したプレートを十分に洗浄した後、5%−水酸化ナトリウム/メタノール溶液に室温にて10分間浸漬した。これにより、プレート表面全面のメチルエステル部位を加水分解反応によりカルボキシル基へ修飾した。この後、さらに洗浄を十分に行い乾燥して、収納部形成をレーザーエッチング技術で加工したバイオチップ用プレートを得た。
実施例1の方法でバイオチップ用プレートを作製した。その後、このプレートの収納部以外の部位をサンドペーパー(#2400)にて物理研磨した。これにより、収納部のみに親水性を持たせたバイオチップ用プレートを得た。
0.2mm厚のステンレス(SUS304)を用意した。このステンレスを50℃の5%−アルカリ水溶液にて5分間脱脂洗浄を行い、純水でさらに洗浄し乾燥した。
このステンレスにアクリル系のドライフィルムレジスト(東京応化工業製:オーディールα−375、0.075mm厚)を熱圧着にてラミネートした後、ドライフィルムレジストをそれぞれ所定のフォトマスクパターンに従って露光し(70mJ/cm2)、さらに30℃の1%−アルカリ水溶液にて現像してパターニングした。
このプレートを十分に純水洗浄、乾燥し、貼り付け技術で加工されたバイオチップ用プレートを得た。
市販の2mm厚のアクリル樹脂(三菱レイヨン社製)を用意した。このアクリル樹脂を十分に洗浄を行い、乾燥した。乾燥後、5%−水酸化ナトリウム/メタノール溶液に室温にて10分間浸漬した。これにより、プレート表面全面のメチルエステル部位を加水分解反応によりカルボキシル基へ修飾した。この後、洗浄を十分に行い乾燥した。
この基板にアクリル系のドライフィルムレジスト(東京応化工業製:オーディールα−375)を熱圧着にてラミネートした後、ドライフィルムレジストをそれぞれ所定のフォトマスクパターンに従って露光し(70mJ/cm2)、さらに30℃の1%−アルカリ水溶液にて現像してパターニングした。
このプレートを3%−酢酸溶液にて十分に洗浄、乾燥し、貼り付け技術で加工された収納部分のみに親水性を保持させたバイオチップ用プレートを得た。
11 プラスチックあるいは金属
12 エッチング加工で形成された収納部
13 親水性表面
21 エッチング加工で形成された部分のみが親水性を保持した収納部
31 プラスチックあるいは金属
32 アクリル系樹脂
33 貼り付け加工で形成された収納部
34 親水性表面
41 プラスチックあるいは金属
42 親水性表面
43 アクリル樹脂
44 貼り付け加工で形成された部分のみが親水性を保持した収納部
12 エッチング加工で形成された収納部
13 親水性表面
21 エッチング加工で形成された部分のみが親水性を保持した収納部
31 プラスチックあるいは金属
32 アクリル系樹脂
33 貼り付け加工で形成された収納部
34 親水性表面
41 プラスチックあるいは金属
42 親水性表面
43 アクリル樹脂
44 貼り付け加工で形成された部分のみが親水性を保持した収納部
Claims (4)
- 収納部形成をエッチング技術で加工することを特徴とするバイオチップ用プレートの製造方法。
- 請求項1記載の収納部分のみに親水性を持たせたことを特徴とするバイオチップ用プレート。
- 収納部形成を貼り付け技術で加工することを特徴とするバイオチップ用プレート。
- 請求項3記載の収納部分のみに親水性を持たせたことを特徴とするバイオチップ用プレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003278204A JP2005043241A (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | バイオチップ用プレート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003278204A JP2005043241A (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | バイオチップ用プレート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005043241A true JP2005043241A (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=34264687
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JP2003278204A Pending JP2005043241A (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | バイオチップ用プレート及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2005043241A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007101532A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-04-19 | Kanagawa Acad Of Sci & Technol | パターン化された有機薄膜とその製造方法 |
-
2003
- 2003-07-23 JP JP2003278204A patent/JP2005043241A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007101532A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-04-19 | Kanagawa Acad Of Sci & Technol | パターン化された有機薄膜とその製造方法 |
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