JP2005039428A - 動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム、動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラム - Google Patents

動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム、動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】動画像の効率の良い符号化を実現可能な動画像符号化装置を提供する。
【解決手段】動画像符号化装置1では、残差補償部6によって、基底記憶部6bに記憶された二次元基底を用いたMP(Matching Pursuits)法によって、予測残差画像Iが残差補償情報Iに変換される。残差補償情報Iから復元される残差補償画像Iと予測残差画像Iとの差演算に基づく補償残差画像Iは、DCT(Discrete Cosine Transform)によって変換される。かかる構成の動画像符号化装置1では、予測残差画像及び補償残差画像が、それぞれに適した変換によって効率的に分解されるので、動画像が効率よく符号化される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム、動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
動画像符号化装置では、一般に、符号化対象画像が所定サイズの複数のブロックに分割され、各々のブロックと参照フレームの所定領域における参照画像との動き補償予測が行われることによって動きベクトルが検出されて、符号化対象画像の予測画像が生成される。かかる動画像符号化装置では、符号化対象画像が参照画像からの動きベクトルによって表現されることによって時間方向に存在する冗長度が削減される。また、符号化対象画像と予測画像との差による予測残差画像が、DCT(Discrete Cosine Transform)変換され、DCT係数として表現されることによって、空間方向に存在する冗長度が削減される。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−264592号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の予測残差画像は符号化済の画像である参照画像と符号化前の画像である符号化対象画像との間で動き補償予測を行った後に差分をとるため、偏った分布を持つ画像信号であることが知られている。上述した従来の動画像符号化装置は、このような特徴を持つ画像信号に対しても、その特徴を利用せずにDCTによる変換符号化を行っているために、効率のよい符号化が実現できないという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、動画像の効率の良い符号化を実現可能な動画像符号化装置、動画像符号化方法、及び動画像符号化プログラムを提供し、また、この動画像符号化装置によって符号化された動画像を復号する動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の動画像符号化装置は、参照画像に基づいて符号化対象画像の動き補償予測を行うことによって予測画像及び動き情報を生成する動き補償予測手段と、上記符号化対象画像と上記予測画像との差演算に基づき予測残差画像を生成する残差画像生成手段と、所定の第1の変換規則に基づいて上記予測残差画像から残差補償情報を生成すると共に、該残差補償情報に基づいて残差補償画像を生成する残差補償手段と、上記残差補償画像と上記予測残差画像との差演算に基づき補償残差画像を生成する減算手段と、上記補償残差画像を所定の第2の変換規則に基づいて変換してなる変換係数を生成し、該変換係数を量子化することによって量子化変換係数を生成する量子化変換手段と、上記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、上記所定の第2の変換規則の逆変換である所定の第2の逆変換規則に基づき該逆量子化変換係数を用いて逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、上記復号補償残差画像と上記残差補償画像とを加算することによって復号予測残差画像を生成する加算手段と、上記復号予測残差画像と上記予測画像とを加算することによって復号画像を生成する復号画像生成手段と、上記復号画像生成手段によって生成された上記復号画像を、上記動き補償予測手段による動き補償予測に提供する上記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と、上記動き情報と上記残差補償情報と上記量子化変換係数とを符号化してなる符号化データを含む圧縮データを生成する符号化手段とを備え、上記残差補償手段は、上記所定の第1の変換規則に基づき、複数の二次元基底を用いて、該二次元基底を特定するための基底情報と、該基底情報によって特定される二次元基底に付する補償係数とに上記予測残差画像を変換し、該基底情報を上記残差補償情報に含める変換手段と、上記補償係数を量子化することによって量子化補償係数を生成し、該量子化補償係数を上記残差補償情報に含める量子化手段と、上記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、上記所定の第1の変換規則の逆変換である所定の第1の逆変換規則に基づき、上記逆量子化補償係数を用いて逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する逆変換手段とを有することを特徴としている。
【0007】
また、上記課題を解決するため本発明の動画像符号化方法は、動き補償予測手段が、参照画像に基づいて符号化対象画像の動き補償予測を行うことによって予測画像及び動き情報を生成する動き補償予測ステップと、残差画像生成手段が、上記符号化対象画像と上記予測画像との差演算に基づき予測残差画像を生成する残差画像生成ステップと、残差補償手段が、所定の第1の変換規則に基づいて上記予測残差画像から残差補償情報を生成すると共に、該残差補償情報に基づいて残差補償画像を生成する残差補償ステップと、減算手段が、上記残差補償画像と上記予測残差画像との差演算に基づき補償残差画像を生成する減算ステップと、量子化変換手段が、上記補償残差画像を所定の第2の変換規則に基づいて変換してなる変換係数を生成し、該変換係数を量子化することによって量子化変換係数を生成する量子化変換ステップと、逆量子化変換手段が、上記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、上記所定の第2の変換規則の逆変換である所定の第2の逆変換規則に基づき該逆量子化変換係数を用いて逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換ステップと、加算手段が、上記復号補償残差画像と上記残差補償画像とを加算することによって復号予測残差画像を生成する加算ステップと、復号画像生成手段が、上記復号予測残差画像と上記予測画像とを加算することによって復号画像を生成する復号画像生成ステップと、参照画像記憶手段が、上記復号画像生成手段によって生成された上記復号画像を、上記動き補償予測手段による動き補償予測に提供する上記参照画像として記憶する参照画像記憶ステップと、符号化手段が、上記動き情報と上記残差補償情報と上記量子化変換係数とを符号化してなる符号化データを含む圧縮データを生成する符号化ステップとを備え、上記残差補償ステップは、変換手段が、上記所定の第1の変換規則に基づき、複数の二次元基底を用いて、該二次元基底を特定するための基底情報と、該基底情報によって特定される二次元基底に付する補償係数とに上記予測残差画像を変換し、該基底情報を上記残差補償情報に含める変換ステップと、量子化手段が、上記補償係数を量子化することによって量子化補償係数を生成し、該量子化補償係数を上記残差補償情報に含める量子化ステップと、逆量子化手段が、上記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化ステップと、逆変換手段が、上記所定の第1の変換規則の逆変換である所定の第1の逆変換規則に基づき、上記逆量子化補償係数を用いて逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する逆変換ステップと含むことを特徴としている。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明の動画像符号化プログラムは、コンピュータを、参照画像に基づいて符号化対象画像の動き補償予測を行うことによって予測画像及び動き情報を生成する動き補償予測手段と、上記符号化対象画像と上記予測画像との差演算に基づき予測残差画像を生成する残差画像生成手段と、所定の第1の変換規則に基づいて上記予測残差画像から残差補償情報を生成すると共に、該残差補償情報に基づいて残差補償画像を生成する残差補償手段と、上記残差補償画像と上記予測残差画像との差演算に基づき補償残差画像を生成する減算手段と、上記補償残差画像を所定の第2の変換規則に基づいて変換してなる変換係数を生成し、該変換係数を量子化することによって量子化変換係数を生成する量子化変換手段と、上記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、上記所定の第2の変換規則の逆変換である所定の第2の逆変換規則に基づき該逆量子化変換係数を用いて逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、上記復号補償残差画像と上記残差補償画像とを加算することによって復号予測残差画像を生成する加算手段と、上記復号予測残差画像と上記予測画像とを加算することによって復号画像を生成する復号画像生成手段と、上記復号画像生成手段によって生成された上記復号画像を、上記動き補償予測手段による動き補償予測に提供する上記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と、上記動き情報と上記残差補償情報と上記量子化変換係数とを符号化してなる符号化データを含む圧縮データを生成する符号化手段と、として機能させ、上記残差補償手段は、上記所定の第1の変換規則に基づき、複数の二次元基底を用いて、該二次元基底を特定するための基底情報と、該基底情報によって特定される二次元基底に付する補償係数とに上記予測残差画像を変換し、該基底情報を上記残差補償情報に含める変換手段と、上記補償係数を量子化することによって量子化補償係数を生成し、該量子化補償係数を上記残差補償情報に含める量子化手段と、上記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、上記所定の第1の変換規則の逆変換である所定の第1の逆変換規則に基づき、上記逆量子化補償係数を用いて逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する逆変換手段とを有することを特徴としている。
【0009】
これらの発明によれば、二次元基底を用いた所定の第1の変換規則によって予測残差画像が補償係数と二次元基底を特定するための基底情報とを含む残差補償情報に分解されるので、DCT等の直交変換に比して少ない数の情報によって予測残差画像を表すことが可能となる。また、予測残差画像と残差補償情報から復元される残差補償画像との差に基づく補償残差画像は、上述したような画像信号中の偏った分布が取り除かれた画像とされているので、例えばDCTといった所定の第2の変換規則によって効率よく分解される。
【0010】
また、本発明の動画像符号化装置においては、上記残差補償手段は、上記変換手段に提供する二次元基底を記憶する基底記憶手段を更に有し、上記変換手段は、上記基底記憶手段に記憶された二次元基底を用いて上記予測残差画像を変換し、上記逆変換手段は、上記基底記憶手段に記憶された二次元基底を用いて上記逆変換を行うことを特徴としても良い。
【0011】
また、本発明の動画像符号化装置においては、上記復号予測残差画像を参照復号予測残差画像として記憶する復号予測残差画像記憶手段を更に備え、上記変換手段は、上記復号予測残差画像記憶手段に記憶された上記参照復号予測残差画像の部分画像を上記二次元基底として用いて上記予測残差画像を変換し、上記逆変換手段は、上記変換手段によって用いられた上記二次元基底を用いて逆変換することを特徴とすることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、二次元基底として復号予測残差画像の部分画像を用いて予測残差画像が分解されるので、予測残差画像の類似性を利用した更に効果的な残差補償が実現される。また、二次元基底として復号予測残差画像の部分画像と、基底記憶手段に記憶された二次元基底とを用いることができるので、例えば、フレーム間に急激な変化が生じている場合にでも、予測残差画像が効率的に分解される。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明の動画像復号装置は、復号画像に対する予測画像を生成するための動き情報と、上記予測画像に対する残差補償画像を復元するための量子化補償係数と基底情報とを含む残差補償情報と、上記予測画像と上記残差補償画像との差に基づく補償残差画像を復元するための量子化変換係数とが符号化されてなる符号化データを含む圧縮データを復号することによって、上記動き情報と上記残差補償情報と上記量子化変換係数とを生成する復号手段と、上記残差補償情報を用いて所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する残差復号手段と、上記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、該逆量子化変換係数を用いて所定の第2の逆変換規則に基づく逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、上記残差補償画像と上記復号補償残差画像との加算に基づき復号予測残差画像を生成する加算手段と、参照画像及び上記動き情報を用いて動き補償予測を行うことによって上記予測画像を生成する動き補償予測手段と、上記復号予測残差画像と上記予測画像との加算に基づき復号画像を生成する復号画像生成手段と、上記復号画像生成手段によって生成された上記復号画像を、上記動き補償予測手段による上記動き補償予測に提供する上記参照画像として記憶する参照画像記憶手段とを備え、上記残差復号手段は、上記残差補償情報に含まれている上記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、複数の二次元基底のうち上記残差補償情報に含まれる基底情報によって特定される二次元基底と、上記逆量子化手段手段によって生成された上記逆量子化補償係数逆変換とを用い、上記所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する逆変換手段とを有することを特徴としている。
【0014】
また、上記課題を解決するため、本発明の動画像復号方法は、復号手段が、復号画像に対する予測画像を生成するための動き情報と、上記予測画像に対する残差補償画像を復元するための量子化補償係数と基底情報とを含む残差補償情報と、上記予測画像と上記残差補償画像との差に基づく補償残差画像を復元するための量子化変換係数とが符号化されてなる符号化データを含む圧縮データを復号することによって、上記動き情報と上記残差補償情報と上記量子化変換係数とを生成する復号ステップと、残差復号手段が、上記残差補償情報を用いて所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する残差復号ステップと、逆量子化変換手が、上記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、該逆量子化変換係数を用いて所定の第2の逆変換規則に基づく逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換ステップと、加算手段が、上記残差補償画像と上記復号補償残差画像との加算に基づき復号予測残差画像を生成する加算ステップと、動き補償予測手段が、参照画像及び上記動き情報を用いて動き補償予測を行うことによって上記予測画像を生成する動き補償予測ステップと、復号画像生成手段が、上記復号予測残差画像と上記予測画像との加算に基づき復号画像を生成する復号画像生成ステップと、参照画像記憶手段が、上記復号画像生成手段によって生成された上記復号画像を、上記動き補償予測手段による上記動き補償予測に提供する上記参照画像として記憶する参照画像記憶ステップとを備え、上記残差復号ステップは、逆量子化手段が、上記残差補償情報に含まれている上記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化ステップと、逆変換手段が、複数の二次元基底のうち上記残差補償情報に含まれる基底情報によって特定される二次元基底と、上記逆量子化手段手段によって生成された上記逆量子化補償係数逆変換とを用い、上記所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する逆変換ステップとを含むことを特徴としている。
【0015】
また、上記課題を解決するため、本発明の動画像復号プログラムは、コンピュータを、復号画像に対する予測画像を生成するための動き情報と、上記予測画像に対する残差補償画像を復元するための量子化補償係数と基底情報とを含む残差補償情報と、上記予測画像と上記残差補償画像との差に基づく補償残差画像を復元するための量子化変換係数とが符号化されてなる符号化データを含む圧縮データを復号することによって、上記動き情報と上記残差補償情報と上記量子化変換係数とを生成する復号手段と、上記残差補償情報を用いて所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する残差復号手段と、上記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、該逆量子化変換係数を用いて所定の第2の逆変換規則に基づく逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、上記残差補償画像と上記復号補償残差画像との加算に基づき復号予測残差画像を生成する加算手段と、参照画像及び上記動き情報を用いて動き補償予測を行うことによって上記予測画像を生成する動き補償予測手段と、上記復号予測残差画像と上記予測画像との加算に基づき復号画像を生成する復号画像生成手段と、上記復号画像生成手段によって生成された上記復号画像を、上記動き補償予測手段による上記動き補償予測に提供する上記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と、として機能させ、上記残差復号手段は、上記残差補償情報に含まれている上記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、複数の二次元基底のうち上記残差補償情報に含まれる基底情報によって特定される二次元基底と、上記逆量子化手段手段によって生成された上記逆量子化補償係数逆変換とを用い、上記所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって上記残差補償画像を生成する逆変換手段とを有することを特徴としている。
【0016】
これらの発明によれば、圧縮データから復号される残差補償情報に基づいて残差補償画像が復元され、圧縮データから復号される量子化変換係数に基づいて復号補償残差画像が復元され、残差補償画像と復号補償残差画像が加算されることによって復号予測残差画像が生成される。また、圧縮データから復号される動き情報に基づいて予測画像が生成され、予測画像と復号予測残差画像が加算されることによって、復号画像が生成される。したがって、上述した動画像符号化装置によって生成された圧縮データから動画像が忠実に復元される。
【0017】
また、本発明の動画像復号装置においては、上記残差復号手段は、上記複数の二次元基底を記憶する基底記憶手段を更に有し、上記逆変換手段は、上記基底記憶部に記憶された上記二次元基底を用いて上記逆変換を行うことを特徴としても良い。
【0018】
また、本発明の動画像復号装置においては、上記復号予測残差画像を記憶する復号予測残差画像記憶手段を更に備え、上記逆変換手段は、上記復号予測残差画像記憶手段に記憶された上記復号予測残差画像の部分画像を上記二次元基底として用い上記逆変換を行うことを特徴とすることが好適である。
【0019】
この発明によれば、上記の復号予測残差画像の部分画像が二次元基底として用いられるので、上述して動画像符号化装置によって生成された圧縮データから動画像が忠実に復元される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0021】
まず、本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化装置1について説明する。動画像符号化装置1は、物理的には、CPU(中央演算装置)、メモリといった記憶装置、ハードディスクといった格納装置等を備えるコンピュータである。ここでの「コンピュータ」とは、パーソナルコンピュータ等の通常のコンピュータに加えて、移動通信端末といった情報携帯端末も含むものであり、本発明の思想は情報処理可能な機器に広く適用される。
【0022】
図1は、動画像符号化装置1の機能的な構成を示す図である。動画像符号化装置1は、機能的には、動き補償予測部(動き補償予測手段)2と、動き残差生成部(動き補償残差生成手段)4と、残差補償部(残差補償手段)6と、減算部(減算手段)8と、量子化変換部(量子化変換手段)10と、符号化部(符号化手段)12と、逆量子化変換部(逆量子化変換手段)14と、加算部(加算手段)16と、復号画像生成部(復号画像生成手段)18と、参照画像記憶部(参照画像記憶手段)20とを備える。
【0023】
動き補償予測部2は、参照画像記憶部20に記憶されている参照画像を用いて動き補償予測を行い符号化対象画像Iの予測画像Iを生成し、予測画像Iを動き残差生成部4及び復号画像生成部18に出力する。また、動き補償予測部2は、動き補償予測を再現するために必要な動き情報Iを符号化部12に出力する。
【0024】
より具体的には、動き補償予測部2は、符号化対象画像Iを所定のサイズのブロックに分割する。この所定のサイズは、例えば16画素×16ライン、16画素×8ライン、8画素×16ライン、8画素×8ラインなどのようにサイズや形状の異なる複数種類のブロックに符号化対象画像Iを分割することができる。
【0025】
動き補償予測部2は、符号化対象画像を分割した複数のブロックの各々について、参照画像記憶部20に記憶されている参照画像のうち所定の領域の予測参照領域に対するブロックマッチングを行い、複数のブロック各々の参照画像に対する動きベクトルを検出する。
【0026】
動き補償予測部2は、上記の動きベクトルを用いて参照画像から符号化対象画像Iの予測画像Iを生成する。動き補償予測部2は、生成した予測画像Iを動き残差生成部4及び復号画像生成部18に出力する。また、動き補償予測部2は、検出した動きベクトル、及びブロック形状を特定するための情報を動き情報Iとして符号化部12に出力する。
【0027】
なお、参照画像から生成される予測参照領域の画像は、整数画素のみによって構成される画像に限らず、整数画素間の1/2位置、1/4位置を補間する補間画素を設けた画像とされても良い。このように補間画素を設けることによって、動きベクトルを高解像度に検出することが可能とされる。また、動き補償予測部2は、着目するブロックの動きベクトルによって得られる画素値と隣接するブロックの動きベクトルを用いて得られる画素値とに重み付けを行って画素値を得るオーバーラップ動き補償を適用することによって予測画像Iを得ても良い。
【0028】
動き残差生成部4は、動き補償予測部2によって生成された予測画像Iと符号化対象画像Iとの差演算を実行し、予測画像Iと符号化対象画像Iとの残差からなる予測残差画像Iを生成する。動き残差生成部4は、予測残差画像Iを残差補償部6及び減算部8に出力する。
【0029】
残差補償部6は、動き残差生成部4によって出力された予測残差画像Iに対する残差補償を行い残差補償画像Iを生成する。残差補償部6は、生成した残差補償画像Iを減算部8及び加算部16に出力する。また、残差補償部6は、残差補償を再現するために必要な情報を残差補償情報Iとして符号化部12に出力する。なお、残差補償部6についての詳細は後述する。
【0030】
減算部8は、残差補償部6によって出力された残差補償画像Iと動き残差生成部4によって出力された予測残差画像Iとの差演算を実行し、残差補償画像Iと予測残差画像Iとの残差からなる補償残差画像Iを生成する。減算部8は、生成した補償残差画像Iを量子化変換部10に出力する。
【0031】
量子化変換部10は、減算部8によって出力された補償残差画像Iを所定の第2の変換規則を用いて係数の集合に分解する変換処理を行う。この所定の変換規則としては、例えばDCT(Discrete Cosine Transform)を用いることができる。DCTが用いられる場合には、補償残差画像IはDCT係数の集合に変換される。量子化変換部10は、上記の係数に量子化操作を施して量子化変換係数Iを生成する。量子化変換部10は、生成した量子化変換係数Iを符号化部12及び逆量子化変換部14に出力する。
【0032】
符号化部12は、動き補償予測部2によって出力された動き情報Iを符号化してなる符号化データを生成する。また、符号化部12は残差補償部6よって出力された残差補償情報Iを符号化してなる符号化データを生成する。さらに、符号化部12は量子化変換部10よって出力された量子化変換係数Iを符号化してなる符号化データを生成する。符号化部12はこれら符号化データを含む圧縮データI16を生成する。この符号化処理には、例えば、ハフマン符号化や算術符号化といったエントロピー符号化処理を用いることができる。
【0033】
逆量子化変換部14は、量子化変換部10によって生成された量子化変換係数Iを逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成する。逆量子化変換部14は、生成した逆量子化変換係数に量子化変換部10によって用いられる上記の変換処理の逆変換処理を行うことによって、復号補償残差画像Iを生成する。逆量子化変換部14は、生成した復号補償残差画像Iを加算部16に出力する。
【0034】
加算部16は、残差補償部6によって出力された残差補償画像Iと加算部16によって出力された復号補償残差画像Iを加算することによって、復号予測残差画像Iを生成する。加算部16は、生成した復号予測残差画像Iを復号画像生成部18に出力する。
【0035】
復号画像生成部18は、動き補償予測部2によって出力された予測画像Iと加算部16によって出力された復号予測残差画像Iを加算することによって、復号画像I10を生成する。復号画像生成部18は、復号画像I10を参照画像記憶部20に出力する。参照画像記憶部20は、復号画像生成部18によって出力された復号画像I10を参照画像I11として記憶し、次フレームに対する動き補償予測部2による処理のために、この参照画像I11を提供する。なお、復号画像生成部18は、復号画像I10にデブロッキングフィルタを適用した画像を、参照画像記憶部20に出力しても良い。
【0036】
以下、残差補償部6について詳細に説明する。図2は、残差補償部6の構成を示す図である。残差補償部6は、変換部(変換手段)6aと、基底記憶部(基底記憶手段)6bと、量子化部(量子化手段)6cと、逆量子化部(逆量子化手段)6dと、逆変換部(逆変換手段)6eとを有している。
【0037】
変換部6aは、予測残差画像Iに所定の第1の変換規則を用いた変換処理を施す。所定の第1の変換規則としては、Matching Pursuits法(以下、「MP法」という)を用いることができる。MP法は、予測残差画像Iを初期の残差成分とし、下式(1)に従い残差成分を基底セットを用いて分解する処理を反復するものである。
【数1】
Figure 2005039428
ここで、式(1)において、fは予測残差画像、Rfは第n反復後の残差成分であり、gknはRfとの内積値を最大とする基底であり、Rfは第m反復処理後の残差成分である。
【0038】
MP法によれば、基底セットのうちから残差成分との内積値を最大とする基底が選択され、選択された基底とこの基底に乗じる為の係数である最大の内積値とに残差成分が分解される。
【0039】
ここで、動き補償予測の予測残差である予測残差画像は偏った分布を持つ画像信号であることが知られている。MP法では、予め基底として予測残差画像に出現しやすいパターンを二次元基底として記憶しておくことによって、記憶された二次元基底の中からより残差成分が小さくなるような基底を用いて画像を順次分解することが可能となる。したがって、DCTなどといった直交変換に比べて少ない数の基底を用いて効果的に予測残差画像を表すことができる。
【0040】
本実施形態では、基底記憶部6bが基底セットを記憶している。変換部6aは、基底記憶部6bによって提供される基底セットを用い、残差成分との内積値を最大とする基底を特定するための基底情報I12を求め、基底情報I12を逆変換部6eに出力する。また、基底情報I12は、残差補償情報Iの一部として符号化部12に出力される。変換部6aは、上記の内積値を補償係数I13として求め、補償係数I13を量子化部6cに出力する。
【0041】
量子化部6cは、変換部6aによって出力された補償係数I13に量子化操作を施すことによって、量子化補償係数I14を生成する。量子化部6cは、量子化補償係数I14を逆量子化部6dに出力すると共に、量子化補償係数I14を残差補償情報Iの一部として符号化部12に出力する。
【0042】
逆量子化部6dは、量子化補償係数I14を逆量子化し、逆量子化補償係数I15を生成する。逆量子化部6dは、逆量子化補償係数I15を逆変換部6eに出力する。逆変換部6eは、逆量子化補償係数I15、基底情報I12、及び基底記憶部6bに記憶されている基底を用い、変換部6aによって行われる上述の変換処理の逆変換処理を実行することによって、残差補償画像Iを生成する。逆変換部6eは、残差補償画像Iを減算部8及び加算部16に出力する。
【0043】
上述したように、符号化部12は、動き補償予測部2によって出力された動き情報Iを符号化してなる符号化データ、量子化変換部10によって出力された量子化変換係数Iを符号化してなる符号化データ、及び、残差補償部6よって出力された残差補償情報Iを符号化してなる符号化データを生成する。符号化部12は、これら符号化データを含む圧縮データI16を生成する。この符号化処理には、例えば、ハフマン符号化や算術符号化といったエントロピー符号化処理を用いることができる。符号化部12は、動き情報Iおよび量子化変換係数Iに関しては、例えばMPEG−4符号化方式などといった従来の動画像符号化方式に採用されているエントロピー符号化と同様の方法によって符号化を行うことができる。
【0044】
残差補償情報Iのエントロピー符号化について説明する。上述したように、残差補償情報Iは基底情報I12および量子化補償係数I14を含んでいる。基底情報I12は基底セットの中から1つの基底を特定するための情報であるので、例えば2個の基底が基底記憶部6bに記憶されている場合、cビットの固定長符号によって基底情報I12を符号化することができる。また、量子化補償係数I14は基底に乗じるスカラ値を量子化したものであり、例えばレンジを1〜2の範囲とすると、dビットの固定長符号によって量子化補償係数I14を符号化することができる。
【0045】
次に、動画像符号化装置1の動作について説明する。併せて、本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化方法について説明する。図3は第1実施形態にかかる動画像符号化方法のフローチャートである。また、図4は、第1実施形態の動画像符号化方法における残差補償に関する処理のフローチャートである。
【0046】
図3に示すように、第1実施形態にかかる動画像符号化方法においては、まず、動き補償予測部2によって動き補償予測が行われる(ステップS01)。動き補償予測においては、符号化対象画像Iが所定のサイズのブロックに分割される。そして、各々のブロックについて動き補償予測部2によって参照画像に対する動きベクトルが求められ、符号化対象画像Iに関する予測画像Iが生成される。参照画像としては、参照画像記憶部20に記憶された画像が用いられる。また、動き補償予測部2によって、動きベクトルといった情報を含む上述の動き情報I2が符号化部12に出力される。
【0047】
次に、動き補償予測部2によって出力された予測画像Iと符号化対象画像Iとの差演算が、動き残差生成部4によって実行されることによって予測残差画像Iが生成される(ステップS02)。
【0048】
次に、残差補償部6によって残差補償が行われる(ステップS03)。残差補償においては、図4に示すように、変換部6aによって基底記憶部6bに記憶されている基底を用いて予測残差画像Iが分解される。そして、変換部6aによって、予測残差画像Iの分解に用いられた基底を特定するための基底情報I12と基底に乗ずる補償係数I13が出力される(ステップS04)。
【0049】
次に、量子化部6cによって補償係数I13が量子化され、量子化補償係数I14とされる(ステップS05)。基底情報I12および量子化補償係数I14は残差補償情報Iとして符号化部12に出力される。
【0050】
次に、逆量子化部6dによって量子化補償係数I14が、逆量子化され、逆量子化補償係数I15とされる(ステップS06)。そして、逆変換部6eによって、逆量子化補償係数I15、基底情報I12、及び基底記憶部6bに記憶されている基底が用いられ変換部6aによる変換処理の逆操作である逆変換処理が行われることによって、残差補償画像Iが生成される。(ステップS07)。
【0051】
図3を参照すると、次に、残差補償部6によって出力された残差補償画像Iと動き残差生成部4よって出力された予測残差画像Iとの差演算が減算部8によって実行されることによって、補償残差画像Iが生成される(ステップS08)。
【0052】
次に、量子化変換部10によって、補償残差画像Iが上述したように係数の集合に分解された後、その集合に含まれる係数に量子化操作が施されることによって量子化変換係数Iが出力される(ステップS09)。
【0053】
次に、逆量子化変換部14によって量子化変換係数Iに逆量子化操作が施されることによって、逆量子化変換係数が生成される。そして、逆量子化変換係数に、量子化変換部10によって実行された変換処理の逆変換処理が施され、復号補償残差画像Iが生成される(ステップS10)。
【0054】
次に、復号補償残差画像Iと残差補償画像Iが、加算部16によって加算され、復号予測残差画像Iが生成される(ステップS11)。さらに、復号画像生成部18によって復号予測残差画像Iと予測画像Iが加算されることによって、復号画像I10が生成される(ステップS12)。復号画像I10は、上述したように参照画像記憶部20によって参照画像I11として記憶され(ステップS13)、動き補償予測部2によって符号化対象画像の予測画像を生成する処理に用いられる。そして、動き情報Iと残差補償情報Iと、量子化変換係数Iとが符号化部12によって符号化されることによって、圧縮データI16が生成される(ステップS14)。
【0055】
次に、コンピュータを動画像符号化装置1として機能させる動画像符号化プログラム30について説明する。図5は、動画像符号化プログラム30の構成を示す図である。図5に示すように動画像符号化プログラム30は、処理を統括するメインモジュール31と、動き補償予測モジュール32と、動き残差生成モジュール34と、残差補償モジュール36と、減算モジュール38と、量子化変換モジュール40と、符号化モジュール42と、逆量子化変換モジュール44と、加算モジュール46と、復号画像生成モジュール48と、参照画像記憶モジュール50とを備える。残差補償モジュール36は、変換サブモジュール36aと、基底記憶サブモジュール36bと、量子化サブモジュール36cと、逆量子化サブモジュール36dと、逆変換サブモジュール36eとを備えている。
【0056】
動き補償予測モジュール32、動き残差生成モジュール34、残差補償モジュール36、減算モジュール38、量子化変換モジュール40、符号化モジュール42、逆量子化変換モジュール44、加算モジュール46、復号画像生成モジュール48、参照画像記憶モジュール50、変換サブモジュール36a、基底記憶サブモジュール36b、量子化サブモジュール36c、逆量子化サブモジュール36d、逆変換サブモジュール36eがコンピュータに実現させる機能は、動き補償予測部2、動き残差生成部4、残差補償部6、減算部8、量子化変換部10、符号化部12、逆量子化変換部14、加算部16、復号画像生成部18、参照画像記憶部20、変換部6a、基底記憶部6b、量子化部6c、逆量子化部6d、逆変換部6eとそれぞれ同様である。
【0057】
以下、第1実施形態にかかる動画像符号化装置1の作用及び効果について説明する。動画像符号化装置1では、符号化対象画像に対して動き補償予測を施して生成される予測画像と上記符号化対象画像との差分である予測残差画像に対してMP法を適用することによって、少ない基底数で効率よく予測残差画像に出現しやすい信号パターンを表すことができる。例えば、エッジ部分の画像のようにDCTやウェーブレット変換のような直交変換ではすべての周波数帯域に係数が出現するため、効率的に符号化を行うことができない。しかし、二次元基底にエッジ形状のものを予め記憶することによって、少ない数の基底を用いて予測残差画像を表現することが可能となるので、より効率的な符号化が実現される。
【0058】
また、残差補償画像と予測残差画像との差分である補償残差画像は、予測残差画像において出現しやすいパターンを取り除かれた画像であるため、DCTを用いて効率よく表すことができる。このように、本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化装置1においては、予測残差画像と残差補償画像をそれぞれに適した方法で分解することができる。その結果、符号化対象画像をより効率よく符号化することができる。
【0059】
なお、本実施形態における変換部6aは、所定の第1の変換規則としてMP法に従うように構成されていたが、MP法に限らず、特定のパターンをより効果的に分解できる変換規則に従う限り、本発明の思想による効果が得られる。例えば、所定の第1の変換規則には、MP法の他にベクトル量子化法(以下VQ法とよぶ)を適用することができる。
【0060】
VQ法は、予測残差画像を初期の残差成分とし、下式(2)を用いて残差成分を基底セットを用いて分解する処理を反復するものである。
【数2】
Figure 2005039428
ここで、式(2)において、fは予測残差画像であり、Rfは第m反復処理後の残差成分である。Rfのエネルギーを最小とする(係数a,基底vkn)の組み合わせを選択し、選択された基底とこの基底に乗じる為の係数に残差成分が分解される。VQ法では、予測残差画像に出現しやすいパターンを基底とする基底セットを用いることによって、基底セットの中から残差成分が小さくなるような基底を用いて画像を順次分解するので、少ない基底数でより効率的に予測残差画像を分解することができる。
【0061】
次に、本発明の第2実施形態にかかる動画像符号化装置60について説明する。動画像符号化装置60は、参照復号予測残差画像I17を記憶するための復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)68を備え、残差補償における変換で用いられる基底として復号予測残差画像記憶部68に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いることを特徴とする。以下、動画像符号化装置60について詳細に説明する。
【0062】
動画像符号化装置60の機能的な構成について説明する。図6は、動画像符号化装置60の機能的な構成を示す図である。動画像符号化装置60は、機能的には、動き補償予測部2と、動き残差生成部4と、残差補償部(残差補償手段)62と、減算部8と、量子化変換部10と、符号化部(符号化手段)64と、逆量子化変換部14と、加算部(加算手段)66と、復号画像生成部18と、参照画像記憶部20と、復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)68とを備える。以下、第1実施形態の動画像符号化装置1と異なる要素について説明する。
【0063】
復号予測残差画像記憶部68は、加算部66によって出力された復号予測残差画像Iを参照復号予測残差画像I17として記憶し、記憶した参照復号予測残差画像I17を残差補償部62に提供する。
【0064】
残差補償部62は、動き残差生成部4によって出力された予測残差画像Iに対する残差補償を行い残差補償画像Iを生成する。また、残差補償部62は、残差補償を再現するために必要な情報を残差補償情報Iとして符号化部64に出力する。
【0065】
以下、残差補償部62について詳細に説明する。図7は、残差補償部62の構成を示す図である。残差補償部62は、変換部(変換手段)62aと、量子化部(量子化手段)62bと、逆量子化部(逆量子化手段)62cと、逆変換部(逆変換手段)62dとを有している。
【0066】
変換部62aは、第1実施形態の変換部6aと同様に、予測残差画像Iに所定の第1の変換規則を用いた変換処理を施す。変換部62aは、この所定の第1の変換規則として、MP法やVQ法を適用することができる。第1実施形態の変換部6aは、MP法やVQ法に用いる基底として基底記憶部6bに記憶されている基底を用いていたが、変換部62aは、参照復号予測残差画像I17の部分画像を基底として用いる。
【0067】
図8は、変換部62aによる変換処理を説明するための図である。図8に示すように、変換部62aは、予測残差画像Iにおける注目領域Rの画像の変換処理に、参照復号予測残差画像I17の対応する領域Rの部分画像とその近傍の領域Rにおける部分画像を基底として用いる。変換部62aは、これらの部分画像のうち、注目領域Rの画像に対する残差エネルギーを最小とする部分画像を基底として選択することによって、注目領域Rの画像を基底に分解する。変換部62aは、分解に用いた基底(部分画像)を特定するための情報を基底情報I12として、逆変換部62dに出力する。また、変換部62aは、基底情報I12を、残差補償情報Iの一部として符号化部64に出力する。また、変換部62aは、基底に乗じる係数を補償係数I13として、量子化部62bに出力する。
【0068】
量子化部62bは、変換部62aによって出力された補償係数I13に量子化操作を施すことによって、量子化補償係数I14を生成する。量子化部62bは、量子化補償係数I14を逆量子化部62cに出力すると共に、量子化補償係数I14を残差補償情報Iの一部として符号化部64に出力する。
【0069】
逆量子化部62cは、量子化補償係数I14を逆量子化し、逆量子化補償係数I15を生成する。逆量子化部62cは、逆量子化補償係数I15を逆変換部62dに出力する。逆変換部62dは、逆量子化補償係数I15、基底情報I12、及び参照復号予測残差画像I17を用い、変換部62aによって行われる上述の変換処理の逆変換処理を実行することによって、残差補償画像Iを生成する。逆変換部62dは、残差補償画像Iを減算部8及び加算部66に出力する。
【0070】
符号化部64は、動き補償予測部2によって出力された動き情報Iと、量子化変換部10によって出力された量子化変換係数Iと、残差補償部62によって出力された残差補償情報Iをそれぞれ圧縮してなる符号化データを生成し、これら符号化データを含む圧縮データを出力する。なお、符号化部64による圧縮処理は、第1実施形態の符号化部12と同様の処理である。
【0071】
以下、動画像符号化装置60の動作を説明し、併せて本発明の第2実施形態にかかる動画像符号化方法について説明する。図9は、第2実施形態にかかる動画像符号化方法のフローチャートである。図10は、第2実施形態の動画像符号化方法における残差補償に関する処理のフローチャートである。
【0072】
図9に示すように、第2実施形態にかかる動画像符号化方法においては、まず、動き補償予測部2によって動き補償予測が行われる(ステップS21)。ステップS21における処理は、第1実施形態のステップS01の処理と同様である。
【0073】
次に、動き補償予測部2によって出力された予測画像Iと符号化対象画像Iとの差演算が、動き残差生成部4によって実行されることによって予測残差画像Iが生成される(ステップS22)。
【0074】
次に、残差補償部62によって残差補償が行われる(ステップS23)。残差補償においては、図10に示すように、変換部62aによって予測残差画像Iが分解される。ここで、変換部62aは、上述したように、復号予測残差画像記憶部68によって提供される参照復号予測残差画像I17の部分画像を基底として用い予測残差画像Iの分解を行う。そして、変換部62aによって、予測残差画像Iの分解に用いられた基底(部分画像)を特定するための基底情報I12と基底に乗ずる補償係数I13が出力される(ステップS24)。
【0075】
次に、量子化部62bによって補償係数I13が量子化され、量子化補償係数I14とされる(ステップS25)。基底情報I12および量子化補償係数I14は残差補償情報Iとして符号化部64に出力される。
【0076】
次に、逆量子化部62cによって量子化補償係数I14が、逆量子化され、逆量子化補償係数I15とされる(ステップS26)。そして、逆変換部62dによって、かかる逆量子化補償係数I15、基底情報I12、及び参照復号予測残差画像I17が用いられ、変換部62aによる変換処理の逆操作である逆変換処理が行われることによって、残差補償画像Iが生成される。(ステップS27)。
【0077】
図9を参照すると、次に、残差補償部6によって出力された残差補償画像Iと動き残差生成部4よって出力された予測残差画像Iとの差演算が減算部8によって実行されることによって、補償残差画像Iが生成される(ステップS28)。
【0078】
次に、量子化変換部10によって、補償残差画像Iが上述したように係数の集合に分解された後、その集合に含まれる係数に量子化操作が施されることによって量子化変換係数Iが出力される(ステップS29)。
【0079】
次に、逆量子化変換部14によって量子化変換係数Iに逆量子化操作が施されることによって、逆量子化変換係数が生成される。そして、逆量子化変換係数に、量子化変換部10によって実行された変換処理の逆変換処理が施され、復号補償残差画像Iが生成される(ステップS30)。
【0080】
次に、復号補償残差画像Iと残差補償画像Iが、加算部66によって加算され、復号予測残差画像Iが生成される(ステップS31)。復号予測残差画像I9は、復号予測残差画像記憶部68によって参照復号予測残差画像I17として記憶され、残差補償部62による処理に提供される(ステップS32)。
【0081】
次に、復号画像生成部18によって復号予測残差画像Iと予測画像Iが加算されることによって、復号画像I10が生成される(ステップS33)。復号画像I10は、上述したように参照画像記憶部20によって参照画像I11として記憶され(ステップS34)、動き補償予測部2によって符号化対象画像の予測画像を生成する処理に用いられる。そして、動き情報Iと残差補償情報Iと、量子化変換係数Iとが符号化部64によって符号化されることによって、圧縮データI16が生成される(ステップS35)。
【0082】
次に、コンピュータを動画像符号化装置60として機能させる動画像符号化プログラム70について説明する。図11は、動画像符号化プログラム70の構成を示す図である。図11に示すように動画像符号化プログラム70は、処理を統括するメインモジュール31と、動き補償予測モジュール32と、動き残差生成モジュール34と、残差補償モジュール72と、減算モジュール38と、量子化変換モジュール40と、符号化モジュール74と、逆量子化変換モジュール44と、加算モジュール76と、復号予測残差画像記憶モジュール78と、復号画像生成モジュール48と、参照画像記憶モジュール50とを備える。残差補償モジュール72は、変換サブモジュール72aと、量子化サブモジュール72bと、逆量子化サブモジュール72cと、逆変換サブモジュール72dとを備えている。
【0083】
動き補償予測モジュール32、動き残差生成モジュール34、残差補償モジュール72、減算モジュール38、量子化変換モジュール40、符号化モジュール74、逆量子化変換モジュール44、加算モジュール76、復号予測残差画像記憶モジュール78、復号画像生成モジュール48、参照画像記憶モジュール50、変換サブモジュール72a、量子化サブモジュール72b、逆量子化サブモジュール72c、逆変換サブモジュール72dがコンピュータに実現させる機能は、動き補償予測部2、動き残差生成部4、残差補償部62、減算部8、量子化変換部10、符号化部64、逆量子化変換部14、加算部66、復号予測残差画像記憶部68、復号画像生成部18、参照画像記憶部20、変換部62a、量子化部62b、逆量子化部62c、逆変換部62dとそれぞれ同様である。
【0084】
以上のように、残差補償における変換処理に用いる基底として、復号予測残差画像記憶部68に記憶された参照復号予測残差画像(復号予測残差画像)の部分画像を用いることによって、予測残差画像の類似性を利用した更に効果的な残差補償を行うことができるので、効率の良い符号化を実現することができる。
【0085】
次に、本発明の第3実施形態にかかる動画像符号化装置80について説明する。動画像符号化装置80は、基底セットを記憶するための基底記憶部(基底記憶手段)82bと、参照復号予測残差画像I17を記憶するための復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)68とを備え、残差補償における変換で用いられる基底として基底記憶部82bに記憶された基底セット、又は、復号予測残差画像記憶部68に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いることを特徴とする。
【0086】
動画像符号化装置80の機能的な構成について説明する。図12は、動画像符号化装置80の機能的な構成を示す図である。動画像符号化装置80は、機能的には、動き補償予測部2と、動き残差生成部4と、残差補償部(残差補償手段)82と、減算部8と、量子化変換部10と、符号化部(符号化手段)84と、逆量子化変換部14と、加算部66と、復号画像生成部18と、参照画像記憶部20と、復号予測残差画像記憶部68とを備える。以下、第1実施形態の動画像符号化装置1、又は、第2実施形態の動画像符号化装置60と異なる要素について説明する。
【0087】
残差補償部82は、予測残差画像Iに対する残差補償を行い残差補償画像Iを生成する。残差補償部82は、生成した残差補償画像Iを減算部8及び加算部66に出力する。また、残差補償部82は、残差補償を再現するために必要な情報を残差補償情報Iとして符号化部84に出力する。
【0088】
以下、残差補償部82について詳細に説明する。図13は、残差補償部82の構成を示す図である。図13に示すように、残差補償部82は、変換部(変換手段)82aと、基底記憶部(基底記憶手段)82bと、量子化部(量子化手段)82cと、逆量子化部(逆量子化手段)82dと、逆変換部(逆変換手段)82eとを有している。
【0089】
変換部82aは、予測残差画像Iに所定の第1の変換規則を用いた変換処理を施す。所定の第1の変換規則としては、第1実施形態と同様にMP法、或いはVQ法を用いることができる。
【0090】
本実施形態では、基底記憶部82bが複数の二次元基底を含む基底セットを記憶している。変換部82aは、第1実施形態と同様に基底記憶部82bによって提供される基底セットを用いて予測残差画像Iを分解することができ、また、第2実施形態と同様に復号予測残差画像記憶部68から提供される参照復号予測残差画像I17中の部分画像を用いて予測残差画像Iを分解することもできる。
【0091】
変換部82aは、基底記憶部82bに記憶されている基底セットまたは復号予測残差画像記憶部68から提供される参照復号予測残差画像I17中の部分画像のうち、エネルギー減少量が最大のものを基底として選択し、予測残差画像Iの分解を行う。変換部82aは、この分解に用いられた基底を特定するための情報を基底情報I12として逆変換部62dに出力する。また、変換部82aは、基底情報I12を、残差補償情報Iの一部として符号化部84に出力する。また、変換部62aは、基底に乗じる係数を補償係数I13として、量子化部82cに出力する。
【0092】
量子化部82cは、変換部82aによって出力された補償係数I13に量子化操作を施すことによって、量子化補償係数I14を生成する。量子化部82cは、量子化補償係数I14を逆量子化部82dに出力すると共に、量子化補償係数I14を残差補償情報Iの一部として符号化部84に出力する。
【0093】
逆量子化部82dは、量子化補償係数I14を逆量子化し、逆量子化補償係数I15を生成する。逆量子化部82dは、逆量子化補償係数I15を逆変換部82eに出力する。逆変換部82eは、逆量子化補償係数I15、基底情報I12、基底記憶部82bに記憶された基底セット、及び参照復号予測残差画像I17を用い、変換部82aによって行われる上述の変換処理の逆変換処理を実行することによって、残差補償画像Iを生成する。逆変換部82eは、残差補償画像Iを減算部8及び加算部66に出力する。
【0094】
符号化部64は、動き補償予測部2によって出力された動き情報Iと、量子化変換部10によって出力された量子化変換係数Iと、残差補償部62によって出力された残差補償情報Iをそれぞれ圧縮してなる符号化データを生成し、これら符号化データを含む圧縮データを出力する。なお、符号化部84による圧縮処理は、第1実施形態の符号化部12と同様の処理である。
【0095】
以下、動画像符号化装置80の動作を説明し、併せて本発明の第3実施形態にかかる動画像符号化方法について説明する。図14は、第3実施形態にかかる動画像符号化方法のフローチャートである。図15は、第3実施形態の動画像符号化方法における残差補償に関する処理のフローチャートである。
【0096】
図14に示すように、第3実施形態にかかる動画像符号化方法においては、まず、動き補償予測部2によって動き補償予測が行われる(ステップS41)。ステップS41における処理は、第1実施形態のステップS01の処理と同様である。
【0097】
次に、動き補償予測部2によって出力された予測画像Iと符号化対象画像Iとの差演算が、動き残差生成部4によって実行されることによって予測残差画像Iが生成される(ステップS42)。
【0098】
次に、残差補償部82によって残差補償が行われる(ステップS43)。残差補償においては、図15に示すように、変換部82aによって予測残差画像Iが分解される。ここで、変換部82aは、上述したように、基底記憶部82bに記憶された記憶セット及び復号予測残差画像記憶部68によって提供される参照復号予測残差画像I17の部分画像を基底として用い予測残差画像Iの分解を行う。そして、変換部82aによって、予測残差画像Iの分解に用いられた基底を特定するための基底情報I12と基底に乗ずる補償係数I13が出力される(ステップS44)。
【0099】
次に、量子化部82cによって補償係数I13が量子化され、量子化補償係数I14とされる(ステップS45)。基底情報I12および量子化補償係数I14は残差補償情報Iとして符号化部64に出力される。
【0100】
次に、逆量子化部82dによって量子化補償係数I14が、逆量子化され、逆量子化補償係数I15とされる(ステップS46)。そして、逆変換部82eによって、かかる逆量子化補償係数I15、基底情報I12、基底記憶部82bに記憶された基底セット、及び参照復号予測残差画像I17が用いられ、変換部62aによる変換処理の逆操作である逆変換処理が行われることによって、残差補償画像Iが生成される。(ステップS47)。
【0101】
図14を参照すると、次に、残差補償部82によって出力された残差補償画像Iと動き残差生成部4よって出力された予測残差画像Iとの差演算が減算部8によって実行されることによって、補償残差画像Iが生成される(ステップS48)。
【0102】
次に、量子化変換部10によって、補償残差画像Iが上述したように係数の集合に分解された後、その集合に含まれる係数に量子化操作が施されることによって量子化変換係数Iが出力される(ステップS49)。
【0103】
次に、逆量子化変換部14によって量子化変換係数Iに逆量子化操作が施されることによって、逆量子化変換係数が生成される。そして、逆量子化変換係数に、量子化変換部10によって実行された変換処理の逆変換処理が施され、復号補償残差画像Iが生成される(ステップS50)。
【0104】
次に、復号補償残差画像Iと残差補償画像Iが、加算部66によって加算され、復号予測残差画像Iが生成される(ステップS51)。復号予測残差画像Iは、復号予測残差画像記憶部68によって参照復号予測残差画像I17として記憶され、残差補償部82による処理に提供される(ステップS52)。
【0105】
次に、復号画像生成部18によって復号予測残差画像Iと予測画像Iが加算されることによって、復号画像I10が生成される(ステップS53)。復号画像I10は、上述したように参照画像記憶部20によって参照画像I11として記憶され(ステップS54)、動き補償予測部2によって符号化対象画像の予測画像を生成する処理に用いられる。そして、動き情報Iと残差補償情報Iと、量子化変換係数Iとが符号化部84によって符号化されることによって、圧縮データI16が生成される(ステップS55)。
【0106】
次に、コンピュータを動画像符号化装置80として機能させる動画像符号化プログラム90について説明する。図16は、動画像符号化プログラム90の構成を示す図である。図16に示すように動画像符号化プログラム90は、処理を統括するメインモジュール31と、動き補償予測モジュール32と、動き残差生成モジュール34と、残差補償モジュール92と、減算モジュール38と、量子化変換モジュール40と、符号化モジュール94と、逆量子化変換モジュール44と、加算モジュール76と、復号予測残差画像記憶モジュール78と、復号画像生成モジュール48と、参照画像記憶モジュール50とを備える。残差補償モジュール92は、変換サブモジュール92aと、基底記憶サブモジュール92bと、量子化サブモジュール92cと、逆量子化サブモジュール92dと、逆変換サブモジュール92eとを備えている。
【0107】
動き補償予測モジュール32、動き残差生成モジュール34、残差補償モジュール92、減算モジュール38、量子化変換モジュール40、符号化モジュール94、逆量子化変換モジュール44、加算モジュール76、復号予測残差画像記憶モジュール78、復号画像生成モジュール48、参照画像記憶モジュール50、変換サブモジュール92a、基底記憶サブモジュール92b、量子化サブモジュール92c、逆量子化サブモジュール92d、逆変換サブモジュール92eがコンピュータに実現させる機能は、動き補償予測部2、動き残差生成部4、残差補償部82、減算部8、量子化変換部10、符号化部84、逆量子化変換部14、加算部66、復号予測残差画像記憶部68、復号画像生成部18、参照画像記憶部20、変換部82a、基底記憶部82b、量子化部82c、逆量子化部82d、逆変換部82eとそれぞれ同様である。
【0108】
以上のように、動画像符号化装置80によれば、残差補償における変換で用いられる基底として復号予測残差画像記憶部68に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像と基底記憶部82bに記憶された基底セットとが併用される。したがって、動画像符号化装置80は、予測残差画像の類似性を利用して効果的に予測残差画像Iの残差補償を行うことができ、また、フレーム間に急激な変化が生じている場合には基底記憶部82bに記憶された基底セットを用いることができるので、効率のよい符号化を実現することができる。
【0109】
次に、本発明の第4実施形態にかかる動画像復号装置100について説明する。動画像復号装置100は、第1実施形態の動画像符号化装置1によって生成された圧縮データを復号して動画像を生成する装置である。動画像復号装置100は、物理的には、CPU(中央演算装置)、メモリといった記憶装置、ハードディスクといった記憶装置等を備えるコンピュータである。ここでの「コンピュータ」とは、パーソナルコンピュータ等の通常のコンピュータに加えて、移動通信端末といった情報携帯端末も含むものであり、本発明の思想は情報処理可能な機器に広く適用される。
【0110】
以下、動画像復号装置100の機能的な構成について説明する。図17は、動画像復号装置100の機能的な構成を示す図である。動画像復号装置100は、機能的には、復号部(復号手段)102と、逆量子化変換部(逆量子化変換手段)104と、残差復号部(残差復号手段)106と、加算部(加算手段)108と、動き補償予測部(動き補償予測手段)110と、復号画像生成部(復号画像生成手段)112と、参照画像記憶部(参照画像記憶手段)114と、を備える。
【0111】
復号部102は、動画像符号化装置1によって生成された圧縮データI16を復号する。復号部102は、圧縮データI16を復号することによって得られる量子化変換係数Iを逆量子化変換部104に出力する。また、復号部102は、圧縮データI16を復号することによって得られる残差補償情報Iを残差復号部106に出力する。また、復号部102は、圧縮データI16を復号することによって得られる動き情報Iを動き補償予測部110に出力する。
【0112】
逆量子化変換部104は、上記の量子化変換係数に逆量子化操作を施してなる逆量子化変換係数を生成する。逆量子化変換部104は、上述した所定の第2の逆変換規則を用い、逆量子化変換係数を逆変換することによって復号補償残差画像Iを生成する。この所定の第2の逆変換規則は、第1実施形態の動画像符号化装置1によって用いられる所定の第2の変換規則の逆変換操作である。
【0113】
残差復号部106は、復号部102によって出力される残差補償情報Iを用いて残差復号を行うことによって残差補償画像Iを生成する。残差復号部106による処理の詳細については後述する。
【0114】
加算部108は、逆量子化変換部104によって生成された復号補償残差画像Iと残差復号部106によって生成された残差補償画像Iを加算して復号予測残差画像Iを生成する。
【0115】
動き補償予測部110は、復号部102によって出力された動き情報Iを用いて、参照画像記憶部114に記憶された参照画像I11に対する動き補償予測を行い、復号画像I10の予測画像Iを生成する。
【0116】
復号画像生成部112は、加算部108によって生成された復号予測残差画像Iと動き補償予測部110によって生成された予測画像Iを加算して復号画像I10を生成する。復号画像生成部112は、復号画像I10を参照画像記憶部114へ出力し、復号画像I10を参照画像記憶部114に記憶させる。参照画像記憶部114は、記憶した復号画像I10を、動き補償予測のために動き補償予測部110に参照画像I11として提供する。
【0117】
次に、残差復号部106の詳細について説明する。残差復号部106は、残差補償情報Iに含まれる量子化補償係数I14を逆量子化してなる逆量子化補償係数I15と、残差補償情報Iに含まれる基底情報I12を用いて所定の第1の逆変換規則を用いて逆変換を行い残差補償画像Iを生成する。この所定の第1の逆変換規則は、第1実施形態の動画像符号化装置1によって用いられる所定の第1の変換規則の逆変換操作である。
【0118】
図18は、残差復号部106の構成を示す図である。残差復号部106は、逆量子化部(逆量子化手段)106aと、逆変換部(逆変換手段)106bと、基底記憶部(基底記憶手段)106cとを備えている。
【0119】
逆量子化部106aは、量子化補償係数I14を逆量子化し、逆量子化補償係数I15を生成する。逆変換部106bは、基底記憶部106cに記憶されている基底セットのうちから基底情報I12によって特定される基底を抽出する。逆変換部106bは、抽出した基底と逆量子化部106aによって生成された逆量子化補償係数I15を用いて、変換部6aによる変換処理の逆操作である逆変換処理を行い、残差補償画像Iを生成する。なお、基底記憶部106cには、基底記憶部6bに記憶されている基底と同様の基底を含む基底セットを記憶させておくことができる。
【0120】
以下、動画像復号装置100の動作について説明し、併せて第4実施形態にかかる動画像復号方法について説明する。図19は、第4実施形態の動画像復号方法のフローチャートである。また、図20は、第4実施形態の動画像復号方法の残差復号に関する処理を示すフローチャートである。
【0121】
図19に示すように、第4実施形態の動画像復号方法においては、まず、動画像符号化装置1によって生成された圧縮データI16から、復号部102によって量子化変換係数Iと残差補償情報Iと動き情報Iが復号される(ステップS61)。
【0122】
次に、逆量子化変換部104が、量子化変換係数Iに逆量子化操作を施すことによって逆量子化変換係数を生成する。逆量子化変換部104は、生成した逆量子化変換係数に、所定の第2の逆変換規則による逆変換を施すことによって、復号補償残差画像Iを復元する(ステップS62)。
【0123】
次に、残差復号部106が、復号部102によって復号された残差補償情報Iを用いて、残差復号を行い、残差補償画像Iを生成する(ステップS63)。図20に示すように残差復号部106では、逆量子化部106aが量子化補償係数I14を逆量子化することによって逆量子化補償係数I15を生成する(ステップS64)。
【0124】
次に、逆変換部106bが、逆量子化補償係数I15、残差補償情報Iに含まれる基底情報I12、及び基底記憶部106cに記憶され基底情報I12によって特定される基底を用いて、変換部6aによる変換処理の逆操作である逆変換処理を行い、残差補償画像Iを生成する(ステップS65)。
【0125】
図19を参照すると、次に、加算部108が復号補償残差画像Iと残差補償画像Iとを加算することによって復号予測残差画像Iを生成する(ステップS66)。
【0126】
次に、動き補償予測部110が、復号部102によって出力された動き情報Iを用いて、参照画像記憶部114に記憶される参照画像I11に対する動き補償予測を行うことによって復号画像I10の予測画像Iを生成する(ステップS67)。
【0127】
次に、復号画像生成部112が、予測画像Iと復号予測残差画像Iとを加算することによって、復号画像I10を生成する(ステップS68)。復号画像生成部112は、復号画像I10を参照画像記憶部114へ出力し、復号画像I10を参照画像記憶部114に記憶させる(ステップS69)。参照画像記憶部114は、記憶した復号画像I10を、動き補償予測のために動き補償予測部110に参照画像I11として提供する。
【0128】
以下、コンピュータを動画像復号装置100として動作させる動画像復号プログラム120について説明する。図21は、動画像復号プログラム120の構成を示す図である。動画像復号プログラム120は、処理を統括するメインモジュール121と、復号モジュール122と、逆量子化変換モジュール124と、残差復号モジュール126と、加算モジュール128と、動き補償予測モジュール130と、復号画像生成モジュール132と、参照画像記憶モジュール134とを備える。残差復号モジュール126は、逆量子化サブモジュール126aと、逆変換サブモジュール126bと、基底記憶サブモジュール126cとを有している。
【0129】
復号モジュール122、逆量子化変換モジュール124、残差復号モジュール126、加算モジュール128、動き補償予測モジュール130、復号画像生成モジュール132、参照画像記憶モジュール134、逆量子化サブモジュール126a、逆変換サブモジュール126b、基底記憶サブモジュール126cがコンピュータに実現させる機能は、復号部102、逆量子化変換部104、残差復号部106、加算部108、動き補償予測部110、復号画像生成部112、参照画像記憶部114、逆量子化部106a、逆変換部106b、基底記憶部106cとそれぞれ同様である。
【0130】
以下、第4実施形態にかかる動画像復号装置100の作用及び効果を説明する。動画像復号装置100は、圧縮データI16を復号することによって得られる情報に逆量子化変換処理、残差復号処理、及び動き補償予測処理を行う。すなわち、動画像復号装置100によれば、動画像符号化装置1によって動画像から圧縮データが生成される処理の逆処理が行われるので、上記の動画像が忠実に復元される。
【0131】
次に、本発明の第5実施形態にかかる動画像復号装置140について説明する。動画像復号装置140は、第2実施形態の動画像符号化装置60によって生成された圧縮データI16から動画像を復元する装置である。動画像復号装置140では、参照復号予測残差画像I17を記憶するための復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)148を備え、残差復号における逆変換で用いられる基底として復号予測残差画像記憶部148に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いることを特徴とする。
【0132】
以下、動画像復号装置140の機能的な構成について説明する。図22は、動画像復号装置140の機能的な構成を示す図である。動画像復号装置140は、機能的には、復号部(復号手段)142と、逆量子化変換部104と、残差復号部(残差復号部)144と、加算部(加算手段)146と、動き補償予測部(動き補償予測手段)110と、復号画像生成部112と、参照画像記憶部114と、復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)148とを備える。以下、第4実施形態の動画像復号装置100と異なる要素について説明する。
【0133】
復号部142は、動画像符号化装置60によって生成された圧縮データI16を復号し、量子化変換係数Iと、残差補償情報Iと、動き情報Iとを出力する。この残差補償情報Iには、復号予測残差画像記憶部148に記憶される参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いて残差補償画像Iを復元するための基底情報I12と、量子化補償係数I14が含まれている。
【0134】
残差復号部144は、残差補償情報Iを用いて残差復号を行い残差補償画像Iを生成する。以下、残差復号部144について詳細に説明する。図23は、残差復号部144の構成を示す図である。図23に示すように、残差復号部144は、逆量子化部(逆量子化手段)144aと、逆変換部(逆変換手段)144bとを有する。
【0135】
逆量子化部144aは、残差補償情報Iに含まれている量子化補償係数I14に逆量子化操作を施すことによって、逆量子化補償係数I15を生成する。
【0136】
逆変換部144bは、復号予測残差画像記憶部148に記憶された参照復号予測残差画像I17のうち、残差補償情報Iに含まれている基底情報I12から部分画像(基底)を特定する。逆変換部144bは、特定した部分画像と、逆量子化部144aによって生成された逆量子化補償係数I15とを用いて変換部62aによる変換処理の逆操作である逆変換処理を行い、残差補償画像Iを生成する。
【0137】
図22を参照すると、加算部146は、復号部142によって復号された量子化変換係数Iが更に逆量子化変換部104によって逆量子化及び逆変換されてなる復号補償残差画像Iと残差復号部144によって生成された残差補償画像Iとを加算することによって、復号予測残差画像Iを生成する。加算部146は、復号予測残差画像Iを復号画像生成部112に出力すると共に、復号予測残差画像Iを復号予測残差画像記憶部148に参照復号予測残差画像I17として記憶させる。復号予測残差画像記憶部148は、記憶した参照復号予測残差画像I17を残差復号のために残差復号部144に提供する。
【0138】
次に、動画像復号装置140の動作について説明し、併せて第5実施形態にかかる動画像復号方法について説明する。図24は、第5実施形態の動画像復号方法のフローチャートである。また、図25は、第5実施形態の動画像復号方法の残差復号に関する処理を示すフローチャートである。
【0139】
図24に示すように、第5実施形態の動画像復号方法においては、まず、動画像符号化装置60によって生成された圧縮データI16から、復号部142によって量子化変換係数Iと残差補償情報Iと動き情報Iが復号される(ステップS71)。
【0140】
次に、逆量子化変換部104が、量子化変換係数Iに逆量子化操作を施すことによって逆量子化変換係数を生成する。逆量子化変換部104は、生成した逆量子化変換係数に、所定の第2の逆変換規則による逆変換を施すことによって、復号補償残差画像Iを復元する(ステップS72)。
【0141】
次に、残差復号部144が、復号部142によって復号された残差補償情報Iを用いて、残差復号を行い、残差補償画像Iを生成する(ステップS73)。図25に示すように残差復号部144では、逆量子化部144aが量子化補償係数I14を逆量子化することによって逆量子化補償係数I15を生成する(ステップS74)。
【0142】
次に、逆変換部144bが、逆量子化補償係数I15、残差補償情報Iに含まれる基底情報I12、及び復号予測残差画像記憶部148によって提供される参照復号予測残差画像I17を用いて、変換部62aによる変換処理の逆操作である逆変換処理を行い、残差補償画像Iを生成する(ステップS75)。
【0143】
図24を参照すると、次に、加算部146が復号補償残差画像Iと残差補償画像Iとを加算することによって復号予測残差画像Iを生成する(ステップS76)。
【0144】
次に、復号予測残差画像記憶部148が、加算部146によって生成された復号予測残差画像Iを参照復号予測残差画像I17として記憶する(ステップS77)。復号予測残差画像記憶部148は、記憶した参照復号予測残差画像I17を残差復号のために残差復号部144に提供する。
【0145】
次に、動き補償予測部110が、復号部102によって出力された動き情報Iを用いて、参照画像記憶部114に記憶された参照画像I11に対する動き補償予測を行うことによって復号画像I10の予測画像Iを生成する(ステップS78)。
【0146】
次に、復号画像生成部112が、予測画像Iと復号予測残差画像Iとを加算することによって、復号画像I10を生成する(ステップS79)。復号画像生成部112は、復号画像I10を参照画像記憶部114へ出力し、復号画像I10を参照画像記憶部114に記憶させる(ステップS80)。参照画像記憶部114は、記憶した復号画像I10を、動き補償予測のために動き補償予測部110に参照画像I11として提供する。
【0147】
以下、コンピュータを動画像復号装置140として動作させる動画像復号プログラム150について説明する。図26は、動画像復号プログラム150の構成を示す図である。動画像復号プログラム150は、処理を統括するメインモジュール151と、復号モジュール152と、逆量子化変換モジュール124と、残差復号モジュール154と、加算モジュール156と、復号予測残差画像記憶モジュール158と、動き補償予測モジュール130と、復号画像生成モジュール132と、参照画像記憶モジュール134とを備える。残差復号モジュール154は、逆量子化サブモジュール154aと、逆変換サブモジュール154bとを有している。
【0148】
復号モジュール152、逆量子化変換モジュール124、残差復号モジュール154、加算モジュール156、復号予測残差画像記憶モジュール158、動き補償予測モジュール130、復号画像生成モジュール132、参照画像記憶モジュール134、逆量子化サブモジュール154a、逆変換サブモジュール154bがコンピュータに実現させる機能は、復号部142、逆量子化変換部104、残差復号部144、加算部146、復号予測残差画像記憶部148、動き補償予測部110、復号画像生成部112、参照画像記憶部114、逆量子化部144a、逆変換部144bとそれぞれ同様である。
【0149】
以上のように、動画像復号装置140は、残差復号における逆変換で用いられる基底として復号予測残差画像記憶部148に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いるよう構成されているので、動画像符号化装置60が動画像から圧縮データを生成する処理の逆処理を忠実に行うことができる。したがって、動画像復号装置140は、動画像符号化装置60によって生成された圧縮データから上記の動画像を復元することができる。
【0150】
本発明の第6実施形態にかかる動画像復号装置170について説明する。動画像復号装置170は、第3実施形態の動画像符号化装置80によって生成される圧縮データI16から動画像を復元する装置である。動画像復号装置170では、基底セットを記憶するための基底記憶部(基底記憶手段)174cと、参照復号予測残差画像I17を記憶するための復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)148とを備え、残差補償における変換で用いられる基底として基底記憶部174cに記憶された基底セット、又は、復号予測残差画像記憶部148に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いることを特徴とする。
【0151】
以下、動画像復号装置170の機能的な構成について説明する。図27は、動画像復号装置170の機能的な構成を示す図である。動画像復号装置170は、機能的には、復号部(復号手段)172と、逆量子化変換部(逆量子化変換手段)104と、残差復号部(残差復号手段)174と、加算部(加算手段)146と、動き補償予測部(動き補償予測手段)110と、復号画像生成部(復号画像生成手段)112と、参照画像記憶部(参照画像記憶手段)114と、復号予測残差画像記憶部(復号予測残差画像記憶手段)148とを備える。以下、第4実施形態の動画像復号装置100又は第5実施形態の動画像復号装置140と異なる要素について説明する。
【0152】
復号部172は、動画像符号化装置80によって生成された圧縮データI16を復号し、量子化変換係数Iと、残差補償情報Iと、動き情報Iとを出力する。この残差補償情報Iには、基底記憶部174cに記憶された基底セットを用いて残差補償画像Iを復元するための基底情報I12、又は、復号予測残差画像記憶部148に記憶される参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いて残差補償画像Iを復元するための基底情報I12と、量子化補償係数I14が含まれている。
【0153】
残差復号部174は、残差補償情報Iを用いて残差復号を行い残差補償画像Iを生成する。以下、残差復号部174について詳細に説明する。図28は、残差復号部174の構成を示す図である。図28に示すように、残差復号部174は、逆量子化部(逆量子化手段)174aと、逆変換部(逆変換手段)174bと、基底記憶部(基底記憶手段)174cとを有する。
【0154】
逆量子化部174aは、残差補償情報Iに含まれている量子化補償係数I14に逆量子化操作を施すことによって、逆量子化補償係数I15を生成する。
【0155】
逆変換部174bは、基底記憶部174cに記憶された基底セットのうち、残差補償情報Iに含まれている基底情報I12から基底を特定する。また、逆変換部174bは、復号予測残差画像記憶部148に記憶された参照復号予測残差画像I17のうち、残差補償情報Iに含まれている基底情報I12から部分画像を基底として特定する。逆変換部174bは、特定した基底と、逆量子化部144aによって生成された逆量子化補償係数I15とを用いて変換部82aによる変換処理の逆操作である逆変換処理を行い、残差補償画像Iを生成する。
【0156】
以下、動画像復号装置170の動作について説明し、併せて第6実施形態にかかる動画像復号方法について説明する。図29は、第6実施形態の動画像復号方法のフローチャートである。また、図30は、第6実施形態の動画像復号方法の残差復号に関する処理を示すフローチャートである。
【0157】
図29に示すように、第6実施形態の動画像復号方法においては、まず、動画像符号化装置80によって生成された圧縮データI16から、復号部172によって量子化変換係数Iと残差補償情報Iと動き情報Iが復号される(ステップS91)。
【0158】
次に、逆量子化変換部104が、量子化変換係数Iに逆量子化操作を施すことによって逆量子化変換係数を生成する。逆量子化変換部104は、生成した逆量子化変換係数に、所定の第2の逆変換規則による逆変換を施すことによって、復号補償残差画像Iを復元する(ステップS92)。
【0159】
次に、残差復号部174が、復号部172によって復号された残差補償情報Iを用いて、残差復号を行い、残差補償画像Iを生成する(ステップS73)。図30に示すように残差復号部174では、逆量子化部174aが量子化補償係数I14を逆量子化することによって逆量子化補償係数I15を生成する(ステップS94)。
【0160】
次に、逆変換部174bが、逆量子化補償係数I15、残差補償情報Iに含まれる基底情報I12、基底記憶部174cに記憶された基底セット、及び復号予測残差画像記憶部148によって提供される参照復号予測残差画像I17を用いて、変換部82aによる変換処理の逆操作である逆変換処理を行い、残差補償画像Iを生成する(ステップS95)。
【0161】
図29を参照すると、次に、加算部146が復号補償残差画像Iと残差補償画像Iとを加算することによって復号予測残差画像Iを生成する(ステップS96)。
【0162】
次に、復号予測残差画像記憶部148が、加算部146によって生成された復号予測残差画像Iを参照復号予測残差画像I17として記憶する(ステップS97)。復号予測残差画像記憶部148は、記憶した参照復号予測残差画像I17を残差復号のために残差復号部174に提供する。
【0163】
次に、動き補償予測部110が、復号部172によって出力された動き情報Iを用いて、参照画像記憶部114に記憶された参照画像I11に対する動き補償予測を行うことによって復号画像I10の予測画像Iを生成する(ステップS98)。
【0164】
次に、復号画像生成部112が、予測画像Iと復号予測残差画像Iとを加算することによって、復号画像I10を生成する(ステップS99)。復号画像生成部112は、復号画像I10を参照画像記憶部114へ出力し、復号画像I10を参照画像記憶部114に記憶させる(ステップS100)。参照画像記憶部114は、記憶した復号画像I10を、動き補償予測のために動き補償予測部110に参照画像I11として提供する。
【0165】
以下、コンピュータを動画像復号装置170として動作させる動画像復号プログラム180について説明する。図31は、動画像復号プログラム180の構成を示す図である。動画像復号プログラム180は、処理を統括するメインモジュール181と、復号モジュール182と、逆量子化変換モジュール124と、残差復号モジュール184と、加算モジュール156と、復号予測残差画像記憶モジュール158と、動き補償予測モジュール130と、復号画像生成モジュール132と、参照画像記憶モジュール134とを備える。残差復号モジュール184は、逆量子化サブモジュール154aと、逆変換サブモジュール154b、基底記憶サブモジュール184cとを有している。
【0166】
復号モジュール182、逆量子化変換モジュール124、残差復号モジュール184、加算モジュール156、復号予測残差画像記憶モジュール158、動き補償予測モジュール130、復号画像生成モジュール132、参照画像記憶モジュール134、逆量子化サブモジュール184a、逆変換サブモジュール184b、基底記憶サブモジュール184cがコンピュータに実現させる機能は、復号部172、逆量子化変換部104、残差復号部174、加算部146、復号予測残差画像記憶部148、動き補償予測部110、復号画像生成部112、参照画像記憶部114、逆量子化部174a、逆変換部174b、基底記憶部174cとそれぞれ同様である。
【0167】
以上のように、動画像復号装置170は、残差復号における逆変換で用いられる基底として、基底記憶部174cに記憶された基底セット、及び、復号予測残差画像記憶部148に記憶された参照復号予測残差画像I17の部分画像を用いるよう構成されているので、動画像符号化装置80が動画像から圧縮データを生成する処理の逆処理を忠実に行うことができる。したがって、動画像復号装置170は、動画像符号化装置80によって生成された圧縮データから上記の動画像を復元することができる。
【0168】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、予測残差画像と補償残差画像とをそれぞれ効率よく分解することができるので、効率の良い符号化が実現可能な動画像符号化装置、動画像符号化方法、及び動画像符号化プログラムが提供される。また、かかる動画像符号化装置によって生成された圧縮データから動画像を忠実に復元可能な動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化装置の機能的な構成を示す図である。
【図2】図2は、第1実施形態の残差補償部の構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化方法のフローチャートである。
【図4】図4は、第1実施形態の動画像符号化方法における残差補償に関する処理のフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化プログラムの構成を示す図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施形態にかかる動画像符号化装置の機能的な構成を示す図である。
【図7】図7は、第2実施形態の残差補償部の構成を示す図である。
【図8】図8は、第2実施形態の変換部aによる変換処理を説明するための図である。
【図9】図9は、本発明の第2実施形態にかかる動画像符号化方法のフローチャートである。
【図10】図10は、第2実施形態の動画像符号化方法における残差補償に関する処理のフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の第2実施形態にかかる動画像符号化プログラムの構成を示す図である。
【図12】図12は、本発明の第3実施形態にかかる動画像符号化装置の機能的な構成を示す図である。
【図13】図13は、第3実施形態の残差補償部の構成を示す図である。
【図14】図14は、本発明の第3実施形態にかかる動画像符号化方法のフローチャートである。
【図15】図15は、第3実施形態の動画像符号化方法における残差補償に関する処理のフローチャートである。
【図16】図16は、本発明の第3実施形態にかかる動画像符号化プログラムの構成を示す図である。
【図17】図17は、本発明の第4実施形態にかかる動画像復号装置の機能的な構成を示す図である。
【図18】図18は、第4実施形態にかかる残差復号部の構成を示す図である。
【図19】図19は、本発明の第4実施形態の動画像復号方法のフローチャートである。
【図20】図20は、第4実施形態の動画像復号方法の残差復号に関する処理を示すフローチャートである。
【図21】図21は、本発明の第4実施形態にかかる動画像復号プログラムの構成を示す図である。
【図22】図22は、本発明の第5実施形態にかかる動画像復号装置の機能的な構成を示す図である。
【図23】図23は、第5実施形態にかかる残差復号部の構成を示す図である。
【図24】図24は、本発明の第5実施形態の動画像復号方法のフローチャートである。
【図25】図25は、第5実施形態の動画像復号方法の残差復号に関する処理を示すフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の第5実施形態にかかる動画像復号プログラムの構成を示す図である。
【図27】図27は、本発明の第6実施形態にかかる動画像復号装置の機能的な構成を示す図である。
【図28】図28は、第6実施形態にかかる残差復号部の構成を示す図である。
【図29】図29は、本発明の第6実施形態の動画像復号方法のフローチャートである。
【図30】図30は、第6実施形態の動画像復号方法の残差復号に関する処理を示すフローチャートである。
【図31】図31は、本発明の第6実施形態にかかる動画像復号プログラムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1,60,80…動画像符号化装置、2…動き補償予測部、4…動き残差生成部、6,62,82…残差補償部、6a,62a,82a…変換部、6b,82b…基底記憶部、6c,62b,82c…量子化部、6d,62c,82d…逆量子化部、6e,62d,82e…逆変換部、8…減算部、10…量子化変換部、12,64,84…符号化部、14…逆量子化変換部、16,66…加算部、18…復号画像生成部、20…参照画像記憶部、68…復号予測残差画像記憶部、100,140,170…動画像復号装置、102,142,172…復号部、104…逆量子化変換部、106,144,174…残差復号部、106a,144a,174a…逆量子化部、106b,144b,174b…逆変換部、106c,174c…基底記憶部、108,146…加算部、110…動き補償予測部、112…復号画像生成部、114…参照画像記憶部、148…復号予測残差画像記憶部。

Claims (10)

  1. 参照画像に基づいて符号化対象画像の動き補償予測を行うことによって予測画像及び動き情報を生成する動き補償予測手段と、
    前記符号化対象画像と前記予測画像との差演算に基づき予測残差画像を生成する残差画像生成手段と、
    所定の第1の変換規則に基づいて前記予測残差画像から残差補償情報を生成すると共に、該残差補償情報に基づいて残差補償画像を生成する残差補償手段と、
    前記残差補償画像と前記予測残差画像との差演算に基づき補償残差画像を生成する減算手段と、
    前記補償残差画像を所定の第2の変換規則に基づいて変換してなる変換係数を生成し、該変換係数を量子化することによって量子化変換係数を生成する量子化変換手段と、
    前記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、前記所定の第2の変換規則の逆変換である所定の第2の逆変換規則に基づき該逆量子化変換係数を用いて逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、
    前記復号補償残差画像と前記残差補償画像とを加算することによって復号予測残差画像を生成する加算手段と、
    前記復号予測残差画像と前記予測画像とを加算することによって復号画像を生成する復号画像生成手段と、
    前記復号画像生成手段によって生成された前記復号画像を、前記動き補償予測手段による動き補償予測に提供する前記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と、
    前記動き情報と前記残差補償情報と前記量子化変換係数とを符号化してなる符号化データを含む圧縮データを生成する符号化手段と
    を備え、
    前記残差補償手段は、
    前記所定の第1の変換規則に基づき、複数の二次元基底を用いて、該二次元基底を特定するための基底情報と、該基底情報によって特定される二次元基底に付する補償係数とに前記予測残差画像を変換し、該基底情報を前記残差補償情報に含める変換手段と、
    前記補償係数を量子化することによって量子化補償係数を生成し、該量子化補償係数を前記残差補償情報に含める量子化手段と、
    前記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、
    前記所定の第1の変換規則の逆変換である所定の第1の逆変換規則に基づき、前記逆量子化補償係数を用いて逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する逆変換手段と
    を有することを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 前記残差補償手段は、
    前記変換手段に提供する二次元基底を記憶する基底記憶手段を更に有し、
    前記変換手段は、前記基底記憶手段に記憶された二次元基底を用いて前記予測残差画像を変換し、
    前記逆変換手段は、前記基底記憶手段に記憶された二次元基底を用いて前記逆変換を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 前記復号予測残差画像を参照復号予測残差画像として記憶する復号予測残差画像記憶手段を更に備え、
    前記変換手段は、前記復号予測残差画像記憶手段に記憶された前記参照復号予測残差画像の部分画像を前記二次元基底として用いて前記予測残差画像を変換し、
    前記逆変換手段は、前記変換手段によって用いられた前記二次元基底を用いて逆変換する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の動画像符号化装置。
  4. 動き補償予測手段が、参照画像に基づいて符号化対象画像の動き補償予測を行うことによって予測画像及び動き情報を生成する動き補償予測ステップと、
    残差画像生成手段が、前記符号化対象画像と前記予測画像との差演算に基づき予測残差画像を生成する残差画像生成ステップと、
    残差補償手段が、所定の第1の変換規則に基づいて前記予測残差画像から残差補償情報を生成すると共に、該残差補償情報に基づいて残差補償画像を生成する残差補償ステップと、
    減算手段が、前記残差補償画像と前記予測残差画像との差演算に基づき補償残差画像を生成する減算ステップと、
    量子化変換手段が、前記補償残差画像を所定の第2の変換規則に基づいて変換してなる変換係数を生成し、該変換係数を量子化することによって量子化変換係数を生成する量子化変換ステップと、
    逆量子化変換手段が、前記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、前記所定の第2の変換規則の逆変換である所定の第2の逆変換規則に基づき該逆量子化変換係数を用いて逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換ステップと、
    加算手段が、前記復号補償残差画像と前記残差補償画像とを加算することによって復号予測残差画像を生成する加算ステップと、
    復号画像生成手段が、前記復号予測残差画像と前記予測画像とを加算することによって復号画像を生成する復号画像生成ステップと、
    参照画像記憶手段が、前記復号画像生成手段によって生成された前記復号画像を、前記動き補償予測手段による動き補償予測に提供する前記参照画像として記憶する参照画像記憶ステップと、
    符号化手段が、前記動き情報と前記残差補償情報と前記量子化変換係数とを符号化してなる符号化データを含む圧縮データを生成する符号化ステップと
    を備え、
    前記残差補償ステップは、
    変換手段が、前記所定の第1の変換規則に基づき、複数の二次元基底を用いて、該二次元基底を特定するための基底情報と、該基底情報によって特定される二次元基底に付する補償係数とに前記予測残差画像を変換し、該基底情報を前記残差補償情報に含める変換ステップと、
    量子化手段が、前記補償係数を量子化することによって量子化補償係数を生成し、該量子化補償係数を前記残差補償情報に含める量子化ステップと、
    逆量子化手段が、前記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化ステップと、
    逆変換手段が、前記所定の第1の変換規則の逆変換である所定の第1の逆変換規則に基づき、前記逆量子化補償係数を用いて逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する逆変換ステップと
    含むことを特徴とする動画像符号化方法。
  5. コンピュータを、
    参照画像に基づいて符号化対象画像の動き補償予測を行うことによって予測画像及び動き情報を生成する動き補償予測手段と、
    前記符号化対象画像と前記予測画像との差演算に基づき予測残差画像を生成する残差画像生成手段と、
    所定の第1の変換規則に基づいて前記予測残差画像から残差補償情報を生成すると共に、該残差補償情報に基づいて残差補償画像を生成する残差補償手段と、
    前記残差補償画像と前記予測残差画像との差演算に基づき補償残差画像を生成する減算手段と、
    前記補償残差画像を所定の第2の変換規則に基づいて変換してなる変換係数を生成し、該変換係数を量子化することによって量子化変換係数を生成する量子化変換手段と、
    前記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、前記所定の第2の変換規則の逆変換である所定の第2の逆変換規則に基づき該逆量子化変換係数を用いて逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、
    前記復号補償残差画像と前記残差補償画像とを加算することによって復号予測残差画像を生成する加算手段と、
    前記復号予測残差画像と前記予測画像とを加算することによって復号画像を生成する復号画像生成手段と、
    前記復号画像生成手段によって生成された前記復号画像を、前記動き補償予測手段による動き補償予測に提供する前記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と、
    前記動き情報と前記残差補償情報と前記量子化変換係数とを符号化してなる符号化データを含む圧縮データを生成する符号化手段と、
    として機能させ、
    前記残差補償手段は、
    前記所定の第1の変換規則に基づき、複数の二次元基底を用いて、該二次元基底を特定するための基底情報と、該基底情報によって特定される二次元基底に付する補償係数とに前記予測残差画像を変換し、該基底情報を前記残差補償情報に含める変換手段と、
    前記補償係数を量子化することによって量子化補償係数を生成し、該量子化補償係数を前記残差補償情報に含める量子化手段と、
    前記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、
    前記所定の第1の変換規則の逆変換である所定の第1の逆変換規則に基づき、前記逆量子化補償係数を用いて逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する逆変換手段と
    を有することを特徴とする動画像符号化プログラム。
  6. 復号画像に対する予測画像を生成するための動き情報と、前記予測画像に対する残差補償画像を復元するための量子化補償係数と基底情報とを含む残差補償情報と、前記予測画像と前記残差補償画像との差に基づく補償残差画像を復元するための量子化変換係数とが符号化されてなる符号化データを含む圧縮データを復号することによって、前記動き情報と前記残差補償情報と前記量子化変換係数とを生成する復号手段と、
    前記残差補償情報を用いて所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する残差復号手段と、
    前記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、該逆量子化変換係数を用いて所定の第2の逆変換規則に基づく逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、
    前記残差補償画像と前記復号補償残差画像との加算に基づき復号予測残差画像を生成する加算手段と、
    参照画像及び前記動き情報を用いて動き補償予測を行うことによって前記予測画像を生成する動き補償予測手段と、
    前記復号予測残差画像と前記予測画像との加算に基づき復号画像を生成する復号画像生成手段と、
    前記復号画像生成手段によって生成された前記復号画像を、前記動き補償予測手段による前記動き補償予測に提供する前記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と
    を備え、
    前記残差復号手段は、
    前記残差補償情報に含まれている前記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、
    複数の二次元基底のうち前記残差補償情報に含まれる基底情報によって特定される二次元基底と、前記逆量子化手段手段によって生成された前記逆量子化補償係数逆変換とを用い、前記所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する逆変換手段と
    を有することを特徴とする動画像復号装置。
  7. 前記残差復号手段は、
    前記複数の二次元基底を記憶する基底記憶手段を更に有し、
    前記逆変換手段は、前記基底記憶部に記憶された前記二次元基底を用いて前記逆変換を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の動画像復号装置。
  8. 前記復号予測残差画像を参照復号予測残差画像として記憶する復号予測残差画像記憶手段を更に備え、
    前記逆変換手段は、前記復号予測残差画像記憶手段に記憶された前記参照復号予測残差画像の部分画像を前記二次元基底として用い前記逆変換を行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の動画像復号装置。
  9. 復号手段が、復号画像に対する予測画像を生成するための動き情報と、前記予測画像に対する残差補償画像を復元するための量子化補償係数と基底情報とを含む残差補償情報と、前記予測画像と前記残差補償画像との差に基づく補償残差画像を復元するための量子化変換係数とが符号化されてなる符号化データを含む圧縮データを復号することによって、前記動き情報と前記残差補償情報と前記量子化変換係数とを生成する復号ステップと、
    残差復号手段が、前記残差補償情報を用いて所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する残差復号ステップと、
    逆量子化変換手が、前記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、該逆量子化変換係数を用いて所定の第2の逆変換規則に基づく逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換ステップと、
    加算手段が、前記残差補償画像と前記復号補償残差画像との加算に基づき復号予測残差画像を生成する加算ステップと、
    動き補償予測手段が、参照画像及び前記動き情報を用いて動き補償予測を行うことによって前記予測画像を生成する動き補償予測ステップと、
    復号画像生成手段が、前記復号予測残差画像と前記予測画像との加算に基づき復号画像を生成する復号画像生成ステップと、
    参照画像記憶手段が、前記復号画像生成手段によって生成された前記復号画像を、前記動き補償予測手段による前記動き補償予測に提供する前記参照画像として記憶する参照画像記憶ステップと
    を備え、
    前記残差復号ステップは、
    逆量子化手段が、前記残差補償情報に含まれている前記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化ステップと、
    逆変換手段が、複数の二次元基底のうち前記残差補償情報に含まれる基底情報によって特定される二次元基底と、前記逆量子化手段手段によって生成された前記逆量子化補償係数逆変換とを用い、前記所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する逆変換ステップと
    を含むことを特徴とする動画像復号方法。
  10. コンピュータを、
    復号画像に対する予測画像を生成するための動き情報と、前記予測画像に対する残差補償画像を復元するための量子化補償係数と基底情報とを含む残差補償情報と、前記予測画像と前記残差補償画像との差に基づく補償残差画像を復元するための量子化変換係数とが符号化されてなる符号化データを含む圧縮データを復号することによって、前記動き情報と前記残差補償情報と前記量子化変換係数とを生成する復号手段と、
    前記残差補償情報を用いて所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する残差復号手段と、
    前記量子化変換係数を逆量子化することによって逆量子化変換係数を生成し、該逆量子化変換係数を用いて所定の第2の逆変換規則に基づく逆変換を行うことによって復号補償残差画像を生成する逆量子化変換手段と、
    前記残差補償画像と前記復号補償残差画像との加算に基づき復号予測残差画像を生成する加算手段と、
    参照画像及び前記動き情報を用いて動き補償予測を行うことによって前記予測画像を生成する動き補償予測手段と、
    前記復号予測残差画像と前記予測画像との加算に基づき復号画像を生成する復号画像生成手段と、
    前記復号画像生成手段によって生成された前記復号画像を、前記動き補償予測手段による前記動き補償予測に提供する前記参照画像として記憶する参照画像記憶手段と、
    として機能させ、
    前記残差復号手段は、
    前記残差補償情報に含まれている前記量子化補償係数を逆量子化することによって逆量子化補償係数を生成する逆量子化手段と、
    複数の二次元基底のうち前記残差補償情報に含まれる基底情報によって特定される二次元基底と、前記逆量子化手段手段によって生成された前記逆量子化補償係数逆変換とを用い、前記所定の第1の逆変換規則に基づき逆変換を行うことによって前記残差補償画像を生成する逆変換手段と
    を有することを特徴とする動画像復号プログラム。
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