【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単独または複数の装置が並列で稼動する設備の制御システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
工場の製造加工設備には複数の装置が並列に配置され、短時間に大量の製品の製造または加工が行われている。この製造加工設備に組み込まれた各装置には、それぞれにマシンインターフェースである操作ボタンや操作スイッチ、タッチパネルなどの入力機器が設けられている。また、これらの入力機器と有線で接続され、入力機器からの指示情報に基づいて対応する部位を制御する設備制御器としてプログラマブルコントローラ（以下、単にＰＬＣという）が設けられている。入力機器に製造加工設備の運転、停止、減速、増速などの制御要求が入力されると、ＰＬＣは、この要求に基づいて製造加工設備の運転、停止、減速、増速などの制御を行う。また、装置異常が発生した場合には、ＰＬＣにより警告ランプ、ブザーなどの警報機器を駆動して作業者に異常を通知している。
【０００３】
一般に製造加工設備は自動化されており、ひとりの作業者が複数の装置を担当することが多い。複数の装置の中の特定の装置を操作するためには、この装置の近傍に設けられた入力機器を使用して制御要求を入力する。従って、特定の装置に対する制御要求があるときには、作業者は作業を中断して入力機器が設置されている場所まで移動する必要がある。また、各装置に異常が発生した場合においても同様に、装置異常が警告装置により通知された時には、作業者は異常が発生した装置まで移動して異常の内容を確認する必要ある。その結果、作業者の作業効率が低下してしまう。さらに、緊急停止などのように一刻も早く装置を停止する必要がある場合に、移動によって装置の停止に時間がかかってしまうのは問題がある。また、製造加工設備が暗室に設置されている場合には、作業者が移動すること自体が危険な作業になってしまう。
【０００４】
そのため、ひとつの装置に対して入力機器、警報機器等の入出力機器を複数設け、これらの入出力機器を複数箇所に配置するという方法も考えられる。しかしながら、ひとつのＰＬＣに接続できる入出力機器の数には限りがあり、さらに、入出力機器とＰＬＣとの配線接続費が増大してしまうという問題が生じる。
【０００５】
このような問題の対策として、例えば特許文献１に記載されているように、入出力機器としてＰＨＳなどの携帯無線端末を用いる方法がある。この方法を用いた加工設備では、作業者はＰＨＳに予め登録された制御要求の一覧の中から所望のものを選択する。選択が完了すると、このＰＨＳが自動的に各装置のＰＬＣを統括制御するコンピュータにダイヤルアップ接続する。これにより、ＰＨＳとコンピュータとの接続が確立され、選択された制御要求情報がコンピュータに送信される。コンピュータは、受信した制御要求情報を解析し、解析結果が正常であれば、各装置のＰＬＣを制御して制御要求を実行させるようにしている。また、ＰＬＣが異常検知した場合には、コンピュータからＰＨＳに異常情報を送信するようにしている。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００３−５８２２０号公報 （第５、第６頁）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献１に記載されているように、入出力機器としてＰＨＳを用いたとしても、完全にハンドフリー化はされていないので、他の作業を同時に行いながら制御要求情報を送信することは難しく、さらなる改善が望まれていた。また、制御要求情報を送信する際には、ＰＨＳをコンピュータにダイヤルアップ接続させる必要があるため、ＰＨＳとコンピュータとの接続を確立するのに時間がかかってしまう。その結果、例えば前記緊急停止を実行しても、装置が停止するまでに接続時間分だけ遅れてしまう。また、ＰＬＣから異常情報を通知する際も同様に遅れが生じてしまう。そのため、迅速な装置制御及び異常情報の通知を行うことが強く求められていた。
【０００８】
また、特許文献１に記載されている方法では、ＰＨＳを用いて各装置のライン情報、生産情報、稼動情報などの装置状態を検索することができない。そのため、装置状態を知りたい場合には、作業者はコンピュータまたは対象となる装置まで移動して必要な情報を調べなければならないので、作業効率が低下してしまう。
【０００９】
本発明は上記問題を解決するためのものであり、迅速な装置制御と異常情報の通知及び装置状態の検索を簡単にしかもハンドフリーで行うことができる製造加工設備の制御システムを提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、単独または複数の装置を有する設備の制御システムにおいて、前記装置に対する制御要求を音声で入力する音声入力装置と、前記音声入力装置に入力された前記制御要求を音声認識する音声認識装置と、前記音声認識装置による制御要求の音声認識結果を登録した登録音声認識結果と、これに対する制御要求の処理内容とを関連付けて予め記憶しており、前記音声認識装置により音声認識された結果に基づき、これに対応する登録音声認識結果を検索し、この検索結果に対応する制御要求の処理内容に基づき前記装置を制御するシステム制御装置とを有することを特徴とする。また、前記制御要求に応答する応答情報を音声で出力する音声出力手段を有することが好ましい。さらに、前記登録音声認識結果と前記制御要求の処理内容とは、表形式のデータベースで記憶されていることを特徴とすることが好ましい。
【００１１】
また、前記処理内容をモデル化した複数の処理モデルを有し、前記データベースの処理内容には前記処理モデルの識別データを有し、この識別データに基づき処理モデルを用いて前記処理内容を制御することが好ましい。また、前記複数の処理モデルのうち、第１処理モデルは、前記装置を制御するための制御指令を指示するものであることが好ましい。さらに、前記複数の処理モデルのうち、第２処理モデルは、前記装置状態を問い合わせるものであることが好ましい。
【００１２】
また、前記システム制御装置は、前記データベースを有し前記制御要求の処理内容に基づき制御指令を出力する統括制御部と、前記装置を前記制御指令に基づき制御するとともに前記装置の状態情報を前記統括制御部に出力する装置制御部とを備えることが好ましい。また、前記データベースは、前記制御要求の処理内容として、前記装置の制御または状態検知のための制御コマンドデータと、この制御コマンドデータに対応する応答のための合成音声出力データとを有することが好ましい。さらに、前記制御コマンドデータは、前記装置を識別する装置識別データと、制御指示データと、制御内容データと、制御を実行する前に確認をとるための実行確認区分データとを有することが好ましい。
【００１３】
また、前記データベースは、前記登録音声認識結果に対応して、この登録音声認識結果に対応する処理モデル識別データと、この登録音声認識結果に対応し前記制御要求の個別指示内容を表す入力データとを有することが好ましい。また、前記応答情報を、前記合成音声出力データに基づき作成することが好ましい。さらに、前記統括制御部は、前記実行確認区分データに対応して、制御を実行するか否かの実行確認を前記音声出力装置を用いて通知し、制御の実行を許可する制御要求が前記音声認識装置により音声認識されるまで、前記装置制御部へ前記制御指示データ及び制御内容データを出力するのを保留することが好ましい。また、前記音声入力装置及び前記音声出力装置として、無線通信装置を用いることが好ましい。
【００１４】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明を実施した製造加工設備１０の概略図である。この製造加工設備１０には、第１装置１１ａ、第２装置１１ｂ、第３装置１１ｃからなる３つの独立した装置が並列に設けられている。各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃには、装置の駆動を制御するＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃが設けられている。これら各ＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃは、例えばＬＡＮなどのネットワーク経由、ＲＳ−２３２Ｃ等のシリアル通信などにより製造加工設備１０を統括制御するホストコンピュータ（以下、単にＨＣという）１４に接続されている。
【００１５】
ＨＣ１４は、システムコントローラ１６、前記ＬＡＮ等が接続されているネットワークボード１８、音声入出力ボード１９、ハードディスク（以下、単にＨＤＤという）２０などから構成されている。システムコントローラ１６は、図示は省略するが、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどから構成される。ＣＰＵは、ＨＤＤ２０に記録されたプログラムを読み出し、ＲＡＭに一時記憶されたデータやＨＤＤ２０に記憶されたデータに基づいて各種処理を実行する。
【００１６】
音声入出力ボード１９には、無線通信装置２３が接続されている。なお、無線通信装置２３としては、例えばＳＳ（スペクトラム拡散方式）無線装置、特定省電力無線装置などが用いられる。音声入出力ボード１９は、マイク２４ａに向けて発話された制御要求を無線アンテナ２５及び無線通信装置２３を介して受信して、音声データ化する。また、音声入出力ボード１９は、後述する合成音声データをアナログ化して、無線通信装置２３及び無線アンテナ２５を介してイヤホン２４ｂに出力する。
【００１７】
ＨＤＤ２０には、ＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）、入力された音声データを音声認識するための音声認識プログラム２８、各ＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃから送られた各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃの搬送速度や加工中に不良にした製品のロス数などの装置状態の情報を記録したデータベース２９の他に、図示は省略するが音声認識プログラム２８が使用する言語モデルと音響モデル及びノイズ対策情報、音声テキストファイル、各種制御プログラムなどが記録されている。音声認識プログラム２８を実行することにより、ＨＣ１４は入力された音声データを音声認識することができる。また、音声テキストファイルには、複数の音声テキストデータが記録されている。詳しくは後述するが、制御要求の内容に応じて音声テキストファイル内の各音声テキストデータが組み合わされて合成音声データが作成される。
【００１８】
さらに、ＨＤＤ２０には、各装置１１ａ〜１１ｃに対する複数の制御要求が予め音声データ化されて登録された登録音声認識結果と、各登録音声認識結果ごとに実行される受信処理の内容を登録した受信処理データとを対応させたインターフェースデータテーブル（以下、単にＩＦデータテーブルという）３０が記録されている。
【００１９】
作業者は、音声入出力携帯無線端末（以下、単に無線端末という）２４を有し、これは前記マイク２４ａ及びイヤホン２４ｂと、無線通信部２４ｃとが一体化されたヘッドホンタイプであるが、音声入出力が可能であればその形態は問わない。無線通信部２４ｃは、マイク２４ａに入力された音声を無線通信装置２３に送信すると共に、無線通信装置２３から送信された合成音声を受信する。作業者はこの無線端末２４を常時装着して、発話時にはマイク２４ａをオンにして発話する。また、これに限らず、常時マイク２４ａをオンにして、必要なときに発話してもよい。
【００２０】
ＩＦデータテーブル３０の登録例を図２に示す。なお、本発明はこれに限定されるものではない。図２に示すように、表形式のＩＦデータテーブル３０には、前記登録音声認識結果としてのテキストデータごとに、受信処理モデル区分データ、入力データ、式１データ、式２データ、式３データ、実行確認区分データ、音声合成出力データなどの受信処理データが登録されている。
【００２１】
前記登録音声認識結果欄には、例えば、第１装置１１ａを停止させるための制御指令を意味する「だいいちていし」、第１装置１１ａの搬送速度を５０ｍ／ｍｉｎに変更するための制御指令を意味する「だいいちごじゅう」、第１装置１１ａのロットロスの問い合わせを意味する「だいいちろす」、第２装置１１ｂを停止させるための制御指令を意味する「だいにていし」、第２装置１１ｂの搬送速度を８０ｍ／ｍｉｎに変更するための制御指令を意味する「だいにはちじゅう」、第２装置１１ｂのロットロス巾の問い合わせを意味する「だいにろすはば」などの各種の制御要求が書き込まれる。これらの制御要求は、「装置略称」＋「制御要求略称」から構成されており、略称を用いているので、音声認識が簡単且つ確実に行われる。また、略称の組み合わせのため、作業者も簡単に制御要求の一覧を覚えることができる。
【００２２】
受信処理モデル区分データは、予め幾つか用意された受信処理のフローのうちどのモデルを使用するのかを定義する。本実施形態では、２種類の受信処理モデル区分が設けられており、これらを識別するデータがこの区分に書き込まれている。例えば、搬送速度の変更や装置の運転及び停止などの装置制御の指令に関する登録音声認識結果は、受信処理モデル区分データ欄に「１」が書き込まれ、搬送速度やロットロス合計枚数などの装置状態を問い合わせる指令に関する登録音声認識結果は、受信処理モデル区分データ欄に「２」が書き込まれる。
【００２３】
入力データの欄には、選択されたＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃに書き込まれるデータが登録される。例えば、登録音声認識結果が「だいいちていし」の場合には、入力データ欄に「０」が書き込まれる。また、登録音声認識結果が「だいいちごじゅう」の場合には、入力データ欄に「５０」が書き込まれる。なお、受信処理区分モデル２では、各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃへの制御指令は出力しないため、当然のことながら入力データは書き込まれていない。
【００２４】
式１データの欄には、選択されたＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃが書き込まれている。音声認識結果が第１装置１１ａに対する制御要求であれば「１」 が書き込まれ、第２装置１１ｂに対する制御要求であれば「２」 が書き込まれ、第３装置１１ｃに対する制御要求であれば「３」 が書き込まれる。
【００２５】
式２及び式３データの欄は、定義された受信処理モデル区分により分けられる。受信処理モデル区分１の場合は、式２及び式３データの欄には、それぞれ各ＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃ内のメモリへの書込みビットアドレスと書込みワードアドレスとが登録される。本実施形態では、書込みビットアドレスとして、例えば各ＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃ内の第１メモリ３２ａ，３２ｂ，３２ｃが指定され、搬送速度制御用書込みワードアドレスとして、例えば第２メモリ３３ａ，３３ｂ，３３ｃが指定されている。ＰＬＣによる制御の内容を変更する際には、システムコントローラ１６は式１データで選択されたＰＬＣの第２メモリに、入力データに登録されているデータを書き込む。次いで、第１メモリのビットが「０」 から「１」 にオンされると、ＰＬＣは新しい制御指令が書き込まれたと判断し、第２メモリに書き込まれたデータを参照して制御内容を変更する。なお、搬送速度以外の制御行う場合には、所定のアドレスのメモリに入力データを書き込めばよい。
【００２６】
受信処理モデル区分２の場合は、式２及び式３データの欄にはデータベース２９内のテーブル名とフィールド名または計算式とが書き込まれている。データベース２９には、前記装置状態の情報が表形式データとして個々のテーブル及びフィル−ドに分かれて保存されている。そのため、登録音声認識結果が例えば「だいいちそくど」のときには、式１データ欄に「１」、式２データ欄に「加工計画」、式３データ欄に「速度」が書き込まれているので、システムコントローラ１６は、データベース２９内の加工計画テーブルにある速度フィールドを検索して、第１装置１１ａの搬送速度の情報を得る。
【００２７】
また、登録音声認識結果が例えば「だいいちろす」のときには、式１データ欄に「１」、式２データ欄に「ロス実績」、式３データ欄に「ＳＵＭロス枚数」が書き込まれているので、データべ−ス２９内のロス実績テーブルが検索され、そこに記録されたロットのロス数が合計されて第１装置１１ａのロットロス合計数が得られる。さらに、登録音声認識結果が例えば「だいにろすはば」のときには、式１データ欄に「２」、式２データ欄に「加工計画」、式３データ欄に「原反巾−半製品巾」が書き込まれているので、データベース２９内の加工計画テーブルが検索されて、そこに記録されている原反巾のデータから半製品巾のデータが引かれて第２装置１１ｂのロットロス巾が計算される。
【００２８】
実行確認区分データの欄には、前記第２メモリにデータを書き込む前、つまり、制御内容の変更が行われる前に、実行される制御内容の変更が作業者の意図したものであるかを確認する実行確認を行うか否かが登録されている。実行確認データ欄に「１」が書き込まれている場合には、後述する合成音声データが無線通信装置２３、アンテナ２５などを介して無線端末２４のイヤホン２４ｂに再生されて、作業者に実行確認が通知される。また、実行確認データ欄に「０」が書き込まれている場合には、実行確認は行われない。
【００２９】
合成音声出力データの欄は、上述したように、前記音声テキストファイル内の音声テキストデータを組み合わせたものが書き込まれている。登録音声認識結果は予め定められているので、作業者に通知される合成音声も登録音声認識結果に対応したものに限られる。そのため、音声テキストファイルに所定の音声テキストデータが複数記録されていれば、後はこれらの音声テキストデータを組み合わせることにより制御要求に対応した合成音声データを出力することができる。従って、実行確認を行う際に用いられる合成音声出力データの欄には、個々の制御要求に対応した音声テキストデータが予め組み合わせたものが書き込まれている。例えば、登録音声認識結果が「だいいちていし」の場合には、合成音声出力データ欄に「第１装置を停止します いいですか」という音声テキストデータの組み合わせが書き込まれ、登録音声認識結果が「だいいちごじゅう」の場合には、「第１装置速度を５０ｍ／ｍｉｎにします いいですか」という音声テキストデータの組み合わせが書き込まれている。
【００３０】
また、装置状態の情報を作業者に通知するのに用いられる合成音声データには、検索された装置状態の情報と音声テキストデータとが組み合わされる。登録音声認識結果が例えば「だいいちそくど」の場合には、合成音声出力データ欄に合成させる２つの音声テキストデータ「第１装置の速度は」、「ｍ／ｍｉｎです」を合成音声出力データ欄にカンマで区切って書込み、２つの音声テキストデータの間に検索された搬送速度データを挿入する。また、登録音声認識結果が例えば「だいにろすはば」の場合にも同様に、音声テキストデータ「第２装置のロットロス巾は」、「ｍｍです」をカンマで区切って書き込み、この２つの音声テキストデータの間に計算された第２装置１１ｂのロットロス巾のデータを挿入する。なお、音声合成方法はこれに限らず他の方法で行ってもよい。
【００３１】
なお、図２に示したＩＦデータテーブル３０の登録例では、第３装置１１ｃに対する制御要求の登録音声認識結果及び受信処理データの図示が省略されているが、当然のことながら第１装置１１ａ及び第２装置１１ｂと同様にＩＦデータテーブル３０に登録されている。また、登録音声認識結果の種類は図２に記載されているものに限定はされず、任意の登録音声認識結果及び受信処理データを追加または削除することができる。このＩＦデータテーブル３０の編集は、例えばＨＣ１４上で所定の編集プログラムを用いて行われる。編集プログラムによるＩＦデータテーブル３０の編集例を図３に示す。
【００３２】
図３は、編集プログラムを起動したときにＨＣ１４のモニタ（図示せず）に表示される編集画面の一例を示したものである。図３に示すように、ＩＦデータテーブル３０を編集するための編集テーブル３０ａの上部には、既に登録済みの登録音声認識結果及び受信処理データを削除するための行削除ボタン３６、新たな登録音声認識結果及び受信処理データを追加するための行追加ボタン３７、行削除及び行追加を含む編集結果をＨＤＤ２０内に記録されたＩＦデータテーブル３０に反映させるための修正実行ボタン３８、編集プログラムを終了させるための終了ボタン３９が表示されている。
【００３３】
編集プログラムを用いて、例えば、第２装置１１ｂにおいて次に加工されるロットの品種を調べる「だいにつぎひんしゅ」という登録音声認識結果を追加する場合には、ＨＣ１４に接続されたマウス（図示せず）などを用いて行追加ボタン３７をクリックする。これにより編集画面３０ａの最下行に空の行が追加されるので、そこに登録音声認識結果と、この登録音声認識結果に対応した受信処理データとをキーボード（図示せず）等を用いて入力する。この場合には、受信処理モデル区分データ「２」、式１データ「２」、式２データ「加工計画」、式３データ「次品種」、合成音声出力データ「“第２装置次ロット品種は”“です。”」となる。登録が完了したら修正実行ボタン３８をクリックして編集結果をＩＦデータテーブル３０に反映させる。ＩＦデータテーブル３０の編集を容易に行うことができるので、運用後のシステム改造コストを削減することができる。
【００３４】
また、本実施形態では、各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃの異常内容に関する音声テキストデータを前記音声テキストファイルに記録しておく。これにより、各ＰＬＣ１２ａ，１２ｂ，１２ｃが各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃの異常を検知して、異常内容がシステムコントローラ１６に送信されると、システムコントローラ１６は、異常内容に対応した音声テキストデータを音声テキストファイル内から検索する。次いで、検索された音声テキストデータが出力されて、作業者が装着しているイヤホン２４ｂにて再生される。これにより、作業者は異常が発生した装置まで移動することなく、発生した異常の内容を知ることができる。
【００３５】
次に本実施形態の作用について図４、図５、図６を用いて説明する。図４は、音声入力された制御要求の受信処理のフローを示したものである。また、図５は受信した制御要求に対応した登録音声認識結果が受信処理モデル区分１のときの受信処理のフローを示したものであり、図６は受信処理モデル区分２のときの受信処理のフローを示したものである。
【００３６】
作業者が無線端末２４のマイク２４ａに対して制御要求を発話すると、発話された制御要求は、無線通信部２４ｃ、無線アンテナ２５及び無線通信装置２３を介して音声入出力ボード１９に送信される。音声入出力ボード１９では、受信した制御要求を音声データに変換する。システムコントローラ１６は、音声認識プログラム２８を起動して制御要求の音声データを音声認識する。次いで、システムコントローラ１６は、音声認識された制御要求の音声認識データが、ＩＦデータテーブル３０に登録されている登録音声認識結果のいずれかと一致しているかどうか検索する。
【００３７】
音声認識データと登録音声認識結果とが一致しなかった場合には、システムコントローラ１６は音声データ受信待機状態に戻る。このため、作業者は、ＨＣ１４からの応答がない場合には、制御要求が受け入れられていないことが判るため、再度制御要求を発声する。なお、作業者の発声不良やノイズの影響で制御要求の音声認識データの入力はあるものの、音声認識が不可能または不充分な音声認識の場合には、このときの音声認識結果と予めＩＦデータテーブル３０に登録されている登録音声認識結果との照合ができず、ＨＣ１４は何らの反応も示さないようにしているが、これに代えて、このように音声入力が確認されたものの照合が不能であった場合には、「認識不能」などのアラームを作業者に音声出力してもよい。
【００３８】
受信処理モデル区分データ欄に「１」が書き込まれている場合には、図５に示した受信処理フローに従って処理される。図５のフローでは、音声認識結果が図２に示した「だいいちていし」の場合を例に挙げて説明している。システムコントローラ１６は、実行確認区分データ欄に「１」が書き込まれているので、合成音声出力データに登録されている音声テキストデータの組み合わせに従って、「第１装置を停止します いいですか」の合成音声データを出力して、作業者に対して実行確認を行う。なお、実行確認区分データ欄に「０」が登録されている場合には、実行確認を行わずに入力データ欄に書き込まれている値を指定されたＰＬＣのメモリに書き込む。
【００３９】
システムコントローラ１６は、作業者により「はい」もしくは「いいえ」のどちらかの指示が発話され、発話された指示が音声認識されるまで受信処理を保留する。なお、所定の時間が過ぎても作業者からの指示がない場合には、制御要求を棄却して音声データ受信待機状態になる。また、制御要求の棄却に代えて再度合成音声データを出力して、作業者に対して指示を催促してもよい。音声認識結果が「いいえ」であれば、制御要求を棄却して音声データ受信待機状態になる。他方、音声認識結果が「はい」であれば、入力データ及び式１、式２、式３データに書き込まれているデータに従って、第１ＰＬＣ１２ａの第２メモリ３３ａに「０」を書き込む。なお、システムコントローラ１６は、第２メモリ３３ａに書込みを行う前に、制御内容の変更が正当なものであるか否かを判断するようにしてもよい。例えば、第１装置１１ａが停止しているのに、音声入力された音声認識データが「だいいちていし」である場合には、システムコントローラ１６は、この制御要求を棄却するとともに、異常内容に対応した合成音声データを出力して、作業者に異常の内容を通知する。
【００４０】
第２メモリ３３ａへの書込みが完了したら、システムコントローラ１６は、第１ＰＬＣ１２ａの第１メモリ３２ａのビットをオンにする。第１メモリ３２ａのビットがオンされると、第１ＰＬＣ１２ａは新しい制御指令が登録されたと判断し、第２メモリ３３ａに書き込まれたデータに従って第１装置１１ａを停止させる。第１装置１１ａ停止後、第１ＰＬＣ１２ａは第１メモリ３２ａ及び第２メモリ３３ａに書き込まれデータをクリアする。これにより、各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃの制御を一つの入出力機器で制御することが可能になり、さらに、各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃの制御をハンドフリーで行うことができる。
【００４１】
また、受信モデル区分データが「２」の場合には、図６に示した受信処理フローに従って処理される。図６のフローでは、音声認識結果が図２に示した「だいにろすはば」である場合を例に挙げて説明している。システムコントローラ１６は、まず実行確認区分データを確認し、これが「０」であるので装置制御指令のときのような処理を行うことなく、次の処理に入る。
【００４２】
次の処理では、システムコントローラ１６は、式１、式２、式３データに登録されているデータに従って、データベース２９内の加工計画テーブルを検索し、そこに記録されている原反巾データ（例えば１０００ｍｍ）と半製品巾データ（例えば９８０ｍｍ）とに基づき、その差であるロットロス巾を「１０００−９８０＝２０」のように演算する。
【００４３】
次に、システムコントローラ１６は、合成音声出力データに登録された２つの音声テキストデータの間に前記ロットロス巾の演算結果を挿入して「第２装置のロットロス巾は」「２０」「ｍｍです」の合成音声データを作成する。次いで、作成された合成音声データが出力されて、作業者が装着している無線端末２４のイヤホン２４ｂにて再生される。これにより、作業者は、各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃまで移動することなく、各装置１１ａ，１１ｂ，１１ｃの状態を確認することができる。
【００４４】
なお、本実施形態のＩＦデータテーブル３０の登録音声認識結果は、制御要求を表すテキストデータ「装置略称」＋「制御要求略称」の他に、この制御要求を識別する単なる識別情報、例えば「１」，「２」・・・などであってもよく、この場合には、入力された音声データの音声認識結果と識別情報との対応テーブルを別個に設けて、この対応テーブルで識別情報を検索し、この識別情報にもとづきＩＦデータテーブルを検索するようにしてもよい。
【００４５】
本実施形態では、ＨＣ１４に接続されている装置は３台であるが、これに限らず、１台またはネットワークの回線数に応じた任意の数の装置を接続することができる。また、本実施形態では、音声を入出力する手段として無線が用いられているが、これ限らず、有線を使用してもよい。この場合には、作業者の作業エリアの各所にマイク及びスピーカを設置すればよい。
【００４６】
本実施形態では、ＨＣ１４に、データテーブル３０や音声テキストファイルを記録したデータベース機能、音声認識機能、各ＰＬＣとの通信機能、音声認識された音声データがデータテーブル内に記録されている音声認識結果と一致するか否かを検索する検索機能が付与されているが、ＨＣの台数を増やしてタスクを分散し、処理速度を上げるようにしてもよい。また、本実施形態では、製造加工設備について説明したが、本発明は、リレーシーケンスやＰＬＣなどの制御装置を備えた各種装置に適用可能である。
【００４７】
【発明の効果】
以上のように、本発明の設備の制御システムによれば、各装置に対する制御要求の音声認識結果を予め登録した登録音声認識結果と、これに対応した受信処理の内容とを関連付けたデータテーブルを予め作成しておき、作業者より制御要求が発声された場合には、この制御要求を音声認識した音声認識データに対応した登録音声認識結果をデータテーブル内から検索し、この検索結果に基づいて各装置を制御するようにしたので、一つの入出力機器で各装置をハンドフリー且つ迅速に制御することが可能になる。また、作業者が各装置まで移動することなく、各装置の状態や発生した異常の内容を迅速に知ることができる。その結果、作業効率が上がり、生産性が向上する。また、特に設備が暗室に設置されている場合には、作業者の移動を減らして作業の安全性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を実施した製造加工設備の概略図である。
【図２】同設備のＨＣに記録されているインターフェースデータテーブルの登録例を示す説明図である。
【図３】同インターフェースデータテーブルの編集例を示す説明図である。
【図４】音声入力された制御要求の受信処理を示すフローチャートである。
【図５】受信した制御要求の登録音声認識結果が受信処理モデル区分１のときの受信処理を示すフローチャートである。
【図６】受信した制御要求の登録音声認識結果が受信処理モデル区分２のときの受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０ 製造加工設備
１１ａ，１１ｂ，１１ｃ 第１装置、第２装置、第３装置
１２ａ，１２ｂ，１２ｃ 第１ＰＬＣ、第２ＰＬＣ、第３ＰＬＣ
１４ ＨＣ
１６ コントローラ
１９ 音声入出力ボード
２０ ＨＤＤ
２３ 無線通信装置
２４ 音声入出力携帯無線端末
２４ａ マイク
２４ｂ イヤホン
２５ 無線アンテナ
２８ 音声認識プログラム
２９ データベース
３０ インターフェースデータテーブル
３２ａ，３２ｂ，３２ｃ 第１メモリ
３３ａ，３３ｂ，３３ｃ 第２メモリ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control system for equipment in which a single device or a plurality of devices operate in parallel.
[0002]
[Prior art]
A plurality of devices are arranged in parallel in a manufacturing and processing facility of a factory, and a large number of products are manufactured or processed in a short time. Each device incorporated in the manufacturing and processing equipment is provided with input devices such as operation buttons, operation switches, and touch panels, which are machine interfaces. In addition, a programmable controller (hereinafter simply referred to as a PLC) is provided as an equipment controller that is connected to these input devices by wire and controls corresponding parts based on instruction information from the input devices. When a control request for operation, stop, deceleration, acceleration, etc. of manufacturing / processing equipment is input to the input device, the PLC performs control of operation / stop, deceleration, acceleration, etc. of the manufacturing / processing equipment based on this request. . Further, when an apparatus abnormality occurs, an alarm device such as a warning lamp or a buzzer is driven by the PLC to notify the operator of the abnormality.
[0003]
In general, manufacturing and processing equipment is automated, and one worker is often responsible for a plurality of devices. In order to operate a specific device among a plurality of devices, a control request is input using an input device provided in the vicinity of the device. Therefore, when there is a control request for a specific device, the worker needs to interrupt the work and move to a place where the input device is installed. Similarly, when an abnormality occurs in each device, when the device abnormality is notified by the warning device, the operator needs to move to the device where the abnormality has occurred and check the content of the abnormality. As a result, the work efficiency of the operator is reduced. Furthermore, when it is necessary to stop the device as soon as possible, such as an emergency stop, there is a problem that it takes time to stop the device due to movement. In addition, when the manufacturing and processing equipment is installed in a dark room, the movement of the worker itself is a dangerous work.
[0004]
Therefore, a method of providing a plurality of input / output devices such as input devices and alarm devices for a single device and arranging these input / output devices at a plurality of locations is also conceivable. However, there is a limit to the number of input / output devices that can be connected to one PLC, and there is a problem in that the wiring connection cost between the input / output devices and the PLC increases.
[0005]
As a countermeasure against such a problem, for example, as described in Patent Document 1, there is a method of using a portable wireless terminal such as a PHS as an input / output device. In a processing facility using this method, an operator selects a desired one from a list of control requests registered in advance in the PHS. When the selection is completed, the PHS automatically dials up to a computer that controls the PLC of each device. As a result, the connection between the PHS and the computer is established, and the selected control request information is transmitted to the computer. The computer analyzes the received control request information. If the analysis result is normal, the computer controls the PLC of each device to execute the control request. Further, when the PLC detects an abnormality, the abnormality information is transmitted from the computer to the PHS.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2003-58220 A (Pages 5 and 6)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, as described in Patent Document 1, even if PHS is used as an input / output device, it is not completely hand-free, so it is not possible to transmit control request information while simultaneously performing other operations. It was difficult and further improvement was desired. In addition, when transmitting the control request information, it is necessary to make a dial-up connection between the PHS and the computer, so that it takes time to establish a connection between the PHS and the computer. As a result, even if the emergency stop is executed, for example, the connection time is delayed until the apparatus stops. Similarly, a delay occurs when notifying abnormality information from the PLC. Therefore, there has been a strong demand for prompt device control and notification of abnormality information.
[0008]
Further, in the method described in Patent Document 1, it is not possible to search for device states such as line information, production information, and operation information of each device using PHS. Therefore, when the operator wants to know the device state, the worker must move to the computer or the target device to check necessary information, so that the work efficiency is lowered.
[0009]
The present invention is intended to solve the above problems, and provides a control system for manufacturing and processing equipment that can perform quick device control, notification of abnormality information, and device state search easily and hands-free. Objective.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a voice input device that inputs a control request to the device by voice in the control system for equipment having one or a plurality of devices, and the control that is input to the voice input device. A speech recognition device that recognizes a request, a registered speech recognition result in which a speech recognition result of a control request by the speech recognition device is registered, and a processing content of a control request corresponding thereto are stored in advance, and the speech recognition A system control device that searches a registered speech recognition result corresponding to the result of speech recognition by the device and controls the device based on a processing content of a control request corresponding to the search result. To do. It is preferable that voice output means for outputting response information in response to the control request by voice is preferable. Furthermore, it is preferable that the registered speech recognition result and the processing content of the control request are stored in a tabular database.
[0011]
A plurality of processing models that model the processing contents; the processing contents of the database include identification data of the processing model; and the processing contents are controlled using the processing model based on the identification data It is preferable. Moreover, it is preferable that a 1st process model instruct | indicates the control command for controlling the said apparatus among these process models. Furthermore, it is preferable that the second processing model among the plurality of processing models inquires about the apparatus state.
[0012]
The system control device has the database and outputs a control command based on processing contents of the control request, controls the device based on the control command, and controls the status information of the device. It is preferable to provide an apparatus control unit that outputs to the control unit. The database preferably includes, as processing contents of the control request, control command data for controlling the device or detecting a state, and synthesized voice output data for a response corresponding to the control command data. . Furthermore, it is preferable that the control command data includes device identification data for identifying the device, control instruction data, control content data, and execution confirmation classification data for confirming before executing the control.
[0013]
Further, the database corresponds to the registered voice recognition result, processing model identification data corresponding to the registered voice recognition result, input data representing the individual instruction content of the control request corresponding to the registered voice recognition result, It is preferable to have. Moreover, it is preferable that the response information is created based on the synthesized speech output data. Further, the overall control unit notifies the execution confirmation as to whether or not to execute control using the audio output device in response to the execution confirmation classification data, and a control request for permitting execution of the control It is preferable to suspend the output of the control instruction data and the control content data to the device control unit until voice recognition is performed by the recognition device. Moreover, it is preferable to use a wireless communication device as the voice input device and the voice output device.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic view of a manufacturing and processing facility 10 embodying the present invention. The manufacturing / processing facility 10 is provided with three independent devices including a first device 11a, a second device 11b, and a third device 11c in parallel. Each of the devices 11a, 11b, and 11c is provided with PLCs 12a, 12b, and 12c that control the driving of the devices. Each of these PLCs 12a, 12b, and 12c is connected to a host computer (hereinafter simply referred to as HC) 14 that performs overall control of the manufacturing / processing facility 10 through a network such as a LAN and serial communication such as RS-232C.
[0015]
The HC 14 includes a system controller 16, a network board 18 to which the LAN and the like are connected, a voice input / output board 19, a hard disk (hereinafter simply referred to as HDD) 20, and the like. The system controller 16 includes a CPU, a ROM, a RAM, and the like (not shown). The CPU reads a program recorded in the HDD 20 and executes various processes based on data temporarily stored in the RAM and data stored in the HDD 20.
[0016]
A wireless communication device 23 is connected to the voice input / output board 19. As the wireless communication device 23, for example, an SS (Spread Spectrum) wireless device, a specific power saving wireless device, or the like is used. The voice input / output board 19 receives a control request uttered toward the microphone 24a via the wireless antenna 25 and the wireless communication device 23, and converts it into voice data. In addition, the voice input / output board 19 converts synthesized voice data, which will be described later, into analog form and outputs it to the earphone 24 b via the wireless communication device 23 and the wireless antenna 25.
[0017]
The HDD 20 includes an OS (Operating System), a voice recognition program 28 for voice recognition of input voice data, the conveyance speed of each device 11a, 11b, 11c sent from each PLC 12a, 12b, 12c and during processing. In addition to the database 29 in which information on the device state such as the number of lost product failures is recorded, although not shown, the language model and acoustic model and noise countermeasure information used by the speech recognition program 28, speech text file, various controls Programs are recorded. By executing the speech recognition program 28, the HC 14 can recognize the input speech data. A plurality of voice text data is recorded in the voice text file. As will be described in detail later, synthesized speech data is created by combining the speech text data in the speech text file in accordance with the contents of the control request.
[0018]
Further, the HDD 20 receives a registered speech recognition result in which a plurality of control requests for each of the devices 11a to 11c are converted into speech data in advance and the contents of reception processing executed for each registered speech recognition result are registered. An interface data table (hereinafter simply referred to as an IF data table) 30 corresponding to the processing data is recorded.
[0019]
The worker has a voice input / output portable wireless terminal (hereinafter simply referred to as a wireless terminal) 24, which is a headphone type in which the microphone 24a and earphone 24b and the wireless communication unit 24c are integrated. Any form is possible as long as input / output is possible. The wireless communication unit 24 c transmits the sound input to the microphone 24 a to the wireless communication device 23 and receives the synthesized sound transmitted from the wireless communication device 23. The worker always wears the wireless terminal 24 and speaks with the microphone 24a turned on when speaking. In addition, the present invention is not limited to this, and the microphone 24a may be always turned on to speak when necessary.
[0020]
A registration example of the IF data table 30 is shown in FIG. Note that the present invention is not limited to this. As shown in FIG. 2, the tabular IF data table 30 includes reception processing model classification data, input data, Formula 1 data, Formula 2 data, Formula 3 data, for each text data as the registered speech recognition result. Reception processing data such as execution confirmation category data and speech synthesis output data are registered.
[0021]
In the registered speech recognition result column, for example, “Daiichishi” means a control command for stopping the first device 11a, and a control command for changing the transport speed of the first device 11a to 50 m / min. "Daiichigo" meaning "Daiichiro" meaning a lot loss inquiry of the first device 11a, "Dainishi" meaning a control command for stopping the second device 11b, and the second device 11b Various control requests such as “Dai Ni Chiju” which means a control command for changing the conveyance speed of the machine to 80 m / min, and “Dai Ni Saba” which means an inquiry about the lot loss width of the second device 11b. Is written. These control requests are composed of “apparatus abbreviations” + “control request abbreviations”, and since abbreviations are used, voice recognition is performed easily and reliably. Also, because of the combination of abbreviations, the operator can easily learn a list of control requests.
[0022]
The reception processing model classification data defines which model is used among several reception processing flows prepared in advance. In this embodiment, two types of reception processing model sections are provided, and data for identifying these is written in these sections. For example, “1” is written in the reception processing model classification data column for the registration voice recognition result relating to the device control command such as change of the transport speed or operation and stop of the device, and the device status such as the transport speed and the total number of lot losses is displayed. “2” is written in the reception processing model classification data column for the registered speech recognition result regarding the command to be inquired.
[0023]
Data to be written in the selected PLCs 12a, 12b, and 12c is registered in the input data column. For example, when the registered voice recognition result is “DAICHICHISHI”, “0” is written in the input data field. If the registered voice recognition result is “Daiichigogo”, “50” is written in the input data field. In the reception processing classification model 2, since no control command is output to each of the devices 11a, 11b, and 11c, naturally, input data is not written.
[0024]
The selected PLCs 12a, 12b, and 12c are written in the expression 1 data column. If the speech recognition result is a control request for the first device 11a, "1" is written, if the control request is for the second device 11b, "2" is written, and if it is a control request for the third device 11c, "3" is written. "Is written.
[0025]
The columns of the formula 2 and formula 3 data are divided according to the defined reception processing model classification. In the case of the reception processing model category 1, a write bit address and a write word address to the memory in each of the PLCs 12a, 12b, and 12c are registered in the columns of the equations 2 and 3 respectively. In the present embodiment, for example, the first memories 32a, 32b, and 32c in the PLCs 12a, 12b, and 12c are designated as write bit addresses, and the second memories 33a, 33b, and 33c are designated as write speed addresses for transport speed control, for example. It is specified. When changing the content of control by the PLC, the system controller 16 writes the data registered in the input data in the second memory of the PLC selected by the expression 1 data. Next, when the bit of the first memory is turned on from “0” to “1”, the PLC determines that a new control command has been written, and changes the control content with reference to the data written in the second memory. . When control other than the conveyance speed is performed, input data may be written in a memory at a predetermined address.
[0026]
In the case of the reception processing model category 2, the table name and the field name or the calculation formula in the database 29 are written in the columns of the formula 2 and formula 3 data. In the database 29, the device status information is stored as tabular data in individual tables and fields. Therefore, when the registered speech recognition result is, for example, “Daiichisokudo”, “1” is written in the formula 1 data column, “processing plan” is written in the formula 2 data column, and “speed” is written in the formula 3 data column. The system controller 16 searches the speed field in the machining plan table in the database 29 to obtain information on the conveyance speed of the first device 11a.
[0027]
For example, when the registered speech recognition result is “Daiiroshiro”, “1” is written in the formula 1 data column, “loss record” is written in the formula 2 data column, and “SUM loss number” is written in the formula 3 data column. Therefore, the loss record table in the database 29 is searched, and the number of lost lots recorded therein is summed to obtain the total number of lost lots of the first device 11a. Furthermore, when the registered speech recognition result is, for example, “Dainirosuba”, “2” in the formula 1 data column, “processing plan” in the formula 2 data column, and “raw fabric width—semi-finished product” in the formula 3 data column. Since the “width” is written, the processing plan table in the database 29 is searched, and the data of the half-finished product width is subtracted from the raw fabric width data recorded therein, so that the lot loss width of the second device 11b is obtained. Calculated.
[0028]
In the execution confirmation section data column, it is confirmed whether the change of the control content to be executed is intended by the operator before the data is written to the second memory, that is, before the control content is changed. Whether or not to perform execution confirmation is registered. When “1” is written in the execution confirmation data column, synthesized voice data, which will be described later, is reproduced on the earphone 24b of the wireless terminal 24 via the wireless communication device 23, the antenna 25, etc., and the execution confirmation is made to the operator. Will be notified. If “0” is written in the execution confirmation data column, execution confirmation is not performed.
[0029]
In the synthesized speech output data column, as described above, a combination of speech text data in the speech text file is written. Since the registered voice recognition result is determined in advance, the synthesized voice notified to the worker is limited to that corresponding to the registered voice recognition result. Therefore, if a plurality of predetermined speech text data is recorded in the speech text file, synthesized speech data corresponding to the control request can be output by combining these speech text data. Accordingly, a combination of speech text data corresponding to each control request is written in the synthesized speech output data column used when performing execution confirmation. For example, if the registered speech recognition result is “Daiichishishi”, a combination of speech text data “Do you want to stop the first device?” Is written in the synthesized speech output data column, and the registered speech recognition result is In the case of “Daiichigogo”, a combination of voice text data “Would you like to set the first device speed to 50 m / min?” Is written.
[0030]
The synthesized speech data used for notifying the operator of device status information is combined with the retrieved device status information and speech text data. For example, if the registered speech recognition result is “Daichi Chisokudo”, the two speech text data “the speed of the first device” and “m / min” to be synthesized in the synthesized speech output data column are displayed in the synthesized speech output data column. Write the data separated by commas, and insert the retrieved transport speed data between the two voice text data. Similarly, when the registered speech recognition result is “Dainirosuba”, for example, the voice text data “Lot loss width of the second device” and “mm” are written by separating them with commas. The lot loss width data of the second device 11b calculated is inserted between the voice text data. Note that the speech synthesis method is not limited to this, and other methods may be used.
[0031]
In the registration example of the IF data table 30 shown in FIG. 2, the registration voice recognition result of the control request for the third device 11 c and the reception processing data are not shown, but the first device 11 a and It is registered in the IF data table 30 similarly to the second device 11b. Also, the types of registered speech recognition results are not limited to those described in FIG. 2, and any registered speech recognition results and reception processing data can be added or deleted. The IF data table 30 is edited using a predetermined editing program on the HC 14, for example. An example of editing the IF data table 30 by the editing program is shown in FIG.
[0032]
FIG. 3 shows an example of an edit screen displayed on the monitor (not shown) of the HC 14 when the edit program is started. As shown in FIG. 3, at the top of the editing table 30a for editing the IF data table 30, a line deletion button 36 for deleting the already registered speech recognition result and reception processing data, a new registered speech A line addition button 37 for adding a recognition result and reception processing data, a correction execution button 38 for reflecting an editing result including line deletion and line addition in the IF data table 30 recorded in the HDD 20, and the editing program is terminated. An end button 39 is displayed for this purpose.
[0033]
For example, in the case of adding a registered voice recognition result “Dai Nitsuhinshin” for checking the type of a lot to be processed next in the second apparatus 11b using the editing program, a mouse connected to the HC 14 (FIG. The row addition button 37 is clicked using (not shown) or the like. As a result, an empty line is added to the bottom line of the editing screen 30a, and a registered voice recognition result and reception processing data corresponding to the registered voice recognition result are input there using a keyboard (not shown) or the like. To do. In this case, the reception processing model classification data “2”, the expression 1 data “2”, the expression 2 data “processing plan”, the expression 3 data “next kind”, the synthesized voice output data ““ second device next lot kind is ""is. "". When registration is completed, the correction execution button 38 is clicked to reflect the edited result in the IF data table 30. Since the IF data table 30 can be easily edited, the cost of system modification after operation can be reduced.
[0034]
In this embodiment, voice text data relating to abnormal contents of the devices 11a, 11b, and 11c is recorded in the voice text file. Thereby, when each PLC 12a, 12b, 12c detects the abnormality of each apparatus 11a, 11b, 11c, and the abnormality content is transmitted to the system controller 16, the system controller 16 converts the voice text data corresponding to the abnormality content. Search within a speech text file. Next, the searched voice text data is output and reproduced by the earphone 24b worn by the worker. Thereby, the operator can know the content of the abnormality that has occurred without moving to the device where the abnormality has occurred.
[0035]
Next, the effect | action of this embodiment is demonstrated using FIG.4, FIG.5, FIG.6. FIG. 4 shows a flow of processing for receiving a control request inputted by voice. FIG. 5 shows a flow of reception processing when the registered speech recognition result corresponding to the received control request is the reception processing model category 1, and FIG. The flow is shown.
[0036]
When the worker utters a control request to the microphone 24a of the wireless terminal 24, the uttered control request is transmitted to the voice input / output board 19 via the wireless communication unit 24c, the wireless antenna 25, and the wireless communication device 23. . The voice input / output board 19 converts the received control request into voice data. The system controller 16 activates the voice recognition program 28 to recognize voice data of the control request. Next, the system controller 16 searches whether the voice recognition data of the control request that has been voice-recognized matches any of the registered voice recognition results registered in the IF data table 30.
[0037]
If the voice recognition data does not match the registered voice recognition result, the system controller 16 returns to the voice data reception standby state. For this reason, when there is no response from the HC 14, the worker knows that the control request has not been accepted, and therefore utters the control request again. In addition, although there is input of voice recognition data requested for control due to poor utterance of the worker and noise, in the case of voice recognition where voice recognition is impossible or insufficient, the voice recognition result at this time and IF data in advance The registered speech recognition result registered in the table 30 cannot be collated, and the HC 14 does not show any response. Instead, it is impossible to collate the speech input confirmed in this way. In such a case, an alarm such as “unrecognizable” may be output to the worker.
[0038]
When “1” is written in the reception processing model classification data column, the processing is performed according to the reception processing flow shown in FIG. In the flow of FIG. 5, the case where the speech recognition result is “daichishishishi” shown in FIG. 2 is described as an example. Since “1” is written in the execution confirmation section data column, the system controller 16 will ask “Can you stop the first device?” According to the combination of voice text data registered in the synthesized voice output data. Synthetic voice data is output and execution confirmation is performed with respect to the operator. When “0” is registered in the execution confirmation section data field, the value written in the input data field is written in the designated PLC memory without performing execution confirmation.
[0039]
The system controller 16 suspends reception processing until an instruction “Yes” or “No” is uttered by the worker and the uttered instruction is recognized by voice. If there is no instruction from the operator even after the predetermined time has elapsed, the control request is rejected and the voice data reception standby state is entered. Further, instead of rejecting the control request, the synthesized voice data may be output again to prompt the operator to give an instruction. If the voice recognition result is “No”, the control request is rejected and the voice data reception standby state is entered. On the other hand, if the voice recognition result is “Yes”, “0” is written in the second memory 33a of the first PLC 12a in accordance with the input data and the data written in the Formula 1, Formula 2, and Formula 3 data. Note that the system controller 16 may determine whether or not the change in the control content is valid before writing to the second memory 33a. For example, when the first device 11a is stopped but the voice recognition data input by voice is “Daiichishishi”, the system controller 16 rejects the control request and responds to the abnormal content. The synthesized voice data is output to notify the operator of the content of the abnormality.
[0040]
When the writing to the second memory 33a is completed, the system controller 16 turns on the bit of the first memory 32a of the first PLC 12a. When the bit of the first memory 32a is turned on, the first PLC 12a determines that a new control command has been registered, and stops the first device 11a according to the data written in the second memory 33a. After stopping the first device 11a, the first PLC 12a is written in the first memory 32a and the second memory 33a to clear the data. Thereby, it becomes possible to control each apparatus 11a, 11b, 11c by one input-output apparatus, and also can control each apparatus 11a, 11b, 11c by hand-free.
[0041]
When the reception model classification data is “2”, processing is performed according to the reception processing flow shown in FIG. In the flow of FIG. 6, the case where the speech recognition result is “Dainirosaba” shown in FIG. 2 is described as an example. The system controller 16 first confirms the execution confirmation classification data, and since this is “0”, the system controller 16 enters the next process without performing the process as in the case of the apparatus control command.
[0042]
In the next processing, the system controller 16 searches the processing plan table in the database 29 according to the data registered in the formula 1, formula 2, and formula 3 data, and the raw fabric width data (for example, 1000 mm) and the half-product width data (for example, 980 mm), the difference between the lot loss widths is calculated as “1000−980 = 20”.
[0043]
Next, the system controller 16 inserts the calculation result of the lot loss width between the two voice text data registered in the synthesized voice output data, and “the lot loss width of the second device” is “20” “mm”. Create synthesized voice data. Next, the generated synthesized voice data is output and reproduced by the earphone 24b of the wireless terminal 24 worn by the worker. Thereby, the operator can confirm the state of each apparatus 11a, 11b, 11c, without moving to each apparatus 11a, 11b, 11c.
[0044]
The registered speech recognition result of the IF data table 30 of the present embodiment includes simple identification information for identifying the control request, for example, “1” in addition to the text data “device abbreviation” + “control request abbreviation” indicating the control request. ”,“ 2 ”, etc. In this case, a correspondence table between the speech recognition result of the input speech data and the identification information is provided separately, and the identification information is searched using this correspondence table. The IF data table may be searched based on this identification information.
[0045]
In this embodiment, the number of devices connected to the HC 14 is three. However, the number is not limited to this, and one device or any number of devices corresponding to the number of lines in the network can be connected. In the present embodiment, wireless is used as a means for inputting and outputting audio. However, the present invention is not limited to this, and wired may be used. In this case, microphones and speakers may be installed at various locations in the worker's work area.
[0046]
In this embodiment, the HC 14 records a data table 30 and a voice text file, a database function, a voice recognition function, a communication function with each PLC, and a voice recognition result in which voice-recognized voice data is recorded in the data table. However, it is also possible to increase the number of HCs to distribute tasks and increase the processing speed. Moreover, although this embodiment demonstrated the manufacturing processing equipment, this invention is applicable to the various apparatuses provided with control apparatuses, such as a relay sequence and PLC.
[0047]
【The invention's effect】
As described above, according to the facility control system of the present invention, the data table in which the registered speech recognition result in which the speech recognition result of the control request for each device is registered in advance and the content of the reception process corresponding to this is associated. When a control request is made by an operator in advance, a registered voice recognition result corresponding to the voice recognition data obtained by voice recognition of the control request is searched from the data table. Based on the search result Since each device is controlled, each device can be controlled quickly and hands-free with one input / output device. In addition, it is possible to quickly know the state of each device and the content of the abnormality that has occurred without the operator moving to each device. As a result, work efficiency is increased and productivity is improved. In particular, when the equipment is installed in a dark room, it is possible to increase the safety of the work by reducing the movement of the worker.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a schematic view of a manufacturing / processing facility embodying the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a registration example of an interface data table recorded in the HC of the facility.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing an example of editing the interface data table.
FIG. 4 is a flowchart showing reception processing of a control request inputted by voice.
FIG. 5 is a flowchart showing a reception process when a registered speech recognition result of a received control request is a reception process model category 1;
FIG. 6 is a flowchart showing a reception process when a registered speech recognition result of a received control request is a reception process model category 2;
[Explanation of symbols]
10 Manufacturing processing equipment
11a, 11b, 11c 1st apparatus, 2nd apparatus, 3rd apparatus
12a, 12b, 12c 1st PLC, 2nd PLC, 3rd PLC
14 HC
16 controller
19 Voice I / O board
20 HDD
23 Wireless communication device
24 Voice input / output portable wireless terminal
24a microphone
24b earphone
25 Wireless antenna
28 Voice recognition program
29 Database
30 Interface data table
32a, 32b, 32c first memory
33a, 33b, 33c second memory
