【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数のボールペンリフィールを搭載して、各筆記先端部を選択的に軸先より突出可能とすると共に、ノック式の加圧操作によってインキのチップ側への流動性が支援されるように構成された加圧式の複合筆記具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
【特許文献１】特開２００１−２０５９８０
【特許文献２】特開２０００−６２３８７
【特許文献３】実開平１−１６１０８１
インキ充填後のインキ収容管内の後端部側に加圧ガスを封入し、この加圧ガスの封入による内圧を利用することにより、ボールペンの上向き筆記を可能にするとともに、インキ収容管内でのインキの逆流現象によるインキ漏れを防止してなる加圧ボールペンが提案されている。しかしながら、このような加圧ボールペンでは、インキ収容管内への加圧ガスの封入によってコスト高になり、製造設備も複雑化するために、生産性に劣るばかりでなく、経時によって内圧が低下することを防止するために加圧力や各組み付け部品の材質、組み付け部位のシール性にも厳重な管理が必要となる。そこで、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、主として誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペンのリフィールを搭載した本発明の元となるノック式筆記具が提案されている。（特許文献１）
このものは、コスト的にも安価に提供可能となるものである。しかしながら、加圧筒を前進した状態から後退作動した時に、加圧筒内が減圧される側に作用する為にインキが逆流側に影響を受けて、インキ切れの回復や加圧効率を損なう問題が存在する。
また、ボールペン筆記体の内、少なくとも一本を低粘度油性インキとした複数のボールペン筆記体を搭載して、それぞれのノック体をノックした時に係止突起がクリップ先端の係止段部に係止して筆記先端部を突出状態となり、その状態でクリップを胸ポケットに差した時に係止が解除されて筆記先端部が軸内に没入するように安全機構が設けられてなるノック式の複合筆記具が知られている。
（特許文献２）
また、先軸に複数本の案内溝を有するガイド筒を着脱可能に配し、筆記体の後端に夫々摺動コマを取付けてこれら筆記体を前記ガイド筒の案内溝に夫々軸方向に移動自在に嵌装し、キャップの内径部で前面にカム斜面を備えた円筒カムをキャップに対して回転方向で一体、軸方向に可動可能として、更に、前記ガイド筒に回転且つ軸推移可能に被嵌して、キャップをガイド筒に対して回転自在で抜止めして取付けると共に、上記先軸に対してキャップを回転することにより、円筒カムのカム斜面上で夫々の摺動コマを滑らせて前後動可能とし、キャップの内径部で後端に内歯車を形成して、そこにノック棒（ボタン歯車）を嵌装して、キャップの後端よりノック部を突出させ、ノック棒をノックすることにより、ノック棒の前面に位置させた回転子（回転突出部材）を回転させて、回転子の歯を前記内歯車の歯に掛合、又は、溝に嵌入して、回転子の更に前面に位置する円筒カムを前進又は後退して位置させて、それと連動して筆記先端部を先軸の先端孔より出没させるようにしたことを特徴とした複合筆記具（複式筆記具）が提案されている。（特許文献３）
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペンなど、加圧作用で支援して筆記可能とするボールペンリフィールを少なくとも一本搭載した便利な加圧式の複合筆記具を提供可能とする。
また、加圧筒を前進した状態から後退作動した時に、加圧筒内が減圧される側に作用する為にインキが逆流側に影響を受け、インキ切れの回復や加圧効率を損なう問題を容易に解決可能とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するために以下の構成を有する。
請求項１に記載の発明に係る複合筆記具は、先端にボールペンのチップと後方にインキ収容部を備えてなるボールペンリフィールを少なくとも一本含む複数本の筆記体を搭載して先軸先端から筆記先端部を交互に出没可能とする複合筆記具に於いて、前記ボールペンリフィールの後方にノック式の加圧機構が設けられ、軸先からチップ先端部を突出させた状態でノック操作によってインキの後端が加圧されて、インキのチップ側への流動性が支援されるように構成されたことを特徴とする。
【０００５】
請求項２に記載の発明に係る複合筆記具は、請求項１に記載の複合筆記具に於いて、ボールペンリフィールの後端とノック機構部の前端との間に後端閉塞状の加圧筒と、その内孔にスプリングを介して加圧筒に対し摺動する加圧軸が設けられて加圧機構部が構成され、チップ先端部を突出させた状態に係止すると共にノックによって加圧軸に対し加圧筒が前進して、インキの後端が加圧された状態となされる。
【０００６】
請求項３に記載の発明に係る複合筆記具は、請求項２に記載の複合筆記具に於いて、加圧軸の外周に円周状の溝部とその溝部内の前端側に加圧軸の軸心を貫通する孔部と連通する通気路が設けられ、シールリングが前記溝部内に前後動可能に密挿されて、加圧軸に対して加圧筒が前進作動した時に、シールリングが溝部内の前端側に強制的に寄せられて前記通気路が閉塞された状態でシールリングの外周部が加圧筒の内周部に密接した状態で摺動して、加圧筒内の空気が加圧軸の軸心内孔に押し込まれるように構成されてなる。
【０００７】
請求項４に記載の発明に係る複合筆記具は、請求項３に記載の複合筆記具に於いて、加圧軸に対して加圧筒が前進した状態から後退作動した時に、シールリングが溝部内の後端側に強制的に寄せられて通気路が開口した状態となされ、加圧筒内が外気と連通した状態で後退可能となるように構成されてなる。
【０００８】
【実施例】
先ず、図１乃至図９は本発明の実施例を示している。また、２本のボールペンリフィール１３、１４を搭載した構造で示されている。
また、本発明の意図する複合筆記具は、少なくとも一本がノック式の加圧作用を受けるインキが充填されたボールペンリフィールであることを特徴とするものである。その他の筆記体としては、加圧を受けない通常の油性ボールペン、ゲルインキを搭載した水性又は油性のボールペン、シャープペンシルなどが適用できる。
【０００９】
先ず、本発明の複合筆記具に搭載されるボールペンリフィールに付いて説明する。尚、実施例のボールペンリフィール１３と１４は同じ構成であり、例えば、基本的にはインキ色や描線巾などが異なるものである。
また、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペンなど、加圧作用で支援して筆記可能とするボールペンリフィールや、低粘度インキの水性、油性のボールペン、剪断減粘性を有したインキのボールペン、高粘度インキの油性ボールペンなど様々なボールペンが適用される。
【００１０】
従って、ボールペンリフィールは、インキの仕様やインキ収容部の太さ等によってチップ先端部の耐乾燥性、インキの直流及び逆流防止の対策が重要となる。
乾燥しやすいインキ、低粘度のインキは耐乾燥性やインキの直流を防止するために先端ボールをチップのボール抱持部の内縁に密接させる手段が必要であり、インキの後端にインキと相溶性が無くインキの乾燥防止や逆流防止のフォロアが必要となる。また、必要に応じてフォロア内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒が浸漬される。尚、フォロアは例えばシリコンゴム等の追従体とすることも可能である。また、インキ収容部が太い場合には、チップの後端とインキ収容部との間にインキの逆流を防止する弁機構が必要となる。また、加圧機構を必要とするインキに対してはインキが逆流して、弁機構部やノック機構部にインキ等が付着するのを防止するためにもフォロアが必要である。（加圧のためのシール部の劣化や加圧機構の摺動・作動不良の防止など）
しかしながら、高粘度の油性インキで、しかもインキ収容部の内径が細いものであれば、インキの直流や逆流を防止するために上記のような対応は必らずしも必要としない。
【００１１】
図７に基づき、ボールペンリフィール１３の構造について説明すると、先ずチップ１３ａはインキ流入可能なチャンネルを有した座に先端ボール１３ｂが略当接した状態で、先端ボールが回転自在に抱持されるようカシメられている。
また、チップ１３ａの内孔部にスプリング１３ｃが内挿され、チップの軸部１３ｇの後端が適宜カシメられてスプリング１３ｃの後端が抜出不能に設けられ、チップの軸部１３ｇがインキ収容管１３ｄに密嵌されて、インキ１３ｅの後端にグリース状のフォロア１３ｆが設けられている。
また、スプリング１３ｃの先方には直立状の棒軸部が形成され、この棒軸部の先端が先端ボール１３ｂの背面に押圧状に当接する。尚、先端ボールはその押圧でチップ１３ａのボール抱持部の内縁に密接状態と成されている。
【００１２】
また、図８はボールペンリフィールの他の実施形態を示している。
このボールペンリフィール１７は、継ぎ手１７ａの内孔部後方にチップ１７ｂの軸心と適宜偏心した弁室が設けられ、この弁室の後部にはテーパー状または球面状のボール受け座とインキ収容管１７ｆに連通する導孔が形成されている。
また、弁室の内壁の一側にはインキが流入可能な溝部が形成され、弁室内にはボール状の弁体１７ｅが遊嵌されて、チップを下向きにした状態で弁体がチップの軸部の後端に偏った状態に当接して、溝部等を通じて導孔を通じてインキがチップ内孔部に流入するように構成されている。
【００１３】
また更に、図９はボールペンリフィールの更に他の実施形態を示している。
このボールペンリフィール１８は、高粘度の油性インキ１８ｄが充填される。
また、インキ収容管１８ｃが細い場合にはフォロア１８ｅは設けられなくてもよい。
【００１４】
先ず、本発明の複合筆記具は、上述した特許文献３の実開平１−１６１０８１に示される複式筆記具を一実施例として使用している。
図に示すように本発明の複合筆記具は、ガイド筒５、先軸６、カム斜面２ｂを形成した円筒カム２、内径に内歯部１ｃを一体に備えた後軸１、一対の摺動コマ７、９、ボ−ルペンリフィール１３、１４を主な構成要素とする。
【００１５】
先ず、ガイド筒５は、図１に示すように略中央部から後方にかけて一対の案内溝５ｃ、５ｄを有し、前方には鍔部５ａとその前に筒部５ｅを有しており、筒部５ｅの側面には先端を楔形（図示せず）としたリブと一部を区切る形で溝を形成した係止部５ｆが一体に設けられて、全体が樹脂により一体成形されている。 ガイド筒５は先軸６の後端開口部からその内部に挿入され、相互の弾性変形によりガイド筒５の係止部５ｆを先軸６の係止部６ａに係止し着脱可能に固定される。即ち、係止部６ａもガイド筒５のリブと溝に対応する溝とリブで形成されており、ガイド筒５のリブが先軸６の溝に嵌入して円周方向の回転が阻止され、先軸６のリブとガイド筒５の溝が係止して抜止される。ガイド筒５のリブを先軸６の溝に嵌入させる場合、多少円周方向で両者にズレがあっても溝の入口の縁のテ−パ−部（図示せず）とリブの楔形の先端形状によってリブは案内されることになるので両者は確実に嵌合される。
【００１６】
ところで後軸１は、外周部後端にクリップ１ｄを備え、その前方内孔部に設け凹溝１ａと後方内孔部にリブ１ｂが設けられている。また円筒カム２は、前方に向かう円周状のカム斜面２ｂを有し、該カム斜面２ｂの最前端部に切欠２ａと側面に溝２ｄが設けられている。円筒カム２がガイド筒５の後方外周に回転且つ軸推移可能に被嵌され、ガイド筒５が後軸１の前方内孔部に設けられた凹溝１ａにガイド筒の鍔部５ａのやや後方に設けられた突部５ｂを相互の弾性変形により嵌着させて、後軸１に対しガイド筒５を回転自在で抜止め固定している。
また円筒カム２は、後軸１のリブ１ｂに溝２ｄを嵌入させて後軸に対し回転方向で一体、軸方向に可動可能となされる。
【００１７】
一方、ボ−ルペンリフィール１３、１４はその後端を摺動コマ７、９の先方部位に設けられた加圧軸８、１０の前端に着脱可能に嵌着される。（この部については後で詳説する）また、それぞれの摺動コマ７、９とガイド筒５の案内溝５ｃ、５ｄの前端段部との間にそれぞれリタ−ンスプリング１１、１２が敷設されて、ボ−ルペンリフィール１３、１４は後方に附勢されている。
従って先軸６に対して後軸１を回転することにより、円筒カム２のカム斜面２ｂ上でそれぞれの摺動コマを滑らせて、それと連動してボ−ルペンリフィール１３、１４を前後動可能としている。
【００１８】
また、後軸１の略後端内孔部に内歯部１ｃを形成して、そこにノック棒３を挿入して後軸１の後端よりノック部を突出させ、ノック部をノックすることにより、ノック棒３の前面に位置させた回転子４を回転させて、回転子４の歯４ａを前記内歯部１ｃの歯に掛合、又は、溝に挿入させて、回転子４の更に前面に位置する円筒カム２を前進または後退状態に位置させて、それと連動してボ−ルペンリフィール１３、１４の筆記先端部を先軸６の先端孔より出没可能としている。
【００１９】
ここで上述した摺動コマ７、９の先方部位に設けられた加圧軸８、１０等の構成について詳説する。尚、摺動コマ７側と摺動コマ９側は同じなので摺動コマ７側に添って説明する。図４に示すように、摺動コマ７の前部には一体の加圧筒７ａが設けられている。加圧筒７ａの内孔は後端が閉塞状となされ、その内孔にスプリング１６を介して加圧軸８に対し加圧筒７ａが前後動可能に敷設され、加圧軸８に対し加圧筒７ａが前方に摺動した時に内部の空気が圧縮されるように設けられて、加圧機構部が構成されている。
【００２０】
加圧軸８は、前方軸部８ｇと後方軸部８ａで設けられ、後方軸部８ａの略後端部位の外周に前鍔部８ｃと後鍔部８ｄに挟まれた円周状の凹溝部８ｂが形成され、前鍔部８ｃの所要箇所に切欠溝８ｆが設けられている。また、凹溝部８ｂの前端側に加圧軸８の軸心に貫通する孔部に連通する小孔８ｅ（通気路）が設けられ、更に凹溝部８ｂ内には例えばゴム等の弾性体よりなるシールリング１５が密挿されると共に、シールリング１５は凹溝部８ｂに対し前後に摺動可能となされている。また、前方軸部８ｇの略前端部位の外周に鍔部８ｈと更に前端に取付け軸部８ｉが設けられ、その取付け軸部８ｉの外周所要箇所（実施例では一箇所）に円周状の突部となしたシール部８ｋが形成され、取付け軸部８ｉの外周にボールペンリフィールが装着された時に、リフィールのインキ収容管の内面に気密状に密接する。また、シール部８ｋの後部外周に突起状の係止部８ｊが形成されて、取付け軸部８ｉとボールペンリフィールの固定状態を確実化している。
【００２１】
以上により、加圧軸８の後鍔部８ｄの後端と加圧筒部７ａ内孔後端の閉塞端部との間にスプリング１６が敷設された状態で加圧軸８が加圧筒７ａの内孔に挿入され、加圧筒７ａの前端内孔部周面に設けられた突条または周状の突部となった係止部７ｅに加圧軸の前鍔部８ｃが弾性的に係合されて、加圧軸８はスプリング１６の押圧力によって常時前方に附勢されると共に抜出不可となされている。
また、前鍔部８ｃ外周の所要箇所に設けられた切欠溝８ｆによって前鍔部８ｃの前後が加圧筒７ａの外部に通気可能となされている。尚、加圧筒７ａと加圧軸８の係止手段、切欠溝によって前鍔部の前後が加圧筒の外部に通気可能となされるための通気手段は上記実施形態に限定されないものである。
【００２２】
また、加圧筒７ａの内孔部周面には、上記係止部７ｅの適宜後方にやはり突条または周状の突部となされた中間の係合部７ｆが設けられ、また更に、係合部７ｆの後方に同様にして後部の係合部７ｇが設けられている。
図４に示されるように、シールリング１５は凹溝部８ｂの後端側に寄った状態にあって、前記係合部７ｇはシールリング１５の後端側の縁に略当接状態となるように位置されている。
加圧軸８に対して摺動コマ７すなわち加圧筒７ａが前進作動した時に、係合部７ｆがシールリング１５の後端側の縁を押して、シールリング１５を強制的に凹溝部８ｂ内の前端側に寄せることによって小孔８ｅ（通気路）が閉塞され、更なる加圧筒７ａの前進で係合部７ｆがシールリング１５の外周部を乗り越えて前進し、シールリング１５の外周部が加圧筒７ａ内孔の内周部７ｄに密接した状態で摺動して、加圧筒７ａ内の空気が加圧軸８の軸心内孔に押し込まれる。（図５参照）また、加圧軸８に対して加圧筒７ａが前進した状態から後退作動した時に、係合部７ｇがシールリング１５に当接し、シールリング１５が凹溝部８ｂ内の後端側に寄せられて通気路が開口した状態となり、加圧筒内が外気と連通した状態で後退可能となる。（但し、厳密には係合部７ｇがシールリング１５に当接し、更にシールリング１５が凹溝部８ｂの後端側に寄って小孔８ｅが開口される迄の摺動間隔は減圧方向に作用する。）
ところで、シールリング１５は、ゴム等の弾性体や弾性のある成形樹脂などより成り、機密性、滑り性のよいものが選択され、また潤滑剤を介在させるなど配慮される。尚、作用で詳説する。
【００２３】
複合筆記具にボールペンリフィール１３、１４が搭載され、ガイド筒５の筒部５ｅに先軸６が着脱可能に固定される。図１乃至図３に示すように、ボールペンリフィール１３は、インキ収容管１３ｄの後端を加圧軸８の取付け軸部８ｉに密嵌して取付けられ、摺動コマ７の前段部７ｈとガイド筒の案内溝５ｃの前端段部との間にリターンスプリング１１が敷設されて、ボールペンリフィール１３は後軸１の後方に附勢された状態となっている。一方、ボールペンリフィール１４は、摺動コマ９の突起９ｂが円筒カム２前端の切欠２ａに係止され、チップ１４ａの先端部が先軸６の先端孔から突出されると共に、インキ収容管１４ｄ前端の段部１４ｈが先軸６の内段部６ｂに略当接状態となされる。尚、チップの先端部が突出した状態で先軸に対して前進が阻止される形態は前記実施形態に限定されない。
【００２４】
また、摺動コマの突起と円筒カムの切欠が解除された状態に於いては、チップ先端部が先軸内に収容され、保管、あるいは携帯時の状態となる。
また、ノック棒３をノックして円筒カム２が前進した状態に係止された時に、円筒カム２とガイド筒５を回転方向に固定（図示せず）するように設けることができる。そのことは、ボールペンリフィールの後端が加圧された状態では先軸の先端孔から突出したチップ先端部を収容できないことを示しており、筆記具の未使用時に先端ボールとチップのボール抱持部の内面と密接不完全によって加圧でインキが直流ぎみとなる危険が回避可能となる。
【００２５】
尚、上述した加圧機構部に用いられるスプリング１６の附勢力は、リターンスプリング１１による附勢力より適宜大きく設定されており、筆記先端部が先軸の先端孔から突出した状態に係止される迄はスプリング１６は略圧縮変位しない関係に設定され、図４に示すように、加圧筒内は外気と連通した状態にある。
【００２６】
【作用】
図１に示された状態からノック棒３をノックして図３に示されるように円筒カム２が前進状態に係止され、それと共に摺動コマ９が前進状態となる。（尚、摺動コマ７側と摺動コマ９側の構成は同じなので、細部の符号が両方に重複して使用されている）即ち、ボールペンリフィール１４の前進が阻止された状態で加圧軸１０に対して加圧筒９ａが前進し、加圧筒９ａが適宜前進作動した直後においてシールリング１５が加圧軸１０の小孔８ｅを閉塞して加圧筒内を外気と遮断し、加圧筒内の空間部が圧縮されることによって前方に空気が押し込まれ、フォロアの後端が加圧されてインキのチップ側への流動性が支援される。（図５参照）
そのことは、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。
【００２７】
また、図３に示された状態からノック棒３をノックすると再び図１に示されるように円筒カム２が後退した状態に係止される。それと共に摺動コマ９も後退する。その際、図５に参照されるようにシールリング１５の前端側の縁に係合部７ｇが略当接状態となされており、摺動コマ９が後退すると加圧筒７ａが後退し、係合部７ｇがシールリング１５を加圧軸１０の凹溝部８ｂの後端に強制的に寄せて小孔８ｅが開口し、加圧筒内が外気と連通した状態で後退する。
【００２８】
ところで、筆記体がシャープペンシルの場合には、後軸１を回転してシャープペンシル筆記体を先軸の先端孔から突出し、シャープペンシルの口金部が内段部に略当接して前進が阻止され、その状態でノック棒３の後端をノックすることで芯が繰り出し可能となる。その際、芯を繰り出すためのノック棒３の前進ストロークはノック棒３の前進によって回転子４が内歯部１ｃにより回転されるストロークより小さく設けられる。
【００２９】
上述したように、シールリング１５は、ゴム等の弾性体や弾性のある成形樹脂などより成り、機密性、滑り性のよいものが選択され、また潤滑剤を介在させるなど配慮されるが、加圧筒７ａ内孔の内周面とシールリング１５の外周面との間の摩擦抵抗に対してシールリング１５の内周面と加圧軸８の凹溝部８ｂの周面との間の摩擦抵抗が小さく設定される場合には必ずしも加圧筒７ａの内周部７ｄに係合部７ｆや係合部７ｇを設けなくても済む。シールリング１５をそのような条件に置くためには、シールリング１５の内周面に周状の微細な凹凸部を無数に形成する。また、加圧軸あるいは凹溝部部位を摩擦係数の小さな材質を選択したり、シールリングの外面を軟質、内面を硬質の二層構造としたり、シールリングの内面や凹溝部の周面に摩擦抵抗を軽減する処理などが施される。尚、基本的にはシールリングが凹溝部の前端側に寄った（小孔が閉塞される）状態以外は、シールリングが溝部に遊嵌される状態であってもよい。
【００３０】
しかしながら、部材のバラツキなどの原因を含め、加圧筒７ａ内孔の内周面とシールリング１５の外周面との間の摩擦抵抗に対してシールリング１５の内周面と加圧軸８の凹溝部８ｂの周面との間の摩擦抵抗が大きくなってしまった場合には、上述したように加圧筒７ａの内周部７ｄに係合部７ｆや係合部７ｇを設ける必要がある。この係合部を設ける場合、小孔８ｅを開口したり、閉塞したりするためのシールリング１５の内周面と加圧軸の凹溝部８ｂの周面との間の摩擦抵抗の最大値に対して、係合部７ｆや係合部７ｇがシールリング１５の端部の縁に係合する力が大きくなるように設けられれば良い。実際の係合部の突部は微小であって、シールリングの密着面積に比較して小さく、シールリングの密着性に支障なくその外周部を乗り越えることができるものである。
【００３１】
【発明の効果】
本発明は、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペンなど、加圧作用で支援して筆記可能とするボールペンリフィールを少なくとも一本搭載した便利な加圧式の複合筆記具が提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の複合筆記具の後半部を示す縦断面図で、一方の筆記先端部が先軸の先端孔から突出した状態に対応している。
【図２】図１に対応する複合筆記具の前半部を示す縦断面図である。
【図３】図１の状態からノック棒をノックして突出した側のボールペンが加圧された状態となった複合筆記具の後半部を示す縦断面図である。
【図４】図１の状態に対応した加圧機構部の要部拡大図である。
【図５】図３の状態に対応した加圧機構部の要部拡大図である。
【図６】加圧機構部とボールペンリフィールの接続部を拡大して示した図である。
【図７】ボールペンリフィールの縦断面図である。
【図８】ボールペンリフィールの他の形態を示す縦断面図である。
【図９】ボールペンリフィールの更に他の形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
１ 後軸
１ａ 凹溝
１ｂ リブ
１ｃ 内歯部
１ｄ クリップ
２ 円筒カム
２ａ 切欠
２ｂ カム斜面
２ｃ 凸部
２ｄ 溝
３ ノック棒
３ａ リブ
３ｂ 歯
４ 回転子
４ａ 歯
５ ガイド筒
５ａ 鍔部
５ｂ 突部
５ｃ 案内溝
５ｄ 案内溝
５ｅ 筒部
５ｆ 係止部
６ 先軸
６ａ 係止部
６ｂ 内段部
７ 摺動コマ
７ａ 加圧筒
７ｂ 突起
７ｃ ボス部
７ｄ 内周部
７ｅ 係止部
７ｆ 係合部
７ｇ 係合部
７ｈ 前段部
８ 加圧軸
８ａ 後方軸部
８ｂ 凹溝部
８ｃ 前鍔部
８ｄ 後鍔部
８ｅ 小孔
８ｆ 切欠溝
８ｇ 前方軸部
８ｈ 鍔部
８ｉ 取付け軸部
８ｊ 係止部
８ｋ シール部
９ 摺動コマ
９ａ 加圧筒
１０ 加圧軸
１１ リターンスプリング
１２ リターンスプリング
１３ ボールペンリフィール
１３ａ チップ
１３ｂ 先端ボール
１３ｃ スプリング
１３ｄ インキ収容管
１３ｅ インキ
１３ｆ フォロア
１３ｇ 軸部
１３ｈ 段部
１４ ボールペンリフィール
１４ａ チップ
１４ｄ インキ収容管
１４ｈ 段部
１５ シールリング
１６ スプリング
１７ ボールペンリフィール
１７ａ 継ぎ手
１７ｂ チップ
１７ｃ 先端ボール
１７ｄ スプリング
１７ｅ 弁体
１７ｆ インキ収容管
１７ｇ インキ
１７ｈ フォロア
１８ ボールペンリフィール
１８ａ チップ
１８ｂ 先端ボール
１８ｃ インキ収容管
１８ｄ インキ
１８ｅ フォロア[0001]
[Industrial application fields]
The present invention is equipped with a plurality of ballpoint pen refills so that each writing tip can be selectively protruded from the shaft tip, and fluidity of the ink toward the tip side is supported by a knock-type pressurizing operation. It is related with the pressurization type composite writing instrument comprised in this.
[0002]
[Prior art]
[Patent Document 1] Japanese Patent Laid-Open No. 2001-205980
[Patent Document 2] JP 2000-62387 A
[Patent Document 3] Japanese Utility Model Application No. 1-161081
By filling pressurized gas into the rear end of the ink storage tube after ink filling and using the internal pressure of the pressurized gas, it is possible to write upwards with the ballpoint pen and to increase the ink in the ink storage tube. There has been proposed a pressurized ballpoint pen which prevents ink leakage due to the reverse flow phenomenon. However, in such a pressurized ballpoint pen, the cost increases due to the pressurized gas sealed in the ink containing tube, and the manufacturing equipment is complicated, so that not only the productivity is inferior, but also the internal pressure decreases with time. In order to prevent this, strict management is also required for the pressure, the material of each assembly part, and the sealability of the assembly site. Therefore, a ballpoint pen that uses ink that is easily broken during initial writing, and a knock-type writing instrument that is the basis of the present invention, equipped with a refill of a ballpoint pen that can be corrected by concealing misprints etc. with white ink has been proposed. Yes. (Patent Document 1)
This can be provided at low cost. However, when the pressurization cylinder is moved backward from the advanced state, the pressure inside the pressurization cylinder acts on the side to be depressurized, so that the ink is affected by the backflow side, and the problem that ink outage recovery and pressurization efficiency are impaired. Exists.
In addition, a plurality of ballpoint pens made of low-viscosity oil-based ink are mounted on the ballpoint pens, and when each knocker is knocked, the locking projection locks to the locking step at the end of the clip. Knock-type composite writing instrument in which the writing tip is in a protruding state, and when the clip is inserted into the breast pocket in that state, the locking is released and a safety mechanism is provided so that the writing tip is immersed in the shaft. It has been known.
(Patent Document 2)
In addition, a guide cylinder having a plurality of guide grooves on the front shaft is detachably disposed, and a sliding piece is attached to each rear end of the writing body, and these writing bodies are moved in the axial direction in the guide grooves of the guide cylinder, respectively. A cylindrical cam that is fitted freely and has a cam slope on the front surface at the inner diameter part of the cap is integrated with the cap in the rotational direction and movable in the axial direction. Fit the cap and rotate it with respect to the guide tube so that it can be removed, and rotate the cap with respect to the tip shaft to slide each sliding piece on the cam slope of the cylindrical cam. It is possible to move back and forth, an internal gear is formed at the rear end of the inner diameter part of the cap, a knock bar (button gear) is fitted there, the knock part protrudes from the rear end of the cap, and the knock bar is knocked By positioning it in front of the knock bar Rotating the trochanter (rotating projecting member) and engaging the teeth of the rotor with the teeth of the internal gear, or inserting them into the grooves, the cylindrical cam located on the further front of the rotor moves forward or backward Thus, there has been proposed a composite writing instrument (compound writing instrument) characterized in that the writing tip portion protrudes and retracts from the tip hole of the tip shaft in conjunction with it. (Patent Document 3)
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is a ballpoint pen that uses ink that is easy to break ink in the initial writing, a ballpoint pen in which various fillers are mixed in the ink, a ballpoint pen that is filled with ink that can be easily erased by rubbing the handwriting written on the paper with an eraser, It is possible to provide a convenient pressure-type composite writing instrument equipped with at least one ball-point pen refill that can be written with support by a pressing action, such as a ballpoint pen that can be corrected by concealing misprints with white ink.
In addition, when the pressurization cylinder is moved backward from the advanced state, the pressure inside the pressurization cylinder acts on the side to be depressurized. It can be easily solved.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has the following configuration in order to achieve the above-described problems.
The composite writing instrument according to claim 1 is equipped with a plurality of writing bodies including at least one ball-point pen refill provided with a tip of a ball-point pen at the tip and an ink containing portion at the back, and the tip of the writing from the tip of the front shaft In the composite writing instrument that allows the parts to appear alternately, a knock-type pressurizing mechanism is provided behind the ballpoint pen refill, and the trailing edge of the ink is moved by the knocking operation with the tip end protruding from the shaft tip. It is configured to be pressurized so that fluidity of the ink toward the tip side is supported.
[0005]
A composite writing instrument according to a second aspect of the present invention is the composite writing instrument according to the first aspect, wherein the rear end closed pressure cylinder between the rear end of the ball-point pen refill and the front end of the knock mechanism portion, A pressure shaft that slides with respect to the pressure cylinder via a spring is provided in the inner hole to constitute a pressure mechanism, and the tip end is locked in a protruding state and is knocked to the pressure shaft. On the other hand, the pressure cylinder moves forward, and the rear end of the ink is pressurized.
[0006]
A composite writing instrument according to a third aspect of the present invention is the composite writing instrument according to the second aspect, wherein a circumferential groove portion is provided on the outer periphery of the pressure shaft, and an axial center of the pressure shaft is provided on the front end side of the groove portion. An air passage that communicates with a hole that penetrates the seal ring is provided, and when the seal ring is closely inserted in the groove so as to move back and forth, and the pressure cylinder moves forward with respect to the pressure shaft, the seal ring is in the groove. The air in the pressure cylinder is slid while the outer periphery of the seal ring is in close contact with the inner periphery of the pressure cylinder while the air passage is forcibly moved toward the front end of the pressure cylinder. It is comprised so that it may be pushed into the axial center hole of a pressure shaft.
[0007]
The composite writing instrument according to a fourth aspect of the present invention is the composite writing instrument according to the third aspect, wherein the seal ring is disposed in the groove when the pressurizing cylinder moves backward from the state in which the pressurizing cylinder moves forward with respect to the pressurizing shaft. The air passage is forcedly moved toward the rear end side so that the air passage is opened, and the inside of the pressurizing cylinder is configured to be able to move backward while communicating with the outside air.
[0008]
【Example】
1 to 9 show an embodiment of the present invention. In addition, a structure in which two ballpoint pen refills 13 and 14 are mounted is shown.
In addition, the composite writing instrument intended by the present invention is characterized in that at least one is a ball-point pen refill filled with ink that is subjected to a knock-type pressurizing action. As other writing materials, a normal oil-based ballpoint pen not subjected to pressure, a water-based or oil-based ballpoint pen mounted with gel ink, a mechanical pencil, and the like can be applied.
[0009]
First, the ball-point pen refill mounted on the composite writing instrument of the present invention will be described. Note that the ballpoint pen refills 13 and 14 of the embodiment have the same configuration, for example, basically different ink colors, stroke widths, and the like.
In addition, ballpoint pens that use ink that is easily broken during initial writing, ballpoint pens that contain various fillers in the ink, ballpoint pens that are filled with ink that can be easily erased by rubbing the handwriting written on the paper with an eraser, etc. Such as ballpoint pens that can be corrected by concealing them with white ink, such as ballpoint pen refills that can be written with the aid of pressure, low-viscosity water-based, oil-based ballpoint pens, and ink ballpoint pens with shear thinning viscosity Various ballpoint pens such as oil-based ballpoint pens of high viscosity ink are applied.
[0010]
Therefore, in the ballpoint pen refill, measures for drying resistance at the tip of the tip, direct current of ink, and prevention of backflow are important depending on the specifications of the ink, the thickness of the ink containing portion, and the like.
Ink that is easy to dry and low-viscosity ink must have a means for bringing the tip ball into close contact with the inner edge of the ball holding portion of the chip in order to prevent drying resistance and direct current of the ink. There is a need for a follower that is not soluble and prevents ink drying and backflow. Further, if necessary, a resin-made follower rod having a specific gravity substantially equal to that of the follower is immersed in the follower. The follower may be a follower such as silicon rubber. Further, when the ink container is thick, a valve mechanism for preventing the backflow of ink is required between the rear end of the chip and the ink container. Further, a follower is necessary for preventing ink from adhering to the valve mechanism or knock mechanism when the ink requires a pressurizing mechanism and the ink flows backward. (Deterioration of the seal part due to pressurization and prevention of sliding and malfunction of the pressurization mechanism)
However, if the ink is a highly viscous oil-based ink and the inner diameter of the ink container is small, the above-described measures are not necessarily required in order to prevent direct current and backflow of the ink.
[0011]
Referring to FIG. 7, the structure of the ballpoint pen refill 13 will be described. First, the tip 13a is held so that the tip ball is rotatably held with the tip ball 13b substantially in contact with a seat having a channel through which ink can flow. It is caulked.
Further, a spring 13c is inserted into the inner hole portion of the tip 13a, the rear end of the tip shaft portion 13g is properly crimped, and the rear end of the spring 13c is provided so that it cannot be pulled out. A grease-like follower 13f is provided at the rear end of the ink 13e.
Further, an upright rod shaft portion is formed at the tip of the spring 13c, and the tip of the rod shaft portion is pressed against the back surface of the tip ball 13b. The tip ball is in close contact with the inner edge of the ball holding portion of the chip 13a by the pressing.
[0012]
FIG. 8 shows another embodiment of the ballpoint pen refill.
The ball pen refill 17 is provided with a valve chamber that is appropriately eccentric with the axial center of the tip 17b behind the inner hole portion of the joint 17a. A tapered or spherical ball receiving seat and an ink containing tube 17f are provided at the rear of the valve chamber. A guide hole communicating with is formed.
In addition, a groove portion through which ink can flow is formed on one side of the inner wall of the valve chamber, and a ball-shaped valve body 17e is loosely fitted in the valve chamber so that the valve body is the shaft of the chip with the chip facing downward. The ink is configured to abut against the rear end of the portion and to flow into the chip inner hole portion through the guide hole through the groove portion or the like.
[0013]
Further, FIG. 9 shows still another embodiment of the ballpoint pen refill.
This ball-point pen refill 18 is filled with high-viscosity oil-based ink 18d.
Further, when the ink containing tube 18c is thin, the follower 18e may not be provided.
[0014]
First, the composite writing instrument of the present invention uses, as an example, a compound writing instrument shown in Japanese Utility Model Laid-Open No. 1-161081 of Patent Document 3 described above.
As shown in the figure, the composite writing instrument of the present invention comprises a guide cylinder 5, a front shaft 6, a cylindrical cam 2 formed with a cam slant surface 2b, a rear shaft 1 integrally provided with an inner tooth portion 1c on the inner diameter, and a pair of sliding pieces. 7, 9 and ball pen refills 13 and 14 are main components.
[0015]
First, as shown in FIG. 1, the guide tube 5 has a pair of guide grooves 5c and 5d from the substantially central portion to the rear, and has a flange portion 5a in front and a tube portion 5e in front thereof. On the side surface of the portion 5e, a rib having a wedge shape (not shown) at the tip and a locking portion 5f in which a groove is formed so as to divide a part thereof are integrally provided, and the whole is integrally formed of resin. The guide tube 5 is inserted into the inside of the rear end opening of the front shaft 6 and is fixed detachably by engaging the engaging portion 5f of the guide tube 5 with the engaging portion 6a of the front shaft 6 by mutual elastic deformation. The That is, the locking portion 6a is also formed of a rib and a groove corresponding to the rib of the guide cylinder 5, and the rib of the guide cylinder 5 is fitted into the groove of the front shaft 6 to prevent circumferential rotation. The rib of the front shaft 6 and the groove of the guide cylinder 5 are locked to be removed. When inserting the rib of the guide tube 5 into the groove of the front shaft 6, even if there is a slight misalignment in the circumferential direction, the taper portion (not shown) at the edge of the groove inlet and the wedge-shaped tip of the rib Since the rib is guided by the shape, the two are securely fitted.
[0016]
By the way, the rear shaft 1 is provided with a clip 1d at the rear end of the outer peripheral portion, and is provided with a groove 1a provided in a front inner hole portion thereof and a rib 1b provided in a rear inner hole portion. Further, the cylindrical cam 2 has a circumferential cam slope 2b facing forward, and a notch 2a is provided at the foremost end of the cam slope 2b and a groove 2d is provided on the side face. The cylindrical cam 2 is fitted on the rear outer periphery of the guide cylinder 5 so as to be able to rotate and change its axis, and the guide cylinder 5 is slightly behind the flange portion 5a of the guide cylinder in the concave groove 1a provided in the front inner hole of the rear shaft 1. The projecting portion 5b provided on the guide shaft 5 is fitted by mutual elastic deformation, and the guide cylinder 5 is rotatably fixed to the rear shaft 1 in a rotatable manner.
Further, the cylindrical cam 2 is made movable in the axial direction integrally with the rear shaft by inserting a groove 2d in the rib 1b of the rear shaft 1.
[0017]
On the other hand, the ball pen refills 13 and 14 are detachably fitted to the front ends of the pressure shafts 8 and 10 provided at the front portions of the sliding pieces 7 and 9 at their rear ends. (This portion will be described in detail later) Further, return springs 11 and 12 are laid between the sliding pieces 7 and 9 and the front end step portions of the guide grooves 5c and 5d of the guide cylinder 5, respectively. The ball pen refills 13, 14 are urged rearward.
Accordingly, by rotating the rear shaft 1 with respect to the front shaft 6, the respective sliding pieces can be slid on the cam inclined surface 2b of the cylindrical cam 2, and the ball pen refills 13, 14 can be moved back and forth in conjunction therewith. It is said.
[0018]
Further, an inner tooth portion 1c is formed in a substantially rear end inner hole portion of the rear shaft 1, and a knock bar 3 is inserted therein to project the knock portion from the rear end of the rear shaft 1, thereby knocking the knock portion. Thus, the rotor 4 positioned on the front surface of the knock bar 3 is rotated, and the teeth 4a of the rotor 4 are engaged with the teeth of the internal tooth portion 1c or inserted into the grooves, so that the front surface of the rotor 4 is further increased. The cylindrical cam 2 positioned at the position of the pendulum is moved forward or backward, and in conjunction therewith, the writing tip portions of the ball pen refills 13 and 14 can be projected and retracted from the tip hole of the front shaft 6.
[0019]
Here, the configuration of the pressure shafts 8, 10, etc. provided at the front portions of the sliding pieces 7, 9 will be described in detail. Since the sliding piece 7 side and the sliding piece 9 side are the same, description will be made along the sliding piece 7 side. As shown in FIG. 4, an integral pressure cylinder 7 a is provided at the front portion of the sliding piece 7. The inner end of the pressurizing cylinder 7a is closed at the rear end, and the pressurizing cylinder 7a is laid in the inner hole so as to be able to move back and forth with respect to the pressurizing shaft 8 via a spring 16. The pressure cylinder 7a is provided so that the internal air is compressed when the pressure cylinder 7a slides forward, thereby forming a pressurizing mechanism.
[0020]
The pressurizing shaft 8 is provided with a front shaft portion 8g and a rear shaft portion 8a, and a circumferential groove portion sandwiched between a front collar portion 8c and a rear collar portion 8d on the outer periphery of a substantially rear end portion of the rear shaft portion 8a. 8b is formed, and a notch groove 8f is provided at a required portion of the front flange portion 8c. Further, a small hole 8e (air passage) communicating with a hole portion penetrating the axial center of the pressure shaft 8 is provided on the front end side of the concave groove portion 8b, and the concave groove portion 8b is made of an elastic body such as rubber. The seal ring 15 is closely inserted, and the seal ring 15 is slidable back and forth with respect to the concave groove portion 8b. Further, a flange 8h is provided on the outer periphery of the substantially front end portion of the front shaft portion 8g, and a mounting shaft portion 8i is further provided on the front end, and a circumferential protrusion is formed at a required outer peripheral portion (one location in the embodiment) of the mounting shaft portion 8i. When the ball-point pen refill is mounted on the outer periphery of the attachment shaft portion 8i, the seal portion 8k is formed in close contact with the inner surface of the ink storage tube of the refill. Further, a protrusion-like locking portion 8j is formed on the outer periphery of the rear portion of the seal portion 8k to ensure a fixed state between the mounting shaft portion 8i and the ballpoint pen refill.
[0021]
As described above, the pressure shaft 8 is connected to the pressure cylinder 7a in a state where the spring 16 is laid between the rear end of the rear flange portion 8d of the pressure shaft 8 and the closed end portion of the rear end of the inner hole of the pressure cylinder portion 7a. The front shaft portion 8c of the pressure shaft is elastically engaged with the engaging portion 7e which is inserted into the inner hole of the pressure cylinder 7a and is a protrusion or circumferential protrusion provided on the peripheral surface of the front end inner hole portion of the pressure cylinder 7a. The pressurizing shaft 8 is always urged forward by the pressing force of the spring 16 and cannot be pulled out.
Further, the front and back of the front flange 8c can be vented to the outside of the pressurizing cylinder 7a by a notch groove 8f provided at a required position on the outer periphery of the front flange 8c. The venting means for allowing the pressurizing cylinder 7a and the pressurizing shaft 8 to engage with each other and the notch groove to allow the front and rear of the front collar portion to vent to the outside of the pressurizing cylinder is not limited to the above embodiment. .
[0022]
Further, an intermediate engaging portion 7f, which is also a protrusion or a circumferential protrusion, is provided on the peripheral surface of the inner surface of the pressurizing cylinder 7a as appropriate behind the locking portion 7e. Similarly, a rear engaging portion 7g is provided behind the joint portion 7f.
As shown in FIG. 4, the seal ring 15 is close to the rear end side of the recessed groove portion 8b, and the engaging portion 7g is substantially in contact with the rear end side edge of the seal ring 15. Is located.
When the sliding piece 7, that is, the pressure cylinder 7 a moves forward with respect to the pressure shaft 8, the engaging portion 7 f pushes the edge on the rear end side of the seal ring 15, forcing the seal ring 15 into the groove 8 b. The small hole 8e (ventilation path) is closed by approaching to the front end side, and the engagement portion 7f advances over the outer peripheral portion of the seal ring 15 by further advancement of the pressurizing cylinder 7a. Slides in close contact with the inner peripheral portion 7d of the inner hole of the pressurizing cylinder 7a, and the air in the pressurizing cylinder 7a is pushed into the axial center hole of the pressurizing shaft 8. (Refer to FIG. 5) When the pressure cylinder 7a is moved backward from the state where the pressure cylinder 8 is moved forward, the engaging portion 7g comes into contact with the seal ring 15, and the seal ring 15 is located behind the groove 8b. The air passage is opened toward the end side, so that the inside of the pressurizing cylinder can be retracted while communicating with the outside air. (However, strictly speaking, the sliding interval until the engagement portion 7g abuts on the seal ring 15 and the seal ring 15 approaches the rear end side of the concave groove portion 8b to open the small hole 8e acts in the pressure reducing direction. To do.)
By the way, the seal ring 15 is made of an elastic body such as rubber, an elastic molding resin, or the like, and one having good confidentiality and slipperiness is selected, and a lubricant is interposed. The operation will be described in detail.
[0023]
Ball pen refills 13 and 14 are mounted on the composite writing instrument, and the front shaft 6 is detachably fixed to the tube portion 5 e of the guide tube 5. As shown in FIGS. 1 to 3, the ballpoint pen refill 13 is attached by tightly fitting the rear end of the ink containing tube 13d to the attachment shaft portion 8i of the pressure shaft 8, and the front step portion 7h of the sliding piece 7 and the guide. A return spring 11 is laid between the front end step of the cylindrical guide groove 5c, and the ballpoint pen refill 13 is biased to the rear of the rear shaft 1. On the other hand, in the ballpoint pen refill 14, the projection 9b of the sliding piece 9 is locked to the notch 2a at the front end of the cylindrical cam 2, the tip of the tip 14a protrudes from the tip hole of the front shaft 6, and the front end of the ink containing tube 14d. The step portion 14 h is brought into a substantially contact state with the inner step portion 6 b of the front shaft 6. In addition, the form in which the forward movement is prevented with respect to the front shaft in a state where the tip end portion of the chip protrudes is not limited to the above embodiment.
[0024]
Further, in a state in which the protrusion of the sliding piece and the cutout of the cylindrical cam are released, the tip end portion is accommodated in the front shaft and is in a state of storage or carrying.
Further, when the knock bar 3 is knocked and the cylindrical cam 2 is locked in the advanced state, the cylindrical cam 2 and the guide tube 5 can be fixed (not shown) in the rotational direction. This indicates that the tip end of the tip protruding from the tip end hole of the front shaft cannot be accommodated when the rear end of the ballpoint pen refill is pressurized, and the tip ball and the tip ball holding portion when the writing instrument is not used. Due to the incomplete contact with the inner surface of the ink, it is possible to avoid the danger that the ink becomes a DC smear due to pressurization.
[0025]
Note that the urging force of the spring 16 used in the above-described pressurizing mechanism is appropriately set larger than the urging force of the return spring 11, and is locked in a state in which the writing tip protrudes from the tip hole of the front shaft. Up to this point, the spring 16 is set so as not to be substantially compressed and displaced, and as shown in FIG. 4, the inside of the pressure cylinder is in communication with the outside air.
[0026]
[Action]
When the knock bar 3 is knocked from the state shown in FIG. 1 and the cylindrical cam 2 is locked in the forward state as shown in FIG. 3, the sliding piece 9 is in the forward state. (Since the configuration of the sliding piece 7 side and the sliding piece 9 side is the same, the reference numerals of the details are duplicated for both.) That is, the pressure shaft in a state where the ball pen refill 14 is prevented from moving forward. Immediately after the pressure cylinder 9a is moved forward with respect to the pressure cylinder 9a, the seal ring 15 closes the small hole 8e of the pressure shaft 10 to block the inside of the pressure cylinder from the outside air. By compressing the space in the pressure cylinder, air is pushed forward, the rear end of the follower is pressurized, and the fluidity of the ink toward the tip side is supported. (See Figure 5)
That is, it prevents the ink from separating from the peripheral surface of the tip ball due to a drop impact or poor ink fluidity and prevents the continuous outflow of ink and recovers when interrupted. Become.
[0027]
Further, when the knock bar 3 is knocked from the state shown in FIG. 3, the cylindrical cam 2 is locked in the retracted state as shown in FIG. At the same time, the sliding piece 9 also moves backward. At that time, as shown in FIG. 5, the engaging portion 7g is substantially in contact with the edge on the front end side of the seal ring 15, and when the sliding piece 9 is retracted, the pressurizing cylinder 7a is retracted. The joint portion 7g forcibly brings the seal ring 15 to the rear end of the concave groove portion 8b of the pressurizing shaft 10 so that the small hole 8e is opened, and the pressurization cylinder is retracted in a state of communicating with the outside air.
[0028]
By the way, when the cursive body is a mechanical pencil, the rear shaft 1 is rotated to project the mechanical pencil cursive body from the tip hole of the front shaft, and the base portion of the mechanical pencil is substantially in contact with the inner step portion to prevent the forward movement. In this state, the lead can be extended by knocking the rear end of the knock bar 3. At that time, the advance stroke of the knock bar 3 for feeding out the lead is provided smaller than the stroke in which the rotor 4 is rotated by the internal teeth 1c by the advance of the knock bar 3.
[0029]
As described above, the seal ring 15 is made of an elastic body such as rubber, an elastic molding resin, or the like, and a material having good confidentiality and slipperiness is selected and a lubricant is interposed. Friction resistance between the inner peripheral surface of the seal ring 15 and the peripheral surface of the groove 8b of the pressure shaft 8 against the friction resistance between the inner peripheral surface of the inner hole of the pressure cylinder 7a and the outer peripheral surface of the seal ring 15 Is set to be small, it is not always necessary to provide the engaging portion 7f and the engaging portion 7g on the inner peripheral portion 7d of the pressure cylinder 7a. In order to place the seal ring 15 under such conditions, an infinite number of circumferential fine irregularities are formed on the inner peripheral surface of the seal ring 15. Select a material with a small friction coefficient for the pressure shaft or the groove part, or make the outer surface of the seal ring soft and the inner surface hard, or friction resistance on the inner surface of the seal ring or the peripheral surface of the groove. The processing to reduce is given. Basically, the seal ring may be loosely fitted in the groove portion except for the state where the seal ring is close to the front end side of the concave groove portion (the small hole is closed).
[0030]
However, the inner peripheral surface of the seal ring 15 and the pressure shaft 8 are not affected by the frictional resistance between the inner peripheral surface of the inner hole of the pressure cylinder 7 a and the outer peripheral surface of the seal ring 15, including causes such as variations in members. When the frictional resistance between the concave groove portion 8b and the peripheral surface becomes large, it is necessary to provide the engaging portion 7f and the engaging portion 7g on the inner peripheral portion 7d of the pressure cylinder 7a as described above. . When this engagement portion is provided, the frictional resistance between the inner peripheral surface of the seal ring 15 for opening or closing the small hole 8e and the peripheral surface of the concave groove portion 8b of the pressure shaft is maximized. On the other hand, the engaging portion 7f and the engaging portion 7g may be provided so that the force for engaging the edge of the end portion of the seal ring 15 is increased. The actual protrusion of the engaging portion is very small and is smaller than the contact area of the seal ring, and the outer periphery of the seal ring can be overcome without hindering the close contact of the seal ring.
[0031]
【The invention's effect】
The present invention is a ballpoint pen that uses ink that is easy to break ink in the initial writing, a ballpoint pen in which various fillers are mixed in the ink, a ballpoint pen that is filled with ink that can be easily erased by rubbing the handwriting written on the paper with an eraser, It is possible to provide a convenient pressure-type composite writing instrument equipped with at least one ball-point pen refill that can be written with support by a pressing action, such as a ballpoint pen that can be corrected by concealing misprints with white ink.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a rear half of a composite writing instrument of the present invention, corresponding to a state in which one writing tip protrudes from a tip hole of a front shaft.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing the first half of the composite writing instrument corresponding to FIG.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing a rear half of the composite writing instrument in which the ball-point pen on the protruding side after knocking the knock bar from the state of FIG. 1 is pressurized.
4 is an enlarged view of a main part of a pressurizing mechanism unit corresponding to the state of FIG. 1;
5 is an enlarged view of a main part of a pressurizing mechanism unit corresponding to the state of FIG. 3;
FIG. 6 is an enlarged view of a connecting portion between a pressurizing mechanism and a ballpoint pen refill.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view of a ballpoint pen refill.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view showing another form of the ballpoint pen refill.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view showing still another embodiment of the ballpoint pen refill.
[Explanation of symbols]
1 Rear axle
1a Groove
1b rib
1c Internal teeth
1d clip
2 Cylindrical cam
2a Notch
2b Cam slope
2c Convex part
2d groove
3 Knock stick
3a rib
3b teeth
4 Rotor
4a teeth
5 Guide tube
5a Buttocks
5b Projection
5c Guide groove
5d guide groove
5e Tube part
5f Locking part
6 Axis
6a Locking part
6b Inner stage
7 Sliding piece
7a Pressure cylinder
7b Protrusion
7c Boss
7d Inner circumference
7e Locking part
7f engagement part
7g engagement part
7h first stage
8 Pressurizing shaft
8a Rear shaft
8b groove
8c forehead
8d rear heel
8e small hole
8f Notch groove
8g front shaft
8h Isobe
8i mounting shaft
8j Locking part
8k seal part
9 Sliding piece
9a Pressure cylinder
10 Pressure shaft
11 Return spring
12 Return spring
13 Ballpoint refill
13a chip
13b Tip ball
13c spring
13d ink storage tube
13e ink
13f follower
13g shaft
13h Step
14 Ballpoint refill
14a chip
14d ink storage tube
14h step
15 Seal ring
16 Spring
17 Ballpoint refill
17a Fitting
17b chip
17c Tip ball
17d spring
17e Disc
17f Ink receiving tube
17g ink
17h follower
18 Ballpoint refill
18a chip
18b Tip ball
18c Ink receiving tube
18d ink
18e follower
