JP2005029908A

JP2005029908A - Papermaking additive

Info

Publication number: JP2005029908A
Application number: JP2003193626A
Authority: JP
Inventors: Hirokuni Tajima; 宏邦田嶋; Kaku Ri; 革李; Kouichi Sakou; 幸一佐孝; Takuya Inui; 拓哉乾; Tetsuya Okuno; 哲也奥野; Kenichi Ito; 健一伊藤
Original assignee: Rengo Co Ltd
Current assignee: Rengo Co Ltd
Priority date: 2003-07-08
Filing date: 2003-07-08
Publication date: 2005-02-03

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a papermaking additive which is obtained by effectively utilizing a cellulose-containing natural polymer such as paper in industrial/domestic waste, a fine fiber, wood, a straw, etc., or a cellulosic material such as wastepaper, etc., is used in high concentration, has low dry load after coating and provides sufficient compressive strength. <P>SOLUTION: Mixing a cellulosic material with a solvent and making the solvent in a supercritical or subcritical state to depolymerize the cellulosic material produces the papermaking additive containing a cellulose decomposition product. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、製紙用添加剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
紙の中でも、主に段ボール等の包装材料に使われる板紙は、高い圧縮強度が求められる。この高い圧縮強度を実現するためには、バージンパルプを大量に使うという方法があるが、バージンパルプの使用はコストを上昇させてしまうために、低価格に抑えられがちな包装材料用には採用され難い。また、紙の主な原料である古紙は安価ではあるが、最近の資源再利用の進展から、含まれるパルプ繊維の繊維長が短くなってきており、古紙を使った紙の圧縮強度は低下の傾向にある。
【０００３】
この問題を解決し、安価でかつ高い圧縮強度を有する板紙を得る方法として、圧縮強度を向上させる紙力増強剤を用いる方法がある。
【０００４】
このような紙力増強剤として、澱粉等の高分子多糖類を用いる方法が一般的に行われている。この高分子多糖類を紙に塗工するためには、加熱して糊化する必要がある。しかし、この糊化物は分子量が３０万〜２００万と高いため、高濃度にすると粘度が高くなってしまう。そのため、塗工可能な粘度にするためにはかなり低濃度にする必要があり、乾燥負荷が高くなったり、内部まで含浸させられずに十分な圧縮強度を得ることが困難となったりする場合が多かった。この点を改良するため、上記高分子多糖類である澱粉を酸分解等により低分子量化、低粘度化して用いる方法が、特許文献１に記載されている。
【０００５】
一方、近年大量に廃棄されている産業・家庭廃棄物について、これらの中の天然又は合成高分子化合物の有効利用が注目されている。その中でも、紙、木材、藁等のセルロースを含有する天然高分子や、古紙等のセルロース系廃棄物は、早急な有効利用の確立が望まれている。また、製紙工程において副生する微細繊維や紙粉等は、一般に焼却処分されたり、あるいは産業廃棄物となっており、その有効利用は重要な課題となっている。
【０００６】
これに対して、特許文献２〜４において、超臨界状態又は亜臨界状態にある水が良好なイオン的反応領域を形成することを利用して、セルロース系材料を高速に分解し、低分子〜中分子量の化合物を回収する方法が示されている。
【０００７】
【特許文献１】
特開平７−２６４９４号公報
【特許文献２】
特許３０４２０７６号公報
【特許文献３】
特許３０４１３８０号公報
【特許文献４】
特開２００２−２０４０１号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献１に記載の方法で得られる添加剤は、粘度を低下させるために使用した酸を含んでおり、そのままでは機械の腐食を起こすことがあるので、中和工程が必要である等といった問題点を有する。また、再生品を用いた方が環境的視点からはより都合がよい。また、澱粉は紙力増強剤の中でも安価な部類であるが、近年の経済状況からさらに安価な紙力増強剤が必要とされている。
【０００９】
また、特許文献２〜４の方法によって得られたセルロース分解物の利用方法として、食品用水溶性オリゴ糖の製造や、このセルロース分解物に含まれるグルコース等を発酵して得られる二次物質を燃料等に利用することが提唱されているが、精製が困難であったり、又は、目的の分解物の収率が低かったりして、純度やコスト等の問題が残り、工業化されてはいなかった。
【００１０】
そこでこの発明は、産業・家庭廃棄物の中の紙、微細繊維、木材、藁等のセルロースを含有する天然高分子、又は、古紙等のセルロース系材料を有効利用しつつ、高濃度で使用出来て、塗工後の乾燥負荷が小さく、かつ、十分な圧縮強度を得られる製紙用添加剤を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
この発明は、セルロース系材料と溶媒とを混合し、その溶媒を超臨界状態又は亜臨界状態とすることで上記セルロース系材料を低分子化したセルロース分解物を含有する製紙用添加剤により、上記の課題を解決したのである。
【００１２】
このセルロース分解物は、比較的低分子であるので、その水溶液の粘度は低くなる。そのため、濃度を高くしても粘度が極端には上がらず、塗工濃度を上げることができるので、塗工する際に添加する水の量が減り、乾燥負荷を小さくすることができる。一方で、比較的低分子であっても、単量体であるグルコースにまで分解しない限りは圧縮強度の向上効果を有するので、添加剤として有用である。
【００１３】
また、これまで廃棄物となっていたセルロース系材料の分解物を利用するため、環境に対する負荷を軽減させることができる。さらに、従来のように澱粉を用いるよりも、より経済的に添加剤を得ることが出来る。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を詳細に説明する。
この発明にかかる製紙用添加剤は、セルロース系材料と溶媒とを混合し、上記溶媒を超臨界状態又は亜臨界状態とすることで上記セルロース系材料を低分子化した、セルロース分解物を含有するものである。
【００１５】
上記セルロース系材料としては、紙粉、微細繊維、木材粉等のセルロース系廃棄物や、パルプ、古紙、木綿、トウモロコシ芯、おがくず、麦藁等の様々なセルロース含有物質を用いることができる。これらセルロース含有物質を、上記の低分子化を行うための反応器に、そのままで供給して用いることもあれば、粉砕、脱墨等の機械的又は化学的前処理を施した後に供給することもある。
【００１６】
上記溶媒を超臨界状態又は亜臨界状態とすることで上記セルロース系材料を低分子化するとは、一般的な酸又はアルカリの作用を主として加水分解するのではなく、上記の超臨界状態又は亜臨界状態となった溶媒が有するその状態固有の作用・効果を主として加水分解することをいい、その範疇であれば特に方法を限定されるものではない。例えば、溶媒が水の場合、そのような反応は、一般に超臨界水反応又は水熱反応と呼ばれ、分解は加水分解となる。なお、これは酸やアルカリの成分が全く混入しないことを意味するのではなく、触媒、又は補助的に、硫酸、塩酸、燐酸等の酸や、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリを少量添加することも許容するものである。
【００１７】
上記溶媒として用いることができるものとしては、水やＣ１〜Ｃ３のアルコ−ル類等が挙げられるが、その中でも水が望ましい。上記溶媒に水を用いた場合、望ましい超臨界状態又は亜臨界状態の条件は、温度が１８０〜６００℃であることが望ましく、２００〜４５０℃であればより望ましい。また、圧力は２〜６０ＭＰａであることが望ましく、５〜５０ＭＰａであればより望ましい。上記の低分子化を行う処理時間は、上記の温度と圧力の条件によって異なるが、０．０１秒〜１０分が望ましい。
【００１８】
また、上記の低分子化を行う際には、溶媒はそのままでも使用できるが、酸化反応を抑えるためには、処理系内の酸素量は少ない方が望ましい。そのために、例えば、使用する水又はその他の溶媒を予め脱気しておくことが望ましい。
【００１９】
上記の低分子化を行う装置は、バッチ式、セミバッチ式、連続式のいずれであってもよい。
【００２０】
上記の低分子化を行った後のセルロース分解物とは、処理条件にもよるが、溶媒が水の場合、可溶性成分は、重合度２０以下に低分子化したセルロース、セロオリゴ糖、グルコース、及び／又はそれらの脱水、断片化、酸化等による変性物等の混合物である。変性物の例としては、セルロース及びセロオリゴ糖の末端が脱水したものや、フルフラール、５−ヒドロキシメチルフラール、レボグルコサン、エリトロース、グリコールアルデヒド等が挙げられる。また、溶媒にアルコール等を用いた場合、これらの成分はアルコキシル化物として得られる。また、上記のセルロース材料のうち、古紙、木材等、セルロース以外のヘミセルロース、リグニン、及び／又は各種薬剤成分等が含まれている原料を処理した場合には、セルロース分解物に加え、それら由来の成分も含まれている。ただし、グルコースは、上記可溶性成分のうち、５０重量％以下であることが望ましい。グルコースは単量体であり、添加しても後述の効果が得られないためである。
【００２１】
上記の低分子化を行う条件によっては、主に重合度１０以上のセルロース及び／又はその変性物からなる不溶性成分が含まれる場合があるが、これをそのまま上記可溶性成分と共に使用してもよい。また、塗工等の分解後の工程においてスラリー状態であることが好ましくないような場合は、濾過等により可溶性成分のみを取り出して使用してもよい。その際分離された不溶性成分は、再度セルロース材料として、超臨界状態又は亜臨界状態の溶媒で処理してもよい。
【００２２】
上記セルロース分解物を含有する製紙用添加剤の使用形態としては、例えば、水溶性セルロース分解物のみを含む水溶液、又は、不溶性成分を含むセルロース分解物スラリーを直接紙に塗工してもよいし、塗工前に濃縮、不溶物除去、減圧等による揮発物質除去、クロマト等によるグルコースやフルフラール等の低分子物質の除去等の精製を行ったものを塗工してもよい。また、上記セルロース分解物以外に、その他の紙添加用薬剤及び／又は填料を添加してもよい。
【００２３】
上記その他の紙添加用薬剤としては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアミン、スチレン・アクリル共重合系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミン系樹脂、エピクロルヒドリン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ケトン樹脂等の合成樹脂や、澱粉、カチオン変性澱粉、アセチル化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉等の変性澱粉、グアーガム、カルボキシメチルセルロース等の天然高分子、オリゴ糖、コーンシラップ、酸シラップ、澱粉糖等の糖類、ジルコニウム化合物、グリオキサール、多価アルコール付加物、多価カルボニル付加物、環状アミド化合物、珪酸塩等の架橋剤等が挙げられる。
【００２４】
上記填料としては、例えば、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
【００２５】
上記の製紙用添加剤を紙に塗工することにより、強化紙が得られる。この塗工方法としては、例えば、刷毛やコーティング機等による塗布、浸漬、スプレー等の方法が挙げられる。上記紙としては、例えば、ライナーや中しん等のダンボール用板紙、洋紙、あるいは、白板紙、チップボール等の紙器用板紙や、紙管原紙等が挙げられる。これらの中でも、特に強度を要求される板紙に用いると効果的な強化板紙を得ることができる。
【００２６】
上記の製紙用添加剤は、澱粉等に比べて低分子量であるため、得られる製紙は、上記強化紙の表面だけでなく、上記強化紙の内部にまで含ませることが比較的容易に可能である。これにより、紙力は効果的に増強され、特に圧縮強度がより増強される。
【００２７】
またこの発明は、原料が、利用価値の低い繊維長の短い安価な古紙や、従来は産業廃棄物となっていたセルロース系廃棄物を有効活用するものであるので、資源保護や環境対策として有効であり、また、経済的にも有効である。
【００２８】
【実施例】
以下、実施例によりこの発明をより具体的に説明する。
【００２９】
［セルロース分解物の調製Ｉ］
図１に示す装置の試料部５に微結晶セルロース（Ａｖｉｃｅｌ、ＭＥＲＣＫ社製）２ｇを仕込み、系内圧力を１５ＭＰａとし、オイルバス２により２５０℃とした蒸留水Ａを、ポンプ１により流速２０ｍｌ／ｍｉｎで、ヒーター４により２５０℃に保ったカラム３に供給し、留出してきた熱水を水浴６で急冷し、背圧弁７で降圧して、液回収容器８に得られるセルロース分解物水溶液を回収した。この水溶液を固形分濃度が１０重量％、又は２５重量％となるまで濃縮し、製紙用添加剤用セルロース分解物水溶液Ｉを調製した。
【００３０】
この製紙用添加剤用セルロース分解物水溶液Ｉをグルコースアナライザー（ＴＯＡＧＬＵ−７７）により定量し、算出したところ、セルロース分解物（絶乾状態）のグルコース含有量は、１５重量％であった。
【００３１】
［セルロース分解物の調製ＩＩ］
微結晶セルロースを、離解した段ボール古紙に変更し、供給する蒸留水Ａと、カラム３との温度を２３０℃にした以外は、上記の調製１と同様の手順により、セルロース分解物水溶液ＩＩを調製した。同様にグルコース含有量を算出したところ、１０重量％であった。
【００３２】
［塗工量の測定］
実施例及び比較例で得られた塗工紙を調湿した後、坪量を測定し、使用した原紙と坪量との差から、塗工量を算出した。
【００３３】
［圧縮強度・比圧縮強度］
ＪＩＳＰ８１２６に従って測定した。
【００３４】
［裂断長］
ＪＩＳＰ８１１６に従って測定した。
【００３５】
（実施例１）
上記のようにして得られた１０重量％セルロース分解物水溶液Ｉに、段ボール用中しん（レンゴー（株）製：ＫＳＲ１１５坪量１１１５ｇ／ｍ^２）を３０秒間浸漬させる。引き上げて、吸引濾紙（アドバンテック東洋濾紙（株）製：Ｎｏ．２６−ＷＡ）に余分な溶液を吸い取らせた後、回転乾燥機（ジャポー（株）製：Ｌ−３Ｄ）にかけて、セルロース分解物塗工紙を得た。得られた塗工紙を２３℃５０％ＲＨで２４時間調湿した後、上記の方法で測定と評価を行った。その結果を表１に示す。
【００３６】
（実施例２）
実施例１において、１０重量％セルロース分解物水溶液Ｉに浸漬させる代わりに、２５重量％セルロース分解物水溶液を中しんの表面に１００ｇ／ｍ^２分スプレー塗工した以外は、実施例１と同様に測定と評価を行った。その結果を表１に示す。
【００３７】
（実施例３）
セルロース分解物水溶液Ｉをセルロース分解物水溶液ＩＩに変更した以外は、実施例１と同様の方法で測定と評価を行った。その結果を表１に示す。
【００３８】
（比較例１及び２）
比較例１では、セルロース分解物を塗工させないそのままの中しんについて測定と評価を行った。比較例２では、１０重量％セルロース分解物の代わりに、１０重量％グルコース（ナカライテスク（株）製：試薬特級）水溶液を用いた以外は実施例１と同様にして、測定と評価を行った。その結果を表１に示す。
【００３９】
【表１】

【００４０】
【発明の効果】
この発明にかかる製紙用添加剤は、澱粉等を用いた添加剤に比べて低分子量であるために、その溶液は低粘度となるので、紙への塗工濃度を上げることができる。これにより、塗工した際に添加する水の量が減るので、乾燥負荷を小さくすることができる。また、低分子量であるため、紙の内部にまで含浸させることができ、効果的に紙の圧縮強度等を上げることができる。
【００４１】
また、従来は産業廃棄物として扱われていたセルロース系廃棄物や、そのままでは用途の少ない繊維長の短い古紙等を材料とすることができるため、廃棄物の量を減らすことができ、また、従来の添加剤に比べて経済的でもある。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例１でのセルロース分解物の調製法を示すフロー図
【符号の説明】
Ａ蒸留水
１ポンプ
２オイルバス
３カラム
４ヒ−タ−
５試料部
６水浴
７背圧弁
８液回収容器[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a papermaking additive.
[0002]
[Prior art]
Among papers, paperboards mainly used for packaging materials such as cardboard are required to have high compressive strength. In order to achieve this high compressive strength, there is a method of using a large amount of virgin pulp, but the use of virgin pulp increases the cost, so it is used for packaging materials that tend to be kept at a low price It is hard to be done. Waste paper, which is the main raw material of paper, is cheap, but the fiber length of the pulp fiber contained has become shorter due to recent progress in resource recycling, and the compressive strength of paper using waste paper has decreased. There is a tendency.
[0003]
As a method for solving this problem and obtaining a paperboard that is inexpensive and has a high compressive strength, there is a method using a paper strength enhancer that improves the compressive strength.
[0004]
As such a paper strength enhancer, a method using a high molecular polysaccharide such as starch is generally performed. In order to apply this high molecular polysaccharide to paper, it is necessary to gelatinize by heating. However, since this gelatinized product has a high molecular weight of 300,000 to 2,000,000, the viscosity increases when the concentration is increased. For this reason, it is necessary to make the concentration considerably low in order to obtain a coatable viscosity, which may increase the drying load or make it difficult to obtain sufficient compression strength without being impregnated to the inside. There were many. In order to improve this point, Patent Document 1 describes a method of using starch, which is the above-mentioned high molecular polysaccharide, with a low molecular weight and a low viscosity by acid decomposition or the like.
[0005]
On the other hand, effective utilization of natural or synthetic polymer compounds among industrial and household wastes that have been disposed of in large quantities in recent years has attracted attention. Among them, natural polymers containing cellulose such as paper, wood and straw, and cellulosic waste such as waste paper are desired to be established immediately and effectively. In addition, fine fibers, paper dust, and the like that are by-produced in the papermaking process are generally incinerated or become industrial waste, and their effective use is an important issue.
[0006]
In contrast, in Patent Documents 2 to 4, by utilizing the fact that water in a supercritical state or a subcritical state forms a good ionic reaction region, the cellulosic material is decomposed at high speed, A method for recovering medium molecular weight compounds is shown.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-7-26494 [Patent Document 2]
Japanese Patent No. 3042076 [Patent Document 3]
Japanese Patent No. 3041380 [Patent Document 4]
JP-A-2002-20401 gazette
[Problems to be solved by the invention]
However, the additive obtained by the method described in Patent Document 1 contains the acid used to reduce the viscosity, and may cause corrosion of the machine as it is, so a neutralization step is necessary. Have the following problems. In addition, it is more convenient to use a recycled product from an environmental point of view. Moreover, starch is a cheap class among paper strength enhancers, but a cheaper paper strength enhancer is required due to recent economic conditions.
[0009]
Moreover, as a utilization method of the cellulose decomposition product obtained by the method of patent documents 2-4, the secondary substance obtained by fermenting the water-soluble oligosaccharide for foodstuffs, glucose contained in this cellulose decomposition product, etc. is used as fuel. However, the purification is difficult, or the yield of the target decomposition product is low, and problems such as purity and cost remain, and it has not been industrialized.
[0010]
Therefore, the present invention can be used at a high concentration while effectively using natural polymers containing cellulose such as paper, fine fiber, wood, and straw in industrial and household waste, or cellulose materials such as waste paper. Thus, an object of the present invention is to provide an additive for papermaking that has a small drying load after coating and can obtain a sufficient compressive strength.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
This invention mixes a cellulose-based material and a solvent, and by making the solvent into a supercritical state or a subcritical state, the additive for papermaking containing the cellulose degradation product obtained by reducing the molecular weight of the cellulose-based material, The problem was solved.
[0012]
Since this cellulose degradation product is a comparatively low molecule, the viscosity of the aqueous solution becomes low. For this reason, even if the concentration is increased, the viscosity does not increase extremely and the coating concentration can be increased. Therefore, the amount of water added at the time of coating is reduced, and the drying load can be reduced. On the other hand, even if it is a relatively low molecule, it has an effect of improving the compressive strength as long as it is not decomposed into glucose as a monomer, so that it is useful as an additive.
[0013]
Moreover, since the decomposition product of the cellulosic material, which has become waste, is used, the burden on the environment can be reduced. Furthermore, the additive can be obtained more economically than using starch as in the prior art.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The additive for papermaking according to the present invention contains a cellulose degradation product obtained by mixing a cellulose material and a solvent and reducing the molecular weight of the cellulose material by bringing the solvent into a supercritical state or a subcritical state. Is.
[0015]
As the cellulosic material, cellulosic waste such as paper powder, fine fiber, and wood powder, and various cellulose-containing substances such as pulp, waste paper, cotton, corn core, sawdust, and wheat straw can be used. These cellulose-containing substances may be supplied as they are to the reactor for reducing the molecular weight, or supplied after being subjected to mechanical or chemical pretreatment such as pulverization and deinking. There is also.
[0016]
Making the cellulosic material low-molecular by setting the solvent to a supercritical state or subcritical state does not mainly hydrolyze the action of a general acid or alkali, but the above supercritical state or subcritical state. It means to mainly hydrolyze the action and effect inherent to the state of the solvent in the state, and the method is not particularly limited as long as it is in that category. For example, when the solvent is water, such a reaction is generally called a supercritical water reaction or a hydrothermal reaction, and the decomposition becomes hydrolysis. Note that this does not mean that no acid or alkali components are mixed in, but a catalyst or supplementary acid such as sulfuric acid, hydrochloric acid or phosphoric acid, or a small amount of alkali such as sodium hydroxide or sodium carbonate is added. It is also permissible.
[0017]
Examples of the solvent that can be used include water and C1-C3 alcohols, among which water is preferable. When water is used as the solvent, the desirable supercritical or subcritical condition is desirably a temperature of 180 to 600 ° C, more preferably 200 to 450 ° C. The pressure is desirably 2 to 60 MPa, and more desirably 5 to 50 MPa. The treatment time for performing the molecular weight reduction is preferably 0.01 seconds to 10 minutes, although it varies depending on the temperature and pressure conditions.
[0018]
Moreover, when performing the above-mentioned molecular weight reduction, the solvent can be used as it is, but in order to suppress the oxidation reaction, it is desirable that the amount of oxygen in the treatment system is small. Therefore, for example, it is desirable to degas the water or other solvent to be used in advance.
[0019]
The apparatus for reducing the molecular weight may be any of a batch type, a semi-batch type, and a continuous type.
[0020]
Although the cellulose degradation product after performing the above-mentioned molecular weight reduction depends on the processing conditions, when the solvent is water, the soluble component is cellulose, cellooligosaccharide, glucose, and low molecular weight polymerized to a degree of polymerization of 20 or less. And / or a mixture of denatured products by dehydration, fragmentation, oxidation, and the like. Examples of the modified products include those obtained by dehydrating cellulose and cellooligosaccharides, furfural, 5-hydroxymethylfural, levoglucosan, erythrose, glycol aldehyde and the like. Moreover, when alcohol etc. are used for a solvent, these components are obtained as an alkoxylate. In addition, among the above cellulose materials, when processing raw materials containing hemicellulose other than cellulose, lignin, and / or various pharmaceutical components, etc., in addition to cellulose degradation products, Ingredients are also included. However, glucose is preferably 50% by weight or less of the above soluble components. This is because glucose is a monomer, and even if added, the effects described below cannot be obtained.
[0021]
Depending on the conditions for reducing the molecular weight, an insoluble component mainly composed of cellulose having a polymerization degree of 10 or more and / or a modified product thereof may be included, but this may be used as it is together with the soluble component. Moreover, when it is not preferable that it is in a slurry state in the post-decomposition process such as coating, only a soluble component may be taken out and used by filtration or the like. The insoluble component separated at this time may be treated again with a supercritical or subcritical solvent as a cellulose material.
[0022]
Examples of the usage form of the paper additive containing the cellulose degradation product include, for example, an aqueous solution containing only a water-soluble cellulose degradation product or a cellulose degradation product slurry containing an insoluble component may be directly applied to paper. Before the coating, it may be coated after purification such as concentration, insoluble matter removal, removal of volatile substances by reduced pressure, etc., removal of low molecular substances such as glucose and furfural by chromatography and the like. In addition to the cellulose degradation product, other paper additive and / or filler may be added.
[0023]
Examples of the other paper-adding agents include polyacrylamide, polyvinyl alcohol, polyvinylamine, styrene / acrylic copolymer resins, polyamide resins, polyamine resins, epichlorohydrin resins, melamine resins, urea resins, and ketone resins. , Starch, cationic modified starch, acetylated starch, modified starch such as urea phosphated starch, natural polymers such as guar gum, carboxymethyl cellulose, saccharides such as oligosaccharide, corn syrup, acid syrup, starch sugar, zirconium compounds, Examples include glyoxal, polyhydric alcohol adducts, polyvalent carbonyl adducts, cyclic amide compounds, and crosslinking agents such as silicates.
[0024]
Examples of the filler include kaolin, talc, calcium carbonate, titanium oxide, zinc oxide, silica, magnesium carbonate, and magnesium hydroxide.
[0025]
Reinforced paper can be obtained by coating the above papermaking additive on paper. Examples of the coating method include methods such as coating, dipping, and spraying using a brush or a coating machine. Examples of the paper include cardboard paperboards such as liners and medium shins, paperboards, paperboard paperboards such as white paperboards and chip balls, and paper tube base papers. Among these, effective reinforced paperboard can be obtained when used for paperboard that requires particularly high strength.
[0026]
Since the above paper additive has a low molecular weight compared to starch and the like, the resulting paper can be relatively easily contained not only on the surface of the reinforced paper but also inside the reinforced paper. is there. Thereby, the paper strength is effectively enhanced, and in particular, the compressive strength is further enhanced.
[0027]
In addition, the present invention is effective for resource protection and environmental measures because the raw material effectively uses low-cost waste paper with a short fiber length and cellulosic waste, which has conventionally been industrial waste. It is also economically effective.
[0028]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
[0029]
[Preparation I of cellulose degradation product]
1 g of microcrystalline cellulose (Avicel, manufactured by MERCK) was charged into the sample part 5 of the apparatus shown in FIG. In min, the water 4 is supplied to the column 3 maintained at 250 ° C. by the heater 4, the distilled hot water is rapidly cooled in the water bath 6, and the pressure is reduced by the back pressure valve 7, and the cellulose decomposition product aqueous solution obtained in the liquid recovery container 8 It was collected. This aqueous solution was concentrated to a solid content concentration of 10% by weight or 25% by weight to prepare a cellulose degradation product aqueous solution I for papermaking additive.
[0030]
When this cellulose degradation product aqueous solution I for papermaking additives was quantified and calculated with a glucose analyzer (TOA GLU-77), the glucose content of the cellulose degradation product (absolutely dry state) was 15% by weight.
[0031]
[Preparation of cellulose degradation product II]
Prepare cellulose decomposition product aqueous solution II by the same procedure as in Preparation 1 above except that microcrystalline cellulose is changed to disassembled corrugated waste paper and the temperature of distilled water A to be supplied and column 3 is 230 ° C. did. Similarly, the glucose content was calculated to be 10% by weight.
[0032]
[Measurement of coating amount]
After conditioning the coated paper obtained in Examples and Comparative Examples, the basis weight was measured, and the coating amount was calculated from the difference between the used base paper and the basis weight.
[0033]
[Compressive strength / Specific compressive strength]
Measured according to JIS P 8126.
[0034]
[Cut length]
Measured according to JIS P 8116.
[0035]
(Example 1)
The 10% by weight cellulose degradation product aqueous solution I obtained as described above is immersed for 30 seconds in corrugated medium shin (manufactured by Rengo Co., Ltd .: KSR115 basis weight 1115 g / m ² ). Pull up the excess solution on a suction filter paper (Advantech Toyo Filter Paper Co., Ltd .: No. 26-WA), and apply it to a tumble dryer (Japo Co., Ltd .: L-3D). Obtained paper. The obtained coated paper was conditioned at 23 ° C. and 50% RH for 24 hours, and then measured and evaluated by the above method. The results are shown in Table 1.
[0036]
(Example 2)
In Example 1, instead of immersing in the 10% by weight cellulose degradation product aqueous solution I, a 25% by weight cellulose degradation product aqueous solution was spray-coated at 100 g / m ² minutes on the surface of the shin, similarly to Example 1. Measurement and evaluation were performed. The results are shown in Table 1.
[0037]
(Example 3)
Measurement and evaluation were performed in the same manner as in Example 1 except that the cellulose degradation product aqueous solution I was changed to the cellulose degradation product aqueous solution II. The results are shown in Table 1.
[0038]
(Comparative Examples 1 and 2)
In Comparative Example 1, measurement and evaluation were carried out on a shin that was not coated with a cellulose degradation product. In Comparative Example 2, measurement and evaluation were performed in the same manner as in Example 1 except that an aqueous solution of 10 wt% glucose (manufactured by Nacalai Tesque Co., Ltd .: reagent grade) was used instead of the 10 wt% cellulose degradation product. . The results are shown in Table 1.
[0039]
[Table 1]

[0040]
【The invention's effect】
Since the additive for papermaking according to the present invention has a low molecular weight as compared with an additive using starch or the like, the solution has a low viscosity, so that the coating concentration on paper can be increased. Thereby, since the quantity of the water added at the time of coating reduces, a drying load can be made small. In addition, since it has a low molecular weight, it can be impregnated into the paper, and the compressive strength of the paper can be effectively increased.
[0041]
In addition, since it can be made from cellulosic waste, which has been treated as industrial waste in the past, and waste paper with a short fiber length that has little use as it is, the amount of waste can be reduced, It is also economical compared to conventional additives.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing a method for preparing a cellulose degradation product in Example 1.
A Distilled water 1 Pump 2 Oil bath 3 Column 4 Heater
5 Sample part 6 Water bath 7 Back pressure valve 8 Liquid recovery container

Claims

The additive for paper manufacture containing the cellulose degradation product which mixed the cellulosic material and the solvent, and made the said cellulosic material low molecular weight by making the said solvent into a supercritical state or a subcritical state.

The papermaking additive according to claim 1, wherein the solvent is water.

Glucose is 50 weight% or less among the soluble components of the said cellulose degradation product, The additive for papermaking of Claim 1 or 2.

The paper additive according to any one of claims 1 to 3, wherein a paper additive and / or filler is added.

Reinforced paper obtained by coating the paper additive of any one of claims 1 to 4 on paper.

The reinforced paper according to claim 5, wherein the paper is paperboard.