JP2005023460A - 原子力発電所用防護服 - Google Patents

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Tadayuki Nihei
忠幸 二瓶
Seiji Ishizuka
誠治 石塚
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Abstract

【課題】感染病の伝染を予防することができる原子力発電所用防護服を提供する。
【解決手段】ポリエステル素材の制菌性繊維と、ポリエステル素材の制電性繊維と、一般衣料に多用されているポリエステル素材の繊維との混紡生地から成る。混紡生地は、編物から成っている。つなぎ服状に一体的に形成され、胴体部11と1対の袖部12と1対の脚部13とフード14とを有している。胴体部11は、弱い伸縮性を有する腰帯部15と、裏地に2つの胸ポケット16とを有している。各袖部12は、伸縮性を有するゴム編の袖口部17を有している。各脚部13は、伸縮性を有するゴム編の脚裾部18を有している。胴体部11の股下付近からフード14にかけて、開閉して着脱するためのファスナー19が設けられている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電所用防護服に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原子力発電所の管理区域内で作業する作業者の多くは、放射性物質が身体に付着することを防ぐため、専用の防護服を着用して作業を行っている。このような原子力発電所用防護服として、例えば、繊維素材層と透湿性重合体フィルム層とからなり透湿性および耐水圧性を有する積層材料を、ヒートシール縫製してなるものがある(特許文献1参照)。
【0003】
原子力発電所用防護服は、管理区域内で作業する不特定多数の作業者により着用され、着用後は洗濯して再使用される。このため、原子力発電所用防護服による感染病などが発生する危険性がある。特に、発電所の定期検査の時など、多数の作業者が作業した場合、原子力発電所用防護服は、一度に洗濯できないため、数日間放置されることがある。この場合、作業に伴い付着した汗や体臭、油等はそのままで、例えば、ビニール袋に数10着を押し込めた状態で放置される。このため、黄色ブドウ球菌などの有害な細菌類が増殖して感染病などの危険性が増大する。
【0004】
ところで、従来、菌の数を減少させる制菌効果のある衣服として、制菌剤を均一に付着したものや(例えば、特許文献2参照)、制菌剤を付着あるいは浸透させた縫製品を加熱処理して制菌剤を定着させるもの(例えば、特許文献3参照)がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−212254号公報
【特許文献2】
特開2002−339239号公報
【特許文献3】
特許第2926096号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の原子力発電所用防護服では、制菌加工がなされたものはなく、感染病が伝染するおそれがあるという課題があった。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、感染病の伝染を予防することができる原子力発電所用防護服を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る原子力発電所用防護服は、制菌性繊維の混紡生地から成ることを特徴とする。
【0009】
制菌性繊維としては、市販製品(例えば、商品名「リブフレッシュPスーパー」(カネボウ合繊株式会社製)など)を使用することができる。混紡生地は、制菌性繊維と他の異なる種類の繊維とを混紡して形成される。なお、他の異なる種類の繊維は、例えば、抗菌性、制電性、透水性、耐水性、吸湿性、吸水性、消臭性、透湿防水性、撥水性、防汚性、導電性、難燃性など、いかなる種類の繊維でもよく、1種類でも複数種類でもよい。この場合、それぞれの種類の繊維の特性に応じた効果を発揮することができる。また、相異なる複数の制菌性繊維を混紡してもよい。制菌性繊維を混紡する割合は、制菌効果が十分に発揮される割合である。
【0010】
本発明に係る原子力発電所用防護服は、制菌性繊維の制菌効果により、菌の増殖を抑制し、菌の数を減少させることができる。このため、細菌類による感染病などを予防することができる。従来、原子力発電所用防護服を着用するときは、感染病の予防のため下着を着用していた。しかしながら、本発明に係る原子力発電所用防護服では、直接、素肌の上に着用しても感染病の恐れがないため、下着を着用しなくてもよい。このため、下着の購入費や洗濯費および洗濯廃液の処理費用を削減することができる。
【0011】
本発明に係る原子力発電所用防護服は、前記混紡生地は制菌性繊維と制電性繊維との混紡生地から成ることが好ましい。この場合、制電性繊維として、市販製品(例えば、商品名「ドーデン」(カネボウ合繊株式会社製)など)を使用することができる。混紡生地には、相異なる複数の制菌性繊維や複数の制電性繊維を混紡してもよい。制菌性繊維および制電性繊維を混紡する割合は、制菌効果および制電効果が十分に発揮される割合である。
【0012】
本発明に係る原子力発電所用防護服は、制菌性繊維と制電性繊維との混紡生地から成る場合、制菌効果を有するほか、制電性繊維の制電効果により、静電気の帯電を抑制し、帯電した場合も静電気を取り除くことができる。近年、原子力発電所内で静電気によると見られる火災が数件発生し、社会的に大きな影響を及ぼしている。本発明に係る原子力発電所用防護服は、制菌性繊維と制電性繊維との混紡生地から成ることにより、その発生要因である静電気を防止し、静電気による火災の発生を予防することができる。
【0013】
本発明に係る原子力発電所用防護服では、前記混紡生地は編物から成ることが好ましい。この場合、織物や不織布の生地から成る従来の原子力発電所用防護服と比べると、制菌性・制電性などの高い機能性を有するほか、伸縮性に富んでいる。このため、原子力発電所内の狭さくな場所での作業に適している。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の原子力発電所用防護服を示している。
図1に示すように、原子力発電所用防護服10は、つなぎ服状に一体的に形成され、胴体部11と1対の袖部12と1対の脚部13とフード14とを有している。
【0015】
原子力発電所用防護服10は、ポリエステル素材の制菌性繊維と、ポリエステル素材の制電性繊維と、一般衣料に多用されているポリエステル素材の繊維との混紡生地から成る。
【0016】
制菌性繊維は、高性能抗菌ガラスをポリエステル糸に練りこんで形成されている。制菌性繊維は、高性能抗菌ガラスが常に微量の銀イオンを放出し、銀イオン自身が持つ効能により、細菌類に対して優れた制菌効果を発揮するものである。制電性繊維は、摩擦等により発生する静電気をコロナ放電することにより、帯電を防ぐものである。
【0017】
なお、一例では、制菌性繊維は、市販製品の商品名「リブフレッシュPスーパー」(カネボウ合繊株式会社製)を使用し、制電性繊維は、市販製品の商品名「ドーデン」(カネボウ合繊株式会社製)を使用している。また、制菌性繊維を混紡する割合は、9.5%であり、制電性繊維を混紡する割合は、0.8%である。
【0018】
混紡生地は、編物から成っている。編物は、タテ・ヨコいずれか一方からの糸がループ状に連続した構造を有している。このため、タテ糸とヨコ糸とが垂直に交差する構造を有する織物や、繊維シートを接合して形成される不織布より、力がかかったときに糸が移動しやすい。このため、編物は、織物や不織布と比較して、しわになりにくく、伸縮性に優れているという特徴を有している。
【0019】
胴体部11は、着用したときに腰の位置で締まってフィットするよう、弱い伸縮性を有する腰帯部15を有している。また、胴体部11は、裏地に2つの胸ポケット16を有している。各袖部12は、手首の位置で適度に締め付けてフィットするよう、伸縮性を有するゴム編の袖口部17を有している。各脚部13は、足首の位置で適度に締め付けてフィットするよう、伸縮性を有するゴム編の脚裾部18を有している。フード14は、両目と鼻とを除いた頭部全体を覆うよう形成されている。また、胴体部11の股下付近からフード14にかけて、開閉して着脱するためのファスナー19が設けられている。
【0020】
次に、作用について説明する。
原子力発電所用防護服10は、原子力発電所の施設内で着用して使用される。原子力発電所用防護服10は、放射性物質が身体に付着するのを防止することができる。
【0021】
原子力発電所用防護服10は、制菌性繊維を混紡した混紡生地から成るため、制菌効果を有する。この効果を確認するために、抗菌性試験を実施した。抗菌性試験は、制菌性繊維を9.5%混紡した原子力発電所用防護服10の混紡生地に対して行った。試験方法は、JIS−L1902−2002 10.定量試験 10.1菌液吸収法、生菌数の測定は、混釈平板培養法である。試験菌は、1.黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC6538P)、2.肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae ATCC4352)の2菌種である。抗菌性試験の結果、表1に示すように、原子力発電所用防護服10の混紡生地は十分な制菌性を有していることが確認された。
【表1】
Figure 2005023460
【0022】
原子力発電所用防護服10は、制菌性繊維の制菌効果により、菌の増殖を抑制し、菌の数を減少させることができる。このため、原子力発電所用防護服10は、細菌類による感染病などを予防することができる。従来、原子力発電所用防護服を着用するときは、感染病の予防のため下着を着用していた。しかしながら、原子力発電所用防護服10では、直接、素肌の上に着用しても感染病の恐れがないため、下着を着用しなくてもよい。このため、下着の購入費や洗濯費および洗濯廃液の処理費用を削減することができる。
【0023】
さらに、原子力発電所用防護服10は、制電性繊維を混紡した混紡生地から成るため、制電効果を有する。この効果を確認するために、帯電性試験を実施した。帯電性試験は、制電性繊維を0.8%混紡した原子力発電所用防護服10の混紡生地に対して行った。試験方法は、JIS−T8118、測定環境は、20℃×40%RH、洗濯処理は、JIS−L0217 103法 5回吊干し、である。帯電性試験の結果、洗濯後の摩擦帯電電荷量は、対象布がアクリルの場合、0.59マイクロC/着、対象布がナイロンの場合、0.51マイクロC/着であった。これにより、原子力発電所用防護服10の混紡生地は十分な制電性を有していることが確認された。
【0024】
原子力発電所用防護服10は、制電性繊維の制電効果により、静電気の帯電を抑制し、帯電した場合も静電気を取り除くことができる。近年、原子力発電所内で静電気によると見られる火災が数件発生し、社会的に大きな影響を及ぼしている。原子力発電所用防護服10は、制電性繊維を混紡した混紡生地から成るため、その発生要因である静電気を防止し、静電気による火災の発生を予防することができる。
【0025】
原子力発電所用防護服10は、混紡生地が編物から成るため、織物や不織布の生地から成る従来の原子力発電所用防護服10と比べると、制菌性・制電性などの高い機能性を有するほか、伸縮性に富んでいる。このため、原子力発電所内の狭さくな場所での作業に適している。
【0026】
原子力発電所用防護服10の混紡生地の特性を調べるため、引張強さなどについて試験を実施した。試験は、JIS等の試験方法により、原子力発電所用防護服10の混紡生地に対して実施された。試験の結果、表2に示すように、原子力発電所用防護服10の混紡生地(新開発品)は、織物から成る従来品より引張強さは弱いものの、原子力発電所用防護服10の生地として問題なく使用できることが確認された。
【表2】
Figure 2005023460
【0027】
なお、原子力発電所用防護服10の機能は、原子力発電所用防護服だけではなく、一般産業用の作業服にも使用できるものであり、その活用範囲は広いと考えられる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、感染病の伝染を予防することができる原子力発電所用防護服を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の原子力発電所用防護服を示す正面図である。
【符号の説明】
10 原子力発電所用防護服
11 胴体部
12 袖部
13 脚部
14 フード
15 腰帯部
16 胸ポケット
17 袖口部
18 脚裾部
19 ファスナー

Claims (3)

  1. 制菌性繊維の混紡生地から成ることを特徴とする原子力発電所用防護服。
  2. 前記混紡生地は制菌性繊維と制電性繊維との混紡生地から成ることを特徴とする請求項1記載の原子力発電所用防護服。
  3. 前記混紡生地は編物から成ることを特徴とする請求項1または2記載の原子力発電所用防護服。
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