JP2005021108A - 動物の交配適期判定器 - Google Patents
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Abstract
【課題】家畜などの動物に装着することにより、雌が雄を許容する交配適期にあるか否かを確実に判定することができ、しかも、その取り扱いが容易である動物の交配適期判定器を提供する。
【解決手段】動物の胴体の背部に跨がるように嵌着し得る叉開き湾曲部の両下端に、腹部を弾性変形により挟む脚体部を、下端に行くにつれて相互の間隔が狭まるようにそれぞれに延長して形成し、両脚体部の下端に動物の腹部を子宮近くで押さえ得るように外側へ反る足先部を設けたことを特徴とする弾性材から成る。
【選択図】 図1
【解決手段】動物の胴体の背部に跨がるように嵌着し得る叉開き湾曲部の両下端に、腹部を弾性変形により挟む脚体部を、下端に行くにつれて相互の間隔が狭まるようにそれぞれに延長して形成し、両脚体部の下端に動物の腹部を子宮近くで押さえ得るように外側へ反る足先部を設けたことを特徴とする弾性材から成る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、豚、牛、馬等、動物の雌について受精に最も適した時期を知るために使用する動物の交配適期判定器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば家畜の受精については、従来、雌雄の自由に任せる自然交配(交尾)が行われてきたが、最近では、人工交配(人工受精)が多く行われるようになってきた。交尾では、雌の後ろに雄が抱きつくように乗って陰茎を膣に挿入し(乗駕の体勢)、ピストン運動にも抜けないように前足で腹部を抱え込むようにしてその姿勢を保ちながら射精に至る。人工受精では単に膣へ精液注入器を挿入して精液を発射する。いずれも、雌が排卵した卵子に雄の精子が結合し受精がなされるが、受精は卵管でなされ、その後子宮に着床して発育し、やがて胎児となり娩出されるというように、雌では一連の生殖過程がいとなまれる。受胎の確率を高めるためには、このようなことからまずは排卵の時期を知る必要がある。
【0003】
排卵は発情期になされる。発情時には、卵巣の変化のほかに、子宮、生殖器分泌液、血中性ホルモン濃度などの内部変化と、外陰部の変化、性的挙動など発情徴候と呼ばれる外見的変化が見られる。豚の場合であると、外見の変化から通常次のように分類される。
【0004】
(発情前記) 平均2.7日(1〜7日)。外陰部の発赤と腫脹が開始して雄豚を許容するまで。
(発情期) 平均2.4日(1〜4日)。外陰部の発赤と腫脹が最高となり、雄豚を許容し始めてからしだいに外陰部の発赤、腫脹が退行し、雄豚を許容しなくなるまで。この時期に雌豚は雄豚を求めて行動し、脱柵することもある。一般に食欲は減退し、発情期特有のうなり声を発し、雄豚や他の雌豚あるいは人が背に圧力をかけると、耳を立て不動姿勢を示し、豚によっては不動姿勢が強く移動に困難をきたすものもある。これは、雌豚が前記したような雄豚の乗駕があったと疑似体験することによるものと考えられ、従来、交配適期の判定は、この外見的変化を見たもので、帯を家畜の後部に締めて、嫌がらない時が交配適期と判断することもあった。
(発情後期) 平均1.8日(1〜5日)。雄豚を許容しなくなってから、外陰部の発赤、腫脹が消失し、常態に戻るまで。
【0005】
豚は一年中発情周期を繰り返し、気温、光の強さはほとんど発情周期の規則性に影響を与えない。豚の発情周期は平均21日(19〜23日)で比較的一定している。そのうち、発情日数は前述の如く平均2.4日、時間にして58時間であるが、次のように、さらに限られることになる。
【0006】
成熟した雌豚の卵巣には各種の大きさの卵胞があり、発情に際してこの中のいくつかが急速な発達をとげ、発情開始後、31±5.5時間後に排卵される。卵巣から排出された卵子は卵管に入る。卵子の受精能力は平均数時間ときわめて短く、長くても20時間以内と推定されている。これに反して精子の雌豚生殖器内での生存時間は40時間以上とされ、受精能力を有する時間も25〜30時間と比較的長い。交配により子宮頸管内に注入された精子は、雌豚生殖器の蠕動運動、自己の運動性により、早いものは15〜30分で受精の場所にある卵管上部に達するが、多数の精子が到達して集合状態に至るのには十数時間を要する。
【0007】
このように、排卵の時期、卵子や精子の受精能力保有時間、精子の受精場所への到達時間により、おのずから交配適期は限られ、発情開始から10〜25時間(排卵時間帯の前縁)で最高の受胎率となる。次に受胎率が高いのは発情後10時間未満の交配で81.3%であるが、発情後25時間以上の排卵期に交配した場合は受胎率50%以下となる。また、発情時間の短い豚あるいは長い豚では交配適期の判定が困難である。牛や馬についてもほぼ同様であり、したがって、家畜など動物の特に人工受精については、さらに受胎確率の高い判定が要求されているのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような実情から、家畜などの動物に装着することにより、雌が雄を許容する交配適期にあるか否かを確実に判定することができ、しかも、その取り扱いが容易である動物の交配適期判定器を提供することを目的とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、動物の胴体の背部に跨がるように嵌着し得る叉開き湾曲部の両下端に、腹部を弾性変形により挟む脚体部を、下端に行くにつれて相互の間隔が狭まるようにそれぞれに延長して形成し、両脚体部の下端に動物の腹部を子宮近くで押さえ得るように外側へ反る足先部を設けたことを特徴とする弾性材からなる動物の交配適期判定器を提供するものである。
【0010】
【作用】
ところで、自然交配の場合あると、雌雄の相互の自由に任せることによりその適期が選定されることになる。つまり、雌が雄を許容して交尾があるときが最適期であるが、この許容状態にあるか否かをこの動物の交配適期判定器によりなすことができる。つまり、交尾をするには、雌の後ろに雄が乗って陰茎を膣に挿入し(乗駕の体勢)、前足で後部を抱え込むようにしてその姿勢を保ちながら射精に至るが、この乗駕と同様の状態が上記構成の交配適期判定器を雌の動物例えば家畜に装着して再現されるからである(以下、便宜上「家畜」を例として説明する)。
【0011】
装着するときには、弾力に抗して両足先部を開いて雌の家畜の胴部に上から差し込む。そうすると、脚体部と足先部とが比較的柔らかい腹部を締めつけるので、持ち上がらないように安定して嵌着された状態となり、これで乗駕の状態を疑似体験するのに最も有効となる。したがって、その家畜が不動姿勢を示すときには、交配適期と判定して良い。しかし、雌の家畜が交配適期にないときには、この状態になるまで暴れるので、これから未だ交配適期に至っていないことが分かるし、嵌着が完了しても動作に乱れが見られるときには同様に判定できる。
【0012】
前記したように、脚体部の先端や足先部が押さえる箇所が子宮など生殖器近くの両側腹部でそこが敏感であることから、交配適期にない普段は乱暴に反応するところであるが、交配適期にあるときには、発情を判定でき、或いは発情を強めたりできるばかりか、むしろ欲求不満が解消され静かになるため、後の作業が容易になるなどの効果がある。
【0013】
また、例えば、改良を重ね発育能力の高い系統豚等では、しばしば発情徴候が弱い欠点が見受けられる。すなわち、陰部の腫脹や色調が明瞭でなく、交配適期が判定しにくいとか、交配に手間取るといった評価がある。とりわけ、人工受精技術を取り入れる大型の養豚場ではこうした問題は見逃せないものであった。
【0014】
こうした事情に対して、本願発明の判定器によれば、
1 情発現予定日に先立ち、本器を装着することにより、発情徴候が鮮明に発現する。
2 発情が亢進され、排卵と受精が適性化し、結果として生産子豚数の増加が期待される。
3 本器の装着により、発情母豚の静止を観察できれば、種付け適期と判定できる。
4 また、発情した母豚が静止し、雄豚による交配または人工受精作業が容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
家畜の交配適期判定器Pは、家畜Sの胴体後部において背中から腹部にかけて弾力で挟み得るように、家畜Sの背部に掛かる叉開き湾曲部1の両端に腹部を挟む脚体部2,2を延長して設けたもので、背中から差し込みやすく下端としての両端に外側へ反る足先部3,3が形成される。
【0017】
全体の形状が器具としてのふとん挟みの形態であって、帯板状のバネ材からなる主部材5と、ほゞ叉開き湾曲部1に付加されるステンレスの補強部材7とからなり、両方の部材の幅が4cm程度、厚みについては、主部材5が2mm、補強部材7が3mm程度であって、主部材5に補強部材7が接着して一体化してある。また、これにより雌の家畜の背を押さえる重みも加わる。図示のものは使用する家畜Sが雌豚の一形態の場合であって、豚の大きさによって多少の違いがあることもあり、また、牛や馬などの場合には大きさや形態が異なってくることもある。
【0018】
叉開き湾曲部1は、補強部材7の付加により弾性変形しがたい弾力を有するので、これによって家畜Sの背部にがっちりと固定され、下の脚体部2,2に弾力を発揮させる元となる。このため、足先部3,3が子宮に向かって腹を強く押さえることができる。叉開き湾曲部1の弾力が強くないと、腹の押さえが弱くなる。また、両脚体部2,2が徐々に幅狭く形成され、これにより押さえにより下がろうとする作用が生じるために、叉開き湾曲部1が家畜Sの背部に確実に嵌まった状態を保持する。その結果、背部を押さえるために、家畜Sが雄豚を受け入れて乗駕されたと同じ感覚となる。
【0019】
このように弾性変形により弾発力が生じるならば、材料の種類は特に限定されるものではなく、例えば、バネ板のみであることもあるし、全体を硬質プラスチックに成形することもできる。また、帯板状であることは必ずしも要しなく、断面が円形、楕円形、多角形などの脚太状であっても良い。しかし、上記のように構成すると、製造が容易であって、かつ、雌の家畜Sに乗駕がされたと比較的錯覚を与えやすいと考えられる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の動物の交配適期判定器によれば、動物に着脱して使用しやすいばかりでなく、装着により雌の動物に雄が乗駕がしたと同じに感じさせることができる状態を再現するのに最も適した形態であり、使用により不動姿勢となるか否か、つまり、雌が雄を許容する交配適期にあるか否かを確実に判定することができという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す動物の交配適期判定器の斜視図である。
【図2】同交配適期判定器の使用状態を示す斜視図である。
【図3】同交配適期判定器の正面図である。
【符号の説明】
P 動物の交配適期判定器
S 家畜
1 叉開き湾曲部
2 脚体部
3 足先部
5 主部材
7 補強部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、豚、牛、馬等、動物の雌について受精に最も適した時期を知るために使用する動物の交配適期判定器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば家畜の受精については、従来、雌雄の自由に任せる自然交配(交尾)が行われてきたが、最近では、人工交配(人工受精)が多く行われるようになってきた。交尾では、雌の後ろに雄が抱きつくように乗って陰茎を膣に挿入し(乗駕の体勢)、ピストン運動にも抜けないように前足で腹部を抱え込むようにしてその姿勢を保ちながら射精に至る。人工受精では単に膣へ精液注入器を挿入して精液を発射する。いずれも、雌が排卵した卵子に雄の精子が結合し受精がなされるが、受精は卵管でなされ、その後子宮に着床して発育し、やがて胎児となり娩出されるというように、雌では一連の生殖過程がいとなまれる。受胎の確率を高めるためには、このようなことからまずは排卵の時期を知る必要がある。
【0003】
排卵は発情期になされる。発情時には、卵巣の変化のほかに、子宮、生殖器分泌液、血中性ホルモン濃度などの内部変化と、外陰部の変化、性的挙動など発情徴候と呼ばれる外見的変化が見られる。豚の場合であると、外見の変化から通常次のように分類される。
【0004】
(発情前記) 平均2.7日(1〜7日)。外陰部の発赤と腫脹が開始して雄豚を許容するまで。
(発情期) 平均2.4日(1〜4日)。外陰部の発赤と腫脹が最高となり、雄豚を許容し始めてからしだいに外陰部の発赤、腫脹が退行し、雄豚を許容しなくなるまで。この時期に雌豚は雄豚を求めて行動し、脱柵することもある。一般に食欲は減退し、発情期特有のうなり声を発し、雄豚や他の雌豚あるいは人が背に圧力をかけると、耳を立て不動姿勢を示し、豚によっては不動姿勢が強く移動に困難をきたすものもある。これは、雌豚が前記したような雄豚の乗駕があったと疑似体験することによるものと考えられ、従来、交配適期の判定は、この外見的変化を見たもので、帯を家畜の後部に締めて、嫌がらない時が交配適期と判断することもあった。
(発情後期) 平均1.8日(1〜5日)。雄豚を許容しなくなってから、外陰部の発赤、腫脹が消失し、常態に戻るまで。
【0005】
豚は一年中発情周期を繰り返し、気温、光の強さはほとんど発情周期の規則性に影響を与えない。豚の発情周期は平均21日(19〜23日)で比較的一定している。そのうち、発情日数は前述の如く平均2.4日、時間にして58時間であるが、次のように、さらに限られることになる。
【0006】
成熟した雌豚の卵巣には各種の大きさの卵胞があり、発情に際してこの中のいくつかが急速な発達をとげ、発情開始後、31±5.5時間後に排卵される。卵巣から排出された卵子は卵管に入る。卵子の受精能力は平均数時間ときわめて短く、長くても20時間以内と推定されている。これに反して精子の雌豚生殖器内での生存時間は40時間以上とされ、受精能力を有する時間も25〜30時間と比較的長い。交配により子宮頸管内に注入された精子は、雌豚生殖器の蠕動運動、自己の運動性により、早いものは15〜30分で受精の場所にある卵管上部に達するが、多数の精子が到達して集合状態に至るのには十数時間を要する。
【0007】
このように、排卵の時期、卵子や精子の受精能力保有時間、精子の受精場所への到達時間により、おのずから交配適期は限られ、発情開始から10〜25時間(排卵時間帯の前縁)で最高の受胎率となる。次に受胎率が高いのは発情後10時間未満の交配で81.3%であるが、発情後25時間以上の排卵期に交配した場合は受胎率50%以下となる。また、発情時間の短い豚あるいは長い豚では交配適期の判定が困難である。牛や馬についてもほぼ同様であり、したがって、家畜など動物の特に人工受精については、さらに受胎確率の高い判定が要求されているのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような実情から、家畜などの動物に装着することにより、雌が雄を許容する交配適期にあるか否かを確実に判定することができ、しかも、その取り扱いが容易である動物の交配適期判定器を提供することを目的とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、動物の胴体の背部に跨がるように嵌着し得る叉開き湾曲部の両下端に、腹部を弾性変形により挟む脚体部を、下端に行くにつれて相互の間隔が狭まるようにそれぞれに延長して形成し、両脚体部の下端に動物の腹部を子宮近くで押さえ得るように外側へ反る足先部を設けたことを特徴とする弾性材からなる動物の交配適期判定器を提供するものである。
【0010】
【作用】
ところで、自然交配の場合あると、雌雄の相互の自由に任せることによりその適期が選定されることになる。つまり、雌が雄を許容して交尾があるときが最適期であるが、この許容状態にあるか否かをこの動物の交配適期判定器によりなすことができる。つまり、交尾をするには、雌の後ろに雄が乗って陰茎を膣に挿入し(乗駕の体勢)、前足で後部を抱え込むようにしてその姿勢を保ちながら射精に至るが、この乗駕と同様の状態が上記構成の交配適期判定器を雌の動物例えば家畜に装着して再現されるからである(以下、便宜上「家畜」を例として説明する)。
【0011】
装着するときには、弾力に抗して両足先部を開いて雌の家畜の胴部に上から差し込む。そうすると、脚体部と足先部とが比較的柔らかい腹部を締めつけるので、持ち上がらないように安定して嵌着された状態となり、これで乗駕の状態を疑似体験するのに最も有効となる。したがって、その家畜が不動姿勢を示すときには、交配適期と判定して良い。しかし、雌の家畜が交配適期にないときには、この状態になるまで暴れるので、これから未だ交配適期に至っていないことが分かるし、嵌着が完了しても動作に乱れが見られるときには同様に判定できる。
【0012】
前記したように、脚体部の先端や足先部が押さえる箇所が子宮など生殖器近くの両側腹部でそこが敏感であることから、交配適期にない普段は乱暴に反応するところであるが、交配適期にあるときには、発情を判定でき、或いは発情を強めたりできるばかりか、むしろ欲求不満が解消され静かになるため、後の作業が容易になるなどの効果がある。
【0013】
また、例えば、改良を重ね発育能力の高い系統豚等では、しばしば発情徴候が弱い欠点が見受けられる。すなわち、陰部の腫脹や色調が明瞭でなく、交配適期が判定しにくいとか、交配に手間取るといった評価がある。とりわけ、人工受精技術を取り入れる大型の養豚場ではこうした問題は見逃せないものであった。
【0014】
こうした事情に対して、本願発明の判定器によれば、
1 情発現予定日に先立ち、本器を装着することにより、発情徴候が鮮明に発現する。
2 発情が亢進され、排卵と受精が適性化し、結果として生産子豚数の増加が期待される。
3 本器の装着により、発情母豚の静止を観察できれば、種付け適期と判定できる。
4 また、発情した母豚が静止し、雄豚による交配または人工受精作業が容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
家畜の交配適期判定器Pは、家畜Sの胴体後部において背中から腹部にかけて弾力で挟み得るように、家畜Sの背部に掛かる叉開き湾曲部1の両端に腹部を挟む脚体部2,2を延長して設けたもので、背中から差し込みやすく下端としての両端に外側へ反る足先部3,3が形成される。
【0017】
全体の形状が器具としてのふとん挟みの形態であって、帯板状のバネ材からなる主部材5と、ほゞ叉開き湾曲部1に付加されるステンレスの補強部材7とからなり、両方の部材の幅が4cm程度、厚みについては、主部材5が2mm、補強部材7が3mm程度であって、主部材5に補強部材7が接着して一体化してある。また、これにより雌の家畜の背を押さえる重みも加わる。図示のものは使用する家畜Sが雌豚の一形態の場合であって、豚の大きさによって多少の違いがあることもあり、また、牛や馬などの場合には大きさや形態が異なってくることもある。
【0018】
叉開き湾曲部1は、補強部材7の付加により弾性変形しがたい弾力を有するので、これによって家畜Sの背部にがっちりと固定され、下の脚体部2,2に弾力を発揮させる元となる。このため、足先部3,3が子宮に向かって腹を強く押さえることができる。叉開き湾曲部1の弾力が強くないと、腹の押さえが弱くなる。また、両脚体部2,2が徐々に幅狭く形成され、これにより押さえにより下がろうとする作用が生じるために、叉開き湾曲部1が家畜Sの背部に確実に嵌まった状態を保持する。その結果、背部を押さえるために、家畜Sが雄豚を受け入れて乗駕されたと同じ感覚となる。
【0019】
このように弾性変形により弾発力が生じるならば、材料の種類は特に限定されるものではなく、例えば、バネ板のみであることもあるし、全体を硬質プラスチックに成形することもできる。また、帯板状であることは必ずしも要しなく、断面が円形、楕円形、多角形などの脚太状であっても良い。しかし、上記のように構成すると、製造が容易であって、かつ、雌の家畜Sに乗駕がされたと比較的錯覚を与えやすいと考えられる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の動物の交配適期判定器によれば、動物に着脱して使用しやすいばかりでなく、装着により雌の動物に雄が乗駕がしたと同じに感じさせることができる状態を再現するのに最も適した形態であり、使用により不動姿勢となるか否か、つまり、雌が雄を許容する交配適期にあるか否かを確実に判定することができという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す動物の交配適期判定器の斜視図である。
【図2】同交配適期判定器の使用状態を示す斜視図である。
【図3】同交配適期判定器の正面図である。
【符号の説明】
P 動物の交配適期判定器
S 家畜
1 叉開き湾曲部
2 脚体部
3 足先部
5 主部材
7 補強部材
Claims (2)
- 動物の胴体の背部に跨がるように嵌着し得る叉開き湾曲部の両下端に、腹部を弾性変形により挟む脚体部を、下端に行くにつれて相互の間隔が狭まるようにそれぞれに延長して形成し、両脚体部の下端に動物の腹部を子宮近くで押さえ得るように外側へ反る足先部を設けたことを特徴とする弾性材からなる動物の交配適期判定器。
- 全長にわたってバネ材からなる帯板状の主部材と、その叉開き湾曲部の外側に接合して一体化される補強部材とからなることを特徴とする請求項1記載の動物の交配適期判定器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191848A JP2005021108A (ja) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | 動物の交配適期判定器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191848A JP2005021108A (ja) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | 動物の交配適期判定器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005021108A true JP2005021108A (ja) | 2005-01-27 |
Family
ID=34189300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003191848A Pending JP2005021108A (ja) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | 動物の交配適期判定器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005021108A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2021045033A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 |
-
2003
- 2003-07-04 JP JP2003191848A patent/JP2005021108A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2021045033A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 | ||
WO2021045033A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 | 日本ハム株式会社 | 雌豚用発情判定装置、雌豚の発情判定方法および雌豚の発情判定プログラム |
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