【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変動弁機構の制御装置に関し、可変動弁機構によって可変とされるバルブリフト量を検出するリフト量センサの検出ばらつきを補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特許文献1に開示されるように、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に変える可変動弁機構を備え、吸気バルブのバルブリフト量を変更することで内燃機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御方法が知られている。
【0003】
また、上記のようにバルブリフト量を連続的に変化させる場合、バルブリフト量を検出するリフト量センサを設け、該リフト量センサで検出されるバルブリフト量が目標のバルブリフト量に一致するように、可変動弁機構を制御していた。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−182563号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リフト量センサとしてはポテンショメータなどが用いられるが、機械的及び電気的なばらつきによってセンサ出力と実際のバルブリフト量との相関にばらつきが生じることがあり、これによってリフト量制御の精度が低下し、バルブリフト量引いては吸入空気量を正確に制御することができなくなることがあった。
【0006】
ここで、バルブリフト量をストッパで規制される最小位置に制御して、そのときのセンサ出力から、センサ出力と実際のバルブリフト量との相関を学習することが考えられるが、機関の運転中にバルブリフ量を最小にすると、機関の要求吸気量が得られなくなり、また、シリンダ内負圧が上昇してオイル上がりが発生するという問題を生じる。
【0007】
これに対し、機関の停止中に、可変動弁機構を強制的に動かしてバルブリフト量を最小に制御すると、オルタネータの動作が停止しているので、バッテリが消耗してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、リフト量センサのセンサ出力と実際のバルブリフト量との相関のばらつきを、運転性に影響を与えず、かつ、オイル上がり及びバッテリ消耗を招くことなく学習できる可変動弁機構の制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明では、機関の燃料カット中であって、かつ、前記バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件において、バルブリフト量を強制的に最小値に制御し、該制御時におけるリフト量センサの出力に基づいて、センサ出力とバルブリフト量との相関を学習する構成とした。
【0010】
かかる構成によると、機関に対する燃料供給が一時的に停止される燃料カット中(例えば減速燃料カット中)であって、機関出力が要求されないときで、然も、センサ出力とバルブリフト量との相関を学習するためにバルブリフト量を強制的に最小値に制御したときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件において、バルブリフト量を強制的に可変範囲内の最小値に制御する。
【0011】
そして、この実際のバルブリフト量が最小値になっている状態でのセンサ出力から、センサ出力とバルブリフト量との相関を学習する。
従って、センサ出力とバルブリフト量との相関を学習するために、バルブリフト量を強制的に最小値に制御しても、機関の運転性に影響を与えることがなく、かつ、シリンダ内負圧の増大によるオイル上がりの発生を防止できる一方、バルブリフト量の最小値を基準にセンサ出力とバルブリフト量との相関を学習することで、センサ出力とバルブリフト量との相関にばらつきがあっても、実際のバルブリフト量を正確に検出することができるようになる。
【0012】
請求項2記載の発明では、バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件を、機関回転速度,吸気バルブのバルブタイミング,排気バルブのバルブタイミングのうちの少なくとも1つに基づいて判断する構成とした。
【0013】
かかる構成によると、燃料カット中であって、かつ、機関回転速度,吸気バルブのバルブタイミング,排気バルブのバルブタイミングのうちの少なくとも1つから、バルブリフト量を最小値としてもシリンダ内負圧が所定値以上にならないと判断されるときに、センサ出力とバルブリフト量との相関のばらつきを学習させるべく、バルブリフト量を最小値に制御する。
【0014】
従って、機関回転速度,吸気バルブのバルブタイミング,排気バルブのバルブタイミングの違いによるシリンダ内負圧の変化に基づいて、バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上になるか否かが判断され、バルブリフト量を最小値としてもシリンダ内負圧が所定値以上にならない条件を正しく判断できる。
【0015】
請求項3記載の発明では、バルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング機構を備え、該可変バルブタイミング機構により吸気バルブのバルブタイミング及び/又は排気バルブのバルブタイミングを強制的に制御して、バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件に設定する構成とした。
【0016】
かかる構成によると、吸気バルブのバルブタイミング及び/又は排気バルブのバルブタイミングを強制的に制御することで、たとえバルブリフト量を最小値にしてもシリンダ内負圧が所定値以上にならないようにして、センサ出力とバルブリフト量との相関のばらつきを学習させるべく、バルブリフト量を最小値に制御する。
【0017】
従って、バルブリフト量を最小値に制御してセンサ出力とバルブリフト量との相関のばらつきを学習させ得る領域を拡大でき、学習機会を確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施形態における車両用内燃機関のシステム構成図である。
【0019】
図1において、内燃機関101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装され、該電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
【0020】
燃焼排気は燃焼室106から排気バルブ107を介して排出され、フロント触媒108及びリア触媒109で浄化された後、大気中に放出される。
前記排気バルブ107は、排気側カム軸110に軸支されたカム111によって一定のバルブリフト量,バルブ作動角及びバルブタイミングを保って開閉駆動される。
【0021】
一方、吸気バルブ105側には、バルブリフト量を作動角と共に連続的に可変制御する可変動弁機構としてのVEL(Variable valve Event and Lift)機構112が設けられる。
【0022】
更に、吸気バルブ105側には、クランク軸に対する吸気側カム軸の回転位相を変化させることで、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を連続的に可変制御する可変バルブタイミング機構としてのVTC(Variable valve Timing Control)機構113が設けられる。
【0023】
尚、前記VTC機構113を排気バルブ107側にのみ設ける構成、又は、前記VTC機構113を吸気バルブ105側及び排気バルブ107側の双方に設ける構成としても良い。
【0024】
マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(ECU)114は、アクセル開度に対応する目標吸入空気量が得られるように、前記電子制御スロットル104,VEL機構112及びVTC機構113を制御する。
【0025】
前記ECU114には、内燃機関101の吸入空気量を検出するエアフローメータ115、アクセルペダルセンサAPS116、クランク軸120から回転信号を取り出すクランク角センサ117、スロットルバルブ103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ118、内燃機関101の冷却水温度を検出する水温センサ119等からの検出信号が入力される。
【0026】
また、各気筒の吸気バルブ105上流側の吸気ポート130には、電磁式の燃料噴射弁131が設けられ、該燃料噴射弁131は、前記ECU114からの噴射パルス信号によって開弁駆動されると、噴射パルス幅(開弁時間)に比例する量の燃料を噴射する。
【0027】
図2〜図4は、前記VEL機構112の構造を詳細に示すものである。
但し、吸気バルブ105のバルブリフト量及び作動角を連続的に可変制御する可変動弁機構の構造を、図2〜図4に示したものに限定するものではない。
【0028】
図2〜図4に示すVEL機構112は、一対の吸気バルブ105,105と、シリンダヘッド11のカム軸受14に回転自在に支持された中空状のカム軸13(駆動軸)と、該カム軸13に軸支された回転カムである2つの偏心カム15,15(駆動カム)と、前記カム軸13の上方位置に同じカム軸受14に回転自在に支持された制御軸16と、該制御軸16に制御カム17を介して揺動自在に支持された一対のロッカアーム18,18と、各吸気バルブ105,105の上端部にバルブリフター19,19を介して配置された一対のそれぞれ独立した揺動カム20,20とを備えている。
【0029】
前記偏心カム15,15とロッカアーム18,18とは、リンクアーム25,25によって連係され、ロッカアーム18,18と揺動カム20,20とは、リンク部材26,26によって連係されている。
【0030】
上記ロッカアーム18,18,リンクアーム25,25,リンク部材26,26が伝達機構を構成する。
前記偏心カム15は、図5に示すように、略リング状を呈し、小径なカム本体15aと、該カム本体15aの外端面に一体に設けられたフランジ部15bとからなり、内部軸方向にカム軸挿通孔15cが貫通形成されていると共に、カム本体15aの軸心Xがカム軸13の軸心Yから所定量だけ偏心している。
【0031】
また、前記偏心カム15は、カム軸13に対し前記バルブリフター19に干渉しない両外側にカム軸挿通孔15cを介して圧入固定されている。
前記ロッカアーム18は、図4に示すように、略クランク状に屈曲形成され、中央の基部18aが制御カム17に回転自在に支持されている。
【0032】
また、基部18aの外端部に突設された一端部18bには、リンクアーム25の先端部と連結するピン21が圧入されるピン孔18dが貫通形成されている一方、基部18aの内端部に突設された他端部18cには、各リンク部材26の後述する一端部26aと連結するピン28が圧入されるピン孔18eが形成されている。
【0033】
前記制御カム17は、円筒状を呈し、制御軸16外周に固定されていると共に、図2に示すように軸心P1位置が制御軸16の軸心P2からαだけ偏心している。
【0034】
前記揺動カム20は、図2及び図6,図7に示すように略横U字形状を呈し、略円環状の基端部22にカム軸13が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔22aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム18の他端部18c側に位置する端部23にピン孔23aが貫通形成されている。
【0035】
また、揺動カム20の下面には、基端部22側の基円面24aと該基円面24aから端部23端縁側に円弧状に延びるカム面24bとが形成されており、該基円面24aとカム面24bとが、揺動カム20の揺動位置に応じて各バルブリフター19の上面所定位置に当接するようになっている。
【0036】
即ち、図8に示すバルブリフト特性からみると、図2に示すように基円面24aの所定角度範囲θ1がベースサークル区間になり、カム面24bの前記ベースサークル区間θ1から所定角度範囲θ2が所謂ランプ区間となり、更に、カム面24bのランプ区間θ2から所定角度範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
【0037】
また、前記リンクアーム25は、円環状の基部25aと、該基部25aの外周面所定位置に突設された突出端25bとを備え、基部25aの中央位置には、前記偏心カム15のカム本体15aの外周面に回転自在に嵌合する嵌合穴25cが形成されている一方、突出端25bには、前記ピン21が回転自在に挿通するピン孔25dが貫通形成されている。
【0038】
更に、前記リンク部材26は、所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部26a,26bには前記ロッカアーム18の他端部18cと揺動カム20の端部23の各ピン孔18d,23aに圧入した各ピン28,29の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔26c,26dが貫通形成されている。
【0039】
尚、各ピン21,28,29の一端部には、リンクアーム25やリンク部材26の軸方向の移動を規制するスナップリング30,31,32が設けられている。
【0040】
上記構成において、制御軸16の軸心P2と制御カム17の軸心P1との位置関係によって、図6,7に示すように、バルブリフト量が変化することになり、前記制御軸16を回転駆動させることで、制御カム17の軸心P1に対する制御軸16の軸心P2の位置を変化させる。
【0041】
前記制御軸16は、図10に示すような構成によって、ストッパにより制限される所定回転角度範囲内でDCサーボモータ(アクチュエータ)121により回転駆動されるようになっており、前記制御軸16の角度を前記アクチュエータ121で変化させることで、吸気バルブ105のバルブリフト量及びバルブ作動角が連続的に変化する(図9参照)。
【0042】
図10において、DCサーボモータ121は、その回転軸が制御軸16と平行になるように配置され、回転軸の先端には、かさ歯車122が軸支されている。一方、前記制御軸16の先端に一対のステー123a,123bが固定され、一対のステー123a,123bの先端部を連結する制御軸16と平行な軸周りに、ナット124が揺動可能に支持される。
【0043】
前記ナット124に噛み合わされるネジ棒125の先端には、前記かさ歯車122に噛み合わされるかさ歯車126が軸支されており、DCサーボモータ121の回転によってネジ棒125が回転し、該ネジ棒125に噛み合うナット124の位置が、ネジ棒125の軸方向に変位することで、制御軸16が回転されるようになっている。
【0044】
ここで、ナット124の位置をかさ歯車126に近づける方向が、バルブリフト量が小さくなる方向で、逆に、ナット124の位置をかさ歯車126から遠ざける方向が、バルブリフト量が大きくなる方向となっている。
【0045】
前記制御軸16の先端には、図10に示すように、制御軸16の角度を検出するポテンショメータ式の角度センサ127が設けられており、該角度センサ127で検出される実際の角度が目標角度に一致するように、前記ECU114が前記DCサーボモータ121をフィードバック制御する。
【0046】
ここで、制御軸16の角度によって吸気バルブ105のバルブリフト量が決まるので、本実施形態において前記角度センサ127がリフト量センサに相当することになる。
【0047】
尚、本実施形態では、角度センサ127で認識される制御軸16の角度が増大する方向が、バルブリフト量の大きくなる方向としてある。
また、前記制御軸16の外周に突出形成したストッパ部材128が、固定側の受け部材(図示省略)に対してリフトの増大方向及び減少方向の双方で当接することで、制御軸16の回転範囲が規制され、これにより最小リフト量及び最大リフト量が規定されるようになっている。
【0048】
次に、前記VTC機構113の構成を、図11に基づいて説明する。
但し、VTC機構113を、図11に示したものに限定するものではなく、クランク軸に対するカム軸の回転位相を連続的に変化させる構成のものであれば良い。
【0049】
本実施形態におけるVTC機構113は、ベーン式の可変バルブタイミング機構であり、クランク軸120によりタイミングチェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット51(タイミングスプロケット)と、吸気側カム軸13の端部に固定されてカムスプロケット51内に回転自在に収容された回転部材53と、該回転部材53をカムスプロケット51に対して相対的に回転させる油圧回路54と、カムスプロケット51と回転部材53との相対回転位置を所定位置で選択的にロックするロック機構60とを備えている。
【0050】
前記カムスプロケット51は、外周にタイミングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部を有する回転部(図示省略)と、該回転部の前方に配置されて前記回転部材53を回転自在に収容するハウジング56と、該ハウジング56の前後開口を閉塞するフロントカバー,リアカバー(図示省略)とから構成される。
【0051】
前記ハウジング56は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面には、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング56の軸方向に沿って設けられる4つの隔壁部63が90°間隔で突設されている。
【0052】
前記回転部材53は、吸気側カム軸14の前端部に固定されており、円環状の基部77の外周面に90°間隔で4つのベーン78a,78b,78c,78dが設けられている。
【0053】
前記第1〜第4ベーン78a〜78dは、それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部63間の凹部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベーン78a〜78dの両側と各隔壁部63の両側面との間に、進角側油圧室82と遅角側油圧室83を構成する。
【0054】
前記ロック機構60は、ロックピン84が、回転部材53の最大遅角側の回動位置(基準作動状態)において係合孔(図示省略)に係入するようになっている。
【0055】
前記油圧回路54は、進角側油圧室82に対して油圧を給排する第1油圧通路91と、遅角側油圧室83に対して油圧を給排する第2油圧通路92との2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路91,92には、供給通路93とドレン通路94a,94bとがそれぞれ通路切り換え用の電磁切換弁95を介して接続されている。
【0056】
前記供給通路93には、オイルパン96内の油を圧送する機関駆動のオイルポンプ97が設けられている一方、ドレン通路94a,94bの下流端がオイルパン96に連通している。
【0057】
前記第1油圧通路91は、回転部材53の基部77内に略放射状に形成されて各進角側油圧室82に連通する4本の分岐路91dに接続され、第2油圧通路92は、各遅角側油圧室83に開口する4つの油孔92dに接続される。
【0058】
前記電磁切換弁95は、内部のスプール弁体が各油圧通路91,92と供給通路93及びドレン通路94a,94bとを相対的に切り換え制御するようになっている。
【0059】
前記ECU114は、前記電磁切換弁95を駆動する電磁アクチュエータ99に対する通電量を、ディザ信号が重畳されたデューティ制御信号に基づいて制御する。
【0060】
例えば、電磁アクチュエータ99にデューティ比0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、オイルポンプ47から圧送された作動油は、第2油圧通路92を通って遅角側油圧室83に供給されると共に、進角側油圧室82内の作動油が、第1油圧通路91を通って第1ドレン通路94aからオイルパン96内に排出される。
【0061】
従って、遅角側油圧室83の内圧が高、進角側油圧室82の内圧が低となって、回転部材53は、ベーン78a〜78bを介して最大遅角側に回転し、この結果、吸気バルブ105の開期間(開時期及び閉時期)が遅くなる。
【0062】
一方、電磁アクチュエータ99にデューティ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると、作動油は、第1油圧通路91を通って進角側油圧室82内に供給されると共に、遅角側油圧室83内の作動油が第2油圧通路92及び第2ドレン通路94bを通ってオイルパン96に排出され、遅角側油圧室83が低圧になる。
【0063】
このため、回転部材53は、ベーン78a〜78dを介して進角側へ最大に回転し、これによって、吸気バルブ105の開期間(開時期及び閉時期)が早くなる。
【0064】
尚、可変バルブタイミング機構は、上記のベーン式のものに限定されず、例えば、特開2001−041013号公報や特開2001−164951号公報に開示されるように、電磁クラッチ(電磁ブレーキ)の摩擦制動によってクランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成の可変バルブタイミング機構や、特開平9−195840号公報に開示される油圧によってヘリカルギヤを作動させる方式の可変バルブタイミング機構であっても良い。
【0065】
前記VEL機構112の制御においては、前記角度センサ127で検出される制御軸16の角度が目標角度に一致するように、換言すれば、前記角度センサ127で検出されるバルブリフト量が目標バルブリフト量に一致するように、前記DCサーボモータ121がフィードバック制御される。
【0066】
しかし、ポテンショメータである前記角度センサ127は、機械的及び電気的ばらつきによってセンサ出力と実際のバルブリフト量との相関にばらつきが生じ、該ばらつきによってバルブリフト量制御の精度が低下してしまう。
【0067】
そこで、本実施形態では、以下に示すようにして、センサ出力と実際のバルブリフト量との相関を学習する。
図12のフローチャートは、前記学習制御のメインルーチンを示し、ステップS1では、学習許可条件が成立しているか否かの判定処理を行い、ステップS2では、前記VTC機構113によりバルブタイミングを操作する処理を行なう。
【0068】
ステップS3では、VEL機構112を、バルブリフト量が最小となるようにストッパ位置に押し当てる処理を行い、ステップS4では、前記バルブリフト量が最小の状態での角度センサ127の出力を学習する処理を行なう。
【0069】
図13のフローチャートは、前記ステップS1の学習許可条件の判定処理を詳細に示す。
ステップS101では、冷却水温度vTWNが所定温度(例えば80℃)以上であるか否かを判定する。
【0070】
冷却水温度vTWNが所定温度未満である冷機状態では、ステップS106へ進んで、学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0をセットする。
前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0がセットされている状態は、学習許可条件が成立していないことを示す。
【0071】
一方、冷却水温度vTWNが所定温度以上であれば、ステップS102へ進んで、燃料カット中であるか否かを判断する。
本実施形態においては、アクセル全閉でかつ機関回転速度が所定速度以上である減速運転状態において、前記燃料噴射弁131による燃料噴射を停止させる所謂減速燃料カットを行なうようになっており、前記ステップS102では、前記減速燃料カット中であるか否かを判断する。
【0072】
燃料カット中でない場合には、ステップS106へ進んで、学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0をセットする。
一方、燃料カット中であれば、ステップS103へ進んで、機関回転数vKNRPM(rpm)が第1回転数(例えば3000rpm)以下であるか否かを判別する。
【0073】
機関回転数vKNRPM(rpm)が第1回転数を超える場合には、ステップS106へ進んで、学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0をセットする。
一方、機関回転数vKNRPM(rpm)が第1回転数以下であれば、ステップS104へ進んで、機関回転数vKNRPM(rpm)が、前記第1回転数よりも低い第2回転数(例えば1000rpm)以上であるか否かを判別する。
【0074】
機関回転数vKNRPM(rpm)が第2回転数よりも低い場合には、ステップS106へ進んで、学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0をセットする。
一方、機関回転数vKNRPM(rpm)が第2回転数以上であれば、ステップS105へ進んで、学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1をセットする。
【0075】
前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされている状態は、学習許可条件が成立していることを示す。
即ち、機関101が暖機後の状態で、かつ、燃料カット中で、かつ、機関回転速度が所定範囲内であるときに、学習許可が成立していると判断する。
【0076】
機関101が暖機後であることを条件とするのは、機関101の安定状態で学習を行なわせるためであり、燃料カット中であることを条件とするのは、学習のためにバルブリフト量を絞っても運転性に大きな影響がないためである。
【0077】
更に、機関回転数が所定範囲内であることを条件とするのは、機関回転数が高いとバルブリフト量を最小に制御したときに、シリンダ内負圧が上限値を超えることを回避できないためであり、逆に、機関回転数が低すぎると、バルブリフト量を最小にしたときのポンプング損失によってエンストしてしまう可能性があるためである。
【0078】
図14のフローチャートは、前記ステップS2のVTC操作を詳細に示す。
ステップS201では、前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされているか否かを判別する。
【0079】
前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0がセットされている場合には、ステップS205へ進んで、VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに0をセットする。
前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに0がセットされている状態は、学習のためのVTC機構113の操作が完了していないこと、換言すれば、バルブリフト量を最小に制御して学習を行なうことができない状態を示す。
【0080】
一方、前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされている場合には、ステップS202へ進み、吸気バルブ105のVTC機構113における目標角度vVTCTRGintに最小角である0degをセットする。
【0081】
本実施形態において、前記吸気バルブ105のVTC機構113における初期位置は最遅角位置であって、該初期位置からの進角角度に基づいて吸気バルブ105のバルブタイミングを制御する。
【0082】
従って、vVTCTRGint=0degは、目標を最遅角位置とすることを示すから、ステップS202における目標角度vVTCTRGint=0degの設定は、吸気バルブ105のバルブタイミングを強制的に最遅角位置に向けて操作することになる。
【0083】
尚、吸気バルブ105のバルブリフト量が最小の状態で、バルブタイミングを最遅角位置に制御すると、吸気バルブ105の開時期が上死点後になるように設定される。
【0084】
次のステップS203では、吸気バルブ105のVTC機構113における実角度が所定角度(例えば5deg)以下にまで遅角されたか否かを判別する。
吸気バルブ105のVTC機構113における実角度が所定角度(例えば5deg)以下になるまでは、ステップS205へ進んで、VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに0をセットする。
【0085】
そして、吸気バルブ105のVTC機構113における実角度が所定角度(例えば5deg)以下にまで遅角されると、ステップS204へ進んで、VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1をセットし、学習のためのVTC機構113の操作が完了していることが前記フラグfVTLRVTCOKから判断できるようにする。
【0086】
吸気バルブ105のバルブタイミングが遅角されて開時期が上死点後に遅れると、吸気行程後半におけるシリンダ内負圧の増大が抑制され、シリンダ内負圧が上限値を超えてしまうことを回避できる。
【0087】
図15のフローチャートは、前記ステップS3の最小リフト制御を示すものであり、ステップS301では、前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1がセットされているか否かを判別する。
【0088】
前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1がセットされている場合には、冷却水温度,燃料カット,機関回転速度の学習許可条件が成立していて、かつ、バルブリフト量が最小に制御されてもシリンダ内負圧が上限値を超えることがないように、吸気バルブ105のバルブタイミングを遅角させてあることになる。
【0089】
そこで、ステップS301でfVTLRVTCOK=1であると判別されると、ステップS302へ進み、VEL機構112の制御軸16を最小リフト側のストッパ位置に向けて回転させるべく、前記DCサーボモータ121を制御する。
【0090】
ステップS302では、前記ストッパ位置に対する押し付け状態を維持させるので、最小リフト位置方向への回転駆動力を弱くすることが好ましく、例えば、デューティ30%程度の力で最小リフト位置方向へ回転駆動する。
【0091】
吸気バルブ105のバルブリフト量を最小値に制御すると、吸気バルブ105で吸気絞りが行なわれ、バルブリフト量が大きいときに比べてシリンダ内負圧が大きくなる。
【0092】
しかし、本実施形態では、機関回転数の領域を限定し、かつ、吸気バルブ105のバルブタイミングを強制的に遅角させることで、バルブリフト量を最小にしても、シリンダ内負圧が限界を超えてオイル上がりが発生することがないようにしてある。
【0093】
従って、機関の運転中に、運転性に大きな影響を与えることなく、かつ、オイル上がりの発生を抑止して、センサ出力と実際のバルブリフト量との相関を学習し、角度センサ127によって実際のバルブリフト量を精度良く検出できるようになる。
【0094】
尚、キースイッチによって機関が停止されてから、バルブリフト量を最小値に制御することによっても、センサ出力と実際のバルブリフト量との相関を学習させることができるが、機関の停止によってオルタネータの発電が停止しているときに、VEL機構112を駆動すると、バッテリが消耗してしまう。
【0095】
これに対し、上記実施形態のように、機関の運転中(回転中)に診断を行なう構成であれば、オルタネータの発電が行なわれる状態でVEL機構112を駆動するから、診断処理によってバッテリの消耗させることはない。
【0096】
図16のフローチャートは、前記ステップS4の学習処理を示し、ステップS401では、前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1がセットされているか否かを判別する。
【0097】
VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに0がセットされているときには、ステップS406へ進み、学習ディレーtVELMNDLYに所定時間(例えば1秒)をセットする。
【0098】
VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1がセットされると、ステップS402へ進み、前記学習ディレーtVELMNDLYを所定値だけ減算する処理を行なう。
そして、次のステップS403では、前記学習ディレーtVELMNDLYが0にまで減算されたか否かを判別し、前記学習ディレーtVELMNDLYが0になるまでは、ステップS403からそのまま終了させることで、前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1がセットされてから、ステップS406で設定される所定時間が経過するまでは、学習が行なわれないようにする。
【0099】
これは、VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1がセットされて、吸気バルブ105のバルブリフト量を最小にする制御を行なってから、実際にバルブリフト量が最小値になるまでに時間遅れがあるためである。
【0100】
ステップS403で学習ディレーtVELMNDLYが0にまで減算されたと判断されると、ステップS404へ進み、そのときの角度センサ127で検出された制御軸16の角度vADREVELが、それまでの学習値vVELMNLRNよりも小さいか否かを判別する。
【0101】
ここで、角度センサ127で検出された制御軸16の角度vADREVELが、それまでの学習値vVELMNLRNよりも小さい場合には、ステップS405へ進み、前記学習値vVELMNLRNにそのときの検出角度vADREVELをセットする。
【0102】
図17は、前記学習値vVELMNLRN(換言すれば、センサ出力と実際のバルブリフト量との相関にばらつき)に基づいて、制御軸16の角度(バルブリフト量)を正しく検出させるための処理を示す。
【0103】
ステップS501では、制御軸16の仮実角度(仮実バルブリフト量)vREVELtmpを下式に基づいて算出する。
vREVELtmp=mFULANG×(vADREVEL−vVELMNLRN)/(vVELMXLRN−vVELMNLRN)
上式で、vVELMXLRNは別途学習される最大リフト時のセンサ検出角度であり、また、mFULANGは、予め記憶される最大リフトから最大リフトまでの角度幅であり、上式によって、最小リフト学習値vVELMNLRNから最大リフト学習値vVELMXLRNまでの範囲における検出角度vADREVELを、角度幅mFULANG内の値の置き換える処理が行なわれる(図18参照)。
【0104】
次のステップS502では、ステップS501で求めた仮実角度(仮実バルブリフト量)vREVELtmpと0との大きい方を選択して、該選択した方をvREVELtmpにセットする。
【0105】
更に、ステップS503では、前記角度幅mFULANGと前記ステップS502で設定したvREVELtmpとの小さい方を、最終的な検出実角度vREVELにセットする。ところで、上記実施形態では、吸気バルブ105のバルブリフト量を最小にしたときに、シリンダ内負圧が限界値を超えることがないように、吸気バルブ105のバルブタイミングを強制的に遅角させる構成としたが、前記VTC機構113を排気バルブ107側にのみ備える場合には、図19のフローチャートに示すようにしてVTC操作を行なわせることで、シリンダ内負圧が限界値を超えることを回避できる。
【0106】
図19のフローチャートにおいて、ステップS211では、前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされているか否かを判別する。
前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0がセットされている場合には、ステップS215へ進んで、VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに0をセットする。
【0107】
一方、前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされている場合には、ステップS212へ進み、排気バルブ107のVTC機構113における目標角度vVTCTRGexhに最大角である35degをセットする。
【0108】
本実施形態において、排気バルブ107のバルブタイミングの初期位置を最進角位置として、目標角の増大に応じて排気バルブ107のバルブタイミングを遅角する。
【0109】
従って、目標角度vVTCTRGexhに最大角をセットすることは、強制的に排気バルブ107のバルブタイミングを遅角させることになる。
ステップS213では、排気バルブ107のVTC機構113における実角度が所定角度(例えば33deg)以上にまで遅角されたか否かを判別する。
【0110】
そして、排気バルブ107のバルブタイミングが最遅角付近にまで遅角されると、ステップS214へ進んで前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1をセットする。
【0111】
排気バルブ107のバルブタイミングを遅角すると、排気バルブ107の開期間が、上死点以降にずれ込む量が多くなり、これによりシリンダ内負圧の上昇を抑制できる。
【0112】
また、前記VTC機構113を、吸気バルブ105側と排気バルブ107側との双方に備える場合には、図20のフローチャートに示すようにしてVTC操作を行なわせることで、シリンダ内負圧が限界値を超えることを回避できる。
【0113】
ステップS221では、前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされているか否かを判別する。
前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに0がセットされている場合には、ステップS226へ進んで、VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに0をセットする。
【0114】
一方、前記学習許可条件フラグfVTMNLRGOに1がセットされている場合には、ステップS222へ進み、排気バルブ107のVTC機構113における目標角度vVTCTRGexhに最大角である35degをセットし、吸気バルブ105のVTC機構113における目標角度vVTCTRGintに最小角である0degをセットすることで、いずれも最遅角位置に制御されるようにする。
【0115】
ステップS223では、吸気バルブ105のVTC機構113における実角度vVTCNOWintに基づいて、シリンダ内負圧が限界値を超えない排気VTC角度vEXHLMTを設定する。
【0116】
前記実角度vVTCNOWintは、0に近いほど遅角されていることになり、吸気バルブ105側が大きく遅角されていれば、排気バルブ107側をそれほど大きく遅角しなくても、シリンダ内負圧が限界値を超えない状態になるので、前記排気VTC角度vEXHLMTは、実角度vVTCNOWintが小さいほど小さい値に設定される。
【0117】
ステップS224では、排気バルブ107のVTC機構113における実角度vVTCNOWexhが前記vEXHLMT以上であるか否か、換言すれば、吸気バルブ105の遅角度合いから排気側に要求される最低遅角量をクリアしているか否かを判別する。
【0118】
vVTCNOWexh≧vEXHLMTであれば、吸気バルブ105及び排気バルブ107のバルブタイミングが最遅角付近になっていないとしても、吸気バルブ105のバルブタイミングの遅角量と排気バルブ107のバルブタイミングの遅角量との組み合わせから、シリンダ内負圧が限界値を超えない状態になっていると判断できる。
【0119】
そこで、vVTCNOWexh≧vEXHLMTになると、ステップS225へ進んで、前記VTC操作完了フラグfVTLRVTCOKに1をセットする。
上記にように、吸気バルブ105及び排気バルブ107の双方のバルブタイミングを遅角する構成とすれば、許可条件成立から早期にシリンダ内負圧が限界値を超えることがない状態に推移させることができ、また、シリンダ内負圧を抑制する作用が大きくなるから、比較的高い回転速度域から診断を行なわせることも可能になる。
【0120】
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項2記載の可変動弁機構の制御装置において、
前記バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件を、機関回転速度が所定範囲内である状態とすることを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
【0121】
かかる構成によると、機関回転速度の条件によって高回転時でシリンダ内負圧が限界値を超えてしまう状態での学習を回避し、また、低回転時でバルブリフト量を最小にすることによるポンピング損失の増大でエンストに至る可能性のある状態での学習を回避する。
(ロ)請求項3記載の可変動弁機構の制御装置において、
前記吸気バルブのバルブタイミング及び/又は排気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角制御することを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
【0122】
かかる構成によると、吸気バルブのバルブタイミング及び/又は排気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角制御することで、バルブリフト量を最小に制御しても、シリンダ内負圧が所定値以上にならない状態にできる。
(ハ)請求項2記載の可変動弁機構の制御装置において、
機関回転速度が所定範囲内である燃料カット時に、前記吸気バルブのバルブタイミング及び/又は排気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角制御し、前記バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件に設定することを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
【0123】
かかる構成によると、機関回転速度の条件によって高回転時でシリンダ内負圧が限界値を超えてしまう状態での学習を回避し、また、低回転時でバルブリフト量を最小にすることによるポンピング損失の増大でエンストに至る可能性のある状態での学習を回避する。
【0124】
更に、吸気バルブのバルブタイミング及び/又は排気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角制御することで、前記所定範囲内の機関回転速度であるときに、シリンダ内負圧が限界値を超えてしまうことを回避する。
(ニ)請求項2記載の可変動弁機構の制御装置において、
機関回転速度が所定範囲内である燃料カット時に、前記吸気バルブのバルブタイミング及び排気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角制御し、前記吸気バルブの実際のバルブタイミングと排気バルブの実際のバルブタイミングとの組み合わせから、前記バルブリフト量を最小値としたときにシリンダ内負圧が所定値以上にならない所定の運転条件になったか否かを判断することを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
【0125】
かかる構成によると、機関回転速度の条件によって高回転時でシリンダ内負圧が限界値を超えてしまう状態での学習を回避し、また、低回転時でバルブリフト量を最小にすることによるポンピング損失の増大でエンストに至る可能性のある状態での学習を回避する。
【0126】
更に、吸気バルブのバルブタイミング及び排気バルブのバルブタイミングを強制的に遅角制御することで、前記所定範囲内の機関回転速度であるときに、シリンダ内負圧が限界値を超えてしまうことを回避するが、吸気バルブと排気バルブとのいずれか一方のバルブタイミングを遅角させる場合に比べて、吸気バルブ側,排気バルブ側それぞれに求められる遅角量は減少するので、吸気バルブ側の遅角量と排気バルブ側の遅角量との組み合わせから、シリンダ内負圧の上昇を抑制するのに充分なバルブタイミングになっているか否かを判断する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における内燃機関のシステム構成図。
【図2】VEL(Variable valve Event and Lift)機構を示す断面図(図3のA−A断面図)。
【図3】上記VEL機構の側面図。
【図4】上記VEL機構の平面図。
【図5】上記VEL機構に使用される偏心カムを示す斜視図。
【図6】上記VEL機構の低リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。
【図7】上記VEL機構の高リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。
【図8】上記VEL機構における揺動カムの基端面とカム面に対応したバルブリフト特性図。
【図9】上記VEL機構のバルブタイミングとバルブリフトの特性図。
【図10】上記VEL機構における制御軸の回転駆動機構を示す斜視図。
【図11】VTC(Variable valve Timing Control)機構を示す縦断面図。
【図12】実施形態におけるリフト量センサのばらつき学習のメインルーチンを示すフローチャート。
【図13】前記学習制御における学習許可条件の判定処理を示すフローチャート。
【図14】前記学習制御における吸気側VTCの操作処理を示すフローチャート。
【図15】前記学習制御におけるVELの最小リフト制御を示すフローチャート。
【図16】前記学習制御における学習処理を示すフローチャート。
【図17】前記学習制御結果に基づくリフト量の検出処理を示すフローチャート。
【図18】前記学習制御結果に基づくリフト量の検出処理の特性を示す線図。
【図19】前記学習制御における排気側VTCの操作処理を示すフローチャート。
【図20】前記学習制御における吸気側VTC及び排気側のVTCの操作処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
101…エンジン、104…電子制御スロットル、105…吸気バルブ、107…排気バルブ、112…VEL機構(可変動弁機構)、113…VTC機構(可変バルブタイミング機構)、114…エンジンコントロールユニット(ECU)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for a variable valve mechanism, and relates to a technique for correcting detection variation of a lift amount sensor that detects a valve lift amount that is variable by the variable valve mechanism.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as disclosed in Patent Document 1, for example, a variable valve mechanism that continuously changes the valve lift amount of the intake valve is provided, and the intake air amount of the internal combustion engine is controlled by changing the valve lift amount of the intake valve. An intake air amount control method is known.
[0003]
Further, when the valve lift amount is continuously changed as described above, a lift amount sensor for detecting the valve lift amount is provided so that the valve lift amount detected by the lift amount sensor matches the target valve lift amount. In addition, the variable valve mechanism was controlled.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-182563 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, a potentiometer or the like is used as the lift amount sensor. However, the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount may vary due to mechanical and electrical variations, which lowers the accuracy of lift amount control. However, if the valve lift amount is reduced, the intake air amount may not be accurately controlled.
[0006]
Here, it is conceivable that the valve lift amount is controlled to the minimum position regulated by the stopper, and the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount is learned from the sensor output at that time. If the valve riff amount is minimized, the required intake air amount of the engine cannot be obtained, and there is a problem that the negative pressure in the cylinder rises and the oil rises.
[0007]
On the other hand, when the variable valve mechanism is forcibly moved while the engine is stopped to control the valve lift to a minimum, the operation of the alternator is stopped, so that the battery is consumed. .
[0008]
The present invention has been made in view of the above problems, and the variation in the correlation between the sensor output of the lift amount sensor and the actual valve lift amount does not affect the operability, and causes oil rise and battery consumption. An object of the present invention is to provide a control device for a variable valve mechanism that can learn without any problems.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, according to the first aspect of the present invention, the valve lift amount is determined under a predetermined operating condition in which the engine fuel is being cut and the negative pressure in the cylinder does not exceed the predetermined value when the valve lift amount is set to the minimum value. Is forcibly controlled to the minimum value, and the correlation between the sensor output and the valve lift amount is learned based on the output of the lift amount sensor during the control.
[0010]
According to this configuration, when the fuel supply to the engine is temporarily stopped (for example, during deceleration fuel cut) and the engine output is not required, the correlation between the sensor output and the valve lift amount is still present. When the valve lift amount is forcibly controlled to the minimum value in order to learn the valve lift, the valve lift amount is forcibly controlled to the minimum value within the variable range under the predetermined operating conditions where the negative pressure in the cylinder does not exceed the predetermined value. To do.
[0011]
Then, the correlation between the sensor output and the valve lift amount is learned from the sensor output in a state where the actual valve lift amount is the minimum value.
Therefore, in order to learn the correlation between the sensor output and the valve lift amount, even if the valve lift amount is forcibly controlled to the minimum value, the operability of the engine is not affected and the negative pressure in the cylinder is not affected. The increase in oil level can be prevented, while the correlation between the sensor output and the valve lift amount varies by learning the correlation between the sensor output and the valve lift amount based on the minimum value of the valve lift amount. However, the actual valve lift amount can be accurately detected.
[0012]
In the second aspect of the invention, predetermined operating conditions in which the negative pressure in the cylinder does not exceed the predetermined value when the valve lift amount is set to the minimum value are engine speed, valve timing of the intake valve, valve timing of the exhaust valve. It was set as the structure judged based on at least one of them.
[0013]
According to such a configuration, the negative pressure in the cylinder is reduced even if the valve lift amount is set to the minimum value from at least one of the engine speed, the valve timing of the intake valve, and the valve timing of the exhaust valve during fuel cut. When it is determined that the value does not exceed the predetermined value, the valve lift amount is controlled to the minimum value in order to learn the variation in the correlation between the sensor output and the valve lift amount.
[0014]
Therefore, based on the change in the negative pressure in the cylinder due to the difference in the engine speed, the valve timing of the intake valve, and the valve timing of the exhaust valve, the negative pressure in the cylinder becomes equal to or higher than a predetermined value when the valve lift is set to the minimum value Whether or not the negative pressure in the cylinder does not become a predetermined value or more can be correctly determined even if the valve lift amount is set to the minimum value.
[0015]
According to a third aspect of the present invention, a variable valve timing mechanism that makes the valve timing variable is provided, and the valve timing of the intake valve and / or the valve timing of the exhaust valve is forcibly controlled by the variable valve timing mechanism. When the amount is set to the minimum value, the negative pressure in the cylinder is set to a predetermined operating condition that does not exceed a predetermined value.
[0016]
According to this configuration, the valve timing of the intake valve and / or the valve timing of the exhaust valve is forcibly controlled so that the negative pressure in the cylinder does not exceed a predetermined value even if the valve lift is minimized. The valve lift amount is controlled to the minimum value in order to learn the variation in the correlation between the sensor output and the valve lift amount.
[0017]
Therefore, it is possible to expand a region where the variation in correlation between the sensor output and the valve lift amount can be learned by controlling the valve lift amount to the minimum value, and a learning opportunity can be secured.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
FIG. 1 is a system configuration diagram of an internal combustion engine for a vehicle according to an embodiment.
[0019]
In FIG. 1, an electronic control throttle 104 that opens and closes a throttle valve 103 b by a throttle motor 103 a is interposed in an intake pipe 102 of the internal combustion engine 101, and a combustion chamber 106 is connected via the electronic control throttle 104 and the intake valve 105. Air is inhaled inside.
[0020]
The combustion exhaust is discharged from the combustion chamber 106 through the exhaust valve 107, purified by the front catalyst 108 and the rear catalyst 109, and then released into the atmosphere.
The exhaust valve 107 is driven to open and close by a cam 111 pivotally supported on the exhaust side camshaft 110 while maintaining a constant valve lift, valve operating angle, and valve timing.
[0021]
On the other hand, on the intake valve 105 side, a variable valve event and lift (VEL) mechanism 112 is provided as a variable valve mechanism that variably controls the valve lift amount together with the operating angle.
[0022]
Furthermore, on the intake valve 105 side, a VTC (variable valve timing mechanism that continuously variably controls the center phase of the valve operating angle of the intake valve 105 by changing the rotation phase of the intake camshaft with respect to the crankshaft. A variable valve timing control mechanism 113 is provided.
[0023]
The VTC mechanism 113 may be provided only on the exhaust valve 107 side, or the VTC mechanism 113 may be provided on both the intake valve 105 side and the exhaust valve 107 side.
[0024]
An engine control unit (ECU) 114 incorporating a microcomputer controls the electronic control throttle 104, the VEL mechanism 112, and the VTC mechanism 113 so that a target intake air amount corresponding to the accelerator opening is obtained.
[0025]
The ECU 114 includes an air flow meter 115 that detects the intake air amount of the internal combustion engine 101, an accelerator pedal sensor APS116, a crank angle sensor 117 that extracts a rotation signal from the crankshaft 120, and a throttle sensor 118 that detects the opening TVO of the throttle valve 103b. A detection signal from a water temperature sensor 119 or the like that detects the cooling water temperature of the internal combustion engine 101 is input.
[0026]
Further, an electromagnetic fuel injection valve 131 is provided in the intake port 130 upstream of the intake valve 105 of each cylinder. When the fuel injection valve 131 is driven to open by an injection pulse signal from the ECU 114, An amount of fuel proportional to the injection pulse width (valve opening time) is injected.
[0027]
2 to 4 show the structure of the VEL mechanism 112 in detail.
However, the structure of the variable valve mechanism that continuously and variably controls the valve lift amount and the operating angle of the intake valve 105 is not limited to that shown in FIGS.
[0028]
The VEL mechanism 112 shown in FIGS. 2 to 4 includes a pair of intake valves 105, 105, a hollow cam shaft 13 (drive shaft) rotatably supported by the cam bearing 14 of the cylinder head 11, and the cam shaft. Two eccentric cams 15 and 15 (drive cams) which are rotary cams supported by the shaft 13, a control shaft 16 rotatably supported by the same cam bearing 14 above the cam shaft 13, and the control shaft 16, a pair of rocker arms 18 and 18 supported by a control cam 17 so as to be swingable, and a pair of independent rockers disposed at upper ends of the intake valves 105 and 105 via valve lifters 19 and 19, respectively. The moving cams 20 and 20 are provided.
[0029]
The eccentric cams 15 and 15 and the rocker arms 18 and 18 are linked by link arms 25 and 25, and the rocker arms 18 and 18 and the swing cams 20 and 20 are linked by link members 26 and 26.
[0030]
The rocker arms 18 and 18, the link arms 25 and 25, and the link members 26 and 26 constitute a transmission mechanism.
As shown in FIG. 5, the eccentric cam 15 has a substantially ring shape and includes a small-diameter cam main body 15a and a flange portion 15b integrally provided on the outer end surface of the cam main body 15a. A cam shaft insertion hole 15 c is formed through the shaft, and the shaft center X of the cam body 15 a is eccentric from the shaft center Y of the cam shaft 13 by a predetermined amount.
[0031]
The eccentric cam 15 is press-fitted and fixed to the camshaft 13 on both outer sides that do not interfere with the valve lifter 19 via a camshaft insertion hole 15c.
As shown in FIG. 4, the rocker arm 18 is bent in a substantially crank shape, and a central base 18 a is rotatably supported by the control cam 17.
[0032]
A pin hole 18d into which a pin 21 connected to the tip end of the link arm 25 is press-fitted is formed at one end 18b protruding from the outer end of the base 18a, while the inner end of the base 18a is formed. A pin hole 18e into which a pin 28 connected to one end portion 26a (described later) of each link member 26 is press-fitted is formed in the other end portion 18c projecting from the portion.
[0033]
The control cam 17 has a cylindrical shape, is fixed to the outer periphery of the control shaft 16, and the position of the axis P1 is eccentric from the axis P2 of the control shaft 16 by α as shown in FIG.
[0034]
As shown in FIGS. 2, 6, and 7, the rocking cam 20 has a substantially horizontal U shape, and a cam shaft 13 is fitted into a substantially annular base end portion 22 so as to be rotatably supported. A support hole 22a is formed through, and a pin hole 23a is formed through the end 23 located on the other end 18c side of the rocker arm 18.
[0035]
Further, a base circle surface 24a on the base end portion 22 side and a cam surface 24b extending in an arc shape from the base circle surface 24a toward the end edge side of the end portion 23 are formed on the lower surface of the swing cam 20. The circular surface 24 a and the cam surface 24 b come into contact with predetermined positions on the upper surfaces of the valve lifters 19 in accordance with the swing position of the swing cam 20.
[0036]
That is, when viewed from the valve lift characteristics shown in FIG. 8, as shown in FIG. 2, the predetermined angle range θ1 of the base circle surface 24a becomes the base circle section, and the predetermined angle range θ2 from the base circle section θ1 of the cam surface 24b changes. This is a so-called ramp section, and further, a predetermined angle range θ3 from the ramp section θ2 of the cam surface 24b is set to be a lift section.
[0037]
The link arm 25 includes an annular base portion 25a and a projecting end 25b projecting at a predetermined position on the outer peripheral surface of the base portion 25a. At the center position of the base portion 25a, the cam body of the eccentric cam 15 is provided. A fitting hole 25c is formed in the outer peripheral surface of 15a so as to be freely rotatable, and a pin hole 25d through which the pin 21 is rotatably inserted is formed in the protruding end 25b.
[0038]
Further, the link member 26 is formed in a straight line having a predetermined length, and circular pin ends 26a and 26b have pin holes 18d in the other end 18c of the rocker arm 18 and the end 23 of the swing cam 20, respectively. , 23a, and pin insertion holes 26c and 26d through which end portions of the pins 28 and 29 are rotatably inserted are formed.
[0039]
In addition, snap rings 30, 31, and 32 that restrict the axial movement of the link arm 25 and the link member 26 are provided at one end of each pin 21, 28, and 29.
[0040]
In the above configuration, the valve lift amount changes as shown in FIGS. 6 and 7 depending on the positional relationship between the axis P2 of the control shaft 16 and the axis P1 of the control cam 17, and the control shaft 16 is rotated. By driving, the position of the axis P2 of the control shaft 16 with respect to the axis P1 of the control cam 17 is changed.
[0041]
The control shaft 16 is configured to be rotationally driven by a DC servo motor (actuator) 121 within a predetermined rotational angle range limited by a stopper with the configuration shown in FIG. Is changed by the actuator 121, the valve lift amount and the valve operating angle of the intake valve 105 are continuously changed (see FIG. 9).
[0042]
In FIG. 10, the DC servo motor 121 is arranged so that its rotation shaft is parallel to the control shaft 16, and a bevel gear 122 is pivotally supported at the tip of the rotation shaft. On the other hand, a pair of stays 123a and 123b are fixed to the tip of the control shaft 16, and a nut 124 is swingably supported around an axis parallel to the control shaft 16 connecting the tips of the pair of stays 123a and 123b. The
[0043]
A bevel gear 126 meshed with the bevel gear 122 is pivotally supported at the tip of the screw rod 125 meshed with the nut 124, and the screw rod 125 is rotated by the rotation of the DC servo motor 121. The position of the nut 124 that meshes with the 125 is displaced in the axial direction of the screw rod 125 so that the control shaft 16 is rotated.
[0044]
Here, the direction in which the position of the nut 124 is brought closer to the bevel gear 126 is a direction in which the valve lift amount is reduced, and conversely, the direction in which the position of the nut 124 is moved away from the bevel gear 126 is a direction in which the valve lift amount is increased. ing.
[0045]
As shown in FIG. 10, a potentiometer type angle sensor 127 for detecting the angle of the control shaft 16 is provided at the tip of the control shaft 16, and the actual angle detected by the angle sensor 127 is the target angle. The ECU 114 feedback-controls the DC servo motor 121 so as to match the above.
[0046]
Here, since the valve lift amount of the intake valve 105 is determined by the angle of the control shaft 16, the angle sensor 127 corresponds to the lift amount sensor in this embodiment.
[0047]
In the present embodiment, the direction in which the angle of the control shaft 16 recognized by the angle sensor 127 increases is the direction in which the valve lift amount increases.
Further, the stopper member 128 that protrudes from the outer periphery of the control shaft 16 abuts against a receiving member (not shown) on the fixed side in both the increasing direction and the decreasing direction of the lift so that the rotation range of the control shaft 16 is reached. This regulates the minimum lift amount and the maximum lift amount.
[0048]
Next, the configuration of the VTC mechanism 113 will be described with reference to FIG.
However, the VTC mechanism 113 is not limited to the one shown in FIG. 11, and any structure that continuously changes the rotational phase of the camshaft with respect to the crankshaft may be used.
[0049]
The VTC mechanism 113 in this embodiment is a vane type variable valve timing mechanism, and is connected to a cam sprocket 51 (timing sprocket) that is rotationally driven by a crankshaft 120 via a timing chain, and an end of the intake side camshaft 13. A rotating member 53 that is fixed and rotatably accommodated in the cam sprocket 51, a hydraulic circuit 54 that rotates the rotating member 53 relative to the cam sprocket 51, and a relative relationship between the cam sprocket 51 and the rotating member 53. And a lock mechanism 60 that selectively locks the rotational position at a predetermined position.
[0050]
The cam sprocket 51 includes a rotating part (not shown) having a tooth part meshed with a timing chain (or timing belt) on the outer periphery, and a housing that is disposed in front of the rotating part and rotatably accommodates the rotating member 53. 56, and a front cover and a rear cover (not shown) for closing the front and rear openings of the housing 56.
[0051]
The housing 56 has a cylindrical shape with openings at the front and rear ends, and has a trapezoidal cross section on the inner peripheral surface. Four partition walls 63 provided along the axial direction of the housing 56 are spaced by 90 °. It is projecting at.
[0052]
The rotating member 53 is fixed to the front end portion of the intake side camshaft 14, and four vanes 78 a, 78 b, 78 c, 78 d are provided on the outer peripheral surface of the annular base 77 at 90 ° intervals.
[0053]
Each of the first to fourth vanes 78a to 78d has a substantially inverted trapezoidal cross section, and is disposed in a recess between the partition walls 63. The recesses are separated from each other in the rotational direction, and the vanes 78a to 78d. An advance side hydraulic chamber 82 and a retard side hydraulic chamber 83 are formed between both sides and both side surfaces of each partition wall 63.
[0054]
The lock mechanism 60 is configured such that the lock pin 84 is engaged with an engagement hole (not shown) at the rotation position (reference operation state) of the rotation member 53 on the maximum retard angle side.
[0055]
The hydraulic circuit 54 includes two systems, a first hydraulic passage 91 that supplies and discharges hydraulic pressure to the advance side hydraulic chamber 82 and a second hydraulic passage 92 that supplies and discharges hydraulic pressure to the retard side hydraulic chamber 83. These hydraulic passages 91 and 92 are connected to a supply passage 93 and drain passages 94a and 94b through passage switching electromagnetic switching valves 95, respectively.
[0056]
The supply passage 93 is provided with an engine-driven oil pump 97 that pumps oil in the oil pan 96, while the downstream ends of the drain passages 94 a and 94 b communicate with the oil pan 96.
[0057]
The first hydraulic passage 91 is connected to four branch passages 91 d that are formed substantially radially in the base 77 of the rotating member 53 and communicate with the advance-side hydraulic chambers 82. It is connected to four oil holes 92 d that open to the retard side hydraulic chamber 83.
[0058]
The electromagnetic switching valve 95 is configured such that an internal spool valve body relatively switches and controls the hydraulic passages 91 and 92, the supply passage 93, and the drain passages 94a and 94b.
[0059]
The ECU 114 controls the energization amount for the electromagnetic actuator 99 that drives the electromagnetic switching valve 95 based on a duty control signal on which a dither signal is superimposed.
[0060]
For example, when a control signal (OFF signal) with a duty ratio of 0% is output to the electromagnetic actuator 99, the hydraulic oil pressure-fed from the oil pump 47 is supplied to the retard-side hydraulic chamber 83 through the second hydraulic passage 92. At the same time, the hydraulic oil in the advance side hydraulic chamber 82 is discharged from the first drain passage 94 a into the oil pan 96 through the first hydraulic passage 91.
[0061]
Therefore, the internal pressure of the retard side hydraulic chamber 83 is high and the internal pressure of the advance side hydraulic chamber 82 is low, and the rotating member 53 rotates to the maximum retard side via the vanes 78a to 78b. The opening period (opening timing and closing timing) of the intake valve 105 is delayed.
[0062]
On the other hand, when a control signal (ON signal) with a duty ratio of 100% is output to the electromagnetic actuator 99, the hydraulic oil is supplied into the advance side hydraulic chamber 82 through the first hydraulic passage 91 and the retard side hydraulic pressure is supplied. The hydraulic oil in the chamber 83 is discharged to the oil pan 96 through the second hydraulic passage 92 and the second drain passage 94b, and the retard side hydraulic chamber 83 becomes low pressure.
[0063]
For this reason, the rotating member 53 rotates to the maximum advance side via the vanes 78a to 78d, and thereby the opening period (opening timing and closing timing) of the intake valve 105 is advanced.
[0064]
The variable valve timing mechanism is not limited to the vane type described above. For example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-041013 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-164951, an electromagnetic clutch (electromagnetic brake) is used. A variable valve timing mechanism configured to change the rotational phase of the camshaft relative to the crankshaft by friction braking, or a variable valve timing mechanism operated by a hydraulic gear disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-195840 may be used. .
[0065]
In the control of the VEL mechanism 112, the valve lift amount detected by the angle sensor 127 is set so that the angle of the control shaft 16 detected by the angle sensor 127 coincides with the target angle. The DC servo motor 121 is feedback controlled so as to match the amount.
[0066]
However, in the angle sensor 127 as a potentiometer, the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount varies due to mechanical and electrical variations, and the accuracy of the valve lift amount control decreases due to the variations.
[0067]
Therefore, in this embodiment, the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount is learned as shown below.
The flowchart of FIG. 12 shows the main routine of the learning control. In step S1, a process for determining whether or not a learning permission condition is satisfied is performed. In step S2, a process for operating the valve timing by the VTC mechanism 113 is performed. To do.
[0068]
In step S3, a process of pressing the VEL mechanism 112 against the stopper position so as to minimize the valve lift amount is performed. In step S4, a process of learning the output of the angle sensor 127 when the valve lift amount is minimum. To do.
[0069]
The flowchart in FIG. 13 shows the details of the learning permission condition determination process in step S1.
In step S101, it is determined whether or not the cooling water temperature vTWN is equal to or higher than a predetermined temperature (for example, 80 ° C.).
[0070]
In the cold state where the coolant temperature vTWN is lower than the predetermined temperature, the process proceeds to step S106, and 0 is set to the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
A state where 0 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO indicates that the learning permission condition is not satisfied.
[0071]
On the other hand, if the cooling water temperature vTWN is equal to or higher than the predetermined temperature, the process proceeds to step S102 to determine whether or not the fuel is being cut.
In the present embodiment, so-called decelerating fuel cut for stopping fuel injection by the fuel injection valve 131 is performed in a deceleration operation state where the accelerator is fully closed and the engine rotational speed is equal to or higher than a predetermined speed. In S102, it is determined whether or not the deceleration fuel cut is in progress.
[0072]
If the fuel cut is not in progress, the process proceeds to step S106, and 0 is set to the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
On the other hand, if the fuel is being cut, the process proceeds to step S103, and it is determined whether or not the engine speed vKNRPM (rpm) is equal to or lower than the first speed (for example, 3000 rpm).
[0073]
When the engine speed vKNRPM (rpm) exceeds the first speed, the process proceeds to step S106, and 0 is set to the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
On the other hand, if the engine speed vKNRPM (rpm) is equal to or lower than the first speed, the process proceeds to step S104, and the engine speed vKNRPM (rpm) is a second speed (for example, 1000 rpm) lower than the first speed. It is determined whether or not this is the case.
[0074]
When the engine speed vKNRPM (rpm) is lower than the second speed, the process proceeds to step S106, and 0 is set to the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
On the other hand, if the engine speed vKNRPM (rpm) is equal to or greater than the second speed, the process proceeds to step S105, and 1 is set to the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
[0075]
A state where 1 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO indicates that the learning permission condition is satisfied.
That is, it is determined that learning permission is established when the engine 101 is in a state after being warmed up, fuel is being cut, and the engine speed is within a predetermined range.
[0076]
The condition that the engine 101 is warmed up is to allow learning in a stable state of the engine 101, and that the condition that the engine is being cut is the valve lift amount for learning. This is because there is no significant effect on drivability even if the torque is reduced.
[0077]
Furthermore, the condition that the engine speed is within a predetermined range is that if the engine speed is high, it is impossible to avoid that the negative pressure in the cylinder exceeds the upper limit value when the valve lift is controlled to the minimum. On the other hand, if the engine speed is too low, the engine may be stalled due to the pumping loss when the valve lift amount is minimized.
[0078]
The flowchart of FIG. 14 shows the VTC operation in step S2 in detail.
In step S201, it is determined whether or not 1 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
[0079]
If 0 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO, the process proceeds to step S205, where 0 is set in the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
When the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK is set to 0, the operation of the VTC mechanism 113 for learning is not completed, in other words, learning is performed by controlling the valve lift amount to the minimum. Indicates an incapable state.
[0080]
On the other hand, if 1 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO, the process proceeds to step S202, and 0 deg which is the minimum angle is set to the target angle vVTCTRGint in the VTC mechanism 113 of the intake valve 105.
[0081]
In the present embodiment, the initial position of the intake valve 105 in the VTC mechanism 113 is the most retarded position, and the valve timing of the intake valve 105 is controlled based on the advance angle from the initial position.
[0082]
Therefore, vVTCTRGint = 0deg indicates that the target is the most retarded angle position. Therefore, setting the target angle vVTCRGINT = 0deg in step S202 is performed by forcibly setting the valve timing of the intake valve 105 toward the most retarded angle position. Will do.
[0083]
If the valve timing is controlled to the most retarded position while the valve lift amount of the intake valve 105 is minimum, the opening timing of the intake valve 105 is set to be after top dead center.
[0084]
In the next step S203, it is determined whether or not the actual angle of the intake valve 105 in the VTC mechanism 113 is delayed to a predetermined angle (for example, 5 degrees) or less.
Until the actual angle of the intake valve 105 in the VTC mechanism 113 becomes equal to or smaller than a predetermined angle (for example, 5 degrees), the process proceeds to step S205, and 0 is set to the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
[0085]
When the actual angle of the intake valve 105 in the VTC mechanism 113 is retarded to a predetermined angle (for example, 5 degrees) or less, the process proceeds to step S204, where the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK is set to 1, and the VTC for learning is set. It can be determined from the flag fVTLRVTCOK that the operation of the mechanism 113 is completed.
[0086]
When the valve timing of the intake valve 105 is retarded and the opening timing is delayed after the top dead center, an increase in the negative pressure in the cylinder in the second half of the intake stroke is suppressed, and the negative pressure in the cylinder can be prevented from exceeding the upper limit value. .
[0087]
The flowchart of FIG. 15 shows the minimum lift control in step S3. In step S301, it is determined whether or not 1 is set to the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
[0088]
When the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK is set to 1, the cylinder is recognized even if the learning permission conditions for the coolant temperature, the fuel cut, and the engine speed are satisfied and the valve lift amount is controlled to the minimum. The valve timing of the intake valve 105 is retarded so that the internal negative pressure does not exceed the upper limit value.
[0089]
If it is determined in step S301 that fVTLRVTCOK = 1, the process proceeds to step S302, and the DC servo motor 121 is controlled so as to rotate the control shaft 16 of the VEL mechanism 112 toward the stopper position on the minimum lift side. .
[0090]
In step S302, since the pressing state with respect to the stopper position is maintained, the rotational driving force in the minimum lift position direction is preferably weakened. For example, the rotational driving force is driven in the minimum lift position direction with a force of about 30% duty.
[0091]
When the valve lift amount of the intake valve 105 is controlled to the minimum value, the intake valve 105 performs intake throttling, and the negative pressure in the cylinder becomes larger than when the valve lift amount is large.
[0092]
However, in this embodiment, by limiting the region of the engine speed and forcibly retarding the valve timing of the intake valve 105, the negative pressure in the cylinder has a limit even if the valve lift amount is minimized. The oil does not rise beyond this.
[0093]
Therefore, during the operation of the engine, the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount is learned without greatly affecting the operability and suppressing the occurrence of oil rise, and the angle sensor 127 The valve lift amount can be detected with high accuracy.
[0094]
It is possible to learn the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount by controlling the valve lift amount to the minimum value after the engine is stopped by the key switch. If the VEL mechanism 112 is driven while the power generation is stopped, the battery is consumed.
[0095]
On the other hand, if the diagnosis is performed while the engine is operating (rotating) as in the above-described embodiment, the VEL mechanism 112 is driven while the alternator is generating power. I will not let you.
[0096]
The flowchart in FIG. 16 shows the learning process in step S4. In step S401, it is determined whether or not 1 is set in the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
[0097]
When 0 is set to the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK, the process proceeds to step S406, and a predetermined time (for example, 1 second) is set to the learning delay tVELMLDLY.
[0098]
When 1 is set to the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK, the process proceeds to step S402, and the learning delay tVELMNDLY is subtracted by a predetermined value.
Then, in the next step S403, it is determined whether or not the learning delay tVELMNDLY has been subtracted to 0. Until the learning delay tVELMNDLY becomes 0, the processing is terminated as it is from step S403, thereby the VTC operation completion flag. The learning is not performed until the predetermined time set in step S406 elapses after fVTLRVTCOK is set to 1.
[0099]
This is because there is a time delay from when the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK is set to 1 and the valve lift amount of the intake valve 105 is controlled to the minimum value until the valve lift amount actually reaches the minimum value. is there.
[0100]
If it is determined in step S403 that the learning delay tVELMNDLY has been subtracted to 0, the process proceeds to step S404, and the angle vADREVE of the control shaft 16 detected by the angle sensor 127 at that time is smaller than the learning value vVELMNLRN thus far. It is determined whether or not.
[0101]
Here, when the angle vADREVEL of the control shaft 16 detected by the angle sensor 127 is smaller than the learning value vVELMNLRN until then, the process proceeds to step S405, and the detection angle vADREVEL at that time is set to the learning value vVELMNLRN. .
[0102]
FIG. 17 shows a process for correctly detecting the angle (valve lift amount) of the control shaft 16 based on the learned value vVELMNLRN (in other words, the correlation between the sensor output and the actual valve lift amount varies). .
[0103]
In step S501, the temporary actual angle (temporary actual valve lift amount) vREVERtmp of the control shaft 16 is calculated based on the following equation.
vREVELtmp = mFULANG × (vADREVEL−vVELMNLRN) / (vVELMXLRN−vVELMNLRN)
In the above equation, vVELMXLRN is a sensor detection angle at the time of maximum lift that is separately learned, and mFULANG is an angle width from the maximum lift to the maximum lift that is stored in advance, and the minimum lift learning value vVELMNLRN is determined by the above equation. To a detected angle vADREVEL in the range from the maximum lift learned value vVELMXLRN to a value in the angular width mFULANG (see FIG. 18).
[0104]
In the next step S502, the larger of the provisional actual angle (provisional actual valve lift amount) vRAVELtmp obtained in step S501 and 0 is selected, and the selected one is set in vREVERLtmp.
[0105]
Further, in step S503, the smaller one of the angular width mFULANG and the vREVELtmp set in step S502 is set as the final detected actual angle vRAVEL. By the way, in the above embodiment, when the valve lift amount of the intake valve 105 is minimized, the valve timing of the intake valve 105 is forcibly retarded so that the negative pressure in the cylinder does not exceed the limit value. However, when the VTC mechanism 113 is provided only on the exhaust valve 107 side, the negative pressure in the cylinder can be prevented from exceeding the limit value by performing the VTC operation as shown in the flowchart of FIG. .
[0106]
In the flowchart of FIG. 19, in step S211, it is determined whether or not 1 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
If 0 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO, the process proceeds to step S215, and 0 is set in the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
[0107]
On the other hand, when 1 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO, the process proceeds to step S212, and the maximum angle of 35 deg is set to the target angle vVTCTRGexh in the VTC mechanism 113 of the exhaust valve 107.
[0108]
In the present embodiment, the initial position of the valve timing of the exhaust valve 107 is set to the most advanced angle position, and the valve timing of the exhaust valve 107 is delayed according to the increase of the target angle.
[0109]
Therefore, setting the maximum angle to the target angle vVTCTRGexh forcibly delays the valve timing of the exhaust valve 107.
In step S213, it is determined whether or not the actual angle of the exhaust valve 107 in the VTC mechanism 113 has been delayed to a predetermined angle (for example, 33 degrees) or more.
[0110]
When the valve timing of the exhaust valve 107 is retarded to the vicinity of the most retarded angle, the process proceeds to step S214, and 1 is set to the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
[0111]
If the valve timing of the exhaust valve 107 is retarded, the amount by which the open period of the exhaust valve 107 shifts after the top dead center increases, thereby suppressing an increase in the negative pressure in the cylinder.
[0112]
When the VTC mechanism 113 is provided on both the intake valve 105 side and the exhaust valve 107 side, the VTC operation is performed as shown in the flowchart of FIG. Can be exceeded.
[0113]
In step S221, it is determined whether or not 1 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO.
If 0 is set in the learning permission condition flag fVTMNLRGO, the process proceeds to step S226, and 0 is set in the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
[0114]
On the other hand, when the learning permission condition flag fVTMNLRGO is set to 1, the process proceeds to step S222, where 35 deg which is the maximum angle is set to the target angle vVTCTRGexh in the VTC mechanism 113 of the exhaust valve 107, and the VTC of the intake valve 105 is set. By setting 0 deg which is the minimum angle to the target angle vVTCTRGint in the mechanism 113, both are controlled to the most retarded angle position.
[0115]
In step S223, based on the actual angle vVTCNOWint in the VTC mechanism 113 of the intake valve 105, the exhaust VTC angle vEXHLMT is set so that the negative pressure in the cylinder does not exceed the limit value.
[0116]
The actual angle vVTCNOWint is retarded as it approaches 0. If the intake valve 105 side is greatly retarded, the negative pressure in the cylinder can be reduced without retarding the exhaust valve 107 side so much. Since the limit value is not exceeded, the exhaust VTC angle vEXHLMT is set to a smaller value as the actual angle vVTCNOWint is smaller.
[0117]
In step S224, whether or not the actual angle vVTCNOWexh in the VTC mechanism 113 of the exhaust valve 107 is equal to or larger than the vEXHLMT, in other words, the minimum delay amount required on the exhaust side from the degree of delay of the intake valve 105 is cleared. It is determined whether or not.
[0118]
If vVTCNOWexh ≧ vEXHLMT, even if the valve timings of the intake valve 105 and the exhaust valve 107 are not near the most retarded angle, the retard amount of the valve timing of the intake valve 105 and the retard amount of the valve timing of the exhaust valve 107 From this combination, it can be determined that the negative pressure in the cylinder does not exceed the limit value.
[0119]
Therefore, when vVTCNOWexh ≧ vEXHLMT, the process proceeds to step S225, and 1 is set to the VTC operation completion flag fVTLRVTCOK.
As described above, if the valve timing of both the intake valve 105 and the exhaust valve 107 is retarded, the negative pressure in the cylinder can be shifted to a state in which the in-cylinder negative pressure does not exceed the limit value at an early stage after the permission condition is satisfied. In addition, since the effect of suppressing the negative pressure in the cylinder is increased, it is possible to make a diagnosis from a relatively high rotational speed range.
[0120]
Here, technical ideas other than the claims that can be grasped from the above embodiment will be described together with the effects thereof.
(A) In the control apparatus for a variable valve mechanism according to claim 2,
Control of a variable valve mechanism characterized in that a predetermined operating condition in which the negative pressure in the cylinder does not exceed a predetermined value when the valve lift amount is set to a minimum value is a state where the engine rotational speed is within a predetermined range. apparatus.
[0121]
According to this configuration, the pumping by avoiding learning in a state where the negative pressure in the cylinder exceeds the limit value at the time of high rotation due to the engine speed condition, and by minimizing the valve lift amount at the time of low rotation Avoid learning in situations where the loss could increase to an engine stall.
(B) In the control device for a variable valve mechanism according to claim 3,
A control apparatus for a variable valve mechanism that forcibly retards the valve timing of the intake valve and / or the valve timing of the exhaust valve.
[0122]
According to such a configuration, the negative pressure in the cylinder does not exceed the predetermined value even if the valve lift amount is controlled to the minimum by forcibly retarding the valve timing of the intake valve and / or the valve timing of the exhaust valve. Can be in a state.
(C) In the control apparatus for a variable valve mechanism according to claim 2,
When the engine speed is within the specified range, the intake valve timing and / or the exhaust valve timing are forcibly retarded and the cylinder lift is negative when the valve lift is set to the minimum value. A control device for a variable valve mechanism, wherein the pressure is set to a predetermined operating condition that does not exceed a predetermined value.
[0123]
According to this configuration, the pumping by avoiding learning in a state where the negative pressure in the cylinder exceeds the limit value at the time of high rotation due to the engine speed condition, and by minimizing the valve lift amount at the time of low rotation Avoid learning in situations where the loss could increase to an engine stall.
[0124]
Further, by forcibly retarding the valve timing of the intake valve and / or the valve timing of the exhaust valve, the negative pressure in the cylinder exceeds the limit value when the engine speed is within the predetermined range. Avoid that.
(D) In the control device for a variable valve mechanism according to claim 2,
When the engine speed is within a predetermined range, when the fuel is cut, the valve timing of the intake valve and the valve timing of the exhaust valve are forcibly retarded, and the actual valve timing of the intake valve and the actual valve timing of the exhaust valve are controlled. The control device for the variable valve mechanism is characterized by determining whether or not a predetermined operating condition in which the negative pressure in the cylinder does not exceed a predetermined value when the valve lift amount is set to a minimum value is determined from a combination of .
[0125]
According to this configuration, the pumping by avoiding learning in a state where the negative pressure in the cylinder exceeds the limit value at the time of high rotation due to the engine speed condition, and by minimizing the valve lift amount at the time of low rotation Avoid learning in situations where the loss could increase to an engine stall.
[0126]
Further, by forcibly retarding the valve timing of the intake valve and the valve timing of the exhaust valve, the negative pressure in the cylinder exceeds the limit value when the engine speed is within the predetermined range. Although the delay amount required for each of the intake valve side and the exhaust valve side is reduced compared to the case where the valve timing of either the intake valve or the exhaust valve is retarded, the delay on the intake valve side is avoided. It is determined from the combination of the angular amount and the retard amount on the exhaust valve side whether or not the valve timing is sufficient to suppress the increase in the negative pressure in the cylinder.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system configuration diagram of an internal combustion engine in an embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view (a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 3) showing a variable valve event and lift (VEL) mechanism.
FIG. 3 is a side view of the VEL mechanism.
FIG. 4 is a plan view of the VEL mechanism.
FIG. 5 is a perspective view showing an eccentric cam used in the VEL mechanism.
6 is a cross-sectional view showing the operation of the VEL mechanism during low lift (cross-sectional view taken along line BB in FIG. 3).
7 is a cross-sectional view showing the operation of the VEL mechanism during high lift (BB cross-sectional view of FIG. 3).
FIG. 8 is a valve lift characteristic diagram corresponding to the base end surface of the swing cam and the cam surface in the VEL mechanism.
FIG. 9 is a characteristic diagram of valve timing and valve lift of the VEL mechanism.
FIG. 10 is a perspective view showing a rotation drive mechanism of a control shaft in the VEL mechanism.
FIG. 11 is a longitudinal sectional view showing a VTC (Variable valve Timing Control) mechanism.
FIG. 12 is a flowchart showing a main routine for variation learning of the lift amount sensor in the embodiment.
FIG. 13 is a flowchart showing learning permission condition determination processing in the learning control;
FIG. 14 is a flowchart showing an operation process of the intake side VTC in the learning control.
FIG. 15 is a flowchart showing minimum lift control of VEL in the learning control.
FIG. 16 is a flowchart showing a learning process in the learning control.
FIG. 17 is a flowchart showing lift amount detection processing based on the learning control result;
FIG. 18 is a diagram illustrating characteristics of a lift amount detection process based on the learning control result.
FIG. 19 is a flowchart showing an exhaust-side VTC operation process in the learning control.
FIG. 20 is a flowchart showing an operation process of the intake-side VTC and the exhaust-side VTC in the learning control.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 101 ... Engine, 104 ... Electronically controlled throttle, 105 ... Intake valve, 107 ... Exhaust valve, 112 ... VEL mechanism (variable valve mechanism), 113 ... VTC mechanism (variable valve timing mechanism), 114 ... Engine control unit (ECU)