【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、袋状のバッグ本体内に供給されるガスにより膨張展開され、その供給されるガスの一部を外部に放出するベントホールを有するエアバッグに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
この種のエアバッグの中には、袋状のバッグ本体の膨張展開時に、そのバッグ本体の内部から外部へのガスの排出量を調整する可変ベントホールを有するものが知られている。
【０００３】
例えば、エアバッグのガスの供給口の近傍に可変ベントホールをなす排気穴を設け、その排気穴の周囲に排気口の大きさを調整するための絞り紐を設けたエアバッグが知られている。このエアバッグでは、絞り紐がエアバッグの展開度合いに応じて引っ張られ、この絞り紐の変位により前記排気穴の開口面積が変更される。これにより、排気穴からエアバッグの外部へと排出されるガスの量が、エアバッグの展開度合いに応じて変更され、エアバッグの膨張展開時における内圧が調節されるようになっている。
【０００４】
そして、エアバッグが正常に展開されたときには、エアバッグの展開に伴って絞り紐が緊張されて、前記排気穴が絞られる。これにより、エアバッグの内圧が高められ、侵入してくる乗員を受け止めることができるとともに、乗員の侵入によりエアバッグに加えられる衝撃は、絞られた排気穴からガスの一部を排出することにより吸収している。一方、エアバッグの膨張展開の途中で、障害物の存在等によりそのエアバッグの展開が阻害されたような場合には、前記排気穴が絞り込み途中にあり、エアバッグの内圧が十分に上昇していない状態となる。このため、エアバッグの展開力により、障害物に加えられる衝撃を低減できるものとしている（特許文献１参照）。
【０００５】
【特許文献１】
特開平５−８５２９５号公報（第３−４頁、第３図）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来構成では、前記絞り紐は、エアバッグの内面の排気穴の周縁位置に環状に形成された紐挿通孔に挿通された状態で、その一端が排気穴の近傍のエアバッグに固定されている。絞り紐の他端は、エアバッグの排気穴よりも展開方向側に固定されている。このように前記従来構成では、エアバッグの内面に紐挿通孔を予め形成しておき、その紐挿通孔に絞り紐を挿通した上で絞り紐を固定する必要があり、排気穴の開口面積を調整する機構の取着に手間のかかるとい問題があった。このため、エアバッグの製造コストが高騰するという問題があった。
【０００７】
また、例えばエアバッグの展開領域内に障害物等が存在するような場合には、エアバッグの展開が阻害され、正常な展開が困難となることがある。このような場合には、前記従来構成では、絞り紐に緊張力を発生させずに前記排気穴を大きく開口させておくことで、エアバッグ内に供給されるガスを外部に排気させることでエアバッグ内の圧力が過大に上昇されないようになっている。
【０００８】
このように、正常な膨張展開が阻害されたときに、可変ベントホールの開口面積を所定以上に確保してエアバッグの内圧の過大な上昇を抑制するエアバッグでは、初期状態においてその可変ベントホールが確実に開口させておく必要がある。
【０００９】
これに対して、前記特許文献１では、初期状態において、可変ベントホールが所定以上の開口面積を有するように保持しようとすれば、絞り紐に緊張力の作用していない状態、すなわち若干緩んだ状態に保持しておく必要がある。しかしながら、絞り紐の緩み量が過大になると、排気穴を絞る際の応答性が低下するおそれがある。
【００１０】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的としては、バッグ本体に対して容易に取着することができるとともに、初期状態においてベントホールを介するガスの放出を許容する許容状態を容易に確保することのできるエアバッグを提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
前記目的を達成するために、本願請求項１に記載の発明は、袋状のバッグ本体内に供給されるガスにより膨張展開され、その供給されるガスの一部を外部に放出するベントホールを有するエアバッグにおいて、前記ベントホールと対向配置されて前記ベントホールを介するガスの放出を許容する許容部と、同じく前記ベントホールと対向配置されて前記ベントホールを介するガスの放出を制限または抑制する規制部とを有する開度調節装置を備え、その規制部を所定の収納状態に保持する保持手段を設けたことを要旨とするものである。
【００１２】
この請求項１に記載の発明では、規制部が所定の収納状態に保持されているため、開度調節装置の取り扱いが容易なものとなり、バッグ本体に対して容易に取着することができる。また、規制部が収容状態に保持されているため、容易にベントホールと許容部とを対向させることができるとともに、その後のエアバッグの折り畳み作業時において規制部が不用意にベントホールと対向することを抑制することができる。このため、初期状態においてベントホールを介するガスの放出を許容する許容状態を容易に確保することができる。
【００１３】
また、本願請求項２に記載の発明は、前記請求項１に記載の発明において、前記保持手段は、前記バッグ本体の展開状態に応じて、前記規制部の保持を解除する解除手段を有することを要旨とするものである。
【００１４】
この請求項２に記載の発明では、前記請求項１に記載の発明の効果に加えて、バッグ本体が正常に膨張展開されたときには、前記規制部の保持が解除され、規制部をベントホールに対向させることで、ベントホールを介するガスの放出が制限または抑制される。これにより、バッグ本体が正常に展開されたときには、十分な内圧を確保することができる。
【００１５】
また、本願請求項３に記載の発明は、前記請求項２に記載の発明において、前記許容部と前記規制部とは、前記バッグ本体と接合するように配置されるシート部材に設けられており、前記保持手段は、前記規制部を折り畳んだ状態に保持することを要旨とするものである。
【００１６】
この請求項３に記載の発明では、前記請求項２に記載の発明の効果に加えて、簡単な構成で、規制部を所定の収容状態と、ベントホールに対向する規制状態とに切り換えることができる。
【００１７】
また、本願請求項４に記載の発明は、前記請求項３に記載の発明において、前記保持手段は、内部に前記シート部材の規制部を収容する筒状体からなり、その筒状体は前記シート部材の前記バッグ本体に対する固定部を挿通する挿通孔を有することを要旨とするものである。
【００１８】
この請求項４に記載の発明では、前記請求項３に記載の発明の効果に加えて、簡単な構成で規制部を所定の収納状態に保持しつつ、シート部材をバッグ本体に取着可能なものとすることができる。
【００１９】
また、本願請求項５に記載の発明は、前記請求項４に記載の発明において、前記保持手段は、前記シート部材が前記バッグ本体の展開方向に引っ張られたときに破断される破断予定部を有することを要旨とするものである。
【００２０】
この請求項５に記載の発明では、前記請求項４に記載の発明の効果に加えて、バッグ本体が正常に展開されたときには、破断予定部において保持手段が破断され、シート部材の引っ張りにより規制部の折り畳みを自動的に解除させることができる。
【００２１】
また、本願請求項６に記載の発明は、前記請求項１〜請求項５のうちいずれか一項に記載の発明において、前記開度調節装置の装着されるベントホールとは別に、常にバッグ本体の内部のガスを外部に放出する状態にある通常ベントホールを備えていることを要旨とするものである。
【００２２】
この請求項６に記載の発明では、前記請求項１〜請求項５のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、バッグ本体が所定の展開状態に到達して、ベントホールが規制状態となった後にも、通常ベントホールを介してバッグ本体の内部のガスが外部に放出されることになる。これにより、バッグ本体が所定の展開状態に到達した状態において、バッグ本体の内部を所定の圧力に保ちつつ、その後に加えられる衝撃を、通常ベントホールを介したガスの放出により効果的に吸収することができる。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を車両に搭載するエアバッグ装置に具体化した一実施形態について図１〜図５に基づいて説明する。
【００２４】
図１に示すように、エアバッグ装置２１は、エアバッグ２２とケース２３とインフレータ２４とを備えており、車両のインストルメントパネル２５の上面において、助手席２６に対向するように搭載されている。この図１では、インフレータ２４からのガスの供給後、ケース２３に収容されていたエアバッグ２２が、所定の展開状態に到達した状態、ここでは正常に膨張展開された状態を示している。なお、この図１においては、開度調節装置及びシート部材としてのスライドクロス３２の作動状態をわかりやすくするために、保持手段、結束具及び筒状体としての保持筒２９を省略して描いている。エアバッグ２２は、袋状をなすバッグ本体３１と、その内側に設けられたスライドクロス３２とから構成されている。
【００２５】
このエアバッグ２２のバッグ本体３１は、その膨張展開時において、車両のフロントウインドウ２７と助手席２６とインストルメントパネル２５とに対向する本体パネル３３と、その本体パネル３３の側面に縫着された一対の側面パネル３４とからなっている。つまり、このバッグ本体３１は、３ピース立体となっている。そして、側面パネル３４は略三角形をなしており、バッグ本体３１は全体として略三角柱状をなすように形成されている。また、この側面パネル３４には、常に開口する円形の通常ベントホール３５と、バッグ本体３１の展開状態に応じて開口状態が変化する円形のベントホールとしての可変ベントホール３６とが形成されている。
【００２６】
ここで、可変ベントホール３６は、通常ベントホール３５より開口面積が大きくなるように形成されている。また、可変ベントホール３６は、前記インフレータ２４からのガスの供給により、初期に膨張展開される初期展開位置Ｐ１に形成されている。また、通常ベントホール３５は、初期の膨張展開に続いて膨張展開される後続展開位置Ｐ２に形成されている。また、側面パネル３４には、可変ベントホール３６と通常ベントホール３５との間において、前記初期展開位置Ｐ１と後続展開位置Ｐ２との境界に沿うようにタック部３７が形成されている。
【００２７】
ここで、このバッグ本体３１は、前記ケース２３内に折り畳まれた状態で収容されているが、車両に所定を超える衝撃が加えられると、直ちにインフレータ２４からバッグ本体３１の内部にガスが供給され、バッグ本体３１の膨張展開が開始される。このバッグ本体３１の膨張展開は、おおむね２つの展開方向への展開段階を含んでいる。
【００２８】
すなわち、その膨張展開の初期における初期展開段階では、バッグ本体３１は主としてインフレータ２４からのガスの供給方向、すなわち上方を指向して膨張展開されていく。そして、このバッグ本体３１は、ケース２３のカバー２８を押し破り、フロントウインドウ２７に沿って、上方へと膨張展開されていく。この初期展開段階で展開されるのが、初期展開位置Ｐ１である。
【００２９】
ついで、バッグ本体３１が正常に展開されるときには、バッグ本体３１の本体パネル３３が助手席２６に対向するように展開される後続展開段階に移行する。この後続展開段階では、バッグ本体３１の展開方向は、前記初期展開段階とは異なって、主として下方となる。この後続展開段階で展開されるのが後続展開位置Ｐ２である。
【００３０】
図３に示すように、前記スライドクロス３２は、バッグ本体３１が展開されていない初期状態では前記保持筒２９により保持された状態で、可変ベントホール３６に対応するように取着されている。このスライドクロス３２は、前記バッグ本体３１と同等の１枚のシート部材で形成されており、長方形状をなす規制部としての閉止部３９と、３本の固定部としての突出部４０と、２本の帯状をなす固定部としての脚部４１とを備えている。両脚部４１の間には、許容部としての切欠部４２が形成されている。スライドクロス３２は、規制部側端としての閉止部側端３９ａと、許容部側端としての脚部側端４１ａとにおいてバッグ本体３１に対して縫着により固定されている。ここで、閉止部側端３９ａと脚部側端４１ａとは、可変ベントホール３６とタック部３７とを挟むように固定されている。言い換えると、閉止部側端３９ａは側面パネル３４における初期展開位置Ｐ１に、脚部側端４１ａは側面パネル３４における後続展開位置Ｐ２に、それぞれ固定されている。
【００３１】
ここで、前記初期状態では、閉止部３９は所定の収納状態、ここでは蛇腹状に折り畳まれた状態で前記保持筒２９内に保持されており、スライドクロス３２は、その切欠部４２が可変ベントホール３６に対応するように配置されている。これにより、このエアバッグ２２では、可変ベントホール３６を介したバッグ本体３１の内部から外部へのガスの放出が許容される許容状態としての開口状態が実現されている。
【００３２】
また、図２に示すように、前記タック部３７は、側面パネル３４の中央付近において可変ベントホール３６と通常ベントホール３５との間に設けられている。このタック部３７は、１枚の基布としてのパネル布４３の折りヒダ４４により構成され、側面パネル３４はこの折りヒダ４４が形成された状態で本体パネル３３の開口部に縫着されている。この初期状態においては、タック部３７においてパネル布４３の折りヒダ４４の部分が接合された状態となっている。
【００３３】
前記保持筒２９は、筒状をなす不織布等で形成されており、前記初期状態において内部に折り畳まれた状態の前記スライドクロス３２の閉止部３９を収容している。また、この保持筒２９には、スライドクロス３２の突出部４０及び脚部４１に対応するように、それら突出部４０及び脚部４１を挿通する挿通孔４７が形成されている。さらに、保持筒２９の前記脚部４１が挿通される挿通孔４７の間には、複数の解除手段としてのテア穴４８が形成されている。このテア穴４８の存在により、保持筒２９の脚部側部分は、バッグ本体３１の膨張展開に伴ってスライドクロス３２の脚部４１が下方に引っ張られると、図４に示すように最初に破断される破断予定部４９となっている。
【００３４】
次に、このエアバッグ装置２１の動作について、説明する。
車両に所定を超える衝撃が加えられると、直ちにインフレータ２４からバッグ本体３１の内部にガスが供給され、まずバッグ本体３１がケース２３内で膨張展開される。バッグ本体３１内の圧力が所定の圧力を超えると、バッグ本体３１はケース２３のカバー２８を図示しないテアラインにおいて押し破り、フロントウインドウ２７に沿って、上方へと膨張展開されていく。これにより、本体パネル３３のインフレータ２４からのガスの供給方向に対向する部分及び側面パネル３４の初期展開位置Ｐ１が展開される。
【００３５】
ついで、バッグ本体３１の展開領域に障害物等が存在せず、バッグ本体３１の正常な展開が可能なときには、バッグ本体３１は主として下方に向かって展開されるようになる。この後続展開段階では、本体パネル３３が助手席２６に対向するように展開されるとともに、側面パネル３４の後続展開位置Ｐ２が展開される。そして、バッグ本体３１が正常に展開された場合には、図４に示すように、タック部３７の折りヒダ４４内にガスが供給され、タック部３７が外方に向かって膨出される。
【００３６】
この状態では、初期展開段階において接合状態にある折りヒダ４４のパネル布４３が離間した状態となる。これにより、可変ベントホール３６と通常ベントホール３５との間の間隔が広げられる。このため、スライドクロス３２の両脚部４１が下方へと引っ張られ、この脚部４１の下方への変位に伴って閉止部３９が保持筒２９内で下方へと変位される。この閉止部３９の変位により、保持筒２９は、テア穴４８をきっかけに破断予定部４９が破断される。そして、閉止部３９のさらなる下方への移動が可能な状態となり、その閉止部３９の折り畳みが解除される。そして、可変ベントホール３６がスライドクロス３２の閉止部３９により塞がれ、可変ベントホール３６を介したバッグ本体３１の内部から外部へのガスの放出が抑制された規制状態としての閉止状態が実現される。
【００３７】
このように可変ベントホール３６がスライドクロス３２の閉止部３９により塞がれた状態では、バッグ本体３１の内部のガスは、通常ベントホール３５のみを介して外部に放出されることになる。これにより、バッグ本体３１の内部が所定の圧力に確保され、バッグ本体３１の膨張展開後においてエアバッグ２２に加えられる衝撃が受け止められるとともに、通常ベントホール３５を介したガスの放出によりその衝撃が吸収される。
【００３８】
一方、図５に示すように、バッグ本体３１の展開領域に荷物等の障害物５２が存在するような場合には、後続展開段階の初期においてバッグ本体３１と障害物５２とが干渉することになる。これにより、バッグ本体３１のそれ以上の展開が阻害され、タック部３７及びスライドクロス３２の脚部４１が下方に引っ張られることがなく、保持筒２９の破断予定部４９も破断されることはない。このため、スライドクロス３２の切欠部４２が可変ベントホール３６に対向した状態が維持され、可変ベントホール３６を介したガスの放出が許容された許容状態としての開口状態に保たれる。そして、インフレータ２４からバッグ本体３１内に供給されるガスは、可変ベントホール３６及び通常ベントホール３５を介してバッグ本体３１の外部へと放出され、バッグ本体３１の内部の圧力がそれ以上に高められることが抑制される。このため、障害物５２に過大な衝撃が加えられることが抑制される。
【００３９】
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
（ア） このエアバッグ装置２１では、スライドクロス３２が、可変ベントホール３６を介するガスの放出を許容する切欠部４２と、可変ベントホール３６を介するガスの放出を抑制する閉止部３９とを備えている。そして、その閉止部３９を折り畳んだ状態に保持する保持筒２９が設けられている。
【００４０】
このため、閉止部３９が折り畳まれた状態に保持されているため、スライドクロス３２の取り扱いが容易なものとなり、バッグ本体３１に対して容易に取着することができる。また、閉止部３９が保持筒２９に保持されているため、容易に可変ベントホール３６とスライドクロス３２の切欠部４２とを対向させることができる。さらに、その後のバッグ本体３１の折り畳み作業時において、スライドクロス３２の閉止部３９が不用意に可変ベントホール３６と対向することを抑制することができる。このため、初期状態において可変ベントホール３６を介するガスの放出を許容する開口状態を容易に確保することができる。
【００４１】
（イ） このエアバッグ装置２１では、保持筒２９が、バッグ本体３１の展開状態に応じて、スライドクロス３２の閉止部３９の保持を解除するテア穴を有している。このため、バッグ本体３１が正常に膨張展開されたときには、閉止部３９の保持が解除され、閉止部３９を可変ベントホール３６に対向させることで、可変ベントホール３６を介するガスの放出が抑制される。これにより、バッグ本体３１が正常に展開されたときには、十分な内圧を確保することができる。
【００４２】
（ウ） このエアバッグ装置２１では、スライドクロス３２が、前記バッグ本体３１の側面パネル３４と接合するように配置され、その閉止部３９が折り畳んだ状態で保持筒２９により保持されている。そして、スライドクロス３２は、バッグ本体３１が正常に膨張展開されたときに、バッグ本体３１に沿ってそのバッグ本体３１の展開方向に引っ張られて、閉止部３９の折り畳みが解除されるものとなっている。このため、簡単な構成で、スライドクロス３２を、閉止部３９が保持筒２９内に保持された収容状態と、閉止部３９が可変ベントホール３６に対向する規制状態とに切り換えることができる。
【００４３】
（エ） このエアバッグ装置２１では、保持筒２９は、スライドクロス３２の閉止部３９を束ねた状態で結束して保持するようになっている。このため、バッグ本体３１の膨張展開されていない初期状態において、スライドクロス３２の閉止部３９をより確実に折り畳んで束ねた状態に保持することができる。
【００４４】
（オ） このエアバッグ装置２１では、保持筒２９が、内部にスライドクロス３２の閉止部３９を収容する筒状をなし、スライドクロス３２の突出部４０及び脚部４１を挿通する挿通孔４７を有している。このため、簡単な構成で、閉止部３９を折り畳んだ状態に保持しつつ、スライドクロス３２をバッグ本体３１に容易に取着可能なものとすることができる。しかも、前記閉止部３９を保持筒２９の外部に表出しないように保持することができるため、閉止部３９が他の部材に引っかかったりせず、スライドクロス３２の取り扱いを一層容易にすることができる。
【００４５】
（カ） このエアバッグ装置２１では、保持筒２９は、スライドクロス３２がバッグ本体３１の展開方向に引っ張られたときに破断される破断予定部４９を有している。このため、バッグ本体３１が正常に展開されたときには、破断予定部４９において保持筒２９が破断され、スライドクロス３２の引っ張りにより閉止部３９の折り畳みを自動的に解除させることができる。
【００４６】
（キ） このエアバッグ装置２１では、バッグ本体３１が、膨張展開初期には可変ベントホール３６を介する外部へのガスの放出が許容された開口状態にあり、正常に膨張展開されたときには可変ベントホール３６を介したガスの放出が抑制された閉止状態とに切り換えられるものとなっている。
【００４７】
このため、バッグ本体３１が正常に膨張展開されたときには、可変ベントホール３６からのガスの放出が抑制され、バッグ本体３１の内圧が十分に確保されて、膨張展開後のバッグ本体３１に加えられる衝撃を受け止めることができる。一方、膨張展開途中に障害物５２等が存在するような場合には、可変ベントホール３６からのガスの放出を許容する開口状態が維持され、バッグ本体３１の内圧が過大に上昇するのが抑制されて、その障害物５２等への衝撃を低減することができる。
【００４８】
（ク） このエアバッグ装置２１では、可変ベントホール３６を有する側面パネル３４に、パネル布４３が互いに接合され、バッグ本体３１の展開状態に応じてパネル布４３の接合部分がガスの供給により離間されるタック部３７が設けられている。そして、スライドクロス３２の閉止部側端３９ａと脚部側端４１ａとが、可変ベントホール３６及びタック部３７をまたぐように固定されている。
【００４９】
このため、バッグ本体３１が正常に膨張展開された場合には、タック部３７が離間された状態となり、このタック部３７の離間によりスライドクロス３２の脚部４１に自動的に引っ張り力を作用させることができる。この引っ張り力により、スライドクロス３２の閉止部３９が下方に変位され、可変ベントホール３６を、外部へのガスの放出を許容する開口状態から、外部へのガスの放出を抑制する閉止状態に、自動的に移行させることができる。
【００５０】
（ケ） このエアバッグ装置２１では、バッグ本体３１が、スライドクロス３２の装着される可変ベントホール３６とは別に、常にバッグ本体３１の内部のガスを外部に放出する状態にある通常ベントホール３５を備えている。このため、バッグ本体３１が正常に膨張展開されて、可変ベントホール３６が閉止状態となった後にも、通常ベントホール３５を介してバッグ本体３１の内部のガスが外部に放出されることになる。これにより、バッグ本体３１が正常に膨張展開されたときにおいて、バッグ本体３１の内部を所定の圧力に保ちつつ、その後に加えられる衝撃を、通常ベントホール３５を介したガスの放出により効果的に吸収することができる。
【００５１】
（変形例）
なお、本発明の実施形態は、以下のように変形してもよい。
・ 図６に示すように、スライドクロス３２の閉止部３９を、２本の保持手段及び結束具としてのベルト６１を用いて、折り畳んだ状態に保持してもよい。また、このベルト６１に、解除手段及び破断予定部としてのミシン目６２を設けてもよい。この場合、バッグ本体３１が正常に膨張展開されて、スライドクロス３２の脚部４１に引っ張り力が作用した場合には、まずミシン目６２の部分が破断され、スライドクロス３２における閉止部３９の折りたたみの解除が可能となる。
【００５２】
このように構成しても、簡単な構成で、閉止部３９を折り畳んだ状態に保持しつつ、スライドクロス３２をバッグ本体３１に容易に取着可能なものとすることができる。なお、このベルト６１の数は、２本に限定されるものではなく、１本または３本以上であってもよい。
【００５３】
・ また、結束具として、バッグ本体３１の膨張展開に伴ってスライドクロス３２の脚部４１に引っ張り力が作用したときに破断される程度の強度を有する、例えば紐や糸、プラスチック製のクリップ等を用いて、スライドクロス３２の閉止部３９を束ねるようにしてもよい。
【００５４】
・ 図７に示すように、スライドクロス３２の閉止部３９を折り畳んだ状態で、エアバッグ２２の他の部分に比べて弱い縫製強度で縫製することにより、保持手段としての仮縫製部６３を形成して仮止めするようにしてもよい。この場合、その仮縫製部６３は、バッグ本体３１の膨張展開に伴ってスライドクロス３２の脚部４１に引っ張り力が作用したときに破断される程度の縫製強度としておく必要がある。このように構成した場合、スライドクロス３２の閉止部３９を、折り畳んだ状態に保持にするために、別途部材を用意する必要がなく、部品点数の増大を抑制することができる。
【００５５】
・ 前記実施形態では、タック部３７をパネル布４３の折りヒダ４４で構成した。これに対して、側面パネル３４を、その中央付近において、上部パネル布と下部パネル布とを、側面パネル３４の面から外方に突出するように縫合して構成することにより、タック部を形成するようにしてもよい。
【００５６】
・ 前記実施形態において、スライドクロス３２を側面パネル３４の外側に設けてもよい。この場合、タック部は、例えば次のように形成する。すなわち、予めタック部３７を有しないエアバッグを用意し、その両側面パネル３４から本体パネル３３にわたって環状に、それらの一部を内側に折り込んで折りヒダ４４を形成する。
【００５７】
・ 前記実施形態において、スライドクロス３２の移動を案内するガイドを設けてもよい。
・ 前記実施形態において、スライドクロス３２を覆うカバーを設けてもよい。
【００５８】
・ 前記実施形態において、スライドクロス３２を、閉止部３９と、その閉止部３９より織り目が粗くガスの透過性の高い透過部とで構成して、バッグ本体３１内のガスを放出させるときには、可変ベントホール３６とその透過部とを対向させるようにしてもよい。
【００５９】
・ 前記実施形態において、スライドクロス３２の脚部４１の数は２本に限定されるものではなく、１本または３本以上でもよい。
・ 前記実施形態において、スライドクロス３２の突出部４０の数は３本に限定されるものではなく、１本、２本または４本以上でもよい。
【００６０】
・ 前記実施形態では、両側の側面パネル３４に可変ベントホール３６を設けたが、片方の側面パネル３４のみに設けるようにしてもよい。また、通常ベントホール３５についても、両側の側面パネル３４に設けたが、片方の側面パネル３４のみに設けるようにしてもよい。なお、可変ベントホール３６及び通常ベントホール３５が車両のサイドウインドウと干渉するような場合には、可変ベントホール３６及び通常ベントホール３５をサイドウインドウとは反対側の側面パネル３４に設けるようにするとよい。
【００６１】
・ 前記実施形態では、スライドクロス３２の閉止部３９が、バッグ本体３１が正常に膨張展開されたときには、可変ベントホール３６を全体を塞ぐように構成したが、可変ベントホール３６を一部を塞ぐように構成してもよい。
【００６２】
・ 前記実施形態では、本発明を、３ピースタイプのエアバッグ２２に具体化したが、例えば２ピースタイプのエアバッグ、平面エアバッグに具体化してもよい。
【００６３】
次に、前記実施形態及び変形例から、さらに把握される技術思想について、説明する。
（１） 前記シート部材は、前記バッグ本体が所定の展開状態に到達したときに、前記バッグ本体のバッグ本体に沿ってそのバッグ本体の展開方向に引っ張られて前記規制部の折り畳みが解消されるものであることを特徴とする請求項３に記載のエアバッグ。
【００６４】
このように構成すれば、規制部を所定の収容状態と、ベントホールに対向する規制状態とに切り換えることができる。
（２） 前記保持手段は、前記シート部材の規制部を束ねた状態で保持する結束具からなることを特徴とする前記（１）に記載のエアバッグ。
【００６５】
このように構成すれば、初期状態において規制部をより確実に所定の収納状態に保持することができる。
（３） 前記保持手段がベルトからなることを特徴とする請求項３に記載のエアバッグ。
【００６６】
このように構成すれば、簡単な構成で規制部を所定の収納状態に保持しつつ、シート部材をバッグ本体に取着可能なものとすることができる。
（４） 前記保持手段が前記シート部材の規制部を折り畳んだ状態で仮止めする仮縫製部からなり、その仮縫製部は前記シート部材が前記バッグ本体の展開方向に引っ張られたときに破断されるものであることを特徴とする請求項３〜請求項５のうちいずれか一項に記載の記載のエアバッグ。
【００６７】
このように構成すれば、規制部を所定の収納状態に保持にするために、別途部材を用意する必要がなく、部品点数の増大を抑制することができる。
（５） 前記バッグ本体は、膨張展開初期にはそのベントホールを介する外部へのガスの放出が許容された許容状態にあり、所定の展開状態に到達した後にはそのベントホールを介したガスの放出が制限または抑制された規制状態となることを特徴とする請求項１〜請求項５に記載のエアバッグ。
【００６８】
このように構成すれば、袋状のバッグ本体内に供給されるガスの一部を外部に放出するベントホールを有するエアバッグにおいて、請求項１〜請求項９のうちいずれか一項に記載の発明の効果を発揮させることができる。そして、バッグ本体が正常に展開されたときには、ベントホールからのガスの放出を制限または抑制し、バッグ本体の内圧を十分に確保して、膨張展開後のバッグ本体に加えられる衝撃を受け止めることができる。一方、膨張展開途中に障害物等が存在するような場合には、ベントホールからのガスの放出を許容する状態を維持し、バッグ本体の内圧が過大に上昇するのを抑制して、その障害物への衝撃を低減することができる。
【００６９】
（６） 前記ベントホールを有する前記バッグ本体の基布を構成するパネル布に、そのパネル布が互いに接合され、前記バッグ本体の展開状態に応じて前記パネル布の接合部分がガスの供給により離間されるタック部を有し、前記開度調節装置の規制部側端と許容部側端とを、前記ベントホール及びタック部をまたぐように固定したことを特徴とする請求項１〜請求項５のうちいずれか一項に記載のエアバッグ。
【００７０】
（７） 前記タック部は、前記バッグ本体が所定の展開状態に到達した後に離間されるものであることを特徴とする前記（６）に記載のエアバッグ。
これらのように構成すれば、バッグ本体が所定の展開状態に到達した場合には、タック部が離間された状態となり、このタック部の離間により開度調節装置に、自動的に引っ張り力を作用させることができる。これにより、開度調節装置の規制部を変位させ、ベントホールを、外部へのガスの放出を許容する許容状態から外部へのガスの放出を制限または抑制する規制状態に、自動的に移行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態のエアバッグ装置の正常展開状態を示す斜視図。
【図２】図１の側面パネルの本体パネルに対する取着状態を示す分解部分斜視図。
【図３】図１のスライドクロスの開口状態を拡大して示す斜視図。
【図４】図１のスライドクロスの閉止状態を拡大して示す一部切欠斜視図。
【図５】図１のバッグ本体が障害物と干渉した状態を示す模式図。
【図６】変形例のスライドクロスの取着状態を示す斜視図。
【図７】別の変形例のスライドクロスの取着状態を示す斜視図。
【符号の説明】
２１…エアバッグ装置、２２…エアバッグ、２９…保持手段、結束具及び筒状体としての保持筒、３１…バッグ本体、３２…開度調節装置及びシート部材としてのスライドクロス、３５…通常ベントホール、３６…ベントホールとしての可変ベントホール、３７…タック部、３９…規制部としての閉止部、３９ａ…規制部側端としての閉止部側端、４０…固定部としての突出部、４１…固定部としての脚部、４１ａ…許容部側端としての脚部側端、４２…許容部としての切欠部、４３…基布としてのパネル布、４７…挿通孔、４８…解除手段としてのテア穴、４９…破断予定部、６１…保持手段及び結束具としてのベルト、６２…解除手段及び破断予定部としてのミシン目、６３…保持手段としての仮縫製部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an airbag having a vent hole that is inflated and deployed by a gas supplied into a bag-shaped bag body and discharges a part of the supplied gas to the outside.
[0002]
[Prior art]
Among these types of airbags, those having a variable vent hole for adjusting the amount of gas discharged from the inside of the bag body to the outside when the bag-like bag body is inflated and deployed are known.
[0003]
For example, there is known an airbag in which an exhaust hole forming a variable vent hole is provided in the vicinity of a gas supply port of an airbag, and a throttle string for adjusting the size of the exhaust port is provided around the exhaust hole. . In this airbag, the throttle string is pulled according to the degree of deployment of the airbag, and the opening area of the exhaust hole is changed by the displacement of the throttle string. Thus, the amount of gas discharged from the exhaust hole to the outside of the airbag is changed according to the degree of deployment of the airbag, and the internal pressure when the airbag is inflated and deployed is adjusted.
[0004]
When the airbag is normally deployed, the throttle string is tensioned as the airbag is deployed, and the exhaust hole is throttled. As a result, the internal pressure of the airbag is increased, and the invading occupant can be received. The impact applied to the airbag due to the intrusion of the occupant is caused by discharging a part of the gas from the throttled exhaust hole. Absorbs. On the other hand, when the airbag is inflated and deployed, the deployment of the airbag is obstructed due to the presence of an obstacle, etc., the exhaust hole is in the process of being narrowed, and the internal pressure of the airbag is sufficiently increased. Not in a state. For this reason, it is supposed that the impact applied to the obstacle can be reduced by the deploying force of the airbag (see Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-5-85295 (page 3-4, FIG. 3)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional configuration, the throttle string is inserted into a string insertion hole formed in an annular shape at the peripheral position of the exhaust hole on the inner surface of the airbag, and one end thereof is fixed to the airbag near the exhaust hole. Has been. The other end of the throttle string is fixed to the deployment direction side of the exhaust hole of the airbag. As described above, in the conventional configuration, it is necessary to previously form the string insertion hole on the inner surface of the airbag, and to fix the throttle string after inserting the throttle string into the string insertion hole. There was a problem when it took time to install the adjusting mechanism. For this reason, there existed a problem that the manufacturing cost of an airbag rose.
[0007]
In addition, for example, when an obstacle or the like is present in the airbag deployment region, the airbag deployment may be hindered and normal deployment may be difficult. In such a case, in the above-described conventional configuration, the air supplied to the airbag is exhausted to the outside by opening the exhaust hole large without generating tension in the throttle string. The pressure in the bag is not raised excessively.
[0008]
As described above, when normal inflation and deployment is hindered, an airbag that prevents an excessive increase in the internal pressure of the airbag by securing the opening area of the variable vent hole to a predetermined value or more is set in the initial state. It is necessary to make sure that it is open.
[0009]
On the other hand, in Patent Document 1, in an initial state, if the variable vent hole is held so as to have an opening area larger than a predetermined value, a state in which no tension is applied to the throttle string, that is, a slight loosening. It is necessary to keep it in a state. However, if the amount of looseness of the drawstring is excessive, the responsiveness when the exhaust hole is throttled may be reduced.
[0010]
The present invention has been made paying attention to such problems existing in the prior art. The purpose of the present invention is to provide an airbag that can be easily attached to the bag body and that can easily ensure an allowable state in which gas can be released through the vent hole in the initial state. is there.
[0011]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 of the present invention has a vent hole which is inflated and deployed by a gas supplied into a bag-like bag body and discharges a part of the supplied gas to the outside. An air bag having a permissible portion arranged to face the vent hole and permitting gas to be released through the vent hole, and also arranged to face the vent hole to restrict or suppress the gas from being sent through the vent hole. The gist of the invention is that an opening degree adjusting device having a restricting portion is provided, and holding means for holding the restricting portion in a predetermined storage state is provided.
[0012]
In the first aspect of the invention, since the restricting portion is held in a predetermined storage state, the opening degree adjusting device can be easily handled and can be easily attached to the bag body. Further, since the restricting portion is held in the accommodated state, the vent hole and the allowance portion can be easily opposed, and the restricting portion is inadvertently opposed to the vent hole during the subsequent folding operation of the airbag. This can be suppressed. For this reason, the permissible state which permits discharge | release of the gas through a vent hole in an initial state can be ensured easily.
[0013]
The invention according to claim 2 of the present application is the invention according to claim 1, wherein the holding means has release means for releasing the holding of the restricting portion in accordance with the deployed state of the bag body. Is a summary.
[0014]
In the invention according to claim 2, in addition to the effect of the invention according to claim 1, when the bag body is normally inflated and deployed, the holding of the restricting portion is released, and the restricting portion is made into a vent hole. By facing each other, the release of gas through the vent hole is limited or suppressed. Thereby, when the bag body is normally deployed, a sufficient internal pressure can be secured.
[0015]
Further, in the invention according to claim 3 of the present application, in the invention according to claim 2, the permissible portion and the restricting portion are provided on a sheet member disposed so as to be joined to the bag body. The holding means is to hold the regulating portion in a folded state.
[0016]
In the third aspect of the invention, in addition to the effect of the second aspect of the invention, the restriction portion can be switched between the predetermined accommodation state and the restriction state facing the vent hole with a simple configuration. it can.
[0017]
The invention according to claim 4 of the present application is the invention according to claim 3, wherein the holding means is formed of a cylindrical body that accommodates the regulating portion of the sheet member therein, and the cylindrical body is The gist of the invention is to have an insertion hole through which the seat member is fixed to the bag body.
[0018]
In the invention according to the fourth aspect, in addition to the effect of the invention according to the third aspect, the seat member can be attached to the bag body while holding the restricting portion in a predetermined storage state with a simple configuration. Can be.
[0019]
Further, in the invention according to claim 5 of the present application, in the invention according to claim 4, the holding means includes a planned breakage portion that is broken when the sheet member is pulled in the deployment direction of the bag body. It has a gist.
[0020]
In the invention according to claim 5, in addition to the effect of the invention according to claim 4, when the bag body is normally deployed, the holding means is broken at the planned breaking portion, and is regulated by pulling of the sheet member. The folding of the part can be automatically released.
[0021]
Moreover, the invention according to claim 6 of the present application is the bag body according to any one of claims 1 to 5, in addition to the vent hole in which the opening degree adjusting device is mounted. The gist of the present invention is that it is provided with a normal vent hole that is in a state of releasing the gas inside.
[0022]
In the invention according to claim 6, in addition to the effect of the invention according to any one of claims 1 to 5, the bag body reaches a predetermined deployed state, and the vent hole is restricted. Even after the state is reached, the gas inside the bag body is usually released to the outside through the vent hole. As a result, in a state where the bag body has reached a predetermined deployed state, while maintaining the interior of the bag body at a predetermined pressure, the impact applied thereafter is effectively absorbed by the release of gas through the normal vent hole. be able to.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment in which the present invention is embodied in an airbag device mounted on a vehicle will be described with reference to FIGS.
[0024]
As shown in FIG. 1, the airbag device 21 includes an airbag 22, a case 23, and an inflator 24, and is mounted on the upper surface of the instrument panel 25 of the vehicle so as to face the passenger seat 26. . FIG. 1 shows a state in which the airbag 22 accommodated in the case 23 has reached a predetermined deployed state after supply of gas from the inflator 24, here, a state in which it is normally inflated and deployed. In FIG. 1, in order to make the operating state of the opening adjusting device and the slide cross 32 as the seat member easier to understand, the holding means, the binding tool, and the holding cylinder 29 as a cylindrical body are omitted. Yes. The airbag 22 includes a bag main body 31 having a bag shape and a slide cloth 32 provided inside the bag main body 31.
[0025]
The bag body 31 of the airbag 22 is sewn to the body panel 33 facing the front window 27, the passenger seat 26, and the instrument panel 25 of the vehicle and the side surface of the body panel 33 when the airbag body 31 is inflated and deployed. It consists of a pair of side panels 34. That is, the bag body 31 is a three-piece body. The side panel 34 has a substantially triangular shape, and the bag body 31 is formed to have a substantially triangular prism shape as a whole. Further, the side panel 34 is formed with a circular normal vent hole 35 that is always open, and a variable vent hole 36 as a circular vent hole whose opening state changes according to the deployed state of the bag body 31. .
[0026]
Here, the variable vent hole 36 is formed to have a larger opening area than the normal vent hole 35. The variable vent hole 36 is formed at an initial deployment position P1 where the gas is supplied from the inflator 24 and initially expanded and deployed. Further, the normal vent hole 35 is formed at a subsequent deployment position P2 where the inflated and deployed following the initial inflated and deployed. Further, a tack portion 37 is formed on the side panel 34 between the variable vent hole 36 and the normal vent hole 35 so as to follow the boundary between the initial deployment position P1 and the subsequent deployment position P2.
[0027]
Here, the bag body 31 is housed in a folded state in the case 23. However, when an impact exceeding a predetermined value is applied to the vehicle, gas is immediately supplied from the inflator 24 to the inside of the bag body 31. Then, the expansion and deployment of the bag body 31 is started. The inflating and deploying of the bag body 31 generally includes two deployment stages in the deployment direction.
[0028]
That is, in the initial deployment stage in the initial stage of the inflation and deployment, the bag body 31 is inflated and deployed mainly in the gas supply direction from the inflator 24, that is, upward. The bag body 31 pushes through the cover 28 of the case 23 and is inflated and expanded upward along the front window 27. The initial development position P1 is developed in this initial development stage.
[0029]
Next, when the bag body 31 is normally deployed, the process proceeds to a subsequent deployment stage where the body panel 33 of the bag body 31 is deployed so as to face the passenger seat 26. In this subsequent deployment stage, the deployment direction of the bag body 31 is mainly downward, unlike the initial deployment stage. The subsequent development position P2 is developed in this subsequent development stage.
[0030]
As shown in FIG. 3, the slide cloth 32 is attached so as to correspond to the variable vent hole 36 while being held by the holding cylinder 29 in an initial state where the bag body 31 is not deployed. The slide cloth 32 is formed of a single sheet member equivalent to the bag main body 31, and includes a closing portion 39 as a rectangular restricting portion, a projecting portion 40 as three fixing portions, 2 And a leg portion 41 as a fixing portion in the form of a belt. A notch portion 42 is formed between the leg portions 41 as an allowance portion. The slide cloth 32 is fixed to the bag body 31 by sewing at a closing portion side end 39a as a regulating portion side end and a leg portion side end 41a as a permission portion side end. Here, the closing portion side end 39 a and the leg portion side end 41 a are fixed so as to sandwich the variable vent hole 36 and the tack portion 37. In other words, the closing portion side end 39a is fixed to the initial deployment position P1 in the side panel 34, and the leg portion side end 41a is fixed to the subsequent deployment position P2 in the side panel 34.
[0031]
Here, in the initial state, the closing portion 39 is held in the holding cylinder 29 in a predetermined storage state, here folded in a bellows shape, and the slide cloth 32 has a notch 42 with a variable vent. They are arranged so as to correspond to the holes 36. Thereby, in this airbag 22, the opening state as an allowable state in which the discharge | release of the gas from the inside of the bag main body 31 through the variable vent hole 36 to the exterior is accept | permitted is implement | achieved.
[0032]
As shown in FIG. 2, the tack portion 37 is provided between the variable vent hole 36 and the normal vent hole 35 in the vicinity of the center of the side panel 34. The tack portion 37 is constituted by a folding fold 44 of a panel cloth 43 as a single base fabric, and the side panel 34 is sewn to the opening of the main body panel 33 in a state in which the folding fold 44 is formed. . In this initial state, the folding fold 44 of the panel cloth 43 is joined at the tack portion 37.
[0033]
The holding cylinder 29 is formed of a tubular nonwoven fabric or the like, and accommodates the closing portion 39 of the slide cloth 32 that is folded inside in the initial state. The holding cylinder 29 is formed with an insertion hole 47 through which the protrusion 40 and the leg 41 are inserted so as to correspond to the protrusion 40 and the leg 41 of the slide cloth 32. Further, a plurality of tear holes 48 as release means are formed between the insertion holes 47 through which the leg portions 41 of the holding cylinder 29 are inserted. Due to the presence of the tear hole 48, when the leg 41 of the slide cloth 32 is pulled downward as the bag body 31 is inflated and deployed, the leg side portion of the holding cylinder 29 is first broken as shown in FIG. This is a planned breakage portion 49.
[0034]
Next, the operation of the airbag device 21 will be described.
When an impact exceeding a predetermined value is applied to the vehicle, gas is immediately supplied from the inflator 24 to the inside of the bag body 31, and the bag body 31 is first inflated and deployed in the case 23. When the pressure in the bag main body 31 exceeds a predetermined pressure, the bag main body 31 pushes the cover 28 of the case 23 along a tear line (not shown) and is inflated and expanded upward along the front window 27. As a result, the portion of the main body panel 33 facing the gas supply direction from the inflator 24 and the initial deployment position P1 of the side panel 34 are developed.
[0035]
Next, when there is no obstacle or the like in the deployment region of the bag body 31 and the bag body 31 can be normally deployed, the bag body 31 is deployed mainly downward. In this subsequent deployment stage, the main body panel 33 is deployed so as to face the passenger seat 26, and the subsequent deployment position P2 of the side panel 34 is deployed. When the bag main body 31 is normally deployed, as shown in FIG. 4, gas is supplied into the folding fold 44 of the tack portion 37, and the tack portion 37 is expanded outward.
[0036]
In this state, the panel cloth 43 of the folding fold 44 in the joined state in the initial deployment stage is in a separated state. Thereby, the space | interval between the variable vent hole 36 and the normal vent hole 35 is expanded. For this reason, both the leg portions 41 of the slide cloth 32 are pulled downward, and the closing portion 39 is displaced downward in the holding cylinder 29 in accordance with the downward displacement of the leg portion 41. Due to the displacement of the closing portion 39, the breakable portion 49 of the holding cylinder 29 is broken with the tear hole 48 as a trigger. Then, the closing portion 39 can be moved further downward, and the folding of the closing portion 39 is released. The variable vent hole 36 is closed by the closing portion 39 of the slide cloth 32, and a closed state is realized as a restricted state in which the release of gas from the inside of the bag body 31 to the outside through the variable vent hole 36 is suppressed. Is done.
[0037]
As described above, in a state where the variable vent hole 36 is closed by the closing portion 39 of the slide cloth 32, the gas inside the bag body 31 is normally released to the outside only through the vent hole 35. Thereby, the inside of the bag body 31 is secured at a predetermined pressure, and the impact applied to the airbag 22 after the bag body 31 is inflated and deployed is received, and the impact is normally caused by the release of gas through the vent hole 35. Absorbed.
[0038]
On the other hand, as shown in FIG. 5, when there is an obstacle 52 such as a baggage in the development region of the bag body 31, the bag body 31 and the obstacle 52 interfere with each other at the initial stage of the subsequent deployment stage. Become. As a result, further expansion of the bag body 31 is hindered, the tack portion 37 and the leg portion 41 of the slide cloth 32 are not pulled downward, and the expected breakage portion 49 of the holding cylinder 29 is not broken. . For this reason, the state in which the notch 42 of the slide cloth 32 faces the variable vent hole 36 is maintained, and the open state is maintained as an allowable state in which the gas discharge through the variable vent hole 36 is allowed. The gas supplied from the inflator 24 into the bag body 31 is discharged to the outside of the bag body 31 via the variable vent hole 36 and the normal vent hole 35, and the pressure inside the bag body 31 is further increased. Is suppressed. For this reason, it is suppressed that an excessive impact is applied to the obstacle 52.
[0039]
Therefore, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(A) In the airbag device 21, the slide cloth 32 includes a cutout portion 42 that allows gas to be released through the variable vent hole 36, and a closing portion 39 that suppresses gas release through the variable vent hole 36. ing. And the holding cylinder 29 which hold | maintains the closed part 39 in the folded state is provided.
[0040]
For this reason, since the closing part 39 is held in a folded state, the slide cloth 32 can be easily handled and can be easily attached to the bag body 31. Further, since the closing portion 39 is held by the holding cylinder 29, the variable vent hole 36 and the cutout portion 42 of the slide cloth 32 can be easily opposed to each other. Furthermore, it is possible to prevent the closing portion 39 of the slide cloth 32 from inadvertently facing the variable vent hole 36 during the subsequent folding operation of the bag body 31. For this reason, it is possible to easily ensure an open state that allows gas to be released through the variable vent hole 36 in the initial state.
[0041]
(A) In the airbag device 21, the holding cylinder 29 has a tear hole that releases the holding of the closing portion 39 of the slide cloth 32 in accordance with the deployed state of the bag body 31. For this reason, when the bag body 31 is normally inflated and deployed, the holding of the closing portion 39 is released, and the release of gas through the variable vent hole 36 is suppressed by making the closing portion 39 face the variable vent hole 36. The Thereby, when the bag main body 31 is normally deployed, a sufficient internal pressure can be ensured.
[0042]
(C) In the airbag device 21, the slide cloth 32 is disposed so as to be joined to the side panel 34 of the bag body 31, and is held by the holding cylinder 29 in a state in which the closing portion 39 is folded. Then, when the bag body 31 is normally inflated and deployed, the slide cloth 32 is pulled along the bag body 31 in the deployment direction of the bag body 31 and the folding of the closing portion 39 is released. ing. For this reason, the slide cross 32 can be switched between a housing state in which the closing portion 39 is held in the holding cylinder 29 and a restricted state in which the closing portion 39 faces the variable vent hole 36 with a simple configuration.
[0043]
(D) In the airbag device 21, the holding cylinder 29 is configured to bind and hold the closed portion 39 of the slide cloth 32 in a bundled state. For this reason, in the initial state where the bag body 31 is not inflated and deployed, the closing portion 39 of the slide cloth 32 can be more reliably folded and held in a bundled state.
[0044]
(E) In the airbag device 21, the holding cylinder 29 has a cylindrical shape that accommodates the closing portion 39 of the slide cloth 32 therein, and has an insertion hole 47 through which the protruding portion 40 and the leg portion 41 of the slide cloth 32 are inserted. Have. For this reason, it is possible to easily attach the slide cloth 32 to the bag body 31 while holding the closing portion 39 in a folded state with a simple configuration. Moreover, since the closing portion 39 can be held so as not to be exposed to the outside of the holding cylinder 29, the closing portion 39 is not caught by other members, and the handling of the slide cloth 32 can be further facilitated. it can.
[0045]
(F) In the airbag device 21, the holding cylinder 29 has a planned break portion 49 that is broken when the slide cloth 32 is pulled in the deployment direction of the bag body 31. For this reason, when the bag body 31 is normally deployed, the holding cylinder 29 is broken at the planned breaking portion 49, and the folding of the closing portion 39 can be automatically released by pulling the slide cloth 32.
[0046]
(G) In the airbag device 21, the bag body 31 is in an open state in which the release of gas to the outside through the variable vent hole 36 is allowed in the initial stage of inflation and deployment, and when the bag body 31 is normally inflated and deployed, the variable vent It is switched to a closed state in which the release of gas through the hole 36 is suppressed.
[0047]
For this reason, when the bag body 31 is normally inflated and deployed, the release of gas from the variable vent hole 36 is suppressed, the internal pressure of the bag body 31 is sufficiently secured, and is applied to the bag body 31 after inflated and deployed. Can take shocks. On the other hand, when there is an obstacle 52 or the like in the middle of inflating and expanding, the open state that allows the gas to be released from the variable vent hole 36 is maintained, and the internal pressure of the bag body 31 is prevented from excessively rising. Thus, the impact on the obstacle 52 and the like can be reduced.
[0048]
(H) In the airbag device 21, the panel cloth 43 is joined to the side panel 34 having the variable vent hole 36, and the joined portion of the panel cloth 43 is separated by the supply of gas according to the deployed state of the bag body 31. A tack portion 37 is provided. Further, the closing portion side end 39 a and the leg portion side end 41 a of the slide cloth 32 are fixed so as to straddle the variable vent hole 36 and the tack portion 37.
[0049]
Therefore, when the bag main body 31 is normally inflated and deployed, the tack portion 37 is in a separated state, and the pulling force is automatically applied to the leg portion 41 of the slide cloth 32 by the separation of the tack portion 37. be able to. Due to this pulling force, the closing portion 39 of the slide cloth 32 is displaced downward, and the variable vent hole 36 is changed from an open state that allows the release of gas to the outside to a closed state that suppresses the release of gas to the outside. Can be automatically migrated.
[0050]
(K) In the airbag device 21, the bag body 31 is always in a state of always releasing the gas inside the bag body 31 to the outside, separately from the variable vent hole 36 to which the slide cloth 32 is attached. It has. For this reason, even after the bag body 31 is normally inflated and deployed and the variable vent hole 36 is closed, the gas inside the bag body 31 is released to the outside through the normal vent hole 35. . Thereby, when the bag main body 31 is normally inflated and deployed, the inside of the bag main body 31 is kept at a predetermined pressure, and the impact applied thereafter is effectively released by the release of gas through the normal vent hole 35. Can be absorbed.
[0051]
(Modification)
The embodiment of the present invention may be modified as follows.
-As shown in FIG. 6, you may hold | maintain the closing part 39 of the slide cross 32 in the folded state using the belt 61 as two holding means and a binding tool. Moreover, you may provide the perforation 62 as a cancellation | release means and a fracture plan part in this belt 61. FIG. In this case, when the bag body 31 is normally inflated and deployed and a tensile force is applied to the leg portion 41 of the slide cloth 32, the perforation 62 is first broken, and the closing portion 39 of the slide cloth 32 is folded. Can be released.
[0052]
Even with this configuration, the slide cloth 32 can be easily attached to the bag body 31 with a simple configuration while holding the closing portion 39 in a folded state. The number of belts 61 is not limited to two, and may be one or three or more.
[0053]
Further, as a binding tool, it has a strength that can be broken when a pulling force is applied to the leg portion 41 of the slide cloth 32 as the bag body 31 is inflated and deployed, for example, a string, a thread, a plastic clip, etc. The closing portion 39 of the slide cloth 32 may be bundled using
[0054]
As shown in FIG. 7, a temporary sewing part 63 as a holding means is formed by sewing with a lower sewing strength than the other parts of the airbag 22 in a state in which the closing part 39 of the slide cloth 32 is folded. Then, it may be temporarily fixed. In this case, the temporary sewing portion 63 needs to have a sewing strength that can be broken when a pulling force is applied to the leg portion 41 of the slide cloth 32 as the bag body 31 is inflated and deployed. When configured in this manner, it is not necessary to prepare a separate member in order to keep the closing portion 39 of the slide cloth 32 in a folded state, and an increase in the number of parts can be suppressed.
[0055]
In the embodiment, the tack portion 37 is configured by the folding fold 44 of the panel cloth 43. On the other hand, the side panel 34 is formed by stitching the upper panel cloth and the lower panel cloth so as to protrude outward from the surface of the side panel 34 in the vicinity of the center thereof, thereby forming a tack portion. You may make it do.
[0056]
In the embodiment, the slide cloth 32 may be provided outside the side panel 34. In this case, the tack portion is formed as follows, for example. That is, an airbag not having the tack portion 37 is prepared in advance, and a fold fold 44 is formed by folding a part of them inwardly from the side panel 34 to the main body panel 33.
[0057]
In the embodiment, a guide for guiding the movement of the slide cloth 32 may be provided.
In the embodiment, a cover that covers the slide cloth 32 may be provided.
[0058]
-In the said embodiment, when the slide cloth 32 is comprised by the closing part 39 and the permeation | transmission part whose texture is coarser than the closing part 39 and gas permeability is high, when gas in the bag main body 31 is discharge | released, it is variable. You may make it make the vent hole 36 and its permeation | transmission part oppose.
[0059]
In the embodiment, the number of the leg portions 41 of the slide cloth 32 is not limited to two, and may be one or three or more.
-In the said embodiment, the number of the protrusion parts 40 of the slide cloth 32 is not limited to three, One, two, or four or more may be sufficient.
[0060]
In the above embodiment, the variable vent holes 36 are provided in the side panels 34 on both sides, but may be provided only on one side panel 34. The normal vent hole 35 is also provided on the side panels 34 on both sides, but may be provided only on one side panel 34. If the variable vent hole 36 and the normal vent hole 35 interfere with the side window of the vehicle, the variable vent hole 36 and the normal vent hole 35 are provided on the side panel 34 opposite to the side window. Good.
[0061]
In the above-described embodiment, the closing portion 39 of the slide cloth 32 is configured to block the variable vent hole 36 when the bag body 31 is normally inflated and deployed. However, the variable vent hole 36 is partially blocked. You may comprise as follows.
[0062]
In the above-described embodiment, the present invention is embodied in the three-piece type airbag 22, but may be embodied in, for example, a two-piece type airbag or a planar airbag.
[0063]
Next, a technical idea that is further grasped from the embodiment and the modification will be described.
(1) When the bag main body reaches a predetermined unfolded state, the sheet member is pulled in the unfolding direction of the bag main body along the bag main body of the bag main body, and the folding of the restricting portion is eliminated. The airbag according to claim 3, wherein the airbag is one.
[0064]
If comprised in this way, a control part can be switched to a predetermined accommodation state and a control state facing a vent hole.
(2) The airbag according to (1), wherein the holding unit includes a binding tool that holds the restricting portion of the sheet member in a bundled state.
[0065]
If comprised in this way, a control part can be hold | maintained in a predetermined | prescribed accommodation state more reliably in an initial state.
(3) The airbag according to claim 3, wherein the holding means is a belt.
[0066]
If comprised in this way, a sheet | seat member can be attached to a bag main body, hold | maintaining a control part in a predetermined accommodation state by simple structure.
(4) The holding means includes a temporary sewing portion that temporarily fixes the regulating portion of the sheet member in a folded state, and the temporary sewing portion is broken when the sheet member is pulled in the deployment direction of the bag body. The airbag according to any one of claims 3 to 5, wherein the airbag is one.
[0067]
If comprised in this way, in order to hold | maintain a control part in a predetermined | prescribed accommodation state, it is not necessary to prepare a member separately, and the increase in a number of parts can be suppressed.
(5) The bag body is in a permissible state in which the release of gas to the outside through the vent hole is permitted at the initial stage of inflation and deployment, and after reaching a predetermined deployment state, The airbag according to any one of claims 1 to 5, wherein the airbag is in a restricted state in which release is restricted or suppressed.
[0068]
If comprised in this way, in the airbag which has a vent hole which discharge | releases some gas supplied in a bag-shaped bag main body outside, As described in any one of Claims 1-9. The effect of the invention can be exhibited. When the bag body is normally deployed, the release of gas from the vent hole is limited or suppressed, the internal pressure of the bag body is sufficiently secured, and the impact applied to the bag body after inflating and deployment is received. it can. On the other hand, when there are obstacles in the middle of inflating and expanding, maintain the state that allows the release of gas from the vent hole and suppress the excessive increase in the internal pressure of the bag body. Impact on objects can be reduced.
[0069]
(6) The panel cloths that form the base cloth of the bag body having the vent holes are joined to each other, and the joint parts of the panel cloth are separated by the supply of gas according to the unfolded state of the bag body. 6. The control device according to claim 1, further comprising a tack portion to be fixed, wherein the restriction portion side end and the allowance portion side end of the opening degree adjusting device are fixed so as to straddle the vent hole and the tack portion. The airbag as described in any one of these.
[0070]
(7) The airbag according to (6), wherein the tack portion is separated after the bag body reaches a predetermined deployed state.
With this configuration, when the bag body reaches a predetermined unfolded state, the tack portion is separated, and the pulling force is automatically applied to the opening adjustment device by the separation of the tack portion. Can be made. As a result, the restricting portion of the opening degree adjusting device is displaced, and the vent hole is automatically shifted from the allowable state in which the release of gas to the outside is allowed to the restricted state in which the release of gas to the outside is restricted or suppressed. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a normal deployment state of an airbag device according to an embodiment of the present invention.
2 is an exploded partial perspective view showing a state in which the side panel of FIG. 1 is attached to the main body panel. FIG.
3 is an enlarged perspective view showing an opening state of the slide cloth of FIG. 1. FIG.
4 is a partially cutaway perspective view showing, in an enlarged manner, a closed state of the slide cloth of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a schematic view showing a state in which the bag body of FIG. 1 interferes with an obstacle.
FIG. 6 is a perspective view showing an attached state of a slide cloth according to a modification.
FIG. 7 is a perspective view showing an attached state of a slide cloth according to another modification.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 21 ... Airbag apparatus, 22 ... Airbag, 29 ... Holding means, Bundling tool, Holding cylinder as cylindrical body, 31 ... Bag main body, 32 ... Slide cross as opening adjusting device and seat member, 35 ... Normal vent Hole: 36 ... Variable vent hole as vent hole, 37 ... Tack part, 39 ... Closing part as restricting part, 39a ... Closing part side end as restricting part side end, 40 ... Protruding part as fixing part, 41 ... Leg part as a fixing part, 41a ... Leg side end as an allowance part side end, 42 ... Notch part as an allowance part, 43 ... Panel cloth as base cloth, 47 ... Insertion hole, 48 ... Tear as release means A hole 49, a planned break portion, 61, a belt as a holding means and a binding tool, 62, a perforation as a release means and a planned break portion, 63, a temporary sewing portion as a holding means.
