JP2005014350A - Synthetic resin member having photocatalytic function and film using it - Google Patents

Synthetic resin member having photocatalytic function and film using it Download PDF

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JP2005014350A
JP2005014350A JP2003181117A JP2003181117A JP2005014350A JP 2005014350 A JP2005014350 A JP 2005014350A JP 2003181117 A JP2003181117 A JP 2003181117A JP 2003181117 A JP2003181117 A JP 2003181117A JP 2005014350 A JP2005014350 A JP 2005014350A
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Yoshiki Suzuki
孝樹 鈴木
Makoto Ihira
誠 井平
Kiyokazu Yamaguchi
清和 山口
Yasushi Toyama
泰 外山
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Takiron Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a synthetic resin member having a photocatalytic function, especially a synthetic resin member not causing a crack in its photocatalyst layer, and a film using it. <P>SOLUTION: The synthetic resin member having the photocatalytic function is constituted by forming the photocatalyst layer 4 with a thckness of 5-35 nm on the surface of a synthetic resin base material 1. Since the photocatalyst layer 4 has a reduced thickness of 5-35 nm, the residual stress in the photocatalyst layer 4 is small and, even if the synthetic resin base material is thermally extended and contracted by applying heat to the member, the stress in the photocatalyst layer 4 is not increased to a stress causing a crack and the crack is not caused in the photocatalyst layer 4. Therefore, the synthetic resin member does not become turbid and can keep a photocatalytic function over a long period of time. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒機能を有する合成樹脂製部材、特に光触媒層にクラックが生じない合成樹脂製部材と、これに使用するフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、セラミックや金属や合成樹脂などの基材の表面に光触媒層を形成し、光触媒機能を付与した種々の部材が開発されている。これらの部材は、表面に露出する光触媒粒子により、悪臭を分解したり、抗菌・防黴作用をなしたり、親水性を発揮したりするため、クーラーや掃除機や鏡等の家庭用品や、自動車の部品等に使用されたり、カーポートの屋根材等の建築資材や、高速道路の防音板等の道路資材などに使用されたりしており、さらに種々の用途展開がなされている。
【0003】
これらの部材は、セラミックや金属や合成樹脂等からなる部材(製品や部品)の基材の表面に、光触媒粒子である酸化チタン等を含有する光触媒塗料を塗布後、固化したり、焼き付けたりして、光触媒層を一体化した構造をなしている。この光触媒層は無機物を主体とした層であるため、柔軟性に劣り、伸縮や衝撃や捻りなどが作用するとクラックが生じるという問題を内在していた。特に、基材が合成樹脂であると、該合成樹脂製基材の熱伸縮が大きいためクラックが発生し易かった。
【0004】
この問題を解決するため、光触媒層を三官能シリコーン樹脂と、ウィスカー、マイカ、タルクから選ばれる少なくとも1つと、光触媒粒子とを含ませた自己浄化性塗料組成物、及び、これを基材に塗布した自己浄化性部材が開発されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−69376号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ウィスカー、マイカ、タルクを含ませると透光性を有する光触媒層を形成することが困難であり、着色した光触媒層しか得ることができなかつた。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、光触媒機能を有する合成樹脂製部材、特に光触媒層にクラックが生じない合成樹脂製部材と、これに使用するフィルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明に係る光触媒機能を有する合成樹脂製部材は、合成樹脂製基材の表面に光触媒層を形成してなる部材であって、光触媒層の厚みが5〜35nmであることを特徴とするものである。
【0008】
光触媒層は、そこに含有されている光触媒粒子により悪臭を分解したり、抗菌・防黴作用をなしたり、親水性を発揮するなどの光触媒機能を発揮する。また、該光触媒層の厚みが5〜35nmと薄いので、該層の内部にある残留応力が小さく、たとえ部材に熱が加えられて合成樹脂製基材が熱伸縮をしても、クラックを発生する応力にまで高くなることがなく、クラックを生じることがない。そのため、合成樹脂製部材が白濁することがなく、光触媒機能を長期に亘り保持することができる。特に、基材が透明性基材であると、透明性を長期に亘り保持することができる。
【0009】
該合成樹脂製部材は、基材に接着層と保護層を介して光触媒層を形成してなることが好ましい。この構成であると、接着層により保護層及び光触媒層を基材に接着し、保護層により光触媒層の光触媒機能が接着層及び合成樹脂製基材に作用するのを遮断して該接着層と基材との劣化をなくし、長期に亘る耐久性を維持できる。
【0010】
この構成において、接着層又は保護層に分子量が390以上の紫外線吸収剤を含有させていることが好ましい。この分子量が390以上の紫外線吸収剤は、接着層又は保護層から移行して光触媒層にまで達することが極めて少なく、光触媒機能を当初から発揮させることができる。
【0011】
合成樹脂製基材は熱線吸収性を有する基材であることが好ましい。この構成であると、合成樹脂製部材を屋根材などに使用した場合に、部材の表面の光触媒層の光触媒作用により塵などが洗い流され、長期に亘り太陽光を良好に透過させることができるばかりでなく、熱線吸収性基材で熱線を吸収して下の空間をそれ程暑くすることがない。
【0012】
また、合成樹脂製基材が熱線反射性を有する基材であることも好ましい。この構成であると、光触媒層を透過した光が基材で反射して再度光触媒層を透過するので、光触媒層に当たる光が2倍となり、曇天の場合であっても光触媒機能が十分に発揮される。
【0013】
さらに、合成樹脂製部材の光触媒層に、ブラックライトブルーランプにて1mW/cmの紫外線を72時間照射したときの水との接触角が50〜5°であり、168時間照射したときの水との接触角が10°以下であることが好ましい。この構成の合成樹脂製部材は、該部材表面の塵などを降雨時に洗い流すに十分な親水性を有していて、屋根材やカーポートなどの用途に必要な親水性を備えているうえ、該用途に使用しても白濁することもなく、変色も少なく、実使用可能な部材とすることができる。
【0014】
本発明に係るフィルムは、前記の光触媒機能を有する合成樹脂製部材に使用するラミネートフィルムであって、その表面に保護層と光触媒層とをこの順で形成してなり、該光触媒層の厚みが5〜35nmであることを特徴とするものである。このラミネートフィルムは、合成樹脂製基材表面にラミネートされることで接合一体化し、厚さが5〜35nmの光触媒層を有する部材を得ることができ、前記した効果を奏する部材とすることができる。
【0015】
本発明に係るフィルムは、前記の光触媒機能を有する合成樹脂製部材に使用する転写フィルムであって、その表面に光触媒層と保護層と接着層とをこの順で形成してなり、該光触媒層の厚みが5〜35nmであることを特徴とするものである。この転写フィルムは、合成樹脂製基材と接着層とが向かい合うようにして接合した後にフィルムを剥離することで、部材表面に厚さが5〜35nmの光触媒層を有する部材を得ることができ、前記した効果を奏する部材とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施形態を示す断面図である。
【0018】
本発明の光触媒機能を有する合成樹脂製部材Aは、合成樹脂製基材1の片側の表面に接着層2と保護層3と光触媒層4とを形成してなる板状の部材であり、光触媒層4の厚みを5〜35nmに形成してある。
【0019】
合成樹脂製基材1の樹脂としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などが用いられるが、その他の樹脂であってもよい。具体的には、透光性を有する合成樹脂部材Aを得るためには、ポリカーボネートやアクリル樹脂や塩化ビニル樹脂やPET樹脂などが用いられる。その中でも、熱可塑性樹脂、特に屋根材やカーポートなどの建築資材としてはポリカーボネート樹脂が、耐衝撃性に優れているうえ透光性も有しているので好ましく用いられる。これらの基材1の厚みは特に限定されるものではないし、その形状も図1の板状に限定されるものではないが、前述の屋根材などに使用する場合は、厚さが1.5〜4mmで板状、波板状、折半状のものが用いられる。
【0020】
そして、該合成樹脂製基材1として、熱線吸収性を有する基材であることが好ましい。該熱線吸収性基材1は、基材樹脂に熱線吸収剤を0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%含有させることで、該熱線吸収剤を含有しない基材に比べて、その下の空間を1〜5℃程度低くすることができる。熱線吸収剤としては、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、アントラキノン系化合物などの公知のものを使用すればよい。特に、合成樹脂製部材Aをカーポートやテラスなどの屋根材として使用すると、該部材Aの表面の光触媒層4による親水性のために、その表面に溜まった塵などが降雨時に洗い流されて、長期に亘り太陽光を透過させて明るい空間とすることができるうえに、熱線吸収性基材1で熱線を吸収して、その空間をそれ程暑くすることがない。なお、基材全体に熱線吸収剤を含有させてもよいが、基材1と接着層2との間に熱線吸収性を有する薄層を形成しても、同様の効果を奏する。
【0021】
また、該合成樹脂製基材1として、熱線反射性を有する基材であることも好ましい。該熱線反射性基材1は、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、酸化チタン、バルーンなどの公知の熱線反射剤を基材樹脂に0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%均一に分散させればよい。この熱線反射性基材1は、該基材1で熱線を反射するので、該光反射材を含有しない基材に比べて、その下の空間を1〜5℃程度低くすることができる。そして、光触媒層を透過した光が熱線反射性基材1で反射して再度光触媒層4を透過するので、光触媒層4に当たる光が2倍となり、曇天の場合であっても光触媒機能が十分に発揮される。なお、基材全体に光反射材を含有させてもよいが、基材1と接着層2との間に光反射材を有する薄層を形成しても、同様の効果を奏する。
【0022】
接着層2は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、熱可塑性エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂などの接着性樹脂を用いて形成された層である。この接着層2は、合成樹脂製基材1と保護層3とを接着して一体化するものであり、保護層3と基材1に使用される合成樹脂との材質を懸案して前記接着性樹脂の中から適宜選択されるが、いろいろな樹脂に良好に接着するアクリル系樹脂が最も好ましく用いられる。その厚みは0.1〜50μmに形成することが好ましい。0.1μmより薄いと接着性が乏しくなり剥離する恐れがあるので好ましくなく、50μmより厚いと接着性の向上がみられないので材料の無駄使いとなる。好ましい厚みは、1〜10μmである。
【0023】
保護層3は、光触媒層4の光触媒作用が接着層2や合成樹脂製基材1に作用しなくするための層であり、シリカなどの無機物とポリジメチルシロキサンなどのシリコーン樹脂やアクリル樹脂やフッ素樹脂などのバインダー樹脂とを均一に混合させた組成物、或はシリコーン樹脂とアクリル樹脂との共重合樹脂などのように無機物と有機物とからなる組成物で形成してなる無機−有機層、或はシリコーン樹脂などが使用される。そのため、この保護層3は光触媒層4に比べて無機物の量が少なく、伸縮や衝撃や捻りなどが加わってもクラックが生じることはない。この保護層3の厚みは0.01〜10μmに形成することが好ましい。0.01μmより薄いと光触媒機能の効果的な遮断ができず、接着層4や合成樹脂製基材1に光触媒作用が及んで劣化させるので好ましくなく、10μmより厚くても遮断機能の更なる向上がみられないので材料の無駄使いとなる。好ましい厚みは、0.5〜5μmである。
【0024】
これらの接着層2又は保護層3の少なくとも一方には紫外線吸収剤が含有されていて、紫外線を該接着層2或は保護層3で遮断して合成樹脂製基材1が劣化・黄変するのを防止している。保護層3に紫外線吸収剤が含有されている場合は接着層2の劣化をも防ぎ、接着効果を長期に亘り維持させる効果も具備している。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系のもの、或は光安定剤(HALS)が用いられる。その中でも、紫外線吸収剤の分子量が390以上のものが好ましく用いられる。
【0025】
具体的には、分子量が390以上の紫外線吸収剤としては、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンゾエート(分子量 438)、1,6−ビス(4−ベンゾール−3−ヒドロキシフェノキシ)−ヘキサン(分子量 約510)、1,4−ビス(4−ベンゾール−3−ヒドロキシフェノキシ)−ブタン(分子量 483)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール(分子量 425)、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート(分子量 439)、メチル3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートと分子量が約300のポリエチレングリコールとの反応生成物(分子量600)、などのベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系の紫外線吸収剤が好ましく用いられる。これらの高分子量の紫外線吸収剤は、その分子量が390以上という高分子量があるがゆえに、これが含有されている接着層2或は保護層3からの移行がしにくく当該層内に留まることとなる。
【0026】
特に、分子量が500以上の紫外線吸収剤(例えば、メチル3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートと分子量が約300のポリエチレングリコールとの反応生成物など)は、より移行がしにくくなるので好ましい。分子量の上限は特に制限はないが、分子量が余り高いと溶剤に溶けにくいので、100000までであることが好ましい。この紫外線吸収剤は接着性樹脂或は保護層用組成物100重量部に対して0.5〜1000重量部、好ましくは3〜100重量部添加含有される。
【0027】
このように分子量が390以上の紫外線吸収剤を用いると、該紫外線吸収剤が光触媒層2に移行することがなく、揮散することもないので、光触媒機能が当初より発揮されるし、耐候性も長期に亘って維持できる。
【0028】
光触媒層4は、光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とが、必要に応じて1重量%以下の分散剤やバインダーとを、均一に分散されて形成された層であって、そこに含有されている光触媒粒子により悪臭を分解したり、抗菌・防黴作用をなしたり、親水性を発揮するなどの光触媒機能を発揮するものである。
【0029】
前記光触媒粒子は、光触媒機能を発揮できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、SrTiO、WOなどの金属酸化物が用いられる。この中でも、酸化チタン、特にアナターゼ型酸化チタンは、光触媒機能を良好に発揮するし、入手もし易いので最も好ましく用いられる。この光触媒粒子は、光触媒層4の中に5〜50重量%含有されている。5重量%以下では光触媒機能を発揮させることが困難であるし、一方50重量%以上であっても光触媒機能がそれ以上向上せず材料の無駄遣いとなる。
【0030】
前記シリカとしては、シリカ前駆体、水ガラス、などのシリカを主体とした無機材料、或はシリコーン樹脂が単独で或は組み合わせて用いられ、これらは光触媒機能が作用しても劣化することはない。このシリカなどは光触媒層4の中に95〜50重量%含有されていて、光触媒粒子と共に光触媒層4を形成するために使用されている。
【0031】
この光触媒層4の厚みは、5〜35nmにする必要がある。更に好ましい厚さは10〜30nmである。
【0032】
該光触媒層4は前記の如く光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とよりなる無機層であるので、該層内部の残留応力が或る一定以上になると、クラックとなって応力を開放することとなる。この傾向は光触媒層4の厚みが厚くなれば成るほど大きくなる傾向にある。そして、基材1が合成樹脂製であるので、部材Aに熱が加わると基材1が熱伸縮して光触媒層4もこれに追従しようとするが、無機を主体とする光触媒層4は追従できずに該層4の内部応力が大きくなる。そのため、合成樹脂製部材Aが屋外などに置かれて太陽光などに当たると、光触媒層4の内部応力が大きくなりすぎてクラックが発生し、外観的には白濁することとなり、実使用できなくなる。特に、透光性合成樹脂製部材では白濁して透明性を損なうので本質的な欠点となる。
【0033】
この欠点を解決するため、本発明者等は種々検討した結果、光触媒層4の厚みを5〜35nmにすることで、成膜時の内部応力を少なくし、たとえ基材1が合成樹脂製であってもクラックを発生しないようにしたのである。
【0034】
しかし、厚みが5〜35nmと薄いので、厚みが厚い光触媒層に比べて光触媒機能に劣り、ブラックライトブルー(BLB)ランプで1mW/cmの紫外線を24時間照射しても、水との接触角が80〜50°を示すにすぎない。そして、72時間照射すると50〜5°に低下し親水性を示すが10°以下とはならない。さらに照射を続けて168時間照射することで接触角が10°以下となる。
【0035】
一般に、水との接触角が40°以下の親水性を有すれば防汚性を有すると言われているので、この程度の接触角(親水性)を有すれば、太陽光が良好に当たる屋根材などの屋外で使用する建材用途には十分使用できる。即ち、カーポートなどの屋根材として使用すると太陽光が良好に当たるため、施工直後は十分な親水性がなくても数日後には高度の親水性を発揮し、屋根材に付着した塵などが、降雨時に、高度の親水性となった屋根材表面から洗い流されて、きれいになる機能を有するからである。
【0036】
光触媒層4の厚みが5nm以下であると、クラックは発生しないが、光触媒機能を発揮するまでの時間が非常に長くなり屋外の建材用途であっても実用的でなくなる。また、35nm以上になるとクラックを生じることとなる。このように、クラックの発生防止と光触媒機能(親水性)とを兼備させた合成樹脂製部材Aを得るためには、光触媒層4の厚みを5〜35nm、好ましくは10〜30nmにする必要があるのである。
【0037】
このような接着層2と保護層3と光触媒層4とを合成樹脂製基材1に接合・一体化する方法は特に限定されないが、例えば次の方法が用いられる。
【0038】
一つの方法は、光触媒粒子とシリカ若しくはシリコーン樹脂とを、必要に応じて分散剤やバインダー樹脂の少量(1重量%以下)とを、溶剤若しくは水に均一に分散した光触媒層用塗料、接着性樹脂を溶剤に均一に分散した接着層用塗料、シリカなどの無機物と樹脂などの有機物とを溶剤に均一に分散した保護層用塗料をそれぞれ作製する。そして、合成樹脂製基材1の表面に直接接着層用塗料を塗布して接着層2を形成し、その上に保護層用塗料を塗布して保護層3を形成し、その上に光触媒層用塗料を塗布して光触媒層4形成し、図1に示すような4層構造の光触媒機能を有する部材Aを得る方法が用いられる。
【0039】
他の方法は、アクリル系樹脂フィルムの片面に保護層用塗料と光触媒層用塗料とを塗布して、該フィルムに保護層3、光触媒層4をこの順で形成したラミネートフィルムを作製する。そして、該ラミネートフィルムのアクリル系樹脂フィルムが合成樹脂製基材1側になるように重ねて加熱加圧してラミネートして接着し、図1に示すような4層構造の光触媒機能を有する合成樹脂製部材Aを得ることもできる。このラミネートの方法では、アクリル系樹脂フィルムが接着層2の作用をなすため、接着層用塗料を塗布する必要はないが、アクリル系樹脂フィルムの他面に接着層を形成しても良い。
【 40】
このラミネートフィルムの他の形態として、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用するときは、該フィルムが接着性を有さないので、その片面に保護層3、光触媒層4を形成し、他面に接着層を形成する必要がある。そして、該接着層が合成樹脂製基材1側となるように重ねて加熱加圧してラミネートして接着し、図1に示すような4層構造の光触媒機能を有する合成樹脂製部材Aを得ることもできる。
【0041】
更に他の方法は、ポリエチレンテレフタレートなどの剥離性を有する剥離フィルムの表面に、上記光触媒層用塗料を塗布して光触媒層4を形成し、その上に上記保護層用塗料を塗布して保護層3を形成し、更にその上に接着層用塗料を塗布して接着層2を形成することにより、剥離フィルムに光触媒層4、保護層3、接着層2をこの順で形成した転写フィルムを作製する。そして、作製された転写フィルムの接着層2が合成樹脂製基材1側になるように重ねて加熱加圧し、基材1に接着層2、保護層3、光触媒層4を転写させて、図1に示すような4層構造の光触媒機能を有する合成樹脂製部材Aを得ることもできる。
【0042】
このようにして得られた合成樹脂製部材Aは、光触媒層4に含有される光触媒粒子により悪臭を分解したり、抗菌・坊黴作用をなしたり、親水性を発揮したりする。また、接着層2又は保護層3に紫外線吸収剤を含有させると、その下側の合成樹脂製基材1を保護し変色し難い部材Aとすることができるし、更に分子量が390以上の高分子量紫外線吸収剤が接着層2又は保護層3に含まれる上記の紫外線吸収剤が揮散したり移行したりすることがないので、長期に亘り合成樹脂製基材1の変色を防止することができるし、紫外線が光触媒層2に当たると直ちに光触媒機能が発揮されることとなる。
【0043】
この合成樹脂製部材Aをテラスやカーポートの屋根材などの建材の透光性を必要とする用途に使用する場合には、該部材の厚さを1.5〜4.0mmになし、その全光線透過率を2.5mm厚で10〜50%、ヘイズ値を1〜5%にすることが好ましい。この部材Aは、光触媒層4が5〜35nmと非常に薄いので、該光触媒層4により透光性が阻害することはない。そのため、全光線透過率が80%以上の透光性を有するポリカーボネートやアクリル樹脂や晶質或は非晶質ポリエチレンテレフタレートや塩化ビニル樹脂などの合成樹脂に顔料、熱線吸収剤、光反射剤などを添加した組成物を使用することで、全光線透過率を10〜50%、ヘイズ値を1〜5%とした部材Aとすることができる。
【0044】
このような全光線透過率が好ましいのは、透光性部材を屋根材として使用すると、夏場に屋根材下方の空間が暑くなり過ぎるという問題を解決するために、明るさを犠牲にして全光線透過率を低くしているのであるが、これに塵が付着すると全光線透過率が低くなり過ぎて暗くなるという問題を発生する。本発明の合成樹脂製部材1であると、光触媒層の親水性のために付着した塵を流し落とすので、全光線透過率を10〜50%、好ましくは15〜30%としても、明るさを維持できるのである。
【0045】
なお、顔料等を添加せずに無色透明とすれば全光線透過率が80%以上でヘイズ値が1〜5%の透光性部材を得ることができるし、表面を凹凸にしてマット面にすれば全光線透過率が80%以上でヘイズ値が10〜30%の透光性部材とすることもでき、用途に応じて全光線透過率とヘイズ値を適宜選択することが好ましい。
【0046】
図2は本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【0047】
この実施形態の光触媒機能を有する合成樹脂製部材Bは、合成樹脂製基材1の片側に紫外線吸収剤を含有する合成樹脂よりなる耐候層5を形成し、該耐候層5の上に接着層2と保護層3と光触媒層4とを形成してなる板状の部材であり、光触媒層4の厚みを5〜35nmに形成してある。
【0048】
耐候層5としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾエート系、或は光安定剤(HALS)などの公知の紫外線吸収剤が好ましく、前記分子量が390以上の紫外線吸収剤が2〜10重量%均一に分散して含有されている。そして、その厚みを1〜80μmにすることで、その下の基材1の変色、劣化を防止している。
【0049】
合成樹脂製部材Bは、このような耐候層5が形成されているので、接着層2或は保護層3には紫外線吸収剤を必ずしも含有させる必要性はない。
【0050】
合成樹脂製基材1、接着層2、保護層3、光触媒層4は前記実施形態と同じであるので、説明を省略する。また、該部材Bを形成するためのラミネートフィルム、転写フィルムも前記実施形態と同じものが使用されるので、説明を省略する。
【0051】
この合成樹脂製部材Bを得るには、紫外線吸収剤を含有しないか或は僅かに含有する合成樹脂と、紫外線吸収剤を2〜10重量%含有する耐候性層用の合成樹脂とを、2層共押出し用金型を通して共押出しし、片面に耐候層5を有する合成樹脂製基材1を共押出し成形する。そして、この基材1の耐候層5に前記実施形態と同様に、各塗料を直接塗布したり、ラミネートフィルムをラミネートしたり、転写フィルムを転写したりして、基材1の耐候層5の上に接着層2、保護層3、厚さ5〜35nmの光触媒層4を形成することで合成樹脂製部材Bを得ることができる。
【0052】
上記各実施形態において、合成樹脂製部材Aの形状は板状であるが、波板形状、折半形状などの他の異形形状であってもよく、形状は特に限定されない。
【0053】
以下、実施例に基づいて具体的に説明する。
【0054】
(実施例1〜4)
光触媒酸化チタンの微粉末とシリカとを含む市販の光触媒層用塗料を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、厚さ(ドライ)が5nm、10nm、20nm、30nmとなるように塗布し、100℃の雰囲気中で30分間、乾燥・固化させて光触媒層を形成した。そして、この各光触媒層の上に、ポリジメチルシロキサンとアクリル樹脂とを均一に混合して調整した保護層用塗料を1μmの厚さに塗布し、100℃の雰囲気中で30分間、乾燥・固化させて保護層を形成した。さらに、この各保護層の上に、アクリル系接着剤(コニシ(株)製のVP2000)、並びにこの接着剤100重量部に対して分子量が600である紫外線吸収剤TINUVIN213(チバ・スペシャリティー・ケミカル(株)製)を5重量%均一に混合した接着層用塗料を3μmに塗布し、100℃の雰囲気中に30分間、乾燥・固化させて接着層を形成することにより、転写フィルムを作製した。
【0055】
厚さ2.5mmの透明ポリカーボネート樹脂基材(タキロン(株)製)の上側表面に、上記転写フィルムの接着層がポリカーボネート樹脂基材側となるように重ね合わせて、温度270℃、圧力2MPaの条件で熱圧着し、転写フィルムの接着層、保護層、光触媒層をポリカーボネート樹脂基材の表面に転写後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、板状の透光性の光触媒層付きポリカーボネート樹脂プレートを作製した。これを実施例1〜4とする。
【0056】
[接触角の測定]
この実施例1〜4の光触媒層に、ブラックライトブルー(BLB)ランプにて1mW/cmの紫外線を24時間、48時間、72時間、96時間、120、168時間照射して各試験片を作製した。BLBランプの照射前と照射後の各試験片に、マイクロシリンジを用いてイオン交換水20mlを滴下し、各試験片表面の水滴を画像処理接触角度計(協和界面科学(株)製、CA−A)を用いて、各試験片の接触角を3点法で測定した。その結果を表1に併記する。
【0057】
[クラックの有無の観察]
上記実施例1〜4の光触媒層に、BLBランプにて1mW/cmの紫外線を24時間照射した後に、これを100℃のギヤーオーブンに1時間入れて加熱した。冷却した実施例1〜4の光触媒層の表面を目視し、クラックの有無を観察した。その結果を表1に記載する。さらに、実施例3については、加熱冷却した後の光触媒層を株式会社キーエンス製デジタルHFマイクロスコープVH−8000にて1000倍に拡大し、その表面状態を観察した。その結果を図3として添付する。
【0058】
[耐候性の測定]
上記各実施例の光触媒層に、サンシャインウェザオメータ(アトラス社製CXW型)を用いて、JIS K7350−4に準拠した方法で2500時間曝露を行なった。この曝露前後にJIS K7105に準拠した方法で全光線透過率、ヘイズ値及び黄変度の測定を行なった。その結果を表1に併記する。
【0059】
(実施例5)
実施例3の接着層に用いた紫外線吸収剤に代えて、分子量が425である紫外線吸収剤TINUVIN 1577FF(チバ・スペシャリティー・ケミカル(株)製)を5重量%均一に混合した以外は、実施例3と同様にして実施例5を得た。この実施例5の接触角、クラックの有無、耐候性の測定を実施例3と同様にして測定した。その結果を表1に併記する。
【0060】
(比較例1〜3)
光触媒層の厚みを2nm、40nm、50nmに変化させた以外は実施例1〜4と同様にして、比較例1、2、3を得た。この各比較例の接触角、クラックの有無、耐候性の測定を実施例1〜4と同様にして測定した。その結果を表1に併記する。また、比較例2については、実施例3と同様にして、株式会社キーエンス製デジタルHFマイクロスコープVH−8000により光触媒層の表面状態を観察した。その結果を図4として添付する。
【0061】
【表1】

Figure 2005014350
【0062】
この表1より、光触媒層の厚みが5nm、10nm、20nm、30nmである実施例1〜5及び厚みが2nmである比較例1は、紫外線照射後に100℃のギヤーオーブンに入れて加熱したにも拘わらずクラックが発生しないことがわかった。しかし、光触媒層の厚みが40nm、50nmである比較例2、3はクラックが発生した。この結果から、光触媒層の厚みを薄くすればクラックの発生を防止できることがわかった。そして、その厚みは35nm程度以下の薄い層であることがわかる。
【0063】
また、光触媒層にBLBランプで紫外線を照射後の水との接触角は、光触媒層の厚みが5nm以上である実施例1〜5において、24時間後には56〜76°と照射前より若干接触角が低下し、72時間後には7〜47°と照射前よりかなり接触角が低下し親水性を発揮していて、さらに168時間後では全て10°以下となり、高度の親水性を有していることがわかった。しかし、厚みが2nmの比較例1は168時間でも46°の接触角しか示さず、十分な親水性を有していなかった。厚みが5nm以上の光触媒層の中でも、厚さが40nmである比較例2及び50nmである比較例3は24時間で10°以下(7°)となり、厚さ30nmの実施例4では48時間で10°以下(9°)となり、厚さ10nmの実施例2では120時間で10°以下(8°)となっており、厚みが厚いほど光触媒機能が良好で、薄くなるに従って劣ることがわかった。そして、厚さが5nmの実施例1は72時間では47°と高度の親水性を示していないが、168時間では10°以下(8°)となって高度の親水性を示し、屋根材などの建材用途には十分使用可能なことがわかった。これらの結果より、建材用途に必要な親水性を有する光触媒層の厚さは3nm程度以上であることがわかる。そして、5nmであれば十分光触媒機能を有する。
【0064】
さらに、光触媒層の厚みが共に20nmである実施例3と実施例5とを比較すると、共にクラックは発生しておらず、168時間照射後には10°以下の親水性(接触角)も有している。しかし、例えばBLBランプを照射した72時間後の接触角は、実施例3では18°を有し、実施例5では33°を有していて、各照射後の接触角に差異があった。実施例3と実施例5との差異は紫外線吸収剤の分子量の相違であり、実施例3に用いた分子量600の紫外線吸収剤が分子量425のものより優れた水接触角を発揮することがわかる。
【0065】
また、全光線透過率と黄変度は、いずれの実施例、比較例においても大きな差異はなく、光触媒層の厚み、紫外線吸収剤の種類に依存しないことがわかる。しかし、ヘイズ値はサイクル実施前で差異がないものの、実施後においては大きな差異を有していて、実施例4、3、2、1と光触媒層の厚みが薄くなるほどヘイズ値が大きくなっている。これは、光触媒層の厚みが薄くなる程親水性に劣るので洗浄作用が発揮されずに水垢等が付着したためと思われる。また、比較例2、3のヘイズ値が高いのは、光触媒層にクラックが発生しているため光が散乱してヘイズ値を高くしているのである。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の合成樹脂製部材は、合成樹脂製基材の表面に厚みが5〜35nmである光触媒層を有するので、光触媒層に含有されている光触媒粒子により親水性などの光触媒機能を発揮する。また、該光触媒層の厚みが5〜35nmと薄いので、該部材が太陽光などに晒されて熱されても、光触媒層にクラックを生じることがなくて白濁することもなく、しかも、光触媒機能を長期に亘り保持することができる。特に、基材が透明性基材であると、透明性を長期に亘り保持することができる。
【0067】
このような合成樹脂製部材は、基材に接着層と保護層を介して光触媒層を形成し、この接着層又は保護層に分子量が390以上の紫外線吸収剤を含有させると、該紫外線吸収剤が接着層又は保護層から移行して光触媒層にまで達することが極めて少なく、光触媒機能を当初から発揮させることができる。
【0068】
また、合成樹脂製基材が熱線吸収性を有する基材であると、合成樹脂製部材を屋根材として使用した場合に、部材表面の光触媒層のためにごみなどが付着せず、長期に亘り太陽光を透過させて明るさを維持できるし、熱線吸収性基材で熱線を吸収して、その下方の空間をそれ程暑くすることがない。
【0069】
また、合成樹脂製基材が熱線反射性を有する基材であると、光触媒層を透過した光が基材で反射して再度光触媒層を透過するので、光触媒層に当たる光が2倍となり、曇天の場合であっても光触媒機能が十分に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】実施例3におけるBLB照射後の光触媒層の表面状態を示すデジタルマイクロスコープの写真である。
【図4】比較例2におけるBLB照射後の光触媒層の表面状態を示すデジタルマイクロスコープの写真である。
【符号の説明】
A、B 光触媒機能を有する合成樹脂製部材
1 合成樹脂製基材
2 接着層
3 保護層
4 光触媒層
5 耐候層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a synthetic resin member having a photocatalytic function, in particular, a synthetic resin member that does not cause cracks in a photocatalyst layer, and a film used therefor.
[0002]
[Prior art]
In recent years, various members have been developed in which a photocatalyst layer is formed on the surface of a base material such as ceramic, metal, or synthetic resin to impart a photocatalytic function. These members decompose the bad odors by the photocatalyst particles exposed on the surface, have antibacterial / antifungal effects, and exhibit hydrophilicity, so that household items such as coolers, vacuum cleaners and mirrors, automobiles, etc. It is used for building parts such as carport roofing materials, and road materials such as soundproof boards for highways, and various applications are being developed.
[0003]
These members are solidified or baked after applying a photocatalyst paint containing titanium oxide, which is photocatalyst particles, to the surface of the base material of a member (product or part) made of ceramic, metal, or synthetic resin. Thus, the photocatalyst layer is integrated. Since this photocatalyst layer is a layer mainly composed of an inorganic substance, it is inferior in flexibility, and inherently has a problem that cracks are generated when expansion, contraction, impact or twisting acts. In particular, when the base material was a synthetic resin, cracks were likely to occur due to the large thermal expansion and contraction of the synthetic resin base material.
[0004]
In order to solve this problem, the photocatalyst layer includes a trifunctional silicone resin, at least one selected from whisker, mica, and talc, and photocatalyst particles, and this is applied to a substrate. A self-cleaning member has been developed (see Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2002-69376 A
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, when whiskers, mica and talc are included, it is difficult to form a photocatalytic layer having translucency, and only a colored photocatalytic layer can be obtained.
The present invention has been made in order to solve the above problems, and is to provide a synthetic resin member having a photocatalytic function, in particular, a synthetic resin member in which a crack does not occur in the photocatalyst layer, and a film used therefor. .
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the synthetic resin member having a photocatalytic function according to the present invention is a member formed by forming a photocatalyst layer on the surface of a synthetic resin base material, wherein the photocatalyst layer has a thickness of 5 to 35 nm. To do.
[0008]
The photocatalyst layer exhibits a photocatalytic function such as decomposition of malodor by the photocatalyst particles contained therein, antibacterial / antifungal action, and hydrophilicity. In addition, since the photocatalyst layer is as thin as 5 to 35 nm, the residual stress inside the layer is small, and even if heat is applied to the member and the base material made of synthetic resin expands and contracts, cracks occur. The stress does not become high and cracks do not occur. Therefore, the synthetic resin member does not become cloudy and the photocatalytic function can be maintained for a long time. In particular, when the substrate is a transparent substrate, the transparency can be maintained for a long time.
[0009]
The synthetic resin member is preferably formed by forming a photocatalyst layer on a substrate via an adhesive layer and a protective layer. With this configuration, the protective layer and the photocatalytic layer are adhered to the base material by the adhesive layer, and the protective layer blocks the photocatalytic function of the photocatalytic layer from acting on the adhesive layer and the synthetic resin base material. Deterioration with the base material can be eliminated, and long-term durability can be maintained.
[0010]
In this configuration, the adhesive layer or the protective layer preferably contains an ultraviolet absorber having a molecular weight of 390 or more. The UV absorber having a molecular weight of 390 or more hardly moves from the adhesive layer or the protective layer to reach the photocatalyst layer, and can exhibit the photocatalytic function from the beginning.
[0011]
The synthetic resin base material is preferably a base material having heat absorption. In this configuration, when a synthetic resin member is used for roofing materials, dust and the like are washed away by the photocatalytic action of the photocatalyst layer on the surface of the member, and sunlight can be transmitted well over a long period of time. In addition, the heat-absorbing base material does not absorb the heat rays so as to make the lower space so hot.
[0012]
It is also preferred that the synthetic resin substrate is a substrate having heat ray reflectivity. With this configuration, the light that has passed through the photocatalyst layer is reflected by the substrate and passes through the photocatalyst layer again, so that the light that strikes the photocatalyst layer is doubled, and the photocatalytic function is fully exerted even in cloudy weather. The
[0013]
Furthermore, 1 mW / cm is applied to the photocatalyst layer of the synthetic resin member with a black light blue lamp. 2 It is preferable that the contact angle with water when irradiated with ultraviolet rays of 72 hours is 50 to 5 °, and the contact angle with water when irradiated with 168 hours is 10 ° or less. The synthetic resin member having this structure has sufficient hydrophilicity to wash away dust and the like on the surface of the member during rainfall, and has hydrophilicity necessary for applications such as roofing materials and carports. Even if it is used for an application, it does not become cloudy, has little discoloration, and can be a practically usable member.
[0014]
The film according to the present invention is a laminate film used for the above-mentioned synthetic resin member having a photocatalytic function, and a protective layer and a photocatalyst layer are formed in this order on the surface, and the thickness of the photocatalyst layer is It is characterized by being 5 to 35 nm. This laminate film can be joined and integrated by being laminated on the surface of a synthetic resin base material to obtain a member having a photocatalyst layer having a thickness of 5 to 35 nm, and can be a member having the above-described effects. .
[0015]
The film according to the present invention is a transfer film used for the above-mentioned synthetic resin member having a photocatalytic function, wherein a photocatalyst layer, a protective layer, and an adhesive layer are formed in this order on the surface, and the photocatalyst layer The thickness is 5 to 35 nm. This transfer film can be obtained by peeling the film after joining so that the synthetic resin base material and the adhesive layer face each other, thereby obtaining a member having a photocatalyst layer having a thickness of 5 to 35 nm on the member surface. It can be set as the member which has an above-described effect.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 is a sectional view showing an embodiment of the present invention.
[0018]
A synthetic resin member A having a photocatalytic function according to the present invention is a plate-like member formed by forming an adhesive layer 2, a protective layer 3 and a photocatalyst layer 4 on one surface of a synthetic resin substrate 1. The thickness of the layer 4 is 5 to 35 nm.
[0019]
As the resin of the synthetic resin substrate 1, a thermoplastic resin, a thermosetting resin, an ultraviolet curable resin, or the like is used, but other resins may be used. Specifically, in order to obtain the synthetic resin member A having translucency, polycarbonate, acrylic resin, vinyl chloride resin, PET resin, or the like is used. Among them, a polycarbonate resin is preferably used as a thermoplastic resin, particularly a building material such as a roofing material or a carport, because it has excellent impact resistance and translucency. The thickness of these base materials 1 is not particularly limited, and the shape is not limited to the plate shape of FIG. 1, but when used for the above-mentioned roofing material, the thickness is 1.5. A plate shape, a corrugated plate shape, or a half-fold shape is used at ˜4 mm.
[0020]
And as this base material 1 made from a synthetic resin, it is preferable that it is a base material which has heat ray absorptivity. The heat-absorbing substrate 1 contains 0.001 to 10% by weight, preferably 0.01 to 1% by weight, of a heat-ray absorbent in the base resin, so that the heat-ray-absorbent base 1 does not contain the heat-ray absorbent. Thus, the space below can be lowered by about 1 to 5 ° C. As the heat ray absorbent, known ones such as phthalocyanine compounds, cyanine compounds, anthraquinone compounds may be used. In particular, when the synthetic resin member A is used as a roofing material such as a carport or a terrace, because of the hydrophilicity of the surface of the member A due to the photocatalytic layer 4, dust accumulated on the surface is washed away during the rain, Sunlight can be transmitted over a long period of time to make a bright space, and the heat ray absorbing base material 1 absorbs heat rays and does not make the space so hot. In addition, although a heat ray absorbent may be contained in the whole base material, even if it forms the thin layer which has heat ray absorptivity between the base material 1 and the contact bonding layer 2, there exists the same effect.
[0021]
Moreover, it is also preferable that the synthetic resin substrate 1 is a substrate having heat ray reflectivity. The heat ray reflective substrate 1 is uniformly 0.01 to 20% by weight, preferably 0.1 to 10% by weight of a known heat ray reflective agent such as aluminum, stainless steel, nickel, titanium oxide, balloon or the like in the base resin. What is necessary is just to disperse. Since this heat ray reflective base material 1 reflects a heat ray by this base material 1, the space under it can be made low about 1-5 degreeC compared with the base material which does not contain this light reflection material. And since the light which permeate | transmitted the photocatalyst layer is reflected by the heat ray reflective base material 1 and permeate | transmits the photocatalyst layer 4 twice, the light which strikes the photocatalyst layer 4 is doubled, and even in the case of cloudy weather, a photocatalyst function is enough Demonstrated. In addition, although a light reflection material may be contained in the whole base material, even if a thin layer having a light reflection material is formed between the base material 1 and the adhesive layer 2, the same effect is produced.
[0022]
The adhesive layer 2 is a layer formed by using an adhesive resin such as urethane resin, acrylic resin, polyvinyl alcohol resin, vinyl acetate resin, thermoplastic epoxy resin, or silicone resin. The adhesive layer 2 is formed by adhering the synthetic resin base material 1 and the protective layer 3 together. The adhesive layer 2 is formed by adhering to the material of the protective layer 3 and the synthetic resin used for the base material 1. An acrylic resin that adheres well to various resins is most preferably used. The thickness is preferably 0.1 to 50 μm. If the thickness is less than 0.1 μm, the adhesiveness is poor and may be peeled off, which is not preferable. If the thickness is more than 50 μm, the adhesiveness is not improved, and thus the material is wasted. A preferred thickness is 1 to 10 μm.
[0023]
The protective layer 3 is a layer for preventing the photocatalytic action of the photocatalyst layer 4 from acting on the adhesive layer 2 and the synthetic resin substrate 1, and an inorganic substance such as silica and a silicone resin such as polydimethylsiloxane, an acrylic resin, and fluorine. A composition in which a binder resin such as a resin is uniformly mixed, or an inorganic-organic layer formed of a composition comprising an inorganic substance and an organic substance such as a copolymer resin of a silicone resin and an acrylic resin, or Silicone resin or the like is used. Therefore, the protective layer 3 has a smaller amount of inorganic material than the photocatalyst layer 4, and no cracks are generated even when expansion, contraction, impact or twisting is applied. The protective layer 3 is preferably formed to a thickness of 0.01 to 10 μm. If the thickness is less than 0.01 μm, the photocatalytic function cannot be effectively blocked, and the photocatalytic action is exerted on the adhesive layer 4 or the synthetic resin base material 1 to cause deterioration. Since this is not seen, it is a waste of material. A preferred thickness is 0.5 to 5 μm.
[0024]
At least one of the adhesive layer 2 or the protective layer 3 contains an ultraviolet absorber, and the synthetic resin substrate 1 is deteriorated or yellowed by blocking the ultraviolet rays by the adhesive layer 2 or the protective layer 3. Is preventing. When the ultraviolet absorber is contained in the protective layer 3, the adhesive layer 2 is prevented from being deteriorated and the adhesive effect is maintained for a long time. As the ultraviolet absorber, a benzotriazole, benzophenone, triazine, benzoate, or light stabilizer (HALS) is used. Among them, those having a molecular weight of 390 or more are preferably used.
[0025]
Specifically, the ultraviolet absorber having a molecular weight of 390 or more includes 2,4-di-t-butylphenyl-3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxybenzoate (molecular weight 438), 1 , 6-bis (4-benzol-3-hydroxyphenoxy) -hexane (molecular weight about 510), 1,4-bis (4-benzol-3-hydroxyphenoxy) -butane (molecular weight 483), 2- (4,6 -Diphenyl-1,3,5-triazin-2-yl) -5-[(hexyl) oxy] phenol (molecular weight 425), 2,4-di-t-butylphenyl-3,5-di-t-butyl -4-hydroxybenzoate (molecular weight 439), methyl 3- [3- (2H-benzotriazol-2-yl) -5-tert-butyl-4-hydroxyphenyl] propionate Molecular weight reaction products of approximately 300 polyethylene glycol (molecular weight 600), benzotriazole such as benzophenone, triazine, benzoate-based ultraviolet absorbers are preferably used. Since these high molecular weight ultraviolet absorbers have a high molecular weight of 390 or more, they do not easily migrate from the adhesive layer 2 or the protective layer 3 containing them, and remain in the layer. .
[0026]
In particular, an ultraviolet absorber having a molecular weight of 500 or more (for example, methyl 3- [3- (2H-benzotriazol-2-yl) -5-tert-butyl-4-hydroxyphenyl] propionate and polyethylene glycol having a molecular weight of about 300) And the like are preferred because they are more difficult to migrate. The upper limit of the molecular weight is not particularly limited. However, if the molecular weight is too high, it is difficult to dissolve in a solvent, and therefore it is preferably up to 100,000. This ultraviolet absorber is added in an amount of 0.5 to 1000 parts by weight, preferably 3 to 100 parts by weight, based on 100 parts by weight of the adhesive resin or the protective layer composition.
[0027]
Thus, when an ultraviolet absorber having a molecular weight of 390 or more is used, the ultraviolet absorber does not migrate to the photocatalyst layer 2 and does not volatilize. Therefore, the photocatalytic function is exhibited from the beginning, and the weather resistance is also improved. It can be maintained for a long time.
[0028]
The photocatalyst layer 4 is a layer formed by uniformly dispersing a photocatalyst particle and silica or silicone resin, if necessary, in an amount of 1% by weight or less of a dispersant or binder, and is contained therein. The photocatalytic particles exhibit photocatalytic functions such as decomposition of malodor, antibacterial / antifungal action, and hydrophilicity.
[0029]
The photocatalyst particles are not particularly limited as long as they can exhibit a photocatalytic function. For example, titanium oxide, zinc oxide, tin oxide, SrTiO are used. 3 , WO 3 Metal oxides such as are used. Among these, titanium oxide, particularly anatase-type titanium oxide, is most preferably used because it exhibits a photocatalytic function well and is easily available. The photocatalyst particles are contained in the photocatalyst layer 4 in an amount of 5 to 50% by weight. If it is 5% by weight or less, it is difficult to exert the photocatalytic function. On the other hand, if it is 50% by weight or more, the photocatalytic function is not improved any more, and the material is wasted.
[0030]
As the silica, an inorganic material mainly composed of silica such as a silica precursor, water glass, or a silicone resin is used alone or in combination, and these do not deteriorate even if the photocatalytic function acts. . This silica or the like is contained in the photocatalyst layer 4 in an amount of 95 to 50% by weight, and is used to form the photocatalyst layer 4 together with the photocatalyst particles.
[0031]
The photocatalyst layer 4 needs to have a thickness of 5 to 35 nm. A more preferred thickness is 10 to 30 nm.
[0032]
Since the photocatalyst layer 4 is an inorganic layer made of photocatalyst particles and silica or silicone resin as described above, if the residual stress inside the layer becomes a certain level or more, it becomes a crack and releases the stress. This tendency tends to increase as the thickness of the photocatalyst layer 4 increases. And since the base material 1 is a product made from a synthetic resin, when the heat | fever is added to the member A, the base material 1 carries out a thermal expansion and contraction, and the photocatalyst layer 4 will also follow this, but the photocatalyst layer 4 mainly composed of inorganic follows. Inability to do so increases the internal stress of the layer 4. For this reason, when the synthetic resin member A is placed outdoors and exposed to sunlight, the internal stress of the photocatalyst layer 4 becomes too large and cracks are generated. In particular, translucent synthetic resin members become cloudy and impair transparency, which is an essential drawback.
[0033]
In order to solve this drawback, the present inventors have made various studies. As a result, the thickness of the photocatalyst layer 4 is set to 5 to 35 nm to reduce internal stress during film formation, and the base material 1 is made of a synthetic resin. Even so, cracks were not generated.
[0034]
However, since the thickness is as thin as 5 to 35 nm, the photocatalytic function is inferior to that of a thick photocatalyst layer, and 1 mW / cm with a black light blue (BLB) lamp. 2 Even if it is irradiated with ultraviolet rays of 24 hours, the contact angle with water only shows 80 to 50 °. And when it irradiates for 72 hours, it will fall to 50-5 degrees and will show hydrophilicity, but it will not become 10 degrees or less. Further, the irradiation is continued for 168 hours, so that the contact angle becomes 10 ° or less.
[0035]
In general, it is said that if the contact angle with water has a hydrophilicity of 40 ° or less, it has antifouling properties, so if it has this degree of contact angle (hydrophilicity), the roof is exposed to sunlight. It can be used for building materials used outdoors such as wood. That is, when used as a roofing material such as a carport, sunlight hits well, so even if it is not hydrophilic enough immediately after construction, it exhibits a high degree of hydrophilicity after a few days, and dust adhering to the roofing material, This is because it has a function of being washed away from the roof material surface that has become highly hydrophilic during rainfall.
[0036]
When the thickness of the photocatalyst layer 4 is 5 nm or less, cracks do not occur, but the time until the photocatalyst function is exhibited becomes very long and it is not practical even for outdoor building materials. Moreover, when it becomes 35 nm or more, a crack will be produced. Thus, in order to obtain the synthetic resin member A having both the prevention of cracking and the photocatalytic function (hydrophilicity), the thickness of the photocatalytic layer 4 needs to be 5 to 35 nm, preferably 10 to 30 nm. There is.
[0037]
A method for joining / integrating the adhesive layer 2, the protective layer 3, and the photocatalyst layer 4 to the synthetic resin substrate 1 is not particularly limited. For example, the following method is used.
[0038]
One method is a coating for a photocatalyst layer in which photocatalyst particles and silica or silicone resin are dispersed in a solvent or water evenly in a small amount (less than 1% by weight) of a dispersant or binder resin as necessary. An adhesive layer coating material in which a resin is uniformly dispersed in a solvent, and a protective layer coating material in which an inorganic material such as silica and an organic material such as a resin are uniformly dispersed in a solvent are prepared. Then, the adhesive layer coating is directly applied to the surface of the synthetic resin substrate 1 to form the adhesive layer 2, and the protective layer coating is applied thereon to form the protective layer 3, on which the photocatalytic layer is formed. A method of obtaining a member A having a photocatalytic function having a four-layer structure as shown in FIG.
[0039]
In another method, a protective layer coating and a photocatalyst layer coating are applied to one side of an acrylic resin film, and a laminate film in which the protective layer 3 and the photocatalyst layer 4 are formed in this order is produced. Then, the laminated resin is laminated so that the acrylic resin film is on the synthetic resin substrate 1 side, and is laminated by heating and pressurizing, and the synthetic resin having a four-layer structure photocatalytic function as shown in FIG. The member A can also be obtained. In this laminating method, since the acrylic resin film serves as the adhesive layer 2, it is not necessary to apply the adhesive layer coating material, but an adhesive layer may be formed on the other surface of the acrylic resin film.
[40]
As another form of this laminate film, when a polyethylene terephthalate film is used, the protective layer 3 and the photocatalyst layer 4 are formed on one side and the adhesive layer is formed on the other side because the film does not have adhesiveness. There is a need to. Then, the adhesive layer is laminated so as to be on the synthetic resin base material 1 side, and is heated and pressed to be laminated and bonded to obtain a synthetic resin member A having a four-layer structure photocatalytic function as shown in FIG. You can also.
[0041]
Still another method is to form the photocatalyst layer 4 by applying the photocatalyst layer coating on the surface of a release film having a peelability, such as polyethylene terephthalate, and then applying the protective layer paint on the protective layer. 3 is formed, and a coating film for forming a photocatalyst layer 4, a protective layer 3, and an adhesive layer 2 is formed on the release film in this order by applying an adhesive layer coating material thereon to form an adhesive layer 2. To do. Then, the adhesive layer 2 of the produced transfer film is stacked and heated and pressurized so that it is on the synthetic resin substrate 1 side, and the adhesive layer 2, the protective layer 3, and the photocatalyst layer 4 are transferred to the substrate 1, A synthetic resin member A having a photocatalytic function having a four-layer structure as shown in FIG.
[0042]
The synthetic resin member A obtained in this way decomposes malodors with the photocatalyst particles contained in the photocatalyst layer 4, exhibits antibacterial / funeral action, and exhibits hydrophilicity. Further, when the adhesive layer 2 or the protective layer 3 contains an ultraviolet absorber, the lower synthetic resin base material 1 can be protected to make the member A difficult to discolor, and the molecular weight is 390 or more. Since the above-mentioned ultraviolet absorber contained in the adhesive layer 2 or the protective layer 3 does not volatilize or migrate, the molecular weight ultraviolet absorber can prevent discoloration of the synthetic resin substrate 1 over a long period of time. When the ultraviolet light hits the photocatalyst layer 2, the photocatalytic function is immediately exhibited.
[0043]
When this synthetic resin member A is used for an application that requires translucency of a building material such as a roofing material of a terrace or a carport, the thickness of the member is set to 1.5 to 4.0 mm. The total light transmittance is preferably 10 to 50% at a thickness of 2.5 mm, and the haze value is preferably 1 to 5%. In this member A, since the photocatalyst layer 4 is very thin with a thickness of 5 to 35 nm, the photocatalyst layer 4 does not impair the translucency. Therefore, pigments, heat ray absorbers, light reflectors, etc. are added to synthetic resins such as polycarbonate, acrylic resin, crystalline or amorphous polyethylene terephthalate, and vinyl chloride resin with total light transmittance of 80% or more. By using the added composition, the member A having a total light transmittance of 10 to 50% and a haze value of 1 to 5% can be obtained.
[0044]
Such total light transmittance is preferable because, when a translucent member is used as a roofing material, in order to solve the problem that the space under the roofing material becomes too hot in summer, the total light transmittance is sacrificed at the expense of brightness. Although the transmittance is lowered, if dust adheres to this, there is a problem that the total light transmittance becomes too low and it becomes dark. In the case of the synthetic resin member 1 of the present invention, dust adhered due to the hydrophilicity of the photocatalyst layer is washed away, so that even if the total light transmittance is 10 to 50%, preferably 15 to 30%, the brightness is improved. It can be maintained.
[0045]
In addition, if it is colorless and transparent without adding a pigment or the like, a light-transmitting member having a total light transmittance of 80% or more and a haze value of 1 to 5% can be obtained, and the matte surface can be formed by making the surface uneven. If it does, it can also be set as the translucent member with a total light transmittance of 80% or more and a haze value of 10-30%, It is preferable to select a total light transmittance and a haze value suitably according to a use.
[0046]
FIG. 2 is a cross-sectional view showing another embodiment of the present invention.
[0047]
In the synthetic resin member B having a photocatalytic function of this embodiment, a weather resistant layer 5 made of a synthetic resin containing an ultraviolet absorber is formed on one side of the synthetic resin substrate 1, and an adhesive layer is formed on the weather resistant layer 5. 2, a protective layer 3 and a photocatalyst layer 4, and a photocatalyst layer 4 having a thickness of 5 to 35 nm.
[0048]
The weather resistant layer 5 is preferably a known ultraviolet absorber such as benzotriazole, benzophenone, triazine, benzoate, or light stabilizer (HALS), and 2 to 10 ultraviolet absorbers having a molecular weight of 390 or more. It is contained by uniformly dispersing in weight%. And the discoloration and deterioration of the base material 1 under it are prevented by making the thickness into 1-80 micrometers.
[0049]
Since the synthetic resin member B is formed with such a weather resistant layer 5, the adhesive layer 2 or the protective layer 3 does not necessarily contain an ultraviolet absorber.
[0050]
Since the synthetic resin substrate 1, the adhesive layer 2, the protective layer 3, and the photocatalyst layer 4 are the same as those in the above embodiment, the description thereof is omitted. Moreover, since the same thing as the said embodiment is used also for the laminate film and transfer film for forming this member B, description is abbreviate | omitted.
[0051]
In order to obtain this synthetic resin member B, a synthetic resin containing no or a small amount of an ultraviolet absorber and a synthetic resin for a weather resistant layer containing 2 to 10% by weight of an ultraviolet absorber are obtained by adding 2 Co-extrusion is performed through a layer coextrusion die, and a synthetic resin substrate 1 having a weather resistant layer 5 on one side is co-extruded. Then, in the same manner as in the above-described embodiment, each coating material is directly applied to the weathering layer 5 of the substrate 1, a laminate film is laminated, or a transfer film is transferred to the weathering layer 5 of the substrate 1. The synthetic resin member B can be obtained by forming the adhesive layer 2, the protective layer 3, and the photocatalyst layer 4 having a thickness of 5 to 35 nm thereon.
[0052]
In each said embodiment, although the shape of the synthetic resin member A is plate shape, other irregular shapes, such as a corrugated plate shape and a folding half shape, may be sufficient, and a shape is not specifically limited.
[0053]
Hereinafter, specific description will be given based on examples.
[0054]
(Examples 1-4)
A commercially available photocatalyst layer coating containing fine powder of photocatalytic titanium oxide and silica was applied to one side of a polyethylene terephthalate film so that the thickness (dry) was 5 nm, 10 nm, 20 nm, and 30 nm, and an atmosphere of 100 ° C. Then, it was dried and solidified for 30 minutes to form a photocatalyst layer. On each photocatalyst layer, a protective layer coating prepared by uniformly mixing polydimethylsiloxane and acrylic resin is applied to a thickness of 1 μm, and dried and solidified in an atmosphere of 100 ° C. for 30 minutes. To form a protective layer. Furthermore, on each of the protective layers, an acrylic adhesive (VP2000 manufactured by Konishi Co., Ltd.) and an ultraviolet absorber TINUVIN 213 (Ciba Specialty Chemical) having a molecular weight of 600 with respect to 100 parts by weight of the adhesive. A coating film was prepared by coating 3 μm of a coating for adhesive layer in which 5% by weight was uniformly mixed and dried and solidified in an atmosphere of 100 ° C. for 30 minutes to form an adhesive layer. .
[0055]
Overlaid on the upper surface of a transparent polycarbonate resin substrate (made by Takiron Co., Ltd.) having a thickness of 2.5 mm so that the adhesive layer of the transfer film is on the polycarbonate resin substrate side, the temperature is 270 ° C. and the pressure is 2 MPa. Thermocompression bonding under conditions, transfer the adhesive layer, protective layer and photocatalyst layer of the transfer film to the surface of the polycarbonate resin substrate, then peel off the polyethylene terephthalate film to produce a polycarbonate resin plate with a plate-like translucent photocatalyst layer did. Let this be Examples 1-4.
[0056]
[Measurement of contact angle]
The photocatalyst layer of Examples 1 to 4 was 1 mW / cm with a black light blue (BLB) lamp. 2 Each test piece was produced by irradiating with UV rays of 24 hours, 48 hours, 72 hours, 96 hours, 120, and 168 hours. To each test piece before and after irradiation with the BLB lamp, 20 ml of ion-exchanged water was dropped using a microsyringe, and water droplets on the surface of each test piece were image-processed contact angle meter (Kyowa Interface Science Co., Ltd., CA- Using A), the contact angle of each test piece was measured by the three-point method. The results are also shown in Table 1.
[0057]
[Observation of cracks]
1 mW / cm on the photocatalyst layers of Examples 1 to 4 using a BLB lamp 2 After being irradiated for 24 hours, it was placed in a gear oven at 100 ° C. for 1 hour and heated. The surfaces of the cooled photocatalyst layers of Examples 1 to 4 were visually observed, and the presence or absence of cracks was observed. The results are listed in Table 1. Furthermore, about Example 3, the photocatalyst layer after heating and cooling was expanded 1000 times with the digital HF microscope VH-8000 by Keyence Corporation, and the surface state was observed. The result is attached as FIG.
[0058]
[Measurement of weather resistance]
The photocatalyst layer in each of the above examples was exposed for 2500 hours by a method based on JIS K7350-4 using a sunshine weatherometer (CXW type manufactured by Atlas Co.). Before and after the exposure, the total light transmittance, haze value, and yellowing degree were measured by a method based on JIS K7105. The results are also shown in Table 1.
[0059]
(Example 5)
Instead of the UV absorber used in the adhesive layer of Example 3, UV absorber TINUVIN 1577FF having a molecular weight of 425 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd.) was mixed except that it was uniformly mixed by 5% by weight. Example 5 was obtained in the same manner as Example 3. The contact angle, presence / absence of cracks, and weather resistance of Example 5 were measured in the same manner as Example 3. The results are also shown in Table 1.
[0060]
(Comparative Examples 1-3)
Comparative Examples 1, 2, and 3 were obtained in the same manner as in Examples 1 to 4, except that the thickness of the photocatalyst layer was changed to 2 nm, 40 nm, and 50 nm. The contact angle, presence / absence of cracks, and weather resistance of each comparative example were measured in the same manner as in Examples 1 to 4. The results are also shown in Table 1. Moreover, about the comparative example 2, it carried out similarly to Example 3, and observed the surface state of the photocatalyst layer with the digital HF microscope VH-8000 by Keyence Corporation. The result is attached as FIG.
[0061]
[Table 1]
Figure 2005014350
[0062]
From Table 1, Examples 1 to 5 in which the thickness of the photocatalyst layer is 5 nm, 10 nm, 20 nm, and 30 nm and Comparative Example 1 in which the thickness is 2 nm are heated in a gear oven at 100 ° C. after being irradiated with ultraviolet rays. Nevertheless, it was found that no cracks occurred. However, cracks occurred in Comparative Examples 2 and 3 in which the thickness of the photocatalyst layer was 40 nm and 50 nm. From this result, it was found that generation of cracks can be prevented by reducing the thickness of the photocatalyst layer. And it turns out that the thickness is a thin layer about 35 nm or less.
[0063]
In addition, the contact angle with water after irradiating the photocatalyst layer with UV light from a BLB lamp was 56 to 76 ° after 24 hours in Examples 1 to 5 where the thickness of the photocatalyst layer was 5 nm or more. The angle decreases, and after 72 hours, the contact angle is considerably lower than before irradiation at 7 to 47 °, and the hydrophilicity is exhibited. Further, after 168 hours, all become 10 ° or less and have high hydrophilicity. I found out. However, Comparative Example 1 having a thickness of 2 nm showed only a contact angle of 46 ° even at 168 hours and did not have sufficient hydrophilicity. Among the photocatalyst layers having a thickness of 5 nm or more, Comparative Example 2 having a thickness of 40 nm and Comparative Example 3 having a thickness of 50 nm are 10 ° or less (7 °) in 24 hours, and Example 4 having a thickness of 30 nm is 48 hours. It was found to be 10 ° or less (9 °), and in Example 2 having a thickness of 10 nm, it was 10 ° or less (8 °) in 120 hours. The thicker the thickness, the better the photocatalytic function. . And Example 1 having a thickness of 5 nm does not show a high degree of hydrophilicity at 47 ° at 72 hours, but shows a high degree of hydrophilicity at 10 ° or less (8 °) at 168 hours, such as a roofing material. It was found that it can be used for building materials. From these results, it can be seen that the thickness of the photocatalyst layer having hydrophilicity necessary for building materials is about 3 nm or more. If it is 5 nm, it has a sufficient photocatalytic function.
[0064]
Further, when Example 3 and Example 5 in which the thickness of the photocatalyst layer is both 20 nm are compared, no cracks are generated, and after 168 hours of irradiation, the hydrophilicity (contact angle) is 10 ° or less. ing. However, for example, the contact angle after 72 hours of irradiation with the BLB lamp was 18 ° in Example 3 and 33 ° in Example 5, and there was a difference in the contact angle after each irradiation. The difference between Example 3 and Example 5 is the difference in molecular weight of the UV absorber, and it can be seen that the UV absorber having the molecular weight of 600 used in Example 3 exhibits a water contact angle superior to that of the one having a molecular weight of 425. .
[0065]
Further, it is understood that the total light transmittance and the yellowing degree are not greatly different in any of Examples and Comparative Examples, and do not depend on the thickness of the photocatalyst layer and the type of the UV absorber. However, although there is no difference in the haze value before the execution of the cycle, it has a large difference after the execution, and the haze value is increased as the thickness of the photocatalyst layer is reduced with Examples 4, 3, 2, and 1. . This is presumably because the thinner the photocatalyst layer is, the poorer the hydrophilicity is, so that the cleaning action is not exerted and scales adhere. Moreover, the reason why the haze values of Comparative Examples 2 and 3 are high is that light is scattered and the haze value is increased because cracks are generated in the photocatalyst layer.
[0066]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the synthetic resin member of the present invention has a photocatalyst layer having a thickness of 5 to 35 nm on the surface of the synthetic resin substrate, so that the photocatalyst particles contained in the photocatalyst layer are more hydrophilic. Demonstrate photocatalytic functions such as properties. Moreover, since the photocatalyst layer is as thin as 5 to 35 nm, the photocatalyst layer does not crack and does not become clouded even when the member is exposed to sunlight or the like and is heated. Can be held for a long time. In particular, when the substrate is a transparent substrate, the transparency can be maintained for a long time.
[0067]
Such a synthetic resin member is formed by forming a photocatalyst layer on a base material via an adhesive layer and a protective layer, and containing the ultraviolet absorber having a molecular weight of 390 or more in the adhesive layer or protective layer. Hardly moves from the adhesive layer or the protective layer to reach the photocatalyst layer, and the photocatalytic function can be exhibited from the beginning.
[0068]
In addition, when the synthetic resin base material is a base material having heat ray absorption, when a synthetic resin member is used as a roofing material, dust or the like does not adhere to the photocatalyst layer on the surface of the member, and it can be used for a long time. Brightness can be maintained by transmitting sunlight, and heat rays are absorbed by the heat-absorbing base material, so that the space underneath is not so hot.
[0069]
Further, if the synthetic resin base material is a base material having heat ray reflectivity, the light transmitted through the photocatalyst layer is reflected by the base material and is transmitted again through the photocatalyst layer. Even in this case, the photocatalytic function is sufficiently exhibited.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing another embodiment of the present invention.
3 is a digital microscope photograph showing the surface state of the photocatalyst layer after BLB irradiation in Example 3. FIG.
4 is a photograph of a digital microscope showing the surface state of the photocatalyst layer after BLB irradiation in Comparative Example 2. FIG.
[Explanation of symbols]
A, B Synthetic resin member with photocatalytic function
1 Base material made of synthetic resin
2 Adhesive layer
3 Protective layer
4 Photocatalyst layer
5 Weatherproof layer

Claims (8)

合成樹脂製基材の表面に光触媒層を形成してなる部材であって、光触媒層の厚みが5〜35nmであることを特徴とする光触媒機能を有する合成樹脂製部材。A synthetic resin member having a photocatalytic function, wherein the photocatalyst layer is formed on a surface of a synthetic resin substrate, wherein the photocatalyst layer has a thickness of 5 to 35 nm. 合成樹脂製基材の表面に接着層と保護層を介して光触媒層を形成してなることを特徴とする請求項1に記載の光触媒機能を有する合成樹脂製部材。2. The synthetic resin member having a photocatalytic function according to claim 1, wherein a photocatalytic layer is formed on the surface of the synthetic resin substrate via an adhesive layer and a protective layer. 接着層又は保護層に分子量が390以上の紫外線吸収剤を含有させてなることを特徴とする請求項2に記載の光触媒機能を有する合成樹脂製部材。The synthetic resin member having a photocatalytic function according to claim 2, wherein the adhesive layer or the protective layer contains an ultraviolet absorber having a molecular weight of 390 or more. 合成樹脂製基材が熱線吸収性を有する基材であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光触媒機能を有する合成樹脂製部材。The synthetic resin member having a photocatalytic function according to any one of claims 1 to 3, wherein the synthetic resin substrate is a substrate having heat ray absorptivity. 合成樹脂製基材が熱線反射性を有する基材であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光触媒機能を有する合成樹脂製部材。The synthetic resin member having a photocatalytic function according to any one of claims 1 to 3, wherein the synthetic resin substrate is a substrate having heat ray reflectivity. 合成樹脂製部材の光触媒層に、ブラックライトブルーランプにて1mW/cmの紫外線を72時間照射したときの水との接触角が50〜5°であり、168時間照射したときの水との接触角が10°以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光触媒機能を有する合成樹脂製部材。When the photocatalyst layer of the synthetic resin member is irradiated with ultraviolet light of 1 mW / cm 2 for 72 hours with a black light blue lamp, the contact angle with water is 50 to 5 °. A contact angle is 10 degrees or less, The synthetic resin member which has a photocatalyst function in any one of Claims 1-5 characterized by the above-mentioned. 請求項1〜6に使用するフィルムであって、その表面に保護層と光触媒層とをこの順で形成してなり、該光触媒層の厚みが5〜35nmであることを特徴とする光触媒機能を有するラミネートフィルム。It is a film used for Claim 1-6, Comprising: The protective layer and the photocatalyst layer are formed in this order on the surface, The thickness of this photocatalyst layer is 5-35 nm, The photocatalytic function characterized by the above-mentioned. A laminate film. 請求項1〜6に使用するフィルムであって、その表面に光触媒層と保護層と接着層とをこの順で形成してなり、該光触媒層の厚みが5〜35nmであることを特徴とする光触媒機能を有する転写フィルム。It is a film used for Claims 1-6, Comprising: The photocatalyst layer, the protective layer, and the contact bonding layer are formed in this order on the surface, The thickness of this photocatalyst layer is 5-35 nm, It is characterized by the above-mentioned. A transfer film having a photocatalytic function.
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