JP2005012447A - 光送受信装置および光伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供する。
【解決手段】各光送受信装置(1i、1j、1k)において、一方の外部光入出力ポート(11、12)から入射した光受信信号を光受信部(30)で受信するとともに他方の外部光入出力ポート(12、11)に出力し、光送信部(20)から出力された光送信信号を両方の外部光入出力ポート(11、12)から外部に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】各光送受信装置(1i、1j、1k)において、一方の外部光入出力ポート(11、12)から入射した光受信信号を光受信部(30)で受信するとともに他方の外部光入出力ポート(12、11)に出力し、光送信部(20)から出力された光送信信号を両方の外部光入出力ポート(11、12)から外部に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号を送受信する光送受信装置およびこれを用いた光伝送システムに関し、特に、波長多重(WDM: Wavelength Division Multiplex)伝送システムに好適に用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のWDM伝送システムにおいては、2つの局(ノード)間を結ぶポイントツーポイントの伝送システムが主流である。多ノードを結ぶシステムとしてはリング形状のものがある(例えば、非特許文献1参照。)。このシステムでは、各ノードにおける波長の挿入と分離の手段として光フィルタが用いられている。
【0003】
図6は、従来の光伝送システムの構成の一例を示すブロック図である。図6において、複数のノード3i、3j、3kは、上り用の光ファイバ4および下り用の光ファイバ5によって接続されている。このように、通常、情報の送受信には、上り用と下り用の2本の光ファイバが用いられる。ここで、上りと下りの区別は便宜上のものである。
【0004】
図6において、ノード3iの送信光源41から出力された波長λiの光信号は、光結合器42で上り用の光ファイバ4に結合し、光分岐器43j、43kによりノード3j、3kに取り込まれる。ここで、光フィルタ44jの通過波長がλi以外であるとすると、光信号は受信器45jには到達しない。一方、光フィルタ44kの通過波長がλiであるとすると、光信号は受信器45kに到達し、電気信号として取り出される。
【0005】
同様に、ノード3kの送信光源51から出力された波長λkの光信号は、光結合器52で下り用の光ファイバ5に結合し、光分岐器53j、53iによりノード3j、3iに取り込まれる。ここで、光フィルタ54jの通過波長がλk以外であるとすると、光信号は受信器55jには到達しない。一方、光フィルタ54iの通過波長がλkであるとすると、光信号は受信器55iに到達し、電気信号として取り出される。
【0006】
このように、図6に示される光伝送システムでは、送信側のノードの送信光源の波長に受信側のノードの光フィルタの通過波長を一致させることによって、送信側のノードから受信側のノードへの光信号の伝送が行われる。
【0007】
【非特許文献1】
N.takachio et al.,”Wide area gigabit access network based on 12.5GHz spaced 256 channel super−dense WDM technologies,”IEE Electronics Letters,vol.37,no.5,pp.309−311,Mar.2001.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の光伝送システムでは、上り用と下り用の2本の光ファイバが用いられるが、コスト削減の観点より、双方向の通信は1本の光ファイバで実現されることが望ましい。
【0009】
また、光フィルタの通過波長は固定的であるので、通過波長を変更して対向ノードを変更することが容易でない。このため、任意のノード間で通信を行うことが困難である。
【0010】
さらに、光フィルタの通過帯域幅も固定的であり、送受する光信号の帯域幅の変更が容易でない。このため、ノード間の伝送容量を変化させることが困難である。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供することである。
【0012】
また、他の目的は、任意のノード間で通信を行うことができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供することである。
【0013】
さらに、他の目的は、ノード間で送受される光信号の帯域幅を容易に変更することができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し、目的を達成するための第1の発明は、2つの外部光入出力ポートを備える光回路部と、当該光回路部を介して外部に光送信信号を送信する光送信部と、前記光回路部を介して外部から光受信信号を受信する光受信部と、を有する光送受信装置であって、前記光回路部は、一方の前記外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記光受信部に出力するとともに他方の前記外部光入出力ポートから出力し、前記光送信部から入射した光送信信号を前記2つの外部入出力ポートから出力する光送受信装置である。
【0015】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記光回路部は、第1および第2の外部光入出力ポートと、前記第1の外部光入出力ポートに接続された第1の光分岐結合器と、前記第2の外部光入出力ポートと前記第1の光分岐結合器とに接続された第2の光分岐結合器と、前記第1および第2の光分岐結合器と前記光送信部と前記光受信部とに接続された第3の光分岐結合器と、を有し、前記第1の光分岐結合器は、前記第1の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記第2および第3の光分岐結合器に出力し、前記第3の光分岐結合器から入射した光送信信号および前記第2の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記第1の外部光入出力ポートに出力し、前記第2の光分岐結合器は、前記第2の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記第1および第3の光分岐結合器に出力し、前記第3の光分岐結合器から入射した光送信信号および前記第1の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記第2の外部光入出力ポートに出力し、前記第3の光分岐結合器は、前記光送信部から入射した光送信信号を前記第1および第2の光分岐結合器に出力し、前記第1および第2の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記光受信部に出力するものである。
【0016】
また、第3の発明は、第1または2の発明において、前記光受信部は前記光受信信号のうち所定の波長の信号を選択的に受信し、前記所定の波長は可変であるものである。
【0017】
また、第4の発明は、第3の発明において、前記光受信部は、出力する光の波長が可変である波長可変光源と、当該波長可変光源から出力された光と前記光受信信号とを結合する光結合器と、当該光結合器により結合された光を受光して電気信号に変換する受光器と、前記波長可変光源から出力される光の波長を受信すべき光受信信号の波長に一致させる波長制御部と、を有するものである。
【0018】
また、第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明において、前記光受信部により取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタと、当該低域通過フィルタの通過帯域を受信すべき光受信信号の帯域幅に応じて変化させる帯域制御部と、をさらに有するものである。
【0019】
また、第6の発明は、第1〜5のいずれかの発明に係る複数の光送受信装置が直列に接続されてなる光伝送システムであって、隣り合う光送受信装置の外部光入出力ポートは互いに1本の光ファイバで接続される伝送システムである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る光送受信装置および光伝送システムについての好適な実施形態を第1、第2の実施形態に分けて詳細に説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図1において、光伝送システムは、複数のノードとして、直列に接続された複数の光送受信装置1を有する。隣り合う光送受信装置1は互いに1本の光ファイバ2で接続されており、光ファイバ2は、上り方向(図1の矢線A方向)および下り方向(図1の矢線B方向)の双方向の光信号を伝送する。図1には、3つの光送受信装置1i、1j、1kが示されているが、光送受信装置1iの下り方向側および光送受信装置1kの上り方向側には、他の光送受信装置1も接続されているものとする。
【0022】
光送受信装置1は、それぞれ、2つの外部光入出力ポートを備える光回路部10と、この光回路部10を介して外部に光送信信号を送信する光送信部20と、光回路部10を介して外部から光受信信号を受信する光受信部30とを有する。ここで、光送信信号とは、ある光送受信装置1に着目した場合に当該装置から外部へ出力される光信号を意味する。一方、光受信信号とは、ある光送受信装置1に着目した場合に外部から当該装置に入射した光信号を意味する。
【0023】
光回路部10は、2つの外部光入出力ポート11、12と、3つの光分岐結合器13、14、15とを備えている。
【0024】
光分岐結合器13は、外部光入出力ポート11と光分岐結合器14、15とに接続されている。そして、外部光入出力ポート11から入射した光受信信号を光分岐結合器14、15に出力する。また、光分岐結合器15から入射した光送信信号および光分岐結合器14から入射した光受信信号を外部光入出力ポート11に出力する。
【0025】
光分岐結合器14は、外部光入出力ポート12と光分岐結合器13、15とに接続されている。そして、外部光入出力ポート12から入射した光受信信号を光分岐結合器13、15に出力する。また、光分岐結合器15から入射した光送信信号および光分岐結合器13から入射した光受信信号を外部光入出力ポート12に出力する。
【0026】
光分岐結合器15は、光分岐結合器13、14と光送信部20と光受信部30とに接続されている。そして、光送信部20から入射した光送信信号を光分岐結合器13、14に出力する。また、光分岐結合器13、14から入射した光受信信号を光受信部30に出力する。
【0027】
光送信部20は、他の光送受信装置1に送信すべき情報信号で変調された光である光送信信号を出力する光源である。本実施形態では、光送受信装置1i、1j、1kの光送信部20は、それぞれ、波長λi、λj、λkの光送信信号を出力する。
【0028】
光受信部30は、光分岐結合器15から入射した光受信信号のうち所定の波長を有する信号を選択的に受信するものであり、本実施形態では上記の所定の波長は可変である。具体的には、光受信部30は、波長可変光源31、光結合器32、受光器33、および波長制御部34を有し、ホモダイン検波を行う。波長可変光源31は、出力する光の波長が可変である光源である。光結合器32は、波長可変光源31から出力された光と光受信信号とを結合し、受光器33に出力する。受光器33は、光結合器32から入射した光を電気信号に変換する。波長制御部34は、波長可変光源31から出力される光の波長を選択的に受信すべき光信号の波長に一致させる。
【0029】
以下、上記の構成を有する光伝送システムにおける光送受信装置1の動作および光信号の流れについて説明する。ここでは、光送受信装置1iから光送受信装置1kに対して光信号が送信される場合を例にとって説明する。
【0030】
まず、光送受信装置1iは、光送信信号の送信に先立って、光送受信装置1kに対して送信開始要求を送信する。光送受信装置1kは、この送信開始要求に応じて、波長制御部34により波長可変光源31から出力される光の波長を光送受信装置1iの光送信信号の波長であるλiに一致させる。そして、光送受信装置1iに対して受信準備が完了した旨の応答を送信する。光送受信装置1iは、この応答を受信すると、光送信信号の送信を開始する。なお、これらのやりとりは光ファイバ2を介して行われてもよいし、他のネットワークを介して行われてもよい。また、事前に波長を一致させるための手段は、上記のものに限られず、受信側の波長可変光源31の波長を送信側の光送信信号の波長に一致させることができれば、どのようなものであってもよい。
【0031】
光送受信装置1iにおいて、光送信部20は、送信すべき情報信号で変調された波長λiの光送信信号を出力する。この光送信信号は、光分岐結合器15で二方向に分岐し、一方は光分岐結合器13で下り方向(図1の矢線B方向)の光信号と結合し、他方は光分岐結合器14で上り方向(図1の矢線A方向)の光信号と結合する。上り方向の光送信信号は、外部光入出力ポート12から光ファイバ2へ送出される。
【0032】
光送受信装置1iから出力された上り方向の光送信信号は、光送受信装置1jを通って、光送受信装置1kの外部光入出力ポート11に入射する。
【0033】
光送受信装置1kでは、外部光入出力ポート11に入射した光送信信号(以下、光受信信号と称す)は、光分岐結合器13で二方向に分岐し、一方は光分岐結合器14で光送信信号と結合し、他方は光分岐結合器15で下り方向の光受信信号と結合する。光分岐結合器15から出力された光受信信号は、光結合器32で波長可変光源31から出力された波長λiの光と結合し、受光器33に入射する。受光器33は、光結合器32から入射した光を電気信号に変換する。このとき、波長可変光源31から出力される光の波長はλiであるので、複数の波長の光信号が多重化された光受信信号の中から、波長λiを有する光送受信装置1iから送信された光信号が選択的に電気信号として取り出される。なお、取り出された電気信号に含まれる隣接する波長帯の信号すなわち他の光送受信装置1からの信号は、不図示の低域通過フィルタ(LPF: Low Pass Filter)により除去される。
【0034】
上記の説明では、光送受信装置1jにおける光信号の流れが省略されているが、光送受信装置1iから出力された上り方向の光送信信号は、光送受信装置1jにおいても取り込まれる。ただし、光送受信装置1jの波長可変光源31の光の波長がλiでない場合は、当該光送信信号は電気信号として取り出されない。一方、λiである場合は、電気信号として取り出される。すなわち、複数の光送受信装置1において、波長可変光源31の光の波長をλiに一致させれば、複数のノードに同時に送信するマルチキャストが可能となる。さらに、光送受信装置1i以外の他のすべての光送受信装置1の波長可変光源31の光の波長をλiに一致させれば、全ノードに送信する放送形式のブロードキャストが可能となる。
【0035】
以上のとおり、本実施形態によれば、各光送受信装置1において、一方の外部光入出力ポート11または12から入射した光受信信号を光受信部30で受光するとともに他方の外部光入出力ポート12または11に出力し、光送信部20から出力された光送信信号を両方の外部光入出力ポート11および12から外部に出力するので、双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる光伝送システムを実現することができる。この結果、上り用と下り用の2本の光ファイバを使用する場合に比べて、システムの構成を簡素化することができ、コストを削減することができる。このような効果は、波長可変光源31の光の波長が固定であっても得られる。また、波長可変光源31、光結合器32、波長制御部34の代わりに光フィルタを用いることとしても得られる。さらに、例えば、すべての光送受信装置1の光送信信号の波長を同一にし、各光送受信装置1による光送信信号の出力タイミングを制御すれば、所定の波長の信号を選択的に受信するための構成を省略しても、上記の効果は得られる。
【0036】
また、3つの光分岐結合器13、14、15により、双方向の光受信信号の受信および双方向への光送信信号の送信を行うので、双方向の通信を1本の光ファイバで行うための光送受信装置を簡易な構成で実現することができる。
【0037】
また、各光送受信装置1において、所望の波長の信号を選択的に受信するので、任意のノード間で通信を行うことができ、さらに、一つのノードから任意の複数ノードへのマルチキャストや放送型のブロードキャストといった情報伝達形態を要望に応じて容易に変更することができる。なお、本実施形態では、ホモダイン検波を用いることとしているが、所望の波長の信号を選択的に受信することができれば、他の構成を採用しても当該効果を得ることができる。
【0038】
(第2の実施形態)
本実施形態に係る光伝送システムおよび光送受信装置は、上記第1の実施形態とほとんど同じであるが、取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタの通過帯域が可変であり、当該通過帯域を受信すべき光信号の帯域幅に応じて変化させることを特徴とするものである。以下、図面を用いて本実施形態について説明するが、第1の実施形態と共通する部分については、説明を省略し、同一の符号を用いることとする。
【0039】
図2は、本実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図2において、光送受信装置は、通過帯域が可変である低域通過フィルタ35と、この低域通過フィルタ35の通過帯域を変化させる帯域制御部36とを有する点で、図1に示される光送受信装置と異なっている。
【0040】
本実施形態では、光送信信号の送信に先立って、帯域制御部36に対して、送信側の光送受信装置から送信される光送信信号の帯域幅が通知される。そして、帯域制御部36は、通知された帯域幅に応じて低域通過フィルタ35の通過帯域を変化させる。
【0041】
以下、光送受信装置1iと光送受信装置1kとの間で、双方向に、同一容量の光信号を送受する場合を例にとって、光信号の波長配置について説明する。
【0042】
図3〜5は、光信号の波長配置の例を示す図である。図3は、光ファイバ2中の光信号の波長配置を示す。図4は、光送受信装置1iにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す。図5は、光送受信装置1kにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す。
【0043】
図4、5に示されるとおり、光送受信装置1iは、波長λi、帯域幅wの光送信信号Liを光ファイバ2へ出力し、光送受信装置1kは、波長λk、帯域幅wの光送信信号Lkを光ファイバ2へ出力する。また、図示はされていないが、光送受信装置1jは、波長λj、帯域幅wjの光送信信号Ljを光ファイバ2へ出力する。さらに、これら以外の光送受信装置1も光送信信号Lを出力する。
【0044】
したがって、図3に示されるとおり、光ファイバ2は、光送受信装置1i、1j、1k等から出力された光信号Li、Lj、Lk等で満たされている。
【0045】
ここで、図4、5に示されるとおり、光送受信装置1i、1kの波長可変光源31の波長はそれぞれλk、λiである。また、光送受信装置1i、1kの低域通過フィルタ35の通過帯域は、予め帯域幅wに応じて設定されている。これにより、光送受信装置1iは、光送受信装置1kの光送信信号Lkを電気信号として取り出すことができ、光送受信装置1kは、光送受信装置1iの光送信信号Liを電気信号として取り出すことができる。
【0046】
本実施形態に係る光送受信装置によれば、第1の実施形態で得られる効果の他に、以下の効果が得られる。
【0047】
送信側の光送受信装置1から送信される光送信信号の帯域幅に応じて低域通過フィルタ35の通過帯域を変化させるので、受信側の光送受信装置1において任意の帯域幅の光信号を受信することが可能となる。このため、光送受信装置1の間で送受される光信号の帯域幅すなわち伝送容量を容易に変更することができる。より具体的には、伝送するファイル量や情報量に応じて波長当たりの伝送容量を適宜変更することが可能となる。
【0048】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。例えば、光回路部10は、一方の外部光入出力ポート11または12から入射した光受信信号を光受信部30に出力するとともに他方の外部光入出力ポート12または11から外部に出力し、光送信部20から入射した光送信信号を2つの外部入出力ポート11および12から外部に出力するものであれば、特にその構成は限定されない。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、各ノードにおいて、一方の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を光受信部で受光するとともに他方の外部光入出力ポートに出力し、光送信部から出力された光送信信号を両方の外部光入出力ポートから外部に出力するので、双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる。
【0050】
また、各ノードにおいて、光受信部は光受信信号のうち所定の波長の信号を選択的に受信し、当該所定の波長は可変であるので、所望の波長の光信号を選択的に受信することができ、任意のノード間での通信が可能となる。
【0051】
さらに、光受信部により取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタの通過帯域を、受信すべき光受信信号の帯域幅に応じて変化させるので、ノード間の伝送容量を容易に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第2の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】光ファイバ2中の光信号の波長配置を示す図である。
【図4】光送受信装置1iにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す図である。
【図5】光送受信装置1kにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す図である。
【図6】従来の光伝送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1i、1j、1k 光送受信装置(ノード)
10 光回路部
11、12 外部光入出力ポート
13、14、15 光分岐結合器
20 光送信部
30 光受信部
31 波長可変光源
32 光結合器
33 受光器
34 波長制御部
35 低域通過フィルタ
36 帯域制御部
2 光ファイバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号を送受信する光送受信装置およびこれを用いた光伝送システムに関し、特に、波長多重(WDM: Wavelength Division Multiplex)伝送システムに好適に用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のWDM伝送システムにおいては、2つの局(ノード)間を結ぶポイントツーポイントの伝送システムが主流である。多ノードを結ぶシステムとしてはリング形状のものがある(例えば、非特許文献1参照。)。このシステムでは、各ノードにおける波長の挿入と分離の手段として光フィルタが用いられている。
【0003】
図6は、従来の光伝送システムの構成の一例を示すブロック図である。図6において、複数のノード3i、3j、3kは、上り用の光ファイバ4および下り用の光ファイバ5によって接続されている。このように、通常、情報の送受信には、上り用と下り用の2本の光ファイバが用いられる。ここで、上りと下りの区別は便宜上のものである。
【0004】
図6において、ノード3iの送信光源41から出力された波長λiの光信号は、光結合器42で上り用の光ファイバ4に結合し、光分岐器43j、43kによりノード3j、3kに取り込まれる。ここで、光フィルタ44jの通過波長がλi以外であるとすると、光信号は受信器45jには到達しない。一方、光フィルタ44kの通過波長がλiであるとすると、光信号は受信器45kに到達し、電気信号として取り出される。
【0005】
同様に、ノード3kの送信光源51から出力された波長λkの光信号は、光結合器52で下り用の光ファイバ5に結合し、光分岐器53j、53iによりノード3j、3iに取り込まれる。ここで、光フィルタ54jの通過波長がλk以外であるとすると、光信号は受信器55jには到達しない。一方、光フィルタ54iの通過波長がλkであるとすると、光信号は受信器55iに到達し、電気信号として取り出される。
【0006】
このように、図6に示される光伝送システムでは、送信側のノードの送信光源の波長に受信側のノードの光フィルタの通過波長を一致させることによって、送信側のノードから受信側のノードへの光信号の伝送が行われる。
【0007】
【非特許文献1】
N.takachio et al.,”Wide area gigabit access network based on 12.5GHz spaced 256 channel super−dense WDM technologies,”IEE Electronics Letters,vol.37,no.5,pp.309−311,Mar.2001.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の光伝送システムでは、上り用と下り用の2本の光ファイバが用いられるが、コスト削減の観点より、双方向の通信は1本の光ファイバで実現されることが望ましい。
【0009】
また、光フィルタの通過波長は固定的であるので、通過波長を変更して対向ノードを変更することが容易でない。このため、任意のノード間で通信を行うことが困難である。
【0010】
さらに、光フィルタの通過帯域幅も固定的であり、送受する光信号の帯域幅の変更が容易でない。このため、ノード間の伝送容量を変化させることが困難である。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供することである。
【0012】
また、他の目的は、任意のノード間で通信を行うことができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供することである。
【0013】
さらに、他の目的は、ノード間で送受される光信号の帯域幅を容易に変更することができる光伝送システム、および、当該光伝送システムを実現可能にする光送受信装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し、目的を達成するための第1の発明は、2つの外部光入出力ポートを備える光回路部と、当該光回路部を介して外部に光送信信号を送信する光送信部と、前記光回路部を介して外部から光受信信号を受信する光受信部と、を有する光送受信装置であって、前記光回路部は、一方の前記外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記光受信部に出力するとともに他方の前記外部光入出力ポートから出力し、前記光送信部から入射した光送信信号を前記2つの外部入出力ポートから出力する光送受信装置である。
【0015】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記光回路部は、第1および第2の外部光入出力ポートと、前記第1の外部光入出力ポートに接続された第1の光分岐結合器と、前記第2の外部光入出力ポートと前記第1の光分岐結合器とに接続された第2の光分岐結合器と、前記第1および第2の光分岐結合器と前記光送信部と前記光受信部とに接続された第3の光分岐結合器と、を有し、前記第1の光分岐結合器は、前記第1の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記第2および第3の光分岐結合器に出力し、前記第3の光分岐結合器から入射した光送信信号および前記第2の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記第1の外部光入出力ポートに出力し、前記第2の光分岐結合器は、前記第2の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記第1および第3の光分岐結合器に出力し、前記第3の光分岐結合器から入射した光送信信号および前記第1の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記第2の外部光入出力ポートに出力し、前記第3の光分岐結合器は、前記光送信部から入射した光送信信号を前記第1および第2の光分岐結合器に出力し、前記第1および第2の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記光受信部に出力するものである。
【0016】
また、第3の発明は、第1または2の発明において、前記光受信部は前記光受信信号のうち所定の波長の信号を選択的に受信し、前記所定の波長は可変であるものである。
【0017】
また、第4の発明は、第3の発明において、前記光受信部は、出力する光の波長が可変である波長可変光源と、当該波長可変光源から出力された光と前記光受信信号とを結合する光結合器と、当該光結合器により結合された光を受光して電気信号に変換する受光器と、前記波長可変光源から出力される光の波長を受信すべき光受信信号の波長に一致させる波長制御部と、を有するものである。
【0018】
また、第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明において、前記光受信部により取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタと、当該低域通過フィルタの通過帯域を受信すべき光受信信号の帯域幅に応じて変化させる帯域制御部と、をさらに有するものである。
【0019】
また、第6の発明は、第1〜5のいずれかの発明に係る複数の光送受信装置が直列に接続されてなる光伝送システムであって、隣り合う光送受信装置の外部光入出力ポートは互いに1本の光ファイバで接続される伝送システムである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る光送受信装置および光伝送システムについての好適な実施形態を第1、第2の実施形態に分けて詳細に説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。図1において、光伝送システムは、複数のノードとして、直列に接続された複数の光送受信装置1を有する。隣り合う光送受信装置1は互いに1本の光ファイバ2で接続されており、光ファイバ2は、上り方向(図1の矢線A方向)および下り方向(図1の矢線B方向)の双方向の光信号を伝送する。図1には、3つの光送受信装置1i、1j、1kが示されているが、光送受信装置1iの下り方向側および光送受信装置1kの上り方向側には、他の光送受信装置1も接続されているものとする。
【0022】
光送受信装置1は、それぞれ、2つの外部光入出力ポートを備える光回路部10と、この光回路部10を介して外部に光送信信号を送信する光送信部20と、光回路部10を介して外部から光受信信号を受信する光受信部30とを有する。ここで、光送信信号とは、ある光送受信装置1に着目した場合に当該装置から外部へ出力される光信号を意味する。一方、光受信信号とは、ある光送受信装置1に着目した場合に外部から当該装置に入射した光信号を意味する。
【0023】
光回路部10は、2つの外部光入出力ポート11、12と、3つの光分岐結合器13、14、15とを備えている。
【0024】
光分岐結合器13は、外部光入出力ポート11と光分岐結合器14、15とに接続されている。そして、外部光入出力ポート11から入射した光受信信号を光分岐結合器14、15に出力する。また、光分岐結合器15から入射した光送信信号および光分岐結合器14から入射した光受信信号を外部光入出力ポート11に出力する。
【0025】
光分岐結合器14は、外部光入出力ポート12と光分岐結合器13、15とに接続されている。そして、外部光入出力ポート12から入射した光受信信号を光分岐結合器13、15に出力する。また、光分岐結合器15から入射した光送信信号および光分岐結合器13から入射した光受信信号を外部光入出力ポート12に出力する。
【0026】
光分岐結合器15は、光分岐結合器13、14と光送信部20と光受信部30とに接続されている。そして、光送信部20から入射した光送信信号を光分岐結合器13、14に出力する。また、光分岐結合器13、14から入射した光受信信号を光受信部30に出力する。
【0027】
光送信部20は、他の光送受信装置1に送信すべき情報信号で変調された光である光送信信号を出力する光源である。本実施形態では、光送受信装置1i、1j、1kの光送信部20は、それぞれ、波長λi、λj、λkの光送信信号を出力する。
【0028】
光受信部30は、光分岐結合器15から入射した光受信信号のうち所定の波長を有する信号を選択的に受信するものであり、本実施形態では上記の所定の波長は可変である。具体的には、光受信部30は、波長可変光源31、光結合器32、受光器33、および波長制御部34を有し、ホモダイン検波を行う。波長可変光源31は、出力する光の波長が可変である光源である。光結合器32は、波長可変光源31から出力された光と光受信信号とを結合し、受光器33に出力する。受光器33は、光結合器32から入射した光を電気信号に変換する。波長制御部34は、波長可変光源31から出力される光の波長を選択的に受信すべき光信号の波長に一致させる。
【0029】
以下、上記の構成を有する光伝送システムにおける光送受信装置1の動作および光信号の流れについて説明する。ここでは、光送受信装置1iから光送受信装置1kに対して光信号が送信される場合を例にとって説明する。
【0030】
まず、光送受信装置1iは、光送信信号の送信に先立って、光送受信装置1kに対して送信開始要求を送信する。光送受信装置1kは、この送信開始要求に応じて、波長制御部34により波長可変光源31から出力される光の波長を光送受信装置1iの光送信信号の波長であるλiに一致させる。そして、光送受信装置1iに対して受信準備が完了した旨の応答を送信する。光送受信装置1iは、この応答を受信すると、光送信信号の送信を開始する。なお、これらのやりとりは光ファイバ2を介して行われてもよいし、他のネットワークを介して行われてもよい。また、事前に波長を一致させるための手段は、上記のものに限られず、受信側の波長可変光源31の波長を送信側の光送信信号の波長に一致させることができれば、どのようなものであってもよい。
【0031】
光送受信装置1iにおいて、光送信部20は、送信すべき情報信号で変調された波長λiの光送信信号を出力する。この光送信信号は、光分岐結合器15で二方向に分岐し、一方は光分岐結合器13で下り方向(図1の矢線B方向)の光信号と結合し、他方は光分岐結合器14で上り方向(図1の矢線A方向)の光信号と結合する。上り方向の光送信信号は、外部光入出力ポート12から光ファイバ2へ送出される。
【0032】
光送受信装置1iから出力された上り方向の光送信信号は、光送受信装置1jを通って、光送受信装置1kの外部光入出力ポート11に入射する。
【0033】
光送受信装置1kでは、外部光入出力ポート11に入射した光送信信号(以下、光受信信号と称す)は、光分岐結合器13で二方向に分岐し、一方は光分岐結合器14で光送信信号と結合し、他方は光分岐結合器15で下り方向の光受信信号と結合する。光分岐結合器15から出力された光受信信号は、光結合器32で波長可変光源31から出力された波長λiの光と結合し、受光器33に入射する。受光器33は、光結合器32から入射した光を電気信号に変換する。このとき、波長可変光源31から出力される光の波長はλiであるので、複数の波長の光信号が多重化された光受信信号の中から、波長λiを有する光送受信装置1iから送信された光信号が選択的に電気信号として取り出される。なお、取り出された電気信号に含まれる隣接する波長帯の信号すなわち他の光送受信装置1からの信号は、不図示の低域通過フィルタ(LPF: Low Pass Filter)により除去される。
【0034】
上記の説明では、光送受信装置1jにおける光信号の流れが省略されているが、光送受信装置1iから出力された上り方向の光送信信号は、光送受信装置1jにおいても取り込まれる。ただし、光送受信装置1jの波長可変光源31の光の波長がλiでない場合は、当該光送信信号は電気信号として取り出されない。一方、λiである場合は、電気信号として取り出される。すなわち、複数の光送受信装置1において、波長可変光源31の光の波長をλiに一致させれば、複数のノードに同時に送信するマルチキャストが可能となる。さらに、光送受信装置1i以外の他のすべての光送受信装置1の波長可変光源31の光の波長をλiに一致させれば、全ノードに送信する放送形式のブロードキャストが可能となる。
【0035】
以上のとおり、本実施形態によれば、各光送受信装置1において、一方の外部光入出力ポート11または12から入射した光受信信号を光受信部30で受光するとともに他方の外部光入出力ポート12または11に出力し、光送信部20から出力された光送信信号を両方の外部光入出力ポート11および12から外部に出力するので、双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる光伝送システムを実現することができる。この結果、上り用と下り用の2本の光ファイバを使用する場合に比べて、システムの構成を簡素化することができ、コストを削減することができる。このような効果は、波長可変光源31の光の波長が固定であっても得られる。また、波長可変光源31、光結合器32、波長制御部34の代わりに光フィルタを用いることとしても得られる。さらに、例えば、すべての光送受信装置1の光送信信号の波長を同一にし、各光送受信装置1による光送信信号の出力タイミングを制御すれば、所定の波長の信号を選択的に受信するための構成を省略しても、上記の効果は得られる。
【0036】
また、3つの光分岐結合器13、14、15により、双方向の光受信信号の受信および双方向への光送信信号の送信を行うので、双方向の通信を1本の光ファイバで行うための光送受信装置を簡易な構成で実現することができる。
【0037】
また、各光送受信装置1において、所望の波長の信号を選択的に受信するので、任意のノード間で通信を行うことができ、さらに、一つのノードから任意の複数ノードへのマルチキャストや放送型のブロードキャストといった情報伝達形態を要望に応じて容易に変更することができる。なお、本実施形態では、ホモダイン検波を用いることとしているが、所望の波長の信号を選択的に受信することができれば、他の構成を採用しても当該効果を得ることができる。
【0038】
(第2の実施形態)
本実施形態に係る光伝送システムおよび光送受信装置は、上記第1の実施形態とほとんど同じであるが、取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタの通過帯域が可変であり、当該通過帯域を受信すべき光信号の帯域幅に応じて変化させることを特徴とするものである。以下、図面を用いて本実施形態について説明するが、第1の実施形態と共通する部分については、説明を省略し、同一の符号を用いることとする。
【0039】
図2は、本実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図2において、光送受信装置は、通過帯域が可変である低域通過フィルタ35と、この低域通過フィルタ35の通過帯域を変化させる帯域制御部36とを有する点で、図1に示される光送受信装置と異なっている。
【0040】
本実施形態では、光送信信号の送信に先立って、帯域制御部36に対して、送信側の光送受信装置から送信される光送信信号の帯域幅が通知される。そして、帯域制御部36は、通知された帯域幅に応じて低域通過フィルタ35の通過帯域を変化させる。
【0041】
以下、光送受信装置1iと光送受信装置1kとの間で、双方向に、同一容量の光信号を送受する場合を例にとって、光信号の波長配置について説明する。
【0042】
図3〜5は、光信号の波長配置の例を示す図である。図3は、光ファイバ2中の光信号の波長配置を示す。図4は、光送受信装置1iにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す。図5は、光送受信装置1kにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す。
【0043】
図4、5に示されるとおり、光送受信装置1iは、波長λi、帯域幅wの光送信信号Liを光ファイバ2へ出力し、光送受信装置1kは、波長λk、帯域幅wの光送信信号Lkを光ファイバ2へ出力する。また、図示はされていないが、光送受信装置1jは、波長λj、帯域幅wjの光送信信号Ljを光ファイバ2へ出力する。さらに、これら以外の光送受信装置1も光送信信号Lを出力する。
【0044】
したがって、図3に示されるとおり、光ファイバ2は、光送受信装置1i、1j、1k等から出力された光信号Li、Lj、Lk等で満たされている。
【0045】
ここで、図4、5に示されるとおり、光送受信装置1i、1kの波長可変光源31の波長はそれぞれλk、λiである。また、光送受信装置1i、1kの低域通過フィルタ35の通過帯域は、予め帯域幅wに応じて設定されている。これにより、光送受信装置1iは、光送受信装置1kの光送信信号Lkを電気信号として取り出すことができ、光送受信装置1kは、光送受信装置1iの光送信信号Liを電気信号として取り出すことができる。
【0046】
本実施形態に係る光送受信装置によれば、第1の実施形態で得られる効果の他に、以下の効果が得られる。
【0047】
送信側の光送受信装置1から送信される光送信信号の帯域幅に応じて低域通過フィルタ35の通過帯域を変化させるので、受信側の光送受信装置1において任意の帯域幅の光信号を受信することが可能となる。このため、光送受信装置1の間で送受される光信号の帯域幅すなわち伝送容量を容易に変更することができる。より具体的には、伝送するファイル量や情報量に応じて波長当たりの伝送容量を適宜変更することが可能となる。
【0048】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。例えば、光回路部10は、一方の外部光入出力ポート11または12から入射した光受信信号を光受信部30に出力するとともに他方の外部光入出力ポート12または11から外部に出力し、光送信部20から入射した光送信信号を2つの外部入出力ポート11および12から外部に出力するものであれば、特にその構成は限定されない。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、各ノードにおいて、一方の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を光受信部で受光するとともに他方の外部光入出力ポートに出力し、光送信部から出力された光送信信号を両方の外部光入出力ポートから外部に出力するので、双方向の通信を1本の光ファイバで行うことができる。
【0050】
また、各ノードにおいて、光受信部は光受信信号のうち所定の波長の信号を選択的に受信し、当該所定の波長は可変であるので、所望の波長の光信号を選択的に受信することができ、任意のノード間での通信が可能となる。
【0051】
さらに、光受信部により取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタの通過帯域を、受信すべき光受信信号の帯域幅に応じて変化させるので、ノード間の伝送容量を容易に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第2の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】光ファイバ2中の光信号の波長配置を示す図である。
【図4】光送受信装置1iにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す図である。
【図5】光送受信装置1kにおける光送信信号および波長可変光源31の波長配置を示す図である。
【図6】従来の光伝送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1i、1j、1k 光送受信装置(ノード)
10 光回路部
11、12 外部光入出力ポート
13、14、15 光分岐結合器
20 光送信部
30 光受信部
31 波長可変光源
32 光結合器
33 受光器
34 波長制御部
35 低域通過フィルタ
36 帯域制御部
2 光ファイバ
Claims (6)
- 2つの外部光入出力ポートを備える光回路部と、当該光回路部を介して外部に光送信信号を送信する光送信部と、前記光回路部を介して外部から光受信信号を受信する光受信部と、を有する光送受信装置であって、
前記光回路部は、一方の前記外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記光受信部に出力するとともに他方の前記外部光入出力ポートから出力し、前記光送信部から入射した光送信信号を前記2つの外部入出力ポートから出力することを特徴とする光送受信装置。 - 前記光回路部は、
第1および第2の外部光入出力ポートと、
前記第1の外部光入出力ポートに接続された第1の光分岐結合器と、
前記第2の外部光入出力ポートと前記第1の光分岐結合器とに接続された第2の光分岐結合器と、
前記第1および第2の光分岐結合器と前記光送信部と前記光受信部とに接続された第3の光分岐結合器と、を有し、
前記第1の光分岐結合器は、前記第1の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記第2および第3の光分岐結合器に出力し、前記第3の光分岐結合器から入射した光送信信号および前記第2の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記第1の外部光入出力ポートに出力し、
前記第2の光分岐結合器は、前記第2の外部光入出力ポートから入射した光受信信号を前記第1および第3の光分岐結合器に出力し、前記第3の光分岐結合器から入射した光送信信号および前記第1の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記第2の外部光入出力ポートに出力し、
前記第3の光分岐結合器は、前記光送信部から入射した光送信信号を前記第1および第2の光分岐結合器に出力し、前記第1および第2の光分岐結合器から入射した光受信信号を前記光受信部に出力することを特徴とする請求項1に記載の光送受信装置。 - 前記光受信部は前記光受信信号のうち所定の波長の信号を選択的に受信し、前記所定の波長は可変であることを特徴とする請求項1または2に記載の光送受信装置。
- 前記光受信部は、
出力する光の波長が可変である波長可変光源と、
当該波長可変光源から出力された光と前記光受信信号とを結合する光結合器と、
当該光結合器により結合された光を受光して電気信号に変換する受光器と、
前記波長可変光源から出力される光の波長を受信すべき光受信信号の波長に一致させる波長制御部と、
を有することを特徴とする請求項3に記載の光送受信装置。 - 前記光受信部により取り出された電気信号の帯域を制限する低域通過フィルタと、
当該低域通過フィルタの通過帯域を受信すべき光受信信号の帯域幅に応じて
変化させる帯域制御部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光送受信装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の複数の光送受信装置が直列に接続されてなる光伝送システムであって、
隣り合う光送受信装置の外部光入出力ポートは互いに1本の光ファイバで接続されることを特徴とする光伝送システム。
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JP2010098544A (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-30 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光伝送ネットワークシステム、光伝送装置、及びそれらを用いた通過帯域割り当て方法 |
CN109818675A (zh) * | 2014-04-29 | 2019-05-28 | 华为技术有限公司 | 无线通信系统和无线射频装置 |
-
2003
- 2003-06-18 JP JP2003173663A patent/JP2005012447A/ja active Pending
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