JP2005010016A - 圧力検出装置 - Google Patents

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優三 高橋
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
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Abstract

【課題】物体に加わる圧力の強さを推定し、さらに押圧された位置を容易に検出することが可能な圧力検出装置の提供を課題とする。
【解決手段】圧力検出装置1は、可撓性素材から形成され、第一支持体面2及び該第一支持体面2に相対して位置する第二支持体面3を有する略平板状を為す支持体4と、支持体4を貫通するように穿設され、縦横に規則正しく配された複数の貫通孔部5と、支持体4の第一支持体面2を被覆するようにして形成され、押圧によって弾性変形可能な弾性体電極部9と、貫通孔部5の第二支持体面3の側の開孔端7aをそれぞれ閉塞する複数の第二電極部8と、弾性体電極部9及び第二電極部8を電気的に接続し、弾性体電極部9及び第二電極部8の間を流れる電流の電流値を計測可能な電流計測部とから主に構成されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力検出装置に関するものであり、特に医療教育用等に用いられる人体模型ロボットなどへの応用が可能な平面物体上にかかる圧力の強さとその位置を検出することが可能な圧力検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、産業用及び娯楽用などを主な目的として、種々のロボットが数多く開発されている。特に、産業用ロボットなどは、自動車産業分野の技術革新とともに開発が行われ、現代の産業社会の中では不可欠なものである。一方、近年になり、娯楽用或いはエンターテイメント用のロボットも多く開発され、人々に癒しの感情を与えたり、或いは楽しみを与えるものもある。
【0003】
ところで、上述したロボットの多くは、人間やその他の動物の動きを模した動作を行わせるように制御されることが多い。すなわち、自動車産業等で利用される産業用ロボットは、各作業用のアームの動きは、人間の関節の動きに類似したものが適用されていたり、或いは周囲の状況を捉えるセンサには、人間の目に相当する光センサや視覚センサが用いられていることがある。また、娯楽用のロボットでは、人間の声やその他の音声に反応するように、人間の耳に相当する聴覚センサや音声センサなどが用いられている。さらに、人間の手や皮膚の感覚(触覚)に相当する接触圧検知センサなども知られている。すなわち、ロボット等の開発には、人間の各器官に相当する、或いはこれに類似するようなセンサ類の開発が非常に重要である。そして、係るセンサ類を複数組合わせることにより、より人間や動物に近いロボットを開発することができる。なお、現在ではロボット技術分野の進歩によって、二足歩行が可能なロボットや人間などとある程度のコミュニケーションを図ることのできるロボットなどが開発されている。
【0004】
一方、上述した産業用或いは娯楽用の目的として利用されるロボット以外に、近年では種々の教育分野において利用されるロボットも増加している。すなわち、教育分野ではより実践的な教育を行うことが望ましいのにも関わらず、種々の要因によって学習者が実践的な教育を行うことができない場合があった。そこで、ロボットを利用して、模擬体験若しくはシミュレーションをさせることにより、擬似的に学習者に体験させることができる。例えば、人体を模した人体ロボットにより、医療技術或いは看護技術の習得を図ることが行われ、或いはその計画が進められている。
【0005】
以上の従来技術は、当業者として当然として行われているものであり、出願人はこの従来技術が記載された文献等を本願出願時における現段階では特に知見するものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のロボット技術を応用し、医療等の教育に利用する場合、個々の習得対象に応じた技術及び状況を、人体ロボットに精細に再現させる必要があった。その結果、使用するセンサ等に利用される技術の高度化、複雑化が進み、費用等の諸問題を引起こす要因となることがあった。
【0007】
特に、医療技術等の教育に利用されるセンサは、人間の感覚等をより正確に再現する必要があった。中でも、人間の皮膚の感覚、換言すれば、皮膚表面に接触した物体(指など)の接触圧の強度、及びその位置を検出する圧力検出用のセンサは、皮膚に触れた微妙な感覚を検出する必要があった。しかしながら、上述したセンサ類では、これらの再現をすることが困難となることがあり、また再現できたとしても非常にコストが多く必要となることがあった。
【0008】
さらに、これらの圧力検出用のセンサを、人体を模したロボットに適用しようとした場合、以下の様な問題を生じることがあった。すなわち、人間の腕・腹・指先などの各部分は、大部分が曲面状を呈して形成されている。つまり、人間の体の中で直線を為すような箇所は皆無に近かった。しかしながら、上述した従来の圧力検出用のセンサは、一般に略平板状の箇所に取着することを想定して開発されたものがほとんどであり、人間の体の形状(体の線)に沿って係るセンサ類を配することは、さらに困難性を要することがあった。
【0009】
その結果、人体ロボットを利用して医療教育を行った場合、学習者は、人間の皮膚に触れた感覚と同等の感覚を感じることができず、模擬体験による教育効果があまり期待できない場合があった。そのため、人間の皮膚に触れた感覚を再現することが可能であり、さらに接触によって生ずる反応を人間と同様にすることが可能な圧力検出用のセンサ(圧力検出装置)の開発を望む声が、研究者や教育関係者の間から望まれていた。
【0010】
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、特に医療教育分野での応用が期待され、人間の皮膚の感覚に近づけた、平面上の物体に加わる圧力の強さ及びその位置を検出することが可能な圧力検出装置の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明にかかる圧力検出装置は、「絶縁性素材によって形成され、互いに相対して位置する第一支持体面及び第二支持体面を有し、略平板状を為す支持体と、前記支持体に穿設され、前記第一支持体面及び前記第二支持体面にそれぞれ開孔端を有する貫通孔部と、導電性素材によって前記支持体の前記第一支持体面を被覆して形成され、押圧により弾性変形可能な弾性体電極部と、前記貫通孔部の前記第二支持体面側の前記開孔端を各々閉塞して配設される複数の第二電極部と、前記弾性体電極部及び個々の前記第二電極部を電気的に接続し、前記弾性体部及び前記第二電極部の間を流れる電流の電流値を計測可能な電流計測部と」を具備して主に構成されている。
【0012】
したがって、本発明の圧力検出装置によれば、支持体、弾性体電極部、及び第二電極部が積層した状態で形成されている。そして、支持体の第一支持体面に被覆するようにして配設された弾性体電極部と、支持体に穿設された複数の貫通孔部の他方の開孔端を閉塞するように配設された複数の第二電極部との間を流れる電流値を計測することの可能な電流計測部が取付けられている。
【0013】
ここで、弾性体電極部に圧力が加わると、弾性体電極部は変形し、一方の開孔端から貫通孔部の内側に形成される貫通空間に押込まれる。そして、最終的には、貫通孔部の他方の開孔端を閉塞するように取付けられた第二電極部に、弾性変形した弾性体電極部の一部が到達する。このとき、弾性体電極部は導電性状を有するため、弾性体電極部及び第二電極部が電気的につながった状態、すなわち電気回路が構成されたことになり、電流を流すことができるようになる。なお、電流計測部はそれぞれの第二電極部に対応して複数取付けられているため、弾性体電極部の弾性変形によって電流が流れた電流計測部を特定することにより、圧力検出装置のどの位置(弾性体電極部のどの場所)が押圧されたかを容易に判断することが可能となる。その結果、圧力が加えられた位置の検出が可能となる。さらに、弾性変形の強さによって構成された電気回路の抵抗が変化するため、電流計測部によって計測される電流値が変動する。これにより、電流値の大小に基づいて押圧された際の圧力の強さを判断することが可能となる。
【0014】
さらに、本発明にかかる圧力検出装置は、上記構成に加え、「前記貫通孔部は、前記支持体の前記第一支持体面に開孔した前記開孔端に対し、前記第二支持体面に開孔した前記開孔端のサイズが縮小して形成されている」ものとしてもよい。
【0015】
したがって、本発明の圧力検出装置によれば、支持体に穿設された貫通孔部の開孔端のサイズが第一支持体面側と第二支持体面側とで異なって形成されている。すなわち、貫通孔部は、第一支持体面を上側とすると上方に拡開した状態となり、側方から見た場合、断面が台形状を為していることになる。これにより、弾性体電極部が積層される側の貫通孔部の開孔端の開孔面積は広く形成され、接触による押圧を検出する領域が広くなり、さらに押圧によって貫通孔部の内側の空間へ弾性体電極部の一部が撓んで挿入されることが容易となる。
【0016】
さらに、本発明にかかる圧力検出装置は、上記構成に加え、「前記貫通孔部は、前記開孔端の開孔形状が略円形を為して形成されている」ものとしてもよい。
【0017】
したがって、本発明の圧力検出装置によれば、貫通孔部の開孔形状が略円形を呈している。すなわち、貫通孔部が四角などの多角形状で形成されている場合、弾性体電極部の弾性変形が角で規制されることが考えられる。そこで、係る貫通孔部を略円形とすることにより、上述の弾性変形の際の規制が為されることが少なくなる。その結果、第二電極部との接触が安定することになり、圧力位置及び圧力強さの検出が良好となる。なお、開孔形状は、真円形に限定されることなく、楕円形であっても構わない。
【0018】
さらに、本発明にかかる圧力検出装置は、上記構成に加え、「前記支持体は、押圧によって可撓する可撓性素材によって形成されている」ものであってもよい。
【0019】
したがって、本発明の圧力検出装置によれば、支持体が可撓性素材によって形成されている。これにより、例えば、人体を模したロボットに本発明の圧力検出装置を適用する場合、人間の腕、指先、或いは腹部などの曲面部分を有して構成される部分に相当する箇所へ、支持体を撓ませた状態で配することが可能となる。これにより、従来は困難性を有していた、曲面部分への取付または設置が可能となる。なお、係る支持体は、弾性体電極部よりも弾性変形しにくい素材、換言すれば、若干硬い素材であることが、押圧の検出の点から特に好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である圧力検出装置1について、図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の圧力検出装置1の構成を示す斜視図であり、図2は圧力検出装置1の構成を示す分解斜視図であり、図3は圧力検出装置1の構成を示す断面図であり、図4は弾性体電極部9の弾性変形の状態を模式的に示す説明図であり、図5は圧力検出装置1を設置曲面部Fに取付けた取付例を示す説明図である。
【0021】
図1乃至図4に示すように、本実施形態の圧力検出装置1は、電気絶縁性を有し、可撓性のプラスチック素材から形成され、第一支持体面2及び該第一支持体面2に相対して位置する第二支持体面3を有し、略平板状を為す支持体4と、支持体4を貫通するように穿設され、縦横に規則正しく配された複数(ここでは、縦5個×横5個)の貫通孔部5と、支持体4の第一支持体面2を被覆するようにして形成され、押圧によって弾性変形可能な弾性体電極部9と、支持体4の第二支持体面3に、貫通孔部5の開孔端7a(詳細は後述する)をそれぞれ閉塞する複数の第二電極部8と、弾性体電極部9及び個々の第二電極部8を導線Lによってそれぞれ電気的に接続し、弾性体電極部9及び第二電極部8の間を流れる電流の電流値を計測可能な電流計測部10とから主に構成されている。すなわち、図3に示すように、本実施形態の圧力検出装置1の主要構成を為す、弾性体電極部9、支持体4、及び第二電極部8が順番に積層され、三層に形成されている。
【0022】
さらに、個々の具体的な構成について詳細に説明すると、支持体4に穿設された複数の貫通孔部5は、第一支持体面2の開孔径11bから第二支持体面3の開孔径11aに向かって徐々に縮径した円孔状に形成されている(図3参照)。したがって、支持体4に穿設された貫通孔部5を側方から見た場合、その断面形状は台形状を呈している。ここで、貫通孔部5のサイズは、特に限定されないが、本実施形態の圧力検出装置1においては、第一支持体面2の側の開孔端7bの開孔径11bが約3mm、第二支持体面3の側の開孔端7aの開孔径11aが約1.5mm、及び支持体4の厚みTが約1mmに設定したものを例示している。なお、図3において、説明を簡略化するために、上述のサイズ及び比率を若干変更したものを図示している。
【0023】
また、支持体4の第一支持体面2を被覆するように形成された弾性体電極部9は、接触による押圧で容易に弾性変形可能な弾性ゴムが利用されている。さらに、係る弾性ゴムには、弾性体電極部9及び第二電極部8の間に電流を流すため、すなわち、導電性を付与するために予め銅などの金属粉末が混練された状態で形成されている。
【0024】
さらに、支持体4の第二支持体面3に設けられた第二電極部8は、図2に示すように、長方形状を為す銅製の金属小片が利用され、貫通孔部5の開孔端7bをそれぞれ独立して閉塞可能なように形成されている。これにより、上述した弾性体電極部9及び第二電極部8によって、貫通孔部5の内部の貫通空間Sが閉塞されることになる。
【0025】
さらに、弾性体電極部9及びそれぞれの第二電極部8の間には、複数の電流計測部10が設けられている、ここで、電流計測部10は上述の弾性体電極部9の弾性変形によって、電気回路が構成された弾性体電極部9及び第二電極部8の間に流れる電流の電流値を計測するものである(詳細は後述する)。このとき、弾性体電極部9の弾性変形によって構築される電気回路に対しては、バッテリーなどの周知の手段からなる電圧供給部(図示しない)から電圧が供給されている。
【0026】
次に、本実施形態の圧力検出装置1の使用例について説明する。始めに、本実施形態の圧力検出装置1を第二電極部8が設置面(例えば、ロボットの腹部など)に当接するように取付ける。これにより、弾性体電極部9が押圧力を検出する検出面になる。
【0027】
そして、指などが触れることによって弾性体電極部9に押圧がかかると(図4における矢印A)、押圧箇所に相当する弾性体電極部9は、当該箇所が弾性変形し、弾性体電極部9の下方に存在する貫通孔部5の内部の貫通空間Sに一部が、開孔端7bの側から押込まれた状態となる。そして、貫通孔部5の他方の開孔端7aを閉塞するように設けられた第二電極部8に係る弾性体電極部9の一部が接した状態となる(図4参照)。
【0028】
これにより、導電性素材からなる弾性体電極部9によって電気回路が構成され、弾性体電極部9及び第二電極部8の間を電流が流れる。そして、電圧供給部(図示しない)によって供給される電圧値に応じて電気回路を流れる電流の電流値を各第二電極部8に対応するように設置された電流計測部10によって計測することにより、押圧された弾性体電極部9の位置を特定することができる。すなわち、押圧されていない箇所は、電流が流れることがないため、電流計測部10a,10b,10c,10d(図4参照)に示されるように電流値の計測が為されない。一方、押圧によって電流が流れる場合、該当する電流計測部10e(図4参照)によって係る電流が検知され、電流値が計測される。これにより、複数の電流計測部10a等の各電流値をリアルタイムで計測し、押圧された箇所を電流値の変化によって特定することが容易に可能となる。つまり、本実施形態の圧力検出装置1を面接触型の圧力センサとして利用することができる。さらに、電流計測部10a等によって計測された電流値の大小に基づいて、弾性体電極部9の押圧された圧力の強さを推定することもできる。
【0029】
ここで、一般に電流値は、オームの法則にしたがって抵抗値及び電圧値に依存することが知られている。そのため、電圧供給部(図示しない)によって供給される電圧を一定値とすると、弾性体電極部9と第二電極部8との当接した面積に応じて抵抗値が変化する。その結果、抵抗値の変化に応じ、オームの法則に基づいて電流値が変化することになる。これにより、上述した圧力の強さの推定が可能となる。
【0030】
加えて、押圧される箇所が広範にわたる場合には、複数の電流計測部10a等によってそれぞれ電流値が計測される。このとき、電流計測部10a等の計測された値を比較することにより、押圧が検出された領域の分布及び圧力の強さを判断することができ、押圧の中心点と、その周囲部分の押圧(圧力の強さなど)の状態を把握することができる。
【0031】
なお、個々の電流計測部10a等によって計測された電流値は、個々の電流計測部10a,10b,10c,10d,10eを識別する情報とともに、パーソナルコンピュータなどの処理装置(図示しない)に送出し、係る処理装置で複雑な演算処理を行うことも可能である。さらに、本実施形態の圧力検出装置1によれば、それぞれの第二電極部8に対応して取付けられた電流計測部10a等によって、押圧が検出された位置をリアルタイムで特定し、さらにディスプレイなどに検出位置を表示することが、複雑な処理を経ることなく比較的容易に可能となる。
【0032】
さらに、本実施形態の圧力検出装置1は、支持体4が可撓性を有しているため、応力を加えることにより所定の範囲で変形させることができる。すなわち、図5に示すように、曲面を呈する設置曲面部F(例えば、人間の指先など)に取付ける場合でも、支持体4を若干撓ませた状態にすることができる。このとき、弾性体電極部9は、弾性変形可能な素材で形成されているため、係る撓みに追従して変形することができる。この場合も、上述した場合と同様に、本実施形態の圧力検出装置1は、押圧による位置と圧力の強さを流れる電流値によって推定することができる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態の圧力検出装置1によれば、比較的簡易な構成によって、押圧を検出した位置及び圧力の強さを容易に特定することができ、面接触型の圧力センサとして使用することが可能となる。特に、支持体4が可撓性を呈する素材で形成されていることにより、設置面が曲面であった場合でも取付を楽に行うことができる。その結果、特に、医療教育用に利用可能な人体を模した人体ロボットの内部(例えば、人工皮膚下)に取付け可能なセンサとして適用することが可能となる。
【0034】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0035】
すなわち、本実施形態の圧力検出装置1において、円形状の貫通孔部5を穿設したものを示したが、支持体4に穿設される孔の形状は特に限定されない。しかしながら、円形状にすることにより、多角形状に比べ、弾性体電極部9を押圧によって貫通孔部5の内部の貫通空間Sに容易に押込むことができるようになるため、第二電極部8との当接状態が安定し、電流値の計測を安定して行える。
【0036】
さらに、本実施形態の圧力検出装置1において、貫通孔部5を側方から見た断面が台形状を為すように、縮小して形成されているものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば第一支持体面2及び第二支持体面3において同一の開孔面積(開孔径)を有するものであっても構わない。これにより、貫通孔部の形成を容易に行うことができる。
【0037】
さらに、電流計測部10によって計測された電流値等の情報に基づいて、その後の制御を行うなどの演算処理を行うものであっても構わない。これにより、圧力検出装置1によって検出された圧力の位置及び強さに基づいて、種々の制御を行うことができる。その結果、医療教育等の授業などにおいて有益な効果を提供することができるようになる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明の圧力検出装置は、比較的簡易な構成によって、押圧を検出した位置の検出及び圧力の強さを推定し、面接触型の圧力センサができる。これにより、種々の用途に適用することが可能となり、特に医療教育用に利用される人工ロボットなどへの応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の圧力検出装置の構成を示す斜視図である。
【図2】圧力検出装置の構成を示す分解斜視図である。
【図3】圧力検出装置の構成を示す断面図である。
【図4】弾性体電極部の弾性変形の状態を模式的に示す説明図である
【図5】圧力検出装置を曲面を呈する設置面に取付けた取付例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 圧力検出装置
2 第一支持体面
3 第二支持体面
4 支持体
5 貫通孔部
7a,7b 開孔端
8 第二電極部
9 弾性体電極部
10,10a,10b,10c,10d,10e 電流計測部

Claims (4)

  1. 絶縁性素材によって形成され、互いに相対して位置する第一支持体面及び第二支持体面を有し、略平板状を為す支持体と、
    前記支持体に穿設され、前記第一支持体面及び前記第二支持体面にそれぞれ開孔端を有する貫通孔部と、
    導電性素材によって前記支持体の前記第一支持体面を被覆して形成され、押圧により弾性変形可能な弾性体電極部と、
    前記貫通孔部の前記第二支持体面側の前記開孔端を各々閉塞して配設される複数の第二電極部と、
    前記弾性体電極部及び個々の前記第二電極部を電気的に接続し、前記弾性体部及び前記第二電極部の間を流れる電流の電流値を計測可能な電流計測部と
    を具備することを特徴とする圧力検出装置。
  2. 前記貫通孔部は、
    前記支持体の前記第一支持体面に開孔した前記開孔端に対し、前記第二支持体面に開孔した前記開孔端のサイズが縮小して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置。
  3. 前記貫通孔部は、
    前記開孔端の開孔形状が略円形を為して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧力検出装置。
  4. 前記支持体は、
    押圧によって可撓する可撓性素材によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の圧力検出装置。
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